(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】車両のサドルなどの人体用の支持要素を製造するための方法、そのようにして得られた支持要素、および関連する成形ユニット
(51)【国際特許分類】
B29C 45/14 20060101AFI20240705BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20240705BHJP
B29C 33/12 20060101ALI20240705BHJP
B29C 45/56 20060101ALI20240705BHJP
B29C 65/48 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B29C45/14
B29C45/26
B29C33/12
B29C45/56
B29C65/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561269
(86)(22)【出願日】2022-06-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 IB2022055454
(87)【国際公開番号】W WO2022269407
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】102021000016760
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523333445
【氏名又は名称】セラ ロイヤル グループ エッセ.ピ.ア.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビゴリン,バーバラ
(72)【発明者】
【氏名】マルファッティ,マルコ
【テーマコード(参考)】
4F202
4F206
4F211
【Fターム(参考)】
4F202AD05
4F202AD08
4F202AD27
4F202AG03
4F202AG28
4F202AH17
4F202AR12
4F202CA09
4F202CA11
4F202CA30
4F202CB01
4F202CB12
4F202CB13
4F202CK12
4F202CK35
4F202CK84
4F202CP06
4F202CQ01
4F206AD05
4F206AD08
4F206AD27
4F206AG03
4F206AG28
4F206AH17
4F206AR12
4F206JA07
4F206JB12
4F206JB13
4F206JF05
4F206JL02
4F206JQ81
4F206JW41
4F211AA10
4F211AA15
4F211AA24
4F211AA31
4F211AD03
4F211AG03
4F211AH17
4F211AR07
4F211TA03
4F211TH17
4F211TH30
4F211TN42
4F211TN87
4F211TW23
(57)【要約】
本発明は、人体用の支持要素を製造するための方法、上述した方法によって得られる人体用の支持要素、および人体用の支持要素を製造するための成形ユニットに関する。
(要約とともに、
図5)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両サドル、自転車もしくはオートバイサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素などの人体用の支持要素を製造するための方法であって、
-前記支持要素(100)のパッド(114)を製造するのに適した材料を提供するステップと、
-使用時に前記支持要素の支持ベース(150)に拘束されるのに適した内面(122a)を備える支持構成要素(122)を提供するステップと、
-前記支持構成要素(122)を成形ユニット(10)の第1の構成要素(12)のパンチ要素(18)に配置するステップと、
-前記成形ユニット(10)の第2の構成要素(14)のキャビティ(16)に前記材料を挿入するおよび/または注ぐおよび/または注入するステップと、
-前記パンチ要素(18)によって前記キャビティ(16)を閉鎖し、前記第1の構成要素(12)を前記第2の構成要素(14)に近付け、またはその逆にし、前記支持構成要素(122)を前記キャビティ(16)に向け、前記成形ユニット(10)に対して閉鎖動作構成を決定するステップと、
-前記材料を硬化および/または重合および/または固化させ、パッド(114)を形成する硬化および/または重合および/または固化した材料を取得し、結果として前記パッド(114)への前記支持構成要素(122)の接着をもたらすステップであって、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料に少なくとも部分的に挿入および/または埋め込まれ、その結果、前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料によって少なくとも部分的に覆われない、ステップと、
-前記第1の構成要素(12)を前記第2の構成要素(14)から離すように、またはその逆に移動させ、前記成形ユニット(10)の開放動作構成を決定するステップと、
-前記成形ユニット(10)から前記パッド(114)を抜き出すステップと、を含む、方法。
【請求項2】
-外部カバー(120)を提供することと、
-前記外部カバーを前記キャビティ(16)に配置し、前記外部カバー(120)を所定の位置にロックするステップと、
-前記挿入するおよび/または注ぐおよび/または注入するステップの前に、前記外部カバー(120)の材料が前記キャビティ(16)の成形面(16b)に接着するように真空手段を作動させるステップと、
-前記外部カバー(120)の余剰部分(120a)をトリミングし、トリミングされた前記外部カバー(120)を取得するステップであって、前記トリミングステップが前記硬化および/または重合および/または固化するステップに続く、または前記離すように移動するステップまたは前記抜き出すステップに続く、ステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)および/または前記支持構成要素(122)が接着される前記パッド(114)の下面(118)において前記支持ベース(150)を拘束するステップを含み、前記拘束するステップが、前記パッド(114)の下面(118)および前記外面(122b)に接着剤または粘着剤を塗布するステップと、前記下面(118)および前記外面(122b)に前記支持ベース(150)を接着するかまたはまたはその逆のステップと、を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記硬化および/または重合および/または固化する前記ステップが、前記パッド(114)の前記下面(118)において、前記支持構成要素(122)が前記硬化および/または重合および/または固化した材料に接着される内部領域(123)と、前記内部領域(123)を取り囲み、前記硬化および/または重合および/または固化した材料を含む環状領域(124)とを取得するステップを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記環状領域(124)の表面を粗面および/または皺付きにするように研磨するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
接着剤または粘着剤および/またはトリムを研磨および/または塗布する前記ステップのうちの少なくとも1つおよび/または少なくとも前記ステップが、自動化され、および/またはロボット、例えば擬人化によって実行される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記支持構成要素(122)を配置する前記ステップが、例えば、使用時に前記支持構成要素(122)を収容および/または維持するのに適した収容リム(22)、および/または保持手段(30)と、前記支持構成要素(122)に存在する適切な座部および/または孔(130)とを備える、前記支持構成要素(122)のための保持手段(30)を介して前記パンチ要素(18)上に前記支持構成要素(122)を位置決めおよび/または固定するステップを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記支持構成要素(122)に存在する対応する開口部に、前記硬化および/または重合および/または固化する前記ステップの後に、前記離すように移動するステップの後、または前記抜き出すステップの後のいずれかに、前記外部カバー(120)および/または前記パッド(114)の実質的に中央および/または長手方向の部分に孔を形成するステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのインサートを提供し、前記少なくとも1つのインサートを備える前記パッド(114)を得るために、前記少なくとも1つのインサートを前記外部カバー(120)および/または前記支持構成要素(122)の近くに配置するステップを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記支持要素(100)が、パッド(114)を備える、車両のサドル、自転車もしくはオートバイ用のサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素、またはその一部であり、前記パッド(114)が、硬化および/または重合および/または固化した材料を備え、前記パッド(114)に接着された支持構成要素(122)を備え、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料に少なくとも部分的に挿入および/または埋め込まれ、前記支持要素の支持ベース(150)に拘束されるのに使用に適した外面(122b)を備える、ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項以上に記載の方法によって得られる人体用の支持要素。
【請求項11】
前記支持ベース(150)を備え、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)と前記支持ベース(150)との間に配置され、および/または前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)に接着され、前記支持ベース(150)に接着および/または拘束される、請求項10に記載の支持要素。
【請求項12】
例えば、布地、皮革、模造皮革、圧縮および/または独立気泡または膨張ポリウレタン材料の層、高密度材料、PVCまたはポリ塩化ビニルなどの合成および/またはポリマー材料などのプラスチックまたは天然材料を含む外部カバー(120)を備え、前記外部カバー(120)が前記パッド(114)を少なくとも部分的または完全に覆い、および/または前記外部カバー(120)がトリミングされる、請求項10または11に記載の支持要素。
【請求項13】
前記パッド(114)が、トリム縁(114a)を備え、前記トリム縁(114a)が、前記支持ベース(150)および/またはその外周輪郭(150a)に対して内側に配置される、請求項10から12のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項14】
前記パッド(114)が、使用時に前記支持構成要素(120)および前記支持ベース(150)に接着されるのに適した下面(118)を有する、請求項10から13のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項15】
前記パッド(114)が、下面(118)を有し、前記下面(118)が、前記支持構成要素(122)が前記硬化および/または重合および/または固化した材料に接着される内部領域(123)と、前記内部領域(123)を取り囲み、使用時に前記支持ベース(150)に接着されるように適合された前記硬化および/または重合および/または固化した材料を含む環状領域(124)とを備え、および/または前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)が、前記環状領域(124)と実質的に同一平面および/または面一である、請求項10から14のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項16】
前記環状領域(124)が、粗面および/または皺付きの表面パターンを有する、請求項15に記載の支持要素。
【請求項17】
前記支持構成要素(122)が、複合材料、例えばラテックスを含浸させたセルロース凝集体、例えばTexonと呼ばれる材料、および/または合成材料および/またはプラスチック材料、例えばポリエステルおよびビスコースを含むもしくはからなる材料、および/または熱成形材料、および/または硬質ポリウレタンもしくは軟質ポリウレタンなどを含み、および/または前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料よりも高い剛性を有し、および/または前記支持構成要素(122)が、500~3000MPaの範囲に含まれるヤング率を有する剛性を有する、請求項10から16のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項18】
前記パッド(114)および/または前記硬化および/または重合および/または固化した材料が、発泡体、セルフスキニングフォーム、ポリウレタンフォーム、例えば三次元プリンタによる成形インサート、クッションおよび/または快適性インサートなどを備える、請求項10から17のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項19】
前記パッド(114)が前記少なくとも1つのインサートを備えるように、前記外部カバー(120)および/または前記支持構成要素(122)に対して内部に配置された少なくとも1つのインサートを備える、請求項10から18のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項20】
請求項10から19のいずれか一項に記載の、パッド(114)と、支持構成要素(122)と、任意に支持ベース(150)とを備える、人体用の支持要素、例えば車両サドル、自転車もしくはオートバイサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素、またはその一部を製造するための成形ユニットであって、前記成形ユニット(10)が、
パンチ要素(18)を備える第1の構成要素(12)と、
キャビティ(16)を備える第2の構成要素(14)であって、前記キャビティ(16)が、前記パッド(114)および/またはその外面(116)の形状に実質的に対応する形状を有し、前記パッド(114)を形成するのに適した硬化性および/または重合性および/または固化性材料を収容および/または充填することができる成形面(16b)を有する、第2の構成要素と、を備え、
前記パンチ要素(18)が、使用時に前記第2の構成要素(14)および/または前記キャビティ(16)に接近することができ、またはその逆も可能であり、前記成形ユニット(10)のために閉鎖動作構成を決定し、
前記パンチ要素(18)が、前記支持構成要素(122)のための保持手段を有する、ことを特徴とする、成形ユニット。
【請求項21】
前記キャビティ(16)が、開口部(16a)と、前記開口部(16a)を画定する周縁(16c)とを有し、前記成形ユニット(10)が前記閉鎖動作構成にあるとき、前記開口部(16a)および/または前記周縁(16c)が前記パンチ要素(18)と接触し、それにより、前記キャビティ(16)が前記パンチ要素(18)によって閉鎖される、請求項20に記載の成形ユニット。
【請求項22】
前記パンチ要素(18)が、前記第1の構成要素(12)から隆起し、および/または前記パッド(114)の下面(118)に実質的に対応する成形領域(18a)と、前記外部輪郭(18b)が前記キャビティ(16)の前記周縁(16c)に当接する外部輪郭(18b)とを備える、請求項20または21に記載の成形ユニット。
【請求項23】
前記キャビティ(16)の上方に配置され、前記パッド(114)の少なくとも一部を外部から覆うように適合された外部カバー(120)を使用時に所定の位置に保持するための、および/または例えば前記外部カバー(120)の余剰部分(120a)を保持するための真空手段および/または保持プレート(20)を備え、および/または前記保持プレート(20)が、実質的に環状の表面を有し、前記キャビティ(16)の開口部(16a)に対応する開口部が設けられている、請求項20から22のいずれか一項に記載の成形ユニット。
【請求項24】
前記支持構成要素(122)の前記保持手段が、使用時に前記支持構成要素(122)および/または保持手段(30)を収容および/または保持するように適合された収容リム(22)を備える、請求項20に記載の成形ユニット。
【請求項25】
前記キャビティ(16)の前記成形面(16b)が、第1の画定縁(16e)によって規定および/または画定され、前記パンチ要素(18)の前記成形領域(18a)が、第2の画定縁(18d)によって規定および/または画定され、および/または前記成形ユニット(10)の前記閉鎖動作構成において、前記第1の画定縁(6e)および前記第2の画定縁(18d)が互いに当接している、請求項20から24のいずれか一項以上に記載の成形ユニット。
【請求項26】
前記収容リム(22)が、前記パンチ要素(18)の前記外部輪郭(18b)および/または前記第2の画定縁(18d)に対して内部にあり、および/または前記収容リム(22)が、前記成形面(18a)の内部領域(23)を包み、および/または前記収容リム(22)と前記第2の画定縁(18d)との間に前記成形面(18a)の環状領域(24)が囲まれる、請求項22から25のいずれか一項以上に記載の成形ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体用の支持要素を実現するための方法、そのようにして得られた支持要素、および関連する成形ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自転車などの車両用サドルなどの人体用の支持要素の分野では、その外部または可視表面においてそれを包む外部カバーが装備されているか否かにかかわらず、パッドを製造することが知られており、このパッドは、製造された後、例えば自転車では「シェル」または「フェルト」と呼ばれるプラスチック支持ベースの上面に、例えば接着によって拘束される。この特定の例によれば、サドルを自転車フレームの座部ポストに結合するために、「フォーク」がその下面においてプラスチックベースに拘束されることができる。
【0003】
しかしながら、パッドは、一旦製造されると金型から抜き出され、後に例えば接着によってプラスチックベースに結合されるのみであることがしばしば起こる。この場合、パッドは、寸法安定性を失う可能性があり、したがって、逆に明確な形状およびサイズを有するプラスチックベースと結合することが困難である可能性があるため、これらの2つの要素を接続することは困難である可能性がある。
【0004】
同時に、外部カバーが存在する場合、パッドは、柔らかい材料から作製されており、支持点を有しない外部カバーなどの要素をトリミングすることから、必要なトリミング段階を実行することが困難であり得るが、柔らかい支持体(正確にはパッド)に対して作業する必要があることを見出すことは容易ではないことがあり、トリミングツールは、品質の高い作業を実行するために十分に剛性および/または適合したガイドを見出せないことがある。
【0005】
パッドと支持ベースとの間に接着する必要がない自転車用サドルを得ることを可能にする方法もある。同じ出願人名義の特許文献1には、金型の雌型部分のキャビティの上に外部カバーを配置するサドルの製造方法が記載されており、これは真空手段の使用によって適合する。材料は、外部カバーが配置されるキャビティ内に注入され、サドル自体のパッドを形成し、次いで金型は雄型部品によって閉鎖される。それぞれの材料の特性のために、金型の雄型部分が上記フェルトを収容するように成形されるとき、パッドは、外部カバーおよびフェルトまたは支持ベースにも接着する。
【0006】
したがって、この場合、フェルトの上面は、これらの2つの表面が互いに接触しているという意味で、パッドの下面を決定する。金型の次の開口部では、完成したサドルが抜き出され、続いて外部カバーの余剰部分がトリミングされる。
【0007】
したがって、パッドおよび支持ベースが直ちにまたは同じ金型内で互いに結合されない場合であっても、上述した欠点を補償し、したがって高品質の製品を得ることを可能にすることができる方法および支持要素を提供することが必要である。
【0008】
さらに、ここで示した方法について上述した利点を得ることを可能にする金型も必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】イタリア国特許第1207441号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、実用的であり、場合によっては自動化可能である人体用の支持要素を製造するための方法を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、人体用の支持要素を得るためのステップを高速化し、より正確にするための方法を提供することである。
【0013】
本発明のさらなる目的は、比較的安価な方法を提供することである。
【0014】
本発明の一態様によれば、請求項1に記載の支持要素を製造するための方法が提供される。
本発明の別の目的は、容易に組み立てられる人体用の支持要素を提供することである。
本発明のさらなる目的は、正確な人体用の支持要素を提供することである。
本発明の態様によれば、請求項10に記載の人体用の支持要素が提供される。
本発明のさらに別の目的は、上述したような支持要素を容易且つ迅速に製造することを可能にする成形ユニットを提供することである。
本発明の別の目的は、支持要素が従来の金型よりも高い品質および効率で得られることを保証する成形ユニットを提供することである。
本発明の一態様によれば、請求項20に記載の成形ユニットが提供される。
従属請求項は、本発明の実施形態の好ましいおよび有利な例に言及する。
【0015】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面に例として示されている本発明の実施形態の例の開示からより明らかになるであろう。添付図面において、同一の部分または構成要素は、同一の符号によって区別される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】開放位置にある本発明にかかる成形ユニットの部分的に上からの斜視図である。
【
図2】
図1の成形ユニットの第1の構成要素の後部詳細の部分的に上からの図を示している。
【
図3】
図1の成形ユニットの第1の構成要素の部分的に上からの図を示しており、本発明にかかる構造構成要素または支持構成要素が適用される。
【
図4】本発明にかかる支持要素のパッドの下からの斜視図を示している。
【
図5】本発明にかかる完全に組み立てられた支持要素の部分長手方向断面図を示している。
【
図6】本発明にかかる構造構成要素または支持構成要素の上からの斜視図を示している。
【
図7】その実現の非最終段階における本発明にかかる支持要素パッドの下からの図である。
【
図8】その実現の最終段階における本発明にかかる支持要素の部分側面図を示している。
【
図9】本発明にかかる方法の自動化されたステップを示している。
【
図10】本発明にかかる方法の自動化されたステップを示している。
【
図11】閉鎖位置にある本発明にかかる成形ユニットの断面図を示しており、断面は、それによって得られる支持要素の横断面に沿って得られる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、人体用の支持要素を製造するための方法、そのようにして得られた人体用の支持要素、例えば自転車もしくはオートバイサドルなどの車両サドル、または解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素、またはその一部、および関連する成形ユニットに関する。
【0018】
図1は、人体用の支持要素を製造するための、本発明にかかる成形ユニット10を示している。
より具体的には、ユニット10は、第1の構成要素12と第2の構成要素14とを備える。第1の構成要素12は、成形ユニット10のパンチ要素であり、第2の構成要素14は、成形ユニット10のダイ構成要素である。
【0019】
第1の構成要素12は、第2の構成要素14に結合されることができる。特に、第1の構成要素12が第2の構成要素14に当接しているとき、成形ユニット10は、閉鎖動作構成にあり、一方、第1の構成要素12と第2の構成要素14とが互いに離れるように移動するとき、成形ユニットは、開放動作構成にある。
【0020】
したがって、第2の構成要素14(図示せず)に対して第1の構成要素12を接近-取り外しする手段が提供され、これは、開放と閉鎖との間の全ての中間動作位置を含む、開放から閉鎖動作構成へ、およびその逆に成形ユニット10を移動させることができる。
業界において一般的に知られているそのような接近-取り外し手段は、直線方向または角度方向または回転方向に沿って第1の構成要素12および第2の構成要素14に往復接近および/または移動するように設計された電気式、空気圧式または他のアクチュエータを備えてもよい。これは、第1の構成要素12を第2の構成要素14に対して所定の直線方向に沿って移動させることができ、あるいは第2の構成要素14に対して角度を付けて移動させたり、接近-閉鎖モードで回転させたり、全開モードで移動させたりすることができ、逆もまた同様であることを意味する。
【0021】
図1では、第2の構成要素14は、第1の構成要素12よりも低い位置にある。しかしながら、異なる位置が考えられることができる。
本開示において、「上部」という用語は、使用時に、上方もしくは上方に位置決めされるか、または上方を向いている要素を指す。一方、「下部」という用語は、使用時に、下方もしくは下方に位置決めされるか、または下方もしくは地面を向いている要素を指す。
「長手方向」という用語は、要素の最長部分に沿って延在する方向を指し、「横方向」という用語は、要素の最長部分に対して垂直に、またはその側面から側面まで延在する方向を指す。
「垂直」は、使用時に下から上に向かう方向または平面を意味し、「水平」は、使用時に地面に平行な方向または平面を意味する。
【0022】
第2の構成要素14は、支持要素100のパッド114を形成するように適合された材料を収容しおよび/または充填するための使用に適したキャビティ16を備えるおよび/または画定する。この材料は、キャビティ16内に挿入される、注がれる、または注入されることができ、キャビティ16内で発泡および/または硬化および/または重合および/または固化することができる。したがって、材料は、硬化性および/または重合性および/または固化性材料である。
【0023】
キャビティ16は、第2の構成要素14に対して凹んでおり、パッド114に対して実質的に負に成形されている。
キャビティ16は、本発明の少なくとも1つの第1の構成またはバージョンでは、上部が開口している。これにより、キャビティ16は、開口部16aを有する。
キャビティ16は、凹部内の成形面16bと、開口部16aを画定する周縁16cとによって形成される。
【0024】
第1の構成要素12は、パンチ要素18を含む。パンチ要素18は、成形ユニット10および/またはキャビティ16の閉鎖を決定するために、キャビティ16および/またはその周縁16cに当接するように成形される。
【0025】
パンチ要素18は、第1の構成要素12から隆起する。それは、成形領域18aおよび外部輪郭18bを備える。
【0026】
外部輪郭18bは、第2の構成要素14の周縁16cに対応し、および/または周縁16cと接触および/または当接するように適合される。
パンチ要素18の外部輪郭18bには、例えばペグまたはシリンダのように成形された当接要素18cがあり、これは、例えばキャビティ16の周縁16cに配置された適切且つ対応する座部16dに収容されることができる。当接要素18cおよび適切な座部16dの位置は一致しているため、第1の構成要素12が第2の構成要素14に当接すると、当接要素18cは、座部16dに収容されることができる。しかしながら、当接要素18cの位置および相対的な座部16dの位置は、本発明の範囲から逸脱することなく逆にすることができる。
【0027】
キャビティ16の成形面16bは、第1の画定縁16eによって規定される。
同様に、パンチ要素18の成形領域18aは、第2の画定縁18dによって規定される。
閉鎖動作構成では、第1の画定縁16eおよび第2の画定縁18dは互いに当接する。
成形面16bおよび成形領域18aは、それぞれ、パッド114の上面116および下面118を決定する。
成形ユニット10が閉鎖動作段階にあるとき、支持要素100のパッド114が成形される。
【0028】
したがって、本発明にかかる方法は、以下のステップ、すなわち、
-パッド114を製造するように適合された材料を提供するステップと、
-支持構成要素122を提供するステップと、
-成形ユニット10の第1の構成要素12のパンチ要素18に支持構成要素122を位置決めするステップと、
-パンチ要素18によって成形ユニット10の第2の構成要素14のキャビティ16を閉鎖し、第1の構成要素12を第2の構成要素14に近付けるか、またはその逆にし、支持構成要素122をキャビティ16に対向させ、成形ユニット10の閉鎖動作構成を決定するステップと、
-パッド114を構成する材料をキャビティ16内に挿入および/または鋳造および/または注入するステップと、
-上記材料を硬化および/または重合および/または固化させ、パッド114を形成する硬化および/または重合および/または固化された材料を取得して、パッド114への支持構成要素122の接着をもたらすステップと、
-第1の構成要素12を第2の構成要素14から離すように、またはその逆に移動させ、成形ユニット10の開放動作構成を決定するステップと、
-成形ユニット10からパッド114を抜き出すステップと、を含む。
本発明の1つのバージョンでは、本方法は、以下のステップ、すなわち、
-外部カバー120を提供するステップと、
-外部カバー120をキャビティ16に位置決めし、外部カバー120を所定の位置にロックするステップと、
-挿入および/または鋳造および/または注入のステップの前に、外部カバー120の材料がキャビティ16の成形面16bに接着するように真空手段を活性化するステップと、
-必要に応じて、プライマーまたは相溶化剤を外部カバー120の内面120cに塗布するステップと、
-外部カバー120の余剰部分120aをトリミングすることにより、トリミングされた外部カバーを取得するステップと、を含み得る。
【0029】
トリミングステップは、硬化および/または重合および/または固化のステップ、または取り外しのステップおよび/または抜き出しのステップに続く。
【0030】
外部カバー120が存在する場合、外部カバーを位置決めするステップの後に、キャビティ16内にパッド材料114が位置決めされ、外部カバー120自体に接触させる。
外部カバー120を所定の位置にロックするステップは、以下によりよく開示されるように、例えば保持プレート20によって外部カバー120の余剰部分120aをロックすることによって達成されることができる。
【0031】
さらなるバージョンによれば、外部カバー120は、第1の構成要素12に当接して、パンチ要素18によって直接所定の位置にロックされることができる。特に、第2の構成要素14の周縁16cに当接する外部輪郭18bは、外部カバー120の余剰部分120aを所定の位置にロックする。
【0032】
トリミング段階は、例えば特別なトリミング機を用いて手動で行われるか、自動化された方法で行われるかにかかわらず、迅速である。支持構成要素122のおかげで、実際には、支持構成要素122の最外縁122cがパッド114のトリム縁114aから特定の距離、例えば約5mm、または1mmから10mmの間の距離に配置されるため、トリミングされる余剰材料はない。
【0033】
パッド114のトリム縁114aは、外部カバー120の余剰部分120aを、パッド114自体の上面116に接着されている部分から理想的に分離する縁である。
トリム縁114aは、外部カバー120のトリミングが行われる縁である。
【0034】
したがって、以下の開示からよりよく理解されるように、パッド114のトリム縁114aは、使用時に、それぞれキャビティ16の第1の画定縁16eと第2の画定縁18dとパンチ要素18との間の接触によって決定される。
【0035】
支持ベース150がパッド114に拘束されると、トリム縁114aは、支持ベース150および/またはその外周輪郭150aに対して内側に配置される。
硬化および/または重合および/または固化のステップは、パッド114の下面118において、支持構成要素122が硬化および/または重合および/または固化した材料に接着される内部領域123と、このような硬化および/または重合および/または固化した材料を含む、内部領域123を取り囲む環状領域124とを取得するステップを含む。
内部領域123は、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、環状領域124に対して凹んでいる。
環状領域124は、トリム縁114aに隣接して、トリム縁と支持構成要素122の最外縁122cとの間に得られる。
【0036】
続いて、本方法は、支持ベース150を支持構成要素122(および/またはその外面122b)および/または支持構成要素122が取り付けられるパッド114の下面118(および/または環状領域124)に拘束するステップを含み、拘束するステップは、パッド114の下面118および支持構成要素122(および/またはその外面122b)に接着剤または粘着剤を塗布するステップと、支持ベース150を上記下面118および支持構成要素122に接着するステップとを含み、またはその逆も同様である。
接着剤または粘着剤は、ポリウレタン系化合物、例えば2成分ポリウレタン接着剤などを含み得る。接着される要素の特定の種類の材料に応じて、他の構成要素が設けられてもよい。
【0037】
接着剤または粘着剤はまた、パッド114の下面118に数回、例えば2回塗布され、ある塗布と次の塗布との間に一定の期間待機してもよい。これは、接着剤が例えばブラシまたは同様のツールによって塗布される場合に特に有用であり得るが、接着剤が噴霧される場合には必要ではない場合がある。
【0038】
本発明にかかる方法は、支持ベース150の少なくとも上面を準備および/または洗浄および/または脱脂するステップを含み得て、接着剤または粘着剤を収容し、その結果、支持ベースの少なくとも上面は、パッド114の下面118および/または支持構成要素122に結合することができる。
【0039】
本発明にかかる方法はまた、少なくともパッド114の下面118を準備および/または洗浄するステップを含み得る。例えば、そのようなステップは、接着剤または粘着剤を塗布するステップの前に行われる。
【0040】
洗浄ステップは、処理および/または洗浄された表面を準備するために、化学ベースのものを含む特別な洗浄物質を用いて実行されることができる。このようにして、洗浄物質は、パッド114の硬化および/または重合および/または固化した材料に存在する二重結合の破壊をもたらすことができる。
【0041】
パッド114および/または支持構成要素122への拘束および/または接着を容易にするために、プライマーおよび/または相溶化剤が支持ベース150の上面に塗布され得る。
【0042】
これは、パッド114自体による支持ベース150の拘束を容易にする。
パッド114を達成する材料への支持構成要素122の接着は、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、2つの材料間の化学的親和性によって決定され、および/またはパッドを達成する材料の硬化および/または重合および/または固化の反応、支持構成要素122自体の近くで起こる反応から生じる。
【0043】
代替的なバージョンでは、パッド114への支持構成要素122の接着ステップは、支持構成要素122の内面122a上に適切な相溶化剤および/または補助剤および/または接着剤を塗布することによって補助されることが可能であろう。
【0044】
支持ベース150を支持構成要素122および/または支持構成要素122が取り付けられるパッド114の下面118に拘束するステップはまた、支持ベース150の上面に接着剤または粘着剤を塗布するステップを含み得る。
【0045】
支持ベース150をパッド114に拘束するステップは、例えば、本発明の成形ユニット10とは別個の、例えば圧縮プレス機によって実行されてもよい。
【0046】
代替的なバージョンによれば、支持ベース150は、適切な係合手段によって雄型構成要素(添付の図には示されていない)に拘束されることができる。成形ユニット10において、雄型構成要素は、第1の構成要素12の代替である。実際に、一旦パッド114が製造され、(必要であれば)外部カバー120の余剰部分120aをトリミングした後に、雄型構成要素は、第2の構成要素14に取り外し可能に結合され、支持ベース150をパッド114の下面118および支持構成要素122に当接させることができる。
【0047】
このようにして、支持ベース150とパッド114との拘束および/または結合は、この雄型構成要素の使用によって、したがって実質的に単一の成形ユニット10によって行うことができる。
【0048】
本方法の結果として、支持構成要素122は、パッド114の下面118および/または環状領域124と面一である。したがって、薄い厚さを有して製造されているにもかかわらず、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、支持構成要素122は、パッド材料に対して突出せず、パッド材料は、例えば環状領域124に位置決めされる。
【0049】
したがって、支持構成要素122は、実際にはパッド114内で決定される内部領域123によって形成される、一種の対応するインプリントまたは陥凹領域(その寸法は支持構成要素122の寸法およびその厚さに対応する)に配置される。
【0050】
このようにして、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、支持構成要素122および環状領域124によって形成されたパッド114の下面118は、一旦実現されると、実質的に不連続または段差がない。
【0051】
したがって、支持構成要素122は、パッド114を形成する材料にある程度埋め込まれ、および/または挿入される。これは、少なくとも支持構成要素122の内面122a、パッド114と接触するように意図されたもの、および支持構成要素122の厚さが囲まれ、パッド114の材料と接触することを意味する。逆に、パッドを製造するステップの後に見ることができ且つ使用時に支持ベース150に拘束および/または接着されるように適合された支持構成要素122の外面122bは、パッド114および/または環状領域124を構成する材料に対して凹んでいないかまたは突出しておらず、実質的に平面状および/または面一である。
【0052】
したがって、外面122bは、パッド114を構成する硬化および/または重合および/または固化した材料によって少なくとも部分的に覆われていない。
【0053】
これはまた、支持構成要素122の外面122bがパンチ要素18の成形領域18aと接触する使用時のものであることを考慮すると明らかである。したがって、このようにして、支持構成要素122を所定の位置に保持する手段は、パッド114を構成する材料の外面122bと成形領域18aとの間の通過を許容しない。
【0054】
本方法はまた、この環状領域124の材料を研磨するステップを含んでもよく、その結果、環状表面は、粗面および/または皺付きになり、および/または粗面および/または皺付きパターンを有する。
【0055】
実際に、述べたように、パッド114を構成する材料は、硬化および/または重合および/または固化後に少なくとも表面的に圧縮されることが可能である。この研磨ステップは、支持ベース150のその後の拘束に必要な接着剤または粘着剤の環状領域124の表面の吸収性を高めることができる。研磨ステップは、少なくとも本発明の1つのバージョンでは、接着ステップを容易にするために、パッド114を構成する材料の化学結合を開き得て、および/またはその領域を機械的に粗面化および/または皺化し得る。
【0056】
研磨ステップは、上記環状領域124の表面層のミリングおよび/または研磨および/または掻き取りおよび/または除去および/または機械的エッチングによって実行されてもよい。
【0057】
本発明の1つのバージョンにかかる方法は、そのステップのうちの少なくとも1つおよび/または接着剤もしくは粘着剤を研磨および/または塗布するステップおよび/またはトリミングのうちの少なくとも1つが、ロボット、例えば擬人化によって自動化および/または実行されることを提供することができる。
【0058】
これは、支持構成要素122の存在によって付与される別の利点である:その寸法安定性および一貫性は、一旦製造され、支持構成要素122がその下面118に取り付けられた状態のパッド114がテンプレートまたは特別なツール上に位置決めされることを可能にする。このようにして、方法のステップおよび/または外部カバー120をトリミングするステップおよび/またはパッド114を準備するステップ、および/または研磨するステップ(
図9に示すように)および/または接着剤または粘着剤を塗布するステップ(
図10に示すように)は、手動ではなく、例えばロボット、例えば擬人化によって自動的に実行される。
【0059】
テンプレートまたは適切なツールは、例えば、パッド114および/またはその上面116の形状に負に対応する形状を有し、および/または、万力および/またはアンダーカットを備える。
【0060】
最後に、パッド114を支持ベース150に拘束または接着するステップは、上記要素またはそれらの一方のみをオーブン、例えば対流に配置することによって実行されることができ、これは、上記要素またはそれらの一方のみの質量全体を例えば約50℃に対応する温度にする。続いて、例えば手動による結合、および2つの要素の互いへの押圧が行われる。このようにして、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、支持要素100は、さらなる仕上げおよび/または洗浄ステップを必要とせずに、マーケティングの準備が整う。
【0061】
支持構成要素122をパンチ要素18上に位置決めするステップは、パンチ要素18上に存在する保持手段を介して支持構成要素122を位置決めおよび/または固定するステップを含む。そのような保持手段は、以下にさらに規定されるように、収容リム22および/または保持手段30と、支持構成要素122自体の適切な座部および/または孔130とを備える。
【0062】
本発明のバージョンによれば、支持要素100は、その中央および/または長手方向領域に孔、好ましくは貫通孔を有することができる。孔は、円形または細長であり得る。これは、支持要素100が車両用のサドルである場合に特に有用であり、そのような孔は、より良好な換気を可能にし得て、または前立腺または軟組織点などの特定の点でユーザに圧力軽減を提供し得る。
【0063】
そのような孔が存在する場合、それはパッド114および支持構成要素122の両方に影響を及ぼすことができる。特に、後者では、支持構成要素自体の準備段階または成形段階中に、開口部が、例えば円形または細長い形状で製造される。パッド114および/または外部カバー120に関して、この孔は、場合によっては支持構成要素に設けられた開口部において、パッド自体を製造するステップの後であっても製造されることができる。この場合、本方法は、硬化および/または重合および/または固化のステップの後、または離間のステップの後、または抜き出しのステップの後に、場合によっては支持構成要素122に存在する対応する開口部に、外部カバー120および/またはパッド114の実質的に中央および/または長手方向部分にそのような孔を形成するステップを含むことができる。これは、例えば、圧力切断要素によって、または剪断または他の同様の方法によって実行されることができる。
【0064】
本発明のバージョンによれば、パッド114は、少なくとも1つのインサートを備えることができる。そのようなインサートは、例えば、ポリウレタン材料、および/またはパッドを構成する残りの材料に対して異なる密度を有する材料、および/またはパッドを構成する残りの材料に対して異なる化学的および/または物理的および/または機械的特性を有する材料、および/またはパッド114の残りを構成する材料と少なくとも1つの特性によって区別可能な材料から製造されることができる。1つのバージョンによれば、そのような少なくとも1つのインサートは、ポリウレタンゲルまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)から製造されてもよい。
【0065】
そのような少なくとも1つのインサートは、パッドの残りの部分とは異なる密度および/または機械的特性、例えば、改善された快適性、および/または改善されたクッション性、および/または増加した剛性および/または堅さを得ることが望ましい、パッドの少なくとも1つの領域に位置決めされ得る。
【0066】
したがって、本発明にかかる方法は、少なくとも1つのインサートを提供し、そのような少なくとも1つのインサートを外部カバー120および/または支持構成要素122の内側に近接して位置決めするステップを含み得る。
【0067】
少なくとも1つのインサートを供給するステップは、既に予め成形されたインサートを供給するステップ、またはそのようなインサートが配置される少なくとも1つの領域に適切な材料を注ぐステップのいずれかを含み得る。
【0068】
したがって、本発明にかかる方法によって得られた支持要素100は、場合によっては少なくとも1つのインサートを備えるパッド114と、支持構成要素122とを備える。
【0069】
少なくとも1つのインサートが予め成形されて設けられる場合、少なくとも1つのインサートは、例えば、支持構成要素122の内面122aに拘束されることができ、それにより、パッド114の実現後、その中に組み込まれる。そのような少なくとも1つのインサート、例えばEVAから製造されたインサートの存在は、そのようなインサートの固有の特性と、それが存在する場合、パッド114によって占められることができる体積が減少し、したがって同じ材料が実際には(より大きな体積に位置決めされることができる同じ材料と比較して)より高密度および/またはより膨張性および/またはより剛性が低いという事実の両方のために、材料を同時に強化することを可能にする。少なくとも1つのインサートは、例えば、支持構成要素122に接着されてもよい。
【0070】
インサートが注入されるとき、インサートは、パッド114を構成する材料の挿入前に、キャビティ16の特定の領域に注入されてもよい。この場合、例えば、少なくとも1つのインサートの材料の重合および/または硬化および/または固化を少なくとも部分的に可能にするために、特定の期間が経過することが許容されることができ、その結果、パッドを構成する材料は、少なくとも1つのインサートに指定された領域に侵入しない、および/または少なくとも1つのインサートと混合しない。
【0071】
支持構成要素122は、パッド114の形状に実質的に対応するが、それよりも僅かに小さい形状を有する。
支持要素100が自転車用サドルなどの車両用サドルである場合、パッド114および支持構成要素122の両方は、使用時には前方または前部の実質的に細長い形態の第1の部分と、使用時には後方の実質的に拡大された形態の第2の部分とを有する。パッド114および/または支持構成要素122の全体的な形状が丸みを帯びた縁を有する実質的に三角形であるため、第1の部分は、第2の部分に接続されている。
【0072】
本発明の少なくとも1つのバージョンによれば、第1の部分を第2の部分に接続する側面または側部は、ある種の凹部(外側および側面に面するキャビティを有する)を提示するように、少なくとも僅かに輪郭付けられている。そのような成形は、例えば、ユーザによるペダリングを容易にし得る。
【0073】
支持構成要素122は、複合材料、例えば、市販の材料Texonなどのラテックス含浸セルロース凝集体、および/または合成材料および/またはプラスチックおよび/または熱可塑性材料、例えば、ポリエステルおよびビスコースを含むまたはそれからなる材料、および/または熱成形材料、および/または硬質ポリウレタンもしくは軟質ポリウレタンなどから製造されることができる。
【0074】
支持構成要素122は、パッド114の硬化および/または重合および/または固化した材料に少なくとも部分的に挿入および/または埋め込まれる。これは、その外面122bを除く。
本発明の1つのバージョンでは、支持構成要素122は、布地またはメッシュなどの材料から製造されない。布地またはメッシュは、一般に、本発明の支持構成要素122によって所望される必要な剛性を提供しない。さらに、布地またはメッシュ(少なくとも従来のもの)は、パッドの寸法を維持するのに役立たず、外部カバーをトリミングするための「ガイド」を提供せず、パッド材料自体の寸法収縮を防止しない。
支持構成要素122は、数ミリメートル程度または約1mm以下の非常に細い厚さである。
【0075】
支持構成要素122は、パッド114に特定の「剛性」を提供する。例えば、支持構成要素は、500から3000MPaのヤング率剛性を有する。
支持構成要素122は、実際には、パッド114を構成する材料および/または外部カバー120を構成する材料よりも剛性である。
本発明の少なくとも1つのバージョンでは、支持構成要素122は、支持ベース150と同じ剛性を有するが、後者と比較して非常に薄い厚さを有する。
支持構成要素122は、本発明のバージョンでは、熱成形プロセスによって製造され得る。
支持構成要素122は、支持構成要素自体の形状と実質的に同じ形状を有する2つの主面を有する。これらの主面は、実際には、上述したように非常に薄い支持構成要素の厚さだけ互いに離間している。
【0076】
支持構成要素のより大きな面は、使用時にパッド144の材料に面し、および/またはそれによって拘束されるように適合された内面122aと、使用時に支持ベース150に面し、および/またはそれによって拘束されるように適合された外面122bである。
支持ベース150(例えば、
図5および
図8に見える)は、例えば、ポリアミドなどのプラスチックおよび/または合成材料、または金属もしくは複合材料から製造され得る。
内面122aおよび外面122bのうちの少なくとも一方、好ましくは外部使用時のもの122bは、少なくとも部分的に粗い、および/または多かれ少なかれ不規則であるかまたは調整された凹凸、波紋、溝および谷などを含む。このようにして、支持構成要素122は、この特定のパターンまたはテクスチャを有するその外面122bを通して、支持ベース150との結合に使用される接着剤または粘着剤をより容易に保持し、および/またはそのような接着剤または粘着剤によってより容易に含浸される。このようにして、例えば、支持ベース150を構成することになる支持構成要素と材料との間にプライマーを使用することを回避することが可能である。
【0077】
支持要素100は、本発明のバージョンでは、少なくとも1つの外部カバー120を備えることができる。そのような外部カバー120は、布地、皮革、模造皮革、圧縮および/または独立気泡または発泡ポリウレタン材料の層、高密度材料、PVCまたはポリ塩化ビニルなどの合成および/またはポリマー材料などのプラスチックまたは天然材料から製造され得る。
外部カバー120が存在する場合、外部カバー120のパッド114への接着を容易にするために、例えばポリウレタンおよび/またはその成分に基づくプライマーまたは相溶化剤の層が存在し、および/または適用され得る。そのような場合、この層は、内部使用時に、パッド114の上面116に面するおよび/または拘束されるように適合された外部カバー120の面120cに適用される。外部カバー120が存在する場合、パッド114の上面116は、外部カバー120によって覆われている、および/またはそれに拘束されているため、外部になく、または外部からもしくはユーザがアクセスできないことが明らかである。
【0078】
外部カバー120はまた、存在する場合、ユーザと接触するように、および/または外部から見えるように適合された外面120bを有する。
パッド114を構成する材料は、発泡体、セルフスキミング発泡体、ポリウレタン発泡体、例えば三次元プリンタによる印刷インサート、クッションおよび/または快適性インサートなどを含み得る。そのような材料は、本発明の少なくとも1つのバージョンにおいて膨張することができる。さらにまた、本発明の1つのバージョンでは、そのような材料は、成形ユニット10のキャビティ16に挿入される、注がれる、または注入されることができ、キャビティ16自体の内部で発泡、硬化および/または重合および/または固化するように適合される。
【0079】
したがって、分かるように、本発明はまた、本発明にかかる方法によって得ることができる人体用の支持要素に関し、支持要素100は、パッド114、支持構成要素122、および任意に支持ベース150を備え、パッド114は、支持構成要素122が接着される硬化および/または重合および/または固化した材料を含む。支持構成要素122は、使用時に、パッド114と支持ベース150とが存在する場合に、それらの間に配置されてもよい。
【0080】
この支持構成要素122は、パッド114に接着され、および/または支持ベース150に接着される。
パッド114を少なくとも部分的にまたは完全に覆う外部カバー120があってもよい。
【0081】
本発明の少なくとも1つのバージョンでは、支持構成要素122が取り付けられたパッド114は、半完成アセンブリを構成する。したがって、この場合、それは支持要素100の一部を構成する。使用可能なおよび/または完全な支持要素100を得るために、実際には、支持ベース150も存在することが有用である。しかしながら、上述したように、支持構成要素122の存在に起因して、成形されたパッド114の寸法安定性が維持され、その後、支持ベース150の後の適用のためにそのまま販売され、または保管されることができる。
【0082】
支持構成要素122の存在に起因して、パッド114と支持ベース150との間の結合作業は数秒かかるが、支持構成要素が存在しない場合、または支持構成要素122についてここに列挙されたもの以外の材料の適用によって、結合作業は数分かかる。さらにまた、支持構成要素122が存在しない場合、オペレータの能力は、支持ベースとの正しい拘束を決定付ける。逆に、この作業はまた、支持構成要素122が存在するときにオペレータにとって非常に容易である。
【0083】
支持構成要素122の利点は、外部カバー120の余剰部分120aのトリミング動作中の有効性に関しても測定される。実際に、利点は、オペレータがこの作業を実行するのを容易にする一貫したコンパクトな構成要素、すなわち支持構成要素122を有することにある。
【0084】
本発明はまた、成形ユニット10を目的とする。この成形ユニット10は、本発明にかかる方法および/または上述した支持要素の実現のために使用されるように適合されている。
外部カバー120が存在する場合、成形ユニット10は、真空手段および/または特別な保持プレート(例えば、
図1において20によって示される)を備えてもよい。保持プレート20は、外部カバーが存在するときにそれを製造するように適合された材料の層がキャビティ16に位置決めされるように、キャビティ16の上方に位置決めされる。外部カバー層のサイズは、キャビティ16に位置決めされると、それが周縁16cおよび/または余剰部分120aの第1の画定縁16e(例えば、
図7に見える)に対して重なり合うことができるように、キャビティのサイズよりも大きい。
【0085】
保持プレート20は、余剰部分120aを押圧して拘束することによって外部カバー120を所定の位置にロックし、次いで、真空手段が作動され、外部カバー120は、成形面16bの形状を想定して、成形面に接着する。
保持プレート20は、略環状の表面を有し、キャビティ16の開口部16aに対応する貫通開口部が設けられている。
【0086】
特に、外側カバーは、キャビティ16と接触するように適合され、使用時にパッド114の最外層を構成するように意図された外面120bと、パッド材料114と接触するように適合された内面120cとを有する。使用時の外部カバー120の内面120cは見えない。
しかしながら、外部カバー120が存在しない場合、パッド114を構成する材料は、独立して、成形面16bと接触する(パッド114の残りの部分を構成する材料と比較して)よりコンパクトなフィルムおよび/またはより閉じたおよび/またはより膨張していないセルを形成することができる。
【0087】
有利には、上述したように、パンチ要素18は、支持構成要素122のための保持手段を備える。
例えばパンチ要素18の成形領域18aに配置されたそのような保持手段は、使用時に支持構成要素122および/または保持手段30を収容および/または保持するように適合された収容リム22を備え得る。
本発明の1つのバージョンでは、リム22は、パッドを構成する材料がリム自体を通過して支持構成要素122の外面122bに重なるのを防止することができる。
収容リム22は、パンチ要素18の外部輪郭18bおよび/または第2の画定縁18dに対して内部にある。実際に、外部輪郭18bは、第2の画定縁18dおよび/または収容リム22よりも大きいサイズを有する。本発明の1つのバージョンによれば、収容リム22は、外部輪郭18bから約1cmに位置する。したがって、収容リム22によって囲まれた領域は、成形領域18aに対応する第2の画定縁18dによって囲まれた領域よりも小さく、ひいては外部輪郭18bによって囲まれた領域よりも小さい。
したがって、収容リム22は、成形領域18aをリム22の内部領域23と、内部領域23を取り囲む環状領域24とに分割する。
【0088】
この収容リム22は、
図2に示すように、成形領域18aに対して突出している。
図示されていない別のバージョンでは、収容リム22は、成形領域18aと面一であり、成形領域18aに対して凹んだ内部領域23を囲むことができる。この内部領域の窪みの深さは、支持構成要素122の厚さに対応し得る。そのような場合、環状領域24もまた、リム22と面一になる。したがって、リム22は、内部領域と環状領域との間の深さの差によって決定される。
しかしながら、例えば
図2および
図3に見えるように、成形領域18aは、上述したように、パッド114の下面118に対応するように成形される。
したがって、内部領域23は、パッド114の下面118および/または内部領域123の大部分の形成を決定し、環状領域24は、パッド114の環状領域124の形成を決定する。
【0089】
したがって、環状領域24は、
図2および
図3に見られるように、リム22からパンチ要素18の第2の画定縁18dまで延在する。それは、
図2の図によれば、リム22から離れるように外向きに、例えば下向きおよび外向きに傾斜していてもよい。
この傾斜面は、パンチ要素18の内側または外側に向かって凸性を有する直線状または湾曲状とすることができる。
【0090】
上述したように、本発明の少なくとも1つのバージョンでは、パンチ要素18は、結合ピン(
図2に見える)などの支持構成要素122の適切な保持手段30を備えることができる。
【0091】
そのような保持手段30は、例えば、成形領域18aに拘束または接続された第1の端部と、ピン30aの断面よりも大きい断面を有する、第1の端部の反対側の第2の端部または自由端30bとを有するピン30aとして成形されることができる。
ペグ30aの断面は、円形または多角形であってもよい。同様に、自由端30bの断面は、円形または多角形であってもよい。
ペグ30aの高さは、支持構成要素122の厚さに対応するか、またはそれより僅かに大きくてもよい。
当然ながら、保持手段30は、本発明の保護範囲から逸脱することなく、目的に適した任意の他の形態を有することができる。
代替的なバージョンでは、支持構成要素がリム22によって排他的に定位置に保持され得るため、保持手段30が存在しなくてもよい。
本発明のさらなるバージョンによれば、保持手段30は存在することができるが、リム22は存在しない。
次いで、リム22および/または保持手段30の存在下または非存在下で、パンチ要素18上の所定の位置に支持構成要素122を保持するように適合された真空を形成するための手段が存在することができる。
保持手段30が存在する場合、支持構成要素122は、保持手段自体の通過を可能にすると同時に支持構成要素122をパンチ要素18上に保持するように適合された円形または多角形の断面を有する特別な座部または特別な貫通孔130(例えば、
図4および
図6に見ることができる)を有する。
【0092】
本発明の1つのバージョンでは、保持手段30は、成形領域18aに、またはむしろ内部領域23に、場合によっては環状領域24の近傍に位置決めされる。
支持ベース150において、支持要素100が車両、特に例えば自転車用サドルである場合、当該分野において公知のタイプのフォーク152が自転車または車両フレームに接続されることができる。
【0093】
本発明の1つのバージョンでは、成形ユニット10および/または少なくとも第1の構成要素12は、アルミニウムまたは他の適切な金属材料から製造される。
第1の構成要素12および/または第2の構成要素14は、パンチ要素18がそこから持ち上げられる、および/またはキャビティ16がそこにそれぞれ窪む主プレートを備える。
成形ユニット10の閉鎖動作位置において、第1の構成要素12および第2の構成要素14はまた、それぞれの主プレートと接触してもよい。
したがって、パンチ要素18を有するか、またはむしろその成形領域18aを有するキャビティ16の密封状態(必要に応じて、特別なガスケットを用いて)が生成される。
1つの変形例または実施形態について定義された特徴は、特に明記しない限り、他の変形例または実施形態についても存在し得る。
本発明の変更および変形は、特許請求の範囲によって定義される保護の範囲内で可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両サドル、自転車もしくはオートバイサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素などの人体用の支持要素を製造するための方法であって、
-前記支持要素(100)のパッド(114)を製造するのに適した材料を提供するステップと、
-使用時に前記支持要素の支持ベース(150)に拘束されるのに適した
外面(122b)を備える支持構成要素(122)を提供するステップと、
-前記支持構成要素(122)を成形ユニット(10)の第1の構成要素(12)のパンチ要素(18)に配置するステップと、
-前記成形ユニット(10)の第2の構成要素(14)のキャビティ(16)に前記材料を挿入するおよび/または注ぐおよび/または注入するステップと、
-前記パンチ要素(18)によって前記キャビティ(16)を閉鎖し、前記第1の構成要素(12)を前記第2の構成要素(14)に近付け、またはその逆にし、前記支持構成要素(122)を前記キャビティ(16)に向け、前記成形ユニット(10)に対して閉鎖動作構成を決定するステップと、
-前記材料を硬化および/または重合および/または固化させ、パッド(114)を形成する硬化および/または重合および/または固化した材料を取得し、結果として前記パッド(114)への前記支持構成要素(122)の接着をもたらすステップであって、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料に少なくとも部分的に挿入および/または埋め込まれ、その結果、前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料によって少なくとも部分的に覆われない、ステップと、
-前記第1の構成要素(12)を前記第2の構成要素(14)から離すように、またはその逆に移動させ、前記成形ユニット(10)の開放動作構成を決定するステップと、
-前記成形ユニット(10)から前記パッド(114)を抜き出すステップと、を含む、方法。
【請求項2】
-外部カバー(120)を提供することと、
-前記外部カバーを前記キャビティ(16)に配置し、前記外部カバー(120)を所定の位置にロックするステップと、
-前記挿入するおよび/または注ぐおよび/または注入するステップの前に、前記外部カバー(120)の材料が前記キャビティ(16)の成形面(16b)に接着するように真空手段を作動させるステップと、
-前記外部カバー(120)の余剰部分(120a)をトリミングし、トリミングされた前記外部カバー(120)を取得するステップであって、前記トリミングステップが前記硬化および/または重合および/または固化するステップに続く、または前記離すように移動するステップまたは前記抜き出すステップに続く、ステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)および/または前記支持構成要素(122)が接着される前記パッド(114)の下面(118)において前記支持ベース(150)を拘束するステップを含み、前記拘束するステップが、前記パッド(114)の下面(118)および前記外面(122b)に接着剤または粘着剤を塗布するステップと、前記下面(118)および前記外面(122b)に前記支持ベース(150)を接着するかまたはまたはその逆のステップと、を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記硬化および/または重合および/または固化する前記ステップが、前記パッド(114)の前記下面(118)において、前記支持構成要素(122)が前記硬化および/または重合および/または固化した材料に接着される内部領域(123)と、前記内部領域(123)を取り囲み、前記硬化および/または重合および/または固化した材料を含む環状領域(124)とを取得するステップを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記環状領域(124)の表面を粗面および/または皺付きにするように研磨するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
接着剤または粘着剤および/またはトリムを研磨および/または塗布する前記ステップのうちの少なくとも1つおよび/または少なくとも前記ステップが、自動化され、および/またはロボット、例えば擬人化によって実行される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記支持構成要素(122)を配置する前記ステップが、例えば、使用時に前記支持構成要素(122)を収容および/または維持するのに適した収容リム(22)、および/または保持手段(30)と、前記支持構成要素(122)に存在する適切な座部および/または孔(130)とを備える、前記支持構成要素(122)のための保持手段(30)を介して前記パンチ要素(18)上に前記支持構成要素(122)を位置決めおよび/または固定するステップを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記支持構成要素(122)に存在する対応する開口部に、前記硬化および/または重合および/または固化する前記ステップの後に、前記離すように移動するステップの後、または前記抜き出すステップの後のいずれかに、前記外部カバー(120)および/または前記パッド(114)の実質的に中央および/または長手方向の部分に孔を形成するステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのインサートを提供し、前記少なくとも1つのインサートを備える前記パッド(114)を得るために、前記少なくとも1つのインサートを前記外部カバー(120)および/または前記支持構成要素(122)の近くに配置するステップを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記支持要素(100)が、パッド(114)を備える、車両のサドル、自転車もしくはオートバイ用のサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素、またはその一部であり、前記パッド(114)が、硬化および/または重合および/または固化した材料を備え、前記パッド(114)に接着された支持構成要素(122)を備え、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料に少なくとも部分的に挿入および/または埋め込まれ、前記支持要素の支持ベース(150)に拘束されるのに使用に適した外面(122b)を備える、ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項以上に記載の方法によって得られる人体用の支持要素。
【請求項11】
前記支持ベース(150)を備え、前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)と前記支持ベース(150)との間に配置され、および/または前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)に接着され、前記支持ベース(150)に接着および/または拘束される、請求項10に記載の支持要素。
【請求項12】
例えば、布地、皮革、模造皮革、圧縮および/または独立気泡または膨張ポリウレタン材料の層、高密度材料、PVCまたはポリ塩化ビニルなどの合成および/またはポリマー材料などのプラスチックまたは天然材料を含む外部カバー(120)を備え、前記外部カバー(120)が前記パッド(114)を少なくとも部分的または完全に覆い、および/または前記外部カバー(120)がトリミングされる、請求項10または11に記載の支持要素。
【請求項13】
前記パッド(114)が、トリム縁(114a)を備え、前記トリム縁(114a)が、前記支持ベース(150)および/またはその外周輪郭(150a)に対して内側に配置される、請求項10から12のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項14】
前記パッド(114)が、使用時に前記支持構成要素(120)および前記支持ベース(150)に接着されるのに適した下面(118)を有する、請求項10から13のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項15】
前記パッド(114)が、下面(118)を有し、前記下面(118)が、前記支持構成要素(122)が前記硬化および/または重合および/または固化した材料に接着される内部領域(123)と、前記内部領域(123)を取り囲み、使用時に前記支持ベース(150)に接着されるように適合された前記硬化および/または重合および/または固化した材料を含む環状領域(124)とを備え、および/または前記支持構成要素(122)の前記外面(122b)が、前記環状領域(124)と実質的に同一平面および/または面一である、請求項10から14のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項16】
前記環状領域(124)が、粗面および/または皺付きの表面パターンを有する、請求項15に記載の支持要素。
【請求項17】
前記支持構成要素(122)が、複合材料、例えばラテックスを含浸させたセルロース凝集体、例えばTexonと呼ばれる材料、および/または合成材料および/またはプラスチック材料、例えばポリエステルおよびビスコースを含むもしくはからなる材料、および/または熱成形材料、および/または硬質ポリウレタンもしくは軟質ポリウレタンなどを含み、および/または前記支持構成要素(122)が、前記パッド(114)の前記硬化および/または重合および/または固化した材料よりも高い剛性を有し、および/または前記支持構成要素(122)が、500~3000MPaの範囲に含まれるヤング率を有する剛性を有する、請求項10から16のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項18】
前記パッド(114)および/または前記硬化および/または重合および/または固化した材料が、発泡体、セルフスキニングフォーム、ポリウレタンフォーム、例えば三次元プリンタによる成形インサート、クッションおよび/または快適性インサートなどを備える、請求項10から17のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項19】
前記パッド(114)が前記少なくとも1つのインサートを備えるように、前記外部カバー(120)および/または前記支持構成要素(122)に対して内部に配置された少なくとも1つのインサートを備える、請求項10から18のいずれか一項に記載の支持要素。
【請求項20】
請求項10から19のいずれか一項に記載の、パッド(114)と、支持構成要素(122)と、任意に支持ベース(150)とを備える、人体用の支持要素、例えば車両サドル、自転車もしくはオートバイサドル、解剖学的椅子用の背もたれもしくは座部もしくは肘掛け、または同様の支持要素、またはその一部を製造するための成形ユニットであって、前記成形ユニット(10)が、
パンチ要素(18)を備える第1の構成要素(12)と、
キャビティ(16)を備える第2の構成要素(14)であって、前記キャビティ(16)が、前記パッド(114)および/またはその外面(116)の形状に実質的に対応する形状を有し、前記パッド(114)を形成するのに適した硬化性および/または重合性および/または固化性材料を収容および/または充填することができる成形面(16b)を有する、第2の構成要素と、を備え、
前記パンチ要素(18)が、使用時に前記第2の構成要素(14)および/または前記キャビティ(16)に接近することができ、またはその逆も可能であり、前記成形ユニット(10)のために閉鎖動作構成を決定し、
前記パンチ要素(18)が、前記支持構成要素(122)のための保持手段を有し、前記支持構成要素(122)のための前記保持手段が、使用時に前記支持構成要素(122)を収容および/または保持するように適合された収容リム(22)、および/または結合ピンとして成形された保持手段(30)、および/または前記支持構成要素(122)を前記パンチ要素(18)上の所定の位置に保持するように適合された真空を形成するための手段を備える、ことを特徴とする、成形ユニット。
【請求項21】
前記キャビティ(16)が、開口部(16a)と、前記開口部(16a)を画定する周縁(16c)とを有し、前記成形ユニット(10)が前記閉鎖動作構成にあるとき、前記開口部(16a)および/または前記周縁(16c)が前記パンチ要素(18)と接触し、それにより、前記キャビティ(16)が前記パンチ要素(18)によって閉鎖される、請求項20に記載の成形ユニット。
【請求項22】
前記パンチ要素(18)が、前記第1の構成要素(12)から隆起し、および/または前記パッド(114)の下面(118)に実質的に対応する成形領域(18a)と、前記外部輪郭(18b)が前記キャビティ(16)の前記周縁(16c)に当接する外部輪郭(18b)とを備える、請求項20または21に記載の成形ユニット。
【請求項23】
前記キャビティ(16)の上方に配置され、前記パッド(114)の少なくとも一部を外部から覆うように適合された外部カバー(120)を使用時に所定の位置に保持するための、および/または例えば前記外部カバー(120)の余剰部分(120a)を保持するための真空手段および/または保持プレート(20)を備え、および/または前記保持プレート(20)が、実質的に環状の表面を有し、前記キャビティ(16)の開口部(16a)に対応する開口部が設けられている、請求項20から22のいずれか一項に記載の成形ユニット。
【請求項24】
前記キャビティ(16)の前記成形面(16b)が、第1の画定縁(16e)によって規定および/または画定され、前記パンチ要素(18)の前記成形領域(18a)が、第2の画定縁(18d)によって規定および/または画定され、および/または前記成形ユニット(10)の前記閉鎖動作構成において、前記第1の画定縁(6e)および前記第2の画定縁(18d)が互いに当接している、請求項20から
23いずれか一項以上に記載の成形ユニット。
【請求項25】
前記収容リム(22)が、前記パンチ要素(18)の前記外部輪郭(18b)および/または前記第2の画定縁(18d)に対して内部にあり、および/または前記収容リム(22)が、前記成形面(18a)の内部領域(23)を包み、および/または前記収容リム(22)と前記第2の画定縁(18d)との間に前記成形面(18a)の環状領域(24)が囲まれる、請求項22から
24のいずれか一項以上に記載の成形ユニット。
【国際調査報告】