(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法
(51)【国際特許分類】
E21D 9/04 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
E21D9/04 F
E21D9/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501771
(86)(22)【出願日】2023-04-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2023088311
(87)【国際公開番号】W WO2023174439
(87)【国際公開日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】202210727712.8
(32)【優先日】2022-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524014031
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼第三建▲設▼有眼公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】李▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲東▼利
(72)【発明者】
【氏名】李春林
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲暁▼▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】董江▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲東▼▲鵬▼▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】丁雪
(72)【発明者】
【氏名】全▲萍▼
(72)【発明者】
【氏名】宋天▲ミョウ▼
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼金涛
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼日▲楽▼
(72)【発明者】
【氏名】任爽
(72)【発明者】
【氏名】党博
【テーマコード(参考)】
2D054
【Fターム(参考)】
2D054AB07
2D054AC20
2D054GA02
2D054GA10
(57)【要約】
【課題】 浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法である。
【解決手段】 浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法は、施工装置を所定の位置に輸送し、図面ロフトを行うステップS1と、予め設定される位置にガイドウォール(1)の位置決めと掘削を行い、且つ周囲の岩石の性質に基づいてトンネル開口部の変形量を予約するステップS2と、ガイドウォール(1)の内輪郭ステンシル及び位置決めアーチ(3)を取り付けるステップS3と、周囲の岩石の性質に基づいてパイプルーフのアウトサート角度を決定するステップS4と、オリフィス管(2)の取り付けと調整を行った後、ガイドウォール(1)の端部ヘッドステンシルとフープステンシルを取り付けるステップS5と、ガイドウォール(1)が所定の強度に達するまで、ガイドウォール(1)のコンクリート打設を行い、且つ打設が完了した後にメンテナンスを行うステップS6と、を含む。この方法は、パイプルーフガイドウォールのオリフィス管のアウトサート角を決定し、ガイドチューブのアウトサート角を利用してパイプルーフ(4)の位置決めを行い、掘削施工時に正穴に侵入して輪郭線を掘削することを回避し、角度計算が正確で、施工が便利で、大パイプルーフの補強効果を確保し、トンネルが安全的に開口部に入ることを実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施工装置を所定の位置に輸送し、図面ロフトを行うステップS1と、
予め設定される位置にガイドウォールの位置決めと掘削を行い、且つ周囲の岩石の性質に基づいてトンネル開口部の変形量を予約するステップS2と、
ガイドウォールの内輪郭ステンシル及び位置決めアーチを取り付けるステップS3と、
周囲の岩石の性質に基づいてパイプルーフのアウトサート角度を決定し、且つガイドウォールが位置される箇所の距離に基づいてオリフィス管の角度の計算を行うステップS4と、
位置決めアーチに各オリフィス管の取り付けと調整を行った後、ガイドウォールの端部ヘッドステンシルとフープステンシルを取り付けるステップS5と、
ガイドウォールが所定の強度に達するまで、ガイドウォールのコンクリート打設を行い、且つ打設が完了した後にメンテナンスを行うステップS6と、を含み、
ガイドウォールがトンネルに位置される距離によって、ガイドウォールが位置される基準面の縦方向勾配と標高を決定し、パイプルーフのアウトサート角度に基づいてオリフィス管の両端のオフセット差値と標高を決定し、且つトータルステーションを利用して測位してオリフィス管の取り付けを行っており、オリフィス管の両端の座標を計算する際、アウトサート角を考慮するほか、トンネル掘削縦方向勾配を考慮すべき、距離及び縦方向勾配に基づいて、オリフィス管の座標の標高を計算して位置決めするために用いられ、トンネルがオリフィス管の一端に対応する距離において、オリフィス管の一端の円心が位置される円の半径R1=トンネル外輪郭半径+位置決めアーチ高さ+オリフィス管半径であり、トンネルがオリフィス管の他端に対応する距離において、アウトサート角の角度に基づいて、オリフィス管の他端の円心が位置される円の半径を計算し、オリフィス管の他端の円心が位置される円の半径R2=R1+トンネルの径方向におけるこのアウトサート角でのオリフィス管の他端の変位距離であり、これによってオリフィス管の両端の標高を得て、且つ各オリフィス管の数量と間隔に基づいてオリフィス管のオフセットを得て、且つトンネル勾配に基づいてオリフィス管の両端の標高と位置を補正し、且つソフトウェアモデリングを介してオリフィス管の具体的な位置をシミュレーションして得て、
位置決めアーチが2つあり、2つの位置決めアーチの外径は、オリフィス管直径と、2つの位置決めアーチの間隔と、トンネル半径とに基づいて決定され、アーチ接続方式は、一部のオリフィス管の位置決めに干渉しないように、接続板のボルト接合を用いて全環を形成し、接続板がアーチ外輪郭から漏れず、
図面に基づいて、
位置決めアーチの測定ロフト、正確な位置決め、溶接補強を行った後、オリフィス管の取り付けを行い、
支持アーチには図面ロフトに基づいてオリフィス管のうちの一端の分布位置を描き、取り付けられた支持アーチには事前に計算された弧長に基づいて均一に50個のオリフィス管の端部ヘッドの分布位置を描き、掌面に近い位置決めアーチには複数のその径方向に沿う径方向鉄筋が溶接され、径方向鉄筋の長さがガイドウォールの径方向の厚さに適合し、トータルステーションを用いて位置決めし、径方向鉄筋にはオリフィス管の他端の円心が位置される箇所に対応する円弧を定め、サポート鉄筋を用いてオリフィス管が位置される箇所に沿って円弧状に延び、オリフィス管の他端を支持しており、オリフィス管が対応する位置に取り付けされた後、溶接により固定しており、オリフィス管を1本ずつ取り付け、径方向鉄筋の上部を鉄筋で曲げて接続し、フープステンシルを支持するために用いられる、
ことを特徴とする浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項2】
前記ステップS2において、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が塑性土層である場合、予約される変形量は40cm~60cmであり、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が斜積土、松土、軟土である場合、予約される変形量は30cm~40cmであり、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が軟岩、破砕岩体である場合、予約される変形量は20cm~30cmであり、
周囲の岩石開口部の周囲の岩石が中軟岩、節理化岩体である場合、予備変形量は10cm~20cmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項3】
ガイドウォールの施工の前に、地盤の荷重力を検出することが必要であり、荷重力が150KPa以上であることを保証し、ガイドウォールはC20コンクリートを用いて場所打ちし、ガイドウォールの厚さは1mであり、
コンクリートは左右対称の方式で打設し、左右の高さの差は1m以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項4】
トンネルの周囲の岩石の性質に基づいてガイドウォールの内輪郭ステンシルの構造を決定し、ガイドウォールの内輪郭ステンシルはクレイモールド、コアクレイスチールモールドまたはホルダスチールモールドによって支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項5】
トンネル周囲の岩石が軟土層である場合、クレイモールドを用いてガイドウォールの内輪郭ステンシルを支持することは、パイプルーフの操作プラットフォームを掘削すると同時に側斜面の掘削と補強を行うことと、
掘削機を用いてクレイモールド形状を設計寸法に修飾することと、
クレイモールドを繰り返し測定し、測定結果に基づいて人工的に修飾することによりクレイモールドの修飾を続けることと、
クレイモールド表面にモルタル塗布を行い、その平坦度を高め、且つ竹合板、カラーバー布または防水板を敷くことと、
位置決めアーチを取り付けてオリフィス管の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォールのコンクリート打設を行うことと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項6】
トンネルの周囲の岩石が安定の無風化岩層である場合、コアクレイスチールモールドを用いてガイドウォールの内輪郭ステンシルを支持することは、
パイプルーフ施工プラットフォームを掘削した後、ガイドウォールの下部ズリの一部の掘削を行い、且つガイドウォールの内部のコアクレイを予約することと、
ガイドウォールの下部ズリの掘削外縁はガイドウォールに侵入せず、施工空間とすることと、
測定とセットアウトを行ってコアクレイスチールモールドの位置を決定し、且つコアクレイスチールモールドを架設してガイドウォールの内輪郭ステンシルを支持することと、
足場、鋼管、ブラケットを用いてコアクレイスチールモールドに対して多点の短支持を行うことと、
位置決めアーチを取り付けてオリフィス管の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォールのコンクリート打設を行うことと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【請求項7】
トンネルの周囲の岩石が非安定の風化岩層である場合、ホルダスチールモールドを用いてガイドウォールの内輪郭ステンシルを支持することは、
パイプルーフ施工プラットフォームを掘削した後、ガイドウォールの下部ズリの一部の掘削を行うことと、
ガイドウォールの内輪郭ステンシルを支持するために用いられる足場を構築し、ホルダスチールモールドを取り付けて位置決めし、ホルダスチールモールドの内層にガイドウォールの内輪郭ステンシルを敷設することと、
位置決めアーチを取り付けてオリフィス管の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォールのコンクリート打設を行うことと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトンネルプロセス技術分野に属し、具体的には浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法に関する。
【背景技術】
【0002】
パイプルーフ支保は、トンネルが軟弱の、ばらの、破砕岩体、流砂などの不良地質区域を通過する際によく用いられる先行支保である。ガイドウォールは長パイプルーフ施工のガイド及び固定施設として、ガイドの役割を果たすことができる一方で、パイプルーフを支持してパイプルーフの受力を改善する役割を果たすことができ、その精度はパイプルーフドリルの精度と支保効果に直接影響する。パイプルーフ施工において、ガイドチューブのアウトサート角の決定は極めて重要なものである。アウトサート角の選択が適切でない場合、その後の施工の進行状況に直接影響する。アウトサート角が小さすぎる場合、パイプルーフが正穴に侵入して輪郭線を掘削することが容易であり、掘削した後に電気溶接機を使用して輪郭線に侵入した鋼管を切断するのに多くの時間がかかり、施工コストを増加させると同時に、パイプルーフの施工品質にも影響を与えており、アウトサート角が大きすぎると、グラウト注入の有効利用率を低下させ、パイプルーフも掘削過剰を効果的に制御できず、トンネル穴体岩土層構造の安定性に対する補助作用は大きくない。
【0003】
したがって、上記従来技術の不足に対して改善した技術案を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記従来技術における不足を克服し、浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、上記目的を達成するために、以下のような技術的手段を提供する。
【0006】
施工装置を所定の位置に輸送し、図面ロフトを行うステップS1と、
予め設定される位置にガイドウォールの位置決めと掘削を行い、且つ周囲の岩石の性質に基づいてトンネル開口部の変形量を予約するステップS2と、
ガイドウォールの内輪郭ステンシル及び位置決めアーチを取り付けるステップS3と、
周囲の岩石の性質に基づいてパイプルーフのアウトサート角度を決定し、且つガイドウォールが位置される箇所の距離に基づいてオリフィス管の角度の計算を行うステップS4と、
位置決めアーチに各オリフィス管の取り付けと調整を行った後、ガイドウォールの端部ヘッドステンシルとフープステンシルを取り付けるステップS5と、
ガイドウォールが所定の強度に達するまで、ガイドウォールのコンクリート打設を行い、且つ打設が完了した後にメンテナンスを行うステップS6と、を含み、
ガイドウォールがトンネルに位置される距離によって、ガイドウォールが位置される基準面の縦方向勾配と標高を決定し、パイプルーフのアウトサート角度に基づいてオリフィス管の両端のオフセット差値と標高を決定し、且つトータルステーションを利用して測位してオリフィス管の取り付けを行っており、オリフィス管の両端の座標を計算する際、アウトサート角を考慮するほか、トンネル掘削縦方向勾配を考慮すべき、距離及び縦方向勾配に基づいて、オリフィス管の座標の標高を計算して位置決めするために用いられ、トンネルがオリフィス管の一端に対応する距離において、オリフィス管の一端の円心が位置される円の半径R1=トンネル外輪郭半径+位置決めアーチ高さ+オリフィス管半径であり、トンネルがオリフィス管の他端に対応する距離において、アウトサート角の角度に基づいて、オリフィス管の他端の円心が位置される円の半径を計算し、オリフィス管の他端の円心が位置される円の半径R2=R1+トンネルの径方向におけるこのアウトサート角でのオリフィス管の他端の変位距離であり、これによってオリフィス管の両端の標高を得て、且つ各オリフィス管の数量と間隔に基づいてオリフィス管のオフセットを得て、且つトンネル勾配に基づいてオリフィス管の両端の標高と位置を補正し、且つソフトウェアモデリングを介してオリフィス管の具体的な位置をシミュレーションして得て、
位置決めアーチが2つあり、2つの位置決めアーチの外径は、オリフィス管直径と、2つの位置決めアーチの間隔とトンネル半径とに基づいて決定され、アーチ接続方式は、一部のオリフィス管の位置決めに干渉しないように、接続板のボルト接合を用いて全環を形成し、接続板がアーチ外輪郭から漏れず、
図面を結合し、
位置決めアーチの測定ロフト、正確な位置決め、溶接補強を行った後、オリフィス管の取り付けを行い、
支持アーチには図面ロフトに基づいてオリフィス管のうちの一端の分布位置を描き、取り付けられた支持アーチには事前に計算された弧長に基づいて均一に50個のオリフィス管の端部ヘッドの分布位置を描き、掌面に近い位置決めアーチには複数のその径方向に沿う径方向鉄筋が溶接され、径方向鉄筋の長さがガイドウォールの径方向の厚さに適合し、トータルステーションを用いて位置決めし、径方向鉄筋にはオリフィス管の他端の円心が位置される箇所に対応する円弧を定め、サポート鉄筋を用いてオリフィス管が位置される箇所に沿って円弧状に延び、オリフィス管の他端を支持しており、オリフィス管が対応する位置に取り付けされた後、溶接により固定しており、オリフィス管を1本ずつ取り付け、径方向鉄筋の上部を鉄筋で曲げて接続し、フープステンシルを支持するために用いられる、
浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法。
【有益な効果】
【0007】
パイプルーフガイドウォールのオリフィス管のアウトサート角を決定し、ガイドチューブのアウトサート角を利用してパイプルーフの位置決めを行い、掘削施工時に正穴に侵入して輪郭線を掘削することを回避し、角度計算が正確で、施工が便利で、大パイプルーフの補強効果を確保し、トンネルが安全的に開口部に入ることを実現し、比較的に良い経済、社会的利益を得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明により提供される具体的な実施例におけるガイドウォールの構造概略図である。
【
図2】本発明により提供される具体的な実施例におけるガイドウォールの断面概略図である。
【
図3】本発明により提供される具体的な実施例におけるグラウト止めバルブの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
施工前にトンネル設計図面を了解し、施工技術の説明を作成する。
図1~3に示すように、浅埋トンネル開口部における大パイプルーフガイドウォールの施工工法であって、以下のステップS1~S6を含み、ステップS1において、位置決めアーチ3、鉄筋、機具、オリフィス管2などの施工装置を所定の位置に輸送し、図面ロフトを行い、施工場所、トンネル開口部及びガイドウォール1の位置を決定し、ステップS2において、予め設定される位置にガイドウォール1の位置決めと掘削を行い、且つ周囲の岩石の性質に基づいてトンネル開口部の変形量を予約し、ステップS3において、ガイドウォール1の内輪郭ステンシル及び位置決めアーチ3を取り付け、ステップS4において、周囲の岩石の性質に基づいてパイプルーフ4のアウトサート角度を決定し、且つガイドウォール1が位置される箇所の距離に基づいてオリフィス管2の角度の計算を行い、ガイドチューブのアウトサート角を利用してパイプルーフ4の位置決めを行い、掘削施工時に正穴に侵入して輪郭線を掘削することを回避し、角度計算が正確で、施工が便利であり、ステップS5において、位置決めアーチ3に各オリフィス管2の取り付けと調整を行った後、ガイドウォール1の端部ヘッドステンシルとフープステンシルを取り付け、ステップS6において、ガイドウォール1が所定の強度に達するまで、ガイドウォール1のコンクリート打設を行い、且つ打設が完了した後にメンテナンスを行う。一つの実施例では、土質トンネルパイプルーフ4の長さが20~30mであり、アウトサート角が2°~3°であり、またはパイプルーフ4の長さが30~50mであり、アウトサート角が3°~5°であり、パイプルーフ4が空力ダウンザホールハンマーを用いて取り付けられる。岩石トンネル長パイプルーフ4が10~20mであり、アウトサート角が1o~2oであり、パイプルーフ4がガイドビットを用いて取り付けられる。
【0010】
別の選択可能な実施例では、パイプルーフ4の穴あけ経路は、地質の硬さの影響を受けてオリフィス管2の方向に沿う直線ではないことが多い。ばらの土層と軟弱の周囲の岩石である場合、大パイプルーフ4の穴あけ経路は放物線に類似しており、パイプルーフ4は長ければ長いほど尾端の垂れ下がりが明らかであり、硬質の周囲の岩石において大パイプルーフ4の穴あけ経路は上向きにずれる可能性があり、ステップS4において、図面を結合し、ガイドウォール1がトンネルに位置される距離によって、ガイドウォール1が位置される基準面の縦方向勾配と標高を決定し、パイプルーフ4のアウトサート角度に基づいてオリフィス管2の両端のオフセット差値と標高を決定し、且つトータルステーションを利用して測位してオリフィス管2の取り付けを行っており、オリフィス管2の両端の座標を計算する際、アウトサート角を考慮するほか、トンネル掘削縦方向勾配を考慮すべきである。距離及び縦方向勾配に基づいて、オリフィス管2の座標の標高を計算して位置決めするために用いられる。トンネル出口の箇所のあるパイプルーフ4がオリフィス管2に対応することを例として、トンネルがオリフィス管2の一端に対応する距離において、オリフィス管2の一端の円心が位置される円の半径R1=トンネル外輪郭半径+位置決めアーチ3の高さ+オリフィス管2の半径であり、トンネルがオリフィス管2の他端に対応する距離において、アウトサート角の角度に基づいて、オリフィス管2の他端の円心が位置される円の半径を計算し、オリフィス管2の他端の円心が位置される円の半径R2=R1+トンネルの径方向におけるこのアウトサート角でのオリフィス管2の他端の変位距離であり、これによってオリフィス管2の両端の標高を得て、且つ各オリフィス管2の数量と間隔に基づいてオリフィス管2のオフセットを得て、そのほか、トンネル勾配も考慮すべきであり、トンネル勾配に基づいてオリフィス管2の両端の標高と位置を補正し、且つソフトウェアモデリングを介してオリフィス管2の具体的な位置をシミュレーションして得る。
【0011】
別の選択可能な実施例では、ステップS3において、位置決めアーチ3が2つあり、2つの位置決めアーチ3の外径は、オリフィス管2の直径と、2つの位置決めアーチ3の間隔とトンネル半径とに基づいて決定される。アーチ接続方式は、一部のオリフィス管2の位置決めに干渉しないように、接続板のボルト接合を用いて全環を形成し、接続板がアーチ外輪郭から漏れない。オリフィス管2の位置決めを容易にするために、一般的には、前後の2つの位置決めアーチ3を設定する。現場使用のオリフィス管2の直径と設計図面サイズから位置決めアーチ3の曲げ半径を推定することができる。位置決めアーチ3の加工時には、取り付けの便利さを考慮して3節または長さが非対称である5節に均等に分けるとともに、接続継手をガイドウォール1の正ドームに設置することを避けるべきである。
【0012】
別の選択可能な実施例では、図面を結合し、位置決めアーチ3の測定ロフト、正確な位置決め、溶接補強を行った後、オリフィス管2の取り付けを行い、支持アーチには図面ロフトに基づいてオリフィス管2のうちの一端の分布位置を描き、取り付けられた支持アーチには事前に計算された弧長に基づいて均一に50個のオリフィス管2の端部ヘッドの分布位置を描き、掌面に近い位置決めアーチ3には複数のその径方向に沿う径方向鉄筋が溶接され、径方向鉄筋の長さがガイドウォール1の径方向の厚さに適合し、本願では70cm程度であり、トータルステーションによって位置決めアーチ3上にオリフィス管2が位置される箇所を決定し、具体的には、トータルステーションを用いて位置決めし、径方向鉄筋にはオリフィス管2の他端の円心が位置される箇所に対応する円弧を定め、サポート鉄筋を用いてオリフィス管2が位置される箇所に沿って円弧状に延び、具体的にはΦ25の鉄筋を用いてこの円弧に沿って曲げ、オリフィス管2の他端を支持しており、オリフィス管2が対応する位置に取り付けされた後、溶接により固定する。オリフィス管2を1本ずつ取り付け、径方向鉄筋の上部をΦ25の鉄筋で曲げて接続し、フープステンシルを支持するために用いられ、暗い穴が掘られた後のガイドウォール1の亀裂を効果的に防止する。
【0013】
別の選択可能な実施例では、ステップS2において、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が塑性土層である場合、予約される変形量は40cm~60cm(実際の施工需要に応じて40cm、50cmまたは60cmを予約する)であり、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が斜積土(slope soil)、松土、軟土である場合、予約される変形量は30cm~40cm(実際の施工需要に応じて40cm、35cmまたは30cmを予約する)であり、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が軟岩、破砕岩体である場合、予約される変形量は20cm~30cm(実際の施工需要に応じて20cm、25cm又は30cmを予約する)であり、周囲の岩石開口部の周囲の岩石が中軟岩、節理化岩体である場合、予備変形量は10cm~20cm(実際の施工需要に応じて10cm、15cm又は20cmを予約する)であり、異なる周囲の岩石の性質に対して予約量の選択を行うことにより、施工プロセスにおけるガイドウォール1が土質の影響を受けて沈降することを回避する。
【0014】
別の選択可能な実施例では、ガイドウォール1の施工の前に、地盤の荷重力を検出することが必要であり、荷重力が150KPa以上であることを保証し、ガイドウォール1はC20コンクリートを用いて場所打ちし、ガイドウォール1の厚さは1mであり、コンクリートは左右対称の方式で打設し、左右の高さの差は1m以下である。オリフィス管2のガイド精度を高めるために、ガイドウォール1の縦方向の長さは200cmである。
【0015】
別の選択可能な実施例では、トンネルの周囲の岩石の性質に基づいてガイドウォール1の内輪郭ステンシルの構造を決定し、ガイドウォール1の内輪郭ステンシルはクレイモールド、コアクレイスチールモールドまたはホルダスチールモールドによって支持される。
【0016】
本実施例では、トンネル囲岩が軟土層である場合、クレイモールドを用いてガイドウォール1の内輪郭ステンシルを支持することは、パイプルーフ4の操作プラットフォームを掘削する同時に側斜面の掘削と補強を行うことと、掘削機を用いてクレイモールド形状を設計寸法に修飾し、クレイモールドの縦方向長さはガイドウォール1の縦方向長さより大きく、ガイドウォール1の範囲外の部位は設計寸法よりやや高く、端部ヘッドステンシルの補強を簡略化し、グラウト漏れを防止することができ、掘削機はクレイモールドを大まかに修理するしかなく、クレイモールド輪郭を制御して設計輪郭まで50cmほど足りないと人工掘削に変更し、そうしないと掘削しすぎてクレイモールド形状が不規則になりやすいことと、要求に合致するまで、クレイモールドを繰り返し測定し、測定結果に基づいて人工的に修飾することによりクレイモールドの修飾を続けることと、クレイモールド表面にモルタル塗布を行い、その平坦度を高め、且つ竹合板、カラーバー布または防水板を敷き、暗い穴を掘った後に離型しやすいことと、位置決めアーチ3を取り付けてオリフィス管2の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォール1のコンクリート打設を行うことと、を含む。測定ロフトは距離、ある高さ水平線とトンネル中線を定め、5インチステーションメソッド(five inch station method)に基づいて線引きを行い、測定ロフト回数を減らし、クレイモールド修飾の施工効率を高め、竹合板を敷設する際、両側から中間に敷設し、正しい上下の積み方式を保証し、コンクリート打設プロセスでのブラッシング作用により竹合板が巻き上げられるのを防止すべきである。ガイドウォール1の内型鋼アーチを取り付ける際、アーチの下部にコンクリートマットブロックを支持し、「露骨」を防止することが望ましい。掌面に近い側のアーチは適量のアンカー棒を施して固定し、隣接する2環鋼アーチの間にはΦ22ねじ山鋼を採用して連結リブとし、しっかり溶接している。
【0017】
本実施例において、トンネルの周囲の岩石が安定の無風化岩層である場合、コアクレイスチールモールドを用いてガイドウォール1の内輪郭ステンシルを支持することは、パイプルーフ4の施工プラットフォームを掘削した後、ガイドウォール1の下部ズリの一部の掘削を行い、且つガイドウォール1の内部のコアクレイを予約することと、ガイドウォール1の下部ズリの掘削外縁はガイドウォール1に侵入せず、施工空間とすることと、測定とセットアウトを行ってコアクレイスチールモールドの位置を決定し、且つコアクレイスチールモールドを架設してガイドウォール1の内輪郭ステンシルを支持することと、足場、鋼管、ブラケットを用いてコアクレイスチールモールドに対して多点の短支持を行うことと、位置決めアーチ3を取り付けてオリフィス管2の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォール1のコンクリート打設を行うことと、を含む。アーチの位置決めの時に測定を行い、1環アーチができる限り同一の距離断面に保持されることを確保し、各環アーチが所定位置に位置決めされることを保証し、鋼テンプレートはコンクリート打設の前に離型剤を塗布し、後続の離型に便利である。テンプレートのスロットの印を減らすために、テンプレートの上にさらに防水板を一層敷設し、コンクリート表面をより滑らかにすることができる。
【0018】
本実施例において、トンネルの周囲の岩石が非安定の風化岩層である場合、ホルダスチールモールドを用いてガイドウォール1の内輪郭ステンシルを支持することは、パイプルーフ4の施工プラットフォームを掘削した後、ガイドウォール1の下部ズリの一部の掘削を行うことと、ガイドウォール1の内輪郭ステンシルを支持するために用いられる足場を構築し、ホルダスチールモールドを取り付けて位置決めし、ホルダスチールモールドの内層にガイドウォール1の内輪郭ステンシルを敷設することと、位置決めアーチ3を取り付けてオリフィス管2の位置を調整した後、端部ヘッドステンシルとフープステンシルを固定して取り付けてガイドウォール1のコンクリート打設を行うことと、を含む。アーチの位置決めの時に測定を行い、1環アーチができる限り同一の距離断面に保持されることを確保し、各環アーチが所定位置に位置決めされることを保証し、内輪郭ステンシルを支持するためのアーチであれ、オリフィス管2を支持するためのアーチであれ、その加工寸法はいずれも高い要求があり、加工工場で加工が完了した後に組立試作を行い、要求に合ってから現場に投入して施工する。鋼テンプレートはコンクリート打設の前に離型剤を塗布し、後続の離型に便利である。テンプレートのスロットの印を減らすために、テンプレートの上にさらに防水板を一層敷設し、コンクリート表面をより滑らかにすることができる。
【0019】
別の選択可能な実施例では、ガイドウォール1を施工して凝固した後にパイプルーフ4の打ち込みを行い、パイプルーフ4の打ち込みを行った後にパイプルーフ4にグラウト止めバルブ5を取り付け、グラウト止めバルブ5は弁体51と、グラウト注入管52と、排気管53とを含み、ただし、弁体51は、外ネジを有し、ネジ接続によりパイプルーフ4の端部に固定され、グラウト注入管52及び排気管53は弁体51の長さに沿ってガイドウォール1から離れる側に延び、且つボールバルブを分布し対応的に接続し、これによりネジ接続でグラウト止めバルブ5とパイプルーフ4との接続が緊密で漏らさないことを確保する。従来のパイプルーフ4の末端のグラウト止め効果が悪く、グラウト逆流などの現象を解決し、ボールバルブによるグラウト止めバルブ5の制御により、グラウト注入管52内の圧力を効果的に保証し、グラウト補給措置を減少させ、グラウト注入効果を大幅に高め、グラウト注入孔と排気孔を設置し、施工プロセスで排気孔スイッチを調節し、管内の滞留空気を排出し、グラウト注入効果を確保し、パイプルーフ4のグラウト注入が密であることを保証し、グラウト止めバルブ5は循環使用可能であり、回転スリーブが緊密で、施工工程を減少させ、施工コストを低下させ、経済効果を向上させる。
【符号の説明】
【0020】
1 ガイドウォール
2 オリフィス管
3 位置決めアーチ
4 パイプルーフ
5 グラウト止めバルブ
51 弁体
52 グラウト注入管
53 排気管
【国際調査報告】