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特表2024-525282心臓ポンプ制御装置データベースと病院との間のインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】心臓ポンプ制御装置データベースと病院との間のインターフェース
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/60 20180101AFI20240705BHJP
【FI】
G16H40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572696
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 US2022035277
(87)【国際公開番号】W WO2023278413
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/216,931
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510121444
【氏名又は名称】アビオメド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】バルドー,ドーン
(72)【発明者】
【氏名】エル カタージ,アハマド
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA22
(57)【要約】
電子インターフェースは、データを心臓ポンプ制御装置データベースからEMRシステムに自動的に転送することを容易にし、それにより、介護者が心臓ポンプ動作データを心臓ポンプ制御装置画面からEMRシステムに手動で転記する必要性を低減又は排除する。いくつかの実施形態は、動作データを記録するために患者を周期的に訪問する必要性を低減又は排除する。代わりに、インターフェースは、プログラムされると、動作データをEMRシステムに自動的に周期的に送信することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間相関したデータのための心臓ポンプデータ同期装置であって、前記同期装置が、
患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された心臓ポンプ識別子であって、前記心臓ポンプ識別子が、(a)心臓ポンプ、又は(b)埋め込み型心臓ポンプを有する患者のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示するように構成された第1のユーザインターフェースを含む、心臓ポンプ識別子と、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作し、かつ広域コンピュータネットワークを介して、前記EMRシステムとは別個であり、そうでなければ前記EMRシステムとの通信リンクを欠いているクラウドベースサーバと通信するように構成されたネットワークインターフェースであって、前記クラウドベースサーバが、複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、前記履歴動作データが、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含む、ネットワークインターフェースと、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されたデータ項目識別子であって、前記データ項目識別子が、時間と、前記複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトを前記ユーザに表示するように構成された第2のユーザインターフェースを含み、前記時間及び前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報が、前記ローカルに入力された識別子に関連付けられている、データ項目識別子と、
前記心臓ポンプ識別子と、前記ネットワークインターフェースと、前記データ項目識別子とに通信可能に結合された制御装置であって、前記制御装置が、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されており、前記制御装置が、前記ローカルに入力された識別子、前記時間、及び前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報の受信に応答して、前記ネットワークインターフェースを介して、前記ローカルに入力された識別子、前記時間、前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求を前記クラウドベースサーバに送信するように更に構成されている、制御装置と、
前記ネットワークインターフェースに通信可能に結合されており、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された監視装置であって、前記監視装置が、前記クラウドベースサーバから、前記ネットワークインターフェースを介して、前記要求に応答して前記クラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信するように構成されている、監視装置と、
前記監視装置に通信可能に結合されており、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された出力ポータルであって、前記クラウドベースサーバから受信した前記対応するデータを前記ユーザに表示するように構成されている、出力ポータルと、を備える、心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項2】
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されたデータ選択装置であって、前記データ選択装置が、前記ユーザに表示された前記対応するデータの少なくとも一部分を選択する指示のために第3のプロンプトを前記ユーザに表示するように構成された第3のユーザインターフェースを含む、データ選択装置と、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作し、かつ前記ユーザに表示された前記対応するデータの選択された前記少なくとも一部分を、患者識別子に関連付けて、構造化されたデータとして、前記EMRシステムに記憶するように構成されたEMRデータ更新装置と、を更に備える、請求項1に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項3】
前記監視装置が、前記クラウドベースサーバから、前記ネットワークインターフェースを介して、前記要求に応答して前記クラウドベースサーバによって伝達された前記データに対応する患者識別子を受信するように構成されており、
前記EMRデータ更新装置が、前記対応するデータの前記選択された少なくとも一部分を、前記監視装置によって受信された前記患者識別子に関連付けて、前記EMRシステムに記憶するように構成されている、請求項2に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項4】
前記ローカルに入力された識別子が、患者識別子を含み、
前記EMRデータ更新装置が、前記対応するデータの前記選択された少なくとも一部分を、前記ローカルに入力された識別子に関連付けて、前記EMRシステムに記憶するように構成されている、請求項2に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項5】
各埋め込み型心臓ポンプが、前記埋め込み型心臓ポンプの動作データが表示される表示画面を含むそれぞれの心臓ポンプ制御装置に機械的に結合されており、各心臓ポンプ制御装置が、前記表示画面のコンテンツを表すそれぞれのビデオストリームを前記クラウドベースサーバに送信するように構成されており、
前記クラウドベースサーバによって記憶された前記時間相関した履歴動作データが、前記クラウドベースサーバによって、それぞれの心臓ポンプ制御装置からのそれぞれのビデオストリームから少なくとも部分的に導出され、
前記クラウドベースサーバから前記監視装置によって受信された前記対応するデータが、非ビデオデータであり、
前記出力ポータルが、前記対応するデータからビデオストリームを少なくとも部分的に再作成し、それにより前記対応するデータを前記ユーザに表示するように構成されたビデオ信号合成装置を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項6】
前記ローカルに入力された識別子が、それぞれの埋め込み型心臓ポンプのシリアル番号を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項7】
前記ローカルに入力された識別子が、患者識別子を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項8】
心臓ポンプ識別子を表すバーコードを読み取り、かつ前記心臓ポンプ識別子を前記ローカルに入力された識別子として提供するように構成されたスキャナを更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項9】
前記スキャナが、前記心臓ポンプ識別子に無線通信可能に結合されている、請求項8に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項10】
心臓ポンプ識別子を表す印を読み取り、かつ前記心臓ポンプ識別子を前記ローカルに入力された識別子として提供するように構成されたカメラを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項11】
前記カメラが、前記心臓ポンプ識別子に無線通信可能に結合されている、請求項10に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項12】
前記ネットワークインターフェースが、前記クラウドベースサーバによって提供されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して前記クラウドベースサーバと通信するように構成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項13】
前記履歴動作データが、血液ポンプによって測定される血圧、血液ポンプモータ速度、血液ポンプモータ電流、血液ポンプによるヘパリン注入速度、又は血液ポンプパージ情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項14】
時間相関したデータのための心臓ポンプデータ同期装置であって、前記同期装置が、
患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された心臓ポンプ識別子であって、前記心臓ポンプ識別子が、(a)心臓ポンプ、又は(b)埋め込み型心臓ポンプを有する患者のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示するように構成されたユーザインターフェースを含む、心臓ポンプ識別子と、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作し、かつ広域コンピュータネットワークを介して、前記EMRシステムとは別個であり、そうでなければ前記EMRシステムとの通信リンクを欠いているクラウドベースサーバと通信するように構成されたネットワークインターフェースであって、前記クラウドベースサーバが、複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した動作データを記憶し、前記動作データが、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含む、ネットワークインターフェースと、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されたデータ項目識別子であって、前記データ項目識別子が、前記複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報についての第2のプロンプトを前記ユーザに表示するように構成されたユーザインターフェースを含み、前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報が、前記ローカルに入力された識別子に関連付けられている、データ項目識別子と、
前記心臓ポンプ識別子と、前記ネットワークインターフェースと、前記データ項目識別子とに通信可能に結合されており、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された制御装置であって、前記制御装置が、前記ローカルに入力された識別子及び前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報の受信に応答して、前記ネットワークインターフェースを介して、前記ローカルに入力された識別子、前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求を前記クラウドベースサーバに送信するように更に構成されている、制御装置と、
前記ネットワークインターフェースに通信可能に結合されており、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成された監視装置であって、前記監視装置が、前記クラウドベースサーバから、前記ネットワークインターフェースを介して、前記要求に応答して前記クラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信するように構成されている、監視装置と、
前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作し、かつ前記監視装置によって受信された前記対応するデータを、前記ローカルに入力された識別子に関連付けられた患者に関連付けて、構造化されたデータとして、前記EMRシステムに自動的に記憶するように構成されたEMRデータ更新装置と、を備える、心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項15】
前記複数のデータタイプが、血液ポンプによって測定される血圧、血液ポンプモータ速度、血液ポンプモータ電流、血液ポンプによるヘパリン注入速度、又は血液ポンプパージ情報のうちの少なくとも2つを含む、請求項14に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項16】
前記データ項目識別子の前記ユーザインターフェースが、前記少なくとも1つのデータタイプの前記識別情報に関連付けて、更新間隔を前記ユーザから入力するように更に構成されており、
前記制御装置が、前記更新間隔の受信に応答して、前記更新間隔で、前記クラウドベースサーバから、前記ネットワークインターフェースを介して、更新された対応するデータを自動的に要求するように更に構成されており、
前記EMRデータ更新装置が、前記監視装置によって受信された前記更新された対応するデータを、前記患者に関連付けて、構造化されたデータとして、前記EMRシステムに自動的に記憶するように更に構成されている、請求項14又は15に記載の心臓ポンプデータ同期装置。
【請求項17】
心臓ポンプデータ同期装置を制御するための方法であって、
前記心臓ポンプデータ同期装置が、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、出力ポータルと、を備え、それらの各々が、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されており、
前記ネットワークインターフェースが、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されており、前記クラウドベースサーバが、前記EMRシステムとは別個であり、そうでなければ前記EMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、前記履歴動作データが、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含み、
前記方法が、
前記心臓ポンプ識別子の第1のユーザインターフェースを用いて、(a)心臓ポンプ、又は(b)埋め込み型心臓ポンプを有する患者のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示することと、
前記データ項目識別子の第2のユーザインターフェースを用いて、時間と、前記複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトを前記ユーザに表示することであって、前記時間及び前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報が、前記ローカルに入力された識別子に関連付けられていることと、
前記制御装置を用いて、前記ネットワークインターフェースを介して、前記ローカルに入力された識別子、前記時間、前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求を前記クラウドベースサーバに送信することと、
前記監視装置を用いて、前記ネットワークインターフェースを介して、前記要求に応答して前記クラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信することと、
前記出力ポータルを用いて、前記対応するデータを前記ユーザに表示することと、を含む、方法。
【請求項18】
前記心臓ポンプデータ同期装置が、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されたEMRデータ更新装置を更に備え、
前記方法が、前記EMRデータ更新装置を用いて、前記ユーザに表示された前記対応するデータの少なくとも一部分を、前記ローカルに入力された識別子に関連付けて、構造化されたデータとして記憶することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
命令が記憶された非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1つ以上のプロセッサに心臓ポンプデータ同期装置を制御させ、
前記心臓ポンプデータ同期装置が、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、出力ポータルと、を備え、それらの各々が、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されており、
前記ネットワークインターフェースが、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されており、前記クラウドベースサーバが、前記EMRシステムとは別個であり、そうでなければ前記EMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、前記履歴動作データが、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含み、
前記心臓ポンプデータ同期装置を制御することが、
前記心臓ポンプ識別子の第1のユーザインターフェースを制御して、(a)心臓ポンプ、又は(b)埋め込み型心臓ポンプを有する患者のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示することと、
前記データ項目識別子の第2のユーザインターフェースを制御して、時間と、前記複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトを前記ユーザに表示することであって、前記時間及び前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報が、前記ローカルに入力された識別子に関連付けられていることと、
前記ネットワークインターフェースを介して、前記ローカルに入力された識別子、前記時間、前記少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求を前記クラウドベースサーバに送信することと、
前記出力ポータルを制御して、前記要求に応答して前記クラウドベースサーバによって伝達されており、前記ネットワークインターフェースを介して前記監視装置によって受信された対応するデータを表示することと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記心臓ポンプデータ同期装置が、前記EMRシステムに追加するため、及び前記EMRシステム内で動作するように構成されたEMRデータ更新装置を更に備え、
前記心臓ポンプデータ同期装置を制御することが、前記EMRデータ更新装置を制御して、前記ユーザに表示された前記対応するデータの少なくとも一部分を、前記ローカルに入力された識別子に関連付けて、構造化されたデータとして記憶することを更に含む、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年6月30日にUnited States Patent Officeに出願された米国特許仮出願第63/216,931号の利益及び優先権を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、異種医療システム間の電子インターフェースに関し、より具体的には、心臓ポンプ制御データベースと電子医療記録(electronic medical record、EMR)システムとの間の電子インターフェースであって、心臓ポンプ制御データベースからEMRシステムへのデータの転送を自動的に容易にする電子インターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
血管内血液ポンプは、患者の血液循環系、すなわち、静脈及び/又は動脈を通って、患者の心臓又は患者の循環系内の他の箇所の位置まで前進させることができるポンプである。例えば、血管内血液ポンプは、カテーテルを介して挿入され、心臓弁に及ぶように位置決めされてよい。血管内血液ポンプは、典型的に、カテーテルの端部に配設される。いったん定位置に置かれると、ポンプは、循環系を通して血液を圧送し、したがって、心臓発作後に心臓が回復することを可能にするように、患者の心臓に対する作業負荷を一時的に低減するために使用されてもよい。例示的な血管内血液ポンプは、Impella(登録商標)心臓ポンプの商品名でAbiomed,Inc.,Danvers,MAから入手可能である。
【0004】
各血管内血液ポンプは、典型的にそれぞれの外部心臓ポンプ制御装置に接続され、それぞれの外部心臓ポンプ制御装置は、モータ速度など心臓ポンプを制御し、心臓信号レベル、バッテリ温度、血流速度、及びプラミング(plumbing)完全性などの、血液ポンプに関する動作データを収集し、表示する。例示的な心臓ポンプ制御装置は、Automated Impella Controller(登録商標)という商品名でAbiomed,Inc.から入手可能である。制御装置は、動作データ値が所定の値又は範囲を超えたとき、例えば、漏れ又は吸引の喪失が検出された場合、アラームを発する。制御装置は、動作データ及び/又はアラームが表示される、人間ユーザインターフェースとしてのビデオ表示画面を含む。
【0005】
電子医療記録(EMR)システムは、典型的にはコンピュータ端末を介して、患者に関する情報を記憶し、その入力を容易にする。本質的に、EMRシステムは、紙の記録、チャート、臨床医のメモなどの電子的等価物である。EMRシステムは、典型的には、患者に関する一般的な情報、例えば、近親者、医師名、処方された薬物及び他の現在の処置、並びに血圧、脈拍数及び臨床検査などの診断検査の結果を含む病歴を記憶する。EMRデータは、この情報が個々の医師によって収集されるので、経時的に入力される。EMRシステム内の情報は、臨床医が患者の進行状況を確認し、患者の治療を計画する際に役立ち、時には不可欠である。
【0006】
血管内血液ポンプを有する患者は、典型的には、予断を許さない状態にあり、したがって、頻繁な監視を必要とする。なぜなら、患者の状態(例えば、脈拍、血圧など)は、非常に急速に、時には数分のうちに劇的に変化し得るからである。患者の状態の変化は、血液ポンプの動作パラメータの変更、薬剤の変更などを必要とする場合がある。臨床医は、患者のEMRに記憶された患者に関する情報に依存しているので、EMRは適時かつ頻繁に更新されるべきである。
【0007】
しかしながら、EMRを最新に保つことは、従来、労働集約的で不正確な手動プロセスを伴う。従来、患者のEMRを最新の状態に保つために、看護師又は技術者は、患者の病室を周期的に訪れ、心臓ポンプ制御装置の表示画面上に表示される動作データを紙に記録し、次いで、典型的にはナースステーションにあるコンピュータ端末に行き、収集された動作データをEMRシステムに入力する。
【0008】
しかしながら、看護師や技術者は、他の患者に対処するのにますます多忙になっている。したがって、動作データを記録するために頻繁に定期的に心臓ポンプ病室に戻ることは困難である。加えて、上述したように、心臓ポンプ患者は予断を許さない状態にあり、したがって休息を必要とする。病室への頻繁な訪問者は、病人の休息を妨げる。更に、表示画面からの動作データを手動で記録し、次いで収集された動作データをEMRシステムに手動で入力することは誤りを生じやすい。
【0009】
加えて、EMRシステムに手動で入力されたデータは、典型的には、構造化されていない(フリーテキスト)データとして記憶され、これは、他のシステムによって、場合によっては高度な自然言語プロセッサを含むシステムによってさえ、読み取ることができない。例えば、ある病院EMRシステム内の構造化されていない患者データは、患者が異なる病院に転院又はその後入院した場合、使用が制限される可能性が高い。
【0010】
一方、構造化されたデータは、規定されたデータモデル及び値セットに従い、例えば、所定の値又は値タイプ又は制御された語彙のみを入力又は選択するようにユーザを制約する。構造化されたデータの一部は、2つの部分、すなわち変数名と値とからなり、例えば「高さ:71」である。構造化されたデータは、複数の病院や複数の臨床医オフィスにまたがるデータベースなどの複数のシステムによって使用可能である。構造化されたデータをEMRシステムに手動で正確に入力することは、常に可能であるとは限らず、いずれの場合も、構造化されていないデータを入力するよりもはるかに困難である。
【0011】
にもかかわらず、患者の臨床医は、EMRシステム内の適時かつ完全な情報に依存して、患者を監視し、患者のケア処方の調整に関する決定を通知する。残念なことに、最先端技術では、臨床医が必要とする適時かつ正確な情報を有することが大いに妨げられる。したがって、先行技術によって提起される技術的問題は、心臓ポンプ患者及び心臓ポンプに関する情報を、いかにして適時に、理想的には自動的に収集し、かつ収集された情報を構造化されたデータとしてEMRに記憶するかである。
【発明の概要】
【0012】
本開示の一態様は、時間相関したデータのための心臓ポンプデータ同期装置に関する。心臓ポンプデータ同期装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、出力ポータルと、を含み得、それらの各々は、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する、電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている。心臓ポンプ識別子は、心臓ポンプ又は埋め込み型心臓ポンプを有する患者、のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示するように構成された第1のユーザインターフェースを含んでもよい。ネットワークインターフェースは、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されていてよく、クラウドベースサーバは、EMRシステムとは別個であり、そうでなければEMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、履歴動作データは、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含んでいる。データ項目識別子は、時間と、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトをユーザに表示するように構成された第2のユーザインターフェースを含んでもよく、時間と、少なくとも1つのデータタイプ識別情報とは、ローカルに入力された識別子に関連付けられている。制御装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子とに通信可能に結合されていてよく、ローカルに入力された識別子、時間及び少なくとも1つのデータタイプ識別情報の受信に応答して、ネットワークインターフェースを介して、ローカルに入力された識別子、時間、少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求をクラウドベースサーバに送信するように構成されていてよい。監視装置は、ネットワークインターフェースに通信可能に結合されており、クラウドベースサーバから、ネットワークインターフェースを介して、要求に応答してクラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信するように構成されていてよい。出力ポータルは、監視装置に通信可能に結合されていてよく、クラウドベースサーバから受信した対応するデータをユーザに表示するように構成されていてよい。
【0013】
いくつかの実装形態では、心臓ポンプデータ同期装置はまた、データ選択装置及びEMRデータ更新装置を含んでもよく、その両方は、EMRシステムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている。データ選択装置は、ユーザに表示された対応するデータの少なくとも一部分を選択する指示のために第3のプロンプトをユーザに表示するように構成された、第3のユーザインターフェースを含んでもよい。EMRデータ更新装置は、ユーザに表示された対応するデータの選択された少なくとも一部分を、患者識別子に関連付けて、構造化されたデータとして、EMRシステムに記憶するように構成されてもよい。いくつかの実装形態では、監視装置は、クラウドベースサーバから、ネットワークインターフェースを介して、要求に応答してクラウドベースサーバによって伝達されたデータに対応する患者識別子を受信するように構成されていてよく、EMRデータ更新装置は、対応するデータの選択された少なくとも一部分を、監視装置によって受信された患者識別子に関連付けて、EMRシステムに記憶するように構成されていてよい。いくつかの実装形態では、ローカルに入力された識別子は、患者識別子を含んでもよく、EMRデータ更新装置は、対応するデータの選択された少なくとも一部分を、ローカルに入力された識別子に関連付けて、EMRシステムに記憶するように構成されていてよい。
【0014】
いくつかの実装形態では、各埋め込み型心臓ポンプは、埋め込み型心臓ポンプの動作データが表示される表示画面を含むそれぞれの心臓ポンプ制御装置に機械的に結合されていてよく、各心臓ポンプ制御装置は、表示画面のコンテンツを表すそれぞれのビデオストリームをクラウドベースサーバに送信するように構成されていてよい。いくつかの実装形態では、クラウドベースサーバによって記憶された時間相関した履歴動作データは、クラウドベースサーバによって、それぞれの心臓ポンプ制御装置からのそれぞれのビデオストリームから少なくとも部分的に導出される。いくつかの実装形態では、クラウドベースサーバから監視装置によって受信された対応するデータは、非ビデオデータであってよい。いくつかの実装形態では、出力ポータルは、対応するデータからビデオストリームを少なくとも部分的に再作成し、それにより対応するデータをユーザに表示するように構成された、ビデオ信号合成装置を含む。
【0015】
いくつかの実装形態では、ローカルに入力された識別子は、それぞれの埋め込み型心臓ポンプのシリアル番号を含んでもよい。いくつかの実装形態では、ローカルに入力された識別子は、患者識別子を含んでもよい。いくつかの実装形態では、履歴動作データは、血液ポンプによって測定される血圧、血液ポンプモータ速度、血液ポンプモータ電流、血液ポンプによるヘパリン注入速度、又は血液ポンプパージ情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実装形態では、ネットワークインターフェースは、クラウドベースサーバによって提供されるアプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)を介してクラウドベースサーバと通信するように構成されてもよい。
【0016】
いくつかの実装形態では、心臓ポンプデータ同期装置はまた、心臓ポンプ識別子を表すバーコードを読み取り、心臓ポンプ識別子をローカルに入力された識別子として提供するように構成された、スキャナを含んでもよい。いくつかの実装形態では、スキャナは、心臓ポンプ識別子に無線通信可能に結合される。いくつかの実装形態では、心臓ポンプデータ同期装置はまた、心臓ポンプ識別子を表す印を読み取り、心臓ポンプ識別子をローカルに入力された識別子として提供するように構成された、カメラを含んでもよい。いくつかの実装形態では、カメラは、心臓ポンプ識別子にワイヤレス通信可能に結合される。
【0017】
本開示の別の態様は、時間相関したデータのための心臓ポンプデータ同期装置に関する。心臓ポンプデータ同期装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、電子医療記録(EMR)データ更新装置とを含み得、それらの各々は、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する、EMRシステムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている。心臓ポンプ識別子は、心臓ポンプ又は埋め込み型心臓ポンプを有する患者、のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示するように構成されたユーザインターフェースを含んでもよい。ネットワークインターフェースは、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されていてよく、クラウドベースサーバは、EMRシステムとは別個であり、そうでなければEMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、履歴動作データは、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含んでいる。データ項目識別子は、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報についての第2のプロンプトをユーザに表示するように構成されたユーザインターフェースを含んでもよく、少なくとも1つのデータタイプ識別情報は、ローカルに入力された識別子に関連付けられている。制御装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子とに通信可能に結合されていてよく、ローカルに入力された識別子、少なくとも1つのデータタイプ識別情報の受信に応答して、ネットワークインターフェースを介して、ローカルに入力された識別子、少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求をクラウドベースサーバに送信するように構成されていてよい。監視装置は、ネットワークインターフェースに通信可能に結合されており、クラウドベースサーバから、ネットワークインターフェースを介して、要求に応答してクラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信するように構成されていてよい。EMRデータ更新装置は、監視装置によって受信された対応するデータを、ローカルに入力された識別子に関連付けられた患者に関連付けて、構造化されたデータとして、EMRシステムに自動的に記憶するように構成されていてよい。
【0018】
いくつかの実装では、複数のデータタイプは、血液ポンプによって測定される血圧、血液ポンプモータ速度、血液ポンプモータ電流、血液ポンプによるヘパリン注入速度、又は血液ポンプパージ情報のうちの少なくとも2つを含んでもよい。いくつかの実装形態では、データ項目識別子のユーザインターフェースは、少なくとも1つのデータタイプの識別に関連付けて、更新間隔をユーザから入力するように更に構成されている。いくつかの実装形態では、制御装置は、更新間隔の受信に応答して、当該更新間隔で、クラウドベースサーバから、ネットワークインターフェースを介して、更新された対応するデータを自動的に要求するように更に構成されている。いくつかの実装形態では、EMRデータ更新装置は、監視装置によって受信された更新された対応するデータを、患者に関連付けて、構造化されたデータとして、EMRシステムに自動的に記憶するように更に構成されている。
【0019】
本開示の更に別の態様は、心臓ポンプデータ同期装置を制御するための方法に関する。心臓ポンプデータ同期装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、出力ポータルと、を含み得、それらの各々は、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する、電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている。ネットワークインターフェースは、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されていてよく、クラウドベースサーバは、EMRシステムとは別個であり、そうでなければEMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、履歴動作データは、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含んでいる。本方法は、心臓ポンプ識別子の第1のユーザインターフェースを用いて、心臓ポンプ又は埋め込み型心臓ポンプを有する患者のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示することと、データ項目識別子の第2のユーザインターフェースを用いて、時間と、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトをユーザに表示することであって、時間と、少なくとも1つのデータタイプ識別とが、ローカルに入力された識別子に関連付けられていることと、制御装置を用いて、ネットワークインターフェースを介して、ローカルに入力された識別子、時間、少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求をクラウドベースサーバに送信することと、監視装置を用いて、ネットワークインターフェースを介して、要求に応答してクラウドベースサーバによって伝達された対応するデータを受信することと、出力ポータルを用いて、対応するデータをユーザに表示することと、を含んでもよい。いくつかの実装形態では、心臓ポンプデータ同期装置はまた、EMRシステムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されたEMRデータ更新装置も含み、本方法は、EMRデータ更新装置を用いて、ユーザに表示された対応するデータの少なくとも一部分を、ローカルに入力された識別子に関連付けて、構造化されたデータとして記憶することも含む。
【0020】
本開示の更に別の態様は、命令が記憶された非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、1つ以上のプロセッサに心臓ポンプデータ同期装置を制御させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関する。心臓ポンプデータ同期装置は、心臓ポンプ識別子と、ネットワークインターフェースと、データ項目識別子と、制御装置と、監視装置と、出力ポータルと、を含み得、それらの各々は、患者識別子に従ってアクセス可能であり、複数の心臓ポンプ患者と複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する、電子医療記録(EMR)システムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている。ネットワークインターフェースは、広域コンピュータネットワークを介してクラウドベースサーバと通信するように構成されていてよく、クラウドベースサーバは、EMRシステムとは別個であり、そうでなければEMRシステムとの通信リンクを欠いており、かつ複数の埋め込み型心臓ポンプに関する時間相関した履歴動作データを記憶しており、履歴動作データは、埋め込み型心臓ポンプごとに複数のデータタイプを含んでいる。心臓ポンプデータ同期装置を制御することは、心臓ポンプ識別子の第1のユーザインターフェースを制御して、(a)心臓ポンプ又は(b)埋め込み型心臓ポンプを有する患者、のうちの少なくとも1つのローカルに入力された識別子についての第1のプロンプトをユーザに表示することと、データ項目識別子の第2のユーザインターフェースを制御して、時間と、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報とについての第2のプロンプトをユーザに表示することであって、時間と、少なくとも1つのデータタイプ識別情報とが、ローカルに入力された識別子に関連付けられている、制御することと、ネットワークインターフェースを介して、ローカルに入力された識別子、時間、少なくとも1つのデータタイプ識別情報、及びこれらに対応するデータの要求をクラウドベースサーバに送信することと、出力ポータルを制御して、要求に応答してクラウドベースサーバによって伝達されており、ネットワークインターフェースを介して監視装置によって受信された対応するデータを表示することと、を含んでもよい。いくつかの実装形態では、心臓ポンプデータ同期装置はまた、EMRシステムに追加され、EMRシステム内で動作するように構成されたEMRデータ更新装置も含み、心臓ポンプデータ同期装置を制御することは、EMRデータ更新装置を用いて、ユーザに表示された対応するデータの少なくとも一部分を、ローカルに入力された識別子に関連付けて、構造化されたデータとして記憶することも含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明は、図面と併せて、以下の、特定の実施形態の発明を実施するための形態を参照することによってより完全に理解されるであろう。
図1】先行技術による、心臓ポンプ制御装置の正面図である。
図2】先行技術による、図1のようなヒア(hear)ポンプ制御装置から動作データを収集し、データをデータストアに記憶し、データを監視局に提供するためのクラウドベースシステムの概略ブロック図である。
図3】先行技術による、図2の監視局によって提供される例示的な仮想表示である。
図4】本発明の一実施形態による、例示的な心臓ポンプデータ同期装置の概略ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のユーザインターフェースを図示する。
図6】本発明の別の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のユーザインターフェースを図示する。
図7】本発明の一実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置の心臓ポンプ識別子によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のネットワークインターフェースによって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図9】本発明の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のデータ項目識別子によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図10】本発明の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置の制御装置によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図11】本発明の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置の監視装置によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図12】本発明の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置の出力ポータルによって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図13】本発明の一実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のデータ選択装置によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
図14】本発明の実施形態による、図4の心臓ポンプデータ同期装置のEMRデータ更新装置によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態は、心臓ポンプ制御装置データベースとEMRシステムとの間の電子インターフェースを含む。各心臓ポンプ制御装置データベースは、コンピュータネットワーク接続を介して、場合により地理的に分散された複数の心臓ポンプ制御装置からの時間相関情報を自動的に記憶する。例えば、心臓ポンプ制御装置は、複数の提携していない病院間に分散されてもよい。
【0023】
心臓ポンプ制御装置データベースは、経時的に情報を記憶する。したがって、心臓ポンプ制御装置データベースは、各心臓ポンプ及びその関連付けられた制御装置に関する履歴情報及び現在の情報を記憶する。心臓ポンプ制御装置データベースは、典型的には、心臓ポンプ及びそれらのそれぞれの制御装置が常駐する病院若しくは他の臨床現場から遠隔にある。多くの場合、心臓ポンプ制御装置データベースは、心臓ポンプ製造業者によって操作され、心臓ポンプ製造業者の施設に設置される。
【0024】
本発明の実施形態は、データを心臓ポンプ制御装置データベースからEMRシステムに半手動又は自動で転送することを容易にし、それにより、看護師又は技術者が心臓ポンプ動作データを心臓ポンプ制御装置画面からEMRシステムに手動で転記する必要性を低減又は排除する。いくつかの実施形態は、動作データを記録するために患者を周期的に訪問する必要性を低減又は排除する。心臓ポンプ制御装置データベースは履歴情報を記憶しているので、インターフェースの一実施形態は、心臓ポンプ制御装置データベースから過去の情報を取得し、過去の情報をEMRシステムに半手動で転送することを容易にし、それにより、情報を記録するために各心臓ポンプ制御装置を適時に訪問する必要性を排除する。別の実施形態は、いったんプログラムされると、動作データを、自動的に周期的にフェッチし、心臓ポンプ制御装置データベースからEMRシステムに送信し、それにより、EMRシステムに情報を記録するために、各心臓ポンプ制御装置を周期的に訪問する必要性、又は過去のデータにアクセスする必要性さえ排除する。
【0025】
各実施形態は、いくつかの能力のうちの1つ以上を有するソフトウェアアプリケーションとして実装されてもよい。アプリケーションは、EMRシステム内で実行されてもよく、したがって、臨床医の作業場などの病室外のコンピュータ端末を介してアクセス可能であってもよく、それにより、情報を記録するために各病室を訪問し、その結果として患者を混乱させる必要がなくなる。アプリケーションは、心臓ポンプ制御装置データベースに遠隔でアクセスし、ユーザが選択した心臓ポンプに関する履歴データを表示することができる。
【0026】
一実施形態は、ウェブページを表示するビューアとして実装され、その場合、ウェブページは履歴データを表示する。ビューアは、心臓ポンプ制御装置データベースにアクセスし、そこからフェッチされた、ユーザが選択したデータを表示する。したがって、この実施形態では、ユーザは、正確な時間又は間隔で情報を収集するために心臓ポンプ制御装置を訪問する必要なしに、過去の必要な時間からのデータを検索し、ビューアによって表示されたデータを読み取り、次いでそのデータをEMRシステムに手動で入力することができる。
【0027】
別の実施形態は、本質的に、ユーザがデータを手動で入力することを必要とせずに、ユーザが、上記のようにビューアによって表示されたデータを、心臓ポンプ制御装置データベースのデータストアからEMRシステムに「コピーアンドペースト」することを可能にする。この実施形態は、ユーザがデータをコピーすることができる特定のフィールドを提供するので、各フィールドは、特定のデータ項目タイプに関連付けることができる。このように、この実施形態ではペーストされたデータに構造を課し、ペーストされたデータを構造化されたデータとしてEMRに記憶することができる。
【0028】
更に別の実施形態は、いったんプログラムされると、心臓ポンプ制御装置からのデータ及び/又は心臓ポンプ制御装置データベースに記憶された履歴情報を周期的に自動的にフェッチし、必要に応じてデータを再フォーマットし、データをEMRシステムに記憶する。再フォーマットには、データをEMRシステムに記憶する前に、リアルタイムデータ又は履歴データの光学式文字認識(optical character recognition、OCR)が含まれてもよい。この実施形態は、ペーストされたデータに構造を課し、データを構造化されたデータとしてEMRに記憶することができる。
【0029】
図1は、表示画面104上に表示される例示的な動作データ102を含む、例示的な心臓ポンプ制御装置100、この場合はAbiomed Automated Impella Controllerを図示する。図2に示されるように、患者200、202、及び204によって例示される心臓ポンプ患者を、職員206及び208によって例示される医療関係者によって、例えば有効性及び患者の安全性を確実にするなどのために遠隔的に監視することを容易にするために、制御装置210、212、及び214によって例示される心臓ポンプ制御装置は、コンピュータネットワーク216を介して、サーバ218によって例示される1つ以上の中央サーバに結合され得る。各サーバ218は、心臓ポンプの製造業者及び/若しくは心臓ポンプ制御装置210~214の製造業者において設置され得、かつ/又はそれによって操作され得る。
【0030】
心臓ポンプ制御装置210~214は、動作データ102(図1)を、ネットワーク216を介してサーバ218に送信し、サーバ218は、データを時間相関したデータストア220に記憶する。すなわち、各データは、データがキャプチャされたときを示す時間とともに記憶されるか、又はデータは、キャプチャの時間を計算することができるように記憶される。場合によっては、心臓ポンプ制御装置210~214が自発的にデータ102を送信する代わりに、又はそれに加えて、すなわち、サーバ218からの個々の要求に応答してではなく、サーバ218は、動作データ102を、ネットワーク216を介して心臓ポンプ制御装置210~214からフェッチする。いずれの場合も、データストア220は、心臓ポンプ制御装置210~214に関する履歴データと、少なくとも暗黙的に、心臓ポンプが埋め込まれた患者200~204に関する履歴データとを記憶する。
【0031】
表1は、サーバ218のデータストア220に記憶され得、したがって、本発明の実施形態によってアクセスされ得る例示的な情報102のタイプを列挙する。任意の特定のデータストア220は、必ずしも表1に列挙された全てのデータタイプを記憶する必要はなく、いくつかのデータストア220は、表1に列挙されていない追加のデータタイプを記憶してもよい。
【0032】
【表1】
【0033】
サーバ218は、監視局222及び224(図2)によって例示される監視局によって、ネットワーク216を介してアクセス可能である。各監視局222~244はパーソナルコンピュータ(personal computer、PC)であってもよい。任意選択のウェブサーバ226は、監視局222~224による中央サーバ218へのアクセスを容易にし得る。それにより、監視局222~224は、リアルタイムデータ及び/若しくは履歴動作データ並びに/又はアラームをデータストア220からフェッチし、医療関係者206~208が視認するために表示画面上に表示し得る。中央サーバ218は、データをデータストア220からフェッチすることを容易にするために、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)(図示せず)を含んでもよい。
【0034】
図3は、図2の監視局222~224によって提供される例示的な仮想表示300である。したがって、サーバ218は、医療関係者206~208が患者200~204を監視することができるクラウドベースシステム228(図2)を提供する。クラウドベースシステム228のいくつかの態様は、米国特許出願公開第2020/0098473号、並びに米国特許出願第16/370,951号、同第16/365,293号、同第16/360,270号、及び同第16/458,093号に記載されており、各々の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。好適なクラウドベースシステム228は、Impella Connect(登録商標)遠隔心臓ポンプ管理システムという商品名でAbiomed,Inc.から入手可能である。
【0035】
実施形態I
本発明の一実施形態は、データストア220(図2)に記憶されたデータの少なくとも1つのデータタイプ及び時間又は時間範囲の、人間のユーザによる識別を容易にする心臓ポンプデータ同期装置を提供する。この実施形態は、識別されたデータをデータストア220から取得し、このデータを出力ポータル上に表示する。看護師又は技術者(「ユーザ」)は、出力ポータル上に表示されたデータを観察し、EMRシステムに結合されたコンピュータ端末にデータを入力し得る。有利なことに、ユーザは、データを取得するために患者200~204を訪れる必要がない。例えば、出力ポータルは、ナースステーションに設置されたコンピュータ端末上で動作するように構成されてもよい。有利なことに、ユーザは、以前の期間のデータを取得し得る。したがって、ユーザは、必ずしも一定の又は適時な間隔で出力ポータルにアクセスする必要はない。代わりに、ユーザは、ユーザが他用で忙しくないときに出力ポータルにアクセスすることができ、それでもなおユーザは、所定の間隔又は時間でキャプチャされたデータにアクセスすることができる。
【0036】
図4は、本発明の一実施形態による、例示的な心臓ポンプデータ同期装置400の概略ブロック図である。心臓ポンプデータ同期装置400の1つ以上の部分は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されていてもよい。心臓ポンプデータ同期装置400は、データストア220(図2)に記憶された時間相関したデータへのユーザアクセスを提供し、ユーザがユーザ指定データ項目をEMRシステム402に入力することを容易にする。
【0037】
多くのEMRシステムは、アプリケーション(「アドオン」)をEMRシステムに統合することを容易にするために、文書化されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供するので、アドオンアプリケーションは、EMRシステム内で実行される。そのようなアドオンアプリケーションは、本明細書において、EMRシステムに追加するため、及びEMRシステム内で動作するように構成されている、と呼ばれる。同様に、多くのEMRシステムは、識別された患者に関して、EMR内のデータをフェッチ及び記憶するアドオンアプリケーションを容易にするためのAPIを提供する。いくつかのEMRシステムは、Consolidated CDA(C-CDA)、Health Level Seven International(HL7)、及びFast Healthcare Interoperability Resources(FHIR)などの1つ以上の周知の相互運用性規格に準拠するインターフェースを提供する。FHIRは、ヘルスケア情報を電子的に交換するための規格である。
【0038】
心臓ポンプ識別子404は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。EMRシステム402は、複数の心臓ポンプ患者200~204と、非心臓ポンプ患者230及び232(図2)によって例示される複数の非心臓ポンプ患者とに関する情報を記憶する。心臓ポンプ識別子404は、第1のユーザインターフェース406を含む。図5は、一実施形態による、第1のユーザインターフェース406を図示する。第1のユーザインターフェース406は、第1のプロンプト500をユーザに表示し、心臓ポンプ識別子又は患者識別子などのローカルに入力された識別子を入力フィールド502に入力するように構成されている。心臓ポンプ識別子には、例えば、心臓ポンプのモデル番号若しくは名前、シリアル番号、及び/又は製造業者名などが含まれてもよい。いくつかの実施形態では、ローカルに入力された識別子は、患者識別番号などの患者識別子であり、第1のプロンプト500は、適切に修正される。本明細書で使用する場合、「ローカルに入力される」とは、識別子が、第1のプロンプト500を表示する表示デバイスに近接したキーボード、タッチ画面などの入力デバイス上で、第1のユーザインターフェース406及び第1のプロンプト500を観察するユーザによって入力されることを意味する。
【0039】
図4に戻ると、ネットワークインターフェース408は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。ネットワークインターフェース408は、例えばネットワーク216(図2)などの広域コンピュータネットワークを介して、クラウドベースシステム228のサーバ218などのクラウドベースサーバと通信するように構成されている。典型的には、クラウドベースサーバ218は、EMRシステム402とは別個であり、さもなければ、EMRシステム402との通信リンクを欠いている。ネットワークインターフェース408は、クラウドベースサーバ218によって提供されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)409を介してクラウドベースサーバ218と通信し得る。
【0040】
図2に関して論じたように、クラウドベースサーバ218は、複数の埋め込み型心臓ポンプ210~214に関する時間相関した履歴動作データを記憶する。時間相関とは、データが収集された時間がデータに関連付けて記憶されるか、又は時間を計算することができることを意味する。その結果、ある時間又はある期間のデータをクラウドベースサーバ218内で選択することができる。
【0041】
履歴動作データは、埋め込み型心臓ポンプ210~214ごとに複数のデータタイプを含む。ポンプタイプ、血流量、最小血流量、最大血流量、ヘパリン流量、血圧及び病院名を含むデータタイプの例が図1及び図3に示されている。図1及び図3に示されていない他のデータタイプが使用されてもよい。そのようなデータの例は、表1に関して本明細書で論じられている。
【0042】
再び図4に戻ると、データ項目識別子410は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。データ項目識別子410は、第2のユーザインターフェース412を含む。図5は、一実施形態による、第2のユーザインターフェース412を図示する。第2のユーザインターフェース412は、第2のプロンプト503をユーザに表示するように構成されている。第2のユーザインターフェース412は、ローカルに入力された識別子502に関連付けて、クラウドベースサーバ218によって記憶されそこから利用可能な、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報504をユーザから入力するように更に構成されている。第2のユーザインターフェース412は、ユーザから時間506(例えば、開始日付/時間508及び終了日付/時間510によって指定される)を入力するように更に構成されている。ユーザが単一の日付/時間のみを入力又は選択した場合、時間506は単一の時点であるとみなされる。
【0043】
データタイプ504並びに開始時間及び終了時間508~510の態様は、図5の下向きの三角形によって示唆されるように、プルダウンリストを用いてユーザに求められ、ユーザによって入力され得る。プルダウンリストは、クラウドベースサーバ218から利用可能であるデータタイプに基づいてポピュレートされ得る。いくつかの実施形態では、データ項目識別子410は、クラウドベースサーバ218から要求され得るデータタイプのリストについてクラウドベースサーバ218に問い合わせる。テキストボックス、カレンダ、スライダ及び/又はスピナーなど、任意の他の好適なユーザインターフェースグラフィカル若しくはテキスト制御要素、又は要素の組み合わせが使用されてもよい。
【0044】
図5は、データタイプを選択するための1つのデータタイププロンプト503及び1つのプルダウンリスト504を図示する。第2のユーザインターフェース412の他の実施形態(図示せず)は、ユーザが複数のデータタイプを選択することを容易にするために、複数のプルダウンリスト、又は他の好適なユーザインターフェースグラフィカル若しくはテキスト制御要素、又はそれらの組み合わせを含む。代替として、第2のユーザインターフェース412は、単一のプルダウン504又は他のユーザインターフェース制御を使用して、「OK」ボタン(図示せず)をクリックすることなどによって、ユーザがデータタイプの入力を完了したことを示すまで、ユーザにデータタイプ入力を繰り返し求めてもよい。
【0045】
使用時、臨床医は、心臓ポンプ識別子の第1のユーザインターフェース406にアクセスする。臨床医は、第1のユーザインターフェース406において、心臓ポンプシリアル番号などの心臓ポンプ識別子、又は患者識別番号などの患者識別子を入力する。臨床医は、1つ以上のデータタイプ504及び時間506を入力又は選択する。これらの入力によって、臨床医は、どの心臓ポンプ若しくは患者が関心対象であるかを示す。これらの入力はまた、関心対象の心臓ポンプ若しくは患者200~204に接続された心臓ポンプ制御装置210~214から収集されたどのデータタイプが関心対象であるかも示す。これらの入力はまた、データが関心対象である単一の時点506又は時間期間506を指定する。これらの入力は、心臓ポンプデータ同期装置400に、サーバ218から関心対象のデータをフェッチするように指示する。
【0046】
制御装置414(図4)は、心臓ポンプ識別子404と、ネットワークインターフェース408と、データ項目識別子410とに結合されている。制御装置414は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。制御装置414は、ローカルに入力された識別子502、少なくとも1つのデータタイプ識別情報504及び時間506の受信に応答して、ローカルに入力された識別子502、少なくとも1つのデータタイプ識別情報504及び時間506、並びにローカルに入力された識別情報502(心臓ポンプ識別子又は患者識別子)、データタイプ識別情報504及び時間506に対応するデータの要求416を、ネットワークインターフェース408を介してクラウドベースサーバ218に送信するように更に構成されている。本明細書で使用する場合、「対応するデータ」又は「それに対応するデータ」は、ローカルに入力された識別子502によって識別される患者及び/又は心臓ポンプに関するデータを意味し、この場合、データは、データタイプ識別子504によって識別されるタイプのものであり、データは、時間506の全部又は一部分の間に収集されたものである。
【0047】
監視装置418は、ネットワークインターフェース406に結合されている。監視装置418は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。監視装置418は、要求416に応答してクラウドベースサーバ218によって伝達された対応するデータ420を、クラウドベースサーバ218から、ネットワークインターフェース408を介して受信するように構成されている。
【0048】
出力ポータル422は、監視装置418に結合されている。出力ポータル422は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。出力ポータル422は、対応するデータ420を、表示画面上などでユーザに表示するように構成されている。例えば、出力ポータル422は、ウェブページビューアとして実装されていてもよく、クラウドベースサーバ218は、要求されたデータ420を含むHTML形式のウェブページを提供するように構成されていてもよい。
【0049】
データ420がユーザに表示されると、ユーザは、従来のEMRユーザインターフェースを使用してEMRシステムにデータを手動で入力するか、又は他の目的のためにデータを使用することができる。しかしながら、上述したように、EMRシステムに手動で入力されたデータは、構造化されていないデータであることが多く、したがって、自動化されたシステムに対する価値は限られている。それにもかかわらず、この実施形態は、臨床医が過去の心臓ポンプデータをEMRシステムに入力することと、このデータを、患者を訪問することなく、したがって患者を妨げることなく入力することとを可能にする。
【0050】
図7は、心臓ポンプ識別子404によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。700において、心臓ポンプ識別子404は、第1のプロンプト500をユーザに表示する。702において、心臓ポンプ識別子404は、ローカルに入力された識別子502を入力する。上述したように、ローカルに入力された識別子502は、心臓ポンプ識別子、又は埋め込み型心臓ポンプを有する患者200~204の識別子であってもよい。
【0051】
図8は、ネットワークインターフェース408によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。800において、ネットワークインターフェース408は、広域コンピュータネットワーク216を介してクラウドベースサーバ218と通信する。
【0052】
図9は、データ項目識別子404によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。任意選択で、900において、データ項目識別子404は、クラウドベースサーバ218に利用可能なデータタイプのリストを問い合わせる。この情報は、第2のプロンプト503を生成するために使用され得る。902において、データ項目識別子404は、第2のプロンプト503をユーザに表示する。904において、データ項目識別子404は、時間506と、複数のデータタイプのうちの少なくとも1つのデータタイプの識別情報504とを入力する。第1及び第2のプロンプト500及び503は、同じ又はほぼ同じ時間に同じデバイス上に表示され、ユーザは、ローカルに入力された識別子502、時間506、及び少なくとも1つのデータタイプの識別情報504を同じデバイス上でほぼ同じ時間に入力するので、少なくとも1つのデータタイプの時間506と識別情報504とは、本明細書では、ローカルに入力された識別子502「に関連付けて」入力されると呼ばれる。
【0053】
図10は、制御装置414によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。1000において、制御装置414は、ローカルに入力された識別子502、少なくとも1つのデータタイプ識別情報504のデータ項目識別子410、及び時間506の受信を待機する。1002において、これらの項目の受信に応答して、制御装置414は、ローカルに入力された識別子502、少なくとも1つのデータタイプ識別情報504及び時間506を、クラウドベースサーバ218に送信する。1004において、制御装置414は、対応するデータの要求416をクラウドベースサーバ218に送信する。
【0054】
図11は、監視装置418によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。1100において、監視装置418は、要求416に応答してクラウドベースサーバ218によって伝達された対応するデータ420を受信する。監視装置418による追加の動作は、本明細書で記載される。
【0055】
図12は、出力ポータル422によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。1200において、出力ポータル422は、クラウドベースサーバ218から受信された対応するデータ420をユーザに表示する。
【0056】
実施形態II
別の実施形態では、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)により、ユーザが、表示されたデータを通してマウスカーソルをドラッグすることなどによって関心対象のデータをグラフィカルに識別することが可能となり、システムは、識別されたデータをデータストア220からフェッチし、次いで、選択されたデータをEMRシステム402に記憶する。本質的に、この実施形態により、ユーザがデータを手動で入力することを必要とせずに、ユーザがデータストア220からEMRシステム402にデータを「コピーアンドペースト」することが可能となる。いくつかの実施形態では、データは、構造化されたデータとしてEMRシステム402に記憶される。
【0057】
そのような実施形態では、心臓ポンプデータ同期装置400(図4)は、データ選択装置424を含む。データ選択装置424は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成されている。データ選択装置424は、第3のプロンプトをユーザに表示するように構成された第3のユーザインターフェース426を含む。データ選択装置424はまた、ユーザに表示された対応するデータの少なくとも一部分を識別する指示をユーザから入力するように構成されている。ユーザインターフェース504に関して論じたように、任意の好適なユーザインターフェースグラフィカル制御要素又は要素の組み合わせが使用されてもよい。
【0058】
図5は、データ選択装置424の第3のユーザインターフェース426及び第3のプロンプト512の実施形態を示す。この実施形態では、チェックボックス426、又は別の好適なグラフィカル要素若しくはテキスト要素により、ユーザは、データタイプ選択装置504を介して指示又は選択されたデータタイプを選択することができる。複数のデータタイプ選択装置504を有する実施形態は、データタイプ選択装置504の数に等しい数のチェックボックス426を有してもよい。
【0059】
図6は、第3のユーザインターフェース426の別の実施形態を図示する。この実施形態では、例えば、図5を参照して論じたように、ユーザが第2のユーザインターフェース412を使用してデータタイプを選択した後、データ選択装置424は、図6に示すように、第3のプロンプト512と、クラウドベースサーバ218によって返されたデータ、例えば、ラインごとに1つのデータタイプとを表示する。チェックボックス600及び602によって表されるチェックボックスにより、ユーザはデータ項目のうちの1つを選択することが可能となる。
【0060】
代替として、いくつかの実施形態では、データ選択装置424は、カーソル(図示せず)を表示し、ユーザは、表示されたデータ項目を通してカーソルをドラッグして、対応するデータの少なくとも一部分の識別情報を示す。データ選択装置424は、選択を強調するために、ドラッグスルーされたデータを異なる色で表示させることができる。
【0061】
心臓ポンプデータ同期装置400はまた、EMRデータ更新装置428(図4)を含んでもよい。EMRデータ更新装置428は、EMRシステム402に追加するため、及びEMRシステム402内で動作するように構成され得る。EMRデータ更新装置428は、ユーザに表示された又はユーザによって選択された対応するデータの少なくとも一部分を、EMRシステム402に記憶するように構成され得る。換言すれば、EMRデータ更新装置428は、ユーザによって選択されたデータをEMRシステム402に記憶するように構成され得る。
【0062】
クラウドベースサーバ218によって返されるデータ項目は各々、データストア220内の名前付きフィールドから供給されるので、表示されたデータタイプのいずれかがユーザによって選択される場合、フィールド名を使用して、EMRシステム内に記憶されているデータのタイプを識別することができる。すなわち、データは、構造化されたデータとしてEMRシステムに記憶されてもよい。
【0063】
いずれの場合も、ユーザによって選択されたデータは、患者識別子に関連付けてEMRシステムに記憶される。ローカルに入力された識別子502が患者識別子である場合、EMRデータ更新装置428は、ローカルに入力された識別子502をキーとして使用して、EMRシステム402内の患者の記録を指定してもよく、したがって、EMRデータ更新装置428によって記憶されたデータは、患者識別子に関連付けてEMRシステム402内に記憶される。
【0064】
EMRシステム402に記憶されたデータは、患者に相関付けられる。任意選択で、ユーザが患者識別子を入力するのを軽減するために、心臓ポンプ識別を使用して患者識別を推測してもよい。多くの場合、履歴データストア220内のデータは、モデル識別情報及びシリアル番号などの心臓ポンプ識別情報を含む。更に、履歴データストア220は、多くの場合、埋め込まれた心臓ポンプに関連付けて、患者名又は他の患者識別子を記憶する。したがって、心臓ポンプデータ同期装置400は、ローカルに入力された心臓ポンプ識別子502(図5)を使用して、その心臓ポンプに関連付けられた患者の識別情報を検索することができる。次いで、心臓ポンプデータ同期装置400は、推測された患者識別子を使用して、正しい患者に関連付けてEMRシステムにデータを記憶することができる。心臓ポンプをスキャン又は撮影することによって読み取られたものなど、自動的に推測された心臓ポンプ識別子を同様に使用してもよい。
【0065】
すなわち、ローカルに入力された識別子502が心臓ポンプ識別子である場合、クラウドベースサーバ218によって記憶されたデータは、各心臓ポンプ識別子に対する患者識別子を含んでもよい。この場合、クラウドベースサーバ218は、要求されたデータ項目とともに患者識別子を送信し、EMRデータ更新装置428は、クラウドベースサーバ218によって送信された患者識別子をキーとして使用して、EMRシステム402内の患者の記録を指定してもよく、したがって、EMRデータ更新装置428によって記憶されたデータは、患者識別子に関連付けてEMRシステム402内に記憶される。
【0066】
任意選択で、各埋め込み型心臓ポンプは、表示画面104(図1)を含むそれぞれの心臓ポンプ制御装置200~204に機械的に結合されてもよい。埋め込み型心臓ポンプの動作データ102は、表示画面104上に表示され得る。各心臓ポンプ制御装置200~204は、クラウドベースサーバ218に、表示画面104のコンテンツを表すそれぞれのビデオストリームを送信するように構成され得る。
【0067】
クラウドベースサーバ218によって記憶された時間相関した履歴動作データは、クラウドベースサーバ218によって、それぞれの心臓ポンプ制御装置200~204からのそれぞれのビデオストリームから少なくとも部分的に導出され得る。例えば、各ビデオストリームは、心臓ポンプ制御装置200~204の画面104のコンテンツを表し得る。クラウドベースサーバ218から監視装置418によって受信された対応するデータ420は、非ビデオデータであってもよい。例えば、対応するデータ420は、血圧などの対応するデータ420の項目を直接表す数を含むネットワークパケットの形態であってもよい。
【0068】
出力ポータル422は、対応するデータ420からビデオストリームを少なくとも部分的に再作成し、それにより対応するデータ420をユーザに表示するように構成されたビデオ信号合成装置430を含み得る。本質的に、ビデオ信号合成装置430は、心臓ポンプ制御装置200~204の表示画面104の少なくとも一部分の複製を作成する。この機構によって、ユーザは、病室に入ることなく、ほぼリアルタイムで心臓ポンプ制御装置200~204の表示画面102、又は表示画面102の少なくとも一部分を本質的に見ることができる。
【0069】
ローカルに入力された心臓ポンプ識別子502は、それぞれの埋め込み型心臓ポンプのシリアル番号を含み得る。心臓ポンプデータ同期装置400はまた、心臓ポンプ識別子を表すバーコードを読み取り、それによりローカルに入力された心臓ポンプ識別子502を提供するように構成されたスキャナ432を含み得る。クイックレスポンス(quick response、QR)コードを含むバーコードは、それが取り付けられている項目に関する情報を含む機械可読光学ラベルである。そのような実施形態では、ユーザは、心臓ポンプ識別子を手動で入力する必要がない。これらの識別子は長く及び/又は任意であることができるため、人間が手動で識別子を入力する必要性を排除することは、誤りの可能性を低減する。スキャナ432は、心臓ポンプ識別子404に無線で通信可能に結合されていてよい。
【0070】
心臓ポンプデータ同期装置400は、心臓ポンプ識別子を表す印を読み取り、それによりローカルに入力された心臓ポンプ識別子を提供するように構成されたカメラ434を含み得る。印は、テキスト又はバーコードであってもよい。カメラ434は、携帯電話のカメラであってもよい。光学式文字認識(OCR)ソフトウェアを使用して、カメラ434によって生成された画像を処理し、ローカルに入力された心臓ポンプ識別子を導出してもよい。カメラ434は、ローカルに入力された心臓ポンプ識別子を入力する人的ミスの可能性を低減することができる。カメラ434は、心臓ポンプ識別子404に無線で通信可能に結合されていてよい。
【0071】
ネットワークインターフェース408は、クラウドベースサーバ218によって提供されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介してクラウドベースサーバ218と通信するように構成され得る。Wikipediaに記載されているように、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)は、ソフトウェア構成要素又はシステムへのコンピューティングインターフェースであり、他の構成要素又はシステムがどのように当該ソフトウェア構成要素又はシステムを使用できるかを定義する。APIは、行うことができる呼び出し又は要求の種類、それらをどのように行うか、使用されるべきデータフォーマット、従うべき規約などを定義する。いくつかのAPIは文書化されなければならず、他のAPIは、サポートされる機能を決定するために「問い合わせ」され得るように設計される。他の構成要素/システムはAPIのみに依存するので、APIを提供するシステムは、システムのユーザに影響を及ぼすことなく、そのAPIの「背後にある」その内部詳細を(理想的には)変更することができる。
【0072】
図13は、データ選択装置424によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。1300において、データ選択装置424は、第3のプロンプト512をユーザに表示する。1302において、データ選択装置424は、ユーザに表示された対応するデータの少なくとも一部分を選択する指示426又は600を入力する。
【0073】
図14は、EMRデータ更新装置428によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。1400において、ローカルに入力された識別子502が患者識別子である場合、制御は1402に移り、ローカルに入力された識別子502/患者識別子は、EMRシステム402にインデックスを付けるためのキーとして使用される。任意選択で、ローカルに入力された識別子502が心臓ポンプ識別子である場合、制御は1404に移る。1404において、ローカルに入力された識別子502/ポンプ識別子は、クラウドベースサーバ218内の対応する患者識別子を検索するために使用される。例えば、EMRデータ更新装置428は、心臓ポンプ識別子をクラウドベースサーバ218に送信し、データストア220内の心臓ポンプ識別子に関連付けられた患者の識別情報を要求することができる。代替的に、監視装置418は、本明細書で論じられるように、要求に応答してクラウドベースサーバ218によって伝達されたデータに対応する患者識別子を、クラウドベースサーバ218から、ネットワークインターフェース408を介して受信するように構成される。
【0074】
1406において、EMRデータ更新装置428は、選択されたデータをEMRシステム402に記憶する。いくつかの実施形態では、1408に示すように、選択されたデータは、構造化されたデータとしてEMRシステム402に記憶される。いずれの場合も、選択されたデータは、1402又は1404で決定されるように、患者識別子と関連付けてEMRシステム402に記憶される。
【0075】
上述したように、図11は、監視装置418によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。任意選択で、1102において、監視装置418は、クラウドベースサーバ218から、要求416に応答してクラウドベースサーバ218によって伝達されたデータ420に対応する患者識別子を受信する。この患者識別子は、EMRシステム402へのキーとしてEMRデータ更新装置428によって使用されてもよい。
【0076】
上述したように、図12は、出力ポータル422によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。各埋め込み型心臓ポンプは、埋め込み型心臓ポンプの動作データが表示される表示画面を含む、それぞれの心臓ポンプ制御装置210~214に機械的に結合されている。各心臓ポンプ制御装置210~214は、クラウドベースサーバ218に、表示画面のコンテンツを表すそれぞれのビデオストリームを送信するように構成され得る。クラウドベースサーバ218によって記憶された時間相関した履歴動作データは、クラウドベースサーバ218によって、それぞれの心臓ポンプ制御装置210~214からのそれぞれのビデオストリームから少なくとも部分的に導出され得る。クラウドベースサーバ218から監視装置418によって受信された対応するデータ420は、非ビデオデータであってもよい。任意選択で、1202において、ビデオ信号合成装置430は、対応するデータ420からビデオストリームを少なくとも部分的に再作成し、それにより対応するデータ420をユーザに表示する。
【0077】
実施形態III
第3の実施形態は、プログラムされると、心臓ポンプ制御装置200~204及び/又は履歴データベース220からデータを周期的に自動的にフェッチし、必要に応じてデータを再フォーマットし、データをEMRシステム402に記憶する。再フォーマットには、データをEMRシステム402に記憶する前に、心臓ポンプ制御装置210~214からのリアルタイムデータ又はデータストア220からの履歴データの、光学式文字認識(OCR)が含まれてもよい。データは、構造化されたデータとしてEMRシステム402に記憶されてもよい。
【0078】
本明細書に記載される開始時間508及び終了時間510(図5)と同様のユーザインターフェースを使用して、システムが心臓ポンプ制御装置200~204又はデータストア220からデータを周期的に自動的にフェッチし、データをEMRシステム402に自動的に記憶する時間フレームをユーザに求め、ユーザから受け入れてもよい。同様のユーザインターフェースを使用して、データがフェッチされる頻度、又は連続するフェッチ間の期間を求め、受け入れてもよい。フェッチされ記憶されるデータタイプは、図4図5、及び図6を参照して本明細書に記載されるユーザインターフェース504及び426と同様のユーザインターフェースを用いて、求められ受け入れられてもよい。
【0079】
この実施形態は、本明細書で記載されるように、心臓ポンプ識別子404と、ネットワークインターフェース408と、データ項目識別子410と、制御装置414と、監視装置418と、EMRデータ更新装置428と、を含む。
【0080】
しかしながら、データ項目識別子410のユーザインターフェース412は、少なくとも1つのデータタイプの識別情報に関連付けて、更新間隔をユーザから入力するように更に構成される。図5は、更新間隔のユーザ入力を受信するための例示的なプロンプト及び入力フィールド514を示す。制御装置414は、更新間隔514の受信に応答して、この更新間隔で、クラウドベースサーバ218に、ネットワークインターフェースを介して、更新された対応するデータを自動的に要求するように更に構成される。EMRデータ更新装置428は、監視装置418によって受信された更新された対応するデータ420を、患者に関連付けて、構造化されたデータとして、EMRシステム402に自動的に記憶するように更に構成される。
【0081】
上述したように、図9は、データ項目識別子410によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。906において、データ項目識別子410は、更新間隔514を入力する。
【0082】
上述したように、図10は、制御装置414によって実施される動作を概略的に図示するフローチャートである。破線矢印1006は、監視装置418及びEMRデータ更新装置428などの他の構成要素によって実施される動作を表す。1008において、更新間隔が満了した後、制御は1004に戻り、制御装置414は、クラウドベースサーバ218に、ネットワークインターフェースを介して、更新された対応するデータを繰り返し自動的に要求する。破線矢印1006によって示されるように、監視装置418は、要求416に応答してクラウドベースサーバ218によって伝達された対応するデータ420を受信し(図11の動作1100)、EMRデータ更新装置428は、更新された対応するデータ420をEMRシステム402に自動的に記憶する(図14の動作1406)。
【0083】
本発明は、上述の例示的な実施形態を通して記載されるが、本明細書に開示される発明の概念から逸脱することなく、図示される実施形態に対する修正及び変形が行われてもよい。例えば、特定のパラメータ値が、本発明の範囲内で、開示される実施形態に関連して列挙され得るが、全てのパラメータの値は、異なる用途に適合するように広い範囲にわたって変動し得る。文脈において特に指示がない限り、又は当業者によって理解されない限り、「約」などの用語は、±20%以内を意味する。
【0084】
特許請求の範囲を含む本明細書で使用する場合、項目のリストと関連付けて使用される「及び/又は」という用語は、リスト内の項目のうちの1つ以上、すなわち、リスト内の項目のうちの少なくとも1つを意味するが、必ずしもリスト内の全ての項目を意味するわけではない。特許請求の範囲を含む本明細書で使用する場合、項目のリストと関連付けて使用される「又は」という用語は、リスト内の項目のうちの1つ以上、すなわち、リスト内の項目のうちの少なくとも1つを意味するが、必ずしもリスト内の全ての項目を意味するわけではない。「又は」は、「排他的論理和」を意味しない。
【0085】
実施形態の態様は、フローチャート及び/又はブロック図を参照して記載され得るが、各ブロック又はブロックの組み合わせの全部又は一部の機能、動作、判断などは、組み合わされ、別個の動作に分離され、又は他の順序で実施され得る。「モジュール」又は「ステップ」への言及は便宜上のものであり、その実装形態を限定することを意図するものではない。各ブロック、モジュール、又はそれらの組み合わせの全部又は一部は、コンピュータプログラム命令(ソフトウェアなど)、ハードウェア(組み合わせ論理、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、プロセッサ、又は他のハードウェアなど)、ファームウェア、又はそれらの組み合わせとして実装され得る。
【0086】
心臓ポンプデータ同期装置400又はその部分は、メモリに記憶された命令を実行するか又はそれによって制御される、1つ以上のプロセッサによって実装され得る。各プロセッサは、必要に応じて、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、グラフィック処理ユニット(graphic processing unit、GPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、専用プロセッサなどの汎用プロセッサ、又はそれらの組み合わせであってよい。
【0087】
メモリは、制御ソフトウェア又は他の命令及びデータを記憶するのに好適な、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、フラッシュメモリ若しくは任意の他のメモリ、又はそれらの組み合わせであってよい。本発明の機能を定義する命令は、有形の非一時的書き込み不能記憶媒体(例えば、ROMなどの、コンピュータ内の読み取り専用メモリデバイス、又はCD-ROM若しくはDVDディスクなどの、コンピュータI/Oアタッチメントによって読み取り可能なデバイス)上に永続的に記憶される情報、有形の非一時的書き込み可能記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、取り外し可能フラッシュメモリ、及びハードドライブ)上に代替可能に記憶される情報、又は有線若しくは無線コンピュータネットワークを含む通信媒体を介してコンピュータに搬送される情報を含むが、これらに限定されない、多くの形態でプロセッサに送達されてよい。更に、実施形態は、様々な例証的なデータ構造に関連して記載され得るが、システムは、様々なデータ構造を使用して具現化されてもよい。
【0088】
開示された態様、又はその部分は、上に列挙されていない、かつ/又は明示的に特許請求されていない方法で組み合わされ得る。加えて、本明細書に開示される実施形態は、本明細書に具体的に開示されない任意の要素がなくても、好適に実施され得る。したがって、本発明は、開示された実施形態に限定されるものとみなされるべきではない。
【0089】
本明細書で使用する場合、「第1の」、「第2の」、及び「第3の」などの数値用語は、それぞれのプロンプトを互いに区別するために使用され、任意の特定の実施形態におけるプロンプトの任意の特定の順序又は総数を必ずしも示すことを意図しない。したがって、例えば、所与の実施形態は、第2のプロンプト及び第3のプロンプトのみを含んでもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】