(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】ドライバ回路及びその駆動方法、アレイ基板、並びに表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240705BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240705BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20240705BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240705BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240705BHJP
G09G 3/34 20060101ALI20240705BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
G09G3/36
F21S2/00 410
F21S2/00 480
H05B47/18
H05B47/105
G02F1/13357
G09G3/34 J
G09G3/20 612U
G09G3/20 642E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524803
(86)(22)【出願日】2021-06-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 CN2021101304
(87)【国際公開番号】W WO2022266810
(87)【国際公開日】2022-12-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】507134301
【氏名又は名称】北京京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 8 Xihuanzhonglu, BDA, Beijing, 100176, P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】尹 ▲凱▼民
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ ▲衛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲時▼ 凌云
(72)【発明者】
【氏名】黄 文杰
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲飛▼▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 文▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】石 蕊
(72)【発明者】
【氏名】商 ▲興▼策
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 峻▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】段 涛涛
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
3K273
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H391AA03
2H391AB04
2H391CB13
3K244AA01
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA16
3K273PA09
3K273QA24
3K273RA16
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA52
3K273TA62
3K273TA66
3K273UA06
3K273UA08
3K273UA22
3K273UA23
5C006AA21
5C006AF45
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5C006EA01
5C006EB01
5C006EB05
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5C006FA54
5C080AA10
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5C080DD05
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5C080EE28
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ06
5C080JJ07
5C080KK19
5C080KK52
(57)【要約】
ドライバ回路(MIC)及びその駆動方法、アレイ基板、並びに表示装置を提供し、表示技術分野に属する。ドライバ回路(MIC)は、論理制御モジュール(CTR)、データピン(DataP)及び少なくとも2つの出力ピン(OUTP)を含み、データピン(DataP)は駆動データ(Data)を受信することに用いられ、論理制御モジュール(CTR)は駆動データ(Data)に基づいて各出力ピン(OUTP)と一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置され、駆動制御信号は対応する出力ピン(OUTP)を流れる電流を制御することに用いられる。提供されるドライバ回路(MIC)はアレイ基板におけるドライバ回路(MIC)の数量を減少させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライバ回路であって、
論理制御モジュール、データピン及び少なくとも2つの出力ピンを含み、
前記データピンは、駆動データを受信することに用いられ、
前記論理制御モジュールは、前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置され、
前記駆動制御信号は、対応する前記出力ピンを流れる電流を制御することに用いられる
ことを特徴とするドライバ回路。
【請求項2】
前記駆動データは、アドレス情報及び駆動情報を含み、
前記論理制御モジュールは、前記駆動データのアドレス情報が前記ドライバ回路のアドレス情報とマッチングする場合に、前記駆動データの前記駆動情報を取得し、且つ前記駆動データの駆動情報に基づいて前記駆動制御信号を生成するようにさらに配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のドライバ回路。
【請求項3】
前記ドライバ回路は、アドレスピン及び中継ピンをさらに含み、
前記アドレスピンは、アドレス信号を受信することができ、
前記論理制御モジュールは、前記アドレス信号に基づいて前記ドライバ回路のアドレス情報を配置し、中継信号を生成するようにさらに配置され、
前記中継信号は、接続のドライバ回路のアドレス信号とすることができ、
前記中継ピンは、前記中継信号を出力することに用いられる
ことを特徴とする請求項2に記載のドライバ回路。
【請求項4】
前記出力ピンの数は4つであり、
前記ドライバ回路は、グランドピン及びチップ電源ピンをさらに含み、
前記グランドピンは、前記ドライバ回路にグランド電圧を印加することに用いられ、
前記チップ電源ピンは、前記ドライバ回路に前記ドライバ回路の動作を駆動するためのチップ電源電圧を印加することに用いられ、
前記ドライバ回路の各ピンは、2つのピン列に配列され、各前記ピン列は、直線的に配列される複数のピンを含み、
少なくとも1つの前記ピン列は、5つのピンを含み、
4つの前記出力ピンは、いずれも前記ピン列の端部に位置し、
前記チップ電源ピン及び前記データピンは、異なる前記ピン列に位置し、
前記アドレスピン及び前記中継ピンは、同一の前記ピン列に位置する
ことを特徴とする請求項3に記載のドライバ回路。
【請求項5】
ドライバ回路の駆動方法であって、
前記ドライバ回路は、少なくとも2つの出力ピンを含み、
前記ドライバ回路の駆動方法は、デバイス制御段階において、駆動データを受信し、前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成し、前記駆動制御信号は、対応する前記出力ピンを流れる電流を制御することに用いられることを含む
ことを特徴とするドライバ回路の駆動方法。
【請求項6】
前記駆動データは、アドレス情報及び駆動情報を含み、
前記ドライバ回路の駆動方法は、アドレス配置段階において、アドレス信号を受信し、前記アドレス信号に基づいて前記ドライバ回路のアドレス情報を配置し、中継信号を生成して出力することをさらに含み、
前記中継信号は、接続のドライバ回路のアドレス信号とすることができ、
前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成することは、前記駆動データのアドレス情報が前記ドライバ回路のアドレス情報とマッチングする場合に、前記駆動データの駆動情報を取得し、前記駆動データの駆動情報に基づいて前記駆動制御信号を生成することを含む
ことを特徴とする請求項5に記載のドライバ回路の駆動方法。
【請求項7】
アレイ基板であって、
アレイ設置される複数のデバイス制御領域を含み、
いずれかの前記デバイス制御領域において、前記アレイ基板に請求項1~4のいずれか一項に記載のドライバ回路が設置され、及び前記ドライバ回路の各前記出力ピンと一対一に対応して接続されるデバイスユニットが設置され、
いずれかの前記デバイスユニットは、1つの機能素子または複数の電気的に接続される機能素子を含む
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項8】
前記デバイス制御領域は、複数のデバイス制御領域列に配列され、
いずれかの前記デバイス制御領域列は、列方向に沿って順に配列される複数のデバイス制御領域を含み、
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板に前記列方向に沿って延伸するデバイス電源ライン及び駆動データラインが設置され、
前記デバイスユニットの一端は、前記デバイス電源ラインに電気的に接続され、他端は、対応する前記出力ピンに電気的に接続され、
前記データピンは、前記駆動データラインに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項7に記載のアレイ基板。
【請求項9】
同一の前記デバイス制御領域列に位置する各前記ドライバ回路は、順にカスケード接続され、
前記ドライバ回路は、アドレスピン及び中継ピンをさらに含み、
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板に各前記ドライバ回路と一対一に対応する複数のアドレスラインが設置され、且つ各前記アドレスラインは、前記列方向に沿って延伸し、
前記ドライバ回路のアドレスピンは、対応する前記アドレスラインと電気的に接続され、前段の前記ドライバ回路の中継ピンは、次段の前記ドライバ回路に対応する前記アドレスラインに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項8に記載のアレイ基板。
【請求項10】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板には、前記列方向に沿って延伸するチップ電源ライン及びグランド電圧ラインがさらに設置され、
前記ドライバ回路は、チップ電源ピン及びグランドピンをさらに含み、前記チップ電源ピンは、前記ドライバ回路に前記ドライバ回路の動作を駆動するためのチップ電源電圧を印加することに用いられ、
前記チップ電源ラインは、前記チップ電源ピンに電気的に接続され、
前記グランドピンは、前記ドライバ回路にグランド電圧を印加することに用いられ、前記グランドピンは、前記グランド電圧ラインに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記デバイスユニットは、2つのデバイスユニット列に配列され、いずれかの前記デバイスユニット列は、前記列方向に沿って順に配列される複数のデバイスユニットを含み、
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記デバイス電源ラインの数は2つであり、
2つの前記デバイス電源ラインは、前記グランド電圧ラインの両側にそれぞれ位置し、且つ2つの前記デバイスユニット列と一対一に対応して設置され、
前記デバイスユニット列における各前記デバイスユニットは、いずれも対応する前記デバイス電源ラインに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項10に記載のアレイ基板。
【請求項12】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アドレスライン、前記駆動データライン及び前記チップ電源ラインは、いずれも前記デバイス電源ラインと前記グランド電圧ラインとの間に位置する
ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項13】
少なくとも1つの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板には、フィードバックラインがさらに設置され、
前記デバイス制御領域列において、最終段の前記ドライバ回路の中継ピンは、前記フィードバックラインに電気的に接続され、
前記フィードバックラインは、前記デバイス電源ラインと前記グランド電圧ラインとの間に位置する
ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項14】
隣接する2つの前記デバイス制御領域列において、隣接する2つの前記デバイス電源ラインは、互いに接続されて1つのラインを形成する
ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項15】
前記アレイ基板は、順に積層して設置されるベース基板、ドライバ回路層及びデバイス層を含み、
前記ドライバ回路層は、順に前記ベース基板に積層される駆動ライン層、第一絶縁層及び金属配線層を含み、
前記駆動ライン層の厚さは、前記金属配線層の厚さより大きく、
前記グランド電圧ライン、前記デバイス電源ライン、前記チップ電源ライン、前記駆動データライン及び前記アドレスラインは、前記駆動ライン層に位置し、
前記金属配線層には、デバイスパッド、チップパッド及び配線ラインが設置され、
前記機能素子及び前記ドライバ回路は、前記デバイス層に位置し、
前記機能素子は、前記デバイスパッドにバインディングして接続され、前記ドライバ回路は、前記チップパッドにバインディングして接続され、前記デバイスパッド及び前記チップパッドと前記駆動ライン層との間は、前記配線ラインによって電気的に接続される
ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項16】
表示装置であって、
請求項7~15のいずれか1項に記載のアレイ基板を含む
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術分野に関し、特に、ドライバ回路及びその駆動方法、アレイ基板、並びに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では、ローカルディミング機能を有するLED(発光ダイオード)アレイ基板をバックライトとして用いることができる。駆動チップをLEDアレイ基板に集積することにより、従来のパッシブマトリクススキャンの制御方式による制御の複雑度が高く、LEDアレイの発光が不連続で点滅しやすいという問題を解決することができる。
【0003】
なお、上記の背景技術の節で開示された情報は、本開示の背景の理解を高めるためだけのものであり、したがって、当業者に知られている従来技術を構成しない情報を含み得ることに留意されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、上記従来技術の欠点を克服し、ドライバ回路及びその駆動方法、アレイ基板、並びに表示装置を提供し、アレイ基板におけるドライバ回路の使用量を減少させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、論理制御モジュール、データピン、及び少なくとも2つの出力ピンを含むドライバ回路が提供され、前記データピンは、駆動データを受信することに用いられ、前記論理制御モジュールは、前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置され、前記駆動制御信号は、対応する前記出力ピンを流れる電流を制御することに用いられる。
【0006】
本開示の一実施形態によれば、前記駆動データは、アドレス情報及び駆動情報を含む。
【0007】
前記論理制御モジュールは、前記駆動データのアドレス情報が前記ドライバ回路のアドレス情報とマッチングする場合に、前記駆動データの駆動情報を取得し、且つ前記駆動データの駆動情報に基づいて前記駆動制御信号を生成するようにさらに配置される。
【0008】
本開示の一実施形態によれば、前記ドライバ回路は、アドレスピン及び中継ピンをさらに含む。
【0009】
前記アドレスピンは、アドレス信号を受信することができる。
【0010】
前記論理制御モジュールは、前記アドレス信号に基づいて前記ドライバ回路のアドレス情報を配置し、中継信号を生成するようにさらに配置され、前記中継信号は、接続のドライバ回路のアドレス信号とすることができる。
【0011】
前記中継ピンは、前記中継信号を出力することに用いられる。
【0012】
本開示の一実施形態によれば、前記出力ピンの数は4つであり、前記ドライバ回路は、グランドピン及びチップ電源ピンをさらに含み、前記グランドピンは、前記ドライバ回路にグランド電圧を印加することに用いられ、前記チップ電源ピンは、前記ドライバ回路に前記ドライバ回路の動作を駆動するためのチップ電源電圧を印加することに用いられる。
【0013】
ここで、前記ドライバ回路の各ピンは、2つのピン列に配列され、各前記ピン列は、直線的に配列される複数のピンを含み、少なくとも1つの前記ピン列は、5つのピンを含む。
【0014】
4つの前記出力ピンは、いずれも前記ピン列の端部に位置し、前記チップ電源ピン及び前記データピンは、異なる前記ピン列に位置し、前記アドレスピン及び前記中継ピンは、同一の前記ピン列に位置する。
【0015】
本開示の別の態様によれば、ドライバ回路の駆動方法が提供され、前記ドライバ回路は、少なくとも2つの出力ピンを含み、前記ドライバ回路の駆動方法は、
デバイス制御段階において、駆動データを受信し、前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成し、前記駆動制御信号は、対応する前記出力ピンを流れる電流を制御することに用いられることを含む。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、前記駆動データは、アドレス情報及び駆動情報を含み、前記ドライバ回路の駆動方法は、
アドレス配置段階において、アドレス信号を受信し、前記アドレス信号に基づいて前記ドライバ回路のアドレス情報を配置し、中継信号を生成して出力することをさらに含み、前記中継信号は、接続のドライバ回路のアドレス信号とすることができる。
【0017】
前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成することは、
前記駆動データのアドレス情報が前記ドライバ回路のアドレス情報とマッチングする場合に、前記駆動データの駆動情報を取得し、前記駆動データの駆動情報に基づいて前記駆動制御信号を生成することを含む。
【0018】
本開示の別の態様によれば、アレイ基板が提供され、アレイ設置される複数のデバイス制御領域を含み、いずれかの前記デバイス制御領域において、前記アレイ基板に上記のドライバ回路が設置され、及び前記ドライバ回路の各前記出力ピンと一対一に対応して接続されるデバイスユニットが設置され、いずれかの前記デバイスユニットは、1つの機能素子または複数の電気的に接続される機能素子を含む。
【0019】
本開示の一実施形態によれば、前記デバイス制御領域は、複数のデバイス制御領域列に配列され、いずれかの前記デバイス制御領域列は、列方向に沿って順に配列される複数のデバイス制御領域を含む。
【0020】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板に前記列方向に沿って延伸するデバイス電源ライン及び駆動データラインが設置され、前記デバイスユニットの一端は、前記デバイス電源ラインに電気的に接続され、他端は、対応する前記出力ピンに電気的に接続され、前記データピンは、前記駆動データラインに電気的に接続される。
【0021】
本開示の一実施形態によれば、同一の前記デバイス制御領域列に位置する各前記ドライバ回路は、順にカスケード接続され、前記ドライバ回路は、アドレスピン及び中継ピンをさらに含む。
【0022】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板に各前記ドライバ回路と一対一に対応する複数のアドレスラインが設置され、且つ各前記アドレスラインは、前記列方向に沿って延伸する。
【0023】
前記ドライバ回路のアドレスピンは、対応する前記アドレスラインに電気的に接続され、前段の前記ドライバ回路の中継ピンは、次段の前記ドライバ回路に対応する前記アドレスラインに電気的に接続される。
【0024】
本開示の一実施形態によれば、いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板に前記列方向に沿って延伸するチップ電源ライン及びグランド電圧ラインがさらに設置される。
【0025】
前記ドライバ回路は、チップ電源ピン及びグランドピンをさらに含み、前記チップ電源ピンは、前記ドライバ回路に前記ドライバ回路の動作を駆動するためのチップ電源電圧を印加することに用いられ、前記チップ電源ラインは、前記チップ電源ピンに電気的に接続され、前記グランドピンは、前記ドライバ回路にグランド電圧を印加することに用いられ、前記グランドピンは、前記グランド電圧ラインに電気的に接続される。
【0026】
本開示の一実施形態によれば、いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記デバイスユニットは、2つのデバイスユニット列に配列され、いずれかの前記デバイスユニット列は、前記列方向に沿って順に配列される複数のデバイスユニットを含む。
【0027】
いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記デバイス電源ラインの数は2つであり、2つの前記デバイス電源ラインは、前記グランド電圧ラインの両側にそれぞれ位置し、且つ2つの前記デバイスユニット列と一対一に対応して設置され、
前記デバイスユニット列における各前記デバイスユニットは、いずれも対応する前記デバイス電源ラインに電気的に接続される。
【0028】
本開示の一実施形態によれば、いずれかの前記デバイス制御領域列において、前記アドレスライン、前記駆動データライン、及び前記チップ電源ラインは、いずれも前記デバイス電源ラインと前記グランド電圧ラインとの間に位置する。
【0029】
本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つの前記デバイス制御領域列において、前記アレイ基板にフィードバックラインがさらに設置され、前記デバイス制御領域列において、最終段の前記ドライバ回路の中継ピンは、前記フィードバックラインに電気的に接続され、前記フィードバックラインは、前記デバイス電源ラインと前記グランド電圧ラインとの間に位置する。
【0030】
本開示の一実施形態によれば、隣接する2つの前記デバイス制御領域列において、隣接する2つの前記デバイス電源ラインは、互いに接続されて1つのラインを形成する。
【0031】
本開示の一実施形態によれば、前記アレイ基板は、順に積層して設置されるベース基板、ドライバ回路層及びデバイス層を含む。
【0032】
ここで、前記ドライバ回路層は、順に前記ベース基板に積層される駆動ライン層、第一絶縁層及び金属配線層を含み、前記駆動ライン層の厚さは、前記金属配線層の厚さより大きい。
【0033】
前記グランド電圧ライン、前記デバイス電源ライン、前記チップ電源ライン、前記駆動データライン及び前記アドレスラインは、前記駆動ライン層に位置する。
【0034】
前記金属配線層には、デバイスパッド、チップパッド及び配線ラインが設置され、前記機能素子及び前記ドライバ回路は、前記デバイス層に位置し、前記機能素子は、前記デバイスパッドにバインディングして接続され、前記ドライバ回路は、前記チップパッドにバインディングして接続され、前記デバイスパッド及び前記チップパッドと前記駆動ライン層との間は、前記配線ラインによって電気的に接続される。
【0035】
本開示の別の態様によれば、表示装置が提供され、上記のアレイ基板を含む。
【0036】
なお、以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、本開示を限定するものではない。
【0037】
ここの添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示と一致する実施形態を示し、本明細書とともに本開示の原理を説明することに用いられる。以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施形態にすぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本開示の一実施形態においてアレイ基板の局所位置における原理概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態においてドライバ回路のピン配置の概略図である。
【
図3】本開示の一実施形態においてドライバ回路の原理概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態においてドライバ回路のシーケンス図である。
【
図5】本開示の一実施形態においてカスケード接続されたドライバ回路のシーケンス図である。
【
図6】本開示の一実施形態においてドライバ回路の駆動方法のフローチャート図である。
【
図7】本開示の実施形態においてアレイ基板の駆動過程の概略図である。
【
図8】本開示の一実施形態において1つの制御領域の構造概略図である。
【
図9】本開示の一実施形態においてバインディング領域に隣接する2つの制御領域の構造概略図である。
【
図10】本開示の一実施形態においてアレイ基板の構造概略図である。
【
図11】本開示の一実施形態においてバインディング領域に隣接する2つの制御領域の構造概略図であり、
図11にはデバイス層が示されていない。
【
図12】本開示の一実施形態においてドライバ回路の原理概略図である。
【
図13】本開示の一実施形態において制御回路の原理概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
次に、例示的な実施形態を、添付の図面を参照してより詳細に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、多様な形態で実現することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されるものではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が全面的かつ完全であり、例示的な実施形態の構想を当業者に完全に伝えるように提供される。図面において、同一の符号は同一または類似の構成を示し、その詳細な説明は省略する。さらに、図面は、本開示の概略図にすぎず、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0040】
図面において、領域及び層の厚さは、明確にするために誇張されている場合がある。図中、同一の参照符号は同一または類似の構造を示し、したがってそれらの詳細な説明は省略する。説明される特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。以下の説明において、本開示の実施形態の完全な理解を提供するために、たくさんの具体的詳細が提供される。しかしながら、当業者であれば、本開示の技術的態様を、特定の詳細のうちの1つ以上なしに実施することができ、または他の方法、構成要素、材料などを採用することができることを理解するであろう。その他の場合、本開示の主要な技術的思想を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造、材料、または動作を詳細に図示または説明しない。
【0041】
ある構造が他の構造の「上」にある場合、ある構造が他の構造に一体形成されることを意味し、またはある構造が他の構造に「直接」設置されることを意味し、またはある構造が別の構造によって他の構造に「間接」設置されることを意味する可能性がある。
【0042】
「1つ」、「一」、「当該」、及び「少なくとも1つ」という用語は、1つ又は複数の要素/構成要素/などが存在していることを示すために使用されるものである。「含む」及び「有する」という用語は、開放式に含まれることを意味し、且つ、列挙された要素/構成要素/などに加えて、追加の要素/構成要素/などが存在し得ることを意味し、「第一」、「第二」、及び「第三」などの用語は、単に標記として使用され、その対象の数を限定するものではない。
【0043】
本開示はドライバ回路及び該ドライバ回路を応用するアレイ基板と表示装置を提供する。
図1はアレイ基板の局所位置における原理概略図である。
図1を参照して、本開示が提供するアレイ基板は、アレイ状に配置された複数のデバイス制御領域AAを含み、いずれかのデバイス制御領域AA内において、アレイ基板にドライバ回路MIC及びドライバ回路MICにより駆動されるデバイスユニットECが設置される。
図8を参照して、いずれかのデバイスユニットECは、1つの機能素子または電気的に接続された複数の機能素子FEを含んでいてもよい。任意選択的に、
図1を参照して、デバイス制御領域AAは、複数のデバイス制御領域列BBに配列され、いずれかのデバイス制御領域列BBは、列方向に順に配列された複数のデバイス制御領域AAを含む。さらに、1つのデバイス制御領域列BBにおいて、各ドライバ回路MICは、列方向に直線状に配列されていてもよい。
【0044】
なお、
図1は単にドライバ回路MIC、デバイスユニットEC及び各ラインとの間の電気的な接続関係を示すためのものである。
図1において、電気的な接続関係をより分かりやすく示すために、ドライバ回路MIC、デバイスユニットEC及び各ラインのサイズは縮尺に応じて描かれたものではなく、ドライバ回路MIC、デバイスユニットEC及び各ラインの間の相対的な位置関係も実際の位置に応じて示されたものではない。
【0045】
任意選択的に、本開示において、ドライバ回路MICは集積回路であってもよく、特にピンを有するパッケージ化されたチップであってもよい。
【0046】
本開示において、機能素子は電流駆動型の電子素子であってもよく、例えば発熱素子、発光素子、発音素子等であってもよく、検知機能を実現する電子素子であってもよく、例えば感光素子、感熱素子、音響電気変換素子等である。いずれかのデバイスユニットECは1種の機能素子を含んでもよく、複数種の異なる電子素子を含んでもよい。任意の2つのデバイスユニットECに含まれる機能素子の数、種類、相対位置及び電気的接続方式は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0047】
任意選択的に、
図1を参照して、各デバイスユニットECは、デバイスユニットECの分布の均一性を向上させ、アレイ基板の均一性を向上させるためにアレイ状に分布することができる。本開示のいくつかの実施形態において、デバイスユニットECにおける機能素子は、同じ種類の機能素子であり、例えば、いずれも発光素子である。アレイ基板において、各機能素子はアレイ状に分布することにより、機能素子のアレイ基板全体における分布の均一性が保証され、アレイ基板の均一性をさらに向上させる。さらに、各デバイスユニットECにおいて、機能素子の数、種類、相対位置及び電気的接続方式は完全に同じであり、例えばいずれも発光素子である。このように、各デバイスユニットECは同じであり、アレイ基板の駆動及びデバッグに有利である。
【0048】
任意選択的に、デバイスユニットECにおける少なくとも一部の機能素子は発光素子であってもよく、例えばLED(発光ダイオード)、MicroLED(マイクロ発光ダイオード)、miniLED(ミニ発光ダイオード)、OLED(有機エレクトロルミネッセンスダイオード)、QD‐OLED(量子ドット‐有機エレクトロルミネッセンスダイオード)、QLED(量子ドット発光ダイオード)、PLED(有機高分子エレクトロルミネッセンスダイオード)等であってもよい。その実施形態において、該アレイ基板はドライバ回路MICの駆動により発光することができ、表示装置、照明装置等の装置に適用することができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、デバイスユニットECにおける各機能素子はいずれも発光素子であり、且つアレイ基板における各発光素子はアレイ状に分布する。表示装置は液晶表示装置であってもよく、それは積層された液晶表示モジュール及びバックライトモジュールを含み、該アレイ基板はバックライトモジュールのバックライトとすることができる。その実施形態において、各デバイスユニットECはドライバ回路MICの駆動により独立して動作することができ、それにより各デバイスユニットECは独立して発光することができる。このように、該表示装置はローカルディミング(localdimming)を実現することができ、HDR(High‐DynamicRange)効果を実現し、表示装置の表示品質を向上させる。いずれかのデバイスユニットECにおいても、機能素子の数及び電気的接続方式はいずれも同じである。このように、発光素子のアレイ基板における分布の均一性を保証することができ、アレイ基板の発光の均一性を向上させ、バックライトモジュールのデバッグの難易度を低下させることに有利である。
【0050】
他のいくつかの実施形態において、表示装置は、MicroLED表示装置であってもよい。ここで、機能素子としての発光素子(例えば、MicroLED、LED等)は、パターンを直接表示するために発光してもよい。一実施形態において、発光素子は、同じ色の光を放出することができる発光素子であってもよく、例えば、いずれも青色LED、赤色LED、緑色LED、または黄色LEDであってもよい。このように、該表示装置は、単色の表示装置であってもよく、計器ダイヤル、信号インジケータスクリーンなどの表示装置であってもよい。他のいくつかの実施形態において、発光素子は、複数の異なる色の発光素子を含んでいてもよく、例えば、赤色LED、緑色LED、青色LED、黄色LEDなどのうちの少なくとも2つを含んでいてもよく、異なる色の発光素子はそれぞれ独立して制御されることができる。このように、該表示装置は、光を混合してカラー表示を行うことができる。
【0051】
さらに、本開示の一実施形態において、アレイ基板上の各機能素子は行列方向に等間隔にアレイ状に分布する。具体的には、各機能素子は複数の素子行に配列されてもよく、各素子行は列方向に沿って等間隔に配列され、且つ各素子行は行方向に沿って等間隔に配列された複数の機能素子を含む。各機能素子は複数の素子列に配列されてもよく、各素子列は行方向に沿って等間隔に配列され、且つ各素子列は列方向に沿って等間隔に配列された複数の機能素子を含む。このように、機能素子のアレイ基板における分布の均一性をさらに向上させることができる。
【0052】
任意選択的に、アレイ基板の少なくとも一部の領域において、各ドライバ回路MICはアレイ状に分布する。このように、アレイ基板の設計及び製造の難易度を低下させ、且つアレイ基板のデバッグの難易度を低下させ、アレイ基板及び表示装置のコストを低下させることができる。いくつかの実施形態において、アレイ基板において、各ドライバ回路MICはアレイ状に分布する。さらに、各ドライバ回路MICは、それが駆動するデバイスユニットECに対する相対位置が同じであってもよい。他のいくつかの実施形態において、
図9を参照して、アレイ基板は隣接する第一領域C1及び第二領域C2を含むことができる。ここで、第一領域に位置する各ドライバ回路MICはアレイ状に分布する。第二領域に位置するドライバ回路MICはアレイ状に分布する。ドライバ回路MICは第一領域及び第二領域全体においてアレイ状に分布しない。さらに、第一領域C1におけるドライバ回路MICの駆動対象のデバイスユニットECに対する相対位置と、第二領域C2におけるドライバ回路MICの駆動対象のデバイスユニットECに対する相対位置とは異なっていてもよい。さらに、アレイ基板はバインディング領域を有し、バインディング領域内に外部回路(例えば回路基板、フレキシブル回路基板、チップオンフィルム等)とバインディングして接続するための回路基板バインディングパッドが設置される。第二領域はアレイ基板のバインディング領域に近接する一端に位置してもよく、第一領域は第二領域のバインディング領域から離れている一側に位置してもよい。
【0053】
例示的に、本開示の一実施形態において、
図9に示すように、ドライバ回路MICは、2つのデバイスユニットECを駆動するための2つの出力ピンOUTP(例えば、Out1、Out2など)を有する。アレイ基板には、ファンアウト領域及びバインディング領域が設けられ、ファンアウト領域内には、バインディング領域における回路基板バインディングパッドに電気的に接続されるファンアウトラインを有し、ファンアウトラインは、ドライバ回路MIC及びデバイスユニットECを駆動する駆動ラインに電気的に接続されている。ここで、アレイ基板において、バインディング領域に最も近い各デバイス制御領域AAは第二領域C2を構成し、残りの制御領域AAは第一領域C1を構成することができる。このように、第二領域C2はファンアウト領域とオーバーラップすることができ、特に第二領域C2における各デバイスユニットECはファンアウト領域とオーバーラップすることができる。第二領域C2における制御領域AAにおいて、ドライバ回路MICは2つのデバイスユニットECのバインディング領域から離れている一側に位置してもよい。第一領域C1における制御領域AAにおいて、ドライバ回路MICは2つのデバイスユニットECのバインディング領域に近い側に位置してもよい。
【0054】
なお、本開示のアレイ基板は、デバイスユニットを駆動するドライバ回路を組み込み、これは、アレイ基板を駆動する外部回路を簡略化し且つその制御方法を簡略化し、外部回路の小型化に寄与し得る。特に、これは、外部回路における集積回路の体積を小さくして集積回路のコストを低減することができる一方、外部回路における回路基板の面積を小さくすることができる。
【0055】
図3を参照して、本開示によって提供されるドライバ回路MICは、論理制御モジュールCTRと、データピンDataPと、少なくとも2つの出力ピンOUTPとを含み、データピンDataPは、駆動データDataを受信することに用いられ、論理制御モジュールCTRは、駆動データDataによって各出力ピンOUTPと一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置され、駆動制御信号は、対応する出力ピンOUTPを流れる電流を制御することに用いられる。
図1及び
図3を参照して、いずれかのデバイス制御領域AAにおいて、アレイ基板におけるデバイスユニットECは、ドライバ回路MICの各出力ピンOUTPと一対一に対応して設置されている。アレイ基板全体において、各デバイスユニットECは、各出力ピンOUTPと一対一に対応して設置されている。
【0056】
このように、ドライバ回路MICは、デバイス制御段階において、駆動データDataを受け取り、駆動データDataに基づいて、各出力ピンOUTPと一対一に対応する駆動制御信号を生成し、駆動制御信号は、対応する出力ピンOUTPを流れる電流を制御するための駆動方法によって駆動することができる。
【0057】
該駆動方法によれば、ドライバ回路MICの論理制御モジュールCTRは駆動データDataに基づいて出力ピンOUTPを流れる電流を制御することができ、それにより出力ピンOUTPに電気的に接続されるデバイスユニットECを流れる駆動電流を制御し、デバイスユニットECに対する制御及び駆動を実現する。本開示のドライバ回路MICは少なくとも2つのデバイスユニットECを同時に駆動することができ、それによりアレイ基板におけるドライバ回路MICの数量を減少させ、アレイ基板のコストを低減することができる。それだけでなく、ドライバ回路MICの使用量が減少するため、さらにアレイ基板の製造難度を低下させ、ドライバ回路のバインディング歩留まりがアレイ基板の歩留まりに与える影響を減少させ、それによりアレイ基板の歩留まりを向上させることができる。複数のアレイ状に配置されるドライバ回路MICが存在する場合、複数のドライバMICはそれに接続される複数のデバイスユニットECに駆動信号を同時に提供することができ、即ち、複数の異なるドライバMICにより駆動されるデバイスユニットECを同時に動作させる。理解できるように、ドライバ回路MICの安定性を確保し且つドライバ回路MICの耐用年数を延長するために、本開示に記載の「同時駆動」及び「同時動作」は、時間的にナノ秒レベルの前後順序が存在してもよい。
【0058】
本開示の一実施形態において、
図3を参照して、1つのドライバ回路MICに4つの出力ピンOUTPが設置され、即ち第一出力ピンOut1、第二出力ピンOut2、第三出力ピンOut3、第四出力ピンOut4が設置される。このように、本開示のドライバ回路MICは4つのデバイスユニットECを同時に駆動することができる。1つのドライバ回路MICが1つのデバイスユニットECを駆動する方法に比べて、ドライバ回路MICの数を1/4に減少させ、ドライバ回路MICの使用量を大幅に減少させ、それによりアレイ基板のコストを低減することができる。
【0059】
なお、本開示のドライバ回路MICは、1つの出力ピンしか設けられていないドライバ回路に比べてやや大きい体積を有するが、本開示は、ドライバ回路MICの使用量を大幅に低減することができ、それによりドライバ回路MIC全体の面積占有率の低減、ドライバ回路MICのバインディング効率の向上、及びアレイ基板の歩留まりの向上において顕著な改善を得ることができる。例示的に、本開示の一実施形態において、本開示のドライバ回路MICは4つの出力ピンOUTPを有し、その面積は1つの出力ピンOUTPのみを有するドライバ回路MICの2倍である。しかしながら、本開示のドライバ回路MICの使用量を1/4に減少させることができ、それにより本開示のアレイ基板におけるドライバ回路MICの面積占有率を1/2に減少させる(1つのドライバ回路MICが1つのデバイスユニットECを駆動するアレイ基板に対して)。
【0060】
図1を参照して、任意の1つのデバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板に列方向に沿って延伸するデバイス電源ラインVLEDL及び駆動データラインDataLが設置される。デバイスユニットECの一端はデバイス電源ラインVLEDLに電気的に接続され、他端は対応する出力ピンOUTP(例えばOut1~Out4のうちの任意の1つ)に電気的に接続される。データピンDataPは駆動データラインDataLに電気的に接続される。
【0061】
任意選択的に、いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、デバイスユニットECは2つのデバイスユニット列に配列され、いずれかのデバイスユニット列は列方向に沿って順に配列される複数のデバイスユニットECを含む。いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、デバイス電源ラインVLEDLの数は2つである。2つのデバイス電源ラインVLEDLは2つのデバイスユニット列と一対一に対応して設置される。デバイスユニット列における各デバイスユニットECは、それぞれ自身に最も近いデバイス電源ラインVLEDL(即ち該デバイスユニットECに対応するデバイス電源ラインVLEDL)に接続される。
【0062】
さらに、本開示の一実施形態において、隣接する2つの制御領域列において、隣接する2つのデバイス電源ラインVLEDLは互いに接続されて1つのラインを形成することができ、即ち隣接する2つのデバイス電源ラインVLEDLは1つのデバイス電源ラインVLEDL’に統合される。このように、該統合されたデバイス電源ラインVLEDL’は2つのデバイスユニット列に対応して設置されてもよく、2つのデバイスユニット列におけるデバイスユニットECはいずれも該統合されたデバイス電源ラインVLEDL’に接続される。該統合されたデバイス電源ラインVLEDL’の幅は、アレイ基板のエッジに最も近いデバイスユニット列に接続されたデバイス電源ラインVLEDLより大きくてもよく、統合されたデバイス電源ラインVLEDL’は中空部を含んでもよい。当然のことながら、該統合されたデバイス電源ラインVLEDL’の幅は、アレイ基板のエッジに最も近いデバイスユニット列に接続されたデバイス電源ラインVLEDLの幅と同じであってもよい。
【0063】
該実施形態において、外部回路(例えば回路基板)は駆動データラインDataLに駆動データDataを提供することができ、それにより駆動データラインDataLは駆動データDataをデータピンDataPに伝送する。外部回路はさらにデバイス電源ラインVLEDLを介してデバイスユニットECにデバイス電源電圧VLEDを提供することができる。さらに、ドライバ回路MICはグランドピンGNDPを含み、グランドピンGNDPはドライバ回路MICにグランド電圧GNDを印加することに用いられる。いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板に列方向に沿って延伸するグランド電圧ラインGNDLが設置され、グランドピンGNDPはグランド電圧ラインGNDLに電気的に接続される。外部回路はグランド電圧ラインGNDLにグランド電圧GNDを印加することができ、それによりグランド電圧GNDをドライバ回路MICにロードする。このように、デバイスユニットECはデバイス電源ラインVLEDLとグランド電圧ラインGNDLとの間に接続されることに該当する。論理制御モジュールCTRは出力ピンOUTPを介してデバイスユニットECの電流経路のオンまたはオフを制御し、それによりデバイスユニットECと出力ピンOUTPを通過する電流を制御する。
【0064】
任意選択的に、いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、デバイス電源ラインVLEDLの数は2つである。2つのデバイス電源ラインVLEDLはそれぞれグランド電圧ラインGNDLの両側に位置する。
【0065】
任意選択的に、いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、ドライバ回路MICは、グランド電圧ラインGNDLにロードされるグランド電圧GNDによりドライバ回路MICに電磁シールドを提供するために、グランド電圧ラインGNDLとオーバーラップするように設置されることができる。
【0066】
任意選択的に、
図3を参照して、論理制御モジュールCTRは、制御モジュールCLMと、各出力ピンOUTPと一対一に対応して配置される変調モジュール(例えば、
図3のPWMM1~PWMM4)とを含むことができる。各変調モジュールは、対応する出力ピンOUTPに電気的に接続される。制御モジュールCLMは、駆動データDataによって、各変調モジュールと一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置され、駆動制御信号は、対応する変調モジュールのオンまたはオフを制御することに用いられ、それにより出力ピンOUTPとグランド電圧ラインGNDLとの間の電気的な導通または遮断を制御し、それによりデバイスユニットECに対する制御を実現することに用いられる。いくつかの実施形態において、駆動制御信号は変調モジュールを制御することにより、変調モジュール(及び変調モジュールに接続された出力ピンOUTP、デバイスユニットEC)を流れる信号をパルス幅変調信号にすることができる。駆動制御信号は該パルス幅変調信号を変調することに用いられ、例えば該パルス幅変調信号のデューティ比等の要素を調整し、それにより出力ピンOUTP及びデバイスユニットECを流れる平均電流を制御する。
【0067】
例示的に、本開示の一実施形態において、
図1~
図3を参照して、ドライバ回路MICは、4つの出力ピンOUTPを含み、それぞれ第一出力ピンOut1~第四出力ピンOut4である。論理制御モジュールCTRは、4つの変調モジュール、即ち、第一変調モジュールPWMM1、第二変調モジュールPWMM2、第三変調モジュールPWMM3、及び第四変調モジュールPWMM4を含む。第一出力ピンOut1~第四出力ピンOut4は第一変調モジュールPWMM1~第四変調モジュールPWMM4と一対一に対応して接続される。制御モジュールCLMは駆動データDataに基づいて第一駆動制御信号、第二駆動制御信号、第三駆動制御信号、第四駆動制御信号を生成し、且つそれぞれ第一変調モジュールPWMM1、第二変調モジュールPWMM2、第三変調モジュールPWMM3及び第四変調モジュールPWMM4に伝送することに用いられる。
【0068】
第一変調モジュールPWMM1は、第一出力ピンOut1に電気的に接続され、且つ第一駆動制御信号の制御下でオンまたはオフにすることができ、それにより第一出力ピンOut1とグランド電圧ラインGNDLとの間をオンまたはオフにする。第一変調モジュールPWMM1がオンにされると、グランド電圧ラインGNDL、第一出力ピンOut1、第一出力ピンOut1に電気的に接続されるデバイスユニットEC及びデバイス電源ラインVLEDLは信号回路を構成し、デバイスユニットECが動作する。第一変調モジュールPWMM1がオフにされると、上記信号回路が切断され、デバイスユニットECが動作しない。このように、第一変調モジュールPWMM1は、第一駆動制御信号の制御下で、デバイスユニットECを流れる電流を変調することができ、それによりデバイスユニットECを流れる電流をパルス幅変調信号として示す。第一変調モジュールPWMM1は第一駆動制御信号に基づいてデバイスユニットECを流れるパルス幅変調信号のデューティ比等の要素を変調することができ、それによりデバイスユニットECの動作状態を制御する。デバイスユニットECがLEDを含む場合、パルス幅変調信号のデューティ比を増加させることにより、LEDの1つの表示フレーム内での発光総時間を向上させることができ、さらにLEDの該表示フレーム内での総発光輝度を向上させ、それによりアレイ基板の該領域での輝度を増大させる。逆に、パルス幅変調信号のデューティ比を低下させることにより、LEDの1つの表示フレーム内での発光総時間を低下させることができ、さらにLEDの該表示フレーム内での総発光輝度を低下させ、それによりアレイ基板の該領域での輝度を減少させる。
【0069】
これに対応して、第二変調モジュールPWMM2は、第二出力ピンOut2に電気的に接続され、第二駆動制御信号の制御下でオンまたはオフにすることができ、それにより第二出力ピンOut2に接続されるデバイスユニットECを流れる電流をパルス幅変調信号として示す。第三変調モジュールPWMM3は、第三出力ピンOut3に電気的に接続され、第三駆動制御信号の制御下でオンまたはオフにすることができ、それにより第三出力ピンOut3に接続されるデバイスユニットECを流れる電流をパルス幅変調信号として示す。第四変調モジュールPWMM4は、第四出力ピンOut4に電気的に接続され、第四駆動制御信号の制御下でオンまたはオフにすることができ、それにより第四出力ピンOut4に接続されるデバイスユニットECを流れる電流をパルス幅変調信号として示す。
【0070】
本開示の一実施形態において、第一変調モジュールPWMM1~第四変調モジュールPWMM4はスイッチ素子であってもよく、例えばMOS(金属‐酸化物半導体電界効果トランジスタ)、TFT(薄膜トランジスタ)等のトランジスタであってもよい。第一駆動制御信号~第四駆動制御信号はパルス幅変調信号であってもよく、スイッチ素子はパルス幅変調信号の制御下でオンまたはオフする。
【0071】
任意選択的に、本開示において、
図3を参照して、第一変調モジュールPWMM1~第四変調モジュールPWMM4は、データバスDBを介して制御モジュールCLMに電気的に接続されてもよく、それぞれデータラインを介して制御モジュールに電気的に接続されてもよく、または他の方法で制御モジュールに電気的に接続されてもよく、本開示はこれに対して特に限定されない。
【0072】
本開示の一実施形態において、制御モジュールCLMは、データリンク(DataLink)回路及び制御論理モジュール(ControlLogic)回路を含むことができ、データリンク回路は、制御モジュールCLM以外の回路/モジュールまたは構造と電気的に接続することに用いられ、例えば、アドレスピンDi_in、データピンDataP及びデータバスDBと電気的に接続することに用いられ、制御論理モジュール回路は、データリンク回路を介して外部の信号(例えば、データピンDataPが入力したアドレス信号、データピンDataPが入力した駆動データData)を受信することに用いられ、また駆動制御信号を生成して(例えば、第一駆動制御信号~第五駆動制御信号を出力して)データリンク回路を介して出力することに用いられる。
【0073】
いくつかの実施形態において、駆動データDataは、アドレス情報及び駆動情報を含み、論理制御モジュールCTRは、駆動データDataのアドレス情報がドライバ回路MICのアドレス情報とマッチングする場合、駆動データDataの駆動情報を取得し、駆動データDataの駆動情報によって駆動制御信号を生成するようにさらに配置される。
【0074】
このように、ドライバ回路MICの駆動方法はさらに以下を含むことができ、アドレス配置段階において、アドレス信号を受信し、アドレス信号に基づいてドライバ回路MICのアドレス情報を配置し、中継信号を生成して出力する。中継信号は、接続のドライバ回路MICのアドレス信号とすることができる。デバイス制御段階において、駆動データDataに基づいて各出力ピンOUTPと一対一に対応する駆動制御信号を生成することは、駆動データDataのアドレス情報がドライバ回路MICのアドレス情報とマッチングする場合、駆動データDataの駆動情報を取得し、駆動データDataの駆動情報によって駆動制御信号を生成することで実現できる。
【0075】
任意選択的に、外部回路(例えば回路基板)には、エンコーダが設けられ、論理制御モジュールCTRにはデコーダが設けられてもよい。エンコーダは、4b/5b符号化プロトコル、8b/10b符号化プロトコル、または他の符号化プロトコルに従って符号化し、駆動データDataを生成し、駆動データラインDataLに送信することができる。論理制御モジュールCTRのデコーダは、駆動データDataを復号し、駆動データDataにおけるアドレス情報及び駆動情報を取得することができる。
【0076】
このように、アレイ基板において、
図1を参照して、複数のドライバ回路MICのデータピンDataPは、同一の駆動データラインDataLに接続することができる。駆動データラインDataLに複数の異なる駆動データDataをロードすることができ、各ドライバ回路MICは配置されるアドレス情報に基づいて対応する駆動データDataを決定し、且つそれぞれ対応する駆動データDataに基づいてそれぞれ接続されたデバイスユニットECを駆動することができる。本開示において、ドライバ回路MICはデータピンDataPを介して駆動データDataを受信することができ、アレイ基板は駆動データラインDataLを介して駆動データDataを伝送することができ、従ってSPI(Serial Peripheral interface、シリアル周辺機器インタフェース)を用いてデータを伝送することによるパッド、ラインの数が多すぎるという問題を回避し、さらにアレイ基板、外部回路及びドライバ回路MICの構造を簡略化することができ、アレイ基板及びドライバ回路MICのコストを低減する。本開示の一実施形態において、
図1を参照して、1つのデバイス制御領域列BBには、1列のドライバ回路MIC及び1本の駆動データラインDataLが設置され、各ドライバ回路MICのデータピンDataPは、いずれも該駆動データラインDataLに接続されている。
【0077】
任意選択的に、本開示において、ドライバ回路MICには、予めアドレス情報が配置されていてもよいし、パワーオンされた後にアドレス情報が配置されていてもよい。本開示の一実施形態において、パワーオンされた後に、各ドライバ回路MICにアドレス情報を割り当てることができ、該アドレス情報は動的アドレスであってもよい。
【0078】
例示的に、
図1及び
図3を参照して、ドライバ回路MICは、アドレスピンDi_in及び中継ピンDi_outをさらに含むことができる。ここで、アドレスピンDi_inは、アドレス信号を受信することができ、論理制御モジュールCTRは、アドレス信号に基づいてドライバ回路MICのアドレス情報を配置し、中継信号を生成するようにさらに配置される。中継信号は、接続のドライバ回路MICのアドレス信号とすることができ、中継ピンDi_outは、中継信号を出力することに用いられる。本開示において、ドライバ回路MICがカスケード接続されている場合、次段のドライバ回路MICは、前段のドライバ回路MICの接続のドライバ回路MICである。このように、アレイ基板上の複数のドライバ回路MICが順にカスケード接続される場合、前段のドライバ回路MICは、自身のアドレス情報に基づいて次段のドライバ回路MICにアドレス情報を配置することができ、それによりカスケード接続されたドライバ回路MICに動的アドレスを割り当てることが実現される。
【0079】
本開示の一実施形態において、アドレス情報はデジタル信号であってもよく、それはアドレス信号に変調されてもよい。1つのドライバ回路MICがアドレス信号を受信した後、該アドレス信号におけるアドレス情報を解析して取得し、記憶することができ、また、アドレス情報を1または他の一定量インクリメントし且つインクリメントされたアドレス情報(新しいアドレス情報)を中継信号に変調することができ、該中継信号は次段のドライバ回路MICのアドレス信号となる。当然のことながら、ドライバ回路MICはさらに他の異なる関数を用いて新たなアドレス情報を生成することができる。
【0080】
本開示の一実施形態において、
図3を参照して、論理制御モジュールCTRはさらに第五変調モジュールPWMM5を含むことができ、第五変調モジュールPWMM5は中継ピンDi_outに電気的に接続される。制御モジュールCLMはアドレスピンDi_inからアドレス信号を受信し、且つアドレス信号に基づいて中継制御信号を生成し且つ第五変調モジュールPWMM5に伝送することができる。第五変調モジュールPWMM5は中継制御信号に応答して中継信号を生成し且つ中継ピンDi_outにロードすることができる。
【0081】
本開示において、第五変調モジュールPWMM5は、データバスDBを介して制御モジュールCLMに電気的に接続されてもよく、専用のデータラインを介して制御モジュールに電気的に接続されてもよく、または他の方法で制御モジュールに電気的に接続されてもよく、本開示はこれに対して特に限定されない。
【0082】
例示的に、
図3を参照して、本開示の一実施形態において、ドライバ回路MICは、データバスDBをさらに含み、第一変調モジュールPWMM1~第五変調モジュールPWMM5、制御モジュールCLMは、いずれもデータバスDBに接続され、それにより制御モジュールDBと第一変調モジュールPWMM1~第五変調モジュールPWMM5とを相互作用させる。
【0083】
本開示の一実施形態において、第五変調モジュールPWMM5はスイッチ素子を含むことができ、例えばMOS(金属‐酸化物半導体電界効果トランジスタ)、TFT(薄膜トランジスタ)等のトランジスタを含むことができる。中継制御信号はパルス幅変調信号であってもよく、スイッチ素子はパルス幅変調信号の制御下でオンまたはオフする。スイッチ素子がオンする時、第五変調モジュールPWMM5は電流または電圧を出力することができ、スイッチ素子がオフする時、第五変調モジュールPWMM5は電流または電圧を出力しなくてもよい。このように、第五変調モジュールPWMM5は1つのパルス幅変調信号を変調して中継信号とすることができる。
【0084】
任意選択的に、
図1を参照して、同一のデバイス制御領域列BBに位置する各ドライバ回路MICは順にカスケード接続される。いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板に各ドライバ回路MICと一対一に対応する複数のアドレスラインADDRLが設置され、且つ各アドレスラインADDRLは列方向に沿って延伸する。ドライバ回路MICのアドレスピンDi_inは対応するアドレスラインADDRLに電気的に接続され、前段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outは、次段のドライバ回路MICに対応するアドレスラインADDRLに電気的に接続される。このように、該デバイス制御領域列BBにおいて、カスケード接続されたドライバ回路MICの間はアドレスラインADDRLを介して電気的に接続することができ、前段のドライバ回路MICの中継信号は、次段のドライバ回路MICに対応するアドレスラインADDRLにロードすることができ、且つ次段のドライバ回路MICのアドレス信号とする。さらに、外部回路は第一段のドライバ回路MICに対応するアドレスラインADDRLにアドレス信号をロードすることができる。
【0085】
図1を参照して、本開示の一実施形態において、いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、各アドレスラインADDRLの延伸方向は同じである。言い換えれば、各アドレスラインADDRLの延伸線はオーバーラップすることができる。このように、行方向において、各アドレスラインADDRLは1つのアドレスラインADDRLの幅のみを占有することができ、アドレスラインADDRLが行方向において大きなライン空間を占有することを回避し、デバイス電源ラインVLEDL、グランド電圧ラインGNDL等のラインの幅を増大させてこれらのラインのシート抵抗を低減させることに有利である。
【0086】
図1を参照して、本開示の一実施形態において、いずれかのデバイス制御領域列BBにおいて、各アドレスラインADDRLは、デバイス電源ラインVLEDLとグランド電圧ラインGNDLとの間に位置する。
【0087】
本開示の一実施形態において、
図1を参照して、少なくとも1つのデバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板にフィードバックラインFBLがさらに設けられている。順次カスケード接続された複数のドライバ回路MICにおいて、最終段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outは、フィードバックラインFBLに接続することができる。
【0088】
さらに、アレイ基板は複数の信号チャネルを含むことができ、各信号チャネルは1つのデバイス制御領域列BBまたは順に隣接する複数のデバイス制御領域列BBを含む。1つの信号チャネル内において、各ドライバ回路MICは順にカスケード接続される。いずれかの信号チャネル内において、アレイ基板に少なくとも1つのフィードバックラインFBLが設置されてもよく、それにより該信号チャネル内の最終段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outをフィードバックラインFBLに電気的に接続させる。例示的に、
図1を参照して、1つの信号チャネルは、1つのデバイス制御領域列BBを含む。さらに例示的に、
図1を参照して、いずれかのデバイス制御領域列BBは、1つのフィードバックラインFBLを有する。任意選択的に、デバイス制御領域列BBにおいて、フィードバックラインFBLは、グランド電圧ラインGNDLとデバイス電源ラインVLEDLとの間に位置する。
【0089】
任意選択的に、
図1及び
図3を参照して、ドライバ回路MICは、チップ電源ピンVCCPをさらに含み、チップ電源ピンVCCPは、ドライバ回路MICの動作を駆動するためのチップ電源電圧VCCをドライバ回路MICにロードすることに用いられる。さらに、ドライバ回路MICは、電源モジュールPWRMをさらに含むことができ、チップ電源ピンVCCPは、チップ電源電圧VCCを電源モジュールPWRMにロードすることができ、電源モジュールは、ドライバ回路MICの電力供給を保証するために、ドライバ回路MICの各回路に電力を分配するように配置される。
【0090】
図1を参照して、デバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板に列方向に沿って延伸するチップ電源ラインVCCLを設置することができ、外部回路は、チップ電源ラインVCCLを介してドライバ回路MICにチップ電源電圧VCCを印加することができる。さらに、
図1を参照して、チップ電源ラインVCCLは、デバイス電源ラインVLEDLとグランド電圧ラインGNDLとの間に位置する。
【0091】
該実施形態において、アレイ基板は異なるラインを用いてそれぞれチップ電源電圧VCC及び駆動データDataをロードし、ドライバ回路内部の回路構造を簡略化することができ、ドライバ回路内に電力調整回路(該電力調整回路は電源信号における直流成分に基づいてチップ電源電圧を生成し且つ電源信号における変調成分に基づいて駆動データを生成することに用いられる)を設置する必要がなく、それによりドライバ回路の面積を小さくすることに有利である。また、このような設置方法は、外部回路の構成を簡略化することができ、チップ電源電圧と駆動データを電力線搬送通信に変調する変調回路の設置を回避することができるとともに、チップ電源電圧に対する品質要求を低減することができる。したがって、本開示のドライバ回路及びアレイ基板の設置方法は、ドライバ回路及び外部回路の構造を簡略化し、それらのコストを低減することができる。それだけでなく、アレイ基板は異なるラインを用いてそれぞれチップ電源電圧VCC及び駆動データDataをロードし、さらにチップ電源電圧VCC及び駆動データDataの信号品質を保証することができ、さらにアレイ基板の安定性及びローカルディミングの精度を向上させることに有利である。
【0092】
当然のことながら、本開示の他の実施形態において、ドライバ回路MICのデータピンDataP及びチップ電源ピンVCCPは、1つの電源ピンに統合されてもよい。アレイ基板に電源ラインが設置されてもよく、電源ピンは電源ラインに電気的に接続される。ここで、外部回路(例えば回路基板)はチップ電源電圧VCC及び駆動データDataを電力線搬送通信信号に変調し、且つ電源ラインに伝送することができる。電源ラインは電力線搬送通信信号をドライバ回路MICに伝送する。ドライバ回路MICは、電力線搬送通信信号に基づいて、チップ電源電圧VCC及び駆動データDataを生成し、前記駆動データに基づいて各前記出力ピンと一対一に対応する駆動制御信号を生成するように配置される。さらに、ドライバ回路内に電力調整回路が設けられ、該電力調整回路は、電力線搬送通信信号における直流成分に基づいてチップ電源電圧VCCを生成することに用いられ、電力線搬送通信信号PWRにおける変調成分に基づいて駆動データDataを生成することに用いられる。
【0093】
例示的な実施形態において、
図2及び
図3を参照して、ドライバ回路MICは、少なくとも2つの出力ピンOUTPと、データピンDataPと、アドレスピンDi_inと、中継ピンDi_outと、グランドピンGNDPと、チップ電源ピンVCCPとを含む。
図4~
図6を参照して、ドライバ回路MICは、以下のステップS110~S140に示す駆動方法によって、接続されるデバイスユニットECを駆動し、それによりアレイ基板を駆動することができる。
【0094】
ステップS110、パワーオン段階T1において、チップ電源電圧VCCを受信する。該ステップにおいて、外部回路はチップ電源ラインVCCLにチップ電源電圧VCCを印加することができ、チップ電源電圧VCCはチップ電源ピンVCCPを介してドライバ回路MICにロードすることができ、それによりドライバ回路MICに給電する。このように、ドライバ回路MICはパワーオン状態にある。
【0095】
任意選択的に、本開示の表示装置が動作する場合、外部回路は、チップ電源電圧VCCを各チップ電源ラインVCCLに同時にロードすることができ、それによりアレイ基板の各ドライバ回路MICが同時にパワーオンされる。
【0096】
任意選択的に、表示装置が起動されて外部回路(例えば、駆動アレイ基板の回路基板)がパワーオンされると、該外部回路は、チップ電源電圧VCCをチップ電源ラインVCCLにロードすることができ、それによりドライバ回路MICのパワーオンと表示装置の起動とを同期させることができる。
【0097】
ステップS120、アドレス配置段階T2において、アドレス信号を受信し、アドレス信号に基づいてドライバ回路MICのアドレス情報を配置し、且つ中継信号を生成して出力する。中継信号は次段のドライバ回路MIC(即ち接続のドライバ回路MIC)のアドレス信号とすることができる。ここで、ドライバ回路MICはアドレスピンDi_inを介して接続されたアドレスラインADDRLにおけるアドレス信号を受信することができる。該アドレスラインADDRLが外部回路に電気的に接続される場合、該アドレス信号は外部回路がアドレスラインADDRLにロードしたアドレス信号であってもよい。該アドレスラインADDRLが前段のドライバ回路MICに電気的に接続される場合、該アドレスラインADDRLにおけるアドレス信号は、前段のドライバ回路MICから出力される中継信号であってもよい。ここで、ドライバ回路MICは中継ピンDi_outを介して中継信号を出力することができる。
【0098】
例示的に、
図5を参照して、カスケード接続されたドライバ回路MICにおいて、Di_out(n‐1)は、第n‐1段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outである。Di_in(n)は、第n段のドライバ回路MICのアドレスピンDi_inである。Di_out(n)は、第n段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outである。Di_in(n+1)は、第n+1段のドライバ回路MICのアドレスピンDi_inである。
図5を参照して、アドレス配置段階T2において、Di_out(n‐1)及びDi_in(n)に同じ信号をロードし、即ち、第n‐1段のドライバ回路MICから出力される中継信号を第n段のドライバ回路MICのアドレス信号とする。Di_out(n)及びDi_in(n+1)に同じ信号をロードし、即ち、第n段のドライバ回路MICから出力される中継信号を第n+1段のドライバ回路MICのアドレス信号とする。該例示において、2≦n≦n‐1である。ここで、nは正の整数であり、Nはカスケード接続関係を有する複数のドライバ回路MICの総数である。
【0099】
ステップS120において、順にカスケード接続された複数のドライバ回路MICにおいて、外部回路は第一段のドライバ回路MICにアドレス信号をロードすることができ、それにより第一段のドライバ回路MICはアドレス情報を配置する。次に、前段のドライバ回路MICは次段のドライバ回路MICにアドレス信号とする中継信号を出力し、それにより次段のドライバ回路MICはアドレス情報を配置し、最後のドライバ回路MICがアドレス情報を配置するまで続け、このように各ドライバ回路MICにアドレス情報を配置することを実現する。
【0100】
ステップS130、駆動配置段階T3において、駆動配置信号を受信し、且つ駆動配置信号に基づいてドライバ回路MICに対して初期化配置を行う。ここで、外部回路は駆動データラインDataLに駆動配置信号をロードすることができ、ドライバ回路MICはデータピンDataPを介して該駆動配置信号をロードすることができる。
【0101】
任意選択的に、同じ駆動データラインDataLに接続された各ドライバ回路MICは、駆動配置信号を同時に受信するとともに、初期化配置を行うことができる。
【0102】
任意選択的に、外部回路は各駆動データラインDataLに駆動配置信号を同時にロードすることができ、それにより各ドライバ回路MICが駆動配置信号を同時に受信して初期化配置を完了することができ、アレイ基板がドライバ回路MICに初期化配置を行う時間を低減することができる。
【0103】
ステップS140、デバイス制御段階T4において、駆動データDataを受信し、駆動データDataに基づいて各出力ピンOUTPと一対一に対応する駆動制御信号を生成し、駆動制御信号は対応する出力ピンOUTPを流れる電流を制御することに用いられる。このように、デバイス電源ラインVLEDLにロードされるデバイス電源電圧VLEDの作用で、ドライバ回路MICはデバイスユニットECを流れる電流を制御することができ、駆動データDataに基づいて接続された各デバイスユニットECを駆動する目的を達成する。ステップS140において、外部回路は駆動データラインDataLに駆動データDataをロードすることができ、ドライバ回路MICはデータピンDataPを介して駆動データDataを受信する。
【0104】
本開示の一実施形態において、駆動データDataは、アドレス情報及び駆動情報を含む。駆動データDataのアドレス情報がドライバ回路MICのアドレス情報とマッチングする場合に、駆動データDataの駆動情報を取得し、駆動データDataの駆動情報に基づいて駆動制御信号を生成する。
【0105】
任意選択的に、ドライバ回路MICの駆動方法は、さらにステップS150を含むことができ、パワーダウン段階T5において、ドライバ回路MICはパワーダウン状態にあり、動作しない。任意選択的に、チップ電源ラインVCCLにチップ電源電圧VCCを印加しなくてもよく、それによりドライバ回路MICをパワーダウン状態にする。さらに任意選択的に、アレイ基板を駆動する外部回路がパワーダウンする場合に、ドライバ回路ICはパワーダウンする。言い換えれば、表示装置がシャットダウンされると、ドライバ回路ICはパワーダウンしてパワーダウン段階にある。
【0106】
選択的に、
図7はアレイ基板の駆動過程の概略図である。
図7を参照して、アレイ基板が動作する場合、さらに、デバイス制御段階T4の前に、デバイス電源ラインVLEDLにデバイス電源電圧VLEDを印加することを含むことができる。このように、デバイスユニットECはドライバ回路MICの制御下で動作することができ、例えば発光素子はドライバ回路MICの制御下で発光することができる。
【0107】
本開示のいくつかの実施形態において、出力ピンOUTPの数は4つであり、ドライバ回路MICは、データピンDataPと、アドレスピンDi_inと、中継ピンDi_outと、グランドピンGNDPと、チップ電源ピンVCCPとをさらに含む。このように、デバイス制御領域列BBにおいて、アレイ基板には、データピンDataPに電気的に接続される駆動データラインDataLと、アドレスピンDi_inまたは中継ピンDi_outに電気的に接続されるアドレスラインADDRLと、グランドピンGNDPに電気的に接続されるグランド電圧ラインGNDLと、チップ電源ピンVCCPに電気的に接続されるチップ電源ラインVCCLと、デバイスユニットECにデバイス電源電圧VLEDを印加するためのデバイス電源ラインVLEDLとが設置されることができる。
【0108】
この実施形態において、ドライバ回路MICの各ピンは複数の列に配列されてもよく、ドライバ回路MICの製造に有利である。例えば、ドライバ回路MICの各ピンは、3列(1列当たり3ピン)に配列されてもよいし、2列に配列されてもよい。
【0109】
本開示の一実施形態において、ドライバ回路MICの各ピン(例えばグランドピンGNDP、チップ電源ピンVCCP、データピンDataP、アドレスピンDi_in、中継ピンDi_out及び出力ピンOUTP等を含む)は2つのピン列に配列され、各ピン列は直線に配列される複数のピンを含み、少なくとも1つのピン列は5つのピンを含む。言い換えれば、そのうちの1つのピン列は5つのピンを含み、他のピン列は残りのピンを含むことができる。ここで、4つの出力ピンOUTPはいずれもピン列の端部に位置し、それにより4つの出力ピンOUTPが4つのデバイスユニットECにそれぞれ電気的に接続されるのに有利である。
【0110】
任意選択的に、ドライバ回路MICは、2つのグランドピンGNDPを有する。このようにして、ドライバ回路MICは、10個のピンを含み、各ピン列は、5個のピンを含み、これは各ピンの均一性に有利で、ドライバ回路MICの製造を容易にする。さらに、2つのグランドピンGNDPは、配線を容易にするために同一のピン列に位置する。さらに、2つのグランドピンGNDPは、互いに隣接して設置される。なお、ドライバ回路MICは、1つのグランドピンGNDPを有してもよく、ドライバ回路MICは、9つのピンを有する。さらに、グランドピンGNDPを有するピン列は、4つのピンを有する。
【0111】
任意選択的に、チップ電源ピンVCCP及びデータピンDataPは異なるピン列に位置する。このように、チップ電源ピンVCCP及びデータピンDataPはそれぞれグランド電圧ラインGNDLの両側に位置してもよい。もちろん、チップ電源ピンVCCP及びデータピンDataPは同一のピン列に位置してもよい。このように、チップ電源ラインVCCL及び駆動データラインDataLはグランド電圧ラインGNDLの同じ側に位置してもよい。
【0112】
任意選択的に、アドレスピンDi_in及び中継ピンDi_outは同一のピン列に位置する。このように、前段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outと後段のドライバ回路MICのアドレスピンDi_inとが同一のアドレスラインADDRLに接続される場合、アレイ基板の配線がより容易になり、ライン間のオーバーラップする面積を低減することができ、アレイ基板の歩留まりを向上させることができる。
【0113】
例示的には、本開示の一実施形態において、
図2を参考して、1つのピン列は、順に配列されるアドレスピンDi_in、チップ電源ピンVCCP及び中継ピンDi_outを含むことができる。もう1つのピン列は、データピンDataP及びグランドピンGNDPを含むことができる。なお、該例示はドライバ回路MICのピン配列の一形態に過ぎず、該ドライバ回路MICのピンはさらに他の形態で配列されてもよく、例えば1つのピン列にアドレスピンDi_in、データピンDataP及び中継ピンDi_outが設置され、もう1つのピン列にチップ電源ピンVCCP及びグランドピンGNDP等が設置される。
【0114】
任意選択的に、ドライバ回路MICのピンとドライバ回路MICのエッジとの間の距離は25~40マイクロメートルであってもよく、ドライバ回路の製造を容易にし、該距離が大きすぎてドライバ回路の面積が増大することを回避することができる、。
【0115】
本開示において、ピン列におけるピンの配列方向を第一方向とし、2つのピン列の配列方向を第二方向とすることができる。任意選択的に、同一のピン列において、隣接する2つのピンの間の距離は、第一方向におけるピンのサイズの0.8~1.2倍であってもよい。このように、一方では、ピンとチップパッドとのバインディングする時のプロセスウィンドウを拡大し、アライメントずれによるバインディング不良を減少させることができ、他方では、2つのピン間の間隔が大きすぎることによるドライバ回路面積が増加することを回避し、さらにドライバ回路面積を減少させてアレイ基板のコストを低減することができる。例示的に、第一方向におけるドライバ回路のピンのサイズは、80~120マイクロメートルの範囲内であってもよく、第一方向における隣接する2つのピンのピッチは、80~100マイクロメートルの範囲内であってもよい。
【0116】
任意選択的に、隣接する2つのピン列間の距離は、第二方向におけるピンのサイズの0.8~1.2倍であってもよい。このように、一方では、ピンとチップパッドとのバインディングする時のプロセスウィンドウを拡大し、アライメントずれによるバインディング不良を減少させることができ、他方では、2つのピン間の間隔が大きすぎることによるドライバ回路面積が増加することを回避し、さらにドライバ回路面積を減少させてアレイ基板のコストを低減することができる。例示的に、第二方向におけるドライバ回路のピンのサイズは、120~150マイクロメートルの範囲内であってもよく、第二方向における隣接する2つのピンのピッチは、130~170マイクロメートルの範囲内であってもよい。
【0117】
図12は、本開示のドライバ回路MICの例示である。この例示において、第一変調モジュールPWMM1のみが示されており、他の変調モジュールは示されていない。
図12を参照して、この例示において、ドライバ回路MICは、電圧調整回路C310と、低ドロップアウトレギュレータC330と、発振器C340と、制御論理モジュールCLMと、アドレスドライバC360と、調光回路C370と、トランジスタC375と、輝度制御回路C380とを含むことができる。様々な実施形態において、ドライバ回路MICは、追加の、より少ない、または異なる構成要素を含むことができる。
【0118】
電圧調整回路C310は、チップ電源ピンVCCPで受信されるチップ電源電圧VCCを調整してチップ電源電圧VCCにおける直流成分を得て、それにより給電電圧を生成する。例示的な実施形態において、電圧調整回路C310は、アクティブフォロワに続く一次RCフィルタを含む。給電電圧は、低ドロップアウトレギュレータC330に供給される。低ドロップアウトレギュレータC330は、給電電圧を、発振器C340、制御論理モジュールCLM、及び他の部品(図示せず)に電力を供給するための安定化された直流電圧(電圧を徐々に降圧され得る)に変換する。例示的な実施形態において、安定化された直流電圧は1.8ボルトであってもよい。発振器C340はクロック信号を提供し、クロック信号の最大周波数は例えば約10MHzであってもよい。
【0119】
制御論理モジュールCLMは、データピンDataPからの駆動データData、低ドロップアウトレギュレータC330からの直流電圧、及び発振器C340からのクロック信号を受信する。アレイ基板の動作段階に応じて、制御論理モジュールCLMはまた、アドレスピンDi_inで受信されたアドレス信号からデジタルデータを受信することができる。制御論理モジュールCLMは、イネーブル信号C352、インクリメントされたデータ信号C354、PWMクロック選択信号C356、及び最大電流信号C358を出力することができる。アドレス配置段階において、制御論理モジュールCLMは、イネーブル信号C352をアクティブ化してアドレスドライバC360をイネーブルする。制御論理モジュールCLMは、アドレスピンDi_inを介してアドレス信号を受信し、該アドレスを記憶し、発信アドレスを表すインクリメントされたデータ信号C354をアドレスドライバC360に提供する。アドレス配置段階においてイネーブル信号C352がアクティブ化される場合に、アドレスドライバC360は、インクリメントされたデータ信号C354を中継ピンDi_outにバッファリングする。制御論理モジュールCLMは、調光回路C370を制御してアドレス配置段階においてトランジスタC375をオフにして、デバイスユニットからの電流経路を効果的に遮断することができる。
【0120】
デバイス制御段階及び駆動配置段階において、制御論理モジュールCLMはイネーブル信号C352を非アクティブ化し、且つアドレスドライバC360の出力はトライステートであり、それを中継ピンDi_outから効果的に切り離す。デバイス制御段階において、PWMクロック選択信号C356は、PWM調光回路C370によるPWM調光を制御するためのデューティ比を指定する。PWM調光回路C370は、選択されたデューティ比に基づいて、トランジスタC375のオン状態及びオフ状態のタイミングを制御する。トランジスタC375のオン状態の間、トランジスタC375を通って出力ピンOUTP(デバイスユニットに結合され、
図12ではOut1を例にとる)からグランドピンGNDPへの電流経路が確立され、輝度制御回路C380は、デバイスユニットの機能素子を通るドライバ電流を集約する。トランジスタC375のオフ状態の間、電流経路は遮断され、電流がデバイスユニットを流れることを防止する。トランジスタC375が導通状態にある場合、輝度制御回路C380は、制御論理モジュールCLMから最大電流信号C358を受信し、機能素子(出力ピンOUTPからグランドピンGNDPへ)を流れる電流レベルを制御する。デバイス制御段階において、制御論理モジュールCLMは、PWM調光回路C370のデューティ比及び輝度制御回路C380の最大電流C358を制御して、デバイスユニットにおけるLEDを所望の輝度に設定する。
【0121】
なお、ドライバ回路MICは、電圧制御定電流回路(図示せず)をさらに含むことができ、電圧制御定電流回路の入力基準電圧及び入力基準電流は、チップ電源ピンVCCPで受信されるチップ電源電圧VCCによって生成されることができる。電圧制御定電流回路は、輝度制御回路C380に電気的に接続されることができる。
【0122】
図12を参照して、変調モジュールに短絡検出器及び断線検出器が設置され、ここで、断線検出器は仮想断線方式で接続される演算増幅器で構成され、デバイスユニットとドライバ回路MICとの間に断線が発生したか否かを検出することに用いられ、ここで、Vopen端はフローティング信号端であってもよい。短絡検出器は仮想短絡方式で接続される演算増幅器で構成され、デバイスユニットとドライバ回路MICとの間に短絡が発生したか否かを検出することに用いられ、ここで、Vshortの電位は、デバイス電源ラインVLEDLが伝送する電源電圧VLEDの電位と同じであってもよい。
【0123】
いずれかの信号チャネルにおいて、各デバイスユニットとドライバ回路MICとの間で発生する短絡や断線等の情報は、それに対応するドライバ回路MICの制御論理モジュールCLMに集約され、次に該ドライバ回路MICの中継ピンDi_out(例えば情報を符号化規則に従ってデータ信号C354の後ろに順に付加する)を介して、段階的に伝送し、最終段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outから出力されるまで続け、且つフィードバックラインFBLを介して外部回路に接続される。外部回路は、フィードバック情報に応答して、ドライバ回路MICまたはデバイスユニットECの異常をタイムリーに発見することができる。
【0124】
いくつかの実施例において、パワーオン段階及び/またはアドレス配置段階において、信号チャネルにおけるCRC(巡回冗長検査コード)チェック情報は、同様の方式により、最終段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outから出力され、且つフィードバックラインFBLを介して外部回路に接続される。外部回路はフィードバック情報に応答し、ドライバ回路MICまたはデバイスユニットECの異常をタイムリーに発見することができる。
【0125】
いくつかの実施形態において、
図12に示すように、ドライバ回路MICは、データセレクタMUX及びアナログデジタル変換器ADCをさらに含む。ドライバ回路MICは、複数の出力ピンOutPを介して対応する接続されたデバイスユニットECとデバイス電源ラインVLEDLとで信号回路を構成する時に、複数の信号回路の電気信号をデータセレクタMUXに伝送し、且つ時分割で順にアナログデジタル変換器ADCを介して処理した後に制御論理モジュールCLMに伝達し、次に該ドライバ回路MICの中継ピンDi_out(例えば複数の信号回路の電気信号を順に及び符号化規則に従ってデータ信号C354の後ろに付加する)を介して、段階的に伝送し、最終段のドライバ回路MICの中継ピンDi_outから出力するまで続け、且つフィードバックラインFBLを介して外部回路に接続する。外部回路は、フィードバック情報に応答し、出力される信号レベル(例えば、デバイス電源電圧VLEDのレベル)を調整し、アレイ基板の電力消費を低減することができる。
【0126】
図12を参照して、ドライバ回路MICにさらに熱遮断遅延センサTSD及び熱遮断遅延(Thermal Shutdown)コントローラTSが設置されてもよい。熱遮断遅延センサTSDはドライバ回路MICの内部温度を検出することに用いられる。ドライバ回路MICの内部温度が予め設定された保護温度(一般的に150℃~170℃の間に設定される)に達すると、熱遮断遅延コントローラTSは動作してドライバ回路MICの出力を遮断し、ドライバ回路MICの電力消費を低減させ、それによりドライバ回路MICの内部温度を低下させる。ドライバ回路MICの内部温度が予め設定された再起動温度(再起動温度=保護温度‐遅延温度)まで低下すると、ドライバ回路MICは再び出力する。ここで、遅延温度は、通常、15~30℃の範囲内に設定される。熱遮断遅延(Thermal Shutdown)コントローラTSは、データセレクタMUXに接続されてもよく、データセレクタMUXを介して制御論理モジュールCLMに異常情報をフィードバックして、ドライバ回路MICの動作状態を制御してもよい。
【0127】
いくつかの実施形態において、表示装置において、外部回路は、アレイ基板を駆動するための制御回路D110をさらに含んでもよい。
図13を参照して、制御回路D110は、アレイ基板を制御するためのアドレス信号ADDR及び駆動データDataを生成し、且つ駆動ライン(VLEDL/ADDRL/GNDL/DataLなど)を介してこれらの信号をドライバ回路MICに提供する。制御回路D110は、タイミングコントローラD210及びブリッジD220を含んでもよい。様々な実施形態において、制御回路D110は、追加の、より少ない、または異なる構成要素を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態において、制御回路D110は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/またはPHYブロックを使用して実装され得る。制御回路D110は、入力電圧(VP)によって電力供給され、グランド(GND)に接続される。制御回路D110は、アクティブマトリクス(AM)駆動方式またはパッシブマトリクス(PM)駆動方式を用いて表示装置を制御してもよい。
【0128】
タイミングコントローラD210は、アレイ基板の画素を駆動するための値と画素を駆動するためのタイミングを指示する画像制御信号D215を生成する。例えば、タイミングコントローラD210は、画像フレームまたはビデオフレームのタイミングを制御し、画像フレームまたはビデオフレームにおけるデバイスユニット(例えば、LED光ゾーン内に位置するLEDであってもよい)の各々を駆動するタイミングを制御する。さらに、タイミングコントローラD210は、所与の画像フレームまたはビデオフレームにおけるLED光ゾーンの各々を駆動するための輝度を制御する。画像制御信号D215は、タイミングコントローラD210によってブリッジD220に提供される。
【0129】
ブリッジD220は、画像制御信号D215をアドレス信号ADDR及び駆動データDataのドライバ制御信号に変換する。例えば、ブリッジD220は、上記の制御方式に従って、アドレス指定モードにおいてドライバ回路MIC群における第一ドライバ回路MICのためのアドレス信号ADDRを生成することができる。
【0130】
膜層構造の観点から、
図10を参照して、アレイ基板は順に積層されるベース基板11、ドライバ回路層200及びデバイス層300を含むことができ、ドライバ回路層にバインディングパッドが設置されてもよく、例えば機能素子をバインディングするためのデバイスパッド、ドライバ回路MICをバインディングするためのチップパッド及び外部回路をバインディングするための回路基板パッド等が設置される。デバイス層は各機能素子及び各ドライバ回路MICを含み、各機能素子はデバイスパッドにバインディングして接続され、各ドライバ回路MICはチップパッドにバインディングして接続される。本開示において、同一のドライバ回路MICの各ピンにバインディングして接続するためのチップパッドは1つのチップパッド群を構成することができる。このように、アレイ基板のドライバ回路層は複数のチップパッド群を含むことができ、各チップパッド群は各ドライバ回路MICと一対一に対応してバインディングして接続される。
【0131】
本開示のいくつかの実施形態において、ドライバ回路MICは、少なくとも2つの出力ピンOUTPと、アドレスピンDi_inと、中継ピンDi_outと、チップ電源ピンVCCPと、データピンDataPと、グランドピンGNDPとを含んでもよい。それに応じて、1つのチップパッド群は、各出力ピンOUTPにバインディングして接続するための出力パッド、アドレスピンDi_inにバインディングして接続するためのアドレスパッド、中継ピンDi_outにバインディングして接続するための中継パッド、チップ電源ピンVCCPにバインディングして接続するためのチップ電源パッド、データピンDataPにバインディングして接続するためのデータパッド、グランドピンGNDPにバインディングして接続するためのグランドパッドなどを含むことができる。さらに、ドライバ回路MICにおいて、グランドピンGNDPの数は2つであり且つ隣接して設置される。それに応じて、グランドピンの数は2つであり且つ隣接して設置される。このように、グランドピンGNDPとグランド電圧ラインGNDLとの間の十分な電気的接続(例えばより大きな接続面積及びより小さな接触抵抗、より小さなインピーダンス等を有する)を確保することができ、ドライバ回路MICにロードされたグランド電圧GNDの安定性を向上させる。また、2つのグランドピンGNDPを設置することは面積が大きすぎるグランドピンGNDPを設置することを回避することができ、さらにグランドピンGNDPの面積が大きすぎてグランドピンとの間に結合力が不足するという不良が発生しやすいことを回避する。
【0132】
アレイ基板において、チップパッド群におけるチップパッドの設置方式は、ドライバ回路MICのピン配置方式に基づいて設置することができ、ドライバ回路MICとチップパッド群とのバインディングを満たすことができることを基準とし、本開示はこれに対して特に限定しない。
【0133】
本開示において、ベース基板11は、無機材料からなるベース基板であってもよいし、有機材料からなるベース基板であってもよいし、有機材料と無機材料とが積層されて複合されたベース基板であってもよい。例えば、本開示の一実施形態において、ベース基板の材料は、ソーダライムガラス(soda‐lime glass)、石英ガラス、サファイアガラスなどのガラス材料であってもよいし、ステンレス、アルミニウム、ニッケルなどの金属材料であってもよい。本開示の別の実施形態において、ベース基板の材料はポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate、PMMA)、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、PVA)、ポリビニルフェノール(Polyvinyl phenol、PVP)、ポリエーテルスルホン(Polyether sulfone、PES)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート(Poly carbonate、PC)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate、PET)、ポリエチレンナフタレート(Polyethylene naphthalate、PEN)またはその組み合わせであってもよい。
【0134】
任意選択的に、
図10及び
図11を参照して、ドライバ回路層200はベース基板11の一側に順に積層される駆動ライン層102、第一絶縁層117及び金属配線層105を含むことができる。ここで、駆動ライン層102には、信号をロードするための駆動ライン(例えばグランド電圧ラインGNDL、デバイス電源ラインVLEDL、アドレスラインADDRL、駆動データラインDataL、チップ電源ラインVCCL、フィードバックラインFBL等)を形成することができる。金属配線層105には、バインディングパッド(例えば101/107)及び配線ラインWWを形成することができる。ここで、配線ラインWWはバインディングパッド間(例えばデバイスユニットECの各機能素子に対応するデバイスパッド間)、バインディングパッドと駆動ラインとの間(例えばチップパッドと駆動ラインとの間、デバイスパッドと駆動ラインとの間)の電気的接続に用いられることができる。ここで、駆動ラインと配線ラインとの間は、第一絶縁層117を貫通する貫通孔を介して電気的に接続することができる。本開示の一実施形態において、駆動ライン層の厚さは金属配線層より大きくてもよく、それにより駆動ラインのシート抵抗を低減させ、駆動ラインにおける信号の電圧降下を低減させる。
【0135】
任意選択的に、駆動ライン層102の厚さは約1.5μm~7μmであり、その材料は銅を含むことができ、例えばスパッタリングの方式によって例えばMoNb/Cu/MoNbの積層材料を形成することができ、積層におけるベース基板に接近する片側の材料はMoNbであり、厚さは約300Å程度であり、主に膜層とベース基板との接着力を向上させることに用いられ、積層の中間層材料はCuであり、電気信号伝達チャネルの好適な材料であり、ベース基板から離れている片側の材料はMoNbであり、厚さは約200Å程度であり、中間層を保護し、抵抗率が低い中間層の表面が露出して酸化が発生することを防止することに用いられる。一回のスパッタリングの厚さは一般的に1μmを超えないため、1μmを超える駆動ライン層を製造する場合、複数回スパッタリングして形成する必要がある。また、駆動ライン層はさらに電気めっきの方式で形成されてもよく、具体的には、まずMoNiTiを利用してシード層を形成することにより、後続の電気めっきプロセスにおける金属結晶粒の核生成密度を向上させ、その後に電気めっきにより抵抗率の低い銅を製造し、その後に酸化防止層を製造し、材料はMoNiTiであってもよい。任意選択的に、駆動ライン層のベース基板から離れている一側の表面は第一絶縁層で被覆されてもよく、それにより電気通路の信頼性及び安定性を確保する。
【0136】
任意選択的に、金属配線層105には、電子素子(例えば、機能素子、ドライバ回路MIC及び外部回路)とバインディングするためのパッド(例えば、機能素子をバインディングするためのデバイスパッド、ドライバ回路MICをバインディングするためのチップパッド、外部回路をバインディングするための回路基板パッド)が設けられている。金属配線層の膜層の厚さは約6000Å程度である。アレイ基板の製造プロセスから電子素子を基板に設置する製造プロセスまでのプロセスにおいて、パッドが空気に露出して酸化の問題が発生する可能性を防止するために、パッドが露出する表面領域のみに酸化防止材料層を設置することができ、即ちパッド領域の表面は配線ラインが位置する領域より一層の構造が多い。または、金属配線層全体を少なくとも二層構造の積層構造に設置し、ベース基板から離れている膜層材料は酸化防止の金属または合金材料であり、具体的には例えばMoNb/Cu/CuNiの積層構造で構成することができ、積層における底層材料MoNbは主に接着力を向上させることに用いられ、積層における中間層Cuは抵抗率が低いため主に電気信号を伝達することに用いられ、積層における頂層CuNiは中間層の酸化を防止することができるだけでなく、電子素子との接続の堅牢性を確保することができる。配線ラインのベース基板から離れている一側の表面は第二絶縁層108で被覆され、電気的経路の信頼性と安定性が確保される。
【0137】
例示的に、駆動配線層において、駆動ラインは、デバイス電源ラインVLEDL、グランド電圧ラインGNDL、アドレスラインADDRL、チップ電源ラインVCCL、駆動データラインDataL等を含むことができる。ここで、出力ピンOUTPとデバイスユニットECのデバイスパッドとの間、アドレスパッドとアドレスラインADDRLとの間、チップ電源パッドとチップ電源ラインVCCLとの間、データパッドと駆動データラインDataLとの間、デバイスユニットECのデバイスパッドとデバイス電源ラインVLEDLとの間、一部のアドレスパッドとアドレスラインADDRLとの間は、いずれも配線ラインによって電気的に接続される。
【0138】
いくつかの実施形態において、グランドパッドとグランド電圧ラインGNDLとの間は、配線ラインを介して電気的に接続することができる。もちろん、本開示の他の実施形態において、グランドパッドとグランド電圧ラインGNDLとの間は、貫通孔を介して直接接続されてもよい。
【0139】
任意選択的に、アレイ基板は、ベース基板11と駆動ライン層102との間に位置するバッファ層109をさらに含み、及び第一絶縁層117と金属配線層105との間に位置する第一平坦層110、順に第二絶縁層108の金属配線層から離れる一側に位置する第二平坦層111及び反射層112、周辺領域のバインディングパッド107に位置する透明電極113、及び透明電極113と外部回路(例えばフレキシブル回路基板FPC)との間に位置する異方性導電接着剤114を含む。ここで、バッファ層109は、ベース基板における不純物が駆動ライン層の導電性に与える影響を回避することができ、第一平坦層110は、第二導電層105の製造に平坦な表面を提供することができ、第二平坦層111は、後続の機能素子FE及びドライバ回路MICのバインディングに平坦な表面を提供することができ、反射層112の材料は白色インクであってもよく、アレイ基板の反射率を向上させて光損失を減少させることに用いられ、透明電極113及び異方性導電接着剤114は、周辺領域のバインディングパッド107(例えば回路基板バインディングパッド)とフレキシブル回路基板FPCとの電気的接続を実現することに用いられる。ベース基板の材料は、ガラス、石英、プラスチック、ポリイミド、PET、PMMA等の材質であってもよい。
【0140】
図11は本開示のアレイ基板の他のいくつかの実施形態における構造概略図である。
図11において、各機能素子及びドライバ回路を示していない。
図11を参照して、アレイ基板は、ベース基板11、ベース基板11に位置するバッファ層109、バッファ層109のベース基板から離れている一側に位置する駆動ライン層102と、駆動ライン層102のベース基板から離れている一側に位置する第一絶縁層117と、第一絶縁層117のベース基板から離れている一側に位置する第一平坦層110と、第一平坦層110のベース基板から離れている一側に位置する第二導電層105と、第二導電層105のベース基板から離れている一側に位置する第二絶縁層116と、第二絶縁層116のベース基板から離れている一側に位置する第二平坦層111とを含むことができる。
【0141】
図11に示すように、第二絶縁層116は第一平坦層110と第二平坦層111との間に位置する。第二平坦層111の材質が有機絶縁材料である場合、第二絶縁層116に複数の排気孔1160を設置することができる。該複数の排気孔1160はそれぞれ下に位置する第一平坦層110の一部を露出させる。前記アレイ基板を製造する過程において、排気孔1160を介して、第一平坦層110に蓄積されるガスを放出することができ、それによりアレイ基板の膜層に反り、剥離等の問題が発生することを回避することができ、それにより製品の歩留まりを向上させることができる。
【0142】
例えば、
図11に示す実施形態において、複数の排気孔1160が設けられているが、これは例示に過ぎず、本開示の実施形態を限定するものではない。他の実施形態において、より多いまたはより少ない数の排気孔を設けることができる。
【0143】
本開示のいくつかの実施形態において、
図10を参照して、アレイ基板は、デバイス層のベース基板から離れている一側に位置する封止層13をさらに含むことができる。封止層13は、機能素子FEをベース基板に封止するための積層構造を含む。いくつかの例示的な実施形態において、アレイ基板における機能素子FEの表面上に封止接着剤が塗布され、乾燥後に前記封止層13が形成される。前記封止接着剤の材料は、透明な光硬化性または熱硬化性樹脂を含んでもよく、即ち、前記封止層13の材料は、透明な保護接着剤であってもよい。いくつかの実施形態において、封止層13は、複数の透明保護構造30を含んでもよい。
【0144】
図10を参照して、機能素子FEのピンはそれぞれはんだペーストTを介してデバイスパッド101に接続され、各デバイスパッド101はまた、機能素子が位置する電気回路における位置に基づいて接続される。
【0145】
なお、本開示におけるドライバ回路の駆動方法の様々なステップは、特定の順序で図面に示されているが、これは、所望の結果を達成するために、ステップが特定の順序で実行されなければならないこと、またはすべての示されたステップが実行されなければならないことを要求または暗示するものではない。追加的または代替的に、いくつかのステップを省略すること、いくつかのステップを1つのステップに組み合わせて実行すること、及び/または1つのステップをいくつかのステップに分割して実行することなどが可能である。
【0146】
当業者は、明細書に対する理解、及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本発明の他の実施形態を容易に取得することができる。本願は、本開示に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示で開示していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含むことが意図される。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本開示の本当の範囲と主旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0147】
AA デバイス制御領域
BB デバイス制御領域列
MIC ドライバ回路
OUTP 出力ピン
Out1 第一出力ピン
Out2 第二出力ピン
Out3 第三出力ピン
Out4 第四出力ピン
DataP データピン
DataL 駆動データライン
VLEDL デバイス電源ライン
Di_in アドレスピン
Di_out 中継ピン
ADDRL アドレスライン
FBL フィードバックライン
GNDP グランドピン
GNDL グランド電圧ライン
VCCP チップ電源ピン
VCCL チップ電源ライン
CTR 論理制御モジュール
PWMM1 第一変調モジュール
PWMM2 第二変調モジュール
PWMM3 第三変調モジュール
PWMM4 第四変調モジュール
PWMM5 第五変調モジュール
【国際調査報告】