(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】化学機械平坦化(CMP)プロセスのin-situモニタリング方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B24B 37/013 20120101AFI20240705BHJP
B24B 37/005 20120101ALI20240705BHJP
B24B 37/12 20120101ALI20240705BHJP
B24B 37/30 20120101ALI20240705BHJP
B24B 37/10 20120101ALI20240705BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20240705BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240705BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B24B37/013
B24B37/005 Z
B24B37/12 D
B24B37/30 E
B24B37/10
B24B49/12
H01L21/304 622S
G01B11/06 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575906
(86)(22)【出願日】2022-06-13
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 US2022033204
(87)【国際公開番号】W WO2022265967
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519379905
【氏名又は名称】アクス テクノロジー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】トロジャン ダニエル レイ
(72)【発明者】
【氏名】ブリンドリー ジェシカ
【テーマコード(参考)】
2F065
3C034
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
化学機械平坦化(CMP)プロセスのin-situモニタリング方法及び装置を開示する。一態様では、CMPシステムは、基板を保持するキャリアと、研磨パッドを支持するプラテンと、研磨パッドの基板とは反対側に位置決めされ、第一の信号を生成するように構成された光検出器と、第二の信号を生成するように構成された1つ以上の位置エンコーダと、コントローラと、を含む。コントローラは、第一の信号及び第二の信号を受信し、第二の信号に基づいて、基板上の1つ以上の測定部位を特定し、第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための1つ以上の測定部位を選択し、第一の信号及び第二の信号に基づいて、選択された1つ以上の測定部位での基板の膜の除去速度及び/又は厚さを決定するように構成される。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持するように構成されたキャリアと、
貫通する開口部を含む研磨パッドを支持するプラテンと、
前記研磨パッドの前記基板とは反対側に位置決めされ、前記開口部を通した前記基板の膜の除去速度及び/又は厚さを示す第一の信号を生成するように構成された光検出器と、
前記キャリア及び前記プラテンの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を生成するように構成された1つ以上の位置エンコーダと、
コントローラであって、
前記光検出器から前記第一の信号を受信し、前記1つ以上の位置エンコーダから前記第二の信号を受信し、
前記第二の信号に基づいて、前記基板上の1つ以上の測定部位を特定し、
前記第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択し、
前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するように構成されたコントローラと、
を含む、化学機械平坦化(CMP)システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記第二の信号に基づいて、前記プラテンと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第一の角度、前記キャリアと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第二の角度、前記プラテンと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第一の半径方向距離、及び前記キャリアと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第二の半径方向距離という変数のうちの1つ以上を決定するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記光検出器の位置に対する、前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれの位置を決定するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、
選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号のサンプルを取得するタイミングを決定するように更に構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、
選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号の測定値のストリームから1つの測定値を選択するタイミングを決定するように更に構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての複数の測定値を取得するように更に構成され、
前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定することは、更に、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての前記複数の測定値に基づいて行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、
特定された前記1つ以上の測定部位のそれぞれを、繰り返し測定に用いることの適合性を判定するように更に構成され、
繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記判定された適合性に基づいて行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、
所定の測定部位のセットを取得し、
前記所定の測定部位に対応する前記第一の信号の信号品質を比較するように更に構成され、前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記信号品質に基づいて行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、振幅の整合性及び/又は光スペクトルの適合度に基づいて、前記第一の信号の前記信号品質を決定するように更に構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記研磨パッドは、窓部を更に備え、前記窓部は、前記開口部に配置され、光が前記光検出器と前記基板との間を通過できるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記光検出器は、in-situ速度モニタリング(ISRM)光検出器を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記光検出器は、前記プラテン内に埋め込まれている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記プラテンは、上面に開口部が形成されており、前記プラテンの前記開口部と前記研磨パッドの前記開口部とが重なっており、前記光検出器は、前記プラテンの前記開口部及び前記研磨パッドの前記開口部を介して前記基板を視認するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
基板上の膜の除去速度及び/又は厚さを決定する方法であって、
貫通する開口部を含む研磨パッドの前記基板とは反対側に位置決めされた光検出器から第一の信号を受信するステップと、
1つ以上の位置エンコーダから、前記基板を保持するように構成されたキャリアと、前記研磨パッドを支持するプラテンとの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を受信するステップと、
前記第二の信号に基づいて、前記基板上の1つ以上の測定部位を特定するステップと、
前記第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択するステップと、
前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記光検出器の位置に対する、前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれの位置を決定するステップ
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号のサンプルを取得するタイミングを決定するステップ
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号の測定値のストリームから1つの測定値を選択するタイミングを決定するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての複数の測定値を取得するステップ
を更に含み、
前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するステップは、更に、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての前記複数の測定値に基づいて行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
基板を保持するように構成されたキャリアと、
窓部を備える研磨パッドを支持するプラテンと、
前記窓部を介して前記基板の膜を視認し、前記膜の除去速度及び/又は厚さを示す第一の信号を生成するように構成された光検出器と、前記キャリア及び前記プラテンの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を生成するように構成された1つ以上の位置エンコーダと、
コントローラであって、
前記光検出器から前記第一の信号を受信し、前記1つ以上の位置エンコーダから前記第二の信号を受信し、
繰り返し測定のための1つ以上の測定部位を特定し、
前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するように構成されたコントローラと、
を含む、システム。
【請求項20】
前記コントローラは、
所定の測定部位のセットを取得し、
前記所定の測定部位に対応する前記第一の信号の信号品質を比較するように更に構成され、前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記信号品質に基づいて行われる、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願とともに提出されたPCT出願内の外国又は国内の優先権が特定されているあらゆる全ての出願は、参照により本明細書に組み込まれる。本願は、2021年6月15日に出願された米国仮特許出願第63/202,533号の優先権の利益を主張する。
【0002】
開示される技術は、化学機械平坦化(CMP)プロセスのモニタリング方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
化学機械平坦化又は研磨(CMP)中に、研磨用の酸性又はアルカリ性のスラリーは、計量ポンプ又は質量流量制御レギュレータシステムによって、回転する研磨パッド/プラテンに塗布される。基板又はウェーハは、ウェーハキャリアによって保持され、ウェーハキャリアは回転し、研磨プラテン上の研磨パッドに特定の時間にわたって押し付けられる。スラリーは、通常、シングルパス分配システムで研磨プラテンに運ばれる。ウェーハは、CMPプロセス中に機械的手段(例えば、摩擦)と化学的手段(例えば、腐食)の両方によって研磨(即ち、平坦化)される。
【0004】
CMPプロセス中に、ウェーハの平坦化又は研磨を行うために、ウェーハの表面が除去される。プロセスの有効性を正確に測定するために、除去された材料の量(例えば、表面層の除去速度及び/又は厚さ)を測定することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0005】
開示される技術の一態様は、CMP処理中にウェーハ上の1つ以上の測定される特定部位をin-situで特定するステップと、特定部位の位置に測定データを関連付けるステップとを含む方法である。
【0006】
他の態様は、信号測定品質、整合性、精度などの少なくとも1つを最適化するために、対応する部位の位置内の信号品質を分析して特徴づける方法である。
【0007】
更に他の態様は、所定のウェーハ特性、ランダムサンプリング、所定の対象位置などを含む少なくとも1つの測定基準に基づいて、測定部位の1つ以上の位置を決定し、決定された基準、及び/又は、以前のサンプル測定及び位置の分析に基づいて、その後の測定を行う方法である。
【0008】
特定の実施形態では、特定の部位の位置から測定データを取得するために、単波長及び/又は多波長の光学光源を用いることができる。
【0009】
特定の実施形態では、特定の部位の位置から測定データを取得するために、渦電流、電気インピーダンスなどの非光学ベースの測定スキームを用いることができる。
【0010】
特定の実施形態では、特定の部位の位置から測定データを取得するために、プラテン内及び/又は(プラテン外に)固定された光源を用いることができる。
【0011】
更に他の態様は、上記方法の1つ以上を実現するように構成されたコントローラを含むCMPシステムである。
【0012】
更に他の態様は、キャリアと、プラテンと、光検出器と、位置エンコーダと、コントローラと、を含む化学機械平坦化(CMP)システムである。前記キャリアは、基板を保持するように構成されてもよい。前記プラテンは、貫通する開口部を含む研磨パッドを支持するように構成されてもよい。前記光検出器は、前記研磨パッドの前記基板とは反対側に位置決めされ、前記開口部を通した前記基板の膜の除去速度及び/又は厚さを示す第一の信号を生成するように構成されてもよい。前記1つ以上の位置エンコーダは、前記キャリア及び前記プラテンの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を生成するように構成されてもよい。前記コントローラは、前記光検出器から前記第一の信号を受信し、前記1つ以上の位置エンコーダから前記第二の信号を受信し、前記第二の信号に基づいて、前記基板上の1つ以上の測定部位を特定し、前記第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択し、前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するように構成されてもよい。
【0013】
特定の実施形態では、前記コントローラは、前記第二の信号に基づいて、前記プラテンと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第一の角度、前記キャリアと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第二の角度、前記プラテンと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第一の半径方向距離、及び前記キャリアと前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位との間の第二の半径方向距離という変数のうちの1つ以上を決定するように更に構成される。
【0014】
特定の実施形態では、前記コントローラは、前記光検出器の位置に対する、前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれの位置を決定するように更に構成される。
【0015】
特定の実施形態では、前記コントローラは、選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号のサンプルを取得するタイミングを決定するように更に構成される。
【0016】
特定の実施形態では、前記コントローラは、選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号の測定値のストリームから1つの測定値を選択するタイミングを決定するように更に構成される。
【0017】
特定の実施形態では、前記コントローラは、前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての複数の測定値を取得するように更に構成され、前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定することは、更に、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての前記複数の測定値に基づいて行われる。
【0018】
特定の実施形態では、前記コントローラは、特定された前記1つ以上の測定部位のそれぞれを、繰り返し測定に用いることの適合性を判定するように更に構成され、繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記判定された適合性に基づいて行われる。
【0019】
特定の実施形態では、前記コントローラは、所定の測定部位のセットを取得し、前記所定の測定部位に対応する前記第一の信号の信号品質を比較するように更に構成され、前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記信号品質に基づいて行われる。
【0020】
特定の実施形態では、前記コントローラは、振幅の整合性及び/又は光スペクトルの適合度に基づいて、前記第一の信号の信号品質を決定するように更に構成される。
【0021】
特定の実施形態では、前記研磨パッドは、窓部を更に備え、前記窓部は、前記開口部に配置され、光が前記光検出器と前記基板との間を通過できるように構成される。
【0022】
特定の実施形態では、前記光検出器は、in-situ速度モニタリング(ISRM)光検出器を備える。
【0023】
特定の実施形態では、前記光検出器は、前記プラテン内に埋め込まれている。
【0024】
特定の実施形態では、前記プラテンは、上面に開口部が形成されており、前記プラテンの前記開口部と前記研磨パッドの前記開口部とが重なっており、前記光検出器は、前記プラテンの前記開口部及び前記研磨パッドの前記開口部を介して前記基板を視認するように構成される。
【0025】
更に他の態様は、基板上の膜の除去速度及び/又は厚さを決定する方法を含み、前記方法は、貫通する開口部を含む研磨パッドの前記基板とは反対側に位置決めされた光検出器から第一の信号を受信するステップと、1つ以上の位置エンコーダから、前記基板を保持するように構成されたキャリアと、前記研磨パッドを支持するプラテンとの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を受信するステップと、前記第二の信号に基づいて、前記基板上の1つ以上の測定部位を特定するステップと、前記第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための前記1つ以上の測定部位を選択するステップと、前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するステップと、を含む。
【0026】
特定の実施形態では、前記方法は、前記光検出器の位置に対する、前記基板上の選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれの位置を決定するステップを更に含む。
【0027】
特定の実施形態では、前記方法は、選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号のサンプルを取得するタイミングを決定するステップを更に含む。
【0028】
特定の実施形態では、前記方法は、選択された前記1つ以上の位置エンコーダのそれぞれについて、前記第一の信号の測定値のストリームから1つの測定値を選択するタイミングを決定するステップを更に含む。
【0029】
特定の実施形態では、前記方法は、前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての複数の測定値を取得するステップを更に含み、前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するステップは、更に、選択された前記1つ以上の測定部位のそれぞれについての前記複数の測定値に基づいて行われる。
【0030】
更に他の態様では、システムは、キャリアと、プラテンと、光検出器と、1つ以上の位置エンコーダと、コントローラと、を含む。前記キャリアは、基板を保持するように構成されてもよい。前記プラテンは、窓部を備える研磨パッドを支持することができる。前記光検出器は、前記窓部を介して前記基板の膜を視認し、前記膜の除去速度及び/又は厚さを示す第一の信号を生成するように構成されてもよい。前記1つ以上の位置エンコーダは、前記キャリア及び前記プラテンの空間的位置及び角度的位置を示す第二の信号を生成するように構成されてもよい。前記コントローラは、前記光検出器から前記第一の信号を受信し、前記1つ以上の位置エンコーダから前記第二の信号を受信し、繰り返し測定のための1つ以上の測定部位を特定し、前記第一の信号及び前記第二の信号に基づいて、前記1つ以上の測定部位での前記基板の前記膜の前記除去速度及び/又は厚さを決定するように構成されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、前記コントローラは、所定の測定部位のセットを取得し、前記所定の測定部位に対応する前記第一の信号の信号品質を比較するように更に構成され、前記1つ以上の測定部位を選択することは、更に、前記信号品質に基づいて行われる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
開示された技術の上記ならびに追加の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、開示された技術の特定の実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を通じてよりよく理解されるであろう。図面では、特に明記しない限り、同じ参照番号が同じ要素に使用される。
【0033】
【
図1】プロセス改善システムを備えた化学機械平坦化システムの概略図であり、ウェーハを処理位置に保持するウェーハキャリアを示す。
【
図2】
図1の化学機械平坦化システムの図であり、ウェーハを装着位置に保持するウェーハキャリアを示す。
【
図3】可動支持構造に取り付けられたプロセス改善システムを備えた化学機械平坦化システムの概略図である。
【
図4】ウェーハの表面に対する改善システムプロセスのin-situ適用を可能にするために研磨パッドに埋め込まれたプロセス改善システムを備えた化学機械平坦化システムの概略図である。
【
図5A】他の構成要素内に埋め込まれたISRM光検出器を備えた化学機械平坦化システムの概略図である。
【
図5B】他の構成要素内に埋め込まれたISRM光検出器を備えた化学機械平坦化システムの概略図である。
【
図6】研磨パッドの表面、スラリー供給源、高圧押し流し装置、及び光検出器からの光を研磨パッドに透過させる窓部の概略図である。
【
図7】本開示の態様に係るプラテンに対するウェーハ上の測定点の概略図である。
【
図8】ウェーハ全体にわたって非常に変化する厚さを有する堆積膜を有するウェーハの表面を示し、厚さの変化は、異なる膜の厚さを示す異なるカラーフリンジによって明らかである。
【
図9】基板上の膜の除去速度及び/又は厚さを決定する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、開示された技術の詳細な実施形態について、図面を参照して説明する。
【0035】
(CMPシステムの紹介)
半導体集積回路(IC)、MEMSデバイス及びLEDの製造において、薄膜を平坦化するために、化学機械研磨(CMP)を採用し、使用することは、他の多くの類似した用途があるが、これらのタイプのデバイスのための「チップ」を製造する企業の間で一般的である。この採用には、デスクトップ及びラップトップコンピュータに加えて、携帯電話、タブレット及び他のポータブルデバイス用のチップの製造が含まれる。ナノ技術とマイクロ機械加工の成長は、医療分野、自動車分野、及びモノのインターネット(「IoT」)におけるデジタルデバイスの広範な使用と適応に大きな期待をもたらす。薄膜の平坦化のための化学機械研磨は、1980年代初頭に、IBM社の科学者及び技術者によって発明され、開発された。今日、このプロセスは、世界的に広く普及しており、ほぼ全てのデジタルデバイスの製造を真に実現可能な技術の1つである。
【0036】
集積回路は、複数層の導電性材料(銅、タングステン、アルミニウムなど)、絶縁層(二酸化ケイ素、窒化ケイ素など)及び半導電性材料(ポリシリコン)を交互して製造される。これらの層の連続的な組み合わせがウェーハ表面に順次適用されるが、その表面にデバイスが埋め込まれているため、二酸化ケイ素絶縁体層の場合と同様に、デバイス構造に地形的な起伏(topographical undulation)が生じる。これらの望ましくない地形的な起伏は、次の層が堆積される前に、フラットにされるか又は「平坦化」される必要がある。銅層の場合、銅は、表面上に堆積されて、コンタクトビアを充填し、デバイス間の電子の移動及び層間の電子の移動のために効果的な垂直経路を形成する。この手順は、適用される(通常、堆積プロセスによって適用される)各層で続行される。複数層の導電性材料(複数層の金属)の場合、正常に動作する回路を完成させるために、多数の研磨手順(導体、絶縁体及び半導体材料の各層に1つ)が生じる可能性がある。
【0037】
CMPプロセスは、これを全て可能にする、多層回路の製造を実現可能な技術である。以下、CMP法及び装置の1つの非限定的な例において、様々な構成要素及びステップを更に詳細に説明する。
【0038】
CMPプロセスにおけるコスト要因は、研磨スラリー及び研磨パッドなどの消耗品セットに関連する総コストを含む。CMP処理に使用される典型的な研磨スラリーとしては、例えば、水性媒体に懸濁されるか又は含有される研磨粒子(例えば、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイダルセリアなど)のコロイド懸濁液が挙げられる。
【0039】
研磨パッドは、典型的には、ポリウレタン系である。また、典型的なCMP研磨パッドは、通常、直径が18’’~24’’であり、この寸法は、世界中で使用されている人気のある研磨機上の研磨プラテン(即ち、テーブル)のサイズによって決まる。しかしながら、いくつかの用途(例えば、精密光学用途)では、直径が更に大きくなる可能性がある(例えば、最大48’’以上)。これらの研磨パッドは、典型的には、非常に平坦な研磨プラテン(例えば、研磨テーブル)に感圧接着剤により取り付けられる。
【0040】
CMPプロセス中に、スラリーは、計量ポンプ、質量流量制御レギュレータシステム又は他のシステムを介して、回転する研磨パッドに塗布される。また、基板又はウェーハは、ウェーハキャリアによって保持され、ウェーハキャリアは回転し、研磨プラテンに特定の時間にわたって押し付けられる。「基板」及び「ウェーハ」という用語は、本明細書において交換可能に使用され、例えば、半導体又はシリコンウェーハ、フラットパネルディスプレイ、ガラスプレート又はディスク、プラスチックワークピース、及び本明細書に開示される装置及びプロセスの1つ以上の実施形態の実施を可能にする、様々な形状(例えば、円形、正方形、長方形など)及びサイズを有する他の実質的に剛性で、平坦で薄いワークピースを含む。また、スラリーは、例えば、シングルパス分配システムで研磨プラテンに運ばれてもよい。通常、期待されるのは、媒体中のスラリー粒子が、回転するウェーハと、回転するプラテン及び/又は研磨パッドとの間に均等に分配されることである。しかしながら、研磨スラリーの多くが、遠心力によって、及び/又は研磨パッド/プラテンに対するウェーハの「スクイージー」作用によって研磨パッド/プラテンのエッジに掃引されるので、効果的でないことも生産的でないことも非常に典型的である。そのため、研磨スラリーのこの部分は、決してウェーハの表面に到達しない可能性があり、研磨動作において不活性な役割を果たす。いくつかの場合では、研磨パッドの表面の疎水性は、研磨スラリーが容易に掃引され、最終的に廃棄物の排水管に掃引されることを促進する。
【0041】
(例えば、基板キャリアヘッドによって、例えば、キャリアヘッド内の膜に加えられた圧力を介して)ウェーハに力を加えることでウェーハと研磨パッドとの間に圧力を提供して、ウェーハをパッドに押し込んで処理する。また、ウェーハとパッドの両方は、相対速度を生み出すための動きを持つ。その動き及び力により、パッドがウェーハの表面を横切って移動する間に、研磨粒子又は他の研磨剤をウェーハ(即ち、基板)に押し付けることで、パッドの一部に摩耗が生じる。スラリー中の腐食性化学物質は、ウェーハの表面上で研磨される材料を変化させる。化学的変化と組み合わされたこの研磨の機械的効果は、化学機械平坦化又は研磨(CMP)と呼ばれる。よって、基板からの材料の除去速度は、化学的効果及び機械的効果のいずれか一方を単独で使用する場合と比較して、化学的効果と機械的効果の両方を同時に使用することで、桁違いに高くなる可能性がある。同様に、研磨後の表面の滑らかさも、化学的効果と機械的効果を併用することにより最適化する可能性がある。
【0042】
歩留まりは、多くの製品(例えば、集積回路、MEMS、LEDなど)の製造レベルでの成功を決定する原動力である。よって、ソリッドステートデバイスの製造の累積コストは、「所有コスト」(CoO)と呼ばれ、この用語は、必要な製造ステップのそれぞれにも適用される。最終的に、CMPプロセスのCoOは、半導体「チップ」及びそれに関連するデジタルデバイスを製造するために必要な個々の製造ステップのCoOのうち、最も高いCoO数値の1つである。
【0043】
CMPプロセスにおける2つの課題は、研磨される層ごとに必要な研磨スラリーの量を削減することと、研磨パッド及び研磨スラリーの耐用年数を延ばすこととである。他の課題は、CMPプロセス中の材料除去速度、基板の均一性、層の厚さ、終点検出を正確にモニタリング及び制御して、歩留まりを向上させ、無駄を削減することである。
【0044】
数年の間、様々な個人及び革新的な企業は、研磨スラリーの再生利用システムの製造を試みてきた。これらのシステムは、ほとんどが本質的に流れ作業から離れる(即ち、研磨室から離れている)か又は本質的に流れ作業に乗る(即ち、各研磨機の近くに位置決めされた使用場所(POU)のスラリー分配システム内)。効果的なCMP研磨スラリーをモニタリング及び制御するための4つの重要な要因は、スラリーのpH、研磨成分の粒径、スラリーの比重及びスラリーの清浄度である。
【0045】
スラリーが研磨パッド上に分配されると、蒸発などの環境要因は、スラリー中の流体媒体の含有量を変化させる傾向がある。この含有量の変化は、スラリーのpHに影響を与える傾向があり、その結果、スラリーの比重に悪影響を与える傾向がある。研磨プロセス中に、材料(例えば、銅、ポリシリコンなど)がウェーハの表面から除去され、微細な粒子が生成される。これらの微細な粒子は、スラリー中の懸濁液に残るか、又は研磨パッド中に埋め込まれるか、又はその両方である。これらの微細な粒子は、研磨される膜の表面に引っかき傷を生じさせて、回路の壊滅的な故障を引き起こす。
【0046】
研磨スラリーの組成におけるこれらの物理的変化は、機械工場及び精密光学製造用途における特定のラッピングスラリー又は微粉砕スラリーに対しておそらく致命的ではないが、半導体シリコンウェーハの表面を悲劇的に、壊滅的に、及び/又は恒久的に損傷する可能性がある。これらの引っかき傷及び故障は、損傷したチップを無用にするため、歩留まりに悪影響を与える可能性がある。これら及び他の理由により、スラリーの再生利用/再循環システムは、金属ラッピング用途、及び表面品質の許容誤差がミクロン単位である一部の精密光学用途において一般的であるが、CMPプロセス産業(例えば、半導体製造工場など)又は、例えば表面品質の許容誤差がナノメートル、更にオングストローム単位で測定される鋳造工場で特に成功していない。
【0047】
開示された技術は、例えば、CMPプロセスにおけるin-situモニタリングシステムの利用により、CMPの歩留まりを向上させ、CMPプロセスを全体的に改善することで、基板の浪費、歩留まり及びCoOに関する上記の多くの問題に対処することを目的とする。
【0048】
図1は、CMPプロセスを改善するプロセス改善システム130を含む化学機械平坦化(CMP)システム100の概略図である。システム100は、ウェーハを保持して処理するように構成されたウェーハキャリア150を含んでもよい。図示の実施形態では、ウェーハキャリア150は、処理(即ち、下降)位置にあり、研磨パッド110にウェーハ又は基板155(
図1には図示せず)を保持する。研磨パッド110は、プラテン120の表面などの支持面上に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、プラテン120は、システム100の構成要素、例えばウェーハキャリア、パッド調整アーム、プロセス改善システム及びスラリー搬送システムなどと接触するように上方へ上昇するように構成されてもよい。
【0049】
図2は、
図1の化学機械平坦化システムの図であり、ウェーハキャリア150によって装着(例えば、上昇又は上部)位置に保持されたウェーハ155を示す。いくつかの実施形態では、ウェーハ155は、例えば、真空の力によって保持することができる。例えば、ウェーハキャリア150は、ウェーハ155がウェーハキャリア150に取り付けられているときに、研磨されるウェーハ155の表面が研磨パッド110の方を向くように、真空システムでウェーハ155を保持するか又は取り付けられてもよい。
図1及び
図2の両方に示すように、システム100は、処理スラリーをウェーハ155に搬送し、ウェーハ155を研磨パッド110に化学的/機械的に平坦化することを可能にするように構成されたスラリー搬送システム140を含んでもよい。システム100は、一端にパッドコンディショナを含み、処理サイクル中に、又は処理サイクルと処理サイクルの間に、パッドの表面粗さ(パッドの他の処理特性)を処理又は「リフレッシュ」するように構成できるパッド調整アーム160を含んでもよい。システム100は、本明細書に記載された方法の機能及び追加の機能を提供するように構成できるコントローラ165を更に含んでもよい。いくつかの実装では、コントローラ165は、以下の「材料の除去及び/又は膜の厚さのin-situ測定システム及び方法」という部分で記載されるように、ウェーハ155の除去速度及び/又は厚さをin-situでモニタリングするように構成されてもよい。実施形態に応じて、コントローラ165は、プロセッサと、プロセッサに本明細書に記載された方法を実行させるように構成された命令を記憶するメモリと、を含んでもよい。例えば、コントローラ165は、プロセス改善システム、及び/又は機械的又は電気機械的装置、及び/又は本明細書に記載された他のCMP機器の構成要素又は他のシステム又は構成要素と(例えば、電子的に)通信して、それらに機能を提供するように構成されてもよい。
【0050】
図1及び
図2のシステム100を参照すると、研磨パッド110は、軸を中心に回転するプラテン120の上面にある。当業者であれば容易に理解できるように、他の向き及び移動方向を実現することができる(例えば、垂直軸を中心とする反時計回り、時計回りなど)。プラテン120は、時計回り、反時計回り、ラチェット動きなどで前後に回転するように構成されてもよい。
【0051】
プロセス改善システム130は、
図1及び
図2に示すように、研磨パッド110の表面に対して静止して取り付けられても、その上に取り付けられてもよく、本明細書で更に記載されるように、可動支持構造に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス改善システム130は、研磨パッド110に近接するように下降するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス改善システム130は、キャリア150に近接するように(例えば、移動又は静止するように)構成されてもよい。プロセス改善システム130は、本明細書の他の箇所に記載されるCMPプロセスを改善するのに適する任意の方法で方向付けるか又は構成されてもよい。プロセス改善システムは、ウェーハ研磨プロセス中にプロセスを改善することができる。
【0052】
一実施形態では、スラリー搬送システム140は、研磨パッド110の表面にスラリー(例えば、研磨スラリー)を搬送することができる。研磨スラリーは、サブミクロンの研磨粒子及び腐食性粒子を含んでもよく、含有してもよい。1つの非限定的な例では、研磨スラリーは、典型的には、研磨粒子(例えば、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイダルセリアなど)のコロイド懸濁液を含む。いくつかの実施形態では、研磨粒子は、水性媒体又は任意の他の適切な媒体に懸濁される。様々な実施形態では、スラリー搬送システム140は、当業者であれば理解できるように、計量ポンプ、質量流量制御レギュレータシステム又は任意の他の適切な流体搬送構成要素を含む。
【0053】
よって、スラリー搬送システム140によって研磨パッド110上に堆積されたスラリー中の研磨粒子及び腐食性化学物質は、それぞれ、研磨及び腐食によってウェーハを機械的及び化学的に研磨する。図示するように、スラリー搬送システム140は、スラリーを搬送し、スラリーは、システムを通って下向きに流れ、最終的に研磨パッド110上に流れる。いくつかの実施形態では、ウェーハキャリア150と研磨パッド110は、研磨を提供するために、多数の異なる方法のいずれかで互いに移動することができる。例えば、ウェーハキャリア150は、ウェーハ155が研磨パッド110に押し付けられるように、プラテン120に下向きの力を加えることができ、ウェーハ155と研磨パッド110との間のスラリーの研磨粒子及び腐食性化学物質は、研磨パッド110とウェーハキャリア150が互いに移動するときに、機械的及び化学的研磨を提供することができる。当業者であれば理解できるように、研磨パッドとウェーハキャリアとの間の相対動きは、様々な方法で構成されてもよく、研磨パッドとウェーハキャリアの一方又は両方は、互いに振動するように、直線的に移動するように、及び/又は反時計回り及び/又は時計回りに回転するように構成されてもよい。この移動は、モータ、リニアアクチュエータ、ロボット、エンコーダ、ギアボックス、トランスミッションなどの様々な機械的又は電気機械的装置、及びそれらの組み合わせを介して提供することができる。
【0054】
パッド調整アーム160は、研磨パッド及びウェーハキャリア155に関して上記で記載された相対動きなどのそれらの間の相対移動を伴い、研磨パッド110に力を加えて押し付けることにより、研磨パッド110の表面を調整する。図示の実施形態のパッド調整アーム160は、一端にパッドコンディショナを備えて振動することができる。いくつかの実施形態では、パッドコンディショナは、例えば、時計回り又は反時計回りに回転するように構成される。いくつかの実施形態では、パッドコンディショナは、研磨パッド110に接触し、パッドコンディショナが回転するときに接触してもよい。
【0055】
図3は、支持構造に取り付けられたプロセス改善システム133を備えた化学機械平坦化システムの概略図である。例えば、支持構造は、研磨前、研磨後及び/又は研磨中に可変位置決めを提供できるように、移動可能であってもよい。プロセス改善システム133は、既存の調整アームに、あるいはパッドコンディショナ及びパッドコンディショナ掃引制御機構とは独立した位置決め専用の別個のアームのいずれかに取り付けることができる。例えば、プロセス改善システム133は、移動又は振動してそのような移動機能を提供するアーム又は他の支持構造、例えばパッド調整アーム160に取り付けられることができる。
図3のシステム300は、
図1及び
図2に関して上記で記載されたように、研磨パッド110、プラテン120、スラリー搬送システム140、ウェーハキャリア150、ウェーハ155及びパッド調整アーム160を含む。しかしながら、
図3のシステムは、プロセス改善133がパッド調整アーム160に取り付けられて、例えば研磨前及び/又は研磨中に、プロセス改善システムの可変位置決め、及び、プロセス改善システムと研磨パッド110との接続を可能にするという点で、
図1及び
図2のシステムとは異なる。様々な実施形態では、プロセス改善システム133は、別個のアーム(図示せず)などの異なる支持構造に取り付けられて、プロセス改善システム133の、パッド調整アーム160によって提供される移動から独立した位置決めを可能にすることができる。例えば、プロセス改善システムは、CMPシステムの1つ以上の位置及び/又は構成要素との接続を可能にするように位置決めされ、構成されてもよい。例えば、プロセス改善システムは、ウェーハの表面と接続するように構成されてもよい。プロセス改善システムは、ウェーハの表面及び/又は研磨パッドの表面などの、CMPシステムの2つ以上の構成要素と接続するように構成されてもよい。別の例では、2つ以上のプロセス改善システムは、本明細書に記載されたCMPシステム内に実装されてもよい。例えば、CMP処理用の複数のプラテンがあるシステムでは、プラテンごとに2つのプロセス改善システムを含んでもよい。
【0056】
図4は、システム400の他の構成要素内に埋め込まれた1つ以上の検出器136(例えば、in-situ速度モニタリング(ISRM)光学系)を備えた化学機械平坦化システム400の概略図である。例えば、1つ以上の検出器136は、プラテン120、ウェーハキャリア150、又は研磨パッド110内に埋め込まれてもよい。1つの非限定的な例では、検出器136は、例えば、研磨パッド110に対して位置決めされて組み付けられ、ウェーハ155に光を照射し、ウェーハ155からの反射光を検出する反射計として実装されてもよい。ウェーハ155から反射した後に反射計によって検出された光は、ウェーハ155上の1つ以上の層の除去速度及び/又は厚さを検出するために使用することができる。このような実施形態は、材料が除去される際のウェーハ155のin-situモニタリングを可能にすることができる。
図4のシステムは、
図1~
図3に関して上記で記載されたように、研磨パッド110、プラテン120、スラリー搬送システム140、ウェーハキャリア150、ウェーハ155及びパッド調整アーム160を含む。
【0057】
図1~
図4は、CMP装置(例えば、ウェーハキャリア150、ウェーハ155)の態様を示すが、当業者であれば理解できるように、CMP機械は、例えば、特定の構成要素を含まずに、多数の異なる方法のいずれかで組み立てることができる。また、
図1~
図4は、必ずしも完全なCMP装置(ウェーハキャリアヘッド膜、CMP装置の本体、ウェーハ基板を特定のCMP装置に搬送するシステムなどへの参照が他の点で含まれる可能性がある)を示すわけではなく、本開示の主題である開示された技術を強調するための例示的な例であることを単に意図している。当業者であれば理解できるように、CMPシステムの追加の構成要素(例えば、膜など)は、本明細書に記載されたシステムに組み込まれてもよい。例えば、ウェーハキャリアヘッド150は、真空圧又は吸引によりウェーハを膜に固定するように構成された真空システムを更に含んでもよい。弾力性のある膜は、1つ以上の別個のゾーンを含んでもよく、圧縮ガスが膜の上面又は裏側に加えられる。上記圧力は、CMP中に材料の除去を行うために、膜を介してウェーハの上面又は裏面に伝達することができる。ウェーハキャリアヘッドは、膜をその嵌合構成要素に固定すること、膜をその所望の形状及び寸法に保持すること、及び/又は膜をクランプして、密封し、制御されたガス圧力を封じ込めるための密閉体積を提供することのための手段を提供する1つ以上の剛性支持構成要素を含んでもよい。また、本明細書に記載された装置及びシステムのいずれかは、本明細書に記載された方法の機能及び追加の機能を提供するように構成できるコントローラ(例えば、
図2のコントローラ165)を含んでもよい。更に、参照番号170は、ウェーハを回転するプラテンに固定された研磨パッドに研磨する際に、ウェーハキャリアヘッド150に取り付けられたウェーハ150に下向きの力を加える完全なCMP装置(図示せず)の相対位置を示す。例えば、CMP装置は、ウェーハキャリアが
図1に示すように下降位置に構成される場合、研磨パッド110を押し当ててウェーハキャリアに下向きの力を加えてウェーハ155を研磨する。また、ウェーハキャリアヘッド150は、ウェーハキャリアヘッド150の残りの本体に取り付けられた膜を含んでもよい。膜(図示せず)は、ウェーハ155と研磨パッド110との間に圧力を提供するように構成されてもよい。
【0058】
また、ウェーハキャリア、研磨プラテン及び/又はスラリー分配システムを含むCMPシステムは、制御システム(例えば、
図2のコントローラ165)によって制御されるように構成されてもよい。制御システムは、CMPシステムからフィードバックを受信し、CMPシステムに制御信号を提供するように構成されてもよい。例えば、制御システムは、システムから受信したフィードバック信号に基づいて、様々な構成要素に可変分配又は可変速度の機能を提供するように構成されてもよい。
【0059】
(材料の除去及び/又は膜の厚さのin-situ測定システム及び方法)
CMPプロセスでは、材料の除去及び/又は膜/層の厚さをin-situでモニタリングする様々な方法を用いることができる。これらのプロセスは、典型的には、多数の測定値の平均値を使用するか、又はウェーハ155の表面全体の状態を表す単一の測定値に依存する。平均値又は単一の測定値を使用するため、そのような技術は、例えばウェーハ155の表面の変動(例えば、山と谷)の存在により、ウェーハ155の表面の現在の状態を正確に表さない可能性がある。
【0060】
本開示の態様は、特定のワークピースの種類又は特性に対処し、向上された測定精度とより高い信号対雑音比を提供するために、指定された又はアルゴリズムで決定された位置で、単一又は指定された数の測定値を使用できるシステム及び方法に関する。
【0061】
以下に詳細に説明するように、コントローラ165は、複数の測定値を取得し、それらの測定値を統合して、検出器136(例えば、ISRM光学系)によって観察されるウェーハ155の表面領域の1走査当たりの平均値を決定することができる。特定の用途では、ウェーハ155全体にわたって広範囲の膜の厚さを有する膜を有するウェーハ155などの場合、検出器136によって生成された信号は、ノイズが多すぎて、膜のリアルタイムの厚さを十分な精度で効果的に測定できない可能性がある。
【0062】
他の種類のプロセスモニタリングは、1つ以上のモータの測定電流を用いて、研磨パッド110とウェーハ155の表面との間の摩擦の変化を、研磨中のウェーハ155の表面の変化の指標として検出する。研磨パッド110とウェーハ155との間の摩擦量は、例えば、タングステン膜が十分に除去されて下地の酸化膜を露出させた後に変化し検出することができる。この方法では、単一の測定点が使用されるが、各測定点は、個々の既知の位置ではなく、ウェーハ表面の全体の状態の平均又は集合を反映させる。
【0063】
図5A及び
図5Bは、システム500の他の構成要素上に配置され、及び/又は他の構成要素内に埋め込まれた検出器、例えばISRM光検出器536を備えた化学機械平坦化システム500の概略図である。例えば、光検出器536は、プラテン520内に埋め込まれて、
図1~4に関して説明したように、ウェーハがプラテン上に配置されて処理されるとき、プラテン520の上面515の開口部と研磨パッド(
図6を参照)によって、ウェーハの形態をモニタリングし検出することができる。
図2のコントローラ165などのコントローラは、光検出器536から受信した信号を用いて、除去速度及び/又は膜の厚さをin-situで測定することができる。
【0064】
図6は、
図5A及び
図5Bのシステム500の図であり、プラテン520の表面515の上に研磨パッド510が示されている。システム500は、プロセスにスラリーを供給するためのスラリー供給源540と、スラリーを押し流すための高圧押し流し装置590とを更に含んでもよい。研磨パッド510は、検出器536に対する信号(例えば、光信号)の送信を可能にするために、開口部及び/又はパッド510の残りの部分よりも透明度の高い部分を含んでもよい。例えば、窓部595は、光検出器536からの光を研磨パッド510に透過させることができる。研磨パッドは、多孔質高分子材料、耐久性のある粗層(例えば、Rodel IC-1000)、及び/又は、収容媒体内に保持された研磨粒子を有する固定砥粒パッドなどの多くの異なる材料のいずれかを含んでもよい。窓部595は、窓部を通る光透過を可能にする、研磨パッドとは異なる材料、例えば、研磨パッドよりも透明度が高く、拡散能力が無視できる材料、例えば、シリコーン、又は、ポリ(ペンタデカフルオロオクチルアクリレート)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(ウンデカフルオロオレキシルアクリレート)、ポリ(ノナフルオロペンチルアクリレート)、ポリ(ヘプタフルオロブチルアクリレート)又はポリ(トリフルオロビニルアセテート)などのフルオロポリマーを含んでもよい。研磨パッド510及び窓部595に用いられる構造及び材料に関する追加の詳細は、2004年4月6日に発行された米国特許第6,716,085号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
図7は、本開示の態様に係る、プラテン520に対する処理中にキャリア内に保持されたウェーハ555上の測定点580の概略図である。コントローラ165は、CMPプロセスが実行されるときに測定点580を追跡することによって、同じ測定点580で連続した測定を行うことができ、それにより、除去速度及び/又は膜の厚さの測定の品質及び精度が向上する。換言すれば、ウェーハ555上の特定の部位580を測定し、次に、その測定値を分析してそのデータから判定することにより、CMP処理中の材料の除去及び/又は残りの厚さのモニタリングに用いられる計算の品質及び精度を向上させることができる。
【0066】
図7に示すように、研磨プラテン520、ウェーハ555及び測定点580が示されている。ウェーハ555は、本明細書の他の箇所で説明及び図示されているように、処理中にウェーハキャリアによって保持される位置に示されている。
図7に示すように、測定点580は、
図5A、
図5B及び
図6の光検出器536などの光検出器の真上に位置決めされてもよい。また、以下の値も示されている。θpは、プラテン520とウェーハ555上の測定部位580との間のシータ角度であり、θwは、キャリアとウェーハ上の測定部位との間のシータ角度であり、Rpは、プラテンとウェーハ上の測定部位との間の半径方向距離であり、θwは、キャリアとウェーハ555上の測定部位との間の半径方向距離である。
【0067】
特定の実装では、CMPシステムは、上記列挙した変数の正確な位置がコントローラ165のソフトウェアに対してリアルタイムで利用可能である高度な制御システムを含んでもよい。例えば、本明細書のCMPシステムの実施形態は、高速で決定論的な産業用通信ネットワークを介して接続された高解像度の絶対位置エンコーダを用いて、全てのサーボ軸の位置を100マイクロ秒という短い間隔でモニタリングし、上記列挙した変数又は他の変数を生成することができる。例えば、位置エンコーダを用いて、プラテン520及び研磨パッドに対するキャリア(ひいては、キャリアによって保持されたウェーハ555)の相対的な空間的位置、ならびに、ウェーハ及び研磨パッドの現在の角度的位置を決定することができる。位置エンコーダによって得られた空間的位置及び角度的位置を用いて、システムは、
図7に示す値を決定することができ、したがって、光検出器に対するウェーハ上の測定点580の位置を決定することができる。これにより、ソフトウェアは、測定サンプルを正確に採取することに関するタイミングを計算することができ、測定サンプルが採取されたときのウェーハ555上の上記サンプルの正確な位置を知ることができる。他の実装では、コントローラ165は、光検出器536から測定値を受信し、測定点580が光検出器536の上に位置決めされたときに取得されたデータのストリームからそれらの測定値を選択して、測定点580での除去速度及び/又は膜の厚さを測定することができる。
【0068】
したがって、CMPシステムは、ウェーハ555上の特定の測定点580での繰り返し測定を正確かつ一貫して行うことが可能であり、これにより、時間の経過とともに多かれ少なかれランダムな測定を実行し、それらのデータ点を統合又は平均して分析用の単一のデータ点を計算することに関連する変動又は「ノイズ」が減少する。このような測定及び分析によって決定された情報は、CMPプロセスの特定の態様を制御するために用いられてもよい。例えば、下地の透明な誘電体層上の反射金属層を除去する場合、必要な金属の除去が完了したらプロセスを終了することができる。他の例では、均質な透明材料の所定の厚さを除去する場合、プロセスは、例えば、所定の厚さに達したら、厚さの測定に基づいて終了することができる。
【0069】
本開示の他の態様は、コントローラ165によるソフトウェアアルゴリズムを用いて、ウェーハ555の複数の位置でテスト測定を行い、個々の部位580からのデータを分析して、繰り返し測定のために個々の部位580を使用することの適合性を決定することである。例えば、特定の部位580を測定及び対応する信号分析のために予め決定し、それらを比較して後続の測定で使用するための最高品質の部位580を決定することができる。システムは、振幅の整合性、光スペクトルの適合度(分光光源の実装の場合)などの、信号サンプルの異なる態様に基づいて、信号品質を決定することができる。次に、コントローラ165は、残りのCMPプロセスに最良かつ最も有用な信号を提供すると、コントローラが決定した部位580を選択的に測定することに進むことができる。
【0070】
本開示の他の態様は、CMPプロセスに悪影響を与えることなく同じ位置580で測定を行うために、コントローラ165がウェーハ555の動きをin-situで操作することである。CMP中の典型的な相対動きは、プラテンの回転数、ウェーハの回転数、ウェーハの振動範囲、ウェーハの振動周波数などの複数の変数によって決まる。これらの変数の組み合わせにより、測定センサの相対位置がウェーハ555上の全ての点に対して実質的にランダムになる可能性があることを意味する。しかしながら、特定の態様では、コントローラ165は、ハードウェア制御及びソフトウェア制御を利用して、上記列挙した変数のうちの1つ以上をオンザフライで変更でき、それにより、CMPプロセスを中断し、妨害し、又はそれに他の悪影響を与えることなく、ウェーハ555上の任意の部位に対する光検出器536の相対位置を予測して、一貫して制御することができる。
【0071】
図8は、ウェーハ全体にわたって非常に変化する厚さを有する堆積膜を有するウェーハの表面を示しており、厚さの変化は、異なる膜の厚さを示す異なるカラーフリンジによって明らかである。従来のシステムで用いられる測定方法には、ウェーハ上の基本的にランダムな位置で採取された複数のサンプルを収集し、これらを平均してデータ点を計算することが含まれる場合がある。ウェーハ上の厚さが変動するため、この方法は意図した目的に対してほとんど効果がない。本開示の態様は、CMPプロセス中にウェーハ上の同じ位置での膜の厚さの正確かつ一貫した測定を可能にするため、実質的な改善を示す。
【0072】
図9は、基板上の膜の除去速度及び/又は厚さを決定する方法1200を示すフローチャートである。方法1200は、例えば、本明細書の他の箇所、例えば
図5A~
図6に関して図示及び説明された装置を用いて実現することができる。
【0073】
方法1200は、ブロック1201で開始する。ブロック1202では、方法1200は、光検出器から第一の信号を受信することを含む。検出器は、研磨パッドの基板とは反対側に位置決めされてもよい。研磨パッドは、貫通する開口部を含んでもよい。
【0074】
ブロック1204では、方法1200は、1つ以上の位置エンコーダから第二の信号を受信することを含む。第二の信号は、キャリア及びプラテンの空間的位置及び角度的位置を示すことができる。キャリアは、基板を保持するように構成されてもよく、プラテンは、研磨パッドを支持する。
【0075】
ブロック1206では、方法1200は、第二の信号に基づいて、基板上の1つ以上の測定部位を特定することを含む。
【0076】
ブロック1208では、方法1200は、第一の信号に基づいて、繰り返し測定のための1つ以上の測定部位を選択する。
【0077】
ブロック1210では、方法1200は、第一の信号及び第二の信号に基づいて、選択された1つ以上の測定部位での基板の膜の除去速度及び/又は厚さを決定することを含む。
【0078】
方法1200を実行することにより、センサ300は、より信頼できる信号を研磨機制御システムに提供し、次に、研磨機制御システムは、センサから受信した信号に基づいて、ブロック1210の全ての動きを即座に停止して、ウェーハ、研磨パッド、キャリアなどへの損傷を防止又は最小化することができる。より信頼できる信号を提供することにより、本明細書に記載された方法及びシステムは、定常状態が達成される前に起こる可能性がある研磨状態の変化に起因し、他の従来の技術に対する制限である可能性があるスリップの誤検出を防止することができる。
【0079】
また、本明細書で記載されたin-situモニタリングの実施形態は、単一キャリア、単一プラテンシステムに限定されず、マルチヘッドCMPシステム、軌道CMPシステム、又は他のCMPシステムを含む他のCMP装置でも実現できることが理解されるであろう。
【0080】
上記実施形態に対して多くの変形及び修正を行うことができ、その要素は、他の許容可能な実施例の中にあると理解されるべきである。全てのそのような修正及び変形は、本開示の範囲内で本明細書に含まれることが意図される。前述の記載は、特定の実施形態を詳述する。しかしながら、前述の内容がテキストでどれほど詳細に示されていても、システム及び方法は、多くの方法で実施できることが理解されるであろう。上述したように、システム及び方法の特定の特徴又は態様を説明する際の特定の用語の使用は、当該用語が、関連するシステム及び方法の特徴又は態様のいずれかの特定の特性を含むように限定されるように、本明細書で再定義されることを意味すると解釈すべきではないことに留意すべきである。
【0081】
特に「できる」、「できた」、「し得る」又は「してもよい」などの条件付きの言葉は、特に明記されない限り又は使用される文脈内で他に理解されない限り、一般的に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含むが、他の実施形態がこれらを含まないことを伝えることを意図する。したがって、そのような条件付きの言葉は、一般的に、1つ以上の実施形態で特徴、要素、及び/又はステップが何らかの形で必要とされること、又は1つ以上の実施形態が、ユーザ入力又は促しの有無にかかわらず、これらの特徴、要素及び/又はステップが含まれるか否か、又は任意の特定の実施形態で実行されるか否かを決定するための論理を必ず含むことを暗示することを意図しない。
【0082】
「X、Y及びZのうちの少なくとも1つ」又は「X、Y又はZのうちの少なくとも1つ」という語句などの接続的な言葉は、特に明記されない限り、項目、用語などがX、Y、又はZのいずれか、又はそれらの組み合わせであってもよいことを伝えるために一般的に使用される文脈内で理解される。例えば、「又は」という用語は、(排他的ではなく)包括的な意味で使用されるため、例えば、要素のリストを結合するために使用されるときに、「又は」という用語は、リスト内の要素のうちの1つ、いくつか、又は全てを意味する。そのため、そのような接続的な言葉は、一般的に、特定の実施形態が、それぞれ存在するXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、及びZの少なくとも1つを必要とすることを意味することを意図するものではない。
【0083】
本明細書で使用される「1つ」という用語は、排他的な解釈ではなく、包括的な解釈を与えられるべきである。例えば、特に明記されない限り、「1つ」という用語は、「正確に1つ」又は「1つだけ」を意味すると理解されるべきではなく、代わりに、「1つ」という用語は、特許請求の範囲又は明細書の他の箇所で使用されるかにかかわらず、特許請求の範囲又は明細書の他の箇所にある「少なくとも1つ」、「1つ以上」又は「複数」などの数量詞の使用に関係なく、「1つ以上」又は「少なくとも1つ」を意味する。
【0084】
本明細書で使用される「含む」という用語は、排他的な解釈ではなく、包括的な解釈を与えられるべきである。例えば、1つ以上のプロセッサを含む汎用コンピュータは、他のコンピュータ構成要素を除外するものとして解釈されるべきではなく、特にメモリ、入出力デバイス及び/又はネットワークインタフェースなどの構成要素を含む可能性がある。
【0085】
上記の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されるような新規の特徴を示し、記載し、指摘したが、図示されたデバイス又はプロセスの形態及び詳細の様々な省略、置換及び変更は、本開示の精神から逸脱することなく行われてもよいことが理解される。認識されるように、本明細書に記載された、開示された技術の特定の実施形態は、いくつかの特徴が他とは別に使用又は実施されてもよいので、本明細書に記載された特徴及び利点の全てを提供しない形態内に具体化されてもよい。本明細書に開示された技術の特定の態様の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び同等性の範囲内にある全ての変更は、それらの範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】