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特表2024-525052コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240702BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
B65G1/04 551B
B65G1/137 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580904
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2022122129
(87)【国際公開番号】W WO2023061223
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】202111250978.X
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122589107.2
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111205928.X
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122497170.3
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521439198
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 701,7th Floor,No.101,Floor 1-10,Building 4,No.30 Beiyuan Road Chaoyang District,Beijing 100102 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李洪波
(72)【発明者】
【氏名】孫沁
(72)【発明者】
【氏名】▲やん▼杰
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022FF01
3F022JJ07
3F022JJ11
3F022MM11
3F522AA02
3F522BB36
3F522CC01
3F522JJ03
3F522KK08
(57)【要約】
水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含むコンテナ積み下ろし装置であって、各積み下ろしユニットが、鉛直Y軸方向に延在する支持アセンブリ(81)と、駆動アセンブリに制御されて支持アセンブリ(81)に沿ってY軸方向に運動する少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリが出し入れアセンブリ(3)と載置アセンブリ(2)を含み、出し入れアセンブリ(3)がキャリアからコンテナを出し入れし、キャリアには少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、一つのコンテナ貯蔵ユニットがそれぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含み、少なくとも二つの積み下ろしユニットが、同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されている、コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法である。コンテナ積み下ろし装置は、少なくとも二つの積み下ろしユニットが同時に動作してコンテナを出し入れすることで、作業効率を効果的に向上させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、各前記積み下ろしユニットは、
鉛直Y軸方向に延在する支持アセンブリと、
駆動アセンブリに制御されて前記支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含み、
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは出し入れアセンブリと載置アセンブリとを含み、前記出し入れアセンブリは、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、コンテナを前記載置アセンブリから下ろしてキャリアに置いたりするように構成され、前記キャリアはX軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含み、
少なくとも二つの前記積み下ろしユニットは、同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されていることを特徴とするコンテナ積み下ろし装置。
【請求項2】
前記積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応することを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項3】
前記積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応することを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項4】
前記支持アセンブリはスライドレールを設置した支柱を含み、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して前記支柱にスライド可能に組み合わせられることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項5】
各前記積み下ろしユニットは独立して制御されることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項6】
ドアフレームアセンブリを更に含み、前記支持アセンブリは一端がドアフレームアセンブリの頂部に接続され、他端が前記ドアフレームアセンブリの底部に接続されるか、他の支持面に接続されることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項7】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れすることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項8】
前記載置アセンブリは、コンテナを載置するために用いられるように構成され、コンテナを収納するための収納空間が形成され、
前記出し入れアセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられるように構成され、
運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡及び第2運動軌跡を運動させるように構成され、
第1運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を運動させるように構成され、
第2運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収納空間に入って前記載置アセンブリに載置されるように、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項9】
前記運動アセンブリは、連通した第1ガイド部、第2ガイド部を含むガイド機構と、1ガイド部、第2ガイド部に沿って運動するように構成されたスライド機構とを含み、
前記第1ガイド部、第2ガイド部はそれぞれスライド機構の前記第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定していることを特徴とする請求項8に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項10】
前記第1ガイド部は水平方向に直線で延在するように構成され、前記第2ガイド部は第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って移動する過程で、前記出し入れアセンブリが直線方向に沿って載置アセンブリの収納空間を運動するように構成され、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動した後、前記出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの収納空間から次第に離れるように運動するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項11】
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定位置まで運動した後、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方まで移動して前記載置アセンブリの収納空間を回避するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項12】
前記第1ガイド部、第2ガイド部は同一平面内に位置し、前記スライド機構は、
駆動アセンブリに制御されて前記第1ガイド部、第2ガイド部の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動する固定部と、
前記固定部にスライド可能に組み合わせられ、且つガイド可能に第1ガイド部、第2ガイド部に組み合わせられたスライド部とを含み、
前記出し入れアセンブリが前記スライド部に設けられていることを特徴とする請求項11に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項13】
前記出し入れアセンブリは、コンテナの端面に組み合わせられるように構成された吸盤機構を含むことを特徴とする請求項8に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項14】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは第1開口端、第2開口端を含み、前記載置アセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取り出し搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成されたコンベヤベルトであることを特徴とする請求項8に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項15】
載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するように構成された位置限定機構を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項16】
前記位置限定機構は間隔をおいて設置された第1位置限定部と第2位置限定部とを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部は、第1位置限定部と第2位置限定部との間の距離を調整するために、載置アセンブリに対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項17】
前記第1位置限定部と第2位置限定部とをスライド可能に組み合わせた第1ベースを含み、第1位置限定部と第2位置限定部とを駆動してX軸方向に沿って第1ベースを運動させる伝動機構を更に含むことを特徴とする請求項16に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項18】
前記伝動機構はプーリに制御されてX軸方向に延在する伝動ベルトを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部はそれぞれ前記伝動ベルトの間隔された両側に接続されていることを特徴とする請求項17に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項19】
位置限定機構は載置アセンブリの上方に位置する位置に設けられ、コンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成されていることを特徴とする請求項15~18のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項20】
出し入れアセンブリと載置アセンブリとを駆動してY軸線周りに回転させるように構成された回転機構を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項21】
前記回転機構は、第2ベースと、第2ベースに回転可能に接続された回動支持部とを含み、前記載置アセンブリと出し入れアセンブリは前記回動支持部に相対的に接続されていることを特徴とする請求項20に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項22】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時にキャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時にキャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる第1センサを含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項23】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリと前記キャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含むことを特徴とする請求項22に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項24】
前記コンテナ積み下ろし装置は、
更に、前記第2センサが決定した、前記コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、前記コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、前記姿勢偏差を解消するために用いられることを特徴とする請求項23に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項25】
前記第1センサと前記第2センサは同一センサであることを特徴とする請求項23に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項26】
前記第1センサと前記第2センサは視覚センサ、深度情報センサ又は3Dセンサであることを特徴とする請求項23に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項27】
操作作業スペースと、
キャリアが滞在するために用いられるように構成されたキャリア滞在エリアと、
前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアとの間に位置し、前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成された、請求項1~24のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置とを設置したワークステーションエリアを含むことを特徴とする倉庫貯蔵システム。
【請求項28】
前記キャリア滞在エリア内には、キャリアが滞在するための滞在スペースが少なくとも二つ設けられていることを特徴とする請求項27に記載の倉庫貯蔵システム。
【請求項29】
前記コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つ設けられ、それぞれ異なる滞在スペースに位置する異なるキャリアに一対一に対応することを特徴とする請求項28に記載の倉庫貯蔵システム。
【請求項30】
前記ワークステーションエリアは、輸送ライン入口と輸送ライン出口を備えた輸送ラインを更に含み、操作作業スペースは前記輸送ラインの輸送経路に位置し、前記輸送ライン入口と前記輸送ライン出口にはそれぞれ前記コンテナ積み下ろし装置が設けられており、
前記輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、
前記輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出して前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くために用いられることを特徴とする請求項27に記載の倉庫貯蔵システム。
【請求項31】
制御サーバ及び請求項1~24のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置に適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
前記制御サーバがコンテナ積み下ろし装置へ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同一キャリアにおけるコンテナに対して同時に出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むことを特徴とするコンテナ出し入れ方法。
【請求項32】
制御サーバ、自動搬送デバイス、請求項25~28のいずれか一項に記載の倉庫貯蔵システムに適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
制御サーバがタスクオーダーにより前記自動搬送デバイスへ搬送コマンドを送信し、前記倉庫貯蔵システムへ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記自動搬送デバイスが受信した搬送コマンドに基づいて、キャリアをキャリア滞在エリアに搬送するか、キャリアを前記キャリア滞在エリアから搬出するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同時にコンテナに対して操作作業スペースと同一キャリアとの間で出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むことを特徴とするコンテナ出し入れ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年10月15日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111205928X、発明の名称が「コンテナ取り出し搬送アセンブリ、積み下ろし装置、ピッキングシステム及びコンテナ取り出し搬送方法」、2021年10月15日に中国特許庁に提出された、出願番号が2021224971703、発明の名称が「コンテナ取り出し搬送アセンブリ、積み下ろし装置、ピッキングシステム」、2021年10月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111250978.X、発明の名称が「コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法」、及び2021年10月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が202122589107.2、発明の名称が「コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本願に取り込まれている。
【0002】
本開示は、物流の分野に関し、より正確には、コンテナ積み下ろし装置に関し、更に、このコンテナ積み下ろし装置を備えた倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、自動化倉庫貯蔵システムは様々な民間用や産業用の倉庫貯蔵分野への適用が多くなる傾向にあり、キャリアにおける荷物に対する人工的なピッキングと搬送の代わりに、キャリア間の通路を往復するスタッカ等の搬送デバイスを用いている。既存のスタッカ等の搬送デバイスは、搬送速度が遅く、作業効率が低いという問題があって、倉庫貯蔵システムの発展需要に対応することができない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、従来技術に存在する問題を解決するために、コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法を提供する。
【0005】
本開示の第1態様によると、水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、各前記積み下ろしユニットは、
鉛直Y軸方向に延在する支持アセンブリと、
駆動アセンブリに制御されて前記支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含み、
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは出し入れアセンブリと載置アセンブリとを含み、前記出し入れアセンブリは、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、コンテナを前記載置アセンブリから下ろしてキャリアに置いたりするように構成され、前記キャリアはX軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含み、
少なくとも二つの積み下ろしユニットは、同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されているコンテナ積み下ろし装置を提供する。
【0006】
本開示の一実施形態では、前記積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。
【0007】
本開示の一実施形態では、前記積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記支持アセンブリはスライドレールを設置した支柱を含み、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して前記支柱にスライド可能に組み合わせられる。
【0009】
本開示の一実施形態では、各前記積み下ろしユニットは独立して制御される。
【0010】
本開示の一実施形態では、ドアフレームアセンブリを更に含み、前記支持アセンブリは一端がドアフレームアセンブリの頂部に接続され、他端が前記ドアフレームアセンブリの底部に接続されるか、他の支持面に接続される。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れする。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの載置面より低くなるまで第2ガイド部に沿って移動するように構成されている。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部はガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端部から傾斜して下向きに延在するように構成されている。
【0014】
本開示の一実施形態では、前記載置アセンブリは、コンテナを載置するために用いられるように構成され、コンテナを収納するための収納空間が形成され、
前記出し入れアセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられるように構成され、
運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡及び第2運動軌跡を運動させるように構成され、
第1運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を運動させるように構成され、
第2運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収納空間に入って前記載置アセンブリに載置されるように、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されている。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、連通した第1ガイド部、第2ガイド部を含むガイド機構と、1ガイド部、第2ガイド部に沿って運動するように構成されたスライド機構とを含み、
前記第1ガイド部、第2ガイド部はそれぞれスライド機構の前記第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定している。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部は水平方向に直線で延在するように構成され、前記第2ガイド部は第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って移動する過程で、前記出し入れアセンブリが直線方向に沿って載置アセンブリの収納空間を運動するように構成され、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動した後、前記出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの収納空間から次第に離れるように運動するように構成されている。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定位置まで運動した後、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方まで移動して前記載置アセンブリの収納空間を回避するように構成されている。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部、第2ガイド部は同一平面内に位置し、前記スライド機構は、
駆動アセンブリに制御されて前記第1ガイド部、第2ガイド部の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動する固定部と、
前記固定部にスライド可能に組み合わせられ、且つガイド可能に第1ガイド部、第2ガイド部に組み合わせられたスライド部とを含み、
前記出し入れアセンブリが前記スライド部に設けられている。
【0019】
本開示の一実施形態では、前記出し入れアセンブリは、コンテナの端面に組み合わせられるように構成された吸盤機構を含む。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは第1開口端、第2開口端を含み、前記載置アセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取り出し搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成されたコンベヤベルトである。
【0021】
本開示の一実施形態では、載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するように構成された位置限定機構を更に含む。
【0022】
本開示の一実施形態では、前記位置限定機構は間隔をおいて設置された第1位置限定部と第2位置限定部とを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部は、第1位置限定部と第2位置限定部との間の距離を調整するために、載置アセンブリに対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動するように構成されている。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記第1位置限定部と第2位置限定部とをスライド可能に組み合わせた第1ベースを含み、第1位置限定部と第2位置限定部とを駆動してX軸方向に沿って第1ベースを運動させる伝動機構を更に含む。
【0024】
本開示の一実施形態では、前記伝動機構はプーリに制御されてX軸方向に延在する伝動ベルトを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部はそれぞれ前記伝動ベルトの間隔された両側に接続されている。
【0025】
本開示の一実施形態では、位置限定機構は載置アセンブリの上方に位置する位置に設けられ、コンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成されている。
【0026】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリと載置アセンブリとを駆動してY軸線周りに回転させるように構成された回転機構を更に含む。
【0027】
本開示の一実施形態では、前記回転機構は、第2ベースと、第2ベースに回転可能に接続された回動支持部とを含み、前記載置アセンブリと出し入れアセンブリは前記回動支持部に相対的に接続されている。
【0028】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時にキャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時にキャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる第1センサを含む。
【0029】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリと前記キャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含む。
【0030】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ積み下ろし装置は、更に、前記第2センサが決定した、前記コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、前記コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、前記姿勢偏差を解消するために用いられる。
【0031】
本開示の一実施形態では、前記第1センサと前記第2センサは同一センサである。
【0032】
本開示の一実施形態では、前記第1センサと前記第2センサは視覚センサ、深度情報センサ又は3Dセンサである。
【0033】
本開示の第2態様によると、
操作作業スペースと、
キャリアが滞在するために用いられるように構成されたキャリア滞在エリアと、
前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアとの間に位置し、前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成されたコンテナ積み下ろし装置とを設置したワークステーションエリアを含む倉庫貯蔵システムを更に提供する。
【0034】
本開示の一実施形態では、前記キャリア滞在エリア内には、キャリアが滞在するための滞在スペースが少なくとも二つ設けられている。
【0035】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つ設けられ、それぞれ異なる滞在スペースに位置する異なるキャリアに一対一に対応する。
【0036】
本開示の一実施形態では、前記ワークステーションエリアは、輸送ライン入口と輸送ライン出口を備えた輸送ラインを更に含み、操作作業スペースは前記輸送ラインの輸送経路に位置し、前記輸送ライン入口と前記輸送ライン出口にはそれぞれ前記コンテナ積み下ろし装置が設けられており、
前記輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、
前記輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出して前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くために用いられる。
【0037】
本開示の第3態様によると、制御サーバ及びコンテナ積み下ろし装置に適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
前記制御サーバがコンテナ積み下ろし装置へ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同一キャリアにおけるコンテナに対して同時に出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むコンテナ出し入れ方法を更に提供する。
【0038】
本開示の第4態様によると、制御サーバ、自動搬送デバイス、倉庫貯蔵システムに適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
制御サーバがタスクオーダーにより前記自動搬送デバイスへ搬送コマンドを送信し、前記倉庫貯蔵システムへ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記自動搬送デバイスが受信した搬送コマンドに基づいて、キャリアをキャリア滞在エリアに搬送するか、キャリアを前記キャリア滞在エリアから搬出するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同時にコンテナに対して操作作業スペースと同一キャリアとの間で出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むことを特徴とするコンテナ出し入れ方法を更に提供する。
【0039】
本開示の一つの有用な効果は、コンテナ積み下ろし装置において、X軸に沿って設けられた少なくとも二つの積み下ろしユニットが同時に動作してコンテナを出し入れすることで、対応するキャリアの1列のコンテナ貯蔵ユニットのコンテナを出し入れでき、コンテナ取り出し搬送アセンブリが支持アセンブリに沿って異なる高さのコンテナ貯蔵ユニットまで運動でき、キャリアでのコンテナの人工的出し入れを代替でき、作業効率がより高くなることである。
【0040】
以下、図面を参照して本開示の例示的実施例を詳細に記述することで、本開示の他の特徴及びそのメリットは明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
明細書に取り込まれて明細書の一部を構成する図面は本開示の実施例を示するものであり、その説明と共に本開示の原理を解釈することに用いられる。
【0042】
図1】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の全体構造の模式図である。
図2】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの全体構造の模式図である。
図3】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの運動アセンブリと駆動アセンブリの構造の模式図である。
図4】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリと運動アセンブリの構造の模式図である。
図5】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリが第1運動軌跡に位置した模式図である。
図6】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリが第2運動軌跡に位置した模式図である。
図7】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の位置限定機構の構造の模式図である。
図8】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の回転機構の構造の模式図である。
図9】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の全体構造の模式図である。
図10】本開示の一実施例で提供された倉庫貯蔵システムの原理の模式図である。
図11】本開示の一実施例で提供されたコンテナ出し入れ方法の原理の模式図である。
図12】本開示の一実施例で提供された別のコンテナ出し入れ方法の原理の模式図である。
図13】本開示の一実施例で提供されたピッキングシステムの原理の模式図である。
図14】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し方法の原理の模式図である。
図15】本開示の一実施例で提供されたコンテナ搬送方法の原理の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
ここで、図面を参照しながら本開示の様々な例示的実施例を詳細に説明する。なお、特に断らない限り、これらの実施例で記述した部材及びステップの相対的配置、数式及び値は本願の範囲を限定するものではないことに注意すべきである。
【0044】
以下の少なくとも一つの例示的な実施例に対する記述は実際に説明的なものに過ぎず、本開示及びその適用又は使用へのなんらの制限にもならない。
【0045】
関連分野の当業者に既知の技術、方法及び機器については、詳細に説明しない場合があるが、場合によって、前記技術、方法及び機器は明細書の一部と見なすべきである。
【0046】
本明細書に示して検討する全ての例において、全ての具体的値は限定するものではなく、例示的なものと解釈すべきである。従って、例示的実施例の他の例は異なる値を有してもよい。
【0047】
なお、類似する符号及び英文字は以下の図面において類似項目を表し、従って、ある一項が一つの図面において定義されれば、以降の図面においてそれをさらに説明する必要がないことに注意すべきである。
【0048】
以下、図面を参照しながら本開示の具体的な実施形態を記述する。
【0049】
本明細書において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等は関連部分同士の相対的な位置関係を表すためのものに過ぎず、これらの関連部分の絶対的な位置を限定しない。
【0050】
本明細書において、「第1」、「第2」等は互に区別するためのものに過ぎず、重要度と順序、及び相互の存在前提等を表すものとならない。
【0051】
本明細書において、「等しい」、「同じ」等は厳密な数学的及び/又は幾何学的な意味での限定ではなく、当業者に理解可能で製造又は使用等において許容される誤差も含む。
【0052】
特に断らない限り、本明細書中の数値範囲はその2端点内の全範囲を含むだけでなく、その中に含まれる若干の部分範囲をも含む。
【0053】
本開示は、キャリアにおけるコンテナを積み下ろすためのコンテナ積み下ろし装置を提供する。キャリアには横方向、縦方向に配列された複数のコンテナ格納用の貯蔵位置を有し、キャリアは移動可能なラックであってよい。本開示では、コンテナは主に物流での荷物積載用のコンテナであり、材料箱、トレー、包装箱等を含むが、それらに限定されなく、ここで限定することがない。コンテナ積み下ろし装置は、キャリア上の指定貯蔵位置におけるコンテナを取り出したり、コンテナをキャリアの指定貯蔵位置に置いたりすることができる。
【0054】
本開示において、キャリアは、X軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられており、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含む。ここで、X軸は水平方向に沿って延在すると規定してよく、Y軸は鉛直方向に沿って延在すると規定してよく、Z軸はX軸とY軸の所在する鉛直平面に垂直な方向に沿って延在すると規定してよい。コンテナ積み下ろし装置はX軸、Y軸及びZ軸の3方向に空間を運動して、キャリアにおける異なる位置のコンテナを積み下ろすことができる。Z軸、Y軸及びZ軸は互に垂直な座標系である。
【0055】
コンテナ積み下ろし装置は、水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、また、少なくとも二つの積み下ろしユニットは同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されている。各積み下ろしユニットは、支持アセンブリと、キャリアにおけるコンテナを出し入れするための少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含む。ここで、支持アセンブリは鉛直Y軸方向に延在し、コンテナ取り出し搬送アセンブリは駆動アセンブリに制御されて支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する。少なくとも二つの積み下ろしユニットはコンテナ積み下ろし装置の作業効率を効果的に向上させることができる。
(実施例1)
【0056】
本実施例では、図1図2を参照し、コンテナ積み下ろし装置中のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナを掴み取ったり、放したりできる出し入れアセンブリ3と、コンテナを載置するための載置アセンブリ2とを含む。また、出し入れアセンブリ3は、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して載置アセンブリ2に積載したり、コンテナを載置アセンブリ2から下ろしてキャリアに置いたりするように構成されている。
【0057】
一実施形態では、積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。このような実施形態では、各積み下ろしユニットはいずれもキャリアの1列のコンテナ貯蔵ユニットに対応し、積み下ろしユニットは位置が相対的に一定したものであり、ただ対応する列のコンテナ貯蔵ユニットにおけるコンテナを出し入れするために用いられる。各積み下ろしユニットにおけるコンテナ取り出し搬送アセンブリは支持アセンブリ81に沿ってY軸方向に運動して、同列のコンテナ貯蔵ユニットにおける異なる高さのコンテナを取り出すことができる。
【0058】
一実施形態では、積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一の積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。積み下ろしユニットはX軸に沿ってキャリアにおける1列のコンテナ貯蔵ユニットに対応する位置まで運動することができ、コンテナ取り出し搬送アセンブリは支持アセンブリ81に沿ってY軸方向に運動して、この列のコンテナ貯蔵ユニットにおける異なる高さのコンテナを取り出すことができる。このような実施形態では、積み下ろしユニットの数はキャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数より少なく、積み下ろしユニットの数を相対的に減少させて、コンテナ積み下ろし装置の製造コストを低減させることができる。
【0059】
具体的な一実施例では、図1を参照し、キャリアには左から右へ4列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、積載ユニットが左右に二つ設けられ、且つそれぞれX軸方向に沿って運動する。左側の積載ユニットを左側の2列のコンテナ貯蔵ユニットに対応付けることができ、右側の積載ユニットを右側の2列のコンテナ貯蔵ユニットに対応付けることができる。
【0060】
一実施形態では、支持アセンブリ81はY軸方向に沿って延在するスライドレールを設置した支柱を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して支柱にスライド可能に組み合わせられ、支柱に沿って異なる高さまで上下に移動して、異なる高さのコンテナ貯蔵ユニットに対応することができる。
【0061】
スライドレールはスライド溝、スライドロッド等の構造であり得、コンテナ取り出し搬送アセンブリにはスライド溝に対応するスライダ又はローラ、スライドロッドに対応するスライドスリーブ等の構造を設置できる。上記構造はただ例として示したものであり、本開示で具体的に制限しなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリが支柱に沿ってY軸方向に運動することを実現できるものであればよい。
【0062】
一実施形態では、各積み下ろしユニットは独立して制御されて、独立して動作することができる。少なくとも二つの積み下ろしユニットは同時に動作して、異なる列のコンテナ貯蔵ユニットにおけるコンテナを出し入れすることができる。そのうちの一つ又はいくつかの積み下ろしユニットがキャリアにおけるコンテナを取り出す時に、他の積み下ろしユニットはコンテナをキャリアに置くことができる。積み下ろしユニットを独立して制御することで、コンテナ積み下ろし装置の柔軟性がより高くなり、作業効率もより高くなる。
【0063】
一実施形態では、図1を参照し、支持アセンブリ81を取り付けるドアフレームアセンブリ82を更に含み、ドアフレームアセンブリ82は床面、壁、天井等の位置に固定できる。ドアフレームアセンブリ82は扉型構造、枠型構造等として設置できる。扉型アセンブリはキャリアと並列して設置でき、扉型アセンブリはX軸方向に沿って延在する。支持アセンブリ81は一端をドアフレームアセンブリ82の頂部に接続でき、他端をドアフレームアセンブリ82の底部に接続できる。ドアフレームアセンブリ82が扉型構造として設置された時に、支持アセンブリ81の他端を床面のような他の支持面に接続してもよい。
【0064】
積み下ろしユニットがX軸方向に沿って運動できる実施形態では、ドアフレームアセンブリ82は少なくとも頂部にX軸方向に沿って延在するレールが設置されており、支持アセンブリ81はドアフレームアセンブリ82におけるレールにスライド可能に組み合わせられてX軸方向に運動することができる。ドアフレームアセンブリ82におけるレールはスライド溝、スライドロッド等の構造であってよく、本開示で具体的に制限することがない。
【0065】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れし、本願はコンテナ取り出し搬送アセンブリがコンテナを出し入れする具体的な方式を限定しない。ここで、挟持フォーク式構造のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、同時にZ軸方向に沿って伸びたり縮んだりしてコンテナの出し入れを実現できる二つの伸縮アームを含む。挟持フォーク式構造は従来技術であり、当業者であれば実施でき、ここで詳細な説明を省略する。当然ながら、コンテナ取り出し搬送アセンブリは他の方式によってコンテナを出し入れするように設置してもよい。
【0066】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは異なる目標位置の間でコンテナを転送するために用いられる。コンテナ取り出し搬送アセンブリは主に、載置アセンブリと出し入れアセンブリを設置する基盤を含み、載置アセンブリはコンテナを載置するために用いられ、且つコンテナ収納用の収納空間を有し、出し入れアセンブリは第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられる。
【0067】
出し入れアセンブリの運動軌跡は第1運動軌跡と第2運動軌跡を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、出し入れアセンブリに接続されて出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡と第2運動軌跡を運動させる運動アセンブリと、運動アセンブリを駆動して運動させる駆動アセンブリとを更に含む。
【0068】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第1運動軌跡を運動させる時に、運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間を運動させ、伸びたり縮んだりする等の往復運動によって第1目標位置に位置するコンテナを載置アセンブリに積載したり、載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするように構成されている。
【0069】
ここで、この第1目標位置、第2目標位置はキャリアにおける対応するコンテナ位置であってよい。第1目標位置と第2目標位置は同一のコンテナ位置であってもよいし、異なるコンテナ位置であってもよく、ここで限定されない。
【0070】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第2運動軌跡を運動させる時に、運動アセンブリは、コンテナが載置アセンブリの収納空間に入ってこの載置アセンブリに載置できるように、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されている。
【0071】
本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリでは、第1運動軌跡において、運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間を運動させ、第2運動軌跡において、運動アセンブリは、コンテナがこの収納空間内に収納できるように、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間から離れ、又はこの収納空間を運動する。本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリでは、出し入れアセンブリは載置アセンブリの空間を占用することがなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリは構造がよりコンパクトで、狭い動作空間に適応できる。
【0072】
一実施形態では、図2に示すように、基盤1はコンテナ取り出し搬送アセンブリを支持するものであり、平板型、枠型等の任意構造として設置でき、載置アセンブリ2の底部又は周りに設置でき、当業者であれば基盤の構造と位置を選択できる。図1に示すように、基盤1は枠型構造として設置されており、載置アセンブリ2の下方に設置されて載置アセンブリ2を支持することができる。載置アセンブリ2にはコンテナ支持用の載置面が設置されており、載置面の上方は上記コンテナを収納するための収納空間である。
【0073】
一実施形態では、運動アセンブリ4はガイド機構41及びスライド機構42を含む。図4図7に示すように、ここで、ガイド機構41は連通した第1ガイド部411、第2ガイド部412を含み、第1ガイド部411、第2ガイド部422はそれぞれ運動アセンブリの第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定している。即ち、運動アセンブリは第1ガイド部411、第2ガイド部422の延在方向に沿って運動し、第1ガイド部411に沿って、第2ガイド部422に組み合わせられるまで運動できる。
【0074】
スライド機構42とガイド機構41は協働し、また、スライド機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動するように構成されている。出し入れアセンブリ3はスライド機構42に接続されており、スライド機構42は第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3を連動させて第1運動軌跡と第2運動軌跡に沿って運動させる。
【0075】
本開示の具体的な一実施形態では、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在するように構成され、第2ガイド部412は第1ガイド部412と異なる方向に位置する。スライド機構42は、第1ガイド部411に沿って移動する過程で、出し入れアセンブリ3が直線方向に沿って載置アセンブリ2の収納空間を運動するように構成されている。運動アセンブリ4は第1ガイド部411に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3を連動させてコンテナを水平方向に沿って載置アセンブリ2に積載させることができる。
【0076】
更に、運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412まで移動した後、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の収納空間の外に位置するようになるまでこの収納空間から次第に離れるように構成されている。
【0077】
具体的には、出し入れアセンブリ3は第1運動軌跡を運動している時に、載置アセンブリ2の上方に位置し、且つ載置アセンブリ2の延在方向に沿って運動する。出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の前端から伸びるまで載置アセンブリ2の上方の収納空間から運動でき、それによって載置アセンブリ2の前方の第1目標位置に位置するコンテナを積載でき、出し入れアセンブリ3は逆方向に運動すると、積載されたコンテナを載置アセンブリ2に対応する位置まで運動させることができ、これでコンテナを載置アセンブリ2に置くことができる。
【0078】
当然ながら、別のユースケースで、コンテナが載置アセンブリ2に位置するようになった後、上記と同じ運動方式によって、出し入れアセンブリ3はこのコンテナを第2目標位置に下ろすことができる。
【0079】
第2ガイド部412と第1ガイド部411が異なる方向に位置するので、運動アセンブリ4が第2運動軌跡に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3は載置アセンブリ2から次第に離脱するように載置アセンブリ2の収納空間から離れることができ、その後、コンテナは完全に載置アセンブリ2の上に移動するか、載置アセンブリ2の収納空間を通過することができる。
【0080】
ガイド機構41において、第2ガイド部412は第1ガイド部411の先端部に接続され、且つ第1ガイド部411自身の延在方向からずれている。
【0081】
本開示の一実施形態では、スライド機構42が第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の一方側に移動して載置アセンブリ2の収納空間から離れるように構成されている。この位置中の「一方側」は載置アセンブリ2の延在方向に対するものである。例えば,図2の図方向を参照すると、載置アセンブリ2は左側から右側方向へ延在し、この位置中の「一方側」とは載置アセンブリ2の前側又は後側を指す。
【0082】
この実施例では、第1ガイド部411は載置アセンブリの延在方向に沿って延在していてもよく、第2ガイド部はこの第1ガイド部411と同一の水平面内に位置し、且つ載置アセンブリの一方側から離れ、又は次第に離れる方向に向かって延在するようになってもよい。
【0083】
本開示の別の実施形態では、第2ガイド部412は第1ガイド部411の上方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して上向きに延在し、二つのガイド部の間は鈍角夾角を形成している。運動アセンブリ4が第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の上方に移動して載置アセンブリ2の収納空間から離れるように構成されている。この時に、出し入れアセンブリ3、運動アセンブリ4と載置アセンブリ2との間の距離は収納空間の高さより高くなければならない。
【0084】
本開示の別の実施形態では、図3図6に示すように、第2ガイド部412は第1ガイド部411の下方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に沿って直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411と同一の鉛直平面内に位置し、且つ第1ガイド部411に対して傾斜して下向きに延在し、二つのガイド部の間は鈍角夾角を形成している。運動アセンブリ4は、第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の下方に移動して載置アセンブリ2の収納空間を回避するように構成されている。
【0085】
この実施形態では、載置アセンブリ2の中央領域に出し入れアセンブリ3と運動アセンブリ4が通過するための隙間又は空間を設置できる。運動アセンブリ4は出し入れアセンブリ3を連動させて第2運動軌跡を運動させる時に、載置アセンブリ2の中央の隙間又は空間を通ることができ、それによって収納空間よりも低い下方に運動できる。
【0086】
本開示のガイド方式はガイド板、ガイドロッド、レール等の一般的なガイド構造であってよい。第1ガイド部と第2ガイド部はガイド機構に開設されたスライド溝又はガイド孔であってもよく、又は方向が異なり且つ端部が接続された2本のガイドロッドであってもよい。上記のガイド機構はただ例として示したものであり、方向が異なる二つのガイド部を有する構造が全て本開示の保護範囲内に含まれることが当業者に理解される。
【0087】
本開示の具体的な一実施形態では、図3図5に示すように、ガイド機構41はガイド板であり、第1ガイド部411と第2ガイド部412はガイド板に開設された互に連通するガイド溝であり、スライド機構42はこのガイド溝にガイド可能に組み合わせられ、ガイド溝に沿ってスライド可能である。ガイド溝はガイド板の一方側又は相対的両側に設置してもよいし、ガイド板の両側を貫通して貫通溝を形成してもよい。ガイド板は載置アセンブリに対して縦方向に分布され、収納空間を回避するためにガイド板の上端面が載置アセンブリ2の載置面より低い。第1ガイド部41は水平方向に沿って延在するガイド溝として構成され、第2ガイド部42は第1ガイド部411の先端部から傾斜して下向きに延在するガイド溝として構成され、スライド機構42は出し入れアセンブリ3を連動させて第2ガイド部412に沿って運動させる時に、載置アセンブリ2の中央の隙間又は空間を通って、出し入れアセンブリが載置アセンブリの収納空間から離れるように運動することができる。
【0088】
本開示の一実施形態では、図4図5図6を参照し、スライド機構42は固定部421とスライド部422を含み、固定部421とスライド部422はスライド可能に組み合わせられ、それによりスライド部422は外力の作用下で固定部421に対してスライド可能である。固定部421は駆動アセンブリ5に制御され、駆動アセンブリ5は直線運動の駆動力を提供でき、固定部421を駆動して第1ガイド部411、第2ガイド部412の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動させる。スライド部422が更にガイド可能に第1ガイド部411、第2ガイド部412に組み合わせられ、出し入れアセンブリ3がスライド部422に設けられており、スライド部422は出し入れアセンブリ3を連動させて第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動させることができ、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して延在し、第1ガイド部411に対して鈍角夾角を形成している。
【0089】
固定部421とスライド部422との間の相対的運動の方向は第1ガイド部411の延在方向に垂直に設置できる。駆動アセンブリ5は固定部421によってスライド部422を連動させて同時に運動させることができ、固定部421の運動方向は第1ガイド部411の延在方向と一致し、第2ガイド部422の延在方向と一致しない。
【0090】
図6を参照し、固定部421の運動方向が第2ガイド部422の延在方向と異なるので、駆動アセンブリ5が固定部421を駆動して水平方向に沿って直線で運動させる時に、スライド部422は第2ガイド部422の制限作用下で、次第に固定部421に対して上向きに運動し、それによって、載置アセンブリ2の収納空間内に入るように出し入れアセンブリ3を連動させて上向きに運動させ、逆方向に運動すると、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の収納空間から離れる。
【0091】
図5を参照し、スライド部422が第1ガイド部411に運動した後、固定部421の運動方向が第1ガイド部411の延在方向と一致するので、固定部421の継続的運動過程で、固定部421とスライド部422との間で相対的運動が発生せず、つまり、固定部421とスライド部422はいずれも水平方向に直線で運動し、それによって、スライド部422は出し入れアセンブリ3を連動させて載置アセンブリ2の収納空間を直線で運動させて、出し入れアセンブリ3を伸ばすことができ、逆方向の場合は出し入れアセンブリ3が後退する。
【0092】
固定部421とスライド部422はいずれも塊状構造として設けてもよく、具体的な一実施形態において、図3図6に示す視角では、ガイド機構41は立てて設けられたガイド板であり、第1ガイド部411と第2ガイド部412はガイド板に設置された長穴又は貫通穴である。ここで、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して下向きに延在している。固定部421は先端が一体に接続される2枚の挟み板を含んでよく、固定部421の2枚の挟み板の間にスライド溝が設置されており、スライド部422は固定部421の2枚の挟み板の間に挟持され、且つ固定部421内のスライド溝に組み合わせられ、固定部421に対してスライド可能である。スライド部422も先端が一体に接続される2枚の挟み板を含み、2枚の挟み板の間に隙間が残され、ガイド板はスライド部422の2枚の挟み板の間に位置する。スライド部422の2枚の挟み板の間には更にスライド部材が接続されており、スライド部材はスライド可能に第1ガイド部411と第2ガイド部412に組み合わせられる。スライド部材はピン軸、スライダ等の構造であってもよいし、ガイド板との間の摩擦力を軽減可能なローラであってもよい。
【0093】
駆動アセンブリ5は直線駆動力を提供し、スライド機構42とガイド機構41は駆動アセンブリ5と出し入れアセンブリ3との間に接続され、駆動アセンブリ5の直線駆動力を第1ガイド部411と第2ガイド部412の2方向に沿う駆動力に変換して、出し入れアセンブリ3を連動させて方向が異なる第1運動軌跡と第2運動軌跡を運動させることができる。
【0094】
駆動アセンブリ5としてリニアモータ、リードスクリューアセンブリ、ラックアンドピニオン、伝送ベルト等を選択でき、直線運動を実現できる駆動装置であれば、全て本開示の保護範囲内に含まれる。具体的な一実施形態では、駆動アセンブリ5はベルトプーリ構造であり、図3を参照し、それは少なくとも二つのプーリ51、プーリ51に巻き付ける伝送ベルト52、及びプーリ51を駆動して回転させるモータを含み、モータの出力端はそのうちの一つのプーリ51に直接接続してもよく、歯車アセンブリ等の伝動構造を介してプーリ51に伝動可能に接続してもよい。伝送ベルト52の運動方向は第1ガイド部411の延在方向と一致する。スライド機構42の固定部421は伝送ベルト52に固定的に接続されている。モータは回転方向を調整することで、プーリ51と伝送ベルト52によって固定部421を連動させて往復運動させることができる。
【0095】
駆動アセンブリ5は基盤1又は載置アセンブリに取り付けてもよいし、運動アセンブリ4のガイド機構41に取り付けてもよい。具体的な一実施形態では、ガイド機構41はガイド板であり、駆動アセンブリ5のプーリ51と伝送ベルト52はガイド板に設けられ、プーリ51は二つ設けられ、二つのプーリ51はそれぞれ第1ガイド部411と第2ガイド部412の両端に設けられ、且つ回転軸を介してガイド板に回転可能に接続され、固定部421には伝送ベルト52に固定的に接続される接続部材が設けられている。
【0096】
具体的な一実施形態では、図3に示すように、駆動アセンブリ5のプーリ51と伝送ベルト52はガイド板の一方側に設けられ、出し入れアセンブリ3は運動する時に駆動機構に干渉しないようにガイド板の他側に設けられている。モータはガイド板における第2ガイド部412に近い一端に設けられてよい。
【0097】
駆動アセンブリ5の伝送ベルト52の強度が低く、スライド部422の運動方向の安定性を向上させるために、延在方向が固定部421の運動方向と一致する少なくとも1本のガイドロッド43を設けてもよい。固定部421はガイドロッド43と一体に組み合わせられ、固定部421は伝送ベルト52の駆動下でガイドロッド43の延在方向に沿って直線で運動するように構成されている。ガイドロッド43は基盤1、載置アセンブリ2又はガイド機構41等の位置に設置可能である。
【0098】
図3に示す一実施形態では、ガイドロッド43がガイド板に接続されており、具体的には、2本のガイドロッド43の両端がそれぞれ取り付け座によってガイド板の両側に固定されている。固定部421にはガイドロッド43をスライド可能に係合するスライダ4220が設けられ、スライダ4220はガイドロッド43を貫通させるように設けられている。ガイドロッド43は2本設けられ、2本のガイドロッド43はそれぞれガイド板の相対的両側に設けられている。固定部421の二つの挟み板にはそれぞれ二つのガイドロッド43に沿ってスライドするスライダ4220が設けられている。
【0099】
出し入れアセンブリ3は様々な方式でコンテナを積載することができ、係合、磁力吸着、真空吸盤吸着等を含むが、それらに限定されない。具体的な一実施形態では、出し入れアセンブリ3は、コンテナの端面と協働してコンテナを積載するために用いられるように構成された吸盤機構31を含む。出し入れアセンブリ3は更に固定台32を含み、吸盤機構31は固定台32に接続され、固定台32はスライド機構42のスライド部422に接続されている。
【0100】
本開示の具体的な一実施形態では、図4図6を参照し、吸盤機構31と固定台32との間に吸盤機構31がコンテナを積載する時の衝撃力を緩衝するための緩衝装置33を設けてよい。緩衝装置33は吸盤機構31と固定台32との間に接続されたバネを含んでよく、吸盤機構31と固定台32との間に一定の可動マージンが残されており、吸盤機構31は外力作用下でバネの作用力を克服して固定部32に対して変位することができ、そのためバネは吸盤機構31の受けた外力を緩衝することができる。
【0101】
吸盤機構31は真空吸盤を用いることができ、その数は一つであっても、複数であってもよく、ここで限定されない。真空源を制御することで、コンテナの端面を吸着したり、放したりしてコンテナを載置アセンブリ又はキャリアに置くように、吸盤機構31を制御することができる。
【0102】
上記の実施例では、運動アセンブリは出し入れアセンブリを連動させて第1ガイド部に沿って往復運動させる過程で、出し入れアセンブリを伸ばしてキャリアの第1目標位置に位置するコンテナを吸着させ、且つコンテナを連動させて載置アセンブリに運動させることができる。この時に出し入れアセンブリはコンテナを放して、コンテナを載置アセンブリに置くことができる。
【0103】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリは、コンテナを連動させて完全に載置アセンブリに運動させた後、コンテナを放して、コンテナを完全に載置アセンブリに載置することができる。
【0104】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリは、コンテナが部分的に載置アセンブリに位置するようにコンテナを連動して運動させることができ、出し入れアセンブリがコンテナを放した後、プッシュ装置によってコンテナを完全に載置アセンブリに押すことができる。
【0105】
本開示の具体的な一実施形態では、載置アセンブリ2はコンテナを運送できるように配置され、載置アセンブリ2の両端はそれぞれ第1開口端、第2開口端と記してよい。図2の図方向を参照すると、載置アセンブリ2の左端は第1開口端であり、その右端は第2開口端である。載置アセンブリ2はその第1開口端と第2開口端との間で運動するようにコンテナを運送でき、収納空間は載置アセンブリ2の第1開口端と第2開口端との間に設けられている。
【0106】
一実施形態では、図2図3に示すように、載置アセンブリ2はコンベヤベルト21を含み、コンベヤベルト21の上面はコンテナを支持するための載置面であり、コンベヤベルト21は水平方向にコンテナを運送でき、コンベヤベルト21の運搬方向が第1ガイド部411の延在方向と一致する。出し入れアセンブリ3がコンテナを積載しながら第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に移動した時又はこの連通位置に近くなった時に、コンテナは連動して第1開口端に入り、この時に、出し入れアセンブリ3はコンテナを放し、且つ第2運動軌跡に沿って運動して載置アセンブリの収納空間から離れ、次に、完全にコンベヤベルト21に載置するように、コンベヤベルトによってコンテナを運動させることができる。
【0107】
載置アセンブリ2は、コンベヤベルト21と協働する複数本の伝動ローラ、及び伝動ローラによってコンベヤベルト21を駆動して回転させる駆動モータを更に含む。一実施形態では、載置アセンブリ2はベルトコンベヤであってよい。ベルトコンベヤの構造と原理は従来技術であり、当業者に理解可能であり、本開示では具体的に説明しない。
【0108】
一実施形態では、図2に示すように、コンベヤベルト21は二つ設けられてよく、二つのコンベヤベルト21は間隔をおいて設けられ、同一水平面に位置し、出し入れアセンブリ3と運動アセンブリ4は二つのコンベヤベルト21の間に設けられてよい。二つのコンベヤベルト21は同期して運動しながら、コンテナを運搬する。二つのコンベヤベルト21は同一駆動装置で駆動することができる。出し入れアセンブリ3は、第1運動軌跡に沿って所定位置まで運動した時に、二つのコンベヤベルト21の間から第1開口端に伸びてコンテナの端面を吸着することができ、第2運動軌跡に沿って所定位置まで運動した時に、二つのコンベヤベルト21の間に後退して載置面より低くなるまで運動することができる。
【0109】
本開示の具体的な一ユースケースでは、このコンベヤベルト21は更に、コンテナを第1開口端から第2開口端に輸送するか、第2開口端から第2開口端に輸送するように構成されている。例えば、コンベヤベルトの伝送によって、コンテナを第2開口端に輸送し、且つ第2開口端から他の目標位置に輸送することができ、例えば、ピッキングするようにワークステーションに輸送するか、ワークステーションとの輸送ラインに輸送する。なお、ワークステーション輸送ラインにおけるコンテナは第2開口端を経由して載置アセンブリ2に入ることも可能であり、載置アセンブリ2の輸送によって対応位置に到達した後、出し入れアセンブリは第1ガイド部に沿って運動し、載置アセンブリ2に位置するコンテナを第1開口端を経由してキャリアの目標位置に押して格納する。この過程で、出し入れアセンブリはただプッシュ作用によってコンテナをキャリアの目標位置に押して格納してもよいし、コンテナを吸着して、キャリアの目標位置にプッシュして格納してもよい。
【0110】
一実施形態では、コンテナが載置アセンブリ2の両側から落下することを防止するために、基盤1の両側位置に落下防止リブ22を設けてもよく、落下防止リブ22はコンベヤベルトの外側に位置し、そのようにコンテナをコンベヤベルト21に制限するために用いられるように構成可能である。具体的には、両側の落下防止リブ22は棒状構造として設けられ、且つコンベヤベルト21の延在方向と一致し、落下防止リブ22は載置アセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延在していてもよい。
【0111】
基盤1には更に、コンベヤベルト21上のコンテナが載置アセンブリの中心に移動するようにガイドするように配置される正確位置復帰ガイド機構23を設けてもよい。具体的には、図2に示すように、正確位置復帰ガイド機構23は基盤1の相対的両側に設けられ、両側の正確位置復帰ガイド機構23は載置アセンブリ2の中心線に対して対称して設けられている。コンテナが容易に両側の正確位置復帰ガイド機構23の間に入るように、正確位置復帰ガイド機構23の端部はフレア状構造として設けられている。
【0112】
落下防止リブ22と正確位置復帰ガイド機構23は互に独立して設けてもよいし、一体成形構造として設けてもよい。図2に示す実施形態では、落下防止リブ22と正確位置復帰ガイド機構23は一体に接続され、落下防止リブ22は第1開口端と第2開口端との間の中部領域で内側へ延在して正確位置復帰ガイド機構23を形成し、両側の正確位置復帰ガイド機構23の間の距離が落下防止リブ22の間の距離より小さく、また、コンテナが容易に正確位置復帰ガイド機構23の間に入るように、正確位置復帰ガイド機構23と両端の落下防止リブ22は斜面を介して接続され、フレア構造として形成されている。
【0113】
一実施形態では、コンテナ取り出し搬送アセンブリはコンテナ位置を検出するための検出装置を更に含む。出し入れアセンブリ3がコンテナを積み下ろして部分的に載置アセンブリ2に運動させた時に、検出装置はコンテナを検出でき、この時に出し入れアセンブリ3はコンテナを載置アセンブリ2に置くことができ、例えば、吸盤機構31がコンテナを放すように吸盤機構31の真空源を切断することができる。従って、出し入れアセンブリ3がいつコンテナを放すかは検出装置の検知位置に依存し、検出装置の検知位置は設計に応じて調整でき、最終的にコンテナをコンベヤベルトに載置できればよい。例えば、検出位置の検知位置は運動アセンブリ4が第1ガイド部における第2ガイド部に近い位置まで運動した時の位置である。
【0114】
検出装置は、センサ、赤外線走査装置、撮影装置等を含むが、それらに限定されなく、検出装置はコンテナを検出できた時に検出信号を生成し送信することができる。一実施形態では、検出装置は圧力センサであってよく、圧力センサは載置アセンブリ2に設けられ、コンテナが載置アセンブリ2の対応位置に移動した時に、圧力センサはコンテナの圧力を検出して検出信号を生成することができる。別の実施形態では、赤外線センサ等であってもよく、ここで具体的に説明しない。
【0115】
本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリはキャリアにおけるコンテナの転送に用いられ、コンテナを移送する時に、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置はキャリアにおける目標位置に対応しなければならない。
【0116】
実際の倉庫貯蔵環境では、平らかでない床面やキャリア取付誤差等の要因で、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置とキャリアにおける目標位置に偏差が生じることがある。位置精度を向上させるために、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアとの間の相対的位置を決定するために用いられるように配置された位置決めシステム6を更に含む。位置決めシステム6はコンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアの目標位置との間の位置偏差が予め設定された範囲に達したことを検出した時に、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整することが必要になる。
【0117】
位置決めシステムは視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールであってよく、キャリアにおける対応位置を認識することで、コンテナ又はコンテナ位置の位置情報を取得する。図2に示すように、位置決めシステムは相対的に基盤1に設けてよく、基盤1にはブラケット11を設けてよく、ブラケット11は、コンテナの運動に干渉しないように、載置アセンブリ2の上方に位置し、収納空間を回避している。ブラケット11は扉型構造として設けてよく、ブラケット11の底端が載置アセンブリ2の第1開口端の両側に固定的に接続されており、位置決めシステムはブラケット11の頂部に取り付けられ、載置アセンブリ2の上方に位置している。
【0118】
本開示の具体的な一実施形態では、位置決めシステム6は二次元結像モジュールであってよく、キャリアにおける各コンテナ位置にはそれぞれ二次元識別子が対応的に設置されており、この識別子はコンテナ位置の前側の横ビームの中心位置に位置する。二次元結像モジュールは、キャリアにおける識別子の位置情報を取得するために用いられるように配置されている。
【0119】
二次元結像モジュールは載置アセンブリ2の前端の中心位置に設けてよい。これは二次元結像モジュールがその前方の横ビームにおける識別子の位置情報を読み取ることに寄与する。二次元結像モジュールは横ビームにおける識別子の位置情報を取得した後、コンテナ取り出し搬送アセンブリの目標位置コンテナ位置に対する高さ偏差及び/又は水平偏差を得ることができ、それによってコンテナ取り出し搬送アセンブリの位置調整に基準を提供した。
(実施例2)
【0120】
本実施例は、コンテナ積み下ろし装置を提供し、具体的な構造と原理については実施例1の積み下ろしコンテナ積み下ろし装置を参照でき、同じ部分についてはここで詳細な説明を省略する。本実施例は、載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するために用いられるように構成され、実施例1中の落下防止リブと正確位置復帰ガイド機構を代替できる位置限定機構を更に含む点で実施例1と異なる。
【0121】
具体的には、図7を参照し、位置限定機構9は間隔をおいて設置された第1位置限定部91と第2位置限定部92を含み、第1位置限定部91、第2位置限定部92はそれぞれ載置アセンブリ2の両側に設けられ、コンテナは二つの位置限定部の間に置かれる。第1位置限定部91と第2位置限定部92は、載置アセンブリ2に対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動して、第1位置限定部91と第2位置限定部92との間の距離を調整して、異なる寸法のコンテナに適応できるように構成されている。キャリアに異なる規格のコンテナを置く時に、第1位置限定部91と第2位置限定部92との間の距離を調整することで、コンテナの寸法に適応することができる。第1位置限定部91、第2位置限定部92は棒状、板状、ローラ状等の構造として設けてよく、本開示はそれらに限定されなく、止めるようにコンテナ両側に設置できるものであればよい。
【0122】
一実施形態では、図7を参照し、コンテナ積み下ろし装置は更に第1位置限定部91と第2位置限定部92に取付基礎を提供できる第1ベース93を含み、第1位置限定部91と第2位置限定部92はいずれもスライド可能に第1ベース93に組み合わせられる。第1ベース93にはX軸方向に沿って延在する少なくとも1組のスライドガイド構造95を設けてもよく、第1位置限定部91と第2位置限定部92はスライドガイド構造95を介して第1ベース93に組み合わせられる。スライドガイド構造95はスライド溝、スライダ等の構造を含んでもよく、本開示で具体的に制限されない。好ましい実施例では、スライドガイド構造95は2組設けられ、ここで、2組のスライドガイド構造95はそれぞれ第1位置限定部91、第2位置限定部92の両端に近い。
【0123】
第1ベース93には、X軸方向に沿って運動する伝動機構94を設けてもよく、伝動機構94によって第1位置限定部91、第2位置限定部92を駆動してX軸方向に沿って第1ベース93上で運動させる。伝動機構94はラックアンドピニオン構造、リンク機構、プーリ機構等であってもよいが、それらに限定されなく、本開示はこれを制限しない。
【0124】
具体的な一実施形態では、図7を参照し、伝動機構94は伝動ベルトとプーリを含み、伝動ベルトはX軸方向に延在し、且つプーリに制御されて回転でき、プーリはモータによって駆動可能である。第1位置限定部91と第2位置限定部92は伝送ベルトの間隔された両側、即ち伝送ベルトの延在方向の両側に接続されてよい。伝送ベルトは環状構造となり、回転する時に伝送ベルトの間隔された両側が反対方向に移動するので、第1位置限定部91、第2位置限定部92を互に近づいたり、互に離れたりするように駆動でき、それによって両者間の相対的位置を調整する。
【0125】
別の実施形態では、位置限定機構9は載置アセンブリ2の上方の位置に設けられ、且つコンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成される。具体的には、コンテナを載置アセンブリ2と位置限定機構9との間に置くことができ、位置限定アセンブリの第1位置限定部91と第2位置限定部92は、載置アセンブリ2に干渉しないようにコンテナの相対的な二側面の頂部エッジに近い。位置限定機構9はブラケットによって基盤1に取り付けることができる。
【0126】
一実施形態では、図8を参照し、コンテナ積み下ろし装置は更に回転機構10を含んでもよく、回転機構10は、出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2を駆動してY軸線周りに回転させるように構成され、それによってコンテナに対する角度を柔軟的に調整できる。貯蔵位置におけるコンテナは衝突を受け、キャリアが安定しない等の原因で、水平面において出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2に対して姿勢偏差を生じることがあり、姿勢偏差が予め設定された許容閾値より大きければ、このコンテナは円滑に出し入れアセンブリ3に掴まれることが不可能となる。この時に、回転機構10によって出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2のコンテナに対する角度を対応的に調整駆動し、この姿勢偏差を解消し、姿勢偏差を予め設定された許容閾値より小さくすることができ、それによって、出し入れアセンブリ3は駆動されてキャリアにおけるコンテナを円滑に掴んで載置アセンブリ2に置くことができる。
【0127】
回転機構10は第2ベース101と回動支持部102を含んでもよく、回動支持部102は第2ベース101に回転可能に接続されている。第2ベース101は支持アセンブリ81に接続され、且つ支持アセンブリ81の延在方向に沿って運動するようになってもよく、載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3は回動支持部102に相対的に接続され、回動支持部102の回転軸線はY軸方向に沿って延在し、Y軸周りに第2ベース101に対して回転して、載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3とコンテナとの間の相対的角度を調整することができる。
【0128】
回動支持部102は板型構造、枠型構造等として設けてよく、載置アセンブリ2と出し入れアセンブリ3に支持作用を果たすことができる。具体的には、回動支持部102は枠型構造に接続された複数本の支持棒を含んでよく、載置アセンブリ2と出し入れアセンブリ3はボルト固定、溶接、貼り付け等の方式で回動支持部102に固定的に接続することができ、本開示でこれを限定しない。
【0129】
回動支持部102は軸受、回転軸及び軸スリーブ等の一般的な回転接続構造を介して第2ベース101に接続することができる。好ましい実施例では、図8を参照すると、回動支持部102は回動支持軸受103を介して第2ベース101に接続され、回動支持部102は相対的に回転する内輪と外輪とを有し、内輪、外輪の一方は回動支持部102に固定的に接続され、他方は第2ベース101に固定的に接続される。
【0130】
回転機構10は回動支持部102を駆動して回転させるための回動駆動機構を更に含んでもよい。回転機構10は直接回動支持部102に回転駆動可能に接続してもよいし、回動支持軸受103を駆動することで回動支持部102を連動して回転させてもよい。回動駆動機構はモータ、歯車セット、ベルトプーリ機構等を含むが、それらに限定されなく、本開示でこれを限定しない。本開示の一実施例では、回動支持軸受103の外輪は第2ベース101に固定的に接続され、内輪は載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3に固定的に接続され、回動駆動機構は同期ベルトと駆動プーリを含み、同期ベルトは駆動プーリと回動支持軸受103の内輪に接続され、駆動プーリは同期ベルトによって回動支持軸受103の内輪を駆動して回転させることができ、内輪は回動支持部102が載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3を連動させることで回転する。
【0131】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、キャリアの貯蔵位置を検出し、貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定するための第1センサを含む。第1センサは、コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時に、キャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時に、キャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる。
【0132】
第1センサは空位置検出信号又は非空位置検出信号を生成できる。コンテナを取り出す時に、第1センサは目標貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定し、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいて目標貯蔵位置におけるコンテナを掴み取るか、空位置検出信号に基づいてコンテナを掴み取る動作をしないことができ、それによって、出し入れアセンブリ3が空位置でない貯蔵位置にコンテナを置いて貯蔵位置に既存のコンテナが落下すること、又は空位置である貯蔵位置で無駄に掴み取る動作をすることを回避する。
【0133】
コンテナを取り出す過程で、第1センサが非空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいて貯蔵位置におけるコンテナを掴み取り、且つ載置アセンブリ2に置き、第1センサが空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は空位置検出信号に基づいてコンテナを掴み取る動作をしない。
【0134】
コンテナを置く過程で、第1センサが空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は空位置検出信号に基づいて載置アセンブリ2におけるコンテナを貯蔵位置に置き、第1センサが非空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいてコンテナを置く動作をしない。
【0135】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含む。コンテナ積み下ろし装置は、更に、第2センサが決定した、コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、姿勢偏差を解消するために用いられる。
【0136】
具体的には、第2センサはコンテナの三次元位置を検出して、X軸方向での偏差、Y軸方向での偏差及び水平面方向での角度偏差を含む、コンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとの間の三次元偏差を決定することができる。位置偏差に基づいて、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、ドアフレームアセンブリ82、支持アセンブリ81に沿ってX軸、Y軸方向に運動することで位置を調整し、X軸、Y軸方向での偏差を解消することができ、取り出し搬送コンテナは、更に、回転機構10を介してY軸周りに回転することで、コンテナに対する平面での角度偏差を調整することができる。
【0137】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとのX軸方向での位置偏差、即ち水平偏差を決定し、支持アセンブリ81は水平偏差に基づいて、X軸方向に沿って対応距離移動して、コンテナ取り出し搬送アセンブリのX軸方向での位置をコンテナに対応付ける。
【0138】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとのY軸方向での位置偏差、即ち高さ偏差を決定し、コンテナ取り出し搬送アセンブリは高さ偏差に基づいて、支持アセンブリ81に沿って対応距離移動して、コンテナ取り出し搬送アセンブリのY軸方向での位置をコンテナに対応付ける。
【0139】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとの水平面方向での角度偏差を決定し、この角度偏差はコンテナとZ軸方向との間の角度偏差である。コンテナ取り出し搬送アセンブリは角度偏差に基づいて、回動支持部102を介してY軸周りに回転して、角度をコンテナの角度と一致させる。角度調整によって、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸方向にコンテナに対してX軸方向の位置偏差を生じる可能性があり、この位置偏差に基づいて、支持アセンブリ81はX軸方向に沿って位置を調整することで、コンテナ取り出し搬送アセンブリとコンテナの水平面方向での角度と位置の対応を実現させることができる。
【0140】
安全の面を考慮すると、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、三次元位置情報に基づいて予め設定された移動閾値範囲内でX軸、Y軸に沿って移動し、且つ予め設定された回転閾値範囲内で対応する回転角度をもって回転すべきである。この予め設定された移動閾値は最大移動距離であり、予め設定された回転閾値は最大回転角度である。移動必要な距離が予め設定された移動閾値を超え、又は回転必要な角度が予め設定された回転閾値を超えた場合に、コンテナ取り出し搬送アセンブリはコンテナの出し入れを停止し、異常を報告し、それによってコンテナを出し入れする時にキャリアの枠に衝突することを回避する。
【0141】
第2センサに基づいてコンテナ取り出し搬送アセンブリのコンテナに対する位置を調整する時に、水平偏差、高さ偏差又は角度偏差の調整順序は任意に並べることができ、ここで限定されない。好ましい実施形態では、第2センサの位置は相対的にコンテナ取り出し搬送アセンブリの中心に設けるべきであり、これはコンテナ取り出し搬送アセンブリの中心とコンテナの中心を合わせることに寄与し、伝統的な方法と比べると、コンテナにタグを貼り付けることを回避でき、合わせ精度を向上させた。
【0142】
第1センサ、第2センサは二つのセンサであっても、同一のセンサであってもよく、本開示はこれを限定しない。第1センサ、第2センサは視覚センサ、深度情報センサ又は3Dセンサ等であってもよいが、それらに限定されなく、当業者は従来技術に基づいて選択でき、三次元位置情報を取得できるものであればよい。
(実施例3)
【0143】
本実施例はコンテナ積み下ろし装置を提供し、図9に示すように、コンテナ積み下ろし装置は、実施例1で開示されたコンテナ取り出し搬送アセンブリを設置した筐体7を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、筐体7を移動するように配置され、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置は筐体において調整可能である。コンテナ取り出し搬送アセンブリの具体的な構造と原理については実施例1を参照されたく、本実施例では詳細な説明を省略する。
【0144】
具体的には、図9に示すように、筐体7は互に垂直なX軸レール71とY軸レール72とを含み、X軸レール71とY軸レール72は鉛直平面に設置されている。具体的には、Y軸レールはX軸レールに沿って運動するように構成され、コンテナ取り出し搬送アセンブリはY軸レールに沿って運動するように構成されている。運動アセンブリ4は出し入れアセンブリを連動させてZ軸方向に沿って第1運動軌跡を運動させるように構成され、X軸、Y軸及びZ軸は三次元座標系を構成している。
【0145】
一実施形態では、筐体7はドアフレームアセンブリを含み、X軸レール71は接地レール構造とドアフレームアセンブリに設置された天井レール構造とを含む。X軸レール71は水平方向に沿って延在し、Y軸レール72は鉛直方向に沿って延在している。Y軸レール72は支柱構造であってもよく、Y軸レール72の両端はそれぞれ接地レール構造と天井レール構造にガイド可能に組み合わせられ、Y軸レール72は接地レール構造と天井レール構造に沿って水平に運動する。
【0146】
具体的には、二つのX軸レール71にはそれぞれX軸レール71に沿って水平方向に移動できるX軸移動板が設けられ、Y軸レール72の両端はそれぞれ二つのX軸移動板に固定的に接続されている。Y軸レール72にはY軸レール72に沿って鉛直方向に移動できるY軸移動板が設けられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリはY軸移動板に固定的に接続されている。X軸移動板、Y軸移動板には更にガイドアセンブリを取り付けてもよく、ガイドアセンブリによって対応するX軸レール71、Y軸レール72に沿ってスライドする。
【0147】
筐体7には更にX軸駆動ユニット及びY軸駆動ユニットを含む駆動システムが設けられている。ここで、X軸駆動ユニットはY軸レール72を駆動してX軸レール71に沿って運動させるために用いられ、Y軸駆動ユニットはコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動してY軸レール72に沿って運動させるために用いられ、それによって、コンテナ取り出し搬送アセンブリを対応位置に運動させることができ、例えば、キャリアにおける目標位置に対応付ける。駆動システムは駆動モータ、伝動歯車、伝動チェーン、リードスクリューアセンブリ等を含んでよく、駆動システムの上記機能を実現するために、当業者は従来技術に基づいて配置できる。
【0148】
本開示の一実施形態では、Y軸レール72は少なくとも二つ設けられていてもよく、少なくとも二つのY軸レール72は上下の二つのX軸レール71の間で相対的に独立して運動する。各Y軸レールには少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリが設けられており、各Y軸レールにおけるコンテナ取り出し搬送アセンブリはいずれも独立して運動でき、コンテナ積み下ろし装置の作業効率が高くなった。
【0149】
本実施例では、コンテナ積み下ろし装置はキャリアにおけるコンテナを転送するために用いられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸レール71とY軸レール72に沿って筐体7を移動して、キャリアの目標位置に移動することができる。
【0150】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアにおける目標位置との間の位置偏差を決定するための位置決めシステム6を備えている。位置決めシステム6はカメラ等の二次元結像モジュールを選択してもよいし、深度カメラやパノラマカメラ等の三次元結像モジュールを選択してもよく、目標位置の位置情報を取得できる。
【0151】
一実施形態では、位置決めシステム6として二次元結像モジュールが選択され、キャリアの各コンテナ位置にそれぞれ二次元識別子が対応して設けられており、二次元結像モジュールはキャリアにおける識別子の位置情報を取得するために用いられるように配置されている。二次元結像モジュールが取得した識別子位置に基づいて、水平方向と鉛直方向の偏差を含む、コンテナ取り出し搬送アセンブリと識別子との位置偏差を比較、分析することができる。二次元結像モジュールが取得した識別子との位置偏差に基づいて、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸レール71、Y軸レール72によって調整でき、コンテナ取り出し搬送アセンブリと目標位置間の精度が向上する。
【0152】
コンテナ積み下ろし装置のX軸レール71、Y軸レール72は枠型構造として設けられ、構造がコンパクトなコンテナ取り出し搬送アセンブリを採用してそれに組み合わせることで、狭い動作空間で動作可能で、空間利用率が高くなり、倉庫貯蔵空間の容量の増加に寄与する。
(実施例4)
【0153】
本実施例は倉庫貯蔵システムを提供し、コンテナを用いて荷物を格納し、コンテナ中の荷物に迅速な転送、ピッキング等の作業を行うことができ、作業効率を向上させ、労働力を軽減させることができる。
【0154】
図10を参照し、倉庫貯蔵システムは、操作作業スペース、キャリア滞在エリア、及び実施例1、実施例2で提供されたコンテナ積み下ろし装置を設置したワークステーションエリアを含む。ここで、キャリア滞在エリアはキャリアが滞在するためのものであり、キャリアにはコンテナを格納するための複数の貯蔵位置が設けられており、コンテナ積み下ろし装置はキャリアにおけるコンテナを出し入れし、転送することができ、操作作業スペースではコンテナ中の荷物をピッキングすることができる。コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースとキャリア滞在エリアとの間に位置し、且つ操作作業スペースとキャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成されている。
【0155】
出し入れコマンドにより、コンテナ積み下ろし装置のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、目標コンテナの所在する貯蔵位置の位置に対応するように、X軸、Y軸方向に沿って移動し、次に出し入れアセンブリ3はZ軸方向に沿ってコンテナを掴み取り、コンテナを載置アセンブリ2に置く。コンテナ積み下ろし装置は更に載置アセンブリ2上のコンテナを操作作業スペースに転送でき、操作作業スペースでコンテナ内の荷物のピッキングを完了する。ピッキング完了後、コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースのコンテナを取り出し、コンテナをキャリア上の目標貯蔵位置に転送して格納することができる。
【0156】
操作作業スペースでは任意の倉庫貯蔵操作を実現でき、それは棚に対する荷物の荷取り操作、荷置き操作、棚卸し操作及び荷揃え操作の少なくとも一種を含むが、それらに限定されない。例えば、操作作業スペースでピッキング・荷取り操作を実現する時に、この操作作業スペースはピッキング・荷取り作業スペースとすることができる。
【0157】
一実施形態では、キャリア滞在エリア内にはキャリアが滞在するための滞在スペースが少なくとも二つ設けられ、滞在スペースに異なるキャリアを放置でき、倉庫貯蔵システムにより大きい貯蔵容量を持たせる。キャリアは、対応する滞在スペースに固定するように設けてもよいし、異なる滞在スペースに移動できるように設けてもよく、より便利に且つ柔軟的に使用できる。
【0158】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つ設けられ、それぞれ異なる滞在スペースに位置する異なるキャリアに一対一に対応する。コンテナ積み下ろし装置とキャリアの位置は相対的に一定したものであり、異なるコンテナ積み下ろし装置は相対的に独立して動作でき、高い作業効率を有する。
【0159】
一具体的実施形態では、ワークステーションエリアはコンテナを運搬するための輸送ラインを更に含む。輸送ラインは輸送ライン入口と輸送ライン出口とを含み、輸送ラインはコンテナを輸送ライン入口から輸送ライン出口まで運搬できる。操作作業スペースは輸送ラインの輸送経路に位置し、運搬過程で、操作作業スペースでコンテナにピッキング作業を行うように、コンテナを操作作業スペースに運送でき、ピッキング完了後、コンテナは輸送ライン出口まで運送されることが可能である。
【0160】
輸送ライン入口と輸送ライン出口にはそれぞれコンテナ積み下ろし装置が設けられている。ここで、輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、ここで、輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出してキャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くことに用いられる。輸送ライン入口と輸送ライン出口に位置するのは二つの異なるコンテナ積み下ろし装置であっても、同一のコンテナ積み下ろし装置であってもよい。輸送ラインとしてベルトコンベヤ、ローラコンベヤ、チェーンコンベヤ等のタイプを選択でき、本開示はこれを限定しない。
【0161】
操作作業スペースでは、人工又はインテリジェントロボットによってピッキング作業を行うことができ、操作作業スペースは複数設けることができ、複数の操作作業スペースは輸送ラインに配列して、相対的に独立して動作することができ、ピッキング効率を向上させることができる。
【0162】
倉庫貯蔵システムが動作する時に、輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置はコンテナ取り出しコマンドによりキャリアにおける目標位置のコンテナを取り出し、次にコンテナを輸送ライン入口に運送する。輸送ラインはコンテナを操作作業スペースに運送し、操作作業スペースでコンテナ中の荷物をピッキングし、ピッキング完了後、コンテナは輸送ラインによって輸送ライン出口に運送される。輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置はコマンドにより輸送ライン出口のコンテナを取り出し、次にコンテナをキャリアの目標貯蔵位置に運送する。
【0163】
倉庫貯蔵システムはコンテナ積み下ろし装置によってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、キャリアと操作作業スペースエリアとの間でのコンテナの転送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例5)
【0164】
本実施例は、制御サーバ及び実施例1、実施例2で提供されたコンテナ積み下ろし装置に適用されるコンテナ出し入れ方法を提供し、制御サーバは、コンテナ積み下ろし装置をコンテナ出し入れ作業を行うように制御することができる。図11を参照し、コンテナ出し入れ方法は下記のステップを含む。
【0165】
制御サーバがコンテナ積み下ろし装置へ出し入れコマンドを送信する。
【0166】
具体的には、出し入れコマンドはキャリアにおける目標貯蔵位置のコンテナを取り出すコマンド、又は、コンテナ積み下ろし装置におけるコンテナをキャリアの目標貯蔵位置に置くコマンドである。コンテナ積み下ろし装置はシステムに予め記憶された目標貯蔵位置座標により、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標貯蔵位置に対応する位置に移動させることができ、次にコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動してZ軸に沿って運動させ、目標貯蔵位置におけるコンテナを取り出すか、コンテナ取り出し搬送アセンブリにおけるコンテナを目標貯蔵位置に置く。
【0167】
コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同一キャリアにおけるコンテナに対して同時に出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御する。
【0168】
具体的には、コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、積載ユニット同士は互に独立して制御され、それらは同時に出し入れ操作を行ってもよいし、ただ一部の積載ユニットは動作してもよい。制御サーバは、少なくとも二つのコンテナを同時に出し入れする出し入れコマンドをコンテナ積み下ろし装置へ送信することができ、コンテナ積み下ろし装置は出し入れコマンドに基づいて積み下ろしユニットを同時に制御して出し入れ操作を行わせ、作業時間を効果的に省き、作業効率を向上させることができる。
(実施例6)
【0169】
本実施例は、制御サーバ、自動搬送デバイス及び実施例4で開示された倉庫貯蔵システムに適用されるコンテナ出し入れ方法を提供する。
【0170】
図12を参照し、本実施例のコンテナ出し入れ方法は下記のステップを含む。
【0171】
制御サーバがタスクオーダーにより自動搬送デバイスへ搬送コマンドを送信し、倉庫貯蔵システムへ出し入れコマンドを送信する。
【0172】
自動搬送デバイスはキャリア搬送用の搬送ロボットであってよく、例えば、自動搬送デバイスは昇降装置によってキャリア底部からキャリアを突き上げ、次にキャリアを運送することができる。制御サーバが倉庫貯蔵システムへ送信する出し入れコマンドは、キャリアの目標貯蔵位置におけるコンテナを取り出すコマンド、又は、コンテナをキャリアにおける目標貯蔵位置に置くコマンドであってよい。ここで、目標貯蔵位置は自動搬送デバイスが搬送したキャリアに位置する。
【0173】
自動搬送デバイスが受信した搬送コマンドに基づいて、キャリアをキャリア滞在エリアに搬送するか、キャリアを前記キャリア滞在エリアから搬出する。
【0174】
出し入れコマンドがコンテナを取り出すコマンドである時に、自動搬送デバイスはキャリアをワークステーションエリアのキャリア滞在エリアに搬送し、キャリアの位置をコンテナ積み下ろし装置の位置に対応付け、次にコンテナ積み下ろし装置はキャリアにおける目標貯蔵位置のコンテナを取り出すことができる。
【0175】
出し入れコマンドがコンテナを置くコマンドである時に、キャリアはコンテナをキャリア滞在エリアにあるキャリアに置き、次に自動搬送装置はこのキャリア滞在エリアにあるキャリアを搬出し、キャリア滞在エリアを空ける。
【0176】
コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同時にコンテナに対して操作作業スペースと同一キャリアとの間で出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御する。
【0177】
コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースとキャリアとの間でコンテナを移送できる。出し入れコマンドがコンテナを取り出すコマンドである時に、コンテナ積み下ろし装置は、キャリアにおけるコンテナを操作作業スペースに転送するように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御し、出し入れコマンドがコンテナを置くコマンドである時に、コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースにおけるコンテナをキャリアに運送するように積み下ろしユニットを制御する。
【0178】
本実施例のコンテナ出し入れ方法において、制御サーバ、自動搬送デバイス及び倉庫貯蔵システムによってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例7)
【0179】
本実施例は、図13に示すように、ワークステーションエリア、キャリア滞在エリア及び実施例3で開示されたコンテナ積み下ろし装置を含むピッキングシステムを提供し、コンテナ積み下ろし装置の具体的な構造と原理については本実施例で詳細に説明しない。
【0180】
キャリア滞在エリアはキャリアが滞在するために用いられるように構成され、コンテナ積み下ろし装置はワークステーションエリアとキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成され、ワークステーションエリアには操作作業スペースが設けられており、操作作業スペースにおいてコンテナ中の荷物を仕分けすることができる。
【0181】
本開示の一実施形態では、ワークステーションエリアは更にコンテナを運搬可能な輸送ラインを含んでもよい。輸送ラインはコンテナ取り出し搬送アセンブリから転送されてきたコンテナを受け取るために用いられ、操作作業スペースに位置する作業員は輸送ラインにおけるコンテナをピッキングでき、又は、輸送ラインは輸送ラインに位置するコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリに輸送するために用いられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリに輸送されるコンテナはピッキング済みコンテナである。
【0182】
コンテナ積み下ろし装置は、オーダーによりキャリアにおける目標位置のコンテナを積載し、次に目標コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインに運送することができ、操作作業スペースの作業員はオーダーにより輸送ラインにおけるコンテナ内の荷物をピッキングすることができ、ピッキング完了後、コンテナは輸送ラインによってコンテナ積み下ろし装置に運送され、積み下ろし装置はコンテナをキャリアに戻すことができる。ピッキングシステムはコンテナ積み下ろし装置によってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、キャリアとワークステーションエリアとの間でのコンテナの転送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例8)
【0183】
本実施例はコンテナ取り出し方法を開示し、実施例3で開示されたピッキングシステムによって実施し、図14に示すように、下記のステップS1000、ステップS2000、ステップS3000及びステップS4000を含む。
【0184】
ステップS1000で、コンテナ積み下ろし装置がコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0185】
業務システムはコンテナを取り出すコマンドをコンテナ積み下ろし装置に送信し、コンテナ積み下ろし装置は業務コマンドを受信した後、業務コマンドに含まれるコンテナ位置情報により、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。コンテナ位置情報は、例えば、座標の方式で業務システム又はコンテナ積み下ろし装置の制御システムに予め記憶でき、コンテナ積み下ろし装置はこれらの位置情報により対応する操作を行うことができる。
【0186】
本開示におけるコンテナ積み下ろし装置の構造を参照すると、コンテナ積み下ろし装置は水平方向に設けられたX軸レール71及び鉛直方向に設けられたY軸レール72を含み、コンテナ積み下ろし装置は業務コマンドを受信すると、X軸方向、Y軸方向の運動によって、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させ、業務コマンドに含まれる目標コンテナ位置に対応付ける。
【0187】
本開示の一実施形態では、ステップS1000は下記のステップS1100及びステップS1200を含む。
【0188】
ステップS1100で、コンテナ積み下ろし装置がシステムに予め記憶された座標によりコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0189】
キャリアにおける各コンテナ位置はいずれも座標(x,y)の形式でシステムに予め記憶することができ、積み下ろし装置は、対応するコマンドを受信すると、コマンドに含まれる目標位置の座標情報により、X軸レール71、Y軸レール72に沿って対応距離移動するように制御することで、コンテナ取り出し搬送アセンブリを対応する座標位置まで駆動し、目標位置に到達させることができる。
【0190】
ステップS1200で、位置決めシステムによってキャリアにおける識別子の位置情報を取得し、コンテナ積み下ろし装置が得られた位置偏差に基づいて前記コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整する。
【0191】
キャリアにおける各コンテナ位置の対応位置にはいずれも識別子が設置されており、コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアの目標位置に運動した時に、位置決めシステムはキャリア目標位置の識別子を認識して目標位置とコンテナ取り出し搬送アセンブリとの間の位置偏差を得ることができ、コンテナ積み下ろし装置は得られた位置偏差に基づいてX軸とY軸の方向に沿ってコンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整でき、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置精度を向上させる。
【0192】
本開示の一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、その載置アセンブリの載置面がキャリアコンテナ位置におけるコンテナ載置用の載置面より低くなるまで移動させ、このようにして出し入れアセンブリがキャリアに位置するコンテナを載置アセンブリに引っ張ることに寄与する。
【0193】
ステップS2000で、運動アセンブリ4が駆動アセンブリ5に制御されて第1運動軌跡を運動し、出し入れアセンブリ3を連動させてキャリア目標位置のコンテナを載置アセンブリ2に積載させる。
【0194】
駆動アセンブリは、運動アセンブリによって出し入れアセンブリ3を連動させて第1運動軌跡に沿って運動させることで、出し入れアセンブリを載置アセンブリ2の収納空間において載置アセンブリ2の延在方向に沿って伸ばし、出し入れアセンブリが前方のコンテナを吸着する。運動アセンブリは逆方向に運動すると、出し入れアセンブリを連動させてコンテナを載置アセンブリ2に運送させる。
【0195】
本開示の具体的な一実施形態では、ステップS2000は下記のステップS210及びステップS220を含む。
【0196】
ステップS210で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡において第1位置に運動し、出し入れアセンブリを伸びるように連動させてキャリアにおける目標位置のコンテナを積載させる。
【0197】
第1位置に位置する時に、出し入れアセンブリはキャリアにおける目標位置のコンテナに合わせられて、コンテナを積載することができる。出し入れアセンブリ3は、第1位置に運動した時に、載置アセンブリ2の第1開口端から、キャリア目標位置におけるコンテナに伸び、コンテナの端面と協働し、コンテナを積載する。例えば、出し入れアセンブリ3として吸盤機構を用いた時に、この吸盤機構はこの位置でコンテナの端面と協働し、コンテナを吸着する。
【0198】
ステップS220で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡において第2位置方向へ移動し、出し入れアセンブリが積載しているコンテナを載置アセンブリの収納空間方向へ移動する。
【0199】
第2位置に位置する時に、出し入れアセンブリはコンテナを載置アセンブリに置く。例えば、出し入れアセンブリが吸盤機構である時に、第2位置で、吸盤機構の真空源を切断して、コンテナを載置アセンブリ上に支持する。
【0200】
第2位置は、第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に設けてもよいし、第1運動軌跡における第2運動軌跡との連通位置に近い位置に設けてもよい。出し入れアセンブリがコンテナを吸着しながら第1位置から第2位置に移動する時に、コンテナは載置アセンブリの収納空間方向へ移動し、それによってコンテナは完全に又は部分的に載置アセンブリに位置するようになる。
【0201】
ステップS2300で、コンテナが第2位置に到達したことを検出装置が検出できた時に、出し入れアセンブリが前記コンテナを放し、前記コンテナが前記載置アセンブリ上に支持される。
【0202】
コンテナが第2位置に運動した時に、検出装置に検知可能であり、この時に出し入れアセンブリはコンテナを載置アセンブリに下ろすことができる。載置アセンブリがコンベヤベルトを含む実施例で、コンベヤベルトは動作過程でコンテナを完全に載置アセンブリの収納空間に移動することができる。
【0203】
出し入れアセンブリが吸盤機構を含む実施例で、コンテナが第2位置に運動した時に、検出装置はコンテナが到達した検出信号を送信し、そのため、吸盤機構の真空源を切断でき、吸盤機構はコンテナをコンベヤベルトに積載する。
【0204】
ステップS3000で、運動アセンブリ4が駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡を運動し、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を回避させる。
【0205】
運動アセンブリ4のスライド機構は出し入れアセンブリ3を連動させて下向きに第2運動軌跡まで運動させ、出し入れアセンブリ3を連動させて載置アセンブリ2の載置面より低くなるまで運動させ、それによって、載置アセンブリの収納空間を回避する。この時に、載置アセンブリ2はコンテナを収納空間に運送できる。
【0206】
一実施形態では、ステップS3000で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡において第3位置に運動し、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方に運動して前記載置アセンブリの収納空間を回避する。
【0207】
第3位置が第2運動軌跡に位置し、出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方に運動して収納空間を回避し、それによって、コンテナは載置アセンブリ2に沿って収納空間に運動するか、収納空間を通過する時に、出し入れアセンブリに干渉することがなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリの空間を省き、構造をよりコンパクトにした。
【0208】
ステップS4000で、載置アセンブリ2におけるコンテナを駆動してワークステーションエリアに運動させる。
【0209】
コンテナが載置アセンブリ2上に移動した後、コンテナ積み下ろし装置のX軸レール71とY軸レール72はコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、目標位置からワークステーションエリアの対応位置に対応するまで移動させ、例えば、ワークステーションの輸送ラインに対応する。コンベヤベルトは継続的に輸送し、コンテナをワークステーションの輸送ラインに移送し、それによってワークステーションエリアの操作作業スペースでコンテナをピッキングすることができ、コンテナ積み下ろし装置はコンテナに対する自動化転送を実現し、人件費を省き、作業効率を向上させた。
(実施例9)
【0210】
本実施例はコンテナ搬送方法を開示し、実施例3で開示されたピッキングシステムによって実施し、図15に示すように、下記のステップS1000、ステップS2000、ステップS3000及びステップS4000を含む
【0211】
ステップS1000で、ワークステーションエリア中のコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送する。
【0212】
ワークステーションエリアでピッキングを完了したコンテナはキャリアに返送する必要があり、コンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送する時に、出し入れアセンブリが第2運動軌跡内に位置し、即ち、出し入れアセンブリが載置アセンブリの収納空間の外に位置し、この時にワークステーションエリアに位置するコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送することができる。
【0213】
例えば、コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインで輸送し、且つコンテナ取り出し搬送アセンブリの第2開口端を経由して載置アセンブリの収納空間に進ませることができ、最終的にこのコンテナを載置アセンブリに支持する。
【0214】
ステップS2000で、コンテナ積み下ろし装置がコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0215】
コンテナ積み下ろし装置はX軸レール71、Y軸レール72によってコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に運動させることができる。このステップの方法は上記運動の方式と一致するため、ここで具体的に説明しない。
【0216】
本開示の一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、その載置アセンブリの載置面がキャリアコンテナ位置におけるコンテナ載置用の載置面より高くなるまで移動させ、このようにして出し入れアセンブリが載置アセンブリに位置するコンテナをキャリアのコンテナ位置に押して格納することに寄与する。
【0217】
ステップS3000で、載置アセンブリ上のコンテナを駆動して予め設定された位置に運動させた後、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡に運動し、それによってコンテナ取り出し搬送アセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間に進ませる。
【0218】
目標位置に到達した後、載置アセンブリ上のコンテナを駆動して予め設定された位置に運動させることができ、この予め設定された位置は上記の第2位置であってもよい。当然ながら、当業者にとって、このステップをコンテナ取り出し搬送アセンブリ移動前にしてもよく、ここで限定しない。
【0219】
載置アセンブリがコンベヤベルトである実施例では、コンベヤベルトによってコンテナを輸送できる。コンテナが上記の第2位置に移動した時に、第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡に運動するように運動アセンブリを制御し、それによって出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間内に進ませる。
【0220】
ステップS4000で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡を運動し、それにより出し入れアセンブリが載置アセンブリに位置するコンテナをキャリアの目標位置に押して格納する。
【0221】
駆動アセンブリの駆動力下で、出し入れアセンブリは第1運動軌跡に沿っ載置アセンブリにおける第2位置に位置するコンテナを押すことができ、コンテナを第1開口端の方向へプッシュし、且つ第1開口端を通過してコンテナをキャリアの目標位置に押して格納し、コンテナのキャリアへの搬入ステップを完了した。
【0222】
コンテナ積み下ろし装置はピッキングシステムにおいて、コンテナ取り出し作業を完成できるだけでなく、コンテナ搬送作業を完成することもでき、デバイスの利用率と作業効率を向上させ、労働力を軽減させ、生産コストを効果的に低減させており、目覚しい優位性を有している。
【0223】
以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、且つ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲及び精神から逸脱することなく、様々な修正及び変更が明らかである。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用又は市場における技術への技術的改善を好適に解釈するか、又は他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0224】
図1図15における各アセンブリの名称と図面符号との間の一対一の対応関係は以下の通りである。
1基盤
11ブラケット
2載置アセンブリ
21コンベヤベルト
22落下防止リブ
23正確位置復帰ガイド機構
3出し入れアセンブリ
31吸盤機構
32固定台
33緩衝装置
4運動アセンブリ
41ガイド機構
411第1ガイド部
412第2ガイド部
42スライド機構
421固定部
422スライド部
4220スライダ
43ガイドロッド
5駆動アセンブリ
51プーリ
52伝送ベルト
6位置決めシステム
7筐体
71X軸レール
72Y軸レール
81支持アセンブリ
82ドアフレームアセンブリ
9位置限定機構
91第1位置限定部
92第2位置限定部
93第1ベース
94伝動機構
95スライドガイド構造
10回転機構
101第2ベース
102回動支持部
103回動支持軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
み下ろしユニットを含み、前記積み下ろしユニットは、
鉛直Y軸方向に延在する支持アセンブリと、
駆動アセンブリに制御されて前記支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含み、
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは出し入れアセンブリと載置アセンブリとを含み、前記出し入れアセンブリは、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、コンテナを前記載置アセンブリから下ろしてキャリアに置いたりするように構成され、前記キャリアはX軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含ことを特徴とするコンテナ積み下ろし装置。
【請求項2】
少なくとも二つの積み下ろしユニットが付けられ、水平X軸方向に間隔をおいて並べられ、
前記少なくとも二つの積み下ろしユニットは、同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置され、
前記少なくとも二つの積み下ろしユニットは独立して制御され、
前記少なくとも二つの積み下ろしユニットは、
前記積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応すること、または
前記積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応することと、
のうちの少なくとも1つのように構成されることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項3】
前記支持アセンブリはスライドレールを設置した支柱を含み、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して前記支柱にスライド可能に組み合わせられ
ドアフレームアセンブリを更に含み、前記支持アセンブリは一端がドアフレームアセンブリの頂部に接続され、他端が前記ドアフレームアセンブリの底部に接続されるか、他の支持面に接続され、
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れすることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項4】
前記載置アセンブリは、コンテナを載置するために用いられるように構成され、コンテナを収納するための収納空間が形成され、
前記出し入れアセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられるように構成され、
運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡及び第2運動軌跡を運動させるように構成され、
第1運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を運動させるように構成され、
第2運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収納空間に入って前記載置アセンブリに載置されるように、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されていることを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項5】
前記運動アセンブリは、連通した第1ガイド部、第2ガイド部を含むガイド機構と、1ガイド部、第2ガイド部に沿って運動するように構成されたスライド機構とを含み、
前記第1ガイド部、第2ガイド部はそれぞれスライド機構の前記第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定していることを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項6】
前記第1ガイド部は水平方向に直線で延在するように構成され、前記第2ガイド部は第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って移動する過程で、前記出し入れアセンブリが直線方向に沿って載置アセンブリの収納空間を運動するように構成され、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動した後、前記出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの収納空間から次第に離れるように運動するように構成されていることを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項7】
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定位置まで運動した後、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方まで移動して前記載置アセンブリの収納空間を回避するように構成されていることを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項8】
前記第1ガイド部、第2ガイド部は同一平面内に位置し、前記スライド機構は、
駆動アセンブリに制御されて前記第1ガイド部、第2ガイド部の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動する固定部と、
前記固定部にスライド可能に組み合わせられ、且つガイド可能に第1ガイド部、第2ガイド部に組み合わせられたスライド部とを含み、
前記出し入れアセンブリが前記スライド部に設けられていることを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項9】
前記出し入れアセンブリは、コンテナの端面に組み合わせられるように構成された吸盤機構を含むことを特徴とする請求項に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項10】
載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するように構成された位置限定機構を更に含み、
前記位置限定機構は間隔をおいて設置された第1位置限定部と第2位置限定部とを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部は、第1位置限定部と第2位置限定部との間の距離を調整するために、載置アセンブリに対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項11】
前記第1位置限定部と第2位置限定部とをスライド可能に組み合わせた第1ベースを含み、第1位置限定部と第2位置限定部とを駆動してX軸方向に沿って第1ベースを運動させる伝動機構を更に含むことを特徴とする請求項10に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項12】
前記伝動機構はプーリに制御されてX軸方向に延在する伝動ベルトを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部はそれぞれ前記伝動ベルトの間隔された両側に接続されていることを特徴とする請求項11に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項13】
位置限定機構は載置アセンブリの上方に位置する位置に設けられ、コンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項14】
出し入れアセンブリと載置アセンブリとを駆動してY軸線周りに回転させるように構成された回転機構を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項15】
前記回転機構は、第2ベースと、第2ベースに回転可能に接続された回動支持部とを含み、前記載置アセンブリと出し入れアセンブリは前記回動支持部に相対的に接続されていることを特徴とする請求項14に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項16】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時にキャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時にキャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる第1センサを含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項17】
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリと前記キャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含むことを特徴とする請求項16に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項18】
前記コンテナ積み下ろし装置は、
更に、前記第2センサが決定した、前記コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、前記コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、前記姿勢偏差を解消するために用いられることを特徴とする請求項17に記載のコンテナ積み下ろし装置。
【請求項19】
操作作業スペースと、
キャリアが滞在するために用いられるように構成されたキャリア滞在エリアと、
前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアとの間に位置し、前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成された、請求項1~18のいずれか一項に記載のコンテナ積み下ろし装置とを設置したワークステーションエリアを含むことを特徴とする倉庫貯蔵システム。
【請求項20】
前記ワークステーションエリアは、輸送ライン入口と輸送ライン出口を備えた輸送ラインを更に含み、操作作業スペースは前記輸送ラインの輸送経路に位置し、前記輸送ライン入口と前記輸送ライン出口にはそれぞれ前記コンテナ積み下ろし装置が設けられており、
前記輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、
前記輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出して前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くために用いられることを特徴とする請求項19に記載の倉庫貯蔵システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年10月15日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111205928X、発明の名称が「コンテナ取り出し搬送アセンブリ、積み下ろし装置、ピッキングシステム及びコンテナ取り出し搬送方法」、2021年10月15日に中国特許庁に提出された、出願番号が2021224971703、発明の名称が「コンテナ取り出し搬送アセンブリ、積み下ろし装置、ピッキングシステム」、2021年10月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111250978.X、発明の名称が「コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法」、及び2021年10月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が202122589107.2、発明の名称が「コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本願に取り込まれている。
【0002】
本開示は、物流の分野に関し、より正確には、コンテナ積み下ろし装置に関し、更に、このコンテナ積み下ろし装置を備えた倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、自動化倉庫貯蔵システムは様々な民間用や産業用の倉庫貯蔵分野への適用が多くなる傾向にあり、キャリアにおける荷物に対する人工的なピッキングと搬送の代わりに、キャリア間の通路を往復するスタッカ等の搬送デバイスを用いている。既存のスタッカ等の搬送デバイスは、搬送速度が遅く、作業効率が低いという問題があって、倉庫貯蔵システムの発展需要に対応することができない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、従来技術に存在する問題を解決するために、コンテナ積み下ろし装置、倉庫貯蔵システム及びコンテナ出し入れ方法を提供する。
【0005】
本開示の第1態様によると、水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、各前記積み下ろしユニットは、
鉛直Y軸方向に延在する支持アセンブリと、
駆動アセンブリに制御されて前記支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含み、
前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは出し入れアセンブリと載置アセンブリとを含み、前記出し入れアセンブリは、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、コンテナを前記載置アセンブリから下ろしてキャリアに置いたりするように構成され、前記キャリアはX軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含み、
少なくとも二つの積み下ろしユニットは、同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されているコンテナ積み下ろし装置を提供する。
【0006】
本開示の一実施形態では、前記積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。
【0007】
本開示の一実施形態では、前記積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一前記積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記支持アセンブリはスライドレールを設置した支柱を含み、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して前記支柱にスライド可能に組み合わせられる。
【0009】
本開示の一実施形態では、各前記積み下ろしユニットは独立して制御される。
【0010】
本開示の一実施形態では、ドアフレームアセンブリを更に含み、前記支持アセンブリは一端がドアフレームアセンブリの頂部に接続され、他端が前記ドアフレームアセンブリの底部に接続されるか、他の支持面に接続される。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れする。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの載置面より低くなるまで第2ガイド部に沿って移動するように構成されている。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部はガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端部から傾斜して下向きに延在するように構成されている。
【0014】
本開示の一実施形態では、前記載置アセンブリは、コンテナを載置するために用いられるように構成され、コンテナを収納するための収納空間が形成され、
前記出し入れアセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられるように構成され、
運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡及び第2運動軌跡を運動させるように構成され、
第1運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を運動させるように構成され、
第2運動軌跡において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収納空間に入って前記載置アセンブリに載置されるように、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されている。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、連通した第1ガイド部、第2ガイド部を含むガイド機構と、1ガイド部、第2ガイド部に沿って運動するように構成されたスライド機構とを含み、
前記第1ガイド部、第2ガイド部はそれぞれスライド機構の前記第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定している。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部は水平方向に直線で延在するように構成され、前記第2ガイド部は第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って移動する過程で、前記出し入れアセンブリが直線方向に沿って載置アセンブリの収納空間を運動するように構成され、
前記スライド機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動した後、前記出し入れアセンブリが前記載置アセンブリの収納空間から次第に離れるように運動するように構成されている。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定位置まで運動した後、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方まで移動して前記載置アセンブリの収納空間を回避するように構成されている。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部、第2ガイド部は同一平面内に位置し、前記スライド機構は、
駆動アセンブリに制御されて前記第1ガイド部、第2ガイド部の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動する固定部と、
前記固定部にスライド可能に組み合わせられ、且つガイド可能に第1ガイド部、第2ガイド部に組み合わせられたスライド部とを含み、
前記出し入れアセンブリが前記スライド部に設けられている。
【0019】
本開示の一実施形態では、前記出し入れアセンブリは、コンテナの端面に組み合わせられるように構成された吸盤機構を含む。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリは第1開口端、第2開口端を含み、前記載置アセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取り出し搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成されたコンベヤベルトである。
【0021】
本開示の一実施形態では、載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するように構成された位置限定機構を更に含む。
【0022】
本開示の一実施形態では、前記位置限定機構は間隔をおいて設置された第1位置限定部と第2位置限定部とを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部は、第1位置限定部と第2位置限定部との間の距離を調整するために、載置アセンブリに対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動するように構成されている。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記第1位置限定部と第2位置限定部とをスライド可能に組み合わせた第1ベースを含み、第1位置限定部と第2位置限定部とを駆動してX軸方向に沿って第1ベースを運動させる伝動機構を更に含む。
【0024】
本開示の一実施形態では、前記伝動機構はプーリに制御されてX軸方向に延在する伝動ベルトを含み、前記第1位置限定部と第2位置限定部はそれぞれ前記伝動ベルトの間隔された両側に接続されている。
【0025】
本開示の一実施形態では、位置限定機構は載置アセンブリの上方に位置する位置に設けられ、コンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成されている。
【0026】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリと載置アセンブリとを駆動してY軸線周りに回転させるように構成された回転機構を更に含む。
【0027】
本開示の一実施形態では、前記回転機構は、第2ベースと、第2ベースに回転可能に接続された回動支持部とを含み、前記載置アセンブリと出し入れアセンブリは前記回動支持部に相対的に接続されている。
【0028】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時にキャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時にキャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる第1センサを含む。
【0029】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取り出し搬送アセンブリと前記キャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含む。
【0030】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ積み下ろし装置は、更に、前記第2センサが決定した、前記コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、前記コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、前記姿勢偏差を解消するために用いられる。
【0031】
本開示の一実施形態では、前記第1センサと前記第2センサは同一センサである。
【0032】
本開示の一実施形態では、前記第1センサと前記第2センサは視覚センサ、深度情報センサ又は3Dセンサである。
【0033】
本開示の第2態様によると、
操作作業スペースと、
キャリアが滞在するために用いられるように構成されたキャリア滞在エリアと、
前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアとの間に位置し、前記操作作業スペースと前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成されたコンテナ積み下ろし装置とを設置したワークステーションエリアを含む倉庫貯蔵システムを更に提供する。
【0034】
本開示の一実施形態では、前記キャリア滞在エリア内には、キャリアが滞在するための滞在スペースが少なくとも二つ設けられている。
【0035】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つ設けられ、それぞれ異なる滞在スペースに位置する異なるキャリアに一対一に対応する。
【0036】
本開示の一実施形態では、前記ワークステーションエリアは、輸送ライン入口と輸送ライン出口を備えた輸送ラインを更に含み、操作作業スペースは前記輸送ラインの輸送経路に位置し、前記輸送ライン入口と前記輸送ライン出口にはそれぞれ前記コンテナ積み下ろし装置が設けられており、
前記輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、
前記輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出して前記キャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くために用いられる。
【0037】
本開示の第3態様によると、制御サーバ及びコンテナ積み下ろし装置に適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
前記制御サーバがコンテナ積み下ろし装置へ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同一キャリアにおけるコンテナに対して同時に出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むコンテナ出し入れ方法を更に提供する。
【0038】
本開示の第4態様によると、制御サーバ、自動搬送デバイス、倉庫貯蔵システムに適用されるコンテナ出し入れ方法であり、
制御サーバがタスクオーダーにより前記自動搬送デバイスへ搬送コマンドを送信し、前記倉庫貯蔵システムへ出し入れコマンドを送信するステップと、
前記自動搬送デバイスが受信した搬送コマンドに基づいて、キャリアをキャリア滞在エリアに搬送するか、キャリアを前記キャリア滞在エリアから搬出するステップと、
前記コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同時にコンテナに対して操作作業スペースと同一キャリアとの間で出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御するステップとを含むことを特徴とするコンテナ出し入れ方法を更に提供する。
【0039】
本開示の一つの有用な効果は、コンテナ積み下ろし装置において、X軸に沿って設けられた少なくとも二つの積み下ろしユニットが同時に動作してコンテナを出し入れすることで、対応するキャリアの1列のコンテナ貯蔵ユニットのコンテナを出し入れでき、コンテナ取り出し搬送アセンブリが支持アセンブリに沿って異なる高さのコンテナ貯蔵ユニットまで運動でき、キャリアでのコンテナの人工的出し入れを代替でき、作業効率がより高くなることである。
【0040】
以下、図面を参照して本開示の例示的実施例を詳細に記述することで、本開示の他の特徴及びそのメリットは明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
明細書に取り込まれて明細書の一部を構成する図面は本開示の実施例を示するものであり、その説明と共に本開示の原理を解釈することに用いられる。
【0042】
図1】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の全体構造の模式図である。
図2】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの全体構造の模式図である。
図3】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの運動アセンブリと駆動アセンブリの構造の模式図である。
図4】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリと運動アセンブリの構造の模式図である。
図5】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリが第1運動軌跡に位置した模式図である。
図6】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し搬送アセンブリの出し入れアセンブリが第2運動軌跡に位置した模式図である。
図7】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の位置限定機構の構造の模式図である。
図8】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の回転機構の構造の模式図である。
図9】本開示の一実施例で提供されたコンテナ積み下ろし装置の全体構造の模式図である。
図10】本開示の一実施例で提供された倉庫貯蔵システムの原理の模式図である。
図11】本開示の一実施例で提供されたコンテナ出し入れ方法の原理の模式図である。
図12】本開示の一実施例で提供された別のコンテナ出し入れ方法の原理の模式図である。
図13】本開示の一実施例で提供されたピッキングシステムの原理の模式図である。
図14】本開示の一実施例で提供されたコンテナ取り出し方法の原理の模式図である。
図15】本開示の一実施例で提供されたコンテナ搬送方法の原理の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
ここで、図面を参照しながら本開示の様々な例示的実施例を詳細に説明する。なお、特に断らない限り、これらの実施例で記述した部材及びステップの相対的配置、数式及び値は本願の範囲を限定するものではないことに注意すべきである。
【0044】
以下の少なくとも一つの例示的な実施例に対する記述は実際に説明的なものに過ぎず、本開示及びその適用又は使用へのなんらの制限にもならない。
【0045】
関連分野の当業者に既知の技術、方法及び機器については、詳細に説明しない場合があるが、場合によって、前記技術、方法及び機器は明細書の一部と見なすべきである。
【0046】
本明細書に示して検討する全ての例において、全ての具体的値は限定するものではなく、例示的なものと解釈すべきである。従って、例示的実施例の他の例は異なる値を有してもよい。
【0047】
なお、類似する符号及び英文字は以下の図面において類似項目を表し、従って、ある一項が一つの図面において定義されれば、以降の図面においてそれをさらに説明する必要がないことに注意すべきである。
【0048】
以下、図面を参照しながら本開示の具体的な実施形態を記述する。
【0049】
本明細書において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等は関連部分同士の相対的な位置関係を表すためのものに過ぎず、これらの関連部分の絶対的な位置を限定しない。
【0050】
本明細書において、「第1」、「第2」等は互に区別するためのものに過ぎず、重要度と順序、及び相互の存在前提等を表すものとならない。
【0051】
本明細書において、「等しい」、「同じ」等は厳密な数学的及び/又は幾何学的な意味での限定ではなく、当業者に理解可能で製造又は使用等において許容される誤差も含む。
【0052】
特に断らない限り、本明細書中の数値範囲はその2端点内の全範囲を含むだけでなく、その中に含まれる若干の部分範囲をも含む。
【0053】
本開示は、キャリアにおけるコンテナを積み下ろすためのコンテナ積み下ろし装置を提供する。キャリアには横方向、縦方向に配列された複数のコンテナ格納用の貯蔵位置を有し、キャリアは移動可能なラックであってよい。本開示では、コンテナは主に物流での荷物積載用のコンテナであり、材料箱、トレー、包装箱等を含むが、それらに限定されなく、ここで限定することがない。コンテナ積み下ろし装置は、キャリア上の指定貯蔵位置におけるコンテナを取り出したり、コンテナをキャリアの指定貯蔵位置に置いたりすることができる。
【0054】
本開示において、キャリアは、X軸とY軸の所在する平面に少なくとも2行と少なくとも2列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられており、一つのコンテナ貯蔵ユニットはZ軸方向に沿って、それぞれ少なくとも一つのコンテナを収納可能な少なくとも一つの貯蔵位置を含む。ここで、X軸は水平方向に沿って延在すると規定してよく、Y軸は鉛直方向に沿って延在すると規定してよく、Z軸はX軸とY軸の所在する鉛直平面に垂直な方向に沿って延在すると規定してよい。コンテナ積み下ろし装置はX軸、Y軸及びZ軸の3方向に空間を運動して、キャリアにおける異なる位置のコンテナを積み下ろすことができる。Z軸、Y軸及びZ軸は互に垂直な座標系である。
【0055】
コンテナ積み下ろし装置は、水平X軸方向に間隔をおいて並べられた少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、また、少なくとも二つの積み下ろしユニットは同一キャリアにおけるコンテナを積み下ろすために用いられるように配置されている。各積み下ろしユニットは、支持アセンブリと、キャリアにおけるコンテナを出し入れするための少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリとを含む。ここで、支持アセンブリは鉛直Y軸方向に延在し、コンテナ取り出し搬送アセンブリは駆動アセンブリに制御されて支持アセンブリに沿ってY軸方向に運動する。少なくとも二つの積み下ろしユニットはコンテナ積み下ろし装置の作業効率を効果的に向上させることができる。
(実施例1)
【0056】
本実施例では、図1図2を参照し、コンテナ積み下ろし装置中のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナを掴み取ったり、放したりできる出し入れアセンブリ3と、コンテナを載置するための載置アセンブリ2とを含む。また、出し入れアセンブリ3は、Z軸方向に沿って運動してキャリアからコンテナを取り出して載置アセンブリ2に積載したり、コンテナを載置アセンブリ2から下ろしてキャリアに置いたりするように構成されている。
【0057】
一実施形態では、積み下ろしユニットの数は同一キャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数に一対一に対応し、異なる積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。このような実施形態では、各積み下ろしユニットはいずれもキャリアの1列のコンテナ貯蔵ユニットに対応し、積み下ろしユニットは位置が相対的に一定したものであり、ただ対応する列のコンテナ貯蔵ユニットにおけるコンテナを出し入れするために用いられる。各積み下ろしユニットにおけるコンテナ取り出し搬送アセンブリは支持アセンブリ81に沿ってY軸方向に運動して、同列のコンテナ貯蔵ユニットにおける異なる高さのコンテナを取り出すことができる。
【0058】
一実施形態では、積み下ろしユニットはX軸方向に沿って運動するように構成され、同一の積み下ろしユニットは同一キャリアの異なる列に対応する。積み下ろしユニットはX軸に沿ってキャリアにおける1列のコンテナ貯蔵ユニットに対応する位置まで運動することができ、コンテナ取り出し搬送アセンブリは支持アセンブリ81に沿ってY軸方向に運動して、この列のコンテナ貯蔵ユニットにおける異なる高さのコンテナを取り出すことができる。このような実施形態では、積み下ろしユニットの数はキャリアにおけるコンテナ貯蔵ユニットの列の数より少なく、積み下ろしユニットの数を相対的に減少させて、コンテナ積み下ろし装置の製造コストを低減させることができる。
【0059】
具体的な一実施例では、図1を参照し、キャリアには左から右へ4列のコンテナ貯蔵ユニットが設けられ、積載ユニットが左右に二つ設けられ、且つそれぞれX軸方向に沿って運動する。左側の積載ユニットを左側の2列のコンテナ貯蔵ユニットに対応付けることができ、右側の積載ユニットを右側の2列のコンテナ貯蔵ユニットに対応付けることができる。
【0060】
一実施形態では、支持アセンブリ81はY軸方向に沿って延在するスライドレールを設置した支柱を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリはスライドレールを介して支柱にスライド可能に組み合わせられ、支柱に沿って異なる高さまで上下に移動して、異なる高さのコンテナ貯蔵ユニットに対応することができる。
【0061】
スライドレールはスライド溝、スライドロッド等の構造であり得、コンテナ取り出し搬送アセンブリにはスライド溝に対応するスライダ又はローラ、スライドロッドに対応するスライドスリーブ等の構造を設置できる。上記構造はただ例として示したものであり、本開示で具体的に制限しなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリが支柱に沿ってY軸方向に運動することを実現できるものであればよい。
【0062】
一実施形態では、各積み下ろしユニットは独立して制御されて、独立して動作することができる。少なくとも二つの積み下ろしユニットは同時に動作して、異なる列のコンテナ貯蔵ユニットにおけるコンテナを出し入れすることができる。そのうちの一つ又はいくつかの積み下ろしユニットがキャリアにおけるコンテナを取り出す時に、他の積み下ろしユニットはコンテナをキャリアに置くことができる。積み下ろしユニットを独立して制御することで、コンテナ積み下ろし装置の柔軟性がより高くなり、作業効率もより高くなる。
【0063】
一実施形態では、図1を参照し、支持アセンブリ81を取り付けるドアフレームアセンブリ82を更に含み、ドアフレームアセンブリ82は床面、壁、天井等の位置に固定できる。ドアフレームアセンブリ82は扉型構造、枠型構造等として設置できる。扉型アセンブリはキャリアと並列して設置でき、扉型アセンブリはX軸方向に沿って延在する。支持アセンブリ81は一端をドアフレームアセンブリ82の頂部に接続でき、他端をドアフレームアセンブリ82の底部に接続できる。ドアフレームアセンブリ82が扉型構造として設置された時に、支持アセンブリ81の他端を床面のような他の支持面に接続してもよい。
【0064】
積み下ろしユニットがX軸方向に沿って運動できる実施形態では、ドアフレームアセンブリ82は少なくとも頂部にX軸方向に沿って延在するレールが設置されており、支持アセンブリ81はドアフレームアセンブリ82におけるレールにスライド可能に組み合わせられてX軸方向に運動することができる。ドアフレームアセンブリ82におけるレールはスライド溝、スライドロッド等の構造であってよく、本開示で具体的に制限することがない。
【0065】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは、吸着して取ること、プッシュすること、挟んで取ること、掴み取ること、引っかけて取ること、抱えること、引き上げることのうちの少なくとも一種の方式によってコンテナを出し入れし、本願はコンテナ取り出し搬送アセンブリがコンテナを出し入れする具体的な方式を限定しない。ここで、挟持フォーク式構造のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、同時にZ軸方向に沿って伸びたり縮んだりしてコンテナの出し入れを実現できる二つの伸縮アームを含む。挟持フォーク式構造は従来技術であり、当業者であれば実施でき、ここで詳細な説明を省略する。当然ながら、コンテナ取り出し搬送アセンブリは他の方式によってコンテナを出し入れするように設置してもよい。
【0066】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは異なる目標位置の間でコンテナを転送するために用いられる。コンテナ取り出し搬送アセンブリは主に、載置アセンブリと出し入れアセンブリを設置する基盤を含み、載置アセンブリはコンテナを載置するために用いられ、且つコンテナ収納用の収納空間を有し、出し入れアセンブリは第1目標位置からコンテナを取り出して前記載置アセンブリに積載したり、前記載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするために用いられる。
【0067】
出し入れアセンブリの運動軌跡は第1運動軌跡と第2運動軌跡を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、出し入れアセンブリに接続されて出し入れアセンブリを連動させて第1運動軌跡と第2運動軌跡を運動させる運動アセンブリと、運動アセンブリを駆動して運動させる駆動アセンブリとを更に含む。
【0068】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第1運動軌跡を運動させる時に、運動アセンブリは、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間を運動させ、伸びたり縮んだりする等の往復運動によって第1目標位置に位置するコンテナを載置アセンブリに積載したり、載置アセンブリからコンテナを下ろして第2目標位置に置いたりするように構成されている。
【0069】
ここで、この第1目標位置、第2目標位置はキャリアにおける対応するコンテナ位置であってよい。第1目標位置と第2目標位置は同一のコンテナ位置であってもよいし、異なるコンテナ位置であってもよく、ここで限定されない。
【0070】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第2運動軌跡を運動させる時に、運動アセンブリは、コンテナが載置アセンブリの収納空間に入ってこの載置アセンブリに載置できるように、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間から離れるように構成されている。
【0071】
本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリでは、第1運動軌跡において、運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間を運動させ、第2運動軌跡において、運動アセンブリは、コンテナがこの収納空間内に収納できるように、出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間から離れ、又はこの収納空間を運動する。本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリでは、出し入れアセンブリは載置アセンブリの空間を占用することがなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリは構造がよりコンパクトで、狭い動作空間に適応できる。
【0072】
一実施形態では、図2に示すように、基盤1はコンテナ取り出し搬送アセンブリを支持するものであり、平板型、枠型等の任意構造として設置でき、載置アセンブリ2の底部又は周りに設置でき、当業者であれば基盤の構造と位置を選択できる。図1に示すように、基盤1は枠型構造として設置されており、載置アセンブリ2の下方に設置されて載置アセンブリ2を支持することができる。載置アセンブリ2にはコンテナ支持用の載置面が設置されており、載置面の上方は上記コンテナを収納するための収納空間である。
【0073】
一実施形態では、運動アセンブリ4はガイド機構41及びスライド機構42を含む。図4図7に示すように、ここで、ガイド機構41は連通した第1ガイド部411、第2ガイド部412を含み、第1ガイド部411、第2ガイド部422はそれぞれ運動アセンブリの第1運動軌跡、第2運動軌跡を限定している。即ち、運動アセンブリは第1ガイド部411、第2ガイド部422の延在方向に沿って運動し、第1ガイド部411に沿って、第2ガイド部422に組み合わせられるまで運動できる。
【0074】
スライド機構42とガイド機構41は協働し、また、スライド機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動するように構成されている。出し入れアセンブリ3はスライド機構42に接続されており、スライド機構42は第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3を連動させて第1運動軌跡と第2運動軌跡に沿って運動させる。
【0075】
本開示の具体的な一実施形態では、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在するように構成され、第2ガイド部412は第1ガイド部412と異なる方向に位置する。スライド機構42は、第1ガイド部411に沿って移動する過程で、出し入れアセンブリ3が直線方向に沿って載置アセンブリ2の収納空間を運動するように構成されている。運動アセンブリ4は第1ガイド部411に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3を連動させてコンテナを水平方向に沿って載置アセンブリ2に積載させることができる。
【0076】
更に、運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412まで移動した後、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の収納空間の外に位置するようになるまでこの収納空間から次第に離れるように構成されている。
【0077】
具体的には、出し入れアセンブリ3は第1運動軌跡を運動している時に、載置アセンブリ2の上方に位置し、且つ載置アセンブリ2の延在方向に沿って運動する。出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の前端から伸びるまで載置アセンブリ2の上方の収納空間から運動でき、それによって載置アセンブリ2の前方の第1目標位置に位置するコンテナを積載でき、出し入れアセンブリ3は逆方向に運動すると、積載されたコンテナを載置アセンブリ2に対応する位置まで運動させることができ、これでコンテナを載置アセンブリ2に置くことができる。
【0078】
当然ながら、別のユースケースで、コンテナが載置アセンブリ2に位置するようになった後、上記と同じ運動方式によって、出し入れアセンブリ3はこのコンテナを第2目標位置に下ろすことができる。
【0079】
第2ガイド部412と第1ガイド部411が異なる方向に位置するので、運動アセンブリ4が第2運動軌跡に沿って運動する時に、出し入れアセンブリ3は載置アセンブリ2から次第に離脱するように載置アセンブリ2の収納空間から離れることができ、その後、コンテナは完全に載置アセンブリ2の上に移動するか、載置アセンブリ2の収納空間を通過することができる。
【0080】
ガイド機構41において、第2ガイド部412は第1ガイド部411の先端部に接続され、且つ第1ガイド部411自身の延在方向からずれている。
【0081】
本開示の一実施形態では、スライド機構42が第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の一方側に移動して載置アセンブリ2の収納空間から離れるように構成されている。この位置中の「一方側」は載置アセンブリ2の延在方向に対するものである。例えば,図2の図方向を参照すると、載置アセンブリ2は左側から右側方向へ延在し、この位置中の「一方側」とは載置アセンブリ2の前側又は後側を指す。
【0082】
この実施例では、第1ガイド部411は載置アセンブリの延在方向に沿って延在していてもよく、第2ガイド部はこの第1ガイド部411と同一の水平面内に位置し、且つ載置アセンブリの一方側から離れ、又は次第に離れる方向に向かって延在するようになってもよい。
【0083】
本開示の別の実施形態では、第2ガイド部412は第1ガイド部411の上方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して上向きに延在し、二つのガイド部の間は鈍角夾角を形成している。運動アセンブリ4が第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3は、載置アセンブリ2の上方に移動して載置アセンブリ2の収納空間から離れるように構成されている。この時に、出し入れアセンブリ3、運動アセンブリ4と載置アセンブリ2との間の距離は収納空間の高さより高くなければならない。
【0084】
本開示の別の実施形態では、図3図6に示すように、第2ガイド部412は第1ガイド部411の下方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に沿って直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411と同一の鉛直平面内に位置し、且つ第1ガイド部411に対して傾斜して下向きに延在し、二つのガイド部の間は鈍角夾角を形成している。運動アセンブリ4は、第2ガイド部412に沿って所定位置まで運動した後、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の下方に移動して載置アセンブリ2の収納空間を回避するように構成されている。
【0085】
この実施形態では、載置アセンブリ2の中央領域に出し入れアセンブリ3と運動アセンブリ4が通過するための隙間又は空間を設置できる。運動アセンブリ4は出し入れアセンブリ3を連動させて第2運動軌跡を運動させる時に、載置アセンブリ2の中央の隙間又は空間を通ることができ、それによって収納空間よりも低い下方に運動できる。
【0086】
本開示のガイド方式はガイド板、ガイドロッド、レール等の一般的なガイド構造であってよい。第1ガイド部と第2ガイド部はガイド機構に開設されたスライド溝又はガイド孔であってもよく、又は方向が異なり且つ端部が接続された2本のガイドロッドであってもよい。上記のガイド機構はただ例として示したものであり、方向が異なる二つのガイド部を有する構造が全て本開示の保護範囲内に含まれることが当業者に理解される。
【0087】
本開示の具体的な一実施形態では、図3図5に示すように、ガイド機構41はガイド板であり、第1ガイド部411と第2ガイド部412はガイド板に開設された互に連通するガイド溝であり、スライド機構42はこのガイド溝にガイド可能に組み合わせられ、ガイド溝に沿ってスライド可能である。ガイド溝はガイド板の一方側又は相対的両側に設置してもよいし、ガイド板の両側を貫通して貫通溝を形成してもよい。ガイド板は載置アセンブリに対して縦方向に分布され、収納空間を回避するためにガイド板の上端面が載置アセンブリ2の載置面より低い。第1ガイド部41は水平方向に沿って延在するガイド溝として構成され、第2ガイド部42は第1ガイド部411の先端部から傾斜して下向きに延在するガイド溝として構成され、スライド機構42は出し入れアセンブリ3を連動させて第2ガイド部412に沿って運動させる時に、載置アセンブリ2の中央の隙間又は空間を通って、出し入れアセンブリが載置アセンブリの収納空間から離れるように運動することができる。
【0088】
本開示の一実施形態では、図4図5図6を参照し、スライド機構42は固定部421とスライド部422を含み、固定部421とスライド部422はスライド可能に組み合わせられ、それによりスライド部422は外力の作用下で固定部421に対してスライド可能である。固定部421は駆動アセンブリ5に制御され、駆動アセンブリ5は直線運動の駆動力を提供でき、固定部421を駆動して第1ガイド部411、第2ガイド部412の所在する平面と平行する方向に沿って直線で運動させる。スライド部422が更にガイド可能に第1ガイド部411、第2ガイド部412に組み合わせられ、出し入れアセンブリ3がスライド部422に設けられており、スライド部422は出し入れアセンブリ3を連動させて第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動させることができ、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して延在し、第1ガイド部411に対して鈍角夾角を形成している。
【0089】
固定部421とスライド部422との間の相対的運動の方向は第1ガイド部411の延在方向に垂直に設置できる。駆動アセンブリ5は固定部421によってスライド部422を連動させて同時に運動させることができ、固定部421の運動方向は第1ガイド部411の延在方向と一致し、第2ガイド部422の延在方向と一致しない。
【0090】
図6を参照し、固定部421の運動方向が第2ガイド部422の延在方向と異なるので、駆動アセンブリ5が固定部421を駆動して水平方向に沿って直線で運動させる時に、スライド部422は第2ガイド部422の制限作用下で、次第に固定部421に対して上向きに運動し、それによって、載置アセンブリ2の収納空間内に入るように出し入れアセンブリ3を連動させて上向きに運動させ、逆方向に運動すると、出し入れアセンブリ3が載置アセンブリ2の収納空間から離れる。
【0091】
図5を参照し、スライド部422が第1ガイド部411に運動した後、固定部421の運動方向が第1ガイド部411の延在方向と一致するので、固定部421の継続的運動過程で、固定部421とスライド部422との間で相対的運動が発生せず、つまり、固定部421とスライド部422はいずれも水平方向に直線で運動し、それによって、スライド部422は出し入れアセンブリ3を連動させて載置アセンブリ2の収納空間を直線で運動させて、出し入れアセンブリ3を伸ばすことができ、逆方向の場合は出し入れアセンブリ3が後退する。
【0092】
固定部421とスライド部422はいずれも塊状構造として設けてもよく、具体的な一実施形態において、図3図6に示す視角では、ガイド機構41は立てて設けられたガイド板であり、第1ガイド部411と第2ガイド部412はガイド板に設置された長穴又は貫通穴である。ここで、第1ガイド部411は水平方向に直線で延在し、第2ガイド部412は第1ガイド部411に対して傾斜して下向きに延在している。固定部421は先端が一体に接続される2枚の挟み板を含んでよく、固定部421の2枚の挟み板の間にスライド溝が設置されており、スライド部422は固定部421の2枚の挟み板の間に挟持され、且つ固定部421内のスライド溝に組み合わせられ、固定部421に対してスライド可能である。スライド部422も先端が一体に接続される2枚の挟み板を含み、2枚の挟み板の間に隙間が残され、ガイド板はスライド部422の2枚の挟み板の間に位置する。スライド部422の2枚の挟み板の間には更にスライド部材が接続されており、スライド部材はスライド可能に第1ガイド部411と第2ガイド部412に組み合わせられる。スライド部材はピン軸、スライダ等の構造であってもよいし、ガイド板との間の摩擦力を軽減可能なローラであってもよい。
【0093】
駆動アセンブリ5は直線駆動力を提供し、スライド機構42とガイド機構41は駆動アセンブリ5と出し入れアセンブリ3との間に接続され、駆動アセンブリ5の直線駆動力を第1ガイド部411と第2ガイド部412の2方向に沿う駆動力に変換して、出し入れアセンブリ3を連動させて方向が異なる第1運動軌跡と第2運動軌跡を運動させることができる。
【0094】
駆動アセンブリ5としてリニアモータ、リードスクリューアセンブリ、ラックアンドピニオン、伝送ベルト等を選択でき、直線運動を実現できる駆動装置であれば、全て本開示の保護範囲内に含まれる。具体的な一実施形態では、駆動アセンブリ5はベルトプーリ構造であり、図3を参照し、それは少なくとも二つのプーリ51、プーリ51に巻き付ける伝送ベルト52、及びプーリ51を駆動して回転させるモータを含み、モータの出力端はそのうちの一つのプーリ51に直接接続してもよく、歯車アセンブリ等の伝動構造を介してプーリ51に伝動可能に接続してもよい。伝送ベルト52の運動方向は第1ガイド部411の延在方向と一致する。スライド機構42の固定部421は伝送ベルト52に固定的に接続されている。モータは回転方向を調整することで、プーリ51と伝送ベルト52によって固定部421を連動させて往復運動させることができる。
【0095】
駆動アセンブリ5は基盤1又は載置アセンブリに取り付けてもよいし、運動アセンブリ4のガイド機構41に取り付けてもよい。具体的な一実施形態では、ガイド機構41はガイド板であり、駆動アセンブリ5のプーリ51と伝送ベルト52はガイド板に設けられ、プーリ51は二つ設けられ、二つのプーリ51はそれぞれ第1ガイド部411と第2ガイド部412の両端に設けられ、且つ回転軸を介してガイド板に回転可能に接続され、固定部421には伝送ベルト52に固定的に接続される接続部材が設けられている。
【0096】
具体的な一実施形態では、図3に示すように、駆動アセンブリ5のプーリ51と伝送ベルト52はガイド板の一方側に設けられ、出し入れアセンブリ3は運動する時に駆動機構に干渉しないようにガイド板の他側に設けられている。モータはガイド板における第2ガイド部412に近い一端に設けられてよい。
【0097】
駆動アセンブリ5の伝送ベルト52の強度が低く、スライド部422の運動方向の安定性を向上させるために、延在方向が固定部421の運動方向と一致する少なくとも1本のガイドロッド43を設けてもよい。固定部421はガイドロッド43と一体に組み合わせられ、固定部421は伝送ベルト52の駆動下でガイドロッド43の延在方向に沿って直線で運動するように構成されている。ガイドロッド43は基盤1、載置アセンブリ2又はガイド機構41等の位置に設置可能である。
【0098】
図3に示す一実施形態では、ガイドロッド43がガイド板に接続されており、具体的には、2本のガイドロッド43の両端がそれぞれ取り付け座によってガイド板の両側に固定されている。固定部421にはガイドロッド43をスライド可能に係合するスライダ4220が設けられ、スライダ4220はガイドロッド43を貫通させるように設けられている。ガイドロッド43は2本設けられ、2本のガイドロッド43はそれぞれガイド板の相対的両側に設けられている。固定部421の二つの挟み板にはそれぞれ二つのガイドロッド43に沿ってスライドするスライダ4220が設けられている。
【0099】
出し入れアセンブリ3は様々な方式でコンテナを積載することができ、係合、磁力吸着、真空吸盤吸着等を含むが、それらに限定されない。具体的な一実施形態では、出し入れアセンブリ3は、コンテナの端面と協働してコンテナを積載するために用いられるように構成された吸盤機構31を含む。出し入れアセンブリ3は更に固定台32を含み、吸盤機構31は固定台32に接続され、固定台32はスライド機構42のスライド部422に接続されている。
【0100】
本開示の具体的な一実施形態では、図4図6を参照し、吸盤機構31と固定台32との間に吸盤機構31がコンテナを積載する時の衝撃力を緩衝するための緩衝装置33を設けてよい。緩衝装置33は吸盤機構31と固定台32との間に接続されたバネを含んでよく、吸盤機構31と固定台32との間に一定の可動マージンが残されており、吸盤機構31は外力作用下でバネの作用力を克服して固定部32に対して変位することができ、そのためバネは吸盤機構31の受けた外力を緩衝することができる。
【0101】
吸盤機構31は真空吸盤を用いることができ、その数は一つであっても、複数であってもよく、ここで限定されない。真空源を制御することで、コンテナの端面を吸着したり、放したりしてコンテナを載置アセンブリ又はキャリアに置くように、吸盤機構31を制御することができる。
【0102】
上記の実施例では、運動アセンブリは出し入れアセンブリを連動させて第1ガイド部に沿って往復運動させる過程で、出し入れアセンブリを伸ばしてキャリアの第1目標位置に位置するコンテナを吸着させ、且つコンテナを連動させて載置アセンブリに運動させることができる。この時に出し入れアセンブリはコンテナを放して、コンテナを載置アセンブリに置くことができる。
【0103】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリは、コンテナを連動させて完全に載置アセンブリに運動させた後、コンテナを放して、コンテナを完全に載置アセンブリに載置することができる。
【0104】
本開示の一実施形態では、出し入れアセンブリは、コンテナが部分的に載置アセンブリに位置するようにコンテナを連動して運動させることができ、出し入れアセンブリがコンテナを放した後、プッシュ装置によってコンテナを完全に載置アセンブリに押すことができる。
【0105】
本開示の具体的な一実施形態では、載置アセンブリ2はコンテナを運送できるように配置され、載置アセンブリ2の両端はそれぞれ第1開口端、第2開口端と記してよい。図2の図方向を参照すると、載置アセンブリ2の左端は第1開口端であり、その右端は第2開口端である。載置アセンブリ2はその第1開口端と第2開口端との間で運動するようにコンテナを運送でき、収納空間は載置アセンブリ2の第1開口端と第2開口端との間に設けられている。
【0106】
一実施形態では、図2図3に示すように、載置アセンブリ2はコンベヤベルト21を含み、コンベヤベルト21の上面はコンテナを支持するための載置面であり、コンベヤベルト21は水平方向にコンテナを運送でき、コンベヤベルト21の運搬方向が第1ガイド部411の延在方向と一致する。出し入れアセンブリ3がコンテナを積載しながら第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に移動した時又はこの連通位置に近くなった時に、コンテナは連動して第1開口端に入り、この時に、出し入れアセンブリ3はコンテナを放し、且つ第2運動軌跡に沿って運動して載置アセンブリの収納空間から離れ、次に、完全にコンベヤベルト21に載置するように、コンベヤベルトによってコンテナを運動させることができる。
【0107】
載置アセンブリ2は、コンベヤベルト21と協働する複数本の伝動ローラ、及び伝動ローラによってコンベヤベルト21を駆動して回転させる駆動モータを更に含む。一実施形態では、載置アセンブリ2はベルトコンベヤであってよい。ベルトコンベヤの構造と原理は従来技術であり、当業者に理解可能であり、本開示では具体的に説明しない。
【0108】
一実施形態では、図2に示すように、コンベヤベルト21は二つ設けられてよく、二つのコンベヤベルト21は間隔をおいて設けられ、同一水平面に位置し、出し入れアセンブリ3と運動アセンブリ4は二つのコンベヤベルト21の間に設けられてよい。二つのコンベヤベルト21は同期して運動しながら、コンテナを運搬する。二つのコンベヤベルト21は同一駆動装置で駆動することができる。出し入れアセンブリ3は、第1運動軌跡に沿って所定位置まで運動した時に、二つのコンベヤベルト21の間から第1開口端に伸びてコンテナの端面を吸着することができ、第2運動軌跡に沿って所定位置まで運動した時に、二つのコンベヤベルト21の間に後退して載置面より低くなるまで運動することができる。
【0109】
本開示の具体的な一ユースケースでは、このコンベヤベルト21は更に、コンテナを第1開口端から第2開口端に輸送するか、第2開口端から第開口端に輸送するように構成されている。例えば、コンベヤベルトの伝送によって、コンテナを第2開口端に輸送し、且つ第2開口端から他の目標位置に輸送することができ、例えば、ピッキングするようにワークステーションに輸送するか、ワークステーションとの輸送ラインに輸送する。なお、ワークステーション輸送ラインにおけるコンテナは第2開口端を経由して載置アセンブリ2に入ることも可能であり、載置アセンブリ2の輸送によって対応位置に到達した後、出し入れアセンブリは第1ガイド部に沿って運動し、載置アセンブリ2に位置するコンテナを第1開口端を経由してキャリアの目標位置に押して格納する。この過程で、出し入れアセンブリはただプッシュ作用によってコンテナをキャリアの目標位置に押して格納してもよいし、コンテナを吸着して、キャリアの目標位置にプッシュして格納してもよい。
【0110】
一実施形態では、コンテナが載置アセンブリ2の両側から落下することを防止するために、基盤1の両側位置に落下防止リブ22を設けてもよく、落下防止リブ22はコンベヤベルトの外側に位置し、そのようにコンテナをコンベヤベルト21に制限するために用いられるように構成可能である。具体的には、両側の落下防止リブ22は棒状構造として設けられ、且つコンベヤベルト21の延在方向と一致し、落下防止リブ22は載置アセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延在していてもよい。
【0111】
基盤1には更に、コンベヤベルト21上のコンテナが載置アセンブリの中心に移動するようにガイドするように配置される正確位置復帰ガイド機構23を設けてもよい。具体的には、図2に示すように、正確位置復帰ガイド機構23は基盤1の相対的両側に設けられ、両側の正確位置復帰ガイド機構23は載置アセンブリ2の中心線に対して対称して設けられている。コンテナが容易に両側の正確位置復帰ガイド機構23の間に入るように、正確位置復帰ガイド機構23の端部はフレア状構造として設けられている。
【0112】
落下防止リブ22と正確位置復帰ガイド機構23は互に独立して設けてもよいし、一体成形構造として設けてもよい。図2に示す実施形態では、落下防止リブ22と正確位置復帰ガイド機構23は一体に接続され、落下防止リブ22は第1開口端と第2開口端との間の中部領域で内側へ延在して正確位置復帰ガイド機構23を形成し、両側の正確位置復帰ガイド機構23の間の距離が落下防止リブ22の間の距離より小さく、また、コンテナが容易に正確位置復帰ガイド機構23の間に入るように、正確位置復帰ガイド機構23と両端の落下防止リブ22は斜面を介して接続され、フレア構造として形成されている。
【0113】
一実施形態では、コンテナ取り出し搬送アセンブリはコンテナ位置を検出するための検出装置を更に含む。出し入れアセンブリ3がコンテナを積み下ろして部分的に載置アセンブリ2に運動させた時に、検出装置はコンテナを検出でき、この時に出し入れアセンブリ3はコンテナを載置アセンブリ2に置くことができ、例えば、吸盤機構31がコンテナを放すように吸盤機構31の真空源を切断することができる。従って、出し入れアセンブリ3がいつコンテナを放すかは検出装置の検知位置に依存し、検出装置の検知位置は設計に応じて調整でき、最終的にコンテナをコンベヤベルトに載置できればよい。例えば、検出位置の検知位置は運動アセンブリ4が第1ガイド部における第2ガイド部に近い位置まで運動した時の位置である。
【0114】
検出装置は、センサ、赤外線走査装置、撮影装置等を含むが、それらに限定されなく、検出装置はコンテナを検出できた時に検出信号を生成し送信することができる。一実施形態では、検出装置は圧力センサであってよく、圧力センサは載置アセンブリ2に設けられ、コンテナが載置アセンブリ2の対応位置に移動した時に、圧力センサはコンテナの圧力を検出して検出信号を生成することができる。別の実施形態では、赤外線センサ等であってもよく、ここで具体的に説明しない。
【0115】
本開示のコンテナ取り出し搬送アセンブリはキャリアにおけるコンテナの転送に用いられ、コンテナを移送する時に、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置はキャリアにおける目標位置に対応しなければならない。
【0116】
実際の倉庫貯蔵環境では、平らかでない床面やキャリア取付誤差等の要因で、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置とキャリアにおける目標位置に偏差が生じることがある。位置精度を向上させるために、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアとの間の相対的位置を決定するために用いられるように配置された位置決めシステム6を更に含む。位置決めシステム6はコンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアの目標位置との間の位置偏差が予め設定された範囲に達したことを検出した時に、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整することが必要になる。
【0117】
位置決めシステムは視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールであってよく、キャリアにおける対応位置を認識することで、コンテナ又はコンテナ位置の位置情報を取得する。図2に示すように、位置決めシステムは相対的に基盤1に設けてよく、基盤1にはブラケット11を設けてよく、ブラケット11は、コンテナの運動に干渉しないように、載置アセンブリ2の上方に位置し、収納空間を回避している。ブラケット11は扉型構造として設けてよく、ブラケット11の底端が載置アセンブリ2の第1開口端の両側に固定的に接続されており、位置決めシステムはブラケット11の頂部に取り付けられ、載置アセンブリ2の上方に位置している。
【0118】
本開示の具体的な一実施形態では、位置決めシステム6は二次元結像モジュールであってよく、キャリアにおける各コンテナ位置にはそれぞれ二次元識別子が対応的に設置されており、この識別子はコンテナ位置の前側の横ビームの中心位置に位置する。二次元結像モジュールは、キャリアにおける識別子の位置情報を取得するために用いられるように配置されている。
【0119】
二次元結像モジュールは載置アセンブリ2の前端の中心位置に設けてよい。これは二次元結像モジュールがその前方の横ビームにおける識別子の位置情報を読み取ることに寄与する。二次元結像モジュールは横ビームにおける識別子の位置情報を取得した後、コンテナ取り出し搬送アセンブリの目標位置コンテナ位置に対する高さ偏差及び/又は水平偏差を得ることができ、それによってコンテナ取り出し搬送アセンブリの位置調整に基準を提供した。
(実施例2)
【0120】
本実施例は、コンテナ積み下ろし装置を提供し、具体的な構造と原理については実施例1のコンテナ積み下ろし装置を参照でき、同じ部分についてはここで詳細な説明を省略する。本実施例は、載置アセンブリに位置するコンテナの両側を位置限定するために用いられるように構成され、実施例1中の落下防止リブと正確位置復帰ガイド機構を代替できる位置限定機構を更に含む点で実施例1と異なる。
【0121】
具体的には、図7を参照し、位置限定機構9は間隔をおいて設置された第1位置限定部91と第2位置限定部92を含み、第1位置限定部91、第2位置限定部92はそれぞれ載置アセンブリ2の両側に設けられ、コンテナは二つの位置限定部の間に置かれる。第1位置限定部91と第2位置限定部92は、載置アセンブリ2に対してX軸方向に沿って対向して移動するか、反対に移動して、第1位置限定部91と第2位置限定部92との間の距離を調整して、異なる寸法のコンテナに適応できるように構成されている。キャリアに異なる規格のコンテナを置く時に、第1位置限定部91と第2位置限定部92との間の距離を調整することで、コンテナの寸法に適応することができる。第1位置限定部91、第2位置限定部92は棒状、板状、ローラ状等の構造として設けてよく、本開示はそれらに限定されなく、止めるようにコンテナ両側に設置できるものであればよい。
【0122】
一実施形態では、図7を参照し、コンテナ積み下ろし装置は更に第1位置限定部91と第2位置限定部92に取付基礎を提供できる第1ベース93を含み、第1位置限定部91と第2位置限定部92はいずれもスライド可能に第1ベース93に組み合わせられる。第1ベース93にはX軸方向に沿って延在する少なくとも1組のスライドガイド構造95を設けてもよく、第1位置限定部91と第2位置限定部92はスライドガイド構造95を介して第1ベース93に組み合わせられる。スライドガイド構造95はスライド溝、スライダ等の構造を含んでもよく、本開示で具体的に制限されない。好ましい実施例では、スライドガイド構造95は2組設けられ、ここで、2組のスライドガイド構造95はそれぞれ第1位置限定部91、第2位置限定部92の両端に近い。
【0123】
第1ベース93には、X軸方向に沿って運動する伝動機構94を設けてもよく、伝動機構94によって第1位置限定部91、第2位置限定部92を駆動してX軸方向に沿って第1ベース93上で運動させる。伝動機構94はラックアンドピニオン構造、リンク機構、プーリ機構等であってもよいが、それらに限定されなく、本開示はこれを制限しない。
【0124】
具体的な一実施形態では、図7を参照し、伝動機構94は伝動ベルトとプーリを含み、伝動ベルトはX軸方向に延在し、且つプーリに制御されて回転でき、プーリはモータによって駆動可能である。第1位置限定部91と第2位置限定部92は伝送ベルトの間隔された両側、即ち伝送ベルトの延在方向の両側に接続されてよい。伝送ベルトは環状構造となり、回転する時に伝送ベルトの間隔された両側が反対方向に移動するので、第1位置限定部91、第2位置限定部92を互に近づいたり、互に離れたりするように駆動でき、それによって両者間の相対的位置を調整する。
【0125】
別の実施形態では、位置限定機構9は載置アセンブリ2の上方の位置に設けられ、且つコンテナの上部領域を位置限定するために用いられるように構成される。具体的には、コンテナを載置アセンブリ2と位置限定機構9との間に置くことができ、位置限定アセンブリの第1位置限定部91と第2位置限定部92は、載置アセンブリ2に干渉しないようにコンテナの相対的な二側面の頂部エッジに近い。位置限定機構9はブラケットによって基盤1に取り付けることができる。
【0126】
一実施形態では、図8を参照し、コンテナ積み下ろし装置は更に回転機構10を含んでもよく、回転機構10は、出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2を駆動してY軸線周りに回転させるように構成され、それによってコンテナに対する角度を柔軟的に調整できる。貯蔵位置におけるコンテナは衝突を受け、キャリアが安定しない等の原因で、水平面において出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2に対して姿勢偏差を生じることがあり、姿勢偏差が予め設定された許容閾値より大きければ、このコンテナは円滑に出し入れアセンブリ3に掴まれることが不可能となる。この時に、回転機構10によって出し入れアセンブリ3、載置アセンブリ2のコンテナに対する角度を対応的に調整し、この姿勢偏差を解消し、姿勢偏差を予め設定された許容閾値より小さくすることができ、それによって、出し入れアセンブリ3はキャリアにおけるコンテナを円滑に掴んで載置アセンブリ2に置くことができる。
【0127】
回転機構10は第2ベース101と回動支持部102を含んでもよく、回動支持部102は第2ベース101に回転可能に接続されている。第2ベース101は支持アセンブリ81に接続され、且つ支持アセンブリ81の延在方向に沿って運動するようになってもよく、載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3は回動支持部102に相対的に接続され、回動支持部102の回転軸線はY軸方向に沿って延在し、Y軸周りに第2ベース101に対して回転して、載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3とコンテナとの間の相対的角度を調整することができる。
【0128】
回動支持部102は板型構造、枠型構造等として設けてよく、載置アセンブリ2と出し入れアセンブリ3に支持作用を果たすことができる。具体的には、回動支持部102は枠型構造に接続された複数本の支持棒を含んでよく、載置アセンブリ2と出し入れアセンブリ3はボルト固定、溶接、貼り付け等の方式で回動支持部102に固定的に接続することができ、本開示でこれを限定しない。
【0129】
回動支持部102は軸受、回転軸及び軸スリーブ等の一般的な回転接続構造を介して第2ベース101に接続することができる。好ましい実施例では、図8を参照すると、回動支持部102は回動支持軸受103を介して第2ベース101に接続され、回動支持部102は相対的に回転する内輪と外輪とを有し、内輪、外輪の一方は回動支持部102に固定的に接続され、他方は第2ベース101に固定的に接続される。
【0130】
回転機構10は回動支持部102を駆動して回転させるための回動駆動機構を更に含んでもよい。回転機構10は直接回動支持部102に回転駆動可能に接続してもよいし、回動支持軸受103を駆動することで回動支持部102を連動して回転させてもよい。回動駆動機構はモータ、歯車セット、ベルトプーリ機構等を含むが、それらに限定されなく、本開示でこれを限定しない。本開示の一実施例では、回動支持軸受103の外輪は第2ベース101に固定的に接続され、内輪は載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3に固定的に接続され、回動駆動機構は同期ベルトと駆動プーリを含み、同期ベルトは駆動プーリと回動支持軸受103の内輪に接続され、駆動プーリは同期ベルトによって回動支持軸受103の内輪を駆動して回転させることができ、内輪は回動支持部102が載置アセンブリ2、出し入れアセンブリ3を連動させることで回転する。
【0131】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、キャリアの貯蔵位置を検出し、貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定するための第1センサを含む。第1センサは、コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアからコンテナを取り出す時に、キャリアの貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定すること、及び/又は、キャリアの貯蔵位置にコンテナを置く時に、キャリアの貯蔵位置が空であるか否かを判定することに用いられる。
【0132】
第1センサは空位置検出信号又は非空位置検出信号を生成できる。コンテナを取り出す時に、第1センサは目標貯蔵位置にコンテナがあるか否かを判定し、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいて目標貯蔵位置におけるコンテナを掴み取るか、空位置検出信号に基づいてコンテナを掴み取る動作をしないことができ、それによって、出し入れアセンブリ3が空位置でない貯蔵位置にコンテナを置いて貯蔵位置に既存のコンテナが落下すること、又は空位置である貯蔵位置で無駄に掴み取る動作をすることを回避する。
【0133】
コンテナを取り出す過程で、第1センサが非空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいて貯蔵位置におけるコンテナを掴み取り、且つ載置アセンブリ2に置き、第1センサが空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は空位置検出信号に基づいてコンテナを掴み取る動作をしない。
【0134】
コンテナを置く過程で、第1センサが空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は空位置検出信号に基づいて載置アセンブリ2におけるコンテナを貯蔵位置に置き、第1センサが非空位置検出信号を送信すると、出し入れアセンブリ3は非空位置検出信号に基づいてコンテナを置く動作をしない。
【0135】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアにおけるコンテナとの間の姿勢偏差を決定するための第2センサを含む。コンテナ積み下ろし装置は、更に、第2センサが決定した、コンテナ積み下ろし装置と対応するコンテナとの間の姿勢偏差により、コンテナ積み下ろし装置の姿勢を調整し、姿勢偏差を解消するために用いられる。
【0136】
具体的には、第2センサはコンテナの三次元位置を検出して、X軸方向での偏差、Y軸方向での偏差及び水平面方向での角度偏差を含む、コンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとの間の三次元偏差を決定することができる。位置偏差に基づいて、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、ドアフレームアセンブリ82、支持アセンブリ81に沿ってX軸、Y軸方向に運動することで位置を調整し、X軸、Y軸方向での偏差を解消することができ、取り出し搬送コンテナは、更に、回転機構10を介してY軸周りに回転することで、コンテナに対する平面での角度偏差を調整することができる。
【0137】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとのX軸方向での位置偏差、即ち水平偏差を決定し、支持アセンブリ81は水平偏差に基づいて、X軸方向に沿って対応距離移動して、コンテナ取り出し搬送アセンブリのX軸方向での位置をコンテナに対応付ける。
【0138】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとのY軸方向での位置偏差、即ち高さ偏差を決定し、コンテナ取り出し搬送アセンブリは高さ偏差に基づいて、支持アセンブリ81に沿って対応距離移動して、コンテナ取り出し搬送アセンブリのY軸方向での位置をコンテナに対応付ける。
【0139】
本開示の一実施形態では、第2センサはコンテナの三次元位置情報を取得し、且つコンテナとコンテナ取り出し搬送アセンブリとの水平面方向での角度偏差を決定し、この角度偏差はコンテナとZ軸方向との間の角度偏差である。コンテナ取り出し搬送アセンブリは角度偏差に基づいて、回動支持部102を介してY軸周りに回転して、角度をコンテナの角度と一致させる。角度調整によって、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸方向にコンテナに対してX軸方向の位置偏差を生じる可能性があり、この位置偏差に基づいて、支持アセンブリ81はX軸方向に沿って位置を調整することで、コンテナ取り出し搬送アセンブリとコンテナの水平面方向での角度と位置の対応を実現させることができる。
【0140】
安全の面を考慮すると、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、三次元位置情報に基づいて予め設定された移動閾値範囲内でX軸、Y軸に沿って移動し、且つ予め設定された回転閾値範囲内で対応する回転角度をもって回転すべきである。この予め設定された移動閾値は最大移動距離であり、予め設定された回転閾値は最大回転角度である。移動必要な距離が予め設定された移動閾値を超え、又は回転必要な角度が予め設定された回転閾値を超えた場合に、コンテナ取り出し搬送アセンブリはコンテナの出し入れを停止し、異常を報告し、それによってコンテナを出し入れする時にキャリアの枠に衝突することを回避する。
【0141】
第2センサに基づいてコンテナ取り出し搬送アセンブリのコンテナに対する位置を調整する時に、水平偏差、高さ偏差又は角度偏差の調整順序は任意に並べることができ、ここで限定されない。好ましい実施形態では、第2センサの位置は相対的にコンテナ取り出し搬送アセンブリの中心に設けるべきであり、これはコンテナ取り出し搬送アセンブリの中心とコンテナの中心を合わせることに寄与し、伝統的な方法と比べると、コンテナにタグを貼り付けることを回避でき、合わせ精度を向上させた。
【0142】
第1センサ、第2センサは二つのセンサであっても、同一のセンサであってもよく、本開示はこれを限定しない。第1センサ、第2センサは視覚センサ、深度情報センサ又は3Dセンサ等であってもよいが、それらに限定されなく、当業者は従来技術に基づいて選択でき、三次元位置情報を取得できるものであればよい。
(実施例3)
【0143】
本実施例はコンテナ積み下ろし装置を提供し、図9に示すように、コンテナ積み下ろし装置は、実施例1で開示されたコンテナ取り出し搬送アセンブリを設置した筐体7を含み、コンテナ取り出し搬送アセンブリは、筐体7を移動するように配置され、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置は筐体において調整可能である。コンテナ取り出し搬送アセンブリの具体的な構造と原理については実施例1を参照されたく、本実施例では詳細な説明を省略する。
【0144】
具体的には、図9に示すように、筐体7は互に垂直なX軸レール71とY軸レール72とを含み、X軸レール71とY軸レール72は鉛直平面に設置されている。具体的には、Y軸レールはX軸レールに沿って運動するように構成され、コンテナ取り出し搬送アセンブリはY軸レールに沿って運動するように構成されている。運動アセンブリ4は出し入れアセンブリを連動させてZ軸方向に沿って第1運動軌跡を運動させるように構成され、X軸、Y軸及びZ軸は三次元座標系を構成している。
【0145】
一実施形態では、筐体7はドアフレームアセンブリを含み、X軸レール71は接地レール構造とドアフレームアセンブリに設置された天井レール構造とを含む。X軸レール71は水平方向に沿って延在し、Y軸レール72は鉛直方向に沿って延在している。Y軸レール72は支柱構造であってもよく、Y軸レール72の両端はそれぞれ接地レール構造と天井レール構造にガイド可能に組み合わせられ、Y軸レール72は接地レール構造と天井レール構造に沿って水平に運動する。
【0146】
具体的には、二つのX軸レール71にはそれぞれX軸レール71に沿って水平方向に移動できるX軸移動板が設けられ、Y軸レール72の両端はそれぞれ二つのX軸移動板に固定的に接続されている。Y軸レール72にはY軸レール72に沿って鉛直方向に移動できるY軸移動板が設けられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリはY軸移動板に固定的に接続されている。X軸移動板、Y軸移動板には更にガイドアセンブリを取り付けてもよく、ガイドアセンブリによって対応するX軸レール71、Y軸レール72に沿ってスライドする。
【0147】
筐体7には更にX軸駆動ユニット及びY軸駆動ユニットを含む駆動システムが設けられている。ここで、X軸駆動ユニットはY軸レール72を駆動してX軸レール71に沿って運動させるために用いられ、Y軸駆動ユニットはコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動してY軸レール72に沿って運動させるために用いられ、それによって、コンテナ取り出し搬送アセンブリを対応位置に運動させることができ、例えば、キャリアにおける目標位置に対応付ける。駆動システムは駆動モータ、伝動歯車、伝動チェーン、リードスクリューアセンブリ等を含んでよく、駆動システムの上記機能を実現するために、当業者は従来技術に基づいて配置できる。
【0148】
本開示の一実施形態では、Y軸レール72は少なくとも二つ設けられていてもよく、少なくとも二つのY軸レール72は上下の二つのX軸レール71の間で相対的に独立して運動する。各Y軸レールには少なくとも一つのコンテナ取り出し搬送アセンブリが設けられており、各Y軸レールにおけるコンテナ取り出し搬送アセンブリはいずれも独立して運動でき、コンテナ積み下ろし装置の作業効率が高くなった。
【0149】
本実施例では、コンテナ積み下ろし装置はキャリアにおけるコンテナを転送するために用いられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸レール71とY軸レール72に沿って筐体7を移動して、キャリアの目標位置に移動することができる。
【0150】
コンテナ取り出し搬送アセンブリは、コンテナ取り出し搬送アセンブリとキャリアにおける目標位置との間の位置偏差を決定するための位置決めシステム6を備えている。位置決めシステム6はカメラ等の二次元結像モジュールを選択してもよいし、深度カメラやパノラマカメラ等の三次元結像モジュールを選択してもよく、目標位置の位置情報を取得できる。
【0151】
一実施形態では、位置決めシステム6として二次元結像モジュールが選択され、キャリアの各コンテナ位置にそれぞれ二次元識別子が対応して設けられており、二次元結像モジュールはキャリアにおける識別子の位置情報を取得するために用いられるように配置されている。二次元結像モジュールが取得した識別子位置に基づいて、水平方向と鉛直方向の偏差を含む、コンテナ取り出し搬送アセンブリと識別子との位置偏差を比較、分析することができる。二次元結像モジュールが取得した識別子との位置偏差に基づいて、コンテナ取り出し搬送アセンブリはX軸レール71、Y軸レール72によって調整でき、コンテナ取り出し搬送アセンブリと目標位置間の精度が向上する。
【0152】
コンテナ積み下ろし装置のX軸レール71、Y軸レール72は枠型構造として設けられ、構造がコンパクトなコンテナ取り出し搬送アセンブリを採用してそれに組み合わせることで、狭い動作空間で動作可能で、空間利用率が高くなり、倉庫貯蔵空間の容量の増加に寄与する。
(実施例4)
【0153】
本実施例は倉庫貯蔵システムを提供し、コンテナを用いて荷物を格納し、コンテナ中の荷物に迅速な転送、ピッキング等の作業を行うことができ、作業効率を向上させ、労働力を軽減させることができる。
【0154】
図10を参照し、倉庫貯蔵システムは、操作作業スペース、キャリア滞在エリア、及び実施例1、実施例2で提供されたコンテナ積み下ろし装置を設置したワークステーションエリアを含む。ここで、キャリア滞在エリアはキャリアが滞在するためのものであり、キャリアにはコンテナを格納するための複数の貯蔵位置が設けられており、コンテナ積み下ろし装置はキャリアにおけるコンテナを出し入れし、転送することができ、操作作業スペースではコンテナ中の荷物をピッキングすることができる。コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースとキャリア滞在エリアとの間に位置し、且つ操作作業スペースとキャリア滞在エリアに位置するキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成されている。
【0155】
出し入れコマンドにより、コンテナ積み下ろし装置のコンテナ取り出し搬送アセンブリは、目標コンテナの所在する貯蔵位置の位置に対応するように、X軸、Y軸方向に沿って移動し、次に出し入れアセンブリ3はZ軸方向に沿ってコンテナを掴み取り、コンテナを載置アセンブリ2に置く。コンテナ積み下ろし装置は更に載置アセンブリ2上のコンテナを操作作業スペースに転送でき、操作作業スペースでコンテナ内の荷物のピッキングを完了する。ピッキング完了後、コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースのコンテナを取り出し、コンテナをキャリア上の目標貯蔵位置に転送して格納することができる。
【0156】
操作作業スペースでは任意の倉庫貯蔵操作を実現でき、それは棚に対する荷物の荷取り操作、荷置き操作、棚卸し操作及び荷揃え操作の少なくとも一種を含むが、それらに限定されない。例えば、操作作業スペースでピッキング・荷取り操作を実現する時に、この操作作業スペースはピッキング・荷取り作業スペースとすることができる。
【0157】
一実施形態では、キャリア滞在エリア内にはキャリアが滞在するための滞在スペースが少なくとも二つ設けられ、滞在スペースに異なるキャリアを放置でき、倉庫貯蔵システムにより大きい貯蔵容量を持たせる。キャリアは、対応する滞在スペースに固定するように設けてもよいし、異なる滞在スペースに移動できるように設けてもよく、より便利に且つ柔軟的に使用できる。
【0158】
一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つ設けられ、それぞれ異なる滞在スペースに位置する異なるキャリアに一対一に対応する。コンテナ積み下ろし装置とキャリアの位置は相対的に一定したものであり、異なるコンテナ積み下ろし装置は相対的に独立して動作でき、高い作業効率を有する。
【0159】
一具体的実施形態では、ワークステーションエリアはコンテナを運搬するための輸送ラインを更に含む。輸送ラインは輸送ライン入口と輸送ライン出口とを含み、輸送ラインはコンテナを輸送ライン入口から輸送ライン出口まで運搬できる。操作作業スペースは輸送ラインの輸送経路に位置し、運搬過程で、操作作業スペースでコンテナにピッキング作業を行うように、コンテナを操作作業スペースに運送でき、ピッキング完了後、コンテナは輸送ライン出口まで運送されることが可能である。
【0160】
輸送ライン入口と輸送ライン出口にはそれぞれコンテナ積み下ろし装置が設けられている。ここで、輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、キャリア滞在エリアに位置するキャリアからコンテナを取り出して輸送ラインに置くために用いられ、ここで、輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置は、輸送ラインからコンテナを取り出してキャリア滞在エリアに位置するキャリアに置くことに用いられる。輸送ライン入口と輸送ライン出口に位置するのは二つの異なるコンテナ積み下ろし装置であっても、同一のコンテナ積み下ろし装置であってもよい。輸送ラインとしてベルトコンベヤ、ローラコンベヤ、チェーンコンベヤ等のタイプを選択でき、本開示はこれを限定しない。
【0161】
操作作業スペースでは、人工又はインテリジェントロボットによってピッキング作業を行うことができ、操作作業スペースは複数設けることができ、複数の操作作業スペースは輸送ラインに配列して、相対的に独立して動作することができ、ピッキング効率を向上させることができる。
【0162】
倉庫貯蔵システムが動作する時に、輸送ライン入口に位置するコンテナ積み下ろし装置はコンテナ取り出しコマンドによりキャリアにおける目標位置のコンテナを取り出し、次にコンテナを輸送ライン入口に運送する。輸送ラインはコンテナを操作作業スペースに運送し、操作作業スペースでコンテナ中の荷物をピッキングし、ピッキング完了後、コンテナは輸送ラインによって輸送ライン出口に運送される。輸送ライン出口に位置するコンテナ積み下ろし装置はコマンドにより輸送ライン出口のコンテナを取り出し、次にコンテナをキャリアの目標貯蔵位置に運送する。
【0163】
倉庫貯蔵システムはコンテナ積み下ろし装置によってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、キャリアと操作作業スペースエリアとの間でのコンテナの転送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例5)
【0164】
本実施例は、制御サーバ及び実施例1、実施例2で提供されたコンテナ積み下ろし装置に適用されるコンテナ出し入れ方法を提供し、制御サーバは、コンテナ積み下ろし装置をコンテナ出し入れ作業を行うように制御することができる。図11を参照し、コンテナ出し入れ方法は下記のステップを含む。
【0165】
制御サーバがコンテナ積み下ろし装置へ出し入れコマンドを送信する。
【0166】
具体的には、出し入れコマンドはキャリアにおける目標貯蔵位置のコンテナを取り出すコマンド、又は、コンテナ積み下ろし装置におけるコンテナをキャリアの目標貯蔵位置に置くコマンドである。コンテナ積み下ろし装置はシステムに予め記憶された目標貯蔵位置座標により、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標貯蔵位置に対応する位置に移動させることができ、次にコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動してZ軸に沿って運動させ、目標貯蔵位置におけるコンテナを取り出すか、コンテナ取り出し搬送アセンブリにおけるコンテナを目標貯蔵位置に置く。
【0167】
コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同一キャリアにおけるコンテナに対して同時に出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御する。
【0168】
具体的には、コンテナ積み下ろし装置は少なくとも二つの積み下ろしユニットを含み、積載ユニット同士は互に独立して制御され、それらは同時に出し入れ操作を行ってもよいし、ただ一部の積載ユニットは動作してもよい。制御サーバは、少なくとも二つのコンテナを同時に出し入れする出し入れコマンドをコンテナ積み下ろし装置へ送信することができ、コンテナ積み下ろし装置は出し入れコマンドに基づいて積み下ろしユニットを同時に制御して出し入れ操作を行わせ、作業時間を効果的に省き、作業効率を向上させることができる。
(実施例6)
【0169】
本実施例は、制御サーバ、自動搬送デバイス及び実施例4で開示された倉庫貯蔵システムに適用されるコンテナ出し入れ方法を提供する。
【0170】
図12を参照し、本実施例のコンテナ出し入れ方法は下記のステップを含む。
【0171】
制御サーバがタスクオーダーにより自動搬送デバイスへ搬送コマンドを送信し、倉庫貯蔵システムへ出し入れコマンドを送信する。
【0172】
自動搬送デバイスはキャリア搬送用の搬送ロボットであってよく、例えば、自動搬送デバイスは昇降装置によってキャリア底部からキャリアを突き上げ、次にキャリアを運送することができる。制御サーバが倉庫貯蔵システムへ送信する出し入れコマンドは、キャリアの目標貯蔵位置におけるコンテナを取り出すコマンド、又は、コンテナをキャリアにおける目標貯蔵位置に置くコマンドであってよい。ここで、目標貯蔵位置は自動搬送デバイスが搬送したキャリアに位置する。
【0173】
自動搬送デバイスが受信した搬送コマンドに基づいて、キャリアをキャリア滞在エリアに搬送するか、キャリアを前記キャリア滞在エリアから搬出する。
【0174】
出し入れコマンドがコンテナを取り出すコマンドである時に、自動搬送デバイスはキャリアをワークステーションエリアのキャリア滞在エリアに搬送し、キャリアの位置をコンテナ積み下ろし装置の位置に対応付け、次にコンテナ積み下ろし装置はキャリアにおける目標貯蔵位置のコンテナを取り出すことができる。
【0175】
出し入れコマンドがコンテナを置くコマンドである時に、コンテナ積み下ろし装置はコンテナをキャリア滞在エリアにあるキャリアに置き、次に自動搬送装置はこのキャリア滞在エリアにあるキャリアを搬出し、キャリア滞在エリアを空ける。
【0176】
コンテナ積み下ろし装置が、受信した出し入れコマンドに基づいて、同時にコンテナに対して操作作業スペースと同一キャリアとの間で出し入れ操作を行うように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御する。
【0177】
コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースとキャリアとの間でコンテナを移送できる。出し入れコマンドがコンテナを取り出すコマンドである時に、コンテナ積み下ろし装置は、キャリアにおけるコンテナを操作作業スペースに転送するように少なくとも二つの積み下ろしユニットを制御し、出し入れコマンドがコンテナを置くコマンドである時に、コンテナ積み下ろし装置は操作作業スペースにおけるコンテナをキャリアに運送するように積み下ろしユニットを制御する。
【0178】
本実施例のコンテナ出し入れ方法において、制御サーバ、自動搬送デバイス及び倉庫貯蔵システムによってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例7)
【0179】
本実施例は、図13に示すように、ワークステーションエリア、キャリア滞在エリア及び実施例3で開示されたコンテナ積み下ろし装置を含むピッキングシステムを提供し、コンテナ積み下ろし装置の具体的な構造と原理については本実施例で詳細に説明しない。
【0180】
キャリア滞在エリアはキャリアが滞在するために用いられるように構成され、コンテナ積み下ろし装置はワークステーションエリアとキャリアとの間でコンテナを転送するために用いられるように構成され、ワークステーションエリアには操作作業スペースが設けられており、操作作業スペースにおいてコンテナ中の荷物を仕分けすることができる。
【0181】
本開示の一実施形態では、ワークステーションエリアは更にコンテナを運搬可能な輸送ラインを含んでもよい。輸送ラインはコンテナ取り出し搬送アセンブリから転送されてきたコンテナを受け取るために用いられ、操作作業スペースに位置する作業員は輸送ラインにおけるコンテナをピッキングでき、又は、輸送ラインは輸送ラインに位置するコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリに輸送するために用いられ、コンテナ取り出し搬送アセンブリに輸送されるコンテナはピッキング済みコンテナである。
【0182】
コンテナ積み下ろし装置は、オーダーによりキャリアにおける目標位置のコンテナを積載し、次に目標コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインに運送することができ、操作作業スペースの作業員はオーダーにより輸送ラインにおけるコンテナ内の荷物をピッキングすることができ、ピッキング完了後、コンテナは輸送ラインによってコンテナ積み下ろし装置に運送され、積み下ろし装置はコンテナをキャリアに戻すことができる。ピッキングシステムはコンテナ積み下ろし装置によってコンテナに対する初期的なピッキングと運搬を実現し、キャリアとワークステーションエリアとの間でのコンテナの転送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、労働力を軽減させた。
(実施例8)
【0183】
本実施例はコンテナ取り出し方法を開示し、実施例3で開示されたピッキングシステムによって実施し、図14に示すように、下記のステップS1000、ステップS2000、ステップS3000及びステップS4000を含む。
【0184】
ステップS1000で、コンテナ積み下ろし装置がコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0185】
業務システムはコンテナを取り出すコマンドをコンテナ積み下ろし装置に送信し、コンテナ積み下ろし装置は業務コマンドを受信した後、業務コマンドに含まれるコンテナ位置情報により、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。コンテナ位置情報は、例えば、座標の方式で業務システム又はコンテナ積み下ろし装置の制御システムに予め記憶でき、コンテナ積み下ろし装置はこれらの位置情報により対応する操作を行うことができる。
【0186】
本開示におけるコンテナ積み下ろし装置の構造を参照すると、コンテナ積み下ろし装置は水平方向に設けられたX軸レール71及び鉛直方向に設けられたY軸レール72を含み、コンテナ積み下ろし装置は業務コマンドを受信すると、X軸方向、Y軸方向の運動によって、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させ、業務コマンドに含まれる目標コンテナ位置に対応付ける。
【0187】
本開示の一実施形態では、ステップS1000は下記のステップS1100及びステップS1200を含む。
【0188】
ステップS1100で、コンテナ積み下ろし装置がシステムに予め記憶された座標によりコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0189】
キャリアにおける各コンテナ位置はいずれも座標(x,y)の形式でシステムに予め記憶することができ、積み下ろし装置は、対応するコマンドを受信すると、コマンドに含まれる目標位置の座標情報により、X軸レール71、Y軸レール72に沿って対応距離移動するように制御することで、コンテナ取り出し搬送アセンブリを対応する座標位置まで駆動し、目標位置に到達させることができる。
【0190】
ステップS1200で、位置決めシステムによってキャリアにおける識別子の位置情報を取得し、コンテナ積み下ろし装置が得られた位置偏差に基づいて前記コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整する。
【0191】
キャリアにおける各コンテナ位置の対応位置にはいずれも識別子が設置されており、コンテナ取り出し搬送アセンブリがキャリアの目標位置に運動した時に、位置決めシステムはキャリア目標位置の識別子を認識して目標位置とコンテナ取り出し搬送アセンブリとの間の位置偏差を得ることができ、コンテナ積み下ろし装置は得られた位置偏差に基づいてX軸とY軸の方向に沿ってコンテナ取り出し搬送アセンブリの位置を調整でき、コンテナ取り出し搬送アセンブリの位置精度を向上させる。
【0192】
本開示の一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、その載置アセンブリの載置面がキャリアコンテナ位置におけるコンテナ載置用の載置面より低くなるまで移動させ、このようにして出し入れアセンブリがキャリアに位置するコンテナを載置アセンブリに引っ張ることに寄与する。
【0193】
ステップS2000で、運動アセンブリ4が駆動アセンブリ5に制御されて第1運動軌跡を運動し、出し入れアセンブリ3を連動させてキャリア目標位置のコンテナを載置アセンブリ2に積載させる。
【0194】
駆動アセンブリは、運動アセンブリによって出し入れアセンブリ3を連動させて第1運動軌跡に沿って運動させることで、出し入れアセンブリを載置アセンブリ2の収納空間において載置アセンブリ2の延在方向に沿って伸ばし、出し入れアセンブリが前方のコンテナを吸着する。運動アセンブリは逆方向に運動すると、出し入れアセンブリを連動させてコンテナを載置アセンブリ2に運送させる。
【0195】
本開示の具体的な一実施形態では、ステップS2000は下記のステップS210及びステップS220を含む。
【0196】
ステップS210で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡において第1位置に運動し、出し入れアセンブリを伸びるように連動させてキャリアにおける目標位置のコンテナを積載させる。
【0197】
第1位置に位置する時に、出し入れアセンブリはキャリアにおける目標位置のコンテナに合わせられて、コンテナを積載することができる。出し入れアセンブリ3は、第1位置に運動した時に、載置アセンブリ2の第1開口端から、キャリア目標位置におけるコンテナに伸び、コンテナの端面と協働し、コンテナを積載する。例えば、出し入れアセンブリ3として吸盤機構を用いた時に、この吸盤機構はこの位置でコンテナの端面と協働し、コンテナを吸着する。
【0198】
ステップS220で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡において第2位置方向へ移動し、出し入れアセンブリが積載しているコンテナを載置アセンブリの収納空間方向へ移動する。
【0199】
第2位置に位置する時に、出し入れアセンブリはコンテナを載置アセンブリに置く。例えば、出し入れアセンブリが吸盤機構である時に、第2位置で、吸盤機構の真空源を切断して、コンテナを載置アセンブリ上に支持する。
【0200】
第2位置は、第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に設けてもよいし、第1運動軌跡における第2運動軌跡との連通位置に近い位置に設けてもよい。出し入れアセンブリがコンテナを吸着しながら第1位置から第2位置に移動する時に、コンテナは載置アセンブリの収納空間方向へ移動し、それによってコンテナは完全に又は部分的に載置アセンブリに位置するようになる。
【0201】
ステップS2300で、コンテナが第2位置に到達したことを検出装置が検出できた時に、出し入れアセンブリが前記コンテナを放し、前記コンテナが前記載置アセンブリ上に支持される。
【0202】
コンテナが第2位置に運動した時に、検出装置に検知可能であり、この時に出し入れアセンブリはコンテナを載置アセンブリに下ろすことができる。載置アセンブリがコンベヤベルトを含む実施例で、コンベヤベルトは動作過程でコンテナを完全に載置アセンブリの収納空間に移動することができる。
【0203】
出し入れアセンブリが吸盤機構を含む実施例で、コンテナが第2位置に運動した時に、検出装置はコンテナが到達した検出信号を送信し、そのため、吸盤機構の真空源を切断でき、吸盤機構はコンテナをコンベヤベルトに積載する。
【0204】
ステップS3000で、運動アセンブリ4が駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡を運動し、出し入れアセンブリを連動させて前記載置アセンブリの収納空間を回避させる。
【0205】
運動アセンブリ4のスライド機構は出し入れアセンブリ3を連動させて下向きに第2運動軌跡まで運動させ、出し入れアセンブリ3を連動させて載置アセンブリ2の載置面より低くなるまで運動させ、それによって、載置アセンブリの収納空間を回避する。この時に、載置アセンブリ2はコンテナを収納空間に運送できる。
【0206】
一実施形態では、ステップS3000で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡において第3位置に運動し、前記出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方に運動して前記載置アセンブリの収納空間を回避する。
【0207】
第3位置が第2運動軌跡に位置し、出し入れアセンブリが載置アセンブリの下方に運動して収納空間を回避し、それによって、コンテナは載置アセンブリ2に沿って収納空間に運動するか、収納空間を通過する時に、出し入れアセンブリに干渉することがなく、コンテナ取り出し搬送アセンブリの空間を省き、構造をよりコンパクトにした。
【0208】
ステップS4000で、載置アセンブリ2におけるコンテナを駆動してワークステーションエリアに運動させる。
【0209】
コンテナが載置アセンブリ2上に移動した後、コンテナ積み下ろし装置のX軸レール71とY軸レール72はコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、目標位置からワークステーションエリアの対応位置に対応するまで移動させ、例えば、ワークステーションの輸送ラインに対応する。コンベヤベルトは継続的に輸送し、コンテナをワークステーションの輸送ラインに移送し、それによってワークステーションエリアの操作作業スペースでコンテナをピッキングすることができ、コンテナ積み下ろし装置はコンテナに対する自動化転送を実現し、人件費を省き、作業効率を向上させた。
(実施例9)
【0210】
本実施例はコンテナ搬送方法を開示し、実施例3で開示されたピッキングシステムによって実施し、図15に示すように、下記のステップS1000、ステップS2000、ステップS3000及びステップS4000を含む
【0211】
ステップS1000で、ワークステーションエリア中のコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送する。
【0212】
ワークステーションエリアでピッキングを完了したコンテナはキャリアに返送する必要があり、コンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送する時に、出し入れアセンブリが第2運動軌跡内に位置し、即ち、出し入れアセンブリが載置アセンブリの収納空間の外に位置し、この時にワークステーションエリアに位置するコンテナをコンテナ取り出し搬送アセンブリの載置アセンブリに輸送することができる。
【0213】
例えば、コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインで輸送し、且つコンテナ取り出し搬送アセンブリの第2開口端を経由して載置アセンブリの収納空間に進ませることができ、最終的にこのコンテナを載置アセンブリに支持する。
【0214】
ステップS2000で、コンテナ積み下ろし装置がコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に移動させる。
【0215】
コンテナ積み下ろし装置はX軸レール71、Y軸レール72によってコンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して目標位置に運動させることができる。このステップの方法は上記運動の方式と一致するため、ここで具体的に説明しない。
【0216】
本開示の一実施形態では、コンテナ積み下ろし装置は、コンテナ取り出し搬送アセンブリを駆動して、その載置アセンブリの載置面がキャリアコンテナ位置におけるコンテナ載置用の載置面より高くなるまで移動させ、このようにして出し入れアセンブリが載置アセンブリに位置するコンテナをキャリアのコンテナ位置に押して格納することに寄与する。
【0217】
ステップS3000で、載置アセンブリ上のコンテナを駆動して予め設定された位置に運動させた後、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡に運動し、それによってコンテナ取り出し搬送アセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間に進ませる。
【0218】
目標位置に到達した後、載置アセンブリ上のコンテナを駆動して予め設定された位置に運動させることができ、この予め設定された位置は上記の第2位置であってもよい。当然ながら、当業者にとって、このステップをコンテナ取り出し搬送アセンブリ移動前にしてもよく、ここで限定しない。
【0219】
載置アセンブリがコンベヤベルトである実施例では、コンベヤベルトによってコンテナを輸送できる。コンテナが上記の第2位置に移動した時に、第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡に運動するように運動アセンブリを制御し、それによって出し入れアセンブリを連動させて載置アセンブリの収納空間内に進ませる。
【0220】
ステップS4000で、運動アセンブリが駆動アセンブリに制御されて第1運動軌跡を運動し、それにより出し入れアセンブリが載置アセンブリに位置するコンテナをキャリアの目標位置に押して格納する。
【0221】
駆動アセンブリの駆動力下で、出し入れアセンブリは第1運動軌跡に沿っ載置アセンブリにおける第2位置に位置するコンテナを押すことができ、コンテナを第1開口端の方向へプッシュし、且つ第1開口端を通過してコンテナをキャリアの目標位置に押して格納し、コンテナのキャリアへの搬入ステップを完了した。
【0222】
コンテナ積み下ろし装置はピッキングシステムにおいて、コンテナ取り出し作業を完成できるだけでなく、コンテナ搬送作業を完成することもでき、デバイスの利用率と作業効率を向上させ、労働力を軽減させ、生産コストを効果的に低減させており、目覚しい優位性を有している。
【0223】
以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、且つ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲及び精神から逸脱することなく、様々な修正及び変更が明らかである。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用又は市場における技術への技術的改善を好適に解釈するか、又は他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0224】
図1図15における各アセンブリの名称と図面符号との間の一対一の対応関係は以下の通りである。
1基盤
11ブラケット
2載置アセンブリ
21コンベヤベルト
22落下防止リブ
23正確位置復帰ガイド機構
3出し入れアセンブリ
31吸盤機構
32固定台
33緩衝装置
4運動アセンブリ
41ガイド機構
411第1ガイド部
412第2ガイド部
42スライド機構
421固定部
422スライド部
4220スライダ
43ガイドロッド
5駆動アセンブリ
51プーリ
52伝送ベルト
6位置決めシステム
7筐体
71X軸レール
72Y軸レール
81支持アセンブリ
82ドアフレームアセンブリ
9位置限定機構
91第1位置限定部
92第2位置限定部
93第1ベース
94伝動機構
95スライドガイド構造
10回転機構
101第2ベース
102回動支持部
103回動支持軸
【国際調査報告】