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特表2024-525135I/Oユーザデバイスを介したユーザへの通信サービスの提供
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-10
(54)【発明の名称】I/Oユーザデバイスを介したユーザへの通信サービスの提供
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/08 20220101AFI20240703BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20240703BHJP
【FI】
H04L67/08
H04L67/141
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575525
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2021065275
(87)【国際公開番号】W WO2022258147
(87)【国際公開日】2022-12-15
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.FACEBOOK
3.3GPP
4.iTunes
5.NETFLIX
6.SKYPE
7.TEAMS
8.HULU
9.SPOTIFY
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】アーングレン, トミ
(72)【発明者】
【氏名】オークヴィスト, ペータル
(72)【発明者】
【氏名】ハンヌ, ハンス
(72)【発明者】
【氏名】バーリクヴィスト, アダム
(72)【発明者】
【氏名】リンドストローム, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンステット, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】リンデロ, ダヴィッド
(57)【要約】
ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)は、1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイス(130)を介してユーザ(UserTag#!、UserTag#2)に通信サービスを提供する。ユーザ端末エミュレーションサーバは、通信サービスを提供するネットワークエンティティ(150)にユーザを登録し、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測するように設定される。I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるという予測に基づいて、ユーザ端末エミュレーションサーバは、I/Oユーザデバイスが、ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定する。能力基準を満たすことに基づいて、かつユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、ユーザ端末エミュレーションサーバは、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するためのユーザ端末エミュレーションサーバ(100)であって、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティ(150)に前記ユーザを登録し、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測し、かつ
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定し、かつ
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるように
設定される、ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項2】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるために、
前記ユーザが近接するようになった際に前記I/Oユーザデバイスをトリガして前記ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に報告するように設定されたメッセージを送信する
ように設定される、請求項1に記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項3】
前記メッセージを繰り返し送信し、かつ
前記メッセージが繰り返し送信される速度を、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになる判定された確率、および前記I/Oユーザデバイスがいつ前記ユーザに近接するようになるかの予測、のうちの少なくとも1つに基づいて調整する
ようにさらに設定される、請求項2に記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項4】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるために、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスへの前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始する
ように設定され、ここで、前記I/Oユーザデバイスが前記通信トラフィックを用いて、以下:前記I/Oユーザインターフェースを介した前記通信トラフィックの再生を開始すること、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになることに応答して、前記I/Oユーザインターフェースを介した後続の再生のための前記通信トラフィックをバッファすること、および前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになるまで前記通信トラフィックを破棄することのうちの1つを行う、請求項1から3のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項5】
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスを前記ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に接続する、前記I/Oユーザデバイスとの通信セッションを確立し、かつ
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになったと判定したことに応答して、前記I/Oユーザデバイスと確立された前記通信セッションを介して、前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始し、かつ以前は近接していたが、もはや前記ユーザに近接していないI/Oユーザデバイスと確立された別の通信セッションを介した前記第1の通信サービスの前記通信トラフィックの転送を停止する
ようにさらに設定される、請求項1から4のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項6】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるために、
前記I/Oユーザデバイスに、前記I/Oユーザインターフェースを使用して前記第1の通信サービスを提供するように前記I/Oユーザデバイスを設定するデバイス設定データを通信する
ようにさらに設定される、請求項1から5のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項7】
前記I/Oユーザデバイスに通信される前記デバイス設定データが、前記I/Oユーザデバイスの以下の作業:
睡眠サイクルおよび覚醒サイクルの相対持続時間であって、前記睡眠サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに前記UI能力を提供することができず、かつ前記覚醒サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに前記UI能力を提供することができる、相対持続時間、
前記I/Oユーザデバイスのページング手順、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのカメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのフレームレート、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオの解像度、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのコーディングフォーマット、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのマイクロフォンから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるオーディオのコーディングフォーマット、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオのフレームレート、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオの解像度、ならびに
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記ユーザ入力インターフェースを介したユーザ入力を、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて送信されるユーザ入力データに変換するために使用されるユーザ入力インターフェースキー割り当て
のうちの少なくとも1つを設定するように適合される、請求項6に記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項8】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測するために、
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理し、かつ
前記情報を処理することによる前記機械学習モデルの出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する
ように設定される、請求項1から7のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項9】
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの前記時系列に基づいて前記機械学習モデル(252)を訓練する
ようにさらに設定される、請求項8に記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項10】
前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスをトリガして、前記I/Oユーザデバイスに前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるように設定されたメッセージを繰り返し送信し、
前記ユーザに近接するようになることが過去に観察された、前記リポジトリ内で特定された前記I/Oユーザデバイスの中のI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理して、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになる指示確率を出力し、かつ
前記指示確率に基づいて前記メッセージが繰り返し送信される速度を調整する
ようにさらに設定される、請求項1から9のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項11】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測するために、
特定された時刻および日付における特定されたユーザと特定されたI/Oユーザデバイスとの間の過去に観察された近接度に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して時刻および日付を処理して、前記特定されたユーザのうちのどれが特定されたI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測されるかの確率予測を出力し、かつ
前記ユーザの識別情報および前記機械学習モデル(252)によって出力された前記確率予測に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測する
ように設定される、請求項1から10のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項12】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測するために、
前記I/Oユーザデバイスの地理的位置に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して前記ユーザのそのときの地理的位置を処理し、かつ
前記ユーザの前記そのときの地理的位置を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測する
ように設定される、請求項1から11のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項13】
前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースが前記能力基準を満たすと判定するために、
異なるタイプの通信サービスを満たすために必要とされるユーザインターフェース能力に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースのユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの指示を処理し、かつ
前記I/Oユーザインターフェースの前記ユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの前記指示を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記能力基準が満たされているかどうかを判定する
ように設定される、請求項1から12のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項14】
前記ユーザの予測された次の位置を、前記通信サービスを使用する際に前記次の位置に近接していたユーザによる使用のために選択されていた前記I/Oユーザデバイスの過去に観察されたセットに基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して処理して、前記I/Oユーザデバイスの候補セットを出力し、
前記I/Oユーザデバイスの前記候補セットの中から、前記ユーザが前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスを使用することを可能にする前記能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースのセットを有する、前記I/Oユーザデバイスの第1のセットを選択し、かつ
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる
ようにさらに設定される、請求項1から13のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項15】
1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するための方法であって、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティに前記ユーザを登録するステップ(1202)と、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測するステップ(1204、1008、1012、1102、1104)と、
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定するステップ(1206、1016、1108)と、
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるステップ(1208、1018、1110a~n)と
を含む、方法。
【請求項16】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記ユーザが近接するようになった際に前記I/Oユーザデバイスをトリガして前記ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に報告するように設定されたメッセージを送信すること(1018、1110a~n)
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記メッセージを繰り返し送信するステップ(1110a~n)と、
前記メッセージが繰り返し送信される速度を、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになる判定された確率、および前記I/Oユーザデバイスがいつ前記ユーザに近接するようになるかの予測、のうちの少なくとも1つに基づいて調整するステップと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスへの前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始すること
を含み、ここで、前記I/Oユーザデバイスが前記通信トラフィックを用いて、以下:前記I/Oユーザインターフェースを介した前記通信トラフィックの再生を開始すること、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになることに応答して、前記I/Oユーザインターフェースを介した後続の再生のための前記通信トラフィックをバッファすること、および前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになるまで前記通信トラフィックを破棄することのうちの1つを行う、請求項15から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスを前記ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に接続する、前記I/Oユーザデバイスとの通信セッションを確立するステップと、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになったと判定したことに応答して、前記I/Oユーザデバイスと確立された前記通信セッションを介して、前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始し、かつ以前は近接していたが、もはや前記ユーザに近接していないI/Oユーザデバイスと確立された別の通信セッションを介した前記第1の通信サービスの前記通信トラフィックの転送を停止するステップと
をさらに含む、請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記I/Oユーザデバイスに、前記I/Oユーザインターフェースを使用して前記第1の通信サービスを提供するように前記I/Oユーザデバイスを設定するデバイス設定データを通信すること(1018)
を含む、請求項15から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記I/Oユーザデバイスに通信される前記デバイス設定データを、前記I/Oユーザデバイスの以下の作業:
睡眠サイクルおよび覚醒サイクルの相対持続時間であって、前記睡眠サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに前記UI能力を提供することができず、かつ前記覚醒サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに前記UI能力を提供することができる、相対持続時間、
前記I/Oユーザデバイスのページング手順、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのカメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのフレームレート、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオの解像度、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのコーディングフォーマット、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのマイクロフォンから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるオーディオのコーディングフォーマット、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオのフレームレート、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオの解像度、ならびに
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記ユーザ入力インターフェースを介したユーザ入力を、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて送信されるユーザ入力データに変換するために使用されるユーザ入力インターフェースキー割り当て
のうちの少なくとも1つを設定するように、設定するステップ
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップ(1204、1008、1012、1102、1104)が、
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理すること(1012、1104)と、
前記情報を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項15から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの前記時系列に基づいて前記機械学習モデル(252)を訓練するステップ
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスをトリガして、前記I/Oユーザデバイスに前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるように設定されたメッセージを繰り返し送信するステップ(1110a~1110n)と、
ユーザに近接するようになることが過去に観察されている、前記リポジトリ内で特定された前記I/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理して、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになる指示確率を出力するステップ(1012、1104)と、
前記指示確率に基づいて前記メッセージが繰り返し送信される速度を調整するステップと
をさらに含む、請求項15から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップが、
特定された時刻および日付における特定されたユーザと特定されたI/Oユーザデバイスとの間の過去に観察された近接度に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して時刻および日付を処理して、前記特定されたユーザのうちのどれが特定されたI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測されるかの確率予測を出力すること(1012、1104)と、
前記ユーザの識別情報および前記機械学習モデル(252)によって出力された前記確率予測に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項15から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップが、
前記I/Oユーザデバイスの地理的位置に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して前記ユーザのそのときの地理的位置を処理すること(1012、1104)と、
前記ユーザの前記そのときの地理的位置を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項15から25のいずれかに記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項27】
前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースが前記能力基準を満たすと判定する前記ステップが、
異なるタイプの通信サービスを満たすために必要とされるユーザインターフェース能力に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースのユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの指示を処理すること(1012、1104)と、
前記I/Oユーザインターフェースの前記ユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの前記指示を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記能力基準が満たされているかどうかを判定すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項15から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記ユーザの予測された次の位置を、前記通信サービスを使用する際に前記次の位置に近接していたユーザによる使用のために選択されていた前記I/Oユーザデバイスの過去に観察されたセットに基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して処理して、前記I/Oユーザデバイスの候補セットを出力するステップ(1204、1012、1104)と、
前記I/Oユーザデバイスの前記候補セットの中から、前記ユーザが前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスを使用することを可能にする前記能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースのセットを有する、前記I/Oユーザデバイスの第1のセットを選択するステップ(1016、1108)と、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるステップ(1208、1018、1110a~n)と
をさらに含む、請求項15から27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティに前記ユーザを登録することと、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測することと、
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定すること、および
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティを介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることと
を含む作業を介して、1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するために、ユーザ端末エミュレーションサーバの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項30】
前記作業が、請求項16から28のいずれかに記載の方法を行う、請求項29に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するためのユーザ端末エミュレーションサーバ、1つまたは複数のI/Oユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するための方法、ならびに対応するコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ端末の市場は、ユーザにますます高度な通信機能および他の運用上の特徴をポータブルハンドヘルドフォームファクタの制約内で提供することの要望によって後押しされている。ユーザ端末に対する開発要件は、設計者がより多様なユーザインターフェースと高度の運用上の特徴とをポータブルハンドヘルドフォームファクタ内で統合することを求めるにつれて、ますます複雑になっている。運用上の特徴における高度化は、回路密度が上がるに従ってより高度に一体化されより速い処理回路が必要とされているが、これは費用および電力消費上の制約の下でますます難しくなる。
【0003】
ユーザ端末開発のためのこの包括的で機能豊富な手法は、消費者が持つ無数の異なる要望をすべて満たすわけではない。また、常時つながっている今日の社会の期待は、ユーザを、自分のユーザ端末を手の届く範囲内に用心深く保っていないと、通信サービスを時宜に適って受信することも開始することもできない恐れがあるようにさせる。
【0004】
従来のユーザ端末を、サーバベースのサービスとインターフェースで接続することができる他のタイプのユーザインターフェースに置き換えることを模索するいくつかのアプローチが提案されている。例えば、Sun Microsystemsは、サーバによって実行されるユーザアプリケーションにユーザがアクセスすることができるシンクライアントステートレス端末を提案している。端末は、ユーザを認証し、ユーザがセッションを一時停止するためにスマートカードを取り外し(一方の端末からユーザをログオフさせる)、続いてスマートカードを任意の他の端末に挿入し(他方の端末にユーザをログインさせる)、ユーザが中止した場所から直ちにセッションを再開することを可能にするように動作する統合スマートカードリーダを含む。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で開示される様々な実施形態は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、ユーザが通信サービスを使用するために準備された入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを使用するユーザ端末のサーバベースのエミュレーションのための手法を提供することを対象とする。
【0006】
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介してユーザに通信サービスを提供するユーザ端末エミュレーションサーバを対象とする。ユーザ端末エミュレーションサーバは、通信サービスを提供するネットワークエンティティにユーザを登録し、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測するように設定される。I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるという予測に基づいて、ユーザ端末エミュレーションサーバは、I/Oユーザデバイスが、ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定する。能力基準を満たすことに基づいて、かつユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、ユーザ端末エミュレーションサーバは、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる。
【0007】
いくつかの他の関連する実施形態は、1つまたは複数のI/Oユーザデバイスを介してユーザに通信サービスを提供するための方法を対象とする。本方法は、通信サービスを提供するネットワークエンティティにユーザを登録することと、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測することとを含む。I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるという予測に基づいて、本方法は、I/Oユーザデバイスが、ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定する。能力基準を満たすことに基づいて、かつユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、本方法は、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる。
【0008】
いくつかの他の関連する実施形態は、1つまたは複数のI/Oユーザデバイスを介してユーザに通信サービスを提供するために、ユーザ端末エミュレーションサーバの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品を対象とする。これは、通信サービスを提供するネットワークエンティティにユーザを登録することと、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測することとを含む作業を介して達成される。作業は、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるという予測に基づいて、I/Oユーザデバイスが、ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定することをさらに含む。作業は、能力基準を満たすことに基づいて、かつユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることをさらに含む。
【0009】
これらの実施形態のいくつかの潜在的な利点は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになるという予測に基づいてユーザによる使用のために既に準備されている1つまたは複数のI/Oユーザデバイスに、ユーザが近接するようになった際に、ネットワークエンティティを介して提供される通信サービスへのより即時のアクセスをユーザに提供することができることを含む。ネットワークエンティティが提供することができる通信サービスのタイプの例には、ボイスオーバーIPおよび/またはビデオオーバーIP通話(例えば、Skype、Microsoft Teamsなど)、ストリーミングメディア(例えば、Netflix、HBO、Huluなど)、オンラインゲームなどが含まれるが、これらに限定されない。I/Oユーザデバイスには、例えば、モノのインターネット(IoT:Internet Of Things)革命に従ってほとんどどこにでもあるようになっている、無線(例えば、Bluetooth、WiFi、ライトコミュニケーションLiFi、および/またはセルラ)可能なスピーカ、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、キーボード、カメラ、他のユーザ入力および/または出力ユーザインターフェースデバイスなどが含まれ得る。ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にするための能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有するI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数に、ユーザが近接するようになることが予測される際に、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、有利には、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる。シグナリングは、例えば、第1の通信サービスがより瞬時に提供され得るように、I/Oユーザデバイスをウェイクアップして、ユーザが近接するようになるときを報告させることを可能にすること、第1の通信サービスのためにユーザによって直ちに使用されるためにI/Oユーザインターフェースをアクティブ化すること、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになった際に、既に確立された通信セッションを介して第1の通信サービスの通信トラフィックのより迅速な転送を可能にするために通信セッションを確立すること、第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスに、I/Oユーザインターフェースを使用するようにI/Oユーザデバイスを設定するデバイス設定データを通信することなどのうちの1つまたは複数を行うことができる。これにより、1つまたは複数のI/Oユーザデバイスは、ユーザが近接するようになると予測される前に、ユーザによる使用のために準備される。I/Oユーザデバイスおよびネットワークエンティティを介した通信サービスのより迅速かつよりシームレスな確立は、許容可能な品質の通信サービスを提供しながら、クラウドリソースとしてのユーザ端末エミュレーションサーバの実装を容易にすることができる。
【0010】
本発明の対象の実施形態による他のサーバ、方法、および対応するコンピュータプログラム製品が、以下の図面および発明を実施するための形態を考察した時点で、当業者には分かるであろうしまたは分かってくるであろう。このようなさらなるサーバ、方法、および対応するコンピュータプログラム製品のすべてが本明細書に含まれ、本発明の対象の範囲に含まれ、また添付の特許請求の範囲によって保護されると意図されている。また、本明細書に開示の実施形態のすべてが、どのようにもかつ/または組み合わせで別々にまたは組み合わせて実装され得ることが意図されている。
【0011】
本開示の態様を例として示し、この態様は、添付の図面に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、通信サービスを提供する仮想化ユーザ端末を論理的に形成するように、ユーザに近接しているI/Oユーザデバイスのセットを運用上統合するユーザ端末エミュレーションサーバを備えるシステムを示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、セルラ通信ネットワークの様々な要素と通信して通信サービスを提供するユーザ端末エミュレーションサーバを示すブロック図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。
図4】本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。
図5】本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、I/Oユーザデバイスのセットを通して通信サービスを提供するように、ユーザ端末エミュレーションサーバによって行われ得る作業のフローチャートである。
図7】本開示のいくつかの実施形態による、I/Oユーザデバイスのセットを通して通信サービスを提供するように、ユーザ端末エミュレーションサーバによって行われ得る作業のフローチャートである。
図8】いくつかの実施形態に従って動作するように設定されているI/Oユーザデバイスの構成要素のブロック図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態に従って動作するように設定されているユーザ端末エミュレーションサーバの構成要素のブロック図である。
図10】本開示のいくつかのさらなる実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。
図11】本開示のいくつかのさらなる実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。
図12】本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークエンティティを介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる、ユーザ端末エミュレーションサーバによって行われ得る作業のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明概念の実施形態の例が示されている添付の図面を参照しながら、本発明概念を、以下でより十分に説明する。しかしながら、本発明概念は、多くの異なる形態で具現され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が十分であり完全なものとなり、当業者に様々な本発明概念の範囲を十分に伝えるように提供されている。また、これらの実施形態は相互に排他的ではないことが注目されるべきである。ある実施形態からの構成要素が、別の実施形態にもある、または使用されていることが暗黙の了解となっている場合がある。
【0014】
公知の既存の解決策は、ユーザに近接する個々の入力および/または出力(「I/O」)デバイス(「IOD」)またはI/Oユーザデバイスのセット間の通信サービスの十分にシームレスなハンドオフを提供することができる方法で、クラウドベースのソフトウェア規定スマートフォンなどを許容可能にサポートしていない。I/Oユーザデバイスをユーザに利用可能とすることができる場合、ユーザの存在を検出することとI/Oユーザデバイスを介して通信サービスを確立することとの間に許容できない遅延が発生する可能性がある。さらに、I/Oユーザデバイス間のハンドオフを利用することができない場合があり、またはユーザの移動に伴って通信サービスの切断もしくは通信サービスの中断をもたらす不連続な方法でサポートされる場合がある。
【0015】
本明細書で開示される様々な実施形態は、ユーザに近接して、ネットワークエンティティによって提供される通信サービスを取得する能力をユーザに提供するのに必要なユーザインターフェース(UI)能力を有する個々のI/OユーザデバイスまたはI/Oユーザデバイスのセットを使用してユーザ端末をエミュレートするユーザ端末エミュレーションサーバを、例えばクラウドサーバリソースとして提供することを対象とする。これらの実施形態は、I/OユーザデバイスまたはI/Oユーザデバイスのセットがユーザに近接するようになることを予測し、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになる前に、I/OユーザデバイスまたはI/Oユーザデバイスのグループに通信サービスで使用する準備をさせるための信号を送信することができる。ユーザが到着すると、I/OユーザデバイスまたはI/Oユーザデバイスのグループは、ネットワークエンティティの通信サービスをユーザに提供するために既に使用されるように設定することができ、または通信サービスを提供するためにより瞬時に利用可能になることができる。
【0016】
ユーザは、通常の包括的で機能豊富なユーザ端末、すなわち、従来のスマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータなどを必要とせずに通信サービスを受信し、開始することができる。ユーザ端末エミュレーションサーバは、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになる前に、ユーザへの通信サービスの提供をサポートするために、ユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスの利用可能なUI能力を適応的に組み合わせることができる。ユーザに近接するようになると予測されるときは常に、かつどこでも、I/OユーザデバイスのI/Oユーザインターフェース機能を動的に割り当てることにより、テレビ、会議電話、ラップトップコンピュータ、監視カメラ、接続された家電製品、接続された自動車などの既存のハードウェアの効率的で柔軟な使用が可能になり、通信サービス中にユーザにいくつかのUI機能を提供することができる。これにより、ユーザは、必要なすべてのUI能力、ディスプレイデバイス、キーボード、スピーカなどを含む、高価で包括的なユーザ端末、例えば、スマートフォンを携帯する必要性を減らすか、または必要性がなくなる。代わりに、ユーザは、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)インターフェースなどのI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数との無線通信インターフェースを介して、「UserTag」とされるユーザを特定するように働くハードウェアデバイスを、携帯することができる。
【0017】
本明細書に開示の様々な実施形態は、ユーザ端末を形成するものの特徴および能力が携帯電話製造業者の領域に拘束されないので、従来のハンドセット中心の移動体通信産業を混乱させる可能性がある。ユーザ端末エミュレーションサーバは、ユーザ端末エミュレーションサーバによって実行されるユーザ端末エミュレーションアプリケーションによって、「SoftUE」または「ソフトフォン」とも呼ばれ得るユーザ端末を提供するように動作することができる。
【0018】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークエンティティ150を介して通信サービスを提供するユーザ端末を論理的にエミュレートするように、ユーザに近接している個々のI/Oユーザデバイス130を運用上使用するか、またはI/Oユーザデバイス130のセットを運用上統合するユーザ端末エミュレーションサーバ100を備えるシステムを示す。図12は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークエンティティ150を介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイス130にシグナリングしてI/Oユーザデバイス130のI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる、ユーザ端末エミュレーションサーバ100によって行われ得る作業のフローチャートである。
【0019】
図1および図12を参照すると、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイス130からリモートにネットワーク化されているクラウドリソースであってもよく、またはI/Oユーザデバイス130との共有ネットワーク上に、例えば、エッジクラウド内でより近接していてもよい。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービス、ビデオ会議サービス(例えば、Teams、Skypeなど)、メディアコンテンツストリーミングサービス(例えば、Netflix、HBO、Huluなど)、ゲームサービス(例えば、オンラインゲームアプリケーション)などにユーザを登録することなどによって、ユーザに通信サービスを提供するネットワークエンティティ150にユーザを登録する(1202)ように設定される。通信サービスは、ボイスオーバーIPおよび/またはビデオオーバーIP通話(例えば、Skype、Microsoft Teamsなど)、ストリーミングメディア(例えば、Netflix、HBO、Huluなど)、オンラインゲームなどを含むことができる、これらに限定されない。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイス130のうちの1つまたは複数がユーザに近接するようになることを予測し(1204)、I/Oユーザデバイス130がユーザに近接するようになるという予測に基づいて、I/Oユーザデバイス130が、ユーザがネットワークエンティティ150によって提供される通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定する(1206)ようにさらに設定される。さらに、能力基準を満たすことに基づいて、かつユーザがI/Oユーザデバイス130に近接するようになると予測される前に、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ネットワークエンティティ150を介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイス130にシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる(1208)ようにさらに設定される。
【0020】
ユーザは、ユーザに近接しているI/Oユーザデバイス130のうちの1つまたは複数による受信に向けて、近距離通信インターフェース(例えば、Bluetooth、Bluetooth low energy(BLE)、近距離無線通信(NFC)、RFIDなど、またはそれらの組み合わせ)などの通信インターフェースを通してユーザ識別子を送信することができる、図1のハードウェアタグ、通称「UserTag」を携帯することができる。あるタイプのUserTagは、近距離通信インターフェースを通して識別子を送信するのに能力が限られている、単純なスタンドアローン型の電子デバイスとすることができる。別のタイプのUserTagは、セルラインターフェースまたは近距離通信インターフェースを通して、セルラ識別情報(例えば、SIMカードからの)またはアプリケーション識別情報を送信する、セルラ接続性を有するスマートフォンやスマートウォッチとすることができる。
【0021】
以下でさらに詳細に説明する例示的な一実施形態では、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、第1のユーザが建物の廊下を歩くときに、第1のI/Oユーザデバイス130から第2のI/Oユーザデバイス130へと、ネットワークエンティティ150を介してそのとき第1のユーザに提供されているビデオ会議サービスのシームレスなハンドオフを提供するように動作することができる。例えば、第1のI/Oユーザデバイス130は、建物の廊下への入口に位置してもよく、第2のI/Oユーザデバイス130は、建物の廊下のさらに先に位置してもよい。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、第1のI/Oユーザデバイス130から、第1のユーザに対応付けられた検知されたUserTag#1のユーザ識別子を提供するレポートを受信することに基づいて、第1のユーザがそのとき第1のI/Oユーザデバイス130に近接していると判定する。ビデオ会議サービスを確立するためのネットワークエンティティ150または第1のユーザからの着信リクエストに応答して、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ビデオ会議サービスを提供するために第1のI/Oユーザデバイス130のI/Oユーザインターフェースを使用する。
【0022】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、第1および第2のI/Oユーザデバイス130の相対位置を知るように設定されていることに基づいて、ならびに/または、ユーザが第1のI/Oユーザデバイス130に近接するようになった後に閾値時間内に第2のI/Oユーザデバイス130に近接するようになるという学習から、第2のI/Oユーザデバイス130がユーザに近接するようになると予測する。代替的または追加的に、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、衛星ベースの測位システム(例えば、GNSS、GPSなど)、セルラベースの測位システムなどによってユーザの位置が通知されることに基づいて、第2のI/Oユーザデバイス130がユーザに近接するようになることを予測してもよい。
【0023】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、第2のI/Oユーザデバイス130が、第1のユーザがネットワークエンティティ150によって提供されるビデオ会議サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定することができ、第1のユーザにビデオ会議サービスを提供するために、第2のI/Oユーザデバイス130にシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることができる。例えば、以下でさらに詳細に説明するように、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、第1のユーザが第2のI/Oユーザデバイス130に近接するようになると予測される前に、第2のI/Oユーザデバイス130へのビデオ会議サービストラフィックの転送を開始することができる。第2のI/Oユーザデバイス130は、ビデオ会議サービストラフィックを用いて以下の作業:I/Oユーザインターフェースを介してビデオ会議サービストラフィックの再生を開始すること、ユーザが第2のI/Oユーザデバイス130に近接するようになることに応答して、I/Oユーザインターフェースを介してその後の再生のためにビデオ会議サービストラフィックをバッファすること、およびユーザが第2のI/Oユーザデバイス130に近接するようになるまでビデオ会議サービストラフィックを破棄すること、のうちの1つを行うことができる。
【0024】
ユーザ、例えば第1のユーザの識別情報は、代替的または追加的に、例えばI/Oユーザデバイス130のうちの1つまたは複数によって行われる生体認証作業によって運用上判定され得る。生体認証作業には、以下に限定されないが、音声認識、画像/顔認識、目認識、指紋認識、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数が含まれ得る。ユーザ識別情報は、例えばアプリケーションまたはアカウントへのログイン時に、ユーザによって提供された認証情報に基づいて確認され得る。ユーザ識別情報は、加入SIMからなどの、携帯電話から提供される情報から判定されてもよく、電話の近距離無線通信(NFC)能力を使用して、I/Oユーザデバイス130のうちの1つまたは複数への携帯電話のユーザ近接度が判定され得る。
【0025】
ユーザ識別子、UserTag識別子、およびユーザ端末アプリケーションは、ユーザ登録プロセス中または別の立ち上げプロセスの一環として、データベースリポジトリ120内で互いに論理的に対応付けられ得る。例えば、ユーザ登録プロセス中、ユーザは、ユーザに与えられた(例えば、購入された)物理的なUserTagに対するUserTag識別子に対応付けられ、規定の能力を有するユーザ端末(例えば、セルラサービスやオーバーザトップ型ボイスオーバーIP通信サービスを提供する携帯電話)をエミュレートするユーザ端末アプリケーションに対応付けられているとしての、データベースリポジトリ120に登録されているアカウントログイン識別子(ユーザ識別子としてサーブする)を得ることができる。
【0026】
ユーザに通信サービスを提供するためにユーザ端末エミュレーションサーバ100によって行われ得る作業は、図6をさらに参照して以下に説明される。図1および図6を参照すると、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、受信した登録メッセージの内容に基づいて、I/Oユーザデバイス130のネットワークアドレスを特定し、さらにI/Oユーザデバイス130のUI能力を特定するデータベースリポジトリ120を維持する(700)。I/Oユーザデバイス130の能力は、提供されるUI能力のタイプ、例えば、ディスプレイデバイス、マイクロフォン、ヘッドフォンまたはイヤースピーカ(例えば、Bluetoothイヤースピーカ)、スピーカ、キーボードに基づいてリポジトリ120に論理的に配置されてもよく、UI能力によって提供されるサービス品質特性(例えば、モノラルまたはステレオスピーカ、スピーカの最大音量、ディスプレイの画面サイズ、ディスプレイの最大解像度など)に基づいてさらに配置されてもよい。
【0027】
I/Oユーザデバイス130は、新しい通信ネットワークに接続される、初期立ち上げ作業に応答して、かつ/または登録メッセージの生成をトリガするのに規定された別のイベントに応答して、そのネットワークアドレスおよびUI能力を含む登録メッセージをユーザ端末エミュレーションサーバ100に伝えることができる。登録メッセージには、データベースリポジトリ120に記憶され得る、I/Oユーザデバイス130の地理的位置が含まれ得る。I/Oユーザデバイス130は、WiFiトランシーバ、Bluetoothトランシーバ、セルラトランシーバ、光通信トランシーバ(LiFi:Light communication transceiver)、および/または別のRFもしくは光通信トランシーバを使用して、データネットワーク(例えば、インターネットおよび/またはプライベートネットワーク)を介してサーバ100と通信することができる。
【0028】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ユーザの識別情報をネットワークエンティティ150に登録すること(702)などによって、通信サービスを提供するネットワークエンティティ150にユーザを登録し(例えば、図12の1202)、さらに、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110のネットワークアドレスをネットワークエンティティ150に登録することができる。ネットワークエンティティ150は、例えば、オーバーザトップ型ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービス、テレビ会議サービス(例えば、Teams、Skypeなど)、メディアコンテンツストリーミングサービス(例えば、Netflix、HBO、Huluなど)、ゲームサービス(例えば、オンラインゲームアプリケーション)、インターネットブラウザサービス、セルラ通信サービスなどに対応することができる通信サービス機能140を提供する。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、ユーザ端末エミュレーションサーバ100によって実行される。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、VoIPサービスアプリケーション、テレビ会議サービスアプリケーション、メディアコンテンツストリーミングアプリケーション、オンラインゲームアプリケーション、インターネットブラウザアプリケーションなどの、スマートフォンによって通常実行される1つまたは複数のアプリケーションを実行することができる。
【0029】
図1に示されるように、いくつかの実施形態では、通信サービスが提供されるべきユーザごとに、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110の異なるインスタンス化がサーバ100によってホストされる(すなわち、ユーザ1~Nに対応する図示のユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1~#N)。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、図7の作業に従って、ネットワークエンティティ150へのユーザの登録、および通信リクエストに応答してユーザとの通信サービスの立ち上げを行うことができる。
【0030】
ネットワークエンティティ150の通信サービス機能140がVoIPサービスである場合、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションのネットワークアドレスおよびユーザの識別情報をネットワークエンティティ150に登録する作業702には、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110のネットワークアドレスおよびユーザの識別情報をVoIP通信サービスプロバイダのネットワークサーバに登録することが含まれ得る。
【0031】
ネットワークエンティティ150の通信サービス機能140がセルラ通信サービスである場合、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションのネットワークアドレスおよびユーザの識別情報をネットワークエンティティ150に登録する作業702には、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110のネットワークアドレスおよびユーザの識別情報を、セルラ通信サービスプロバイダによって働かされるコアネットワークのホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)または他のネットワークノードに登録することが含まれ得る。
【0032】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、セッション初期化プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)/セッション記述プロトコル(SDP:Session Description Protocol)を使用して、I/Oユーザデバイス130から登録メッセージを受信することができ、登録メッセージのそれぞれは、I/Oユーザデバイス130のうちの1つのネットワークアドレスおよびUI能力を特定する。通信リクエストは、SIP/SDPを使用してネットワークエンティティ150から受信され得、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とセット内のI/Oユーザデバイス130のそれぞれとの通信セッション、およびユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とリクエストしているユーザ端末との通信セッションを提供する作業は、SIP/SDPを使用して行われ得る。
【0033】
I/Oユーザデバイス130からの登録メッセージには、例えば、IPアドレスとポート番号、MACアドレス、完全修飾ドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)、および/または別のネットワークアドレスが含まれ得、さらにI/Oユーザデバイス130のUI能力を特定する情報が含まれ得る。I/Oユーザデバイス130は、登録メッセージをユーザ端末エミュレーションサーバ100に通信することによって、電源オンになったことに応答することができる。
【0034】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ネットワークエンティティ150から、ユーザとリクエストしているユーザ端末、例えば、携帯電話、Skypeアプリケーションを搭載したコンピュータなど、との通信サービスを確立するよう求める通信リクエストを受信する704。通信リクエストに応答して、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、リポジトリ120によって特定されるI/Oユーザデバイス130の中から、ユーザの位置に近接していると判定されるか、またはユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスのセットを特定する(706)。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイスのセットについてリポジトリ120によって特定されたUI能力に基づいて、および通信リクエストの内容に基づいて、通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスのセットが、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とインターフェースで接続するユーザのための組み合わせI/Oユーザインターフェースを提供するために組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすとさらに判定する。
【0035】
そのI/Oユーザデバイスのセットが組み合わせ能力基準を満たすとの判定に基づいて、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ネットワークエンティティ150を介して、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とセット内のI/Oユーザデバイスとの通信セッション、およびユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とリクエストしているユーザ端末との通信セッションを提供する(708)。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110によって受信される通信リクエスト704には、スピーカのみ、スピーカとマイクロフォンとの組み合わせ、ディスプレイのみ、ディスプレイデバイスとスピーカとマイクロフォンとの組み合わせなど、通信サービス中にユーザに提供されるはずである最低限のUI能力の表示が含まれ得る。それにより、通信サービスを提供することができるかどうか、またどのI/Oユーザデバイスのセットによって提供することができるかを判定するのに、サーバ100によって使用される組み合わせ能力基準は、通信リクエストによって指示されている最低限のUI能力に基づいて規定され得る。
【0036】
それにより、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、セット内のI/Oユーザデバイスのうちの少なくとも1つから受信される通信トラフィックを、ネットワークエンティティ150を介してリクエストしているユーザ端末へ転送する710。リクエストしているユーザ端末から通信トラフィックとして受信されるデータ型ごとに、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイスのうちの1つに対してリポジトリ120によって特定されたUI能力にデータ型の特性をマッチングさせるのに基づいて、I/Oユーザデバイスのセットの中からI/Oユーザデバイスのうちの1つを選択し、次にそのデータ型のデータを、I/Oユーザデバイスのうちの選択された1つのネットワークアドレスへ転送する。
【0037】
以下でさらに詳細に説明するように、サーバ100は、セット内のI/Oユーザデバイスから受信されるデータストリームを組み合わせ得716、組み合わされたデータストリームを、例えば、ネットワークエンティティ150を介して、リクエストしているユーザ端末に向けて転送し得る。
【0038】
ユーザ端末エミュレーションサーバ100(例えば、以下に記載されるアプリケーション110またはI/Oユーザデバイスハンドラ)は、ユーザのそのときの位置にどのI/Oユーザデバイスがそのとき近接しているかを追跡し、どの他のI/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるかを予測する役割を担うことができる。図7は、対応する作業のフローチャートである。サーバ100は、I/Oユーザデバイスのうちの個々のデバイスから、そのネットワークアドレスと、I/Oユーザデバイスによって近接していると判定されるユーザの識別子とを含む存在報告を受信することができる800。例えば、I/Oユーザデバイスは、本明細書では「UserTag」とも呼ばれるハードウェアタグを、NFC通信インターフェースを介して読み取ることができ、ユーザからの生体情報を検知し、カメラからのビデオストリームに対して行われる顔認識を介してユーザを特定することができ、および/またはユーザの存在を検出し、ユーザを特定するための他の作業を行うことができる。その存在報告に応答して、サーバ100は、リポジトリ120を更新して、どのユーザ識別子がI/Oユーザデバイスのうちのどれに近接しているかを示す(802)。
【0039】
図1のシステム例をさらに参照すると、I/Oユーザデバイス130のセットは、インスタンス化されたユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1によって、UserTag#1を携帯する第1のユーザの位置に近接し、さらに、リクエストされた通信サービス中に第1のユーザが使用するための組み合わせI/Oユーザインターフェースを提供する組み合わせ能力基準を満たすように組み合わせ可能であるUI能力を有すると判定される。それに応じて、アプリケーション#1が、そのI/Oユーザデバイス130のセットを使用して、第1のユーザと別のユーザ端末とのネットワークエンティティ150を介した通信サービス中に、第1のユーザが使用するための組み合わせI/Oユーザインターフェースを提供する。
【0040】
同様に、別のI/Oユーザデバイス130のセットが、インスタンス化されたユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2によって、UserTag#2を携帯する第2のユーザの位置に近接し、さらに、リクエストされた通信サービス中に第2のユーザが使用するための組み合わせI/Oユーザインターフェースを提供する組み合わせ能力基準を満たすように組み合わせ可能であるUI能力を有すると判定される。それに応じて、アプリケーション#2が、そのI/Oユーザデバイス130のセットを使用して、第2のユーザとさらに別のユーザ端末とのネットワークエンティティ150を介した通信サービス中に、第2のユーザが使用するための組み合わせI/Oユーザインターフェースを提供する。
【0041】
図1はまた、別のI/Oユーザデバイス130のセットがUserTag#1にもUserTag#2にも近接していないことを示す。I/Oユーザデバイス130のこの他のセットは、例えば閾値時間内に、第1または第2のユーザに近接するようになると予測されてもよく、したがって、将来、そのユーザに通信サービスを提供するためにユーザ端末エミュレーションサーバ100による使用に利用可能である。いくつかの実施形態によれば、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション100(例えば、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1または#2)およびシグナリングされた他のセットのI/Oユーザデバイス130は、以下でさらに説明するように、そのユーザに通信サービスを提供するそれぞれのI/Oユーザインターフェースを使用する準備をする。
【0042】
上で説明したように、特定されたユーザとの通信サービスの確立をリクエストする通信リクエストは、ユーザの識別情報を使用して、また同様に、以前にネットワークエンティティ150に登録されているユーザ端末エミュレーションアプリケーションのネットワークアドレスを使用して、ネットワークエンティティ150によって開始され得る。ただし、通信リクエストは、さらにまたは代わりに、近接しているユーザから受信したコマンドに応答して、I/Oユーザデバイス130のうちの1つによって生成されてもよい。例えば、ユーザは、I/Oユーザデバイス130のうちの1つによって与えられたユーザインターフェースを、別のユーザとの組み合わせオーディオおよびビデオ通話を開始するように働かせることができる。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、UserTagを介して検知することができるユーザの識別情報とともに通信リクエストを受信する。アプリケーション110は、図6に対して上に述べた特定706、提供708、転送710、選択712、および組み合わせ716の作業を行い、そのユーザと他のユーザとの通信サービスを、ネットワークエンティティ150を介して立ち上げ、運用する。
【0043】
様々なUI能力を有するI/Oユーザデバイスが、通信サービスの通信要件を満たすように、どのようにユーザによって使用され得る組み合わせUIを提供するように運用上組み合わせ可能であるかをさらに示す、さらなるシステムおよび関係する作業の例をここで述べる。
【0044】
スピーカデバイスが受信したオーディオストリームを再生することができるセット内のI/Oユーザデバイス130のセットのうちの1つであり、マイクロフォンデバイスがオーディオを検知してマイクロフォンストリームを出力することができるセット内のI/Oユーザデバイス130のうちの別の1つである実施形態例に関して、さらなる例示の作業を述べる。ユーザ端末エミュレーションサーバ100(例えば、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションのうちの1つ)による作業には、スピーカデバイスおよびマイクロフォンデバイスからの登録メッセージの内容に基づいてリポジトリ120を更新して、スピーカデバイスおよびマイクロフォンデバイスのネットワークアドレスを特定し、またスピーカ能力を有するとしてスピーカデバイスのUI能力を特定し、マイクロフォン能力を有するとしてマイクロフォンデバイスのUI能力を特定することが含まれる。スピーカUI能力は、提供されたスピーカの個数、音の大きさ能力、および/または他の運用上の特性を特定することができる。マイクロフォンUI能力は、提供されたマイクロフォンの個数、マイクロフォンの感度、および/または他の運用上の特性を特定することができる。スピーカデバイスおよびマイクロフォンデバイスはそれぞれ、ユーザ(UserTag#1)の位置に近接していると判定されるか、または近接するようになると予測され、さらに、リポジトリ120によって特定されたUI能力に基づいて、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とインターフェースで接続して通信サービスを提供するための組み合わせI/O UIをユーザに提供するように組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすと判定されるI/Oユーザデバイスのセットに属するとして特定されている。スピーカデバイスおよびマイクロフォンデバイスが組み合わせ能力基準を満たすとの判定に基づいて、マイクロフォンデバイスから受信したマイクロフォンストリームをリクエストしているユーザ端末へ転送する(例えば、ネットワークエンティティ150を介して)さらなる作業が行われる。リクエストしているユーザ端末からの通信トラフィックとしてオーディオストリームが受信されると、作業では、スピーカデバイスに対してリポジトリによって特定されたスピーカ能力にオーディオストリームのオーディオ特性をマッチングさせるのに基づいてスピーカデバイスを選択し、次にオーディオストリームをスピーカデバイスのネットワークアドレスへ転送する。
【0045】
この実施形態例には、受信したビデオストリームを表示することができるセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つがディスプレイデバイスである場合、登録メッセージの内容に基づいてリポジトリ120を更新して、ディスプレイデバイスのネットワークアドレスを特定し、また表示能力を有するとしてディスプレイデバイスのUI能力を特定する作業が含まれ得る。表示UI能力は、画面表示サイズ、アスペクト比、画素解像度、対応しているビデオフレームレート、ディスプレイデバイスが分割画面構成を介して共有ユーザサポートに対応しているかどうか、および/または他の運用上の特性を特定することができる。ディスプレイデバイスはまた、I/Oユーザデバイスのセットの中で、ユーザの位置に近接していると判定されるか、または近接するようになると予測され、リポジトリ120によって特定されたUI能力に基づいて、さらにユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とインターフェースで接続して通信サービスを提供するための組み合わせI/O UIをユーザに提供するように組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすと判定されるとして特定されている。スピーカデバイス、ディスプレイデバイス、およびマイクロフォンデバイスが組み合わせ能力基準を満たすとの判定に基づいて、さらなる作業では、リクエストしているユーザ端末からの通信トラフィックとしてのビデオストリームの受信に応答して、ディスプレイデバイスに対してリポジトリ120によって特定された表示能力にビデオストリームのビデオ特性をマッチングさせるのに基づいて、ディスプレイデバイスを選択し、次にビデオストリームをそのディスプレイデバイスのネットワークアドレスへ転送する。
【0046】
この実施形態例において、オーディオストリーム、ビデオストリームを、それぞれ、スピーカデバイスのネットワークアドレスへ、ディスプレイデバイスのネットワークアドレスへ転送する作業には、第1の通信セッションを通してリクエストしているユーザ端末からの同じストリーム内でオーディオデータとビデオデータとが受信される場合、オーディオデータをビデオデータから分けることと、第2の通信セッションを通して、オーディオデータをスピーカデバイスのネットワークアドレスへ転送することと、第2の通信セッションまたは第3の通信セッションを通して、ビデオデータをディスプレイデバイスのネットワークアドレスへ転送することと、が含まれ得る。
【0047】
この実施形態例には、カメラデバイスがカメラストリームを出力することができるセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つである場合、登録メッセージの内容に基づいてリポジトリ120を更新して、カメラデバイスのネットワークアドレスを特定し、またカメラ能力を有するとしてカメラデバイスのUI能力を特定する作業が含まれ得る。カメラUI能力は、カメラ画素数、解像度、画質、光感度、および/または他の運用上の特性を特定することができる。カメラデバイスは、ユーザの位置に近接していると判定され、リポジトリ120によって特定されたUI能力に基づいて、さらにユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とインターフェースで接続して通信サービスを提供するための組み合わせI/O UIをユーザに提供するように、セット内の他のI/Oユーザデバイスと組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすと判定される、I/Oユーザデバイスのセットの一員であるとさらに特定されている。カメラデバイスが組み合わせ能力基準を満たすとの判定に基づいて、カメラデバイスから受信したカメラストリームをリクエストしているユーザ端末へ、例えばネットワークエンティティ150を介して転送するさらなる作業が行われる。
【0048】
マイクロフォンデバイスから受信したマイクロフォンストリームおよびカメラデバイスから受信したカメラストリームをリクエストしているユーザ端末へ転送する作業には、第1の通信セッションを通して、マイクロフォンストリームをマイクロフォンデバイスから受信することと、第1の通信セッションまたは第2の通信セッションを通して、カメラストリームをカメラデバイスから受信することと、マイクロフォンストリームとカメラストリームとを組み合わせて組み合わせストリームにすることと、第3の通信セッションを通して、組み合わせストリームを、例えばネットワークエンティティ150を介してリクエストしているユーザ端末へ転送することと、が含まれ得る。
【0049】
この実施形態例には、キーボードデバイスが、キーボードデバイスのキーの中からのユーザによるキー選択に応答して、キー選択データを出力することができるセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つである場合、登録メッセージの内容に基づいてリポジトリ120を更新して、キーボードデバイスのネットワークアドレスを特定し、またキーボード能力を有するとしてキーボードデバイスのUI能力を特定することができる作業が含まれ得る。キーボードデバイス能力は、キーカウント、キーボードが物理的キーボードであるかまたはタッチセンシティブ入力デバイスであるかの表示、および/または他のキーボード能力を特定することができる。キーボードデバイスは、ユーザの位置に近接していると判定されるか、またはユーザに近接するようになると予測され、リポジトリ120によって特定されたUI能力に基づいて、さらにユーザ端末エミュレーションアプリケーション110とインターフェースで接続して通信サービスを提供するための組み合わせI/O UIをユーザに提供するように、セット内の他のI/Oユーザデバイスと組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすと判定される、I/Oユーザデバイスのセットの一員であるとさらに特定されている。キーボードデバイスが組み合わせ能力基準を満たすとの判定に基づいて、キーボードから受信したキー選択データによって形成されたコマンドを特定し、特定されたコマンドの受信に基づいてトリガされるとして予め規定されている作業を行う、さらなる作業が行われる。
【0050】
キーボードデバイスから受信したキー選択データおよびマイクロフォンデバイスから受信したマイクロフォンストリームを転送する作業には、第1の通信セッションを通して、キー選択データをキーボードデバイスから受信することと、第1の通信セッションまたは第2の通信セッションを通して、マイクロフォンストリームをマイクロフォンデバイスから受信することと、キー選択データとマイクロフォンストリームとを組み合わせて組み合わせストリームにすることと、第3の通信セッションを通して、組み合わせストリームを、例えばネットワークエンティティ150を介してリクエストしているユーザ端末へ転送することと、が含まれ得る。
【0051】
図2は、セルラシステム200内のオペレータサービスノード202の要素としてのユーザ端末エミュレーションサーバ100を示すブロック図である。図2を参照すると、ネットワークエンティティ140(図1)の通信サービス機能は、オペレータサービスノード202によって与えられてもよく、または外部基盤240、例えばインターネットおよび/またはプライベートネットワークを通して届けられてもよい。サーバ100は、例えば、エッジコンピューティングに、より迅速な応答性をもたらす無線アクセスネットワーク220において実装されてもよく、またはセルラシステム200の別のノード内に実装されてもよい。ユーザ端末エミュレーションサーバ100には、I/Oユーザデバイスハンドラ(IODH)212、制御機能(CF)214、インスタンス化ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110、およびサービスゲートウェイ(GW)216が含まれ得る。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、Netflixアプリケーション、Facebookアプリケーション、Skypeアプリケーション、インターネットブラウザアプリケーションなど、通常スマートフォンによって実行される1つまたは複数のアプリケーションを実行することができる。
【0052】
IODH212は、リポジトリ120の維持を手掛ける(図7の700)かつ/またはユーザの登録を行い、場合によってはユーザ端末エミュレーションアプリケーション110の登録も行う(図7の702)など、I/Oユーザデバイスを管理する作業を行うことができる。例えば、IODH212は、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110によって実行されるかまたはそれにインターフェースで接続する、SkypeアプリケーションのIPアドレス、およびユーザのSkype名をSkypeサービスサーバに登録するように働くことができる。CF214は、IPアドレスを各ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110に割り当てるのを担うことができる。CF214によって割り当てられるべきIPアドレスは、PDN-GWなどのコアネットワーク210機能から受信され得る。サービスGW216は、ユーザ端末エミュレーションサーバ100を、PSTNネットワーク、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)システムのパケットデータネットワークゲートウェイなどに相互接続することができる。セルラシステム200には、ホームサブスクライバサーバ(HSS:Home Subscriber Server)、ポリシーおよび課金ロール機能(PCRF:Policy and Charging Roles Function)、ゲートウェイ(GW)、また無線アクセスに対してモバイル端末移動性に関係する制御シグナリングおよびセキュリティを与える移動性管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)を有する、コアネットワーク210が含まれ得る。HSSは、加入者関係の情報を含み、ユーザ認証およびシステムへのユーザアクセスのサポート機能を提供する。PCRFは、オペレータ設定ポリシーおよび加入者情報に基づいて、データフローごとにQoS基準を設定することによって、データフローおよび無線ベアラごとのQoS制御を可能にする。GWには、サービングGW(S-GW)およびパケットデータネットワークGW(PDN-GW)が含まれ得、S-GWは、コアネットワーク210と無線アクセスネットワーク220とを相互接続し、I/Oユーザデバイス232および/または130ならびにユーザ端末230へ着信パケットおよび発信パケットを転送する。PDN-GWは、コアネットワーク210と、インターネットなどの外部基盤240とを相互接続し、IPアドレスを割り当て、ポリシー制御および課金を行う。
【0053】
セルラ通信能力を有するいくつかのI/Oユーザデバイス232は、コアネットワーク210を介してオペレータサービスノード202と、無線アクセスネットワーク220の例えばeNBまたは他の無線アクセスノードを介して通信することができる。図2のシステムにおいて、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ユーザに近接していると判定されるか、またはユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスの選択されたセットと、リモートユーザ端末230(例えば、スマートフォン)との間の通信サービスの立ち上げを、セルラシステム200を介して取り扱うことができる。
【0054】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、通信サービスを提供するネットワークエンティティ140(図1)として動作することができる、セルラシステム200の様々な要素と異なる様式で通信するユーザ端末エミュレーションサーバ100を示すブロック図である。図3のシステムは、ユーザ端末エミュレーションサーバ100がセルラシステム200の外側の外部基盤240内のインターネットサービスであることによって、図2のシステムとは異なる。図3のシステムでは、CF214が、外部基盤240内のインターネットサービスからのシグナリングに基づき、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110のそれぞれに割り当てられるIPアドレスを決めることができる。
【0055】
上記および他の作業は、ここで3つの異なる例示的な「ユースケース」の文脈でさらに詳細に説明される:1)着信シナリオ、2)発信シナリオ、および3)I/Oユーザデバイスシナリオの共有(物理リソースおよび/または能力の共有)。
【0056】
ユースケース1:着信シナリオ
このユースケースは、着信がユーザ端末エミュレーションサーバによって受信される場合に、様々なUI能力を有するI/Oユーザデバイス130に近接しているか、または近接するようになると予測されるUserTag付きのまたは他のやり方で特定されるユーザに関わる。ユーザが携帯する物理的UserTagを通してユーザを特定する背景において作業を以下に説明するが、これらの作業は、それに限定されるわけではなく、ユーザを特定する生体情報を感知することなどによって、ユーザを特定する他のどのようなやり方でも使用され得る。
【0057】
ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、UserTagを対象とする着信(サービス、セッション)に応答して、インスタンス化され得るかそれとも有効になり得る。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、UserTagに対応付けられた加入者(すなわち、物理的ユーザ)と、ユーザによって規定されている好ましい通信方法(例えば、ビデオではなくオーディオ、オーディオおよびビデオ、など)、とを特定し、着信通信セッションに規定され得るUI能力を満たすことが必要とされるI/OユーザデバイスのUI能力を判定することができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、IODHに、どのI/Oユーザデバイス130がUserTagに近接しているか、またはUserTagに近接するようになると予測されるかを特定するよう求めることができ、さらにIODHに、特定されたI/Oユーザデバイス130が、着信通信セッションによって規定されたUI能力を満たすように組み合わせ可能であるかどうかを判定するよう求めることができ、または自ら判定することができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110および/またはIODHは、通信サービスを提供する十分なI/Oユーザデバイス130のセットが使用され得るかできるかどうかに対してACKまたはNACKを受信することができる。ACKの場合、IODHはまた、セット内のI/Oユーザデバイス130の状態を使用中に設定して、別のユーザ端末エミュレーションアプリケーション110が、そのとき使用している、または使用しようとしているのと同じI/Oユーザデバイス130を利用しようとしないようにすることができる。NACKの場合、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110および/またはIODHは、ユーザ設定に応じて、縮小されたユーザとのUI能力通信サービスを立ち上げるよう様々に働き出すことができ、例えば、そのときには使用可能であるディスプレイデバイスが何もないことに応答して、音とビデオとの組み合わせの代わりに音ベースの通信だけしかできなくする。使用可能なディスプレイデバイスが何もない例は、ユーザに近接している唯一のディスプレイデバイスが、そのとき、通信サービス進行中に別のユーザ端末エミュレーションアプリケーションから情報を受信するように、別のユーザによって使用されている場合、またはユーザに近接しているディスプレイデバイスが何もない場合に起こり得る。
【0058】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。図3を参照すると、UserTagが部屋に入り、発見ビーコン信号を使用してその存在をその部屋にある近接している有能なI/Oユーザデバイスのいずれにもシグナリングする(400)。代替的に、I/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数が、UserTagによるシグナリングに応答してトリガする発見ビーコン信号を周期的に送信することなどによって、ポーリングによってUserTagの存在を判定する(402)。シグナリングを受信するI/Oユーザデバイスは、I/Oユーザデバイスのネットワークアドレス(例えば、IPアドレス、ポート番号、MACアドレス、FQDNなど)とともに、ユーザ端末エミュレーションサーバにあるIODHにUserTagの存在報告を示している(404)。特定のユーザ(すなわち、UserTag)に対応するユーザ端末エミュレーションアプリケーションが、検出されたユーザの存在に関連して更新される(406)。IODHは、UserTagに近接しているI/Oユーザデバイスから通知を受信するように働くことができる。さらなるUI能力発見(同期)通信が、ユーザ端末エミュレーションサーバと、ユーザの存在を報告したI/Oユーザデバイスとの間で、および/またはユーザがI/Oユーザデバイスのうちの別の1つにそのとき近接していることなどに基づいてユーザに近接するようになると予測されたI/Oユーザデバイスとの間で行われる(410)。I/Oユーザデバイスは、対応する加入表示、UserTagに近接している、または近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスのセットによって与えられた組み合わせ可能UI能力とともに、リポジトリにおいてユーザに対応付けられている。作業412によって、ここでは、UserTagを介したユーザが、特定されたUI能力(例えば、スピーカyes/no、ディスプレイyes/no、マイクロフォンyes/no、キーボードyes/noなど)を有する特定されたI/Oユーザデバイスのセットを通してシステム内に到達可能であり、それにより、それを通してユーザが通信サービスを提供され得る論理的仮想化ユーザ端末を生み出すことが分かっている。ユーザは、タッチスクリーン、マイクロフォンによって感知される音声コマンド、カメラにより観察可能な規定のジェスチャを行うこと、および/または近接しているI/Oユーザデバイスのうちの1つに与えられる他の入力、を通して通信サービスを開始することができる。
【0059】
作業414において、ユーザ(UserTag)に向けられているリクエストしているユーザ端末からの着信セッション(例えば、ビデオ通話)が、UserTag付きのユーザ用のユーザ端末エミュレーションサーバに到着する。作業416では、使用可能なI/Oユーザデバイスの組み合わせ可能UI能力が、着信セッションのUI要件と比較される。着信セッションのUI要件が、I/Oユーザデバイスの組み合わせ可能UI能力によって満たされない場合、ユーザ端末エミュレーションサーバが、着信セッションの所要UI能力(例えば、QoS)について再度ネゴシエートすることができる416。対照的に、着信セッションのUI要件が、I/Oユーザデバイスの組み合わせ可能UI能力によって満たされる場合、ユーザ端末エミュレーションサーバは、使用可能なI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数(例えば、事前選択の回答デバイス)を介して、UserTag付きのユーザに、セッションリクエスト回答(ACK/NACK)を与えるよう促す。ユーザは、事前選択回答デバイス420を通して、着信セッションを受け入れる(ACK)または断る(NACK)ように応答して、ユーザ端末エミュレーションサーバにシグナリングを与える422。ACKが受信されると、作業424では、リクエストしているユーザ端末からのオーディオストリームを、スピーカ能力を有するセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つに1回または複数回のセッションを介して転送し426、リクエストしているユーザ端末からのビデオストリームを、表示能力を有するセット内のI/Oユーザデバイスのうちの別の1つに1回または複数回のセッションを介して転送する426。1回または複数回のセッション429を通してセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つから受信しているデータストリームが、リクエストしているユーザ端末へ転送される430。2つ以上のデータストリームが、I/Oユーザデバイスから1回または複数回のセッションを通して受信される(429)と、そのデータストリームは、組み合わされて組み合わせデータストリームになり得、この組み合わせデータストリームが、リクエストしているユーザ端末へ転送される(430)。
【0060】
ユーザ端末エミュレーションサーバが、作業を行い(428)、そこでは、I/Oユーザデバイスの存在を継続してモニタし、通信セッション進行中に与えられる組み合わせUI能力の一部としてもう含まれることができないようなI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数が、もうユーザに近接しなくなったときを判定することができる。ユーザ端末エミュレーションサーバは、セットの以前の一員がもう存在する必要がなくなったのに応答して、進行中の通信セッションでユーザによって使用されるセットに別のI/OユーザデバイスのUI能力を代わりに使用することができる。ユーザ端末エミュレーションサーバは、ユーザが移動するにつれてユーザに近接するようになると予測される別のI/OユーザデバイスのUI能力を置き換え、そして、進行中の通信セッションをサポートするために、その別のI/OユーザデバイスにシグナリングしてそのI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることができる。以下でさらに詳細に説明するように、ユーザ端末エミュレーションサーバは、ユーザに進行中の通信セッションを提供するために、ユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスにシグナリングして、I/OユーザデバイスにI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることができる。
【0061】
ユースケース2、発信
このユースケースは、発信(通信セッション)がユーザ端末エミュレーションサーバによって受信される場合の様々なUI能力を有するI/Oユーザデバイス130に近接している、または近接するようになると予測されるUserTag付きのユーザに関わる。I/Oユーザデバイス130が、そのユーザ対象の通信セッションのすべてを操作するユーザ端末エミュレーションサーバ100を介して、特定されたユーザに対応付けられている一方、対応付けられているI/Oユーザデバイス130は、IODHによって管理されている。
【0062】
ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、UserTagが付いているユーザによって発信がリクエストされているのに応答して、インスタンス化され得るかそれとも有効になり得る。ユーザは、タッチスクリーン、マイクロフォンによって検知される音声コマンド、カメラによって観察可能な規定のジェスチャを行うこと、および/または近接しているI/Oユーザデバイスに与えられる他の入力、を通して発信を開始することができる。
【0063】
ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、UserTagに対応付けられた加入者(すなわち、物理的ユーザ)と、ユーザによって規定されている好ましい通信方法(例えば、ビデオではなくオーディオ、オーディオおよびビデオ、など)とを特定し、発信に規定され得るUI能力を満たすことが必要とされるI/OユーザデバイスのUI能力を決めることができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、IODHに、どのI/Oユーザデバイス130がUserTagに近接しているかを特定するよう求め、さらに、例えば、回答に応じて、どの他のI/Oユーザデバイス130がユーザに近接するようになると予測されるかを求めることができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110は、特定されたI/Oユーザデバイス130および/または他のI/Oユーザデバイス130が発信によって指定されたUI能力を満たすように組み合わせることができるかどうかを判定するようにIODHにさらに求めることができ、または自ら判定することができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110および/またはIODHは、通信サービスを提供する十分なI/Oユーザデバイス130のセットが使用され得るかどうかに基づいて、ACKまたはNACKを受信することができる。ACKの場合、IODHはまた、セット内のI/Oユーザデバイス130の状態を使用中に設定して、別のユーザ端末エミュレーションアプリケーション110が、そのとき使用中、または使用しようとしているのと同じI/Oユーザデバイス130を利用しようとしないようにする。NACKの場合、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション110および/またはIODHは、ユーザ設定に応じて、縮小されたユーザとのUI能力通信サービスを立ち上げるよう様々に働き出すことができ、例えば、そのときには使用可能であるディスプレイデバイスが何もないことに応答して、好ましい音およびビデオの代わりに音だけしかできなくする(例えば、そのとき別のユーザ端末エミュレーションアプリケーション110によって使用されている場合またはUserTagに近接している、または閾値時間でUserTagに近接するようになると予測されるものが何もない場合)。
【0064】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバとの間の発信の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートである。図4を参照すると、UserTagが部屋に入り、発見ビーコン信号を使用してその存在をその部屋にある近接している有能なI/Oユーザデバイスのいずれにもシグナリングする(500)。あるいは、I/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数が、UserTagによるシグナリングに応答してトリガする発見ビーコン信号を周期的に送信することなどによって、ポーリングによってUserTagの存在を判定する502。シグナリングを受信するI/Oユーザデバイスは、I/Oユーザデバイスのネットワークアドレス(例えば、IPアドレス、ポート番号、MACアドレス、FQDNなど)とともに、ユーザ端末エミュレーションサーバにあるIODHにUserTagの存在報告を示している504。特定のユーザ(すなわち、UserTag)に対応するユーザ端末エミュレーションアプリケーションが、検出されたユーザの存在に関連して更新される506。
【0065】
IODHは、UserTagに近接しているI/Oユーザデバイスから通知を受信するように働くことができる。ユーザ端末エミュレーションサーバとI/OユーザデバイスとのさらなるUI能力発見(同期化)通信が行われる510。I/Oユーザデバイスは、対応する加入表示、UserTagに近接しているI/Oユーザデバイスのセットによって与えられた組み合わせ可能UI能力とともに、リポジトリにおいてユーザに対応付けられている。作業512によって、ここでは、UserTagを介したユーザが、特定されたUI能力(例えば、スピーカyes/no、ディスプレイyes/no、マイクロフォンyes/no、キーボードyes/noなど)を有する特定されたI/Oユーザデバイスのセットを通してシステム内に到達可能であり、それにより、それを通してユーザが通信サービスを提供され得る論理的仮想化ユーザ端末を生み出すことが分かっている。IODHは、閾値時間内などに、どの他のI/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるかをさらに予測し、能力要件を満たす組み合わせ可能なUI能力を有することができる。ユーザは、タッチスクリーン、マイクロフォンによって感知される音声コマンド、カメラにより観察可能な規定のジェスチャを行うこと、および/または近接しているI/Oユーザデバイスのうちの1つに与えられる他の入力、を通して通信サービスを開始することができる。
【0066】
作業514において、UserTagが付いているユーザが、I/Oユーザデバイスのうちの1つのUIを使用して、発信(例えば、ビデオ通話)をトリガし、それにより、ユーザ端末エミュレーションサーバに対する発信のシグナリングをトリガする516。作業518では、IODHが、ユーザに近接しているI/Oユーザデバイスのうちの1つを通して、ユーザにクエリを行い(例えば、メッセージを表示する、音を出す、など)、発信にそのとき使用され得る使用可能なタイプの通信方法の中から、選択するようユーザにリクエストする。I/Oユーザデバイスのうちの1つが、発信にユーザが選択した通信方法タイプを示す、応答シグナリングをIODHに与える520。作業522では、ユーザ端末エミュレーションサーバが、発信セッションストリームリクエストをネットワークエンティティ150に伝え、このリクエストには、呼び出しているユーザの識別子、呼び出し対象のユーザ端末の識別子、および通信セッション用のサービスの質が含まれ得る。作業522では、ユーザ端末エミュエーションサーバが、通信セッション受諾(ACK)または通信セッション拒否(NACK)をネットワークエンティティ150から受信する。通信セッションが拒否されると、ユーザ端末エミュレーションサーバが、質を下げたサービスなどのリクエスト対象の通信セッションについて再ネゴシエートを試みることができる524。
【0067】
通信セッションが受諾されると(ACK)、リクエストしているユーザ端末からの通信トラフィックとして受信される528データ型ごとに、ユーザ端末エミュレーションサーバが、I/Oユーザデバイスのうちの1つに対してリポジトリによって特定されたUI能力にデータ型の特性をマッチングさせるのに基づいて、I/Oユーザデバイスのセットの中からI/Oユーザデバイスのうちの1つを選択し、次にそのデータ型のデータをI/Oユーザデバイスのうちの選択されたデバイスのネットワークアドレスへ転送する(530)。I/Oユーザデバイスのうちのデータ元となるものが、ユーザ端末エミュレーションサーバに1回または複数回のセッション(536)を通してデータストリームを送信し(532)、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、そのデータストリームを組み合わせて組み合わせデータストリームにし(538)、この組み合わせデータストリームは、ネットワークエンティティ150を介して呼び出し対象のユーザ端末へ転送される(540)。
【0068】
ユーザ端末エミュレーションサーバは、I/Oユーザデバイスの存在を連続的にモニタして(534)、I/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数がもはやユーザに近接しなくなったときを判定して、進行中の通信セッション中に提供される組み合わせUIの一部としてもはや含まれなくなるようにすることができ、および/または、予測された間もなく近接するI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数がユーザに近接するようになったときを判定して、進行中の通信セッション中に提供される組み合わせUIの一部として含まれ得るようにすることができる。ユーザ端末エミュレーションサーバは、別のI/Oユーザデバイス、例えば、ユーザに近接するようになると予測されるI/OユーザデバイスのUI能力を、セットの以前の一員がもはや存在を要求されないことに応答して、進行中の通信セッションのためにユーザによって使用されているセットに置き換えてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、ユーザ端末エミュレーションサーバは、ユーザに進行中の通信セッションを提供するために、ユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスにシグナリングして、I/OユーザデバイスにI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることができる。
【0069】
ユースケース3、ユーザ共有I/Oユーザデバイス(物理的リソース、UI能力)
第3のユースケースは、I/Oユーザデバイスのうちのいくつかが2人のユーザによる共有なしに、時間が重なる通信セッションに対応することが必要とされるUI要件を満たすには不十分である組み合わせUI能力を有するいくつかのI/Oユーザデバイスがある物理域に2人以上のユーザが居るシナリオを対象としている。このケースでは、両方のユーザのIDエンティティ、すなわちUserTagが、いくつかのI/Oユーザデバイスの近傍で検出され、それにより、IODHがユーザのそれぞれのユーザ端末エミュレーションアプリケーション110に対応する。
【0070】
図5の図解では、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1が、既に、対応付けられたI/Oユーザデバイスのうちのいくつかが割り当てられ、UserTag#1に対応する第1のユーザによって使用中である進行中の通信セッションを取り扱い、これは、この例が、図3のブロック430の後に始まることを意味する。その時点で、UserTag#2が付いている別の第2のユーザが物理域に入る。
【0071】
ブロック610では、UserTag#2が、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1によってそのとき利用されているI/Oユーザデバイスのうちの少なくとも1つに近接するようになる、または近接するようになると予測される。例えば、I/Oユーザデバイスのうちの少なくとも1つは、UserTag#2を検出し、または別のI/Oユーザデバイスは、UserTag#2を検出し、UserTag#2は、例えば閾値時間内に、I/Oユーザデバイスのうちの少なくとも1つに近接するようになると予測される。それに応じて、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2が、IODHによってユーザ端末エミュレーションサーバ100上でインスタンス化される。
【0072】
ブロック612では、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2を対象としている新しい通信線ションを求めるリクエストが受信される。ブロック614では、IODHが、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションの中の優先順位がインスタンス化されていると見なす。IODHは、そのときホストされている(進行中)ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1セッションの申し込みをユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2への通信セッションを求める新しい着信リクエストの申し込みと比較する。
【0073】
優先順位付けが確認されない場合、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションは、自分のUI能力を有する使用可能なI/Oユーザデバイスが早い者勝ちで割り当てられるように、同等に扱われる。対照的に、優先順位付けが特定される場合、IODHは、規定のQoS/能力優先順位付け基準に従って最優先順位を有するユーザ端末エミュレーションアプリケーション用の特定のI/Oユーザデバイスに優先順位を割り当て、特定のUI能力が特定のタイプのI/Oユーザデバイスにある場合、いくつかのUI能力が、運用上、第1のユーザと第2のユーザとで共有される(例えば、かなり大きな表示画面が半分に分けられ、それぞれ第1のユーザと第2のユーザとに半画面が割り当てられ得る)、ように動作する。
【0074】
このシナリオでは、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1と#2とが、基準ブロック611内のすべての作業に当てはまる優先順位付けなしに同等に扱われる。
【0075】
ブロック616では、IODHが、第2のユーザおよびユーザ端末エミュレーションプリケーション#2の能力に対するリクエストを査定する(もしあれば、前のステップで確立された優先順位付けを考慮して)。どのような優先順位にも関わりなく、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2が着信リクエストに対応していない場合(例えば、必要なUI能力を満たすと判定された(I/Oユーザデバイスに対するクエリ617を介して)使用可能なI/Oユーザデバイスがないもないかまたは使用可能なI/Oユーザデバイスが不十分である)、IODHが、第2のユーザを対象にセッションリクエストを送るネットワークエンティティとUI能力についてネゴシエートするように働くことができる。対照的に、使用可能なI/Oユーザデバイスにクエリを行うユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2によって判定されるように、リクエスト対象の通信セッションにユーザデバイスエミュレーションアプリケーション#2によって与えられるUI能力が着信リクエストに対応していない場合、ネットワークエンティティ150にACKが伝えられる618。
【0076】
ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1によってそのとき使用されているI/Oユーザデバイスのうちのいくつかの使用にある優先順位が与えられているときにユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2が着信通信リクエストに対応することができない場合、ブロック619の作業が行われ、そこでは、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1によってそのとき使用されているI/Oユーザデバイスのうちの1または複数の共有を先取りするかまたは生じさせる。それにより、IODHおよび/またはユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1が、ネットワークエンティティ150と、第1のユーザを対象とするユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1の通信セッションの必要なUI能力について再ネゴシエートすることができる。ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1が、どのUI能力がユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1によって使用可能であるかを示す、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2との先取りのまたは共有のI/Oユーザデバイスのうちの1つまたは複数によって生成されたセッションACK/NACKを受信することができ620、それに応じて、I/Oユーザデバイスによって与えられた必要なUI能力が通信セッションに対して、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#1による使用にはもう十分ではない場合、そのときの通信セッションを終わらせることができる。
【0077】
ブロック624では、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2が、第2のユーザに対し、I/Oユーザデバイスのうちの事前選択された1つを通して、リクエスト対象の通信セッションが受諾されたかどうかについてクエリを行う。I/Oユーザデバイスのうちの事前選択された1つが、回答を第2のユーザに求めるプロンプトクエリを表示することができ626、それはユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2にACK/NACKとして与えられる628。第2のユーザが通信セッションを受諾すると(ACK)、第2のユーザとリモートユーザ端末との通信セッションが、ユーザ端末エミュレーションアプリケーション#2およびネットワークエンティティ150を通して確立される。
【0078】
I/Oユーザデバイス存在モニタが、進行中の通信セッションを(継続的に、周期的に、または所定のイベントの発生に応答して)モニタし、I/Oユーザデバイスのセットのすべてが、近接しているままで、またユーザに運用上使用できる状態のままであるか確認する、IODHの機能として働くことができる。
【0079】
様々なシステムエンティティ間のメッセージ交換が、プロトコルおよび媒体のフォーマットにおけるそのときの対応している方法に関するいくつかの若干の変更の可能性を伴って、セッション記述プロトコル(SDP:Session Description Protocol)とともにセッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)を使用して行われ得る。SIP/SDPを使用すると、I/Oユーザデバイス間の接続として好都合であり得、ユーザ端末エミュレーションアプリケーションは、2つのVoIPクライアント間のセッションと同様に立ち上げることができるSIPセッションとすることができる。
【0080】
より一般的には、ユーザ端末エミュレーションサーバによって行われる作業には、別のユーザと別のリクエストしているユーザ端末との別の通信サービスを確立するよう求める別の通信リクエストをネットワークエンティティから受信することが含まれ得る。別の通信リクエストに応答して、作業は、リポジトリによって特定されたI/Oユーザデバイスのうちの別のI/Oユーザデバイスのセットが、別のユーザの位置に近接していると判定されるか、または別のユーザに近接するようになると予測され、別の通信サービスに使用するために利用可能であるかを判定する。別のI/Oユーザデバイスのセットのためのリポジトリによって特定されたUI能力に基づいて、I/Oユーザデバイスのセットが、別の通信サービスを提供するために、別のユーザ端末エミュレーションアプリケーションとインターフェースで接続する別のユーザのための組み合わせI/O UIを提供するために組み合わせ可能であるという組み合わせ能力基準を満たすというさらなる判定が行われる。組み合わせ能力基準を満たし、別の通信サービスによって使用可能であり、かつ別のユーザの位置に近接していると判定されるか、または近接するようになると予測される別のI/Oユーザデバイスのセットがないとの判定に基づいて、作業では、それに応じて、別のユーザに近接しているか、または近接するようになると予測されるが、そのときには、そのユーザによって使用されているI/Oユーザデバイスのセット内のI/Oユーザデバイスのうちの1つを、通信サービスが継続してそのユーザに提供されている間にそのユーザによって使用され、また別の通信サービスが別のユーザに提供されている間にさらにその別のユーザによって使用される、共有UIを提供するように動作するように設定する。
【0081】
一例において、そのユーザに向けられる情報がディスプレイデバイスの画面の一方の半分での表示に向けて転送され得、他のユーザに向けられる情報が、ディスプレイデバイスの画面の他方の半分での表示に向けて転送され得る。別の例において、キーボードが、サーバがキーボード入力を2つのユーザ端末エミュレーションアプリケーションのうちの正しい1つに選択的に転送することができるように、2人のユーザが情報を入力しているときに、キーボードを介して(例えば、ユーザIDを打つことによって、UserTagを走査することによって、生体測定走査によって、など)自らを特定する2人のユーザによって共有され得る。
【0082】
ユーザ近接度を予測し、通信サービスのためにI/Oユーザデバイスに準備をさせる
上記では、I/Oユーザデバイスが、ユーザがネットワークエンティティを介して通信サービスを使用すること、および通信サービスにI/Oユーザデバイスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定するための様々な作業を説明した。ここで、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測し、そして、ユーザに通信サービスを提供するために、それに応じて、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるためのさらなる作業について説明する。
【0083】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになることを予測し、そして、それに応じて、ユーザに通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるための、UserTag、I/Oユーザデバイス、およびユーザ端末エミュレーションサーバ100の間の作業および関連するデータフローの組み合わせフローチャートを示す。
【0084】
図10を参照すると、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)は、ユーザによって伝送されたUserTagを検出し(1000)、UserTagから取得されるか、またはUserTagの特性を検知することに基づいて判定されるIODデータをユーザ端末エミュレーションサーバ100に送信する(1002)。IODデータは、ユーザ識別子、1つもしくは複数のタイプの通信サービスに関するユーザプリファレンス、および/またはユーザモビリティ情報(例えば、位置、移動速度、移動方向など)を含むことができる。IODデータによって示されるユーザプリファレンスは、ユーザがヘッドセットオーディオまたはスピーカオーディオのどちらを使用することを好むか、ユーザのスピーカ音量の好み、ユーザがオンライン会議に参加する際にカメラビデオを使用することを好むか使用しないことを好むか、ユーザの文書の言語の好み、ユーザのキーボードレイアウト設定の好み、ユーザのビデオ特性の好み(例えば、最小テキストサイズ優先)などのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0085】
図10の例では、IODデータはI/Oユーザデバイスハンドラ(IODH)212によって受信され、I/Oユーザデバイスハンドラ(IODH)212は、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)をユーザ端末エミュレータ110に対応付け(1004)、そして、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)がそのときユーザに近接し、ユーザに通信サービスを提供するために利用可能であることを示す通知をユーザ端末エミュレータ110に送信する(1006)。IODH212は、ユーザ識別子および第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)がそのときユーザに近接しているという指示などの、IODデータの少なくとも一部を含む予測リクエストを送信する(1008)。
【0086】
いくつかの実施形態では、予測リクエストは機械学習モデル252に提供され、機械学習モデル252は、受信した予測リクエストの内容に基づいて、もしあれば他のI/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測する(1012)(同様に図12の1204)。一実施形態では、機械学習モデル252は、閾値時間内にユーザの閾値近接範囲内に入るようになる確率閾値を満たす確率を有するための基準を満たす1つまたは複数のI/Oユーザデバイスを判定する。機械学習モデル252は、図10の例では第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が基準を満たすことを示す予測応答をIODH212に提供する(1014)。予測応答は、機械学習モデル252による判定を満たす任意のI/Oユーザデバイスのリストを特定することができる。
【0087】
IODH212は、予測応答と、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が、ユーザがネットワークエンティティ150を介して通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有するかどうかの判定(例えば、図12の1206)とに基づいて、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をユーザ端末エミュレータ110に対応付けるかどうかを決定する(1016)。IODH212が第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をユーザ端末エミュレータ110に対応付けることを決定する(1016)と、IODH212は、ネットワークエンティティ150を介してユーザに通信サービスを提供するために、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)にシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせ(1018)(例えば、図12の1208)、そして、ユーザに通信サービスを提供するために第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が利用可能であること、またはすぐに利用可能になり得ることを示す通知をユーザ端末エミュレータ110にさらに送信することができる(1020)。このようにして、ユーザ端末エミュレータ110は、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)を使用して、ユーザとの通信サービスを立ち上げること、または第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)の使用から代わりに第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)の使用など、ユーザが関与する進行中の通信サービスのハンドオフを行うことができることを認識する。例えば、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)に転送されていたオーディオおよび/またはビデオストリームは、追加的または代替的に、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)が、例えば少なくとも閾値時間の間、UserTagの存在の検出を停止したことに応答して、および/または第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)がUserTagの新しい存在を検出したことに応答して、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に転送されてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、様々なI/Oユーザデバイスは、ユーザ端末エミュレーションサーバ100のために行うために互いに直接通信するように設定されてもよい。例えば、IODH212は、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)をシグナリングして(1018)(例えば、図12の1208)、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)をトリガし、次いで、ユーザに通信サービスを提供するために、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)にシグナリングして第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)のI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることができる。代替的または追加的に、第1および第2のI/Oユーザデバイスは、それらの間で通信して、進行中の通信サービスのためにユーザにI/Oユーザインターフェースを提供するためにそれらの間のハンドオフを調整することができる。
【0089】
ユーザ近接度を予測し、I/Oユーザデバイスへの通信サービスのトラフィックの転送の準備をする
いくつかの実施形態による、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測し、それに応じて、I/Oユーザインターフェースへの進行中の通信サービスのためのトラフィックの転送を制御するためのさらなる作業がここで説明される。
【0090】
図11は、本開示のいくつかの実施形態による、UserTagとI/Oユーザデバイスとユーザ端末エミュレーションサーバ100との間の作業および関係するデータフローの組み合わせフローチャートを示す。
【0091】
図11を参照すると、UserTagと対応付けられるユーザは、ユーザ端末エミュレーションサーバ100および例えば図1のネットワークエンティティ150を介して提供される進行中の通信サービスのトラフィックを伝送するために確立される通信セッション1100のために、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)またはIODのグループ(総称してIOD#1と呼ばれる)を使用している。ユーザ端末エミュレーションサーバ100、およびより具体的には、IODH212は、ユーザ識別子および第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)がそのときユーザに近接しているという指示などの、IODデータの少なくとも一部を含む予測リクエストを送信する(1102)。
【0092】
いくつかの実施形態では、予測リクエストは機械学習モデル252に提供され、機械学習モデル252は、受信した予測リクエストの内容に基づいて、もしあれば他のI/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測する(1104)(同様に図12の1204)。一実施形態では、機械学習モデル252は、閾値時間内にユーザの閾値近接範囲内に入るようになる確率閾値を満たす確率を有するための基準を満たす1つまたは複数のI/Oユーザデバイスを判定する。機械学習モデル252は、図11の例では第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が基準を満たすことを示す予測応答をIODH212に提供する(1106)。予測応答は、機械学習モデル252による判定を満たす任意のI/Oユーザデバイスのリストを特定することができる。
【0093】
IODH212は、予測応答と、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が、ユーザがネットワークエンティティ150を介して進行中の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有するかどうかの判定(例えば、図12の1206)とに基づいて、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をユーザ端末エミュレータ110に対応付けるかどうかを決定する(1108)。IODH212が、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をユーザ端末エミュレータ110に対応付けることを決定する(1108)と、IODH212は、進行中の通信セッション1100のトラフィックの少なくとも一部のためのユーザインターフェースとしてサーブするために、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に繰り返しシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせること(1110a~1110n(例えば、図12の1208)ができる。繰り返しシグナリングすること(1110a~1110n)は、ユーザが近接するようになったかどうかを第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に問い合わせること、ユーザが近接するようになったときを特定し、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をページングするために第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)をウェイクアップすること、および/または通信サービスのハンドオフが第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に対して行われるべきであるときにIODH212との通信セッションのより迅速な確立を可能にすることをサーブすることができる。
【0094】
IODH212は、ユーザに通信セッション1100の通信サービスを提供するために第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)が利用可能であること、またはすぐに利用可能になり得ることを示す通知をユーザ端末エミュレータ110にさらに送信することができる(1112)。このようにして、ユーザ端末エミュレータ110は、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)を使用して、通信サービスのトラフィックを第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に転送し、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)のトラフィックの転送を停止することなど、ユーザが関与する進行中の通信サービスのハンドオフを行うことができることを認識する。例えば、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)に転送されていたオーディオおよび/またはビデオストリームは、追加的または代替的に、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1)が、例えば少なくとも閾値時間の間、UserTagの存在の検出を停止したことに応答して、および/または第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)がUserTagの新しい存在を検出したことに応答して、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に転送されてもよい。
【0095】
図11の例示的なシナリオにさらに示されるように、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)は、UserTagの存在を検出し(1114)、上述のようにユーザIDおよびユーザプリファレンスを含むことができるIODデータを受信する。第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)はIODH212にIODデータ(例えば、ユーザID)を送信し(1116)、IODH212はユーザ端末エミュレータ110に、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)がそのときユーザ(例えば、ユーザID)に近接しているという通知を提供することができる(1118)。ユーザ端末エミュレータ110は、それに応じて、例えば、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)との通信セッションを確立することによって、進行中の通信サービスのトラフィック(ユーザデータ)を第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2)に転送するように決定する(1120)。
【0096】
I/Oユーザデバイスにシグナリングして通信サービスの準備をさせるための作業
いくつかの実施形態では、ユーザに通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイス(例えば、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2))にシグナリングしてそのI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるための作業(例えば、図12の1208、図10の1018、図11の1110a~n)は、ユーザが近接するようになった際にI/Oユーザデバイスをトリガしてユーザ端末エミュレーションサーバ100に報告するように設定されたメッセージを送信すること(例えば、図10の1018、図11の1110a~n)を含む。
【0097】
図11の作業シナリオに示されるように、シグナリング(例えば、図12の1208、図10の1018、図11の1110a~n)は、メッセージを繰り返し送信すること(1110a~n)と、メッセージが繰り返し送信される速度を、以下:I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになる判定された確率、およびI/Oユーザデバイスがいつユーザに近接するようになるかの予測、のうちの少なくとも1つに基づいて調整することとを含むことができる。
【0098】
いくつかの他の実施形態では、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、通信サービスのためのトラフィックのI/Oユーザデバイスへの転送を開始する。例示的な一実施形態では、ネットワークエンティティ150を介してユーザに通信サービスを提供するために、I/OユーザデバイスにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるための作業(図12の1208、図10の1018、図11の1110a~n)するは、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、I/Oユーザデバイスへの通信サービスの通信トラフィックの転送を開始することを含む。I/Oユーザデバイスは、通信トラフィックに関して以下:I/Oユーザインターフェースを介して通信トラフィックの再生(例えば、スピーカを介したオーディオ出力、ビデオディスプレイを介したビデオ出力など)を開始すること、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになるのに応答して、I/Oユーザインターフェースを介して後続の再生のために通信トラフィックをバッファすること、およびユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになるまで通信トラフィックを破棄することのうちの1つを行うように設定される。
【0099】
シグナリングに応答してI/Oユーザデバイスに準備をさせることは、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、I/Oユーザデバイスをユーザ端末エミュレーションサーバ100に接続するI/Oユーザデバイスとの通信セッションを確立することを含むことができる。いくつかの実施形態では、通信セッションのトラフィックは、ユーザの近接度、例えばuserTagが報告されるまで、I/Oユーザデバイスへの転送を開始しない場合がある。例示的な一実施形態では、ユーザ端末エミュレーションサーバ100、例えば、ユーザ端末エミュレータ110および/またはIODH212は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、I/Oユーザデバイスをユーザ端末エミュレーションサーバ100に接続する、I/Oユーザデバイス(例えば、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2))との通信セッションを確立する。ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになったという判定に応答して、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイス(例えば、第2のI/Oユーザデバイス(IOD#2))と確立された通信セッションを介して通信サービスの通信トラフィックの転送を開始し、以前に近接していたが、もはやユーザに近接していないI/Oユーザデバイス(例えば、第1のI/Oユーザデバイス(IOD#1))と確立された別の通信セッションを介した通信サービスの通信トラフィックの転送を停止する。
【0100】
I/Oユーザデバイスに準備をさせるためのシグナリングは、ユーザに通信サービスを提供するために、そのI/Oユーザインターフェースを使用する運用上の準備が完了となるためにI/Oユーザデバイスによって使用される設定および/または立ち上げ情報を含むことができる。例えば、一実施形態では、シグナリング(図12の1208、図10の1018、図11の1110a~n)は、第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスに、I/Oユーザインターフェースを使用するようにI/Oユーザデバイスを設定するデバイス設定データを通信すること(1018)を含む。さらなる実施形態では、I/Oユーザデバイスに通信されるデバイス設定データは、I/Oユーザデバイスの以下の作業のうちの少なくとも1つを設定するように適合される:
1)I/Oユーザデバイスの睡眠サイクルおよび覚醒サイクルの相対持続時間、ここで、睡眠サイクルの間、I/OユーザデバイスはユーザにUI能力を提供することができず(例えば、ユーザインターフェースは、ユーザによる使用のために動作しない)、かつ覚醒サイクルの間、I/OユーザデバイスはユーザにUI能力を提供することができる(例えば、ユーザインターフェースは、ユーザによる使用のために動作する)、
2)I/Oユーザデバイスのページング手順、
3)I/Oユーザデバイスを介して第1の通信サービスが提供される際に、I/Oユーザデバイスのカメラからネットワークエンティティ150に向けてストリーミングされるビデオのフレームレート、
4)I/Oユーザデバイスを介して第1の通信サービスが提供される際に、I/Oユーザデバイスのカメラからネットワークエンティティ150に向けてストリーミングされるビデオの解像度、
5)I/Oユーザデバイスを介して第1の通信サービスが提供される際に、I/Oユーザデバイスのカメラからネットワークエンティティ150に向けてストリーミングされるビデオのコーディングフォーマット、
6)I/Oユーザデバイスを介して第1の通信サービスが提供される際に、I/Oユーザデバイスのマイクロフォンからネットワークエンティティ150に向けてストリーミングされるオーディオのコーディングフォーマット、
7)ビデオストリームが第1の通信サービスのためにネットワークエンティティ150から受信される際に、ネットワークエンティティ150に向けてI/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオのフレームレート、
8)ビデオストリームが第1の通信サービスのためにネットワークエンティティ150から受信される際に、I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオの解像度、および
9)第1の通信サービスがI/Oユーザデバイスを介して提供される際に、ユーザ入力インターフェースを介したユーザ入力を、ネットワークエンティティ150に向けて送信されるユーザ入力データに変換するために使用されるユーザ入力インターフェースキー割り当て。
【0101】
機械学習モデルを使用してI/Oユーザデバイスに対するユーザの近接度を予測する
ここで、機械学習モデル252を訓練し、1つまたは複数のI/Oユーザデバイスへのユーザの近接度を予測するために使用することができる様々な方法を説明する。
【0102】
いくつかの実施形態では、機械学習モデル252は、機械学習モデルのレイヤ間の階層的対応付けを有する非集中型連合学習アーキテクチャを含む。ローカル機械学習モデルのレイヤは、通信サービスを使用するためのユーザの習慣を示す情報(例えば、様々なタイプの通信サービスの関数として、時刻および/または曜日の関数として、何人の人および/またはどの特定の人が通信サービスに参加しているかの関数として、ユーザがどのI/Oユーザデバイスを通常使用するか)を追跡するように処理および訓練される。ローカル機械学習モデルが観察されたユーザアクティビティに基づいて更新されると、モデルパラメータはまた、I/Oユーザデバイスの相対位置、およびI/Oユーザデバイスの使用をよりローカルにモニタする対応付けられたローカル機械学習モデルに関する知識で訓練されたIODH212内に存在することができる上位レベルの機械学習モデルに送信される。各モデルは、深層ニューラルネットワーク(DNN)または畳み込みニューラルネットワーク(CNN)として設定されてもよい。
【0103】
モデルの階層のレイヤ間の責任の分割は、地理的制約に従って設定することができ、例えば、「サブIODH」は、I/Oユーザデバイスの位置の都市制約付きリストのみに関するプロセス情報にアクセスすることができ、その都市内のI/Oユーザデバイスのユーザ使用に基づいて訓練される。そして、その都市ベースのモデルは、複数の都市を包含する上位レベルの「自治体モデル」に、または複数の自治体を包含する「国モデル」に直接接続することができ、以下同様である。階層型機械学習モデルのアーキテクチャレイアウトは、1つまたは複数のモデル所有者によって手動で立ち上げられてもよく、および/またはユーザの数、I/Oユーザデバイスの数、I/Oユーザデバイス間の移動の観測パターンなどに応じて動的に自己設定されてもよい。都市、地方自治体などは非限定的な例であり、I/Oユーザデバイスから機械学習モデルへの任意のグループ化を使用することができる。グループ化は、データレート(IODH212と通信するI/Oユーザデバイスの数など)、ユーザの数、および/または地方/地域の規制境界に基づいてもよい。
【0104】
I/Oユーザデバイスと機械学習モデルの個々のモデルとの間の対応付けは、I/Oユーザデバイスの一部が地理的に固定されておらず、代わりにモバイルである場合など、I/Oユーザデバイスの位置の変化を反映するために経時的に再マッピングされてもよい。
【0105】
I/Oユーザデバイスの位置およびUI能力を含むリポジトリデータベース120(例えば、図1)は、I/Oユーザデバイスの新しい位置で継続的に更新されるルックアップテーブルと同様のデータ構造に編成することができる。代替的に、改善された手法は、新しいI/Oユーザデバイスが追加されているときにIODH212によって構築されるネットワークモデルデータベースまたは階層モデルを使用することができる。検索は、検索基準が満たされるまで、(地理的に)その周りのデータポイントからトラバースを開始し、次にそこから検索するため、これにより、リポジトリデータベース120は、同時に複数のアクセスを取り扱うことがより上手くなっている。
【0106】
機械学習モデル252は、ユーザに順次近接するようになることが過去に観察されてきたI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練することができ、例えば、出入り口付近の第1のI/Oユーザデバイスがユーザとの近接を検出し、次いで廊下のさらに先の第2のI/Oユーザデバイスがそれらのユーザの一部または全部との近接を検出し、次いで廊下のさらに先の第3のI/Oユーザデバイスがそれらのユーザの一部または全部との近接を検出し、次いで廊下のさらに先の主会議室の第4のI/Oユーザデバイスがそれらのユーザの一部または全部との近接を検出するなどである。一実施形態では、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測する作業(1204、1008、1012、1102、1104)は、ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル252を介して、別のI/Oユーザデバイスに対するユーザのそのときの近接度を示す情報を処理すること(1012、1104)と、情報を処理することによる機械学習モデル252の出力に基づいて、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測すること(1012、1016、1104、1108)とを含む。
【0107】
I/Oユーザデバイスに準備をさせるためのシグナリング(1208、1018、1110a~n)でメッセージが繰り返し送信される速度は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接する確率を示す機械学習モデル252の出力に基づいて調整することができる。一実施形態では、作業は、ユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスをトリガして、I/OユーザデバイスにI/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるように設定されたメッセージを繰り返し送信する(1110a~1110n)。作業は、ユーザがI/Oユーザデバイスに近接するようになる指示確率を出力するために、ユーザに近接するようになることが過去に観察されているリポジトリ内で特定されたI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル252を介して、別のI/Oユーザデバイスに対するユーザのそのときの近接度を示す情報を処理する(1012、1104)。その後、作業は、指示確率に基づいて、メッセージが繰り返し送信される速度を調整する。
【0108】
機械学習モデル252は、時刻および日付の関数としてどのユーザがどのI/Oユーザデバイスに近接していたかの履歴観測に基づいて訓練することができる。一実施形態では、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測する作業は、特定された時刻および日付における特定されたユーザと特定されたI/Oユーザデバイスとの間の過去に観察された近接度に基づいて訓練された機械学習モデル252を介して時刻および日付(ここで、「日付」は、何曜日か、何日か、または何月何日かとすることができる)を処理して(1012、1104)、特定されたユーザのうちのどれが特定されたI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測されるかの確率予測を出力することを含む。次に、作業は、ユーザの識別情報および機械学習モデル252によって出力された確率予測に基づいて、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるかどうかを予測する(1012、1016、1104、1108)。
【0109】
機械学習モデル252は、I/Oユーザデバイスの地理的位置に基づいて訓練されてもよく、そのため、ユーザのそのときの地理的位置は、もしあれば、どのI/Oユーザデバイスがユーザに近接する可能性が高いかの予測を生成することができる。一実施形態では、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになることを予測する作業は、I/Oユーザデバイスの地理的位置に基づいて訓練された機械学習モデル252を介して、ユーザのそのときの地理的位置を処理すること(1012、1104)を含む。次に、作業は、ユーザのそのときの地理的位置を処理することによる機械学習モデル252の出力に基づいて、I/Oユーザデバイスがユーザに近接するようになるかどうかを予測する(1012、1016、1104、1108)。
【0110】
機械学習モデル252は、規定されたタイプの通信サービスを満たすために必要なI/Oユーザデバイスの能力に基づいて訓練することができる。一実施形態では、I/OユーザデバイスのI/Oユーザインターフェースが能力基準を満たすと判定する作業は、様々なタイプの通信サービスを満たすために必要とされるユーザインターフェース能力に基づいて訓練された機械学習モデル252を介して、I/OユーザデバイスのI/Oユーザインターフェースのユーザインターフェース能力、および通信サービスのうちの第1の通信サービスの指示を処理する(1012、1104)ことを含む。次いで、作業は、I/Oユーザインターフェースのユーザインターフェース能力および通信サービスのうちの第1の通信サービスの指示を処理することによる機械学習モデル252の出力に基づいて、能力基準が満たされているかどうかを判定する(1012、1016、1104、1108)。
【0111】
機械学習モデル252は、通信サービスを使用する際にユーザによって過去に選択されたI/Oユーザデバイスのセットに基づいて訓練することができる。一実施形態では、作業は、通信サービスを使用する際に次の位置に近接していたユーザによる使用のために選択されたI/Oユーザデバイスの過去に観察されたセットに基づいて訓練された機械学習モデル252を介して、ユーザの予測された次の位置を処理して(1204、1012、1104)、I/Oユーザデバイスの候補セットを出力する。次に、作業は、I/Oユーザデバイスの候補セットの中から、ユーザが通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースのセットを有するI/Oユーザデバイスの第1のセットを選択する(1016、1108)。ユーザがI/Oユーザデバイスの第1のセットに近接するようになると予測される前に、作業は、ネットワークエンティティ150を介してユーザに第1の通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスの第1のセットにシグナリングしてI/Oユーザインターフェースのセットを使用する準備をさせる(1208、1018、1110a~n)。
【0112】
いくつかの実施形態では、入力データは、規定された頻度で、1人または複数人のユーザに近接するようになると予測されるI/Oユーザデバイスのセットを返す機械学習モデル252を介して処理される。経時的な機械学習モデル252の強化された訓練は、セットに列挙されたI/OユーザデバイスのうちのどれがIODH212および/またはユーザによって選択されたかおよび/または選択されなかったかを示すフィードバックを、1つまたは複数の通信サービスのためのインターフェースとして使用することを含むことができる。訓練によって更新された機械学習モデルパラメータは、上述したような機械学習モデルの階層セット内の1つまたは複数の上位レベルの機械学習モデル(例えば、機械学習モデルの小さな地理的領域レイヤ、より大きな地理的領域のための機械学習モデルの接続された上位レイヤなど)に提供することができる。
【0113】
通信サービスで使用するI/Oユーザデバイスのセットを選択する
上述したように、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、I/Oユーザデバイスの候補セットの中から、ユーザが通信サービスのうちの1つを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースのセットを有するI/Oユーザデバイスのセットを選択することができる。ユーザがI/Oユーザデバイスのセットに近接するようになると予測される前に、ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、ネットワークエンティティ150を介してユーザに通信サービスを提供するために、I/Oユーザデバイスのセットにシグナリングして、I/Oユーザインターフェースのセットを使用する準備をさせることができる。
【0114】
I/Oユーザデバイスのセットの一例は、マイクロフォンを欠く大画面TVを、ユーザコマンドを記録するように動作可能なマイクロフォンを有する近くのスマートスピーカとともにユーザ端末エミュレータ110に運用上結合することを含む。合わせて、I/Oユーザデバイスのセットは、単一のテレビ会議通信デバイスの要件を満たす。別の例は、建物の廊下に沿って離間されたTV画面のセットを含み、TV画面のセットは、使用のために順次準備され、次いで、ユーザが建物の廊下に沿って歩く際にユーザに通信サービスを提供するために使用され、TV画面の個々のものに一度に1つずつ近接するようになる。
【0115】
どのI/Oユーザデバイスがセットに含めるために選択されるかはまた、単一のローカルユーザ参加者による使用のためのヘッドセットスピーカまたは複数のローカルユーザ参加者による使用のためのスピーカを準備するなどのために、何人の人および/またはどの特定の人が通信サービスに参加しているかに基づくことができる。選択はまた、通信サービスの提供に使用するためのI/Oユーザデバイスのうちの特定のI/Oユーザデバイスの既知の可用性に影響を及ぼす時刻および/または日付によっても影響され得る。
【0116】
通信サービスのために準備されるI/Oユーザデバイスのセットの一部として選択的に含まれる広範囲のセンサを使用することができる。例えば、LEDライトおよび環境センサ(温度または換気など)はまた、例えば、室内から通信サービスに参加するユーザに備えて、部屋の照明および/または温度の調整を可能にするために、セットに含めるために選択されてもよい。
【0117】
クラウド実装形態
ユーザ端末エミュレーションサーバ100またはI/Oユーザデバイス130によって行われるとしての上記の作業のいくつかまたはすべてが、代わりに、他のノードによって、かつ/またはクラウドコンピューティングリソースの一部である別のノードによって行われてもよい。例えば、それらの作業が、例えばCloudRANまたはコアネットワークにおいて、電気通信ネットワークオペレータのクラウドサーバまたはクラウドリソースなどにおいて、エッジに近いネットワーク機能として行われる可能性があり、かつ/またはメディアプロバイダ、例えば、iTunesサービスプロバイダまたはSpotifyサービスプロバイダのクラウドサーバまたはクラウドリソースによって行われてもよい。
【0118】
I/Oユーザデバイスおよびユーザ端末エミュレーションサーバの例
図8は、いくつかの実施形態に従って動作するように設定されているI/Oユーザデバイス130の構成要素のブロック図である。I/Oユーザデバイス130は、有線/無線ネットワークインターフェース回路902、近距離通信回路920、少なくとも1つのプロセッサ回路900(プロセッサ)、および少なくとも1つのメモリデバイス回路910(メモリ)を含み得る。プロセッサ900は、他の構成要素と通信するように接続されている。メモリ910は、本明細書に開示の作業を行うように、プロセッサ900によって実行されるプログラムコード912を格納する。プロセッサ900には、並設され得るかまたは1つまたは複数のデータネットワークにわたって分散し得る、1つまたは複数のデータ処理回路(例えば、マイクロプロセッサおよび/またはデジタル信号プロセッサ)が含まれ得る。プロセッサ900は、以下にコンピュータ可読媒体として記載の、メモリ910内のプログラムコード912を実行して、モバイル電子デバイスに関して本明細書に開示された実施形態のうちの1つまたは複数のための作業およびまたは方法のうちのいくつかまたはすべてを行うように、設定されている。I/Oユーザデバイス130には、限定ではなく、マイクロフォン940、スピーカ950、カメラ930、ディスプレイデバイス960、およびユーザ入力インターフェース970を含む、1つまたは複数のUIデバイスが含まれ得る。
【0119】
図9は、いくつかの実施形態に従って動作するに設定されているユーザ端末エミュレーションサーバ100の構成要素のブロック図である。ユーザ端末エミュレーションサーバ100は、有線/無線ネットワークインターフェース回路1020、リポジトリ120(例えば、挙がっているI/Oユーザデバイス、I/OユーザデバイスのUI能力、ユーザ識別情報への知られている近接度、など)、ディスプレイデバイス1030、ユーザ入力インターフェース1040(例えば、キーボードまたはタッチセンシティブディスプレイ)、少なくとも1つのプロセッサ回路1000(プロセッサ)、および少なくとも1つのメモリ回路1010(メモリ)を含み得る。プロセッサ1000は、他の構成要素と通信するように接続されている。メモリ1010は、本開示に記載の作業を行うようにプロセッサ1000によって実行されるユーザ端末エミュレーションアプリケーション1012を格納する。メモリ1010はまた、近接予測およびI/Oユーザデバイス(IOD)準備モジュール250を記憶する。いくつかの実施形態では、モジュール250は機械学習モデル252を含む。プロセッサ1000には、並設され得るかまたは1つまたは複数のデータネットワークにわたって分散し得る、1つまたは複数のデータ処理回路(例えば、マイクロプロセッサおよび/またはデジタルシグナルプロセッサ)が含まれ得る。プロセッサ1000は、以下にコンピュータ可読媒体として記載の、メモリ1010内のコンピュータプログラム命令を実行して、モバイル電子デバイス対象の本明細書に開示の実施形態のうちの1つまたは複数の場合に作業およびまたは方法のうちのいくつかまたはすべてを行うように、構成されている。
略語
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
アプリ アプリケーション、すなわちプログラム
CNN 畳み込みニューラルネットワーク
DNN 深層ニューラルネットワーク
DRX 間欠受信
eNB エボルブドノードB(別名、RBS、無線基地局)
GNSS グローバルナビゲーション衛星システム
GPS 全地球測位システム
GW ゲートウェイ
ICMP インターネット制御メッセージプロトコル
IOD 入出力デバイス
IODH 入出力デバイス用ハンドラ
ITU 国際電気通信連合
RRC 無線リソース制御
RTP リアルタイムプロトコル
RTCP リアルタイム制御プロトコル
NTP ネットワークタイムプロトコル
SDP セッション記述プロトコル
UE ユーザ機器
【0120】
さらなる定義および実施形態
本発明概念の様々な実施形態の上述の記載において、本明細書で使用される専門用語は、具体的な実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明概念を限定するものではないことを理解されたい。別段に定義がない限り、本明細書に使用されているすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明概念が属する、当業者が通常分かっているのと同じ意味をもつ。一般に使用されている辞書で定義されている用語などの用語が、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味をもつと解釈されるべきで、本明細書でそのように明確に定義されている理想的なまたは過度に形式張った意味合いで解釈されないこともさらに分かるであろう。
【0121】
ある要素が、別の要素に「接続された」、「結合された」、「応答する」、またはそれらの変形であるものと言及された場合、その要素は、別の要素に直接接続されるか、結合されるか、または応答することができ、あるいは介在する要素が存在してもよい。対照的に、ある要素が、別の要素に「直接接続された」、「直接結合された」、「直接応答する」、またはそれらの変形であるものと言及された場合、介在する要素は存在しない。同様の番号は全体を通して同様の要素を指す。さらに、本明細書で使用される、「結合された」、「接続された」、「応答する」、またはそれらの変形は、無線で結合された、無線で接続された、または無線で応答する、を含んでもよい。本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示していない限り、複数形も含むものとする。簡潔および/または明解にするため、よく知られている機能または構造は詳細に記載されないことがある。用語「and/or(および/または)」には、対応する挙げられた用語のうちの1つまたは複数のどのような組み合わせも含まれる。
【0122】
様々な要素/動作を記載するのに、第1の、第2の、第3の、などの用語が本明細書で使用されることがあるが、これらの要素/動作はこれらの用語によって限定されるべきでないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素/動作を別の要素/動作と区別するためにのみ使用される。したがって、本発明概念の教示から逸脱することなしに、いくつかの実施形態における第1のエレメント/動作が、他の実施形態において第2のエレメント/動作と呼ばれることがある。同じ参照番号または同じ参照符号は、本明細書全体にわたって同じまたは同様の要素を示す。
【0123】
本明細書で使用される、「備える、含む(comprise)」、「備える、含む(comprising)」、「備える、含む(comprises)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、またはそれらの変形態は、オープンエンドであり、1つまたは複数の述べられた特徴、整数、エレメント、ステップ、構成要素または機能を含むが、1つまたは複数の他の特徴、整数、エレメント、ステップ、構成要素、機能またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。さらに、本明細書で使用される、「例えば(exempli gratia)」というラテン語句に由来する「例えば(e.g.)」という通例の略語は、前述の項目の一般的な1つまたは複数の例を紹介するかまたは具体的に挙げるために使用され得、そのような項目を限定するものではない。「すなわち(id est)」というラテン語句に由来する「すなわち(i.e.)」という通例の略語は、より一般的な具陳から特定の項目を具体的に挙げるために使用されることがある。
【0124】
例示的な実施形態が、コンピュータ実装方法、装置(システムおよび/またはデバイス)および/またはコンピュータプログラム製品のブロック図および/またはフローチャート図を参照しながら本明細書で説明される。ブロック図および/またはフローチャート図のブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャート図中のブロックの組み合わせが、1つまたは複数のコンピュータ回路によって実施されるコンピュータプログラム命令によって実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ回路、特殊目的コンピュータ回路、および/または他のプログラマブルデータ処理回路のプロセッサ回路に提供されてマシンを作り出すことができ、それによって、コンピュータおよび/または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、ブロック図および/またはフローチャートの1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装するために、およびそれにより、ブロック図および/またはフローチャートのブロックにおいて指定された機能/行為を実装するための手段(機能)および/または構造を作成するために、トランジスタ、メモリロケーションに記憶された値、およびそのような回路内の他のハードウェア構成要素を変換および制御する。
【0125】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に特定の様式で機能するように指示することができる、有形コンピュータ可読媒体に記憶され得、それによって、コンピュータ可読媒体に記憶された命令は、ブロック図および/またはフローチャートの1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装する命令を含む製造品を作り出す。したがって、本発明概念の実施形態は、ハードウェアの形で、ならびに/あるいは「回路」、「モジュール」またはそれらの変形と総称して呼ばれることがある、デジタル信号プロセッサなどのプロセッサ上で稼働する(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアの形で具現化されてもよい。
【0126】
また、いくつかの代替実現形態では、ブロック中で言及される機能/行為は、フローチャート中で言及される以外の順序で行われてもよいことに留意されたい。例えば、関与する機能性/行為に応じて、連続して示されている2つのブロックは、事実上、実質的に同時に実行され得るか、またはブロックは、時には、逆順で実行され得る。さらに、フローチャートおよび/またはブロック図の所与のブロックの機能が、複数のブロックに分離されてもよく、ならびに/あるいはフローチャートおよび/またはブロック図の2つまたはそれ以上のブロックの機能が、少なくとも部分的に統合されてもよい。最後に、他のブロックが、例示されているブロックの間に追加/挿入されてもよく、ならびに/あるいは発明概念の範囲から逸脱することなく、ブロック/動作が省略されてもよい。さらに、図のうちいくつかは、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、図示された矢印とは反対方向で行われてもよいことを理解されたい。
【0127】
本発明概念の原理から実質的に逸脱することなく、実施形態に対して多くの変形および修正を行うことができる。すべてのかかる変形および修正は、本発明概念の範囲内で本明細書に含まれるものとする。したがって、上記の開示された主題は、例示的であり、制限的ではないと見なされるべきであり、実施形態の添付の例は、本発明的概念の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような修正、拡張および他の実施形態を包含することを意図される。これにより、法律によって認められる最大限まで、本発明的概念の範囲は、実施形態およびそれらの等価物の以下の例を含む、本開示の最も広い許容される解釈によって決定されるべきであり、上記の発明を実施するための形態によって制限または限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するための方法であって、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティに前記ユーザを登録するステップ(1202)と、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測するステップ(1204、1008、1012、1102、1104)と、
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定するステップ(1206、1016、1108)と、
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるステップ(1208、1018、1110a~n)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記ユーザが近接するようになった際に前記I/Oユーザデバイスをトリガしてユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に報告するように設定されたメッセージを送信すること(1018、1110a~n)
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージを繰り返し送信するステップ(1110a~n)と、
前記メッセージが繰り返し送信される速度を、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになる判定された確率、および前記I/Oユーザデバイスがいつ前記ユーザに近接するようになるかの予測、のうちの少なくとも1つに基づいて調整するステップと
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスへの前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始すること
を含み、ここで、前記I/Oユーザデバイスが前記通信トラフィックを用いて、以下:前記I/Oユーザインターフェースを介した前記通信トラフィックの再生を開始すること、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになることに応答して、前記I/Oユーザインターフェースを介した後続の再生のための前記通信トラフィックをバッファすること、および前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになるまで前記通信トラフィックを破棄することのうちの1つを行う、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記I/Oユーザデバイスをユーザ端末エミュレーションサーバ(100)に接続する、前記I/Oユーザデバイスとの通信セッションを確立するステップと、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになったと判定したことに応答して、前記I/Oユーザデバイスと確立された前記通信セッションを介して、前記第1の通信サービスの通信トラフィックの転送を開始し、かつ以前は近接していたが、もはや前記ユーザに近接していないI/Oユーザデバイスと確立された別の通信セッションを介した前記第1の通信サービスの前記通信トラフィックの転送を停止するステップと
をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる前記ステップ(1208、1018、1110a~n)が、
前記I/Oユーザデバイスに、前記I/Oユーザインターフェースを使用して前記第1の通信サービスを提供するように前記I/Oユーザデバイスを設定するデバイス設定データを通信すること(1018)
を含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記I/Oユーザデバイスに通信される前記デバイス設定データを、前記I/Oユーザデバイスの以下の作業:
睡眠サイクルおよび覚醒サイクルの相対持続時間であって、前記睡眠サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザにユーザインターフェース(UI)能力を提供することができず、かつ前記覚醒サイクルの間、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに前記UI能力を提供することができる、相対持続時間、
前記I/Oユーザデバイスのページング手順、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのカメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのフレームレート、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオの解像度、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスの前記カメラから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるビデオのコーディングフォーマット、
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、前記I/Oユーザデバイスのマイクロフォンから前記ネットワークエンティティ(150)に向けてストリーミングされるオーディオのコーディングフォーマット、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオのフレームレート、
ビデオストリームが前記第1の通信サービスのために前記ネットワークエンティティ(150)から受信される際に、前記I/Oユーザデバイスの表示画面により表示されるビデオの解像度、ならびに
前記I/Oユーザデバイスを介して前記第1の通信サービスが提供される際に、ユーザ入力インターフェースを介したユーザ入力を、前記ネットワークエンティティ(150)に向けて送信されるユーザ入力データに変換するために使用されるユーザ入力インターフェースキー割り当て
のうちの少なくとも1つを設定するように、設定するステップ
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップ(1204、1008、1012、1102、1104)が、
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理すること(1012、1104)と、
前記情報を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ユーザに近接するようになることが過去に観察されているI/Oユーザデバイスの前記時系列に基づいて前記機械学習モデル(252)を訓練するステップ
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスをトリガして、前記I/Oユーザデバイスに前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせるように設定されたメッセージを繰り返し送信するステップ(1110a~1110n)と、
ユーザに近接するようになることが過去に観察されている、リポジトリ内で特定された前記I/Oユーザデバイスの時系列に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、別のI/Oユーザデバイスに対する前記ユーザのそのときの近接度を示す情報を処理して、前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになる指示確率を出力するステップ(1012、1104)と、
前記指示確率に基づいて前記メッセージが繰り返し送信される速度を調整するステップと
をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップが、
特定された時刻および日付における特定されたユーザと特定されたI/Oユーザデバイスとの間の過去に観察された近接度に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して時刻および日付を処理して、前記特定されたユーザのうちのどれが特定されたI/Oユーザデバイスに近接するようになると予測されるかの確率予測を出力すること(1012、1104)と、
前記ユーザの識別情報および前記機械学習モデル(252)によって出力された前記確率予測に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測する前記ステップが、
前記I/Oユーザデバイスの地理的位置に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して前記ユーザのそのときの地理的位置を処理すること(1012、1104)と、
前記ユーザの前記そのときの地理的位置を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるかどうかを予測すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項から11のいずれか一項に記載の方法
【請求項13】
前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースが前記能力基準を満たすと判定する前記ステップが、
異なるタイプの通信サービスを満たすために必要とされるユーザインターフェース能力に基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して、前記I/Oユーザデバイスの前記I/Oユーザインターフェースのユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの指示を処理すること(1012、1104)と、
前記I/Oユーザインターフェースの前記ユーザインターフェース能力および前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスの前記指示を処理することによる前記機械学習モデル(252)の出力に基づいて、前記能力基準が満たされているかどうかを判定すること(1012、1016、1104、1108)と
を含む、請求項から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザの予測された次の位置を、前記通信サービスを使用する際に前記次の位置に近接していたユーザによる使用のために選択されていた前記I/Oユーザデバイスの過去に観察されたセットに基づいて訓練された機械学習モデル(252)を介して処理して、前記I/Oユーザデバイスの候補セットを出力するステップ(1204、1012、1104)と、
前記I/Oユーザデバイスの前記候補セットの中から、前記ユーザが前記通信サービスのうちの前記第1の通信サービスを使用することを可能にする前記能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースのセットを有する、前記I/Oユーザデバイスの第1のセットを選択するステップ(1016、1108)と、
前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスの前記第1のセットにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースの前記セットを使用する準備をさせるステップ(1208、1018、1110a~n)と
をさらに含む、請求項から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するためのユーザ端末エミュレーションサーバ(100)であって、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティ(150)に前記ユーザを登録し、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測し、
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定し、
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティ(150)を介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせる
ように設定される、ユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項16】
請求項2から14のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定される、請求項15に記載のユーザ端末エミュレーションサーバ(100)。
【請求項17】
1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)ユーザデバイスを介して通信サービスをユーザに提供するためのユーザ端末エミュレーションサーバの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なプログラム命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記プログラム命令が実行されると、前記ユーザ端末エミュレーションサーバは、
前記通信サービスを提供するネットワークエンティティに前記ユーザを登録することと、
I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになることを予測することと、
前記I/Oユーザデバイスが前記ユーザに近接するようになるという前記予測に基づいて、
前記I/Oユーザデバイスが、前記ユーザが前記通信サービスのうちの第1の通信サービスを使用することを可能にする能力基準を満たすI/Oユーザインターフェースを有すると判定すること、および
前記能力基準の前記満たすことに基づいて、かつ前記ユーザが前記I/Oユーザデバイスに近接するようになると予測される前に、前記ネットワークエンティティを介して前記ユーザに前記第1の通信サービスを提供するために、前記I/Oユーザデバイスにシグナリングして前記I/Oユーザインターフェースを使用する準備をさせることと
を含む工程を実行する、コンピュータプログラム。
【請求項18】
前記ユーザ端末エミュレーションサーバは、請求項から14のいずれか一項に記載の方法を実行する、請求項17に記載のコンピュータプログラム。
【国際調査報告】