(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-10
(54)【発明の名称】網膜障害
(51)【国際特許分類】
C12N 15/12 20060101AFI20240703BHJP
C12N 15/85 20060101ALI20240703BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20240703BHJP
C12N 15/864 20060101ALI20240703BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20240703BHJP
A61P 27/06 20060101ALI20240703BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240703BHJP
A61K 35/76 20150101ALI20240703BHJP
A61K 38/22 20060101ALN20240703BHJP
A61K 31/7088 20060101ALN20240703BHJP
【FI】
C12N15/12 ZNA
C12N15/85 Z
C12N15/13
C12N15/864 100Z
A61P27/02
A61P27/06
A61K48/00
A61K35/76
A61K38/22
A61K31/7088
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577965
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 GB2022051536
(87)【国際公開番号】W WO2022263841
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523473408
【氏名又は名称】イカロベック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウィドウソン,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ビンリー,ケイティー
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
4C087
【Fターム(参考)】
4C084AA13
4C084DB55
4C084NA13
4C084NA14
4C084ZA33
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA02
4C086MA05
4C086NA13
4C086NA14
4C086ZA33
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA13
4C087NA14
4C087ZA33
(57)【要約】
本発明は、網膜障害に関し、また、遺伝的構築物およびそのような構築物を含む組換えベクター、ならびに広範囲の網膜障害を処置、予防または寛解するための遺伝子療法の方法におけるそれらの使用に関する。構築物およびベクターは、地図状萎縮(GA)およびドライ型加齢性黄斑変性(ドライ型AMD)の処置に特に有用である。本発明は、補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための構築物およびベクターの使用に拡大する。本発明はまた、医薬組成物それ自体と、網膜障害の処置、予防または寛解、ならびに補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失の低減におけるその使用に拡大する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PEDF受容体のアゴニストをコードする第1のコード配列および抗補体タンパク質をコードする第2のコード配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む、遺伝的構築物。
【請求項2】
前記プロモーターが、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、CMV初期エンハンサーエレメントおよびニワトリベータ-アクチン遺伝子の第1のイントロンの融合物(CAG)、卵黄様黄斑変性症タンパク質-2(VMD2)プロモーター、ヒトホスホグリセリン酸キナーゼ-1(PGK-1)プロモーター、またはEF1αプロモーターであり、前記プロモーターは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8もしくは9に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよい、請求項1に記載の遺伝的構築物。
【請求項3】
前記第1のコード配列が、PEDFタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項1または2に記載の遺伝的構築物。
【請求項4】
前記第1のコード配列が、配列番号11、12もしくは13のうちいずれか1つに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第1のコード配列が、配列番号10に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項1~3のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項5】
前記抗補体タンパク質が、補体活性化を中和または減弱することが可能である、請求項1~4のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項6】
前記抗補体タンパク質が、補体系の代替経路(AP)を標的とすることが可能であり、好ましくは、前記抗補体タンパク質が、補体系の古典的経路(CP)および/またはレクチン経路(LP)に最小限に影響する、請求項1~5のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項7】
前記抗補体タンパク質が、抗C3b、抗Bbもしくは抗C5抗体、またはその抗原結合性断片であり、前記抗補体タンパク質は、単鎖可変断片(SCVF)であってもよい、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項8】
前記抗補体タンパク質が、CD55、好ましくは、可溶性CD55(sCD55)である、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項9】
前記抗補体タンパク質が、補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)である、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項10】
前記抗補体タンパク質が、CD46、好ましくは、可溶性CD46(sCD46)である、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項11】
前記抗補体タンパク質が、補体H因子様タンパク質1(CFHL1)である、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項12】
前記第2のコード配列が、配列番号15、17もしくは83に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第2のコード配列が、配列番号14、16もしくは82に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項7に記載の遺伝的構築物。
【請求項13】
前記第2のコード配列が、配列番号19に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第2のコード配列が、配列番号18に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項8に記載の遺伝的構築物。
【請求項14】
前記第2のコード配列が、配列番号21もしくは22に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第2のコード配列が、配列番号20に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項9に記載の遺伝的構築物。
【請求項15】
前記第2のコード配列が、配列番号24に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第2のコード配列が、配列番号23に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項10に記載の遺伝的構築物。
【請求項16】
前記第2のコード配列が、配列番号81に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記第2のコード配列が、配列番号80に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項11に記載の遺伝的構築物。
【請求項17】
前記遺伝的構築物が、前記第1および第2のコード配列の間に配置されたスペーサー配列を含み、このスペーサー配列が、前記PEDF受容体アゴニストおよび前記抗補体タンパク質を別々の分子として産生するように構成されたペプチドスペーサーをコードする、請求項1~16のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項18】
前記スペーサー配列が、ウイルスペプチドスペーサー配列を含みかつコードし、最も好ましくはウイルス-2Aペプチドスペーサー配列を含みかつコードする、請求項17に記載の遺伝的構築物。
【請求項19】
前記ウイルス-2Aペプチドスペーサー配列が、F2A、E2A、T2AまたはP2A配列を含む、請求項18に記載の遺伝的構築物。
【請求項20】
前記スペーサー配列が、配列番号26、28、30もしくは32に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記スペーサー配列が、配列番号25、27、29もしくは31に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項17~19のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項21】
前記遺伝的構築物が、ウイルス-2A除去配列を含み、前記ウイルス-2A除去配列は、前記ウイルス-2A配列の5’に配置されてもよい、請求項17~20のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項22】
前記ウイルス-2A除去配列が、トリペプチドグリシン-セリン-グリシン配列(G-S-G)を含むリンカー配列によって前記ウイルス-2Aペプチドスペーサー配列から分離されている、請求項21に記載の遺伝的構築物。
【請求項23】
前記ウイルス-2A除去配列が、フューリン認識配列であり、前記ウイルス-2A除去配列は、配列番号33に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードしてもよい、請求項21または22に記載の遺伝的構築物。
【請求項24】
前記ウイルス-2A除去配列が、配列番号35もしくは37に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、および/または前記ウイルス-2A除去配列が、配列番号34もしくは36に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、請求項23に記載の遺伝的構築物。
【請求項25】
前記ウイルス-2A除去配列が、ゼラチナーゼMMP-2認識配列であり、前記ウイルス-2A除去配列は、配列番号39に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよく、および/または前記ウイルス-2A除去配列は、配列番号38に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードしてもよい、請求項21または22に記載の遺伝的構築物。
【請求項26】
前記ウイルス-2A除去配列が、レニン認識配列であり、前記ウイルス-2A除去配列は、配列番号41に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよく、および/または前記ウイルス-2A除去配列は、配列番号40に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードしてもよい、請求項21または22に記載の遺伝的構築物。
【請求項27】
前記遺伝的構築物が、ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節エレメント(WPRE)をコードするヌクレオチド配列を含み、前記WPREは、配列番号42もしくは43に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよい、請求項1~26のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項28】
前記遺伝的構築物が、ポリAテールをコードするヌクレオチド配列を含み、前記ポリAテールは、配列番号44、45もしくは84に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよい、請求項1~27のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項29】
前記遺伝的構築物が、左および/または右逆位末端反復配列(ITR)をコードするヌクレオチド配列を含み、前記左および/または右逆位末端反復は、配列番号46もしくは47に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよい、請求項1~28のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項30】
前記遺伝的構築物が、非コードイントロンを含み、前記非コードイントロンは、前記プロモーターおよび前記第1のコード配列の間に位置してもよい、請求項1~29のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項31】
前記非コードイントロンが、配列番号48、49もしくは50に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、請求項30に記載の遺伝的構築物。
【請求項32】
前記遺伝的構築物が、シグナルペプチドコード配列を含み、前記シグナルペプチドコード配列は、配列番号52もしくは54のうちいずれか1つに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含んでもよく、および/または前記シグナルペプチドコード配列は、配列番号51もしくは53に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードしてもよい、請求項1~31のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項33】
配列番号55、57、59、61、63、65、67、69、71、85、87もしくは89に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする、および/または配列番号56、58、60、62、64、66、68、70、72、86、88もしくは90に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、請求項1~32のいずれか1項に記載の遺伝的構築物。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか1項に記載の遺伝的構築物を含む、組換えベクター。
【請求項35】
組換えAAV(rAAV)ベクターである、請求項34に記載の組換えベクター。
【請求項36】
前記rAAVが、AAV-1、AAV-2、AAV-2.7m8、AAV-3A、AAV-3B、AAV-4、AAV-5、AAV-6、AAV-7、AAV-8、AAV-9、AAV-10またはAAV-11である、請求項35に記載の組換えベクター。
【請求項37】
前記rAAVが、rAAV血清型-2である、請求項36に記載の組換えベクター。
【請求項38】
配列番号67に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む、請求項34~37のいずれか1項に記載の組換えベクター。
【請求項39】
医薬としてのまたは治療における使用のための、請求項1~33のいずれか1項に記載の遺伝的構築物または請求項34~38のいずれか1項に記載の組換えベクター。
【請求項40】
網膜障害の処置、予防もしくは寛解における使用のための、または補体活性化ならびに網膜細胞の損傷および喪失を低減させるための、請求項1~33のいずれか1項に記載の遺伝的構築物または請求項34~38のいずれか1項に記載の組換えベクター。
【請求項41】
処置される前記網膜障害が、ドライ型加齢性黄斑変性、地図状萎縮、および/または補体活性化による網膜損傷を伴う任意の病態生理学的状態である、請求項40に記載の遺伝的構築物または組換えベクター。
【請求項42】
前記網膜障害が、ドライ型加齢性黄斑変性である、請求項41に記載の遺伝的構築物または組換えベクター。
【請求項43】
前記網膜障害が、地図状萎縮である、請求項41に記載の使用のための遺伝的構築物または組換えベクター。
【請求項44】
次の状態:網膜色素変性症、シュタルガルト病、糖尿病性黄斑変性、加齢性黄斑変性および/またはレーバー先天黒内障のうちいずれか1つに関連する補体活性化ならびに網膜細胞の損傷および喪失を低減させるために使用される、請求項40に記載の遺伝的構築物または組換えベクター。
【請求項45】
請求項1~33のいずれか1項に記載の遺伝的構築物または請求項34~38のいずれか1項に記載の組換えベクターと、薬学的に許容される媒体とを含む、医薬組成物。
【請求項46】
請求項45に記載の医薬組成物を調製する方法であって、請求項1~33のいずれか1項に記載の遺伝的構築物または請求項34~38のいずれか1項に記載の組換えベクターを、薬学的に許容される媒体と接触させるステップを含む、方法。
【請求項47】
緑内障に関連する補体活性化ならびに網膜細胞の損傷および喪失を低減させるために使用される、請求項40に記載の遺伝的構築物または組換えベクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、網膜障害に関し、また、遺伝的構築物およびそのような構築物を含む組換えベクター、ならびに広範囲の網膜障害を処置、予防または寛解するための遺伝子療法の方法におけるそれらの使用に関する。構築物およびベクターは、排他的にではないが特に、地図状萎縮(GA)およびドライ型加齢性黄斑変性(ドライ型AMD)の処置に有用である。本発明はまた、補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための構築物およびベクターの使用に拡大する。本発明はまた、医薬組成物それ自体と、網膜障害の処置、予防または寛解、ならびに補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失の低減におけるその使用に拡大する。
【背景技術】
【0002】
世界中で、地図状萎縮(GA)を有する人々がおよそ500万人いると推定されており[1]、米国単独で100万人を超え[2]、75歳を超える人々の平均で29人に1人に等しい。GAは、後期加齢性黄斑変性(AMD)の一部としての、黄斑の慢性進行性変性である。この疾患は、中心暗点および永続的な視力喪失を生じる、網膜組織および脈絡毛細管の限局性の萎縮によって特徴付けされる。加齢およびAMDの家族歴は、GAの最も広く認識されるリスク因子である[3]。過去または現在の喫煙もまた、個体のGA発症リスクを有意に増加させ[3、4]、現在まで、GA疾患有病率に何らかの性差を見出した研究はない[3、5]。加齢性眼疾患研究は、甲状腺ホルモンまたは制酸薬の使用者におけるGAのリスク増加を見出し、他の研究は、冠動脈心疾患、水晶体混濁を有するまたは以前に白内障手術を受けた患者が、より大きいGA発症リスクを有することを示した[6]。にもかかわらず、GAの病態形成は、依然として不明である。
【0003】
AMDの自然経過は、色素転置、ならびに網膜色素上皮(RPE)およびブルッフ膜の間に形成される黄色沈着物であるドルーゼンの存在によって特徴付けられる初期から始まる[7、8]。網状偽ドルーゼンは、GAの発症に特に関連付けられる[9、10]。AMDのより後期は、脈絡膜血管新生またはGAのいずれかによって特徴付けされる。GAは、RPE、上を覆う光受容体および脈絡毛細管の萎縮を有する、後極における明瞭に画定された区域として認識される。
【0004】
ドルーゼンの主要成分の1つは、蓄積された自己蛍光膜結合型リポフスチンである[10]。リポフスチンは、老化網膜に見出されることが多く、GA患者においてRPE細胞層内で著しく上昇される[11~13]。リポフスチンは主に、正常な老化した網膜およびより激烈にはGA患者において、ヒト眼底の自家蛍光の原因となる[14、15]。90歳前後で、リポフスチン顆粒は、黄斑RPE細胞の区域のおよそ20%を占める[12]。萎縮区域が拡大するにつれて、視覚機能は減少する[10、12、13、16]。臨床的には、滲出型および非滲出型AMDは非常に異なるが、このようなAMD後期は、決して共通点がない(exclusive)訳ではない。GAを有する個体は、脈絡膜血管新生を発症するより高いリスクを保有し、滲出型AMD患者は、萎縮区域を発症する高いリスクがある。
【0005】
リポフスチンは、色素の複合混合物を含有するが、主要成分は、光受容体外節膜に見出されるオールトランス-レチナールまたは11-シス-レチナールおよびエタノールアミンの2個の分子から形成されるA2E(N-レチニリデン(retinylidene)-N-レチニルエタノールアミン;およびイソ-A2E、これらは容易に相互変換する)であることが示されている[17~22]。リポフスチンレベルが、GAの病理組織学的損傷と直接相関することが示されており[12、13、22]、リポフスチンが、GAの主要因子の1つであることを指し示す。A2Eは、界面活性剤として作用し、これにより正常RPEリソソーム活性に干渉するのみならず、A2Eは、コレステロール代謝に干渉し[23]、酸化的損傷を生じることができる。
【0006】
A2Eのレベルおよびドルーゼン蓄積を低減させるためのいくつかの失敗に終わったアプローチは、生化学的視覚サイクルを遅くする薬物を使用して試みられた。例えば、経口網膜結合タンパク質(RBP4)-トランスサイレチン-レチノール複合体阻害剤であるフェンレチニド(ReVision Therapeutics)は、第2相臨床研究においてGA進行を遅くすることができなかった。加えて、RPE65イソメラーゼ阻害剤、ACU-4426(エミクススタト塩酸塩、Acucela)は、ABCA4/RDH8ダブルノックアウトマウスモデルにおいてA2E蓄積を低減させたが[24、25]、第2b/3相臨床研究においてGA進行を停止することができなかった[26]。
【0007】
補体系(CS)は、微生物等の外来性病原体から防御するための自然免疫系の一部であり[27~29]、ドルーゼン低減における役割を果たすことができる。例えば、補体H因子バリアント、Y402HおよびARMS2は、GA発症のリスク増加に関連付けられており[30、31]、ドルーゼンは、リポフスチンに加えて複数の補体成分を含有することが示された[27~33]。これは、補体系によって媒介される限局性の炎症が、AMDにおける重要なエレメントとなり得ることを指し示す。
【0008】
CSは、3種の生化学的経路:古典的経路(CP)、レクチン経路(LP)および代替経路(AP)からなり、これらのそれぞれは、別個の誘因を有する[27~29]。各経路は、別々の成分によって活性化され得るが、経路は、補体因子3(C3)と呼ばれる肝要なタンパク質成分を伴うように収束する。
【0009】
古典的経路(CP)は、特に、C1qおよび抗体の間の相互作用を介して、抗原-抗体複合体によって活性化される。C1複合体の活性化の後に、補体C2およびC4は、C2a、C2b、C4aおよびC4bへと切断される。次に、C4bおよびC2aタンパク質は、C3コンバターゼであるC4b2a複合体へと組み合わさる。C4b2a複合体は、C3bにさらに結合して、C5コンバターゼを形成する。
【0010】
レクチン経路(LP)は通常、C1q、C1rおよびC1sに似ている、マンノース結合レクチンまたはフィコリンのいずれかを介して、微生物表面におけるマンノース残基に結合して、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ(MASP)を形成することによって活性化される。3種のMASPが、現在までに特徴付けられた;MASP-1、MASP-2およびMASP-3。MASP-2は、触媒特異性がC1sと同様であり、C2およびC4を切断することができる。
【0011】
代替経路(AP)は、AMDの病態形成と密接に関係付けられる。APにおいて、補体B、P(プロパージン)およびD因子は、C3コンバターゼ複合体を形成する、C3bおよび活性化因子B因子(Bb)を介して、C3の活性化に関与する。次に、C3は、C3aおよびC3bへと分割する。C3bは、免疫細胞におけるC3a受容体に結合し、炎症を引き起こし、よって、免疫細胞の浸潤を可能にして、病原体をさらに中和することができる。C3b成分はさらにC3コンバターゼ活性を増幅し、また、C4bおよびC2a(C4b-C2a-C3b)またはBb(C3b-Bb-C3b)のいずれかとの複合体も形成し、これらは両者共に、C5コンバターゼとして作用して、C5タンパク質からC5aおよびC5bを生成する。次に、C5aは、C3aと同様に、免疫細胞におけるC5b受容体に結合することができ、一方、C5bは、C6、C7、C8およびC9と複合体を形成し(S5b-9)、膜侵襲複合体(MAC)または終末補体複合体(TCC)を形成する。TCCは、細胞膨張および最終的な溶解を介して侵入した微生物を破壊することが可能である。
【0012】
APの活性は、細胞に結合したまたは液相のC3bおよびC4bを切断することからC3b/C4b不活性化因子とも呼ばれる、補体I因子(CFI)によってモジュレートすることができる[34、35]。別のモジュレート因子は、補体媒介性溶解からの細胞の保護を行う膜結合タンパク質である、CD55または崩壊促進因子(DAF)である[36~39]。CD55の主要機能は、C3コンバターゼをその構成タンパク質へと解離することにより不活性化することである[36~39]。補体H因子のスプライスバリアントである補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)と呼ばれるさらに別のモジュレートタンパク質[40~43]も、補体活性化の低減に関与する。顕著な調節因子は、崩壊促進および補因子活性によって液相および表面における補体活性を調節する、補体H因子およびそのスプライス産物FHL-1である。H因子およびFHL-1は、C3bおよびB因子で構成されるC3コンバターゼを標的とし崩壊させる。補体活性化を低減させることが可能である別の因子は、膜結合性であるメンブレンコファクタープロテインまたはCD46[44、46]と呼ばれる。C3bに結合されると、H因子およびCFHL-1は、C3bにおけるB因子結合部位を占有し、崩壊を促進し、新しいC3コンバターゼの形成を防止する。さらに、H因子、CFHL-1およびCD46は、C3bをiC3bへと切断するプロテアーゼI因子のための補因子として、また、CD46の場合はC4bのための補因子として作用する。CFHR-1は、崩壊促進またはI因子補因子活性を媒介しない。H因子と同様に、CFHR-1は、C3bに結合し、グリコサミノグリカンに結合することにより自己表面を認識し、C5コンバターゼおよび末端補体複合体形成を阻害する[43]。
【0013】
GAの媒介における補体系の肝要な役割の証拠にもかかわらず、補体系をモジュレートする薬剤の治験は、一貫しない結果を示した。例えば、モノクローナル抗体エクリズマブ(Aexion)およびランパリズマブ(lampalizumab)[44](Genentech/Roche)は、診療所においてGA進行を遅くするのに失敗した。その上、Gyroscope Therapeuticsは、GAの臨床治験(GT005)に至る補体I因子遺伝子療法を生成した[47]。しかし、CFIが低いまたは存在しない患者においてCFIをブーストすることは、補体活性化を理論上は低減させるが、抗微生物活性の原因となるCPおよびLPを含む3種の経路全てがこの処置により影響されることになる。したがって、全ての補体系経路の全身的な低減は、眼を細菌感染に対して脆弱なままにする可能性がある、または感染した眼がクリアになるのにより時間がかかるであろう。その上、抗補体単独療法、例えば、アバシンカプタドペゴル(avacincaptad pegol)および補体I因子遺伝子療法による初期臨床治験は、ウエット型AMDを発症する一部のGA患者の証拠となり、これは、患者が、急速な視覚喪失を予防するために、ラニビズマブまたはアフリベルセプトの毎月の抗VEGF注射を必要とすることを要求した。
【0014】
PEDFは、RPE細胞から大量に頂端側方に(apicolaterally)放出される50kDaタンパク質であり[48、49]、PEDF受容体との相互作用を介して網膜神経保護特性を表示する[50、51]。PEDFは、網膜におけるいくつかの機能を有する、すなわち、これは、内皮細胞遊走の阻害を部分的に介して[54]、抗血管新生であり、抗腫瘍形成および神経栄養特性を表示する[50~56]。RPE細胞層において高密度のPEDF受容体が存在し[57]、網膜における自己分泌および傍分泌神経保護的役割を示唆する。加えて、PEDFは、脱共役タンパク質-2(UCP-2)の上方調節を介して、酸化ストレスからヒトRPE細胞を保護することが実証された(リポフスチン蓄積の結果としてGA患者の網膜において提唱される現象)[55、58]。したがって、本発明者らは、GA患者におけるPEDFの網膜濃度の低減が、網膜色素上皮および光受容体を酸化ストレスおよび補体攻撃による損傷に対して極めて脆弱なままにすると推論した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、PEDF受容体を活性化し、補体系を中和または減弱することができる、地図状萎縮(GA)およびドライ型加齢性黄斑変性(ドライ型AMD)等の網膜障害の処置のための改善された療法の必要が大いにある。
【0016】
多大な発明努力を用いて、本発明者らは、単一のプロモーターの制御下で、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質をコードする新規遺伝的構築物を慎重に設計および構築しており、すなわち、これは、バイシストロニックである。構築物のプロモーターは、PEDF受容体のアゴニストおよび抗補体タンパク質の両方が、最大限に発現されて、2種の独立した病態生理学的経路、すなわち、PEDF受容体における活性の増加および補体活性化の低減を介して、網膜細胞損傷および喪失を低減させることを確実にするために使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
よって、本発明の第1の態様において、PEDF受容体のアゴニストをコードする第1のコード配列および抗補体タンパク質をコードする第2のコード配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む、遺伝的構築物が提供される。
【0018】
PEDF受容体アゴニストは、PEDFの濃度を回復し、これにより、炎症を低減させ、毒性リポフスチン成分のレベルを低減させ、RPEおよび光受容体細胞を保存する。その上、抗補体タンパク質は、代替補体経路を中和または減弱し、これにより、さらなるRPE細胞喪失を抑止することが可能である。有利には、本発明の遺伝的構築物は、AP経路を標的とし、これは、侵入した病原体の破壊を容易にすることができる抗微生物防御系が維持されるように、補体系の古典的およびレクチン経路が保存されることを意味する。重要なことに、抗補体とPEDF受容体活性化との組合せは、未処置のままではドライ型AMDをはるかに侵襲性が高いウエット型AMD病態生理に変換する潜在力を有する網膜VEGF放出を限定するであろう。さらに、構築物のプロモーターは、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質の両方が、最大限に発現されて、PEDFの濃度を回復し、炎症を低減させ、補体経路を中和して、さらなるRPE細胞喪失を抑止することを確実にするために使用することができる。
【0019】
本発明者らは、驚いたことに、単一の遺伝的構築物においてPEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質の両方をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を組み合わせることが可能であることを実施例において実証した。PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質の大きいサイズを考慮すると、これは特に困難であった。単一のプロモーターの制御下で単一の発現カセットから生理学的に有用な濃度でこれらの大きいタンパク質の両方を同時発現すること、また、この発現カセットが、AAVベクター(rAAV-2ベクター等)によって収容されることが可能であると予測することはできなかった。有利には、本発明の構築物により、先行技術に記載されているように、組換えタンパク質を注射する必要はない。さらに、先行技術において、依然として、明らかに不都合である、眼へのタンパク質の定期的な注射を行う必要があり、一方、本発明の構築物は、驚いたことに、長期治療効果を達成するのに単一の投与のみを要求し、これにより、患者に多大な利益を提供する。
【0020】
好ましくは、本発明の遺伝的構築物は、その一実施形態が
図2に示されている発現カセットを含む。
図2から分かる通り、一実施形態では、構築物は、プロモーター、PEDF受容体アゴニストをコードする第1のヌクレオチド配列、および抗補体タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。よって、好ましくは、遺伝的構築物および発現カセットは、バイシストロニックであると称することができる。
【0021】
図2に例証される通り、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質をコードする第1および第2のコード配列は、5’から3’へと任意の順序で配置することができる。例えば、一実施形態では、PEDF受容体アゴニストのコード配列は、抗補体タンパク質のコード配列の5’に配置され、好ましくは、それらの間にスペーサー配列(sequencer)がある。あるいは、別の実施形態では、抗補体タンパク質のコード配列は、PEDF受容体アゴニストのコード配列の5’に配置することができ、好ましくは、それらの間にスペーサー配列がある。
【0022】
第1の態様の遺伝的構築物におけるプロモーターは、RNAポリメラーゼが第1および第2のコード配列に結合し、それを転写するように誘導することが可能である任意のヌクレオチド配列であり得る。
【0023】
プロモーターは、構成的または組織特異的であり得る。
【0024】
適した構成的プロモーターは、サイトメガロウイルスプロモーターであり得る。サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターをコードするヌクレオチド配列(508bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号1と本明細書で称される:
CGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTGATGCGGTTTTGGCAGTACATCAATGGGCGTGGATAGCGGTTTGACTCACGGGGATTTCCAAGTCTCCACCCCATTGACGTCAATGGGAGTTTGTTTTGGCACCAAAATCAACGGGACTTTCCAAAATGTCGTAACAACTCCGCCCCATTGACGCAAATGGGCGGTAGGCGTGTACGGTGGGAGGTCTATATAAGCAGAGCT
[配列番号1]
別の実施形態では、プロモーターは、好ましくは、CMVプロモーターのトランケート形態である。CMVプロモーターのトランケート形態をコードするヌクレオチド配列(60bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号2と本明細書で称される:
AGGTAGGCGTGTACGGTGGGAGGTCTATATAAGCAGAGCTGGTTTAGTGAACCGTCAGAT
[配列番号2]
別の実施形態では、プロモーターは、サイトメガロウイルス(CMV)初期エンハンサーエレメントおよびニワトリベータ-アクチン遺伝子の第1のイントロンの融合物(CAG)である。サイトメガロウイルス初期エンハンサーエレメントおよびニワトリベータ-アクチン遺伝子の第1のイントロンをコードするヌクレオチド配列(583bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号3と本明細書で称される:
CGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGACTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTCGAGGTGAGCCCCACGTTCTGCTTCACTCTCCCCATCTCCCCCCCCTCCCCACCCCCAATTTTGTATTTATTTATTTTTTAATTATTTTGTGCAGCGATGGGGGCGGGGGGGGGGGGGGGGCGCGCGCCAGGCGGGGCGGGGCGGGGCGAGGGGCGGGGCGGGGCGAGGCGGAGAGGTGCGGCGGCAGCCAATCAGAGCGGCGCGCTCCGAAAGTTTCCTTTTATGGCGAGGCGGCGGCGGCGGCGGCCCTATAAAAAGCGAAGCGCGCGGCGGGCG
[配列番号3]
適した組織特異的プロモーターは、卵黄様黄斑変性症タンパク質-2(VMD2)プロモーター(時に、ベストロフィン-1と称される)であり得る。有利には、このプロモーターは、導入遺伝子発現をRPE細胞に制限する。VMD2プロモーターをコードするヌクレオチド配列(2039bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号4と本明細書で称される:
AATTCTGTCATTTTACTAGGGTGATGAAATTCCCAAGCAACACCATCCTTTTCAGATAAGGGCACTGAGGCTGAGAGAGGAGCTGAAACCTACCCGGCGTCACCACACACAGGTGGCAAGGCTGGGACCAGAAACCAGGACTGTTGACTGCAGCCCGGTATTCATTCTTTCCATAGCCCACAGGGCTGTCAAAGACCCCAGGGCCTAGTCAGAGGCTCCTCCTTCCTGGAGAGTTCCTGGCACAGAAGTTGAAGCTCAGCACAGCCCCCTAACCCCCAACTCTCTCTGCAAGGCCTCAGGGGTCAGAACACTGGTGGAGCAGATCCTTTAGCCTCTGGATTTTAGGGCCATGGTAGAGGGGGTGTTGCCCTAAATTCCAGCCCTGGTCTCAGCCCAACACCCTCCAAGAAGAAATTAGAGGGGCCATGGCCAGGCTGTGCTAGCCGTTGCTTCTGAGCAGATTACAAGAAGGGACTAAGACAAGGACTCCTTTGTGGAGGTCCTGGCTTAGGGAGTCAAGTGACGGCGGCTCAGCACTCACGTGGGCAGTGCCAGCCTCTAAGAGTGGGCAGGGGCACTGGCCACAGAGTCCCAGGGAGTCCCACCAGCCTAGTCGCCAGACCTTCTGTGGGATCATCGGACCCACCTGGAACCCCACCTGTGAGTACAAGGTGCCCCAGGTGGACTGGGCTGGGGCTTTGAGGCCTTCAGGGTTGGATGGCCATCTTGCGTATTTGTGTGGGATATGCACACACAGGCAGCACATGCGCAGGTGTGTGGGCACCTGTGTGTCTGTGCAAATGCCCTGAGGTGGGAATGAGCTTGGTGTGCATCAGGCACAGCCAGCCAGTGTGGCTGCAGCAAAACACACAGGGAAAGAATGGAGGGGGCATCAATCACTGCTTCAGTAAATTTTTATTGAGCGCCTTCTACGAGAACACAAGAGGAGCTTCCATTCTGAGGAGGAAACAGGCAGGAAACAGGCAGATATCCTGTATAATTTCAAGTAGTGATAAGTGCTCTCTAGAAATATCAAGCAAGGTGAGGAGACACAGAGCACCGGTGGCAGTGGGGCTCTATTTCCAGGTTGGATGGTTGGGAACATCCTTTCTAAAGGGAACCTGGAGTGGGAAGGAACCATGCAGGTATCTCAGGAAGAGCTTCCTCCAGGCAGGAAGATCAGCAGGTGGAAAGGCCCTGGAGCCACCATTCAGTAAACATCATTTGAGCATCTCTACCAGCTAGGTTCCATTATGGGAATGGGAATATGGTGGTGGACAGGGCTGCCTGGTCCCTTCCATACTTCTCACACTAGGGTGGTTGAGAGAGCTTGGGAGCTAACGAACAAGATGGGCTGAGAACACTGCCTAGCCCAGAGGACCTGAGCTTAGTGTGTAGACATTGCTGCTGTTACTGCCTTTGTCATTGTATTATTTATTTATTTATTTATTTATTTTTAGACAGAGTTTTGCTCTTCTTACCCAGGCTGGAGTGCAATGGCGTGATCTCAGCTCACTGCAACCTCCACCTCCTGGGTTCAAGCGATTCTCCTGCCTCAGCCTCCTGAGTAGCTGGGATTACAGGCACCCGCACCACGCCTGGATAATTTTTTTGTATTTTTAGTAGAGACAGGGTTTCACCATGTTGGCCAGGCTGGTCTCGAACTCCTGACCTTAGGTGATCCACCTGCCTCGACTTCCCAAAGTGCTGGGATTATAGGCATGAGCCACTGCGCCCAGTGATTATAGAAAGTTAAAGGCACATGGCAATGCACACGCCTATCTACGTCTTCCCTGCCAAAGCAAAGGGCAGCCTCTGGGCTCACTTTCTTGCGTTTCTACTTCCAAAAGGCAGTCAGAACTGGCAGGGCCTTGGAGACCACTTCATCCACCTCCTAGGGTCCCTATGGGAGAGTTGAGGTCCAGAGCAGGGAAGGGTCCTGACAGGCTCTGACCAGGGCCTCTGATCCCTACAAACCCCCAATCGGTGTCCCTCTCTACCAGGACCCAAGCCCACCTGCTGCAGCCCACTGCCTGGCC
[配列番号4]
またさらに好ましい実施形態では、プロモーターは、VMD2プロモーターのトランケート形態である。VMD2プロモーターのトランケート形態をコードするヌクレオチド配列(623bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号5と本明細書で称される:
AATTCTGTCATTTTACTAGGGTGATGAAATTCCCAAGCAACACCATCCTTTTCAGATAAGGGCACTGAGGCTGAGAGAGGAGCTGAAACCTACCCGGCGTCACCACACACAGGTGGCAAGGCTGGGACCAGAAACCAGGACTGTTGACTGCAGCCCGGTATTCATTCTTTCCATAGCCCACAGGGCTGTCAAAGACCCCAGGGCCTAGTCAGAGGCTCCTCCTTCCTGGAGAGTTCCTGGCACAGAAGTTGAAGCTCAGCACAGCCCCCTAACCCCCAACTCTCTCTGCAAGGCCTCAGGGGTCAGAACACTGGTGGAGCAGATCCTTTAGCCTCTGGATTTTAGGGCCATGGTAGAGGGGGTGTTGCCCTAAATTCCAGCCCTGGTCTCAGCCCAACACCCTCCAAGAAGAAATTAGAGGGGCCATGGCCAGGCTGTGCTAGCCGTTGCTTCTGAGCAGATTACAAGAAGGGACTAAGACAAGGACTCCTTTGTGGAGGTCCTGGCTTAGGGAGTCAAGTGACGGCGGCTCAGCACTCACGTGGGCAGTGCCAGCCTCTAAGAGTGGGCAGGGGCACTGGCCACAGAGTCCCAGGGAGTCCCACCAGCCTAGTCGCCAGACC
[配列番号5]
また別の好ましい実施形態では、VMD2プロモーターのトランケート形態をコードするヌクレオチド配列(462bp)は、次の通り、配列番号6と本明細書で称される:
TCATTCTTTCCATAGCCCACAGGGCTGTCAAAGACCCCAGGGCCTAGTCAGAGGCTCCTCCTTCCTGGAGAGTTCCTGGCACAGAAGTTGAAGCTCAGCACAGCCCCCTAACCCCCAACTCTCTCTGCAAGGCCTCAGGGGTCAGAACACTGGTGGAGCAGATCCTTTAGCCTCTGGATTTTAGGGCCATGGTAGAGGGGGTGTTGCCCTAAATTCCAGCCCTGGTCTCAGCCCAACACCCTCCAAGAAGAAATTAGAGGGGCCATGGCCAGGCTGTGCTAGCCGTTGCTTCTGAGCAGATTACAAGAAGGGACTAAGACAAGGACTCCTTTGTGGAGGTCCTGGCTTAGGGAGTCAAGTGACGGCGGCTCAGCACTCACGTGGGCAGTGCCAGCCTCTAAGAGTGGGCAGGGGCACTGGCCACAGAGTCCCAGGGAGTCCCACCAGCCTAGTCGCCAGACC
[配列番号6]
別の実施形態では、プロモーターは、ヒトホスホグリセリン酸キナーゼ-1(PGK)プロモーターである。ヒトPGK-1プロモーターをコードするヌクレオチド配列(500bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号7と本明細書で称される:
GGGTAGGGGAGGCGCTTTTCCCAAGGCAGTCTGGAGCATGCGCTTTAGCAGCCCCGCTGGGCACTTGGCGCTACACAAGTGGCCTCTGGCCTCGCACACATTCCACATCCACCGGTAGGCGCCAACCGGCTCCGTTCTTTGGTGGCCCCTTCGCGCCACCTTCTACTCCTCCCCTAGTCAGGAAGTTCCCCCCCGCCCCGCAGCTCGCGTCGTGCAGGACGTGACAAATGGAAGTAGCACGTCTCACTAGTCTCGTGCAGATGGACAGCACCGCTGAGCAATGGAAGCGGGTAGGCCTTTGGGGCAGCGGCCAATAGCAGCTTTGCTCCTTCGCTTTCTGGGCTCAGAGGCTGGGAAGGGGTGGGTCCGGGGGCGGGCTCAGGGGCGGGCTCAGGGGCGGGGCGGGCGCCCGAAGGTCCTCCGGAGGCCCGGCATTCTGCACGCTTCAAAAGCGCACGTCTGCCGCGCTGTTCTCCTCTTCCTCATCTCCGGGCCTTTCG
[配列番号7]
さらなる実施形態では、プロモーターは、真核生物伸長因子1のアルファサブユニットを発現するヒトEEF1A1遺伝子に由来するEF1αである。EF1αプロモーターをコードするヌクレオチド配列(1182bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号8と本明細書で称される:
GCTCCGGTGCCCGTCAGTGGGCAGAGCGCACATCGCCCACAGTCCCCGAGAAGTTGGGGGGAGGGGTCGGCAATTGAACCGGTGCCTAGAGAAGGTGGCGCGGGGTAAACTGGGAAAGTGATGTCGTGTACTGGCTCCGCCTTTTTCCCGAGGGTGGGGGAGAACCGTATATAAGTGCAGTAGTCGCCGTGAACGTTCTTTTTCGCAACGGGTTTGCCGCCAGAACACAGGTAAGTGCCGTGTGTGGTTCCCGCGGGCCTGGCCTCTTTACGGGTTATGGCCCTTGCGTGCCTTGAATTACTTCCACGCCCCTGGCTGCAGTACGTGATTCTTGATCCCGAGCTTCGGGTTGGAAGTGGGTGGGAGAGTTCGAGGCCTTGCGCTTAAGGAGCCCCTTCGCCTCGTGCTTGAGTTGAGGCCTGGCTTGGGCGCTGGGGCCGCCGCGTGCGAATCTGGTGGCACCTTCGCGCCTGTCTCGCTGCTTTCGATAAGTCTCTAGCCATTTAAAATTTTTGATGACCTGCTGCGACGCTTTTTTTCTGGCAAGATAGTCTTGTAAATGCGGGCCAAGATCTGCACACTGGTATTTCGGTTTTTGGGGCCGCGGGCGGCGACGGGGCCCGTGCGTCCCAGCGCACATGTTCGGCGAGGCGGGGCCTGCGAGCGCGGCCACCGAGAATCGGACGGGGGTAGTCTCAAGCTGGCCGGCCTGCTCTGGTGCCTGGCCTCGCGCCGCCGTGTATCGCCCCGCCCTGGGCGGCAAGGCTGGCCCGGTCGGCACCAGTTGCGTGAGCGGAAAGATGGCCGCTTCCCGGCCCTGCTGCAGGGAGCTCAAAATGGAGGACGCGGCGCTCGGGAGAGCGGGCGGGTGAGTCACCCACACAAAGGAAAAGGGCCTTTCCGTCCTCAGCCGTCGCTTCATGTGACTCCACGGAGTACCGGGCGCCGTCCAGGCACCTCGATTAGTTCTCGAGCTTTTGGAGTACGTCGTCTTTAGGTTGGGGGGAGGGGTTTTATGCGATGGAGTTTCCCCACACTGAGTGGGTGGAGACTGAAGTTAGGCCAGCTTGGCACTTGATGTAATTCTCCTTGGAATTTGCCCTTTTTGAGTTTGGATCTTGGTTCATTCTCAAGCCTCAGACAGTGGTTCAAAGTTTTTTTCTTCCATTTCAGGTGTCGTGA
[配列番号8]
さらなる実施形態では、プロモーターは、大きいイントロンがないEF1αである。EF1αプロモーターをコードするヌクレオチド配列(230bp)の一実施形態は、次の通り、配列番号9と本明細書で称される:
GCTCCGGTGCCCGTCAGTGGGCAGAGCGCACATCGCCCACAGTCCCCGAGAAGTTGGGGGGAGGGGTCGGCAATTGAACCGGTGCCTAGAGAAGGTGGCGCGGGGTAAACTGGGAAAGTGATGTCGTGTACTGGCTCCGCCTTTTTCCCGAGGGTGGGGGAGAACCGTATATAAGTGCAGTAGTCGCCGTGAACGTTCTTTTTCGCAACGGGTTTGCCGCCAGAACACAG
[配列番号9]
したがって、好ましくは、プロモーターは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8もしくは9に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0025】
GA患者における損傷したおよび脆弱なRPE細胞の生存を確実にするために、本発明者らは、本発明の遺伝的構築物にPEDF受容体アゴニストを取り込んだ。本発明者らは、PEDF受容体アゴニストの配列を慎重に考慮し、第1の態様の遺伝的構築物における第1のコード配列によってコードされ得るタンパク質のいくつかの好ましい実施形態を作り出した。
【0026】
一実施形態では、第1のコード配列は、PEDFタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。好ましくは、PEDFタンパク質は、ヒトPEDFタンパク質である。好ましくは、ヒトPEDFタンパク質は、次の通り、配列番号10と本明細書で称されるアミノ酸配列(418残基)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
MQALVLLLCIGALLGHSSCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGP
[配列番号10]
好ましくは、この実施形態では、第1のコード配列は、次の通り、配列番号11と本明細書で称されるヌクレオチド配列(1254bp)を含む:
ATGCAGGCCCTGGTGCTACTCCTCTGCATTGGAGCCCTCCTCGGGCACAGCAGCTGCCAGAACCCTGCCAGCCCCCCGGAGGAGGGCTCCCCAGACCCCGACAGCACAGGGGCGCTGGTGGAGGAGGAGGATCCTTTCTTCAAAGTCCCCGTGAACAAGCTGGCAGCGGCTGTCTCCAACTTCGGCTATGACCTGTACCGGGTGCGATCCAGCACGAGCCCCACGACCAACGTGCTCCTGTCTCCTCTCAGTGTGGCCACGGCCCTCTCGGCCCTCTCGCTGGGAGCGGAGCAGCGAACAGAATCCATCATTCACCGGGCTCTCTACTATGACTTGATCAGCAGCCCAGACATCCATGGTACCTATAAGGAGCTCCTTGACACGGTCACTGCCCCCCAGAAGAACCTCAAGAGTGCCTCCCGGATCGTCTTTGAGAAGAAGCTGCGCATAAAATCCAGCTTTGTGGCACCTCTGGAAAAGTCATATGGGACCAGGCCCAGAGTCCTGACGGGCAACCCTCGCTTGGACCTGCAAGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCGCAGATGAAAGGGAAGCTCGCCAGGTCCACAAAGGAAATTCCCGATGAGATCAGCATTCTCCTTCTCGGTGTGGCGCACTTCAAGGGGCAGTGGGTAACAAAGTTTGACTCCAGAAAGACTTCCCTCGAGGATTTCTACTTGGATGAAGAGAGGACCGTGAGGGTCCCCATGATGTCGGACCCTAAGGCTGTTTTACGCTATGGCTTGGATTCAGATCTCAGCTGCAAGATTGCCCAGCTGCCCTTGACCGGAAGCATGAGTATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAAGTGACCCAGAATTTGACCTTGATAGAGGAGAGCCTCACCTCCGAGTTCATTCATGACATAGACCGAGAACTGAAGACCGTGCAGGCGGTCCTCACTGTCCCCAAGCTGAAGCTGAGTTATGAAGGCGAAGTCACCAAGTCCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAATCCTTGTTTGATTCACCAGACTTTAGCAAGATCACAGGCAAACCCATCAAGCTGACTCAGGTGGAACACCGGGCTGGCTTTGAGTGGAACGAGGATGGGGCGGGAACCACCCCCAGCCCAGGGCTGCAGCCTGCCCACCTCACCTTCCCGCTGGACTATCACCTTAACCAGCCTTTCATCTTCGTACTGAGGGACACAGACACAGGGGCCCTTCTCTTCATTGGCAAGATTCTGGACCCCAGGGGCCCC
[配列番号11]
オンライン希少コドン解析ツール(www.jcaj.deおよびhttps://www.genscript.com/tools/rare-codon-analysis)を使用した内在性PEDF 1254ヌクレオチド配列(配列番号11)のコドン解析は、配列が、不十分なコドン適応指数(CAI)(JCAT CAI=0.40およびGenscript CAI=0.78)を表示したことを明らかにした。高発現の導入遺伝子は、理想的には、効率的な遺伝子発現のために0.80~1.00の間のCAIを表示するはずである。したがって、内在性PEDF導入遺伝子内に含有される希少コドンが同定され、発現宿主(すなわち、ヒトの眼)においてより高頻度で使用されるコドンに置換され、よって、コドン最適化された1254配列(JCAT CAI=0.96;Genscript CAI=1.00)を生成した。
【0027】
したがって、別の実施形態では、第1のコード配列は、次の通り、配列番号12と本明細書で称されるヌクレオチド配列(1254bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCAGGCCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACAGCAGCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCC
[配列番号12]
また別の好ましい実施形態では、第1のコード配列は、次の通り、配列番号13と本明細書で称される、改変されたシグナルペプチド配列を含むヌクレオチド配列(1254bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCC
[配列番号13]
したがって、好ましい実施形態では、第1のコード配列は、配列番号11、12もしくは13のうちいずれか1つに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、PEDF受容体アゴニストは、配列番号10に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0028】
第2のコード配列が、抗補体タンパク質をコードすることが認められるであろう。好ましくは、抗補体タンパク質は、補体活性化を中和または減弱することが可能である。さらにより好ましくは、抗補体タンパク質は、補体系の代替経路(AP)を標的とすることが可能である。好ましくは、抗補体タンパク質は、補体系の古典的経路(CP)および/またはレクチン経路(LP)に最小限に影響する。好ましくは、抗補体タンパク質は、補体系の古典的経路(CP)および/またはレクチン経路(LP)を標的としない。
【0029】
好ましくは、抗補体タンパク質は、補体因子C3b、Bbおよび/またはC5を中和することが可能である。したがって、この実施形態では、抗補体タンパク質は、抗C3b、抗Bbおよび/もしくは抗C5抗体、またはその抗原結合性断片である。
【0030】
その抗原結合性断片は、C3bおよび/またはBbに結合する、VH、VL、Fd、Fv、Fab、Fab’、scFv、F(ab’)2およびFc断片からなる群から選択される断片のいずれかを含むかまたはそれからなることができる。抗原結合性断片は、C3bおよび/またはBbエピトープに結合する相補性決定領域(CDR)を含むことができる。
【0031】
さらにより好ましくは、抗補体タンパク質は、単鎖可変断片(SCVF)である。換言すると、この好ましい実施形態では、抗補体タンパク質は、抗C3b単鎖可変断片、抗Bb単鎖可変断片または抗C5単鎖可変断片である。
【0032】
あるいは、別の好ましい実施形態では、抗補体タンパク質は、正常では膜結合型CD55の可溶性形態(sCD55)(時に、崩壊促進因子;DAFとしても知られている)である。好ましくは、抗補体タンパク質は、非膜付着型CD55(sCD55)である。可溶性CD55(DAF)は、補体タンパク質複合体を不安定化し、これにより、この生化学的経路の活性を低減させる。
【0033】
別の好ましい実施形態では、抗補体タンパク質は、補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)である。好ましくは、CFHR1は、補体系活性カスケードを減弱する。
【0034】
別の好ましい実施形態では、抗補体タンパク質は、正常では膜結合型CD46の可溶性形態(sCD46)である。好ましくは、この実施形態では、抗補体タンパク質は、可溶性(非膜会合型)ヒト補体調節タンパク質CD46(sCD46)である。
【0035】
別の好ましい実施形態では、抗補体タンパク質は、補体H因子様タンパク質1(CFHL1)である。CFHL1は、調節ドメインを含むH因子のスプライスバリアントであり、中心的補体成分C3およびそれ以降(beyond)のレベルで補体活性化を阻害する。
【0036】
好ましい一実施形態では、抗C3b単鎖可変断片のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号14、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQSYATLPTFEQGTKVEIKRGGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFSFTSSSVSPGKGLEWVGLIYPYNGFNYYADSVKGRFTISADTSLQMNSLRAEDTAVYYCARNALYGSGGYYAMDYWGQGTLVTVSS
[配列番号14]
好ましい実施形態では、抗C3b単鎖可変断片をコードする核酸配列(726bp)は、次の通り、配列番号15、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GACATCCAGATGACCCAGAGCCCCAGCAGCCTGAGCGCCAGCGTGGGCGACCGCGTGACCATCACCTGCCGCGCCAGCCAGGACGTAAGCACCGCCGTGGCCTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCAAGGCCCCCAAGCTGCTGATCTACAGCGCCAGCTTCCTGTACAGCGGCGTGCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGCAGCCCGAGGACTTCGCCACCTACTACTGCCAGCAGAGCTACGCCACCCTGCCCACCTTCGAGCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGAGGTGCAGCTGGTGGAGAGCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCAGCCTGCGCCTGAGCTGCGCCGCCAGCGGCTTCAGCTTCACCAGCAGCAGCGTGAGCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGGCCTGATCTACCCCTACAACGGCTTCAACTACTACGCCGACAGCGTGAAGGGCCGCTTCACCATCAGCGCCGACACCAGCCTGCAGATGAACAGCCTGCGCGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCAACGCCCTGTACGGCAGCGGCGGCTACTACGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGAGCAGC
[配列番号15]
別の実施形態では、抗Bb単鎖可変断片のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号16、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
DVQITQSPSYLAASPGETITINCRASKSISKYLAWYQDKPGKTNKLLIYSGSTLQSGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAMYYCQQHDEYPWTFGGGTKLEIKRGGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELAKPGASVRMSCKASGYTFTNYWIHWVKQRPGQGLEWIGYINPNTGYNDYNQKFKDKATLTADKSSSTVYMQLSSLTSEDSAVYYCARGGQLGLRRAMDYWGQGTSVTVSS
[配列番号16]
好ましい実施形態では、抗Bb単鎖可変断片をコードする核酸配列(750bp)は、次の通り、配列番号17、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GACGTGCAGATCACCCAGAGCCCCAGCTACCTGGCCGCCAGCCCCGGCGAGACCATCACCATCAACTGCCGCGCCAGCAAGAGCATCAGCAAGTACCTGGCCTGGTACCAGGACAAGCCCGGCAAGACCAACAAGCTGCTGATCTACAGCGGCAGCACCCTGCAGAGCGGCATCCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGGAGCCCGAGGACTTCGCCATGTACTACTGCCAGCAGCACGACGAGTACCCCTGGACCTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCCAGGTGCAGCTGCAGCAGAGCGGCGCCGAGCTGGCCAAGCCCGGCGCCAGCGTGCGCATGAGCTGCAAGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAACTACTGGATCCACTGGGTGAAGCAGCGCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCTACATCAACCCCAACACCGGCTACAACGACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACCCTGACCGCCGACAAGAGCAGCAGCACCGTGTACATGCAGCTGAGCAGCCTGACCAGCGAGGACAGCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCGGCGGCCAGCTGGGCCTGCGCCGCGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCAGCGTGACCGTGAGCAGC
[配列番号17]
別の実施形態では、正常では細胞膜結合型CD55の可溶性形態(sCD55、時に、崩壊促進因子;DAFとしても知られている)のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号18、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
DCGLPPDVPNAQPALEGRTSFPEDTVITYKCEESFVKIPGEKDSVICLKGSQWSDIEEFCNRSCEVPTRLNSASLKQPYITQNYFPVGTVVEYECRPGYRREPSLSPKLTCLQNLKWSTAVEFCKKKSCPNPGEIRNGQIDVPGGILFGATISFSCNTGYKLFGSTSSFCLISGSSVQWSDPLPECREIYCPAPPQIDNGIIQGERDHYGYRQSVTYACNKGFTMIGEHSIYCTVNNDEGEWSGPPPECRGKSLTSKVPPTVQKPTTVNVPTTEVSPTSQKTTTKTTTPNAQATRSTPVSRTTKHFHETTPNKGSGTTSG
[配列番号18]
好ましい実施形態では、正常では細胞膜結合型CD55の可溶性形態(sCD55、時に、崩壊促進因子;DAFとしても知られている)をコードする核酸配列(960bp)は、次の通り、配列番号19、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GACTGCGGCCTGCCCCCCGACGTGCCCAACGCCCAGCCCGCCCTGGAGGGCCGCACCAGCTTCCCCGAGGACACCGTGATCACCTACAAGTGCGAGGAGAGCTTCGTGAAGATCCCCGGCGAGAAGGACAGCGTGATCTGCCTGAAGGGCAGCCAGTGGAGCGACATCGAGGAGTTCTGCAACCGCAGCTGCGAGGTGCCCACCCGCCTGAACAGCGCCAGCCTGAAGCAGCCCTACATCACCCAGAACTACTTCCCCGTGGGCACCGTGGTGGAGTACGAGTGCCGCCCCGGCTACCGCCGCGAGCCCAGCCTGAGCCCCAAGCTGACCTGCCTGCAGAACCTGAAGTGGAGCACCGCCGTGGAGTTCTGCAAGAAGAAGAGCTGCCCCAACCCCGGCGAGATCCGCAACGGCCAGATCGACGTGCCCGGCGGCATCCTGTTCGGCGCCACCATCAGCTTCAGCTGCAACACCGGCTACAAGCTGTTCGGCAGCACCAGCAGCTTCTGCCTGATCAGCGGCAGCAGCGTGCAGTGGAGCGACCCCCTGCCCGAGTGCCGCGAGATCTACTGCCCCGCCCCCCCCCAGATCGACAACGGCATCATCCAGGGCGAGCGCGACCACTACGGCTACCGCCAGAGCGTGACCTACGCCTGCAACAAGGGCTTCACCATGATCGGCGAGCACAGCATCTACTGCACCGTGAACAACGACGAGGGCGAGTGGAGCGGCCCCCCCCCCGAGTGCCGAGGCAAGAGCCTGACCAGCAAGGTGCCCCCCACCGTGCAGAAGCCCACCACCGTGAACGTGCCCACCACCGAGGTGAGCCCCACCAGCCAGAAGACCACCACCAAGACCACCACCCCCAACGCCCAGGCCACCCGCAGCACCCCCGTGAGCCGCACCACCAAGCACTTCCACGAGACCACCCCCAACAAGGGCAGCGGCACCACCAGCGGC
[配列番号19]
さらなる実施形態では、ヒト補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号20、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
EATFCDFPKINHGILYDEEKYKPFSQVPTGEVFYYSCEYNFVSPSKSFWTRITCTEEGWSPTPKCLRLCFFPFVENGHSESSGQTHLEGDTVQIICNTGYRLQNNENNISCVERGWSTPPKCRSTDTSCVNPPTVQNAHILSRQMSKYPSGERVRYECRSPYEMFGDEEVMCLNGNWTEPPQCKDSTGKCGPPPPIDNGDITSFPLSVYAPASSVEYQCQNLYQLEGNKRITCRNGQWSEPPKCLHPCVISREIMENYNIALRWTAKQKLYLRTGESAEFVCKRGYRLSSRSHTLRTTCWDGKLEYPTCAKR
[配列番号20]
好ましい実施形態では、ヒト補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)をコードする核酸配列(936bp)は、次の通り、配列番号21、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GAAGCAACATTTTGTGATTTTCCAAAAATAAACCATGGAATTCTATATGATGAAGAAAAATATAAGCCATTTTCCCAGGTTCCTACAGGGGAAGTTTTCTATTACTCCTGTGAATATAATTTTGTGTCTCCTTCAAAATCATTTTGGACTCGCATAACATGCACAGAAGAAGGATGGTCACCAACACCAAAGTGTCTCAGACTGTGTTTCTTTCCTTTTGTGGAAAATGGTCATTCTGAATCTTCAGGACAAACACATCTGGAAGGTGATACTGTGCAAATTATTTGCAACACAGGATACAGACTTCAAAACAATGAGAACAACATTTCATGTGTAGAACGGGGCTGGTCCACCCCTCCCAAATGCAGGTCCACTGACACTTCCTGTGTGAATCCGCCCACAGTACAAAATGCTCATATACTGTCGAGACAGATGAGTAAATATCCATCTGGTGAGAGAGTACGTTATGAATGTAGGAGCCCTTATGAAATGTTTGGGGATGAAGAAGTGATGTGTTTAAATGGAAACTGGACAGAACCACCTCAATGCAAAGATTCTACGGGAAAATGTGGGCCCCCTCCACCTATTGACAATGGGGACATTACTTCATTCCCGTTGTCAGTATATGCTCCAGCTTCATCAGTTGAGTACCAATGCCAGAACTTGTATCAACTTGAGGGTAACAAGCGAATAACATGTAGAAATGGACAATGGTCAGAACCACCAAAATGCTTACATCCGTGTGTAATATCCCGAGAAATTATGGAAAATTATAACATAGCATTAAGGTGGACAGCCAAACAGAAGCTTTATTTGAGAACAGGTGAATCAGCTGAATTTGTGTGTAAACGGGGATATCGTCTTTCATCACGTTCTCACACATTGCGAACAACATGTTGGGATGGGAAACTGGAGTATCCAACTTGTGCAAAAAGA
[配列番号21]
別の実施形態では、ヒト補体H因子関連タンパク質-1(CFHR1)をコードするコドン最適化された核酸配列(936bp)は、次の通り、配列番号22、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GAGGCCACCTTCTGCGACTTCCCCAAGATCAACCACGGCATCCTGTACGACGAGGAGAAGTACAAGCCCTTCAGCCAGGTGCCCACCGGCGAGGTGTTCTACTACAGCTGCGAGTACAACTTCGTGAGCCCCAGCAAGAGCTTCTGGACCCGCATCACCTGCACCGAGGAGGGCTGGAGCCCCACCCCCAAGTGCCTGCGCCTGTGCTTCTTCCCCTTCGTGGAGAACGGCCACAGCGAGAGCAGCGGCCAGACCCACCTGGAGGGCGACACCGTGCAGATCATCTGCAACACCGGCTACCGCCTGCAGAACAACGAGAACAACATCAGCTGCGTGGAGCGCGGCTGGAGCACCCCCCCCAAGTGCCGCAGCACCGACACCAGCTGCGTGAACCCCCCCACCGTGCAGAACGCCCACATCCTGAGCCGCCAGATGAGCAAGTACCCCAGCGGCGAGCGCGTGCGCTACGAGTGCCGCAGCCCCTACGAGATGTTCGGCGACGAGGAGGTGATGTGCCTGAACGGCAACTGGACCGAGCCCCCCCAGTGCAAGGACAGCACCGGCAAGTGCGGCCCCCCCCCCCCCATCGACAACGGCGACATCACCAGCTTCCCCCTGAGCGTGTACGCCCCCGCCAGCAGCGTGGAGTACCAGTGCCAGAACCTGTACCAGCTGGAGGGCAACAAGCGCATCACCTGCCGCAACGGCCAGTGGAGCGAGCCCCCCAAGTGCCTGCACCCCTGCGTGATCAGCCGCGAGATCATGGAGAACTACAACATCGCCCTGCGCTGGACCGCCAAGCAGAAGCTGTACCTGCGCACCGGCGAGAGCGCCGAGTTCGTGTGCAAGCGCGGCTACCGCCTGAGCAGCCGCAGCCACACCCTGCGCACCACCTGCTGGGACGGCAAGCTGGAGTACCCCACCTGCGCCAAGCGC
[配列番号22]
さらなる実施形態では、正常では細胞膜結合型CD46の可溶性形態(sCD46)のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号23、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
CEEPPTFEAMELIGKPKPYYEIGERVDYKCKKGYFYIPPLATHTICDRNHTWLPVSDDACYRETCPYIRDPLNGQAVPANGTYEFGYQMHFICNEGYYLIGEEILYCELKGSVAIWSGKPPICEKVLCTPPPKIKNGKHTFSEVEVFEYLDAVTYSCDPAPGPDPFSLIGESTIYCGDNSVWSRAAPECKVVKCRFPVVENGKQISGFGKKFYYKATVMFECDKGFYLDGSDTIVCDSNSTWDPPVPKCLKVLPPSSTKPPALSHSVSTSSTTKSPASSASGPRPTYKPPVSNYPGYPKPEEGILDSLDV
[配列番号23]
好ましい実施形態では、正常では細胞膜結合型CD46の可溶性形態(sCD46)をコードする核酸配列(930bp)は、次の通り、配列番号24、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
TGCGAGGAGCCCCCCACCTTCGAGGCCATGGAGCTGATCGGCAAGCCCAAGCCCTACTACGAGATCGGCGAGCGCGTGGACTACAAGTGCAAGAAGGGCTACTTCTACATCCCCCCCCTGGCCACCCACACCATCTGCGACCGCAACCACACCTGGCTGCCCGTGAGCGACGACGCCTGCTACCGCGAGACCTGCCCCTACATCCGCGACCCCCTGAACGGCCAGGCCGTGCCCGCCAACGGCACCTACGAGTTCGGCTACCAGATGCACTTCATCTGCAACGAGGGCTACTACCTGATCGGCGAGGAGATCCTGTACTGCGAGCTGAAGGGCAGCGTGGCCATCTGGAGCGGCAAGCCCCCCATCTGCGAGAAGGTGCTGTGCACCCCCCCCCCCAAGATCAAGAACGGCAAGCACACCTTCAGCGAGGTGGAGGTGTTCGAGTACCTGGACGCCGTGACCTACAGCTGCGACCCCGCCCCCGGCCCCGACCCCTTCAGCCTGATCGGCGAGAGCACCATCTACTGCGGCGACAACAGCGTGTGGAGCCGCGCCGCCCCCGAGTGCAAGGTGGTGAAGTGCCGCTTCCCCGTGGTGGAGAACGGCAAGCAGATCAGCGGCTTCGGCAAGAAGTTCTACTACAAGGCCACCGTGATGTTCGAGTGCGACAAGGGCTTCTACCTGGACGGCAGCGACACCATCGTGTGCGACAGCAACAGCACCTGGGACCCCCCCGTGCCCAAGTGCCTGAAGGTGCTGCCCCCCAGCAGCACCAAGCCCCCCGCCCTGAGCCACAGCGTGAGCACCAGCAGCACCACCAAGAGCCCCGCCAGCAGCGCCAGCGGCCCCCGCCCCACCTACAAGCCCCCCGTGAGCAACTACCCCGGCTACCCCAAGCCCGAGGAGGGCATCCTGGACAGCCTGGACGTG
[配列番号24]
好ましい実施形態では、CFHL1のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号80、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
EDCNELPPRRNTEILTGSWSDQTYPEGTQAIYKCRPGYRSLGNVIMVCRKGEWVALNPLRKCQKRPCGHPGDTPFGTFTLTGGNVFEYGVKAVYTCNEGYQLLGEINYRECDTDGWTNDIPICEVVKCLPVTAPENGKIVSSAMEPDREYHFGQAVRFVCNSGYKIEGDEEMHCSDDGFWSKEKPKCVEISCKSPDVINGSPISQKIIYKENERFQYKCNMGYEYSERGDAVCTESGWRPLPSCEEKSCDNPYIPNGDYSPLRIKHRTGDEITYQCRNGFYPATRGNTAKCTSTGWIPAPRCTLKPCDYPDIKHGGLYHENMRRPYFPVAVGKYYSYYCDEHFETPSGSYWDHIHCTQDGWSPAVPCLRKCYFPYLENGYNQNYGRKFVQGKSIDVACHPGYALPKAQTTVTCMENGWSPTPRCIR
[配列番号80]
好ましい実施形態では、CFHL1をコードする核酸配列(1278bp)は、次の通り、配列番号81、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GAGGACTGCAACGAGCTGCCCCCCCGCCGCAACACCGAGATCCTGACCGGCAGCTGGAGCGACCAGACCTACCCCGAGGGCACCCAGGCCATCTACAAGTGCCGCCCCGGCTACCGCAGCCTGGGCAACGTGATCATGGTGTGCCGCAAGGGCGAGTGGGTGGCCCTGAACCCCCTGCGCAAGTGCCAGAAGCGCCCCTGCGGCCACCCCGGCGACACCCCCTTCGGCACCTTCACCCTGACCGGCGGCAACGTGTTCGAGTACGGCGTGAAGGCCGTGTACACCTGCAACGAGGGCTACCAGCTGCTGGGCGAGATCAACTACCGCGAGTGCGACACCGACGGCTGGACCAACGACATCCCCATCTGCGAGGTGGTGAAGTGCCTGCCCGTGACCGCCCCCGAGAACGGCAAGATCGTGAGCAGCGCCATGGAGCCCGACCGCGAGTACCACTTCGGCCAGGCCGTGCGCTTCGTGTGCAACAGCGGCTACAAGATCGAGGGCGACGAGGAGATGCACTGCAGCGACGACGGCTTCTGGAGCAAGGAGAAGCCCAAGTGCGTGGAGATCAGCTGCAAGAGCCCCGACGTGATCAACGGCAGCCCCATCAGCCAGAAGATCATCTACAAGGAGAACGAGCGCTTCCAGTACAAGTGCAACATGGGCTACGAGTACAGCGAGCGCGGCGACGCCGTGTGCACCGAGAGCGGCTGGCGCCCCCTGCCCAGCTGCGAGGAGAAGAGCTGCGACAACCCCTACATCCCCAACGGCGACTACAGCCCCCTGCGCATCAAGCACCGCACCGGCGACGAGATCACCTACCAGTGCCGCAACGGCTTCTACCCCGCCACCCGGGGCAACACCGCCAAGTGCACCAGCACCGGCTGGATCCCCGCCCCCCGCTGCACCCTGAAGCCCTGCGACTACCCCGACATCAAGCACGGCGGCCTGTACCACGAGAACATGCGCCGCCCCTACTTCCCCGTGGCCGTGGGCAAGTACTACAGCTACTACTGCGACGAGCACTTCGAGACCCCCAGCGGCAGCTACTGGGACCACATCCACTGCACCCAGGACGGCTGGAGCCCCGCCGTGCCCTGCCTGCGCAAGTGCTACTTCCCCTACCTGGAGAACGGCTACAACCAGAACTACGGCCGCAAGTTCGTGCAGGGCAAGAGCATCGACGTGGCCTGCCACCCCGGCTACGCCCTGCCCAAGGCCCAGACCACCGTGACCTGCATGGAGAACGGCTGGAGCCCCACCCCCCGCTGCATCCGC
[配列番号81]
好ましい実施形態では、抗C5単鎖可変断片のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号82、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQSINNQLSWYQQKPGKAPKLLIYYASTLASGYPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQGSYYSGGWDYGFGQGTKVEIKRGGGGGSGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFSFSGRYWIQWVRQAPGKGLEWVASVWPGITGTNYANWAKGRFTISRDDSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREPVAWGGGLDLWGQGTLVTVSS
[配列番号82]
好ましい実施形態では、抗C5単鎖可変断片をコードする核酸配列(759bp)は、次の通り、配列番号83、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
GACATCCAGATGACCCAGAGCCCCAGCAGCCTGAGCGCCAGCGTGGGCGACCGCGTGACCATCACCTGCCAGGCCAGCCAGAGCATCAACAACCAGCTGAGCTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCAAGGCCCCCAAGCTGCTGATCTACTACGCCAGCACCCTGGCCAGCGGCTACCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGCAGCCCGAGGACTTCGCCACCTACTACTGCCAGGGCAGCTACTACAGCGGCGGCTGGGACTACGGCTTCGGCCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGAGGTGCAGCTGGTGGAGAGCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCAGCCTGCGCCTGAGCTGCGCCGCCAGCGGCTTCAGCTTCAGCGGCCGCTACTGGATCCAGTGGGTGCGCCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGCCAGCGTGTGGCCCGGCATCACCGGCACCAACTACGCCAACTGGGCCAAGGGCCGCTTCACCATCAGCCGCGACGACAGCAAGAACACCCTGTACCTGCAGATGAACAGCCTGCGCGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCGAGCCCGTGGCCTGGGGCGGCGGCCTGGACCTGTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGAGCAGCTGA
[配列番号83]
したがって、好ましい実施形態では、第2のコード配列は、配列番号15、17、19、21、22、24、81もしくは83のうちいずれか1つに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、抗補体タンパク質は、配列番号14、16、18、20、23、80もしくは82に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0037】
科学文献に発表されている2種以上の遺伝子を発現する多くの遺伝子構築物は、(i)2種以上の遺伝子の発現を別々に駆動するためのデュアルプロモーター、または(ii)組換えウイルスベクター内の単一のプロモーターによって駆動される単一の転写物からの遺伝子の翻訳を可能にするための、脳心筋炎ウイルス(EMCV)由来のもの等、遺伝子を連結するための配列内リボソーム進入部位(IRES)のいずれかを有する。しかし、IRES依存性翻訳の効率は、異なる細胞および組織において劇的に変動し、IRES依存性翻訳は、キャップ(cap)依存性翻訳よりも有意に低くなり得、発現カセットの1位(すなわち、5’終端)にある遺伝子と比較して、IRESの下流の遺伝子のより低い発現が生じることが多いことを意味する。さらに、rAAVベクターの限られたコード容量(一般に<5kb)は、デュアルプロモーターおよび/またはIRESリンカー(これに関して、EMCV IRESは、553ヌクレオチドの長さである)を使用した、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質のコード配列等の大きい遺伝子/ORFの取込みを防止する。
【0038】
したがって、好ましい実施形態では、遺伝的構築物は、第1および第2のコード配列の間に配置されたスペーサー配列を含む。例えば、スペーサー配列(v2A)が第1および第2のコード配列の間に配置されている、
図3を参照されたい。このスペーサー配列は、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質を別々の分子として産生するように構成されたペプチドスペーサーをコードする。スペーサーが、直線的リボソーム配列転写をスキップして、別々の分子またはペプチドを産生するように構成されているため、これが可能となる。別々の分子に活性があることが認められるであろう。
【0039】
好ましくは、スペーサー配列は、ウイルスペプチドスペーサー配列、最も好ましくは、ウイルス-2Aペプチドスペーサー配列を含みこれをコードする。一実施形態では、このウイルス-2Aペプチドスペーサー配列は、F2A、E2A、T2AまたはP2A配列を含む。
【0040】
好ましくは、ウイルス-2Aペプチド配列は、第1のコード配列を第2のコード配列に接続する。これは、構築物が、様々なベクターにおける発現に伴い生じるサイズ制限を克服することを可能にし、第1の態様の構築物によってコードされる全てのペプチドの発現が、単一のmRNA転写物として単一のプロモーターの制御下で生じることを可能にする。
【0041】
よって、一実施形態では、PEDF受容体アゴニスト、ウイルス-2Aペプチドおよび抗補体タンパク質の配列をコードする単一のmRNA転写物の転写後に、翻訳スキッピングが、ウイルス-2Aペプチドの末端グリシン-プロリンの間のウイルス-2Aペプチド配列において生じることができる。この翻訳スキッピングは、これにより、2個のタンパク質、すなわち、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質を生成するであろう(
図3を参照)。
【0042】
本発明者らは、スペーサー配列の4種の実施形態を生成した。本明細書に記載されている全ての実施形態に共通するペプチドスペーサー配列の重要なセクションの1つは、C末端である。
【0043】
一実施形態では、ペプチドスペーサー配列は、P2Aである。好ましくは、P2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号25と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
ATNFSLLKQAGDVEENPGP
[配列番号25]
好ましくは、ペプチドスペーサー配列の消化または切断部位は、配列番号25における末端グリシンおよび終端プロリンの間に配置される。
【0044】
この第1の実施形態では、P2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号26と本明細書で称されるヌクレオチド配列(57bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
GCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCC
[配列番号26]
第2の実施形態では、ペプチドスペーサー配列は、E2Aである。好ましくは、E2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号27と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
QCTNYALLKLAGDVESNPGP
[配列番号27]
好ましくは、ペプチドスペーサー配列の消化または切断部位は、配列番号27における末端グリシンおよび終端プロリンの間に配置される。
【0045】
この第2の実施形態では、E2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号28と本明細書で称されるヌクレオチド配列(60bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
CAGTGCACCAACTACGCCCTGCTGAAGCTGGCCGGCGACGTGGAGAGCAACCCCGGCCCC
[配列番号28]
第3の実施形態では、ペプチドスペーサー配列は、T2Aである。好ましくは、T2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号29と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
EGRGSLLTCGDVEENPGP
[配列番号29]
好ましくは、ペプチドスペーサー配列の消化または切断部位は、配列番号29における末端グリシンおよび終端プロリンの間に配置される。
【0046】
この第3の実施形態では、T2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号30と本明細書で称されるヌクレオチド配列(54bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
GAGGGCCGCGGCAGCCTGCTGACCTGCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCC
[配列番号30]
第4の好ましい実施形態では、ペプチドスペーサー配列は、F2Aである。好ましくは、F2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号31と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
VKQTLNFDLLKLAGDVESNPGP
[配列番号31]
好ましくは、ペプチドスペーサー配列の消化または切断部位は、配列番号31における末端グリシンおよび終端プロリンの間に配置される。
【0047】
この第4の実施形態では、F2Aペプチドスペーサー配列は、次の通り、配列番号32と本明細書で称されるヌクレオチド配列(66bp)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
GTGAAGCAGACCCTGAACTTCGACCTGCTGAAGCTGGCCGGCGACGTGGAGAGCAACCCCGGCCCC
[配列番号32]
したがって、好ましい一実施形態では、ペプチドスペーサー配列は、配列番号26、28、30もしくは32のうちいずれか1つに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、ペプチドスペーサー配列は、配列番号25、27、29もしくは31に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0048】
翻訳スキッピングの後に、ウイルス-2Aペプチド配列は、上流タンパク質(PEDF受容体アゴニスト等)のC末端に融合されたままであり、一方、プロリンは、下流タンパク質(抗補体タンパク質等)のN末端に融合されたままである。これは、免疫原性リスクを課し、PEDF受容体における細胞内シグナル伝達能力に潜在的に干渉し得る。したがって、本発明者らは、コードされたタンパク質(すなわち、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質)の両方から残っているウイルス-2Aペプチド配列が除去されるように、ウイルス-2Aペプチド配列の直接上流に酵素切断コード配列を導入した。酵素切断部位の導入は、酵素フューリンの場合は分泌タンパク質の放出に先立ち細胞内で、またはマトリックス金属タンパク質(metalloprotein)-2(MMP-2)もしくはレニンのための酵素認識部位の場合は標的(網膜)細胞からタンパク質が分泌された直後に、ウイルス-2Aペプチドを除去する効果を有する。
【0049】
したがって、一実施形態では、構築物は、ウイルス-2A除去配列をさらに含む。好ましくは、ウイルス-2A除去配列は、ウイルス-2A配列の5’に配置される。好ましくは、ウイルス-2A除去配列は、トリペプチドグリシン-セリン-グリシン配列(G-S-G)を含むリンカー配列によって、ウイルス-2A配列から分離されている。
【0050】
本発明者らは、タンパク質のC末端からウイルス-2Aペプチド配列を酵素的に除去するために、フューリン認識配列を導入した。したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、フューリン認識配列である。
【0051】
現在、フューリン認識配列は、2位に必要に応じた非塩基性アミノ酸を有する、3または4個の塩基性アミノ酸(アルギニンまたはリジン)を含むと一般に認識されており、最後の塩基性アミノ酸の後で酵素フューリンによって切断される。しかし、様々なプラスミド構築物を使用して、本発明者らは、この塩基性フューリン認識配列が、必ずしも酵素活性およびウイルス-2A配列の分離をもたらすとは限らないことを決定した。そのようなものとして、本発明者らは、本発明の遺伝的構築物における使用のための好ましいフューリン認識配列を生成した。
【0052】
したがって、好ましい実施形態では、遺伝的構築物は、次の通り、配列番号33と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードするウイルス-2A除去配列を含み、配列中:B=塩基性アミノ酸、X=親水性アミノ酸およびS=セリンである:
BB(X)BBS
[配列番号33]
好ましくは、親水性アミノ酸(X)は、セリン(S)またはスレオニン(T)のいずれかである。したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、配列番号33に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0053】
一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号34と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
RRSKRSGSG
[配列番号34]
この第1の実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号35と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
CGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGC
[配列番号35]
第2の実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号36と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
RRTKRSGSG
[配列番号36]
この第2の実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号37と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
CGCCGCACCAAGCGCAGCGGCAGCGGC
[配列番号37]
したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、配列番号35もしくは37のいずれかに実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、ウイルス-2A除去配列は、配列番号34もしくは36に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0054】
あるいは、別の実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、ゼラチナーゼMMP-2認識配列である。好ましくは、この実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、アミノ酸配列GPQGIAGQ[配列番号74]、GPLGIAGA[配列番号75]もしくはGPQGLLGQ[配列番号76]、またはその断片もしくはバリアントをコードする。切断は、好ましくは、第2のグリシン残基の後に生じる。
【0055】
本発明者らは、ゼラチナーゼMMP-2認識配列およびトリペプチドGSGリンカー配列を含む、配列番号38と本明細書で称される好ましいアミノ酸配列を生成した。
【0056】
したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号38と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
GPQGIAGQGSG
[配列番号38]
この実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号39と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
GGCCCCCTGGGCATCGCCGGCCAGGGCAGCGGC
[配列番号39]
したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、配列番号39に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、ウイルス-2A除去配列は、配列番号38に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0057】
あるいは、別の実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、レニン認識配列である。好ましくは、この実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、アミノ酸配列HPFHLVYS[配列番号77]もしくはHPFHLLVYS[配列番号78]、またはその断片もしくはバリアントをコードする。切断は、好ましくは、ロイシン残基(複数可)の後に生じる。
【0058】
本発明者らは、レニン認識配列およびトリペプチドGSGリンカー配列を含む、配列番号40と本明細書で称される好ましいアミノ酸配列を生成した。
【0059】
したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号40と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
HPFHLLVYSGSG
[配列番号40]
この実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、次の通り、配列番号41と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
CGCCCCTTCCACCTGCTGGTCATCCACGGCAGCGGC
[配列番号41]
したがって、一実施形態では、ウイルス-2A除去配列は、配列番号41に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、ウイルス-2A除去配列は、配列番号40に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0060】
図2に例証される通り、発現カセットは、肝炎ウイルス転写後調節エレメント(WPRE)をコードする配列、ポリAテールをコードする配列、ならびに左および右側の逆位末端反復配列(ITR)をさらに含む。好ましくは、遺伝的構築物は、導入遺伝子、すなわち、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質の発現を増強する、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHP)転写後調節エレメント(WPRE)をコードするヌクレオチド配列を含む。好ましくは、WPREコード配列は、導入遺伝子コード配列の3’に配置される。
【0061】
ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節エレメント(WPRE)の一実施形態は、ガンマ-アルファ-ベータエレメントを含む592ヌクレオチド長であり、次の通り、配列番号42と本明細書で称される:
AATCAACCTCTGGATTACAAAATTTGTGAAAGATTGACTGGTATTCTTAACTATGTTGCTCCTTTTACGCTATGTGGATACGCTGCTTTAATGCCTTTGTATCATGCTATTGCTTCCCGTATGGCTTTCATTTTCTCCTCCTTGTATAAATCCTGGTTGCTGTCTCTTTATGAGGAGTTGTGGCCCGTTGTCAGGCAACGTGGCGTGGTGTGCACTGTGTTTGCTGACGCAACCCCCACTGGTTGGGGCATTGCCACCACCTGTCAGCTCCTTTCCGGGACTTTCGCTTTCCCCCTCCCTATTGCCACGGCGGAACTCATCGCCGCCTGCCTTGCCCGCTGCTGGACAGGGGCTCGGCTGTTGGGCACTGACAATTCCGTGGTGTTGTCGGGGAAGCTGACGTCCTTTCCATGGCTGCTCGCCTGTGTTGCCACCTGGATTCTGCGCGGGACGTCCTTCTGCTACGTCCCTTCGGCCCTCAATCCAGCGGACCTTCCTTCCCGCGGCCTGCTGCCGGCTCTGCGGCCTCTTCCGCGTCTTCGCCTTCGCCCTCAGACGAGTCGGATCTCCCTTTGGGCCGCCTCCCCGCCTG
[配列番号42]
好ましくは、WPREは、配列番号42に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0062】
しかし、好ましい実施形態では、β-エレメントの欠失により247ヌクレオチド長であり、次の通り、配列番号43と本明細書で称される、トランケート型WPREが使用される:
AATCAACCTCTGGATTACAAAATTTGTGAAAGATTGACTGGTATTCTTAACTATGTTGCTCCTTTTACGCTATGTGGATACGCTGCTTTAATGCCTTTGTATCATGCTATTGCTTCCCGTATGGCTTTCATTTTCTCCTCCTTGTATAAATCCTGGTTAGTTCTTGCCACGGCGGAACTCATCGCCGCCTGCCTTGCCCGCTGCTGGACAGGGGCTCGGCTGTTGGGCACTGACAATTCCGTGGTGT
[配列番号43]
好ましくは、したがって、トランケート型WPREは、配列番号43に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0063】
有利には、構築物において使用されるトランケート型WPRE配列は、導入遺伝子発現にマイナスの影響を与えることなく、合計で約300ヌクレオチドを省く。好ましくは、したがって、WPREは、配列番号43に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0064】
好ましくは、遺伝的構築物は、ポリAテールをコードするヌクレオチド配列を含む。好ましくは、ポリAテールコード配列は、導入遺伝子コード配列の3’に、好ましくは、WPREコード配列の3’に配置される。ポリAテールは、mRNAの核外移行、翻訳および安定性に重要である。テールは、経時的に短縮され、十分に短くなると、mRNAは、酵素的に分解される。
【0065】
好ましくは、ポリAテールは、サルウイルス-40ポリA 224ヌクレオチド配列を含む。ポリAテールの一実施形態は、次の通り、配列番号44と本明細書で称される:
AGCAGACATGATAAGATACATTGATGAGTTTGGACAAACCACAACTAGAATGCAGTGAAAAAAATGCTTTATTTGTGAAATTTGTGATGCTATTGCTTTATTTGTAACCATTATAAGCTGCAATAAACAAGTTAACAACAACAATTGCATTCATTTTATGTTTCAGGTTCAGGGGGAGGTGTGGGAGGTTTTTTAAAGCAAGTAAAACCTCTACAAATGTGGTA
[配列番号44]
別の実施形態では、ポリAテールは、次の通り、配列番号45と本明細書で称される、169ヌクレオチド配列ポリA成分を含む:
TTCGAGCAACTTGTTTATTGCAGCTTATAATGGTTACAAATAAAGCAATAGCATCACAAATTTCACAAATAAAGCATTTTTTTCACTGCATTCTAGTTGTGGTTTGTCCAAACTCATCAATGTATCTTATCATGTCTGGATCGTCTAGCATCGAAGATCCCCCGATCTG
[配列番号45]
さらなる実施形態では、ポリAテールは、次の通り、配列番号84と本明細書で称される、ウシ成長ホルモンポリA 225ヌクレオチド配列を含む:
CTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGATGCGGTGGGCTCTATGG
[配列番号84]
好ましくは、したがって、ポリAテールは、配列番号44、45もしくは84に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0066】
好ましくは、遺伝的構築物は、左および/または右逆位末端反復配列(ITR)を含む。好ましくは、各ITRは、構築物の5’および/または3’終端に配置される。ITRは、ウイルス(例えば、AAVまたはレンチウイルス)血清型に特異的であり得、その二次構造においてヘアピンループを形成する限りにおいて、いかなる配列となることもできる。
【0067】
ITRの一実施形態(市販の組換えAAVゲノムプラスミドから得られる左ITR配列)のDNA配列は、次の通り、配列番号46として本明細書で表される:
CGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGCCCGGGCAAAGCCCGGGCGTCGGGCGACCTTTGGTCGCCCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGAGTGGCCAACTCCATCACTAGGGGTTCCTTG
[配列番号46]
ITRの別の実施形態(市販の組換えAAVゲノムプラスミドから得られる右ITR配列)のDNA配列は、次の通り、配列番号47として本明細書で表される:
AGGAACCCCTAGTGATGGAGTTGGCCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGC
[配列番号47]
好ましくは、左および/または右逆位末端反復は、配列番号46もしくは47に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0068】
近年、プロモーターおよび遺伝子の間に位置する非コードイントロン(プロモーターの3’終端および遺伝子の5’終端の隣)が、mRNA蓄積を介して、ある特定のゲノム配列における遺伝子発現を容易にすることができることが発見された[59、60]。したがって、ウイルスベクターの遺伝的構築物へのイントロンの包含は、構成的または調節型プロモーターと組み合わせて使用された場合に、より優れた導入遺伝子発現および成熟タンパク質のその後の生成を容易にすることができる。
【0069】
したがって、一実施形態では、遺伝的構築物は、非コードイントロンを含む。好ましくは、非コードイントロンは、プロモーターおよび第1のコード配列の間に位置する。換言すると、非コードイントロンは、プロモーターの3’かつ第1のコード配列の5’に配置される。
【0070】
一実施形態では、非コードイントロンは、次の通り、配列番号48と本明細書で称されるマウス微小ウイルス(MVM)小(121bp)イントロン[61]である:
AGGTACGATGGCGCCTCCAGCTAAAAGAGCTAAAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGG
[配列番号48]
別の実施形態では、非コードイントロンは、次の通り、配列番号49と本明細書で称される、ヒトβ-グロビン遺伝子の第1のイントロンの5’-ドナー部位、ならびに免疫グロブリン遺伝子重鎖可変領域のイントロン由来の分枝および3’-アクセプター部位由来の配列(133bp)である:
GTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAG
[配列番号49]
別の実施形態では、非コードイントロンは、次の通り、配列番号50と本明細書で称される、ウサギβ-グロブリン遺伝子1のスプライスアクセプターの5’および3’ヌクレオチド成分の融合(210bp)である:
GTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCGCTTGGTTTAATGACGGCTTGTTTCTTTTCTGTGGCTGCGTGAAAGCCTTGAGGGGCTCCGGGAGGCTAGAGCCTCTGCTAACCATGTTCATGCCTTCTTCTTTTTCCTACAGCTCCTGGGCAACGTGCTGGTTATTGTGCTGTCTCATCATTTTGGCAAAGAATTC
[配列番号50]
したがって、好ましくは、非コードイントロンは、配列番号48、49もしくは50に実質的に示される核酸配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0071】
遺伝的構築物によってコードされるポリペプチドの正しいフォールディング、標的細胞からのPEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質の細胞内輸送および分泌を可能にするために、これらのタンパク質のコード配列に先行して、知られている分泌ヒトタンパク質の配列に由来する新規N末端最小シグナルペプチドコード配列がある。分泌シグナルペプチドは、メチオニンイニシエーターアミノ酸、一連の2個以上の塩基性アミノ酸(アルギニンまたはリジン)と、それに続く一連の疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリンまたはフェニルアラニン)と、最後に、最終成熟分泌タンパク質からのシグナルペプチドの切断を可能にするカッティング配列で構成される。
【0072】
したがって、一実施形態では、遺伝的構築物は、シグナルペプチドコード配列を含む。有利には、本発明者らによって生成されたこの新規シグナルペプチドコード配列は、細胞内での分泌タンパク質の細胞内切断および輸送を最適化する。好ましくは、遺伝的構築物は、第1のコード配列の前に配置された第1のシグナルペプチドコード配列と、第2のコード配列の前に配置された第2のシグナルペプチドコード配列とを含む。好ましくは、第1および第2のシグナルペプチドコード配列は、それぞれ第1および第2のコード配列の5’に配置される。
【0073】
一実施形態では、本発明者らは、オンラインプログラムSignal-P 5.0(http://www.cbs.dtu.dk/services/SignalP/data.php)を使用してシグナルペプチドを最適化して、シグナルペプチダーゼによる酵素切断のレベルを増加させ、これにより、成熟PEDFの細胞分泌を増強した。内在性シグナルペプチド配列MQALVLLLCIGALLGHSSC[配列番号79]のN末端グルタミン[Q]およびアラニン[A]アミノ酸は、アルギニン[R]またはリジン[K]残基等の塩基性アミノ酸へと置換され、末端3アミノ酸[SSC]は、[VFC]へと置換された。
【0074】
したがって、一実施形態では、シグナルペプチドコード配列は、次の通り、配列番号51として本明細書で参照されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
MRRLVLLLCIGALLGHVFC
[配列番号51]
好ましくは、この実施形態では、シグナルペプチドコード配列は、次の通り、配列番号52と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGC
[配列番号52]
抗補体タンパク質(抗C3b、抗Bbまたは抗C5単鎖可変断片、CD55、sCD46、CFHL1またはCFHR1)が、産生株細胞から放出されるために、コード配列は、N末端アミノ酸がアルギニン[R]またはリジン[K]に置換された、ヒト脳由来神経栄養因子(BDNF)由来のシグナルペプチドの改変された形態によって進められる。
【0075】
したがって、一実施形態では、シグナルペプチドコード配列は、次の通り、配列番号53と本明細書で称されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする:
MRRFLTVISFLLYFGCAFA
[配列番号53]
好ましくは、この実施形態では、シグナルペプチドコード配列は、次の通り、配列番号54として本明細書で参照されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCC
[配列番号54]
したがって、好ましくは、シグナルペプチドコード配列は、配列番号52もしくは54に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。好ましくは、シグナルペプチドコード配列は、配列番号51もしくは53に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0076】
好ましい実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’プロモーター;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;および抗補体タンパク質をコードする3’の第2のコード配列を含むことができる。5’および3’の使用は、特色が、上流または下流のいずれかであることを指し示し、特色が必ず末端特色であると指し示すことを意図するものではない。さらに、当業者であれば、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質をコードする第1および第2のコード配列が、任意の5’から3’への順序で配置され得ることを理解するであろう。
【0077】
特定の実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’プロモーター;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;スペーサー配列;および抗補体タンパク質をコードする3’の第2のコード配列を含むことができる。
【0078】
特定の実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’プロモーター;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;ウイルス-2A除去配列;スペーサー配列;および抗補体タンパク質をコードする3’の第2のコード配列を含むことができる。
【0079】
特定の実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’ITR;プロモーター;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;ウイルス-2A除去配列;スペーサー配列;抗補体タンパク質をコードする第2のコード配列;WPREをコードする配列;ポリAテールをコードする配列;および3’ITRを含むことができる。
【0080】
特定の実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’ITR;プロモーター;非コードイントロン;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;ウイルス-2A除去配列;スペーサー配列;抗補体タンパク質をコードする第2のコード配列;WPREをコードする配列;ポリAテールをコードする配列;および3’ITRを含むことができる。
【0081】
特定の実施形態では、遺伝的構築物は、この指定の順序で、5’ITR;プロモーター;非コードイントロン;第1のシグナルペプチドコード配列;PEDF受容体アゴニストをコードする第1のコード配列;ウイルス-2A除去配列;スペーサー配列;第2のシグナルペプチドコード配列;抗補体タンパク質をコードする第2のコード配列;WPREをコードする配列;ポリAテールをコードする配列;および3’ITRを含むことができる。
【0082】
前述から、当業者であれば、第1の態様の構築物の実施形態のヌクレオチド配列と共に、コードされる導入遺伝子のアミノ酸配列を認めるであろう。しかし、誤解を避けるために、一実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-抗C3b SCVFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号55と本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLLTFISILALVGAFADIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQSYATLPTFEQGTKVEIKRGGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFSFTSSSVSPGKGLEWVGLIYPYNGFNYYADSVKGRFTISADTSLQMNSLRAEDTAVYYCARNALYGSGGYYAMDYWGQGTLVTVSS
[配列番号55]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号56と本明細書で称される2121ヌクレオチド配列(プラスミドIKC157P内に含有される)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGACCTTCATCAGCATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCTTCGCCGACATCCAGATGACCCAGAGCCCCAGCAGCCTGAGCGCCAGCGTGGGCGACCGCGTGACCATCACCTGCCGCGCCAGCCAGGACGTAAGCACCGCCGTGGCCTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCAAGGCCCCCAAGCTGCTGATCTACAGCGCCAGCTTCCTGTACAGCGGCGTGCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGCAGCCCGAGGACTTCGCCACCTACTACTGCCAGCAGAGCTACGCCACCCTGCCCACCTTCGAGCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGAGGTGCAGCTGGTGGAGAGCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCAGCCTGCGCCTGAGCTGCGCCGCCAGCGGCTTCAGCTTCACCAGCAGCAGCGTGAGCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGGCCTGATCTACCCCTACAACGGCTTCAACTACTACGCCGACAGCGTGAAGGGCCGCTTCACCATCAGCGCCGACACCAGCCTGCAGATGAACAGCCTGCGCGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCAACGCCCTGTACGGCAGCGGCGGCTACTACGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGAGCAGCTGA
[配列番号56]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-sCD55のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号57、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRFLTVISFLLYFGCAFADCGLPPDVPNAQPALEGRTSFPEDTVITYKCEESFVKIPGEKDSVICLKGSQWSDIEEFCNRSCEVPTRLNSASLKQPYITQNYFPVGTVVEYECRPGYRREPSLSPKLTCLQNLKWSTAVEFCKKKSCPNPGEIRNGQIDVPGGILFGATISFSCNTGYKLFGSTSSFCLISGSSVQWSDPLPECREIYCPAPPQIDNGIIQGERDHYGYRQSVTYACNKGFTMIGEHSIYCTVNNDEGEWSGPPPECRGKSLTSKVPPTVQKPTTVNVPTTEVSPTSQKTTTKTTTPNAQATRSTPVSRTTKHFHETTPNKGSGTTSG
[配列番号57]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号58と本明細書で称される2358ヌクレオチド配列(プラスミドIKC158P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCCGACTGCGGCCTGCCCCCCGACGTGCCCAACGCCCAGCCCGCCCTGGAGGGCCGCACCAGCTTCCCCGAGGACACCGTGATCACCTACAAGTGCGAGGAGAGCTTCGTGAAGATCCCCGGCGAGAAGGACAGCGTGATCTGCCTGAAGGGCAGCCAGTGGAGCGACATCGAGGAGTTCTGCAACCGCAGCTGCGAGGTGCCCACCCGCCTGAACAGCGCCAGCCTGAAGCAGCCCTACATCACCCAGAACTACTTCCCCGTGGGCACCGTGGTGGAGTACGAGTGCCGCCCCGGCTACCGCCGCGAGCCCAGCCTGAGCCCCAAGCTGACCTGCCTGCAGAACCTGAAGTGGAGCACCGCCGTGGAGTTCTGCAAGAAGAAGAGCTGCCCCAACCCCGGCGAGATCCGCAACGGCCAGATCGACGTGCCCGGCGGCATCCTGTTCGGCGCCACCATCAGCTTCAGCTGCAACACCGGCTACAAGCTGTTCGGCAGCACCAGCAGCTTCTGCCTGATCAGCGGCAGCAGCGTGCAGTGGAGCGACCCCCTGCCCGAGTGCCGCGAGATCTACTGCCCCGCCCCCCCCCAGATCGACAACGGCATCATCCAGGGCGAGCGCGACCACTACGGCTACCGCCAGAGCGTGACCTACGCCTGCAACAAGGGCTTCACCATGATCGGCGAGCACAGCATCTACTGCACCGTGAACAACGACGAGGGCGAGTGGAGCGGCCCCCCCCCCGAGTGCCGAGGCAAGAGCCTGACCAGCAAGGTGCCCCCCACCGTGCAGAAGCCCACCACCGTGAACGTGCCCACCACCGAGGTGAGCCCCACCAGCCAGAAGACCACCACCAAGACCACCACCCCCAACGCCCAGGCCACCCGCAGCACCCCCGTGAGCCGCACCACCAAGCACTTCCACGAGACCACCCCCAACAAGGGCAGCGGCACCACCAGCGGCTAA
[配列番号58]
別の実施形態では、sCD55-フューリン-P2A-PEDFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号59、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRFLTVISFLLYFGCAFADCGLPPDVPNAQPALEGRTSFPEDTVITYKCEESFVKIPGEKDSVICLKGSQWSDIEEFCNRSCEVPTRLNSASLKQPYITQNYFPVGTVVEYECRPGYRREPSLSPKLTCLQNLKWSTAVEFCKKKSCPNPGEIRNGQIDVPGGILFGATISFSCNTGYKLFGSTSSFCLISGSSVQWSDPLPECREIYCPAPPQIDNGIIQGERDHYGYRQSVTYACNKGFTMIGEHSIYCTVNNDEGEWSGPPPECRGKSLTSKVPPTVQKPTTVNVPTTEVSPTSQKTTTKTTTPNAQATRSTPVSRTTKHFHETTPNKGSGTTSGRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGP
[配列番号59]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号60と本明細書で称される2358ヌクレオチド配列(プラスミドIKC126P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCCGACTGCGGCCTGCCCCCCGACGTGCCCAACGCCCAGCCCGCCCTGGAGGGCCGCACCAGCTTCCCCGAGGACACCGTGATCACCTACAAGTGCGAGGAGAGCTTCGTGAAGATCCCCGGCGAGAAGGACAGCGTGATCTGCCTGAAGGGCAGCCAGTGGAGCGACATCGAGGAGTTCTGCAACCGCAGCTGCGAGGTGCCCACCCGCCTGAACAGCGCCAGCCTGAAGCAGCCCTACATCACCCAGAACTACTTCCCCGTGGGCACCGTGGTGGAGTACGAGTGCCGCCCCGGCTACCGCCGCGAGCCCAGCCTGAGCCCCAAGCTGACCTGCCTGCAGAACCTGAAGTGGAGCACCGCCGTGGAGTTCTGCAAGAAGAAGAGCTGCCCCAACCCCGGCGAGATCCGCAACGGCCAGATCGACGTGCCCGGCGGCATCCTGTTCGGCGCCACCATCAGCTTCAGCTGCAACACCGGCTACAAGCTGTTCGGCAGCACCAGCAGCTTCTGCCTGATCAGCGGCAGCAGCGTGCAGTGGAGCGACCCCCTGCCCGAGTGCCGCGAGATCTACTGCCCCGCCCCCCCCCAGATCGACAACGGCATCATCCAGGGCGAGCGCGACCACTACGGCTACCGCCAGAGCGTGACCTACGCCTGCAACAAGGGCTTCACCATGATCGGCGAGCACAGCATCTACTGCACCGTGAACAACGACGAGGGCGAGTGGAGCGGCCCCCCCCCCGAGTGCCGAGGCAAGAGCCTGACCAGCAAGGTGCCCCCCACCGTGCAGAAGCCCACCACCGTGAACGTGCCCACCACCGAGGTGAGCCCCACCAGCCAGAAGACCACCACCAAGACCACCACCCCCAACGCCCAGGCCACCCGCAGCACCCCCGTGAGCCGCACCACCAAGCACTTCCACGAGACCACCCCCAACAAGGGCAGCGGCACCACCAGCGGCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCTAA
[配列番号60]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-CFHR1のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号61、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRFLTVISFLLYFGCAFAEATFCDFPKINHGILYDEEKYKPFSQVPTGEVFYYSCEYNFVSPSKSFWTRITCTEEGWSPTPKCLRLCFFPFVENGHSESSGQTHLEGDTVQIICNTGYRLQNNENNISCVERGWSTPPKCRSTDTSCVNPPTVQNAHILSRQMSKYPSGERVRYECRSPYEMFGDEEVMCLNGNWTEPPQCKDSTGKCGPPPPIDNGDITSFPLSVYAPASSVEYQCQNLYQLEGNKRITCRNGQWSEPPKCLHPCVISREIMENYNIALRWTAKQKLYLRTGESAEFVCKRGYRLSSRSHTLRTTCWDGKLEYPTCAKR
[配列番号61]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号62と本明細書で称される2334ヌクレオチド配列(プラスミドIKC127P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCCGAGGCCACCTTCTGCGACTTCCCCAAGATCAACCACGGCATCCTGTACGACGAGGAGAAGTACAAGCCCTTCAGCCAGGTGCCCACCGGCGAGGTGTTCTACTACAGCTGCGAGTACAACTTCGTGAGCCCCAGCAAGAGCTTCTGGACCCGCATCACCTGCACCGAGGAGGGCTGGAGCCCCACCCCCAAGTGCCTGCGCCTGTGCTTCTTCCCCTTCGTGGAGAACGGCCACAGCGAGAGCAGCGGCCAGACCCACCTGGAGGGCGACACCGTGCAGATCATCTGCAACACCGGCTACCGCCTGCAGAACAACGAGAACAACATCAGCTGCGTGGAGCGCGGCTGGAGCACCCCCCCCAAGTGCCGCAGCACCGACACCAGCTGCGTGAACCCCCCCACCGTGCAGAACGCCCACATCCTGAGCCGCCAGATGAGCAAGTACCCCAGCGGCGAGCGCGTGCGCTACGAGTGCCGCAGCCCCTACGAGATGTTCGGCGACGAGGAGGTGATGTGCCTGAACGGCAACTGGACCGAGCCCCCCCAGTGCAAGGACAGCACCGGCAAGTGCGGCCCCCCCCCCCCCATCGACAACGGCGACATCACCAGCTTCCCCCTGAGCGTGTACGCCCCCGCCAGCAGCGTGGAGTACCAGTGCCAGAACCTGTACCAGCTGGAGGGCAACAAGCGCATCACCTGCCGCAACGGCCAGTGGAGCGAGCCCCCCAAGTGCCTGCACCCCTGCGTGATCAGCCGCGAGATCATGGAGAACTACAACATCGCCCTGCGCTGGACCGCCAAGCAGAAGCTGTACCTGCGCACCGGCGAGAGCGCCGAGTTCGTGTGCAAGCGCGGCTACCGCCTGAGCAGCCGCAGCCACACCCTGCGCACCACCTGCTGGGACGGCAAGCTGGAGTACCCCACCTGCGCCAAGCGCTAA
[配列番号62]
別の実施形態では、CFHR1-フューリン-P2A-PEDFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号63、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRFLTVISFLLYFGCAFAEATFCDFPKINHGILYDEEKYKPFSQVPTGEVFYYSCEYNFVSPSKSFWTRITCTEEGWSPTPKCLRLCFFPFVENGHSESSGQTHLEGDTVQIICNTGYRLQNNENNISCVERGWSTPPKCRSTDTSCVNPPTVQNAHILSRQMSKYPSGERVRYECRSPYEMFGDEEVMCLNGNWTEPPQCKDSTGKCGPPPPIDNGDITSFPLSVYAPASSVEYQCQNLYQLEGNKRITCRNGQWSEPPKCLHPCVISREIMENYNIALRWTAKQKLYLRTGESAEFVCKRGYRLSSRSHTLRTTCWDGKLEYPTCAKRSKRSGSATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGP
[配列番号63]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号64と本明細書で称される2325ヌクレオチド配列(プラスミドIKC128P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGCTGACCTTCATCAGCATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCTTCGCCGAGGCCACCTTCTGCGACTTCCCCAAGATCAACCACGGCATCCTGTACGACGAGGAGAAGTACAAGCCCTTCAGCCAGGTGCCCACCGGCGAGGTGTTCTACTACAGCTGCGAGTACAACTTCGTGAGCCCCAGCAAGAGCTTCTGGACCCGCATCACCTGCACCGAGGAGGGCTGGAGCCCCACCCCCAAGTGCCTGCGCCTGTGCTTCTTCCCCTTCGTGGAGAACGGCCACAGCGAGAGCAGCGGCCAGACCCACCTGGAGGGCGACACCGTGCAGATCATCTGCAACACCGGCTACCGCCTGCAGAACAACGAGAACAACATCAGCTGCGTGGAGCGCGGCTGGAGCACCCCCCCCAAGTGCCGCAGCACCGACACCAGCTGCGTGAACCCCCCCACCGTGCAGAACGCCCACATCCTGAGCCGCCAGATGAGCAAGTACCCCAGCGGCGAGCGCGTGCGCTACGAGTGCCGCAGCCCCTACGAGATGTTCGGCGACGAGGAGGTGATGTGCCTGAACGGCAACTGGACCGAGCCCCCCCAGTGCAAGGACAGCACCGGCAAGTGCGGCCCCCCCCCCCCCATCGACAACGGCGACATCACCAGCTTCCCCCTGAGCGTGTACGCCCCCGCCAGCAGCGTGGAGTACCAGTGCCAGAACCTGTACCAGCTGGAGGGCAACAAGCGCATCACCTGCCGCAACGGCCAGTGGAGCGAGCCCCCCAAGTGCCTGCACCCCTGCGTGATCAGCCGCGAGATCATGGAGAACTACAACATCGCCCTGCGCTGGACCGCCAAGCAGAAGCTGTACCTGCGCACCGGCGAGAGCGCCGAGTTCGTGTGCAAGCGCGGCTACCGCCTGAGCAGCCGCAGCCACACCCTGCGCACCACCTGCTGGGACGGCAAGCTGGAGTACCCCACCTGCGCCAAGCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCTAA
[配列番号64]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-抗C5 SCVFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号85、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHSSCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRVRRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLLILALVGAAVADIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQSINNQLSWYQQKPGKAPKLLIYYASTLASGYPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQGSYYSGGWDYGFGQGTKVEIKRGGGGGSGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFSFSGRYWIQWVRQAPGKGLEWVASVWPGITGTNYANWAKGRFTISRDDSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREPVAWGGGLDLWGQGTLVTVSS
[配列番号85]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号86と本明細書で称される2136ヌクレオチド配列(プラスミドIKC094P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACAGCAGCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCGTGCGCCGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCGCCGTGGCCGACATCCAGATGACCCAGAGCCCCAGCAGCCTGAGCGCCAGCGTGGGCGACCGCGTGACCATCACCTGCCAGGCCAGCCAGAGCATCAACAACCAGCTGAGCTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCAAGGCCCCCAAGCTGCTGATCTACTACGCCAGCACCCTGGCCAGCGGCTACCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGCAGCCCGAGGACTTCGCCACCTACTACTGCCAGGGCAGCTACTACAGCGGCGGCTGGGACTACGGCTTCGGCCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGAGGTGCAGCTGGTGGAGAGCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCAGCCTGCGCCTGAGCTGCGCCGCCAGCGGCTTCAGCTTCAGCGGCCGCTACTGGATCCAGTGGGTGCGCCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGCCAGCGTGTGGCCCGGCATCACCGGCACCAACTACGCCAACTGGGCCAAGGGCCGCTTCACCATCAGCCGCGACGACAGCAAGAACACCCTGTACCTGCAGATGAACAGCCTGCGCGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCGAGCCCGTGGCCTGGGGCGGCGGCCTGGACCTGTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGAGCAGCTGA
[配列番号86]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-抗Bb SCVFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号65、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHSSCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRVRRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLLILALVGAAVADVQITQSPSYLAASPGETITINCRASKSISKYLAWYQDKPGKTNKLLIYSGSTLQSGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAMYYCQQHDEYPWTFGGGTKLEIKRGGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELAKPGASVRMSCKASGYTFTNYWIHWVKQRPGQGLEWIGYINPNTGYNDYNQKFKDKATLTADKSSSTVYMQLSSLTSEDSAVYYCARGGQLGLRRAMDYWGQGTSVTVSS
[配列番号65]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号66と本明細書で称される2130ヌクレオチド配列(プラスミドIKC093P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACAGCAGCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCGTGCGCCGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCGCCGTGGCCGACGTCCAGATCACCCAGAGCCCCAGCTACCTGGCCGCCAGCCCCGGCGAGACCATCACCATCAACTGCCGCGCCAGCAAGAGCATCAGCAAGTACCTGGCCTGGTACCAGGACAAGCCCGGCAAGACCAACAAGCTGCTGATCTACAGCGGCAGCACCCTGCAGAGCGGCATCCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGGAGCCCGAGGACTTCGCCATGTACTACTGCCAGCAGCACGACGAGTACCCCTGGACCTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCCAGGTGCAGCTGCAGCAGAGCGGCGCCGAGCTGGCCAAGCCCGGCGCCAGCGTGCGCATGAGCTGCAAGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAACTACTGGATCCACTGGGTGAAGCAGCGCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCTACATCAACCCCAACACCGGCTACAACGACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACCCTGACCGCCGACAAGAGCAGCAGCACCGTGTACATGCAGCTGAGCAGCCTGACCAGCGAGGACAGCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCGGCGGCCAGCTGGGCCTGCGCCGCGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCAGCGTGACCGTGAGCAGCTGA
[配列番号66]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-抗Bb SCVFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号67、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHSSCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLLILALVGAAVADVQITQSPSYLAASPGETITINCRASKSISKYLAWYQDKPGKTNKLLIYSGSTLQSGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAMYYCQQHDEYPWTFGGGTKLEIKRGGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELAKPGASVRMSCKASGYTFTNYWIHWVKQRPGQGLEWIGYINPNTGYNDYNQKFKDKATLTADKSSSTVYMQLSSLTSEDSAVYYCARGGQLGLRRAMDYWGQGTSVTVSS
[配列番号67]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号68と本明細書で称される2136ヌクレオチド配列(プラスミドIKC129P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACAGCAGCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCGCCGTGGCCGACGTCCAGATCACCCAGAGCCCCAGCTACCTGGCCGCCAGCCCCGGCGAGACCATCACCATCAACTGCCGCGCCAGCAAGAGCATCAGCAAGTACCTGGCCTGGTACCAGGACAAGCCCGGCAAGACCAACAAGCTGCTGATCTACAGCGGCAGCACCCTGCAGAGCGGCATCCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGGAGCCCGAGGACTTCGCCATGTACTACTGCCAGCAGCACGACGAGTACCCCTGGACCTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCCAGGTGCAGCTGCAGCAGAGCGGCGCCGAGCTGGCCAAGCCCGGCGCCAGCGTGCGCATGAGCTGCAAGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAACTACTGGATCCACTGGGTGAAGCAGCGCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCTACATCAACCCCAACACCGGCTACAACGACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACCCTGACCGCCGACAAGAGCAGCAGCACCGTGTACATGCAGCTGAGCAGCCTGACCAGCGAGGACAGCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCGGCGGCCAGCTGGGCCTGCGCCGCGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCAGCGTGACCGTGAGCAGCTGA
[配列番号68]
別の実施形態では、PEDF-フューリン-P2A-sCD46のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号69、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRFLTVISFLLYFGCAFACEEPPTFEAMELIGKPKPYYEIGERVDYKCKKGYFYIPPLATHTICDRNHTWLPVSDDACYRETCPYIRDPLNGQAVPANGTYEFGYQMHFICNEGYYLIGEEILYCELKGSVAIWSGKPPICEKVLCTPPPKIKNGKHTFSEVEVFEYLDAVTYSCDPAPGPDPFSLIGESTIYCGDNSVWSRAAPECKVVKCRFPVVENGKQISGFGKKFYYKATVMFECDKGFYLDGSDTIVCDSNSTWDPPVPKCLKVLPPSSTKPPALSHSVSTSSTTKSPASSASGPRPTYKPPVSNYPGYPKPEEGILDSLDV
[配列番号69]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号70と本明細書で称される2328ヌクレオチド配列(プラスミドIKC159P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCCTGCGAGGAGCCCCCCACCTTCGAGGCCATGGAGCTGATCGGCAAGCCCAAGCCCTACTACGAGATCGGCGAGCGCGTGGACTACAAGTGCAAGAAGGGCTACTTCTACATCCCCCCCCTGGCCACCCACACCATCTGCGACCGCAACCACACCTGGCTGCCCGTGAGCGACGACGCCTGCTACCGCGAGACCTGCCCCTACATCCGCGACCCCCTGAACGGCCAGGCCGTGCCCGCCAACGGCACCTACGAGTTCGGCTACCAGATGCACTTCATCTGCAACGAGGGCTACTACCTGATCGGCGAGGAGATCCTGTACTGCGAGCTGAAGGGCAGCGTGGCCATCTGGAGCGGCAAGCCCCCCATCTGCGAGAAGGTGCTGTGCACCCCCCCCCCCAAGATCAAGAACGGCAAGCACACCTTCAGCGAGGTGGAGGTGTTCGAGTACCTGGACGCCGTGACCTACAGCTGCGACCCCGCCCCCGGCCCCGACCCCTTCAGCCTGATCGGCGAGAGCACCATCTACTGCGGCGACAACAGCGTGTGGAGCCGCGCCGCCCCCGAGTGCAAGGTGGTGAAGTGCCGCTTCCCCGTGGTGGAGAACGGCAAGCAGATCAGCGGCTTCGGCAAGAAGTTCTACTACAAGGCCACCGTGATGTTCGAGTGCGACAAGGGCTTCTACCTGGACGGCAGCGACACCATCGTGTGCGACAGCAACAGCACCTGGGACCCCCCCGTGCCCAAGTGCCTGAAGGTGCTGCCCCCCAGCAGCACCAAGCCCCCCGCCCTGAGCCACAGCGTGAGCACCAGCAGCACCACCAAGAGCCCCGCCAGCAGCGCCAGCGGCCCCCGCCCCACCTACAAGCCCCCCGTGAGCAACTACCCCGGCTACCCCAAGCCCGAGGAGGGCATCCTGGACAGCCTGGACGTGTAA
[配列番号70]
別の実施形態では、sCD46-フューリン-P2A-PEDFのアミノ酸配列は、次の通り、配列番号71、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRFLTVISFLLYFGCAFACEEPPTFEAMELIGKPKPYYEIGERVDYKCKKGYFYIPPLATHTICDRNHTWLPVSDDACYRETCPYIRDPLNGQAVPANGTYEFGYQMHFICNEGYYLIGEEILYCELKGSVAIWSGKPPICEKVLCTPPPKIKNGKHTFSEVEVFEYLDAVTYSCDPAPGPDPFSLIGESTIYCGDNSVWSRAAPECKVVKCRFPVVENGKQISGFGKKFYYKATVMFECDKGFYLDGSDTIVCDSNSTWDPPVPKCLKVLPPSSTKPPALSHSVSTSSTTKSPASSASGPRPTYKPPVSNYPGYPKPEEGILDSLDVRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGP
[配列番号71]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号72と本明細書で称される2328ヌクレオチド配列(プラスミドIKC145P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCTTCCTGACCGTGATCAGCTTCCTGCTGTACTTCGGCTGCGCCTTCGCCTGCGAGGAGCCCCCCACCTTCGAGGCCATGGAGCTGATCGGCAAGCCCAAGCCCTACTACGAGATCGGCGAGCGCGTGGACTACAAGTGCAAGAAGGGCTACTTCTACATCCCCCCCCTGGCCACCCACACCATCTGCGACCGCAACCACACCTGGCTGCCCGTGAGCGACGACGCCTGCTACCGCGAGACCTGCCCCTACATCCGCGACCCCCTGAACGGCCAGGCCGTGCCCGCCAACGGCACCTACGAGTTCGGCTACCAGATGCACTTCATCTGCAACGAGGGCTACTACCTGATCGGCGAGGAGATCCTGTACTGCGAGCTGAAGGGCAGCGTGGCCATCTGGAGCGGCAAGCCCCCCATCTGCGAGAAGGTGCTGTGCACCCCCCCCCCCAAGATCAAGAACGGCAAGCACACCTTCAGCGAGGTGGAGGTGTTCGAGTACCTGGACGCCGTGACCTACAGCTGCGACCCCGCCCCCGGCCCCGACCCCTTCAGCCTGATCGGCGAGAGCACCATCTACTGCGGCGACAACAGCGTGTGGAGCCGCGCCGCCCCCGAGTGCAAGGTGGTGAAGTGCCGCTTCCCCGTGGTGGAGAACGGCAAGCAGATCAGCGGCTTCGGCAAGAAGTTCTACTACAAGGCCACCGTGATGTTCGAGTGCGACAAGGGCTTCTACCTGGACGGCAGCGACACCATCGTGTGCGACAGCAACAGCACCTGGGACCCCCCCGTGCCCAAGTGCCTGAAGGTGCTGCCCCCCAGCAGCACCAAGCCCCCCGCCCTGAGCCACAGCGTGAGCACCAGCAGCACCACCAAGAGCCCCGCCAGCAGCGCCAGCGGCCCCCGCCCCACCTACAAGCCCCCCGTGAGCAACTACCCCGGCTACCCCAAGCCCGAGGAGGGCATCCTGGACAGCCTGGACGTGCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCTAA
[配列番号72]
別の実施形態では、[PEDF-フューリン-P2A-CFHL1]のアミノ酸配列は、次の通り、配列番号87、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGPRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLLTFISILALVGAFAEDCNELPPRRNTEILTGSWSDQTYPEGTQAIYKCRPGYRSLGNVIMVCRKGEWVALNPLRKCQKRPCGHPGDTPFGTFTLTGGNVFEYGVKAVYTCNEGYQLLGEINYRECDTDGWTNDIPICEVVKCLPVTAPENGKIVSSAMEPDREYHFGQAVRFVCNSGYKIEGDEEMHCSDDGFWSKEKPKCVEISCKSPDVINGSPISQKIIYKENERFQYKCNMGYEYSERGDAVCTESGWRPLPSCEEKSCDNPYIPNGDYSPLRIKHRTGDEITYQCRNGFYPATRGNTAKCTSTGWIPAPRCTLKPCDYPDIKHGGLYHENMRRPYFPVAVGKYYSYYCDEHFETPSGSYWDHIHCTQDGWSPAVPCLRKCYFPYLENGYNQNYGRKFVQGKSIDVACHPGYALPKAQTTVTCMENGWSPTPRCIR
[配列番号87]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号88と本明細書で称される2670ヌクレオチド配列(プラスミドIKC161P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGACCTTCATCAGCATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCTTCGCCGAGGACTGCAACGAGCTGCCCCCCCGCCGCAACACCGAGATCCTGACCGGCAGCTGGAGCGACCAGACCTACCCCGAGGGCACCCAGGCCATCTACAAGTGCCGCCCCGGCTACCGCAGCCTGGGCAACGTGATCATGGTGTGCCGCAAGGGCGAGTGGGTGGCCCTGAACCCCCTGCGCAAGTGCCAGAAGCGCCCCTGCGGCCACCCCGGCGACACCCCCTTCGGCACCTTCACCCTGACCGGCGGCAACGTGTTCGAGTACGGCGTGAAGGCCGTGTACACCTGCAACGAGGGCTACCAGCTGCTGGGCGAGATCAACTACCGCGAGTGCGACACCGACGGCTGGACCAACGACATCCCCATCTGCGAGGTGGTGAAGTGCCTGCCCGTGACCGCCCCCGAGAACGGCAAGATCGTGAGCAGCGCCATGGAGCCCGACCGCGAGTACCACTTCGGCCAGGCCGTGCGCTTCGTGTGCAACAGCGGCTACAAGATCGAGGGCGACGAGGAGATGCACTGCAGCGACGACGGCTTCTGGAGCAAGGAGAAGCCCAAGTGCGTGGAGATCAGCTGCAAGAGCCCCGACGTGATCAACGGCAGCCCCATCAGCCAGAAGATCATCTACAAGGAGAACGAGCGCTTCCAGTACAAGTGCAACATGGGCTACGAGTACAGCGAGCGCGGCGACGCCGTGTGCACCGAGAGCGGCTGGCGCCCCCTGCCCAGCTGCGAGGAGAAGAGCTGCGACAACCCCTACATCCCCAACGGCGACTACAGCCCCCTGCGCATCAAGCACCGCACCGGCGACGAGATCACCTACCAGTGCCGCAACGGCTTCTACCCCGCCACCCGGGGCAACACCGCCAAGTGCACCAGCACCGGCTGGATCCCCGCCCCCCGCTGCACCCTGAAGCCCTGCGACTACCCCGACATCAAGCACGGCGGCCTGTACCACGAGAACATGCGCCGCCCCTACTTCCCCGTGGCCGTGGGCAAGTACTACAGCTACTACTGCGACGAGCACTTCGAGACCCCCAGCGGCAGCTACTGGGACCACATCCACTGCACCCAGGACGGCTGGAGCCCCGCCGTGCCCTGCCTGCGCAAGTGCTACTTCCCCTACCTGGAGAACGGCTACAACCAGAACTACGGCCGCAAGTTCGTGCAGGGCAAGAGCATCGACGTGGCCTGCCACCCCGGCTACGCCCTGCCCAAGGCCCAGACCACCGTGACCTGCATGGAGAACGGCTGGAGCCCCACCCCCCGCTGCATCCGC
[配列番号88]
別の実施形態では、次の通り、[CFHL1-フューリン-P2A-PEDF]のアミノ酸配列は、配列番号89、またはその断片もしくはバリアントと本明細書で称される:
MRRLLTFISILALVGAFAEDCNELPPRRNTEILTGSWSDQTYPEGTQAIYKCRPGYRSLGNVIMVCRKGEWVALNPLRKCQKRPCGHPGDTPFGTFTLTGGNVFEYGVKAVYTCNEGYQLLGEINYRECDTDGWTNDIPICEVVKCLPVTAPENGKIVSSAMEPDREYHFGQAVRFVCNSGYKIEGDEEMHCSDDGFWSKEKPKCVEISCKSPDVINGSPISQKIIYKENERFQYKCNMGYEYSERGDAVCTESGWRPLPSCEEKSCDNPYIPNGDYSPLRIKHRTGDEITYQCRNGFYPATRGNTAKCTSTGWIPAPRCTLKPCDYPDIKHGGLYHENMRRPYFPVAVGKYYSYYCDEHFETPSGSYWDHIHCTQDGWSPAVPCLRKCYFPYLENGYNQNYGRKFVQGKSIDVACHPGYALPKAQTTVTCMENGWSPTPRCIRRRSKRSGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRLVLLLCIGALLGHVFCQNPASPPEEGSPDPDSTGALVEEEDPFFKVPVNKLAAAVSNFGYDLYRVRSSTSPTTNVLLSPLSVATALSALSLGAEQRTESIIHRALYYDLISSPDIHGTYKELLDTVTAPQKNLKSASRIVFEKKLRIKSSFVAPLEKSYGTRPRVLTGNPRLDLQEINNWVQAQMKGKLARSTKEIPDEISILLLGVAHFKGQWVTKFDSRKTSLEDFYLDEERTVRVPMMSDPKAVLRYGLDSDLSCKIAQLPLTGSMSIIFFLPLKVTQNLTLIEESLTSEFIHDIDRELKTVQAVLTVPKLKLSYEGEVTKSLQEMKLQSLFDSPDFSKITGKPIKLTQVEHRAGFEWNEDGAGTTPSPGLQPAHLTFPLDYHLNQPFIFVLRDTDTGALLFIGKILDPRGP
[配列番号89]
好ましくは、この実施形態では、構築物は、次の通り、配列番号90と本明細書で称される2670ヌクレオチド配列(プラスミドIKC174P内に含有される通り)、またはその断片もしくはバリアントを含む:
ATGCGCCGCCTGCTGACCTTCATCAGCATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCTTCGCCGAGGACTGCAACGAGCTGCCCCCCCGCCGCAACACCGAGATCCTGACCGGCAGCTGGAGCGACCAGACCTACCCCGAGGGCACCCAGGCCATCTACAAGTGCCGCCCCGGCTACCGCAGCCTGGGCAACGTGATCATGGTGTGCCGCAAGGGCGAGTGGGTGGCCCTGAACCCCCTGCGCAAGTGCCAGAAGCGCCCCTGCGGCCACCCCGGCGACACCCCCTTCGGCACCTTCACCCTGACCGGCGGCAACGTGTTCGAGTACGGCGTGAAGGCCGTGTACACCTGCAACGAGGGCTACCAGCTGCTGGGCGAGATCAACTACCGCGAGTGCGACACCGACGGCTGGACCAACGACATCCCCATCTGCGAGGTGGTGAAGTGCCTGCCCGTGACCGCCCCCGAGAACGGCAAGATCGTGAGCAGCGCCATGGAGCCCGACCGCGAGTACCACTTCGGCCAGGCCGTGCGCTTCGTGTGCAACAGCGGCTACAAGATCGAGGGCGACGAGGAGATGCACTGCAGCGACGACGGCTTCTGGAGCAAGGAGAAGCCCAAGTGCGTGGAGATCAGCTGCAAGAGCCCCGACGTGATCAACGGCAGCCCCATCAGCCAGAAGATCATCTACAAGGAGAACGAGCGCTTCCAGTACAAGTGCAACATGGGCTACGAGTACAGCGAGCGCGGCGACGCCGTGTGCACCGAGAGCGGCTGGCGCCCCCTGCCCAGCTGCGAGGAGAAGAGCTGCGACAACCCCTACATCCCCAACGGCGACTACAGCCCCCTGCGCATCAAGCACCGCACCGGCGACGAGATCACCTACCAGTGCCGCAACGGCTTCTACCCCGCCACCCGGGGCAACACCGCCAAGTGCACCAGCACCGGCTGGATCCCCGCCCCCCGCTGCACCCTGAAGCCCTGCGACTACCCCGACATCAAGCACGGCGGCCTGTACCACGAGAACATGCGCCGCCCCTACTTCCCCGTGGCCGTGGGCAAGTACTACAGCTACTACTGCGACGAGCACTTCGAGACCCCCAGCGGCAGCTACTGGGACCACATCCACTGCACCCAGGACGGCTGGAGCCCCGCCGTGCCCTGCCTGCGCAAGTGCTACTTCCCCTACCTGGAGAACGGCTACAACCAGAACTACGGCCGCAAGTTCGTGCAGGGCAAGAGCATCGACGTGGCCTGCCACCCCGGCTACGCCCTGCCCAAGGCCCAGACCACCGTGACCTGCATGGAGAACGGCTGGAGCCCCACCCCCCGCTGCATCCGCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCC
[配列番号90]
したがって、好ましい実施形態では、構築物は、配列番号55、57、59、61、63、65、67、69、71、85、87もしくは89に実質的に示されるアミノ酸配列、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
【0083】
好ましくは、構築物は、配列番号56、58、60、62、64、66、68、70、72、86、88もしくは90に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0084】
本発明者らは、本発明の構築物を含む一連の組換え発現ベクターを創出した。
【0085】
よって、第2の態様において、第1の態様に係る遺伝的構築物を含む組換えベクターが提供される。
【0086】
一実施形態では、組換えベクター(例えば、「IKC0121V」として知られている)は、次の通り、配列番号73と本明細書で称されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む:
CGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGCCCGGGCAAAGCCCGGGCGTCGGGCGACCTTTGGTCGCCCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGAGTGGCCAACTCCATCACTAGGGGTTCCTTGTAGTTAATGATTAACCCGCCATGCTACTTATCTACGTAGCCATGCTCTAGACATGGCTCGACAGATCGAGCTCCACCGGGTACCCTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGACTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTCGAGGTGAGCCCCACGTTCTGCTTCACTCTCCCCATCTCCCCCCCCTCCCCACCCCCAATTTTGTATTTATTTATTTTTTAATTATTTTGTGCAGCGATGGGGGCGGGGGGGGGGGGGGGGCGCGCGCCAGGCGGGGCGGGGCGGGGCGAGGGGCGGGGCGGGGCGAGGCGGAGAGGTGCGGCGGCAGCCAATCAGAGCGGCGCGCTCCGAAAGTTTCCTTTTATGGCGAGGCGGCGGCGGCGGCGGCCCTATAAAAAGCGAAGCGCGCGGCGGGCGGGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCGCTTGGTTTAATGACGGCTTGTTTCTTTTCTGTGGCTGCGTGAAAGCCTTGAGGGGCTCCGGGAGGCTAGAGCCTCTGCTAACCATGTTCATGCCTTCTTCTTTTTCCTACAGCTCCTGGGCAACGTGCTGGTTATTGTGCTGTCTCATCATTTTGGCAAAGAATTCGCGACTCGACCCGCTAGCGCCACCATGCGCCGCCTGGTGCTGCTGCTGTGCATCGGCGCCCTGCTGGGCCACGTGTTCTGCCAGAACCCCGCCAGCCCCCCCGAGGAGGGCAGCCCCGACCCCGACAGCACCGGCGCCCTGGTGGAGGAGGAGGACCCCTTCTTCAAGGTGCCCGTGAACAAGCTGGCCGCCGCCGTGAGCAACTTCGGCTACGACCTGTACCGCGTGCGCAGCAGCACCAGCCCCACCACCAACGTGCTGCTGAGCCCCCTGAGCGTGGCCACCGCCCTGAGCGCCCTGAGCCTGGGCGCCGAGCAGCGCACCGAGAGCATCATCCACCGCGCCCTGTACTACGACCTGATCAGCAGCCCCGACATCCACGGCACCTACAAGGAGCTGCTGGACACCGTGACCGCCCCCCAGAAGAACCTGAAGAGCGCCAGCCGCATCGTGTTCGAGAAGAAGCTGCGCATCAAGAGCAGCTTCGTGGCCCCCCTGGAGAAGAGCTACGGCACCCGCCCCCGCGTGCTGACCGGCAACCCCCGCCTGGACCTGCAGGAGATCAACAACTGGGTGCAGGCCCAGATGAAGGGCAAGCTGGCCCGCAGCACCAAGGAGATCCCCGACGAGATCAGCATCCTGCTGCTGGGCGTGGCCCACTTCAAGGGCCAGTGGGTGACCAAGTTCGACAGCCGCAAGACCAGCCTGGAGGACTTCTACCTGGACGAGGAGCGCACCGTGCGCGTGCCCATGATGAGCGACCCCAAGGCCGTGCTGCGCTACGGCCTGGACAGCGACCTGAGCTGCAAGATCGCCCAGCTGCCCCTGACCGGCAGCATGAGCATCATCTTCTTCCTGCCCCTGAAGGTGACCCAGAACCTGACCCTGATCGAGGAGAGCCTGACCAGCGAGTTCATCCACGACATCGACCGCGAGCTGAAGACCGTGCAGGCCGTGCTGACCGTGCCCAAGCTGAAGCTGAGCTACGAGGGCGAGGTGACCAAGAGCCTGCAGGAGATGAAGCTGCAGAGCCTGTTCGACAGCCCCGACTTCAGCAAGATCACCGGCAAGCCCATCAAGCTGACCCAGGTGGAGCACCGCGCCGGCTTCGAGTGGAACGAGGACGGCGCCGGCACCACCCCCAGCCCCGGCCTGCAGCCCGCCCACCTGACCTTCCCCCTGGACTACCACCTGAACCAGCCCTTCATCTTCGTGCTGCGCGACACCGACACCGGCGCCCTGCTGTTCATCGGCAAGATCCTGGACCCCCGCGGCCCCCGCCGCAGCAAGCGCAGCGGCAGCGGCGCCACCAACTTCAGCCTGCTGAAGCAGGCCGGCGACGTGGAGGAGAACCCCGGCCCCATGCGCCGCCTGCTGACCTTCATCAGCATCCTGGCCCTGGTGGGCGCCTTCGCCGACATCCAGATGACCCAGAGCCCCAGCAGCCTGAGCGCCAGCGTGGGCGACCGCGTGACCATCACCTGCCGCGCCAGCCAGGACGTAAGCACCGCCGTGGCCTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCAAGGCCCCCAAGCTGCTGATCTACAGCGCCAGCTTCCTGTACAGCGGCGTGCCCAGCCGCTTCAGCGGCAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCAGCAGCCTGCAGCCCGAGGACTTCGCCACCTACTACTGCCAGCAGAGCTACGCCACCCTGCCCACCTTCGAGCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGCGCGGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGGCGGCGGCGGCAGCGAGGTGCAGCTGGTGGAGAGCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCAGCCTGCGCCTGAGCTGCGCCGCCAGCGGCTTCAGCTTCACCAGCAGCAGCGTGAGCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGGCCTGATCTACCCCTACAACGGCTTCAACTACTACGCCGACAGCGTGAAGGGCCGCTTCACCATCAGCGCCGACACCAGCCTGCAGATGAACAGCCTGCGCGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCCGCAACGCCCTGTACGGCAGCGGCGGCTACTACGCCATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGAGCAGCTGATATACTACTAGTACGCGGCCGCACCGGTGTACAATCAACCTCTGGATTACAAAATTTGTGAAAGATTGACTGGTATTCTTAACTATGTTGCTCCTTTTACGCTATGTGGATACGCTGCTTTAATGCCTTTGTATCATGCTATTGCTTCCCGTATGGCTTTCATTTTCTCCTCCTTGTATAAATCCTGGTTAGTTCTTGCCACGGCGGAACTCATCGCCGCCTGCCTTGCCCGCTGCTGGACAGGGGCTCGGCTGTTGGGCACTGACAATTCCGTGGTGTGAATTCGAGCTAGGTACAGCTTATCGATACCGTCGACAGCAGACATGATAAGATACATTGATGAGTTTGGACAAACCACAACTAGAATGCAGTGAAAAAAATGCTTTATTTGTGAAATTTGTGATGCTATTGCTTTATTTGTAACCATTATAAGCTGCAATAAACAAGTTAACAACAACAATTGCATTCATTTTATGTTTCAGGTTCAGGGGGAGGTGTGGGAGGTTTTTTAAAGCAAGTAAAACCTCTACAAATGTGGTATGCTCGAGGGCATGCAACAACAACAATTGCATTCATTTTATGTTTCAGGTTCAGGGGGAGATGTGGGAGGTTTTTTAAAGCAAGTAAAACCTCTACAAATGTGGTAAAATCCGATAAGGACTAGAGCATGGCTACGTAGATAAGTAGCATGGCGGGTTAATCATTAACTACAAGGAACCCCTAGTGATGGAGTTGGCCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGC
[配列番号73]
したがって、一実施形態では、組換えベクターは、配列番号73に実質的に示されるヌクレオチド配列、またはその断片もしくはバリアントを含む。
【0087】
組換えベクターは、組換えAAV(rAAV)ベクターであり得る。rAAVは、天然に存在するベクターまたはハイブリッドAAV血清型を有するベクターであり得る。rAAVは、AAV-1、AAV-2、AAV-2.7m8、AAV-3A、AAV-3B、AAV-4、AAV-5、AAV-6、AAV-7、AAV-8、AAV-9、AAV-10およびAAV-11であり得る。好ましくは、rAAVは、rAAV血清型-2である。
【0088】
有利には、組換えAAV2は、宿主生物における最小限の免疫応答を誘発し、網膜においてベクター投与後に少なくとも1年間持続し得る長期導入遺伝子発現を媒介する。
【0089】
用語「組換えAAV(rAAV)ベクター」は、組換えAAV由来核酸を意味することができる。これは、少なくとも1個の末端反復配列を含有することができる。
【0090】
AAVおよび組換えベクターのカプシドコートは、VP1、VP2およびVP3と呼ばれる3種のカプシドタンパク質で構成されることが知られており、これら3種は全て、その間に相当量の重複するアミノ酸を含むが、特有のN末端配列を含む。AAVウイルスは、一緒になって正二十面体構造を形成する、1:1:10比のVP1、VP2およびVP3カプシドタンパク質[62]のそれぞれによる60個のサブユニットを含有する。アミノ酸組成が異なり、よって、宿主細胞における受容体への異なる結合特性を付与する、多くのAAV血清型が同定された。AAV1、AAV2、AAV2.7m8、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AA7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11およびAAV12等の同定されたいくつかの天然に存在するAAV血清型、ならびにカプシドコード配列のライブラリーからのDNAバリアントのスクリーニングによりアミノ酸配列に対するさらなる改変が同定された、多くの人工バリアントが存在する[63]。したがって、異なる血清型は、トロピズムを表示することができ、1つの偽型の様々なアミノ酸の交換は、異なる標的細胞に対するトロピズムまたは感染力を変化させることができる。よって、1つの特定の細胞型を標的とするように、または特定の臓器に感染力を大いに制限するように、特異的なAAV偽型を設計することができる。一部の実施形態では、rAAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV2.7m8、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AA7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11またはAAV12を含むAAV血清型に由来するベクターである。rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV2.7m8、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AA7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11またはAAV12カプシドを含む任意のAAV血清型に由来するカプシドタンパク質を含むことができる。rAAV粒子は、同じ血清型または混合型の血清型のウイルスタンパク質およびウイルス核酸を含むことができる。
【0091】
本発明の組換えウイルス粒子の(or)カプシドタンパク質は、天然に存在するタンパク質(例えば、AAV血清型AAV1、AAV2、AAV2.7m8、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AA7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11またはAAV12のカプシドタンパク質等、天然に存在するAAVカプシドタンパク質)のアミノ酸配列を含むかもしくはそれからなることができる、または例えば、所望の組織型もしくは細胞型(網膜神経節細胞、光受容体または網膜色素上皮細胞等)に対するトロピズムを付与するためか、もしくは組換えウイルス粒子の免疫原性を低減させるために、天然に存在するカプシドタンパク質のアミノ酸配列と比較して1個もしくは複数のアミノ酸置換、欠失もしくは付加を含む天然に存在するカプシドタンパク質の誘導体もしくはキメラであり得る。
【0092】
一部の実施形態では、本発明の組換えウイルス粒子のカプシドタンパク質は、その長さ全体に沿って、天然に存在するカプシドタンパク質、例えば、血清型AAV1、AAV2、AAV2.7m8、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AA7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11またはAAV12の天然に存在するAAVカプシドタンパク質のアミノ酸配列に対して少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%または99%アミノ酸同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0093】
本明細書に記載されている構築物および発現ベクターを使用して、網膜障害、特に、ドライ型加齢性黄斑変性および地図状萎縮を処置し、より一般的には、補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させることができる。
【0094】
したがって、第3の態様において、医薬としてのまたは治療における使用のための、第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターが提供される。
【0095】
第4の態様において、網膜障害の処置、予防もしくは寛解における使用のための、または補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための、第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターが提供される。
【0096】
第5の態様において、対象における網膜障害を処置、予防もしくは寛解する、または補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための方法であって、そのような処置を必要とする対象に、治療有効量の第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターを投与するステップまたは投与したステップを含む方法が提供される。
【0097】
好ましくは、発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターは、遺伝子療法の技法において使用される。構築物またはベクターによってコードされるPEDF受容体アゴニストは、PEDF受容体を活性化して、これにより、RPEおよび光受容体細胞を保存し、VEGF放出を低減させ、ドライ型AMDからウエット型AMDへの変換を防止する。構築物またはベクターによってコードされる抗補体タンパク質は、補体因子を中和して、これにより、補体活性化を低減させ、GA区域および網膜細胞喪失を低減させる。
【0098】
一実施形態では、処置される網膜障害は、ドライ型加齢性黄斑変性または地図状萎縮であり得る。加えて、処置される網膜障害は、補体活性化による網膜損傷を伴う任意の病態生理学的状態であり得る。
【0099】
別の実施形態では、構築物およびベクターを使用して、補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させることができる。構築物およびベクターを使用して、次の状態;網膜色素変性症、シュタルガルト病、糖尿病性黄斑変性、加齢性黄斑変性およびレーバー先天黒内障に関連する網膜細胞損傷および喪失を処置することができる。別の実施形態では、構築物およびベクターを使用して、緑内障に関連する網膜細胞損傷および喪失を処置することができる。
【0100】
第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターを、網膜障害を処置、寛解もしくは予防するための、または補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための、単独療法として使用され得る医薬において使用することができる(すなわち、本発明の第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係るベクターの使用)ことが認められるであろう。あるいは、本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターは、網膜障害を処置、寛解もしくは予防するための、または補体活性化ならびに網膜細胞損傷および喪失を低減させるための知られている療法の補助として、またはそれと組み合わせて使用することができる。
【0101】
有効量の組換えウイルスベクターが、処置の目的に応じて投与される。例えば、低いパーセンテージの形質導入が、所望の治療効果を達成することができる場合、処置の目的は一般に、このレベルの形質導入を満たすまたは超えることである。一部の実例では、このレベルの形質導入は、標的細胞のほんの約1~5%、一部の実施形態では、所望の組織型の少なくとも約20%、一部の実施形態では、所望の組織型の細胞の少なくとも約50%、一部の実施形態では、少なくとも約80%、一部の実施形態では、少なくとも約95%、一部の実施形態では、少なくとも約99%の形質導入によって達成することができる。本発明の一部の実施形態では、対象に投与されるウイルス粒子の用量は、1×108~1×1014ゲノムコピーの間である。
【0102】
組換えウイルス粒子は、同じ手順において、または数日間、数週間、数カ月間もしくは数年間間隔をあけて、1回または複数の注射によって投与することができる。一部の実施形態では、複数のベクターを使用して、対象を処置することができる。一部の実施形態では、標的組織の細胞(例えば、眼の網膜細胞)の少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%または75%から100%までが形質導入される。組換えウイルス粒子カプシドを含む組換えウイルス粒子によって形質導入された細胞を同定する方法は、当技術分野で知られている。例えば、免疫組織化学検査またはマーカー(market)、例えば、高感度緑色蛍光タンパク質の使用を使用して、組換えウイルス粒子の形質導入を検出することができる。
【0103】
一部の実施形態では、組換えベクターは、所望の組織(例えば、眼)における1個または複数の位置に投与される(例えば、注射または注入によって)。一部の実施形態では、組換えベクターは、組織における1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個または10個よりも多い位置のうちいずれか1個に投与される(例えば、注射または注入によって)。一部の実施形態では、組換えベクターは、1個よりも多い位置に同時にまたは逐次に投与される。一部の実施形態では、組換えベクターの複数の注射は、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、9時間、12時間または24時間以下離れている。
【0104】
本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターは、特に、組成物が使用されるべき様式に応じて多数の異なる形態を有する組成物において組み合わせることができる。よって、例えば、組成物は、粉末、錠剤、カプセル、液体、軟膏、クリーム、ゲル、ハイドロゲル、エアロゾル、スプレー、ミセル溶液、経皮パッチ、リポソーム懸濁液の形態、または処置を必要とする人もしくは動物に投与され得る任意の他の適した形態であり得る。本発明に係る医薬の媒体が、それが与えられる対象にとって耐容性が良い媒体となるべきであることが認められるであろう。
【0105】
本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターは、緩徐または遅延放出デバイス内に取り込むこともできる。そのようなデバイスを例えば、皮膚の上または下に挿入することができ、医薬を数週間またはさらには数カ月間にわたって放出させることができる。デバイスは、処置部位に少なくとも隣接して位置することができる。そのようなデバイスは、遺伝的構築物または組換えベクターによる長期処置が要求される場合に特に有利であり得、この場合は通常、高頻度投与(例えば、少なくとも毎日の注射)を要求するであろう。
【0106】
好ましい実施形態では、本発明に係る医薬は、血流、神経中への注射によって、または処置を要求する部位へと直接的に対象に投与することができる。例えば、医薬は、網膜の少なくとも隣接に注射することができる。注射は、硝子体内、上脈絡膜、網膜下、網膜内、静脈内(ボーラスまたは注入)または皮下(ボーラスまたは注入)または皮内(ボーラスまたは注入)であり得る。
【0107】
要求される遺伝的構築物または組換えベクターの量が、その生物活性およびバイオアベイラビリティによって決定され、これは次いで、投与の機序、遺伝的構築物または組換えベクターの生理化学的特性、およびそれが単独療法として使用されているか併用療法において使用されているかに依存することが認められるであろう。投与の頻度は、処置されている対象内での導入遺伝子タンパク質の半減期によっても影響されるであろう。投与されるべき最適な投薬量は、当業者が決定することができ、使用中の特定の遺伝的構築物または組換えベクター、医薬組成物の強さ、投与の機序、および網膜浮腫またはその結果生じる網膜の損傷もしくは網膜ニューロンにおける喪失の前進に伴い変動するであろう。対象の年齢、体重、性別、食事、および投与の時間を含む、処置されている特定の対象に依存する追加の因子は、投薬量を調整する必要をもたらすであろう。
【0108】
一般に、0.001μg/kg(体重)~10mg/kg(体重)の間のDNAプラスミドまたは1×108GC/mL~1×1013GC/mLの間の本発明に係るウイルスベクターの一日用量を、使用されている遺伝的構築物または組換えベクターに応じて、網膜障害を処置、寛解または予防するために使用することができる。
【0109】
遺伝的構築物または組換えベクターは、網膜障害または網膜毛細血管機能障害の発病の前、その間またはその後に投与することができる。一日用量は、単一の投与(例えば、単一の毎日の注射または点鼻薬の吸入)として与えることができる。あるいは、遺伝的構築物または組換えベクターは、1日の間に2回以上の回数の投与を要求する場合がある。例として、遺伝的構築物または組換えベクターは、0.001μg/kg(体重)~10mg/kg(体重)の間のDNAプラスミド、または1×108GC/mL~1×1013GC/mLの間のウイルスベクター(すなわち、70kgの体重を仮定)の、2回(以上、これは処置されている網膜障害または網膜毛細血管機能障害の重症度に依存)の一日用量として投与することができる。処置を受けている患者は、起床後に第1の用量を、次いで夜に第2の用量を服用することができる(2用量レジメン(regime)の場合は)、またはその後3もしくは4時間毎の間隔で服用することができる。あるいは、緩徐放出デバイスを使用して、反復用量を投与する必要なく、最適な用量の本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターを患者に提供することができる。
【0110】
医薬品産業によって従来用いられてきた手順等の知られている手順(例えば、in vivo実験法、臨床治験等)を使用して、本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターの特異的な製剤および正確な治療レジメンを形成することができる(薬剤の一日用量および投与の頻度等)。本発明者らは、自身を、PEDF濃度をブーストし、補体カスケードを減弱することにより、網膜生存を改善し、GA疾患進行を低減するであろうコード配列に作動可能に連結されたプロモーターをコードする、バイシストロニック遺伝的構築物を示唆する最初の者であると考える。
【0111】
第6の態様において、第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターと、薬学的に許容される媒体とを含む医薬組成物が提供される。
【0112】
第7の態様において、第6の態様に係る医薬組成物を調製する方法であって、第1の態様に係る遺伝的構築物または第2の態様に係る組換えベクターを、薬学的に許容される媒体と接触させるステップを含む方法が提供される。
【0113】
「対象」は、脊椎動物、哺乳動物または飼育動物であり得る。したがって、本発明に係る組成物および医薬は、任意の哺乳動物、例えば、家畜(例えば、ウマ)、ペットの処置に使用することができる、または他の獣医学適用において使用することができる。しかし、最も好ましくは、対象は、人間である。
【0114】
遺伝的構築物、組換えベクターまたは医薬組成物の「治療有効量」は、対象に投与されたときに、ドライ型加齢性黄斑浮腫またはGAの処置に必要とされる上述の量である任意の量である。
【0115】
例えば、使用される遺伝的構築物、組換えベクターまたは医薬組成物の治療有効量は、約1×108個のベクター粒子~約1×1015個のベクター粒子、好ましくは、約1×1011個のベクター粒子~約1×1012個のベクター粒子であり得る。
【0116】
一部の実施形態では、本発明の医薬組成物のウイルス力価は、1ミリリットル当たり5×1010~5×1013ゲノムコピーの間である。
【0117】
一部の実施形態では、本発明の医薬組成物のウイルス力価は、1ミリリットル当たり5×1010~5×1013形質導入単位の間である。ウイルス力価を参照して使用される用語「形質導入単位」は、[64]に記載されるもの等の機能アッセイにおいて測定される機能的な導入遺伝子産物の産生をもたらす感染性組換えベクター粒子の数を指す。
【0118】
本明細書で参照される「薬学的に許容される媒体」は、医薬組成物の製剤化において有用であることが当業者に知られている、任意の知られている化合物または知られている化合物の組合せである。
【0119】
一実施形態では、薬学的に許容される媒体は、固体であり得、組成物は、粉末または錠剤の形態であり得る。固体の薬学的に許容される媒体は、香味料、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、色素、フィラー、流動促進剤、圧縮補助物質(compression aid)、不活性結合剤、甘味料、保存料、色素、コーティングまたは錠剤崩壊剤として作用することもできる1種または複数の物質を含むことができる。媒体は、カプセル封入材料となることもできる。粉末において、媒体は、本発明に係る微粉化活性剤との混合物中の微粉化固体である。錠剤において、活性剤(例えば、本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクター)は、適した比率で、必要な圧縮特性を有する媒体と混合し、所望の形状およびサイズに詰め込むことができる。粉末および錠剤は、好ましくは、最大99%の活性剤を含有する。適した固体媒体は、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidine)、低融点ワックスおよびイオン交換樹脂を含む。別の実施形態では、医薬品媒体は、ゲルであり得、組成物は、クリームその他の形態であり得る。
【0120】
しかし、医薬品媒体は、液体であり得、医薬組成物は、溶液中の粒子懸濁液の形態である。液体媒体は、溶液、懸濁液、エマルション、シロップ、エリキシル剤および加圧された組成物の調製において使用される。本発明に係る遺伝的構築物または組換えベクターは、水、イオン性緩衝溶液、有機溶媒、両者の混合物、または薬学的に許容される油もしくは脂肪等の薬学的に許容される液体媒体中に溶解または懸濁することができる。液体媒体は、可溶化剤、乳化剤、バッファー、保存料、甘味料、香味料、懸濁剤、増粘剤、着色料、粘性調節因子、安定剤または浸透圧(osmo)調節因子等の他の適した医薬品添加物を含有することができる。経口および非経口投与のための液体媒体の適した例は、水(上述の通りの添加物を部分的に含有する、例えば、セルロース誘導体、好ましくは、カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液)、アルコール(一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、グリコールを含む)およびそれらの誘導体、ならびに油(例えば、分画されたココナツ油およびラッカセイ油)を含む。非経口投与のため、媒体は、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピル等の油性エステルとなることもできる。滅菌液体媒体は、非経口投与のための滅菌液体形態組成物において有用である。加圧された組成物のための液体媒体は、ハロゲン化炭化水素または他の薬学的に許容される噴霧剤であり得る。
【0121】
滅菌溶液または懸濁液である液体医薬組成物は、例えば、硝子体内、上脈絡膜、網膜下、網膜内、前房内、筋肉内、くも膜下腔内、硬膜外、腹腔内、静脈内および特に皮下注射によって利用され得る。遺伝的構築物または組換えベクターは、滅菌水、食塩水または他の適切な滅菌注射用培地を使用して投与時に溶解または懸濁され得る滅菌固体組成物として調製することができる。
【0122】
薬学的に許容される担体、賦形剤および希釈剤は、投与を容易にする相対的に不活性な物質または薬学的に有効な物質であり、液体の溶液もしくは懸濁液として、エマルションとして、または使用に先立つ液体における溶解もしくは懸濁に適した固体形態として供給することができる。例えば、賦形剤は、粘度(for or consistency)に適した形態をもたらすことができる、または希釈剤として作用することができる。適した賦形剤は、安定化剤、湿潤剤および乳化剤、モル浸透圧濃度を変動させるための塩、カプセル封入剤、pH緩衝物質、およびバッファーを含むがこれらに限定されない。そのような賦形剤は、過度の毒性を伴わずに投与され得る、対象への直接的送達(例えば、硝子体内または網膜下)に適した任意の医薬剤を含む。薬学的に(Pharmaceutical)許容される賦形剤は、ソルビトール、様々なTWEEN化合物のいずれか、ならびに水、食塩水、グリセロールおよびエタノール等の液体を含むがこれらに限定されない。薬学的に許容される塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩その他等の鉱酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩または安息香酸塩等の有機酸の塩がその中に含まれてよい。
【0123】
一部の実施形態では、薬学的に(pharmaceutical)許容される賦形剤は、薬学的に(pharmaceutical)許容される担体を含むことができる。そのような薬学的に許容される担体は、ピーナッツ油、ダイズ油、鉱物油等、石油、動物、植物または合成起源のものを含む水および油等の滅菌液体であり得る。食塩水溶液およびデキストロース水、ポリエチレングリコール(PEG)およびグリセロール溶液を、特に、注射用溶液のための液体担体として用いることもできる。追加の成分、例えば、保存料、バッファー、等張化剤、抗酸化剤および安定剤、非イオン性湿潤剤または清澄化剤、または粘性増加剤を使用することもできる。薬学的に(pharmaceutical)許容される賦形剤および担体についての徹底的な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Ed Remington JP and Gennaro AR; Mack Pub. Co. Easton, Pa 1990)において得ることができる。
【0124】
本発明が、そのバリアントまたは断片を含む、本明細書で参照される配列のいずれかの実質的にアミノ酸または核酸配列を含む任意の核酸もしくはペプチド、またはそのバリアント、誘導体もしくはアナログに拡大することが認められるであろう。用語「実質的にアミノ酸/ヌクレオチド/ペプチド配列」、「バリアント」および「断片」は、本明細書で参照される配列のうちいずれか1つのアミノ酸/ヌクレオチド/ペプチド配列と少なくとも40%配列同一性を、例えば、配列番号1~90等々として同定された配列と40%同一性を有する配列であり得る。
【0125】
参照される配列のいずれかに対して65%を超える、より好ましくは70%を超える、さらにより好ましくは75%を超える、なおより好ましくは80%を超える配列同一性である配列同一性を有するアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列も想定される。好ましくは、アミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列は、参照される配列のいずれかと少なくとも85%同一性、より好ましくは、本明細書で参照される配列のいずれかと少なくとも90%同一性、さらにより好ましくは少なくとも92%同一性、さらにより好ましくは少なくとも95%同一性、さらにより好ましくは少なくとも97%同一性、さらにより好ましくは少なくとも98%同一性、最も好ましくは少なくとも99%同一性を有する。
【0126】
当業者は、2種のアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間のパーセンテージ同一性を計算する仕方を認めるであろう。2種のアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間のパーセンテージ同一性を計算するために、2種の配列のアラインメントを先ず作成し、続いて配列同一性値を計算する必要がある。2種の配列のパーセンテージ同一性は、次のものに応じて異なる値を取ることができる:(i)配列をアラインするのに使用される方法、例えば、ClustalW、BLAST、FASTA、Smith-Waterman(異なるプログラムにおいて実行)、または3D比較からの構造的アラインメント;ならびに(ii)アラインメント方法、例えば、局所的vs全体的アラインメントによって使用されるパラメータ、使用されるペア-スコアマトリックス(例えば、BLOSUM62、PAM250、Gonnet等)、およびギャップ-ペナルティ、例えば、関数形式および定数。
【0127】
アラインさせたら、2種の配列の間のパーセンテージ同一性を計算する多くの異なる仕方が存在する。例えば、同一性の数を、(i)最も短い配列の長さ;(ii)アラインメントの長さ;(iii)配列の平均長;(iv)非ギャップ位置の数;または(iv)オーバーハングを除外した同等の(equivalenced)位置の数で割ることができる。さらに、パーセンテージ同一性がまた、強く長さ依存性であることが認められるであろう。したがって、配列のペアが短いほど、偶然に生じると予想することができる配列同一性が高くなる。
【0128】
したがって、タンパク質またはDNA配列の正確なアラインメントが複雑なプロセスであることが認められるであろう。一般的な多重アラインメントプログラムClustalW[65、66]は、本発明に従ってタンパク質またはDNAの多重アラインメントを生成するための好ましい仕方である。ClustalWに適したパラメータは、次の通りであり得る:DNAアラインメントのため:ギャップオープンペナルティ=15.0、ギャップ伸長ペナルティ=6.66およびマトリックス=同一性。タンパク質アラインメントのため:ギャップオープンペナルティ=10.0、ギャップ伸長ペナルティ=0.2およびマトリックス=Gonnet。DNAおよびタンパク質アラインメントのため:ENDGAP=-1およびGAPDIST=4。当業者であれば、最適な配列アラインメントのために上述および他のパラメータを変動させる必要がある場合があることに気づくであろう。
【0129】
好ましくは、次いで、2種のアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間のパーセンテージ同一性の計算を、(N/T)*100(式中、Nは、配列が同一残基を共有する位置の数であり、Tは、ギャップを含み、オーバーハングを含むかまたは除外する、比較される位置の総数である)のようなアラインメントから計算することができる。好ましくは、オーバーハングは、計算に含まれる。したがって、2種の配列の間のパーセンテージ同一性を計算するための最も好ましい方法は、(i)例えば、上に示される通り、パラメータの適したセットを使用したClustalWプログラムを使用して配列アラインメントを作成するステップ;ならびに(ii)次式:配列同一性=(N/T)*100にNおよびTの値を挿入するステップを含む。
【0130】
同様の配列を同定するための代替方法は、当業者に知られているであろう。例えば、実質的に同様のヌクレオチド配列は、ストリンジェントな条件下でDNA配列またはその相補体にハイブリダイズする配列によってコードされるであろう。ストリンジェントな条件とは、ヌクレオチドが、およそ45℃の3×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)において、およびそれに続くおよそ20~65℃の0.2×SSC/0.1%SDSにおける少なくとも1回の洗浄において、フィルターに結合したDNAまたはRNAにハイブリダイズすることを意味する。あるいは、実質的に同様のポリペプチドは、本明細書に示される配列とは、少なくとも1個、ただし、5、10、20、50または100個未満のアミノ酸が異なることができる。
【0131】
遺伝暗号の縮重により、本明細書に記載されている任意の核酸配列を、それによってコードされるタンパク質の配列を実質的に影響させることなく変動または変化させて、その機能的なバリアントを提供することができることが明らかである。適したヌクレオチドバリアントは、配列内に同じアミノ酸をコードする異なるコドンの置換によって変更された配列を有し、よって、サイレント変化を生じるバリアントである。他の適したバリアントは、保存的変化を生じるように、置換されるアミノ酸と同様の生物物理学的特性の側鎖を有するアミノ酸をコードする異なるコドンの置換によって変更された、相同ヌクレオチド配列を有するが配列の全てまたは部分を含む、バリアントである。例えば、小さい非極性、疎水性アミノ酸は、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリンおよびメチオニンを含む。大きい非極性、疎水性アミノ酸は、フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシンを含む。極性中性アミノ酸は、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギンおよびグルタミンを含む。正に荷電した(塩基性)アミノ酸は、リジン、アルギニンおよびヒスチジンを含む。負に荷電した(酸性)アミノ酸は、アスパラギン酸およびグルタミン酸を含む。したがって、いずれのアミノ酸を、同様の生物物理学的特性を有するアミノ酸に置き換えることができるか認められ、当業者であれば、そのようなアミノ酸をコードするヌクレオチド配列が分かるであろう。本明細書に記載されている特色の全て(いずれかの添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)および/またはそのように開示されたいずれかの方法もしくはプロセスのステップの全ては、そのような特色および/またはステップの少なくともいくつかが相互排他的である組合せを除いて、上述の態様のいずれかといずれかの組合せで組み合わせることができる。
【0132】
本明細書に記載されている特色の全て(いずれかの添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)および/またはそのように開示されたいずれかの方法もしくはプロセスのステップの全ては、そのような特色および/またはステップの少なくともいくつかが相互排他的である組合せを除いて、上述の態様のいずれかといずれかの組合せで組み合わせることができる。
【0133】
本発明をより深く理解するために、また、その実施形態を実施することができる仕方を示すために、次に、例として、次に示す添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【
図1】
図1は、様々な導入遺伝子タンパク質、すなわち、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質を発現する本発明に係るウイルスベクター(図の上部)、ならびに地図状萎縮およびドライ型AMD等の網膜障害に関連する病態生理の低減におけるそれらの生物学的効果の一実施形態の例証である。
【
図2】
図2は、本発明に係る遺伝的構築物の一実施形態の模式図を示す。構築物は、バイシストロニックカセットであり、カセットにおいて、PEDF受容体アゴニストのコード配列は、細胞分泌を導くシグナルペプチドが先行し;抗補体タンパク質のコード配列は、細胞分泌を導くシグナルペプチドが同様に先行し;両者は、酵素切断-ウイルス-2Aリンカー配列/スキッピング部位によっていずれかの方向性で連結されている。
【
図3】
図3は、網膜細胞を保護し、補体活性化を中和または減弱することが可能である2種の成熟した治療タンパク質を生成するための、遺伝子療法構築物からの遺伝材料の細胞内プロセシングを例証する。ステップ1は、単一のプロモーターによるメッセンジャーRNAの転写である。ステップ2は、2個の別々のプロタンパク質を生じる、ウイルス2A配列によって導かれるリボソームによる翻訳スキッピングである。ステップ3は、ゴルジのレベルで生じ、そこで、ウイルス-2A配列は、上流切断部位においてフューリン/酵素の活性によりプロタンパク質から切断される。ステップ4は、分泌シグナルペプチドの除去であり、これは、標的網膜細胞からの分泌に先立ち、下流成分のN末端から残っているプロリンアミノ酸を除去する。
【
図4】
図4は、異なるプロモーター配列:小ニワトリベータ-アクチンプロモーター/サイトメガロウイルスエンハンサープロモーター(sCAG)、sCAGプロモーターと、それに続くウサギベータ-グロブリンイントロンの5’および3’に由来する短ストレッチのヌクレオチドの融合から創出されたイントロンの付加(sCAG-イントロン)、サイトメガロウイルスプロモーター(CMV)、マウスホスホグリセリン酸キナーゼプロモーター(mPGK)、ならびにヒトシナプシン(synaptin)-1プロモーター(hSYN1)を含有するrAAV2ベクターによる形質導入の24時間後に採取されたHEK293細胞における、高感度緑色蛍光タンパク質(eGFP)レポーター遺伝子発現の画像を示す。
【
図5】
図5は、異なるプロモーター:小ニワトリベータ-アクチンプロモーター/サイトメガロウイルスエンハンサープロモーター(sCAG);サイトメガロウイルスエンハンサーエレメント、プラス、ニワトリベータ-アクチンプロモーター、ならびにウサギベータ-グロブリンイントロンの5’および3’に由来する短ストレッチのヌクレオチド(sCAG-イントロン);サイトメガロウイルスプロモーター(CMV);マウスホスホグリセリン酸キナーゼ-1プロモーター(mPGK);ならびにヒトシナプシン(synaptin)-1(hSYN1)プロモーターを含有するrAAV2ベクターによる硝子体内注射の3週間後のeGFP発現のレベルを例証するために、マウス網膜の断面およびフラットマウント画像の両方を示す。記号「
*」は、神経節細胞層を指し示す。
【
図6】
図6は、一連の発現プラスミドによるトランスフェクションの24時間後にHEK293TまたはARPE-19細胞のいずれかから収集された上清におけるPEDFタンパク質の発現、および基本的配列と比較して最適化された配列を有する構築物における有効なフューリン切断、および上流タンパク質のC末端からのウイルス-2Aリンカーの遊離を例証するウエスタンブロットを示す(
図6A)。IKC036P[ヌル対照]、IKC030P[PEDFのみ]、IKC093P[hPEDF-基本的フューリン-ウイルスP2A-抗Bb SCVF]、IKC094P[hPEDF-基本的フューリン-ウイルスP2A-抗C5 SCVF]、IKC104P[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-抗C3b SCVF]、IKC121P[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-抗C3b SCVF]、IKC122P[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-sCD55]。
図6Bは、HEK293T上清におけるパーセンテージフューリン切断を示し、
図6Cは、ARPE-19上清におけるパーセンテージフューリン切断を示す。
【
図7】
図7は、一連のバイシストロニックまたは対照プラスミド;IKC036[ヌル対照]、IKC093P、IKC104P、IKC121PおよびIKC122Pによるトランスフェクションの24時間後にHEK293T細胞から細胞培養培地へと放出されたPEDF濃度を例証するためのELISAアッセイの図画による表現である。
【
図8】
図8は、プラスミドIKC157P、IKC158P、IKC159PおよびIKC161P、対、ヌル対照IKC166プラスミドによるHEK293T細胞のトランスフェクション後の、PEDFタンパク質および非膜結合型抗補体因子の細胞内プロセシングおよび培養培地への放出を例証するウエスタンブロットである。
【
図9】
図9は、プラスミドIKC093P、IKC094P、IKC157P、IKC158P、IKC159PおよびIKC161P、対、ヌル対照IKC166Pプラスミドによるトランスフェクション後の、培養培地へと放出されることになる、免疫細胞化学(光で染色)を使用して、分泌に先立つPEDFおよび非膜結合型抗補体タンパク質を発現するHEK293T細胞を示す。
【
図10】
図10Aおよび
図10Bは、IKC122Pプラスミドまたは対照IKC036ヌルプラスミドによるトランスフェクション後の、それぞれHEK293T細胞培養培地またはARPE-19細胞培養培地由来の可溶性sCD55(DAF)の産生および放出を例証する。
【
図11】
図11は、ヌル対照プラスミド(IKC036P)、またはヒトC3bに結合しこれを中和することが可能である単鎖可変断片を分泌したIKC087P、IKC104PもしくはIKC0121PをトランスフェクトされたHEK293T細胞由来の細胞成長培地と血清のインキュベーション後の、ヒト血清における補体C3bの中和および/または低減を示すデータを例証する。IKC087Pが、非最適化発現カセットを有すること、また、ELISA抗体が、ヒトC3との80%交差反応性を有する(免疫反応性のおよそ2/3を構成し、よって、SCVFはC3に結合しないため、読み取り値の30%低減は、C3bのほぼ100%中和に等しいであろう)ことに留意されたい。
【
図12】
図12Aは、ヌル対照プラスミド(IKC036P)およびヒトC3bに結合しこれを中和することが可能である単鎖可変断片を発現するIKC121Pプラスミド構築物と比較して、BおよびD因子の存在下で親C3からの組換えC3b(C3コンバターゼ)の生成を低減させる、sCD55を産生するIKC122Pプラスミド構築物をトランスフェクトされたHEK293T細胞から収集された上清の能力を実証する。
図12Bは、IKC121Pの存在下でC3からC3bへのパーセンテージ変換の低減が、IKC036P対照と比較して有意であることを示す。
【
図13】
図13Aは、それぞれI因子補因子sCD46およびCFHL1を生成する構築物IKC139PおよびIKC143PをトランスフェクトされたHEK293T細胞から収集された上清が、低濃度の組換えCFIの存在下で、2個のiC3b断片(68および43kDa)への組換えC3b分解を容易にすることができることを例証する。ヌル対照プラスミドIKC036PまたはPBS対照によって産生されるC3bの分解がないことに留意されたい。
図13Bは、C3bからiC3bへの分解を示さなかったIKC036PおよびPBS対照と比較した、IKC139PおよびIKC143Pの存在下でのiC3b断片のパーセンテージを示す。
【
図14】
図14は、本発明の「IKC121P」ベクターのプラスミドマップの実施形態を示す。
【
図15】
図15は、ベクターIKC157V、IKC158V、IKC159V、IKC161V、IKC167V、対、ヌル対照ベクターIKC166VによるHEK293T細胞の形質導入の48時間後の、発現され培養培地へと分泌されたPEDFおよび抗補体導入遺伝子発現のウエスタンブロットデータを示す。
【
図16】
図16は、ヌル対照トランスフェクト細胞(IKC036P)と比べた、低濃度の組換え補体I因子(11nM)およびH因子(0.5nM)による補体C3b因子(39nM)分解における、可溶性CD46(IKC137P)または補体I(IKC139P)のいずれかを発現するプラスミドによるHEK293Tトランスフェクト細胞の添加の効果を比較する。IKC137P(補体I)をトランスフェクトされたHEK293T細胞から収集された細胞培養培地による組換え補体I因子の補充が、IKC036Pヌル対照と比較して、C3b分解を増加させなかったことに留意されたい。対照的に、IKC139P(可溶性CD46)をトランスフェクトされたHEK293T細胞から収集された細胞培養培地による補充は、C3bアルファ鎖バンドの減少およびiC3b(68kDaおよび43kDa)バンドの増加から分かる通り、酵素的C3b分解を有意に増加させた。
【
図17】
図17は、神経毒N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)を負荷した場合に(遺伝子療法送達の3週間後に8日間負荷)、IKC159V rAAV2ベクターの硝子体内注射が、硝子体PEDF濃度を増加させ(A)、網膜神経節細胞を保護する(BおよびC)ことを例証する。加えて、rAAV2ベクターは、ヌルIKC166Vベクターで処置された動物から単離された硝子体と比較して、組換え補体C3bを有意に分解することができる(ex-vivo)、十分な可溶性CD46を硝子体へと分泌することができる(D)。
【
図18】
図18は、軽度酸化ストレス(過酸化水素)および補体攻撃(ヒト血清タンパク質の添加)を負荷した場合の、ARPE-19細胞経上皮抵抗性の一過性低減の防止におけるIKC159V rAAV2ベクターの有益な効果を示す。データは、IKC159VまたはIKC166V(ヌルベクター)形質導入細胞が、過酸化水素およびヒト血清の両方で処置された場合の、2時間目の経上皮抵抗性の一過性喪失およびベースラインからのパーセンテージ変化を示す。比較基準は、過酸化水素またはヒト血清のみで処置されたARPE-19細胞である。
【発明を実施するための形態】
【0135】
実施例
図1および
図2を参照すると、本発明者らは、単一のプロモーターの制御下で、(i)PEDF受容体のアゴニストおよび(ii)抗補体タンパク質をコードする新規遺伝的構築物を設計および構築した。
図3に例証される通り、本発明者らは、有利には、構築物によってコードされるペプチドの全ての発現が、単一のプロモーターの制御下で、単一のmRNA転写物として生じることを可能にする、スペーサー配列も遺伝的構築物に導入した(例えば、ウイルス-2Aペプチドスペーサー配列)。その上、タンパク質のC末端からウイルス-2Aペプチド配列を酵素的に除去するために、本発明者らは、
図6を参照して、フューリン認識配列等、ウイルス-2A除去配列を構築物に導入した。
【0136】
図3に例証される通り、バイシストロニック発現カセットは、2種の成熟した治療タンパク質、PEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質を産生する(
図7~
図11および
図15)。PEDF受容体アゴニストは、細胞傷害性生化学的侵襲および細胞死から網膜色素上皮(RPE)および他の網膜細胞、例えば、光受容体を保護するように作用する。ドライ型AMDおよび地図状萎縮患者において、眼におけるPEDFの内在性濃度は、疾患病理により有意に枯渇され、これにより、正常に機能する網膜の能力を低減させる。本発明の遺伝的構築物は、網膜PEDF濃度を補充し、よって、酸化的損傷およびドライ型AMDにおいて働く他の病態生理学的因子に対する網膜防御機構を回復するであろう。
図17に例証される通り、PEDF濃度のブーストは、RPE細胞および上を覆う光受容体に対するさらなる喪失の防止を生じ、これにより、視覚の喪失を遅くするまたは停止するであろう。加えて、抗補体タンパク質は、
図12、
図13、
図16~
図18に例証される通り、GAにおいて有意な役割を果たすことも示された補体系活性化を低減させることが可能である。低減した補体活性化と共役した増加した網膜PEDF濃度を介した網膜細胞喪失からのより優れた保護により、バイシストロニック遺伝子構築物は、さらなる網膜損傷および関連する視力喪失を減弱または停止することができる。
【0137】
次に、本発明者らは、rAAV2等の組換え発現ベクターに遺伝的構築物を導入した(例えば、
図14を参照)。
材料と方法
DNAプラスミド設計および産生
ツール(http://www.jcat.de)またはGenscriptオンラインツール)を使用して、DNA配列のコドン最適化を行った。標準分子生物学技法を使用して、合成DNAブロックおよびクローニングを行った。全てのDNAプラスミドを、最小エンドトキシン存在によるマキシプレップ(maxi-prep)精製後に、一晩のSUREコンピテント細胞(Agilent Technologies)においてスケールアップした。
【0138】
IKC036Pは、ヌル対照である。IKC030Pは、PEDFのみを含む。IKC093Pは、[hPEDF-基本的フューリン-ウイルスP2A-抗Bb SCVF]を含み、IKC094Pは、[hPEDF-基本的フューリン-ウイルスP2A-抗C5 SCVF]を含み、IKC104Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-抗C3b SCVF]を含み、IKC121Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-抗C3b SCVF]を含み、IKC122Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-sCD55]を含み、IKC157Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-抗C3b SCVF]を含み、IKC158Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-sCD55]を含み、IKC159Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-sCD46]を含み、IKC161Pは、[hPEDF-最適化フューリン-ウイルスP2A-CFHL1]を含み、IKC166Pは、[ヌル対照]を含む。
組換えAAVベクター産生
DNAプラスミドを使用して、組換えAAV2ベクターを製造した。HEK293細胞(2.5×108個)に、総計500μgの3種のプラスミド(Rep-2-Cap2、pHelperならびにORFおよびITR含有プラスミド)を形質導入した。ウイルスベクター粒子を遊離させるためのHEK293細胞の凍結融解後に、イオジキサノール勾配超遠心分離および脱塩を続けて行った。ITR領域を認識するプライマーを使用したqPCRによってベクター力価を得た後に、cGMP標準に製造されたThermo Fisher/Gibcoのダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS)バッファーにベクターを懸濁した(カタログ番号14190250であり、8g/L NaCl、1.15g/LのNa2HPO4、0.2g/LのKClおよび0.2g/LのK2HPO4からなり、カルシウムもマグネシウムも含まない;pH7.0~7.3、270~300mOsm/kg)。
【0139】
図4は、異なるプロモーター配列:sCAG、sCAG-イントロン、CMV、hSYN1、およびmPGKを含有するrAAV2ベクターによる形質導入の24時間後に採取されたHEK293細胞における高感度緑色蛍光タンパク質(eGFP)レポーター遺伝子発現を例証する。
図4に例証される通り、sCAGおよびCMVの両方が、HEK293細胞における高レベルのeGFP導入遺伝子発現を表示する。
【0140】
その上、
図5は、異なるプロモーター配列:sCAG、sCAG-イントロン、CMV、mPGKおよびhSYN1を含有するrAAV2ベクターによる硝子体内注射の3週間後のeGFP発現のレベルを例証するために、マウス網膜の断面およびフラットマウント画像の両方を示す。
図5から分かる通り、sCAG-イントロンプロモーターにおけるイントロンの付加は、イントロンがない同じプロモーター、すなわち、sCAGと比較して、網膜発現を増加させる。
【実施例1】
【0141】
様々なプラスミド構築物による細胞トランスフェクション後のHEK293T細胞におけるPEDF濃度
手短に説明すると、DNAプラスミドを、Opti-MEM(FisherSci;Loughborough、Leics.、U.K.)およびリポフェクタミン3000(FisherSci)と混合し、各ウェルが0.5μgのプラスミドDNAおよび0.75μLのリポフェクタミンを受けるように、24ウェルプレートにおいて80%コンフルエンシーとなるように培養されたHEK293T細胞に添加した。細胞を24時間37℃、5%CO2でインキュベートした。HEK293T細胞インキュベーション培地を捕集し、遠心分離して、いかなる細胞デブリも除去し、市販のヒトPEDF ELISAキット(Abcam;Cambridge、U.K.;ab246535)を使用して、またはウエスタンブロット(Abcam ab180711、1:1000希釈)により、細胞から生成されたPEDF濃度をその後に測定した。対照ヌルプラスミド(IKC036PまたはIKC166P)は、HEK293T細胞によって生成される少量までのいかなるさらなるPEDFに寄与するとも示されなかった。
【0142】
図6および
図7は、一連のプラスミドによるトランスフェクションの24時間後にHEK293T細胞によって分泌されるPEDFの量が、ヌル対照(IKC036PおよびIKC166P)よりも有意に大きいことを例証する。
【実施例2】
【0143】
フューリン活性およびウイルス-2Aペプチド切断の検出
HEK293T細胞に、上に記載されているプラスミドをトランスフェクトした。バイシストロニック構築物由来の被験導入遺伝子(PEDFおよび抗補体タンパク質)の分子量を、単一の導入遺伝子のみを産生する導入遺伝子構築物と比較した。C末端からのウイルス-2Aペプチドの切断を確認するために、Bio-Techne社(Abingdon、Oxon、U.K.)の2A抗体(NBP2-59627)を使用して、ウイルス-2Aペプチドの存在について試験した。
【0144】
図6は、一連の発現プラスミドによるトランスフェクションの24時間後にHEK293TおよびARPE-19細胞から収集された上清におけるPEDFタンパク質(ウイルス-2Aありおよびなし)の発現を例証する。その上、
図6Bおよび
図6Cは、一連のプラスミドをトランスフェクトされたHEK293TおよびARPE-19細胞におけるPEDFのC末端からのウイルス-2Aリンカーの有効なフューリン切断および遊離の定量化を例証して、IKC104P、IKC121PおよびIKC122Pプラスミドにおける最適化フューリン配列が、IKC093PおよびIKC094Pプラスミドにおける基本的フューリン配列よりも有意に有効であることを示す。C末端フューリンもウイルス2A配列も有しないため、IKC030PプラスミドをトランスフェクトされたHEK293T細胞に由来するPEDFを対照として使用した。
【実施例3】
【0145】
発現された抗補体タンパク質の検出
図8および
図9は、プラスミドによるトランスフェクション後のHEK293T細胞におけるPEDFおよび下流抗補体タンパク質の生成、正しいプロセシングおよび放出を実証する。
図8において、全て1:1000希釈された、免疫細胞化学(後述)に使用されるものと同じ抗体を使用したウエスタンブロットによる、対照IKC166P(ヌル)またはIKC157P、IKC158P、IKC159PおよびIKC161PプラスミドのいずれかをトランスフェクトされたHEK293T細胞から培養培地へのPEDFおよび抗補体タンパク質の両方の放出が示される。二次抗体は、1:10,000希釈のヤギ-抗ウサギ(Abcam、ab6721)であった。
【0146】
図9には、放出に先立つ、カバーガラス上で成長され、免疫細胞化学(Genscript(ペプチド1)によって生成されたカスタムウサギポリクローナル抗体で染色された抗Bb、抗C5および抗C3b SCVF;CD55 Abcam ab133684;CD46 Invitrogen PA535311;ならびにCFH Abcam ab133536)によって染色された、トランスフェクトされたHEK293T細胞内のPEDFおよび抗補体タンパク質が示されている。
図15において、対照IKC166V(ヌルベクター)またはIKC157V、IKC158V、IKC159V、IKC161VおよびIKC167V rAAV2ベクターを含むrAAVベクターで形質導入されたHEK293T細胞から培養培地へのPEDFおよび抗補体タンパク質の両方の放出を、
図8および
図9について上に記載されているものと同じ抗体を使用したウエスタンブロッティングにより評価した。
【0147】
図10は、CD55抗体(Abcam社(Cambridge、U.K.)の1:1000希釈ab-133684)およびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ウサギ二次抗体(1:10,000希釈、abcam、ab6721)を使用したウエスタンブロットによる、プラスミドIKC122Pによるトランスフェクションの24時間後の、HEK293TおよびARPE-19細胞の両方における(DAF)sCD55の可溶性/非細胞膜結合型形態の産生および分泌を例証する。
【実施例4】
【0148】
抗補体タンパク質活性の実証
抗補体タンパク質の活性は、
図11、
図12、
図13および
図16に示されており、それによると、C3bの中和は、
図11に示され、C3コンバターゼ(C3bBb)生成の防止は、
図12に例証され、補体I因子(CFI)媒介性C3b切断アッセイは、
図13および
図16に示されている。
【0149】
図11に示されるC3b中和アッセイのために、HEK293T細胞に、上に記載されているプラスミドをトランスフェクトした。24時間後に、上清を捕集し、短時間の遠心分離によって清澄化した。上清(190μL)を、10μLの正常ヒト血清(1:20,000希釈)と共に室温で30分間、穏やかに撹拌しつつインキュベートした。インキュベーション後に、ヒトC3との80%交差反応性を有する(免疫反応性のおよそ2/3を構成し、よって、SCVFはC3に結合しないため、読み取り値の30%低減は、C3bのほぼ100%中和に等しいであろう)ヒト補体C3b ELISAキット(abcam、ab195461)を使用して試料を定量化した。
【0150】
図12に示されるC3コンバターゼアッセイのために、組換えタンパク質(C3、0.2μM;補体B因子;0.2μMおよび補体D因子、0.02μM、最終濃度;Complement Technologies Inc.、Tyler、TX75703、U.S.A)をベロナールバッファー中で、50μLの総体積で様々なプラスミドを以前にトランスフェクトされたHEK293T培養培地と共に30分間37℃でインキュベートした。インキュベーション後に、SDS-Page電気泳動およびSimplyBlue Safe染色(Thermofisher)を使用したゲルの染色により、C3コンバターゼの生成を測定した。
【0151】
図13に例証されているC3b切断アッセイのために、様々なプラスミドを以前にトランスフェクトされたHEK293T培養培地を、60μLの総体積でC3b基質(42nM)および組換えCFI(1.2nM)(Complement Technologies Inc.)と共に60分間37℃でインキュベートした。ヤギ抗ヒトC3抗体(AHP1752希釈1:2,000;BioRad)およびペルオキシダーゼ標識ロバ抗ヤギ二次抗体(705-035-147、1:10,000;Jackson ImmunoResearch Europe、Ely、U.K.)を使用したウエスタンブロットによって、C3b分解産物(iC3b 64kDaおよび43kDa)を試験した。
【0152】
図16に例証されているC3b切断アッセイのために、トランスフェクトされたHEK293T細胞由来の培地を組換え補体因子と組み合わせた。以前に使用された組換え補体I因子およびH因子の濃度を、それぞれ11nMおよび0.5nMに低減させ、一方、基質C3bは、39nM前後に維持した。HEK293T培養培地(IKC137P)由来のより多くの補体I因子の添加が、C3b分解を有意に増加させなかったが、一方、可溶性CD46補因子を含有するHEK293T培養培地の添加が、C3b分解を有意にブーストすることができた(IKC139P)ことに留意されたい。これらのデータは、C3b分解が、I因子補充に対するよりも、補因子添加に対する感受性が高いことを示唆するであろう。
【実施例5】
【0153】
in vivoでのバイシストロニックrAAVベクターの抗補体タンパク質およびPEDF活性の実証
IKC159V(可溶性CD46ベクター)の硝子体内送達後のsCD46およびPEDFタンパク質の両方の活性は、
図17に示されている。
【0154】
マウスに、IKC166V(ヌル対照)またはIKC159Vを硝子体内注射した(2μL)。21日後に、マウスの眼を自由に(free)解剖し、硝子体試料(4~5μLの間)を抽出し、上に記載されているC3b切断アッセイ方法を使用してex-vivoでのC3b分解の査定に使用した。結果は、IKC166V(ヌル)群と比較して、IKC159V処置した眼由来の硝子体におけるC3bの有意な分解を示した。
【0155】
IKC166V(ヌル対照)またはIKC159Vの硝子体内注射(2μL)を受けるマウスの別のセットをNMDA研究において使用した。ベクター注射の21日後に、マウスは、NMDA(30nmol/眼)または媒体のさらなる硝子体内注射を受け、8日後に、動物を終結させた。媒体注射した眼から硝子体試料を得て、市販のPEDF ELISAキット(Abcam)を使用してPEDF濃度を測定した。全ての眼から網膜フラットマウントを調製し、RBPMS免疫標識を使用して網膜神経節細胞計数を測定した。注目すべきは、IKC159VプラスNMDA処置群におけるほぼ完全な保護と比較した、IKC166V(ヌル)プラスNMDA処置群における網膜神経節細胞のおよそ50%喪失である。
【実施例6】
【0156】
ARPE-19細胞経上皮抵抗性の低減の防止におけるバイシストロニックrAAV2ベクター(IKC159V)の有益な効果の実証
図18に示されるARPE-19細胞経上皮抵抗性(TER)アッセイのために、ARPE-19細胞を、定期的に培地交換しつつ、安定した単層およびTERに達するまで、トランズウェル(24ウェル、Greiner)において2週間育成した。次に、さらに2週間にわたり培地を無血清培地と交換し、その後、48時間にわたるrAAVベクターによる単層の形質導入を行った。1mM H
2O
2およびヒト血清への曝露の前ならびに1、2および4時間後に、TERアッセイ読み取り値を得た。
図18に例証される通り、IKC159V rAAV2ベクターは、軽度酸化ストレスを負荷したときの、ARPE-19細胞経上皮抵抗性の一過性低減を防止した。
考察および結論
実施例に例証される通り、本発明者らは、驚いたことに、単一の遺伝的構築物においてPEDF受容体アゴニストおよび抗補体タンパク質をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を組み合わせることが可能であることを実証した。
【0157】
PEDF受容体アゴニストは、PEDFの濃度を回復し、これにより、炎症を低減させ、RPEおよび光受容体細胞を保存する。その上、抗補体タンパク質は、代替補体経路を中和または減弱し、これにより、さらなるRPE細胞喪失を抑止することが可能である。有利には、本発明の遺伝的構築物は、AP経路を標的とし、これは、補体系の古典的およびレクチン経路が保存され、これにより、侵入した病原体の破壊を容易にすることができる抗微生物防御系を維持することを意味する。
【0158】
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【配列表】
【国際調査報告】