(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】IL-17モジュレータとしてのイミダゾトリアジン誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20240702BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20240702BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20240702BHJP
A61K 31/541 20060101ALI20240702BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240702BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
C07D487/04 144
C07D487/04 CSP
A61K31/53
A61K31/5377
A61K31/541
A61P29/00
A61P37/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580802
(86)(22)【出願日】2022-06-30
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 EP2022068165
(87)【国際公開番号】W WO2023275301
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514232085
【氏名又は名称】ユーシービー バイオファルマ エスアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブレイス、ガレス ニール
(72)【発明者】
【氏名】ブルッキングス、ダニエル クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】チュウ、シュユ
(72)【発明者】
【氏名】コナリー、リッキー リー
(72)【発明者】
【氏名】フォーリー、アンネ マリー
(72)【発明者】
【氏名】フロスト、ジェイムズ リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ガリモア、エレン オリビア
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドスミス、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ジェイムズ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ロイバーソン、ジェイムズ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ストレイカー、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】テイラー、リチャード デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】シュタージ、ルイージ ピエロ
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZC41
(57)【要約】
ヒトIL-17活性の強力なモジュレータである、一連の式(I)の置換されたイミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン誘導体は、したがって炎症性障害および自己免疫障害を含む様々なヒトの病気の処置および/または予防に有益である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩であって、
【化1】
式中、
Eは、式(Ea)、(Eb)、(Ec)、(Ed)または(Ee):
【化2】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Aは、式(Aa)、(Ab)、(Ac)、(Ad)または(Ae):
【化3】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Yは、-O-、-N(R
7)-、-C(R
5a)(R
5b)-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-または-S(O)(N-R
8)-を表し;
Zは、ヘテロアリールを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表し;
R
2は、-OR
2aを表すか;またはR
2は、C
3-9シクロアルキル、C
4-12ビシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキルもしくはC
4-9ヘテロビシクロアルキルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
2aは、C
1-6アルキルを表すか;またはR
2aは、C
3-9シクロアルキルを表し、この基は、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
3は、-NR
3aR
3bを表すか;またはR
3は、式(Wa):
【化4】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Wは、3~6個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表すか;または
Wは、4~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和二環式環系の残基を表すか;または
Wは、5~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和スピロ環式環系の残基を表し;
R
3aは、水素またはC
1-6アルキルを表し;
R
3bは、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7シクロアルキル(C
1-6)アルキル、C
4-12ビシクロアルキル、アリール、アリール(C
1-6)アルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル(C
1-6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
4aは、水素、フルオロもしくはヒドロキシを表すか;またはR
4aは、C
1-6アルキルを表し、この基は、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
4bは、水素、フルオロもしくはC
1-6アルキルを表すか;または
R
4aおよびR
4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、C
3-9シクロアルキルもしくはC
3-7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
5aは、水素、フルオロ、メチル、ジフルオロメチルもしくはトリフルオロメチルを表し;
R
5bは、水素、フルオロ、メチルもしくはヒドロキシを表すか;または
R
5aおよびR
5bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピルを表し;
R
6は、-OR
6aもしくは-NR
6bR
6cを表すか;またはR
6は、C
1-6アルキル、C
3-9シクロアルキル、C
3-9シクロアルキル(C
1-6)アルキル、アリール、アリール(C
1-6)アルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル(C
1-6)アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
6aは、C
1-6アルキル、C
3-9シクロアルキルまたはアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
6bは、水素もしくはC
1-6アルキルを表し;
R
6cは、水素もしくはC
1-6アルキルを表すか;または
R
6bおよびR
6cは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イルもしくはホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
7は、-COR
7a、-CO
2R
7aもしくは-SO
2R
7bを表すか;またはR
7は、水素を表すか;またはR
7は、C
1-6アルキルもしくはC
3-9シクロアルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つもしくは複数のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
R
7aは、1つまたは複数のフッ素原子によって場合により置換されたC
1-6アルキルを表し;
R
7bは、C
1-6アルキルを表し;
R
8は、C
1-6アルキルを表す、
式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
Eが、請求項1に記載の式(Ea)、(Eb)または(Ed)の基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
6がC
3-9シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
式(IIA-1):
【化5】
(式中、
Xは、CHまたはNを表し、
R
16は、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルを表し、
Aは、請求項1で定義される通りである)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項5】
式(IIA-2):
【化6】
(式中、
Aは、請求項1で定義される通りであり、
XおよびR
16は、請求項4で定義される通りである)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項6】
式(IIA-3):
【化7】
(式中、
Aは、請求項1で定義される通りであり、
XおよびR
16は、請求項4で定義される通りである)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項7】
式(IIB-1):
【化8】
(式中、
Aは、請求項1で定義される通りであり、
XおよびR
16は、請求項4で定義される通りである)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項8】
式(IIC-1):
【化9】
(式中、
Aは、請求項1で定義される通りであり、
R
26は、フルオロまたはトリフルオロメチルを表す)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項9】
式(IIC-2):
【化10】
(式中、
Aは、請求項1で定義される通りであり、
R
26は、請求項8で定義される通りである)
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項10】
Aが、請求項1に記載の式(Ab)または(Ad)の基を表す、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
本明細書において例のいずれか1つに具体的に開示されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
治療に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項13】
IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項14】
炎症性障害または自己免疫障害の処置および/または予防に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項15】
請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を、薬学的に許容され得る担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項16】
IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項17】
炎症性障害または自己免疫障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項18】
IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防のための方法であって、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項19】
炎症性障害または自己免疫障害の処置および/または予防のための方法であって、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複素環式化合物、および治療におけるそれらの使用に関する。より詳細には、本発明は、薬理学的に活性な置換されたイミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン誘導体に関する。これらの化合物は、IL-17活性のモジュレータとして作用し、したがって、有害な炎症性障害および自己免疫障害を含む病的症状を処置および/または予防するための医薬品として有益である。
【背景技術】
【0002】
IL-17A(元々はCTLA-8と命名され、IL-17としても公知)は、炎症促進性サイトカインであり、IL-17ファミリーの初期メンバーである(Rouvierら、J.Immunol.、1993、150、5445~5456)。その後、最も密接に関連するIL-17F(ML-1)(これはIL-17Aとおよそ55%のアミノ酸配列相同性を共有する)を含む、ファミリーの5つの追加のメンバー(IL-17BからIL-17F)が同定された(Moseleyら、Cytokine Growth Factor Rev.、2003、14、155~174)。IL-17AおよびIL-17Fは、IL-21およびIL-22シグネチャサイトカインも発現する、最近定義されたTヘルパー細胞の自己免疫関連サブセットTh17によって発現される(Kornら、Ann.Rev.Immunol.、2009、27、485~517)。IL-17AおよびIL-17Fはホモ二量体として発現されるが、IL-17A/Fヘテロ二量体としても発現され得る(Wrightら、J.Immunol.、2008、181、2799~2805)。IL-17AおよびFは、受容体IL-17R、IL-17RCまたはIL-17RA/RC受容体複合体を介してシグナル伝達する(Gaffen、Cytokine、2008、43、402~407)。IL-17AおよびIL-17Fの両方は、いくつかの自己免疫疾患に関連している。
【0003】
したがって、ヒトIL-17活性の強力なモジュレータである本発明に従う化合物は、炎症性障害および自己免疫障害を含む様々なヒトの病気の処置および/または予防に有益である。
【0004】
さらに、本発明に従う化合物は、新しい生物学的試験の開発および新しい薬理学的薬剤の探索に使用するための薬理学的標準として有益であり得る。このように、本発明の化合物は、薬理学的に活性な化合物を検出するためのアッセイにおける放射性リガンドとして有用であり得る。
【0005】
国際公開第2013/116682号および国際公開第2014/066726号は、IL-17の活性を調節し、かつ炎症性疾患を含む医学的症状の処置に有用であると述べられている別個のクラスの化学化合物に関する。
【0006】
国際公開第2018/229079号および国際公開第2020/011731号は、IL-17活性のモジュレータとして作用し、したがって有害な炎症性障害および自己免疫障害を含む病的症状の処置に有益であると述べられているスピロ環式分子を記載している。
【0007】
国際公開第2019/138017号、国際公開第2020/260425号、国際公開第2020/260426号および国際公開第2020/261141号は、IL-17活性のモジュレータとして作用し、したがって有害な炎症性障害および自己免疫障害を含む病的症状の処置に有益であると述べられている様々なクラスの融合二環式イミダゾール誘導体を記載している。IL-17活性のモジュレータとして動作する融合二環式イミダゾール誘導体はまた、同時係属中の国際特許出願PCT/EP2021/054519およびPCT/EP2021/054523(両方とも、それぞれ国際公開第2021/170627号および国際公開第2021/170631号として2021年9月2日に公開された)、同時係属中の国際特許出願PCT/EP2021/058937およびPCT/EP2021/058940(両方とも、それぞれ国際公開第2021/204800号および国際公開第2021/204801号として2021年10月14日に公開された)、同時係属中の国際特許出願PCT/EP2021/080250およびPCT/EP2021/080251(両方とも、それぞれ国際公開第2022/096411号および国際公開第2022/096412号として2022年5月12日に公開された)、ならびに同時係属中の国際特許出願PCT/EP2021/084448(国際公開第2022/128584号として2022年6月23日に公開された)に記載されている。
【0008】
国際公開第2020/120140号および国際公開第2020/120141号は、IL-17活性のモジュレータとして作用し、したがって有害な炎症性障害および自己免疫障害を含む病的症状の処置に有益であると述べられている別々のクラスの化学化合物を記載している。
【0009】
IL-17Aを阻害し、かつ免疫調節剤として有用であると述べられている複素環式化合物は、国際公開第2019/223718号、国際公開第2021/027721号、国際公開第2021/027722号、国際公開第2021/027724号、国際公開第2021/027729号および国際公開第2021/098844号に記載されている。
【0010】
IL-17活性を調節することができると述べられている複素環式化合物はまた、国際公開第2020/127685号、国際公開第2020/146194号および国際公開第2020/182666号に記載されている。
【0011】
しかしながら、これまでに利用可能な先行技術のいずれも、本発明によって提供されるような置換されたイミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン誘導体の正確な構造クラスを開示も示唆もしていない。
【発明の概要】
【0012】
ヒトIL-17活性の強力なモジュレータであるだけでなく、本発明に従う化合物は、他の顕著な利点を保有する。特に、本発明の化合物は、ミクロソームまたは肝細胞インキュベーションのいずれかで求められる場合、価値のある代謝安定性を示す。本発明の化合物はまた、標準的なアッセイ、例えば、Caco-2透過性アッセイによって求められる場合、価値のある透過性を示す。
【0013】
本発明は、式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する:
【化1】
式中、
Eは、式(Ea)、(Eb)、(Ec)、(Ed)または(Ee):
【化2】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Aは、式(Aa)、(Ab)、(Ac)、(Ad)または(Ae):
【化3】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Yは、-O-、-N(R
7)-、-C(R
5a)(R
5b)-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-または-S(O)(N-R
8)-を表し;
Zは、ヘテロアリールを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表し;
R
2は、-OR
2aを表すか;またはR
2は、C
3-9シクロアルキル、C
4-12ビシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキルもしくはC
4-9ヘテロビシクロアルキルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
2aは、C
1-6アルキルを表すか;またはR
2aは、C
3-9シクロアルキルを表し、この基は、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
3は、-NR
3aR
3bを表すか;またはR
3は、式(Wa):
【化4】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
Wは、3~6個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表すか;または
Wは、4~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和二環式環系の残基を表すか;または
Wは、5~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOもしくはS原子を含む、場合により置換された飽和スピロ環式環系の残基を表し;
R
3aは、水素またはC
1-6アルキルを表し;
R
3bは、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7シクロアルキル(C
1-6)アルキル、C
4-12ビシクロアルキル、アリール、アリール(C
1-6)アルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル(C
1-6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
4aは、水素、フルオロもしくはヒドロキシを表すか;またはR
4aは、C
1-6アルキルを表し、この基は、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
4bは、水素、フルオロもしくはC
1-6アルキルを表すか;または
R
4aおよびR
4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、C
3-9シクロアルキルもしくはC
3-7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
5aは、水素、フルオロ、メチル、ジフルオロメチルもしくはトリフルオロメチルを表し;
R
5bは、水素、フルオロ、メチルもしくはヒドロキシを表すか;または
R
5aおよびR
5bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピルを表し;
R
6は、-OR
6aもしくは-NR
6bR
6cを表すか;またはR
6は、C
1-6アルキル、C
3-9シクロアルキル、C
3-9シクロアルキル(C
1-6)アルキル、アリール、アリール(C
1-6)アルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル(C
1-6)アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
6aは、C
1-6アルキル、C
3-9シクロアルキルまたはアリール(C
1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
6bは、水素もしくはC
1-6アルキルを表し;
R
6cは、水素もしくはC
1-6アルキルを表すか;または
R
6bおよびR
6cは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イルもしくはホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれも、1つもしくは複数の置換基によって場合により置換されていてもよく;
R
7は、-COR
7a、-CO
2R
7aもしくは-SO
2R
7bを表すか;またはR
7は、水素を表すか;またはR
7は、C
1-6アルキルもしくはC
3-9シクロアルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つもしくは複数のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
R
7aは、1つまたは複数のフッ素原子によって場合により置換されたC
1-6アルキルを表し;
R
7bは、C
1-6アルキルを表し;
R
8は、C
1-6アルキルを表す。
【0014】
本発明はまた、上で定義された式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0015】
本発明はまた、治療に使用するための、上で定義された式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0016】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防に使用するための、上で定義された式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0017】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための、上で定義された式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩の使用を提供する。
【0018】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレータの投与が指示される障害の処置および/または予防のための方法を提供し、該方法は、有効量の上で定義された式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む。
【0019】
上記の式(I)の化合物中の基のいずれかが場合により置換されていると述べられている場合、この基は、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基によって置換されていてもよい。一般に、そのような基は、非置換であるか、または1、2、3もしくは4つの置換基で置換されている。典型的には、そのような基は、非置換であるか、または1、2もしくは3つの置換基で置換されている。好適には、そのような基は、非置換であるか、または1もしくは2つの置換基で置換されている。
【0020】
医療に使用する場合、式(I)の化合物の塩は薬学的に許容され得る塩であってもよい。しかしながら、他の塩は、式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容され得る塩の調製において有用であり得る。薬学的に許容され得る塩の選択および調製の基礎となる標準的な原理は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use、P.H.Stahl&C.G.Wermuth編、Wiley-VCH、2002に記載されている。式(I)の化合物の好適な薬学的に許容され得る塩としては、例えば、式(I)の化合物の溶液を薬学的に許容され得る酸の溶液と混合することによって形成され得る酸付加塩が挙げられる。
【0021】
本発明はまた、その範囲内に上記の式(I)の化合物の共結晶を含む。「共結晶」という技術用語は、中性分子コンポーネントが一定の化学量論比で結晶性化合物内に存在する状況を説明するために使用される。薬学的な共結晶の調製は、活性な薬学的成分の結晶性形態に修飾を行うことを可能にし、これにより、意図された生物学的活性を損なうことなく、その物理化学的特性を変化させることができる(Pharmaceutical Salts and Co-crystals、J.Wouters&L.Quere編、RSC Publishing、2012を参照)。
【0022】
本発明で使用される化合物に存在し得る好適なアルキル基としては、直鎖および分岐C1-6アルキル基、例えば、C1-4アルキル基が挙げられる。典型的な例としては、メチルおよびエチル基、ならびに直鎖または分岐プロピル、ブチルおよびペンチル基が挙げられる。特定のアルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2,2-ジメチルプロピルおよび3-メチルブチルが挙げられる。「C1-6アルコキシ」、「C1-6アルキルチオ」、「C1-6アルキルスルホニル」および「C1-6アルキルアミノ」などの派生表現は、それに応じて解釈されるべきである。
【0023】
本明細書で使用される「C3-9シクロアルキル」という用語は、飽和単環式炭化水素に由来する3~9個の炭素原子の一価基を指し、そのベンゾ融合したアナログを含み得る。好適なC3-9シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびシクロノナニルが挙げられる。
【0024】
本明細書で使用される「C4-12ビシクロアルキル」という用語は、飽和二環式炭化水素に由来する4~12個の炭素原子の一価基を指す。典型的なビシクロアルキル基としては、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニルおよびビシクロ[2.2.2]オクタニルが挙げられる。
【0025】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、単一の芳香環または複数の縮合芳香環に由来する一価の炭素環式芳香族基を指す。好適なアリール基としては、フェニルおよびナフチル、好ましくはフェニルが挙げられる。
【0026】
好適なアリール(C1-6)アルキル基としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルおよびナフチルメチルが挙げられる。
【0027】
本明細書で使用される「C3-7ヘテロシクロアルキル」という用語は、3~7個の炭素原子と、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子とを含む飽和単環式環を指し、そのベンゾ融合したアナログを含み得る。好適なヘテロシクロアルキル基としては、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ピロリジニル、インドリニル、イソインドリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、クロマニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリニル、ヘキサヒドロ-[1,2,5]チアジアゾロ[2,3-a]-ピラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、ベンゾオキサジニル、チオモルホリニル、アゼパニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、チアジアゼパニルおよびアゾカニルが挙げられる。
【0028】
本明細書で使用される「C4-9ヘテロビシクロアルキル」という用語は、炭素原子の1個または複数が酸素、硫黄および窒素から選択される1個または複数のヘテロ原子によって置き換えられているC4-9ビシクロアルキルに対応する。典型的なヘテロビシクロアルキル基としては、6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]-ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタニル、6-オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.1]-ヘプタニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタニル、キヌクリジニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタニル、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]-オクタニル、3,6-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル、3-オキサ-7-アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、3,7-ジオキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、および3,9-ジアザビシクロ[4.2.1]ノナニルが挙げられる。
【0029】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、単環または複数の縮合環に由来する少なくとも5個の原子を含む一価の芳香族基を指し、1個または複数の炭素原子は、酸素、硫黄および窒素から選択される1個または複数のヘテロ原子によって置き換えられている。好適なヘテロアリール基としては、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、チエノ[2,3-c]ピラゾリル、チエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピロロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、インダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[4,5-b]ピリジニル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、プリニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]-トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル、キノキサリニル、プテリジニル、トリアジニルおよびクロメニル基が挙げられる。
【0030】
本明細書で使用される「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子、典型的にはフッ素、塩素または臭素を含むことが意図される。
【0031】
式(I)の化合物が1つまたは複数の不斉中心を有する場合、それに応じてエナンチオマーとして存在し得る。本発明に従う化合物が2つまたはそれを超える不斉中心を保有する場合、それらは加えてジアステレオマーとして存在し得る。本発明は、すべてのそのようなエナンチオマーおよびジアステレオマーの使用、ならびに任意の割合でラセミ体を含むそれらの混合物に及ぶと理解されるべきである。式(I)および以下に示される式は、別様に明記または示されない限り、すべての個々の立体異性体およびそれらのすべての可能な混合物を表すことが意図される。加えて、式(I)の化合物は、互変異性体、例えば、ケト(CH2C=O)←→エノール(CH=CHOH)互変異性体またはアミド(NHC=O)←→ヒドロキシイミン(N=COH)互変異性体として存在し得る。式(I)および以下に示される式は、別様に明記または示されない限り、すべての個々の互変異性体およびそれらのすべての可能な混合物を表すことが意図される。
【0032】
式(I)または以下に示される式に存在する各々の個々の原子は、実際には、その天然に存在する同位体のいずれかの形態で存在してもよく、最も豊富な同位体(複数可)が好ましいことを理解されたい。したがって、例として、式(I)または以下に示される式に存在する各々の個々の水素原子は、1H、2H(重水素)または3H(トリチウム)原子、好ましくは1Hとして存在し得る。同様に、例として、式(I)または以下に示される式に存在する各々の個々の炭素原子は、12C、13Cまたは14C原子、好ましくは12Cとして存在し得る。
【0033】
第1の実施形態では、Eは式(Ea)の基を表す。第2の実施形態では、Eは式(Eb)の基を表す。第3の実施形態では、Eは式(Ec)の基を表す。第4の実施形態では、Eは式(Ed)の基を表す。第5の実施形態では、Eは式(Ee)の基を表す。
【0034】
典型的には、Eは式(Ea)、(Eb)または(Ed)の基を表す。
【0035】
好適には、Eは式(Ea)または(Ed)の基を表す。
【0036】
一般に、本発明は、式(IA-1)、(IA-2)、(IA-3)、(IA-4)もしくは(IA-5):
【化5】
(式中、A、R
1およびR
6は、上で定義された通りである)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0037】
典型的には、本発明は、上で定義された式(IA-1)、(IA-2)もしくは(IA-4)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0038】
好適には、本発明は、上で定義された式(IA-1)もしくは(IA-4)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0039】
第1の実施形態では、Aは式(Aa)の基を表す。第2の実施形態では、Aは式(Ab)の基を表す。第3の実施形態では、Aは式(Ac)の基を表す。第4の実施形態では、Aは式(Ad)の基を表す。第5の実施形態では、Aは式(Ae)の基を表す。
【0040】
好適には、Aは式(Ab)または(Ad)の基を表す。
【0041】
一般に、本発明は、式(IB-1)、(IB-2)、(IB-3)、(IB-4)もしくは(IB-5):
【化6】
(式中、E、Y、Z、R
1、R
2、R
3、R
4a、R
4bおよびR
6は、上で定義された通りである)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0042】
好適には、本発明は、上で定義された式(IB-2)もしくは(IB-4)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0043】
第1の実施形態では、Yは-O-を表す。第2の実施形態では、Yは-N(R7)-を表す。第3の実施形態では、Yは-C(R5a)(R5b)-を表す。第4の実施形態では、Yは-S-を表す。第5の実施形態では、Yは-S(O)-を表す。第6の実施形態では、Yは-S(O)2-を表す。第7の実施形態では、Yは-S(O)(N-R8)-を表す。
【0044】
典型的には、Yは、-O-、-N(R7)-、-C(R5a)(R5b)-または-S(O)2-を表し、式中、R5a、R5bおよびR7は、上で定義された通りである。
【0045】
好適には、Yは、-O-、-C(R5a)(R5b)-または-S(O)2-を表し、式中、R5aおよびR5bは、上で定義された通りである。
【0046】
一般に、Zは、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、チエノ[2,3-c]ピラゾリル、チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピロロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、インダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[4,5-b]ピリジニル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、プリニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル、キノキサリニル、プテリジニル、トリアジニルまたはクロメニルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0047】
適切には、Zは、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニルまたはピラジニルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0048】
典型的には、Zは、イミダゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニルまたはテトラゾリルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0049】
好適には、Zは、トリアゾリルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0050】
Z上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロ(C1-6)アルキル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、オキソ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フェノキシ、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、アミノ(C1-6)アルキル、ジ(C1-6)アルキルアミノ(C1-6)アルキル、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または(可能な場合)3つの置換基が挙げられる。
【0051】
Z上の任意選択の置換基の適切な例としては、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロ(C1-6)アルキル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルおよびC1-6アルキルアミノから独立して選択される1、2または(可能な場合)3つの置換基が挙げられる。
【0052】
Z上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシイソプロピル、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フェノキシ、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アミノメチル、ジメチルアミノメチル、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または(可能な場合)3つの置換基が挙げられる。
【0053】
Z上の特定の置換基の適切な例としては、フルオロ、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルおよびメチルアミノから独立して選択される1、2または(可能な場合)3つの置換基が挙げられる。
【0054】
Zの典型的な値としては、トリフルオロエチルピラゾリル、(メチル)(トリフルオロエチル)ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、メチルインダゾリル、トリフルオロエチルイソオキサゾリル、(メチル)(トリフルオロエチル)イソオキサゾリル、トリフルオロエチルイソチアゾリル、トリフルオロエチルイミダゾリル、シクロプロピルメチルイミダゾリル、(メチル)(トリフルオロエチル)イミダゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、ジフルオロエチルトリアゾリル、トリフルオロエチルトリアゾリル、ジフルオロシクロプロピルトリアゾリル、ジフルオロシクロブチルトリアゾリル、シクロプロピルメチルトリアゾリル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルトリアゾリル、(フルオロ)(トリフルオロエチル)トリアゾリル、(メチル)(トリフルオロエチル)トリアゾリル、(ジフルオロメチル)(トリフルオロエチル)トリアゾリル、(シクロプロピルメチル)(ジフルオロメチル)トリアゾリル、(メチルアミノ)(トリフルオロエチル)トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、フルオロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、シアノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、ベンゾトリアゾリル、トリフルオロエチルテトラゾリル、トリフルオロエチルピリジニル、トリフルオロエチルピリダジニル、トリフルオロエチルピリミジニルおよびトリフルオロエチルピラジニルが挙げられる。
【0055】
Zの例示的な値としては、シクロプロピルメチルイミダゾリル、ジフルオロエチルトリアゾリル、トリフルオロエチルトリアゾリル、ジフルオロシクロブチルトリアゾリル、シクロプロピルメチルトリアゾリル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルトリアゾリル、フルオロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、シアノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニルおよびトリフルオロエチルテトラゾリルが挙げられる。
【0056】
好適には、Zは、式(Za)、(Zb)、(Zc)、(Zd)、(Ze)、(Zf)、(Zg)、(Zh)、(Zj)、(Zk)、(Zl)、(Zm)、(Zn)、(Zp)、(Zq)、(Zr)、(Zs)、(Zt)、(Zu)、(Zv)、(Zw)、(Zx)、(Zy)、(Zz)、(Zaa)または(Zab):
【化7-1】
【化7-2】
(式中、
アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表し;
R
1zは水素、C
1-6アルキル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロ(C
1-6)アルキル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシ(C
2-6)アルキル、C
1-6アルキルスルホニル、アミノ(C
2-6)アルキル、ジ(C
1-6)アルキルアミノ(C
1-6)アルキル、C
2-6アルキルカルボニル、C
2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C
1-6アルキルアミノスルホニルまたはジ(C
1-6)アルキルアミノスルホニルを表し;
R
2zは水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1-6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロ(C
1-6)アルキル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C
1-6)アルキル、C
1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フェノキシ、C
1-6アルキルチオ、C
1-6アルキルスルフィニル、C
1-6アルキルスルホニル、アミノ、C
1-6アルキルアミノ、ジ(C
1-6)アルキルアミノ、アミノ(C
1-6)アルキル、ジ(C
1-6)アルキルアミノ(C
1-6)アルキル、C
2-6アルキルカルボニルアミノ、C
2-6アルコキシカルボニルアミノ、C
1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C
2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C
2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C
1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C
1-6)アルキルアミノスルホニルまたはジ(C
1-6)アルキルスルホキシイミノを表す)
の基を表す。
【0057】
Zの特定の値としては、上で定義された式(Zk)、(Zm)、(Zp)、(Zq)、(Zt)、(Zu)、(Zv)、(Zw)および(Zx)の基が挙げられる。
【0058】
典型的には、R1zは、水素、C1-6アルキル、ジフルオロエチル、トリフルオロ(C1-6)アルキル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチルまたはシアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルを表す。
【0059】
R1zの適切な値としては、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシイソプロピル、メチルスルホニル、アミノエチル、ジメチルアミノメチル、アセチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルが挙げられる。
【0060】
R1zの典型的な値としては、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチルおよびシアノビシクロ[1.1.1]ペンタニルが挙げられる。
【0061】
典型的には、R2zは、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、トリフルオロ(C1-6)アルキル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチルまたはC1-6アルキルアミノを表す。
【0062】
好適には、R2zは、水素、ハロゲンまたはシアノを表す。第1の実施形態では、R2zは水素を表す。第2の実施形態では、R2zは、ハロゲン、特にフルオロを表す。第3の実施形態では、R2zはシアノを表す。
【0063】
R2zの適切な値としては、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、シクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、シアノビシクロ[1.1.1]ペンタニル、スピロ[2.2]ペンタニル、メチルスピロ[2.2]ペンタニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシイソプロピル、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フェノキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、アミノメチル、ジメチルアミノメチル、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミノが挙げられる。
【0064】
R2zの典型的な値としては、水素、フルオロ、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、2-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル、シクロプロピルメチル、ジフルオロシクロプロピルメチルおよびメチルアミノが挙げられる。
【0065】
R2zの好適な値としては、水素、フルオロおよびシアノが挙げられる。
【0066】
第1の実施形態では、R1は水素を表す。第2の実施形態では、R1はフルオロを表す。第3の実施形態では、R1はクロロを表す。第4の実施形態では、R1はメチルを表す。第5の実施形態では、R1はジフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、R1はトリフルオロメチルを表す。
【0067】
典型的には、R1は、水素、フルオロ、クロロまたはメチルを表す。
【0068】
一般に、R1は、水素またはフルオロを表す。
【0069】
好適には、R1は水素を表す。
【0070】
典型的には、R2は、C3-9シクロアルキル、C4-12ビシクロアルキルまたはC3-7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0071】
好適には、R2は、C4-12ビシクロアルキルまたはC3-7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0072】
R2の典型的な例としては、シクロブチル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0073】
R2の好適な例としては、ビシクロ[1.1.1]ペンタニルおよびテトラヒドロピラニルが挙げられ、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0074】
R2上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2、3または4つの置換基が挙げられる。
【0075】
R2上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロから独立して選択される1、2、3または4つの置換基が挙げられる。
【0076】
R2の典型的な値としては、ジフルオロシクロブチル、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ジフルオロアゼチジニル、ジフルオロピロリジニル、テトラフルオロピロリジニル、ジフルオロテトラヒドロピラニルおよびテトラフルオロモルホリニルが挙げられる。
【0077】
R2の好適な値としては、フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタニルおよびジフルオロテトラヒドロピラニルが挙げられる。
【0078】
第1の実施形態では、R2aはC1-6アルキルを表す。第2の実施形態では、R2aは、場合により置換されたC3-9シクロアルキルを表す。
【0079】
典型的には、R2aはC1-6アルキルを表すか;またはR2aはシクロブチルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0080】
R2a上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、オキソ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0081】
R2a上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0082】
R2a上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0083】
R2a上の具体的な置換基の好適な例としては、フルオロから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0084】
R2aの具体的な値の例示的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロブチルおよびジフルオロシクロブチルが挙げられる。
【0085】
第1の実施形態では、R3は-NR3aR3bを表す。第2の実施形態では、R3は、上で定義された式(Wa)の基を表す。
【0086】
第1の実施形態では、R3aは水素を表す。第2の実施形態では、R3aは、C1-6アルキル,特にメチルまたはエチルを表す。その実施形態の第1の態様では、R3aはメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R3aはエチルを表す。
【0087】
典型的には、R3bは、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキル(C1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0088】
好適には、R3bは、C1-6アルキルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0089】
第1の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC1-6アルキルを表す。第2の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC3-7シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC3-7シクロアルキル(C1-6)アルキルを表す。第4の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC4-12ビシクロアルキルを表す。第5の実施形態では、R3bは、場合により置換されたアリールを表す。第6の実施形態では、R3bは、場合により置換されたアリール(C1-6)アルキルを表す。第7の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC3-7ヘテロシクロアルキルを表す。第8の実施形態では、R3bは、場合により置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルを表す。第9の実施形態では、R3bは、場合により置換されたヘテロアリールを表す。第10の実施形態では、R3bは、場合により置換されたヘテロアリール(C1-6)アルキルを表す。
【0090】
R3bの典型的な例としては、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピルおよびシクロプロピルメチルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0091】
R3bの好適な例としては、プロピルが挙げられ、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0092】
R3b上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0093】
R3b上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0094】
R3b上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0095】
R3b上の特定の置換基の好適な例としては、フルオロから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0096】
R3bの典型的な値としては、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、ジフルオロプロピル、トリフルオロイソプロピル、メチルアミノカルボニル-2-メチルプロピル、(シクロプロピル)(トリフルオロメチル)メチルおよびジフルオロシクロプロピルメチルが挙げられる。
【0097】
R3bの好適な値としては、ジフルオロプロピルが挙げられる。
【0098】
第1の実施形態では、Wは、3~6個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。その実施形態の第1の態様では、Wは、3または4個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。
【0099】
第2の実施形態では、Wは、4~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和二環式環系の残基を表す。その実施形態の第1の態様では、Wは、5、6または7個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和二環式環系の残基を表す。
【0100】
第3の実施形態では、Wは、5~10個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和スピロ環式環系の残基を表す。その実施形態の第1の態様では、Wは、5、6または7個の炭素原子、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから独立して選択される0、1、2または3個の追加のヘテロ原子を含むが、1個以下のOまたはS原子を含む、場合により置換された飽和スピロ環式環系の残基を表す。
【0101】
好適には、Wは、3または4個の炭素原子、1個の窒素原子、および0または1個の酸素原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。第1の実施形態では、Wは、3または4個の炭素原子および1個の窒素原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。その実施形態の第1の態様では、Wは、3個の炭素原子および1個の窒素原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。その実施形態の第2の態様では、Wは、4個の炭素原子および1個の窒素原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。第2の実施形態では、Wは、4個の炭素原子、1個の窒素原子、および1個の酸素原子を含む、場合により置換された飽和単環式環の残基を表す。
【0102】
第1の実施形態では、式(Wa)の基は、1個の窒素原子を含み、追加のヘテロ原子を含まない飽和単環式環を表す(すなわち、場合により置換されたアゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イルまたはヘキサヒドロアゼピン-1-イル環である)。第2の実施形態では、式(Wa)の基は、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから選択される1個の追加のヘテロ原子を含む飽和単環式環を表す。その実施形態の第1の態様では、式(Wa)の基は、場合により置換されたモルホリン-4-イル部分である。第3の実施形態では、式(Wa)の基は、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから選択される2個の追加のヘテロ原子を含み、そのうちの1個以下がOまたはSである飽和単環式環を表す。第4の実施形態では、式(Wa)の基は、1個の窒素原子、ならびにN、OおよびSから選択される3個の追加のヘテロ原子を含み、そのうちの1個以下がOまたはSである飽和単環式環を表す。
【0103】
式(Wa)の基の典型的な値としては、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、イミダゾリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペラジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、アゼパン-1-イル、[1,4]オキサゼパン-4-イル、[1,4]ジアゼパン-1-イル、[1,4]チアジアゼパン-4-イル、アゾカン-1-イル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル、6-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル、3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル、6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3-イル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-5-イル、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル、3,6-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン-3-イル、3,6-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン-6-イル、3-オキサ-7-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル、3,7-ジオキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル、3,9-ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン-3-イル、3,9-ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン-9-イル、5-アザスピロ[2.3]ヘキサン-5-イル、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル、3-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル、6-チア-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン-6-イル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.5]ノナン-6-イル、7-オキサ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル、2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル、2,4,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2-イル、2,4,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-4-イルおよび2,4,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-8-イルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0104】
式(Wa)の基の好適な値としては、アゼチジン-1-イルおよびピロリジン-1-イルが挙げられ、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0105】
第1の実施形態では、式(Wa)の基は非置換である。第2の実施形態では、式(Wa)の基は、1つまたは複数の置換基、典型的には1~6つの置換基、好適には2~4つの置換基によって置換されている。その実施形態の第1の態様では、式(Wa)の基は、1つの置換基によって置換されている。その実施形態の第2の態様では、式(Wa)の基は、2つの置換基によって置換されている。その実施形態の第3の態様では、式(Wa)の基は、3つの置換基によって置換されている。その実施形態の第4の態様では、式(Wa)の基は、4つの置換基によって置換されている。その実施形態の第5の態様では、式(Wa)の基は、5つの置換基によって置換されている。その実施形態の第6の態様では、式(Wa)の基は、6つの置換基によって置換されている。
【0106】
式(Wa)の基上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、シアノ、オキソ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、カルボキシ(C1-6)アルキル、C2-6アルコキシカルボニル、C2-6アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル、アミノ、アミノ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニルおよびジ(C1-6)アルキルアミノカルボニルが挙げられる。
【0107】
式(Wa)の基上の任意選択の置換基の選択された例としては、ハロゲンおよびトリフルオロメチルが挙げられる。
【0108】
式(Wa)の基上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンが挙げられる。
【0109】
式(Wa)の基上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメチル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、シアノ、オキソ、ホルミル、アセチル、エチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、カルボキシ、カルボキシメチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、アミノ、アミノメチル、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニルおよびジメチルアミノカルボニルが挙げられる。
【0110】
式(Wa)の基上の特定の置換基の選択された例としては、フルオロおよびトリフルオロメチルが挙げられる。
【0111】
式(Wa)の基上の特定の置換基の好適な例としては、フルオロが挙げられる。
【0112】
式(Wa)の基の選択された値としては、トリフルオロメチルアゼチジン-1-イルおよびテトラフルオロピロリジン-1-イルが挙げられる。
【0113】
一般に、R4aは水素もしくはフルオロを表すか;またはR4aはC1-6アルキルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0114】
典型的には、R4aは水素を表すか;またはR4aはC1-6アルキルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0115】
好適には、R4aは、C1-6アルキルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0116】
第1の実施形態では、R4aは水素を表す。第2の実施形態では、R4aはフルオロを表す。第3の実施形態では、R4aはヒドロキシを表す。第4の実施形態では、R4aは、C1-6アルキル、特にメチルまたはエチルを表し、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。その実施形態の第1の態様では、R4aは、場合により置換されたメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R4aは、場合により置換されたエチルを表す。
【0117】
R4a上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0118】
R4a上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0119】
R4a上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0120】
R4a上の特定の置換基の好適な例としては、フルオロから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0121】
R4aの例示的な値としては、水素、フルオロ、ヒドロキシ、メチル、ジフルオロエチルおよびトリフルオロエチルが挙げられる。
【0122】
第1の実施形態では、R4bは水素を表す。第2の実施形態では、R4bはフルオロを表す。第3の実施形態では、R4bは、C1-6アルキル、特にメチルまたはエチルを表す。その実施形態の第1の態様では、R4bはメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R4bはエチルを表す。
【0123】
R4bの典型的な値としては、水素およびフルオロが挙げられる。
【0124】
あるいは、R4aおよびR4bは、一緒になって、場合により置換された環状部分を形成してもよい。したがって、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、C3-7シクロアルキルまたはC3-7ヘテロシクロアルキルを表すことができ、これらの基のいずれかは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0125】
第1の実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、C3-7シクロアルキルを好適に表すことができ、この基は、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の一般的な例示として、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを好適に表すことができ、これらの基のいずれも、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の特定の例示として、R4aおよびR4b、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロブチルまたはシクロヘキシルを好適に表すことができ、これらの基のいずれかは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第1の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第2の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロブチル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第3の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロペンチル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第4の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロヘキシル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0126】
第2の実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、C3-7ヘテロシクロアルキルを好適に表すことができ、この基は、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の一般的な例示として、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニルまたはピペリジニルを好適に表すことができ、これらの基のいずれも、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の特定の例示として、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、ピロリジニル、テトラヒドロピラニルまたはピペリジニルを好適に表すことができ、これらの基のいずれも、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態のより特定の例示として、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、テトラヒドロピラニルまたはピペリジニルを好適に表すことができ、これらの基のいずれかは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第1の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、オキセタニル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第2の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、ピロリジニル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第3の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、テトラヒドロピラニル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。その実施形態の第4の態様では、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、ピペリジニル環を好適に表すことができ、これは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0127】
典型的には、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニルまたはピペリジニルを表すことができ、これらの基のいずれも、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0128】
適切には、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニルまたはピペリジニルを表すことができ、これらの基のいずれも、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0129】
好適には、R4aおよびR4bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロヘキシルまたはテトラヒドロピラニルを表すことができ、これらの基のいずれかは、非置換であってもよく、または1つもしくは複数の置換基、典型的には1つもしくは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0130】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の任意選択の置換基の典型的な例としては、C1-6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、C2-6アルキルカルボニル、C2-6アルコキシカルボニル、アミノ、C1-6アルキルアミノおよびジ(C1-6)アルキルアミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。追加の例としては、オキセタニルが挙げられる。
【0131】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の任意選択の置換基の適切な例としては、ハロゲンおよびオキセタニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0132】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0133】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の特定の置換基の典型的な例としては、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。追加の例としては、オキセタニルが挙げられる。
【0134】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の特定の置換基の適切な例としては、フルオロおよびオキセタニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0135】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分上の特定の置換基の好適な例としては、フルオロから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0136】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分の典型的な例としては、シクロプロピル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、ジフルオロシクロヘキシル、オキセタニル、メトキシカルボニルピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニルおよびメトキシカルボニルピペリジニルが挙げられる。追加の例としては、オキセタニルピペリジニルが挙げられる。
【0137】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分の選択された例としては、ジフルオロシクロヘキシル、テトラヒドロピラニルおよびオキセタニルピペリジニルが挙げられる。
【0138】
R4aおよびR4bによって形成された環状部分の好適な例としては、ジフルオロシクロヘキシルおよびテトラヒドロピラニルが挙げられる。
【0139】
第1の実施形態では、R5aは水素を表す。第2の実施形態では、R5aはフルオロを表す。第3の実施形態では、R5aはメチルを表す。第4の実施形態では、R5aはジフルオロメチルを表す。第5の実施形態では、R5aはトリフルオロメチルを表す。
【0140】
典型的には、R5aは、水素、フルオロ、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表す。
【0141】
適切には、R5aは、水素、メチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表す。
【0142】
好適には、R5aは、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表す。
【0143】
第1の実施形態では、R5bは水素を表す。第2の実施形態では、R5bはフルオロを表す。第3の実施形態では、R5bはメチルを表す。第4の実施形態では、R5bはヒドロキシを表す。
【0144】
典型的には、R5bは、水素、フルオロまたはヒドロキシを表す。
【0145】
好適には、R5bは、フルオロまたはヒドロキシ、特にヒドロキシを表す。
【0146】
あるいは、R5aおよびR5bは、一緒になって、スピロ結合を形成してもよい。したがって、R5aおよびR5bは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピルを表すことができる。
【0147】
典型的には、R6は-OR6aもしくは-NR6bR6cを表すか;またはR6は、C1-6アルキル、C3-9シクロアルキル、C3-9シクロアルキル(C1-6)アルキル、アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリール(C1-6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0148】
適切には、R6は-OR6aもしくは-NR6bR6cを表すか;またはR6は、C3-9シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0149】
好適には、R6は-OR6aを表すか;またはR6は、C3-9シクロアルキルもしくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0150】
第1の実施形態では、R6は、場合により置換されたC1-6アルキルを表す。第2の実施形態では、R6は、場合により置換されたC3-9シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R6は、場合により置換されたC3-9シクロアルキル(C1-6)アルキルを表す。第4の実施形態では、R6は、場合により置換されたアリールを表す。第5の実施形態では、R6は、場合により置換されたアリール(C1-6)アルキルを表す。第6の実施形態では、R6は、場合により置換されたC3-7ヘテロシクロアルキルを表す。第7の実施形態では、R6は、場合により置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルを表す。第8の実施形態では、R6は、場合により置換されたヘテロアリールを表す。第9の実施形態では、R6は、場合により置換されたヘテロアリール(C1-6)アルキルを表す。第10の実施形態では、R6は-OR6aを表す。第11の実施形態では、R6は-NR6aR6bを表す。
【0151】
R6の典型的な例としては、-OR6aまたは-NR6aR6b;およびメチル、エチル、プロピル、2-メチルプロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、トリアゾリルメチル、ベンゾトリアゾリルメチルまたはピリジニルメチルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0152】
R6の適切な例としては、-OR6aまたは-NR6aR6b;およびシクロプロピル、フェニル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリルまたはトリアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0153】
R6の選択された例としては、-OR6a;およびシクロプロピル、ピラゾリル、オキサジアゾリルまたはトリアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0154】
R6の好適な例としては、-OR6a;およびシクロプロピル、ピラゾリルまたはオキサジアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0155】
R6の例示的な例としては、ピラゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリルおよびトリアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0156】
R6の一般的な例としては、ピラゾリル、オキサジアゾリルおよびトリアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0157】
R6の代表的な例としては、ピラゾリルおよびオキサジアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれかは、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0158】
R6の特定の例としては、オキサジアゾリルが挙げられ、この基は、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0159】
R6上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、オキソ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルスルホキシイミニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0160】
R6上の任意選択の置換基の適切な例としては、ハロゲン、C1-6アルキルおよびシクロプロピルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0161】
R6上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンおよびC1-6アルキルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0162】
R6上の特定の置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチルアミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0163】
R6上の特定の置換基の適切な例としては、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピルおよびシクロプロピルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0164】
R6上の特定の置換基の好適な例としては、フルオロ、メチルおよびイソプロピルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0165】
R6の特定の値の例示的な例としては、メチル、ジフルオロメチル、メチルスルホニルメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジフルオロエチル、カルボキシエチル、ジフルオロプロピル、2-メチルプロピル、ブチル、フルオロシクロプロピル、シアノシクロプロピル、メチルシクロプロピル、エチルシクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロプロピル、フェニルシクロプロピル、フルオロフェニルシクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、アミノシクロプロピル、シクロブチル、トリフルオロメチルシクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、シアノフェニル、メチルフェニル、ヒドロキシフェニル、メチルスルホニルフェニル、ジメチルスルホキシイミニルフェニル、ベンジル、フルオロベンジル、ジフルオロベンジル、クロロベンジル、(クロロ)(フルオロ)ベンジル、ジクロロベンジル、(クロロ)(ジフルオロ)ベンジル、ブロモベンジル、シアノベンジル、メチルベンジル、ジメチルベンジル、トリフルオロメチルベンジル、フェニルベンジル、ヒドロキシベンジル、ヒドロキシメチルベンジル、ベンゾイル、メトキシベンジル、ジメトキシベンジル、トリフルオロメトキシベンジル、メチルスルホニルベンジル、アミノメチルベンジル、アミノエチルベンジル、ジメチルアミノベンジル、ピロリジニルベンジル、(ジメチル)(ピロリジニル)ベンジル、モルホリニルベンジル、(ジメチル)(モルホリニル)ベンジル、ピペラジニルベンジル、アセチルアミノエチルベンジル、フェニルエチル、クロロフェニルエチル、メチルピラゾリル、エチルピラゾリル、イソプロピルピラゾリル、(メチル)(テトラヒドロピラニル)ピラゾリル、メチルイソオキサゾリル、エチルイソオキサゾリル、メチルオキサジアゾリル、エチルオキサジアゾリル、シクロプロピルオキサジアゾリル、イソプロピルトリアゾリル、ピリジニル、トリアゾリルメチル、ベンゾトリアゾリルメチル、ピリジニルメチルおよびアミノピリジニルメチルが挙げられる。
【0166】
R6の典型的な値としては、フルオロシクロプロピル、メチルピラゾリル、エチルピラゾリル、イソプロピルピラゾリル、メチルイソオキサゾリル、エチルイソオキサゾリル、メチルオキサジアゾリル、エチルオキサジアゾリル、シクロプロピルオキサジアゾリルおよびイソプロピルトリアゾリルが挙げられる。
【0167】
R6の選択された値としては、フルオロシクロプロピル、メチルピラゾリル、イソプロピルピラゾリル、メチルオキサジアゾリルおよびイソプロピルトリアゾリルが挙げられる。
【0168】
R6の好適な値としては、フルオロシクロプロピル、イソプロピルピラゾリルおよびメチルオキサジアゾリルが挙げられる。
【0169】
第1の実施形態では、R6aは、場合により置換されたC1-6アルキルを表す。第2の実施形態では、R6aは、場合により置換されたC3-9シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R6aは、場合により置換されたアリール(C1-6)アルキルを表す。
【0170】
典型的には、R6aは、C1-6アルキル、シクロブチルまたはベンジルを表し、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0171】
R6a上の任意選択の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、オキソ、C1-6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1-6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0172】
R6a上の任意選択の置換基の好適な例としては、ハロゲンから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0173】
R6a上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0174】
R6a上の具体的な置換基の好適な例としては、フルオロから独立して選択される1、2または3つの置換基が挙げられる。
【0175】
R6aの具体的な値の例示的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチルおよびベンジルが挙げられる。
【0176】
典型的には、R6aはベンジルを表す。
【0177】
典型的には、R6bは、水素またはメチルを表す。
【0178】
第1の実施形態では、R6bは水素を表す。第2の実施形態では、R6bは、C1-6アルキル、特にメチルを表す。
【0179】
典型的には、R6cは、水素またはメチルを表す。
【0180】
第1の実施形態では、R6cは水素を表す。第2の実施形態では、R6cは、C1-6アルキル、特にメチルを表す。
【0181】
あるいは、部分-NR6bR6cは、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イルまたはホモピペラジン-1-イルを好適に表すことができ、これらの基のいずれも、1つまたは複数の置換基によって場合により置換されていてもよい。
【0182】
複素環式部分-NR6bR6c上の好適な置換基の選択された例としては、C1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、アミノ(C1-6)アルキル、シアノ、オキソ、C2-6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2-6アルコキシカルボニル、アミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ、C2-6アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル、C2-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノおよびアミノカルボニルが挙げられる。
【0183】
複素環式部分-NR6bR6c上の具体的な置換基の選択された例としては、メチル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、シアノ、オキソ、アセチル、カルボキシ、エトキシカルボニル、アミノ、アセチルアミノ、アセチルアミノメチル、tert-ブトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノおよびアミノカルボニルが挙げられる。
【0184】
一般には、R7は、-COR7a、-CO2R7aもしくは-SO2R7bを表すか;またはR7は水素を表すか;またはR7はC1-6アルキルを表し、この基は、1個または複数のフッ素原子、一般には、1、2または3個のフッ素原子、典型的には2個のフッ素原子によって場合により置換されていてもよい。
【0185】
好適には、R7は-CO2R7aを表す。
【0186】
第1の実施形態では、R7は-COR7aを表す。第2の実施形態では、R7は-CO2R7aを表す。第3の実施形態では、R7は-CO2R7aを表す。第4の実施形態では、R7は水素を表す。第5の実施形態では、R7は、1個または複数のフッ素原子、典型的には1、2または3個のフッ素原子によって場合により置換されたC1-6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R7は、非置換C1-6アルキル、特にメチルまたはエチルを表す。その実施形態の別の態様では、R7は、1、2または3個のフッ素原子、典型的には2個のフッ素原子によって置換されたC1-6アルキルを表す。その態様の例としては、ジフルオロエチルが挙げられる。第6の実施形態では、R7は、1個または複数のフッ素原子、典型的には1、2または3個のフッ素原子によって場合により置換されたC3-9シクロアルキルを表す。その実施形態の一態様では、R7は、非置換C3-9シクロアルキル、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表す。その実施形態の別の態様では、R7は、1、2または3個のフッ素原子、典型的には2個のフッ素原子によって置換されたC3-9シクロアルキルを表す。その態様の例としては、ジフルオロシクロブチルが挙げられる。
【0187】
典型的には、R7aは、1、2または3個のフッ素原子によって場合により置換されたC1-6アルキルを表す。
【0188】
好適には、R7aは、C1-6アルキルまたはジフルオロ(C1-6)アルキルを表す。
【0189】
第1の実施形態では、R7aは、C1-6アルキル,特にメチルまたはエチルを表す。その実施形態の第1の態様では、R7aはメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R7aはエチルを表す。第2の実施形態では、R7aは、ジフルオロ(C1-6)アルキル、特にジフルオロエチルを表す。
【0190】
R7aの特定の値としては、メチルおよびジフルオロエチルが挙げられる。
【0191】
好適には、R7bは、メチルまたはエチルを表す。第1の実施形態では、R7bはメチルを表す。第2の実施形態では、R7bはエチルを表す。
【0192】
好適には、R8は、メチルまたはエチルを表す。第1の実施形態では、R8はメチルを表す。第2の実施形態では、R8はエチルを表す。
【0193】
本発明による化合物の様々なサブクラスは、式(IIA-1)、(IIA-2)、(IIA-3)、(IIB-1)、(IIC-1)および(IIC-2):
【化8-1】
【化8-2】
(式中、
Xは、CHまたはNを表し;
R
16は、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルを表し;
R
26は、フルオロまたはトリフルオロメチルを表し;
Aは、上で定義された通りである)
の化合物およびそのN-オキシド、ならびにその薬学的に許容され得る塩によって表される。
【0194】
第1の実施形態では、XはCHを表す。第2の実施形態では、XはNを表す。
【0195】
第1の実施形態では、R16はメチルを表す。第2の実施形態では、R16はエチルを表す。第3の実施形態では、R16はイソプロピルを表す。第4の実施形態では、R16はシクロプロピルを表す。
【0196】
典型的には、R16は、メチル、エチルまたはイソプロピルを表す。
【0197】
好適には、R16は、メチルまたはイソプロピルを表す。
【0198】
第1の実施形態では、R26はフルオロを表す。第2の実施形態では、R26はトリフルオロメチルを表す。
【0199】
本発明に従う具体的な新規化合物としては、その調製が添付の例に記載されている化合物の各々、ならびにその薬学的に許容され得る塩および溶媒和物が挙げられる。
【0200】
本発明に従う化合物は、炎症性障害および自己免疫障害を含む様々なヒトの病気の処置および/または予防に有益である。
【0201】
本発明に従う化合物は、炎症促進性IL-17サイトカインによって媒介される、または炎症促進性IL-17サイトカインの増加したレベルに関連する病的障害の処置および/または予防(prophylaxis)に有用である。一般に、病的症状は、感染症(ウイルス、細菌、真菌および寄生虫)、感染症に関連する内毒素ショック、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患(COAD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺損傷、骨盤炎症性疾患、アルツハイマー病、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、キャッスルマン病、軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎および他の脊椎関節症、皮膚筋炎、心筋炎、ブドウ膜炎、眼球突出、自己免疫性甲状腺炎、ペロニー病、セリアック病、胆嚢疾患、毛嚢炎、腹膜炎、乾癬、アトピー性皮膚炎、化膿性汗腺炎、血管炎、外科的癒着、脳卒中、自己免疫性糖尿病、I型糖尿病、ライム関節炎、髄膜脳炎、中枢神経系および末梢神経系の免疫介在性炎症性疾患、例えば、多発性硬化症およびギラン・バレー症候群、他の自己免疫障害、膵炎、外傷(手術)、移植片対宿主病、移植拒絶反応、線維化障害、例えば、肺線維症、肝線維症、腎線維症、強皮症または全身性硬化症、がん(黒色腫、肝芽腫、肉腫、扁平上皮癌、移行上皮癌、卵巣がんなどの固形腫瘍、および血液悪性腫瘍の両方、特に急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、胃がんおよび結腸がん)、心筋梗塞などの虚血性疾患ならびにアテローム性動脈硬化症を含む心臓病、血管内凝固、骨吸収、骨粗鬆症、歯周炎、低塩酸症ならびに疼痛(特に炎症に伴う疼痛)からなる群から選択される。
【0202】
国際公開第2009/089036号は、眼炎症性障害、特にドライアイ症候群(DES)を含む眼表面炎症性障害の重症度を抑止または軽減するために、IL-17活性のモジュレータを投与し得ることを明らかにしている。その結果、本発明に従う化合物は、IL-17媒介性眼炎症性障害、特にドライアイ症候群を含むIL-17媒介性眼表面炎症性障害の処置および/または予防に有用である。眼表面炎症性障害としては、ドライアイ症候群、全層角膜移植術、角膜移植、層状または部分厚移植、選択的内皮移植、角膜血管新生、人工角膜手術、角膜眼表面炎症症状、結膜瘢痕性障害、眼の自己免疫症状、類天疱瘡症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、眼アレルギー、重度のアレルギー性(アトピー性)眼疾患、結膜炎および微生物性角膜炎が挙げられる。ドライアイ症候群の特定のカテゴリーとしては、乾性角結膜炎(KCS)、シェーグレン症候群、シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、非シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、乾性角膜炎、乾性症候群、眼球乾燥症、涙液層障害、涙液量の減少、涙液欠乏症(ATD)、マイボーム腺の機能不全および蒸発損失が挙げられる。
【0203】
例示的には、本発明の化合物は、関節炎、関節リウマチ、乾癬、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、慢性閉塞性肺疾患、アトピー性皮膚炎、化膿性汗腺炎、強皮症、全身性硬化症、肺線維症、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎を含む)、軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎および他の脊椎関節症、がん、ならびに疼痛(特に炎症に伴う疼痛)からなる群から選択される病的障害の処置および/または予防(prophylaxis)に有用であり得る。
【0204】
好適には、本発明の化合物は、乾癬、乾癬性関節炎、化膿性汗腺炎、軸性脊椎関節炎または強直性脊椎炎の処置および/または予防(prophylaxis)に有用である。
【0205】
本発明はまた、上記の本発明に従う化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、1種または複数の薬学的に許容され得る担体と共に含む、医薬組成物を提供する。
【0206】
本発明による医薬組成物は、経口、頬側、非経口、経鼻、局所、眼もしくは直腸投与に好適な形態、または吸入もしくは吹送による投与に好適な形態をとることができる。
【0207】
経口投与の場合、医薬組成物は、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロースまたはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはグリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容され得る賦形剤を用いて従来の手段により調製される、例えば、錠剤、トローチ剤またはカプセルの形態をとることができる。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングされてもよい。経口投与用の液体調製物は、例えば、溶液、シロップもしくは懸濁液の形態をとることができるか、または使用前に水もしくは他の好適なビヒクルで構成するための乾燥製品として提示することができる。そのような液体調製物は、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクルまたは保存剤などの薬学的に許容され得る添加剤を用いて従来の手段によって調製することができる。調製物はまた、必要に応じて、緩衝塩、香味剤、着色剤または甘味剤を含有してもよい。
【0208】
経口投与用の調製物は、活性化合物の制御放出を与えるように好適に製剤化されてもよい。
【0209】
頬側投与の場合、組成物は、従来の様式で製剤化された、錠剤またはトローチ剤の形態をとることができる。
【0210】
本発明による化合物は、注射による、例えば、ボーラス注射または注入による非経口投与用に製剤化されてもよい。注射用の製剤は、単位剤形、例えば、ガラスアンプルまたは複数回投与容器、例えば、ガラスバイアルで提示されてもよい。注射用の組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンなどの形態をとることができ、懸濁化剤、安定化剤、保存剤、および/または分散剤などの製剤化剤を含有してもよい。あるいは、活性成分は、使用前に好適なビヒクル、例えば、滅菌パイロジェンフリー水で構成するための粉末形態であってもよい。
【0211】
上記の製剤に加えて、本発明による化合物はまた、デポー調製物として製剤化されてもよい。そのような長時間作用性製剤は、移植または筋肉内注射によって投与され得る。
【0212】
経鼻投与または吸入による投与の場合、本発明による化合物は、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、フルオロトリクロロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガスまたはガスの混合物を使用して、加圧パックまたはネブライザー用のエアロゾルスプレー提示の形態で都合よく送達されてもよい。
【0213】
組成物は、所望であれば、活性成分を含有する1または複数の単位剤形を含み得る、パックまたはディスペンサーデバイスで提示されてもよい。パックまたはディスペンシングデバイスは、投与のための説明書を伴ってもよい。
【0214】
局所投与の場合、本発明による化合物は、1種または複数の薬学的に許容され得る担体に懸濁または溶解された活性コンポーネントを含有する好適な軟膏に都合よく製剤化されてもよい。特定の担体としては、例えば、鉱油、液体石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、乳化ワックスおよび水が挙げられる。あるいは、本発明による化合物は、1種または複数の薬学的に許容され得る担体に懸濁または溶解された活性コンポーネントを含有する好適なローションに製剤化されてもよい。特定の担体としては、例えば、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、ベンジルアルコール、2-オクチルドデカノールおよび水が挙げられる。
【0215】
眼投与の場合、本発明による化合物は、殺菌剤または殺真菌剤、例えば、硝酸フェニル水銀、塩化ベンジルアルコニウムまたは酢酸クロルヘキシジンなどの保存剤を含むまたは含まないのいずれかで、等張でpH調整された滅菌生理食塩水中の微粒子化懸濁液として都合よく製剤化されてもよい。あるいは、眼投与のために、本発明による化合物は、ワセリンなどの軟膏に製剤化されてもよい。
【0216】
直腸投与の場合、本発明による化合物は、坐剤として都合よく製剤化されてもよい。これらは、活性コンポーネントを、室温では固体であるが直腸温度では液状であり、したがって直腸内で融解して活性コンポーネントを放出する好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような物質としては、例えば、ココアバター、ビーズワックスおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0217】
特定の症状の予防(prophylaxis)または処置に必要な本発明による化合物の量は、選定される化合物および処置される患者の症状に依存して変動し得る。しかしながら、一般に、1日投与量は、経口または頬側投与の場合、約10ng/kg体重~1000mg/kg体重、典型的には100ng/kg体重~100mg/kg体重、例えば、約0.01mg/kg体重~40mg/kg体重、非経口投与の場合、約10ng/kg体重~50mg/kg体重、および経鼻投与または吸入もしくは吹送による投与の場合、約0.05mg~約1000mg、例えば、約0.5mg~約1000mgの範囲であり得る。
【0218】
所望であれば、本発明に従う化合物は、別の薬学的に活性な薬剤、例えば、抗炎症性分子と同時投与されてもよい。
【0219】
上記の式(I)の化合物は、式R
6-CO
2Hのカルボン酸またはその塩(例えば、そのリチウム塩)を式(III)の化合物と反応させることを含むプロセスによって調製することができる:
【化9】
式中、A、E、R
1およびR
6は、上で定義された通りである。
【0220】
反応は、カップリング剤および塩基の存在下で都合よく達成される。好適なカップリング剤としては、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU);および2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド;および2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージドが挙げられる。好適な塩基としては、有機アミン、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン;またはピリジンが挙げられる。反応は、好適な溶媒、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル;またはN,N-ジメチルホルムアミドもしくはN,N-ジメチルアセトアミドなどの双極性非プロトン性溶媒;またはジクロロメタンなどの塩素化溶媒;または酢酸エチルなどの有機エステル溶媒中、周囲温度または高温で都合よく行われる。
【0221】
あるいは、反応は、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド(EDCI)などのカップリング剤の存在下で都合よく達成されてもよい。反応は、好適な溶媒、例えば、アセトニトリルなどの有機ニトリル溶媒中、適切な温度、例えば、0℃の領域の温度で好適に行われる。
【0222】
R6がC1-6アルキル、例えば、メチルを表す場合、上記の式(I)の化合物は、式R6-COClの化合物、例えば、塩化アセチルを、上で定義された式(III)の化合物と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。反応は、塩基の存在下で都合よく達成される。好適な塩基としては、有機アミン、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミンが挙げられる。反応は、好適な溶媒、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル中、周囲温度で都合よく行われる。
【0223】
R6が-OR6aを表す場合、上記の式(I)の化合物は、(i)式R6a-OHの化合物を、理想的には塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機アミンの存在下で、N,N’-ジスクシンイミジルカルボナートと反応させること;および(ii)得られた物質を、上で定義された式(III)の化合物と反応させることを含む、2ステッププロセスによって調製することができる。ステップ(i)および(ii)は、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒、またはアセトニトリルなどの有機ニトリル溶媒中、周囲温度で都合よく行われる。
【0224】
上記の式(III)の中間体は、式(IV):
【化10】
(式中、A、EおよびR
1は、上で定義された通りであり、R
pは、N-保護基を表す)の化合物からのN-保護基R
pの除去によって調製することができる。
【0225】
N-保護基Rpは、好適にはtert-ブトキシカルボニル(BOC)であり、この場合、その除去は、酸、例えば、塩酸などの鉱酸、またはトリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって都合よく引き起こされてもよい。
【0226】
あるいは、N-保護基Rpは、ベンジルオキシカルボニルであってもよく、この場合、その除去は、接触水素化によって、典型的には水素化触媒、例えば、パラジウム炭素または水酸化パラジウム炭素の存在下、水素ガスまたはギ酸アンモニウムでの処理によって都合よく引き起こされてもよい。N-保護基Rpがベンジルオキシカルボニルである変形手順では、その除去は、臭化水素および酢酸での処理によって引き起こされてもよい。
【0227】
代替の手順では、Aが式(Ad)の基を表す上記の式(I)の化合物は、
(i)式(V):
【化11】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4bおよびR
6は、上で定義された通りであり、Alk
1は、C
1-4アルキル、例えば、メチル、エチルまたはtert-ブチルを表す)の化合物をけん化すること;および
(ii)化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られたカルボン酸誘導体と式R
3-Hの化合物との反応
を含む、2ステッププロセスによって調製することができる。
【0228】
同様に、Aが式(Ad)の基を表す上記の式(IV)の中間体は、
(i)式(VI):
【化12】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4b、R
pおよびAlk
1は、上で定義された通りである)の化合物をけん化すること;および
(ii)化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られたカルボン酸誘導体と式R
3-Hの化合物との反応
を含む、2ステッププロセスによって調製することができる。
【0229】
Alk1がメチルまたはエチルを表す場合、ステップ(i)におけるけん化反応は、一般に塩基での処理によって引き起こされる。好適な塩基としては、無機水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられる。反応は、水および好適な有機溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの環状エーテル、またはメタノールもしくはエタノールなどのC1-4アルカノール、またはジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、周囲温度または高温で都合よく行われる。
【0230】
あるいは、Alk1がtert-ブチルを表す場合、ステップ(i)におけるけん化反応は、一般に、酸、例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって引き起こされてもよい。反応は、好適な有機溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、周囲温度で都合よく行われる。
【0231】
上記の式(V)の中間体は、化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下で、式R
6-CO
2Hのカルボン酸を式(VII)の化合物と反応させることによって調製することができる:
【化13】
式中、E、R
1、R
4a、R
4b、R
6およびAlk
1は、上で定義された通りである。
【0232】
上記の式(VII)の中間体は、式(IV)の化合物からのN-保護基Rpの除去について上記のものと類似の条件下で、上で定義された式(VI)の化合物からN-保護基RPを除去することによって調製することができる。
【0233】
上記の式(VI)の中間体は、式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物と反応させることによって調製することができる:
【化14】
式中、E、R
1、R
4a、R
4b、Alk
1およびR
pは、上で定義された通りであり、L
1は、好適な脱離基を表す。
【0234】
脱離基L1は、典型的にはハロゲン原子、例えば、ブロモである。
【0235】
反応は、典型的には塩基の存在下で達成される。好適には、塩基は、無機塩基、例えば、重炭酸ナトリウムなどの重炭酸塩;またはピリジンなどの有機塩基であってもよい。反応は、好適な溶媒、例えば、エタノールもしくはイソプロパノールなどのC1-4アルカノール、または1,4-ジオキサンなどの環状エーテル中、高温で都合よく引き起こされる。
【0236】
代替の手順では、Aが式(Aa)、(Ab)または(Ac)の基を表す上記の式(I)の化合物は、化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下で、式R
2-CO
2Hのカルボン酸を式(X):
【化15】
(式中、
A
1は、式(Aa-1)、(Ab-1)または(Ac-1):
【化16】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
E、Y、R
1、R
2およびR
6は、上で定義された通りである)
の化合物と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
【0237】
上記の式(X)の中間体は、式(XI):
【化17】
(式中、
A
2は、式(Aa-2)、(Ab-2)または(Ac-2):
【化18】
(式中、アスタリスク(*)は、分子の残りの部分との結合点を表す)の基を表し;
R
zは、N-保護基を表し;
E、Y、R
1およびR
6は、上で定義された通りである)
の化合物からのN-保護基R
zの除去によって調製することができる。
【0238】
N-保護基Rzは、好適にはtert-ブトキシカルボニル(BOC)であり、この場合、その除去は、酸、例えば、塩酸などの鉱酸、またはトリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって都合よく引き起こされてもよい。
【0239】
上記の式(XI)の中間体は、以下のステップ:
(i)上記のものと類似の条件下での、式(XII):
【化19】
(式中、E、A
2、R
1およびR
pは、上で定義された通りである)の化合物からのN-保護基R
pの除去;および
(ii)化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式R
6-CO
2Hのカルボン酸との反応
を含む、2ステップ手順によって調製することができる。
【0240】
代替の方法では、Aが式(Aa)、(Ab)または(Ac)の基を表す上記の式(IV)の中間体は、以下のステップ:
(i)上記のものと類似の条件下での、上で定義された式(XII)の化合物からのN-保護基Rzの除去;および
(ii)化合物(III)および式R6-CO2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式R2-CO2Hのカルボン酸との反応
を含む、2ステップ手順によって調製することができる。
【0241】
上記の式(XII)の中間体は、遷移金属触媒の存在下で、式A
2-CO
2Hの化合物を式(XIII)の化合物と反応させることによって調製することができる:
【化20】
式中、E、A
2、R
1およびR
pは、上で定義された通りである。
【0242】
反応で使用される好適な遷移金属触媒としては、[4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン-N1,N1’]ビス-{3,5-ジフルオロ-2-[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル-N]フェニル-C}イリジウム(III)ヘキサフルオロホスファート;およびトリス[2-フェニルピリジナト-C2,N]イリジウム(III)が挙げられる。反応は、一般に、反応物を明るい光源に曝露することによって行われる。好適な明るい光源は、典型的には、ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653に記載されている「一体型フォトリアクタ」;またはPennフォトリアクタM2システムを含む。反応は、好適な溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒、またはジメチルスルホキシドなどの有機ジスルフィド中、周囲温度で都合よく実行される。
【0243】
代替の方法では、上記の式(XI)の中間体は、以下のステップ:
(i)上記のものと類似の条件下での、上で定義された式(XIII)の化合物からのN-保護基Rpの除去;
(ii)化合物(III)および式R6-CO2Hのカルボン酸またはその塩(例えば、そのリチウム塩)の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式R6-CO2Hのカルボン酸またはその塩(例えば、そのリチウム塩)との反応;および
(iii)化合物(XIII)および式A2-CO2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式A2-CO2Hの化合物との反応
を含む、3ステップ手順によって調製することができる。
【0244】
別の手順では、Aが式(Ad)の基を表す上記の式(I)の化合物は、以下:
(i)上記のものと類似の条件下での、上で定義された式(XIII)の化合物からのN-保護基Rpの除去;
(ii)化合物(III)および式R6-CO2Hのカルボン酸またはその塩(例えば、そのリチウム塩)の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式R6-CO2Hのカルボン酸またはその塩(例えば、そのリチウム塩)との反応;および
(iii)化合物(XIII)および式A2-CO2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られた物質と式A-CO2Hの化合物との反応
を含む、3ステッププロセスによって調製することができる。
【0245】
上記の式(XIII)の中間体は、化合物(VIII)および(IX)の間の反応について上記のものと類似の条件下で、上で定義された式(IX)の化合物を式(XIV):
【化21】
(式中、R
1は、上で定義された通りである)の化合物と反応させることによって調製することができる。
【0246】
代替の手順では、上で定義された通り、Aが式(Ae)の基を表し、Zが式(Zt)(式中、R
2zは水素を表す)の基を表す式(I)の化合物は、式R
1z-NH
2の化合物およびオルトギ酸トリアルキルHC(O-Alk
1)
3を、式(XV)の化合物と反応させることを含むプロセスによって調製することができる:
【化22】
式中、E、R
1、R
4a、R
4b、R
6、R
1zおよびAlk
1は、上で定義された通りである。
【0247】
反応は、酢酸の存在下、高温で都合よく行われる。反応は、典型的には、好適な溶媒、例えば、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル中で実行することができる。
【0248】
上記の式(XV)の中間体は、上で定義された式(V)の化合物をヒドラジン水和物と反応させることによって調製することができる。
【0249】
反応は、好適な溶媒、例えば、エタノールなどのC1-4アルカノール中、高温で都合よく行われる。
【0250】
上で定義された通り、Aが式(Ae)の基を表し、Zが式(Zu)の基を表す上記の式(IV)の中間体は、以下のステップ:
(i)塩基での処理による、上で定義された式(VI)の化合物のけん化;
(ii)化合物(III)および式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、それによって得られたカルボン酸誘導体と式(XVI):
【化23】
(式中、R
2zは、上で定義された通りである)の化合物との反応;および
(iii)塩基の存在下、トリフェニルホスフィンで処理することによる、得られた物質の環化
を含む、3ステップ手順によって調製することができる。
【0251】
ステップ(i)におけるけん化反応は、一般に、塩基での処理によって引き起こされる。好適な塩基としては、無機水酸化物、例えば、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
【0252】
ステップ(iii)で使用される好適な塩基としては、有機アミン、例えば、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミンが挙げられる。反応は、ヘキサクロロエタンおよび好適な溶媒、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテルの存在下、周囲温度で都合よく行われる。
【0253】
別の手順では、上で定義された通り、Aが式(Ae)の基を表し、Zが式(Zw)または(Zx)(式中、R
1zは水素以外である)の基を表す式(I)の化合物は、以下のステップ:
(i)アルカリ金属アジドを式(XVII):
【化24】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4bおよびR
6は、上で定義された通りである)の化合物と反応させること;および
(ii)得られた物質を式R
1z-L
3(式中、R
1zは、上で定義された通りであり(かつ水素以外である)、L
3は、好適な脱離基を表す)の化合物と反応させること
を含む、2ステップ手順によって調製することができる。
【0254】
ステップ(i)において、アルカリ金属アジドは、好適にはアジ化ナトリウムである。反応は、塩化アンモニウムおよび好適な溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒の存在下、高温で都合よく行われる。
【0255】
脱離基L3は、好適にはスルホニルオキシ誘導体、例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシであってもよい。
【0256】
ステップ(ii)は、一般に、塩基の存在下で達成される。好適な塩基としては、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸カリウムが挙げられる。反応は、好適な溶媒、例えば、アセトンなどのカルボニル含有溶媒中、高温で都合よく引き起こされる。
【0257】
上記の式(XVII)の中間体は、以下のステップ:
(i)上で定義された式(XIII)の化合物をアンモニアと反応させること;および
(ii)ピリジンの存在下で、それによって得られた物質を無水トリフルオロ酢酸と反応させること
を含む、2ステップ手順によって調製することができる。
【0258】
ステップ(i)は、好適な溶媒、例えば、メタノールなどのC1-4アルカノール中、高温で都合よく行われる。
【0259】
ステップ(ii)は、好適な溶媒、例えば、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル中、周囲温度で都合よく実行される。
【0260】
上で定義された通り、Aが式(Ae)の基を表し、Zが式(Zq)(式中、R
2zは水素である)の基を表す上記の式(IV)の中間体は、遷移金属触媒の存在下で、式R
1z-N
3のアジド誘導体を式(XVIII):
【化25】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4b、R
1zおよびR
pは、上で定義された通りである)の化合物と反応させることによって調製することができる。
【0261】
上記の反応で使用される好適な遷移金属触媒としては、クロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(シクロオクタジエン)ルテニウム(II)が挙げられる。
【0262】
反応は、好適な溶媒または溶媒の混合物中、高温で都合よく実行される。典型的な溶媒としては、アルキルエーテル、例えば、tert-ブチルメチルエーテル;または1,2-ジメトキシエタン;および環状エーテル、例えば、テトラヒドロフランが挙げられる。
【0263】
上記の式(XVIII)の中間体は、式(XIX):
【化26】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4bおよびR
pは、上で定義された通りである)の化合物をジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホナートと反応させることによって調製することができる。
【0264】
反応は、一般に、塩基の存在下で行われる。好適には、塩基は、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸カリウムであってもよい。反応は、好適な溶媒または溶媒の混合物中、周囲温度で都合よく引き起こされる。典型的な溶媒としては、C1-4アルカノール、例えば、メタノール;および塩素化溶媒、例えば、ジクロロメタンが挙げられる。
【0265】
上記の式(XIX)の中間体は、以下のステップ:
(i)式(XX):
【化27】
(式中、E、R
1、R
4a、R
4bおよびR
pは、上で定義された通りであり、R
sは、O-保護基を表す)の化合物からのO-保護基R
sの除去;および
(ii)それによって得られた化合物の酸化剤での処理
を含む、2ステップ手順によって調製することができる。
【0266】
O-保護基Rsは、好適にはアセチルである。
【0267】
Rsがアセチルを表す場合、上記のステップ(i)におけるその除去は、塩基での処理によって都合よく引き起こされてもよい。好適には、塩基は、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸カリウムであってもよい。反応は、好適な溶媒、例えば、メタノールなどのC1-4アルカノール中、周囲温度で都合よく引き起こされる。
【0268】
上記のステップ(ii)で使用される好適な酸化剤としては、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン(デス・マーチンペルヨージナン)が挙げられる。反応は、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、周囲温度で都合よく引き起こされる。
【0269】
あるいは、上記のステップ(ii)で使用される酸化剤は、三酸化硫黄ピリジン錯体を含んでもよく、この場合、反応は、塩基の存在下で都合よく達成されてもよい。好適には、塩基は、有機アミン、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであってもよい。
【0270】
上記の式(XX)の中間体は、化合物(VIII)および(IX)の間の反応について上記のものと類似の条件下で、上で定義された式(IX)の化合物を式(XXI):
【化28】
(式中、R
1、R
4a、R
4bおよびR
sは、上で定義された通りである)の化合物と反応させることによって調製することができる。
【0271】
それらが市販されていない場合、式(VIII)、(IX)、(XIV)、(XVI)および(XXI)の出発物質は、添付の例に記載されているものと類似の方法によって、または当技術分野で周知の標準的な方法によって調製されてもよい。
【0272】
上記プロセスのいずれかから最初に得られた式(I)の任意の化合物は、適切な場合には、その後、当技術分野で既知の技術によって式(I)のさらなる化合物に作られ得ることが理解されよう。例として、N-BOC部分(BOCは、tert-ブトキシカルボニルの略語である)を含む化合物は、酸、例えば、塩酸などの鉱酸、またはトリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって、N-H部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0273】
N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、炭酸ナトリウムなどの無機炭酸塩の存在下、好適なハロゲン化アルキル、例えば、ヨードメタンでの処理によってアルキル化、例えば、メチル化されてもよい。
【0274】
N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、好適なハロゲン化アシル、例えば、塩化アセチルでの処理によってアシル化、例えば、アセチル化されてもよい。同様に、N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、好適なアシル無水物、例えば、無水酢酸での処理によってアシル化、例えば、アセチル化されてもよい。
【0275】
同様に、N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、適切なC1-4アルキルスルホニルクロリド試薬、例えば、メチルスルホニルクロリドでの処理によって、N-S(O)2Alk1官能基(式中、Alk1は、上で定義された通りである)を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0276】
同様に、N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、トリエチルアミンまたはN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基の存在下、適切なクロロギ酸またはカルバモイルクロリド試薬での処理によって、それぞれカルバマートまたは尿素部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。あるいは、N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、適切なアミン置換された(3-メチルイミダゾール-3-イウム-1-イル)メタノンヨージド誘導体での処理によって、尿素部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。あるいは、N-H官能基を含む化合物は、典型的には、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、適切なイソシアナート誘導体Alk1-N=C=Oでの処理によって、尿素部分N-C(O)N(H)Alk1(式中、Alk1は、上で定義された通りである)を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0277】
N-H官能基を含む化合物は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤の存在下、適切なアルデヒドまたはケトンでの処理によって、N-C(H)官能基を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0278】
C1-4アルコキシカルボニル部分-CO2Alk1(式中、Alk1は、上で定義された通りである)を含む化合物は、塩基、例えば、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物塩での処理によって、カルボン酸(-CO2H)部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。あるいは、tert-ブトキシカルボニル部分を含む化合物は、トリフルオロ酢酸での処理によって、カルボン酸(-CO2H)部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0279】
カルボン酸(-CO2H)部分を含む化合物は、化合物(III)および式R6-CO2Hのカルボン酸の間の反応について上記のものと類似の条件下での、適切なアミンでの処理によって、アミド部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0280】
C1-4アルコキシカルボニル部分-CO2Alk1(式中、Alk1は、上で定義された通りである)を含む化合物は、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤での処理によって、ヒドロキシメチル(-CH2OH)部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0281】
C1-4アルキルカルボニルオキシ部分-OC(O)Alk1(式中、Alk1は、上で定義された通りである)を含む化合物、例えば、アセトキシは、塩基、例えば、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物塩での処理によって、ヒドロキシ(-OH)部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0282】
ハロゲン原子、例えば、ブロモを含む化合物は、適切に置換されたアリール、ヘテロシクロアルケニルもしくはヘテロアリールボロン酸、または有機ジオール、例えば、ピナコール、1,3-プロパンジオールもしくはネオペンチルグリコールを用いて形成された、その環状エステルでの処理によって、場合により置換されたアリール、ヘテロシクロアルケニルまたはヘテロアリール部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。反応は、典型的には、遷移金属触媒および塩基の存在下で引き起こされる。遷移金属触媒は、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)であってもよい。代替では、遷移金属触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であってもよく、これは、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)と併せて有利に用いられてもよい。好適には、塩基は、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの無機塩基であってもよい。
【0283】
ハロゲン原子、例えば、ブロモを含む化合物は、(i)ビス(ピナコラト)ジボロンとの反応、および(ii)それによって得られた化合物と適切に置換されたブロモアリールまたはブロモヘテロアリール誘導体との反応を含む2ステップ手順によって、場合により置換されたアリールまたはヘテロアリール部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。ステップ(i)は、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)などの遷移金属触媒、および酢酸カリウムの存在下で都合よく引き起こされる。ステップ(ii)は、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)などの遷移金属触媒、および塩基、例えば、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下で都合よく引き起こされる。
【0284】
シアノ(-CN)部分を含む化合物は、(i)理想的にはチタン(IV)イソプロポキシドの存在下での、塩化メチルマグネシウムとの反応、および(ii)得られた物質の、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤での処理を含む2ステッププロセスによって、1-アミノエチル部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。過剰の塩化メチルマグネシウムがステップ(i)において用いられる場合、1-アミノ-1-メチルエチル部分を含む対応する化合物を得てもよい。
【0285】
部分-S-を含む化合物は、(ジアセトキシヨード)ベンゼンおよびアンモニウムカルバマートでの処理によって、部分-S(O)(NH)-を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0286】
C=C二重結合を含む化合物は、水素化触媒、例えば、パラジウム炭素の存在下、ガス状水素での処理によって、CH-CH単結合を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0287】
芳香族窒素原子を含む化合物は、好適な酸化剤、例えば、3-クロロ過安息香酸での処理によって、N-オキシド部分を含む対応する化合物に変換されてもよい。
【0288】
生成物の混合物が本発明による化合物を調製するための上記のプロセスのいずれかから得られる場合、所望の生成物を、分取HPLC;または例えば、適切な溶媒系と併せてシリカおよび/もしくはアルミナを利用するカラムクロマトグラフィーなどの従来の方法によって適切な段階でそこから分離してもよい。
【0289】
本発明による化合物を調製するための上記のプロセスが立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体は従来の技術によって分離されてもよい。特に、式(I)の化合物の特定のエナンチオマーを得ることが所望される場合、エナンチオマーを分割するための任意の好適な従来の手順を使用して、エナンチオマーの対応する混合物から生成してもよい。したがって、例えば、ジアステレオマー誘導体、例えば、塩を、式(I)のエナンチオマーの混合物、例えば、ラセミ体と適切なキラル化合物、例えば、キラル塩基との反応によって生成してもよい。次いで、ジアステレオマーを、任意の好都合な手段によって、例えば、結晶化によって分離してもよく、所望のエナンチオマーを、例えば、ジアステレオマーが塩である場合には酸での処理によって回収してもよい。別の分割プロセスでは、式(I)のラセミ体をキラルHPLCを用いて分離してもよい。さらに、所望であれば、特定のエナンチオマーは、上記のプロセスのうちの1つにおいて適切なキラル中間体を使用することによって得てもよい。あるいは、特定のエナンチオマーは、エナンチオマー特異的酵素生体内変換、例えば、エステラーゼを用いたエステル加水分解を行い、次いで、エナンチオマー的に純粋な加水分解された酸のみを未反応のエステル対掌体から精製することによって得てもよい。クロマトグラフィー、再結晶化、および他の従来の分離手順は、本発明の特定の幾何異性体を得ることが望ましい場合、中間体または最終生成物を用いて使用してもよい。
【0290】
上記の合成シーケンスのいずれかの間、関係する分子のいずれかの感受性基または反応性基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。これは、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis、P.G.M.Wuts編、John Wiley&Sons、第5版、2014に記載されているものなどの従来の保護基によって達成され得る。保護基は、当技術分野で既知の方法を利用して、任意の好都合な後続の段階で除去され得る。
【0291】
本発明に従う化合物は、ヒト真皮線維芽細胞からのIL-17誘導性IL-6の放出を強力に阻害する。したがって、下記のHDF細胞株アッセイで試験した場合、本発明の化合物は、5.0以上、一般に6.0以上、通常は7.0以上、典型的には7.2以上、好適には7.5以上、理想的には7.8以上、好ましくは8.0以上のpIC50値を呈する(pIC50は-log10[IC50]に等しく、IC50はモル濃度として表現されるので、当業者は、より高いpIC50の数値がより活性な化合物を示すことを理解するであろう)。
【0292】
真皮線維芽細胞株からのIL-17A誘導性IL-6放出の阻害
このアッセイの目的は、ヒト初代細胞系において、IL-17タンパク質に対する中和能を試験することである。IL-17単独での正常ヒト真皮線維芽細胞(HDF)の刺激は非常に弱いシグナルしかもたらさないが、TNFαなどのある特定の他のサイトカインと組み合わせて、炎症性サイトカイン、すなわち、IL-6の産生において相乗効果を認めることができる。
【0293】
HDFを、TNF-α(25pM)と組み合わせたIL-17A(50pM)で刺激した。次いで、得られたIL-6の応答を、Cisbio製の均一時間分解FRETキットを使用して測定した。キットは、2つのモノクローナル抗体を利用し、1つはEu-Cryptate(ドナー)で標識され、2つ目はd2またはXL665(アクセプタ)で標識されている。シグナルの強度は、試料中に存在するIL-6の濃度に比例する(比率は、665/620×104によって計算される)。
【0294】
このアッセイでは、ヒト真皮線維芽細胞からのIL-17誘導性IL-6の放出を阻害する化合物の能力を測定する。
【0295】
HDF細胞(Sigma#106-05n)を完全培地(DMEM+10%FCS+2mMのL-グルタミン)中で培養し、標準的な技術を使用して組織培養フラスコ中で維持した。細胞を、TrypLE(Invitrogen#12605036)を使用してアッセイ当日の朝に組織培養フラスコから回収した。完全培地(45mL)を使用してTrypLEを中和し、細胞を300×gで3分間遠心分離した。細胞を完全培地(5mL)に再懸濁し、計数し、3.125×104細胞/mLの濃度に調整した後、40μL/ウェルで384ウェルアッセイプレート(Corning#3701)に添加した。細胞を37℃/5%CO2で最低3時間放置して、プレートに付着させた。
【0296】
化合物をDMSOに段階希釈した後、水性希釈液を384ウェル希釈プレート(Greiner#781281)に入れ、滴定プレートからの5μLを45μLの完全培地に移し、混合して、10%DMSOを含有する溶液を得た。
【0297】
TNFαおよびIL-17サイトカインの混合物を、完全培地中、TNFα 25pM/IL-17A 50pMの最終濃度で調製し、次いで、30μLの溶液を384ウェル試薬プレート(Greiner#781281)に添加した。
【0298】
水性希釈プレートからの10μLを、30μLの希釈したサイトカインを含む試薬プレートに移して、2.5%DMSO溶液を得た。化合物をサイトカイン混合物と共に37℃で5時間インキュベートした。インキュベーション後、10μLをアッセイプレートに移して、0.5%DMSO溶液を得、次いで、37℃/5%CO2で18~20時間インキュベートした。
【0299】
Cisbio IL-6 FRETキット(Cisbio#62IL6PEB)から、ユウロピウムクリプタートおよびAlexa 665を再構成緩衝液に希釈し、キットインサートに従って1:1で混合した。白色低容量384ウェルプレート(Greiner#784075)にFRET試薬(10μL)を添加し、次いで、上清(10μL)をアッセイプレートからGreiner試薬プレートに移した。混合物を穏やかに振盪しながら(<400rpm)室温で3時間インキュベートした後、Synergy Neo2プレートリーダ(励起:330nm;発光:615/645nm)で読み取った。
【0300】
上記のHDF細胞株アッセイで試験した場合、添付の例の化合物は以下のpIC
50値を呈することが見出された。
【表1】
【0301】
以下の例は、本発明による化合物の調製を例示する。
【0302】
例
略語
DCM:ジクロロメタン THF:テトラヒドロフラン
MeOH:メタノール EtOH:エタノール
DMSO:ジメチルスルホキシド DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
EtOAc:酢酸エチル TFA:トリフルオロ酢酸
IPA:イソプロピルアルコール DMAP:4-(ジメチルアミノ)ピリジン
TBME:tert-ブチルメチルエーテル LDA:リチウムジイソプロピルアミド
AcOH:酢酸 TBAF:テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド
DMPU:1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン
EDCI.HCl:N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩
TMEDA:N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン
T3P(登録商標):無水プロピルホスホン酸溶液
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート
{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6:[4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン-N1,N1’]ビス-{3,5-ジフルオロ-2-[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル-N]フェニル-C}イリジウム(III)ヘキサフルオロホスファート
h:時間 r.t.:室温
M:質量;モル濃度 RT:保持時間
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
FCC:フラッシュカラムクロマトグラフィー
【0303】
分析および分離方法
方法1
Short pH10
固定相:Phenomenex Gemini NX-C18 2×20mm、3μm
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
流量:1mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.50 5.00 95.00
2.25 5.00 95.00
2.50 95.00 5.00
【0304】
方法2
固定相:Phenomenex Kinetex-XB C18、2.1mm×100mm、1.7μm
カラム温度:40℃
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
流量:0.6mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95 5
5.30 0 100
5.80 0 100
5.82 95 5
7.00 95 5
【0305】
方法3
固定相:Chiralpak AD-3、100×6.4mm、3μm
カラム温度:35℃
移動相A:CO2
移動相B:IPA(0.05%IP Am)
流量:3.4mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95 5
2.00 60 40
3.00 60 40
3.60 95 5
4.00 95 5
【0306】
方法4
固定相:Phenomenex Gemini NX-C18 2×50mm、3μm
カラム温度:40℃
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%ギ酸
流量:1mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.80 5.00 95.00
2.10 5.00 95.00
2.30 95.00 5.00
【0307】
方法5
固定相:Kinetex Core-Shell C18、2.1×50mm、5μm
カラム温度:40℃
移動相A:水+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
流量:1.2mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95 5
1.20 0 100
1.30 0 100
1.31 95 5
【0308】
方法6
固定相:Phenomenex Gemini NX-C18 2×20mm、3μm
カラム温度:40℃
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%ギ酸
流量:1mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
4.00 5.00 95.00
5.00 5.00 95.00
5.10 95.00 5.00
【0309】
方法7
MSDXT、pH10
固定相:Waters Acquity UPLC BEH C18 2.1×50mm、1.7μm
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
流量:1.5mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
0.10 95.00 5.00
3.50 5.00 95.00
4.00 5.00 95.00
4.05 95.00 5.00
【0310】
方法8
Long pH10
固定相:Phenomenex Gemini NX-C18 2×20mm、3μm
カラム温度:40℃
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
流量:1mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
4.00 5.00 95.00
5.00 5.00 95.00
5.10 95.00 5.00
【0311】
方法9
精製は、Waters SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep 100fractionlynxシステムで14分間のラン時間を使用して、アイソクラティック7%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-1 250×21.2mm、5μmカラム、100mL/分の流量、カラム温度40℃で、SFCを使用して行った。
【0312】
方法10
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、勾配3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するLux Cellulose-C1、150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0313】
方法11
精製は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで10分間のラン時間を使用して、10~25%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-4 250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃で、SFCを使用して行った。
【0314】
方法12
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、勾配3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するLux Cellulose-C4、150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0315】
方法13
精製は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-2 250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃で、SFCを使用して行った。
【0316】
方法14
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、勾配3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するLux Cellulose-C2 150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0317】
方法15
SFC精製は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するChiralpak IB250×20mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃を使用して行った。
【0318】
方法16
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するChiralpak IB、150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0319】
方法17
精製は、Waters SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep100fractionlynxシステムで5分間のラン時間を使用して、アイソクラティック5%MeOH法(ABPR 60 bar)で溶出するTorus DEA150×19mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃を使用して行った。
【0320】
方法18
分析は、UV指向Agilent1290Infinityシステムで8分間のラン時間を使用して、50%EtOH:50%n-ヘプタン(+0.1%ジエチルアミン)のアイソクラティック法で溶出する(R,R)Whelk-O1 150×4.6mm、3.5μmカラム、流量1.5mL/分、カラム温度30℃を使用して行った。
【0321】
方法19
SFC精製は、SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep100fractionlynxシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出する、100mL/分の流量を用いたChiralpak、250×20mm、5μmカラム、カラム温度40℃を使用して行った。
【0322】
方法20
キラル分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するChiralpal IC150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0323】
方法21
SFC精製は、QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出する、100mL/分の流量を用いたChiralpak、250×20mm、5μmカラム、カラム温度40℃を使用して行った。
【0324】
方法22
SFC精製は、SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep100fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-4、250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃を使用して行った。
【0325】
方法23
SFC精製は、SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep100fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出する、100mL/分の流量を用いたRegis(R,R)-Whelk-O1、250×21.1mm、5μmカラム、カラム温度40℃を使用して行った。
【0326】
方法24
キラル分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH4OH)法(ABPR 120 bar)で溶出するRegis(R,R)-Whelk-O1、150×4.6mm、5μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0327】
方法25
キラル分析は、15%メタノール:85%CO2のアイソクラティック勾配で溶出する、4mL/分の流量を用いたCellulose-4、4.6×250mm、5μmカラムを使用して行った。
【0328】
方法26
SFC精製は、SQD2質量分析計と連携して、Waters Prep100fractionlynxシステムで7.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(添加剤なし)法(ABPR 60 bar)で溶出する、100mL/分の流量を用いたRegis(R,R)-Whelk-O1、250×21.1mm、5μmカラム、カラム温度40°を使用して行った。
【0329】
方法27
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(添加剤なし)法(ABPR 120 bar)で溶出するRegis(R,R)-Whelk-O1、150×4.6mm、5μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0330】
方法28
SFC精製は、SQD2質量分析計と連携して、Waters FractionLynx SFC Prep100で12分間にわたり、10~25%メタノール(添加剤なし)勾配(60 bar)で溶出するChiralpakIC、250×20.0mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃を使用して行った。
【0331】
方法29
分析は、Waters QDa質量分析計と連携して、Waters UPC2 Acquityシステムで6.5分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(添加剤なし)法(ABPR 120 bar)で溶出するChiralpak IC、150×4.6mm、3μmカラム、流量3mL/分、カラム温度35℃を使用して行った。
【0332】
方法30
固定相:Phenomenex Gemini-NX C18 2.0×50mm、3μmカラム
カラム温度:40℃
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%ギ酸
流量:1mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
5.00 5.00 95.00
5.40 5.00 95.00
5.42 95.00 5.00
【0333】
方法31
固定相:Waters UPLC(登録商標)BEH(商標)C18,部品番号186005297、2.1×50mm、1.7μmカラム
カラム温度:40℃
移動相A:水+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
流量:0.9mL/分
勾配プログラム:時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.10 0.00 100
1.358 0.00 100
1.40 95.00 5.00
【0334】
方法32
分取HPLCは、Waters Sunfire C18カラム(30×100mm、10μm)を使用し、室温で、40mL/分の流量を用いて、uv検出@215nm、30~95%アセトニトリル+水中0.1%ギ酸+0.1%ギ酸の勾配で行う、Gilson Systemで行った。
【0335】
方法33
分取キラルLCは、321/322ポンプ、GX-241オートサンプラー、171/172検出器および分取FCフラクションコレクタを備えたGilsonシステムで実行した。
カラム:Chiralcel OD-H、20×250mm、5μm
カラム温度:室温
流量:18mL/分
勾配:85%ヘプタン:15%EtOH
【0336】
方法34
キラル分析は、Waters2998PDA検出器を備えたWaters2795で実行した。UV(210~400nm)によって決定された純度および/または鏡像異性の純度ならびにMSによって確認された同一性。
カラム:Chiralcel OD-H、4.6×250mm、5μm
カラム温度:室温
流量:1mL/分
勾配:70%ヘプタン:30%EtOH
【0337】
中間体1
tert-ブチル4-(トリフルオロメチル)-4-(トリメチルシリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
室温のtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシラート(2.06g、10.3mmol)のTHF(20.7mL)およびDMPU(6.4mL)中溶液に、CsF(471mg、3.10mmol)を一度に添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(3.06mL、20.7mmol)をシリンジを介して10分間にわたって滴下した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで、EtOAc(40mL)および水(20mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×50mL)で再抽出した。合わせた有機層をブライン(2×40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~10%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(3.12g、80%)を淡黄色油状物として得た。δH (400 MHz, CDCl3) 4.11-3.96 (m, 2H), 3.07-2.90 (m, 2H), 1.79-1.63 (m, 4H), 1.49 (s, 9H), 0.20 (s, 9H).Rf0.59(イソヘキサン:EtOAc、90:10)、非UV、KMnO4。
【0338】
中間体2
1-tert-ブトキシカルボニル-4-(トリフルオロメチル)-4-(トリメチルシリルオキシ)ピペリジン-2-カルボン酸
-78℃の中間体1(4.40g、13.0mmol)およびTMEDA(3.50mL、23.0mmol)のジエチルエーテル(128mL)中溶液に、sec-ブチルリチウム(1.3M、17.0mL、24.0mmol)を10分間にわたって滴下した。混合物を-78℃で10分間撹拌し、その時間の間に鈍い黄色が生じた。この時間の後、反応混合物を-40℃に加温し(ドライアイス/アセトン浴をドライアイス/アセトニトリル浴に置換え)、-40℃で20分間撹拌した。反応混合物を-78℃に再冷却し、CO2を混合物に30分間バブリングした。この時間の後、反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌し、次いで、飽和NH4Cl水溶液(100mL)およびH2O(50mL)(得られた沈殿物を可溶化するため)の添加によってクエンチした。層を分離し、水層をジエチルエーテル(2×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM/MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物と仮定される、1H NMRによっては区別できない)(2.58g、52%)を濃黄色油状物として得た。δH(400 MHz, DMSO-d6) 13.05-12.40 (br s, 1H), 4.25 (dd, J 8.3, 6.4 Hz, 1H), 3.74-3.58 (m, 1H), 3.39-3.19 (obscured m, 1H), 2.16 (dd, J 14.2, 8.4 Hz, 1H), 2.08 (dd, J14.2, 6.5 Hz, 1H), 2.01-1.91 (m, 1H), 1.87-1.75 (m, 1H), 1.38 (s, 9H), 0.15 (s, 9H).
【0339】
中間体3
1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-カルボン酸
室温の中間体2(1.73g、4.49mmol)のTHF(45mL)中溶液に、TBAF(THF中1M、6.73mL、6.73mmol)を2分間にわたって滴下した。混合物を室温で30分間撹拌し、その時間の後のTLC分析は異なる酸(100%EtOAc、ベースラインストリーキング、しかし出発物質よりも極性)の出現を示した。混合物を真空中で濃縮し、次いで、ジエチルエーテル(20mL)に再溶解し、H2O(20mL)を添加した。層を分離し、水層をジエチルエーテル(2×20mL)で再抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。粗物質にEtOAc(約1mL、可溶化する最小量)、続いてイソヘキサン(約5mL)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌し、次いで、ブフナー漏斗を使用して吸引下で濾過した。沈殿物をイソヘキサンで洗浄し、次いで、真空下で乾燥させて、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物と仮定される、1H NMRによっては区別できない)(1.13g、80%)をベージュ色固体として得た。δH(400 MHz, DMSO-d6) 13.07-12.34 (br s, 1H), 6.16 (s, 1H), 4.17 (dd, J 9.0, 6.1 Hz, 1H), 3.61-3.44 (m, 1H), 3.42-3.23 (obscured m, 1H), 2.09-1.93 (m, 2H), 1.88-1.76 (m, 1H), 1.75-1.63 (m, 1H), 1.38 (s, 9H).
【0340】
中間体4
O1-tert-ブチルO2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1,2-ジカルボキシラート
室温の中間体3(990mg、3.16mmol)およびN-ヒドロキシフタルイミド(567mg、3.48mmol)のDCM(15mL)中溶液に、EDCI.HCl(666mg、3.47mmol)を一度に添加した。黄色混合物を18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~60%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物と仮定される、1H NMRによっては区別できない)(861mg、59%)を白色固体として得た。δH (400 MHz, 373K, DMSO-d6) 8.00-7.92 (m, 4H), 6.13 (s, 1H), 4.80 (dd, J 10.0, 5.9 Hz, 1H), 3.73 (dt, J 12.9, 6.2 Hz, 1H), 3.43 (ddd, J 13.4, 7.8, 5.3 Hz, 1H), 2.35 (ddd, J14.0, 5.7, 1.2 Hz, 1H), 2.21 (dd, J 14.0, 10.1 Hz, 1H), 2.02-1.93 (m, 1H), 1.90-1.80 (m, 1H), 1.48 (s, 9H).LCMS(方法1):[M+H-H2O]+m/z476.2、RT1.40分。
【0341】
中間体5
5-(ジシクロプロピルメチル)イミダゾリジン-2,4-ジオン
炭酸ジアンモニウム(47.10g、0.501mol)、2,2-ジシクロプロピルアセトアルデヒド(95%、26.10g、0.200mol)およびシアン化カリウム(13.09g、0.201mol)のエタノール(140mL)および水(140mL)の混合物中の撹拌混合物を60℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物に、2N HCl(200mL)、次いで、6N HCl(100mL)を少しずつ添加した。追加の2N HCl(60mL)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。追加の2N HCl(50mL)を混合物に添加し、固体を濾別し、次いで、水(2×200mL)で洗浄し、乾燥させて、表題化合物(純度95%)(32.81g、80%)を白色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 10.58 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 4.05 (d, J 1.5 Hz, 1H), 0.91-0.81 (m, 1H), 0.82-0.73 (m, 1H), 0.52-0.36 (m, 3H), 0.36-0.23 (m, 3H), 0.23-0.17 (m, 1H), 0.13-0.07 (m, 1H), 0.06-0.00 (m, 1H).LCMS(方法2):[M+H]+m/z195、RT1.72分。
【0342】
中間体6
2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3,3-ジシクロプロピルプロパン酸
中間体5(95%、1.00g、4.89mmol)の1,4-ジオキサン(6mL)中撹拌溶液に、5M水酸化ナトリウム水溶液(6.0mL、30.0mmol)を添加した。混合物を100℃で18時間加熱し、次いで、1,4-ジオキサン(6mL)および水(6mL)を添加し、混合物を120℃で2日間加熱した。冷却した反応混合物に、TBME(10mL)および水(10mL)を添加した。二相混合物を濾過した。濾液に、6N HCl(6mL)およびTBME(10mL)を添加した。未溶解の固体を濾別した。濾液にTBME(10mL)を添加した。層を分離し、水層をTBME(3×10mL)で洗浄した。水層に5N NaOH水溶液(0.5mL)を添加し、溶液のpHを6N HCl/5M NaOH水溶液を使用してpH7に調整した。水溶液(約40mL)に、THF(20mL)、次いで、NaHCO3(1.01g)、次いで、炭酸二ナトリウム(1.01g、9.53mmol)、次いで、1-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(0.90g、3.61mmol)を室温で添加した。混合物を室温で2.5日間撹拌し、次いで、TBME(20mL)、続いて水(30mL)を添加した。有機層を分離した。水層に水(10mL)を添加した。水層をTBME(10mL)で洗浄し、次いで、濾過し、TBME(10mL)で洗浄した。水層のpHを6N HCl(約4mL)を使用してpH3に調整した。前のバッチからの結晶を播種し、次いで、フラスコを外部から冷却し、2時間放置した。内容物を濾別し、次いで、水(2×10mL)で洗浄し、乾燥させて、表題化合物(719mg、49%)を白色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 12.53 (s, 1H), 7.47 (d, J 8.9 Hz, 1H), 7.41-7.28 (m, 5H), 5.11-5.01 (m, 2H), 4.19 (dd, J 8.9, 4.4 Hz, 1H), 1.03-0.92 (m, 1H), 0.85-0.74 (m, 1H), 0.57-0.49 (m, 1H), 0.49-0.43 (m, 1H), 0.41-0.20 (m, 4H), 0.19-0.01 (m, 3H).LCMS(方法2):[M+H]+m/z304、RT3.13分。
【0343】
中間体7および8
(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3,3-ジシクロプロピルプロパン酸(中間体7)
(2R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3,3-ジシクロプロピルプロパン酸(中間体8)
中間体6(純度100%)(850g、2.80mol)を分取SFC(カラム:Daicel Chiralpak AD、250mm×50mm、10μm;移動相:[Neu-IPA];B%:45%-45%、6分)による分離に供し、画分を45℃、真空中で濃縮して、表題化合物(ピーク1、324g、1.07mol、純度100%;およびピーク2、351g、1.16mol、純度100%)を白色固体として得た。1H NMRおよびLCMSは、中間体6のものと一致した。キラル分析(方法3):ピーク1、RT1.97分;ピーク2、RT2.29分。
【0344】
中間体9
ベンジルN-{(1S)-1-(ジシクロプロピルメチル)-3-[ジメチル(オキソ)-λ6-スルファニリデン]-2-オキソプロピル}カルバマート
室温のトリメチルスルホキソニウムヨージド(4.57g、20.4mmol)のTHF(42mL)中懸濁液に、カリウムtert-ブトキシド(2.19g、19.1mmol)を2分間にわたって分割して添加した。還流冷却器を取り付け、混合物を70℃で2時間加熱し、次いで、-5℃(氷/水/塩浴)に冷却して、イリドを得た。一方、別個のフラスコに、中間体7(2.00g、6.59mmol)、THF(22.8mL)、DIPEA(1.53mL、8.77mmol)およびHATU(3.20g、8.25mmol)を順次投入し、室温で150分間撹拌した。得られた活性化された酸混合物を、30分間にわたってカニューレを介してイリドに滴下し、新たに濁った混合物の内部温度を0℃未満に維持した。添加後、混合物を5分間撹拌し、次いで、H2O(15mL)および飽和NaHCO3水溶液(15mL)でクエンチし、1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM/MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2.13g、86%)を白色固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 7.42-7.27 (m, 5H), 6.98 (d, J 9.5 Hz, 1H), 5.11-4.99 (m, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.05-3.97 (m, 1H), 2.70 (s, 6H), 0.85-0.73 (m, 1H), 0.73-0.63 (m, 1H), 0.59-0.49 (m, 1H), 0.45-0.37 (m, 1H), 0.37-0.00 (m, 7H).LCMS(方法1):[M+H]+m/z378.2、RT1.18分。
【0345】
中間体10
ベンジルN-[3-ブロモ-1-(ジシクロプロピルメチル)-2-オキソプロピル]カルバマート
0℃の中間体9(2.13g、5.64mmol)のTHF(26.1mL)中溶液に、LiBr(495mg、5.64mmol)を一度に添加した。約2分後、LiBrは完全に溶解し、メタンスルホン酸(0.37mL、5.70mmol)を約30秒間にわたって滴下した。混合物を5分間撹拌し、明黄色に変わりかつ濁り、次いで、室温に加温(氷/水浴の除去)し、30分間撹拌した。得られた混合物を65℃で2時間加熱し、次いで、室温に冷却した。飽和NaHCO3水溶液(20mL)を添加し、反応混合物をH2O(10mL)でさらに希釈し、次いで、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~20%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(617mg、29%)を白色固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 7.82 (d, J 8.4 Hz, 1H), 7.45-7.27 (m, 5H), 5.09 (d, J 12.6 Hz, 1H), 5.06 (d, J12.6 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.50 (dd, J 8.7, 4.9 Hz, 1H), 0.98-0.87 (m, 1H), 0.87-0.77 (m, 1H), 0.66 (td, J 9.6, 4.9 Hz, 1H), 0.53-0.44 (m, 1H), 0.42-0.14 (m, 5H), 0.11-0.02 (m, 1H), 0.02 to -0.06 (m 1H).LCMS(方法1):[M+H]+m/z380.2、382.2、RT1.18分。
【0346】
中間体11
ベンジルN-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)エチル]カルバマート
室温の中間体10(>99%e.e.)(984mg、2.59mmol)および1,2,4-トリアジン-3-アミン(248mg、2.58mmol)のIPA(18mL)中溶液に、NaHCO3(260mg、3.10mmol)を一度に添加した。混合物を80℃で24時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(99%e.e.)(354mg、36%)を褐色固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.63 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.53 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.76 (d, J 9.6 Hz, 1H), 7.43-7.20 (m, 5H), 5.13-5.04 (m, 3H), 0.85-0.66 (m, 3H), 0.43-0.29 (m, 2H), 0.29-0.17 (m, 2H), 0.16-0.06 (m, 2H), 0.03 to -0.05 (m, 1H),
-0.19 to -0.28 (m, 1H).LCMS(方法1):[M+H]+m/z378.2、RT1.32分。
【0347】
中間体12および13
tert-ブチル2-{6-[(1S)-1-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2,2-ジシクロプロピルエチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体12)
tert-ブチル2-{6-[(1S)-1-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2,2-ジシクロプロピルエチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体13)
スクリューキャップバイアルに、中間体11(356mg、0.94mmol)、中間体4(649mg、1.42mmol)、DMF(18mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(22.0mg、0.020mmol)およびTFA(0.11mL、1.50mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して20時間照射(450nm)した。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~60%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、中間体13(副、anti-構成、2つの立体異性体)(56.0mg、9%)を、いくつかの追加の不純物質と共に、黄色泡状物として得た。ジエチルエーテル/イソヘキサン(0~80%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる追加の物質のさらなる精製により、中間体12(syn-構成、2つの立体異性体)(231mg、38%)を白色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z645.2、RT1.59分(主syn異性体)、RT1.55分(副anti異性体)。
【0348】
中間体14
ベンジルN-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-{3-[4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}エチル]カルバマートトリフルオロ酢酸塩
中間体12(syn-構成、2つの立体異性体)(231mg、0.36mmol)をDCM(2.6mL)に溶解し、TFA(0.41mL、5.40mmol)を添加した。溶液を室温で3時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液(5mL)で中和した。混合物にEtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×10mL)で再抽出し、次いで、合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮して、表題化合物(2つのsyn-構成の立体異性体の混合物)(236mg、定量的)を橙色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z545.2、RT1.36分。
【0349】
中間体15
ベンジルN-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-{3-[1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}エチル]カルバマート
室温の中間体14(2つのsyn-構成の立体異性体の混合物)(236mg)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(51.0mg、0.39mmol)およびDIPEA(0.25mL、1.40mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(169mg、0.43mmol)を一度に添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、H2O(10mL)を添加した。混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~80%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の混合物)(104mg、44%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z657.2、RT1.49分。
【0350】
中間体16
[(2S,4R)-2-{6-[(1S)-1-アミノ-2,2-ジシクロプロピルエチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-イル](3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノン
室温の中間体15(2つの立体異性体の混合物)(50.0mg、0.076mmol)のEtOH(2.2mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(0.02mL、0.08mmol)および10%Pd/C(10mg)を順次添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温で210分間撹拌したままにした。混合物を排気し、Arの雰囲気下に置き、Na2CO3(16.1mg、0.152mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、吸引下、EtOH(20mL)を用いてCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、表題化合物(2つの立体異性体の混合物)(40.0mg、定量的)を暗黄色固体として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z523.2、RT1.24分。
【0351】
中間体17
O4-tert-ブチルO3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)モルホリン-3,4-ジカルボキシラート
4-(tert-ブトキシカルボニル)モルホリン-3-カルボン酸(500mg、2.16mmol)、N-ヒドロキシフタルイミド(440mg、2.70mmol)およびEDCI.HCl(520mg、2.70mmol)のDCM(15mL)中溶液を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を、ヘキサン中0~40%EtOAcの勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(812mg、99%)をオフホワイト固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.02-7.92 (m, 4H), 4.99 (d, J 4.0 Hz, 1H), 4.31 (dt, J 12.2, 1.1 Hz, 1H), 3.92 (dd, J 11.6, 3.9 Hz, 1H), 3.83 (dd, J 12.3, 4.1 Hz, 1H), 3.75-3.66 (m, 1H), 3.51 (td, J 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.20 (td, J12.7, 3.9 Hz, 1H), 1.47 (s, 9H).
【0352】
中間体18
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]カルバマート
ベンジルN-[(1S)-3-ブロモ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-オキソプロピル]カルバマート(300mg、0.74mmol)、1,2,4-トリアジン-3-アミン(70.0mg、0.74mmol)およびNaHCO3(75.0mg、0.89mmol)のIPA(5mL)中混合物を、80℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を、ヘキサン中0~60%EtOAcの勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって2回精製して、表題化合物(111mg、36%)を褐色固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z402.2、RT1.27分。
【0353】
中間体19
tert-ブチル3-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}モルホリン-4-カルボキシラート
中間体17(190mg、0.50mmol)、中間体18(135mg、0.34mmol)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(8.0mg、7.1μmol)およびTFA(40.0μL、0.53mmol)のDMF(7mL)中溶液を、窒素ガスで5分間パージした。反応混合物を450nm照射下に3時間置き、次いで、EtOAc(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。水層をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0~40%EtOAcの勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(156mg、79%)をオフホワイト固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z587.2、RT1.47分。
【0354】
中間体20
(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メタンアミン
中間体18(900mg、2.02mmol)のAcOH(6mL)中溶液に、AcOH中の臭化水素(35%、3.3mL、20.2mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。ジエチルエーテル(50mL)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。得られた沈殿物を真空濾過によって回収した。粘着性残渣をジエチルエーテル(2×50mL)で洗浄し、水ですすぐことによって濾紙から分液漏斗に移した。水層をDCM(50mL)で洗浄し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で塩基性化した。得られた物質をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物(435mg、78%)を得た。δH (500 MHz, CDCl3) 8.42 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.33 (d, J 2.0 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 4.07 (d, J 6.3 Hz, 1H), 2.38-1.87 (m, 6H), 1.82-1.58 (m, 3H), 1.56-1.36 (m, 2H).LCMS(方法4):[M+H]+268.2、RT1.26分。
【0355】
中間体21
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体20(435mg、1.58mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(222mg、1.74mmol)およびDIPEA(0.55mL、3.16mmol)の無水DMF(10mL)中溶液に、HATU(720mg、1.89mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、EtOAc(25mL)で希釈し、水(2×25mL)、続いてブライン(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(460mg、77%)を得た。δH (500 MHz, CDCl3) 8.49 (d, J 1.9 Hz, 1H), 8.39 (d, J 1.9 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.77 (d, J 9.0 Hz, 1H), 5.35-5.28 (m, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.31-2.21 (m, 1H), 2.21-2.11 (m, 1H), 2.11-1.98 (m, 2H), 1.85-1.61 (m, 3H), 1.58-1.46 (m, 1H), 1.44-1.32 (m, 1H).LCMS(方法4):[M+H]+378.2、RT2.09分。
【0356】
中間体22
tert-ブチル3-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)モルホリン-4-カルボキシラート
中間体17(1.34g、3.55mmol)、中間体21(940mg、2.37mmol)および{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(53mg、0.047mmol)の無水DMF(45mL)中溶液を、2つの40mLバイアル間に等しく分けた。各バイアルにTFA(136μL、1.79mmol)を添加した。溶液を、撹拌しながら窒素をバブリングすることによって10分間パージし、次いで、パラフィルムを用いて窒素下で密封し、およそ21℃(ファン付きの温度維持)で撹拌しながら青色LEDランプ(40W、Kessil A160WE LED Aquarium Light;Tuna Blue;最大強度およびより大きい青色設定で設定された光)を照射した。バイアルを最も近い光からおよそ5cmに配置した。24時間後、溶液を合わせ、EtOAc(100mL)で希釈し、次いで、水(2×100mL)、続いてブライン(50mL)で洗浄した。有機画分をMgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(950mg、66%)を得た。δH (400 MHz, CDCl3) 8.34-8.27 (m, 1H), 7.90-7.84 (m, 1H), 7.80-7.71 (m, 1H), 5.35-5.12 (m, 2H), 4.80-4.63 (m, 1H), 4.04-3.80 (m, 3H), 3.67-3.54 (m, 1H), 3.54-3.08 (m, 1H), 2.63-2.56 (m, 3H), 2.32-1.99 (m, 4H), 1.86-1.59 (m, 3H), 1.59-1.30 (m, 11H).LCMS(方法4):[M+H]+563.2、RT2.36分。
【0357】
中間体23
ベンジルN-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(モルホリン-3-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}カルバマートトリフルオロ酢酸塩
中間体19(488mg、0.83mmol)をDCM(5.9mL)に溶解し、TFA(0.94mL、12.0mmol)を添加した。溶液を室温で160分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液(10mL)で中和した。混合物にEtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×20mL)で再抽出し、次いで、合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮して、表題化合物(500mg、定量的)を橙色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z487.2、RT1.22分。
【0358】
中間体24
N-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(モルホリン-3-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩
中間体22(1.00g、1.65mmol)に、1,4-ジオキサン(15mL)中の4N HClを添加し、溶液を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物(1.04g、99%)を得た。δH (400 MHz, CDCl3) 10.57-10.41 (m, 1H), 9.97-9.82 (m, 1H), 9.57 (d, J 8.9 Hz, 1H), 9.01-8.91 (m, 1H), 8.45 (s, 1H), 5.29-5.19 (m, 1H), 4.92-4.83 (m, 1H), 4.43-4.28 (m, 1H, obs. by water), 4.07-3.98 (m, 1H), 3.88-3.72 (m, 2H), 3.43-3.34 (m, 1H), 3.32-3.19 (m, 1H), 2.48-2.45 (m, 3H), 2.28-2.15 (m, 1H), 2.13-1.95 (m, 2H), 1.95-1.60 (m, 4H), 1.50-1.37 (m, 1H), 1.37-1.24 (m, 1H).LCMS(方法4):[M+H]+463.2、RT1.79分。
【0359】
中間体25
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)モルホリン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート
室温の中間体23(500mg、0.83mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(124mg、0.95mmol)およびDIPEA(0.60mL、3.50mmol)のDMF(20mL)中溶液に、HATU(408mg、1.04mmol)を一度に添加した。混合物を45分間撹拌し、次いで、H2O(30mL)を添加した。混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(444mg、2ステップにわたって89%)を橙色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z599.2、RT1.36分。
【0360】
中間体26
(3-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}モルホリン-4-イル)(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノン
室温の中間体25(444mg、0.74mmol)のEtOH(22mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(0.23mL、0.92mmol)および10%Pd/C(85mg)を順次添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温で約5時間撹拌したままにした。混合物を、吸引下、EtOH(60mL)を用いてCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、表題化合物(LC-MSにより純度71%)(405mg、定量的)を得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z465.2、RT1.10分。
【0361】
中間体27
tert-ブチル3-{6-[(1S)-1-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2,2-ジシクロプロピルエチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}モルホリン-4-カルボキシラート
スクリューキャップバイアルに、中間体11(355mg、0.94mmol)、中間体17(531mg、1.41mmol)、DMF(18mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(21.0mg、0.019mmol)およびTFA(0.11mL、1.50mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して16時間照射(450nm)した。混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、H2O(2×20mL)で洗浄した。合わせた有機画分を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の混合物、1:1の比)(278mg、52%)を橙色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z563.2、RT1.45分。
【0362】
中間体28
tert-ブチル3-{6-[(1S)-1-アミノ-2,2-ジシクロプロピルエチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}モルホリン-4-カルボキシラート
室温の中間体27(278mg、0.49mmol)のEtOH(22mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(0.15mL、0.60mmol)および10%Pd/C(28mg)を順次添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温で約3時間撹拌したままにした(LC-MSにより出発物質の95%変換)。混合物を、吸引下、EtOH(60mL)を用いてCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、表題化合物()2つの立体異性体の混合物、1:1の比)(LC-MSにより純度85%)(249mg、定量的)を得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z429.2、RT1.23分。
【0363】
中間体29
tert-ブチル3-(6-{(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)モルホリン-4-カルボキシラート
室温の中間体28(249mg、0.58mmol)、4-メチル-1.2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(75.0mg、0.59mmol)およびDIPEA(0.40mL、2.30mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(274mg、0.70mmol)を一度に添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで、H2O(25mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~75%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の混合物、1:1の比)(175mg、2ステップにわたって56%)を橙色固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z539.2、RT1.43分。
【0364】
中間体30
N-{(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-[3-(モルホリン-3-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]エチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
中間体29(175mg、0.32mmol)をDCM(1.9mL)に溶解し、TFA(0.37mL、4.90mmol)を添加した。溶液を室温で130分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液(10mL)で中和した。混合物にEtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×20mL)で再抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つの立体異性体の混合物、1:1の比)(206mg、定量的)を橙色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z439.2、RT1.21分。
【0365】
中間体31および32
tert-ブチル2-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体31)
tert-ブチル2-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体32)
中間体4(856mg、1.87mmol)、中間体18(500mg、1.25mmol)および{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(28mg、0.025mmol)の無水DMF(20mL)中溶液に、TFA(143μL、1.87mmol)を添加した。溶液を、撹拌しながら窒素を10分間バブリングすることによってパージし、次いで、パラフィルムを用いて窒素下で密封し、Penn M2フォトリアクタ(LED100%、撹拌50%、ファン50%)において450nmで50時間照射した。溶液をEtOAc(50mL)で希釈し、水(2×50mL)、続いてブライン(25mL)で洗浄した。有機部分をMgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(syn異性体、390mg、44%;およびanti異性体、140mg、15%)を得た。LCMS(方法5):[M+H]+669.2、RT2.51分(syn異性体)。LCMS(方法4):[M+H]+669.2、RT2.45分(anti異性体)。
【0366】
中間体33
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート塩酸塩
中間体31(syn異性体)(390mg、0.55mmol)に、1,4-ジオキサン(5mL)中の4N HClを添加し、溶液を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物(syn立体異性体の混合物)(415mg、89%)を得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 10.58-9.89 (m, 1H), 9.71-9.48 (m, 1H), 8.97-8.90 (m, 1H), 8.30-8.15 (m, 1H), 7.97-7.86 (m, 1H), 7.42-7.16 (m, 5H), 5.19-5.11 (m, 1H), 5.11-4.97 (m, 2H), 4.85-4.70 (m, 1H), 3.43-3.27 (m, 1H), 2.64-2.56 (m, 1H), 2.47-2.38 (m, 1H), 2.28-2.15 (m, 1H), 2.15-1.86 (m, 5H), 1.86-1.55 (m, 4H), 1.48-1.32 (m, 1H), 1.32-1.20 (m, 1H).1つの交換可能なプロトンシグナルは観察されなかった。LCMS(方法4):[M+H]+569.2、RT1.95分。
【0367】
中間体34
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート
3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(70mg、0.57mmol)、DIPEA(255μL、1.46mmol)および中間体33(415mg、0.49mmol)のDCM(5mL)中溶液に、HATU(222mg、0.58mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって2回精製して、表題化合物(syn立体異性体の混合物)(240mg、67%)を得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.79-8.69 (m, 1H), 8.17-8.05 (m, 1H), 7.90-7.78 (m, 1H), 7.43-7.16 (m, 5H), 5.99-5.56 (m, 2H), 5.11-4.97 (m, 2H), 4.82-4.68 (m, 1H), 4.53-4.04 (m, 1H), 3.80-3.65 (m, 1H), 2.65-2.54 (m, 1H), 2.49-2.41 (m, 3H), 2.32-2.09 (m, 3H), 2.09-1.90 (m, 3H), 1.88-1.51 (m, 7H), 1.44-1.20 (m, 2H).LCMS(方法4):[M+H]+681.2、RT2.39分。
【0368】
中間体35
[2-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-イル](3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノン
中間体34(240mg、0.33mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、10%Pd/C(55~65%湿潤)(5.0%、70mg、0.033mmol)を添加した。混合物を水素のバルーン下、室温で4時間撹拌した。フラスコを窒素で3回フラッシングし、次いで、混合物を、EtOHを通して洗浄しながら、Celite(登録商標)を通して濾過した。残渣を減圧下で濃縮して、表題化合物(syn立体異性体の混合物)(180mg、90%)を得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.76-8.65 (m, 1H), 8.18-8.08 (m, 1H), 5.98-5.54 (m, 2H), 4.56-3.65 (m, 4H), 2.49-2.06 (m, 6H), 2.06-1.47 (m, 12H), 1.47-1.26 (m, 2H).LCMS(方法4):[M+H]+547.2、RT1.85分。
【0369】
中間体36
O4-tert-ブチルO3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3,4-ジカルボキシラート
室温の4-tert-ブトキシカルボニル-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3-カルボン酸(1.25g、4.48mmol)のDCM(30mL)中懸濁液に、N-ヒドロキシフタルイミド(1.03g、6.13mmol)、DMAP(56mg、0.45mmol)およびEDCI.HCl(1.32g、6.75mmol)を分割して添加した。得られた白色懸濁液を撹拌し、ゆっくりと黄色溶液が生じ、これを18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。得られた黄色シロップを、EtOAc(200mL)およびブライン(300mL)の間で分配した。水相をさらなるEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。揮発性物質を真空中で除去した。得られた泡状淡色固体を、ヘキサン中0~80%EtOAcの勾配で溶出するシリカのカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.62g、85%)を白色固体として得た。δH(400 MHz, DMSO-d6) 8.23-7.88 (m, 4H), 6.13-5.80 (m, 1H), 4.65-4.30 (m, 1H), 3.94-3.73 (m, 1H), 3.70-3.36 (m, 3H), 3.29-3.07 (m, 1H), 1.46 (s, 9H).
【0370】
中間体37
(NE)2-メチル-N-{[トランス-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチレン}プロパン-2-スルフィンアミド
トランス-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(16.1g、74.2mmol)のDCM(500mL)中溶液に、(S)-(-)-2-メチル-2-プロパンスルフィンアミド(8.70g、70.0mmol)、続いて、チタン(IV)エトキシド(52mL、223.2mmol)を添加した。混合物を還流下で2時間加熱し、次いで、室温に冷却し、水(50mL)で処理した。激しく撹拌した後、きめ細かい懸濁液をCelite(登録商標)を通して濾過した。濾液を疎水性フリットに通し、真空中で濃縮して、表題化合物(18.8g、89%)をオフホワイト固体として得た。[α]25
D+145°(c1.00、DCM)。δH(300 MHz, CDCl3) 8.00 (d, J 4.3 Hz, 1H), 2.57-2.40 (m, 1H), 2.17-1.96 (m, 5H), 1.54-1.28 (m, 4H), 1.21 (s, 9H). 19F {1H} NMR (282 MHz, CDCl3) δ -73.84 (s, 3F).
【0371】
中間体38
N-{(S)-シアノ[トランス-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド
25℃の中間体37(18.8g、66.3mmol)のDCM(180mL)中溶液に、フッ化セシウム(1.00g、6.58mmol)、続いてトリメチルシリルシアニド(18.0mL、134mmol)を添加した。混合物を25℃で17時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。二相混合物を分離し、有機層を真空中で濃縮した。得られた淡黄色油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0~100%EtOAc/イソヘキサン)によって精製し、次いで、EtOAc:イソヘキサン(1:2;90mL)から再結晶化して、表題化合物(単一ジアステレオ異性体)(7.20g、35%)を白色固体として得た。δH(400 MHz, CDCl3) 4.05 (dd, J 8.0, 6.4 Hz, 1H), 3.66 (d, J 8.0 Hz, 1H), 2.15-1.99 (m, 5H), 1.91-1.74 (m, 1H), 1.45-1.32 (m, 2H), 1.28 (s, 9H), 1.26-1.11 (m, 2H). 19F {1H} NMR (282 MHz, CDCl3) δ -73.80 (s, 3F).
【0372】
中間体39
(2S)-2-アミノ-2-[トランス-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]アセトニトリル塩酸塩
中間体38(7.00g、22.6mmol)のMeOH(17mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中HCl(4N、12mL)を添加すると、白色沈殿が生じた。4時間後、混合物を減圧下で濃縮した。得られた油性スラリーにイソヘキサン(100mL)を添加した。激しく撹拌した後、得られた白色固体を濾別して、表題化合物(5.20g、95%)を得た。δH (300 MHz, DMSO-d6) 9.15 (s, 3H), 4.57 (d, J 5.5 Hz, 1H), 2.39-2.20 (m, 1H), 2.11-1.79 (m, 5H), 1.40-1.01 (m, 4H).
【0373】
中間体40
(2S)-2-アミノ-2-[トランス-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]酢酸塩酸塩
酢酸(35mL)およびH2O中のHCl(33%、50mL)を中間体39(5.20g、21.0mmol)に添加した。混合物を還流下で4時間加熱し、次いで、撹拌しながら20℃に冷却した。18時間後、白色沈殿物を濾別し、空気流下で乾燥させて、表題化合物(4.40g、74%)を白色固体として得た。[α]25
D+22.1°(c1.0、MeOH)。δH(300 MHz, DMSO-d6) 13.81 (s, 1H), 8.46 (s, 3H), 3.75 (d, J 4.3 Hz, 1H), 2.34-2.05 (m, 1H), 2.03-1.66 (m, 5H), 1.47-1.04 (m, 4H). 19F {1H} NMR (282-MHz, DMSO-d6) δ -72.33 (s, 3F).
【0374】
中間体41
(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]酢酸
0℃の中間体40(5.00g、19.1mmol)およびトリエチルアミン(10mL、71.7mmol)のDCM(100mL)中懸濁液に、N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(4.47g、17.6mmol)を3回に分けて添加した。反応混合物を一晩室温に加温した。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、5%塩酸(2×15mL)および水(15mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮して、表題化合物(6.34g、92%)を白色固体として得た。δH (300 MHz, DMSO-d6) 12.65 (s, 1H), 7.54 (d, J 8.4 Hz, 1H), 7.40-7.28 (m, 5H), 5.04 (s, 2H), 3.89 (dd, J8.4, 5.9 Hz, 1H), 2.26-2.05 (m, 1H), 1.96-1.80 (m, 2H), 1.80-1.59 (m, 3H), 1.32-1.07 (m, 4H).
【0375】
中間体42
ベンジルN-{(1S)-3-[ジメチル(オキソ)-λ6-スルファニリデン]-2-オキソ-1-[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]プロピル}カルバマート
トリメチルスルホキソニウムヨージド(70.00g、0.318mol)をTHF(350mL)に溶解し、THF中の1Mカリウムtert-ブトキシド(300mL、0.300mol)を添加した。得られた混合物を窒素下、70℃(外部温度)で2時間撹拌し、次いで、窒素下、氷/塩浴中で-5℃に冷却して、イリドを得た。一方、別個のフラスコで、中間体41(37.00g、0.103mol)をTHF(350mL)に溶解し、HATU(49.00g、0.129mol)、続いてDIPEA(24mL、0.137mol)を添加した。反応混合物を窒素下で150分間撹拌し、次いで、冷却したイリドの溶液に約50分間にわたって滴下し、内部温度を1℃未満に維持した。反応混合物を窒素下、-4℃で5分間撹拌し、次いで、水(700mL)および飽和NaHCO3水溶液(700mL)の添加によって-4℃でクエンチした。得られた懸濁液をTBME(3L)で抽出した。有機層をブライン(500mL)で洗浄し、真空下で濃縮乾固した。残渣をTBME(500mL)および水(50mL)に懸濁し、次いで、50℃に加熱し、室温に冷却し、次いで、濾過し、次いで、TBME(100mL)およびヘプタン(100mL)で洗浄した。毎回、濾液中で溶液からより多くの固体が沈殿したので、追加で3つのクロップが得られた。固体の4つのクロップを合わせ、次いで、水(400mL)を添加した。混合物を超音波処理して大きな塊を破壊し、次いで、0℃に冷却し、濾過し、水(150mL)で洗浄した。残渣を真空オーブン中で一晩乾燥させて、表題化合物(36.15g、81%)を無色固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 7.42-7.27 (m, 5H), 7.06 (d, J 9.2 Hz, 1H), 5.01 (s, 2H), 4.87 (s, 1H), 3.67 (dd, J 9.1, 6.6 Hz, 1H), 3.43 (s, 6H), 2.20-2.03 (m, 1H), 1.92-1.78 (m, 2H), 1.76-1.54 (m, 3H), 1.26-0.99 (m, 4H).LCMS(方法6):[M+H]+434.2、RT2.70分。
【0376】
中間体43
ベンジルN-{(1S)-3-ブロモ-2-オキソ-1-[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]プロピル}カルバマート
中間体42(28.08g、64.8mmol)をTHF(300mL)に溶解し、窒素下で0℃(外部温度)に冷却した。LiBr(5.69g、64.8mmol)を添加し、混合物を完全に溶解するまで撹拌した(約2分間)。メタンスルホン酸(4.2mL、64.7mmol)を添加し、混合物を窒素下、0℃で5分間撹拌し、次いで、室温に加温し、窒素下で30分間撹拌した。得られた懸濁液をおよそ30分間かけて58℃(内部温度;65℃の加熱ブロック)に加温し、窒素下、この温度で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NaHCO3水溶液(450mL)の添加によってクエンチした。得られた混合物を水(200mL)で希釈し、EtOAc(600mL)で抽出した。有機層を飽和NaBr水溶液(400mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮乾固した。残渣をFCC(750g Biotage KP-Silカートリッジ、150mLのDCMに湿式ロード、ヘプタン中10~20%EtOAcで溶出)によって精製し、生成物画分を真空下で濃縮乾固して、表題化合物(19.80g、68%)を無色固体として得た。混合した画分を単離し、真空下で濃縮乾固し、次いで、FCC(100g Biotage Sfar Duoカートリッジ、20mLのDCMに湿式ロード、ヘプタン中10~20%EtOAcで溶出)によって再精製し、生成物画分を真空下で濃縮乾固して、表題化合物の第2のクロップ(4.90g、17%)を無色固体として得た。δH (500 MHz, CDCl3) 7.44-7.29 (m, 5H), 5.31 (d, J 8.7 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 4.66 (dd, J8.7, 4.6 Hz, 1H), 4.03 (q, J 13.3 Hz, 2H), 2.03-1.92 (m, 3H), 1.92-1.83 (m, 2H), 1.63 (d, J 13.0 Hz, 1H), 1.42-1.18 (m, 3H), 1.06 (qd, J 13.0, 3.2 Hz, 1H).LCMS(方法4):[M+H]+436.0/438.0、RT3.27分。
【0377】
中間体44
ベンジルN-{(S)-(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}カルバマート
周囲温度の中間体43(5.09g、11.67mmol)のEtOH(75mL)中懸濁液に、3-アミノ-1,2,4-トリアジン(アセトニトリルから再結晶化)(2.3g、23.22mmol)を添加した。得られた懸濁液を80℃に加熱すると、懸濁液は赤色溶液になった。1時間後、反応混合物を冷却し、飽和NaHCO3水溶液(300mL)およびEtOAc(200mL)の混合物に注いだ。有機相を分離した。水相をブライン(200mL)で希釈し、さらなるEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで2回洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。揮発性物質を真空中で除去した。得られた褐色固体を、(ヘキサン中0~80%)EtOAcの勾配で溶出するシリカのカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.8g、36%)を赤褐色結晶性固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.64 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.55 (d, J 2.1 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.82 (d, J 9.2 Hz, 1H), 7.55-7.04 (m, 5H), 5.03 (d, J 2.3 Hz, 2H), 4.69 (dd, J 9.2, 7.2 Hz, 1H), 2.19 (s, 1H), 1.85 (dd, J16.6, 7.2 Hz, 4H), 1.59 (d, J 12.6 Hz, 1H), 1.30-0.95 (m, 4H).
【0378】
中間体45
tert-ブチル3-(6-{(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-4-カルボキシラート
窒素下の中間体44(517mg、1.19mmol)、中間体36(777mg、1.83mmol)および{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(35mg、0.031mmol)の無水DMF(12mL)中溶液に、TFA(140μL、1.85mmol)を滴下した。混合物を窒素で5分間パージし、次いで、フォトリアクタに入れ、周囲温度で20時間、450nmで照射した。反応混合物を、EtOAc(50mL)および飽和NaHCO3水溶液(150mL)の混合物に注いだ。有機相を分離し、水相をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(2×100mL)で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空中で除去した。得られた褐色残渣をシリカのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出ヘキサン中0~80%EtOAc)によって精製して、表題化合物(402mg、51%)を淡橙色固体として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.81 (d, J 4.0 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.65 (br s, 1H), 7.33 (m, 5H), 6.10-5.93 (m, 1H), 5.17-4.92 (m, 2H), 4.68 (t, J 8.1 Hz, 1H), 4.53-4.33 (m, 1H), 4.20-3.96 (m, 1H), 3.92-3.63 (m, 2H), 3.36 (td, J 12.9, 11.6, 4.2 Hz, 1H), 3.17-3.01 (m, 1H), 2.27-2.07 (m, 1H), 1.85 (m, 4H), 1.64 (d, J12.4 Hz, 1H), 1.44 (m, 10H), 1.30-0.93 (m, 3H).LCMS(方法1):[M+H]+667、RT1.50分。
【0379】
中間体46
ベンジルN-{(S)-[3-(1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル][4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}カルバマート
氷/水浴上で冷却した中間体45(483mg、0.72mmol)のDCM(6mL)中溶液に、TFA(2mL)をゆっくり添加した。山吹色溶液を周囲温度で18時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去し、残渣をトルエン(2×30mL)と共沸させた。残渣をDCM(30mL)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。水相をDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いで、溶媒を真空中で除去して、表題化合物(450mg、定量的)を山吹色ガラス状固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+567、RT1.33分。
【0380】
中間体47
[3-(6-{(S)-アミノ[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-4-イル](3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノン
例12(120mg、0.177mmol)に、HBr(AcOH中33%溶液)(5mL、30.38mmol)を添加した。得られた黄色懸濁液を短時間超音波処理して溶液を確保し、反応混合物を周囲温度で撹拌した。10分後、ジエチルエーテル(20mL)を添加した。混合物を周囲温度で5分間撹拌し、次いで、固体をフリットに回収し、追加のジエチルエーテルで洗浄し、吸引下で乾燥させた。固体をMeOH(10mL)に溶解し、MeOH(30mL)、続いてMeOH中の7Nアンモニア(30mL)で溶出する2g SCXカラムにロードした。黄色のメタノール性アンモニア部分を真空中で濃縮して、表題化合物(59mg、52%)を黄色フィルムとして得た。LCMS(方法1):[M+H]+545、RT1.18分。
【0381】
中間体48
エチル1-アセチル-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシラート
-78℃のエチル4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシラート(11g、57.2mmol)のTHF(57mL)中溶液に、LDA(2.0mol/L、31mL、63mmol)を30分間にわたって滴下した。反応混合物をさらに30分間撹拌し、次いで、無水酢酸(8.1mL、85.8mmol)を添加した。反応混合物を室温にゆっくり加温し、3時間撹拌した。反応混合物に、水(200mL)およびヘキサン(200mL)を添加した。有機層を分離し、水層をヘキサン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Biotage SFAR HC DUO、350g、Isolera、イソヘキサン中0~20%EtOAc)によって精製して、表題化合物(6.37g、48%)を黄色油状物として得た。δH(300 MHz, CDCl3) 4.36-4.17 (m, 2H), 2.45-2.21 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.15-1.74 (m, 6H), 1.30 (td, J 7.1, 4.7 Hz, 3H).
【0382】
中間体49
エチル1-(2,2-ジブロモアセチル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシラート
中間体48(5.5g、23.48mmol)のDCM(23mL)中溶液に、臭素(2.4mL、46.96mmol)を滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、DCM(200mL)で希釈し、飽和Na2CO3水溶液(200mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで、相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Biotage SFAR HC DUO、250g、Isolera、イソヘキサン中0~20%EtOAc)によって精製して、表題化合物(7.85g、85%)を無色油状物として得た。δH (300 MHz, CDCl3) 6.26 (s, 1H), 4.28 (q, J 7.1 Hz, 2H), 2.45-2.30 (m, 2H), 2.27-1.79 (m, 6H), 1.33 (t, J 7.2 Hz, 3H).
【0383】
中間体50
エチル1-(3-アミノ-1,2,4-トリアジン-5-イル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシラート
中間体49(7g、17.86mmol)のTHF(18mL)中溶液を含むバイアルに、モルホリン(6.2mL、71.42mmol)を滴下した。反応混合物を65℃で一晩撹拌した。得られた懸濁液を、THF(100mL)で洗浄しながら、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、橙色油状物を得た。MeOH(18mL)中の重炭酸アミノグアニジン(2.48g、17.86mmol)を含む別個のバイアルに、AcOH(4.1mL、71.423mmol)を添加した。懸濁液を室温で18時間撹拌し、次いで、MeOH(18mL)中の前述の橙色油状物の溶液に添加した。反応混合物を還流温度で4時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。粗残渣をEtOAc(200mL)に溶解し、水(200mL)で洗浄した。水層をさらなるEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をジエチルエーテル(3×50mL)を用いて研和し、固体を濾過し、真空中で乾燥させて、表題化合物(1.52g、30%)を無色アモルファス固体として得た。δH (300 MHz, DMSO-d6) 8.71 (s, 1H), 7.30 (s, 2H), 4.15 (q, J 7.1 Hz, 2H), 2.42-2.08 (m, 5H), 2.08-1.72 (m, 5H), 1.14 (t, J 7.1 Hz, 3H).LCMS(方法8):[M+H]+287.2、RT1.37分。
【0384】
中間体51
エチル1-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシラート
中間体50(490mg、1.71mmol)、ベンジルN-[(1S)-3-ブロモ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-オキソプロピル]カルバマート(1.04g、2.57mmol)およびNaHCO3(288mg、3.43mmol)を含むバイアルに、IPA(10mL)を添加した。反応混合物を80℃で18時間撹拌した。追加のNaHCO3(70mg、0.86mmol)を添加し、80℃での加熱を5時間続けた。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄し、次いで、水層をEtOAc(2×20mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Biotage SFAR HC DUO、25g、Isolera、0~40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物(590mg、58%)を得た。δH (300 MHz, CDCl3) 8.62 (d, J 12.7 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.51-7.04 (m, 5H), 6.42-6.22 (m, 1H), 5.22-5.00 (m, 4H), 4.25 (qd, J 7.1, 3.5 Hz, 2H), 2.63 (d, J14.1 Hz, 2H), 2.57-2.27 (m, 3H), 2.29-1.90 (m, 6H), 1.96-1.35 (m, 4H), 1.35-0.98 (m, 3H).LCMS(方法1):[M+H]+592.2、RT1.53分。
【0385】
中間体52
1-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸ナトリウム塩
室温の中間体51(200mg、0.34mmol)のTHF(4mL)、EtOH(4mL)および水(2mL)中撹拌溶液に、NaOH水溶液(2mol/L、0.5mL、1mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して(水浴、30℃)、表題化合物(200mg、定量的)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく迅速に利用した。LCMS(方法1):[M+H]+564.2、RT1.10分。
【0386】
中間体53
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[1-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)-4,4-ジフルオロシクロヘキシル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート
DMF(2mL)に懸濁した粗中間体52(200mg、0.34mmol)を含有する溶液に、DIPEA(0.15mL、0.86mmol)および2,2-ジフルオロプロピルアミン塩酸塩(50mg、0.36mmol)を添加し、次いで、HATU(155.6mg、0.4092mmol)を分割して添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、EtOAc(20mL)および水(5mL)で希釈した。水層をEtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。得られた黄色油状物をカラムクロマトグラフィー(Biotage SFAR HC DUO、25g、Isolera、0~100%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物(不純混合物)(200mg、91%)を透明油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法3):[M+H]+641.2、RT1.46分。
【0387】
中間体54
1-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-N-(2,2-ジフルオロプロピル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキサミド
排気し、N2下に置いた、EtOH(3mL)中の粗中間体53(200mg、0.31mmol)を含有する溶液に、Pd/C(10質量%)(20mg、0.019mmol)を添加した。反応フラスコをH2の雰囲気下に置き、室温で1時間撹拌した。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、真空中で濃縮して、表題化合物(160mg、定量的)を粗褐色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+507.2、RT1.24分。
【0388】
中間体55
メチル4-アセチルテトラヒドロピラン-4-カルボキシラート
-75℃(内部温度)のメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシラート(0.91mL、6.94mmol)のTHF(15mL)中の激しく撹拌している溶液に、THF中の2M LDA(3.9mL、7.86mmol)を10分間にわたって添加した。50分後、無水酢酸(0.98mL、10.4mmol)を反応混合物に5分間にわたって添加した。反応混合物を室温で75分間撹拌し、次いで、0℃に冷却した。ヘプタン(10mL)および水(5mL)を添加した。二相混合物を分液漏斗に移し、ヘプタン(30mL)および水(30mL)でさらに希釈した。相を分離し、水相をヘプタン(2×30mL)で再抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(相分離器)、真空中で濃縮した。得られた粗黄色油状物を自動FCC(Isolera4、Sfar Duo 100g、ヘプタン中0~100%EtOAc)によって精製して、表題化合物(0.85g、59%)を黄色油状物として得た。δH (500 MHz, CDCl3) 3.81-3.72 (m, 5H), 3.63-3.53 (m, 2H), 2.19-2.10 (m, 5H), 2.02-1.94 (m, 2H).
【0389】
中間体56
メチル4-(2,2-ジブロモアセチル)テトラヒドロピラン-4-カルボキシラート
室温の中間体55(0.84g、4.06mmol)のDCM(6mL)中撹拌溶液に、臭素(0.52mL、10.1mmol)を添加した。6時間後、混合物をDCM(30mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(30mL)で洗浄した。水相をDCM(30mL)で再抽出し、合わせた有機抽出物を飽和Na2S2O3水溶液(30mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(相分離器)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(1.46g、94%)を黄橙色油状物として得た。δH (500 MHz, CDCl3) 6.24 (s, 1H), 3.85-3.74 (m, 5H), 3.70-3.57 (m, 2H), 2.29-2.18 (m, 2H), 2.17-2.06 (m, 2H).
【0390】
中間体57
メチル4-[2,2-ジ(モルホリン-4-イル)アセチル]テトラヒドロピラン-4-カルボキシラート
室温の中間体56(1.44g、3.77mmol)のTHF(15mL)中撹拌溶液に、モルホリン(1.8mL、15.2mmol)を添加した。得られた溶液を45分間かけて55℃に加温し、55℃でさらに18時間加熱した。追加のモルホリン(0.9mL、7.6mmol)を添加し、加熱を55℃で3時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、一晩撹拌し、次いで、懸濁液を濾過し、THF(20mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。油性の橙色残渣をヘプタン(3×30mL)と共沸し、次いで、室温で3時間真空中で乾燥させて、表題化合物(1H NMRにより純度約65%)(1.59g、77%)を橙色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。δH(500 MHz, CDCl3) 3.89-3.84 (m, 2H), 3.80 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.78-3.53 (m, 8H), 3.50-3.43 (m, 2H), 2.74-2.67 (m, 4H), 2.59-2.51 (m, 4H), 2.24-2.17 (m, 2H), 2.01-1.92 (m, 2H).
【0391】
中間体58
メチル4-(3-アミノ-1,2,4-トリアジン-5-イル)テトラヒドロピラン-4-カルボキシラート
丸底フラスコに、中間体57(65%、1.55g、2.83mmol)、MeOH(10mL)、アミノグアニジン塩酸塩(0.32g、2.93mmol)およびAcOH(0.33mL、5.77mmol)を投入した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、65℃で24時間加熱し、次いで、室温に冷却し、室温で一晩放置した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗残渣をEtOAc(50mL)、H2O(50mL)および飽和Na2CO3水溶液(10mL)で希釈し、次いで、相を分離した。水相をEtOAc(2×50mL)で再抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(相分離器)、真空中で濃縮した。残渣を自動クロマトグラフィー(Isolera4、Sfar Duo 50g、溶出液としてのDCM中0~10%MeOH)を使用して精製して、表題化合物(1H NMRにより純度約65%)(650mg、63%)を黄橙色固体として得、これをさらに精製することなく利用した。δH(400 MHz, DMSO-d6) 8.69 (s, 1H), 7.37-7.18 (m, 2H), 3.72-3.62 (m, 5H), 3.57-3.44 (m, 2H), 2.27-2.16 (m, 2H), 2.14-2.04 (m, 2H).
【0392】
中間体59
メチル4-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}テトラヒドロピラン-4-カルボキシラート
中間体58(65%、0.65g、1.76mmol)、ベンジルN-[(1S)-3-ブロモ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-オキソプロピル]カルバマート(1.08g、2.62mmol)およびNaHCO3(0.29g、3.48mmol)のIPA(8.38mL)中懸濁液を、窒素下に置き、65℃で18時間加熱した。冷却後、混合物を水(50mL)および飽和NaHCO3水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄した。相を分離し、次いで、有機相を乾燥させ(疎水性フリット)、真空中で濃縮した。粗残渣を自動FCC(Isolera4、Sfar Duo 100g、ヘプタン中0~100%EtOAc)によって精製して、表題化合物(0.64g、57%)を赤褐色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.83 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.86 (d, J 9.3 Hz, 1H), 7.42-7.25 (m, 5H), 5.05 (d, J 12.6 Hz, 1H), 5.01 (d, J 12.5 Hz, 1H), 4.80-4.72 (m, 1H), 3.78-3.64 (m, 5H), 3.63-3.47 (m, 2H), 2.41-1.49 (m, 11H), 1.46-1.20 (m, 2H).
【0393】
中間体60
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)テトラヒドロピラン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート
20℃の中間体59(200mg、0.353mmol)のDCM(3mL)中溶液に、MeOH中NaOHの3M溶液(118μL、0.353mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、MeOH中NaOHの追加の3M溶液(118μL、0.353mmol)を添加した。反応混合物を室温でさらに25分間撹拌した。この手順をさらに3回繰り返し、次いで、反応混合物を窒素流下で濃縮乾固した。得られたカルボン酸ナトリウム塩(195mg)をDCM(3.8mL)に取り入れ、次いで、2,2-ジフルオロプロパン-1-アミン塩酸塩(1:1)(52mg、0.392mmol)、DIPEA(137μL、0.785mmol)およびHATU(119mg、0.314mmol)を分割して添加した。反応混合物を室温で64時間撹拌し、次いで、DMF(3.8mL)および追加の2,2-ジフルオロプロパン-1-アミン塩酸塩(1:1)(52mg、0.392mmol)、DIPEA(137μL、0.785mmol)およびHATU(119mg、0.314mmol)を素早く続けて添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、EtOAc(10mL)、飽和NaHCO3水溶液(5mL)および水(5mL)で希釈した。二相混合物を室温で20分間撹拌した。層を分離し、次いで、有機相を乾燥させ(疎水性フリット)、真空中で濃縮した。粗残渣を自動FCC(Isolera4、Sfar Duo 50g、ヘプタン中0~100%EtOAc)によって精製して、表題化合物(47%)およびベンジルN-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(テトラヒドロピラン-4-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}カルバマート(53%)(117mg、34%)として同定される分離不可能な不純物の混合物を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法8):[M+H]+m/z607、RT3.90分。
【0394】
中間体61
4-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-N-(2,2-ジフルオロプロピル)テトラヒドロピラン-4-カルボキサミド
窒素下(3サイクルの真空/窒素ガス)の中間体60(46%、107mg、0.0811mmol)のEtOH(5mL)中撹拌溶液に、10%Pd/C(50%湿潤)(5.0%、35mg、0.016mmol)を一度に添加した。反応混合物を水素(3サイクルの真空/窒素ガス、続いて3サイクルの真空/水素ガス)下で3時間撹拌した。反応混合物を、追加のMeOHを通して洗浄しながら、Celite(登録商標)に通して濾過した。合わせた濾液を真空中で濃縮し、次いで、自動クロマトグラフィー(Isolera4、Sfar KP Amino D、11g、DCM中0~10%MeOH)を使用して精製して、表題化合物(純度89.0%)(33mg、77%)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法8):[M+H]+m/z473、RT2.93分。
【0395】
中間体62
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]カルバマート
室温の中間体33(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(310mg、0.51mmol)、中間体79(94.0mg、0.57mmol)およびDIPEA(0.36mL、2.10mmol)のDMF(15mL)中溶液に、HATU(242mg、0.62mmol)を一度に添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、H2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物、LCMSによっては区別できない)(246mg、67%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z717.2、RT1.46分。
【0396】
中間体63
[2-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-イル][(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-イル]メタノン
室温の中間体62(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(246mg、0.34mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、10%Pd/C(25mg)を添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温でおよそ255分間撹拌した。混合物を、EtOH(60mL)を通して洗浄しながら、吸引下でCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM:MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(KP-NHカラム)による精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSによっては区別できない)(純度85%)(162mg、69%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z583.2、RT1.21分。
【0397】
中間体64
tert-ブチル4-(ジフルオロメチル)-4-(トリメチルシリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
室温のtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシラート(2.06g、10.3mmol)のTHF(20.7mL)およびDMPU(6.4mL)中溶液に、CsF(471mg、3.10mmol)を一度に添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、(ジフルオロメチル)トリメチルシラン(2.82mL、20.7mmol)をシリンジを介して2分間にわたって滴下した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、次いで、EtOAc(20mL)およびH2O(20mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で再抽出した。合わせた有機層をブライン(2×40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~10%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2.32g、69%)を白色固体として得た。Rf0.50(イソヘキサン:EtOAc、90:10)、非UV、KMnO4。δH(400 MHz, CDCl3) 5.49 (t, J 56.0 Hz, 1H), 4.09-3.90 (m, 2H), 3.11-2.94 (m, 2H), 1.67-1.53 (m, 4H), 1.49 (s, 9H), 0.18 (s, 9H).
【0398】
中間体65
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(ジフルオロメチル)-4-(トリメチルシリルオキシ)ピペリジン-2-カルボン酸
-78℃の中間体64(2.95g、9.12mmol)およびTMEDA(2.47mL、16.4mmol)のジエチルエーテル(91mL)中溶液に、sec-ブチルリチウム(シクロヘキサン中1.3M、12.0mL、17.0mmol)を10分間にわたって滴下した。混合物を-78℃で10分間撹拌し、その時間の間に明るいオレンジ色が生じた。この時間の後、反応混合物を-40℃に加温し(ドライアイス/アセトン浴をドライアイス/アセトニトリル浴に置換え)、-40℃で20分間撹拌した。反応混合物を-78℃に再冷却し、CO2を混合物に30分間バブリングした。この時間の後、反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌し、次いで、飽和NH4Cl水溶液(30mL)およびH2O(5mL)(得られた沈殿物を可溶化するため)の添加によってクエンチした。層を分離し、次いで、水層をジエチルエーテル(2×20mL)およびEtOAc(2×20mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM:MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物、1H NMRによっては区別できない)(1.97g、59%)を濃黄色油状物として得た。δH (400 MHz, CDCl3) 5.58 (t, J 55.8 Hz, 1H), 4.43 (dd, J 9.0, 5.9 Hz, 1H), 3.76-3.64 (m, 1H), 3.44 (ddd, J 13.6, 8.6, 4.8 Hz, 1H), 2.16 (dd, J 14.1, 9.0 Hz, 1H), 2.10-2.01 (obscured dd, 1H), 1.98-1.88 (m, 1H), 1.82-1.72 (m, 1H), 1.49 (s, 9H), 0.18 (s, 9H).カルボン酸のプロトンシグナルは観察されなかった。
【0399】
中間体66
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-2-カルボン酸
室温の中間体65(1.97g、5.36mmol)のTHF(50mL)中溶液に、TBAF(THF中1M、8.04mL、8.04mmol)を2分間にわたって滴下した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、濃縮乾固し、SiO2にロードした。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM:MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物、1H NMRによっては区別できない)(1.54g、97%)をベージュ色泡状物として得た。δH(400 MHz, 373K, DMSO-d6) 12.69-11.65 (br s, 1H), 5.72 (t, J56.0 Hz, 1H), 5.34-5.97 (br s, 1H), 4.27 (dd, J 8.6, 6.3 Hz, 1H), 3.66-3.56 (m, 1H), 3.35-3.25 (m, 1H), 2.01-1.88 (m, 2H), 1.85-1.76 (m, 1H), 1.64-1.54 (m, 1H), 1.41 (s, 9H).
【0400】
中間体67
O1-tert-ブチルO2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1,2-ジカルボキシラート
室温の中間体66(800mg、2.71mmol)およびN-ヒドロキシフタルイミド(486mg、2.98mmol)のDCM(15mL)中溶液に、EDCI.HCl(571mg、2.98mmol)を一度に添加した。黄色混合物を18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~60%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのジアステレオマーの混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(566mg、47%)を白色泡状物として得た。δH (400 MHz, DMSO-d6) 8.00-7.93 (m, 4H), 5.83 (t, J 55.9 Hz, 1H), 5.48-5.33 (br s, 1H), 4.78 (dd, J 9.9, 6.0 Hz, 1H), 3.73 (dt, J 13.6, 6.0 Hz, 1H), 3.34 (ddd, J 13.6, 8.3, 5.1 Hz, 1H), 2.21 (dd, J 14.2, 5.9 Hz, 1H), 2.12 (dd, J 14.0, 9.9 Hz, 1H), 1.88 (dt, J 14.2, 5.7 Hz, 1H), 1.75-1.65 (m, 1H), 1.48 (s, 9H).LCMS(方法1):[M+H-BOC]+m/z341.0、RT1.30分。
【0401】
中間体68および69
tert-ブチル2-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体68)
tert-ブチル2-{6-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体69)
スクリューキャップバイアルに、中間体18(345mg、0.86mmol)、中間体67(568mg、1.29mmol)、DMF(17mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(20.0mg、0.018mmol)およびTFA(0.10mL、1.30mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して20時間照射(450nm)した。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~70%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、中間体68(syn-構成、主)(1:1比の2つの立体異性体、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(192mg、34%)および中間体69(anti-構成、副)(1:1の比の2つの立体異性体、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(56.0mg、10%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z651.2、RT1.46分(副antiジアステレオマー)、RT1.50分(主synジアステレオマー)。
【0402】
中間体70
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]カルバマート塩酸塩(syn異性体)
中間体68(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(192mg、0.30mmol)に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(2.70mL、11.0mmol)を滴下した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で慎重に中和した。EtOAc(20mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(169mg、98%)を黄色泡状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z551.2、RT1.23分。
【0403】
中間体71
ベンジルN-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]カルバマート(syn異性体)
室温の中間体70(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(169mg、0.29mmol)、中間体79(53.0mg、0.32mmol)およびDIPEA(0.20mL、1.20mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(136mg、0.35mmol)を一度に添加した。混合物を45分間撹拌し、次いで、H2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物、LCMSによっては区別できない)(177mg、88%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z699.2、RT1.42分。
【0404】
中間体72
[2-{6-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル}-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル][(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-イル]メタノン(syn異性体)
室温の中間体71(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(177mg、0.25mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、10%Pd/C(17mg)を添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温でおよそ90分間撹拌した。混合物を、EtOH(60mL)を通して洗浄しながら、吸引下でCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM:MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(KP-NHカラム)による精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSによっては区別できない)(124mg、88%)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z565.2、RT1.14分。
【0405】
中間体73
tert-ブチル3-(6-{(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)モルホリン-4-カルボキシラート
スクリューキャップバイアルに、中間体44(99%e.e.)(400mg、0.92mmol)、中間体17(521mg、1.38mmol)、DMF(18mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(21.0mg、0.019mmol)およびTFA(0.11mL、1.50mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物にHepatochem「PhotoRedOx Box」フォトリアクタ(米国特許第10,906,022号)を使用して48時間照射(450nm)した。次に、混合物を「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)に移し、さらに5時間照射した。混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、H2O(2×20mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(400mg、70%)を橙色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z619.2、RT1.48分。
【0406】
中間体74
tert-ブチル3-(6-{(S)-アミノ[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)モルホリン-4-カルボキシラート
室温の中間体73(1:1比の2つの立体異性体)(400mg、0.65mmol)のEtOH(22mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(0.20mL、0.80mmol)および10%Pd/C(40mg)を順次添加した。ベッセルを排気し、H2で3回パージし、次いで、室温でおよそ330分間撹拌した。混合物を、EtOH(60mL)を通して洗浄しながら、吸引下でCelite(登録商標)(10g)のパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、DCM:MeOH(90:10)で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(KP-NHカラム)による精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(純度85%)(240mg、65%)を橙色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z485.2、RT1.31分。
【0407】
中間体75
tert-ブチル3-(6-{(S)-[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ][4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)モルホリン-4-カルボキシラート
室温の中間体74(1:1比の2つの立体異性体)(純度85%)(240mg、0.50mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(64.0mg、0.50mmol)およびDIPEA(0.34mL、2.00mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(233mg、0.59mmol)を一度に添加した。混合物を50分間撹拌し、次いで、H2O(25mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~75%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(159mg、54%)を橙色固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z595.2、RT1.50分。
【0408】
中間体76
4-メチル-N-{(S)-[3-(モルホリン-3-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル][4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
中間体75(1:1比の2つの立体異性体)(159mg、0.27mmol)をDCM(1.9mL)に溶解し、TFA(0.30mL、4.00mmol)を添加した。溶液を室温で165分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液(10mL)で中和した。混合物にEtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×20mL)で再抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つの立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(187mg、定量的)を橙色泡状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z495.2、RT1.25分。
【0409】
中間体77および78
[(3R)-4,4-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル](2R)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボキシラート(中間体77)
[(3R)-4,4-ジメチル-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル](2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボキシラート(中間体78)
5,5-ジフルオロオキサン-2-カルボン酸(5.00g、28.6mmol)、(R)-(-)-パントラクトン(4.00g、30.4mmol)およびDMAP(176mg、1.43mmol)をDCM(145mL)に溶解し、EDCI.HCl(6.35g、31.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、DCMおよび水で希釈し、相分離器に通した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。0~5%EtOAc/DCMで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(ピーク1、3.34g、42%;ピーク2、2.91g、36%)を得た。
ピーク1:δH (400 MHz, DMSO-d6) 5.65 (s, 1H), 4.55-4.47 (m, 1H), 4.16 (d, J 8.6 Hz, 1H), 4.08 (d, J8.6 Hz, 1H), 4.02-3.90 (m, 1H), 3.83-3.68 (m, 1H), 2.29-2.06 (m, 3H), 1.93-1.78 (m, 1H), 1.13 (s, 3H), 1.00 (s, 3H).
ピーク2:δH (400 MHz, DMSO-d6) 5.67 (s, 1H), 4.51 (dd, J 9.9, 2.9 Hz, 1H), 4.16 (d, J 8.6 Hz, 1H), 4.08 (d, J 8.6 Hz, 1H), 4.02-3.90 (m, 1H), 3.84-3.69 (m, 1H), 2.29-2.07 (m, 3H), 1.95-1.81 (m, 1H), 1.12 (s, 3H), 1.00 (s, 3H).
【0410】
中間体79
(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボン酸
中間体78(2.91g、10.4mmol)をTHF(20mL)、水(2mL)およびMeOH(2mL)の混合物に溶解し、水酸化リチウム一水和物(4.38g、104mmol)で処理した。反応混合物を50℃で1時間加熱し、次いで、室温に冷却した。混合物を濃HClでpH2に調整し、次いで、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO3水溶液で2回洗浄し、得られた水層を濃HClでpH2に調整した。EtOAcでの3回抽出、および有機相の真空中での濃縮により、表題化合物(1.10g、63%)を得た。δH(400 MHz, DMSO-d6) 12.92 (s, 1H), 4.20-4.13 (m, 1H), 3.97-3.85 (m, 1H), 3.75-3.60 (m, 1H), 2.22-1.96 (m, 3H), 1.86-1.70 (m, 1H).
【0411】
中間体80および81
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体80)
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体81)
スクリューキャップバイアルに、中間体21(500mg、1.33mmol)、中間体67(875mg、1.99mmol)、DMF(10.5mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(30mg、0.026mmol)およびTFA(0.12mL、1.9mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して20時間照射(450nm)した。混合物をDCM(20mL)および水(20mL)で希釈し、次いで、ブライン(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を疎水性フリットで相分離し、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、中間体80(主syn異性体、370mg、45%)および中間体81(副anti異性体、102mg、12%)を黄色泡状物として得た。
中間体80:LCMS(方法1):[M+H]+m/z527.2、RT1.47分。
中間体81:LCMS(方法1):[M+H]+m/z527.2、RT1.43分。
【0412】
中間体82
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩(syn異性体)
中間体80(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(337mg、0.54mmol)に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(4.90mL、20.0mmol)を滴下した。混合物を室温で25分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で慎重に中和した。EtOAc(30mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(303mg、定量的)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z527.2、RT1.17分。
【0413】
中間体83
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(ジフルオロメチル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩(anti異性体)
中間体81(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物)(104mg、0.17mmol)に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(1.51mL、6.04mmol)を滴下した。混合物を室温で70分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で慎重に中和した。EtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(93.4mg、定量的)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z527.2、RT1.19分。
【0414】
中間体84および85
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体84)
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体85)
スクリューキャップバイアルに、中間体21(210mg、0.56mmol)、中間体4(383mg、0.84mmol)、DMF(10.5mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(13.0mg、0.012mmol)およびTFA(0.06mL、0.80mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で5分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して40時間照射(450nm)した。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~80%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、中間体84(主syn異性体、250mg、70%)および中間体85(副anti異性体、43.0mg、12%)を黄色泡状物として得た。
中間体84:LCMS(方法1):[M+H]+m/z645.2、RT1.52分。
中間体85:LCMS(方法1):[M+H]+m/z645.2、RT1.49分。
【0415】
中間体86
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩(anti異性体)
中間体85(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物)(43.0mg、0.07mmol)に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(0.61mL、2.40mmol)を滴下した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で慎重に中和した。EtOAc(10mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、次いで、真空中で濃縮して、表題化合物(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物、LCMSまたは1H NMRによっては区別できない)(38.8mg、定量的)を黄色泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z545.2、RT1.25分。
【0416】
中間体87
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-カルボン酸
-40℃の1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-オキソピペリジン-2-カルボン酸(5.24g、20.9mmol)のTHF(40mL)中溶液に、THF中の3M塩化メチルマグネシウム溶液(21mL、63mmol)を滴下した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、ガスが発生しなくなるまで水を注意深く添加した。激しく撹拌しながら等量のEtOAcを添加した。層を分離し、水層をEtOAcで洗浄した。混合物を濃HClでpH3に調整し、次いで、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、次いで、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、表題化合物(3.68g、68%)を得た。δH (400 MHz, 373K, DMSO-d6) 11.78 (s, 1H), 4.48-4.42 (m, 1H), 3.72-3.64 (m, 1H), 3.37-3.26 (m, 1H), 2.14 (dt, J 13.8, 2.3 Hz, 1H), 1.62 (dd, J 13.8, 7.1 Hz, 1H), 1.53-1.47 (m, 1H), 1.43-1.38 (m, 10H), 1.14 (s, 3H).OHのプロトンシグナルは観察されなかった。
【0417】
中間体88および89
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-カルボキシラート(syn異性体)(中間体88)
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-カルボキシラート(anti異性体)(中間体89)
中間体21(480mg、1.27mmol)、中間体86(694mg、2.54mmol)、炭酸セシウム(1.25g、3.82mmol)および{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(15mg、0.013mmol)を、DMF(25mL)に溶解した。溶液を窒素で10分間パージし、次いで、PennフォトリアクタM2システムで3時間照射した(450nm波長;ファン=3000rpm;撹拌=500rpm;LED=100%)。同じ手順をバッチ式で3回行い、得られた反応混合物を合わせた。合わせた混合物をEtOAcおよびブラインの間で分配し、層を分離した。水相をEtOAcで抽出し、次いで、合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。20~60%のEtOAc/DCMで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製によって、中間体88(syn異性体)(550mg、25%)および中間体89(anti異性体)(255mg、11%)を得た。
中間体88(syn異性体):δH (400 MHz, DMSO-d6) 9.49 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.65-8.60 (m, 1H), 8.24-8.19 (m, 1H), 5.49-5.25 (m, 3H), 5.23-5.14 (m, 1H), 4.07 (s, 1H), 3.87 (br d, J 12.8 Hz, 1H), 2.49-2.44 (m, 3H), 2.43-2.35 (m, 1H), 2.25-2.16 (m, 1H), 2.11-1.70 (m, 4H), 1.70-1.60 (m, 1H), 1.53-1.20 (m, 14H), 1.13 (s, 3H).LCMS(方法1):[M+H]+m/z591.2、RT1.40分。
中間体89(anti異性体):δH (400 MHz, DMSO-d6) 9.49 (dd, J 8.9, 1.9 Hz, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 5.39 (br s, 1H), 5.20 (t, J 8.5 Hz, 1H), 5.00 (dd, J 7.9, 5.7 Hz, 1H), 4.65 (s, 1H), 3.70-3.59 (m, 1H), 3.57-3.46 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.24-2.17 (m, 1H), 2.09-1.69 (m, 3H), 1.66-1.55 (m, 3H), 1.47-1.24 (m, 5H), 1.20 (s, 9H), 1.03 (s, 3H).LCMS(方法1):[M+H]+m/z591.2、RT1.33分。
【0418】
中間体90
N-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩(syn異性体)
中間体88(665mg、1.126mmol)を、1,4-ジオキサン中の4N HCl(10mL)に溶解した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で中和し、EtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、表題化合物(syn立体異性体のペア、1:1比と仮定される)(504mg、91%)を得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z491.2、RT1.09分。
【0419】
中間体91
N-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩(anti異性体)
中間体89(270mg、0.457mmol)を、1,4-ジオキサン中の4N HCl(4.5mL)に溶解した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3水溶液で中和し、EtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、表題化合物(anti立体異性体のペア、1:1比と仮定される)(224mg、99%)を得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z491.2、RT1.10分。
【0420】
中間体92
tert-ブチル4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシピペリジン-1-カルボキシラート
氷水浴で冷却した、tert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(4.99g、24.8mmol)およびDIPEA(6.70mL、38.3mmol)のDCM(70mL)中溶液に、tert-ブチル(ジメチル)シリルトリフルオロメタンスルホナート(5.20mL、22.6mmol)を添加した。溶液を冷却しながら1時間撹拌し、次いで、浴を除去した。溶液を室温に到達させ、次いで、合計6時間撹拌した。DCM(100mL)および半飽和Na2CO3水溶液(100mL)を添加した。層を分離し、有機層を追加の半飽和Na2CO3水溶液(50mL)で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(5.41g、76%)を得た。δH (400 MHz, CDCl3) 3.86 (tt, J 7.0, 3.4 Hz, 1H), 3.61 (ddd, J 11.9, 7.5, 3.6 Hz, 2H), 3.24 (ddd, J 13.1, 7.6, 3.7 Hz, 2H), 1.74-1.63 (m, 2H), 1.53-1.45 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 0.88 (s, 9H), 0.05 (s, 6H).
【0421】
中間体93
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシピペリジン-2-カルボン酸(ラセミ)
窒素下、-78℃の中間体92(5.41g、17.1mmol)のジエチルエーテル(120mL)中溶液に、TMEDA(4.6mL、30.9mmol)を添加し、次いで、ヘキサン中の1.3M sec-ブチルリチウム(24mL、30.9mmol)を10分間にわたって滴下した。混合物を-78℃で2.5時間撹拌し、次いで、固体CO2(中サイズのペレット5個、およそ10g)を添加した。混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いで、室温に加温した。HCl水溶液(1M、100mL)を慎重に添加した。有機層をEtOAc(100mL)で希釈し、次いで、層を分離した。有機層を1M HCl水溶液(50mL)で洗浄し、次いで、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた物質を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(3.96g、57%)を得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 12.14 (s, 1H), 4.40 (dd, J 45.1, 6.2 Hz, 1H), 4.04 (s, 1H), 3.71-3.60 (m, 1H), 3.30-3.14 (m, 1H), 2.20-2.10 (m, 1H), 1.86-1.76 (m, 1H), 1.67-1.44 (m, 2H), 1.43-1.31 (m, 9H), 0.83 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
【0422】
中間体94
O1-tert-ブチルO2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシピペリジン-1,2-ジカルボキシラート(ラセミ)
中間体93(89%、1.65g、4.08mmol)およびN-ヒドロキシフタルイミド(1.00g、6.13mmol)のDCM(35mL)中溶液に、EDCI.HCl(1:1)(1.17g、6.13mmol)を添加した。濁った混合物は透明な黄色溶液になり、室温で2時間撹拌した。追加のN-ヒドロキシフタルイミド(0.67g、4.08mmol)およびEDCI.HCl(1:1)(0.78g、4.08mmol)を添加し、撹拌を室温で2時間続けた。溶液を水(50mL)で洗浄し、DCMを通して洗浄しながら、疎水性フリットに通した。得られた物質を減圧下で濃縮し、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.65g、67%)を得た。δH (500 MHz, CDCl3) 7.91-7.84 (m, 2H), 7.82-7.73 (m, 2H), 5.26-4.97 (m, 1H), 4.21-4.10 (m, 1H), 4.04-3.75 (m, 1H), 3.71-3.41 (m, 1H), 2.48-2.39 (m, 1H), 2.08-1.99 (m, 1H), 1.78-1.61 (m, 2H), 1.52 (s, 9H), 0.83 (s, 9H), 0.12-0.06 (m, 6H).LCMS(方法19):[M-BOC+H]+m/z405.2、RT2.82分。
【0423】
中間体95
tert-ブチル4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート
中間体94(84%、1.53g、2.54mmol)、中間体21(800mg、2.12mmol)およびトリス[2-フェニルピリジナト-C2,N]イリジウム(III)(28mg、42.4μmol)の無水DMSO(24mL)中溶液に、TFA(243μL、3.18mmol)を添加した。溶液を、撹拌しながら窒素を10分間バブリングすることによってパージし、次いで、パラフィルムを用いて窒素下で密封した。反応混合物に、Penn M2フォトリアクタ(450nm;LED100%;撹拌50%;ファン100%)にて室温で4時間照射した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、次いで、水(2×50mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。得られた物質をMgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(ジアステレオマーの未分割混合物)(970mg、37%)を得た。LCMS(方法4):[M+H]+m/z691.4、RT2.76分(副異性体);[M+H]+m/z691.4、RT2.85分(主異性体)。
【0424】
中間体96
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート
中間体95(56%、970mg、0.79mmol)のTHF(5mL)中溶液に、THF中の1M TBAF(1.0mL、1.00mmol)を添加した。溶液を室温で21時間撹拌した。THF中の追加の1M TBAF(1mL)を添加し、撹拌を26時間続けた。THF中の追加の1M TBAF(0.5mL)を添加し、撹拌を19時間続けた。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、半飽和NaHCO3水溶液(2×20mL)、続いてブライン(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、次いで、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(異性体の未分割混合物)(350mg、73%)を得た。δH (400 MHz, CDCl3) 8.47-8.33 (m, 1H), 7.92-7.82 (m, 1H), 7.81-7.73 (m, 1H), 5.88-5.50 (m, 1H), 5.33-5.21 (m, 1H), 4.32-3.91 (m, 2H), 3.30-2.67 (m, 2H), 2.65-2.55 (m, 3H), 2.48-2.11 (m, 3H), 2.12-1.86 (m, 3H), 1.86-1.31 (m, 16H).LCMS(方法4):[M+H]+m/z577.2、RT2.27分。
【0425】
中間体97
N-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(4-ヒドロキシピペリジン-2-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩
中間体96(94%、350mg、0.57mmol)に、1,4-ジオキサン中の4M HCl(10mL)を添加した。溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、溶媒を減圧下で除去し、粗物質を16時間放置した。残渣を1,4-ジオキサン中の4M HCl(10mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物(360mg、100%)を得た。LCMS(方法4):[M+H]+m/z477.2、RT1.76分。
【0426】
中間体98
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
中間体20(9.40g、33.4mmol)、リチウム2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキシラート(5.90g、36.6mmol)およびDIPEA(12mL、68.7mmol)の無水DMF(130mL)中撹拌溶液に、HATU(15.00g、39.4mmol)を分割して添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、EtOAc(400mL)で希釈し、ブライン(4×200mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空中で除去した。残渣を、ヘプタン中EtOAc(5~65%)の勾配で溶出する自動クロマトグラフィー(Isolera4、350g SFAR HC Duoカラム)を使用して精製して、表題化合物(13.90g、93%)を橙色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 8.99 (d, J 9.2 Hz, 1H), 8.65 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.57 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.10 (d, J 0.6 Hz, 1H), 5.53 (hept, J 6.6 Hz, 1H), 5.20 (t, J8.7 Hz, 1H), 2.25-2.15 (m, 1H), 2.09-1.94 (m, 2H), 1.93-1.87 (m, 1H), 1.86-1.68 (m, 2H), 1.61 (d, J 13.6 Hz, 1H), 1.42 (d, J 6.6 Hz, 3H), 1.37 (d, J 6.6 Hz, 3H), 1.35-1.25 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]+m/z405、RT2.90分。
【0427】
中間体99および100
tert-ブチル(2S,4S)-2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル(2R,4S)-2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート
スクリューキャップバイアルに、中間体98(450mg、1.11mmol)、(2R,4S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピペリジン-2-カルボン酸(410mg、1.67mmol)、DMSO(11.1mL)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(25.0mg、0.022mmol)およびCs2CO3(544mg、1.67mmol)を順次導入した。バイアルにキャップをし、混合物をN2で10分間パージし、次いで、キャップをパラフィルムで密封し、混合物に「一体型フォトリアクタ」(ACS Cent.Sci.、2017、3、647~653)(設定:ファン=1612rpm;撹拌=392rpm;LED=100%)を使用して照射(450nm)し、20時間激しく撹拌した。混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、5%MeOH/DCMで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物(2つの立体異性体のおよそ3:1anti:syn比の混合物)(237mg、35%)を橙色油状物/泡状物として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z604.4、604.2、RT1.36分。
【0428】
中間体101および102
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4S)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4S)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩
中間体99および100(およそ3:1比のanti:syn立体異性体の混合物)(237mg、0.39mmol)に、1,4-ジオキサン中の4N HCl(3.60mL、14.0mmol)を滴下した。混合物を室温で撹拌した。10分後、ジエチルエーテル(25mL)を添加し、沈殿を生じさせた。混合物を10分間撹拌し、次いで、吸引下で濾過した。粘着性固体濾過ケークを多量のジエチルエーテルで洗浄した。濾液を廃棄した。固体をMeOHに再溶解し、真空中で濃縮して、表題化合物(およそ3:1比のanti:syn立体異性体の混合物)(235mg、定量的)を橙色油状物として得、これをさらに精製することなく利用した。LCMS(方法1):[M+H]+m/z504.2、RT1.09分。
【0429】
中間体103
tert-ブチル2-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-カルボキシラート
中間体87(458mg、1.77mmol)、中間体98(353mg、0.804mmol)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(18mg、16.1μmol)およびCs2CO3(786mg、2.41mmol)の混合物に、無水DMF(16mL)を添加した。混合物を、撹拌しながら窒素を10分間バブリングすることによって脱気し、次いで、Penn M2フォトリアクタ(450nm、LED100%、撹拌100%、ファン100%)において室温で2×3時間照射した。反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、水(2×25mL)およびブライン(25mL)で洗浄し、次いで、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をDCM(10mL)に取り入れ、二酸化マンガン(1.40g、16.1mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した。懸濁液をCelite(登録商標)に通して濾過し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するシリカカラムクロマトグラフィー、続いて0.1%ギ酸を含む水中アセトニトリルの勾配で溶出する逆相C18カラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(syn異性体の混合物)(87mg、16%)を得た。δH (500 MHz, CDCl3) 8.36 (s, 1H), 8.29-8.11 (m, 1H), 8.10-7.67 (m, 3H), 5.79-5.70 (m, 1H), 5.69-5.35 (m, 1H), 5.24-5.13 (m, 1H), 4.10-3.89 (m, 1H), 3.28-3.05 (m, 1H), 2.85-2.70 (m, 1H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.99 (dd, J 14.2, 6.5 Hz, 2H), 1.80-1.57 (m, 4H), 1.55-1.33 (m, 19H), 1.31 (s, 3H).LCMS(方法4):[M+H]+m/z618.02、RT2.41分。
【0430】
中間体104
N-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[3-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル)イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル]メチル}-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド塩酸塩
中間体103(87mg、0.130mmol)の1,4-ジオキサンでの4M HCl(0.9mL)中溶液を15分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(71mg、99%)を得た。LCMS(方法4):[M+H]+m/z518.2、RT1.79分。
【0431】
中間体105
O1-tert-ブチルO4-メチル4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
室温の1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシカルボニルピペリジン-4-カルボン酸(1.05g、3.65mmol)、3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン塩酸塩(1:1)(0.72g、4.01mmol)およびHATU(1.81g、4.76mmol)のDCM(20mL)中撹拌懸濁液に、DIPEA(2.0mL、11.7mmol)を添加した。反応混合物を64時間撹拌し、次いで、DCM(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)でクエンチした。相を分離し、水相をDCM(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(フリット)、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗物質を、EtOAc/ヘプタン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(純度90%)(0.70g、42%)を黄色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 4.19-4.00 (m, 4H), 3.72 (s, 3H), 3.49-3.24 (obs. m, 4H), 2.01-1.83 (m, 4H), 1.39 (s, 9H).LCMS(方法30):[M-BOC+H]+m/z313、RT4.00分。
【0432】
中間体106
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸
室温の中間体105(0.70g、1.52mmol)のTHF(15mL)中撹拌溶液に、1M水酸化リチウム(4.6mL、4.55mmol)を一度に添加した。反応混合物を18時間撹拌した。追加の1M水酸化リチウム(4.6mL、4.55mmol)を一度に添加し、反応混合物を3.5時間撹拌した。追加の1M水酸化リチウム(4.6mL、4.55mmol)を一度に添加し、反応混合物を1時間撹拌し、次いで、1N HClでpH2に酸性化し、EtOAc(3x30mL)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いで、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、表題化合物(0.60g、99%)を白色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 14.66-12.36 (m, 1H), 4.19-4.00 (m, 4H), 3.52-3.09 (obs. m, 4H), 1.99-1.83 (m, 4H), 1.39 (s, 9H).LCMS(方法30):[M-BOC+H]+m/z299、RT3.33分。
【0433】
中間体107
O1-tert-ブチルO4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
室温の中間体106(0.78g、1.95mmol)および2-ヒドロキシ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(0.35g、2.13mmol)のDCM(25mL)中撹拌懸濁液に、EDCI.HCl(0.41g、2.14mmol)を添加した。得られた透明な黄色溶液をN2下で2時間撹拌し、次いで、溶媒を真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/ヘプタン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(純度90%)(0.80g、68%)を白色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 8.06-8.00 (m, 2H), 8.00-7.94 (m, 2H), 4.61-4.09 (m, 4H), 3.68-3.53 (m, 2H), 3.46-3.23 (m, 2H), 2.26-2.08 (m, 4H), 1.41 (s, 9H).LCMS(方法30):[M-BOC+H]+m/z444、RT3.98分。
【0434】
中間体108
tert-ブチル4-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート
室温の中間体21(275mg、0.73mmol)、中間体107(792mg、1.46mmol)および{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(16.5mg、14.7μmol)の無水DMSO(24.5mL)中撹拌溶液に、TFA(84mL、1.20mmol)を添加した。混合物を、撹拌しながらN2を10分間バブリングすることによってパージし、次いで、パラフィルムを用いてN2下で密封し、Penn M2フォトリアクタ(450nm、LED100%、撹拌50%、ファン100%)において18時間照射した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(40mL)でクエンチし、EtOAc(5×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)およびブライン(40mL)で洗浄し、次いで、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗物質を、EtOAc/ヘプタン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(純度77%)(374mg、50%)を黄橙色固体として得た。δH (500 MHz, DMSO-d6) 9.54 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 5.23 (t, J 8.6 Hz, 1H), 4.43-3.84 (m, 5H), 3.80-3.65 (m, 2H), 3.25-2.95 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.32-1.55 (m, 10H), 1.40 (s, 9H), 1.36-1.21 (m, 2H).LCMS(方法31):[M+H]+m/z730、RT1.03分。
【0435】
中間体109
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体108(370mg、0.390mmol)のDCM(15mL)中撹拌溶液に、TFA(3.3mL)を添加した。溶液を2時間撹拌し、次いで、20g SCX-2カートリッジに通し、MeOHで洗浄し、MeOH中の7N NH3で溶出した。後者の相を真空中で濃縮して、表題化合物(純度90%)(285mg、定量的)を黄橙色油状物として得、これは静置すると固化した。δH (500 MHz, DMSO-d6) 9.53 (d, J 9.1 Hz, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 5.23 (t, J 8.6 Hz, 1H), 4.23-3.80 (m, 4H), 2.94-2.85 (m, 2H), 2.84-2.73 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.27-2.17 (m, 3H), 2.07 (s, 4H), 1.96-1.87 (m, 1H), 1.87-1.71 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 2H), 1.51-1.25 (m, 2H).LCMS(方法30):[M+H]+m/z630、RT3.20分。
【0436】
中間体110
O1-tert-ブチルO4-メチル4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
DIPEA(0.1mL、0.6mmol)、続いてHATU(95mg、0.25mmol)を、3-(トリフルオロメチル)アゼチジン塩酸塩(1.2g、7.1mmol)および1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシカルボニルピペリジン-4-カルボン酸(1.9g、6.4mmol)のDCM(25mL)中溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩放置し、次いで、DCM(25mL)で希釈し、NH4Cl水溶液(25mL)で洗浄した。得られた物質を疎水性フリットに通し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、1~50%勾配、25gシリカカートリッジ)によって精製して、表題化合物(1.7g、67%)を淡黄色固体として得た。LCMS(方法1):[M-OtBu+H]+m/z339.0、RT1.06分。
【0437】
中間体111
リチウム1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピペリジン-4-カルボキシラート
水酸化リチウム一水和物(138mg、3.33mmol)を水(1mL)に溶解し、中間体110(1g、2.54mmol)のTHF(5mL)中溶液に添加した。混合物を一晩撹拌した。水(約0.5mL)中の追加の水酸化リチウム一水和物(30mg)を添加し、溶解を助けるためにMeOH(1mL)も添加した。反応混合物をさらに5時間撹拌し、次いで、真空中で蒸発させ、MeOHおよびジエチルエーテルと共沸させて、表題化合物(985mg、定量的)を白色固体として得た。LCMS(方法1):[M-OtBu+H]+m/z325.0、RT0.61分。
【0438】
中間体112
O1-tert-ブチルO4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
中間体111(1g、2.447mmol)を、N-ヒドロキシフタルイミド(620mg、3.69mmol)のDMF(10mL)中溶液に添加し、次いで、EDCI.HCl(720mg、3.68mmol)を添加した。18時間後、追加のN-ヒドロキシフタルイミド(300mg)およびEDCI.HCl(300mg)を添加した。反応混合物をさらに2時間放置し、次いで、DCM(25mL)で希釈し、NH4Cl水溶液(25mL)およびブライン(2×20mL)で洗浄した。得られた物質を疎水性フリットに通し、真空中で蒸発させた。残渣を、25gシリカカラムでヘキサンおよびEtOAc(1~33%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(780mg、55%)をオフホワイト固体として得た。LCMS(方法1):[M-BOC+H]+m/z426.2、RT1.25分。
【0439】
中間体113
tert-ブチル4-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピペリジン-1-カルボキシラート
中間体21(125mg、0.331mmol)をDMSO(5mL)に溶解し、中間体112(365mg、0.660mmol)およびTFA(0.030mL、0.36mmol)、次いで{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(6mg、0.0053mmol)で処理した。N2をバブリングし、次いで、混合物をMerck Pennフォトリアクタに入れ、450nmで7時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mL)およびブライン(20mL)の間で分離した。有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、次いで、疎水性フリットに通し、真空中で濃縮した。得られた黄色固体をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、1~100%勾配、25gシリカカラム)によって精製して、表題化合物(60mg、23%)を得た。LCMS(方法8):[M+H]+m/z712.2、RT2.71分。
【0440】
中間体114
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体113(70mg、0.049mmol)をDCM(4mL)に溶解し、TFA(2mL)で処理した。混合物を3時間撹拌し、次いで、DCM(20mL)で希釈し、水(10mL)および0.5M HCl(5mL)で洗浄した。合わせた水層を飽和NaHCO3水溶液で塩基性化し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機層を疎水性フリットに通し、真空中で蒸発させて、表題化合物(47mg、92%)を得た。LCMS(方法7):[M+H]+m/z612.4、RT1.68分。
【0441】
中間体115
O1-tert-ブチルO4-メチル4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシカルボニルピペリジン-4-カルボン酸(1.00g、3.48mmol)、2,2-ジフルオロプロピルアミン塩酸塩(572mg、4.18mmol)およびDIPEA(1.82mL、10.4mmol)のDMF(17mL)中溶液に、HATU(1.62g、4.18mmol)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質を、イソヘキサン中0~50%EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.26g、99%)を無色油状物として得た。LCMS(方法1):[M-BOC+H]+m/z265.2、RT0.98分。
【0442】
中間体116
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)ピペリジン-4-カルボン酸
中間体115(1.26g、3.45mmol)のTHF(14mL)中溶液に、水酸化リチウム一水和物(294mg、6.89mmol)の水(3.5mL)中溶液を添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌した。水酸化リチウム一水和物の第2の部分(294mg、6.89mmol)を添加し、反応混合物を2時間撹拌し、次いで、2.0M HCl水溶液(7mL)でpH4に酸性化し、水(50mL)で希釈した。水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮して、表題化合物(1.12g、93%)を無色アモルファス固体として得た。LCMS(方法1):[M-BOC+H]+m/z251.2、RT0.57分。
【0443】
中間体117
O1-tert-ブチルO4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート
中間体116(1.12g、3.20mmol)およびN-ヒドロキシフタルイミド(591mg、3.52mmol)のDMF(16mL)中溶液に、EDCI.HCl(681mg、3.52mmol)を添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで、水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質を、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.22g、77%)を無色アモルファス固体として得た。LCMS(方法1):[M-BOC+H]+m/z396.2、RT1.19分。
【0444】
中間体118
tert-ブチル4-(6-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-3-イル)-4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)ピペリジン-1-カルボキシラート
N2ガスを、中間体21(400mg、1.06mmol)、中間体117(1050mg、2.12mmol)、{Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy)}PF6(24mg、0.02mmol)およびTFA(121μL、1.59mmol)のDMSO(21mL)中溶液に5分間バブリングした。反応混合物を室温で450nm照射下に45時間置き、次いで、飽和NaHCO3水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質を、イソヘキサン中0~50%EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(500mg、69%)を橙色アモルファス固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z682.4、RT1.25分。
【0445】
中間体119
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体118(500mg、0.73mmol)のDCM(3.0mL)中溶液に、TFA(1.0mL)を添加した。混合物を室温で3.5時間撹拌し、次いで、NaHCO3水溶液(50mL)でクエンチした。水層をDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮して、表題化合物(316mg、74%)を無色アモルファス固体として得た。LCMS(方法1):[M+H]+m/z582.4、RT0.92分。
【0446】
例1および2
【化29】
N-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-{3-[(2S,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}エチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-{3-[(2R,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}エチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体16(2つの立体異性体の混合物)(40.0mg、0.076mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(10.0mg、0.078mmol)およびDIPEA(0.06mL、0.30mmol)のDMF(4mL)中溶液に、HATU(36.0mg、0.092mmol)を一度に添加した。混合物を15分間撹拌し、次いで、H
2O(10mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~75%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた物質(35.0mg)をキラル精製(方法9)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、9.0mg、収率18.7%、>99%d.e.;およびピーク2、9.0mg、収率18.7%、82.9%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.26-9.16(m,1H,主および副回転異性体),8.77(d,J 11.1 Hz,1H),8.30(d,J 11.2 Hz,1H),6.63-5.84(br s,1H,および app.d,J 6.9 Hz,1H,主回転異性体),5.61(app.d,J 6.3 Hz,1H,副回転異性体),5.57-5.47(m,1H),4.53-4.43(m,1H,副回転異性体),4.14-4.02(m,1H,主回転異性体),3.82-3.69(m,1H,主回転異性体),3.24-3.11(m,1H,副回転異性体),2.66-2.40(2 x 不明瞭 m,4H,および 不明瞭 s,3H),2.32-2.10(m,4H),1.81-1.67(m,2H),1.03-0.90(m,1H),0.86-0.66(m,2H),0.47-0.34(m,2H),0.33-0.16(m,4H),0.13-0.06(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z633.4、RT2.15分。キラル分析(方法10):RT8.07分。
ピーク2:δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.26-9.16(m,1H,主および副回転異性体),8.76(d,J 12.6 Hz,1H),8.29(d,J 9.5 Hz,1H),6.10-5.86(br.s,1H,および app.d,J 6.8 Hz,1H,主回転異性体),5.61(app.d,J 6.3 Hz,1H,副回転異性体),5.56-5.46(m,1H),4.53-4.43(m,1H,副回転異性体),4.14-4.02(m,1H,主回転異性体),3.81-3.68(m,1H,主回転異性体),3.27-3.14(m,1H,副回転異性体),2.66-2.40(2 x 不明瞭 m,4H,および 不明瞭 s,3H),2.31-2.10(m,4H),1.82-1.67(m,2H),1.04-0.90(m,1H),0.85-0.68(m,2H),0.48-0.34(m,2H),0.33-0.15(m,4H),0.12 to-0.07(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z633.4、RT2.15分。キラル分析(方法10):RT9.31分。
【0447】
例3および4
【化30】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(3R)-4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)モルホリン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(3S)-4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)モルホリン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体26(405mg、0.74mmol)、4-メチル-1.2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(95.0mg、0.74mmol)およびDIPEA(0.52mL、3.00mmol)のDMF(15mL)中溶液に、HATU(349mg、0.89mmol)を一度に添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、H
2O(25mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×40mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(80mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~75%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた物質(244mg)をキラル精製(方法11)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、13.0mg、収率3%、>97.8%d.e.;およびピーク2、13.0mg、収率3%、89.3%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.06 (d, J 8.4 Hz, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 5.56-5.32 (br s, 1H), 5.27 (t, J 8.2 Hz, 1H), 4.53 (app. d, J 12.3 Hz, 1H), 4.11-3.93 (br s, 1H), 3.92-3.81 (m, 2H), 3.57 (app. t, J 11.1 Hz, 1H), 2.65-2.46 (obscured s, 3H), 2.46-2.37 (m, 7H), 2.31-2.18 (m, 1H), 2.16-1.91 (m, 3H), 1.91-1.68 (m, 3H), 1.56-1.42 (m, 1H), 1.42-1.30 (m, 1H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z575.2、RT1.83分。キラル分析(方法12):RT2.51分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.07 (d, J 8.4 Hz, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 5.54-5.41 (br s, 1H), 5.27 (t, J 8.2 Hz, 1H), 4.53 (app. d, J 12.3 Hz, 1H), 4.11-3.92 (br s, 1H), 3.92-3.82 (m, 2H), 3.57 (app. t, J 11.0 Hz, 1H), 2.58-2.47 (obscured s, 3H), 2.47-2.37 (m, 7H), 2.32-2.18 (m, 1H), 2.15-1.91 (m, 3H), 1.91-1.68 (m, 3H), 1.56-1.42 (m, 1H), 1.42-1.31 (m, 1H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z575.2、RT1.88分。キラル分析(方法12):RT2.61分。
【0448】
例5および6
【化31】
N-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-(3-{(3R)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)エチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(1S)-2,2-ジシクロプロピル-1-(3-{(3S)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)エチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体30(97.4mg、0.18mmol)、中間体79(29.0mg、0.17mmol)およびDIPEA(0.12mL、0.69mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(83.0mg、0.21mmol)を一度に添加した。混合物を20時間撹拌し、次いで、H
2O(10mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた物質(91.0mg)をキラル精製(方法13)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、26.0mg、収率25.1%、98.0%d.e.;およびピーク2、30.0mg、収率29.0%、95.5%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 8.74 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.70-8.57 (br s, 1H), 8.34-8.27 (m, 1H), 5.65-5.49 (m, 2H), 4.71-4.47 (m, 2H), 4.15-3.73 (m, 5H), 3.66-3.51 (m, 1H), 3.07-2.91 (obscured m, 1H), 2.64-2.45 (obscured s, 3H), 2.32-2.18 (m, 1H), 2.18-1.84 (m, 3H), 1.10 (td, J 8.9, 5.5 Hz, 1H), 0.89-0.75 (m, 2H), 0.51-0.38 (m, 2H), 0.38-0.30 (m, 2H), 0.30-0.22 (m, 2H), 0.21-0.07 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z587.2、RT2.10分。キラル分析(方法14):RT4.46分。
ピーク2:δ
H(400 MHz,373K,DMSO-d
6)8.73(d,J 8.9 Hz,1H),8.65(s,1H),8.28(s,1H),6.95(br s,3H,アンモニウム付加物),5.67-5.42(m,2H),4.61(dd,J 8.1,4.0 Hz,1H),4.56(app.d,J 12.5 Hz,1H),4.30-3.34(m,6H),3.09-2.89(不明瞭 m,1H),2.66-2.42(不明瞭 s,3H),2.32-2.19(m,1H),2.19-1.92(m,3H),1.09(td,J 9.0,5.5 Hz,1H),0.94-0.73(m,2H),0.52-0.39(m,2H),0.39-0.30(m,2H),0.30-0.22(m,2H),0.20-0.06(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z587.4、RT2.08分。キラル分析(方法14):RT5.02分。
【0449】
例7および8
【化32】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(3R)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(3S)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体79(147mg、0.88mmol)、中間体24(500mg、0.80mmol)およびDIPEA(420μL、2.41mmol)のDCM(8mL)中溶液に、HATU(366mg、0.96mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、追加の中間体79(20mg、0.12mmol)、続いてHATU(40mg、0.11mmol)を添加した。溶液を室温で2.5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって2回精製して、第1のバッチ(単一の立体異性体)(210mg、純度98%)を固体として、第2のバッチ(立体異性体の1:1混合物)(180mg、純度94%)を固体として得た。第1のバッチをHPLC精製(逆相HPLC:5~95%アセトニトリル/水(+0.1%ギ酸)、X-Bridge、100×30mm、5μm@40mL/分)に供して、表題化合物の1つ(ジアステレオマー1、92mg、19%)を白色固体として得た。第2のバッチを逆相HPLC(5~95%アセトニトリル/水(+0.1%ギ酸)、X-Bridge、100×30mm、5μm@40mL/分)によってさらに精製して、前述の表題化合物(ジアステレオマー1、38mg、8%)および他の表題化合物(ジアステレオマー2、38mg、8%)からなる物質の追加のクロップを得た。
ジアステレオマー1(任意に例7として割り当てられた):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.55-9.45 (m, 1H), 8.77-8.62 (m, 1H), 8.35-8.29 (m, 1H), 5.61-5.38 (m, 1H), 5.25-5.14 (m, 1H), 4.63-4.50 (m, 2H), 4.27-3.42 (m, 7H), 2.46 (s, 3H), 2.31-1.68 (m, 10H), 1.67-1.56 (m, 1H), 1.47-1.20 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+611.3、RT3.32分。
ジアステレオマー2(任意に例8として割り当てられた):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.61-9.48 (m, 1H), 8.93-8.58 (m, 1H), 8.37-8.28 (m, 1H), 5.65-5.43 (m, 1H), 5.26-5.13 (m, 1H), 4.76-4.23 (m, 2H), 4.17-3.02 (m, 7H), 2.46 (s, 3H), 2.31-1.68 (m, 10H), 1.67-1.56 (m, 1H), 1.46-1.25 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+611.3、RT3.32分。
【0450】
例9および10
【化33】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体35(60mg、0.099mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(15mg、0.12mmol)およびピリジン(0.032mL、0.40mmol)のDCM(1.5mL)中溶液に、T3P(登録商標)(EtOAc中50重量%)(176μL、0.30mmol)を添加した。溶液を室温で16時間撹拌し、次いで、DCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液:水(1:1、20mL)で洗浄した。混合物を疎水性フリットに通し、DCMで通して洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた物質をキラルHPLC(90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、21.2×250mm、5μm@9mL/分)によってさらに精製して、表題化合物(ピーク1、3.7mg、6%;およびピーク2、5.7mg、8%)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.55-9.46 (m, 1H), 8.80-8.74 (m, 1H), 8.32-8.23 (m, 1H), 5.97-5.56 (m, 2H), 5.26-5.12 (m, 1H), 4.53-4.01 (m, 1H), 3.80-3.13 (m, 1H), 2.65-2.51 (m, 5H, obs. by DMSO), 2.48-2.44 (m, 3H), 2.32-1.52 (m, 12H), 1.47-1.19 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+657.3、RT3.57分。キラル分析(方法:90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、4.6×250mm、5μm@0.5mL/分):RT20.92分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.56-9.44 (m, 1H), 8.81-8.73 (m, 1H), 8.33-8.23 (m, 1H), 5.96-5.57 (m, 2H), 5.24-5.12 (m, 1H), 4.53-4.02 (m, 1H), 3.81-3.11 (m, 1H), 2.64-2.51 (m, 5H, obs. by DMSO), 2.47-2.44 (m, 3H), 2.31-1.55 (m, 12H), 1.47-1.20 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+657.3、RT3.57分。キラル分析(方法:90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、4.6×250mm、5μm@0.5mL/分):RT27.55分。
【0451】
例11および12
【化34】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-1-フルオロシクロプロパンカルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-1-フルオロシクロプロパンカルボキサミド
中間体35(60mg、0.099mmol)、1-フルオロシクロプロパン-1-カルボン酸(12mg、0.119mmol)およびピリジン(0.032mL、0.40mmol)のDCM(1.5mL)中溶液に、T3P(登録商標)(EtOAc中50重量%)(176μL、0.30mmol)を添加した。溶液を室温で16時間撹拌し、次いで、DCM(20mL)で希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液:水(1:1、20mL)で洗浄した。混合物を疎水性フリットに通し、DCMで通して洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた物質をキラルLC(方法:90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、21.2×250mm、5μm@18mL/分)によってさらに精製して、表題化合物(ピーク1、6.3mg、10%;およびピーク2、12mg、19%)を白色固体として得た。
ピーク1:δ
H (500 MHz, DMSO-d
6) 8.79-8.72 (m, 1H), 8.59-8.50 (m, 1H), 8.27-8.19 (m, 1H), 5.96-5.58 (m, 2H), 5.10-5.00 (m, 1H), 4.54-4.03 (m, 1H), 3.79-3.17 (m, 1H), 2.62-2.51 (m, 5H, obs. by DMSO), 2.33-1.85 (m, 7H), 1.85-1.65 (m, 4H), 1.53 (d, J 14.8 Hz, 1H), 1.39-1.09 (m, 6H).LCMS(方法2):[M+H]
+633.3、RT3.36分。キラル分析(方法:90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、4.6×250mm、5μm@0.5mL/分):RT20.78分。
ピーク2:δ
H (500 MHz, DMSO-d
6) 8.79-8.72 (m, 1H), 8.62-8.50 (m, 1H), 8.28-8.19 (m, 1H), 5.99-5.59 (m, 2H), 5.12-4.98 (m, 1H), 4.53-4.02 (m, 1H), 3.81-3.17 (m, 1H), 2.63-2.51 (m, 5H, obs. by DMSO), 2.33-1.85 (m, 7H), 1.85-1.64 (m, 4H), 1.63-1.47 (m, 1H), 1.42-1.08 (m, 6H).LCMS(方法2):[M+H]
+633.3、RT3.36分。キラル分析(方法:90:10ヘプタン:EtOH、Cellulose-4、4.6×250mm、5μm@0.5mL/分):RT28.62分。
【0452】
例13
【化35】
ベンジルN-[(S)-{3-[4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル]カルバマート
3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(117mg、0.855mmol)の無水DMA(2mL)中溶液に、DIPEA(113μL、0.765mmol)、続いて2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド(228mg、0.866mmol)を添加した。得られた黄色懸濁液を周囲温度で10分間撹拌し、次いで、中間体46(170mg、0.300mmol)のDMA(3mL)中溶液を添加した。反応混合物を周囲温度で72時間撹拌し、次いで、EtOAc(20mL)および水(50mL)の間で分配した。有機相を分離し、水相をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、EtOAc(ヘキサン中0~100%)で溶出するシリカのカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(120mg、59%)を淡黄色固体として得た。δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 8.91 (dd, J 43.4, 2.6 Hz, 1H), 8.31-8.02 (m, 1H), 7.79 (d, J 9.0 Hz, 1H), 7.56-6.97 (m, 5H), 6.42 (s, 1H), 5.24-4.80 (m, 2H), 4.65 (q, J8.3 Hz, 1H), 4.52-4.13 (m, 2H), 4.03-3.69 (m, 2H), 3.41 (1H, m, obs by DMSO), 3.10 (d, J 13.2 Hz, 1H), 2.43-2.07 (m, 6H), 1.89 (m, 4H), 1.61 (d, J14.1 Hz, 1H), 1.20 (m, 5H).LCMS(方法7):[M+H]
+679、RT2.23分。
【0453】
例14および15
【化36】
1-フルオロ-N-[(S)-{3-[(3R)-4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド
1-フルオロ-N-[(S)-{3-[(3S)-4-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-1,1-ジオキソ-1,4-チアジナン-3-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド
中間体47(59mg、0.108mmol)の無水DMF(2mL)中溶液に、1-フルオロシクロプロパンカルボン酸(35mg、0.333mmol)、DIPEA(75μL、0.431mmol)およびHATU(83mg、0.212mmol)を順次添加した。得られた黄色溶液を周囲温度で18時間撹拌し、次いで、EtOAc(20mL)および水(20mL)で希釈した。有機相を分離し、水相を追加のEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカのカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、ヘキサン中0~80%EtOAc)によって精製し、アセトニトリル/水からフリーズドライした。得られた淡黄色固体をキラル分離(方法15)に供して、表題化合物(ピーク1、17mg、収率25%、82%d.e.;およびピーク2、15mg、収率22%、85%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.14-8.80 (m, 1H), 8.66-8.43 (m, 1H), 8.39-8.11 (m, 1H), 6.69-5.80 (m, 1H), 4.97 (m, 1.5H), 4.59-4.11 (m, 1.5H), 4.08-3.69 (m, 2H), 3.50-3.30 (1H, m, obs by DMSO), 3.10 (d, J 12.9 Hz, 1H), 2.45-2.13 (m, 5H), 2.11-1.71 (m, 4H), 1.69-1.47 (m, 1H), 1.43-0.93 (m, 10H).約3:2比の回転異性体の混合物が
1H NMRスペクトルで観察された。LCMS(方法7):[M+H]
+631、RT1.95分。キラル分析(方法16):RT3.97分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.14-8.80 (m, 1H), 8.66-8.43 (m, 1H), 8.39-8.11 (m, 1H), 6.69-5.80 (m, 1H), 4.97 (m, 1.5H), 4.59-4.11 (m, 2H), 4.08-3.69 (m, 2H), 3.50-3.30 (1H, m, obs by DMSO), 3.10 (d, J 12.9 Hz, 1H), 2.45-2.13 (m, 5H), 2.11-1.71 (m, 4H), 1.69-1.47 (m, 1H), 1.43-0.93 (m, 10H).約3:2比の回転異性体の混合物が
1H NMRスペクトルで観察された。LCMS(方法7):[M+H]
+631、RT1.95分。キラル分析(方法16):RT4.44分。
【0454】
例16
【化37】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[1-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)-4,4-ジフルオロシクロヘキシル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-2-イソプロピルピラゾール-3-カルボキサミド
中間体54(150mg、0.30mmol)、1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(58mg、0.36mmol)およびDIPEA(0.16mL、0.92mmol)を含有するDMF(2mL)中溶液に、HATU(140mg、0.36mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、EtOAc(15mL)および水(5mL)で希釈した。水層をEtOAc(3×15mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。粗物質をSFC分取クロマトグラフィー(方法17)によって精製して、表題化合物(41mg、21.5%)を白色固体として得た。δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 8.82 (dd, J 9.0, 2.0 Hz, 1H), 8.69 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J2.0 Hz, 1H), 8.17 (t, J 6.1 Hz, 1H), 7.50 (d, J 2.2 Hz, 1H), 6.96 (t, J 2.1 Hz, 1H), 5.39 (pd, J 6.6, 2.0 Hz, 1H), 5.21 (td, J8.7, 2.0 Hz, 1H), 3.50 (dt, J 12.6, 9.5 Hz, 2H), 2.55 (s, 1H), 2.43-2.33 (m, 4H), 2.22 (d, J 10.3 Hz, 1H), 2.11-1.98 (m, 6H), 1.92 (d, J13.1 Hz, 1H), 1.85-1.72 (m, 1H), 1.66 (d, J 13.2 Hz, 1H), 1.57-1.48 (m, 2H), 1.48-1.23 (m, 7H).LCMS(方法7):[M+H]
+643.4、RT2.05分。
【0455】
例17
【化38】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)テトラヒドロピラン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
DIPEA(33μL、0.186mmol)を、中間体61(89%、33mg、0.06mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(10mg、0.075mmol)およびHATU(35mg、0.0932mmol)のDMF(2mL)中撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を室温で45分間撹拌し、次いで、EtOAc(7mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(7mL)でクエンチした。二相混合物を室温で20分間撹拌した。層を分離し、水相をEtOAc(2×7mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を酸性オープンアクセス分取HPLC(Gilson4、標準的な方法;カラム:Sunfire(商標)Prep.C18 10μm OBDTM、30×100mm;移動相:10分間にわたり、水(0.1%ギ酸)中30~95%アセトニトリル(0.1%ギ酸);流量:40mL/分;UV:215および254nm)によって精製して、フリーズドライ後、表題化合物(19mg、52%)を白色固体として得た。δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.52 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.18 (t, J 6.2 Hz, 1H), 5.21 (t, J 8.5 Hz, 1H), 3.75-3.65 (m, 2H), 3.65-3.56 (m, 2H), 3.56-3.45 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.45-2.35 (m, 2H), 2.28-2.14 (m, 3H), 2.13-1.97 (m, 2H), 1.97-1.88 (m, 1H), 1.88-1.68 (m, 2H), 1.68-1.59 (m, 1H), 1.49 (t, J 19.0 Hz, 3H), 1.43-1.18 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+583、RT3.23分。
【0456】
例18および19
【化39】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体63(1:1比の2つの立体異性体)(純度85%)(82.0mg、0.14mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(18.0mg、0.14mmol)およびDIPEA(0.10mL、0.58mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(67.0mg、0.17mmol)を一度に添加した。混合物を20分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(77.0mg)のさらなるキラル精製をSFC(Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで10分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH
4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-1 250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃)により行って、凍結乾燥後、分離した表題化合物(ピーク1、15.0mg、収率15.4%、96.7%d.e.;およびピーク2、14.0mg、収率14.4%、95.7%d.e.)を得た。
ピーク1(
1H NMRにより2.2:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.51(d,J 9.3 Hz,1H,副回転異性体),9.48(d,J 9.0 Hz,1H,主回転異性体),8.81(s,1H,主回転異性体),8.71(s,1H,副回転異性体),8.28(s,1H),5.94-5.89(m,1H,主回転異性体),6.11-5.81(v br s,1H),5.65-5.60(m,1H,副回転異性体),5.20(不明瞭 t,J 8.8 Hz,1H,副回転異性体),5.18(t,J 8.7 Hz,1H,主回転異性体),4.75-4.68(m,1H,主回転異性体),4.61-4.52(m,2H,2 x 副回転異性体),4.15-4.05(m,1H,主回転異性体),4.02-3.82(m,1H および 1H,主回転異性体),3.74-3.63(m,1H,主回転異性体),3.58-3.43(m,2H,2 x 副回転異性体),2.70-2.57(不明瞭 m,1H),2.47(s,3H),2.32-1.57(m,14H),1.48-1.21(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z693.2、RT2.01分。キラル分析(方法10):RT3.15分。
ピーク2(
1H NMRにより1.4:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.51(d,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),9.50(d,J 8.9 Hz,1H,主回転異性体),8.87(s,1H,副回転異性体),8.71(s,1H,主回転異性体),8.28(s,1H,副回転異性体),8.26(s,1H,主回転異性体),6.11-5.84(v br s,1H),5.94(d,J 6.9 Hz,1H,主回転異性体),5.73(d,J 6.2 Hz,1H,副回転異性体),5.19(t,J 8.5 Hz,2H,主および副回転異性体),4.72-4.66(m,1H,主回転異性体),4.51-4.42(m,1H,副回転異性体),4.33-4.25(m,1H,副回転異性体),4.16-3.99(m,2H,2 x 主回転異性体),3.98-3.69(m,1H および 2H,主および副回転異性体),3.25-3.12(m,1H,副回転異性体),2.79(app d,J 14.4 Hz,1H,副回転異性体),2.62(app d,J 14.2 Hz,1H,主回転異性体),2.47(s,3H),2.31-1.57(m,14H),1.47-1.22(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z693.2、RT2.02分。キラル分析(方法10):RT3.74。
【0457】
例20および21
【化40】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-1-フルオロシクロプロパンカルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-1-フルオロシクロプロパンカルボキサミド
室温の中間体63(1:1比の2つの立体異性体)(純度85%)(80.0mg、0.14mmol)、1-フルオロシクロプロパンカルボン酸(15.0mg、0.14mmol)およびDIPEA(0.10mL、0.58mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(65.0mg、0.17mmol)を一度に添加した。混合物を20分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(77mg)のさらなるキラル精製をSFC(Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで10分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH
4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-1 250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃)により行って、凍結乾燥後、分離した表題化合物(ピーク1、20.0mg、収率21.8%、98.6%d.e.;およびピーク2、17.0mg、収率18.5%、98.5%d.e.)を得た。
ピーク1(
1H NMRにより2.6:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.81(s,1H,主回転異性体),8.70(s,1H,副回転異性体),8.56(d,J 9.0 Hz,副回転異性体),8.53(d,J 9.5 Hz,主回転異性体),8.24(s,1H),5.92(app d,J 6.8 Hz,1H,主回転異性体),5.94-5.81(v br s,1H),5.63(app d,J 6.3 Hz,1H,副回転異性体),5.07(不明瞭 t,J 9.0 Hz,1H,副回転異性体),5.05(t,J 8.9 Hz,1H,主回転異性体),4.72(t,J 6.4 Hz,1H,主回転異性体),4.62-4.52(m,2H,2 x 副回転異性体),4.15-4.05(m,1H,主回転異性体),4.02-3.82(m,1H および 1H,主回転異性体),3.76-3.65(m,1H,主回転異性体),3.60-3.42(m,2H,2 x 副回転異性体),2.70-2.56(不明瞭 m,1H),2.32-1.63(m,13H),1.62-1.49(m,1H),1.40-1.11(m,6H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z669.2、RT1.92分。キラル分析(方法10):RT3.00分。
ピーク2(
1H NMRにより1.3:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.86(s,1H,副回転異性体),8.70(s,1H,主回転異性体),8.54(app t,J 8.7 Hz,2H,主および副回転異性体),8.24(s,1H,副回転異性体),8.23(s,1H,主回転異性体),5.97-5.91(m,1H,主回転異性体),5.92-5.85(v br s,1H),5.76-5.70(m,1H,副回転異性体),5.06(t,J 8.5 Hz,1H,主回転異性体),5.05(t,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),4.73-4.66(m,1H,主回転異性体),4.52-4.42(m,1H,副回転異性体),4.34-4.26(m,1H,副回転異性体),4.17-4.00(m,2H,2 x 主回転異性体),3.97-3.68(m,1H および 2H,主および副回転異性体),3.27-3.16(m,1H,副回転異性体),2.78(app d,J 14.4 Hz,1H,副回転異性体),2.62(app d,J 14.2 Hz,1H,主回転異性体),2.32-1.63(m,13H),1.62-1.50(m,1H),1.42-1.09(m,6H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z669.2、RT1.91分。キラル分析(方法10):RT3.54分。
【0458】
例22および23
【化41】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体72(1:1比の2つの立体異性体)(124mg、0.22mmol)、4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(28.0mg、0.22mmol)およびDIPEA(0.16mL、0.92mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(104mg、0.27mmol)を一度に添加した。混合物を45分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(140mg)のさらなるキラル精製をSFC(Waters QDa質量分析計と連携して、Waters Prep150fractionlynxシステムで10分間のラン時間を使用して、3~40%MeOH(+0.1%NH
4OH)法(ABPR 60 bar)で溶出するLux Cellulose-1 250×21.2mm、5μmカラム、流量100mL/分、カラム温度40℃)により行って、凍結乾燥後、分離した表題化合物(ピーク1、37.0mg、収率25%、98.9%d.e.;およびピーク2、27.0mg、収率18.2%、94.2%d.e.)を得た。
ピーク1(
1H NMRにより2.8:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.50(d,J 9.4 Hz,1H,副回転異性体),9.47(d,J 8.9 Hz,1H,主回転異性体),8.76(s,1H,主回転異性体),8.65(s,1H,副回転異性体),8.26(s,1H),5.90-5.84(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 56.0 Hz,1H,主回転異性体),5.75(t,J 56.1 Hz,1H,副回転異性体),5.60-5.55(m,1H,副回転異性体),5.26-5.07(不明瞭 v br s,1H),5.18(app t,J 8.8 Hz,2H,主および副回転異性体),4.70(app t,J 6.3 Hz,1H,主回転異性体),4.61-4.44(m,2H,2 x 副回転異性体),4.11-3.80(m,1H および 2H,2 x 主回転異性体),3.73-3.60(m,1H,主回転異性体),3.59-3.40(m,2H,2 x 副回転異性体),2.64-2.41(不明瞭 m,1H),2.47(s,3H),2.31-1.51(m,14H),1.47-1.21(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z675.2、RT1.88分。キラル分析(方法10):RT3.52分。
ピーク2(
1H NMRにより1.3:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.51(d,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),9.50(d,J 9.0 Hz,1H,主回転異性体),8.80(s,1H,副回転異性体),8.65(s,1H,主回転異性体),8.27(s,1H,副回転異性体),8.25(s,1H,主回転異性体),5.91-5.86(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 55.7 Hz,1H,副回転異性体),5.77(t,J 56.0 Hz,1H,主回転異性体),5.69-5.65(m,1H,副回転異性体),5.28-5.10(不明瞭 v br s,1H),5.19(t,J 8.6 Hz,1H,主回転異性体),5.19(t,J 8.8 Hz,1H,副回転異性体),4.72-4.65(m,1H,主回転異性体),4.46-4.36(m,1H,副回転異性体),4.31-4.23(m,1H,副回転異性体),4.11-3.98(m,2H,2 x 主回転異性体),3.94-3.67(m,1H および 2H,主および副回転異性体),3.22-3.10(m,1H,副回転異性体),2.67-2.42(不明瞭 m,1H),2.47(s,3H),2.32-1.52(m,14H),1.47-1.22(m,2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z675.2、RT1.89分。キラル分析(方法10):RT4.04分。
【0459】
例24および25
【化42】
N-{(S)-(3-{(3R)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-{(S)-(3-{(3S)-4-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]モルホリン-3-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)[4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル}-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体76(1:1比の2つの立体異性体)(91.0mg、0.15mmol)、中間体79(25.0mg、0.15mmol)およびDIPEA(0.10mL、0.58mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(71.0mg、0.18mmol)を一度に添加した。混合物を16時間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(57.0mg)のさらなるキラル精製(UV指向Agilent1100/1200ハイブリッドシステムで19分間のラン時間を使用して、40%EtOH:60%n-ヘプタン(+0.1%ジエチルアミン)アイソクラティック法で溶出する(R,R)Whelk-O1 250×10mm、5μmカラム、流量4.7mL/分、カラム温度周囲を使用)を行って、凍結乾燥後、分離した表題化合物(ピーク1、7.3mg、収率7.6%、>99%d.e.;およびピーク2、12.0mg、収率12.5%、99%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 8.96 (d, J 8.8 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 5.64-5.39 (v br s, 1H), 5.18 (t, J 8.2 Hz, 1H), 4.61 (dd, J 8.2, 4.0 Hz, 1H), 4.56 (app d, J 12.2 Hz, 1H), 4.12-3.44 (m, 6H), 3.07-2.93 (obscured m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.31-1.85 (m, 9H), 1.81-1.71 (m, 1H), 1.37-1.16 (m, 4H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z643.2、RT2.07分。キラル分析(方法18):RT3.75分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 8.98 (d, J 8.8 Hz, 1H), 8.74-8.53 (v br s, 1H), 8.25 (s, 1H), 5.61-5.50 (br s, 1H), 5.18 (t, J 8.2 Hz, 1H), 4.71-4.42 (m, 2H), 4.15-3.73 (m, 5H), 3.67-3.51 (m, 1H), 3.07-2.93 (obscured m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.31-1.85 (m, 9H), 1.81-1.70 (m, 1H), 1.38-1.13 (m, 4H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z643.2、RT2.09分。キラル分析(方法18):RT4.80分。
【0460】
例26および27
【化43】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体82(2つのsyn立体異性体の1:1比の混合物)(303mg、0.54mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(81.0mg、0.59mmol)およびDIPEA(0.37mL、2.10mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(253mg、0.65mmol)を一度に添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、H
2O(30mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(184mg)をキラル精製(方法19)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、44.0mg、収率12.8%、>99%d.e.;およびピーク2、47.0mg、収率13.7%、96.5%d.e.)を得た。
ピーク1(
1H NMRにより1.6:1の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.52(d,J 9.0 Hz,1H,主および副回転異性体),8.73(s,1H,副回転異性体),8.71(s,1H,主回転異性体),8.28(s,1H,副回転異性体),8.26(s,1H,主回転異性体),5.93-5.87(m,1H,主回転異性体),5.76(t,J 56.0 Hz,1H,主および副回転異性体),5.59-5.55(m,1H,副回転異性体),5.25-5.08(m,2H,主および副回転異性体),4.47-4.39(m,1H,副回転異性体),4.06-3.97(m,1H,主回転異性体),3.78-3.65(m,1H,主回転異性体),3.22-3.10(m,1H,副回転異性体),2.50-2.41(不明瞭 m,1H,主および副回転異性体),2.48(s,3H,副回転異性体),2.47(s,3H,主回転異性体),2.32-2.16(m,7H,主および副回転異性体),2.13-1.52(m,9H,主および副回転異性体),1.47-1.21(m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.90分。キラル分析(方法20):RT2.83分。
ピーク2(
1H NMRにより1.6:1比の回転異性体の混合物):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)9.52(d,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),9.50(dd,J 8.9 Hz,1H,主回転異性体),8.73(s,1H,副回転異性体),8.71(s,1H,主回転異性体),8.29(s,1H,副回転異性体),8.25(s,1H,主回転異性体),5.93-5.87(m,1H,主回転異性体),5.76(t,J 56.4 Hz,1H,主および副回転異性体),5.60-5.55(m,1H,副回転異性体),5.25-5.09(m,2H,主および副回転異性体),4.47-4.39(m,1H,副回転異性体),4.06-3.97(m,1H,主回転異性体),3.78-3.65(m,1H,主回転異性体),3.22-3.10(m,1H,副回転異性体),2.50-2.41(不明瞭 m,1H,主および副回転異性体),2.47(s,3H,主および副回転異性体),2.32-2.16(m,7H,主および副回転異性体),2.13-1.52(m,9H,主および副回転異性体),1.47-1.21(m,2H,主および副回転異性体).(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.89分。キラル分析(方法20):RT3.24分。
【0461】
例28および29
【化44】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体83(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物)(93.4mg、0.17mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(25.0mg、0.18mmol)およびDIPEA(0.12mL、0.69mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(78.0mg、0.20mmol)を一度に添加した。混合物を80分間撹拌し、次いで、H
2O(10mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(42.0mg)をキラル精製(方法19)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、10.0mg、収率9.4%、>99%d.e.;およびピーク2、9.0mg、収率8.5%、98.0%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.48 (d, J 8.9 Hz, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 5.83 (t, J56.1 Hz, 1H), 5.64-5.55 (br s, 1H), 5.18 (app. t, J 8.5 Hz, 1H), 5.15-5.05 (m, 1H), 3.92-3.79 (m, 1H), 3.75-3.61 (m, 1H), 2.64-2.48 (obscured m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.45-2.35 (br s, 6H), 2.29-2.16 (m, 1H), 2.16-1.58 (m, 9H), 1.48-1.21 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.89分。キラル分析(方法20):RT3.16分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.48 (d, J 8.9 Hz, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 5.83 (t, J56.2 Hz, 1H), 5.66-5.55 (br s, 1H), 5.18 (app. t, J 8.5 Hz, 1H), 5.15-5.05 (m, 1H), 3.93-3.79 (m, 1H), 3.75-3.62 (m, 1H), 2.62-2.48 (obscured m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.45-2.35 (br s, 6H), 2.26-2.16 (m, 1H), 2.16-1.58 (m, 9H), 1.48-1.21 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.89分。キラル分析(方法20):RT3.59分。
【0462】
例30および31
【化45】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)-メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)-メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体83(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物)(73.7mg、0.13mmol)、中間体79およびDIPEA(0.09mL、0.50mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(62.0mg、0.16mmol)を一度に添加した。混合物を35分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、粗く分割されたantiジアステレオマーを得た。ジアステレオマー1をキラル精製(方法21)に供して、ピーク1(8mg、9%)を得た。ジアステレオマー2をキラル精製(方法22)に供して、ピーク2(8mg、9%)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.48 (d, J 8.9 Hz, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 5.83 (t, J56.1 Hz, 1H), 5.64-5.54 (br s, 1H), 5.18 (t, J 8.6 Hz, 1H), 5.13 (dd, J9.1, 7.6 Hz, 1H), 4.56 (t, J 6.2 Hz, 1H), 3.97-3.75 (m, 3H), 3.69-3.57 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.29-1.58 (m, 15H), 1.47-1.20 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z675.2、RT1.90分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.48 (d, J 8.7 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 6.03-5.54 (m, 2H), 5.19 (t, J 8.3 Hz, 1H), 5.15-5.07 (m, 1H), 4.54-4.45 (m, 1H), 4.00-3.63 (m, 4H), 2.47 (s, 3H), 2.29-1.54 (m, 15H), 1.48-1.22 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z675.2、RT1.91分。
【0463】
例32および33
【化46】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体86(2つのanti立体異性体の1:1比の混合物)(38.8mg、0.067mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(10.0mg、0.073mmol)およびDIPEA(0.05mL、0.30mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(32.0mg、0.08mmol)を一度に添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで、H
2O(10mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた白色泡状物(35.0mg)をキラル精製(方法23)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、11.0mg、収率25.1%、>99%d.e.;およびピーク2、9.0mg、収率20.6%、92.6%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.49 (d, J 8.9 Hz, 1H), 8.67-8.58 (br s, 1H), 8.30-8.21 (br s, 1H), 5.37-5.27 (br s, 1H), 5.18 (app. t, J 8.6 Hz, 1H), 5.17-5.08 (m, 1H), 3.95-3.81 (m, 1H), 3.81-3.68 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.45-2.36 (m, 6H), 2.35-2.14 (m, 3H), 2.12-1.68 (m, 7H), 1.68-1.59 (m, 1H), 1.48-1.22 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z657.2、RT2.01分。キラル分析(方法24):RT4.04分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.48 (d, J 8.9 Hz, 1H), 8.67-8.57 (br s, 1H), 8.32-8.22 (br s, 1H), 6.37-6.26 (br s, 1H), 5.18 (t, J 8.5 Hz, 1H), 5.17-5.08 (m, 1H), 3.96-3.81 (m, 1H), 3.81-3.67 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.45-2.36 (m, 6H), 2.35-2.14 (m, 3H), 2.13-1.68 (m, 7H), 1.67-1.57 (m, 1H), 1.47-1.21 (m, 2H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z657.2、RT2.00分。キラル分析(方法24):RT4.54分。
【0464】
例34および35
【化47】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体90(277mg、0.473mmol)、中間体79(100mg、0.602mmol)およびDIPEA(220μL、1.3mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(240mg、0.612mmol)を添加した。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcおよびブラインの間で分配した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。30~100%EtOAc/イソヘキサンで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィー、次いで、キラル精製(方法19)による精製によって、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、45mg、収率15%、100.0%d.e.;およびピーク2、37mg、収率12%、96.1%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.03-8.96 (m, 1H), 8.62-8.58 (m, 1H), 8.16 (s, 1H), 5.74 (br s, 1H), 5.23 (t, J8.3 Hz, 1H), 4.74-4.54 (m, 1H), 4.07-3.65 (m, 4H), 2.56-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.30-2.19 (m, 2H), 2.08-1.93 (m, 6H), 1.90-1.69 (m, 4H), 1.62-1.33 (m, 4H), 1.19 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.4、RT1.85分。キラル分析(方法20):RT3.35分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.02 (d, J 8.8 Hz, 1H), 8.69-8.45 (m, 1H), 8.16 (s, 1H), 5.69 (br s, 1H), 5.24 (t, J 8.3 Hz, 1H), 4.77-4.16 (m, 1H), 4.10-3.65 (m, 4H), 2.59-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.30-2.19 (m, 2H), 2.09-1.92 (m, 6H), 1.90-1.70 (m, 4H), 1.61-1.30 (m, 4H), 1.20 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.4、RT1.86分。キラル分析(方法20):RT3.74分。
【0465】
例36および37
【化48】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体90(220mg、0.376mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(62mg、0.45mmol)およびDIPEA(160μL、0.94mmol)のDMF(5mL)中溶液に、HATU(177mg、0.452mmol)を添加した。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcおよびブラインの間で分配した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。20~100%EtOAc/イソヘキサンで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィー、次いで、キラル精製(方法19)による精製によって、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、18mg、収率8%、100.0%d.e.;およびピーク2、17mg、収率7%、97.4%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.03 (d, J 8.2 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 5.68 (br s, 1H), 5.24 (t, J 8.1 Hz, 1H), 3.93 (s, 1H), 3.81-3.51 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.49-2.33 (m, 6H), 2.31-2.20 (m, 2H), 2.11-1.94 (m, 4H), 1.91-1.67 (m, 4H), 1.60-1.54 (m, 2H), 1.49-1.33 (m, 2H), 1.19 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z603.4、RT1.85分。キラル分析(方法20):RT3.41分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.02 (d, J 8.7 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 5.66 (br s, 1H), 5.24 (t, J 7.9 Hz, 1H), 3.93 (s, 1H), 3.81-3.51 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.49-2.31 (m, 6H), 2.31-2.19 (m, 2H), 2.13-1.91 (m, 4H), 1.92-1.68 (m, 4H), 1.59-1.52 (m, 2H), 1.50-1.32 (m, 2H), 1.19 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z603.4、RT1.85分。キラル分析(方法20):RT3.83分。
【0466】
例38および39
【化49】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体91(100mg、0.123mmol)、中間体79(25mg、0.15mmol)およびDIPEA(54μL、0.31mmol)のDMF(2.5mL)中溶液に、HATU(60mg、0.15mmol)を添加した。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcおよびブラインの間で分配した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。50~100%EtOAc/イソヘキサンで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィー、次いで、キラル精製(方法19)による精製によって、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、4.6mg、収率6%、100.0%d.e.;およびピーク2、6.3mg、収率8%、98.9%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.06-8.99 (m, 1H), 8.57-8.52 (m, 1H), 8.19 (s, 1H), 5.41-5.33 (m, 1H), 5.25 (t, J 8.3 Hz, 1H), 4.52-4.46 (m, 1H), 4.35 (s, 1H), 4.04-3.72 (m, 4H), 3.60-3.50 (m, 1H), 2.63-2.57 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.29-2.16 (m, 3H), 2.13-1.65 (m, 8H), 1.54-1.35 (m, 3H), 1.09 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.84分。キラル分析(方法20):RT4.39分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.05-8.99 (m, 1H), 8.59-8.53 (m, 1H), 8.18 (s, 1H), 5.41-5.33 (m, 1H), 5.25 (t, J 8.3 Hz, 1H), 4.60-4.53 (m, 1H), 4.34 (s, 1H), 4.10-3.87 (m, 2H), 3.82-3.66 (m, 2H), 3.62-3.44 (m, 1H), 2.57-2.54 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.28-2.19 (m, 3H), 2.14-1.65 (m, 8H), 1.55-1.34 (m, 3H), 1.09 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z639.2、RT1.82分。キラル分析(方法20):RT4.70分。
【0467】
例40および41
【化50】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2S,4S)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[(2R,4R)-1-(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボニル)-4-ヒドロキシ-4-メチルピぺリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体91(100mg、0.123mmol)、3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(20mg、0.15mmol)およびDIPEA(54μL、0.31mmol)のDMF(2.5mL)中溶液に、HATU(60mg、0.15mmol)を添加した。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcおよびブラインの間で分配した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。50~100%EtOAc/イソヘキサンで溶出するシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィー、次いで、キラル精製(方法19)による精製によって、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、6.1mg、収率8%、100.0%d.e.;およびピーク2、5.5mg、収率7%、99.4%d.e.)を得た。
ピーク1:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.05-8.99 (m, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 5.33-5.20 (m, 2H), 4.35 (s, 1H), 3.98-3.88 (m, 1H), 3.60-3.48 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.43-2.34 (m, 6H), 2.28-2.16 (m, 2H), 2.11-2.02 (m, 3H), 1.98-1.92 (m, 1H), 1.87-1.65 (m, 5H), 1.53-1.43 (m, 1H), 1.41-1.31 (m, 1H), 1.10 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z603.4、RT1.81分。キラル分析(方法20):RT4.10分。
ピーク2:δ
H (400 MHz, 373K, DMSO-d
6) 9.02 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 5.33-5.20 (m, 2H), 4.35 (s, 1H), 4.02-3.84 (m, 1H), 3.62-3.43 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.42-2.35 (m, 6H), 2.28-2.14 (m, 2H), 2.12-2.01 (m, 3H), 1.99-1.91 (m, 1H), 1.88-1.66 (m, 5H), 1.55-1.44 (m, 1H), 1.43-1.32 (m, 1H), 1.10 (s, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z603.4、RT1.82分。キラル分析(方法20):RT5.52分。
【0468】
例42~45
【化51】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体79(123mg、0.74mmol)、DIPEA(0.50mL、2.86mmol)および中間体97(81%、360mg、0.57mmol)のDCM(7mL)中溶液に、HATU(346mg、0.91mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAcの勾配、次いで、DCM中MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。さらなる精製を逆相HPLC(5~95%アセトニトリル/水(+0.1%ギ酸)、X-Bridge、30×100mm、5μm@40mL/分)によって実行した。得られた物質をSFC(10%メタノール:90%CO
2、Cellulose-4、10×250mm、5μm@18mL/分)を用いたキラル精製に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、8.2mg、2%;ピーク2、7.5mg、2%;ピーク3、1.9mg、1%;およびピーク4、8.0mg、2%)を得た。
ピーク1(任意に割り当てられた2S、4R):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.52-9.42 (m, 1H), 8.75-8.60 (m, 1H), 8.25-8.20 (m, 1H), 5.99-5.60 (m, 1H), 5.45-5.11 (m, 1H), 4.77-3.47 (m, 8H), 2.65-2.53 (m, 1H), 2.49-2.43 (m, 3H), 2.29-1.49 (m, 13H), 1.47-1.18 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z625.5、RT3.19分。キラル分析(方法25):RT3.92分。
ピーク2(任意に割り当てられた2R、4S):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.53-9.45 (m, 1H), 8.82-8.60 (m, 1H), 8.26-8.15 (m, 1H), 5.70-5.44 (m, 1H), 5.22-5.13 (m, 1H), 4.71-3.63 (m, 7H), 3.23-2.64 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.30-1.50 (m, 13H), 1.48-1.21 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z625.5、RT3.21分。キラル分析(方法25):RT4.62分。
ピーク3(任意に割り当てられた2S、4S):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.55-9.46 (m, 1H), 8.76-8.24 (m, 2H), 6.01-5.61 (m, 1H), 5.21 (t, J 8.5 Hz, 1H), 4.96-3.53 (m, 7H), 3.24-2.61 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.30-1.50 (m, 13H), 1.49-1.12 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z625.5、RT3.07分。キラル分析(方法25):RT5.71分。
ピーク4(任意に割り当てられた2R、4R):δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.55-9.46 (m, 1H), 8.54-8.48 (m, 1H), 8.32-8.25 (m, 1H), 6.01-5.52 (m, 1H), 5.26-5.14 (m, 1H), 4.91-3.59 (m, 7H), 3.17-2.63 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.31-1.48 (m, 13H), 1.48-1.16 (m, 2H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z625.5、RT3.06分。キラル分析(方法25):RT6.60分。
【0469】
例46および47
【化52】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-メチルピラゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-[(2R,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)-メチル]-2-メチル-ピラゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体72(1:1比の2つの立体異性体)(118.0mg、0.21mmol)、1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(27.0mg、0.21mmol)およびDIPEA(0.15mL、0.86mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(98.0mg、0.25mmol)を一度に添加した。混合物を35分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、10%MeOH/DCMで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた黄色固体(115.0mg)をキラル精製(方法26)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、30.0mg、21.3%、>99%d.e.;およびピーク2、30.0mg、21.3%、>99%d.e.)を別個のジアステレオマーとして得た。
ピーク1(任意に割り当てられた2S,4R)(室温での
1H NMRにより3.0:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.79(d,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),8.77(d,J 9.0 Hz,1H,主回転異性体),8.74(s,1H,主回転異性体),8.64(s,1H,副回転異性体),8.24(s,1H,主および副回転異性体),7.46(d,J 2.0 Hz,1H,主および副回転異性体),7.05(d,J 2.2 Hz,1H,副回転異性体),7.04(d,J 2.1 Hz,1H,主回転異性体),5.90-5.84(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 55.8 Hz,1H,主回転異性体),5.74(t,J 56.1 Hz,1H,副回転異性体),5.59-5.54(m,1H,副回転異性体),5.22-5.04(m,2H,主および副回転異性体),4.69(app.t,J 6.4 Hz,1H,主回転異性体),4.56(dd,J 7.2,4.4 Hz,1H,副回転異性体),4.53-4.45(m,1H,副回転異性体),4.025(s,3H,副回転異性体),4.019(s,3H,主回転異性体),4.09-3.98(不明瞭 m,1H,主回転異性体),3.98-3.81(m,2H,2 x 主回転異性体),3.71-3.60(m,1H,主回転異性体),3.60-3.41(m,2H,2 x 副回転異性体),3.37-3.25(不明瞭 m,1H,副回転異性体),2.31-1.51(m,15H,主および副回転異性体),1.46-1.20(m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z673.2、RT1.69分。キラル分析(方法27):RT5.21分。
ピーク2(任意に割り当てられた2R,4S)(室温での
1H NMRにより1.1:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.80(d,J 5.4 Hz,1H,主回転異性体),8.78(s,1H,副回転異性体),8.78(d,J 5.8 Hz,1H,副回転異性体),8.64(s,1H,主回転異性体),8.24(s,1H,副回転異性体),8.23(s,1H,主回転異性体),7.45(d,J 2.0 Hz,1H,主および副回転異性体),7.05(d,J 2.1 Hz,1H,副回転異性体),7.04(d,J 2.1 Hz,1H,主回転異性体),5.90-5.86(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 55.9 Hz,1H,副回転異性体),5.77(t,J 56.0 Hz,1H,主回転異性体),5.69-5.63(m,1H,副回転異性体),5.22-5.11(m,2H,主および副回転異性体),4.68(dd,J 8.6,4.1 Hz,1H,主回転異性体),4.45-4.35(m,1H,副回転異性体),4.29-4.21(m,1H,副回転異性体),4.10-3.97(m,2H,2 x 主回転異性体),4.02(s,3H,主および副回転異性体),3.94-3.67(m,2H,2 x 副回転異性体),3.22-3.11(m,1H,副回転異性体),2.63(app.d,J 14.3 Hz,1H,副回転異性体),2.56-2.43(不明瞭 m,1H,主回転異性体),2.32-1.49(m,14H,主および副回転異性体),1.46-1.20(m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z673.2、RT1.69分。キラル分析(方法27):RT5.59分。
【0470】
例48および49
【化53】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-4-(ジフルオロメチル)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体72(1:1比の2つの立体異性体)(118.0mg、0.21mmol)、リチウム1-(プロパン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-カルボキシラート(34.0mg、0.21mmol)およびDIPEA(0.15mL、0.86mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(98.0mg、0.25mmol)を一度に添加した。混合物を35分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた黄色固体(130.0mg)をキラル精製(方法26)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、38.0mg、25.9%、>99%d.e.;およびピーク2、35.0mg、23.4%、>99%d.e.)を別個のジアステレオマーとして得た。
ピーク1(任意に割り当てられた2S,4R)(室温での
1H NMRにより2.4:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.94(d,J 9.3 Hz,1H,副回転異性体),8.89(d,J 9.2 Hz,1H,主回転異性体),8.76(s,1H,主回転異性体),8.64(s,1H,副回転異性体),8.292(s,1H,副回転異性体),8.286(s,1H,主回転異性体),8.10(s,1H,主および副回転異性体),5.90-5.85(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 55.9 Hz,1H,主回転異性体),5.74(t,J 56.0 Hz,1H,副回転異性体),5.61-5.48(sept.,J 6.6 Hz,1H,主および副回転異性体;および m,1H,副回転異性体),5.21-5.06(m,2H,主および副回転異性体),4.72(app.t,J 6.4 Hz,1H,主回転異性体),4.56(dd,J 7.4,4.6 Hz,1H,副回転異性体),4.53-4.47(m,1H,副回転異性体),4.10-4.00(m,1H,主回転異性体),4.00-3.82(m,2H,2 x 主回転異性体),3.68(td,J 13.1,3.2 Hz,1H,主回転異性体),3.59-3.41(m,2H,2 x 副回転異性体),3.39-3.25(不明瞭 m,1H,副回転異性体),2.31-1.52(m,15H,主および副回転異性体),1.42(d,J 6.7 Hz,3H,主および副回転異性体),1.38(d,J 6.6 Hz,3H,主および副回転異性体),1.46-1.19(m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z702.4、RT1.96分。キラル分析(方法27):RT4.50分。
ピーク2(任意に割り当てられた2R,4S)(室温での
1H NMRにより1.2:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.95(d,J 9.2 Hz,1H,主回転異性体),8.93(d,J 9.1 Hz,1H,副回転異性体),8.80(s,1H,副回転異性体),8.64(s,1H,主回転異性体),8.29(s,1H,副回転異性体),8.28(s,1H,主回転異性体),8.10(s,1H,主および副回転異性体),5.91-5.86(m,1H,主回転異性体),5.78(t,J 55.9 Hz,1H,副回転異性体),5.77(t,J 55.9 Hz,1H,主回転異性体),5.69-5.64(m,1H,副回転異性体),5.53(sept.,J 6.7 Hz,1H,主および副回転異性体),5.21-5.11(m,2H,主および副回転異性体),4.69(dd,J 8.4,4.1 Hz,1H,主回転異性体),4.47-4.37(m,1H,副回転異性体),4.30-4.23(m,1H,副回転異性体),4.11-4.00(m,2H,2 x 主回転異性体),3.94-3.67(m,2H,主および副回転異性体),3.23-3.12(m,1H,副回転異性体),2.63(app.d,J 14.3 Hz,1H,副回転異性体),2.58-2.44(不明瞭 m,1H,主回転異性体),2.32-1.49(m,14H,主および副回転異性体),1.42(d,J 6.6 Hz,3H,主および副回転異性体),1.38(d,J 6.6 Hz 3H,主および副回転異性体),1.48-1.20(m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z702.2、RT1.96分。キラル分析(方法27):RT4.95分。
【0471】
例50および51
【化54】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体101および102(約3:1比のanti:syn立体異性体)(212mg、0.39mmol)、中間体79(72.0mg、0.43mmol)およびDIPEA(0.27mL、1.60mmol)のDMF(10mL)中混合物に、HATU(186.0mg、0.47mmol)を一度に添加した。混合物を35分間撹拌し、次いで、H
2O(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc/イソヘキサン(0~100%勾配)、次いで、5%MeOH/DCMで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた褐色油状物(233.0mg)をキラル精製(方法28)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、28.8mg、11.3%、>99%d.e.;およびピーク2、89.8mg、35.1%、>99%d.e.)を別個のジアステレオマーとして得た。
ピーク1(任意に割り当てられた2S,4S)(室温での
1H NMRにより1.3:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.93(d,J 9.1 Hz,1H,主回転異性体),8.91(d,J 8.9 Hz,1H,副回転異性体),8.78(s,1H,副回転異性体),8.62(s,1H,主回転異性体),8.264(s,1H,副回転異性体),8.256(s,1H,主回転異性体),8.09(s,1H,主および副回転異性体),5.70-5.63(m,1H,主回転異性体),5.53(sept.,J 6.6 Hz,1H,主および副回転異性体),5.58-5.48(不明瞭 m,1H,副回転異性体),5.15(app.t,J 8.7 Hz,1H,主および副回転異性体),4.71-4.61(m,1H,主回転異性体),4.61-4.47(m,1H,主および副回転異性体),4.31-4.18(m,2H,2 x 副回転異性体),4.08-3.95(m,1H,主および副回転異性体;および m,1H,主回転異性体),3.94-3.78(m,2H,主および副回転異性体;および m,1H,主回転異性体),3.21-3.08(m,1H,副回転異性体),2.77-2.65(m,1H,副回転異性体),2.31-1.48(m,14H,主および副回転異性体;および m,1H,主回転異性体),1.42(d,J 6.6 Hz,3H,主および副回転異性体),1.38(d,J 6.6 Hz,3H,主および副回転異性体),1.46-1.20(不明瞭 m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法1):[M+H]
+m/z652.4、RT1.86分。キラル分析(方法29):RT3.78分。
ピーク2(任意に割り当てられた2R,4S)(室温での
1H NMRにより2.2:1の回転異性体比):δ
H(400 MHz,DMSO-d
6)8.96(d,J 8.1 Hz,1H,副回転異性体),8.94(d,J 9.0 Hz,1H,主回転異性体),8.52(s,1H,主回転異性体),8.50(s,1H,副回転異性体),8.33(s,1H,副回転異性体),8.31(s,1H,主回転異性体),8.11(s,1H,主および副回転異性体),5.94(app.d,J 5.7 Hz,1H,主回転異性体),5.59(d,J 5.9 Hz,1H,副回転異性体),5.55(sept.,J 6.8 Hz,1H,主および副回転異性体),5.18(t,J 8.7 Hz,1H,副回転異性体),5.17(t,J 8.7 Hz,1H,主回転異性体),4.87(d,J 4.7 Hz,1H,主および副回転異性体),4.65-4.58(m,1H,主および副回転異性体),4.47-4.48(m,1H,副回転異性体),4.04-3.62(m,3H,主および副回転異性体;および m,1H,主回転異性体),3.10(app.t,J 13.1 Hz,1H,主回転異性体),2.84-2.65(m,1H,主および副回転異性体;および m,1H,副回転異性体),2.32-1.48(m,14H,主および副回転異性体),1.43(d,J 6.6 Hz,3H,主および副回転異性体),1.38(d,J 6.7 Hz,3H,主および副回転異性体),1.47-1.17(不明瞭 m,2H,主および副回転異性体).LCMS(方法1):[M+H]
+m/z652.4、RT1.86分。キラル分析(方法29):RT4.66分。
【0472】
例52および53
【化55】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2S,4R)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{(2R,4S)-1-[(2S)-5,5-ジフルオロテトラヒドロピラン-2-カルボニル]-4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-2-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-2-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
中間体79(24mg、0.15mmol)、中間体104(71mg、0.13mmol)およびDIPEA(90μL、0.51mmol)のDCM(2mL)中溶液に、HATU(63mg、0.18mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、水(2mL)でクエンチし、DCM(3×2mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLC(方法32)によって精製した。得られた物質をキラル逆相クロマトグラフィー(方法33)に供して、凍結乾燥後、表題化合物(ピーク1、7.1mg、8%;およびピーク2、6.9mg、8%)を別個のジアステレオマーとして得た。
ピーク1(任意に割り当てられた2S、4R):δ
H (500 MHz, CD
3OD) 8.70-8.45 (m, 1H), 8.12-8.03 (m, 1H), 7.95 (s, 1H), 5.96-5.56 (m, 2H), 5.21 (t, J 8.4 Hz, 1H), 4.67-4.38 (m, 1H), 4.29-3.98 (m, 2H), 3.89-3.60 (m, 2H), 2.78-2.58 (m, 1H), 2.43-1.89 (m, 9H), 1.86-1.57 (m, 5H), 1.54-1.35 (m, 8H), 1.27-1.23 (m, 3H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z666.1、RT3.37分。キラル分析(方法34):RT8.76分。
ピーク2(任意に割り当てられた2R、4S):δ
H (500 MHz, CD
3OD) 8.66-8.45 (m, 1H), 8.15-8.05 (m, 1H), 7.96 (s, 1H), 5.94-5.56 (m, 2H), 5.22 (d, J 8.4 Hz, 1H), 4.72-4.52 (m, 1H), 4.11-3.92 (m, 2H), 3.89-3.65 (m, 2H), 2.75-2.50 (m, 1H), 2.39-1.93 (m, 9H), 1.91-1.56 (m, 5H), 1.58-1.34 (m, 8H), 1.29-1.12 (m, 3H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z666.1、RT3.35分。キラル分析(方法34):RT30.92分。
【0473】
例54
【化56】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[1-(オキセタン-3-イル)-4-(3,3,4,4-テトラフルオロピロリジン-1-カルボニル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
室温の中間体109(280mg、0.445mmol)の無水MeOH(6mL)中撹拌溶液に、オキセタン-3-オン(86μL、1.33mmol)、続いてAcOH(76μL、1.33mmol)を添加した。溶液を10分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(196mg、3.11mmol)を添加した。反応混合物を密封バイアル中50℃で4時間撹拌した。室温に冷却したら、物質をEtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(20mL)、水(20mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗物質を、メタノール/DCM(0~5%勾配)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィー、続いて0.1%NH
4OHを含む水/アセトニトリル(10~100%勾配)で溶出する逆相塩基性フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、アセトニトリル/水からのフリーズドライ後、表題化合物(178mg、57%)を橙色固体として得た。δ
H (500 MHz, DMSO-d
6) 9.54 (d, J 9.1 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 5.23 (t, J8.6 Hz, 1H), 4.51 (t, J 6.5 Hz, 2H), 4.41 (t, J 6.1 Hz, 2H), 4.04 (s, 4H), 3.40-3.34 (m, 1H), 2.58-2.51 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.35-2.27 (m, 2H), 2.27-2.10 (m, 5H), 2.10-1.95 (m, 2H), 1.95-1.87 (m, 1H), 1.87-1.69 (m, 2H), 1.69-1.58 (m, 1H), 1.48-1.36 (m, 1H), 1.36-1.24 (m, 1H).LCMS(方法2):[M+H]
+m/z686、RT2.34分。
【0474】
例55
【化57】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)(3-{1-(オキセタン-3-イル)-4-[3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-カルボニル]ピぺリジン-4-イル}イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体114(20mg、0.033mmol)をMeOH(2mL)に溶解し、オキセタン-3-オン(4mg、0.056mmol)で処理した。混合物を10分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(4mg、0.060mmol)を添加した。3時間後、追加のオキセタン-3-オン(4mg、0.056mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4mg、0.061mmol)を添加した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(20mL)、ブライン(10mL)および水(10mL)で洗浄し、次いで、蒸発乾固して、表題化合物を黄色固体として得た。δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.53 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 5.23 (dd, J8.5, 8.5 Hz, 1H), 4.50 (dd, J 6.4, 6.4 Hz, 2H), 4.40 (dd, J 6.1, 6.1 Hz, 2H), 4.29-3.74 (m, 4H), 3.41 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 2.42-1.53 (m, 15H), 1.53-1.15 (m, 3H).LCMS(方法7):[M+H]
+m/z668.4、RT1.91分。
【0475】
例56
【化58】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){3-[4-(2,2-ジフルオロプロピルカルバモイル)-1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジン-6-イル}メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体119(316mg、0.54mmol)のMeOH(5.4mL)中溶液に、AcOH(94μL、1.63mmol)およびオキセタン-3-オン(106μL、1.63mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(252mg、3.80mmol)を一度に添加した。反応混合物をさらに16時間撹拌した。追加分のオキセタン-3-オン(35μL、0.54mmol)、AcOH(31μL、0.54mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(102mg、1.63mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO
3水溶液(1mL)でクエンチし、真空中で濃縮した。残渣を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を相分離器に通し、真空中で濃縮した。粗物質を、DCM中0~10%MeOHの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた材料を分取HPLCによってさらに精製して、表題化合物(191mg、55%)を淡黄色アモルファス固体として得た。δ
H (400 MHz, DMSO-d
6) 9.06 (d, J 9.0 Hz, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 5.28 (t, J 8.5 Hz, 1H), 4.58-4.49 (m, 4H), 3.54 (td, J 14.0, 6.0 Hz, 2H), 2.69-2.22 (m, 12H), 2.13-1.95 (m, 3H), 1.90-1.72 (m, 3H), 1.56-1.35 (m, 5H).1つのCHシグナルは分割されなかった。LCMS(方法7):[M+H]
+m/z638.4、RT1.80分。
【国際調査報告】