(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-10
(54)【発明の名称】液体減圧弁
(51)【国際特許分類】
G05D 16/00 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
G05D16/00 N
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023568009
(86)(22)【出願日】2021-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 EP2021062071
(87)【国際公開番号】W WO2022233420
(87)【国際公開日】2022-11-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522170010
【氏名又は名称】ポリマー テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】テイラー、デイヴィッド ブライアン
【テーマコード(参考)】
5H316
【Fターム(参考)】
5H316AA07
5H316BB08
5H316DD02
5H316EE02
5H316FF01
5H316HH04
(57)【要約】
ばね式減圧弁1は、加圧された水道本管6に接続された入口を有する。チャンバからの出口7は、水の地域分配のために管の配管網8に接続されている。圧縮ばね21はその下端部22においてダイアフラム19の上部に作用する。ばねの上端部23は、サーボ装置26の駆動チューブ25の端部におけるばね駆動部材24に隣接している。ばね駆動部材は、ばねをさらに圧縮するためにモータによって前進させられる又は圧縮を緩めるために後退させられることができる。出口7の下流には、地域分配配管網の配管8が延びている。配管8において流量計32及び圧力センサ33が出口に隣接している。これらは電子的にコントローラ34に接続されている。調整器における圧力は、測定された流れに基づいて設定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
流体流れチャンバを含む本体と、
チャンバへの液体供給オリフィス及び前記チャンバからの液体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給液体を受ける調整プレートと、
前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように作用するばねと、
前記調整プレートと前記本体との間でそれらの間の前記チャンバを閉じ、使用中に、前記チャンバ内の調整された圧力を受けるダイアフラムと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
前記流量計から流れデータを受け取り、前記流量計によって測定された流量に従って前記ばねの前記遠位端部を引き抜くようにサーボモータを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
需要流量が増加する場合の使用中に、前記調整器プレートが部分的に引き抜かれ、そのような増加に対する下流の圧力を維持し、逆もまた同様であるように構成されている、流体減圧弁装置。
【請求項2】
前記本体が、前記ダイアフラムによって、前記ダイアフラムの一方の側における前記流体流れチャンバと、前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに区切られた、内部空間を有する、請求項1に記載の流体減圧弁装置。
【請求項3】
水の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項4】
液体及び気体の両方の炭化水素流体の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項5】
前記制御可能なモータ駆動部がサーボモータ駆動部である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の流体減圧装置。
【請求項6】
前記コントローラが、実質的に線形の下流の圧力及び流量関係に従って、ばね位置決めにおけるサーボモータ動作の計算に適合されている、請求項5に記載の流体減圧弁装置。
【請求項7】
前記計算が、前記ばねのサーボ位置決めに関して達成されるべき圧力に基づく、請求項6に記載の流体減圧弁装置。
【請求項8】
前記計算が、前記ばねのみのサーボ位置決めに基づく、請求項7に記載の流体減圧弁装置。
【請求項9】
前記計算が、下流の圧力及び流量のルックアップテーブルに基づく、請求項8に記載の流体減圧弁装置。
【請求項10】
前記ルックアップテーブルが、達成されるべき圧力の値を含む、請求項9に記載の流体減圧弁装置。
【請求項11】
前記ルックアップテーブルが、サーボ回転に関するばね位置を含む、請求項10に記載の流体減圧弁装置。
【請求項12】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムの中央領域と隣接して設けられており、前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へガイドロットが延びている、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項13】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムから前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へ延びるガイドロッド上に、前記ダイアフラムから間隔を空けて設けられる、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項14】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの遠位側に作用する圧縮ばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項15】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの近位側に作用する引っ張りばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項16】
前記制御可能なモータ駆動部が、前記ダイアフラムに対して遠位にある端部で前記ばねに作用し、前記駆動部のモータによって作動可能であるように配置されたナット及び親ねじ装置を含む、請求項1から15までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項17】
維持されるべき下流の圧力を測定するための遠隔圧力センサと組み合わされた請求項1から16までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項18】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
ダイアフラムによって前記ダイアフラムの一方の側における流体流れチャンバと前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに分割された内部空間を有する本体と、
前記流体流れチャンバへの流体供給オリフィス及び前記流体流れチャンバからの流体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給流体を受ける調整プレートであって、前記調整プレートが、直接に又は接続エレメントを介して前記ダイアフラムの前記一方の側に接続されており、使用中の前記ダイアフラムが、使用中に前記流体流れチャンバにおける調整された圧力を受ける、調整プレートと、
前記ダイアフラムの前記他方の側における前記ドライチャンバに配置された圧縮ばねであって、前記圧縮ばねは、前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように前記ダイアフラムを介して圧力を加えるように構成されている、圧縮ばねと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記圧縮ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
コントローラ及び前記コントローラ内に保持された又は前記コントローラと通信する電子データストアであって、前記データストアが、前記減圧弁が接続されている下流管の配管網における流体流量と流体圧力との関係を規定するデータを含む、コントローラ及び電子データストアと、
を備え、
前記コントローラは、前記流量計からの流れデータを受け取り、前記流量計によって測定された流量及び流体流量と流体圧力との関係に従って前記ばねの前記遠位端部を引き抜くように又は前進させるように前記モータ駆動部を制御し、これにより、所望の下流流体圧力を維持するために前記調整プレートの位置及び前記流体供給オリフィスを通る流体流れを変化させるように構成されている、流体減圧弁装置。
【請求項19】
請求項1から18までのいずれか一項に記載の、ばね式減圧弁と、制御可能なモータ駆動部と、流量計と、コントローラとを備える流体減圧弁装置であって、前記流体減圧弁装置は、遠隔制御設備に(例えば、無線で)リンクされており、前記遠隔制御設備から、前記装置の動作を遠隔で制御することができる、流体減圧弁装置。
【請求項20】
給水システムであって、前記給水システムは複数の地域配管網を含み、前記地域配管網のそれぞれには、請求項1から19までのいずれか一項に記載の減圧弁装置が設けられている、給水システム。
【請求項21】
地域水配管網を高圧本管供給部へ接続する減圧弁を有する地域水配管網において水圧を制御する方法であって、
(i)コントローラからの制御信号の受信により前記配管網への水の流れを変化させることができる電動式アクチュエータを備える減圧弁を提供することと、
(ii)前記減圧弁の下流(例えば、すぐ下流)において前記配管網に流量計及び圧力センサを提供することであって、前記流量計及びセンサは、前記コントローラと通信する、ことと、
(iii)前記配管網へ流入する水の流量と圧力との関係を確立するために流量及び圧力を測定し、コントローラ及び/又は遠隔制御位置における関係を確立するデータを記憶することと、
(iv)前記配管網における規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持する所与の時点において減圧弁設定を確立するために前記関係を使用することと、
(v)前記流量計によって検出された前記配管網における前記流量の変化を監視し、前記配管網における前記規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持するために前記流量の変化に応答して前記減圧弁設定を変化させるように前記電動式アクチュエータを作動させることと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記減圧弁は、請求項1から20までのいずれか一項に記載のものである、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定的ではないが特に水道本管用の、液体減圧弁に関する。
【背景技術】
【0002】
給水配管網は、典型的に、複数の地域配管網に接続された高圧地域本管配管網を含む。高圧本管供給における水圧は、一般的に、地域配管網における消費者にとって高すぎるので、圧力を低減するように、高圧本管と地域配管網との間のインターフェースに減圧弁が配置されている。
【0003】
典型的な減圧弁(PRV:Pressure Reducing Valve)は、高圧本管に接続された入口と、地域配管網に接続された出口とを有するチャンバを含む。典型的に、弁は、2つのチャンバ、即ちダイアフラムによって分離された上側及び下側のチャンバを有する。水は、下側チャンバを介してPRVを通過する。低減された下流の圧力は、上流の圧力とPRVの上側チャンバとの間の液圧接続を許容することによって達成される。この液圧システムにおいて、上流側からの水は、上側チャンバにおける圧力が所定のレベルを超過した場合に水を上側チャンバから逃がすために、ばね式ガバナー構成を有するパイロット弁を通過する。より洗練された従来のPRVは、差動制御弁の様々な構成を使用して下流の圧力のより正確な制御を提供するために、更なる液圧回路を組み込んでいる。弁を完全に閉じるために、上流の圧力が妨げられることなく上側チャンバへ入り込む場合により良好なシールを提供するために、上側チャンバにばねを含むことができる。
【0004】
本管からの水の損失は、本管の配管の老化や、本管及び関連する機器への損傷に起因する問題である。多くの本管は古く、複数の漏れを有する。より新しい本管でさえ漏れを生じる可能性がある。驚くべきことではないが、漏れ流は、水圧が最も高いときに最大となる。
【0005】
配管網に進入する実質的に一定の水圧によって地域配管網への入口における減圧弁におけるばねを設定するこのような従来のPRVの問題は、需要がより低いほとんどの時間にわたって、地域配管網が過圧されるということである。これは、ひいては、漏れの問題を悪化させる。
【0006】
地域配管網内の変化する需要レベルに対応し、これにより、過圧の問題を排除又は軽減するために、調整器プレート又は弁エレメントに(例えば、ばねによって)加えられる付勢力を自動的に変化させることができる減圧弁には、様々な提案がなされている。
【0007】
例えば、GB2,176,316(NRDC)は、以下の文言で要約書に記載された装置を開示している:
弁(29)及びオリフィス・プレート(37)を含む管(26)を通る水流を制御し水分配システムに供給するための装置は、弁(29)を制御するサーボシステムにおけるパイロット弁(14)を作動させるガバナー(1)を備える。ガバナー(1)は、引っ張りばね(7)によってリンクされた2つのダイアフラム(5及び6)を有し、その伸長は、オリフィス・プレート(37)を通る流量によって決定される。第1のダイアフラム(5)は、パイロット弁(14)の弁部材(13)を作動させ、オリフィス・プレート(37)を通る流れによって生じる差圧を受ける。第2のダイアフラム(6)は、圧縮ばね(8)によって負荷をかけられており、その偏位は、管(26)におけるタッピング(38)での制御圧力に依存する。弁部材(14)の移動は、2つのダイアフラム(5及び6)の変位の組合せであり、水の需要が増大したときにタッピング(38)での制御圧力を上昇させる。
【0008】
GB2165372(TLV Co.Ltd)は、減圧弁の下流側における圧力と所望の目標圧力との差が所定の値を超過した場合に応答してばねの力設定を変化させることができるアクチュエータにリンクされた圧力設定ばねを備える減圧弁を開示している。
【0009】
EP1762922(R.Nussbaum AG)は、液体出口を有するチャンバに通じる供給開口を通る液体流を制御するばね付勢された弁エレメントを有する減圧弁を開示している。弁は、減圧弁の下流の水圧の変化に応答してばねの力設定を変化させることができる電気機械的アクチュエータを有する。
【0010】
WO03/057998(Optimus Water Technologies Ltd)は、液圧式に制御されるPRVを開示しており、その作動は、フィルタユニット、流れ制限オリフィス、パイロット弁及び差動制御弁(DCV:Differential Control Valve)並びに減圧弁(PRV:Pressure Reducing Valve)を備える複雑な液圧配列によって制御される。バイパス管は、パイロット弁及びDRVをリンクする制御回路を通ってPRVに進入する水の小さな割合を逸らせる。パイロット弁の上流の分岐管は、減圧弁に接続されているが、ダイアフラムの、調整器弁とは反対の側においてばねを含む圧力チャンバに進入する。したがって、WO03/057998のPRVにおいて、ダイアフラムの両側に「ウェットチャンバ」が存在する。WO03/057998のPRVには、ばね圧力を調整するためのアクチュエータは設けられていない。その代わりに、DCVには、コントローラから受信した圧力信号に応答するアクチュエータが設けられており、PRVの作動を改良するのはDCVである。WO03/057998に記載された水圧制御構成には、いくつかの潜在的な欠点があるように見える。第1に、液圧式制御システムは過剰に複雑であり、故障する可能性のある構成要素がより多く存在する。第2に、恐らく狭いボアバイパスチューブは、詰まり及び/又は凍結をより受けやすく、これにより、制御機能を妨害する又は停止させる可能性が高い。第3に、PRVにおいて、ダイアフラムの両側は水に曝されており、これは、ばねが恐らく永久に水によって包囲され、その結果、ばね自体への石灰のかすの付着が生じる可能性があり、必要ならば又は必要とされるときに完全に閉じるという弁の能力に影響する可能性があることを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】GB2,176,316
【特許文献2】GB2165372
【特許文献3】EP1762922
【特許文献4】WO03/057998
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、上記に記載したような公知の減圧弁における問題を克服又は少なくとも軽減する、改良された液体減圧弁を提供することである。
【0013】
本発明者は、一方では、地域配管網の遠隔箇所において所与の最小圧力を維持するために減圧弁の下流において必要とされる圧力であって、減圧弁が、高圧地域サプライと地域配管網との間にある、圧力と、他方では地域配管網における流れとの間の単純な相関関係に留意した。所要の調整された圧力と、減圧弁の下流側における流れとは、通常、線形に関係しているように見える。このことにもかかわらず、本発明者は、GB2,176,316に開示された幾分複雑な構成を除き、それらを通る流れに従って制御されるいかなる減圧弁にも気付いていない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の1つの態様によれば、流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
流体流れチャンバを含む本体と、
チャンバへの液体供給オリフィス及びチャンバからの液体出口と、
オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給液体を受ける調整プレートと、
調整プレートをオリフィスの方に付勢するように作用するばねと、
調整プレートと本体との間でそれらの間のチャンバを閉じ、使用中に、チャンバ内の調整された圧力を受けるダイアフラムと、を有するばね式減圧弁と、
調整プレートに対して遠位にあるばねの端部と本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
出口の下流の流量計と、
流量計から流れデータを受け取り、流量計によって測定された流量に従ってばねの遠位端部を引き抜くようにサーボモータを制御するように構成されたコントローラと、を備え、
需要流量が増加する場合の使用中に、調整器プレートが部分的に引き抜かれ、そのような増加に対する下流の圧力を維持し、逆もまた同様であるように構成されている、流体減圧弁装置が提供される。
【0015】
本体は、ダイアフラムによって、ダイアフラムの一方の側における流体流れチャンバと、ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに分割された内部空間を有してよく、流体流れチャンバには、チャンバへの流体供給オリフィスと、液体出口とが設けられている。ドライチャンバとは、チャンバの内部が流体と接触しないことを意味する。これは、PRVにおけるダイアフラムのそれぞれの側における両チャンバが「ウェット」チャンバである、即ち流体(その場合には水)に曝される、WO03/057998に開示された減圧弁とは対照的である。
【0016】
流体減圧弁装置は、さらに、コントローラ内に保持された又はコントローラと通信する電子データストアを備えてよく、データストアは、減圧弁が接続されている下流の配管網における流体流量と流体圧力との関係を規定するデータを含む。
【0017】
したがって、コントローラは、流量計から流れデータを受け取り、流量計によって測定された流量及び流体流れと流体圧力との関係に従ってばねの遠位端部を引き抜くように又は前進させるようにモータ駆動部を制御し、これにより、所望の下流流体圧力を維持するために調整器プレートの位置及び流体供給オリフィスを通る流体流れを変化させるように構成されていてよい。
【0018】
第2の態様において、本発明は、流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
ダイアフラムによってダイアフラムの一方の側における流体流れチャンバとダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに分割された内部空間を有する本体と、
流体流れチャンバへの流体供給オリフィス及び流体流れチャンバからの流体出口と、
オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給流体を受ける調整プレートであって、調整プレートが、直接に又は接続エレメントを介してダイアフラムの一方の側に接続されており、使用中のダイアフラムが、使用中に流体流れチャンバにおける調整された圧力を受ける、調整プレートと、
ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバに配置された圧縮ばねであって、圧縮ばねは、調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するようにダイアフラムを介して圧力を加えるように構成されている、圧縮ばねと、を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある圧縮ばねの端部と本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
出口の下流の流量計と、
コントローラ及びコントローラ内に保持された又はコントローラと通信する電子データストアであって、データストアが、減圧弁が接続されている下流管の配管網における流体流量と流体圧力との関係を規定するデータを含む、コントローラ及び電子データストアと、を備え、
コントローラは、流量計からの流れデータを受け取り、流量計によって測定された流量及び流体流量と流体圧力との関係に従ってばねの前記遠位端部を引き抜くように又は前進させるようにモータ駆動部を制御し、これにより、所望の下流流体圧力を維持するために調整プレートの位置及び流体供給オリフィスを通る流体流れを変化させるように構成されている、流体減圧弁装置を提供する。
【0019】
好ましくは、制御可能なモータ駆動部は、サーボモータ駆動部である。
【0020】
流体は、液体又は気体であってよい。
【0021】
1つの一般的な実施例において、流体は液体である。
【0022】
別の一般的な実施例において、流体は、気体炭化水素などの気体である。
【0023】
流体が液体であるとき、流体は、例えば、水又は液体炭化水素である。
【0024】
1つの特定の実施例において、流体は水である。
【0025】
別の特定の実施例において、流体は、液体炭化水素である。
【0026】
本発明は、特に、水道本管に適用可能である。本発明は、液体状態及び気体状態の両方の炭化水素流体にも適用可能であることが想定される。
【0027】
コントローラは、実質的に線形の下流の圧力及び流量関係に従ってばね位置決めにおけるサーバモータ動作の計算に適合されていることができる。計算は、ばねのサーボ位置決めに関して達成されるべき圧力、又はばねのサーボ位置決めのみに基づくことができる。代替的に、計算は、下流の圧力及び流量のルックアップテーブルに従うサーボモータ動作のために適合されることができる。再び、ルックアップテーブルは、達成されるべき圧力の値を含むことができるが、好ましくは、サーボ回転に関するばね位置を含む。
【0028】
流体が水であり、減圧弁が地域水配管網に接続されている場合、コントローラは、配管網における遠隔ユーザ(即ち最も大きな圧力降下が存在するユーザ)に提供される最小水圧が0.5Bar~2Barの範囲内であることを保証するために流量を変化させるようにプログラムされる又は遠隔制御センターによって命令されることができる。より通常には、コントローラは、配管網における遠隔ユーザに提供される最小水圧が0.6Bar~1.5Barの範囲、より典型的には0.7Bar~1.2Barの範囲内であることを保証するために流量を変化させるようにプログラムされている又は遠隔制御センターによって命令される。1つの実施例において、配管網における遠隔ユーザに提供される最小水圧は、約1Barである。
【0029】
本発明の減圧弁装置は、遠隔制御設備(それがそのような部屋ではない場合があるとしても、本明細書では便宜的に遠隔制御室と呼ばれてよい)に接続されてよい。流量計及びコントローラのいずれか又は両方は、例えば、無線通信によって、遠隔制御設備(遠隔制御室)に接続されてよい。
【0030】
1つの実施例において、コントローラのみが遠隔制御設備に接続されている。
【0031】
別の好ましい実施例において、流量計及びコントローラが遠隔制御設備に接続されている。
【0032】
本発明による減圧弁装置を遠隔制御室に接続することによって、装置の局所的制御は、大きな漏れ、例えば管破裂を示す配管網における流体(例えば、水などの液体)の異常に高い流れの検出などの様々な作動上の理由から、遠隔で(例えば、手動で)解除されることが可能である。
【0033】
コントローラは、流体流れが所定のしきい値レベルを超過すると遠隔制御室へ警告信号を送信するようにプログラムされてよい。
【0034】
したがって、更なる実施例において、本発明は、ばね式減圧弁と、制御可能なモータ駆動部と、流量計と、本明細書に定義されているようなコントローラとを含む流体減圧弁装置を提供し、流体減圧弁装置は、遠隔制御設備に(例えば、無線で)リンクされており、この遠隔制御設備から装置の動作を遠隔で制御することができる。
【0035】
地域配管網は、典型的に、複数のより低圧の地域配管網が本発明の減圧弁装置によって高圧の本管にそれぞれ接続されている、より大きな配管網の一部を形成している。
【0036】
したがって、更なる実施例において、本発明は、給水システムを提供し、給水システムは複数の地域配管網を備え、各地域配管網には、本明細書に定義された本発明の減圧弁装置が設けられている。
【0037】
給水システムは、典型的に、地域配管網の各減圧弁装置のコントローラがリンクされている、以前に定義された遠隔制御設備(例えば、主制御室)を備える。
【0038】
追加的に、又は代替的に、地域配管網の各減圧弁装置の流量計は、遠隔制御設備に接続されていてよい。
【0039】
別の実施例において、本発明は、地域水配管網を高圧本管供給部へ接続する減圧弁を有する地域水配管網において水圧を制御する方法であって、
(i)コントローラからの制御信号の受信により配管網への水の流れを変化させることができる電動式アクチュエータを備える減圧弁を提供することと、
(ii)減圧弁の下流(例えば、すぐ下流)において配管網に流量計及び圧力センサを提供することであって、流量計及びセンサは、コントローラと通信する、ことと、
(iii)配管網へ流入する水の流量と圧力との関係を確立するために流量及び圧力を測定し、コントローラ及び/又は遠隔制御位置における関係を確立するデータを記憶することと、
(iv)配管網における規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持する所与の時点において減圧弁設定を確立するために関係を使用することと、
(v)流量計によって検出された配管網における流量の変化を監視し、配管網における規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持するために流量の変化に応答して減圧弁設定を変化させるように電動式アクチュエータを作動させることと、
を含む、方法を提供する。
【0040】
上記方法において使用される減圧弁は、好ましくは、本明細書に定義及び記載された本発明による減圧弁である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】従来の提案であるGB2,176,316の
図2である。
【
図2】本発明の1つの実施例による減圧弁装置の側面断面図である。
【
図3】遠隔圧力センサにも接続されたコントローラに接続された
図2の装置(ただし、非常に僅かに異なる形状の上側ケーシングを備える)を示す概略図である。
【
図4】需要流量が変化するときの一定の遠隔圧力のために配管網において適用される必要がある圧力の典型的なプロットである。
【
図5】本発明の減圧弁装置を有する水道本管と、減少弁装置の下流に複数の顧客供給タップ(及び漏れ口)を含む地域配管網とを示す、給水配管網の概略図である。減少弁装置は、主制御室にリンクされている。
【
図6】本発明の減圧弁装置の動作を制御するために使用されるアルゴリズムを示す図である。
図6において、F
Dはピーク需要における流れ、P
Rはピーク需要流量F
Dにおいて遠隔ユーザにおいて必要とされる圧力、P
Dは圧力P
Rを与えるためのF
Dにおける設定圧力、F
N及びF
N+1は瞬間的な流量、P
M及びP
M+1は遠隔ユーザにおける瞬間的圧力、P
N及びP
N+1は瞬間的な下流の圧力である。
【
図7A】本発明の減圧弁装置を組み込んだ給水配管網における、24時間にわたる圧力及び流量のグラフである。グラフに示された圧力及び流量は、配管網における遠隔位置において1barの水圧を維持するために必要とされるものである。グラフ7Aは、減圧弁の上流側における本管圧力(Bar)を示す。
【
図7B】グラフ7Bは、減圧弁のすぐ下流の流量計によって測定された流量をリットル毎秒で示す。
【
図7C】グラフ7Cは、減圧弁及び流量計のすぐ下流の圧力センサによって測定された水圧を示す。
【
図7D】グラフ7Dは、グラフ7B及び7Cの流量及び圧力プロットを重ね合わせたものを示す。
【
図8】11時間にわたる減圧弁の下流における水圧及び水量の比較を示す図であり、圧量減少弁は、従来のタイプ(破線)又は本発明の減圧弁装置(実線)である。最も上のグラフに示された圧力は、配管網における遠隔位置において1Barの水圧を維持するために必要とされる圧力(メートルでの水頭として表されている)である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の理解を助けるために、ここで添付の
図1~
図8を参照して本発明の特定の実施例を実例として説明する。
【0043】
図面を参照すると、ばね式減圧弁1は、水流チャンバ3を含む本体2を有する。入口4は、入口オリフィス5を介して水流チャンバ内へ開口している。入口は、より高圧の水道本管6に接続されている。水流チャンバからの出口7は、個々の消費者への水の地域分配のために管の配管網8に接続されている。弁は、入口オリフィス5に対向して配置された流れ圧力調整プレート9を有する。ダイアフラム10は、プレート9に固定されており、プレート9から本体へ放射状に広がっており、本体2の上側部分11及び下側部分12とシールを形成している。したがって、水流チャンバ3は、上側部分と下側部分との間で封止されている。ダイアフラムの上方の空間は、ドライチャンバであり、即ち、水はこの空間に流入しない。
【0044】
調整プレートは、この調整プレートから入口オリフィス5におけるガイド16内へ下方に延びるガイドロッド14を有する。ロッドは、調整プレート及びダイアフラムの両方を貫通して延びている。ドライチャンバ内のその上端部において、ロッドは、ばねセンタリングワッシャ18に当接するナット17及びダイアフラム封止及び締付プレート19を保持している。この構成は、調整プレートを入口オリフィス5上に中心合わせさせたまま維持する。
【0045】
変化態様において、オリフィスに対向した別個の調整プレート109が下側ロッド14に設けられている。ダイアフラムは、プレート9/109をオリフィス5上に中心合わせさせたまま維持する。
【0046】
ドライチャンバ内に配置された圧縮ばね21は、その下端部22において締付プレート19の上部に作用する。ばねは、以下に説明するようにより大きな又はより小さな程度に圧縮されて維持されている。したがって、ばねは、センタリングワッシャ18の周囲に配置されたままである。その上端部23は、サーボ装置26の駆動チューブ25の端部におけるばね駆動部材24に当接している。駆動チューブは、弁体2の上側部分11と固定された、サーボ装置の固定されたチューブ27内に収容されている。ばねから離れて、親ねじ28が、固定されたチューブ内の駆動チューブと軸方向整列するように支持されている。モータ29及びギヤボックス30は、親ねじを駆動するように構成されている。ナット31、好ましくは再循環ボールナットが、駆動チューブ25の遠隔端部と固定されており、駆動チューブ25は固定されたチューブに回転しないように嵌合されている。したがって、ばね駆動部材は、モータ及び親ねじのそれぞれの回転によって、ばねをさらに圧縮するように前進させられるか、又は圧縮を緩めるように後退させられることができる。
【0047】
出口7の下流には、地域分配配管網の配管8が延びている。配管8において、流量計32及び圧力センサ33が出口に隣接している。これらは、電子的にコントローラ34に接続されている。配管8の最も遠い箇所36における遠隔圧力センサ35もコントローラに接続されている。コントローラ34は、遠隔主制御室39にも接続されている。主制御室は、典型的に、複数の地域分配配管網を制御し、各地域分配配管網は、自己のコントローラ及び減圧弁装置が装備されている。自己のコントローラを有する各地域分配配管網に代えて、減圧弁の作動は、主制御室から直接制御することができる。
【0048】
配管に沿って、圧力に応じてそれらの流量を増大させる様々な漏れ口37、及びいくつかのユーザタップ38等が設けられている。圧力調整器1における流れの主な決定要因はこれらのユーザタップ38である。配管網における最も遠い箇所36において十分な圧力を維持する圧力に永久に設定されるタイプのものであるならば、圧力は、タップ38におけるユーザ流にかかわらず漏れ口37を悪化させるようなものになるであろう。
【0049】
本発明のこの実施例において、全体的な減圧弁装置は、減圧弁1及び流量計32のみならず、流れ調整器によって測定された流れに従ってサーボモータを介して調整器を制御するためのコントローラ38、及び実際には、厳密には本発明にとって必要ではない遠隔圧力センサ35も含む。
【0050】
配管網8などの多くの地域分配配管網は、前もって測定されており、変化する流れのために所要の最も遠い箇所の圧力を提供するように調整器が設定されているときに
図4に示したような圧力/流れ特性を示す。ゼロ流れの場合の理想的な低圧箇所41は、漏れ口によりめったに存在しない。実際の低圧箇所42は、ユーザ需要が無視できる夜間に測定することができる。その他の流れ及び圧力読み取り43は、十分な最も遠い箇所の圧力を提供するように減圧弁を調整することによって多かれ少なかれ使用期間中に行うことができる。
【0051】
実際には、圧力流れプロットは、傾斜又は勾配及びゼロ流オフセットに等しいオフセットを有する実質的に直線である。プロットは、等式によって表すことができる:
調整器において要求される圧力=ゼロ流圧力+測定された流れ×プロット勾配(単位流当たりの圧力の観点から)
【0052】
これは、驚くべきことである。なぜならば、調整器の調整は測定される流れを変化させることが予想されるからである。しかしながら、これは、二次効果である。なぜならば、流れの主要な決定要因はユーザ使用であるからである。漏れ流は、比較すると小さく、最大流における最も遠い箇所の十分さを保証するためにその値に設定されているならば、配管網における圧力を、そうなるよりも低く維持することによって、そうなるであろうよりも低く維持される。この値は、多すぎる流れ及び全てのその他の流れにおける多すぎる漏れを生じる。
【0053】
減圧弁におけるばね21は、調整される圧力を受けるダイアフラム10によって加えられる力に抗して作用し、調整プレート9に対して加えられる上流の圧力は、実質的に一定であり、ダイアフラム力と比較して小さい。したがって、調整プレートの小さな移動のみが、出口のオリフィスにおける圧力降下の著しい変化のために要求されることを念頭に置くと、必要とされる圧力の変化に比例する量だけばねを短縮することは、この変化を提供することができる。したがって、実用的な目的のために、サーボモータによって作用されるばねの端部の線形移動は、調整される圧力の線形変化を生じる。したがって、コントローラは、流れに従ってばね端部を線形に移動させるようにセットアップされることができる。
【0054】
ゼロ流圧力及び測定流プロットの勾配が知られていない場合、コントローラは、十分な最も遠い箇所の圧力を達成するために要求される圧力を確立するために異なる流れのために周期的に調整される圧力を調整するようにセットアップされることができる。このために、遠隔圧力センサ35及び近い圧力センサ33との接続が、適切には前者のケースにおいては無線で、形成される。
【0055】
コントローラには、単にオフセット及び勾配を記憶するのとは反対に圧力及び流れのマップを記録し、これを、測定される流れに関して下流の圧力を調整すべき圧力のためのルックアップテーブルとして使用するように適合されたメモリを設けることができる。
【0056】
センサ33は、測定される流れに従って所望の圧力を達成するためにサーボモータ制御を微調整するために使用することができる。
【0057】
ここで、本発明の装置が配管網における水圧を制御するようにセットアップされる形式を、
図5~
図8を参照してより詳細に説明する。
【0058】
地域給水配管網の圧力/流れ特性は、配管の長さ、消費者の数、配管網における漏れ口の数、及び最も遠いユーザの位置などのいくつかの変数に従って変化する。したがって、本発明の装置をセットアップするとき、初期ステップは、配管網のための圧力/流れ関係を確立すること、特に、24時間の様々な時点において最も遠いユーザにおける所望の水圧を維持するために必要な配管網への流量を確立することである。これを行うために、24時間にわたり、流量及び水圧が、流量計32及び圧力センサ33によって測定され、遠隔ユーザにおける水圧が、遠隔圧力センサ35によって測定され、遠隔ユーザにおいて所望の最小圧力を維持するために、必要なところにおいて減圧弁を使用して調整される。圧力及び流れデータは、流量計及び圧力センサからコントローラへ通信され、流量と圧力との関係が上述のように確立される。
【0059】
本発明の減圧弁装置を含む1つの地域分配のための圧力及び流量データのセットは、以下の表1に示されている。
【0060】
表において、減圧弁の上流側(即ち、高圧本管)のための水圧データが、I/L圧力とヘッダーが付けられた列に示されているのに対し、減圧弁の下流の水圧は、O/L圧力とヘッダーが付けられた列に示されている。圧力の数字は、バール(Bar)及びメートルにおける水頭の両方で提供されている。流量(立方メートル毎時及びリットル毎秒の両方において提供されている)は、流量計32によって測定された流量である。データは、遠隔ユーザにおいて1Barの水圧を維持するために要求される圧力である。24時間にわたる圧力おより流量分布は、
図7A~
図7Dのグラフ7A~7Dに示されている。データから得られる圧力と流量との関係は、
図4のグラフに示されている。
【表1】
【0061】
Y=mX+cの関係をデータに適用し、グラフは、1.65の勾配(m)と、17.5(メートルでの水頭)のゼロ流量における理論的低圧箇所(c)とを与える。しかしながら、実際には、ゼロ流量は存在しないので(例えば、漏れによる)、実際の低圧箇所は、約25メートル(水頭)の圧力である。
【0062】
圧力/流れ関係が、上述のように実験的に確立されると(しかしながら、理論的計算によって関係を導き出すことも可能である)、この関係は、
図6に示されたアルゴリズムに従って減圧弁の制御のための基礎として働く。
【0063】
したがって、
図6におけるアルゴリズムに示されているように、減圧弁は、最初、サーボモータを使用することによって調整され、流量計32によって測定される流量がピーク需要における流量F
Dである場合に、センサ33によって測定される水圧P
Dが遠隔位置における所望の最小圧力P
Rを与えるようなものとなるようにばね21を位置決めする。次いで、下流の配管8への実際の流量についてのデータが収集される。時点1における第1の流量測定F
Nが取得され、ピーク流量数値F
Dと比較される。F
NがF
Dよりも小さい場合、調整プレート9に対するばねの付勢力を増大させるようにばね駆動部材24及びばね21の位置を移動させるようにサーボモータを作動させることによって水圧が低減される。第2の時点において、流量が再び測定され、流量F
N+1を与える。流量が再び低下すると、センサ33によって測定される水圧をさらに低減するように、調整プレート9に対するばねの付勢力を増大させるようにばね駆動部材24及びばね21の更なる移動が行われる。他方で、流量F
N+1が増大すると、ばね駆動部材24及びばね21は逆方向に移動させられ、調整プレートに対するばねの付勢力を低減し、これにより、配管8における水圧を増大させる。したがって、規則的な間隔で流量測定を行い、それぞれの新たな流量測定F
N+1をその前の流量測定と比較することによって、配管8における水圧を常に調整することができ、これにより、センサ33によって測定される圧力は、遠隔位置36において所望の最小圧力P
Rを提供するために必要な最小値に維持される。
【0064】
従来の地域給水配管網において、減圧弁は、典型的に、減圧弁のすぐ下流で測定される水圧が、遠隔位置36において所定の圧力を与えるために要求される最小水圧であるようにセットアップされる。その結果、配管網は、多くの時間にわたって過圧され、その結果、特に、漏れ口を通じた水損失が著しく増大される。この問題は、本発明の減圧弁装置を使用することで回避される。一定の水圧を提供するようにセットアップされた従来の減圧弁と比較した本発明の減圧弁の利点が、
図8に示されたグラフによって示されている。下側のグラフは、一日の様々な時点における流量を示す。従来の減圧弁が取り付けられた配管網において測定された流量は、破線で示されているのに対し、従来の減圧弁が本発明の減圧弁装置によって置き換えられたときに測定された流量は、実線で示されている。
図8における最も上のグラフは、同じ期間にわたる配管網内の水圧を示す。見られるように、従来のPRVが取り付けられた配管網における水圧は一定のままであり、したがって、圧力は、必要であるよりも大幅に高い。対照的に、本発明の減圧装置が取り付けられた同じ配管網における圧力は、試験された期間全体を通じて著しくより低いが、依然として遠隔位置において所望の水圧を維持するために十分である。
【0065】
図5に示された配管網において、コントローラ34は、本管制御室39(遠隔制御室)にリンクされており、その位置から配管網を遠隔で制御することができる。本管制御室は、高圧本管によって供給される複数の地域配管網にリンクされていることができ、各地域配管網には本発明の減圧弁装置が設けられている。代替的に、又は追加的に、各地域配管網における流量計及び圧力センサは、主制御室にリンクされていることができ、異常な流量(例えば、主要な本管の故障又は管破裂などの大きな漏れを示す)が検出された場合に、主制御室において警報信号が発生される。コントローラ34を遠隔制御室にリンクすることによって、作動目的のために要求されるところで、下流の圧力及び流量の遠隔制御を達成することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
流体流れチャンバを含む本体と、
チャンバへの液体供給オリフィス及び前記チャンバからの液体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給液体を受ける調整プレートと、
前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように作用するばねと、
前記調整プレートと前記本体との間でそれらの間の前記チャンバを閉じ、使用中に、前記チャンバ内の調整された圧力を受けるダイアフラムと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
前記流量計から流れデータを受け取り、前記流量計によって測定された流量に従って前記ばねの前記遠位端部を引き抜くようにサーボモータを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
前記コンローラーは、前記出口の下流の前記水圧を増大するために前記調整プレートに対する前記ばねの付勢力を低減するために前記ばねの前記遠位端部を移動するための、前記制御可能なモータ駆動部を制御するために、前記流量計によって測定されるような需要流量の増加のために、逆もまた同様であるように
配置される
、流体減圧弁装置。
【請求項2】
前記本体が、前記ダイアフラムによって、前記ダイアフラムの一方の側における前記流体流れチャンバと、前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに区切られた、内部空間を有する、請求項1に記載の流体減圧弁装置。
【請求項3】
水の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項4】
液体及び気体の両方の炭化水素流体の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項5】
前記制御可能なモータ駆動部がサーボモータ駆動部である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の流体減圧装置。
【請求項6】
前記コントローラが、実質的に線形の下流の圧力及び流量関係に従って、ばね位置決めにおけるサーボモータ動作の計算に適合されている、請求項5に記載の流体減圧弁装置。
【請求項7】
前記計算が、前記ばねのサーボ位置決めに関して達成されるべき圧力に基づく、請求項6に記載の流体減圧弁装置。
【請求項8】
前記計算が、前記ばねのみのサーボ位置決めに基づく、請求項7に記載の流体減圧弁装置。
【請求項9】
前記計算が、下流の圧力及び流量のルックアップテーブルに基づく、請求項8に記載の流体減圧弁装置。
【請求項10】
前記ルックアップテーブルが、達成されるべき圧力の値を含む、請求項9に記載の流体減圧弁装置。
【請求項11】
前記ルックアップテーブルが、サーボ回転に関するばね位置を含む、請求項10に記載の流体減圧弁装置。
【請求項12】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムの中央領域と隣接して設けられており、前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へガイドロットが延びている、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項13】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムから前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へ延びるガイドロッド上に、前記ダイアフラムから間隔を空けて設けられる、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項14】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの遠位側に作用する圧縮ばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項15】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの近位側に作用する引っ張りばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項16】
前記制御可能なモータ駆動部が、前記ダイアフラムに対して遠位にある端部で前記ばねに作用し、前記駆動部のモータによって作動可能であるように配置されたナット及び親ねじ装置を含む、請求項1から15までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項17】
維持されるべき下流の圧力を測定するための遠隔圧力センサと組み合わされた請求項1から16までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項18】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
ダイアフラムによって前記ダイアフラムの一方の側における流体流れチャンバと前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに分割された内部空間を有する本体と、
前記流体流れチャンバへの流体供給オリフィス及び前記流体流れチャンバからの流体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給流体を受ける調整プレートであって、前記調整プレートが、直接に又は接続エレメントを介して前記ダイアフラムの前記一方の側に接続されており、使用中の前記ダイアフラムが、使用中に前記流体流れチャンバにおける調整された圧力を受ける、調整プレートと、
前記ダイアフラムの前記他方の側における前記ドライチャンバに配置された圧縮ばねであって、前記圧縮ばねは、前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように前記ダイアフラムを介して圧力を加えるように構成されている、圧縮ばねと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記圧縮ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
コントローラ及び前記コントローラ内に保持された又は前記コントローラと通信する電子データストアであって、前記データストアが、前記減圧弁が接続されている下流管の配管網における流体流量と流体圧力との関係を規定するデータを含む、コントローラ及び電子データストアと、
を備え、
前記コントローラは、前記流量計からの流れデータを受け取り、
前記出口の下流の前記水圧を増大するために前記調整プレートに対する前記ばねの付勢力を低減するために前記ばねの前記遠位端部を移動するための、前記制御可能なモータ駆動部を制御するために、前記流量計によって測定されるような需要流量の増加のために、逆もまた同様であるように、配置される、流体減圧弁装置。
【請求項19】
請求項1から18までのいずれか一項に記載の、ばね式減圧弁と、制御可能なモータ駆動部と、流量計と、コントローラとを備える流体減圧弁装置であって、前記流体減圧弁装置は、遠隔制御設備に(例えば、無線で)リンクされており、前記遠隔制御設備から、前記装置の動作を遠隔で制御することができる、流体減圧弁装置。
【請求項20】
給水システムであって、前記給水システムは複数の地域配管網を含み、前記地域配管網のそれぞれには、請求項1から19までのいずれか一項に記載の減圧弁装置が設けられている、給水システム。
【請求項21】
地域水配管網を高圧本管供給部へ接続する減圧弁を有する地域水配管網において水圧を制御する方法であって、
(i)コントローラからの制御信号の受信により前記配管網への水の流れを変化させることができる電動式アクチュエータを備える減圧弁を提供することと、
(ii)前記減圧弁の下流(例えば、すぐ下流)において前記配管網に流量計及び圧力センサを提供することであって、前記流量計及びセンサは、前記コントローラと通信する、ことと、
(iii)前記配管網へ流入する水の流量と圧力との関係を確立するために流量及び圧力を測定し、コントローラ及び/又は遠隔制御位置における関係を確立するデータを記憶することと、
(iv)前記配管網における規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持する所与の時点において減圧弁設定を確立するために前記関係を使用することと、
(v)前記流量計によって検出された前記配管網における前記流量の変化を監視し、前記配管網における前記規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持するために前記流量の変化に応答して前記減圧弁設定を変化させるように前記電動式アクチュエータを作動させることと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記減圧弁は、請求項1から20までのいずれか一項に記載のものである、請求項19に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
流体流れチャンバを含む本体と、
チャンバへの液体供給オリフィス及び前記チャンバからの液体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給液体を受ける調整プレートと、
前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように作用するばねと、
前記調整プレートと前記本体との間でそれらの間の前記チャンバを閉じ、使用中に、前記チャンバ内の調整された圧力を受けるダイアフラムと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
前記流量計から流れデータを受け取り、前記流量計によって測定された流量に従って前記ばねの前記遠位端部を引き抜くようにサーボモータを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
前記コンローラーは、前記出口の下流の前記水圧を増大するために前記調整プレートに対する前記ばねの付勢力を低減するために前記ばねの前記遠位端部を移動するための、前記制御可能なモータ駆動部を制御するために、前記流量計によって測定されるような需要流量の増加のために、逆もまた同様であるように配置される、流体減圧弁装置。
【請求項2】
前記本体が、前記ダイアフラムによって、前記ダイアフラムの一方の側における前記流体流れチャンバと、前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに区切られた、内部空間を有する、請求項1に記載の流体減圧弁装置。
【請求項3】
水の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項4】
液体及び気体の両方の炭化水素流体の圧力を低減するように適合されている、請求項1又は2に記載の流体減圧弁装置。
【請求項5】
前記制御可能なモータ駆動部がサーボモータ駆動部である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の流体減圧装置。
【請求項6】
前記コントローラが、実質的に線形の下流の圧力及び流量関係に従って、ばね位置決めにおけるサーボモータ動作の計算に適合されている、請求項5に記載の流体減圧弁装置。
【請求項7】
前記計算が、前記ばねのサーボ位置決めに関して達成されるべき圧力に基づく、請求項6に記載の流体減圧弁装置。
【請求項8】
前記計算が、前記ばねのみのサーボ位置決めに基づく、請求項7に記載の流体減圧弁装置。
【請求項9】
前記計算が、下流の圧力及び流量のルックアップテーブルに基づく、請求項8に記載の流体減圧弁装置。
【請求項10】
前記ルックアップテーブルが、達成されるべき圧力の値を含む、請求項9に記載の流体減圧弁装置。
【請求項11】
前記ルックアップテーブルが、サーボ回転に関するばね位置を含む、請求項10に記載の流体減圧弁装置。
【請求項12】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムの中央領域と隣接して設けられており、前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へガイドロットが延びている、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項13】
前記調整プレートが、前記ダイアフラムから前記オリフィスにおけるセンタリングガイド内へ延びるガイドロッド上に、前記ダイアフラムから間隔を空けて設けられる、請求項1から11までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項14】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの遠位側に作用する圧縮ばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項15】
前記ばねが、前記オリフィスに対して前記ダイアフラムの近位側に作用する引っ張りばねである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項16】
前記制御可能なモータ駆動部が、前記ダイアフラムに対して遠位にある端部で前記ばねに作用し、前記駆動部のモータによって作動可能であるように配置されたナット及び親ねじ装置を含む、請求項1から15までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項17】
維持されるべき下流の圧力を測定するための遠隔圧力センサと組み合わされた請求項1から16までのいずれか一項に記載の流体減圧弁装置。
【請求項18】
流体減圧弁装置であって、
ばね式減圧弁であって、
ダイアフラムによって前記ダイアフラムの一方の側における流体流れチャンバと前記ダイアフラムの他方の側におけるドライチャンバとに分割された内部空間を有する本体と、
前記流体流れチャンバへの流体供給オリフィス及び前記流体流れチャンバからの流体出口と、
前記オリフィスに対向し、使用中に、それに作用する供給流体を受ける調整プレートであって、前記調整プレートが、直接に又は接続エレメントを介して前記ダイアフラムの前記一方の側に接続されており、使用中の前記ダイアフラムが、使用中に前記流体流れチャンバにおける調整された圧力を受ける、調整プレートと、
前記ダイアフラムの前記他方の側における前記ドライチャンバに配置された圧縮ばねであって、前記圧縮ばねは、前記調整プレートを前記オリフィスの方に付勢するように前記ダイアフラムを介して圧力を加えるように構成されている、圧縮ばねと、
を有するばね式減圧弁と、
前記調整プレートに対して遠位にある前記圧縮ばねの端部と前記本体との間に作用する制御可能なモータ駆動部と、
前記出口の下流の流量計と、
コントローラ及び前記コントローラ内に保持された又は前記コントローラと通信する電子データストアであって、前記データストアが、前記減圧弁が接続されている下流管の配管網における流体流量と流体圧力との関係を規定するデータを含む、コントローラ及び電子データストアと、
を備え、
前記コントローラは、前記流量計からの流れデータを受け取り、前記出口の下流の前記水圧を増大するために前記調整プレートに対する前記ばねの付勢力を低減するために前記ばねの前記遠位端部を移動するための、前記制御可能なモータ駆動部を制御するために、前記流量計によって測定されるような需要流量の増加のために、逆もまた同様であるように、配置される、流体減圧弁装置。
【請求項19】
請求項1から18までのいずれか一項に記載の、ばね式減圧弁と、制御可能なモータ駆動部と、流量計と、コントローラとを備える流体減圧弁装置であって、前記流体減圧弁装置は、遠隔制御設備に(例えば、無線で)リンクされており、前記遠隔制御設備から、前記装置の動作を遠隔で制御することができる、流体減圧弁装置。
【請求項20】
給水システムであって、前記給水システムは複数の地域配管網を含み、前記地域配管網のそれぞれには、請求項1から19までのいずれか一項に記載の減圧弁装置が設けられている、給水システム。
【請求項21】
地域水配管網を高圧本管供給部へ接続する減圧弁を有する地域水配管網において水圧を制御する方法であって、
(i)コントローラからの制御信号の受信により前記配管網への水の流れを変化させることができる電動式アクチュエータを備える減圧弁を提供することと、
(ii)前記減圧弁の下流(例えば、すぐ下流)において前記配管網に流量計及び圧力センサを提供することであって、前記流量計及びセンサは、前記コントローラと通信する、ことと、
(iii)前記配管網へ流入する水の流量と圧力との関係を確立するために流量及び圧力を測定し、コントローラ及び/又は遠隔制御位置における関係を確立するデータを記憶することと、
(iv)前記配管網における規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持する所与の時点において減圧弁設定を確立するために前記関係を使用することと、
(v)前記流量計によって検出された前記配管網における前記流量の変化を監視し、前記配管網における前記規定された遠隔位置において所望の最小圧力を維持するために前記流量の変化に応答して前記減圧弁設定を変化させるように前記電動式アクチュエータを作動させることと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記減圧弁は、請求項1から20までのいずれか一項に記載のものである、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記流体が水であり、前記減圧弁が地域水配管網に接続され、前記コントローラは、前記配管網における遠隔ユーザ(即ち最も大きな圧力降下が存在するユーザ)に提供される最小水圧が0.5Bar~2Barの範囲内であることを保証するために前記流量を変化させるようにプログラムされる又は遠隔制御センターによって命令される、請求項1に記載の流体減圧弁装置。
【請求項24】
前記コントローラは、前記配管網における遠隔ユーザに提供される前記最小水圧が0.6Bar~1.5Barの範囲、より典型的には0.7Bar~1.2Barの範囲内、例えば約1Barであることを保証するために前記流量を変化させるようにプログラムされている又は遠隔制御センターによって命令される、請求項23に記載の流体減圧弁装置。
【請求項25】
前記コントローラのみが前記遠隔制御設備に接続される、請求項19に記載の流体減圧弁装置。
【請求項26】
前記流量計及び前記コントローラが前記遠隔制御設備に接続される、請求項19に記載の流体減圧弁装置。
【請求項27】
前記コントローラは、流体流れが所定のしきい値レベルを超過すると遠隔制御室へ警告信号を送信するようにプログラムされる、請求項19に記載の流体減圧弁装置。
【国際調査報告】