(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】保護X線エンクロージャのアクセスのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H01J 35/16 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
H01J35/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517684
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2023-04-07
(86)【国際出願番号】 US2022037771
(87)【国際公開番号】W WO2023003986
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517023736
【氏名又は名称】ヴァレックス イメージング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーカム、デイヴ
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン、ヴァンス、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ウッドマン、コルトン、ビー.
(72)【発明者】
【氏名】リグル、ジャック
(57)【要約】
いくつかの実施形態は、X線装置であって、X線装置のエンクロージャの内側容積部の内部にカソードを受け入れるように構成されたアクセスポート、アクセスポート上でカバーをシールするように構成された第1の真空シール、及びアクセスポート上でカバーをシールするように構成された第2のシールであって、第1の真空シールを除去する間に、第1の真空シールとエンクロージャの内側容積部との間に維持される、第2のシールを含むX線装置を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線装置であって、
前記X線装置のエンクロージャの内側容積部の内部にカソードを受け入れるように構成されたアクセスポート、
前記アクセスポート上でカバーをシールするように構成された第1の真空シール、及び
前記アクセスポート上で前記カバーをシールするように構成された第2のシールであって、前記第1の真空シールを除去する間に、前記第1の真空シールと前記エンクロージャの前記内側容積部との間に維持される、前記第2のシール
を含む、X線装置。
【請求項2】
前記第1の真空シールは、前記アクセスポートの周りの第1の経路に形成され、
前記第2のシールは、前記アクセスポートの周りの第2の経路における前記カバーと前記エンクロージャとの間の物理的な重なりを含み、前記第2の経路は、前記第1の経路と前記アクセスポートの周囲との間に配置される、請求項1に記載のX線装置。
【請求項3】
前記アクセスポートが、複数のアクセスポートのうちの1つであり、それぞれが、前記X線装置の前記エンクロージャの前記内側容積部の内部にカソードを受け入れるように構成される、請求項1に記載のX線装置。
【請求項4】
二次シールが、前記エンクロージャの外面及び前記カバーの内面のうちの1つまたは複数の内部に形成されたチャネルと嵌合するように構成された突出部を備える、請求項1に記載のX線装置。
【請求項5】
前記アクセスポートの上に一時的なカバーをシールするように構成された解放可能な機構をさらに備え、
前記第1の真空シールは、前記解放可能な真空シールを恒久的な真空シールに置き換えるように構成される、請求項1に記載のX線装置。
【請求項6】
前記カソードは、前記X線装置の複数のカソードのうちの1つであり、
前記アクセスポートは、複数のカソードを含む予め組み立てられたカソードモジュールを受け入れるように構成され、前記予め組み立てられたカソードは、特定の配列で固定された複数の板を含むカソードスタックを含む、請求項1に記載のX線装置。
【請求項7】
前記カソードのそれぞれが複数のエミッタを含む、請求項6に記載のX線装置。
【請求項8】
前記カソードスタックの複数の板を貫通して形成された複数の開口部と、
複数のファスナであって、各々のファスナが、前記カソードスタックを貫通して形成された前記複数の開口部のそれぞれの開口部を介して前記カソードモジュールの支持構造に固定される、前記複数のファスナ、及び
圧迫板であって、前記カソードスタックを貫通して形成された前記複数の開口部のうちの単一の開口部が、前記カソードモジュールの隣接する予め組み立てられたカソード間に配置され、前記ファスナは、前記圧迫板と前記支持構造との間に前記カソードスタックを固定するように構成される、前記圧迫板
を備える、請求項6に記載のX線装置。
【請求項9】
複数のカソードモジュールであって、各カソードモジュールは、1つまたは複数のカソードと、前記1つまたは複数のカソードのカソードスタックを集束電極に固定するように構成された圧迫板とを備える、前記複数のカソードモジュール、及び
前記複数のカソードモジュール間に結合された少なくとも1つの内部電気接続
をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項10】
複数のアノードモジュールを含むアノードアセンブリであって、各アノードモジュールが1つ以上のアノードを含む、前記アノードアセンブリ、及び
複数の支持体であって、各支持体は、前記アノードアセンブリの前記複数のアノードモジュールのそれぞれを前記エンクロージャの内側容積部の内部に固定するように構成され、前記アノードアセンブリの各アノードモジュールが前記複数の支持体の単一の支持体によって固定される、前記複数の支持体
をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項11】
方法であって、
エンクロージャのアクセスポートを第1の真空シール及び二次シールでシールすることであって、前記エンクロージャはX線源を含む内側容積部を有する、前記シールすること、
前記エンクロージャの前記アクセスポートから前記第1の真空シールを除去することであって、前記二次シールと共に前記第1の真空シールを除去する間、前記エンクロージャの前記内側容積部を汚染から保護することを含む、前記除去すること、及び
前記第1の真空シールを除去した後、前記第1の真空シールで前記エンクロージャの前記アクセスポートを再度シールすること、
を含む、方法。
【請求項12】
前記アクセスポートをシールすることが、
前記第1の真空シールと前記エンクロージャの前記内側容積部との間に前記二次シールを形成すること、及び
前記第1の真空シールで前記アクセスポートの上に第1のカバーをシールすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記アクセスポートを再度シールすることが、前記二次シールを再形成することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の真空シールが、カバーを前記エンクロージャに接合する溶接を含み、
前記第1の真空シールを除去することが、前記溶接をフライス加工することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記エンクロージャの前記アクセスポートを前記第1の真空シール及び前記二次シールでシールする前に、
前記アクセスポート上で一時的なカバーをシールするように構成された解放可能な真空シールを形成すること、
前記X線源をテストすること、
前記解放可能な真空シールを除去すること、
前記解放可能な真空シールを除去した後、前記第1の真空シールで前記アクセスポートをシールすること、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
複数のカソードを含むカソードモジュールを組み立てることであって、前記複数のカソードは、特定の配列で固定された複数の板を含むカソードスタックを含む、前記組み立てること、及び
前記組み立てられたカソードモジュールを、前記アクセスポートを介して前記エンクロージャの前記内側容積部に設置すること、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記カソードモジュールを組み立てることが、
前記カソードスタックを通る単一の開口部が前記カソードモジュールの隣接するカソードの各対の間に形成されるように、前記カソードスタックを通る複数の開口部を形成すること、及び
複数のファスナによって前記カソードスタックの上に1つまたは複数の圧迫板をクランプすることであって、各ファスナは前記複数の開口部のそれぞれの開口部を通して設置される、前記クランプすること、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
複数のセグメントを含むアノードアセンブリを形成することであって、各アノードモジュールが1つ以上のアノードを含む、前記形成すること、及び
複数の構造的に独立した支持体の単一の支持体によって前記エンクロージャの内部に前記アノードアセンブリの各アノードモジュールを取り付けること、
をさらに含む、請求項11から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
X線装置であって、
X線を生成するための手段、
前記X線を生成するための手段の周りに真空を維持するための手段であって、
前記X線を生成するための手段の周囲の前記真空を維持するための手段の内側容積部にアクセスするための手段、
内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段、及び
前記内側容積部にアクセスするための手段を前記真空シールするための手段を除去する間に前記内側容積部を汚染から保護するための手段
を含む、前記真空を維持するための手段
を備える、X線装置。
【請求項20】
前記内側容積部にアクセスするための手段を前記真空シールするための手段を取り付ける前に、前記内側容積部にアクセスするための手段を一時的に真空シールするための手段をさらに含む、請求項19に記載のX線装置。
【請求項21】
X線装置であって、
エンクロージャ、
複数のアノードモジュールを含むアノードアセンブリであって、各アノードモジュールが1つ以上のアノードを含む、前記アノードアセンブリ、及び
複数の支持体であって、各支持体は、前記アノードアセンブリの各々のアノードモジュールを前記エンクロージャの内側容積部の内部に固定するように構成され、前記アノードアセンブリの各アノードモジュールが前記複数の支持体の単一の支持体によって固定される、前記複数の支持体、
を備える、X線装置。
【請求項22】
前記アノードアセンブリの各アノードモジュールは、前記アノードアセンブリの隣接するアノードモジュールから1つまたは複数の間隙によって構造的に分離される、請求項21に記載のX線装置。
【請求項23】
前記1つまたは複数の間隙は、前記アノードアセンブリの各アノードモジュールを、動作中に前記アノードアセンブリの前記アノードモジュールの他のいずれかの熱膨張から構造的に隔離するように構成される、請求項22に記載のX線装置。
【請求項24】
前記アノードモジュールのうちの隣接する各々の対のアノードモジュールに対して、前記アノードモジュールの対を互いに電気的に接続する柔軟な電気接続をさらに備える、請求項22に記載のX線装置。
【請求項25】
前記エンクロージャを貫通し、前記アノードモジュールの1つに電気的に接続された共通の電気フィードスルーをさらに備える、請求項24に記載のX線装置。
【請求項26】
前記支持体がさらに、前記アノードアセンブリの前記アノードモジュールを前記エンクロージャ及びカソードの少なくとも一方から電気的に絶縁するように構成される、請求項21に記載のX線装置。
【請求項27】
前記支持体がセラミックの支持体を含む、請求項26に記載のX線装置。
【請求項28】
前記アノードアセンブリの各アノードモジュールは、前記アノードモジュールの前記単一の支持体を通って延びるそれぞれのフィードスルーを備える、請求項21から27のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項29】
各アノードモジュールが複数のターゲットを含む、請求項21から27のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項30】
方法であって、
X線装置のエンクロージャの内部に、複数のアノードモジュールを、各アノードモジュールに単一の支持体を使用して取り付けることであって、
隣接するアノードモジュール間に間隙が形成され、
各アノードモジュールは、少なくとも1つのアノードを含む、
前記取り付けることと、
前記X線装置の前記エンクロージャを介して前記アノードモジュールのそれぞれに電気的に接続することと、
を含む、方法。
【請求項31】
関連する前記間隙にわたって、隣接するアノードモジュールを互いに電気的に接続することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
各アノードモジュールについて、関連する前記単一の支持体を介して前記アノードモジュールに電気的に接続することをさらに含む、請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
前記X線装置の前記エンクロージャを貫通する単一の電気フィードスルーを介して前記アノードモジュールのそれぞれに電気的に接続することをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
X線装置であって、
真空を封じ込めるための手段、
電子ビームを生成するための手段、
前記真空の内部でX線を生成するための複数の別個の手段、及び
前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段のそれぞれに対して、前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段を個別に支持するための手段
を含む、X線装置。
【請求項35】
前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段を個別に支持するための手段のそれぞれについて、前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段を個別に支持するための前記手段を介して、前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段に電気的に接続するための手段を、さらに備える、請求項34に記載のX線装置。
【請求項36】
前記真空を封じ込めるための前記手段を介して、前記真空の内部でX線を生成するための前記複数の別個の手段に電気的に接続するための単一の手段をさらに備える、請求項34に記載のX線装置。
【請求項37】
前記真空の内部でX線を生成するための一対の隣接する別個の手段を柔軟に電気的に接続するための少なくとも1つの手段をさらに備える、請求項34から36のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項38】
X線装置であって、
真空エンクロージャと、
前記真空エンクロージャの内部に配置されたカソードモジュールであって、
支持構造、
圧迫板、及び
前記支持構造と前記圧迫板との間にクランプされたカソードスタックであって、特定の配列で固定された複数の板を含むカソードスタックを備える、
前記カソードモジュールと、
を備える、X線装置。
【請求項39】
前記カソードモジュールが複数のカソードを備え、各カソードが少なくとも1つのエミッタを含む、請求項38に記載のX線装置。
【請求項40】
前記カソードスタックを貫通して形成された複数の開口部、及び
複数のファスナであって、各ファスナは、前記複数の開口部のそれぞれの開口部を通して前記カソードモジュールの前記支持構造に固定される、前記複数のファスナ
をさらに含む、請求項38に記載のX線装置。
【請求項41】
前記カソードスタックを貫通して形成された前記複数の開口部の唯一の開口部、及び前記複数のファスナの対応する単一のファスナが、前記カソードモジュールの隣接するカソード間に配置される、請求項40に記載のX線装置。
【請求項42】
前記圧迫板は、複数の圧迫板のうちの1つであり、
前記カソードスタックは、前記支持構造と前記圧迫板との間にクランプされ、
前記複数のファスナの各ファスナは、前記カソードスタックを、前記支持構造と前記圧迫板のそれぞれ1つとの間で前記特定の配列に固定するように構成される、請求項41に記載のX線装置。
【請求項43】
前記カソードモジュールは、前記真空エンクロージャに配置された複数のカソードモジュールのうちの1つであり、
1つ以上の内部電気接続が、前記複数のカソードモジュールの各カソードスタックを共通の電気フィードスルーに結合するように構成される、請求項38に記載のX線装置。
【請求項44】
前記カソードスタックが接地板を含み、
前記接地板が前記カソードモジュールの内部電気接続によって共通接地接続に電気的に結合される、請求項38に記載のX線装置。
【請求項45】
前記カソードスタックの前記接地板を、前記真空エンクロージャの内部の前記カソードモジュールに隣接する前記カソードモジュールの前記カソードスタックの前記接地板に結合するように構成された1つまたは複数の内部電気接続をさらに備える、請求項44に記載のX線装置。
【請求項46】
前記支持構造が集束電極を備える、請求項38から45のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項47】
前記カソードモジュールのカソードがナノチューブエミッタを含む、請求項38から45のいずれか一項に記載のX線装置。
【請求項48】
方法であって、
支持構造に複数の板を積み重ねることであって、前記複数の板は、複数のX線源のための複数のカソードを形成する、前記積み重ねること、
前記支持構造の前記積み重ねられた複数の板に少なくとも1つの圧迫板を積み重ねること、及び
前記圧迫板を前記支持構造に固定してカソードモジュールを形成すること、
を含む、方法。
【請求項49】
前記カソードモジュールを形成するために前記圧迫板を前記支持構造に固定した後、前記カソードモジュールを真空エンクロージャの内側容積部の中に設置することをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記支持構造は集束電極を含み、
前記支持構造に前記複数の板を積み重ねることは、前記複数の板を前記集束電極と位置合わせして固定することをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記支持構造の前記積み重ねられた複数の板に前記少なくとも1つの圧迫板を積み重ねることは、前記支持構造の前記積み重ねられた複数の板に複数の圧迫板を積み重ねることを含む、請求項48から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記複数の圧迫板の各々を単一のファスナで前記支持構造に固定することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
X線装置であって、
真空を封じ込めるための手段、
前記真空の内部で電子を放出するための複数の手段、
支持のための手段、及び
前記真空の内部で電子を放出するための前記複数の手段を前記支持のための手段にクランプするための手段、
を含む、X線装置。
【請求項54】
前記クランプするための手段を前記支持のための手段に固定するための複数の手段をさらに備える、請求項53に記載のX線装置。
【請求項55】
前記真空の内部で電子を放出するための前記複数の手段の各対の間に、固定するための単一の手段が配置される、請求項54に記載のX線装置。
【請求項56】
前記真空を保つための前記手段に前記支持のための手段を取り付けるための手段をさらに備える、請求項53から55のいずれか一項に記載のX線装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書で別段の指示がない限り、当セクションで説明するアプローチは、本開示の特許請求の範囲に対する従来技術であるわけではなく、当セクションに含めることで従来技術となると認められるわけではない。
【0002】
X線源の構成要素は、エンクロージャの内に真空シールされ得る。例えば、X線管の真空チャンバは、製造中に恒久的に溶接され得る。真空シールにより、X線管は動作中に発生する熱に耐えて放散できるが、溶接シールは製造後のテスト、検証、及び修理を妨害する可能性がある。X線管の真空シールされたエンクロージャを破壊することは困難であり、時間を要し、汚染物質を導入して管を回収できないようにする可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】いくつかの実施形態による、アクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
【
図2】いくつかの実施形態による、アクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
【
図3】いくつかの実施形態による、アクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
【
図4A】いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
【
図4B】いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
【
図5A】いくつかの実施形態による、アクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
【
図5B】いくつかの実施形態による、アクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
【
図6A】いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
【
図6B】いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
【
図7A】いくつかの実施形態による、二次シールのあるアクセスポートの重なっているカバーを備えるX線装置の例を示している。
【
図7B】いくつかの実施形態による、二次シールのあるアクセスポートの重なっているカバーを備えるX線装置の例を示している。
【
図8A】いくつかの実施形態による、二次シールのあるアクセスポートの重なっているカバーを備えるX線装置の例を示している。
【
図8B】いくつかの実施形態による、二次シールのあるアクセスポートの重なっているカバーを備えるX線装置の例を示している。
【
図9A】いくつかの実施形態による、突出部を有するアクセスポートの重なり合う溝付きカバーを有するX線装置の例を示す。
【
図9B】いくつかの実施形態による、突出部を有するアクセスポートの重なり合う溝付きカバーを有するX線装置の例を示す。
【
図10A】いくつかの実施形態による、突出部を有するアクセスポートの重なり合う溝付きカバーを有するX線装置の例を示す。
【
図10B】いくつかの実施形態による、突出部を有するアクセスポートの重なり合う溝付きカバーを有するX線装置の例を示す。
【
図11A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための再度シール可能な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図11B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための再度シール可能な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図12A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための再度シール可能な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図12B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための再度シール可能な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図13A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図13B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図13C】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図13D】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図14A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図14B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図15A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図15B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図15C】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図16A】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図16B】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図16C】アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。
【
図17A】エンクロージャ内部のマルチエミッタX線装置のための保護真空シールシステムの例を示す。
【
図17B】エンクロージャ内部のマルチエミッタX線装置のための保護真空シールシステムの例を示す。
【
図18】複数のアクセスポートを備えたエンクロージャの内部のマルチエミッタX線装置用の保護真空シールシステムの例を示している。
【
図19A】いくつかの実施形態による、複数のファスナを有するカソードモジュールの例を示す。
【
図19B】いくつかの実施形態による、複数のファスナを有するカソードモジュールの例を示す。
【
図20A】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図20B】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図21A】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図21B】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図22A】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図22B】いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。
【
図23】いくつかの実施形態によるアノードアセンブリを含むX線装置の例を示す。
【
図24A】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリを有するX線装置の例を示す。
【
図24B】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリを有するX線装置の例を示す。
【
図25A】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図25B】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図25C】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図26A】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図26B】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図26C】いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
【
図27】X線装置の真空エンクロージャをシールするための方法の例の流れ図である。
【
図28】X線装置の真空エンクロージャをシールするための方法の例の流れ図である。
【
図29】いくつかの実施形態による、X線装置のカソードを製造するための例示的な方法の流れ図である。
【
図30】いくつかの実施形態による、X線装置のアノードを製造するための例示的な方法の流れ図である。
【
図31】いくつかの実施形態による、カソードを製造し、X線装置の真空エンクロージャをシールするための方法の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
カソード及びアノードなどのX線源の構成要素は、例えば、溶接、ろう付け、恒久的な接合などによって、エンクロージャの内部に恒久的に真空シールされ得る。ただし、従来の真空シールのアプローチは、単一のカソード(1から3個のエミッタを備えたもの)と単一のアノードアセンブリには十分な場合があるが、製造が複雑になり、複数のカソードモジュールを備えたX線源の製造後のテスト、検証、及び修理を妨げる可能性があり、単一の不具合のメカニズムにより、X線源が使用できなくなる可能性がある。X線装置のエンクロージャが真空シールされると、内側容積部へのアクセスが不可能になる可能性があり、最初の検証テストまたはその後の使用中に不具合のあった構成要素を交換または修理することを妨げることがある。例えば、多くのタイプの恒久的真空シールを開くには、剥離、フライス加工、切断、及び/またはその他の破片生成プロセスが必要になる場合がある。これらのタイプの真空シールを開くときに生成される破片は、エンクロージャを汚染し(アーク放電を発生させる可能性がある)、内部構成要素を損傷し、電気接続を妨害するなどの問題を引き起こす可能性がある。この損傷を修復することは、実際的ではないか、または不可能な場合がある。これらの問題は、真空エンクロージャ内部に複数のX線エミッタまたはカソードモジュールを含む実装では悪化する可能性がある。マルチエミッタX線源は、多くのカソードモジュール(例えば、96など6以上)を含むことがある。したがって、X線装置の真空シールされたエンクロージャ内部の単一の構成要素の不具合は、X線装置全体を動作不能及び/または修理に適さないものにする可能性がある。
【0005】
いくつかの実施形態は、X線源、X線管、X線管本体などのX線装置エンクロージャ用の保護真空シールシステムに関する。エンクロージャの本体は、エンクロージャ内部の構成要素へのアクセスをもたらすように構成されたアクセスポートを含み得る。例えば、アクセスポートは、カソードをエンクロージャに挿入したり、エンクロージャから取り外したりすることを可能にし得る。保護真空シールシステムは、アクセスポートを真空シールするように構成され得る。保護真空シールシステムは、真空シールを除去する間に損傷から内部を保護するようにさらに構成され得る。本明細書でさらに詳細に開示されるように、保護真空シールシステムは、アクセスポート上に一次真空可能シールを形成するように構成された一次シール機構と、一次真空シールを除去する間アクセスポート上に二次シールまたは障壁を維持するように構成された二次シール機構とを含み得る。二次シールは、例えば、一次真空シールが破壊されたときに生成される破片によるエンクロージャの汚染を防止するように構成され得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、保護真空シールシステムは、X線装置のエンクロージャが真空シールされた後に、X線装置の構成要素を評価、検査、修理、及び/または交換することを可能にすることができる。保護真空シールシステムは、初期の検証テストで不具合があった、及び/または使用中に不具合があったX線装置を回収するために使用できる。性能の低いエミッタなどの検証での不具合に対応して、保護真空シールシステムを使用してアクセスポートを安全に開封し、不具合のあった構成要素(複数可)を修理及び/または交換できるようにする。次に、保護真空シールシステムを使用してアクセスポートを再度シールし、X線装置を廃棄せずに再び使用できるようにすることができる。
【0007】
図1から
図3は、いくつかの実施形態による、アクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
図1は、いくつかの実施形態によるX線装置101を含むシステム100の例を示す。システム100は、撮像システム、照射システムなどを含むことができる。
図1は、X線装置101のエンクロージャ102の一例を示す側方の断面図である。
図2は、
図1に示されるエンクロージャ102の上面図である。
図1及び
図2を参照すると、エンクロージャ102は、X線源、X線管、X線管本体、真空管、真空チャンバなどの一部であってもよい。エンクロージャ102は、エンクロージャ102の内側容積部106を少なくとも部分的に画定する本体104を含み得る。
【0008】
エンクロージャ102は、X線源110または複数のX線源110(X線源110から110-Sとして示される)の構成要素を備えることができ、各X線源110は、エミッタ122を有するカソード120及びアノード130(
図3に示す)をそれぞれ備える。エミッタ122は、熱イオンエミッタ、フィラメントエミッタ、電界エミッタ、電子銃などを含むがこれらに限定されない任意の適切な電子放出手段を備えることができる。電界エミッタは、様々なタイプのエミッタを含むことができる。例えば、電界エミッタは、ナノチューブエミッタ、ナノワイヤエミッタ、スピントアレイなどを含むことができる。従来、ナノチューブは中空の中心を有する構造の少なくとも一部を有し、ナノワイヤまたはナノロッドは実質的に中実のコアを有する。用語の使用を簡単にするために、本明細書で使用する場合、ナノチューブは、ナノワイヤ及びナノロッドも指す。ナノチューブは、アスペクト比が少なくとも100:1(長さ:幅または直径)のナノメートルスケール(nmスケール)の管状構造を示す。スピントアレイは、モリブデン(Mo)またはタングステン(W)などの電子発生材料を使用する小さな鋭い円錐を有する個々の電界エミッタを含むことができる。いくつかの実施形態では、電界エミッタは、純粋またはドープされた形態などで、炭素、金属酸化物(例えば、Al2O3、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、または酸化マンガン(MnxOy、式中x及びyは整数))、金属、硫化物、窒化物、及び炭化物のような高い引張強度及び高い熱伝導率を有する導電性または半導体材料から形成される。カソード120は単一のエミッタ122を含んでもよいが、他の実施形態では、カソード120は複数のエミッタ122を含んでもよい。カソード120は、対応するアノード130に電子ビームの焦点スポットを生成するように構成される。X線源110は、本明細書でさらに詳細に開示されるように、対応するアノード130を備え、及び/またはそれに動作可能に結合されてもよい(図示された例の詳細を不明瞭にすることを避けるために
図1には示されていない)。単一のカソード120及びエミッタ122を備えるX線源110が例として使用されているが、他の実施形態では、カソード120は、複数のカソード120、複数のエミッタ122などを含み得る。
【0009】
アクセスポート108は、本体104に形成され得る。アクセスポート108は、エンクロージャ102の開口部、穴、空隙、及び/または同様のものを含むがこれらに限定されない、エンクロージャ102の内側容積部106へのアクセスをもたらすための任意の適切な手段を備えてもよい。アクセスポート108は、X線源110のカソード及び/または他の構成要素を視覚的に検査し、エンクロージャ102に挿入し、エンクロージャ102から取り外し、物理的に操作し、及び/または別の方法でアクセスできるように構成することができる。
【0010】
前述のように、真空シールへのいくつかのアプローチは、製造を複雑にし、製造後のテスト、検証、及び修理を妨げる可能性がある。これら及び他の問題は、本明細書に開示された保護シールエンクロージャのアクセスのために関する技術の実施形態によって対処することができる。
図1及び
図2に示す例では、シールシステム150は、X線装置101のエンクロージャ102を真空シールするように構成されている。シールシステム150は、X線源110(またはエンクロージャ102内部の他の構成要素)を汚染または損傷することなく、真空シールを安全に除去することができる。したがって、シールシステム150は、エンクロージャ102を損傷することなく、カソードなどのX線装置101の内部構成要素を修理及び/または交換することを可能にすることができる。
【0011】
シールシステム150は、アクセスポート108上のエンクロージャ102に真空シールを形成するように構成された一次シール151を備える。本明細書で使用される場合、真空シールは、エンクロージャ102の内側容積部106と外部環境との間の低圧、ほぼ真空、または真空圧力差を維持するように構成されたシールを指す。
【0012】
一次シール151は、カバー154をアクセスポート108に真空シールするように構成され得る。カバー154は、板、蓋、カバー、窓、ポートホール、ガスケットなどを含むがこれらに限定されない、アクセスポート108を真空シールするための任意の適切な手段を備えることができる。カバー154は、ガスケットを圧縮することによってアクセスポート108をシールすることができる。カバー154は、真空適合材料で形成することができ、例えば、気密材料、非多孔性材料、金属、青銅、真鍮、鋼、鉄、アルミニウム、鉛、プラスチック、ゴム、シリコンなどの内側容積部106の内部で低圧または真空状態を維持できる材料がある。
【0013】
シールシステム150の一次シール151は、カバー154と本体104との間に恒久的または長期的な真空シールを形成するように構成され得る。本明細書で使用される場合、恒久的または長期的なシールは、X線源110の使用可能な寿命の間持続するように構成されたシールを指す。恒久的または長期的なシールは、融合、溶接、融合溶接、固相溶接、ろう付け、はんだ付け、結合、化学結合、恒久的接着、及び/または同様のもののうちの1つまたは複数によって形成することができる。
【0014】
シールシステム150は、一次シール151を除去する間に内側容積部106を汚染または損傷から保護するように構成された二次シール152をさらに備える。本明細書でさらに詳細に開示されるように、二次シール152は、一次シール151とエンクロージャ102の内側容積部106との間に保護バリアを形成及び/または維持するように構成され得る。二次シール152は、一次シール151とエンクロージャ102の内側容積部106との間に配置され得る。
【0015】
二次シール152は、一次シール151を除去する間に、エンクロージャ102の内側容積部106を汚染及び/または他の損傷から保護するように構成され得る。二次シール152は、真空シールであってもなくてもよい。二次シール152は、X線源110または他の内部構成要素を汚染及び/または損傷することなく、除去または解放されるように構成され得る。二次シール152は、圧力シール、静水圧シール、接触シール、圧縮シール、クランプ、ボルト、摩擦シール、物理的係合、物理的係合シール、表面係合シール、ガスケット、ゴム製ガスケット、シリコンガスケット、接着性ガスケット、シートガスケット、固体材料ガスケット、ろう材ガスケット、渦巻ガスケット、二重ジャケットガスケット、Kammprofileガスケット、Fishboneガスケット、リング型ガスケット、Oリング、接着シール、剥離可能な接着シール、接着材料、剥離可能な接着材料、シーラント、シーラント材料、取り外し可能なシーラント、及び/または同様のものを含むがこれらに限定されない1つまたは複数の機械式シールを含み得る。
【0016】
シールシステム150は、内側容積部106を汚染することなくエンクロージャ102に後でアクセスできるように、エンクロージャ102を真空シールするために使用することができる。二次シール152は、アクセスポート108に対して一次シール151の内部に配置され得る。その結果、二次シール152は、a)一次シール151を除去する間に内側容積部106を汚染から保護し、b)内側容積部106を汚染または損傷することなく、カバー154を本体104から除去または解放できるように構成される。二次シール152は、カバー154及び本体104、上述の様々なガスケットまたはシールなどの十分な長さの2つの表面間の接触によって保護バリアを形成及び/または維持するように構成され得る。この二次シール152は、一次シール151を除去する間、完全にまたは十分にシールされたままであり得る。その結果、汚染は二次シール152によって実質的に阻止され得る。汚染は、二次シール152が破壊される前にエンクロージャ102の外部から除去され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、一次シール151は、アクセスポート108の周囲109を取り囲むように構成され得る。したがって、一次シール151は、アクセスポート108を真空シールすることができる。二次シール152及び/または対応する二次シール152はまた、アクセスポート108の周囲109を取り囲むように構成され得る。いくつかの実施形態では、二次シール152は、アクセスポート108に対して一次シール151の内部に配置され得る。換言すれば、一次シール151は、アクセスポート108の周囲の周りの第1の経路に沿って形成され得、二次シール152は、アクセスポート108の周囲の周りにある第2の経路に沿って形成され得、第1の経路とアクセスポート108の間にある第1の経路の内部に第2の経路がある。したがって、二次シール152及び/または対応する二次シール152は、一次シール151を除去する間に生成された破片が内側容積部106を汚染するのを防ぐことができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、カバー154の外周は、アクセスポート108の上に配置されたときにエンクロージャ102の本体104と重なるように構成され得る。一次シール151は、カバー154の外縁に沿うなどの第1の重なり領域251で、及び/またはその中での溶接または他の恒久的な結合を含んでもよい。二次シール152は、少なくとも部分的に、第2の重なり領域252を含み得る。第2の重なり領域252は、エンクロージャ102のカバー154と本体104との間、及びアクセスポート108と一次シール151との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、第2の重なり領域252は、閾値のサイズまたは範囲(例えば、アクセスポート108の周囲109に沿ったそれぞれの点で、一次シール151からアクセスポート108の周囲109まで測定される範囲)を有するように構成され得る。閾値のサイズは、二次シール152が、一次シール151を除去する間に汚染からエンクロージャ102を適切に保護できることを保証するのに十分なサイズであり得る。閾値のサイズは、試験、経験、シミュレーション、シールのタイプ、シール材料、エンクロージャの材料、及び/または同様のものによって決定され得る。いくつかの実施形態では、閾値のサイズは少なくとも5ミリメートル(mm)であり、例えば、二次シール152を構成する表面の係合及び/または重なり合う範囲は、アクセスポート108の周囲109に沿った各点で少なくとも5mmであり得る。他の実施形態では、閾値の幅は、10mm以上であり得る(より多くの破片、より速い速さの破片などを生成する材料及び/または一次シール151と共に使用される場合)。
【0019】
シールシステム150は、X線装置101の検証試験及び修理を容易にすることができる。シールシステム150は、一次シール151の使用による初期の検証試験のためにエンクロージャ102を真空シールするために使用され得る。検証テストで不具合があると特定された構成要素は、一次シール151を取り外すことによって交換できる。一次シール151を除去する間、エンクロージャ102の内側容積部106は、二次シール152によって汚染から保護される。
【0020】
図3は、いくつかの実施形態によるシステム100A及びX線装置101Aの追加の例を示す。システム100Aは、上述のシステム100と類似し得る。X線源110は、カソード120及びアノード130を含んでもよい。動作中、カソード120は、電子ビーム124をアノード130のターゲット132に向け、エネルギーの少なくとも一部をX線放射134に変換する。例として単一のターゲット132及び単一の電子ビーム124が使用されたが、他の実施形態では、各アノード130は、複数のターゲット132、複数の電子ビーム124からの複数の焦点を有する単一のターゲットなどを含むことができる。
【0021】
図4Aから
図4Bは、いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートのカバーが重なっているX線装置の例を示している。
図4Aを参照すると、X線装置101Bを含むシステム100Bは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100Aと同様であってもよい。いくつかの実施形態では、シールシステム150Bのカバー154Bは、本体104と物理的に係合するように構成される。本体104は、ノッチ404などの係合構造を備える。ノッチ404は、アクセスポート108の周囲109の周りに形成され得る。ノッチ404は、カバー154Bと係合するように構成することができる。ノッチ404の寸法及び/または構成は、カバー154Bがノッチ404の内部に適合できるように、カバー154Bの寸法及び/または構成に対応し得る。
【0022】
一次シール151Bは、カバー154B及び本体104の一部を含んでもよい。一次シール151Bは、ノッチ404の垂直セクション405を含んでもよい。同様に、二次シール152Bは、カバー154B及び本体104の別の部分を含んでもよい。二次シール152Bは、ノッチ404の水平セクション406を含んでもよい。
【0023】
図4Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。この例では、一次シール151Bは、本体104に形成されたノッチ404の垂直セクション405において、カバー154Bの外縁を本体104にシールする溶接を含む。二次シール152Bは、本明細書に開示されているように、一次シール151Bを除去する間に一次シール151Bと内側容積部106との間に二次シール152Bを維持するように構成され得る。
【0024】
図5Aから
図5Bは、いくつかの実施形態による、アクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
図5Aから
図5Bを参照すると、X線装置101Cを含むシステム100Cは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100Aと同様であってもよい。シールシステム150Cのカバー154Cは、アクセスポート108に物理的に係合するか、または部分的に入るように構成されたリップ504及び中央セクション506を含み得る。カバー154Cの中央セクション506は、アクセスポート108内に適合する、及び/またはアクセスポート108の内部に延びるように構成され得る。
【0025】
一次シール151Cは、カバー154Cの外縁及び本体104の一部を含む。二次シール152Cは、リップ(またはフランジ)504の一部と、カバー154Cの中央セクション506と、アクセスポート108の周囲109の周りの一部とを含む。
【0026】
図5Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。シールシステム150Cの一次シール151Cは、カバー154Cの外縁を本体104に溶接することによって形成される。二次シール152Cは、本体104とリップ504との間の係合、及び/または中央セクション506とアクセスポート108の周囲109との間の係合によって維持される機械式シールを含み得る。
【0027】
図6Aから
図6Bは、いくつかの実施形態による、窪んだアクセスポートの重なっているリップのカバーのX線装置の例を示している。
図6Aから
図6Bを参照すると、X線装置101Dを含むシステム100Dは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100、100A、100B、及び100Cと同様であってもよい。カバー154Dは、エンクロージャ102のアクセスポート108と物理的に係合するように構成される。カバー154Dは、リップ504及び中央セクション506を含み得る。本体104はまた、ノッチ404Dとカバー154Dの外縁とが一次シール151Dとして係合して、カバー154Dと物理的に係合するように構成されてもよい。二次シール152Dは、カバー154Dのリップ504と本体104に形成されたノッチ404との間の係合、及びb)アクセスポート108の中央セクション506及び周囲109を備えてもよい。
【0028】
図6Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。一次シール151Dは、カバー154の外縁を本体104に溶接して一次シール151D)を形成することによって、形成することができる。二次シール152Dは、リップ504とノッチ404の間、及び/またはアクセスポート108の周囲と中央セクション506との間の係合によって維持される機械式シールを備えてもよい。
【0029】
図7Aから
図8Bは、いくつかの実施形態による、二次シールのあるアクセスポートの重なっているカバーを備えるX線装置の例を示している。
図7Aから
図7Bを参照すると、X線装置101Eを含むシステム100Eは、同様の構成要素を含む上述のシステム100と同様であってもよい。二次シール152Eは、二次シール部材702を備える。二次シール部材702は、アクセスポート108を取り囲むように構成され得る。二次シール部材702は、機械式シール、ガスケット、Oリングなど、本明細書に開示されている、一時的な、破片を生成しないシールの構成要素(複数可)を含むことができる。二次シール152Eは、カバー154E及び本体104の重なり合う表面704をさらに備えてもよく、重なり合う表面704は、二次シール部材702と係合するように構成され、例えば、二次シール部材702に接触する、またはそれを圧縮するように構成される。
【0030】
図7Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。エンクロージャ102は、カバー154Eの外縁を本体104に溶接することによって形成されたシールシステム150Eの一次シール151Eを用いて、上述のシールシステム150と同様のシールシステム150Eによってシールすることができる。二次シール152Eは、カバー154Eの重なり面704と本体104との間の係合、及び重なり面704と二次シール部材702との間の係合によって維持される機械式シールを含む二次シール152Eを形成及び/または維持するように構成することができる。
【0031】
図8Aから
図8Bを参照すると、X線装置101Fを含むシステム100Fは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100Eと同様であってもよい。シールシステム150Fの二次シール152Fは、Oリング802などの機械式ガスケット部材を備える。Oリング802は、本明細書に開示されている場合、エンクロージャ102のアクセスポート108を取り囲むように構成され得る。二次シール152Fは、カバー154Fの内部に(例えば、カバー154Fの内面に)形成されたチャネル804をさらに備えることができ、チャネル804は、カバー154Fがアクセスポート108上でシールされるとき、Oリング802と嵌合及び/または物理的に係合するように構成されている。代替として、チャネル804は、本体104(例えば、本体104の外面)、本体104及びカバー154Fの両方などに形成され得る。
【0032】
図8Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。一次シール151Fは、カバー154Fの外縁を本体104に溶接することによって形成され得る。二次シール152Fは、カバー154Fと本体104の重なり合う表面の間の係合、及び/またはOリング802とチャネル804と本体104の間の係合によって、一次シール151Fを除去する間に維持され、内側容積部106を汚染から保護することができる。
【0033】
図9Aから
図10Bは、いくつかの実施形態による、突出部を有するアクセスポートの重なり合う溝付きカバーを有するX線装置の例を示す。
図9Aから
図9Bを参照すると、X線装置101Gを含むシステム100Gは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100AからFと同様であってもよい。シールシステム150Gの二次シール152Gは、突出部902を備える。突出部902は、エンクロージャ102のアクセスポート108の周りに延在し、本体104の外面に形成され得る。二次シール152Gは、カバー154Gの内部に(例えば、カバー154Gの内面に)形成されたチャネル904をさらに備えることができ、チャネル904は、カバー154Gがアクセスポート108上でシールされるとき、突出部902と嵌合及び/または物理的に係合するように構成されている。
【0034】
図9Bを参照すると、エンクロージャ102は閉じられた真空シール状態にある。一次シール151Gは、カバー154Gの外縁を本体104に溶接することによって形成され得る。二次シール152Gは、カバー154Gと本体104の重なり合う表面の間の係合、及び/または突出部902とチャネル904の間の係合によって、一次シール151Gを除去する間に維持され、内側容積部106を汚染から保護することができる。
【0035】
図10Aから
図10Bを参照すると、X線装置101Hを含むシステム100Hは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100AからGと同様であってもよい。シールシステム150Hの二次シール152Hは、本体104及びカバー154Hにそれぞれ形成された、対応する突出部1002及びチャネル1004を備える。突出部1002は、カバー154Hが
図10Bに示されるようにエンクロージャ102のアクセスポート108上に配置されると、対応するチャネル1004と嵌合及び/または物理的に係合するように構成され得る。一次シール151Hは、カバー154Hの外縁を本体104に溶接することによって形成され得る。二次シール152Hは、カバー154Hと本体104の重なり合う表面の間の物理的な係合、及び/または 突出部1002と対応するチャネル1004の間の係合を通じて、一次シール151Hの取り外し中に内側容積部106を汚染から保護することができる。いくつかの実施形態では、二次シール152Hは、重なり合う表面、突出部1002、及び/またはチャネルに配置されたシーラントまたは接着剤、ガスケット、Oリング、及び/または同様のものなどの追加の一時的または短期のシール機構を含み得る。
【0036】
図11Aから
図12Bは、アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための再度シール可能な保護真空シールシステムの例を示している。
図11Aから
図11Bを参照すると、X線装置101Iを含むシステム100Iは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100AからHと同様であってもよい。シールシステム150Iは、エンクロージャ102のアクセスポート108を真空シールするように構成された解放可能な真空シール1152を備える。解放可能な真空シール1152は、機械式シール機構、ガスケット、ろう付けガスケット、Oリング、シーラント材料、解放可能接着剤などの、1つまたは複数の解放可能、一時的、短期間、取り外し可能、破片を生成しない、または安全に取り外し可能なシール機構を備えることができる。解放可能な真空シール1152は、エンクロージャ102及び/またはシールシステム150Iの他のシール及び/またはシール機構から独立して(例えば、一次真空シール151から独立して)、エンクロージャ102を真空シールするように構成され得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、解放可能な真空シール1152は、アクセスポート108の上に一時的なカバー1154を真空シールするように構成され得る。一次的なカバー1154は、本明細書でさらに詳細に開示されるように、検証試験操作に適合され得る。したがって、X線装置101I及び/またはX線源110の検証試験は、
図11Bに示される一次シール151Iなどの恒久的または長期間の真空シールの製造の前及び/または製造の必要なしに進行することができる。解放可能な真空シール1152は、X線源110などのエンクロージャ102の内側容積部106内の構成要素を汚染または損傷することなく除去することができる。したがって、シールシステム150Iは、X線装置101I及び/またはX線源110が検証の不具合から回復することを可能にすることができる。構成要素の不具合の検出に応答して、解放可能な真空シール1152が解放され得、一時的なカバー1154を取り外してアクセスポート108を露出させ、不具合のあった構成要素を修理または交換することができ、解放可能な真空シール1152を、エンクロージャ102の内側容積部106内のX線源110を汚染または損傷することなく、再度適用し得る。
【0038】
解放可能な真空シール1152は、本体104に(例えば、アクセスポート108の周囲109の周りに)形成されたチャネル1155と、チャネル1155と物理的に係合及び/または嵌合するように構成されたOリング1157とを備える。解放可能な真空シール1152は、一時的なカバー1154の重なり合う表面とエンクロージャ102の本体104との間に物理的係合シールをさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、重なり合う表面は、解放可能な真空シール1152を促進及び/または強化するように適合させることができ、例えば、表面が粗くされ、シーラントまたは接着剤を含み、追加の物理的係合部材を含む、及び/または同様のものを含むようにし得る。いくつかの実施形態では、解放可能な真空シール1152は、クランプ、バンド、ボルトなどの1つまたは複数のファスナを備えてもよい(図示された例の詳細を不明瞭にすることを避けるために、
図11Aには示されていない)。ファスナは、一時的なカバー1154をアクセスポート108上に固定するように構成することができるが、真空がエンクロージャ102の内側容積部106内で引き込まれてその後解放または除去され得る。代わりに、ファスナを使用して、検証試験中に一次的なカバー1154を固定することができる。
【0039】
図11Bに示すように、シールシステム150Iは、一次シール151I及び二次シール152Iをさらに備えることができる。一次シール151Iは、解放可能な真空シール1152を恒久的で長期的な真空シールに置き換えるように構成されてもよい。より具体的には、解放可能な真空シール1152(及び一時的なカバー1154)は、取り外して、一次シール151I、及び製品カバー1156などのカバー1156と交換するように構成することができる。解放可能な真空シール1152は、X線装置101Iまたは組成の構成要素の検証試験が成功した後、一次シール151Iと交換することができる。一次シール151Iは、本明細書に開示されているように、任意の適切な恒久的または長期シール機構を備え得る。二次シール152Iは、本明細書に記載の様々な二次シール152Aから152Hと同様であってもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、一時的なカバー1154は、X線源110の検証試験を容易にするように構成され得る。例えば、一時的なカバー1154は、温度センサー、ビューポートなどの1つまたは複数の試験及び診断構成要素または機能を備えることができる。一次的なカバー1154は、多くの異なるX線装置101I(及び/またはエンクロージャ102)の検証試験中に使用することができる。したがって、解放可能な真空シール1152及び/または一時的なカバー1154は、多数の真空シールサイクルに耐えるように適合され得る。例えば、解放可能な真空シール1152は、高次の耐久性で頑丈な真空シール構成要素を含むことができ、一時的なカバー1154は、厚く、高強度の材料などから形成することができる(例えば、製品カバー1156より厚く、重く、及び/または耐久性が高いようにし得る)。
【0041】
図12Aから
図12Bを参照すると、X線装置101Jを含むシステム100Jは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100及び100AからIと同様であってもよい。システム100Jは、解放可能な真空シール1152J、一次真空シール151J、及び二次シール152Jを備えるシールシステム150Jを備える。解放可能な真空シール1152Jは、アクセスポート108の上に一時的なカバー1154Jを固定及び/またはクランプするように構成された1つまたは複数のファスナをさらに備えてもよい。ファスナは、本体104Jのフランジ153Jと相互作用するクランプ、ボルト、ネジ、クラスプ、クリップ、ピン、タイなどを含むことができる。解放可能な真空シール1152Jは、本明細書に開示されている場合、X線装置101J(及び/またはX線源110)の検証試験中にエンクロージャ102を真空シールするために使用され得る。
【0042】
解放可能な真空シール1152Jは、
図12Bに示されるように、一次シール151Jに置き換えられてもよい。二次シール152Jは、上述の二次シール152及び152AからIを形成する様々な方法と同様に形成され得、解放可能な真空シール1152Jと同様または異なり得る。いくつかの実施形態では、解放可能な真空シール1152Jのファスナは、(一次シール151Jとアクセスポート108の間ではなく)アクセスポート108に対して一次シール151Jの外側に配置されるため、ファスナは、二次シール152Jから除かれ得る。
【0043】
図13A、
図13B、
図13C、
図13D、
図14A、
図14B、
図15A、
図15B、
図15C、
図16A、
図16B、
図16Cは、アクセスポートを備えたX線装置エンクロージャのための一時的な保護真空シールシステムの例を示している。システム100KからNは、同様の構成要素を有する、上述のシステム100及び100AからJと同様であってもよい。例えば、一時的なカバー1154KからN及び解放可能な真空シール1152KからNは、解放可能な真空シール1152及び1152Jなどと同様であってもよい。カバー1156KからNは、カバー154、154AからH、1156及び1156Jなどと同様であってもよい。しかし、いくつかの実施形態では、二次シール152及び152AからJと同様の二次シールを省いてもよい。
【0044】
図15Aから
図16Cを参照すると、いくつかの実施形態では、システム100Mまたは100Nは、異なるタイプのアクセスポート108M-1から108M-2及びカバー1156M-1及び1156M-2(
図15B及び
図15Cに示される)またはアクセスポート108N-1及び108N-2(
図16A及び
図16Bに示される)を含むことができる。複数の一時的なカバー1154Mまたは1154N、及び複数のカバー1156Mまたは1156Nを、それらの複数のアクセスポート108と共に使用することができる。例として2つのカバー1156Mまたは1156Nが使用されたが、他の実施形態では、アクセスポート108の数及び対応するカバー1156Mまたは1156Nの数は2より多くてもよい。
【0045】
図17Aから
図17Bは、エンクロージャ内部のマルチエミッタX線装置のための保護真空シールシステムの例を示す。
図17A及び
図17Bを参照すると、X線装置101Oを含むシステム100Oは、同様の構成要素を含むシステム100及び100AからNなどと同様であってもよい。いくつかの実施形態では、X線装置101Oは、複数のX線源110-1から110-Sを含み得、各々がそれぞれのカソード120及びアノード130を含む。ここでは、S個のX線源110で、Sは1より大きい整数である。
【0046】
カソード120はそれぞれカソードスタック1722を含むことができ、各カソードスタック1722は複数の板1724を含む。各カソード120は、整列した垂直スタック構成のP個の板1724-1から1724-Pを含むことができる。しかし、板1724は、任意の適切な物理的配置、構成、または配列を有し得る。板1724は、電極、グリッド、メッシュ、スペーサ、エミッタ、誘電体、絶縁体などを含むことができる。
【0047】
スペースの制約及び他の要因により、エンクロージャ102内でカソード120の板1724を正確に配列することは困難な場合がある。X線装置101Oは、1つまたは複数のカソードモジュール1720を含むことができ、各カソードモジュール1720は、1つまたは複数のカソード120を備える。1つのカソードモジュール1720が例として使用されるが、他の実施形態では、X線装置101Oは、異なるカソードモジュール1720のための異なる数のカソード120を含む、1つ以上のカソード120を各々が有する任意の数のカソードモジュール1720を含んでもよい。
【0048】
カソードモジュール1720は、エンクロージャ102の内部に設置する前に組み立てることができる。より具体的には、カソード120-1から120-Sは、カソードモジュール1720を内側容積部106の中に設置する前に、カソードモジュール1720の内部で事前に組み立てることができる。本明細書で使用される場合、予め組み立てられたカソード120は、複数の板1724及び/または特定の配列で固定された他の構成要素、例えば、配列スタックなどで固定された板1724-1から1724-Pを有するカソードを指す。いくつかの実施形態では、各カソード120-1から120-Sの板1724-1から1720-Pは、ネジ、ボルト、リベット、ピンなどのファスナ1726によって、カソードモジュール1720の内部に特定の配列で固定することができる。本開示は、これに関して限定されない。
【0049】
いくつかの実施形態では、カソード120は、板1724のそれぞれの部分またはセクション上に実装され得る。例えば、カソードスタック1722-1から17220Sは、板1724-1から1724-Pを共有することができる。カソード120は、板1724のそれぞれのスタック1722に実装される。例えば、カソード120-1のスタック1722-1は、板1724-1から1724-Pのセクション1725-1-1から1725-1-Pを含むことができ、カソード120-2のスタック1722-2は、セクション1725-1-1から1725-1-Pを含むことができ、カソード120-Sのスタック1722-Sは、セクション1725-S-1から1725-S-Pを含むことができる、などである。カソード板1724-1から1724-P、及び対応するカソード120-1から120-Sのスタック1722は、ファスナ1726によって特定の配列で固定され得る。すべての板1724を共有するカソード120が例として使用されてきたが、他の実施形態では、板1724のうちの1つだけであることを含む、すべてよりも少ない数が、カソード120間で共有されてもよい。
【0050】
動作中、選択されたカソード120は、対応するアノード130のターゲット132に向けることができる電子ビーム124を生成するように構成することができる。電子ビーム124の正確なターゲティングは、カソード120と対応するアノード130との間の正確な配列(及びカソードスタック1722自体の正確な配列)に基づくことができる。しかし、スペースの制約及び他の問題により、エンクロージャ102の内部でカソード120を正確に配列することは困難な場合がある。これら及び他の問題に対処するために、カソードモジュール1720及び/またはエンクロージャ102は、カソードマウント1729を備え得る。カソードマウント1729は、エンクロージャ102の内部で、カソードモジュール1720、及び対応する予め組み立てられたカソード120-1から120-Sの場所、向き、及び/または配列を設定するように構成され得る。カソードマウント1729は、それぞれのカソード120によって生成された電子ビーム124の場所及び/または向きを、対応するターゲット132と正確に配列するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カソードマウント1729は、カソードモジュール1720(及び/または対応するカソード120-1から120-S)の場所、向き、及び/または配列を確実に固定するように構成される。代替的または追加的に、カソードマウント1729は、カソードモジュール1720内部でエンクロージャ102の内部に配置及び/またはシールされている間に、場所、向き、及び/または配列を正確に調整するように構成されてもよい。カソードマウント1729は、カソードスタック1722を支持構造1920、フランジ、本体104またはエンクロージャ102の一部、絶縁スタンドオフなどに固定するために使用されるファスナ1726と同様のファスナを含むことができる。
【0051】
エンクロージャ102は、シールシステム150Oを使用して選択的に真空シールすることができるアクセスポート108を備えることができる。シールシステム150Oは、
図1から
図10Bに示される保護真空シールシステム150Aから150H、
図11Aから
図16Cに示される保護真空シールシステム150Iから150N、または様々な解放可能な真空シール1152を含む同様のものなど、本明細書に開示されている保護真空シールシステム150のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0052】
図18は、複数のアクセスポートを備えたエンクロージャの内部のマルチエミッタX線装置用の保護真空シールシステムの例を示している。いくつかの実施形態では、X線装置101Pを含むシステム100Pは、システム100及び100AからOなどと同様であり、同様の構成要素を含むのでもよい。X線装置110Pは、アノード130に対応するカソード120を含む、複数のカソードモジュール1720P-1から1720P-Mを備えてもよく、Mは、1より大きい任意の整数である。したがって、X線源110は、M×SのX線放射ビームを生成することができるM×SのX線源を備えることができる。
【0053】
エンクロージャ102は、M個のアクセスポート108-1から108-Mを備えてもよく、各アクセスポート108は、内側容積部106へのアクセスをもたらすように構成されている。いくつかの実施形態では、アクセスポート108は、それぞれのカソードモジュール1720P及びアノード130に対応し、それらへのアクセスを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、システム100Pは、カソードマウント1729P-1から1729P-Mをさらに備え、本明細書に開示されているとおり、エンクロージャ102の内部のそれぞれのカソードモジュール1720P-1から1720P-Mの位置、向き、及び/または配列を固定するように構成され得る。
【0054】
シールシステム150Pは、各アクセスポート108-1から108-Mを真空シールするように構成され得る。保護真空シールシステム150P-1から150P-Mは、本明細書に開示されている場合、保護真空シールシステム150、150Aから150Nなどのうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0055】
カソードモジュール1720P-1から1720P-Mは、それぞれの電気フィードスルー1825-1から1825-Mを、それぞれ備えることができる。カソードモジュール1720Pの電気フィードスルー1825は、制御システムからのエミッタ電圧、グリッド電圧など、システム100Pの電圧発生器などのような電力、信号、制御電圧などをそれぞれのカソード120-1から120-Sに設けるように構成することができる。
【0056】
システム100Pは、各カソードモジュール1720P-1から1720P-Mに結合され得る内部電気接続1805をさらに備え得る。内部電気接続1805は、各カソードモジュール1720Pのそれぞれのカソード120に(例えば、デイジーチェーン構成、直列接続などで)結合され得る。いくつかの実施形態では、内部電気接続1805は、各カソード120の接地接続に結合され得る(例えば、接地板などに結合され得る)共通の内部接地を含む。内部電気接続1805は、X線装置101Pの共通の電気フィードスルー1815に結合することができる。共通の電気フィードスルー1815は、カソードモジュール1720間の内部電気接続1805によって各カソード120に結合されているので、共通の電気フィードスルー1815を使用して、各カソードモジュール1720P-1から1720P-Mの、カソード120-1から120-Sに共通電圧を印加することができる。個々の電気フィードスルー1825-1から1825-Mの1つまたは複数に不具合があった場合でも、共通電圧を印加することができる。内部電気接続1805及び共通の電気フィードスルー1815によってもたらされる重複性を使用して、X線源110の使用可能寿命を延ばすことができる。
【0057】
図19Aから
図19Bは、いくつかの実施形態による、複数のファスナを有するカソードモジュールの例を示す。
図19A及び
図19Bは、カソードスタック1722-1から1722-5を備えるカソードモジュール1720Qの上面から前面までの図、及び上面図を示す。それぞれが6つのエミッタ1927を有する5つのカソード120が例として使用されるが、他の実施形態では、カソード120の数及び/またはエミッタ1927の数は異なり得る。カソード120は、実質的に線形の構成で配置することができる。内部電気接続1805Q-1及び1805Q-2は、上述のように、それぞれのカソード120、共通の電気フィードスルー1815、及び/または1つ以上の他のカソードモジュール1720に結合され得る。
【0058】
カソードスタック1722は、カソードモジュール1720Qの支持構造1920に固定され得る。支持構造1920は、基板、層、板、パネル、シート、ベースなどのカソードスタック1722を特定の配列に固定するための任意の適切な機構を備えることができる。いくつかの実施形態では、支持構造1920は、カソードスタック1722の集束電極1922を含んでもよい。集束電極1922は、それぞれのカソード120によって生成された電子ビーム124を対応するアノード130に集束及び/または方向付けるように構成され得る。カソードマウント1925は、エンクロージャ102の内部にカソードモジュール1720Qを固定するように構成され得る(例えば、本明細書に開示されているように、カソードモジュール1720Qをエンクロージャ102の内部のカソードマウント1729に固定する)。以下でさらに詳細に説明されるように、カソードマウント1925は、カソードモジュール1720Qをアノード130などの他の構成要素と配列するように構成され得る。
【0059】
締め付け力及び/または他の力を分配するために、それぞれのカソードスタック1722の側面は、ファスナ1726のグループまたはセット(ファスナセット1926)によって固定され得る。各ファスナセット1926は、カソードモジュール1720Qの隣接するカソード120の間に配置することができる。ファスナ1726は、カソードスタック1722の板を貫いて形成された開口部を通して支持構造1920に固定され得る。しかし、本開示はこの点に関して限定されず、任意の適切な数のファスナ1726及び/または任意の適切なタイプのファスナ1726を含む、ファスナセット1926を、利用することができる。例えば、試験、経験、シミュレーション、設計上の制約などによって、各カソードスタック1722の側面に沿った、一貫した接触及び/または負荷の分散を確実にするために、ファスナセット1926のファスナ1726の適切な数を決定することができる。
【0060】
複数のファスナ1726を使用すると、製造が複雑になり、欠陥につながる可能性がある。各ファスナセット1926-1から1926-6の各ファスナ1726に対して正確に配列された開口部(例えば、ネジの穴)を穿孔及びタッピングすることは、困難な場合がある。さらに、カソードの配列を維持し、損傷を回避しながら、ファスナ1726のそれぞれを適切なトルクで設置して締め付けることは、面倒で時間を要する可能性がある。
【0061】
図20Aから
図22Bは、いくつかの実施形態による、少なくとも1つの圧迫板を有するカソードモジュールの例を示す。圧迫板(複数可)2026は、それぞれのカソードスタック1722の側面に沿った一貫した接触をもたらし、クランピング及び他の力を分配するように構成され得るが、それぞれのカソードスタック1722を望ましい精度で支持構造1920に固定するために使用されるファスナ1726の量を減らす。
【0062】
図20A及び
図20Bを参照すると、カソードモジュール1720Rは、上述のカソードモジュール1720と同様であってもよい。カソードモジュール1720Rのカソードスタック1722は、圧迫板2026によって支持構造1920Rに固定及び/またはクランプされ得る。圧迫板2026は、板、剛性板、圧迫板、シート、クランプ、パネルなどを含むことができる。圧迫板2026は、各カソードスタック1722のそれぞれの側面にわたってクランピングの負荷及び/または力を均等に分配またはその分布の均一性を増大させるように構成され得る。圧迫板2026は、カソード板1724-1から1724-P及び/またはカソードスタック1722-1から1722-Mを集束電極1922Rと位置合わせして固定するように構成することができる。圧迫板2026は、カソードモジュール1720Rの隣接するカソード120間に配置された単一の開口部及び対応するファスナ1726を使用して固定され得る。例えば、カソードスタック1722の単一の開口部、及び対応するファスナ1726を、カソードモジュール1720Rの隣接するカソード120の各対の間に配置することができる。さらに、単一の開口部及び対応するファスナ1726が、カソードスタック1722のそれぞれの端部に配置され得る。したがって、ファスナ1726は、各カソードスタック1722の両側に隣接して配置される。
【0063】
図21A及び
図21Bを参照すると、カソードモジュール1720Sは、複数の圧迫板2026S-1から2026S-6を備え、各々が、側面に沿っておよび/またはそれぞれのカソードスタック1722またはカソード120の間に配置され、圧迫板2026Sが、各カソードスタック1722の両側に隣接して配置されるようにする。各圧迫板2026S-1から2026S-6は、ファスナ1726-1から1726-6の1つによって、支持構造1920Sに固定及び/またはクランプすることができる。
【0064】
圧迫板(複数可)2026は、カソードスタック1722を通して形成されるファスナ開口部の量を減らすことができる。圧迫板2026(複数可)は、カソードモジュール1720のカソードスタック1722を固定するのに必要なファスナ開口部の数を(F-1)×(S+1)減らすことができる。式中、Fは、圧迫板(複数可)2026の恩恵を受けずにカソードスタック1722を固定するのに必要なファスナ1726の数であり、Sはカソードモジュール1720によって実装されるカソードスタック1722の数である(例えば、
図19Aから
図21BのようなF=3およびS=5に対する18個のファスナ開口部と比較して、6個のファスナ開口部)。本明細書に記載の様々な実施形態では、圧迫板(複数可)2026などの使用により、カソード120間に、単一のファスナ1726を配置することができる。したがって、カソードモジュール1720では、より少ない開口部及びファスナを使用することができる。
【0065】
実質的に直線状または平坦なカソードモジュール1720が例として使用されてきたが、他の実施形態では、カソードモジュール1720は異なる構成を有してもよい。
図22Aから
図22Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720Tは、カソード120-1から120-8を曲線または弧状に配置するように構成され得る。カソード板1724-1から1724-P及び対応する集束電極1922Tは、曲線または弧状で形成され得、それぞれのカソード120及びカソードスタック1722の対応する硬化または弧状の配置をもたらす。
【0066】
図22Bは、複数のカソードモジュール1720T-1及び1720T-2を備えるX線源110の例を示し、各々がそれぞれのカソード120-1-1から120-1-8及び120-2-1から120-2-8を備える。カソードモジュール1720T-1及び1720T-2は、内部電気接続1805T-2に結合され得る。カソードモジュール1720T-1及び1720T-2は、内部電気接続1805T-1及び/または1805T-3によって、他のカソードモジュール1720及び/または共通の電気フィードスルー1815に結合され得る。
【0067】
図23は、いくつかの実施形態によるアノードアセンブリを含むX線装置の例を示す。システム100Uは、同様の構成要素を含む、上述のシステム100、100AからPなどと同様であってもよい。X線装置101Uは、上述のような様々なカソード120、カソードモジュール1720などを含むカソード2320Uを含むことができる。X線装置101Uは、対応するアノード130を備えるアノードアセンブリ2330を含む。Xカソード120及びアノード130は、X線装置101Uの一部であってもよく、Xは1より大きい整数である。
【0068】
動作している間、X線源110の選択されたカソード120によって放出された電子は、対応するアノード130のターゲット132に向けられる。電子は、カソード120とアノード130との間に生成された電圧差によって、電子ビーム124に加速され得る。この電圧差を維持するために、アノード130は、カソード120及び/またはエンクロージャ102の本体104などのX線源110の他の構成要素から、電気的に絶縁され得る。いくつかの実施形態では、アノードアセンブリ2330は、支持体2335によってエンクロージャ102の内部に固定され得る。支持体2335は、アノードアセンブリ2330をエンクロージャ102及び/またはX線源110の他の構成要素から電気的に絶縁するようにさらに構成することができ、例えば、セラミック、セラミック-セラミック複合材、磁器などの非導電性の電気絶縁材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、支持体2335は、2021年2月10日に出願された米国特許出願公開第17/173,036号のように、アノードアセンブリ2330を冷却するように構成されてもよく、その内容は全体が本明細書に組み込まれる。
【0069】
アノードアセンブリ2330Uは、L個の支持体2335U-1から2335U-Lによってエンクロージャ102の内部に固定されて、アノード130を互いに、及び/またはX線源110の他の構成要素と位置合わせして維持する。いくつかの実施形態では、アノードアセンブリ2330Uは、96個のアノード130を含み得、8個の支持体2335Uによってエンクロージャ102内に固定(例えば、X=96及びL=8)され得る。支持体2335U-1から2335U-Lは、任意の適切な方法で配置され得る。いくつかの実施形態では、支持体2335Uは、オフセット距離2304によって分離されてもよく、例えば、各支持体2335Uは、隣接する支持体2335Uからオフセット距離2304によって分離されてもよい。
【0070】
複数の支持体2335Uの使用及び/またはエンクロージャ102との他の物理的接点の使用は、重大な欠点を有する可能性がある。アノードアセンブリ2330Uの熱膨張は、X線装置101Uの構造上の要素に歪みを生じさせ、損傷または構造上の不具合さえも引き起こす可能性がある。例えば、アノード130が電子ビーム124によってターゲットにされたとき、対応するエネルギーのかなりの部分が、熱に変換され得る(例えば、90%以上)。例えば、電子ビーム124-4はアノード130-4を加熱し、アノードアセンブリ2330Uを方向2316及び2318に熱膨張させ得る。この熱膨張は、アノードアセンブリ2330Uの有効な長さを増加させ、それによって支持体2335U-1及び2335U-2をさらに離れるように強いる。したがって、動作中のアノードアセンブリ2330Uの熱膨張は、1つまたは複数のアノード支持体2335U、エンクロージャ102の本体104、アノードアセンブリ2330U自体などの構造上の要素に歪みを与え、または破壊さえもする可能性がある。さらに、柔軟な取り付け機構を使用して熱膨張の悪影響を軽減することが現実的ではない場合がある。例えば、柔軟な支持体機構は、アノード130を対応するカソード120と位置合わせして適切に安定化及び/または固定するのに適していない場合がある。これらの問題や他の問題は、アノードアセンブリ2330のセグメント化によって対処することができる。
【0071】
図24Aから
図24Bは、いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリを有するX線装置の例を示す。システム100Vは、上述のシステム100Uと類似し得る。しかし、アノードアセンブリ2330Vは、複数の構造的に独立したアノードモジュール2430を含む。
図24Aに示すアノードアセンブリ2330Vは、M個の構造的に独立したアノードモジュール2430-1から2430-Mにわたって分散されたX個のアノード130を備える。アノードアセンブリ2330のM個のアノードモジュール2430のそれぞれは、X個のアノード130のそれぞれのサブセットを含み得る。いくつかの実施形態では、アノード130の数は、各アノードモジュール2430について同じであってもよいが、他の実施形態では、数が異なっていてもよい。
【0072】
アノードアセンブリ2330Vのアノードモジュール2430は、構造的に独立するように構成することができる。言い換えると、アノードアセンブリ2330のアノードモジュール2430のそれぞれは、アノードアセンブリ2330の他のアノードモジュール2430のいずれとも独立して、エンクロージャ102の内部に固定及び/または安定化され得る。いくつかの実施形態では、各アノードモジュール2430は、単一の支持体2335によってエンクロージャ102で支持され得る。支持体2335のそれぞれは、支持体2335の任意の他のもの(複数可)から構造的に独立していてもよい。単一の支持体2335が示されているが、いくつかの実施形態では、アノードモジュール2430のうちの1つからすべてが、複数の支持体2335で、それぞれ支持されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、アノードモジュール2430は、間隙2402によって互いに物理的に分離されていてもよい。間隙2402は、隣接するアノードモジュール2430から各アノードモジュール2430を構造的に分離することができる。間隙2402は、アノードモジュール2430の1つまたは複数の熱膨張が、他のアノードモジュール2430、したがって支持体2335及びエンクロージャ102に接触しないか、そうでなければ構造的な力または歪みを課さないように構成され得る。間隙2402のサイズは、アノードモジュール2430の熱膨張の最大範囲に対応することができ、これは、試験、経験、シミュレーション、設計考慮事項などによって決定することができる。例えば、動作温度範囲は、摂氏約25度(℃)から約1100℃までを含み得る。そのような温度範囲にわたる間隙2402は、約0.1ミリメートル(mm)から約10mmまでを含み得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、支持体2335は、フィードスルー2435を含み得る。動作中、フィードスルー2435は、アノードモジュール2430とカソード120などの他の構成要素との間の電圧差を維持するように構成され得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、アノードモジュール2430は、
図24Aまたは
図24Bに示すように、柔軟な内部電気接続(複数可)2405によって、共通のアノードフィードスルー2415に結合され得る。柔軟な内部電気接続2405は、アノードモジュール2430の構造的独立性を維持するように構成することができる。柔軟な内部電気接続2405は、例えば、ケーブル、リボン、リボンケーブル、柔軟な配線、柔軟な導管などの、柔軟な及び/または非構造的な構成要素を含み得る。いくつかの実施形態で、支持体2335は、フィードスルー2435を含まないことがある。
【0076】
図23から
図24Bでは例として単一のアクセスポート108が使用されていたが、いくつかの実施形態では、複数のアクセスポート108-1から108-M、108-1から108-Nなどと同様に、複数のアクセスポート108が存在し得る。
【0077】
アノードアセンブリ2330は、実質的に直線状または平坦なものとして示されているが、他の実施形態では、アノードアセンブリ2330は、異なる構成または向きであってもよい。
図25Aから
図26Cは、いくつかの実施形態によるセグメント化されたアノードアセンブリの例を示す。
図25A、
図25B、
図25Cは、アノード130-1から130-6を湾曲または円弧状に配置するように構成されたアノードモジュール2430Wの実施形態の斜視図、上面図、及び正面図である。アノードモジュール2430Wの本体2504は、それぞれのターゲット132-1から132-6に特定の方向に放出されたX線放射134を向けるように構成されたコリメータ2509を形成するガイド開口部2508を備えることができる。
【0078】
支持体2335Wは、上述の支持体2335と同様であってもよい。支持体2335Wのカラー2532は、アノードモジュール2430Wの本体2504に取り付けられてもよい(例えば、溶接、ろう付けなどによって)。支持体2335Wの本体2535は、本明細書に開示されているように、非導電性電気絶縁材料、例えばセラミック支持部材、例えばセラミックの円柱、円筒、または他の適切な構造を含んでもよい。支持体2335Wの取り付け部材2534は、エンクロージャ102の内部に取り付けられるように構成されてもよく、例えば、ねじ、ボルト、溶接取り付けなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アノードモジュール2430Wは、支持体2335Wの内部で、またはそれを介して形成され得るアノードフィードスルー2435Wをさらに備える。代替的または追加的に、アノードモジュール2430Wは、1つまたは複数の柔軟な内部電気接続2405W-1及び/または2405W-2によって共通のアノードフィードスルー2415に電気的に結合され得、これは本明細書に開示されているように、アノードモジュール2430Wの構造的独立性を維持するように構成され得る。
【0079】
図26A、
図26B、
図26Cは、2430X-1及び2430X-2を含む2つ以上のアノードモジュール2430Xを含むアノードアセンブリ2330Xの例を示し、各アノードモジュール2430Xは、アノードモジュール2430または2430Wと類似している。いくつかの実施形態では、各アノードモジュール2430Xは、それぞれのアノードフィードスルー2435Xを備える。あるいは、またはさらに、アノードモジュール2430Xは、本明細書に開示されているように、1つまたは複数の柔軟な内部電気接続2405X-1から2405X-3によって電気的に相互接続され得る。
【0080】
図27は、X線装置101のX線源110を操作するための方法2700の例の流れ図である。方法2700、及び本明細書に開示されている他の方法は、本明細書に開示されている、システム100及び/または100AからX、X線装置101及び/または101AからX、ならびに/またはシールシステム150及び/または150AからV(及び/またはその変形版)の1つまたは複数により実行され得る。2710において、X線源110は、本明細書に開示されているように、X線放射134を生成するように構成され得る。2710の動作中、X線源110の構成要素は、シールシステム150によってエンクロージャ102の内部に真空シールされ得る。シールシステム150は、エンクロージャ102のアクセスポート108を真空シールするように構成され得る。いくつかの実施形態では、X線源110は、それぞれが1つまたは複数のカソード120(例えば、カソード120-1から120-S)を含む、1つまたは複数のカソードモジュール1720を含むことができる。X線源110は、本明細書に開示されているように、複数の構造的に独立したアノードモジュール2430を備えるアノードアセンブリ2330を、さらに備えることができる。
【0081】
2720で、X線源110の構成要素に関連する障害が検出され得る。障害は、エミッタ122などのX線源110のカソード120の構成要素に関係する場合がある。
【0082】
2730で、シールシステム150を使用して、エンクロージャ102の内側容積部106を汚染から保護しながら、アクセスポート108から一次真空シール151を除去することができる。いくつかの実施形態では、シールシステム150は、一次シール151とアクセスポート108との間に配置された二次シール152を含み、二次シール152は、一次シール151を除去する間に内側容積部106を汚染から保護するように構成されている。あるいは、エンクロージャ102は、シールシステム150の解放可能な真空シール1152によって真空シールされてもよい。解放可能な真空シール1152は、本明細書に開示されているように、エンクロージャ102を汚染することなく、2730で除去され得る。
【0083】
2740で、2720で検出された障害に関連する構成要素は、アクセスポート108を介して修理及び/または交換され得、エンクロージャ102は、本明細書に開示されているように再度シールされ得る。
【0084】
図28は、保護真空シールのための方法2800の例を示す流れ図である。2810において、X線源110を備えるエンクロージャ102のアクセスポート108は、第1の真空シール151及び対応する二次シール152によって真空シールされ得る。2810において、第1のカバー154は、一次真空シール151によってアクセスポート108上でシールされ得、二次シール152は、一次真空シール151とエンクロージャ102の内側容積部106との間に配置され得る。一次シール151は、溶接、恒久的結合などの恒久的な長期のシールを含むことができる。あるいは、第1の真空シールは、解放可能な真空シール1152を備えてもよく、解放可能な真空シール1152は、本明細書に開示されているように、アクセスポート108上で一時的なカバー1154をシールするように構成される。
【0085】
2820において、第1の真空シールは、エンクロージャ102のアクセスポート108から取り除かれ得る。第1の真空シール151を取り除くことは、上述のように、二次シール152を取り除いている間にエンクロージャ102の内側容積部106を汚染から保護することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、内側容積部106は、一次真空シール151とアクセスポート108との間に維持される二次シール152によって、汚染から保護され得る。一次真空シール151は、フライス加工または他の破片生成プロセス(複数可)によって除去することができ、二次シール152は、結果として生じる破片がエンクロージャ102を汚染するのを阻止するように構成することができる。あるいは、第1の真空シールは、いずれの破片生成プロセスをも使用せずに除去されるように構成された解放可能なシール1152を備えてもよい。解放可能なシール1152は、本明細書に開示されているように、1つまたは複数の機械式シールを備えることができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、第1の真空シールは、X線源110の構成要素の不具合に応答して、2820で除去され得る。不具合のあった構成要素は、X線装置101の初期の検証試験中、生産環境でのX線装置101の使用中などに特定され得る。
【0087】
2830において、エンクロージャ102のアクセスポート108は、第2の真空シールで再度シールされ得る。アクセスポート108は、アクセスポート108を介してX線源110の1つまたは複数の不具合があった構成要素を修理及び/または交換することに応答して(例えば、2820で第1の真空シールを除去することに応答して)再度シールされ得る。第2の真空シールは、アクセスポート108上で第2のカバー154を恒久的にシールするように構成され得る(例えば、製造カバー1156)。いくつかの実施形態では、第2の真空シールは、本明細書に開示されているように、一次真空シール151及び二次シール(例えば、二次シール152)を含む。
【0088】
図29は、X線装置101を製造するための方法2900の例の流れ図である。2910から2920で、複数のカソード120を含むカソードモジュール1720を組み立てることができる。2910において、複数の開口部が、カソードモジュール1720のカソードスタック1722を通して形成され得る。開口部は、本明細書に開示されているように、カソードスタック1722を含む複数の板1724を通して形成され得る。2920において、カソードスタック1722の複数の板1724は、複数のファスナ1726によって、カソードモジュール1720の圧迫板2026と支持構造1920との間の特定の配列で固定され得る。ファスナ1726は、
図20Aから
図22Bに示すように、複数の開口部のそれぞれの開口部を通して、支持構造1920に固定することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720の複数のカソード120のカソード120の隣接する各対の間に単一の開口部が配置されるように、2910で、カソードスタック1722を通る開口部が形成される。カソードモジュール1720を組み立てることは、複数のファスナ1726によって圧迫板2026と支持構造1920との間にカソードスタックをクランプすることをさらに含んでもよい。あるいは、またはさらに、カソードスタック1722は、支持構造1920と複数の圧迫板2026との間にクランプされてもよい。これらの実施形態では、カソードモジュール1720を組み立てることは、カソード120の隣接する対の間に配置された単一の開口部を通して支持構造1920に固定された単一のファスナ1726によって、隣接するカソード120の各対の間にそれぞれの圧迫板2026をクランプすることをさらに含み得る。組み立てられたカソードモジュール1720は、本明細書に開示されているように、アクセスポート108を介してX線源110のエンクロージャ102の内側容積部106に設置されるように構成され得る(例えば、アクセスポートは、予め組み立てられたカソードモジュール1720を内側容積部106に収容するように構成され得る)。
【0090】
図30は、X線装置101を製造するための方法2902の別の例の流れ図である。方法2902は、複数のアノード130を含むアノードアセンブリ2330を形成することを含むことができ、複数のアノード130は、複数の構造的に独立したアノードモジュール2430にわたって分配される。2912において、アノードアセンブリ2330の複数のアノードモジュール2430が形成され得、各アノードモジュール2430は、1つ以上のアノード130を含む(例えば、各アノードモジュール2430は、アノードアセンブリ2330のアノード130のそれぞれのサブセットを含む)。2922において、アノードアセンブリ2330の各アノードモジュール2430は、複数の支持体2335のそれぞれの単一の支持体2335によって、X線源110のエンクロージャ102の内部に固定することができ、例えば、本明細書に開示されているように、2912で形成されたアノードアセンブリ2330の各アノードモジュール2430は、別個の構造的に独立した支持体2335によって、エンクロージャ102の内部に固定され得る。いくつかの実施形態では、アノードアセンブリ2330のそれぞれのアノードモジュール2430は、本明細書に開示されているように、1つまたは複数の間隙2402によって他の隣接するアノードモジュール2430から分離され得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、アノードモジュール2430のフィードスルー2435は、支持体2335を通して形成され得る。あるいは、またはさらに、アノードモジュール2430は、本明細書に開示されているように、柔軟な内部電気接続2405によって共通のアノードフィードスルー2515に結合され得る。
【0092】
図31は、X線装置101を製造するための方法2904の別の例の流れ図である。方法2904は、真空シールエンクロージャ102の内部でX線源110を製造することを含むことができる。方法2904は、本明細書に開示されているように、X線源の検証試験及び/または検証での不具合からの回復をさらに含むことができる。2914において、X線源110のカソードモジュール1720は、エンクロージャ102への設置前に組み立てられ得る。2914は、カソードモジュール1720を、X線源110の他の構成要素とは別個に及び/または独立して、予め組み立てることを含み得る。カソードモジュール1720は、
図29の方法2900に従って組み立てることができる。
【0093】
2924において、組み立てられたカソードモジュール1720は、X線源110のエンクロージャ102に設置され得る。カソードモジュール1720は、エンクロージャ102のアクセスポート108を通して設置され得る。組み立てられたカソードモジュール1720は、本明細書に開示されているように、カソードマウント1729及び/または1つ以上のカソードマウント1925によって固定され得る。組み立てられたカソードモジュール1720は、X線源110の製造プロセスの最終段階で設置されてもよい。本明細書で使用される場合、最終段階は、1つまたは複数の他の段階またはステップの完了に続く製造プロセスの段階を指す。例えば、予め組み立てられたカソードモジュール1720は、X線源110のアノードアセンブリ2330に続いて、例えば、
図30のアノードアセンブリの方法2902の完了に続いて設置されてもよい。
【0094】
2934において、エンクロージャ102のアクセスポート108は、本明細書に開示されているように、シールシステム150によって真空シールされ得る。シールシステム150は、一次真空シール151及び二次シール152を備えることができ、二次シール152は、本明細書に開示されているように、一次真空シール151を除去する間に内側容積部106を汚染から保護するように構成される。あるいは、シールシステム150は、本明細書に開示されているように、解放可能な真空シール1152を備え得る。
【0095】
2944で、真空シールエンクロージャ102内のX線源110の機能を試験及び/または検証することができる。X線源110が検証試験に通った場合、フローは2964に続く。しかし、2944でX線源110の1つまたは複数の構成要素が検証試験で不具合があった場合、フローは2954で継続することができる。2954で、シールシステム150を使用して、X線源110の1つまたは複数の構成要素を修理または交換することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポート108上の真空シールは、一次シール151を破ることによって(例えば、破片生成プロセスにおいてアクセスポート108からカバー154を取り外すことによって)取り除かれ得る。これらの実施形態では、エンクロージャ102の内側容積部106は、二次シール152によって汚染から保護され得る。あるいは、アクセスポート108は、本明細書に開示されているように、解放可能な真空シール1152を取り除くことによって露出され得る。2954において、シールシステム150は、エンクロージャ102を再度シールして、2944において試験及び検証を再開できるようにするようにさらに構成され得る。アクセスポート108を再度シールすることは、一次シール151を再形成することを含むことができる(例えば、アクセスポート108の上に新しいカバー154を溶接することによって)。あるいは、アクセスポート108は、本明細書に開示されているように、解放可能な真空シール1152によって真空シールされてもよい(例えば、アクセスポート108の上に一時的なカバー1154を再度シールすることによって)。
【0096】
2964で、X線源110の試験及び検証を首尾よく完了することができる。X線装置101の製造が完了できる。いくつかの実施形態では、シールシステム150によって形成された一次シール151及び対応する二次シール152は、X線源110が稼働し始めるときに保持され得る。他の実施形態では、解放可能な真空シール1152を取り外して、一次真空シール151と交換することができる。一次真空シール151は、アクセスポート108上で製品カバー1156を真空シールするように構成され得る(試験及び検証中に利用される一時的なカバー1154を交換する)。
【0097】
実施形態では、組み立てられたカソードモジュール1720の支持構造1920にカソードスタック1722を固定するために使用されるファスナ1726の数は、組み立てられたカソードモジュール1720をエンクロージャ102内またはエンクロージャ102の本体104に取り付け、固定し、または配列するためのカソードマウント1729、1925の数より多い。組み立てられたカソードモジュール1720の支持構造1920にカソードスタック1722を固定するために使用されるファスナ1726の数は、組み立てられたカソードモジュール1720をエンクロージャ102内またはエンクロージャ102の本体104に取り付け、固定し、または配列するためのカソードマウント1729、1925の数より2倍、4倍、または8倍多くてもよい。
【0098】
X線装置101は、X線装置101のエンクロージャ102の内側容積部の内部にカソード120を受け入れるように構成されたアクセスポート108、108M、108N、アクセスポート108、108M、108N上でカバーをシールするように構成された第1の真空シール151、151AからN、及びアクセスポート108、108M、108N上でカバーをシールするように構成された第2のシール152、152AからJであって、第1の真空シール151、151AからNを除去する間に、第1の真空シール151、151AからNとエンクロージャ102の内側容積部との間に維持される、第2のシール152、152AからJを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、第1の真空シール151、151AからNは、アクセスポート108、108M、108Nの周りの第1の経路に形成され、第2のシール152、152AからJは、アクセスポート108、108M、108Nの周りの第2の経路におけるカバーとエンクロージャ102との間の物理的な重なりを含み、第2の経路は、第1の経路とアクセスポートの周囲との間に配置される。
【0100】
いくつかの実施形態では、アクセスポート108、108M、108Nは、複数のアクセスポートのうちの1つであり、それぞれが、X線装置101のエンクロージャ102の内側容積部106内に、カソード120を受け入れるように構成されている。
【0101】
いくつかの実施形態では、二次シール152、152AからJは、エンクロージャ102の外面及びカバー154、154AからH、1154、1154JからNの内面のうちの1つまたは複数の内部に形成されたチャネル1002と嵌合するように構成された突出部1004を備える。
【0102】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、アクセスポート108、108M、108N上で一時的なカバー1156、1156JからNをシールするように構成された解放可能な機構1152、1152JからNをさらに備え、第1の真空シール151、151AからNは、解放可能な真空シール1152、1152JからNを恒久的な真空シールに置き換えるように構成される。
【0103】
いくつかの実施形態では、カソード120は、X線装置101の複数のカソード120のうちの1つである。アクセスポート108、108M、108Nは、複数のカソード120を含む予め組み立てられたカソードモジュール1720、1720OからTを受け入れるように構成され、予め組み立てられたカソードは、特定の配列で固定された複数の板1724を含むカソードスタック1722を含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、カソード120のそれぞれは、複数のエミッタ1927を含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、カソードスタック1722の複数の板を貫通して形成された複数の開口部と、複数のファスナ1926であって、各々のファスナが、カソードスタック1722を貫通して形成された複数の開口部のそれぞれの開口部を介してカソードモジュール1720、1720OからTの支持構造1920に固定される、複数のファスナ、及び圧迫板2026、2026SからTであって、カソードスタック1722を貫通して形成された複数の開口部のうちの単一の開口部が、カソードモジュール1720、1720OからTの隣接する予め組み立てられたカソード間に配置され、ファスナ1926は、圧迫板2026、2026SからTと支持構造1920との間にカソードスタック1722を固定するように構成される、圧迫板2026、2026SからTを備える。
【0106】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、複数のカソードモジュール1720、1720OからTであって、各カソードモジュール1720、1720OからTは、1つまたは複数のカソードと、集束電極への1つまたは複数のカソードのカソードスタック1722を固定するように構成された圧迫板2026、2026SからTを備える、カソードモジュール1720、1720OからT、及び複数のカソードモジュール1720、1720OからTの間に結合された少なくとも1つの内部電気接続をさらに含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、複数のアノードモジュール2430、2430WからXを含むアノードアセンブリであって、各アノードモジュール2430、2430WからXはアノードモジュール2430、2430WからXが1つ以上のアノードを含む、アノードアセンブリ、及び複数の支持体であって、各支持体は、アノードアセンブリの複数のアノードモジュールのそれぞれのものをエンクロージャ102の内側容積部の内部に固定するように構成され、アノードアセンブリの各アノードモジュールが複数の支持体の単一の支持体によって固定される、複数の支持体をさらに備える。
【0108】
いくつかの実施形態は、方法を含み、方法は、エンクロージャ102のアクセスポート108、108M、108Nを第1の真空シール151、151AからN及び二次シール152、152A-J、1152、1152JからNでシールすることであって、エンクロージャ102はX線源を含む内側容積部を有する、シールすること、エンクロージャのアクセスポート108、108M、108Nから第1の真空シール151、151AからNを除去することであって、第1の真空シール151、151AからNを除去する間、二次シール152、152AからJ、1152、1152JからNで、エンクロージャ102の内側容積部を汚染から保護することを含む、除去すること、及び第1の真空シール151、151AからNを除去した後、第1の真空シール151、151AからNでエンクロージャ102のアクセスポート108、108M、108Nを再度シールすること、を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、アクセスポート108、108M、108Nをシールすることは、第1の真空シール151、151AからNとエンクロージャの内側容積部との間に二次シール152、152AからJ、1152、1152JからNを形成すること、及びアクセスポート108、108M、108Nの上に第1のカバーを第1の真空シール151、151AからNでシールすることを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、アクセスポート108、108M、108Nを再度シールすることは、二次シール152、152AからJ、1152、1152JからNを再形成することをさらに含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、第1の真空シール151、151AからNは、カバーをエンクロージャに接合する溶接を含み、第1の真空シール151、151AからNを除去することは、溶接をフライス加工することを含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、この方法は、エンクロージャ102のアクセスポート108、108M、108Nを第1の真空シール151、151AからN及び二次シール152、152AからJ、1152、1152JからNでシールする前に、アクセスポート108、108M、108N上で一時的なカバーをシールするように構成された解放可能な真空シール1152、1152JからNを形成すること、X線源110をテストすること、解放可能な真空シール1152、1152JからNを除去すること、解放可能な真空シールを除去した後、第1の真空シール151、151AからNでアクセスポート108、108M、108Nをシールすること、をさらに含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、この方法は、複数のカソード120を備えるカソードモジュール1720、1720OからTを組み立てることであって、カソード120は、特定の配列で固定された複数の板1724を備えるカソードスタック1722を備える、組み立てること、及びアクセスポート108、108M、108Nを介して、組み立てられたカソードモジュール1720、1720OからTを、エンクロージャ102の内側容積部に設置すること、をさらに含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720、1720OからTを組み立てることは、カソードスタック1722を通る単一の開口部がカソードモジュール1720、1720OからTの隣接するカソードの各対の間に形成されるように、カソードスタック1722を通る複数の開口部を形成すること、及び複数のファスナ1926によってカソードスタック1722の上に1つまたは複数の圧迫板2026、2026SからTをクランプすることであって、各ファスナ1926は、複数の開口部のそれぞれの開口部を通して設置される、クランプすることを含む。いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720、1720OからTを本体104またはエンクロージャ102に取り付けるために、最小限のファスナを使用することができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、この方法は、複数のアノードモジュール2430、2430WからXを含むアノードアセンブリ2330UからXを形成することであって、各アノードモジュール2430が1つ以上のアノード130を含む、形成すること、及び複数の構造的に独立した支持体の単一の支持体によってエンクロージャ102の内部にアノードアセンブリ2330UからXの各アノードモジュール2430、2430WからXを取り付けることをさらに含む。
【0116】
いくつかの実施形態は、X線装置101を含み、X線装置101は、X線を生成するための手段、X線を生成するための手段の周りに真空を維持するための手段であって、X線を生成するための手段の周囲の真空を維持するための手段の内側容積部にアクセスするための手段、内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段、及び内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段を除去する間に汚染から内側容積部を汚染から保護するための手段を含む、真空を維持するための手段を備える。
【0117】
X線を生成するための手段の例には、X線源110、カソード120、アノード130などが含まれる。X線を生成するための手段の周りに真空を維持するための手段の例には、エンクロージャ102、本体104、カバー154などが含まれる。X線を生成するための手段の周囲の真空を維持するための手段の内側容積部にアクセスする手段の例には、アクセスポート108、108M、108Nなどが含まれる。内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段の例には、第1の真空シール151、151AからNなどが含まれる。内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段を除去する間に汚染から内側容積部を保護するための手段の例には、二次シール152、152AからJ、1152、1152JからNなどが含まれる。
【0118】
一部の実施形態では、X線装置101は、内側容積部にアクセスするための手段を真空シールするための手段を取り付ける前に、内側容積部にアクセスするための手段を一時的に真空シールする手段をさらに備える。例は、解放可能な真空シール1152、1152JからN、一時的なカバー1154などを含む。
【0119】
いくつかの実施形態は、X線装置101を含み、X線装置101は、エンクロージャ102、複数のアノードモジュール2430、2430WからX、2430、2430WからXを含むアノードアセンブリ2330UからXであって、各アノードモジュールアノード1302430、2430WからXが1つ以上のアノード130を含む、アノードアセンブリ、及び複数の支持体2335、2335WからXであって、各支持体2335、2335WからXは、アノードアセンブリ2330UからXの各々のアノードモジュールアノード1302430、2430WからXをエンクロージャ102の内側容積部の内部に固定するように構成され、アノードアセンブリ2330UからXの各アノードモジュール1302430、2430WからXが複数の支持体2335、2335WからXの単一の支持体2335、2335WからXによって固定される、複数の支持体を備える。
【0120】
いくつかの実施形態では、アノードアセンブリ2330UからXの各アノードモジュールアノード1302430、2430WからXは、アノードアセンブリ2330UからXの隣接するアノードモジュール2430、2430WからXから、1つ以上の間隙によって構造的に分離される。
【0121】
いくつかの実施形態では、間隙は、アノードアセンブリ2330UからXの各アノードモジュールアノード2430、2430WからXを、アノードアセンブリ2330UからXのアノードモジュール2430、2430WからXのうちの他のいずれかの熱膨張から、動作している間、構造的に隔離するように構成される。
【0122】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、アノードモジュール2430、2430WからXの隣接する各々の対のアノードモジュール2430、2430WからXに対して、アノードモジュール2430、2430WからXの対を互いに電気的に接続する、柔軟な電気接続をさらに備える。
【0123】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、エンクロージャ102を貫通し、アノードモジュール2430、2430WからXのうちの1つに電気的に接続された共通の電気フィードスルーをさらに備える。
【0124】
いくつかの実施形態では、支持体は、アノードアセンブリ2330UからXのアノードモジュール2430、2430WからXを、エンクロージャ102及びカソードのうちの少なくとも1つから電気的に絶縁するようにさらに構成される。
【0125】
いくつかの実施形態では、支持体はセラミック支持体を含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、アノードアセンブリ2330UからXの各アノードモジュール2430、2430WからXは、アノードモジュール2430、2430WからXの単一の支持体を通って延びるそれぞれのフィードスルーを備える。
【0127】
いくつかの実施形態では、各アノードモジュールアノード2430、2430WからXは、複数のターゲット132を含む。
【0128】
いくつかの実施形態は、方法を含み、この方法は、X線装置のエンクロージャの内部に、複数のアノードモジュール2430、2430WからXを、各アノードモジュール2430、2430WからXに単一の支持体を使用して取り付けることであって、隣接するアノードモジュール2430、2430WからXと、2430、2430WからXとの間に間隙が形成され、各アノードモジュール2430、2430WからXは、少なくとも1つのアノード130を含む、取り付けることと、X線装置101のエンクロージャ102を介してアノードモジュール2430、2430WからXのそれぞれに電気的に接続することと、を含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、この方法は、隣接するアノードモジュール2430、2430WからXを、関連する間隙にわたって一緒に電気的に接続することをさらに含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、方法は、各アノードモジュール2430、2430WからXについて、関連する単一の支持体を介してアノードモジュール2430、2430WからXに電気的に接続することをさらに含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、この方法は、X線装置101のエンクロージャ102を貫通する単一の電気フィードスルーを介してアノードモジュール2430、2430WからXのそれぞれに電気的に接続することをさらに含む。
【0132】
いくつかの実施形態は、X線装置101を含み、このX線装置101は、真空を封じ込めるための手段、電子ビームを生成するための手段、真空の内部でX線を生成するための複数の別個の手段、及び真空の内部でX線を生成するための別個の手段のそれぞれに対して、真空の内部でX線を生成するための手段を個別に支持するための手段を含む。
【0133】
真空を封じ込めるための手段の例には、エンクロージャ102、本体104、カバー154、154AからH、1154などが含まれる。電子ビームを生成するための手段の例には、カソード120などが含まれる。真空の内部でX線を生成する別個の手段の例には、アノードモジュール2430、2430WからXなどが含まれる。真空の内部でX線を生成するための手段を個別に支持する手段の例としては、支持体2335、2335WからXなどが挙げられる。
【0134】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、真空の内部でX線を生成するための複数の別個の手段を個別に支持するための手段のそれぞれについて、真空の内部でX線を生成するための複数の別個の手段を個別に支持するための手段を介して、真空内部でX線を生成するための複数の別個の手段に電気的に接続する手段を、さらに備える。電気的に接続するための手段としては、フィードスルー2435などが挙げられる。
【0135】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、真空を封じ込める手段を介して、真空の内部でX線を生成する複数の別個の手段に電気的に接続する単一の手段をさらに備える。真空を封じ込めるための手段を介して電気的に接続するための単一の手段の例には、フィードスルー2415が含まれる。
【0136】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、真空の内部でX線を生成するための、一対の隣接する別個の手段を柔軟に電気的に接続するための少なくとも1つの手段をさらに備える。柔軟に電気的に接続するための手段の例には、柔軟な内部電気接続2405などが含まれる。
【0137】
いくつかの実施形態は、X線装置101を含み、X線装置101は、真空エンクロージャ102と、真空エンクロージャ102の内部に配置されたカソードモジュール1720、1720OからTであって、支持構造、圧迫板2026、2026SからT、及び支持構造と圧迫板と2026、2026SからTの間にクランプされたカソードスタック1722であって、特定の配列で固定された複数の板1724を含むカソードスタック1722を備える、カソードスタック1722を備える。
【0138】
いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720、1720OからTは、複数のカソードを含み、各カソード120は少なくとも1つのエミッタ1927を含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、カソードスタック1722を貫通して形成された複数の開口部、及び複数のファスナ1926であって、各ファスナ1926は、複数の開口部のそれぞれの開口部を通してカソードモジュール1720、1720OからTの支持構造に固定される、複数のファスナ1926をさらに含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、カソードスタック1722を貫通して形成された複数の開口部の唯一の開口部、及び複数のファスナ1926の対応する唯一のファスナ1926が、カソードモジュール1720、1720OからTの隣接するカソード間に配置される。
【0141】
いくつかの実施形態では、圧迫板2026、2026SからTは、複数の圧迫板2026、2026SからTのうちの1つであり、カソードスタック1722は、支持構造と圧迫板2026、2026SからTとの間にクランプされ、複数のファスナ1926の各ファスナ1926は、カソードスタック1722を、支持構造と圧迫板2026、2026SからTのそれぞれ1つとの間で特定の配列に固定するように構成される。
【0142】
いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720、1720OからTは、真空エンクロージャ102に配置された複数のカソードモジュール1720、1720OからTのうちの1つであり、1つ以上の内部電気接続は、複数のカソードモジュール1720、1720OからTの各カソードスタック1722を共通の電気フィードスルー1815に結合するように構成される。
【0143】
いくつかの実施形態では、カソードスタック1722は接地板を備え、接地板は、カソードモジュール1720、1720OからTの内部電気接続によって共通接地接続に電気的に結合される。
【0144】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、カソードスタック1722の接地板を、エンクロージャ102の内部のカソードモジュール1720、1720OからTに隣接するカソードモジュール1720、1720OからTのカソードスタック1722の接地板に結合するように構成された1つ以上の内部電気接続さらに備える。
【0145】
いくつかの実施形態では、支持構造は集束電極を含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、カソードモジュール1720、1720OからTのカソード120は、ナノチューブエミッタを含む。
【0147】
いくつかの実施形態は、方法を含み、この方法は、支持構造に複数の板を積み重ねることであって、複数の板は、複数のX線源のための複数のカソードを形成する、積み重ねること、支持構造の積み重ねられた複数の板に少なくとも1つの圧迫板2026、2026SからTを積み重ねること、及び圧迫板2026、2026SからTを支持構造に固定してカソードモジュール1720、1720OからTを形成すること、を含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、方法は、圧迫板2026、2026SからTを支持構造に固定してカソードモジュール1720、1720OからTを形成した後、カソードモジュール1720、1720OからTを真空エンクロージャ102の内側容積部の中に設置することをさらに含む。
【0149】
いくつかの実施形態では、支持構造は集束電極を含み、支持構造に複数の板を積み重ねることは、複数の板を集束電極と位置合わせして固定することをさらに含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、支持構造の積み重ねられた複数の板に少なくとも1つの圧迫板2026、2026SからTを積み重ねることは、支持構造の積み重ねられた複数の板に複数の圧迫板2026、2026SからTを積み重ねることを含む。
【0151】
いくつかの実施形態では、方法は、複数の圧迫板2026、2026SからTのそれぞれを、単一のファスナで支持構造に固定することをさらに含む。
【0152】
いくつかの実施形態は、X線装置101を含み、このX線装置101は、真空を封じ込めるための手段、真空の内部で電子を放出するための複数の手段、支持のための手段、及び真空の内部で電子を放出するための複数の手段を支持のための手段にクランプするための手段を含む。真空を封じ込めるための手段の例には、エンクロージャ102、本体104、カバー154、154AからH、1154などが含まれる。真空の内部で電子を放出するための手段としては、カソード120などが挙げられる。支持手段の例としては、支持構造1920などが挙げられる。クランプするための手段の例には、圧迫板2026などが含まれる。
【0153】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、クランプするための手段を支持のための手段に固定するための複数の手段をさらに備える。固定手段の例としては、ファスナ1726などが挙げられる。
【0154】
いくつかの実施形態では、固定するための単一の手段が、真空の内部で電子を放出するための複数の手段の各対の間に配置される。
【0155】
いくつかの実施形態では、X線装置101は、真空を保つための手段に支持のための手段を取り付けるための手段をさらに備える。支持手段を取り付ける手段の例としては、ファスナ1726などが挙げられる。
【0156】
構造、デバイス、方法、及びシステムを特定の実施形態に従って説明しているが、当業者は、特定の実施形態に対する多くの変形が可能であることを容易に認識し、したがって、任意の変形は、本明細書で開示した趣旨及び範囲内にあると考えられるべきである。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの変更が行われ得る。
【0157】
この書面での開示に続く特許請求の範囲は、ここで本書面での開示に明確に組み込まれ、各請求項はそれ自体で個別の実施形態として成立する。本開示は、独立請求項とその従属請求項についてのすべての変形を含む。さらに、以下の独立請求項及び従属請求項から派生することが可能である追加の実施形態も、本書面での説明に明示的に組み込まれる。これらの追加の実施形態は、所与の従属請求項の依存関係を語句「請求項[x]で始まり、この請求項の直前の請求項で終わる請求項のいずれか」に置き換えることによって決定され、ここで、括弧付きの用語「[x]」は、直近に記載した独立請求項の番号に置き換えられる。例えば、独立請求項1で始まる第1の請求項の組について、請求項4は請求項1及び3のいずれかに従属し、これらの別々の従属関係によって2つの異なる実施形態を得ることができ、請求項5は請求項1、3または4のいずれか1項に従属し、これらの別々の従属関係によって3つの異なる実施形態を得ることができ、請求項6は請求項1、3、4または5のいずれか1項に従属し、これらの別々の従属関係によって4つの異なる実施形態を得ることができ、以下同様である。
【0158】
特徴または要素に関する用語「第1」の請求項における記載は、第2の、または追加のそのような特徴または要素の存在を必ずしも示唆するものではない。存在する場合、ミ-ンズ・プラス・ファンクション形式で具体的に記載された要素は、米国特許法第112条(f)項に従って、本明細書で説明された対応する構造、材料または動作及びそれらの均等物を網羅するように解釈されることが意図される。排他的な所有または特権が請求される本発明の実施形態は、以下のように定められる。
【国際調査報告】