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特表2024-525055通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法
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  • 特表-通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 59/02 20060101AFI20240702BHJP
   F16L 59/14 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
F16L59/02
F16L59/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580930
(86)(22)【出願日】2023-03-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2023084874
(87)【国際公開番号】W WO2023185962
(87)【国際公開日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】202210327147.6
(32)【優先日】2022-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522124873
【氏名又は名称】彩虹顕示器件股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】王答成
(72)【発明者】
【氏名】王梦竜
(72)【発明者】
【氏名】楊威
【テーマコード(参考)】
3H036
【Fターム(参考)】
3H036AA01
3H036AB15
3H036AB26
3H036AC02
3H036AD01
3H036AE13
(57)【要約】
本発明は、通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法を提供し、冷却部の放熱調整を実現し、放熱要件を満たすことができるとともに、設備の基本的な安全性及び信頼性を確保し、構造が簡単で、操作が容易である。冷却部の内部に隣接して配置される複数の扁平管を含み、前記扁平管の外輪の周りにヒーターが設置され、各扁平管の両側に側面断熱構造が設置され、各扁平管の上端に上部断熱構造が設置され、前記側面断熱構造は側面外断熱部材、側面挟持部材及び側面内断熱部材を含み、前記側面内断熱部材の一方の面は前記扁平管側面にマッチングして密着し、側面内断熱部材の他方の面は側面外断熱部材に密着し、側面内断熱部材の両端に側面挟持部材がそれぞれ設置され、前記上部断熱構造は、扁平管の上端に配置される上部断熱部材、及び上部断熱部材の両端に配置される上部挟持部材を含む。
【選択図】図1



【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路冷却部用の調整可能放熱装置であって、冷却部の内部に隣接して配置される複数の扁平管(1)を含み、前記扁平管(1)の外輪の周りにヒーターが設置され、各扁平管(1)の両側に側面断熱構造(3)が設置され、各扁平管(1)の上端に上部断熱構造(5)が設置され、
前記側面断熱構造(3)は側面外断熱部材(31)、側面挟持部材(32)及び側面内断熱部材(33)を含み、前記側面内断熱部材(33)の一方の面は前記扁平管(1)の側面にマッチングして密着し、側面内断熱部材(33)の他方の面は側面外断熱部材(31)に密着し、側面内断熱部材(33)の両端に側面挟持部材(32)がそれぞれ設置され、
前記上部断熱構造(5)は、扁平管(1)の上端に配置される上部断熱部材(51)、及び上部断熱部材(51)の両端に配置される上部挟持部材(52)を含むことを特徴とする通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項2】
隣接する2つの扁平管(1)の上端の上部挟持部材(52)の間に突合せシームが残り、前記突合せシームに押えレンガ(6)が設置されることを特徴とする請求項1に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項3】
前記扁平管(1)は扁平管上板及び扁平管底板を含み、前記扁平管上板はアーチ状であり、前記扁平管底板は平板であり、両側縁を上方に曲げて前記扁平管上板と溶接して扁平管(1)を形成することを特徴とする請求項1に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項4】
前記側面内断熱部材(33)、側面挟持部材(32)及び側面内断熱部材(33)は接合されてU字型構造を形成し、前記U字型構造のラジアンは前記扁平管(1)の両側のラジアンと一致することを特徴とする請求項3に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項5】
隣接する扁平管(1)はフランジ溶接によって接続されることを特徴とする請求項1に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項6】
前記上部断熱構造(5)は平板構造であることを特徴とする請求項1に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項7】
前記側面断熱構造(3)及び上部断熱構造(5)はいずれも高アルミナ断熱レンガを使用することを特徴とする請求項1に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置。
【請求項8】
通路冷却部用の調整可能放熱装置の放熱方法であって、請求項1~7のいずれか一項に記載の調整可能放熱装置に基づいて行われ、
各扁平管(1)に対して一次分解を1つずつ順に行うステップを含み、一次分解は、側面内断熱部材(33)の両端にある側面挟持部材(32)を緩めた後、扁平管(1)の上部断熱部材(51)及び側面外断熱部材(31)を順に取り外し、側面挟持部材(32)を再固定し、冷却部の一次分解放熱を実現することを含むことを特徴とする通路冷却部用の調整可能放熱装置の放熱方法。
【請求項9】
前記一次分解後、放熱要件を満たさないと、各扁平管(1)に対して二次分解を1つずつ順に行い、二次分解は、側面内断熱部材(33)の両端にある側面挟持部材(32)を緩めた後、各扁平管(1)の側面内断熱部材(33)を順に取り外し、冷却部の二次分解放熱を実現することを含むことを特徴とする請求項8に記載の通路冷却部用の調整可能放熱装置の放熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板ガラス製造の技術分野に関し、具体的には通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法である。
【背景技術】
【0002】
冷却部は通路設備構造の重要な部分の1つであり、主に高品質の溶融ガラスを均一かつ迅速に降温させる目的を担当し、溶融ガラスを限られた時間内に成形プロセス条件を満たす状態にすることができる。冷却部は、その特殊な構造及び機能の需要に応じて、扁平管型構造の設計によって断面の放熱を向上させ、且つ外部に異なる材料の耐火レンガを組み合わせることで、該領域を迅速かつ安定的に降温させることができる。
【0003】
冷却部の制御可能な降温は主に白金の外部に設置されたヒーターによって実現され、内部の高温溶融ガラスに低い熱出力を与えることで、内部の溶融ガラスを異なる速度で降温させることができ、即ち、ヒーターの電力が低下すると、溶融ガラスの放熱速度が向上し、ヒーターの電力が上昇すると、溶融ガラスの放熱速度が低下する。基板ガラスの生産効率が徐々に向上するに伴い、従来の設備は、ほかの部材がいずれも条件を満たすことができる場合、しばしば、冷却部により、大流量での溶融ガラスの放熱能力に課題があり、即ち、該領域に対する冷却部の加熱電力が最低点に低下したとしても、高い放熱レベルを確保できず、電力が下限に近いため、降温作用が制御不能になるリスクもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板ガラスの生産効率が徐々に向上するに伴い、従来の設備は、ほかの部材がいずれも条件を満たすことができる場合、しばしば、冷却部により、大流量での溶融ガラスの放熱能力に課題があり、即ち、該領域に対する冷却部の加熱電力が最低点に低下したとしても、高い放熱レベルを確保できず、電力が下限に近いため、降温作用が制御不能になるリスクもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術に存在している問題を解決するために、本発明は、通路冷却部用の調整可能放熱装置及び方法を提供し、冷却部の放熱調整を実現し、放熱要件を満たすことができるとともに、設備の基本的な安全性及び信頼性を確保し、構造が簡単で、操作が容易である。
【0006】
上記目的を実現するために、本発明は以下の技術案を提供する。
【0007】
通路冷却部用の調整可能放熱装置であって、冷却部の内部に隣接して配置される複数の扁平管を含み、前記扁平管の外輪の周りにヒーターが設置され、各扁平管の両側に側面断熱構造が設置され、各扁平管の上端に上部断熱構造が設置され、
前記側面断熱構造は側面外断熱部材、側面挟持部材及び側面内断熱部材を含み、前記側面内断熱部材の一方の面は前記扁平管側面にマッチングして密着し、側面内断熱部材の他方の面は側面外断熱部材に密着し、側面内断熱部材の両端に側面挟持部材がそれぞれ設置され、
前記上部断熱構造は、扁平管の上端に配置される上部断熱部材、及び上部断熱部材の両端に配置される上部挟持部材を含む。
【0008】
好ましくは、隣接する2つの扁平管の上端の上部挟持部材の間に突合せシームが残り、前記突合せシームに押えレンガが設置される。
【0009】
好ましくは、前記扁平管は扁平管上板及び扁平管底板を含み、前記扁平管上板はアーチ状であり、前記扁平管底板は平板であり、両側縁を上方に曲げて前記扁平管上板と溶接して扁平管を形成する。
【0010】
好ましくは、前記側面内断熱部材、側面挟持部材及び側面内断熱部材は接合されてU字型構造を形成し、前記U字型構造のラジアンは前記扁平管の両側のラジアンと一致する。
【0011】
好ましくは、隣接する扁平管はフランジ溶接によって接続される。
【0012】
好ましくは、前記上部断熱構造は平板構造である。
【0013】
好ましくは、前記側面断熱構造及び上部断熱構造はいずれも高アルミナ断熱レンガを使用する。
【0014】
通路冷却部用の調整可能放熱装置の放熱方法であって、
各扁平管に対して一次分解を1つずつ順に行うステップを含み、一次分解は、側面内断熱部材の両端にある側面挟持部材を緩めた後、扁平管の上部断熱部材及び側面外断熱部材を順に取り外し、側面挟持部材を再固定し、冷却部の一次分解放熱を実現することを含む。
【0015】
好ましくは、前記一次分解後、放熱要件を満たさないと、各扁平管に対して二次分解を1つずつ順に行い、二次分解は、側面内断熱部材の両端にある側面挟持部材を緩めた後、各扁平管の側面内断熱部材を順に取り外し、冷却部の二次分解放熱を実現することを含む。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に比べて、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0017】
本発明に係る通路冷却部用の調整可能放熱装置は、部品型の分解可能な冷却部断熱構造を設計することによって放熱能力のオンライン調整を実現し、具体的には、断熱構造を冷却部の扁平管の両端に設置される側面断熱構造及び冷却部の扁平管の上部に設置される上部断熱構造に分割するとともに、側面断熱構造は3種の部材を接合してなり、接合された構造の形状は冷却部の扁平管の両端の側面にマッチングして密着して断熱を行うことができるだけでなく、放熱時に分解して放熱調整を実現することもでき、上部断熱構造は2種の部材からなり、冷却部の扁平管の上端の断熱を確保できるだけでなく、分解可能な放熱調整を実現することもでき、また、側面断熱構造及び上部断熱構造には外部機械的部材が挟持しやすい側面挟持部材がそれぞれ設置され、組み合わせて断熱構造の分解を実現でき、本発明は、部品型冷却部断熱構造を設計する優位性が以下の通りであり、外部機械的構造による全体的構造の挟持固定作用を満たし、設備の基本的な安全性と信頼性を確保できるとともに、局所的な断熱材料の迅速な分解を実現でき、断熱構造の形態を変更することで放熱レベルを調整し、さらに電力の同期マッチング調整と組み合わせて冷却部の放熱能力のオンライン向上を実現し、流量向上の安全性と信頼性を確保し、生産ラインの生産性向上に重要な技術サポートを提供する。
【0018】
本発明に記載の調整可能な放熱方法は、合計で2つの放熱等級に分けられ、異なる流量要件下での放熱能力要件をそれぞれ満たすことができ、プロセスの安定性等に影響しない。具体的には、2回の取り外しステップを含み、部品分解可能な断熱構造の設計と組み合わせることで、一部の部品を分解するたびに、それに対応して一定の分解放熱を実現でき、さらに冷却部の扁平管の周囲にあるヒーターによる電力調整と組み合わせることで、高い放熱レベルを確保できるとともに、ヒーターの電力が低すぎて制御不能になるリスクを回避し、通路冷却部の正常機能の実現を確保し、操作が簡単で、実用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明における冷却部用の調整可能放熱装置の断面模式図である。
図2】本発明における冷却部の複数の扁平管の側面模式図である。
図3】本発明における冷却部の側面断熱構造の部品模式図である。
図4】本発明における冷却部の上部断熱構造の部品模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者が本発明の技術案をよりよく理解するために、以下、本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例の技術案を明確かつ完全に説明し、明らかなように、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得るほかの実施例はすべて本発明の保護範囲に属する。
【0021】
なお、本発明の明細書、特許請求の範囲及び上記図面における「第1」、「第2」等の用語は類似するオブジェクトを区別するためのものであり、特定の順序又は順番を説明するものではない。このように使用されるデータは、ここで説明される本発明の実施例をここで図示又は説明される順序とは異なる順序で実施できるように適切に交換できることを理解できる。また、用語「含む」、「有する」及びこれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は機器は明確にリストされているステップ又はユニットに限定されず、明確にリストされていないか又はこれらの過程、方法、製品又は機器に固有のほかのステップ又はユニットを含んでもよい。
【0022】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】
図に示すように、本発明の通路冷却部用の調整可能放熱装置は、冷却部の内部に隣接して配置される複数の扁平管1を含み、前記扁平管1の外輪の周りにヒーターが設置され、各扁平管1の両側に側面断熱構造3が設置され、各扁平管1の上端に上部断熱構造5が設置され、
前記側面断熱構造3は側面外断熱部材31、側面挟持部材32及び側面内断熱部材33を含み、前記側面内断熱部材33の一方の面は前記扁平管1の側面にマッチングして密着し、側面内断熱部材33の他方の面は側面外断熱部材31に密着し、側面内断熱部材33の両端に側面挟持部材32がそれぞれ設置され、
前記上部断熱構造5は、扁平管1の上端の上部に配置される断熱部材51、及び上部断熱部材51の両端に配置される上部挟持部材52を含む。
【0024】
本発明は、通路冷却部用の調整可能放熱装置を提供し、部品型の分解可能な冷却部断熱構造を設計することによって放熱能力のオンライン調整を実現し、具体的には、断熱構造を冷却部扁平管1の両端の側面に設置される側面断熱構造3及び冷却部の扁平管1の上部に設置される上部断熱構造5に分割するとともに、側面断熱構造3は3種の部材を接合してなり、接合された構造の形状は冷却部の扁平管1の両端の側面にマッチングして密着して断熱を行うことができるだけでなく、放熱時に分解して放熱調整を実現することもでき、上部断熱構造5は2種の部材からなり、冷却部の扁平管1の上端の断熱を確保できるだけでなく、分解可能な放熱調整を実現することもでき、また、側面断熱構造3及び上部断熱構造5には外部機械的部材が挟持しやすい側面挟持部材32と側面挟持部材32がそれぞれ設置され、組み合わせて断熱構造の分解を実現でき、本発明は、部品型冷却部断熱構造を設計する優位性は以下の通りであり、外部機械的構造による全体的構造の挟持固定作用を満たし、設備の基本的な安全性と信頼性を確保できるとともに、局所的な断熱材料の迅速な分解を実現でき、断熱構造の形態を変更することで放熱レベルを調整し、さらに電力の同期マッチング調整と組み合わせて冷却部の放熱能力のオンライン向上を実現し、流量向上の安全性と信頼性を確保し、生産ラインの生産性向上に重要な技術サポートを提供する。
【0025】
図1に示すように、本発明では、前記冷却部の断面の基本的な構造は、冷却部の内部にある白金扁平管1、側面ヒーター2、側面断熱構造3、上下部ヒーター4、上部断熱構造5及び押えレンガ6を含む。従来の冷却部構造は、最内層を囲む1周のヒーター及び外層にある1周の断熱構造を組み合わせてなり、押えレンガ6によって4つの方向の断熱レンガを固定及び挟持し、最後に最外層には押えレンガ6及び側面断熱構造3に作用する機械的構造があり、全体的な構造の安全で安定した動作を実現する。
【0026】
本発明に記載の外層にある1周の断熱構造は、本発明のコア部分であり、側面断熱構造3及び上部断熱構造5を含み、両者は挟持構造を満たすために、それぞれ異なる形状に設計されており、即ち、上部断熱構造5は板式構造であり、側面断熱構造3はU字型構造であり、それによって外面がいずれも平面構造であることを確保し、機械的構造の挟持面を提供する。
【0027】
前記断熱構造及び内部のヒーターモジュールは、複数の同じモジュールがアレイに突き合わせられてなり、それは、主に冷却部の構造が長いため、1つのモジュールの部品を直接加工することが困難であるからである。オンライン取り外し及び取り付けを実現する必要があるため、図2に示すように、側面の場合、実際の機械的挟持構造は2つのモジュールが突き合わせられる領域に作用し、このため、本発明は側面断熱構造3の分割式構造を設計し、上部の場合、押えレンガ6によって隣接する上部断熱構造5間の領域に直接作用する。
【0028】
具体的には、前記側面断熱構造3の分解構造は、図3に示すように、5つのブロックに分割され、主に3つの部分からなり、それぞれ側面外断熱部材31、側面挟持面部材、及び側面内断熱部材33であり、材質は扁平管1と同じであり、熱伝導率の高いアルミニウム断熱材料を使用し、上記3つの部分の合計5つの部品を接合して、側面領域を断熱するための完全な側面U字型レンガ断熱構造を形成する。
【0029】
具体的には、前記上部断熱構造5の分解構造は、図4に示すように、合計3つのブロックに分けられ、主に2つの部分からなり、それぞれ上部断熱部材51及び上部挟持部材52であり、材質は扁平管1と同じであり、熱伝導率の高いアルミニウム材料を使用する。
【0030】
好ましくは、前記側面断熱構造3及び上部断熱構造5はいずれも高アルミナ断熱レンガを使用する。
【0031】
隣接する2つの扁平管1の上端の上部挟持部材52の間に突合せシームが残り、前記突合せシームに押えレンガ6が設置され、前記押えレンガ6は隣接する2つの扁平管1間の突合せシーム領域に直接作用し、扁平管1の上端の上部断熱構造5を固定することに用いられる。
【0032】
好ましくは、前記扁平管1は扁平管上板及び扁平管底板を含み、前記扁平管上板はアーチ状であり、前記扁平管底板は平板であり、両側縁を上方に曲げて前記扁平管上板と溶接して扁平管1を形成する。
【0033】
前記側面内断熱部材33、側面挟持部材32及び側面内断熱部材33は接合されてU字型構造を形成し、前記U字型構造のラジアンは前記扁平管1の両側のラジアンと一致する。
【0034】
好ましくは、隣接する扁平管1はフランジ溶接によって接続される。
【0035】
本発明は、通路冷却部用の調整可能放熱装置の放熱方法をさらに提供し、本発明に記載の放熱装置にマッチングするオンライン分解方法を設計することで、放熱能力のオンライン調整を実現し、以下のステップを含む。
【0036】
各扁平管1に対して一次分解を1つずつ順に行、一次分解は、側面内断熱部材33の両端にある側面挟持部材32を緩めた後、扁平管1の上部断熱部材51及び側面外断熱部材31を順に取り外し、側面挟持部材32を再固定し、冷却部の一次分解放熱を実現することを含む。
【0037】
さらに、前記一次分解後、放熱要件を満たさないと、各扁平管1に対して二次分解を1つずつ順に行い、二次分解は、側面内断熱部材33の両端にある側面挟持部材32を緩めた後、各扁平管1の側面内断熱部材33を順に取り外し、冷却部の二次分解放熱を実現することを含む。
【0038】
本発明に記載の調整可能な放熱方法は、合計で2つの放熱等級に分けられ、異なる流量要件下での放熱能力要件をそれぞれ満たすことができ、プロセスの安定性等に影響しない。具体的には、2回の取り外しステップを含み、部品分解可能な断熱構造の設計と組み合わせることで、一部の部品を分解するたびに、それに対応して一定の分解放熱を実現でき、さらに冷却部の扁平管1の周囲にあるヒーターによる電力調整と組み合わせることで、高い放熱レベルを確保できるとともに、ヒーターの電力が低すぎて制御不能になるリスクを回避し、通路冷却部の正常機能の実現を確保し、操作が簡単で、実用性が高い。
【0039】
具体的な取り付け調整の実施ステップは、以下の通りである。
【0040】
実際に、初期取り付け過程では、側面断熱構造3と上部断熱構造5を図1に示す構造に従って組み立て、側面外断熱部材31と側面内断熱部材33は直接密着し、耐火モルタルの貼り付け作用を必要とせず、外部の機械的構造によって側面外断熱部材31の外面の両側に挟持されるだけでよく、側面挟持部材32は、固定式機械的構造で挟持及び固定され、一般的に分解しない。同様に、上部断熱構造5は、押えレンガ6によって上部挟持面部材に直接作用し、突合せシームを固定し、中間の上部断熱部材51は挟持作用を必要とせずに上部に直接配置すればよく、以上は初期築造状態である。
【0041】
前記分解過程について、主に生産過程で、流量向上等のプロセス調整のため、冷却部の放熱能力が不足するという問題に直面した後、まず、一次分解を行い、即ち、冷却部の扁平管1モジュールに対して1つずつ取り外し、各扁平管の上部断熱部材51及び側面外断熱部材31を順に取り外し、上部の直接取り外しに対して、側面は側面外断熱部材31に対する挟持機構を緩める必要があり、側面外断熱部材31を取り外した後、挟持機構を再固定し、ここまで一次分解による放熱向上が実現される。
【0042】
前記二次分解は、一次分解をしても放熱要件を満たすことができない場合、より高い流量条件下で、側面内断熱部材33を分解することであり、過程は上記側面外断熱部材31の分解方法と同じであり、即ち、冷却部の扁平管1を1つずつ取り外し、各扁平管の側面内断熱部材33を順に取り外し、側面は側面内断熱部材33に対する挟持機構を緩める必要があり、側面内断熱部材33を取り外した後、挟持機構を再固定し、ここまで二次分解による放熱向上が実現される。
【0043】
本発明により設計された通路冷却部用の調整可能放熱装置は、異なる流量に応じて実施される放熱取り外しスキームと組み合わせることで、等価な放熱マッチングを実現するとともに、上記過程は逆操作が可能であり、即ち、流量減少プロセスにマッチングするように放熱量を低減させることができる。実際に使用したところ、上記一次分解によって放熱量を6%増加させ、二次分解によって放熱量を14%向上させることができ、650kg/h~800kg/hの流量調整要件を実現することができる。
【0044】
なお、以上の実施例は本発明の技術案を説明するためにのみ使用され、それを限定するものではなく、上記実施例を参照しながら本発明を詳細に説明したが、当業者は本発明の具体的な実施形態に対して変更や等価置換を行うことができ、本発明の精神及び範囲を逸脱しない任意の変更や等価置換はすべて本発明の特許請求の範囲に含まれるべきであることを理解すべきである。
【符号の簡単な説明】
【0045】
扁平管1、側面ヒーター2、側面断熱構造3、側面外断熱部材31、側面挟持部材32、側面内断熱部材33、上下部ヒーター4、上部断熱構造5、上部断熱部材51、上部挟持部材52、押えレンガ6。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】