(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】可搬式駐車支援システム、方法、およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20240705BHJP
B60R 99/00 20090101ALI20240705BHJP
【FI】
B60W30/06
B60R99/00 360
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575626
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2022064279
(87)【国際公開番号】W WO2022258387
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】102021114629.1
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508108903
【氏名又は名称】ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100208188
【氏名又は名称】榎並 薫
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス、イェッカー
(72)【発明者】
【氏名】ラッセ、シュネペル
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン、フックス
(72)【発明者】
【氏名】マルテ、ヨース
(72)【発明者】
【氏名】ルドビック、モニエ-トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ティルマライ、クマラサミー、アヤッパン
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA21
(57)【要約】
本発明は、複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システム(100)であって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両(200)を前記特定の場所の所定エリア(110)内で制御するように設計された可搬式駐車支援システム(100)を提案する。可搬式駐車支援システムは、前記所定エリア(110)に配置され得る複数(102)のセンサ(102A~102G)と、制御装置(104)と、を備え、前記センサ(102A~102G)の各々は、前記所定エリア(110)のそれぞれの特定の検出エリア(103A~103G)に位置する車両を検出し、対応するセンサ信号(SIG)を無線送信するように構成され、前記制御装置(104)は、前記センサ信号(SIG)を前記センサ(102A~102G)から受信し、受信した前記センサ信号(SIG)に基づいて前記車両(200)のそれぞれの位置を決定し、決定された前記車両(200)の前記位置および前記所定エリア(110)の特定のデジタルマップ(112)に基づいて各車両(200)を制御するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システム(100)であって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両(200)を前記特定の場所の所定領域(110)内で制御するように設計された可搬式駐車支援システム(100)であって、
前記所定領域(110)に配置され得る複数(102)のセンサ(102A~102G)と、
制御装置(104)と、
を備え、
前記センサ(102A~102G)の各々は、前記所定領域(110)のそれぞれの特定の検出範囲(103A~103G)に位置する車両を検出し、対応するセンサ信号(SIG)を無線送信するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記センサ信号(SIG)を前記センサ(102A~102G)から受信し、受信した前記センサ信号(SIG)に基づいて前記車両(200)のそれぞれの位置を決定し、決定された前記車両(200)の前記位置および前記所定領域(110)の専用デジタルマップ(112)に基づいて各車両(200)を制御するように設計される、
可搬式駐車支援システム(100)。
【請求項2】
前記センサ(102A~102G)は、前記駐車支援システム(100)の設置時に、それぞれの前記センサ(102A~102G)の位置を決定し出力するように設計された位置センサを各々有し、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信し、受信した前記位置に基づいて、前記専用デジタルマップ(112)におけるそれぞれの前記センサ(102A~102G)の特定の前記検出範囲(103A~103G)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項3】
前記システムは、自らの位置を決定し出力するように設計された可動位置センサを備え、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信するとともに、出力された前記位置のうちの1つに割り当てられた表面決定情報(113、114、115)を受信するように設計され、さらに、受信した前記位置および割り当てられた前記表面決定情報(113、114、115)に基づいて、前記所定領域(110)の前記専用デジタルマップ(112)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項4】
前記システムは、前記所定領域(110)に配置され得る複数の交通制御要素(106)を備え、
前記交通制御要素(106)の各々は、前記駐車支援システム(100)の組立状態において、それぞれの前記交通制御要素(106)の位置を決定し出力するように設計された位置センサを有し、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信し、受信したそれぞれの前記交通制御要素(106)の前記位置に基づいて、前記所定領域(110)の前記専用デジタルマップ(112)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項5】
前記システムは、自らの位置を前記駐車支援システム(100)から独立して決定し出力するように設計された可動の位置センサを備え、
前記センサ(102A~102G)は、前記位置センサを検出するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記位置センサから出力された前記位置を受信するように設計され、さらに、前記位置センサから受信した前記位置と前記センサ信号(SIG)に基づいて決定された前記位置センサの前記位置とを比較して、前記専用デジタルマップ(112)を検証するように設計される、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項6】
前記制御装置(104)は、検証車両を使用して前記車両(200)の前記制御を検証するように設計され、
前記検証車両は、前記駐車支援システム(100)により制御されるように設計されるとともに、自らの位置を前記駐車支援システム(100)から独立して決定するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記複数(102)のセンサ(102A~102G)に基づいて決定された前記位置と前記検証車両により決定された前記位置とを比較するように設計される、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項7】
前記複数(102)のセンサ(102A~102G)は、カメラ、レーダ、および/またはライダを含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項8】
前記システムは、複数の保持手段(108)をさらに備え、
各保持手段(108)は、それぞれのセンサ(102A~102G)を前記所定領域(110)における特定の位置に保持するように設計され、
前記センサ(102A~102G)は、前記保持手段(108)に取り外し可能に取り付けられるように設計される、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項9】
前記センサ(102A~102G)は、前記センサの電子ユニットを天候の影響から保護する耐候性ハウジングを各々有する、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項10】
前記駐車支援システムの組立状態において、前記複数(102)のセンサ(102A~102G)にエネルギーを供給するように設計された複数の可動エネルギー源を特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項11】
複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システム(100)であって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両(200)を前記特定の場所の所定領域(110)内で制御するように設計された可搬式駐車支援システム(100)を提供し作動させるための方法であって、
a)複数(102)のセンサ(102A~102G)を、前記所定領域(110)におけるそれぞれの特定の位置に、特定の配置に従って配置するステップ(S1)と、
b)前記所定領域(110)の特定の検出範囲(103A~103G)に位置する車両(200)を前記センサ(102A~102G)により検出し、対応するセンサ信号(SIG)を無線送信するステップ(S2)と、
c)前記センサ信号(SIG)を受信するステップと、
d)受信した前記センサ信号(SIG)に基づいて、前記車両(200)のそれぞれの位置を決定するステップ(S4)と、
e)決定されたそれぞれの前記位置および前記所定領域(110)の専用デジタルマップ(112)に基づいて、前記車両(200)を制御するステップ(S5)と、
を備える方法。
【請求項12】
コンピュータプログラム製品であって、プログラムがコンピュータにより実行された場合に、前記コンピュータに請求項11に記載の方法のステップb)~e)を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬式駐車支援システム、および方法、およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
適切な駐車場または適切な駐車スペースに車両を自動駐車することに特に適した自動駐車機能を有する車両が知られている。このようなシステムは、例えば自動駐車システムと称される。これらのうち2つのタイプが区別されている。第1タイプでは、車両は自らを制御し、例えば駐車場はARUCOコード等の車両を方向付けるための適切な機構を有している。第2タイプでは、車両は遠隔制御可能であり、例えば駐車場は車両を制御するためのセンサおよびルート計画手段を有している。これら2つのタイプの間に、車両と駐車場との間で機能が異なった態様で配分される様々な中間段階が存在し得る。
【0003】
タイプ2の駐車システムでは、センサやロジックは、特に駐車場等の設備に配置されているため、静止している。このようなシステムをある特定の場所に配備するには、これまで非常に時間のかかる設置や試運転プロセスが必要であった。経済的な観点からは、これは、システムに対する長期的な需要がある場合にしか価値がない。したがって、既知のシステムは、大規模なイベントのような一時的な需要の高まりのために使用するには適していない。また、従来のシステムには、それが組み込まれ得る既存の設備が必要である。したがって、このような設備がない場所で使用するのにも適していない。
【発明の概要】
【0004】
このような背景に対して、本発明の目的は、従来の駐車支援システムの上述の欠点を克服する駐車支援システムを提供することである。
【0005】
第1態様によれば、複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システムであって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両を前記特定の場所の所定領域内で制御するように設計された可搬式駐車支援システムが提案される。可搬式駐車支援システムは、前記所定領域に配置され得る複数のセンサを備え、前記センサの各々は、前記所定領域のそれぞれの特定の検出範囲に位置する車両を検出し、対応するセンサ信号を無線送信するように設計される。また、可搬式駐車支援システムは、前記センサ信号を前記センサから受信し、受信した前記センサ信号に基づいて前記車両のそれぞれの位置を決定し、決定された前記車両の前記位置および前記所定領域の専用デジタルマップに基づいて各車両を制御するように設計された制御装置を備える。
【0006】
この駐車支援システムは、様々な場所で柔軟に使用できるという利点を有する。このため、駐車支援システムは、展示会、コンサート、スポーツイベント等の単発のイベント用に配備することができる。また、駐車支援システムは、駐車支援システムを組み込むことが可能な設備がない場所でも配備することができる。これには、例えば、青空駐車場、会社や事業所の敷地、建物の外の一次的な保管エリアおよび/または駐車エリア等が含まれる。センサ信号を無線送信するため、制御装置に対してセンサを時間をかけて配線する必要がない。これにより、駐車支援システムは非常に柔軟性が高い。特に、駐車支援システムは、例えば、事後に所定領域を拡大するように、または所定領域に他の方法で適合させるように、および/または問題があると識別された領域において車両をより正確に検出できるように、追加のセンサを含むよう柔軟に拡張することも可能である。
【0007】
可搬式駐車支援システムは、設置されると、特にタイプ2の駐車支援システムを形成する。従来のタイプ2の駐車支援システムとの違いは、特に、1つの特定の場所に恒久的に設置されるのではなく、様々な場所で設置され撤去されることが意図されている点である。撤去時に、駐車支援システムは、特に複数の個々の部品または構成要素に分解される。駐車支援システムは、撤去されると、特に従来の手段、例えばトラック、電車、船舶、および/または航空機により、所望の場所に搬送することができる。
【0008】
所定領域は、例えば駐車支援システムのプロバイダまたはオペレータにより定義される。これは、例えば、駐車支援システムの設置に先立つ計画段階で実施される。計画段階において、一方で、所定領域が定義されるだけでなく、所定領域におけるセンサのおおよその配置も、それらそれぞれの所望の検出範囲、および所定領域を走行通路および駐車エリアに所望のように分割することとともに定義される。しかしながら、計画段階中に決定される上記の特徴は、必ずしも厳密なものではなく、駐車支援システムを設置できるようにするためのものに過ぎない。駐車支援システムの設置中および/または設置後に、個々のまたはすべての上述の特徴を、実際の状況に適合させることができる。
【0009】
可搬式駐車支援システムの中核要素は、複数のセンサおよび制御装置により形成される。センサの個数は、1つ以上のセンサの量N(N≧1)を含む。この個数の様々なセンサが、様々なセンサタイプにより形成され得る。駐車支援システムが設置された後、センサの各々は、所定領域の特定の検出範囲を検出するように設計される。特定の検出範囲は、一方でそれぞれのセンサの配置および視野に依存し、他方で任意のセンサの特定の検出範囲を意図的に制限することもできる。例えば、植物等の物体で全体的または部分的に見えない検出範囲の一部を隠したり無視したりすることができる。また、過剰な決定を避けるために、複数のセンサの複数の検出範囲の重なりを制限することも有効であり得る。
【0010】
センサのタイプに応じて、検出範囲内に位置する種々の物体が検出され得る。駐車支援システムのすべてのセンサが、検出範囲内の車両を検出するように設計される。有利には、センサは、人間や大型動物等の物体を検出するように設計され得る。安全上の理由から、物体サイズの下限閾値は、およそ10~20cmであれば有利である。
【0011】
特定の検出範囲は、特に駐車支援システムの設置時に、駐車支援システムの専用の統一座標系において決定される。駐車支援システムのすべての空間的に分布する要素のそれぞれの位置は、駐車支援システムの動作にとって重要である。位置は、専用座標系において既知である。これは、それぞれの要素の座標が専用座標系に既に存在するか、または、それぞれの要素の個々の座標を専用座標系に変換するための固有の座標変換が存在するということを意味する。
【0012】
専用座標系は、駐車支援システム用に特別に定義され得る。例えば、所定範囲の特定の点が座標系のゼロ点または原点として定義され、特定の長さが測定の基本単位として定義される。専用座標系は、特にグローバル衛星ベースのナビゲーションシステム、例えばGPSの所定の座標系でもあり得る。
【0013】
専用デジタルマップは、特に、駐車支援システムの動作に関連する位置の抽象的な表示、例えば、所定領域におけるセンサの位置、およびそれらそれぞれの検出範囲、走行通路または駐車スペースとして提供された所定領域の面積、および適切な場合、さらなる要素、例えば所定領域の自然障害物または特殊な特徴、駐車支援システムの交通制御要素、および他の類似の要素を備える。したがって、デジタルマップは、特にルート計画および車両の制御の基礎として使用され得る。駐車支援システムの動作において、デジタルマップが、所定領域に存在する各車両または他の可動物体の表示をさらに備えることも想定され得る。デジタルマップに基づいて衝突計算を実施し、衝突を回避することもできる。
【0014】
一実施形態において、組立状態の駐車支援システムの動作は、例えば、計画段階で決定されたセンサの位置、およびそれらの検出範囲、ならびに計画段階で決定された所定領域のデジタルマップに基づく。駐車支援システムの設置時には、計画段階中に計画された態様でセンサが高精度で確実に位置決めされ整列するように、注意を払わなければならない。動作中の個々の車両の進路計画は、所定のデジタルマップに基づく。これは、駐車支援システムで動作するセンサについて、それらそれぞれのセンサ信号を無線送信するように構成するだけでよいという利点がある。他方で、本実施形態は、計画段階で把握していなかったかもしれない特定の場所における実際の状況に関して、および後日に追加のセンサを用いて駐車支援システムを拡張する可能性において、柔軟性が低下する。
【0015】
例えば、WLANのような近距離無線ネットワークが、センサ信号を無線送信するために使用される。セルラーネットワークやその他の既知の無線ネットワーク技術を使用することもできる。
【0016】
制御装置は、少なくとも部分的にハードウェアで実現される。制御装置は、ASIC(Application Specific Implemented Circuit)等の特定のハードウェア、またはコンピュータプログラムを実行するためのマイクロプロセッサ等の汎用ハードウェアを含み得る。これは、制御装置は、部分的にソフトウェアでも実現され得ることを意味する。この場合、制御装置は、コンピュータプログラム製品、関数、ルーチン、アルゴリズム、プログラムコード、および/または実行可能オブジェクトを備える。
【0017】
前記制御装置は、前記センサ信号を前記センサから受信し、受信した前記センサ信号に基づいて前記車両のそれぞれの位置を決定し、決定された前記車両の前記位置および前記所定領域の専用デジタルマップに基づいて各車両を制御するように設計される。制御装置は、センサのセンサ信号を受信するための受信ユニットと、受信したセンサ信号に基づいて車両のそれぞれの位置を決定するための決定ユニットと、決定されたそれぞれの位置および専用デジタルマップに基づいて車両を制御するための制御ユニットと、を含む、と言うこともできる。ユニットの各々は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実現され得る。ハードウェアで実現される場合、それぞれのユニットは、例えばコンピュータまたはマイクロプロセッサの形態であり得る。ソフトウェアで実現される場合、それぞれのユニットは、コンピュータプログラム製品、関数、ルーチン、アルゴリズム、プログラムコードの一部、および/または実行可能オブジェクトの形態であり得る。
【0018】
例えば、車両の制御は、任意の車両についてそれぞれの軌道を決定することを伴う。例えば、軌跡は、車両の現在位置から目標位置に至る。目標位置は、特に、所定領域内の特定の駐車スペース、または、ユーザが車両の制御を駐車支援システムから取り戻す移行エリアである。軌道は、特に、選定された走行通路および駐車スペースを含む専用デジタルマップに基づいて決定される。決定された軌道に基づいて、車両は決定された軌跡に沿って進行するように制御される。この目的のために、例えば、駐車支援システムは、適切な制御コマンドを車両に送信する。制御コマンドを送信するため、好適には、WLAN、セルラー接続等の無線通信技術が利用される。
【0019】
実施形態において、可搬式駐車支援システムは、制御コマンドを車両に送信するように設計された送信機を備える。
【0020】
可搬式駐車支援システムは、覆いのない場所、すなわち屋外、または非常に高い屋根を有するホールでの使用に特に適している。また、所定領域に検出領域の影を生じさせる障害物が実質的にない場合、有利である。この場合、比較的少ないセンサでも広いエリアを検出するのに十分であるため、それらを駐車支援システムで使用することができる。
【0021】
可搬式駐車支援システムの一実施形態によれば、前記センサは、前記駐車支援システムの設置時に、それぞれの前記センサの位置を決定し出力するように設計された位置センサを各々有し、前記制御装置は、出力された前記位置を受信し、受信した前記位置に基づいて、前記専用デジタルマップにおけるそれぞれの前記センサの特定の前記検出範囲を決定するように設計される。
【0022】
例えば、位置センサは、GPS座標系におけるそれぞれのセンサの位置を検出し出力するGPSセンサである。代替的または追加的に、異なるセンサの位置センサが、他のセンサに対するそれらそれぞれの位置を決定することが想定され得る。この場合、位置センサは、特に、相互三角測量および/またはマルチラテレーションを実施するように設計される。このようにして決定された相対位置のネットワークが、専用デジタルマップ上の特定の基準点、例えば特定のセンサに配向され得る。
【0023】
出力位置は、特にそれぞれのセンサの配向を含む。配向は、例えば、方位角および仰角により決定され、これらは、例えばセンサの検出範囲の中心に関係する(すなわち、検出範囲の中心点は、センサを始点とする指定された方向に位置する)。したがって、配向は、それぞれのセンサの検出範囲に対して固定した所定の関係にある。
【0024】
受信した位置に基づいて、制御装置は、専用デジタルマップにおけるそれぞれの指定された検出範囲を決定する。これにより、デジタルマップの座標系に対するそれぞれのセンサの検出範囲が固定される。換言すれば、検出範囲が較正される。
【0025】
このように、本実施形態は、特定の場所の条件に合うように、駐車支援システムの設置時にセンサを柔軟に配置できるという利点を有する。車両が制御される所定領域の一部がセンサにより完全に捕捉されている限り、計画段階の配置からの逸脱は重要ではない。特に、センサ自体が自らの位置を決定して送信するため、センサ位置およびそれらそれぞれのアライメントを、時間をかけて手動で測定する必要がない。
【0026】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記システムは、自らの位置を決定し出力するように設計された可動位置センサを備え、前記制御装置は、出力された前記位置を受信するとともに、出力された前記位置のうちの1つに割り当てられた表面決定情報を受信するように設計され、さらに、受信した前記位置および割り当てられた前記表面決定情報に基づいて、前記所定領域の前記専用デジタルマップを決定するように設計される。
【0027】
本実施形態において、専用デジタルマップは、駐車支援システムの設置中、またはその後にのみ定義され得る。特に、これにより、時間をかけて駐車支援システムを精密に計画したり架設したりする必要性が排除される。したがって、駐車支援システムを、非常に柔軟に配備することができる。
【0028】
例えば、まず駐車支援システムのすべてのセンサを設置し、それらの検出範囲を上述のように決定する。専用デジタルマップがこの時点で決定されていない場合、例えばセンサの位置およびセンサの検出範囲が、デジタルマップの決定の基礎となる。次いで、可動位置センサを所定領域に通過させる。このプロセスにおいて、位置センサの各位置について、表面決定情報が決定され、制御装置に送信される。制御装置は、表面決定情報を位置センサのそれぞれの位置に割り当てる。このようにして、車両が制御されるべき所定エリアの一部が、ラスター化される。所定領域は、このようにして各々20cm×20cmのサイズのサブエリアに分割され、これらのサブエリアの各々に、それぞれの適用可能な表面決定情報が割り当てられる。表面決定情報は、例えば、それが場合により特定の進行方向を有する通路、歩道、避難路、場合により特定の車両タイプおよび/または優先順位の表示を有する駐車スペース等であるという表示を含む。
【0029】
このプロセスは、特にそれぞれの表面決定情報を決定するオペレータの監視下で実施される。例えば、オペレータは、進行通路として意図された所定領域のテリトリーを歩き、または運転して、それに応じて表面決定情報を決定する。
【0030】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記システムは、自らの位置を前記駐車支援システムから独立して決定し出力するように設計された可動位置センサを備え、前記センサは、前記位置センサを検出するように設計され、前記制御装置は、前記位置センサから出力された前記位置を受信するように設計され、さらに、前記位置センサから受信した前記位置と前記センサ信号に基づいて決定された前記位置センサの前記位置とを比較して、前記専用デジタルマップを検証するように設計される。
【0031】
本実施形態において、有利なことに、専用デジタルマップ内の様々な要素の位置、特にセンサの位置、ならびに検出範囲の位置、または検出領域の境界が正しいかどうかをチェックするのは簡単なことである。このプロセスは、専用デジタルマップを検証するものであるとも言える。
【0032】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、これは、前記所定領域に配置され得る複数の交通制御要素を備え、前記交通制御要素の各々は、前記駐車支援システムの設置時に、それぞれの前記交通制御要素の位置を決定し出力するように設計された位置センサを有し、前記制御装置は、出力された前記位置を受信し、受信したそれぞれの前記交通制御要素の前記位置に基づいて、前記所定領域の前記専用デジタルマップを決定するように設計される。
【0033】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記制御装置は、検証車両を使用して前記車両の前記制御を検証するように設計され、前記検証車両は、前記駐車支援システムにより制御されるように設計されるとともに、自らの位置を前記駐車支援システムから独立して決定するように設計され、前記制御装置は、前記複数のセンサに基づいて決定された前記位置と前記検証車両により決定された前記位置とを比較するように設計される。
【0034】
例えば、検証車両により、駐車支援システムによる車両の制御が、特に制御の精度に関して、規則に準拠して実施されているという証明が提供される。国または地域の規則が、駐車支援システムの作動許可を与えるためには受入れテストが必要であると定めている場合、これは簡略化され得るとともに自動化され得る。
【0035】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記複数のセンサは、カメラ、レーダ、および/またはライダを含む。
【0036】
実施形態において、広域スペクトル範囲を有するカメラが使用され得る。広域スペクトル範囲は、例えば、可視スペクトル範囲、および近赤外範囲、および/またはUV範囲を含む。
【0037】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記システムは、複数の保持手段を備え、各保持手段は、それぞれのセンサを前記所定領域における特定の位置に保持するように設計され、前記センサは、前記保持手段に取り外し可能に取り付けられるように設計される。
【0038】
保持手段は、例えば、三脚、マスト、スタンド、フレーム、ワイヤロープ、ブーム、クレーン等を含む。保持装置が複数のセンサを保持することが、想定され得る。
【0039】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、前記センサは、前記センサの電子ユニットを天候の影響から保護する耐候性ハウジングを各々有する。
【0040】
ハウジングは、プラスチック、金属、複合材料等から構成され得る。特に、ハウジングは防水性である。さらに、ハウジングは、好適には、センサおよびその電子部品が太陽光の下でも十分に冷えた状態を維持して連続的な動作を提供するように設計される。この目的のために、ハウジングは、例えば、冷却面またはヒートシンクを提供し得る。さらに、ハウジングは、センサに接続し得るアンテナ用の開口を有し得る。このアンテナを介して、センサはそのセンサ信号を制御装置に送信する。
【0041】
可搬式駐車支援システムのさらなる実施形態によれば、システムは、前記駐車支援システムの設置時に、前記複数のセンサにエネルギーを供給する複数の可動エネルギー源を備える。
【0042】
例えば、可動エネルギー源は、バッテリである。
【0043】
実施形態において、バッテリの範囲を長くするために、太陽光の電気エネルギーでバッテリを充電するソーラーパネルが提供される。
【0044】
第2態様によれば、可搬式駐車支援システムを作動させるための方法が提供される。可搬式駐車支援システムは、複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適しており、特定の場所で設置された場合に、複数の車両を前記特定の場所の所定領域内で制御するように設計されている。本方法は、
a)複数のセンサを、前記所定領域におけるそれぞれの特定の位置に、特定の配置に従って配置するステップと、
b)前記所定領域の特定の検出範囲に位置する車両を前記センサにより検出し、対応するセンサ信号を無線送信するステップと、
c)前記センサ信号を前記センサから受信するステップと、
d)受信した前記センサ信号に基づいて、前記車両のそれぞれの位置を決定するステップと、
e)決定されたそれぞれの前記位置および前記所定領域の専用デジタルマップに基づいて、前記車両を制御するステップと、
を備える。
【0045】
提案された可搬式駐車支援システムについて説明した実施形態および特徴は、提案された方法に準用される。本方法は、好適には、第1態様による可搬式駐車支援システムで実施される。第1態様において説明した可搬式駐車支援システムの利点および定義は、提案された方法に準用される。
【0046】
また、コンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合に、前記コンピュータに上述の方法のステップb)~e)を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム製品が提案される。
【0047】
コンピュータプログラム手段等のコンピュータプログラム製品は、例えば、メモリカード、USBスティック、CD-ROM、DVD等の記憶媒体として、またはネットワーク内のサーバからダウンロード可能なファイルの形態で提供または配信され得る。これは、例えば、無線通信ネットワークにおいて、コンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラム手段を含む対応するファイルを送信することによって実施される。
【0048】
本発明のさらに可能な実施例も、例示的な実施態様についての上述または後述する特徴または実施形態の明示されない組み合わせを同様に含む。当業者には、本例においても、本発明のそれぞれの基本形態に対して、改良点または追加点として個々の態様を追加し得るであろう。
【0049】
本発明のさらなる有利な構成および態様は、従属請求項および以下に説明する本発明の例示的な実施形態の対象である。本発明について、添付図面を参照しつつ好適な実施形態に基づいて以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1A】
図1Aは、設置時の可搬式駐車支援システムの例示的な実施形態の第1概略図を示す。
【
図1B】
図1Bは、設置時の可搬式駐車支援システムの例示的な実施形態の第2概略図を示す。
【
図2】
図2は、センサ信号および制御信号の伝送を概略的に示す。
【
図3】
図3は、撤去時の可搬式駐車支援システムの例示的な実施形態の概略図を示す。
【
図4】
図4は、駐車支援システムを作動させるための方法の例示的な実施形態の概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図面において同一または機能的に同一の要素には、特に断りのない限り同一の参照符号を付す。
【0052】
図1Aおよび
図1Bは、設置時の可搬式駐車支援システム100の例示的な実施形態の概略図を各々示す。明瞭性を期して、図示は2つの図面に分けられ、各々は可搬式駐車支援システム100の独特の態様を示す。本例において、可搬式駐車支援システム100は、7つのセンサ102A~102Gと、制御装置104と、を備えている。センサ102A~102Gは、例えば、保持手段108(
図3参照)に取り付けられるとともに、所定領域110内の特定の位置に配置されている。センサ102A~102Gの各々は、
図1Aに概略的に示すように、特定の検出範囲103A~103Gを有している。センサ102A~102Gの各々は、それらそれぞれの検出範囲103A~103G内に位置する車両200(
図2参照)を検出し、対応するセンサ信号SIG(
図2参照)を制御装置104に送信するように、設計されている。制御装置104は、センサ102A~102Gのセンサ信号SIGを受信し、それらに基づいて、車両200のそれぞれの位置を決定する。
【0053】
車両200の位置は、所定領域110の各点に少なくとも2つの座標を含む位置を割り当てる専用座標系に関する。
図1Bにおいて、所定領域110は、専用デジタルマップ112の形態で示されている。専用デジタルマップ112は、例えば、センサ102A~102Gおよびそれらの検出範囲103A~103G(明瞭性を期して
図1Bに示さず)の位置を識別することを含むとともに、特に所定領域110を、走行通路113と、複数の駐車スペース114(明瞭性を期して駐車スペースのうちの1つのみに参照符号を付す)と、移行領域115と、未使用領域(参照符号なし)とに分割することを含む。
【0054】
本例における走行通路113は、一方通行路である。特にセンサ102Aが捕捉する移行領域115において、例えば、車両200のユーザから駐車スペースに自動で入庫および出庫するための駐車支援システム100へのそれぞれの車両200の移行が実施される。そこから、駐車支援システム100が、例えば、特定の駐車スペース114まで、車両200を制御しつつこれらをガイドする。ユーザが車両200の制御を再開したい場合、駐車支援システム100は、それぞれの車両200を駐車スペース114から移行領域115に操縦する。
【0055】
車両200の制御の一例について、
図2を参照して説明する。車両200の制御中、制御装置104は、電流センサ信号SIGをセンサ102、102A~102Gから連続的に受信するとともに、これに基づいて、専用デジタルマップ112における車両200の位置を決定する。換言すれば、制御装置104は、車両200の移動をセンサ102A~102Gによりモニタリングし、制御ループの態様においてそれらの移動を対応する制御信号SSIGを使用して制御する。車両200は、例えば乗用車またはトラックである。車両200は、好適には、特に制御信号SSIGを駐車支援システム100の制御装置104から受信するための受信機と、受信した制御信号SSIGを実行するように設計されたシステムと、を備えている。換言すれば、車両200は、駐車支援システム100により遠隔制御され得る。
【0056】
図3は、撤去時の可搬式駐車支援システム100の例示的な実施形態の概略図を示す。本例において、駐車支援システム100は、複数102のセンサ102A~102Gと、制御装置104と、自らの位置を決定するとともに決定された位置を制御装置104に送信するように各々設計された複数の交通制御要素106と、駐車支援システム100が設置された場合に、センサ102A~102Gを所定領域110内の任意の位置に保持するように設計された複数の保持手段108と、を備えている。交通制御要素106および保持手段108は任意であり、可搬式駐車支援システム100の必須構成要素ではないことに留意すべきである。この駐車支援システム100は、コンパクトに収納することができるとともに、例えばトラック等で容易に搬送することができる。
【0057】
図4は、可搬式駐車支援システム100、例えば
図1または
図3の駐車支援システム100を作動させるための方法の例示的案実施形態の概略ブロック図を示す。駐車支援システム100は、複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適しているとともに、特定の場所で設置された場合に、複数の車両200(
図2参照)を特定の場所の所定領域110(
図1A、
図1B参照)内で制御するように設計されている。第1ステップS1において、複数102(
図2または
図3参照)のセンサ102A~102G(
図1A、
図1B、または
図3参照)が所定領域110におけるそれぞれの指定された位置に、指定された配置に従って配置される。第2ステップS2において、所定領域110の特定の検出範囲103A~103G(
図1A参照)に位置する車両200がセンサ102A~102Gにより検出され、対応するセンサ信号SIG(
図2参照)が無線送信される。第3ステップS3において、センサ信号SIGが受信される。第2ステップS4において、車両200のそれぞれの位置が、受信したセンサ信号SIGに基づいて決定される。第5ステップS5において、車両200は、それぞれの決定された位置および専用デジタルマップ(
図1Bまたは
図2参照)に基づいて制御される。これは、特に、それぞれの車両の軌道を決定するステップ、および制御信号SSIG(
図2参照)を制御対象の車両200に送信するステップを含む。
【0058】
本発明を例示的な実施形態に基づいて説明したが、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
100 可搬式駐車支援システム
102 複数のセンサ
102A~102G センサ
103A~103G 検出範囲
104 制御装置
106 交通制御要素
108 保持手段
110 所定領域
112 デジタルマップ
113 走行通路
114 駐車スペース
115 移行領域
200 車両
S1~S5 方法ステップ
SIG センサ信号
SSIG 制御信号
【手続補正書】
【提出日】2024-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システム(100)であって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両(200)を前記特定の場所の所定領域(110)内で制御するように設計された可搬式駐車支援システム(100)であって、
前記所定領域(110)に配置され得る複数(102)のセンサ(102A~102G)と、
制御装置(104)と、
を備え、
前記センサ(102A~102G)の各々は、前記所定領域(110)のそれぞれの特定の検出範囲(103A~103G)に位置する車両を検出し、対応するセンサ信号(SIG)を無線送信するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記センサ信号(SIG)を前記センサ(102A~102G)から受信し、受信した前記センサ信号(SIG)に基づいて前記車両(200)のそれぞれの位置を決定し、決定された前記車両(200)の前記位置および前記所定領域(110)の専用デジタルマップ(112)に基づいて各車両(200)を制御するように設計される、
可搬式駐車支援システム(100)。
【請求項2】
前記センサ(102A~102G)は、前記駐車支援システム(100)の設置時に、それぞれの前記センサ(102A~102G)の位置を決定し出力するように設計された位置センサを各々有し、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信し、受信した前記位置に基づいて、前記専用デジタルマップ(112)におけるそれぞれの前記センサ(102A~102G)の特定の前記検出範囲(103A~103G)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項3】
前記システムは、自らの位置を決定し出力するように設計された可動位置センサを備え、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信するとともに、出力された前記位置のうちの1つに割り当てられた表面決定情報(113、114、115)を受信するように設計され、さらに、受信した前記位置および割り当てられた前記表面決定情報(113、114、115)に基づいて、前記所定領域(110)の前記専用デジタルマップ(112)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項4】
前記システムは、前記所定領域(110)に配置され得る複数の交通制御要素(106)を備え、
前記交通制御要素(106)の各々は、前記駐車支援システム(100)の組立状態において、それぞれの前記交通制御要素(106)の位置を決定し出力するように設計された位置センサを有し、
前記制御装置(104)は、出力された前記位置を受信し、受信したそれぞれの前記交通制御要素(106)の前記位置に基づいて、前記所定領域(110)の前記専用デジタルマップ(112)を決定するように設計される、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項5】
前記システムは、自らの位置を前記駐車支援システム(100)から独立して決定し出力するように設計された可動の位置センサを備え、
前記センサ(102A~102G)は、前記位置センサを検出するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記位置センサから出力された前記位置を受信するように設計され、さらに、前記位置センサから受信した前記位置と前記センサ信号(SIG)に基づいて決定された前記位置センサの前記位置とを比較して、前記専用デジタルマップ(112)を検証するように設計される、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項6】
前記制御装置(104)は、検証車両を使用して前記車両(200)の前記制御を検証するように設計され、
前記検証車両は、前記駐車支援システム(100)により制御されるように設計されるとともに、自らの位置を前記駐車支援システム(100)から独立して決定するように設計され、
前記制御装置(104)は、前記複数(102)のセンサ(102A~102G)に基づいて決定された前記位置と前記検証車両により決定された前記位置とを比較するように設計される、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項7】
前記複数(102)のセンサ(102A~102G)は、カメラ、レーダ、および/またはライダを含む、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項8】
前記システムは、複数の保持手段(108)をさらに備え、
各保持手段(108)は、それぞれのセンサ(102A~102G)を前記所定領域(110)における特定の位置に保持するように設計され、
前記センサ(102A~102G)は、前記保持手段(108)に取り外し可能に取り付けられるように設計される、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項9】
前記センサ(102A~102G)は、前記センサの電子ユニットを天候の影響から保護する耐候性ハウジングを各々有する、
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項10】
前記駐車支援システムの組立状態において、前記複数(102)のセンサ(102A~102G)にエネルギーを供給するように設計された複数の可動エネルギー源を特徴とする請求項1
または2に記載の可搬式駐車支援システム。
【請求項11】
複数の異なる場所で設置され撤去されるのに適した可搬式駐車支援システム(100)であって、特定の場所で設置された場合に、複数の車両(200)を前記特定の場所の所定領域(110)内で制御するように設計された可搬式駐車支援システム(100)を提供し作動させるための方法であって、
a)複数(102)のセンサ(102A~102G)を、前記所定領域(110)におけるそれぞれの特定の位置に、特定の配置に従って配置するステップ(S1)と、
b)前記所定領域(110)の特定の検出範囲(103A~103G)に位置する車両(200)を前記センサ(102A~102G)により検出し、対応するセンサ信号(SIG)を無線送信するステップ(S2)と、
c)前記センサ信号(SIG)を受信するステップと、
d)受信した前記センサ信号(SIG)に基づいて、前記車両(200)のそれぞれの位置を決定するステップ(S4)と、
e)決定されたそれぞれの前記位置および前記所定領域(110)の専用デジタルマップ(112)に基づいて、前記車両(200)を制御するステップ(S5)と、
を備える方法。
【請求項12】
コンピュータプログラム製品であって、プログラムがコンピュータにより実行された場合に、前記コンピュータに請求項11に記載の方法のステップb)~e)を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】