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特表2024-525386体管腔内で医療デバイスを位置特定するためのデバイス、システム、および方法
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  • 特表-体管腔内で医療デバイスを位置特定するためのデバイス、システム、および方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】体管腔内で医療デバイスを位置特定するためのデバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240705BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240705BHJP
   A61B 1/01 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B1/00 552
A61B1/00 523
A61B1/01 511
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578973
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 US2022034362
(87)【国際公開番号】W WO2022271712
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】63/213,368
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フォスター、ダニエル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】トゥルー、カイル
(72)【発明者】
【氏名】カルボニ、セバスチャン オルダス
【テーマコード(参考)】
4C161
4C601
【Fターム(参考)】
4C161CC06
4C161GG24
4C161HH55
4C161NN01
4C161PP12
4C161RR06
4C161RR18
4C601BB03
4C601BB13
4C601BB14
4C601EE09
4C601FE01
4C601FF11
4C601GA19
4C601GA21
4C601GA25
(57)【要約】
本開示は、標的組織の場所を特定するため、または標的組織にナビゲートするため等、体管腔内で医療デバイスを位置特定することに関する。実施形態は、送達デバイスの作業チャネルから延出された医療デバイスを位置特定することを含む。医療デバイスは、体管腔をマッピングする等のための撮像センサを含み得る。多くの実施形態では、送達デバイスは、追跡システムと相互作用して、追跡ボリューム内の送達デバイスの場所を決定するための第1のセンサと、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定するための第2のセンサとを含む1つまたは複数のセンサを含み得る。多くのそのような実施形態では、コントローラは、追跡ボリューム内の送達デバイスの場所および送達デバイスに対する医療デバイスの場所に基づいて、追跡ボリューム内の医療デバイスの場所を決定し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを備える医療デバイスと、
長手方向軸を有する駆動ケーブルと、前記駆動ケーブルは、前記医療デバイスの前記ルーメン内に配置されるとともに、前記長手方向軸を中心に回転するように構成されており、
前記駆動ケーブルに取り付けられたマーカと、前記マーカは、前記駆動ケーブルによって回転可能であり、
前記長手方向軸を中心に回転する前記マーカを検出するように構成されたセンサと、を備えるシステム。
【請求項2】
前記マーカは、磁石を含んでおり、前記磁石の磁極は、前記長手方向軸に垂直に整列されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを備え、前記撮像センサは、前記駆動ケーブルによって回転可能である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサに通信可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサに通信可能に結合されたメモリと、を備え、前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記センサを用いて、前記駆動ケーブルに取り付けられた前記マーカによって生成された回転磁場を測定すること、
前記回転磁場の測定に基づいて、前記センサと相対的な前記マーカの場所を決定すること、
追跡ボリューム内の前記センサの場所および前記センサと相対的な前記マーカの場所に基づいて、前記追跡ボリューム内の前記マーカの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、前記追跡ボリューム内において5自由度で前記マーカの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記センサを用いて複数の基準磁場を測定すること、
前記複数の基準磁場の測定に基づいて、前記追跡ボリューム内の前記センサの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項4または5に記載のシステム。
【請求項7】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、前記追跡ボリューム内において6自由度で前記センサの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを備え、前記撮像センサは、前記駆動ケーブルによって回転可能であり、
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記撮像センサを用いて画像を生成すること、
前記追跡ボリューム内の前記マーカの場所に基づいて、前記画像を身体の内部のマッピングに追加することを行わせる命令を含んでいる、請求項4乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記画像は、半径方向画像を含んでいる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在する作業チャネルとを備える送達デバイスを備え、前記センサは、前記送達デバイス内に配置されており、前記医療デバイスは、前記作業チャネル内に配置されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記マーカは、磁石を含んでおり、前記磁石は、前記駆動ケーブルの前記長手方向軸に対して半径方向に対称である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記マーカは、永久磁石を含んでいる、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記センサは、センサパッチに配置されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサは、追跡ベース内に配置されており、前記追跡ベースは、複数の基準磁場を生成するための複数の磁場エミッタを含んでいる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記センサは、6自由度(DOF)のトンネル磁気抵抗(TMR)センサを含む、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、体管腔内で医療デバイスを位置特定する(localizing)分野に関する。特に、本開示は、送達デバイスの作業チャネルから延出された医療デバイスを位置特定するためのデバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な医療デバイスが、診断または治療目的のために体管腔内に配置される。例えば、内視鏡検査は、体内を見るために内視鏡を使用する処置である。通常、内視鏡検査処置は、診断または治療目的で、身体の中空器官または体腔の内部にアクセスし、検査し、または相互作用するために、長尺状部材(例えば、内視鏡)を利用する。内視鏡は、典型的には、体内を観察するための直接可視化機能を有し、および/または超音波観察機能を備えていてもよい。そのような内視鏡は、特定の直径を有する、より大きい体管腔(例えば、胃腸(GI)管または気管)内に内視鏡が挿入されることを可能にする外形直径を有している。例えば、内視鏡の一種である気管支鏡は、診断および治療目的で、気管支鏡の直径を収容することができる直径を有する特定の次数の気道まで、気道の内側を可視化するために使用することができる。気管支鏡は、口、鼻、または気管切開などを介して気道に挿入される。これにより、医師は、異物、出血、腫瘍、または炎症などの異常について患者の気道を検査することができる。場合によっては、肺の内部から生検が行われることもある。特定のより高い次数の気道において、気道の直径は、従来の内視鏡を収容するには狭すぎるようになり、これは、これらのより小さい気道内または最小直径の他の管腔内で組織を正確にナビゲートし、見つけ出し、および生検するための手段を有する改善されたデバイスに対する課題を提示する。医療デバイスを位置特定することは、患者の体管腔内の医療デバイスの場所を決定することを指し得る。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を必ずしも特定することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を決定する際の補助として意図されるものでもない。
【0004】
一態様では、本開示は、医療デバイス、駆動ケーブル、マーカ、およびセンサを含むシステムに関する。医療デバイスは、近位端、遠位端、および近位端と遠位端との間に延在するルーメンを備え得る。駆動ケーブルは、長手方向軸を有し得る。駆動ケーブルは、医療デバイスのルーメン内に配置されるとともに、長手方向軸を中心に回転するように構成され得る。マーカは、駆動ケーブルに取り付けられるとともに、駆動ケーブルによって回転可能であり得る。センサは、長手方向軸を中心に回転するマーカを検出するように構成され得る。
【0005】
様々な実施形態では、マーカは、磁石を含んでおり、磁石の磁極は、長手方向軸に垂直に整列される。いくつかの実施形態は、駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを備える。いくつかのそのような実施形態では、撮像センサは、駆動ケーブルによって回転可能である。多くの実施形態は、センサに通信可能に結合されたプロセッサと、プロセッサに通信可能に結合されたメモリとを含む。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、センサを用いて、駆動ケーブルに取り付けられたマーカによって生成された回転磁場を測定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、回転磁場の測定に基づいてセンサと相対的なマーカの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、追跡ボリューム内のセンサの場所およびセンサと相対的なマーカの場所に基づいて、追跡ボリューム内のマーカの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、追跡ボリューム内において5自由度でマーカの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、センサを用いて複数の基準磁場を測定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、複数の基準磁場の測定に基づいて追跡ボリューム内のセンサの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、追跡ボリューム内において6自由度でセンサの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。いくつかの実施形態は、駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを含んでおり、撮像センサは、駆動ケーブルによって回転可能である。いくつかのそのような実施形態では、メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、撮像センサを用いて画像を生成すること、および追跡ボリューム内のマーカの場所に基づいて、画像を身体の内部のマッピングに追加することを行わせる命令を含む。様々な実施形態では、画像は、半径方向画像(radial image)を含む。多くの実施形態は、近位端、遠位端、および近位端と遠位端との間に延在する作業チャネルを備える送達デバイスを含む。多くのそのような実施形態では、センサは、送達デバイス内に配置されており、医療デバイスは、作業チャネル内に配置されている。いくつかの実施形態では、マーカは、磁石を含んでおり、磁石は、駆動ケーブルの長手方向軸に対して半径方向に対称である。様々な実施形態では、センサは、追跡ベース内に配置されており、追跡ベースは、複数の基準磁場を生成するための複数の磁場(magnetic field)エミッタを含んでいる。多くの実施形態では、センサは、6自由度(DOF:degrees of freedom)のトンネル磁気抵抗(TMR)センサを含む。
【0006】
別の態様では、本開示は、送達デバイス、第1のセンサ、および第2のセンサを備える装置に関する。送達デバイスは、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間に延在する作業チャネルとを有する長尺状部材を含み得る。第1のセンサは、長尺状部材の遠位端に近接して配置され得る。第1のセンサは、6自由度で送達デバイスの一部を位置特定するように構成され得る。第2のセンサは、作業チャネルに近接して配置され得る。第2のセンサは、送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置を決定するために、送達デバイスの作業チャネル内に配置された医療デバイスの1つまたは複数の特性を測定するように構成され得る。
【0007】
様々な実施形態では、送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置は、直線移動および回転移動のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の特性は、送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置を用いて符号化された1つまたは複数のマーカを含む。いくつかのそのような実施形態では、1つまたは複数のマーカは、1つまたは複数のバーコードまたは1つまたは複数のクイックレスポンス(QR)コードを含む。様々なそのような実施形態では、1つまたは複数のマーカは、医療デバイスの一部に沿って配置された複数のマーカを含んでおり、複数のマーカの各々は、医療デバイスの直線移動および回転移動のうちの1つまたは複数を示している。多くの実施形態では、1つまたは複数の特性は、医療デバイスの外側表面の変化を含む。多くのそのような実施形態では、第2のセンサは、送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置を決定するために、医療デバイスの外側表面から反射する赤外線または近赤外線を放射して検出する。いくつかの実施形態は、第1および第2のセンサに通信可能に結合されたプロセッサと、プロセッサに通信可能に結合されたメモリとを含む。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、6自由度における送達デバイスの一部の位置特定および送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置に基づいて、医療デバイスの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、第1のセンサを用いて複数の基準磁場を測定すること、および複数の基準磁場の測定に基づいて6自由度で送達デバイスの一部を位置特定することを行わせる命令を含み得る。
【0008】
さらに別の態様では、本開示は、コンピュータが実施する方法に関する。コンピュータが実施する方法は、センサを用いて複数の基準磁場を測定するステップを含み得る。コンピュータが実施する方法は、複数の基準磁場の測定に基づいて、追跡ボリューム内のセンサの場所を決定するステップを含み得る。コンピュータが実施する方法は、センサを用いて回転磁場を測定するステップを含み得る。コンピュータが実施する方法は、回転磁場の測定に基づいてセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所を決定するステップを含み得る。コンピュータが実施する方法は、追跡ボリューム内のセンサの場所およびセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所に基づいて、追跡ボリューム内の回転磁場の発生源の場所を決定するステップを含み得る。
【0009】
様々な実施形態では、コンピュータが実施する方法は、磁石に結合された駆動ケーブルを回転させて、回転磁場を発生させるステップを含み得る。いくつかの実施形態では、コンピュータが実施する方法は、撮像センサを用いて画像を生成するステップと、追跡ボリューム内の回転磁場の発生源の場所に基づいて、画像を身体の内部のマッピングに追加するステップとを含み得る。多くの実施形態では、コンピュータが実施する方法は、回転磁場を生成するために、撮像センサ結合された駆動ケーブルおよび磁石を回転させるステップを含み得る。多くのそのような実施形態では、画像は、半径方向超音波画像を含む。
【0010】
さらに別の態様では、本開示は、プロセッサと、プロセッサに通信可能に結合されたメモリとを備える装置に関する。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、センサを用いて複数の基準磁場を測定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、複数の基準磁場の測定に基づいて追跡ボリューム内のセンサの場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、センサを用いて回転磁場を測定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、回転磁場の測定に基づいて、センサと相対的な回転磁場の発生源の場所を決定することを行わせる命令を含み得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、プロセッサに、追跡ボリューム内のセンサの場所およびセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所に基づいて、追跡ボリューム内の回転磁場の発生源の場所を決定することを行わせる命令を含み得る。
【0011】
様々な実施形態では、センサは、送達デバイス内に配置され得、回転磁場の発生源は、送達デバイスの作業チャネル内に配置された医療デバイス内に配置され得る。いくつかの実施形態では、回転磁場の発生源は、回転永久磁石を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として説明されるが、これらの図面は概略的なものであり、縮尺通りに描かれることを意図していない。図において、図示された同一または略同一の構成要素の各々は、通常、単一の数字によって表される。本開示に含まれる様々な図は、いくつかの構成要素を省略し、いくつかの構成要素の一部を示し、および/または、いくつかの構成要素を透明なものとして提示して、そうでなければ隠れているように見え得る構成要素の図示および説明を容易にし得ることが理解されよう。明確にする目的で、すべての構成要素がすべての図においてラベル付けされているわけではなく、当業者が本開示を理解することを可能にするために図示が必要でない場合には、各実施形態のすべての構成要素が示されているわけでもない。
図1】本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態による医療システムの様々な態様を示す図である。
図2】本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態による追跡システムの様々な態様を示す図である。
図3】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による医療デバイスと共に送達デバイスの種々の態様を示す図である。
図4】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による送達デバイス内に配置されたセンサの種々の態様を示す図である。
図5】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態によるマーカセグメントの様々な態様を示す図である。
図6】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による医療システムのためのコントローラの種々の態様を示す図である。
図7】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による例示的なプロセスフローを示す図である。
図8】本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による例示的なコンピューティングアーキテクチャを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、概して、標的組織の場所を識別するため、または標的組織にナビゲートするため等、体管腔内で医療デバイスを位置特定するためのデバイス、システム、および方法に関する。いくつかの実施形態は、特に、送達デバイスの作業チャネルから延出された医療デバイスを位置特定することを対象とする。いくつかのそのような実施形態では、医療デバイスは、体管腔をマッピングするため、または解剖学的構造を直接可視化するため等の撮像センサを含む。多くの実施形態では、送達デバイスは、追跡システムと相互作用して、追跡ボリューム内の送達デバイスの場所を決定するための第1のセンサと、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定するための第2のセンサとを含む1つまたは複数のセンサを含み得る。多くのそのような実施形態では、コントローラは、追跡ボリューム内の送達デバイスの場所および送達デバイスに対する医療デバイスの場所に基づいて、追跡ボリューム内の医療デバイスの場所を決定し得る。いくつかのそのような実施形態では、第1および第2のセンサは、6自由度(DOF)のトンネル磁気抵抗(TMR)センサなどの同じセンサであり得る。他のそのような実施形態では、第1および第2のセンサは、異なるセンサであり得る。例えば、第1のセンサは、5-DOFの位置センサであり得、第2のセンサは、医療デバイス上の複数のマーカを読み取るための光学センサまたは圧電センサであり得る。そのような場合、複数のマーカは、送達デバイスに対する医療デバイスの場所の表示を含み得る。これらおよび他の実施形態が説明され、特許請求される。
【0014】
癌の疑いのある結節が一般的に位置する末梢体管腔内にアクセスおよび/または末梢体管腔を位置特定するための外形寸法制約等、体管腔内で医療デバイスを位置特定するための医療システムは、多くの課題に直面している。例えば、気管支内超音波(EBUS: endobronchial ultrasound)スコープなどの送達デバイスは、体管腔の末梢部分(例えば、末梢気道)に到達するには大きすぎる(例えば、外径(OD:outside diameter)が4mmを超える)。さらに、送達デバイスの作業チャネルを通して挿入される医療デバイスは、種々の種類および/または組み合わせのコンポーネントおよびセンサの組み込みを防止する外形寸法制約(例えば、外形は2mm未満)を受ける。例えば、生検針用のルーメンを有する医療デバイスがある。例えば、6-DOFセンサおよび半径方向撮像センサは、送達デバイスの作業チャネルのサイズ制約を超えることなく、生検針用のルーメンを有する医療デバイスに組み込まれ得ない。加えて、撮像センサを排除することは、リアルタイム可視化を妨げ、それによって、生検の精度および収率が制限される。6-DOFセンサを排除することは、医療デバイスを位置特定することを妨げる。さらなる複雑なことに、体管腔のための正確なマッピング技術は、術前画像を体管腔内の特定の場所と関連付けるために、リアルタイム撮像およびリアルタイム位置特定を必要とし得る。そのような制限は、医療デバイスの有用性および適用可能性を大幅に低下させ、限定された能力を有する非効率的なデバイスを生み出す一因となる。これらの考慮事項を考慮して、本開示のデバイス、システム、および方法は、様々な有利な医療成果を実現し得る。
【0015】
本明細書の多くの実施形態は、撮像センサと、生検針を送達するためのルーメンと、送達デバイスと相対的な医療デバイスの遠位端の場所を示すように構成される1つまたは複数のマーカとを含む医療デバイスを含み得る。いくつかの実施形態は、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所および追跡ボリューム内の送達デバイスの場所に基づいて、追跡ボリューム内の医療デバイスの場所を決定するためのコントローラを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、オペレータは、末梢体管腔内の標的部位にアクセスするために、送達デバイスの作業チャネルを通して医療デバイスを挿入し得る。次いで、オペレータは、医療デバイス内の撮像センサを利用して、医療デバイスのルーメン内に配置された針を介して標的部位の生検を正確に行い得る。さらに、医療デバイスおよび/または送達デバイスに通信可能に結合されたコントローラは、医療デバイス上の1つまたは複数のマーカを利用して、送達デバイスに対する標的部位を位置特定し得る。様々な実施形態では、3次元モデルを構築する等のために標的部位および周囲領域をマッピングするために、撮像センサからの画像が、マーカから決定される場所と共に使用され得る。
【0017】
生検試料が取得されると、標的部位における治療の必要性を確認するために、それが取り出されて分析され得る。標的部位における治療の必要性が確認された場合、治療ツールが、送達デバイスの作業チャネルを通して挿入され得る(医療デバイスの取り外し後)。医療デバイスを用いて以前に決定されるような標的部位の場所は、治療ツールを標的部位に戻るように正確かつ確実にナビゲートするために利用され得る。例えば、治療ツールは、5-DOFセンサを含み得、このセンサは、治療ツールを標的部位に適切に配置するために、医療デバイスによって決定された標的部位の場所と共に使用されることができる。他の例では、6-DOFを有するセンサが使用され得る。様々な実施形態では、治療ツールは、薬剤送達ツール、インプラント送達ツール、アブレーションプローブ、極低温プローブ、マイクロ波プローブ、高周波(RF:radio frequency)プローブ、レーザ、不可逆電気穿孔(IRE:irreversible electroporation)プローブ、および化学的送達ツール等の1つまたは複数の治療デバイスを含み得る。
【0018】
本明細書に説明される1つまたは複数の技法は、送達デバイスの作業チャネルから延出する医療デバイスの正確な位置特定を可能にし、標的部位を正確かつ確実に位置特定すること、および/または末梢体管腔をマッピングすること等の、有用かつ以前の機能をもたらし得る。これらおよび他の態様において、本明細書に記載される構成要素/技法は、正確で、反応的で、効率的で、動的で、およびスケーラブルな態様で、末梢体管腔の一部を位置特定および/またはマッピングするために、効率を増加させ、性能コストを低減し、計算コストを低減し、かつ/またはリソース要件を低減する方法を特定し得、その結果、増加した能力および向上した適応性を含む、従来のコンピュータ技術を上回るいくつかの技術的効果および利点をもたらす。様々な実施形態では、本明細書で説明される態様、技法、および/または構成要素のうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを介して実際の用途において実施され得、それによって、1つまたは複数のコンピューティングデバイスに追加の有用な機能を提供し、より能力があり、より良く機能し、改善されたコンピューティングデバイスがもたらされる。さらに、本明細書で説明される態様、技法、および/または構成要素のうちの1つまたは複数は、生検試料を取得すること、末梢体管腔内の標的部位を位置特定すること、末梢体管腔をマッピングすること、および末梢体管腔内の医療デバイスを位置特定することの技術分野を改善するために利用され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される構成要素は、同一の追跡ボリューム内の医療デバイスに対する送達デバイスの相対位置に基づいて、追跡ボリューム内の医療デバイスを効率的かつ効果的に位置特定する具体的かつ特定の態様を提供し得る。いくつかのそのような実施形態では、具体的および特定の態様は、追跡ボリューム内における送達デバイスの場所を決定すること、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定すること、および同じ追跡ボリューム内における医療デバイスの場所を決定することのうちの1つまたは複数を含み得る。多くの実施形態では、本明細書で説明される構成要素のうちの1つまたは複数は、改善された技術的結果が達成されることを可能にするコンピュータによって以前は実行可能でなかった機能を可能にすることによって、コンピュータ関連技術を改善する一組の規則として実施され得る。例えば、可能となる機能は、センサを用いて追跡ボリューム内の送達デバイスの場所を決定すること、センサを用いて送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定すること、および送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所および追跡ボリューム内の送達デバイスの場所に基づいて追跡ボリューム内の医療デバイスの場所を決定することのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、具体的および特定の態様および/または可能となる機能は、追跡ボリューム内の送達デバイスの場所を決定すること、およびセンサを用いて磁場測定を行うことによって、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定することを含み得る。
【0020】
本明細書で使用される表記および命名法を一般的に参照して、以下の詳細な説明の1つまたは複数の部分は、コンピュータまたはコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラム手順に関して提示され得る。これらの手順の説明および表現は、当業者によって、自身の研究の内容を他の当業者に効果的に伝えるために使用される。手順は、本明細書では、また一般的には、所望の結果に至る首尾一貫した一連の動作であると考えられる。これらの動作は、物理量の物理的操作を必要とする動作である。いくつかの実施形態では、これらの量は、記憶し、転送し、結合し、比較し、および他の方法で操作することが可能な電気信号、磁気信号、または光信号の形態をとることができる。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、項、数等と称することは、主に一般的な使用の理由で、時には好都合であることが分かる。しかしながら、これらの用語および同様の用語の全てが、適切な物理量に関連付けられるべきであり、それらの量に適用される好都合なラベルに過ぎないことに留意されたい。
【0021】
さらに、これらの操作は、一般に人間のオペレータによって実行される知的動作に関連する、加算または比較などの用語で呼ばれることが多い。しかしながら、1つまたは複数の実施形態の一部を形成する、本明細書に説明される動作のいずれにおいても、人間オペレータのそのような能力は、必要ではなく、多くの場合、望ましくない。むしろ、これらの動作は機械動作である。様々な実施形態の動作を実行するための有用な機械は、本明細書の教示に従って書かれた内部に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または構成されるような汎用デジタルコンピュータを含み、かつ/または必要な目的のために特別に構築された装置を含む。様々な実施形態はまた、これらの動作を実行するための装置またはシステムにも関する。これらの装置は、必要とされる目的のために特別に構築され得、または汎用コンピュータを含み得る。様々なこれらの機械に対する必要な構造は、与えられた説明から明らかとなろう。
【0022】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を示す図面を参照して理解されるべきである。本開示は、説明される特定の実施形態に限定されず、そのような実施形態は様々であり得る。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、添付の特許請求の範囲を超えて限定することを意図するものではない。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。最後に、本開示の実施形態は、呼吸器系を処置するための医療デバイスおよびシステムならびに手順を具体的に参照して説明され得るが、そのような医療デバイスおよび方法は、腹腔、消化器系、尿路、生殖管、胃腸系、心臓血管系、循環系等の組織を処置するために使用され得ることを理解されたい。
【0023】
本明細書で使用される場合、「近位端」は、デバイスを患者に導入するときにデバイスに沿って使用者(医療専門家または臨床医または技術者またはオペレータまたは医師など、そのような用語は本明細書では限定する意図なく互換的に使用され、自動コントローラシステムなどを含む)に最も近いデバイスの端部を指し、「遠位端」は、埋め込み、配置、または送達中にデバイスに沿って使用者から最も遠いデバイスまたは物体の端部を指す。
【0024】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、内容が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、「または」という用語は、内容が明らかに別のことを指示しない限り、「および/または」を含む意味で一般に使用される。
【0025】
本明細書で使用される場合、接続詞「および」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、そのように接続された構造、構成要素、特徴などの各々を含み、接続詞「または」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、そのように接続された構造、構成要素、特徴などの1つまたは他のものを、単独で、および任意の組合せおよび数で含む。
【0026】
全ての数値は、本明細書において、明示的に示されているか否かにかかわらず、用語「約」によって修飾されると想定される。数値の文脈における「約」という用語は、一般に、記載された値と同等である(例えば、同じ機能または結果を有する)と当業者が考えるであろう数の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含み得る。「約」という用語の他の使用(例えば、数値以外の文脈における)は、別段の指定がない限り、本明細書の文脈から理解され、本明細書の文脈と一致するように、それらの通常の慣習的な定義を有すると想定することができる。端点による数値範囲または値の記載は、端点を含むその範囲内の全ての数(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)、およびそれらの分数を含む。
【0027】
本明細書における「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が1つまたは複数の特定の特徴、構造、および/または特性を含み得ることを示すことに留意されたい。しかしながら、そのような記載は、必ずしもすべての実施形態が特定の特徴、構造、および/または特性を含むことを意味するわけではない。加えて、特定の特徴、構造、および/または特性が一実施形態に関連して説明される場合、そのような特徴、構造、および/または特性は、明確に反対のことが述べられない限り、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連して使用されてもよいことを理解されたい。
【0028】
本明細書に含まれる開示は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、限定的なものではないことを理解されたい。本明細書で使用される場合、用語「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはそれらの任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはかかるプロセス、方法、物品、または装置に固有の要素を含むことができるように、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。「例示的(exemplary)」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。内視鏡および内視鏡システムが本明細書で言及されるが、内視鏡、内視鏡システム、または内視鏡検査への言及は、開示される態様の可能な用途を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、開示される態様は、十二指腸鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断もしくは治療ツールもしくはデバイス、または他のタイプの医療デバイスもしくはシステムと組み合わせて使用され得る。
【0029】
次に図面を参照するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指すために使用される。以下の記載では、説明の目的で、その完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、新規な実施形態は、これらの具体的な詳細がなくても実施可能であることは明らかであろう。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、その説明を容易にするためにブロック図の形態で示されている。その意図は、特許請求の範囲内のすべての修正、均等物、および代替物を包含することである。
【0030】
図1は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態による医療システム100の様々な態様を示す。医療システム100は、近位端116および遠位端118を有する送達デバイス102と、医療デバイス106と、コントローラ108と、追跡ベース(tracking base)122とを含み得る。様々な実施形態では、追跡ベース122は、磁場発生器等の場発生器を備え得る。図示される実施形態では、送達デバイス102は、1つまたは複数のセンサ104と、作業チャネル110とを含み、医療デバイス106が作業チャネル110を通して延在する。医療デバイス106は、1つまたは複数のマーカ120と、1つまたは複数のルーメン112と、1つまたは複数のセンサ114とを含む。加えて、医療デバイス106は、近位端116および遠位端118を含み得る。本明細書に開示される種々の実施形態では、医療システム100は、体管腔内で医療デバイス106を位置特定することを可能にする機能性を提供し得る。いくつかの実施形態では、図1は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。さらに、図1の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得るか、または説明された実施形態から除外され得る。例えば、医療システム100の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、コントローラ108に含まれるコンピュータ可読媒体上に記憶された命令を対象とし得る。別の例では、医療システム100の実施形態は、送達デバイス102、医療デバイス106、コントローラ108、および追跡ベース122のうちの1つまたは複数を除外し得る。さらに別の例では、医療デバイス106の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、ルーメン112またはセンサ114を除外し得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図1の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0031】
概して、送達デバイス102は、1つまたは複数のセンサ104および作業チャネル110を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス102は、気管支鏡である。様々な実施形態では、センサ104のうちの1つまたは複数は、追跡ベース122と連動して送達デバイス102の場所を決定するために動作され得、センサ104のうちの1つまたは複数は、マーカ120と連動して送達デバイス102に対する医療デバイス106の場所を決定するために動作され得る。従って、医療システム100は、体管腔内で医療デバイス106を位置特定することを可能にする機能性を提供し得る。
【0032】
多くの実施形態では、医療デバイス106は、生検針を送達するためのルーメンと、撮像センサと、送達デバイス102と相対的な医療デバイスの遠位端の場所を示すように構成された1つまたは複数のマーカとを含む。多くのそのような実施形態では、送達デバイス102は、1つまたは複数のマーカ120を読み取り、検出し、かつ/または測定するように構成されたセンサを含む。いくつかの実施形態は、送達デバイス102と相対的な医療デバイス106の場所および追跡ボリューム内の送達デバイス102の場所に基づいて、追跡ボリューム内の医療デバイス106の場所を決定するためのコントローラ108を含む。いくつかのそのような実施形態では、追跡ボリュームは、追跡ベース122によって生成され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、オペレータは、末梢体管腔内の標的部位にアクセスするために、送達デバイス102の作業チャネル110を通して医療デバイス106を挿入し得る。次いで、オペレータは、医療デバイス内の撮像センサを利用して、標的部位の生検を正確に行い得る(例えば、場所/位置ガイダンスを提供することによって)。さらに、医療デバイス106および/または送達デバイス102に通信可能に結合されたコントローラ108は、医療デバイス上の1つまたは複数のマーカ120を利用して、標的部位を位置特定し得る。様々な実施形態では、体管腔の3次元モデルを構築する等のために、標的部位および周囲領域をマッピングするために、撮像センサからの画像が、マーカから決定される場所と共に使用され得る。いくつかの実施形態では、撮像センサは、半径方向超音波トランスデューサを含み得る。
【0034】
生検試料が取得されると、標的部位における治療の必要性を確認するために、それが取り出されて分析され得る。いくつかの実施形態では、組織試料(複数可)は、診断のために収集され、かつ病理検査室に送られる。様々な実施形態では、組織試料を分析して診断を決定するために病理医が立ち会うなどして、迅速な現場評価(ROSE:rapid on-site evaluation)が行われ得る。種々のそのような実施形態では、リアルタイム確認により、生検針を、標的部位を治療するために使用されることができる治療用プローブに交換することを可能にし得る。
【0035】
標的部位における治療の必要性が確認された場合、アブレーションプローブ等の治療ツールが、(医療デバイスの取り外し後)送達デバイスの作業チャネルを通して挿入され得る。医療デバイスを用いて決定されるような標的部位の場所は、治療ツールを標的部位に戻るように正確かつ確実にナビゲートするために利用され得る。例えば、治療ツールは、6-DOF TMRセンサ等の6-DOFセンサを含み得、このセンサは、治療ツールを標的部位に適切に配置するために、医療デバイスによって決定された標的部位の場所と共に使用されることができる。治療用プローブは、高周波(RF)波、マイクロ波、極低温、流体、不可逆電気穿孔(IRE)、または他のアブレーションモダリティのうちの1つまたは複数を含むか、または利用し得る。いくつかの実施形態では、治療用プローブは、化学療法用球体などの治療剤を標的部位に送達するために使用され得る。
【0036】
種々の実施形態では、医療システム100は、末梢気道等の体管腔の末梢部分への確実かつ正確なアクセスを可能にし得る。前述したように、体管腔の末梢部分へのアクセスは、標的組織(例えば、癌の疑いのある結節)の生検を行うため、および/または標的組織に治療または処置を行うために利用され得る。従って、医療デバイス106は、医療デバイス106のリアルタイム位置特定(例えば、センサ114のうちの1つまたは複数を介して)、体管腔の末梢部分内のリアルタイム撮像(例えば、センサ114のうちの1つまたは複数を介して)、およびリアルタイム位置特定またはリアルタイム撮像に干渉することなく、ルーメン112のうちの1つ等を介した標的部位への器具の送達のうちの1つまたは複数を依然として可能にしながら、体管腔の末梢部分に適合するのに十分に小さい外形を有し得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス102の外径(OD)は、5mmを超え得ない。他の実施形態では、送達デバイス102のODは、4mmを超え得ない。いくつかの実施形態では、医療デバイス106のODは、2mmを超え得ない。他の実施形態では、医療デバイス106のODは、1.8mmを超え得ない。
【0037】
いくつかの実施形態では、医療デバイス106は、末梢気道等の小径体管腔へのナビゲーションおよび/または進入を促進するために、遠位端付近にテーパを含み得る。本明細書の1つまたは複数のデバイスまたは実施形態は、肺、心臓、内視鏡、および泌尿器科用途のうちの1つまたは複数等の診断目的または治療目的のために利用されるようにサイズが決まられ、かつ/または構成され得る。様々な実施形態では、長尺状部材の外形は、非外傷性(例えば、丸みを帯びた)のエッジを有して等直径であり得る。医療システム100の実施形態は、末梢肺ナビゲーション、末梢肺生検、末梢肺超音波再構成、および末梢肺治療等の種々の用途において利用され得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、センサ104は、概して、エネルギーを1つの形態から別の形態に変換するデバイスを指し得る。多くの実施形態では、トランスデューサの各々は、1つまたは複数の電気信号を1つまたは複数の物理量(例えば、エネルギー、力、トルク、光、動き、位置等)に変換し、かつ/または1つまたは複数の物理量を1つまたは複数の電気信号に変換するように動作し得る。例えば、トランスデューサは、撮像センサ、フェーズドアレイセンサ、位置センサ、発光ダイオード、圧力センサ、磁場センサ、光ファイバセンサ、圧電センサ、力センサ等のうちの1つまたは複数を含み得る。多くの実施形態では、磁場センサは、誘導感知コイルなどのセンサ、および/または磁気抵抗(MR:magneto-resistive)感知素子(例えば、異方性磁気抵抗(AMR:anisotropic magneto-resistive)感知素子、巨大磁気抵抗(GMR:giant magneto-resistive)感知素子、トンネル磁気抵抗(TMR:tunneling magneto-resistive)感知素子、ホール効果感知素子、超巨大磁気抵抗(CMR:colossal magneto-resistive)感知素子、特別磁気抵抗(EMR:extraordinary magneto-resistive)感知素子、スピンホール感知素子など)、巨大磁気インピーダンス(GMI:giant magneto-impedance)感知素子、および/またはフラックスゲート感知素子などの様々な感知素子を含み得る。本明細書で説明されるセンサの多くは、最大6-DOF(即ち、x、y、zの測定値、およびピッチ角、ヨー角、およびロール角のうちの1つまたは複数)の位置/場所のうちの1つまたは複数を決定し得る。
【0039】
図2は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態による追跡システム202の様々な態様を示す。図示された実施形態は、追跡ベース204、送達デバイス214、および医療デバイス216を含む。追跡ベース204は、複数のフィールド(field)エミッタ206および複数の基準センサ208を含んでおり、送達デバイス214は、磁場センサ212を含み得る。追跡システム202は、追跡ボリューム210内で磁場センサ212を位置特定するために利用され得る。いくつかの実施形態では、図2は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。例えば、追跡ベース204は、追跡ベース122と同一または類似のものであり得る。さらに、図2の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれてもよく、または説明される実施形態から除外され得る。例えば、磁場センサ212は、本開示の範囲から逸脱することなく、送達デバイス102に組み込まれ得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図2の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。例えば、マーカ120を有する医療デバイス106は、本開示の範囲から逸脱することなく、医療デバイス216に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0040】
概して、追跡システム202は、磁場センサ212を用いて、追跡ベース204内の複数のフィールドエミッタ206の各々によって生成された複数の磁場を測定することによって、磁場センサ212の場所を決定し得るように動作し得る。本明細書で説明される1つまたは複数の実施形態では、医療デバイス216の場所(例えば、遠位端)は、追跡ボリューム210内の磁場センサ212の場所に少なくとも部分的に基づいて決定されることができる。多くの実施形態では、患者は、追跡ボリューム210内に配置され得る。いくつかの実施形態では、患者の1つまたは複数の術前スキャンは、追跡ボリューム210と重ね合わされ得る(登録とも呼ばれる)。種々の実施形態では、術前スキャンは、磁気共鳴撮像(MRI:magnetic resonance imaging)および/またはコンピュータ断層撮影(CT: computer tomography)を含むか、または利用し得る。
【0041】
例えば、追跡ベース204内の複数のフィールドエミッタ206は、磁場センサ212で測定され得る複数の基準磁場を追跡ボリューム210内に生成し得る。多くの実施形態では、5個以上の基準磁場が、センサによって測定され得る。例えば、追跡ベース204は、磁場センサ212によって測定される12個の基準磁場を複数のフィールドエミッタ206によって生成し得る。多くの実施形態では、コントローラは、磁場センサ212から追跡ベース204内の複数のフィールドエミッタ206の各々へのベクトルを計算し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ608は、複数のフィールドエミッタ206の各々の間の既知の幾何学的関係と組み合わされた複数のベクトルを使用して、追跡ボリューム210内の磁場センサ212の場所を決定し得る。いくつかの実施形態では、複数の基準センサ208による測定値は、追跡ボリューム210内の磁場センサ212の場所を決定するために、磁場センサ212による測定値と共に利用され得る。種々の実施形態では、複数の基準センサ208は、複数のフィールドエミッタ206および/または追跡ボリューム210を較正するために使用され得る。いくつかの実施形態では、複数の基準センサ208は、医療デバイス216の場所を決定する際に利用され得る。例えば、複数の基準センサ208は、医療デバイス216によって生成される回転磁場を測定するために使用され得る。
【0042】
多くの実施形態では、磁場センサ212は、5自由度(DOF)または6自由度(DOF)センサを備え得る。様々な実施形態において、磁場センサ212は、9mm未満の長さおよび1.5mm未満の直径を有する円筒形であり得る。一実施形態では、磁場センサ212は、長さ8mm、直径0.65mmの円筒形TMRセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、磁場センサ212は、半円形または「C」字形のフレキシブル回路基板および/またはセンサを含むか、またはそれに搭載され得る。様々な実施形態では、磁場センサ212は、送達デバイス214の内側または外側のいずれかに埋め込まれるか、または搭載され得る。
【0043】
図3は、本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による、医療デバイス304と共に送達デバイス302の種々の態様を図示する。図示された実施形態は、送達デバイス302の遠位端314および医療デバイス304を含む。送達デバイス302は、電磁センサ312を含む。医療デバイス106は、シース316を含んでおり、シース316は、シース316内に配置された駆動ケーブル310に結合された撮像センサ306およびマーカ308を有する。本明細書で開示される実施形態は、様々な形状、形態、および材料の複数のマーカを含み得る。図示された実施形態では、マーカ308は、駆動ケーブル310に取り付けられ、かつ駆動ケーブル310によって回転可能な磁石を備える。いくつかの実施形態では、マーカ308の場所は、駆動ケーブル310によって回転されるマーカ308によって生成される回転磁場を測定することによって決定され得る。多くの実施形態では、電磁センサ312と相対的なマーカ308の場所は、マーカ308によって生成される磁場の測定値に基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、図3は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。例えば、送達デバイス302は、送達デバイス102と同一または類似のものであり得る。さらに、図3の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれてもよく、または説明された実施形態から除外され得る。例えば、医療デバイス304は、本開示の範囲から逸脱することなく、医療デバイス604に組み込まれ得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図3の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。例えば、医療デバイス304のルーメン112は、本開示の範囲から逸脱することなく、医療デバイス106に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0044】
多くの実施形態では、マーカ308は、駆動ケーブル310の長手方向軸に対して交差軸方向に磁化された永久磁石を備え得る(即ち、磁極は、長手方向軸に垂直に整列される)。いくつかの実施形態では、マーカ308は、駆動ケーブル310の長手方向軸に対して半径方向に対称(例えば、円筒、球など)であり得る。いくつかの実施形態では、マーカ308は永久磁石であり、他の実施形態では、マーカ308は電磁石である。様々な実施形態では、駆動ケーブル310の回転をマーカ308の磁極の交差軸アライメントと組み合わせることで、センサ(例えば、電磁センサ312)によって測定することができる特性を有する回転磁場を生成して、センサと相対的なマーカ308の場所を確実に決定することができる。いくつかの実施形態では、磁場を回転させることは、マーカ308をバックグラウンドノイズ(例えば、地球の磁場)から分離することに役立ち得る。
【0045】
様々な実施形態では、マーカ308の場所は、送達デバイス302内の1つまたは複数のセンサ(例えば、電磁センサ312)、患者(例えば、センサパッチ)上に配置された静的基準センサまたは動的基準センサ、および追跡システム内の基準センサ(例えば、追跡ベース204内の基準センサ208)のうちの1つまたは複数からの信号を分析することによって決定され得る。例えば、センサのうちの1つまたは複数による回転磁場の測定値は、追跡ボリューム内の1つまたは複数のセンサの場所と組み合わされて、6-DOFの場合のように、回転磁場の発生源(即ち、マーカ308)の場所を決定するために利用されることができる。いくつかの実施形態では、マーカ308の場所は、5-DOFで決定され得る。例えば、マーカの軸を中心としたマーカ308の回転は、同じ軸を中心として回転する磁場を測定することによって決定可能でない場合がある。しかしながら、多くの実施形態では、マーカ308の回転位置(例えば、第6の自由度)は、他の技法を使用して決定され得る。例えば、マーカ308の回転位置を決定するために、撮像センサ306を用いて生成された1つまたは複数の画像が、5-DOF位置を使用するなどして、1つまたは複数の術前画像に登録され得る。多くの実施形態では、術前画像は、CT画像および/またはMRI画像を含み得る。マーカ308の回転周波数は、送信コイル(例えば、フィールドエミッタ206内の)の周波数とは異なり、識別特性を提供する。
【0046】
いくつかの実施形態では、医療デバイス304は、駆動ケーブル310を利用して撮像センサ306を回転させて半径方向画像を生成する半径方向撮像デバイスを備える。いくつかのそのような実施形態では、撮像センサ306は、超音波トランスデューサを備える。様々な実施形態では、半径方向画像は、回転中に撮像センサ306によって捕捉された複数の2次元平面画像を組み合わせることによって生成され得る。いくつかの実施形態では、画像プロセッサ(例えば、コントローラ108に含まれる)は、複数の2次元平面画像から半径方向画像を生成するように動作し得る。多くの実施形態では、マーカ308は、撮像センサ306の遠位端に取り付けられる。他の実施形態では、マーカ308は、撮像センサ306の近位に存在し得る。1つまたは複数の実施形態は、撮像センサ306の近位および遠位の両方等、駆動ケーブル310に沿って配置された複数のマーカ308を含み得る。様々な実施形態では、撮像センサ306によって捕捉されたデータは、電磁センサ312によって決定される場所と組み合わせられて、体管腔の内部部分のモデル(例えば、3次元モデルまたは4次元モデル)をマッピングまたは生成し得る。いくつかの実施形態では、4次元は、空間の3次元および時間の1次元を指し得る。
【0047】
図4は、本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態による、送達デバイス406内に配置されるセンサ402の種々の態様を図示する。図示された実施形態は、作業チャネル412を有する送達デバイス406の遠位端410を含んでおり、1つまたは複数のマーカ404を有する医療デバイス414が作業チャネル412を通って延在している。様々な実施形態では、センサ402は、複数のマーカ404の特性を検出して、送達デバイス406に対する医療デバイス414の場所を決定し得る。いくつかの実施形態では、図4は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。例えば、医療デバイス414は、医療デバイス106と同一または類似のものであり得る。さらに、図4の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれてもよく、または説明される実施形態から除外され得る。例えば、センサ402は、本開示の範囲から逸脱することなく、送達デバイス214に組み込まれ得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図4の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。例えば、磁場センサ212は、本開示の範囲から逸脱することなく、送達デバイス406に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0048】
いくつかの実施形態では、センサ402は、作業チャネル412の壁に埋め込まれる等、送達デバイス406の作業チャネル412に加えられる。いくつかのそのような実施形態では、センサ402は、作業チャネル412を通過するデバイスの直線移動および回転移動のうちの1つまたは複数を測定するために利用され得る。いくつかの実施形態では、センサ402は、送達デバイス406と相対的な医療デバイス414の場所を決定するために、医療デバイス414上の複数のマーカ404を検出し得る。いくつかの実施形態では、センサ402は、作業チャネル412を通過するデバイス(例えば、医療デバイス414)の外側表面の変化を利用して、直線移動および/または回転移動を決定し得る。例えば、センサ402は、表面特徴に基づいて直線移動および/または回転移動を決定するために、作業チャネル412を通過する医療デバイス414から反射する赤外光または近赤外光を放射して検出し得る。様々な実施形態では、センサ402は、磁気センサ、圧電センサ、撮像トランスデューサ、光学マウスセンサ、および誘導コイルのうちの1つまたは複数等の医療デバイス414を位置特定するために利用されることが可能である任意のタイプのセンサを含み得る。一実施形態では、センサ402は、磁気抵抗センサを含み得る。より一般的には、センサ402のタイプは、マーカのタイプ、内包物(inclusion)、および/または場所に対応し得る。
【0049】
センサ402は、遠位先端内、シャフトに沿って、またはハンドル内等、作業チャネル412の長さに沿って配置され得る。多くの実施形態では、センサ402は、直線誤差および/または回転誤差を制限するために、作業チャネル412の遠位端410に近接して配置され得る。例えば、直線誤差は、作業チャネル412が送達デバイス406の中心軸/中立軸に対して理想的に位置付けられていない場合に、遠位端における直線移動誤差をもたらすレーストラッキング(race tracking)等に起因して生じ得る。別の例では、回転誤差は、送達デバイス406が不完全なトルク伝達器である場合に生じる可能性があり、これは、トルクが印加されたときに送達デバイス406の遠位端と近位端との間に回転差を生じさせる可能性がある。
【0050】
いくつかの実施形態では、センサ402は、作業チャネル412の壁を通して医療デバイスを監視し得る。従って、いくつかの実施形態では、センサ402が壁を通してデバイスを監視することを可能にするために、視界窓が組み込まれ得る。例えば、視界窓は、作業チャネル412を取り囲む編組層の一部と置き換えるために利用され得る。別の実施例では、より軽いか、またはより緩い編組が、センサ402に近接して利用され得る。センサ402の位置は、マーカのタイプ、内包物、および/または場所に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0051】
図5は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態によるマーカセグメント502の様々な態様を示す。図示された実施形態において、マーカセグメント502は、近位端508、遠位端510を有するとともに、マーカ504a、504b、504c、504d、506a、506b、506c、506d(またはマーカ318、320)を含む。本明細書で開示される実施形態は、様々な形状、形態、および材料の複数のマーカを含み得る。多くの実施形態では、1つまたは複数のマーカセグメント502は、医療デバイス414に沿って配置され得る(例えば、その外側に配置され得るか、またはそれに埋め込まれ得る)。いくつかの実施形態では、マーカ318、320のうちの1つまたは複数は、送達デバイスと相対的な医療デバイスの場所を決定するために、センサによって検出され得る。いくつかの実施形態では、図5は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。さらに、図5の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれてもよく、または説明される実施形態から除外され得る。例えば、マーカセグメント502は、本開示の範囲から逸脱することなく、複数のマーカ404に組み込まれ得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図5の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。例えば、医療デバイス216は、本開示の範囲から逸脱することなく、マーカセグメント502に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0052】
多くの実施形態では、マーキングは、送達デバイス406の遠位先端と相対的な既知の場所で、医療デバイス414のシャフト上に配置され得る。いくつかの実施形態では、各マーカは、送達デバイスと相対的な医療デバイスの位置に関する情報を提供する符号化パターンなどのインジケータを含む。いくつかの実施形態では、マーカセグメント502における複数のマーカの各々の1つは、固有の直線変位および/または回転変位を識別し得る。例えば、マーカ504aは、10mmの直線変位および15度の回転変位に対応し得、マーカ504bは、10mmの直線変位および10度の回転変位に対応し得、マーカ506aは、5mmの直線変位および15度の回転変位に対応し得る。
【0053】
マーカセグメント502内の複数のマーカの場所、タイプ、および/または配置は、マーカを検出するためのセンサ(例えば、センサ402)のタイプ、内包物、および/または場所に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。様々な実施形態では、複数のマーカは、磁気マーキング(例えば、磁気センサによって読み取り可能)、テクスチャマーキング(例えば、圧電センサによって読み取り可能)、ある波長の光(例えば、赤外線または紫外線)で照射されたときにのみ可視であるマーキングのうちの1つまたは複数を含み得る。一実施形態では、マーキングは、光学センサまたは撮像センサによって検出し得る可視線または可視パターン(例えば、バーコードまたはクイックレスポンス(QR)コード)であり得る。
【0054】
1つまたは複数の実施形態では、複数のマーカは、磁気マーキング(例えば、磁性材料のパターン)を含み得る。例えば、線のパターンからなる磁気マーキングは、強磁性ドープポリマーを利用して含ませ得る。そのような例では、マーカセグメント502における各マーカは、医療デバイス(例えば、医療デバイス414)の固有の直線位置および/または回転位置を用いて符号化された磁気マーキングを含み得る。様々な実施形態では、医療デバイスは、別個の回転位置マーカおよび直線位置マーカを有し得る。多くの実施形態では、医療デバイスは、複数のマーカセグメント502を含み得る。
【0055】
多くの実施形態では、磁気マーキングは、磁気抵抗センサによって読み取られ得る。様々な実施形態では、磁気マーキングは、送達デバイスの作業チャネルの周囲に配置される誘導コイルによって読み取られる。いくつかの実施形態では、マーカは、医療デバイスに埋め込まれるか、または貼付された1つまたは複数の永久磁石を含み得る。いくつかのそのような実施形態では、1つまたは複数の磁気センサ(送達デバイス内にあるような)が、1つまたは複数の永久磁石の1つまたは複数の静磁場に基づいて、医療デバイスの位置および/または距離を推定するために利用され得る。いくつかの実施形態では、永久磁石のパターンまたは配置を利用して、一意的にマッピング可能な特徴を有する静磁場を生成し得る。
【0056】
図6は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態による医療システム600のためのコントローラ608の様々な態様を示す。図示される実施形態では、医療システム600は、送達デバイス602、医療デバイス604、追跡ベース606、およびコントローラ608を含む。コントローラ608は、論理回路610、メモリ612、入力/出力(I/O)614、およびユーザインタフェース616を含む。多くの実施形態では、コントローラ608は、送達デバイス602および医療デバイス604のうちの1つまたは複数を位置特定し、かつ/または身体の内部をマッピングするように動作し得る。いくつかの実施形態では、図6は、本開示の1つまたは複数の他の構成要素と同一または類似する1つまたは複数の構成要素を含み得る。例えば、医療デバイス604は、医療デバイス304と同一または類似のものであり得る。さらに、図6の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれてもよく、または説明される実施形態から除外され得る。例えば、追跡ベース606は、本開示の範囲から逸脱することなく、医療システム600から除外され得る。別の例では、ユーザインタフェース616は、本開示の範囲から逸脱することなく、コントローラ608から除外され得る。さらに、本開示の他の実施形態の1つまたは複数の構成要素、またはその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、図6の1つまたは複数の構成要素に組み込まれ得る。例えば、電磁センサ312は、本開示の範囲から逸脱することなく、送達デバイス602に組み込まれ得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0057】
様々な実施形態において、コントローラ608は、本明細書に開示される1つまたは複数の機能を実施し得る。例えば、メモリ612に記憶された命令は、送達デバイス602内のセンサを動作させて、医療デバイス604の場所を決定するように、論理回路610によって実行され得る。いくつかの実施形態では、論理回路610は、I/O614を介して、送達デバイス602、医療デバイス604、および追跡ベース606のうちの1つまたは複数のコンポーネントから信号を送信および受信し得る。例えば、論理回路610は、送達デバイス602内のセンサを利用することによって、医療デバイス604の場所を決定し得る。多くの実施形態では、論理回路610は、トランスデューサから受信した信号に関するメタデータを生成し得る。多くのそのような実施形態では、メタデータは、送達デバイス602内の1つまたは複数の他のトランスデューサからの信号に対応し得る。例えば、磁気追跡センサによって示される送達デバイス602の位置は、メタデータとして撮像センサからの画像と関連付けられ得る。
【0058】
多くの実施形態では、コントローラ608は、送達デバイス602と相対的な医療デバイス604の移動および/または回転を追跡し得る。多くのそのような実施形態では、コントローラ608は、送達デバイス602と相対的な医療デバイス604の場所を決定するために利用されることができる変換を生成し得る。いくつかの実施形態では、場所データは、標的化、デバイス可視化、拡張現実、マッピング、およびモデル化のうちの1つまたは複数のために、コントローラ608等によって利用され得る。いくつかの実施形態では、3次元超音波再構成および4次元超音波再構成は、半径方向超音波トランスデューサなど、医療デバイスに組み込まれた超音波トランスデューサを用いて実行され得る。様々な実施形態は、(追跡システムによって)追跡される治療送達ツールが最適な治療送達のために正しい場所に配置されることを可能にするように、追跡システムの座標空間(例えば、追跡ボリューム210)における病変の正確な術中3D画像化を可能にする。
【0059】
いくつかの実施形態において、論理回路610は、画像処理を実行し得る。例えば、撮像センサ(例えば、撮像センサ306)によって生成された複数の画像をつなぎ合わせて、身体の内部の合成画像が作成される。いくつかの実施形態では、論理回路610は、複数のトランスデューサからのデータを利用して、合成画像を生成することなどによってマッピングを実行し得る。例えば、(例えば、6-DOFにおける)位置データを画像と組み合わせて、合成画像が生成され得る。いくつかの実施形態では、画像に関連付けられたメタデータは、撮像センサが画像を捕捉したときの撮像センサの(例えば、6-DOFにおける)位置を示し得る。様々な実施形態では、複数の画像を組み合わせて、半径方向画像が生成され得る。様々なそのような実施形態では、複数の半径方向画像を組み合わせて、身体の内部部分の合成画像が生成され得る。
【0060】
1つまたは複数の実施形態では、術前スキャンからのデータは、メモリ612に記憶され得、かつ/または論理回路610によって利用され得る。いくつかの実施形態では、論理回路602は、手術データ(例えば、送達デバイス602、医療デバイス604、および追跡ベース606のうちの1つまたは複数から受信されたセンサデータ)と共に術前データを利用して、送達デバイス602および医療デバイス604の位置を決定し得る。例えば、論理回路610は、術前画像内で識別された目印を送達デバイス602を介して生成された画像内の要素と照合して、送達デバイス602の位置を決定し得る。別の例では、術前画像は、追跡ベース606の追跡ボリューム(例えば、追跡ボリューム210を参照)内の患者の位置と重ね合わされ得る。
【0061】
いくつかの実施形態において、論理回路602は、動き補償を実行し得る。例えば、論理回路602は、呼吸運動を補償し得る。様々な実施形態において、動き補償は、手術データを術前データ(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンからの)と照合することを可能にし得る。例えば、動き補償は、手術画像が信頼できる精度で術前画像に重ね合わされることを可能にし得る。
【0062】
様々な実施形態において、論理回路602は、物体検出、距離推定、および物体分類のうちの1つまたは複数を実行し得る。様々なそのような実施形態では、論理回路602は、複数の超音波画像から腫瘤(mass)を識別し、複数の超音波画像に基づいて腫瘤までの距離を決定し、腫瘤のサイズ、位置、および距離に基づいて腫瘤を分類し得る。いくつかの実施形態では、論理回路602は、術前スキャンからのデータを利用して、腫瘤を術前画像内で識別された目印と照合すること等によって、腫瘤を分類し得る。例えば、肺の末梢部分に位置する生検のための標的結節は、超音波画像において検出された物体を標的結節を含む1つまたは複数の術前画像と比較することによって確認され得る。多くの実施形態では、物体検出および分類は、気道分岐を識別するため等、境界検出のために使用され得る。
【0063】
多くの実施形態では、論理回路602は、身体の内部の1つまたは複数の部分の3次元モデルを生成し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される1つまたは複数の技法は、トランスデューサデータ、術前データ、合成画像、メタデータ、画像、位置、物体、距離、物体分類等の3次元モデルを生成するために利用され得る。様々な実施形態では、3次元モデルは、送達デバイス602および医療デバイス604の位置を含み得る。
【0064】
様々な実施形態において、オペレータは、ユーザインタフェース616を介して入力を提供することによって、論理回路610に様々な機能を実行させ得る。いくつかの実施形態では、画像生成は、ユーザインタフェース616を介して制御され得る。1つまたは複数の実施形態では、物体分類は、ユーザインタフェース616を介して制御され得る。例えば、使用者は、ユーザインタフェース616を介して提示される画像内の物体を選択することによって、分類を追加または削除し得る。いくつかの実施形態では、論理回路は、ユーザインタフェース616を介して提示される画像内で特定された2つの点間の距離を決定し得る。例えば、論理回路602は、画像内で使用者によって選択された2つの物体間の距離を決定し得る。多くの実施形態では、出力は、ユーザインタフェース616を介してオペレータに提示され得る。例えば、身体の内部の一部の3次元モデルが、ユーザインタフェース616を介して提示され得る。
【0065】
多くの実施形態では、追加命令および/または更新された命令をメモリ612上に(例えば、ソフトウェアとして)記憶することなどによって、追加機能および/または更新された機能がコントローラ608に組み込まれ得る。1つまたは複数の実施形態において、コントローラ608は、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、または誘導結合)に接続され得る。1つまたは複数のそのような実施形態では、コントローラ608は、ネットワークを介して命令を受信することによって更新され、かつ/または追加の機能が提供され得る。
【0066】
図7は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態によるプロセスフロー700を示す。様々な実施形態において、プロセスフロー700の1つまたは複数の部分は、本明細書に開示される構成要素によって、または構成要素を用いて実施され得る。例えば、ブロック702から710は、送達デバイス302および医療デバイス304と共に、コントローラ608を用いて実施され得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0067】
図示の実施形態では、プロセスフロー700はブロック702から開始し得る。ブロック702「センサを用いて複数の基準磁場を測定する」において、複数の基準磁場がセンサを用いて測定され得る。例えば、追跡ベース204内の複数のフィールドエミッタ206は、磁場センサ212で測定され得る複数の基準磁場を追跡ボリューム210内に生成し得る。多くの実施形態では、5個以上の基準磁場が、センサによって測定され得る。例えば、追跡ベース204は、磁場センサ212によって測定される12個の基準磁場を複数のフィールドエミッタ206によって生成し得る。
【0068】
ブロック704「複数の基準磁場の測定に基づいて追跡ボリューム内のセンサの場所を決定する」に移行すると、追跡ボリューム内のセンサの場所が、複数の基準磁場の測定に基づいて決定され得る。例えば、コントローラ608は、磁場センサ212から追跡ベース204内の複数のフィールドエミッタ206の各々へのベクトルを計算し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ608は、複数のフィールドエミッタ206の各々の間の既知の幾何学的関係と組み合わされた複数のベクトルを使用して、追跡ボリューム210内の磁場センサ212の場所を決定し得る。ブロック706「センサを用いて回転磁場を測定する」に移行すると、回転磁場がセンサを用いて測定され得る。例えば、電磁センサ312は、駆動ケーブル310の長手方向軸を中心に回転するマーカ308によって生成された回転磁場を測定するために使用され得る。多くの実施形態では、マーカ308は、駆動ケーブル310の長手方向軸に垂直に整列された磁極を有する磁石を備え得る。
【0069】
ブロック708「回転磁場の測定に基づいてセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所を決定する」において、センサと相対的な回転磁場の発生源の場所が、回転磁場の測定に基づいて決定され得る。例えば、マーカ308(即ち、回転磁場の発生源)の場所は、回転磁場の測定に基づいて電磁センサ312と相対的に決定され得る。従って、医療デバイス304の一部に対する送達デバイス302の一部の場所は、確実かつ正確に決定されることができる。
【0070】
ブロック710「追跡ボリューム内のセンサの場所およびセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所に基づいて追跡ボリューム内の回転磁場の発生源の場所を決定する」に移行すると、追跡ボリューム内の回転磁場の発生源の場所が、追跡ボリューム内のセンサの場所およびセンサと相対的な回転磁場の発生源の場所に基づいて決定され得る。例えば、コントローラ608は、追跡ボリューム内の送達デバイス602の遠位端の場所および送達デバイス602の遠位端と相対的な医療デバイス604の遠位端の場所に基づいて、追跡ベース606の追跡ボリューム内の医療デバイス604の遠位端の場所を決定し得る。
【0071】
図8は、本明細書に開示される1つまたは複数の実施形態によるコンピューティングアーキテクチャ800を示す。コンピューティングアーキテクチャ800は、前述したような様々な実施形態を実装するのに適し得る。様々な実施形態において、コンピューティングアーキテクチャ800は、電子デバイスおよび/または医療デバイスの一部を含むか、またはその一部として実装され得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ800は、例えば、本明細書に記載される1つまたは複数の構成要素を表し得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ800は、例えば、コントローラ108、センサ104、コントローラ608、論理回路610、メモリ612、I/O614、および/またはユーザインタフェース616などの、本明細書で説明された構成要素および/または技法の1つまたは複数の部分を実装または利用するコンピューティングデバイスを表し得る。実施形態は、この状況に限定されない。
【0072】
本明細書の様々な実施形態で使用される場合、「システム」および「コンポーネント」および「モジュール」という用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかであるコンピュータ関連エンティティを指すことができ、その例は、例示的なコンピューティングアーキテクチャ800によって提供される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、(光および/または磁気格納媒体の)複数の格納ドライブ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであってよいが、これらに限定されない。例として、コントローラ108上で実行されるアプリケーションとコントローラ108の両方がコンポーネントであり得る。1つまたは複数のコンポーネントは、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在することができ、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に局在化され、かつ/または2つ以上のコンピュータ間に分散されてもよい。さらに、コンポーネントは、動作を調整するために様々なタイプの通信媒体によって互いに通信可能に結合され得る。調整は、情報の単方向または双方向交換を含み得る。例えば、コンポーネントは、通信媒体を介して通信される信号の形態で情報を通信することができる。情報は、様々な信号線に割り当てられた信号として実現することができる。このような割り当てでは、各メッセージは信号である。しかしながら、さらなる実施形態は、代替的に、データメッセージを採用してもよい。そのようなデータメッセージは、様々な接続を介して送信され得る。例示的な接続は、パラレルインタフェース、シリアルインタフェース、およびバスインタフェースを含む。
【0073】
コンピューティングアーキテクチャ800は、1つまたは複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インタフェース、発振器、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネント、電源など、様々な一般的なコンピューティング要素を含む。しかしながら、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ800による実装に限定されない。
【0074】
図8に示されるように、コンピューティングアーキテクチャ800は、処理ユニット804、システムメモリ806、およびシステムバス808を備える。処理ユニット804は、AMD(登録商標)Athlon(登録商標)、Duron(登録商標)、およびOpteron(登録商標)プロセッサ、ARM(登録商標)アプリケーション、埋め込みおよびセキュアプロセッサ、IBM(登録商標)およびMotorola(登録商標)DragonBall(登録商標)およびPowerPC(登録商標)プロセッサ、IBMおよびSony(登録商標)Cellプロセッサ、Intel(登録商標)Celeron(登録商標)、Core(2)Duo(登録商標)、Itanium(登録商標)、Pentium(登録商標)、Xeon(登録商標)、およびXScale(登録商標)プロセッサ、ならびに同様のプロセッサを限定でなく含む、様々な市販のプロセッサのいずれかとすることができる。デュアルマイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、および他のマルチプロセッサアーキテクチャも、処理ユニット804として採用され得る。
【0075】
システムバス808は、システムメモリ806を含むがこれに限定されないシステムコンポーネントのためのインタフェースを処理ユニット804に提供する。システムバス808は、様々な市販のバスアーキテクチャのうちの任意のものを使用して、メモリバス(メモリコントローラの有するまたは有しない)、周辺バス、およびローカルバスにさらに相互接続することができるいくつかのタイプのバス構造のうちの任意のものとすることができる。インタフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを介してシステムバス808に接続することができる。例示的なスロットアーキテクチャは、限定されないが、アクセラレーテッドグラフィクスポート(AGP)、カードバス、(拡張)業界標準アーキテクチャ((E)ISA)、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)、NuBus、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(拡張)(PCI(X))、PCI Express、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)などを含み得る。
【0076】
システムメモリ806は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、Double-Data-Rate DRAM(DDRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、1つまたは複数のフラッシュアレイ)、強誘電性ポリマーメモリなどのポリマーメモリ、オボニックメモリ、相変化または強誘電性メモリ、シリコン-酸化物-窒化物-酸化物-シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光学カード、RAID(Redundant Array of Independent Disks)ドライブなどのデバイスのアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD))、および情報を格納するのに適した任意の他のタイプのストレージ媒体などの、1つまたは複数の高速メモリユニットの形態の様々なタイプのコンピュータ可読ストレージ媒体を含み得る。図8に示される例示的な実施形態では、システムメモリ806は、不揮発性メモリ810および/または揮発性メモリ812を含むことができる。いくつかの実施形態では、システムメモリ806は、メインメモリを含んでいてよい。基本の入力/出力システム(BIOS)は、不揮発性メモリ810に格納することができる。
【0077】
コンピュータ802は、内部(または外部)ハードディスクドライブ(HDD)814、取外し可能磁気ディスク818から読み取るかまたはそれに書き込むための磁気フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)816、および取外し可能光ディスク822(例えば、CD-ROMまたはDVD)から読み取るかまたはそれに書き込むための光ディスクドライブ820を含む、1つまたは複数の低速メモリユニットの形態の様々なタイプのコンピュータ可読ストレージ媒体を含み得る。HDD814、FDD816、および光ディスクドライブ820は、それぞれHDDインタフェース824、FDDインタフェース826、および光ドライブインタフェース828によってシステムバス808に接続することができる。外部ドライブ実装のためのHDDインタフェース824は、ユニバーサルシリアルバス(USB)および米国電気電子技術者協会(IEEE)994インタフェース技術のうちの少なくとも1つまたは両方を含むことができる。様々な実施形態において、これらのタイプのメモリは、メインメモリまたはシステムメモリに含まれなくてもよい。
【0078】
ドライブおよび関連するコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令などの揮発性および/または不揮発性ストレージを提供する。例えば、オペレーティングシステム830、1つまたは複数のアプリケーションプログラム832、他のプログラムモジュール834、およびプログラムデータ836を含む複数のプログラムモジュールを、ドライブおよびメモリユニット810,812に格納することができる。一実施形態では、1つまたは複数のアプリケーションプログラム832、他のプログラムモジュール834、およびプログラムデータ836は、例えば、本明細書に記載された様々な技法、アプリケーション、および/またはコンポーネントを含むか、または実装することができる。
【0079】
使用者は、1つまたは複数の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード838およびマウス840などのポインティングデバイスを介してコンピュータ802にコマンドおよび情報を入力することができる。他の入力デバイスは、センサ104、センサ114、追跡ベース122、撮像センサ306、電磁センサ312、マイクロフォン、赤外線(IR)リモートコントロール、無線周波数(RF)リモートコントロール、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋リーダ、グローブ、グラフィックスタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜リーダ、タッチスクリーン(例えば、静電容量式、抵抗式など)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラスなどを含み得る。これらおよび他の入力デバイスは、システムバス808に結合された入力デバイスインタフェース842を介して処理ユニット804に接続されることが多いが、パラレルポート、IEEE994シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインタフェースなどの他のインタフェースによって接続することもできる。
【0080】
モニタ844または他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプタ846などのインタフェースを介してシステムバス808に接続される。モニタ844は、コンピュータ802の内部にあっても外部にあってもよい。モニタ844に加えて、コンピュータは通常、スピーカ、プリンタなどの他の周辺出力デバイスを含む。
【0081】
コンピュータ802は、リモートコンピュータ848などの1つまたは複数のリモートコンピュータへの有線および/または無線通信を介した論理接続を使用して、ネットワーク化された環境で動作することができる。様々な実施形態において、本明細書に記載されている1つまたは複数のインタラクションは、ネットワーク化された環境を介して生じ得る。リモートコンピュータ848は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースの娯楽機器、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードであってよく、通常、コンピュータ802に関して説明した要素の多くまたはすべてを含むが、簡潔にするために、メモリ/ストレージデバイス850のみを示す。示された論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)852および/またはより大きなネットワーク、例えば広域ネットワーク(WAN)854への有線/無線接続を含む。そのようなLANおよびWANネットワーキング環境は、オフィスおよび会社において一般的であり、イントラネットなどの企業規模のコンピュータネットワークを容易にし、そのすべてが、グローバル通信ネットワーク、例えばインターネットに接続され得る。
【0082】
LANネットワーキング環境で使用される場合、コンピュータ802は、有線および/または無線通信ネットワークインタフェースまたはアダプタ856を介してLAN852に接続される。アダプタ856は、LAN852への有線および/または無線通信を容易にすることができ、アダプタ856の無線機能と通信するためにそこに配置された無線アクセスポイントを含むこともできる。
【0083】
WANネットワーキング環境で使用される場合、コンピュータ802は、モデム858を含むことができ、またはWAN854上の通信サーバに接続され、またはインターネットなどによってWAN854を介して通信を確立するための他の手段を有する。モデム858は、内蔵でも外付けでもよく、有線および/または無線デバイスでもよく、入力デバイスインタフェース842を介してシステムバス808に接続する。ネットワーク化された環境では、コンピュータ802に関連して示されたプログラムモジュールまたはその一部は、遠隔メモリ/ストレージデバイス850に格納することができる。図示のネットワーク接続は例示的なものであり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段を使用することができることが理解されよう。
【0084】
コンピュータ802は、無線通信(例えば、IEEE802.16無線変調技術)で動作可能に配置された無線デバイスなどのIEEE802ファミリーの規格を使用する有線および無線デバイスまたはエンティティと通信するように動作可能である。これには、とりわけ、少なくともWi-Fi(またはWireless Fidelity)、WiMAX、およびBluetooth(登録商標)無線技術を含む。したがって、通信は、従来のネットワークと同様に事前定義された構造、または単に少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信であってよい。Wi-Fiネットワークは、IEEE802.11x(a、b、g、nなど)と呼ばれる無線技術を使用して、安全で信頼性の高い高速無線接続性を提供する。Wi-Fiネットワークを使用して、コンピュータを互いに、インターネットに、および(IEEE802.3関連の媒体および機能を使用する)有線ネットワークに接続することができる。
【0085】
様々な実施形態は、ハードウェア要素、ソフトウェア要素、または両方の組み合わせを使用して実装され得る。ハードウェア要素の例は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含み得る。ソフトウェアの例は、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、メソッド、プロシージャ、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。実施形態がハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を使用して実装されるかどうかを決定することは、所望の計算速度、電力レベル、熱耐性、処理サイクルバジェット、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度、および他の設計または性能制約などの任意の数の要因に従って変動し得る。
【0086】
少なくとも1つの実施形態の1つまたは複数の態様は、プロセッサ(例えば、論理回路)内の様々な論理を表す機械可読媒体上に格納された代表的な命令によって実装されてもよく、この命令は、機械によって読み取られると、機械に、本明細書に記載されている技法を実行するための論理を作成させる。「IPコア」として知られるそのような表現は、有形の機械可読媒体上に格納され、様々な顧客または製造施設に供給されて、論理またはプロセッサを実際に作製する製造機械にロードされ得る。いくつかの実施形態は、例えば、機械(例えば、論理回路)によって実行された場合、機械に実施形態による方法および/または動作を実行させ得る命令または命令のセットを格納することができる機械可読媒体または物品を使用して実装され得る。そのような機械は、例えば、任意の好適な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ、論理回路などを含んでいてよく、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組み合わせを使用して実装されてもよい。機械可読媒体または物品は、例えば、任意の適切なタイプのメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、ストレージデバイス、ストレージ物品、ストレージ媒体および/またはストレージユニット、例えば、メモリ、取外し可能または取外し不可能な媒体、消去可能または消去不可能な媒体、書込み可能または再書込み可能な媒体、デジタルまたはアナログ媒体、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、記録可能なコンパクトディスク(CD-R)、書換え可能なコンパクトディスク(CD-RW)、光ディスク、磁気媒体、光磁気媒体、取外し可能なメモリカードまたはディスク、様々なタイプのデジタル多用途ディスク(DVD)、テープ、カセットなどを含むことができる。命令は、任意の適切なハイレベル、ローレベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済みおよび/または解釈済みプログラミング言語を使用して実装される、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、暗号化コードなどの任意の適切なタイプのコードを含むことができる。
【0087】
前述の説明は、広範な用途を有し、例示および説明の目的で提示されており、本開示を本明細書に開示される1つまたは複数の形態に限定することを意図していない。本開示の概念、技術思想、および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される実施形態に対して様々な追加、修正、および置換が行われ得ることが理解されるであろう。特に、本開示の原理は、その概念、技術思想、もしくは範囲、または特性から逸脱することなく、他の形態、構造、配置、比率で、ならびに他の要素、材料、および構成要素を用いて具現化され得ることが当業者には明らかであろう。例えば、本開示の様々な特徴は、本開示を合理化する目的で、1つまたは複数の態様、実施形態、または構成に、一緒にグループ化される。しかしながら、本開示の特定の態様、実施形態、または構成の様々な特徴は、代替の態様、実施形態、または構成において組み合わされ得ることを理解されたい。本開示は、実施形態に関して提示されるが、本主題の様々な別個の特徴は、本主題またはそのような個々の特徴の所望の特性および/または利点のうちの少なくともいくつかを達成するために、全てが存在する必要はないことを理解されたい。本開示は、本開示の原理または技術思想または範囲から逸脱することなく、多くの修正、または特定の環境および動作要件に特に適合される、本開示の実施において使用される構造、配置、比率、材料、構成要素などの修正とともに使用され得ることを当業者は理解するであろう。例えば、一体的に形成されるものとして示される要素は、複数の部品から構成されてもよく、または複数の部品として示される要素は、一体的に形成されてもよく、要素の動作は、逆にされてもよく、または変更されてもよく、要素のサイズまたは寸法は、変更されてもよい。同様に、動作またはアクションまたは手順が特定の順序で説明されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような特定の順序を必要とすると理解されるべきではなく、あるいはすべての動作またはアクションまたは手順が実行されるべきであると理解されるべきではない。加えて、他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。いくつかの場合には、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行することができ、それでも望ましい結果を達成することができる。したがって、現在開示されている実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的ではないと見なされるべきであり、請求される主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、前述の説明、または本明細書で説明もしくは図示されている特定の実施形態もしくは構成に限定されない。上記を考慮して、任意の実施形態の個々の特徴が使用されてもよく、別個に、またはその実施形態もしくは任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて請求されてもよく、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、前述の説明に限定されない。
【0088】
前述の説明および以下の特許請求の範囲において、以下が理解されるであろう。本明細書で使用される「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、および「および/または」という語句は、動作において接続的および選言的の両方であるオープンエンド表現である。「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の(first)」、「第2の(second)」などの用語は、複数を除外しない。例えば、用語「1つの(a)」または「1つの(an)」エンティティは、本明細書で使用される場合、そのエンティティの1つまたは複数を指す。したがって、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」は、本明細書において互換的に使用することができる。全ての方向に関する言及(例えば、近位、遠位、上部、下部、上方、下方、左、右、横方向、長手方向、前部、後部、頂部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回り、反時計回りなど)は、本開示の読者の理解を助けるための識別目的でのみ使用され、および/または関連する要素の領域を互いに区別する役割を果たし、特に本開示の位置、向き、または使用に関して関連する要素を限定するものではない。接続に関する言及(例えば、取り付けられる、結合される、接続される、および接合される)は、広義に解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合の間の中間部材および要素間の相対移動を含み得る。したがって、接続に関する言及は、2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを必ずしも示唆するものではない。識別に関する参照(例えば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性または優先度を含意することを意図するものではなく、1つの特徴を別の特徴から区別するために使用される。
【0089】
以下の特許請求の範囲は、参照によりこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、本開示の別個の実施形態として独立している。特許請求の範囲において、「備える/備えている」という用語は、他の要素またはステップの存在を除外しない。加えて、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これらは、有利に組み合わせられる可能性があり、異なる請求項に含まれることは、特徴の組み合わせが実現可能でないおよび/または有利でないことを意味するものではない。加えて、単数の参照は、複数を除外しない。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確にする例として提供されており、特許請求の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【0090】
本明細書によって開示され、請求されるデバイスおよび/または方法の全ては、本開示に照らして、過度の実験を伴わずに、製造および実行することが可能である。本開示のデバイスおよび方法は、好ましい実施形態に関して説明されているが、本開示の概念、技術思想、および範囲から逸脱することなく、本明細書によって開示されるデバイスおよび/または方法、ならびに方法のステップまたは一連のステップに変形を適用できることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかな全てのそのような類似の代替物および改変は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の技術思想、範囲、および概念の範囲内であるとみなされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを備える医療デバイスと、
長手方向軸を有する駆動ケーブルと、前記駆動ケーブルは、前記医療デバイスの前記ルーメン内に配置されるとともに、前記長手方向軸を中心に回転するように構成されており、
前記駆動ケーブルに取り付けられたマーカと、前記マーカは、前記駆動ケーブルによって回転可能であり、
前記長手方向軸を中心に回転する前記マーカを検出するように構成されたセンサと、を備えるシステム。
【請求項2】
前記マーカは、磁石を含んでおり、前記磁石の磁極は、前記長手方向軸に垂直に整列されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを備え、前記撮像センサは、前記駆動ケーブルによって回転可能である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサに通信可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサに通信可能に結合されたメモリと、を備え、前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記センサを用いて、前記駆動ケーブルに取り付けられた前記マーカによって生成された回転磁場を測定すること、
前記回転磁場の測定に基づいて、前記センサと相対的な前記マーカの場所を決定すること、
追跡ボリューム内の前記センサの場所および前記センサと相対的な前記マーカの場所に基づいて、前記追跡ボリューム内の前記マーカの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、前記追跡ボリューム内において5自由度で前記マーカの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記センサを用いて複数の基準磁場を測定すること、
前記複数の基準磁場の測定に基づいて、前記追跡ボリューム内の前記センサの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項4または5に記載のシステム。
【請求項7】
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、前記追跡ボリューム内において6自由度で前記センサの場所を決定することを行わせる命令を含んでいる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記駆動ケーブルに取り付けられた撮像センサを備え、前記撮像センサは、前記駆動ケーブルによって回転可能であり、
前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記撮像センサを用いて画像を生成すること、
前記追跡ボリューム内の前記マーカの場所に基づいて、前記画像を身体の内部のマッピングに追加することを行わせる命令を含んでいる、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記画像は、半径方向画像を含んでいる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在する作業チャネルとを備える送達デバイスを備え、前記センサは、前記送達デバイス内に配置されており、前記医療デバイスは、前記作業チャネル内に配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記マーカは、磁石を含んでおり、前記磁石は、前記駆動ケーブルの前記長手方向軸に対して半径方向に対称である、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記マーカは、永久磁石を含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記センサは、センサパッチに配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサは、追跡ベース内に配置されており、前記追跡ベースは、複数の基準磁場を生成するための複数の磁場エミッタを含んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記センサは、6自由度(DOF)のトンネル磁気抵抗(TMR)センサを含む、請求項1に記載のシステム。
【国際調査報告】