IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ティーオーアールエックスエックス・キネティック・パルヴァライザー・リミテッドの特許一覧

特表2024-525401運動粉砕を用いて建設や解体の廃材を処置するためのプロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】運動粉砕を用いて建設や解体の廃材を処置するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   B02C 19/00 20060101AFI20240705BHJP
   B02C 23/08 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B02C19/00 B
B02C23/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579115
(86)(22)【出願日】2022-06-23
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 CA2022051016
(87)【国際公開番号】W WO2022266770
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】3.123.240
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(31)【優先権主張番号】3.145.069
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521013758
【氏名又は名称】ティーオーアールエックスエックス・キネティック・パルヴァライザー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドロレ、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】エヴァーソン、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ワード、テリー
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー、クリストファー
【テーマコード(参考)】
4D067
【Fターム(参考)】
4D067CG03
4D067DD08
4D067EE41
4D067GA06
4D067GA08
4D067GA12
4D067GA16
4D067GA20
(57)【要約】
本開示は、C&D微粒子流、アスファルト・シングル、乾式壁、又は木材などの建設及び/又は解体(C&D)の破片から導出される流れの処置に関する。このプロセス、運動粉砕機による運動粉砕段を含み得、ここで、壊れやすい材料はサイズ低減され、延性材料は、遊離され、過大破片として存続する。供給原料は、壊れにくい材料を含み得、これも過大破片として存続する。次いで、粉砕材料が、機械的スクリーニング及び/又は磁気的スクリーニングを含み得る分離段にかけられて、延性材料を含む過大材料が分離され、また、任意選択で、壊れやすい材料を含むサイズ低減材料から、壊れにくい材料の大きい粒子及び壊れにくい材料の小さい粒子が分離される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設及び/又は解体(C&D)の破片を処置するためのプロセスであって、
壊れやすい材料及び延性材料を含むC&D微粒子流を供給するステップと、
前記C&D微粒子流を運動粉砕段にかけるステップであって、前記C&D微粒子流が、運動粉砕機に供給され、前記運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、前記壊れやすい材料から導出されたサイズ低減破片と前記延性材料から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、
前記運動粉砕機から前記粉砕材料を引き出すステップと、
前記粉砕材料を分離段にかけて、サイズ低減流及び過大流を生成するステップと
を含むプロセス。
【請求項2】
前記C&D微粒子流が5.08cm(2インチ)未満又は10.16cm(4インチ)未満のサイズの材料を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記運動粉砕機が500RPM~1,200RPMの回転速度で運転される、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記運動粉砕機が700RPM~1,000RPMの回転速度で運転される、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項5】
前記運動粉砕機は、前記サイズ低減された破片が実質的に砂又は沈泥のサイズの粒子になるように運転される、請求項1から4までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記C&D微粒子流が、前記運動粉砕機に入るとき50%未満の含水率を有する、請求項1から5までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記C&D微粒子流が、前記運動粉砕機に入るとき5%~30%の含水率を有する、請求項1から5までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記C&D微粒子流が、乾燥段又は表面湿潤段なしで運動粉砕段に直接供給される、請求項1から7までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記C&D微粒子流は、前記建設及び/又は解体の破片が発生する建設現場又は解体現場において前記運動粉砕段に直接供給される、請求項1から8までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記C&D微粒子流を前記運動粉砕段の上流の乾燥段又は表面湿潤の前処置段にかけるステップをさらに含む、請求項1から7までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記サイズ低減破片が前記粉砕出力流中の均一な混合物である、請求項1から10までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
前記運動粉砕段が、前記C&D微粒子流に対して、前記運動粉砕段において5%~8%の水分除去を達成する、請求項1から11までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
前記C&D微粒子流に破砕性添加物を組み込むステップであって、前記破砕性添加物が、サイズ低減され、前記壊れやすい材料と均質化されて前記サイズ低減破片の一部を形成するステップをさらに含む、請求項1から12までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
前記破砕性添加物が、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA)のうち少なくとも1つを含む、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記破砕性添加物が前記運動粉砕段の上流の前記C&D微粒子流に導入される、請求項13又は14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記破砕性添加物が前記C&D微粒子流からの個別の流れとして前記運動粉砕機に直接導入される、請求項13又は14に記載のプロセス。
【請求項17】
前記破砕性添加物が前記RCAであり、前記RCAが、前記RCAと前記サイズ低減破片との混合物の少なくとも60重量%を占める、請求項14から16までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項18】
前記RCAと前記サイズ低減破片との前記混合物が構造的又は非構造的なクリーンフィル用途として使用するように構成される、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
前記分離段がスクリーニングを含む、請求項1から16までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項20】
前記スクリーニングが、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを使用するステップを含む、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記スクリーニングが、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを使用して実行される、請求項19又は20に記載のプロセス。
【請求項22】
前記C&D微粒子流、前記粉砕材料、前記過大流及び/又は前記サイズ低減流のうち少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、
前記少なくとも1つのパラメータに基づいて前記運動粉砕段を調節するステップと
をさらに含む、請求項1から21までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項23】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記C&D微粒子流の送込み速度、前記C&D微粒子流の含水率、前記C&D微粒子流のサイズ特性、及び前記C&D微粒子流の組成のうち少なくとも1つを含む、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記粉砕材料中の前記サイズ低減破片のサイズ特性、前記粉砕材料の組成、前記過大流の流速、前記サイズ低減流の流速、前記過大流の組成、及び前記サイズ低減流の組成のうち少なくとも1つを含む、請求項22又は23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記運動粉砕段を調節する前記ステップが前記回転速度を調節するステップを含む、請求項22から24までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項26】
前記運動粉砕段を調節する前記ステップが前記C&D微粒子流の前記送込み速度を調節するステップを含む、請求項22から25までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項27】
前記C&D微粒子流が建設及び解体の材料回収施設(MRF)から導出される、請求項1から26までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項28】
前記C&D微粒子流が、前記延性材料に結合した前記壊れやすい材料を有する少なくとも1つの建築材料を含む、請求項1から27までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項29】
前記少なくとも1つの建築材料がアスファルト・シングル及び乾式壁のうち少なくとも1つである、請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記延性材料が、プラスチック下層、セルロース下層、ガラス繊維下層、及び紙下層のうち少なくとも1つである、請求項28又は29に記載のプロセス。
【請求項31】
前記C&D微粒子流が壊れにくい材料をさらに含む、請求項1から30までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項32】
前記C&D微粒子流がガラスを40%~60%含み、前記サイズ低減流が、95%超、96%超、97%超、98%超、又は99%超のガラスから成る、請求項1から31までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項33】
前記C&D微粒子流が壊れにくい成分をさらに含む、請求項1から32までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項34】
前記C&D微粒子流を上流の磁気分離段にかけて金属を除去することにより、金属枯渇供給流を生成して、前記運動粉砕段に供給するステップをさらに含む、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
前記上流の磁気分離段が、前記C&D微粒子流の供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される、請求項34に記載のプロセス。
【請求項36】
前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つを下流の磁気分離段にかけて金属を除去するステップをさらに含む、請求項33から35までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項37】
前記下流の磁気分離段が、前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される、請求項36に記載のプロセス。
【請求項38】
前記上流の磁気分離段又は前記下流の磁気分離段が、非鉄金属分離機及び鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される、請求項34から37までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項39】
前記過大流を2次分離段にかけて、延性流及び壊れにくい流れを生成するステップをさらに含む、請求項33から38までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項40】
前記2次分離段がスクリーニングを含む、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
前記2次分離段が磁気分離を含む、請求項39又は40に記載のプロセス。
【請求項42】
前記粉砕材料を集塵段にかけて、そこから塵破片を回収し、前記分離段に供給される、塵が減少した粉砕流を生成して、前記サイズ低減流及び前記過大流を生成するステップをさらに含む、請求項1から41までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項43】
前記塵破片の少なくとも一部が前記サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる、請求項42に記載のプロセス。
【請求項44】
前記塵破片のすべてが前記サイズ低減流と組み合わされる、請求項43に記載のプロセス。
【請求項45】
前記集塵段が前記過大破片の中の前記延性材料の少なくとも一部の分離を助長する、請求項42に記載のプロセス。
【請求項46】
前記集塵段が前記サイズ低減破片の中の前記壊れやすい材料の少なくとも一部の分離を助長する、請求項42に記載のプロセス。
【請求項47】
前記集塵段が、
前記運動粉砕段の出口に、又は前記運動粉砕段から前記粉砕材料を搬送するように構成された固体搬送装置に、結合された集塵機と、
前記塵を分離して、前記塵破片を前記集塵機から貯槽に搬送するように構成されて、前記集塵機に結合された塵回収ユニットと
を備える、請求項42から46までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項48】
前記集塵機が沈降室を備える、請求項47に記載のプロセス。
【請求項49】
前記塵回収ユニットが、配管を通じて前記沈降室と流体連通するバグハウスを備える、請求項48に記載のプロセス。
【請求項50】
前記塵回収ユニットが、配管を通じて前記沈降室と流体連通する遠心力集塵装置を備える、請求項48に記載のプロセス。
【請求項51】
前記固体搬送装置がコンベアを備える、請求項47から50までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項52】
前記集塵機が、前記固体搬送装置をその全長の大部分に沿って囲む、請求項47から51までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項53】
建設及び解体(C&D)の破片を処理するシステムであって、
C&D微粒子流を受け取り、処理して、粉砕流を生成するように構成された運動粉砕機と、
前記粉砕流を下流へ搬送するように構成された粉砕機コンベアと、
前記粉砕流を受け取ってサイズ低減流及び過大流を生成するように構成されて、前記粉砕機コンベアに対して動作可能に結合された少なくとも1つの分離機と
を備えるシステム。
【請求項54】
前記分離機がスクリーンを備える、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記C&D微粒子流を発生する材料回収施設(MRF)と、
前記C&D微粒子流を前記運動粉砕機に搬送するように構成された微粒子コンベアと
をさらに備える、請求項53又は54に記載のシステム。
【請求項56】
前記C&D微粒子流が建設及び解体の破片から導出される、請求項53から55までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項57】
前記C&D微粒子流が5.08cm(2インチ)未満又は10.16cm(4インチ)未満のサイズの材料を含む、請求項53から56までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項58】
前記運動粉砕機が500RPM~1,200RPMの回転速度で動作するように構成されている、請求項53から57までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項59】
前記運動粉砕機が700RPM~1,000RPMの回転速度で動作するように構成されている、請求項53から58までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項60】
前記C&D微粒子流に破砕性添加物を組み込むための追加ユニットであって、前記破砕性添加物が、サイズ低減され、前記壊れやすい材料と均質化されて前記サイズ低減破片の一部を形成する、追加ユニットをさらに備える、請求項53から59までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項61】
前記破砕性添加物が、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA)のうち少なくとも1つを含む、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記破砕性添加物を追加するための前記追加ユニットが前記運動粉砕機の上流に配置されている、請求項60又は61に記載のシステム。
【請求項63】
前記破砕性添加物を追加するための前記追加ユニットが前記運動粉砕機に対して動作可能に結合されている、請求項60又は61に記載のシステム。
【請求項64】
前記分離機が、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを備える、請求項53から63までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項65】
前記分離機が、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを備える、請求項53から63までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項66】
前記C&D微粒子流の少なくとも1つの供給パラメータ並びに/或いは前記粉砕流、前記過大流、及び/又は前記サイズ低減流の少なくとも1つの出力パラメータを監視するように構成された監視ユニットと、
前記少なくとも1つの供給パラメータ及び/又は前記少なくとも1つの出力パラメータに基づいて前記運動粉砕機を調節するように構成されて前記監視ユニットに結合された制御ユニットと
をさらに備える、請求項53から65までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項67】
前記監視ユニット及び前記制御ユニットは、前記少なくとも1つの供給パラメータが前記C&D微粒子流の送り速度及び/又は前記C&D微粒子流の組成を含むように構成されている、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記監視ユニット及び前記制御ユニットは、前記少なくとも1つの出力パラメータが、前記粉砕流のサイズ特性、前記粉砕流の組成、前記粉砕流の流速、前記過大流の流速、前記サイズ低減流の流速、前記過大流の組成、及び/又は前記サイズ低減流の組成を含むように構成されている、請求項66又は67に記載のシステム。
【請求項69】
前記制御ユニットが前記運動粉砕機の前記回転速度を調節するように構成されている、請求項66から68までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項70】
前記制御ユニットが前記C&D微粒子流の前記運動粉砕機への送込み速度を調節するように構成されている、請求項66から69までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項71】
前記C&D微粒子流から金属を除去して、前記運動粉砕機に供給される金属枯渇供給流を生成するための、上流の磁気分離機をさらに備える、請求項53から70までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項72】
前記上流の磁気分離機が前記C&D微粒子流の供給に関連して運転される、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つから金属を除去するための下流の磁気分離機をさらに備える、請求項53から72までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項74】
前記下流の磁気分離機が、前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して運転される、請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
前記少なくとも1つの分離機が前記下流の磁気分離機である、請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記粉砕流から塵破片を回収して、前記スクリーンに供給される塵減少粉砕流を生成するように構成された集塵ユニットをさらに備える、請求項53から75までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項77】
前記集塵ユニットが、前記サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる前記塵破片の少なくとも一部を供給するように構成されている、請求項76に記載のシステム。
【請求項78】
前記集塵ユニットが、
前記運動粉砕機の出口又は前記粉砕機コンベアに結合された集塵機と、
前記塵を分離して、前記塵破片を前記集塵機から貯槽に搬送するように構成されて、前記集塵機に結合された塵回収ユニットと
を備える、請求項76又は77に記載のシステム。
【請求項79】
前記集塵機が沈降室を備える、請求項78に記載のシステム。
【請求項80】
前記塵回収ユニットが、配管を通じて前記沈降室と流体連通するバグハウスを備える、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
前記塵回収ユニットが、配管を通じて前記沈降室と流体連通する遠心力集塵装置を備える、請求項79に記載のシステム。
【請求項82】
前記集塵機が、前記運動粉砕機をその全長の大部分に沿って囲む、請求項78から81までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項83】
前記分離機が、非鉄金属の磁気分離機、鉄の磁気分離機、及び延性塵収集機のうち少なくとも1つを備える、請求項53から82までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項84】
前記延性塵収集機が、前記粉砕流及び/又は前記過大流から延性材料の少なくとも一部を除去するように構成されている、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記非鉄金属の磁気分離機及び前記鉄の磁気分離機のうち少なくとも1つが、前記粉砕流、前記サイズ低減流及び/又は前記過大流から、壊れにくい材料の少なくとも一部を除去するように構成されている、請求項83に記載のシステム。
【請求項86】
建設及び/又は解体の破片を処置するためのプロセスであって、
壊れやすい材料及び延性材料を含む供給原料を供給するステップと、
前記供給原料を運動粉砕段にかけるステップであって、前記供給原料が、運動粉砕機に供給され、前記運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、前記壊れやすい材料から導出されたサイズ低減破片と前記延性材料から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、
前記運動粉砕機から前記粉砕材料を引き出すステップと、
前記粉砕材料を分離段にかけて、サイズ低減流及び過大流を生成するステップと
を含むプロセス。
【請求項87】
C&D原料を上流の分離段にかけて、前記供給原料の少なくとも1つの流れを生成するステップをさらに含む、請求項86に記載のプロセス。
【請求項88】
前記上流の分離段が、前記C&D原料を事前にサイズ分けして、前記供給原料の前記少なくとも1つの流れを生成する機械的スクリーニングを含む、請求項87に記載のプロセス。
【請求項89】
前記上流の分離段が、前記C&D原料又は前記供給原料の前記少なくとも1つの流れから金属を除去して、前記運動粉砕段に供給される、金属枯渇供給流を生成する、上流の磁気分離を含む、請求項87又は88に記載のプロセス。
【請求項90】
前記磁気分離が、前記C&D原料又は前記供給原料の前記少なくとも1つの流れの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される、請求項89に記載のプロセス。
【請求項91】
前記上流の磁気分離が非鉄金属分離機及び鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される、請求項89又は90に記載のプロセス。
【請求項92】
前記上流の分離段が、前記C&D原料から再利用可能材料を手作業で除去するステップを含む、請求項87から91までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項93】
前記上流の分離段が、前記供給原料又は前記C&D原料の前記少なくとも1つの流れから前記延性材料の少なくとも一部を除去するための上流の集塵段を備える、請求項87から92までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項94】
前記上流の集塵段が、前記供給原料又は前記C&D原料の前記少なくとも1つの流れの供給に関連して構成された1つ又は複数の集塵機によって実行される、請求項93に記載のプロセス。
【請求項95】
前記供給原料を前記運動粉砕段にかける前に、前記供給原料を前処置段にかけるステップをさらに含む、請求項86から94までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項96】
前記前処置段が前記運動粉砕段の上流に乾燥段を備える、請求項95に記載のプロセス。
【請求項97】
前記前処置段が前記運動粉砕段の上流に表面湿潤段を備える、請求項95又は96に記載のプロセス。
【請求項98】
前記前処置段が前記運動粉砕段の上流に破砕段又は摩砕段を備える、請求項95から97までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項99】
前記破砕段又は前記摩砕段が前記供給原料を破砕機又は高速摩砕機にかけるステップを含む、請求項98に記載のプロセス。
【請求項100】
前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つを下流の磁気分離にかけて金属を除去するステップをさらに含む、請求項86から99までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項101】
前記下流の磁気分離が、前記粉砕出力流、前記過大流、及び前記サイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される、請求項100に記載のプロセス。
【請求項102】
前記下流の磁気分離が下流の非鉄金属分離機及び下流の鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される、請求項100又は101に記載のプロセス。
【請求項103】
前記供給原料は、建設及び/又は解体の破片が発生する建設現場又は解体現場において前記運動粉砕段に直接供給される、請求項86から102までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項104】
前記供給原料に破砕性添加物を組み込むステップであって、前記破砕性添加物が、サイズ低減され、前記壊れやすい材料と均質化されて前記サイズ低減破片の一部を形成するステップをさらに含む、請求項86から103までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項105】
前記破砕性添加物が、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA)のうち少なくとも1つを含む、請求項104に記載のプロセス。
【請求項106】
前記破砕性添加物が前記運動粉砕段の上流の供給原料に導入される、請求項104又は105に記載のプロセス。
【請求項107】
前記破砕性添加物が前記供給原料からの個別の流れとして前記運動粉砕機に直接導入される、請求項104又は105に記載のプロセス。
【請求項108】
前記分離段がスクリーニングを含む、請求項86から107までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項109】
前記スクリーニングが、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを使用するステップを含む、請求項108に記載のプロセス。
【請求項110】
前記スクリーニングが、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを使用して実行される、請求項108又は109に記載のプロセス。
【請求項111】
供給原料、粉砕材料、過大流及び/又はサイズ低減流のうち少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、
前記少なくとも1つのパラメータに基づいて前記運動粉砕段を調節するステップと
をさらに含む、請求項86から110までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項112】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記供給原料の送込み速度、前記供給原料の含水率、前記供給原料のサイズ特性、前記供給原料の組成、前記粉砕材料の中の前記サイズ低減破片のサイズ特性、前記粉砕材料の組成、前記過大流の流速、前記サイズ低減流の流速、前記過大流の組成、及び前記サイズ低減流の組成のうち少なくとも1つを含む、請求項111に記載のプロセス。
【請求項113】
前記運動粉砕段を調節する前記ステップが前記回転速度を調節するステップを含む、請求項111又は112に記載のプロセス。
【請求項114】
前記運動粉砕段を調節する前記ステップが前記供給原料の前記送込み速度を調節するステップを含む、請求項111から113までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項115】
前記過大流を2次分離段にかけて延性流を生成するステップをさらに含む、請求項86から114までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項116】
前記2次分離段がスクリーニングを含む、請求項115に記載のプロセス。
【請求項117】
前記2次分離段が磁気分離を含む、請求項115又は116に記載のプロセス。
【請求項118】
前記粉砕材料を下流の集塵段にかけて、そこから塵破片を回収し、前記分離段に供給される、塵が減少した粉砕流を生成して、前記サイズ低減流及び前記過大流を生成するステップをさらに含む、請求項86から117までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項119】
前記塵破片の少なくとも一部が前記サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる、請求項118に記載のプロセス。
【請求項120】
前記塵破片のすべてが前記サイズ低減流と組み合わされる、請求項118に記載のプロセス。
【請求項121】
前記下流の集塵段が前記過大破片の中の前記延性材料の少なくとも一部の分離を助長する、請求項118に記載のプロセス。
【請求項122】
前記下流の集塵段が前記サイズ低減破片の中の前記壊れやすい材料の少なくとも一部の分離を助長する、請求項118に記載のプロセス。
【請求項123】
前記供給原料が、前記延性材料を含む延性成分に結合された前記壊れやすい材料を含む壊れやすい成分を有する発生源分別材料を含む、請求項86から112までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項124】
前記発生源分別材料が石膏ボードを含む、請求項123に記載のプロセス。
【請求項125】
前記石膏ボードが、前記延性成分及び/又は前記壊れやすい成分に埋め込まれた壊れにくい成分をさらに含む、請求項124に記載のプロセス。
【請求項126】
前記サイズ低減破片が粉砕された石膏製品を含む、請求項124又は125に記載のプロセス。
【請求項127】
前記粉砕された石膏製品が、農業改善、土壌改善、セメント混合物添加剤として、又は乾式壁パネルの生産において、使用するように構成される、請求項126に記載のプロセス。
【請求項128】
前記過大破片が、複数の、紙ベースの下層又はセルロース・ベースの下層を含む、請求項124から127までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項129】
前記複数の、紙ベースの下層又はセルロース・ベースの下層が、動物の寝床、根覆い、セメント・キルン燃料として、又は紙製品の生産において、使用するように構成される、請求項128に記載のプロセス。
【請求項130】
前記発生源分別材料がアスファルト・シングルを含む、請求項123に記載のプロセス。
【請求項131】
前記アスファルト・シングルが、前記延性成分及び/又は前記壊れやすい成分に埋め込まれた壊れにくい成分をさらに含む、請求項130に記載のプロセス。
【請求項132】
前記サイズ低減破片がアスファルト製品を含む、請求項130又は131に記載のプロセス。
【請求項133】
前記アスファルト製品が、セメント混合物添加剤として、バイオ燃料の生産において、炭化水素ベースの添加剤として、アスファルトの生産において、又は屋根板の生産において、使用するように構成される、請求項132に記載のプロセス。
【請求項134】
前記過大破片が、複数の、紙ベースの下層又はガラス繊維ベースの下層を含む、請求項130から133までのいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項135】
前記複数の、紙ベースの下層又はガラス繊維ベースの下層が、動物の寝床、根覆いとして、又は紙製品の生産において、使用するように構成される、請求項134に記載のプロセス。
【請求項136】
アスファルト・シングルを処置するためのプロセスであって、
延性成分に結合された壊れやすいアスファルト成分を含む前記アスファルト・シングルを供給するステップと、
前記アスファルト・シングルを運動粉砕段にかけるステップであって、前記アスファルト・シングルが、運動粉砕機に供給され、前記運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、前記壊れやすいアスファルト成分から導出されたサイズ低減破片と前記延性成分から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、
前記運動粉砕機から前記粉砕材料を引き出すステップと、
前記粉砕材料を分離段にかけて、アスファルトを含むサイズ低減流と、紙又はガラス繊維を含む過大流とを生成するステップと
を含むプロセス。
【請求項137】
前記延性成分が紙又はガラス繊維を含む、請求項136に記載のプロセス。
【請求項138】
前記アスファルト・シングルが、前記壊れやすいアスファルト成分及び/又は前記延性成分に埋め込まれた壊れにくい材料をさらに含む、請求項136又は137に記載のプロセス。
【請求項139】
石膏ボードを処置するためのプロセスであって、
延性成分に結合された壊れやすい石膏成分を含む石膏ボードを供給するステップと、
前記アスファルト・シングルを運動粉砕段にかけるステップであって、前記石膏ボードが、運動粉砕機に供給され、前記運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、前記壊れやすい石膏成分から導出されたサイズ低減破片と前記延性成分から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、
前記運動粉砕機から前記粉砕材料を引き出すステップと、
前記粉砕材料を分離段にかけて、石膏を含むサイズ低減流及び紙を含む過大流を生成するステップと
を含むプロセス。
【請求項140】
前記延性成分が紙を含む、請求項139に記載のプロセス。
【請求項141】
前記石膏ボードが、前記壊れやすい石膏成分及び/又は前記延性成分に埋め込まれた壊れにくい材料をさらに含む、請求項139又は140に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、一般に、建設や解体の廃材のサイズ低減のための処理及び関連する処理に関する。
【背景技術】
【0002】
建設及び/又は解体のプロジェクトからの廃棄物は、特定の施設において扱われ、処理され得るが、これらの材料に対処するには様々な課題がある。
【0003】
建設及び/又は解体(C&D:Construction and/or Demolition)の混合破片の従来の処置は、大きいか又は目に見える、価値のある要素(たとえば、大きな木材の部片、大きな金属屑など)を除去するために材料を手作業で事前に分類することを含む。過大材料からスクリーニングされた、又は分類プロセス中に発生した、小さい粒子は、「C&D微粒子」又は回収されたスクリーン材料(RSM:Recovered Screen Material)と称されることもある、粗い微粒子製品をもたらす。RSMの一般的な再利用方策は、即日覆土材の代替(ADC:Alternative Daily Landfill Cover)など、土壌の代替物としてのものであった。しかしながら、土壌の代替物にRSMを使用する際の課題の1つに、材料の不均一性があり、大きな粒子(最大サイズは、特定のスクリーン直径に依拠するが、通常は、この直径から3.81cm~7.62cm(1.5インチ~3インチ)を減じた値である)が構造特性に影響を与える可能性があり、材料が見える用途には魅力的でないと考えられる。その上、いくつかのRSM製品は、しばしば石膏ボードからの硫酸塩をいくらか含有しており、これが、嫌気環境では硫化水素(HS)に変換される可能性がある。HSは、しばしば腐った卵の臭いに関連付けられるガスであり、排出は望ましくない。したがって、RSM製品は、HS生成に関連する危険及び臭いのために、ADCとしての使用を禁止されることが増している。
【0004】
C&D破片の従来の別の処置は、アスファルト・シングル又は乾式壁などの価値のある建築材料の発生源分別と、これら価値のある材料を摩砕機又は破砕機を使用して処理することとを含む。摩砕機又は破砕機は、アスファルト又は石膏の成分と紙又はプラスチックの下層フィルムとを含む供給流全体をサイズ低減して、混合されたサイズ低減製品をもたらす。その上、アスファルト・シングルを処理するために摩砕機又は破砕機が使用されるとき、サイズ低減プロセス中に熱が発生することによってアスファルトがシングル上で粘着性を持ったり焼けたりするのを防止するために、冷水を加える必要性が生じ得、したがって摩砕機の機能が損なわれたり最終製品の品質が劣化したりする。
【0005】
したがって、C&D破片の現在の処置に関連する様々な課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第8,919,681号
【特許文献2】米国特許第9,156,035号
【特許文献3】米国特許第9,440,239号
【特許文献4】特許協力条約/CA2019/050967号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Construction & Demolition Recycling Association(CDRA)、「Characterization of Fines from US Construction and Demolition Materials Recycling Facilities」、2017年
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
いくつかの態様によれば、建設及び/又は解体(C&D)の破片を処置するためのプロセスが提供され、このプロセスは、壊れやすい材料及び延性材料を含むC&D微粒子流を供給するステップと、C&D微粒子流を運動粉砕段にかけるステップであって、C&D微粒子流が、運動粉砕機に供給され、運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、壊れやすい材料から導出されたサイズ低減破片と延性材料から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、運動粉砕機から粉砕材料を引き出すステップと、粉砕材料を分離段にかけて、サイズ低減流及び過大流を生成するステップとを含む。
【0009】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、5.08cm(2インチ)未満又は10.16cm(4インチ)未満のサイズの材料を含む。
【0010】
いくつかの実施例では、運動粉砕機は500RPM~1,200RPMの回転速度で運転される。
【0011】
いくつかの実施例では、運動粉砕機は700RPM~1,000RPMの回転速度で運転される。
【0012】
いくつかの実施例では、運動粉砕機は、サイズ低減された破片が実質的に砂又は沈泥のサイズの粒子になるように運転される。
【0013】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、運動粉砕機に入るとき50%未満の含水率を有する。
【0014】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、運動粉砕機に入るとき5%~30%の含水率を有する。
【0015】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、乾燥段又は表面湿潤段なしで運動粉砕段に直接供給される。
【0016】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、建設及び/又は解体の破片が発生する建設現場又は解体現場において、運動粉砕段に直接供給される。
【0017】
いくつかの実施例では、このプロセスは、C&D微粒子流を、運動粉砕段の上流の乾燥段又は表面湿潤の前処置段にかけるステップをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施例では、サイズ低減破片は、粉砕出力流中の均一な混合物である。
【0019】
いくつかの実施例では、運動粉砕段は、C&D微粒子流に対して5%~8%の水分除去を達成する。
【0020】
いくつかの実施例では、このプロセスは、C&D微粒子流に破砕性添加物を組み込むステップをさらに含み、破砕性添加物は、サイズ低減され、壊れやすい材料と均質化されてサイズ低減破片の一部を形成する。
【0021】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA:Recycled Concrete Aggregate)のうち少なくとも1つを含む。
【0022】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は運動粉砕段の上流のC&D微粒子流に導入される。
【0023】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は、C&D微粒子流からの個別の流れとして運動粉砕機に直接導入される。
【0024】
いくつかの実施例では、破砕性添加物はRCAであり、RCAは、RCAとサイズ低減破片との混合物の少なくとも60重量%を占める。
【0025】
いくつかの実施例では、RCAとサイズ低減破片との混合物は、構造的又は非構造的なクリーンフィル用途として使用するように構成される。
【0026】
いくつかの実施例では、分離段はスクリーニングを含む。
【0027】
いくつかの実施例では、スクリーニングは、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを使用するステップを含む。
【0028】
いくつかの実施例では、スクリーニングは、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを使用して実行される。
【0029】
いくつかの実施例では、このプロセスは、C&D微粒子流、粉砕材料、過大流及び/又はサイズ低減流のうち少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、少なくとも1つのパラメータに基づいて運動粉砕段を調節するステップとをさらに含む。
【0030】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのパラメータは、C&D微粒子流の送込み速度、C&D微粒子流の含水率、C&D微粒子流のサイズ特性、及びC&D微粒子流の組成のうち少なくとも1つを含む。
【0031】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのパラメータは、粉砕材料の中のサイズ低減破片のサイズ特性、粉砕材料の組成、過大流の流速、サイズ低減流の流速、過大流の組成、及びサイズ低減流の組成のうち少なくとも1つを含む。
【0032】
いくつかの実施例では、運動粉砕段を調節するステップは、回転速度を調節するステップを含む。
【0033】
いくつかの実施例では、運動粉砕段を調節するステップは、C&D微粒子流の送込み速度を調節するステップを含む。
【0034】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、建設及び解体の材料回収施設(MRF:Material Recovery Facility)から導出される。
【0035】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、延性材料に結合した壊れやすい材料を有する少なくとも1つの建築材料を含む。
【0036】
いくつかの実施例では、少なくとも1つの建築材料は、アスファルト・シングル及び乾式壁のうち少なくとも1つである。
【0037】
いくつかの実施例では、延性材料は、プラスチック下層、セルロース下層、ガラス繊維下層、及び紙下層のうち少なくとも1つである。
【0038】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、壊れにくい材料をさらに含む。
【0039】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流はガラスを40%~60%含み、サイズ低減流は、95%超、96%超、97%超、98%超、又は99%超のガラスから成る。
【0040】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は壊れにくい成分をさらに含む。
【0041】
いくつかの実施例では、このプロセスは、C&D微粒子流を上流の磁気分離段にかけて金属を除去することにより、金属枯渇供給流を生成して、運動粉砕段に供給するステップをさらに含む。
【0042】
いくつかの実施例では、上流の磁気分離段は、C&D微粒子流の供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される。
【0043】
いくつかの実施例では、このプロセスは、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つを下流の磁気分離段にかけて金属を除去するステップをさらに含む。
【0044】
いくつかの実施例では、下流の磁気分離段は、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される。
【0045】
いくつかの実施例では、上流の磁気分離段又は下流の磁気分離段は、非鉄金属分離機及び鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される。
【0046】
いくつかの実施例では、このプロセスは、過大流を2次分離段にかけて延性流及び壊れにくい流れを生成するステップをさらに含む。
【0047】
いくつかの実施例では、2次分離段はスクリーニングを含む。
【0048】
いくつかの実施例では、2次分離段は磁気分離を含む。
【0049】
いくつかの実施例では、このプロセスは、粉砕材料を集塵段にかけて、そこから塵破片を回収し、分離段に供給される、塵が減少した粉砕流を生成して、サイズ低減流及び過大流を生成するステップをさらに含む。
【0050】
いくつかの実施例では、塵破片の少なくとも一部が、サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる。
【0051】
いくつかの実施例では、塵破片のすべてがサイズ低減流と組み合わされる。
【0052】
いくつかの実施例では、集塵段は、過大破片の中の延性材料の少なくとも一部の分離を助長する。
【0053】
いくつかの実施例では、集塵段は、サイズ低減破片の中の壊れやすい材料の少なくとも一部の分離を助長する。
【0054】
いくつかの実施例では、集塵段は、運動粉砕段の出口に、又は運動粉砕段から粉砕材料を搬送するように構成された固体搬送装置に、結合された集塵機と、塵を分離して、塵破片を集塵機から貯槽に搬送するように構成されて、集塵機に結合された塵回収ユニットとを備える。
【0055】
いくつかの実施例では、集塵機は沈降室を備える。
【0056】
いくつかの実施例では、塵回収ユニットは、配管を通じて沈降室と流体連通するバグハウスを備える。
【0057】
いくつかの実施例では、塵回収ユニットは、配管を通じて沈降室と流体連通する遠心力集塵装置を備える。
【0058】
いくつかの実施例では、固体搬送装置はコンベアを備える。
【0059】
いくつかの実施例では、集塵機は、固体搬送装置をその全長の大部分に沿って囲む。
【0060】
別の態様によれば、建設及び解体(C&D)の破片処理システムが提供され、この破片処理システムは、C&D微粒子流を受け取り、処理して、粉砕流を生成するように構成された運動粉砕機と、粉砕流を下流へ搬送するように構成された粉砕機コンベアと、粉砕流を受け取ってサイズ低減流及び過大流を生成するように構成されて、粉砕機コンベアに対して動作可能に結合された少なくとも1つの分離機とを備える。
【0061】
いくつかの実施例では、分離機はスクリーンを備える。
【0062】
いくつかの実施例では、このシステムは、C&D微粒子流を発生する材料回収施設(MRF)と、C&D微粒子流を運動粉砕機に搬送するように構成された微粒子コンベアとを備える。
【0063】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、建設及び解体の破片から導出される。
【0064】
いくつかの実施例では、C&D微粒子流は、5.08cm(2インチ)未満又は10.16cm(4インチ)未満のサイズの材料を含む。
【0065】
いくつかの実施例では、運動粉砕機は、500RPM~1,200RPMの回転速度で動作するように構成される。
【0066】
いくつかの実施例では、運動粉砕機は、700RPM~1,000RPMの回転速度で動作するように構成される。
【0067】
いくつかの実施例では、このシステムは、C&D微粒子流に破砕性添加物を組み込むための追加ユニットをさらに備え、破砕性添加物は、サイズ低減され、壊れやすい材料と均質化されてサイズ低減破片の一部を形成する。
【0068】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA)のうち少なくとも1つを含む。
【0069】
いくつかの実施例では、破砕性添加物を追加するための追加ユニットが運動粉砕機の上流に配置される。
【0070】
いくつかの実施例では、破砕性添加物を追加するための追加ユニットは、運動粉砕機に対して動作可能に結合される。
【0071】
いくつかの実施例では、分離機は、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを備える。
【0072】
いくつかの実施例では、分離機は、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを備える。
【0073】
いくつかの実施例では、このシステムは、C&D微粒子流の少なくとも1つの供給パラメータ並びに/或いは粉砕流、過大流、及び/又はサイズ低減流の少なくとも1つの出力パラメータを監視するように構成された監視ユニットと、少なくとも1つの供給パラメータ及び/又は少なくとも1つの出力パラメータに基づいて運動粉砕機を調節するように構成されて監視ユニットに結合された制御ユニットとをさらに備える。
【0074】
いくつかの実施例では、監視ユニット及び制御ユニットは、少なくとも1つの供給パラメータがC&D微粒子流の送り速度及び/又はC&D微粒子流の組成を含むように構成される。
【0075】
いくつかの実施例では、監視ユニット及び制御ユニットは、少なくとも1つの出力パラメータが、粉砕流のサイズ特性、粉砕流の組成、粉砕流の流速、過大流の流速、サイズ低減流の流速、過大流の組成及び/又はサイズ低減流の組成を含むように構成される。
【0076】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、運動粉砕機の回転速度を調節するように構成される。
【0077】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、C&D微粒子流の運動粉砕機への送込み速度を調節するように構成される。
【0078】
いくつかの実施例では、このシステムは、C&D微粒子流から金属を除去して、運動粉砕機に供給される金属枯渇供給流を生成するための、上流の磁気分離機をさらに備える。
【0079】
いくつかの実施例では、上流の磁気分離機は、C&D微粒子流の供給に関連して運転される。
【0080】
いくつかの実施例では、このプロセスは、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つから金属を除去するための下流の磁気分離機をさらに備える。
【0081】
いくつかの実施例では、下流の磁気分離機は、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して運転される。
【0082】
いくつかの実施例では、少なくとも1つの分離機は下流の磁気分離機である。
【0083】
いくつかの実施例では、このシステムは、粉砕流から塵破片を回収して、スクリーンに供給される塵減少粉砕流を生成するように構成された集塵ユニットをさらに備える。
【0084】
いくつかの実施例では、集塵ユニットは、サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる塵破片の少なくとも一部を供給するように構成される。
【0085】
いくつかの実施例では、集塵ユニットは、運動粉砕機の出口又は粉砕機コンベアに結合された集塵機と、塵を分離して、塵破片を集塵機から貯槽に搬送するように構成されて、集塵機に結合された塵回収ユニットとを備える。
【0086】
いくつかの実施例では、集塵機は沈降室を備える。
【0087】
いくつかの実施例では、塵回収ユニットは、配管を通じて沈降室と流体連通するバグハウスを備える。
【0088】
いくつかの実施例では、塵回収ユニットは、配管を通じて沈降室と流体連通する遠心力集塵装置を備える。
【0089】
いくつかの実施例では、集塵機は、運動粉砕機をその全長の大部分に沿って囲む。
【0090】
いくつかの実施例では、分離機は、非鉄金属の磁気分離機、鉄の磁気分離機、及び延性塵収集機のうち少なくとも1つを備える。
【0091】
いくつかの実施例では、延性塵収集機は、粉砕流及び/又は過大流から延性材料の少なくとも一部を除去するように構成される。
【0092】
いくつかの実施例では、非鉄金属の磁気分離機及び鉄の磁気分離機のうち少なくとも1つが、粉砕流、サイズ低減流及び/又は過大流から、壊れにくい材料の少なくとも一部を除去するように構成される。
【0093】
別の態様によれば、建設及び/又は解体の破片を処置するためのプロセスが提供され、このプロセスは、壊れやすい材料及び延性材料を含む供給原料を供給するステップと、供給原料を運動粉砕段にかけるステップであって、供給原料が、運動粉砕機に供給され、運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、壊れやすい材料から導出されたサイズ低減破片と延性材料から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、運動粉砕機から粉砕材料を引き出すステップと、粉砕材料を分離段にかけて、サイズ低減流及び過大流を生成するステップとを含む。
【0094】
いくつかの実施例では、このプロセスは、C&D原料を上流の分離段にかけて、供給原料のうち少なくとも1つの流れを生成するステップをさらに含む。
【0095】
いくつかの実施例では、上流の分離段は、C&D原料を事前にサイズ分けして、供給原料の少なくとも1つの流れを生成する機械的スクリーニングを含む。
【0096】
いくつかの実施例では、上流の分離段は、C&D原料又は供給原料の少なくとも1つの流れから金属を除去して、運動粉砕段に供給される、金属が減少した供給流を生成する、上流の磁気分離を含む。
【0097】
いくつかの実施例では、磁気分離は、C&D原料又は供給原料の少なくとも1つの流れの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される。
【0098】
いくつかの実施例では、上流の磁気分離は、非鉄金属分離機及び鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される。
【0099】
いくつかの実施例では、上流の分離段は、C&D原料から再利用可能材料を手作業で除去するステップを含む。
【0100】
いくつかの実施例では、上流の分離段は、供給原料又はC&D原料の少なくとも1つの流れから延性材料の少なくとも一部を除去するための上流の集塵段を備える。
【0101】
いくつかの実施例では、上流の集塵段は、供給原料又はC&D原料の少なくとも1つの流れの供給に関連して構成された1つ又は複数の集塵機によって実行される。
【0102】
いくつかの実施例では、このプロセスは、供給原料を、運動粉砕段にかける前に前処置段にかけるステップをさらに含む。
【0103】
いくつかの実施例では、前処置段は、運動粉砕段の上流に乾燥段を備える。
【0104】
いくつかの実施例では、前処置段は、運動粉砕段の上流に表面湿潤段を備える。
【0105】
いくつかの実施例では、前処置段は、運動粉砕段の上流に破砕段又は摩砕段を備える。
【0106】
いくつかの実施例では、破砕段又は摩砕段は、供給原料を破砕機又は高速摩砕機にかけるステップを含む。
【0107】
いくつかの実施例では、このプロセスは、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つを下流の磁気分離段にかけて金属を除去するステップをさらに含む。
【0108】
いくつかの実施例では、下流の磁気分離は、粉砕出力流、過大流、及びサイズ低減流のうち少なくとも1つの供給に関連して構成された1つ又は複数の磁気分離機によって実行される。
【0109】
いくつかの実施例では、下流の磁気分離は、下流の非鉄金属分離機及び下流の鉄金属分離機のうち少なくとも1つによって実行される。
【0110】
いくつかの実施例では、供給原料は、建設及び/又は解体の破片が発生する建設現場又は解体現場において、運動粉砕段に直接供給される。
【0111】
いくつかの実施例では、このプロセスは、供給原料に破砕性添加物を組み込むステップをさらに含み、破砕性添加物は、サイズ低減され、壊れやすい材料と均質化されてサイズ低減破片の一部を形成する。
【0112】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は、多孔質剤、土壌添加物、建築材料添加物、堆肥添加物、ピート・モス、ガラス製品添加物、及び再生コンクリート骨材(RCA)のうち少なくとも1つを含む。
【0113】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は運動粉砕段の上流の供給原料に導入される。
【0114】
いくつかの実施例では、破砕性添加物は、供給原料からの個別の流れとして運動粉砕機に直接導入される。
【0115】
いくつかの実施例では、分離段はスクリーニングを含む。
【0116】
いくつかの実施例では、スクリーニングは、単一のスクリーン又は並列若しくは直列に配置された2つ以上のスクリーンを使用するステップを含む。
【0117】
いくつかの実施例では、スクリーニングは、トロンメル・スクリーン、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び高周波数スクリーンのうち少なくとも1つを使用して実行される。
【0118】
いくつかの実施例では、このプロセスは、供給原料、粉砕材料、過大流及び/又はサイズ低減流のうち少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、少なくとも1つのパラメータに基づいて運動粉砕段を調節するステップとをさらに含む。
【0119】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのパラメータは、供給原料の送込み速度、供給原料の含水率、供給原料のサイズ特性、供給原料の組成、粉砕材料の中のサイズ低減破片のサイズ特性、粉砕材料の組成、過大流の流速、サイズ低減流の流速、過大流の組成、及びサイズ低減流の組成のうち少なくとも1つを含む。
【0120】
いくつかの実施例では、運動粉砕段を調節するステップは、回転速度を調節するステップを含む。
【0121】
いくつかの実施例では、運動粉砕段を調節するステップは、供給原料の送込み速度を調節するステップを含む。
【0122】
いくつかの実施例では、このプロセスは、過大流を2次分離段にかけて延性流を生成するステップをさらに含む。
【0123】
いくつかの実施例では、2次分離段はスクリーニングを含む。
【0124】
いくつかの実施例では、2次分離段は磁気分離を含む。
【0125】
いくつかの実施例では、このプロセスは、粉砕材料を下流の集塵段にかけて、そこから塵破片を回収し、分離段に供給される、塵が減少した粉砕流を生成して、サイズ低減流及び過大流を生成するステップをさらに含む。
【0126】
いくつかの実施例では、塵破片の少なくとも一部が、サイズ低減流の少なくとも一部と組み合わされる。
【0127】
いくつかの実施例では、塵破片のすべてがサイズ低減流と組み合わされる。
【0128】
いくつかの実施例では、下流の集塵段は、過大破片の中の延性材料の少なくとも一部の分離を助長する。
【0129】
いくつかの実施例では、下流の集塵段は、サイズ低減破片の中の壊れやすい材料の少なくとも一部の分離を助長する。
【0130】
いくつかの実施例では、供給原料は、延性材料を含む延性成分に結合された壊れやすい材料を含む壊れやすい成分を有する発生源分別材料を含む。
【0131】
いくつかの実施例では、発生源分別材料は石膏ボードを含む。
【0132】
いくつかの実施例では、石膏ボードは、延性成分及び/又は壊れやすい成分に埋め込まれた壊れにくい成分をさらに含む。
【0133】
いくつかの実施例では、サイズ低減破片は粉砕された石膏製品を含む。
【0134】
いくつかの実施例では、粉砕された石膏製品は、農業改善、土壌改善、セメント混合物添加剤として、又は乾式壁パネルの生産において使用するように構成される。
【0135】
いくつかの実施例では、過大破片は、複数の、紙ベースの下層又はセルロース・ベースの下層を含む。
【0136】
いくつかの実施例では、複数の、紙ベースの下層又はセルロース・ベースの下層は、動物の寝床、根覆い、セメント・キルン燃料として、又は紙製品の生産において、使用するように構成される。
【0137】
いくつかの実施例では、発生源分別材料はアスファルト・シングルを含む。
【0138】
いくつかの実施例では、アスファルト・シングルは、延性成分及び/又は壊れやすい成分に埋め込まれた壊れにくい成分をさらに含む。
【0139】
いくつかの実施例では、サイズ低減破片はアスファルト製品を含む。
【0140】
いくつかの実施例では、アスファルト製品は、セメント混合物添加剤として、バイオ燃料の生産において、炭化水素ベースの添加剤として、アスファルトの生産において、又は屋根板の生産において、使用するように構成される。
【0141】
いくつかの実施例では、過大破片は、複数の、紙ベースの下層又はガラス繊維ベースの下層を含む。
【0142】
いくつかの実施例では、複数の、紙ベースの下層又はガラス繊維ベースの下層は、動物の寝床、根覆いとして、又は紙製品の生産において、使用するように構成される。
【0143】
別の態様によれば、アスファルト・シングルを処置するためのプロセスが提供され、このプロセスは、延性成分に結合された壊れやすいアスファルト成分を含むアスファルト・シングルを供給するステップと、アスファルト・シングルを運動粉砕段にかけるステップであって、アスファルト・シングルが、運動粉砕機に供給され、運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、壊れやすいアスファルト成分から導出されたサイズ低減破片と延性成分から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、運動粉砕機から粉砕材料を引き出すステップと、粉砕材料を分離段にかけて、アスファルトを含むサイズ低減流と、紙又はガラス繊維を含む過大流とを生成するステップとを含む。
【0144】
いくつかの実施例では、延性成分は紙又はガラス繊維を含む。
【0145】
いくつかの実施例では、アスファルト・シングルは、壊れやすいアスファルト成分及び/又は延性成分に埋め込まれた壊れにくい材料をさらに含む。
【0146】
別の態様によれば、石膏ボードを処置するためのプロセスが提供され、このプロセスは、延性成分に結合された壊れやすい石膏成分を含む石膏ボードを供給するステップと、アスファルト・シングルを運動粉砕段にかけるステップであって、石膏ボードが、運動粉砕機に供給され、運動粉砕機内の渦によって生じる自己衝突にさらされ、壊れやすい石膏成分から導出されたサイズ低減破片と延性成分から導出された過大破片とを含む粉砕材料を生成する、運動粉砕段にかけるステップと、運動粉砕機から粉砕材料を引き出すステップと、粉砕材料を分離段にかけて、石膏を含むサイズ低減流及び紙を含む過大流を生成するステップとを含む。
【0147】
いくつかの実施例では、延性成分は紙を含む。
【0148】
いくつかの実施例では、石膏ボードは、壊れやすい石膏成分及び/又は延性成分に埋め込まれた壊れにくい材料をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0149】
図1A】分離段が続く運動粉砕を使用してC&D破片流を処置するためのプロセスの流れ図である。
図1B】機械的分離及び手作業の分離を使用してC&D破片流を前処置するためのプロセスの流れ図である。
図2】一実施例による粉砕装置の左側斜視図である。粉砕装置用のモータ及びハウジングを示す。
図3図2に示された粉砕装置の右側斜視図である。ハウジングの下端に直近の出口を示す。
図4図2に示された粉砕装置の底部斜視図である。モータと回転可能なシャフトとを接続するベルト接続を示す。
図5図3に示されたハウジングの断面図である。ハウジングの内部に配置された回転可能なシャフト及びロータを示す。
図6図2に示された粉砕装置のハウジングの部分分解図である。
図7図2に示された粉砕装置のハウジングの上部断面図である。ハウジング側壁に沿って回転可能なシャフトのまわりに間隔をおいて配置された複数の偏向器を示す。
図8図5に示されたハウジングの断面図である。回転可能なシャフト及びロータは除去されており、側壁に沿ってハウジング内の異なるレベルに配置された棚を示す。
図9図2に示された粉砕装置のハウジングの内部に装着された粉砕ロータの部分切開図である。ハウジング内に生成された渦を示す。
図10】一実施例によるハウジングの概略上面図である。ハウジングの内部チャンバの中で重なる渦を示す。
図11】アスファルト・シングルの流れA、乾式壁パネルの流れB、及びC&D微粒子流Cなどの複数のC&D流れを処置するためのプロセスの流れ図である。各C&D流れは、C&D原料を前分類段にかけて、最終製品を生成するために流れに対して運動粉砕を使用してから分離することによって取得されたものである。
図12】運動粉砕と続くスクリーニングとを使用して廃棄物流を処置するためのプロセスの流れ図である。磁気分離段及び集塵段も含む。
図13】運動粉砕と続くスクリーニングとを使用して廃棄物流を処置するためのプロセスの流れ図である。集塵段も含む。
図14】実例の磁気分離段の概略側面図である。
図15】別の実例の磁気分離段の概略側面図である。
図16A】運動粉砕段以前のC&D微粒子流の実例の写真(左)、及び運動粉砕段の後の、結果として粉砕された壊れやすい材料の実例の写真(右)である。
図16B】運動粉砕段以前のC&D微粒子流の実例の写真(左)、及び運動粉砕段の後の、結果として粉砕された壊れやすい材料の実例の写真(右)である。
図16C】0.01mm~10mmのサイズのふるいを通過した、粉砕された壊れやすい材料の百分率のグラフ表示である。
【発明を実施するための形態】
【0150】
建設及び/又は解体(C&D)の破片或いはC&D原料から導出された流れの処置は、入力C&D材料の性質に応じて価値のある製品を発生させるための、運動粉砕機による運動粉砕段を含み得る。たとえば、C&D原料は、単一タイプの建築材料(たとえばアスファルト・シングル流又は乾式壁流)及び前分類から残されたC&D微粒子流を実質的に含む発生源分別流などの種々の流れを生成するように、事前に分類又は分離され得る。各流れは、サイズ低減を促進するための粉砕段を通され、次いで、対応する最終製品を得るために、必要に応じてスクリーニングされ得る。
【0151】
いくつかの実装形態では、壊れやすい材料は粉砕段によってサイズ低減され得、一方、延性材料は、遊離され、粉砕材料の中の過大破片として残存する。いくつかの実装形態では、供給原料には、遊離されて粉砕材料の過大破片として残存し得る壊れにくい材料が含まれる。次いで、粉砕材料は、サイズ低減材料から過大材料を分離するために、機械的スクリーニング及び/又は磁気スクリーニングを含み得る分離段にかけられる。分離された過大材料は、次いで、処分されるか、燃料、根覆い、セメント・キルン燃料、動物の寝床などの製品に変換されるか、又はその組成に応じてさらに分離されてサブ破片が回収され得る。サイズ低減材料は、そのサイズ及び組成特性に依拠して、各種用途に再利用され得る。たとえば、アスファルト・シングルから導出されたサイズ低減材料は、新規の屋根板を製作するため、又は道路舗装の用途に再利用され得る。C&D微粒子又は乾式壁から導出されたサイズ低減材料は、代替即日覆土(ADC)又は土壌改良剤などの土地利用、充填材、建築材料添加剤、及び様々な他の用途に使用され得る。
【0152】
建設及び/又は解体(C&D)の破片は、道路、橋、建築物、又は他の構造体の建設、修繕及び/又は解体中に発生する廃棄物流を指す。C&D破片は、ポートランド・セメント、アスファルト、コンクリート、鋼、木材、屋根板、乾式壁、及びレンガなどの材料を含み得る。C&Dの分離及びリサイクルのプロセス中に、土壌、乾式壁、木材、コンクリート、及び他の材料の小さい粒子が発生し、「C&D微粒子流」又は時によっては「回収スクリーン材料」すなわちRSMと称されるものに寄与する。C&D原料は、工事現場において発生源分別若しくは分別される個々の建築材料、又は工場の製造プロセスから廃棄物として発生するものを指すこともある。
【0153】
図1Aを参照して、建設及び/又は解体(C&D)の原料12から導出されたもの、材料回収施設(MRF)で発生したもの、並びに/或いは前分類段14から得られたものである供給原料10が、粉砕出力流18を生成するために運動粉砕段16に供給される。供給原料10は、C&D原料が、たとえば流れA、B、Cといった別々の流れに分離され得る前分類段14から得られる。流れA、B、及びCは、個々に、C&D微粒子流、或いはアスファルト・シングル、乾式壁パネル、又は木材を実質的に含む流れなどの、発生源分別された流れであり得る。供給原料10は、壊れにくい材料及び/又は延性材料だけでなく、壊れやすい材料も含み得る。壊れやすい材料は、通常、硬い、脆い、又は砕けやすいため、運動粉砕が、顕著なサイズ低減を促進し、壊れやすい材料をサイズ低減破片に変換する。壊れやすい材料の実例は、たとえば砂又は沈泥の粒子サイズまでサイズ低減され、均質化されて、粉砕出力流18を生成する。壊れやすい材料の実例は、ガラス、セラミックス、タイル、石膏又は乾式壁の特定の層、アスファルト・シングルの特定の層、岩石及び骨材、庭ゴミ(たとえば、土、葉、有機植物質)、セメント、軽量コンクリートブロック、レンガ、及び乾燥木材を含み得る。一方、延性材料は、柔軟であり、運動粉砕段16によって大幅にサイズ低減されることはない。延性材料の実例は、ガラス繊維、セルロース、プラスチック・ベース又は紙ベースの下層、断熱材やロープなどの繊維、湿った木材、ハード・プラスチック及びソフト・プラスチックを含む。対照的に、本出願の文脈における壊れにくい材料は、通常は頑丈で壊れない材料を含むことを意味し、粉砕機によって大幅にサイズ低減することはないはずである。壊れにくい材料の実例は、補強筋(鉄筋)の断片、釘、ねじ、及び接合物などの金属を含み得る。したがって、供給原料10の中に3つの材料(壊れやすい材料、壊れにくい材料、及び延性材料)がすべて存在するとき、粉砕出力流18は、分解した壊れやすい材料及び小さな壊れにくい材料から成るサイズ低減破片と、延性材料及び大きな壊れにくい材料を含む過大破片とを含む可能性がある。
【0154】
次いで、粉砕出力流18は、主として分解した壊れやすい材料から成るサイズ低減流22と、任意選択の、より小さい部片の壊れにくい材料や、主として延性材料及び/又はより大きな部片の壊れにくい材料から成る過大材料流24とを回収するために、分離20にかけられ得る。分離ステップ20は、1つ又は複数の段で実行され得、様々な分離機器を使用することができる。たとえば、振動スクリーン、トロンメル・スクリーン、タンブラ・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び/又は高周波スクリーンなどの様々なタイプのスクリーンが使用され得る。脱塵又は磁気分離若しくは金属分離などに、他のタイプの分離機器も使用され得る。分離機器は、新規の、本明細書で説明されたC&D原料処置プロセス専用のもの、又は施設内の既存の分離段の一部であり得る。いくつかの実装形態では、分離を支援して下流の再利用又は処分を可能にする様々な特性の3つ以上の流れを生成するために、粉砕出力流18が分離にかけられる。分離段20は、たとえば、並列又は直列に配置された複数の分離機(たとえば、スクリーン、金属分離、センサベースの分類機、及び塵分離)を含むことができる。
【0155】
いくつかの実装形態では、図1Aに示されるように、壊れやすい破片や壊れにくい破片を含むサイズ低減流22及び/又は延性破片や壊れにくい破片を含む過大流24は、壊れやすい流れ23及び延性流36から、それぞれ壊れにくい流れ38を分離するために、2次分離段20Aを経ることができる。分離ステップ20Aは、過大流24をサイズで分類するための機械的スクリーニング、或いは、非金属材料の延性破片から鉄金属材料及び/又は非鉄金属材料の壊れにくい破片を分離して、壊れにくい流れ38及び延性流36をそれぞれ生成する金属分離段を含み得る。他の実施例では、分離ステップ20Aは、非金属材料の壊れやすい破片から、鉄及び/又は非鉄の金属材料の壊れにくい破片を分離して、壊れにくい流れ38及び壊れやすい流れ23をそれぞれ生成する金属分離段を含み得る。
【0156】
供給原料
目的のサイズ低減製品を生成するために、様々なC&D供給原料が運動粉砕にかけられ得る。特定のC&D供給原料及びそれらの特性が、以下でより詳細に説明される。
【0157】
いくつかの実装形態では、供給原料10は、水分をほとんど又は全く含有していない乾燥供給材料であり得る。供給原料10は、塵を減少させるための表面湿潤前処置などの前処置なしで、運動粉砕段16に直接供給され得る。他の実装形態では、運動粉砕機は湿った供給材料も乾燥供給材料も効率よく扱うことができるので、供給原料10は、乾燥前処置などの前処置なしで運動粉砕段16に直接供給される、湿った供給材料であり得る。たとえば、供給原料は、50%までの含水率又は10%~40%の含水率を有し得、予備乾燥又は予備湿潤化なしで運動粉砕機に直接供給され得る。含水率が50%を上回る湿った供給原料については、50%未満に乾燥させるために予備乾燥ステップが実行され得る。含水率が10%未満の乾燥した供給原料については、運動粉砕段16中に生成される塵の量を減少するために表面湿潤ステップが実行され得る。
【0158】
いくつかの実施例では、運動粉砕機50の入口70及び/又はハウジング60のサイズ及び形状が、供給原料のサイズを決定する要因になり得る。いくつかの実施例では、供給原料は、運動粉砕段16に先立って前破砕又はサイズ低減される。いくつかの実施例では、供給材料の密度が、供給原料のサイズ及び/又は送込み速度を決定する要因になり得る。たとえば、乾式壁などの低密度の供給原料は、木材などの高密度の供給原料よりも高い送込み速度で運動粉砕機に供給され得るように、供給原料の送込み速度は、供給原料の密度を考慮して変化され得る。
【0159】
C&D微粒子流
運動粉砕段16に供給される供給原料10は、MRFで発生したC&D微粒子流であり得、従来、さらなる処理又は回収なしで、ADC埋立地カバーとして使用されていたはずである。MRFは、C&D廃棄物を受け取り、分離して、最終使用者の製造業者に販売するための、再使用可能な材料又は価値のある材料を用意する。微粒子流の組成は、変化し得、MRFが受け取る建設及び/又は解体の破片の組成、並びにMRFの処理機器及び動作に依拠することになる。
【0160】
C&D微粒子は、通常は、分類及び/又は処理のシステムからの、事前にサイズ設定された、事前にスクリーニングされた、又は事前に調整された建設及び解体の破片を含む。
【0161】
C&D微粒子は、通常、住宅、商業、又は工業の建設又は解体から導出される、混合材料又は複合材料の流れであり得る。C&D微粒子は、再利用可能な内容物、並びに/或いは、通常は処分する予定の、使い道が限られているか又は価値が負である、5.08cm(2インチ)を超過する品目(7.62cm(3インチ)、10.16cm(4インチ)、又は20.32cm(8インチ)までなどの大きい供給原料も可能性はあるが)を除去するために前処理又はスクリーニングされ得る。いくつかの実装形態では、供給原料は、このサイズに事前に寸断又は破砕され得る。他の実装形態では、C&D微粒子は、再利用可能な大きいC&D破片を除去するために、このサイズにスクリーニングされる。いくつかの実装形態では、C&D微粒子は、一般に「微粒子」材料、「棄却」材料、又は「残留」材料と称される、硬質/脆性の成分と軟質/延性の成分との組合せを含有している建設及び解体の破片の処理プラントからのスクリーニングを含み得る。
【0162】
C&D微粒子流は、建設現場で一般に見られる材料及び/又は建設プロセスで使用される材料をいくらでも含み得、土又は土壌、ガラス、乾式壁、アスファルト・シングル、骨材、セラミックス、断熱繊維、ロープ、金属、厚紙、プラスチックや紙のフィルム、木材などを含む。いくつかの実装形態では、C&D微粒子流の一般的な平均組成(重量%)は、約50~80%の骨材(たとえば岩石、レンガ、コンクリート、セラミックス、ガラス、土)、約1~5%のセルロース物質(たとえば、厚紙、繊維板、紙)、約5~15%の木材、約5~25%の石膏、約0.5~1%の金属、及び約1~2%のプラスチックであり得る。C&D微粒子流から発生するサイズ低減流は、4mmを上回るサイズの可視汚染物質(たとえば、金属、ガラス、プラスチック)を0.5%まで有する不活性な土壌状の濃縮物を含み得る。木材などの壊れやすい材料の、砕けにくい破片又は脆性の破片は、0.635cm(1/4インチ)~15.24cm(6インチ)にサイズ低減される。過大流は、可視汚染物質(たとえばプラスチック・ライナ及び紙ライナ)、過大有機物(たとえば植物性廃棄物、湿った木材)、及び/又は壊れにくい材料(たとえば金属)の混合物であり得る。
【0163】
発生源分別された供給原料又は単一流の供給原料
他の実装形態では、供給原料10は、1つのタイプの廃棄物の単一流を含み得る。単一流の供給原料は、発生源分別された建築材料、又は延性材料に結合された壊れやすい材料を含む製品と、任意選択の、延性材料を遊離するために運動粉砕機で処理される壊れにくい材料、及び任意選択の壊れにくい材料とを含み得る。
【0164】
アスファルト・シングル
いくつかの実装形態では、粉砕段における、延性下層のフィルム又は膜からのアスファルト及び鉱物顆粒の遊離及び回収が可能になるように、発生源分別された供給原料は、壊れやすいアスファルト及び鉱物顆粒の上層に結合された延性下層を有するアスファルト・シングルを含み得る。アスファルト・シングルは、分類されたものでも未分類のものでも、サイズが決まっているものでも未決定のものでも、0.635cm(1/4インチ)から30.48cm(12インチ)×91.44cm(36インチ)などのフルサイズまでの間のものであり得る。いくつかの実装形態では、アスファルト・シングルは、解体又は屋根ふきの作業中に取り外された使用済みの屋根板であり得、アスファルト上層に結合されたガラス繊維又は紙の下層フィルムを含み、屋根板の中に埋め込まれた屋根釘などの使用済みの金属締結具を適宜含み得る。いくつかの実装形態では、単一流の供給原料は、形状不良の屋根板などの工場での不良品を含み得、使用済みの締結具は含まない。
【0165】
いくつかの実施例では、アスファルト・シングルは、約19%~36%のアスファルト・セメントと、約8%~40%の無機質充填材スタビライザ(たとえば石灰岩、シリカ、又はドロマイト)と、通常は紙又はガラスマットから成るフェルト・マット下層に結合された約20%~38%の鉱物顆粒とを含有している。
【0166】
石膏ボード
別の実例の供給原料には、粉砕段における、延性下層からの石膏の遊離及び回収が可能になるように、壊れやすい石膏上層に結合された延性繊維下層を有する石膏乾式壁パネルがある。乾式壁パネルは、分類されたものでも未分類のものでも、サイズが決まっているものでも未決定のものでも、6.35cm(2と1/2インチ)未満から、通常は7.62cm(3フィート)未満×15.24cm(6フィート)未満の前破砕シートの範囲の乾式壁シートであり得る。供給原料10が乾式壁シートを含むとき、運動粉砕機50の入口70及び/又はハウジング60のサイズ及び形状に関する配慮により、乾式壁シートを、運動粉砕機50に供給する前にサイズ低減することが必要とされる可能性がある。いくつかの実装形態では、乾式壁は、解体動作中に取り外された使用済みの乾式壁パネルであり得、乾式壁パネルに埋め込まれた乾式壁ねじなどの使用済みの金属締結具を適宜含み得る。他の実装形態では、供給原料は、形状不良の乾式壁シートなどの工場での不良品を含み得、使用済みの締結具は含まない。
【0167】
木材
別の実例の供給原料には、材木などの木材製品、オリエンテッド・ストランド・ボード(OSD:Oriented Strand Board)、処置木材、未処置木材、加工木材などがあり、これらは、解体作業から回収されたもの、及び/又は再利用に適さないパレットなどの、建設若しくは商業や工業の作業から残ったスクラップの木片である。いくつかの実装形態では、木材製品は、使用済みの締結具又は他の金属物を含み得、これらは、木材の中に埋め込まれていて、磁気分離前処置で遊離することができない。
【0168】
前処置段
運動粉砕段16の前に、上流には、供給原料10を処置することができる複数の前処置段がある。たとえば、供給原料10をサイズであらかじめ分類するための上流の機械的スクリーニング及び/又は上流の磁気分離を含む、上流の分離段は、運動粉砕段16に先立って供給原料をあらかじめ分類し、壊れにくい材料の少なくとも一部を除去することができる。いくつかの実施例では、上流の集塵段は、延性材料の少なくとも一部を除去するために供給原料をあらかじめ分類することができる。他の実施例では、上流の分離段は、供給原料の中の、最終製品として販売可能な材料又は分離処理段を経る材料を除去するための手作業の分類を含み得る。
【0169】
次に図1Bを参照して、未処理且つ未分類の建設及び/又は解体の破片を含むC&D供給材料410が、MRFなどの分類施設に搬送され得る。供給材料410は、未分類の過大流422及び未分類の過小流424を生成するために1次前スクリーニング段420(たとえば25.4cm(10インチ)のスクリーン)を経る。
【0170】
未分類の過大流422は、たとえばコンベア・ベルトによって手作業の分類段430に搬送され得、分類段430には、たとえば6~8人の分別者といった任意数のMRF職員が含まれ得て、未分類の過大流422を、品目の組成に基づいて、大箱に入れられる個々の発生源分別流440に分類する。発生源分別流440は、未処置木材、処置木材、金属、厚紙、コンクリート/レンガ/ブロック、及び/又は未確認品目の個々の流れを含み得る。あらゆる望ましくない材料又は棄却材料及び他の残留物は、負の分類材料の山442へ搬送され得る。
【0171】
未分類の過小流424は、未分類の過小流424の中の鉄粒子を除去して鉄の大箱454に入れるために、磁気又は鉄の分離機452を用いる磁気分離前処置段450を経ることができる。鉄分を減少された過小流456は、次いで、たとえば5.08cm(2インチ)の振動式又は回転式のトロンメル・スクリーンを用いる2次スクリーニング段460を経ることができて、5.08cm(2インチ)未満の材料を含むC&D微粒子流462と、分類済みの過小流464とを生成する。C&D微粒子流462は、微粒子の大箱466の中に保存され得て、運動粉砕機によるさらなる処理を待つか、又は運動粉砕機を有する施設に搬送される。未分類の過小流464は、分類済みの過小流464を、分類済みの過大流422と同じ個々の発生源分別流440に分類する、25.4cm(10インチ)未満の手作業の分類段430も経ることができる。あらゆる望ましくない材料又は棄却材料や他の残留物が、風ふるい分け分離機及び/又は遠心力集塵装置などの重-軽分離段470を経るように搬送され得て、軽破片472、中重破片474、及び重破片476を生成する。軽破片472、中重破片474、及び/又は重破片476の内容物に応じて、内容物は、発生源分別流440に再分配され得、且つ/又は処分され得る。
【0172】
いくつかの実施例では、供給原料10は、C&D微粒子流462、負の分類材料の山442、軽破片472、中重破片474、及び/又は重破片476を含み得る。いくつかの実施例では、負の分類材料の山442、軽破片472、中重破片474及び/又は重破片476は、運動粉砕段16の上流の前破砕段又は前摩砕段を経ることができる。たとえば、これらの流れのサイズを、C&D微粒子流466に含まれるように低減する(すなわち、事前に、供給原料を、5.08cm(2インチ)未満、10.16cm(4インチ)未満、又は15.24cm(6インチ)未満のサイズにサイズ低減する)ために、破砕機又は高速摩砕機が使用され得る。
【0173】
運動粉砕段
運動粉砕段16に関して、1台の運動粉砕機が1パス段として実施され、且つ運転され得る。たとえば、供給原料は、バッフルを有するドラムと、ドラム・チャンバの内部で渦を生成する複数のアームを有する内部回転ステムとを含む運動粉砕機の上部に供給され得る。供給材料は、渦に入って、壊れやすい材料のサイズ低減のために自己衝突し、一方で、延性材料は過大なままであり、壊れにくい材料は大幅にサイズ低減されるわけではない。したがって、供給原料10が、延性材料及び/又は壊れにくい材料に接続された壊れやすい材料を含むときには、運動粉砕段16は、壊れやすい材料の、延性材料及び/又は壊れにくい材料からの遊離を促進することができる。
【0174】
場合によっては、プロセスにおいて、運動粉砕段16及び/又は運動粉砕機50は、連続モード又は準バッチ・モードで運転され得る。運動粉砕機50への1回のパスで材料を粉砕すること、又は運動粉砕機50への複数のパスで材料を粉砕することも可能である。複数のパスが使用されるとき、第1のパスからの粉砕材料はスクリーニングされ得て、その一部だけが次のパスに供給される。より一般的には、特定の材料又は破片は、同一の運動粉砕機50を再利用するか、又は複数の運動粉砕機50を順次に作動させることによって、粉砕段に複数回かけられ得る。材料は、バッチ式又は連続式で運動粉砕機50に供給され得る。運動粉砕機50を通る各パスは、同一の運転条件で行われてよく、又は、たとえば各パスに対する供給物の組成に基づいて変更される種々の運転条件(たとえば回転速度、送り速度)で行われてもよい。
【0175】
運動粉砕段16は、運動エネルギー、渦、及び物質対物質の衝突を利用して、壊れやすい材料のサイズ低減、壊れやすい材料の均質化、延性材料及び/又は壊れにくい材料の遊離、並びに/或いは供給原料10に組み込まれ得る添加剤の混合を達成する。
【0176】
材料は運動粉砕機の下部領域まで通って、下部の出口から粉砕出力流18として放出される。運動粉砕機は、500RPM~1,200RPM、600RPM~1,100RPM、又は700RPM~1,000RPMの回転速度で運転され得る。回転速度は、他のプロセスパラメータに応じて調節され得、又は比較的一定に保たれ得る。いくつかの実装形態では、回転速度は、出力材料のサイズ及び/又は品質を制御するように調節される。いくつかの実装形態では、回転速度は、供給原料の密度に基づいて調節又は変更される。たとえば、乾式壁などの低密度の供給原料は、木材などの高密度の供給原料よりも低い回転速度でサイズ低減され得る。
【0177】
運動粉砕段は、壊れやすい材料の目標指向的なサイズ低減を可能にするだけでなく、より高品質な出力流のための乾燥及び/又は病原体低減も促進することができる。いくつかの実装形態では、運動粉砕段が水分を5~8%減少させ、次いで、分離段によって、サイズ低減破片の含水量をさらに低減することができる。
【0178】
C&D微粒子流
C&D微粒子流が運動粉砕段16にかけられるとき、C&D微粒子流の中の壊れやすい材料が粉砕されて均質化される。いくつかの実施例では、C&D微粒子流の中の壊れやすい材料は、砂状又は沈泥状の粒子に微粉化又はナノサイズ化される。延性材料は、C&D微粒子流の中で自由に利用可能であるか、又は壊れやすい材料に結合されている(たとえばガラス片(壊れやすい)がプラスチックフィルム(延性)に結合されている)かどうかに関わらず、大幅にサイズ低減されることなく、分離段20中に、粉砕された壊れやすい材料から分離され得る。金属分離前処置ステップで除去されなかった、壊れにくい材料の粒子は、大幅にサイズ低減されることなく、分離段20中又は下流の2次分離段中に、壊れにくい材料や延性材料から分離され得る。
【0179】
発生源分別された供給原料又は単一流の供給原料
アスファルト・シングル
供給原料10が、使用済み又は工場棄却のアスファルト・シングルを含有している、発生源分別された供給原料又は単一流の供給原料であって、供給原料10が粉砕段16にかけられるとき、運動粉砕機は、より壊れやすいアスファルト成分を粉砕し、均質化して、壊れにくい顆粒や延性プラスチック又は繊維の下層からアスファルト成分を遊離する。供給原料10に使用済みの屋根板が含まれるとき、供給原料10には、大幅にサイズ低減されることなく、下流の分離段中に材料から分離され得る壊れにくい材料がさらに含まれ得る。いくつかの実施例では、壊れやすい成分及び/又は延性成分を含む粉砕出力流18の特定のサイズの破片が、第2の運動粉砕段16を通って再循環され得る。第2の運動粉砕段16は第2の運動粉砕機50であり得、又は、粉砕出力流18は同一の運動粉砕機50を通って再循環され得る。
【0180】
本明細書で説明されたように、運動粉砕機は、運動粉砕機によって生成された渦の中で物質対物質の衝突をもたらす。アスファルト・シングルには、一般に、約19%~36%のアスファルト・セメントが含有されていて、加熱されたとき、粘着性で黒色の非常に粘る液体又は半固体の形態を形成する可能性がある。アスファルト・シングルを従来の方法で摩砕すると熱が発生し、アスファルトが粘着性の粘る半固体になって、摩砕機の機能及び/又は最終製品の品質を損なう可能性がある。しかしながら、アスファルト・シングルは、運動粉砕段にかけられると、物質対物質の衝突から生じる熱を低減する空気流を本来的に有する渦の中で、物質対物質の衝突にかけられる。いくつかの実施例では、運動粉砕段16は、任意の所与の材料に対して、材料が下部の出口を通って放出されるまでの時間は約15~20秒であり、したがって熱発生は大幅に少なくなる。結果として生じる粉砕出力流18は、過大延性材料(すなわち紙又はガラス繊維の下層)から遊離された、粉砕された壊れやすい材料(すなわち、微粉化又はナノサイズ化されて均質化された、非加熱又は冷却されたアスファルト製品)と、任意選択の、供給原料10が使用済みのアスファルト・シングルを含んでいるときの、壊れにくい材料(すなわち金属締結具又は他の不純物)とを含む。
【0181】
いくつかの実施例では、運動粉砕段16は、アスファルト・シングルなどの住宅の屋根ふき材製品から原料を分離して抽出するための、米国特許第8,919,681号、米国特許第9,156,035号、及び米国特許第9,440,239号に説明されているプロセスなどのプロセスで使用され得、これらの特許のすべてが参照によって本明細書に組み込まれる。いくつかの実施例では、本明細書で説明された運動粉砕機50は、これらのプロセスにおけるサイズ低減段のうち1つ又は複数に取って代わることができる。たとえば、本明細書で説明された運動粉砕段16は、延性下層を過大破片として残しながら、住宅の屋根ふき材製品のサイズを機械的に低減して、寸断された製品及び/又はチップ製品を生産するために使用され得る。
【0182】
石膏ボード
供給原料10が、使用済み又は工場棄却の乾式壁パネルを含有している、発生源分別された供給原料又は単一流の供給原料であって、供給原料10が粉砕段16にかけられるとき、運動粉砕機は、壊れやすい石膏成分を粉砕し、均質化して、大幅にサイズ低減されることのない延性材料である紙の下層から石膏成分を遊離する。供給原料10に使用済みの乾式壁が含まれるとき、供給原料10には、大幅にサイズ低減されることなく、下流の分離段中に材料から分離され得る壊れにくい材料がさらに含まれる。
【0183】
木材
供給原料10が、処理済み又は未処理の木材製品を含有している、発生源分別された供給原料又は単一流の供給原料であって、供給原料10が粉砕段16にかけられるとき、運動粉砕機は、壊れやすい木材成分を粉砕して均質化することにより、木材の中に埋め込まれている可能性がある、壊れにくい材料であって大幅にサイズ低減されることのないあらゆる壊れにくい金属成分から、木材成分を遊離する。下流の磁気分離段において、粉砕された壊れやすい材料から壊れにくい材料が分離され得、したがって、動物の寝床、根覆いなどに使用され得る均質化されたサイズ低減木材製品が生成される。
【0184】
分離段
粉砕出力流18に関して、いくつかの実装形態では、粉砕段16は、大多数(たとえば50%超、又は50%~70%、さらには90%超も)が0.635cm(1/4インチ)のスクリーンを通る沈泥又は塵サイズの粒子から、より大きな粒子の範囲の材料を発生する。過大材料は、供給原料の低密度で柔軟な破片(すなわち延性材料)及び壊れにくい材料を含むが、脆性で、硬く、破砕性の壊れやすい材料は粉砕される。いくつかの壊れやすい材料は、湿った木材などの大きな出力又は粉砕されたサイズを有し得、これは、15.24cm(6インチ)~0.635cm(1/4インチ)のふるいを通過するようにサイズ低減され得る。粉砕段16は、結果として生じるサイズ低減破片を、スクリーニングを含み得る様々な分離技術によって、大きな延性破片及び壊れにくい破片からの遊離及び分離を促進するために均質化する。過大破片は、実質的に、プラスチックや紙のフィルム、繊維などを含む延性材料と、金属を含む壊れにくい材料とから成る。
【0185】
次いで、スクリーニングなどのサイズ・ベースの分離技術を使用して、サイズ低減破片から過大破片が分離され得る。スクリーニングは、とりわけ、振動スクリーン、タンブラ・スクリーン、トロンメル・スクリーン、ジャイロ・スクリーン、及び/又は高周波スクリーンなどの様々なタイプの機械式スクリーンを使用して実行され得る。機械式スクリーンは、サイズ低減破片と過大破片とを相互から分離することを促進するように、粉砕出力流18の組成及びサイズ分布に基づいて構成又は運転され得る。スクリーンは、過大流24(たとえばプラスチック)の高純度又は高収率を促進又は最大化するため、或いはサイズ低減流22及び/又は過大流24に関連した他のパラメータを促進するために、用意され得る。次いで、サイズ低減流22及び/又は過大流24は、必要に応じて、さらなる処理及び回収にかけられ得る。
【0186】
いくつかの実装形態では、壊れにくい材料は、機械的スクリーニングで除去され得ない小断片(すなわち粉砕された壊れやすい材料とともに均質化されている小さい金属粒子)を含む可能性がある。分離段20は、運動粉砕段16及び/又は機械的スクリーニングの上流及び/又は下流に金属分離段を含み得る。たとえば木材、屋根板、又は乾式壁といった壊れやすい材料の中に、金属締結具のような壊れにくい材料が埋め込まれているとき、運動粉砕段16は、下流の磁気分離段20中に分離できるように、壊れにくい材料を遊離することができる。大きな壊れにくい材料は、運動粉砕機の損傷の原因となる可能性があるため、上流の磁気分離段で除去する必要がある。いくつかの実装形態では、供給原料10を、上流の金属分離段にかけて、供給原料10から壊れにくい材料を大幅に減少させる。
【0187】
いくつかの実装形態では、分離段20と粉砕段16とは、一方の動作が他方に影響を及ぼすように統合される。たとえば、スクリーン及び粉砕機は、サイズ低減流22及び/又は過大流24の特定の特性などの所望のパラメータを達成するように、コントローラ26によって監視及び制御され得る。たとえば、入力供給原料が変化することによって、粉砕機が、粉砕流18の中に大きなサイズの破片を生成したら、それに応じて、スクリーンが、望まれる特定の分離を促進するように制御され得る。加えて、運動粉砕機は、サイズ低減破片を目標範囲内に戻して所望の分離を促進するために、たとえば、モータ28を制御することによって回転速度を増加したり、供給コンベアを制御することによって送込み速度を低下したりするように制御され得る。
【0188】
流れの特性(たとえば、サイズ分布、組成、含水量、質量、及び/又は体積流量)を監視するために、入口検知器D30及び出口検知器D32などの監視計測器が設けられ得る。スクリーン及び運動粉砕機は、生産されるサイズ低減製品に応じて、最大サイズを有する最終製品などの特定の製品を発生するための特定のやり方で設計及び運転され得る。たとえば、サイズ低減破片の主要な成分がガラスであるときには、スクリーンは50メッシュ(約295μm)であり得、運動粉砕機は、ガラスを295μm未満にサイズ低減するように動作する。サイズ低減材料の主要な成分が、木材ベースの建築材料又は庭や根切りの廃棄物などの有機物である場合には、スクリーンは0.95cm(3/8インチ)又は1.27cm(1/2インチ)であり得る。しかしながら、スクリーン設計は、サイズ低減材料の様々なサイズ分布を提供するように、市場依存し得ることが注目される。
【0189】
いくつかの実装形態では、連続運転を促進するために、コンベアシステムを使用して段と段の間で様々な流れが搬送されるが、他の搬送方法も使用され得る。プロセスは、施設や他の要因に応じて、連続的に、バッチ供給式に、又は他の方式に従って、運転され得る。
【0190】
運動粉砕機
運動粉砕機は、様々な構造的特徴及び運転上の特徴を有し得る。いくつかの実装形態では、運動粉砕機は、参照によって本明細書に組み込まれる特許協力条約/CA2019/050967号で説明されている1つ又は複数の特徴を有し得る。
【0191】
次に図2図10を参照して、一実施例による粉砕機50が示されている。粉砕機50は、本明細書で説明されたような入力材料を受け取って粉砕又は細分するように適合されている。
【0192】
本明細書で使用される「粉砕する」、「粉砕」、「微粉化する」、及び「微粉化」という用語は、入力材料の中の粒子のサイズの低減を指すことが理解されよう。
【0193】
図示の実施例では、粉砕機50は、ベース52と、ベース52の上に装着されたハウジング60とを含む。具体的には、ハウジング60は、ベース52に接続された最下端62と、最下端62の反対側の最上端64とを含む。ハウジング60は中空であり、最上端64と最下端62との間に延在して粉砕を行う内部チャンバ68を画定するハウジング側壁66を含む。具体的には、ハウジング60は、入力材料を受け入れるように最上端64に配置された入口70と、内部チャンバ66の中で粉砕された粉砕材料を放出し得るように最下端62に配置された出口72とを含む。図示の実施例では、出口72は、粉砕材料の、ハウジング側壁66に向けた接線方向への放出を可能にする。出口72は別のやり方で構成され得ることが理解されよう。たとえば、出口72は、粉砕材料がハウジング60から軸方向に下方へ放出され得るように、ハウジング60の底面に配置されてもよい。或いは、出口72は、実質的に最下端62に向けて配置され得るが、必ずしもハウジング60の最下端62に配置されなくてもよいことが理解されよう。同様に、入口70は、必ずしもハウジング60の上端64に配置されなくてもよく、全体的に上端64に向けて配置されてもよい。
【0194】
図示の実施例では、ハウジング60は、全体的に円筒状であって、ハウジング60の最上端64と最下端62との間に延在する中心のハウジング軸Hを画定する。ハウジング60は、粉砕機50が動作するとき、中心のハウジング軸Hが実質的に垂直方向に延在するように配置されるように適合されている。この構成では、入口70に供給された入力材料は、重力によって、最終的に出口72の方へ落下する傾向がある。
【0195】
図示の実施例では、空気流生成器100は、内部チャンバ68の中に配置された粉砕ロータ組立体102と、たとえば空気除去を促進するために、粉砕ロータ組立体102を回転させて空気流を発生するように、粉砕ロータ組立体102に対して動作可能に結合された回転アクチュエータ104とを含む。具体的には、粉砕ロータ組立体102は、内部チャンバ68の中に配置されてハウジング60の中心のハウジング軸Hに沿って最上端64と最下端62との間に延在する回転可能なシャフト106と、回転可能なシャフト106が回転するとき中心のハウジング軸Hのまわりで回転するように、回転可能なシャフト106に固定された複数の粉砕ロータ108a、108b、108cとを含む。
【0196】
それぞれの粉砕ロータ108a、108b、108cが、ロータ・ハブ120と、ロータ・ハブ120から外に向かってハウジング側壁66の方へ延在する複数のロータ・アーム122とを含む。回転可能なシャフト106は、ロータ・アーム122が、中心のハウジング軸Hを通って垂直に延在する回転面Rに配置されるように、ロータ・ハブ120を通って延在する。この構成では、回転可能なシャフト106が回転すると、ロータ・アーム122は回転面Rにとどまり、回転面Rに沿って動く。或いは、ロータ・アーム122は、すべてが回転面に配置されるのではなく、回転可能なシャフト106に対して上向き又は下向きの角度をなしてもよい。もう一つの実施例では、ロータ・アーム122は、代わりに、手動で、或いは1つ又は複数のアーム・アクチュエータを使用して自動的に、要求通りに上方や下方へ選択的に角度をなし得るように、回転可能なシャフト106に対して枢動可能に接続されてもよい。
【0197】
図示の実施例では、複数の空気流偏向器200は、6つの偏向器200を含み、これらの偏向器は、互いに実質的に類似しており、中心のハウジング軸Hのまわりで、方位角方向に(すなわちハウジング側壁66の周囲に沿って)実質的に等間隔で配置されている。或いは、すべての偏向器200が、互いに類似していなくてもよく、等間隔に配置されていなくてもよく、且つ/又は粉砕機50が含み得る偏向器202は6つでなくてもよい。たとえば、粉砕機50は2つ~8つの偏向器200を含み得る。
【0198】
図示の実施例では、各偏向器200は、細長く、ハウジング軸Hに対して実質的に平行に延在する。具体的には、ハウジング60は中心のハウジング軸Hが実質的に垂直方向に延在するように配置されているので、偏向器200も実質的に垂直方向に延在する。
【0199】
図6図8に最もよく示されるように、各偏向器200が、ハウジング60の最上端64に向かって位置する最上端202と、ハウジング60の最下端62に向かって位置する最下端204とを含む。図示の実施例では、各偏向器200は、上部の粉砕ロータ108aの回転面R及び中間の粉砕ロータ108cの回転面Rと交差するように配置されている。より具体的には、偏向器200の最上端202は上部の粉砕ロータ108aの上にあり、偏向器200の最下端204は中間の粉砕ロータ108cの下にあって、偏向器200は、最上端202と最下端204との間に連続的に延在する。
【0200】
ロータ・アーム122が回転すると、内部チャンバ68の中の空気を、外に向けてハウジング側壁66の方へ移動させることが理解されよう。上記の構成では、偏向器200が上部の粉砕ロータ108a及び中間の粉砕ロータ108cと水平に整列しているので、空気は、上部の粉砕ロータ108a及び中間の粉砕ロータ108cによって偏向器200に対向して外方向へ移動され、偏向器200によって偏向されて、図9及び図10に最もよく示されているように渦Vを形成する。
【0201】
図示の実施例では、各偏向器200が全体的に楔形である。具体的には、各偏向器200は、全体的に三角形の断面を有し、回転可能なシャフト106が回転するとき空気流に面する偏向面206と、空気流から離れて面する反対側の偏向面208とを含む。流れに面する偏向面206及び反対側の偏向面208は、ハウジング側壁26から離れて延在し、ハウジング中心軸Hに向かって尖っている頂点210において合わさるように互いに収斂する。流れに面する偏向面206は、ハウジング側壁26の内面34に対して第1の偏向角θ1の角度をなし、反対側の偏向面208は、ハウジング側壁76の内面74に対して第2の偏向角θ2の角度をなす。
【0202】
図示の実施例では、各偏向器200は、ハウジング60の半径に沿って延在する対称軸Sに関して対称である。したがって、この実施例では、第1の偏向角θ1は第2の偏向角θ2と実質的に等しい。一実施例では、第1の偏向角θ1及び第2の偏向角θ2は、約1度~89度であり、より具体的には約30度~60度である。或いは、偏向器200は対称でなくてもよく、第1の偏向角θ1と第2の偏向角θ2とが相互に異なっていてもよい。
【0203】
図示の実施例では、各偏向器200の頂点210が、ハウジング側壁の内面74から半径方向内向きに、約20cm(約7と3/4インチ)の半径方向距離で配置されている。引き続き、図示の実施例では、頂点210は、さらに、ロータ・アーム122の先端130から半径方向外向きに、約1cm(約1/2インチ)~約5cm(約2インチ)の半径方向距離で配置されている。一実施例では、ロータ・アーム122の先端130と頂点210との間の半径方向距離すなわち「隙間スペース」は、回転可能なシャフト106が回転するとき、渦Vが要求通りに形成され得るように選択されてよい。
【0204】
或いは、偏向器200は、別のやり方で成形及び/又はサイズ設定され得る。たとえば、流れに面する偏向面206及び反対側の偏向面208は、平坦でなくてもよく、代わりに湾曲していてもよい。別の実施例では、偏向器200は反対側の偏向面208を含まなくてもよい。もう一つ別の実施例では、偏向器200は、楔形ではなく、代わりに長方形の断面を有していてもよく、又は当業者が適切と考える他の形状及びサイズを有していてもよい。
【0205】
図10は、粉砕機50が動作しているとき、内部チャンバ68の中に発生する渦Vの概略図である。
【0206】
粉砕機10の動作中には、ロータ・アーム122がハウジング軸Hのまわりで回転する円形の空気流を形成するように、回転可能なシャフト106がハウジング軸Hのまわりで回転される。図10に示された実例では、回転可能なシャフト106は、上から見たとき時計回りの方向に回転し、内部チャンバ68の中に右回りの空気流を形成する。
【0207】
回転可能なシャフト106は、粉砕機内に所望の粉砕効果をもたらすように、比較的高速で回転され得る。一実施例では、回転可能なシャフト106は、約500RPM~約1200RPMの回転速度で回転し、より具体的には約700RPM~約1100RPM又は約1000RPM~約1100RPMの回転速度で回転する。或いは、回転可能なシャフト106は、以下で説明されるような渦の形成を可能にする、別の回転速度で回転され得る。当業者には理解されるように、回転可能なシャフト106の回転速度は、サイズ低減破片の所望の粒子サイズを生産し、且つ/又は過大破片の中の延性材料及び/又は壊れにくい材料のサイズ低減を防止又は低減するように調節され得る。
【0208】
空気流は、全体的に、ハウジング側壁66の内面34に沿って進むが、偏向器200の、流れに面する偏向面206によって阻止され、偏向器200は、ロータ・アーム122と、より具体的にはロータ・アーム122の先端と協働して、渦Vを形成する。図10に示されるように、渦Vは、隣接した偏向器200’によって、中心のハウジング軸Hの方に向かって内方向へさらに戻され得る。
【0209】
引き続き図10を参照すると、各渦Vが、少なくとも1つの隣接した渦V1、V2とさらに重なって、渦Vの中に浮遊している入力材料粒子が、隣接した1つ又は複数の渦V1、V2の中に浮遊している入力材料粒子と衝突する。より具体的には、生成された各渦Vは、全体的に、シャフト106からハウジング側壁66の方へ循環する空気流によって全体的に画定される、外方向へ移動する部分500と、ハウジング側壁26から回転可能なシャフト106の方へ循環する空気流によって全体的に定義される、内側へ移動する部分502とを含む。図10に示されるように、各渦Vの外方向へ移動する部分500が、第1の隣接した渦V1の内方向へ移動する部分502と重なり、各渦の内方向へ移動する部分502が、第2の隣接した渦V2の外方向へ移動する部分500と重なる。
【0210】
したがって、この構成では、渦の中の入力材料粒子は、渦Vの中の粒子の移動速度の2倍で動く入力材料粒子と衝突する。たとえば、一実施例では、渦V、V1、V2は音速の約1/3で回転している。隣接した第1の渦V1及び第2の渦V2からの入力材料粒子が、渦Vの中に浮遊している同一速度で反対方向に動く入力材料粒子と衝突すると、粒子は音速の約2/3で相互に衝突することになる。
【0211】
一実施例では、入力材料は、空気流及び渦Vによる入力材料粒子の衝突に加えて、回転可能なシャフト106が回転するとき内部チャンバ68の中で入力材料粒子と衝突するロータ・アーム122によってさらに粉砕され得る。この実施例では、重なる渦V、V1、V2の中で互いに衝突する入力材料粒子と、入力材料粒子と衝突するロータ・アーム122との複合効果によって、粉砕機の効率が向上し得る。なおまた、重なる渦Vによって、粒子は、ハウジング20の内側の表面に衝突するよりはむしろ互いに衝突するので、ハウジング20の内部の構成要素の摩耗が軽減され得る。
【0212】
図9及び図10に示された渦Vは、分かりやすくするために簡素化されており、実際には、渦Vは、図示のように正確に円形であるとは限らず、図10に示されるように正確に位置するとは限らないことが理解されよう。
【0213】
図示の実施例では、粉砕機50は、ハウジング側壁26から内方向に延在する複数の棚300a、300bをさらに含む。具体的には、複数の棚300a、300bは上部の棚300aと、上部の棚300aから下方へ間隔をおいて配置された下部の棚300bとを含む。各棚300a、300bは、ハウジング軸Hのまわりで、ハウジング側壁26に沿って周方向に延在する。したがって、棚は、偏向器200に対して実質的に垂直に延在することが理解されよう。具体的には、偏向器200は、ハウジング軸Hに対して全体的に平行に延在し、したがってハウジング60に対して軸方向に延在すると考えられ得、棚は、ハウジング60に対して方位角方向に延在すると考えられ得る。図示の実施例では、偏向器200は全体的に垂直方向に延在し、各棚300a、300bは、全体的に水平面に配置されており、したがって全体的に水平に延在する。
【0214】
引き続き図示の実施例において、各棚300a、300bは、ハウジング側壁66のまわりで実質的に連続的に延在する。或いは、棚300a、300bは、ハウジング側壁66のまわりで連続的に延在せずに、代わりに、隣接した棚セグメントの間の間隙を画定するように互いに間隔をおいて配置された複数の棚セグメントを含むことができる。
【0215】
図示の実施例では、上部の棚300aは、上部の粉砕ロータ108aと実質的に水平に整列しており、下部の棚300bは、中間の粉砕ロータと108cと実質的に水平に整列している。或いは、各棚300a、300bは、対応する粉砕ロータ108a、108cよりも少し下に配置され得る。
【0216】
図示の実施例では、各棚300a、300bは、ハウジング側壁66から離れて下方へ延在する上部の棚表面302を含む。具体的には、棚300a、300bが、ハウジング側壁66に沿ってハウジング軸Hのまわりに延在するので、上部の棚表面302は実質的に円錐形である。引き続き図示の実施例において、上部の棚表面302は、ハウジング側壁66に対してほぼ水平になる約1度と、ハウジング軸Hに対してほぼ垂直になる約89度との間の角度をなす。一実施例では、上部の棚表面302は、ハウジング側壁66に対して30度~60度の角度をなし得る。
【0217】
棚300a、300bは、棚へ導かれた空気流を上方へ偏向するように構成されている。これにより、入力材料粒子が、棚300a、300bの上で一時的に浮遊状態に保たれ得る。したがって、入力材料粒子には渦の効果が及び、長期間にわたってロータ・アーム122と衝突することによって粉砕され得、その結果、入力材料粒子は、次のロータ段又は出口72に向かって下方へ進むとき、サイズがさらに低減される。
【0218】
空気流の上向きの偏向は、内部チャンバ68の中の渦Vにさらに寄与し得る。より具体的には、渦Vは、図10に示されるようにハウジング軸Hに対して垂直な面において回転することに加えて、図9に示されるように、ハウジング軸に対して全体的に平行な面において、すなわち上下方向に回転し得る。したがって、棚300a、300bと偏向器200との複合効果が、渦V内の空気が三次元の進行経路に沿って移動するように三次元の渦Vの形成に寄与することにより、隣接する重なり合った渦Vの入力材料粒子間の衝突をさらに促進し得る。
【0219】
この構成により、偏向器200によって発生された渦Vの数を、ハウジング60内の棚300a、300bの数を掛けた数に増加させることがさらに可能になる。たとえば、図示の実施例では、粉砕機50は、各棚300a、300bの上に6つの渦を形成することができる6つの偏向器200を含み、内部チャンバ68全体で合計12の渦を形成する。
【0220】
粉砕機は、供給原料を扱うために、1パスの処理用に設計及びサイズ設定され得る。たとえば、粉砕機は、上記で説明されたような成分の混合物を含むC&D破片流を、1時間当たり5~20トン又は10~15トンを扱うようにサイズ設定され得、500RPM~1,200RPMの回転速度の1パス・ユニットとして動作しながら、本明細書で説明されたような1つ又は複数の出力サイズの流れを生成する。
【0221】
複数の供給原料流
次に図11を参照して、運用変更なしで、或いは回転速度及び/又は送り速度のみに関連した運用変更で、多種多様な供給原料を処理することができる1パス動作の運動粉砕機50を提供することも可能である。たとえば、運動粉砕機50は、大型プラント1000に実装することが可能であり、大型プラント1000は複数の異なる供給原料A、B、Cを発生し、異なる時間に粉砕して、それぞれの出力流を生成するものであり、これらの出力流は、1つのスクリーンで、又は所与の供給原料及び生産する最終製品向けに設計されているそれぞれのスクリーンで、分離され得る。したがって、様々な最終製品の生産を促進するために複数の残留供給原料A、B、Cを発生するプラントに、1台の運動粉砕機50が、1つ又は複数のスクリーンとともに実装され得る。
【0222】
図11が示すプラント1000は、建設及び/又は解体の破片1002を受け取って回収材1004を発生するものであり、複数の供給原料流A、B、Cはそれぞれの大箱又は貯蔵場所1006に供給される。供給原料流A、B、Cは、個々に、運動粉砕機50を使用する運動粉砕段にかけられ、バッチ処理され得る。いくつかの実装形態では、供給原料A、B、Cのうち1つ又は複数が、運動粉砕機50への供給に先立って、又は供給と同時に、破砕性添加剤1008と組み合わされ得る。いくつかの実施例では、破砕性添加剤1008は、多孔質剤、土壌添加剤、建築材料添加剤、堆肥添加剤、ピート・モス、及びガラス製品添加剤を含み得る。壊れやすい材料のサイズ低減を支援して、且つ/又は粉砕された壊れやすい材料と均質化して、最終製品を生成するために、破砕性添加剤1008が含まれ得る。
【0223】
運動粉砕機50は、対応するサイズ低減材料を生成するために対応するスクリーンA、B又はCに供給される粉砕出力流を発生する。このように、1台の粉砕機が、建設及び解体の材料回収プラント1000によって発生された複数の供給原料を改良するように使用され得る。
【0224】
たとえば、いくつかの実装形態では、建設及び/又は解体の破片1002は、金属梁、大きな無傷の木材、再生木材、再利用可能な建築材料、厚紙、ガラス、アスファルト・シングル、乾式壁パネルなどの大きな金属物及び再利用可能な材料を除去するために、磁気分離段及び/又は手作業で分類する分離などの上流の分離段を経ることができる。木材製品、アスファルト・シングル、及び/又は乾式壁パネルは、供給原料A又はBなどの個々の供給原料流に分類され得る。残留材料又は残留物は、C&D微粒子供給原料Cへと分離され得る。たとえば、供給原料Aは、壊れやすいアスファルト及び鉱物の顆粒に結合された延性ガラス繊維又はセルロース(紙)の下層で作られているアスファルト・シングルと、任意選択の壊れにくい金属締結具とを含み得る。供給原料Bは、壊れやすい石膏(硫酸カルシウム二水塩)及び雲母、泥、樹脂、延性紙フィルムなどの他の添加剤で作られている回収された乾式壁シートと、乾式壁のねじなどの壊れにくい金属締結具とを含み得る。供給原料Cは、壊れやすい材料、延性材料、及び壊れにくい材料を含む様々な建築材料粒子を含有しているC&D微粒子流を含み得る。
【0225】
供給原料A、B、及びCの個々の流れは、運用変更なしで、或いは回転速度及び/又は送り速度のみに関連した運用変更で、運動粉砕機50に連続的に供給され得る。供給原料A、B、及びCの異なる流れを切り換えるときには、運動粉砕機50に残っている汚染物質に配慮する必要がある。たとえば、供給原料Aの運動粉砕段の後に供給原料Bが続く場合には、壊れやすい石膏製品にアスファルト汚染物質が入る可能性がある。いくつかの実装形態では、処理の最初の約15~20分にわたって供給原料Bから粉砕出力流を除去することにより、汚染物質を防止することができる。他の実装形態では、運動粉砕機50は、供給原料A、B、又はCのバッチ供給とバッチ供給との間に洗浄段を経ることができる。
【0226】
場合によっては、サイズ低減破片(すなわち粉砕された壊れやすい材料)、延性材料、及び/又は過大破片の中の壊れにくい材料は、最終製品として回収され得る。例示的な実施例では、供給原料Aの分離SEPは、たとえばアスファルト舗装で再利用され得るアスファルト及び鉱物の顆粒や、任意選択の小さくて壊れにくい成分を含む、サイズ低減流1010Aと、延性破片(すなわちガラス繊維又はセルロース下層)や、任意選択の大きくて壊れにくい成分を含む、過大流1012Aとを生成する。供給原料Bの分離SEPは、たとえばセメントを生成するため、土壌添加剤及び/又は肥料として、又は新規の乾式壁を製造するために再利用され得る石膏、雲母、泥、及び樹脂や、任意選択の小さくて壊れにくい成分を含む、サイズ低減流1010Bと、延性破片(すなわち紙のフィルム)や、任意選択の壊れにくい破片(すなわち金属屑として再生又は販売が可能な金属締結具)を含む、過大流1012Bとを生成する。供給原料Cの分離SEPは、たとえばADC又は非構造的充填材として再利用され得る微粉化されたC&D微粒子製品や、任意選択の小さくて壊れにくい成分を含む、サイズ低減流1010Cと、延性破片(すなわち紙又はプラスチックのフィルム、断熱材繊維、ロープ、湿った木材など)や、任意選択の壊れにくい破片(すなわち金属屑として再生又は販売が可能な金属締結具)を含む、過大流1012Cとを生成する。
【0227】
いくつかの実施例では、サイズ低減流1010A、1010B、及び1010C並びに/或いは過大流、1012A、1012B、及び1012Cは、本明細書で説明されたように、サイズ低減流及び過大流から、小さくて壊れにくい成分や大きくて壊れにくい成分を除去するために、金属分離を含む2次分離段にかけられ得る。次いで、壊れにくい材料は、金属屑として再生又は販売され得る。
【0228】
金属分離段
次に図12を参照して、いくつかの実施例では、このプロセスは、供給原料10から金属を捕捉するために、運動粉砕段16の上流に金属又は磁気分離段2000を含む。分離された金属2002は、再販売、再生、又は処分する金属屑として供給され得る。いくつかの実施例では、磁気分離段2000は、供給原料10から鉄金属を分離するための磁石、及び/又は永久磁石を用いて非鉄金属を分離するための非鉄金属分離機を含み得る。
【0229】
金属枯渇供給原料2004は運動粉砕段16に供給され得る。磁気分離機は、運動粉砕機の摩耗や損傷を軽減するために重量密度が高い金属を除去するように設計及び運転され得る。たとえば、磁気分離機は、除去するのが望ましい供給原料及び鉄金属物の公称サイズに基づいて用意され得る。たとえば、全体の体積が小さくて重量が大きい鉄系の固体物体の除去を確実にするために、磁気分離機が用意され得る。平らなシートなどのいくつかの形状は、運動粉砕機50の動作に対してほとんど問題を起こさないが、ブロックや塊などの他の形状は、摩耗や損傷を増加させる可能性があり、したがって、磁気分離段2000は、下流の処理を強化するために、除去を容易にする。磁気分離機は、供給原料のサイズ、鉄物体のサイズ、及び材料負荷の深さに基づいて構成され得る。磁気分離機は、分離を可能にするように、積極的に制御されるか又は単純にオンにされ得る。磁気分離段2000は、運動粉砕段16に対する摩耗や損傷のリスク低減を促進し、金属屑材料を回収することによって、より多くの廃棄物を埋立て向けから転換する。
【0230】
いくつかの実装形態では、粉砕出力流18、サイズ低減流22、及び/又は過大流24から、壊れにくい材料を除去するために、運動粉砕段16の下流に磁気分離段2000があり得る。たとえば、機械的スクリーニングではサイズ低減破片から分離され得ない金属の小断片は、下流の磁気分離段2000を用いて除去され得る。供給原料10が、壊れやすい材料の中に、屋根板又は乾式壁パネルに埋め込まれた釘又はねじなどの壊れにくい材料を含むとき、壊れにくい金属材料は、下流の磁気分離段2000を用いて除去され得る。過大流24が延性材料と壊れにくい材料との両方を含んでいるとき、壊れにくい材料は、下流の磁気分離段2000を用いて延性材料から分離され得る。いくつかの実装形態では、このプロセスは上流及び下流の磁気分離段2000を含み得る。
【0231】
磁気分離段2000は、供給原料及び処理能力に基づいて選択され得る様々なタイプの磁気分離機を使用することができる。たとえば、磁気分離機は、供給原料の含水量に応じて、乾式磁気分離機又は湿式磁気分離機であり得る。磁気分離機は、運動粉砕段16にとって問題になり得る目標鉄金属物体を除去するように設計された磁界強度を有することができる。磁気分離機は、永久磁石及び電磁的磁気分離機も含むことができる。磁気分離機は、たとえば、とりわけドラム・タイプ、ローラー・タイプ、ディスク・タイプ、リング・タイプ、ベルト・タイプといった様々な設計及び構造上の特徴を有し得る。磁気分離機は、システム及び供給原料の設計及び構成に応じて、一定の磁界、交番磁界、脈動磁界、又は回転磁界を使用することもできる。磁石自体が様々な材料から成り得る。
【0232】
磁気分離は、供給原料から金属を除去するための好ましい機構であるが、磁気分離の代わりに、又は磁気分離に加えて使用され得る様々な他の金属除去方法がある。たとえば高い重量密度を有し、したがって比較的重くて厚い、特に金属破片といった非鉄金属を除去するように、追加の金属除去段が設計され得る。いくつかの実装形態では、金属除去方法(たとえば磁気分離)は、2.54cm(1インチ)以上の平均直径を有するすべての金属破片を除去するために実行される。塊状又は細長い金属破片は除去されるが、平板状の金属破片は任意選択で除去される。
【0233】
次に図13及び図14を参照して、磁気分離段2000の構成の2つの実例が示されている。図13は、コンベア2010の上にある自浄式磁気ベルト2008を含むベルト磁気分離機2006を示す。磁気ベルト2008は、鉄金属をビン2012の中に放出する。磁気ベルト2008は、供給コンベア及び/又は排出コンベアなどのコンベア2010を跨ぐ磁石フレーム2014に装着され得る。図14は、レール2020上の、前後に動くように構成されてコンベア2010の上に装着された固定磁石2018を含む代替構成を示す。
【0234】
集塵段
図12に戻って、このプロセスは、運動粉砕段16を出た粉砕出力流18の一部である塵を回収するための下流の集塵段3000も含むことができる。粉砕出力流18は塵埃制御段3000に入り、これは、塵流3002を回収して、分離段20に供給される塵低減粉砕流3004を生成するものである。集塵段3000は、塵埃制御を促進し、沈降室及びバグハウス又は遠心力集塵装置の濾過ユニットなどの各種ユニットを含み得る。
【0235】
図13を参照して、集塵段3000は、運動粉砕段16の出口に結合された集塵機3006と、上部に塵出口3010が配置されている沈降室3008とを含み得る。塵出口は、配管3012を通じて塵回収ユニット3014と流体連通しており、塵回収ユニット3014は、専用のモータ3018を有するバグハウス又は遠心力集塵装置の濾過ユニット3016を含む。塵回収ユニット3014は、たとえばホッパを介してバグハウス又は遠心力集塵装置の濾過ユニットから塵を受け取る塵回収容器3020も含むことができる。
【0236】
沈降室3008は、運動粉砕段16からの出力のすべてを受け取ることができ、したがって、微粒子が分流出力に追加されるように、出力供給コンベア3022上に蓄積される比較的細かい粒子を受け取る。微粒子は出力供給コンベア3022上に沈降し、一方、非常に細かい塵粒子は、蓄積され、沈降室3008から塵出口3010を通って引き出される。沈降室3008は、プロセス設計及び塵埃制御の目標レベルに応じて、出力供給コンベア3022の一部又は全長にわたって延在することができる。運動粉砕機が振動する可能性があるので、沈降室3008は柔軟な管状部材を通じて運動粉砕機の出口と連通し得る。
【0237】
粉砕出力流18の中の塵の量は、運動粉砕段16に供給される供給原料のタイプ及び乾燥状態に高度に依存する。たとえば、いくつかの供給原料については、出力転換率が約30%まで高くなることが観測されている。いくつかの実施例では、供給原料10は、含水量を増加して生成される塵の量を減少させるのを支援するための、表面湿潤前処置ステップを経ることができる。供給原料10の含水量が増加した後、粉砕段が水分を減少させるので、追加の集塵段3000が必要となる。
【0238】
集塵段3000の電力及び吸引は、集塵機中の材料補足の量が増加するように調節され得ることが注目される。たとえば、塵回収ユニット3014は、集塵機3006における所望の吸引をもたらすように制御され得る。したがって、集塵段3000は、大きい又は高密度の壊れやすい材料から小さくて低密度の壊れやすい材料を分離することなど、運動粉砕段16からの出力材料の分離におけるツールになるように設計及び運転され得る。たとえば、木材及び乾式壁を含む解体破片を処理するとき、集塵段3000は、大きな粉砕木材(すなわち木材チップ)から、粉砕された石膏の、微細な、又は沈泥状の粒子を分離するように使用され得る。集塵機3006は、紙又はプラスチックのフィルム片などのいくつかの延性材料も採集し得、そのような延性材料は比較的軽く、したがって、分離段20及び集塵段3000のうち一方又は両方によって分離され得ることにも留意されたい。いくつかの実装形態では、運動粉砕段でアスファルト・シングルが処理された後に、集塵3000は、サイズ低減破片の中に結果として生じる壊れやすいアスファルト成分を、過大破片から、50%まで分離するために使用され得る。
【0239】
引き続き図13を参照して、細かくて軽い材料は、バグハウス濾過又は遠心力集塵装置濾過3016によって取り込まれて、容器3020の中に保存され得る。この微細な回収材3024は、分流された出力流に追加して戻され、処分され、且つ/又は販売する微粒子製品として保持され得る。微細な回収材3024は、システムの1つ又は複数の段に戻して再利用され得る。いくつかの実施例では、微細な回収材3024は、塵減少流3004又はサイズ低減流22に供給されるか、或いは、販売されるか又は商品を供給するために他の材料と混合され得る、別の製品流として保存されることになる。回収された塵材料は、処置され、搬送されて、いくつかが本明細書で説明されている様々なやり方で使用され得ることが注目される。
【0240】
実験
摩砕機と比較した運動粉砕機
都市ゴミ(MSW)処理プラントから得られたMRF微粒子材料に対して比較実験を行った。供給原料として採用したMRF微粒子は6.35cm(2と1/2インチ)未満の材料であり、この試料を、本明細書で説明した運動粉砕機並びに摩砕装置(Rotochopper(登録商標))でサイズ低減した。次いで、サイズ低減材料を1.27cm(1/2インチ)のスクリーニングにかけて、スクリーニングされた破片及び過大な棄却破片を得た。比較テストのために振動スクリーンを使用した。
【0241】
観測及び結果に関して、運動粉砕機を使用してスクリーニングされた破片の品質及び収率は、摩砕装置のものと比較して特に高かった。加えて、運動粉砕機を用いると、摩砕装置と比較して、棄却過大破片における有機材料が少なかった。
【0242】
たとえば、スクリーニングされた破片における棄却物の割合は、摩砕機の21%に対して、運動粉砕機では11%であった。これは、望ましくない材料が、摩砕機によって過度にサイズ低減されて、望ましい材料とともにスクリーンを通過する傾向があるため、運動粉砕機と比較して製品の品質が劣っていたことを意味する。対照的に、運動粉砕機はそのような望ましくない材料の遊離及び分離を促進し、スクリーニングされた製品のより高い品質をもたらした。この試験において、運動粉砕機は、摩砕機の試験と比較して、望ましくない材料の量がほぼ半分になり、スクリーニングされた破片の生産を促進した。
【0243】
加えて、棄却材料におけるガラス、セラミック、プラスチックなどの人工物体の割合が、摩砕機の8.1%に対して、運動粉砕機では4.5%であった。これは、運動粉砕機は、スクリーニングされた破片に含有される硬い人工材料をサイズ低減することができたが、摩砕機は、そのようなサイズ低減を達成できず、過大破片における人工物体の重量パーセントがより大きかったことを示す。
【0244】
したがって、運動粉砕機は、入力MRF微粒子のほぼ90%がサイズ低減されて、スクリーニングされた製品破片に含まれるように、有機物及び固い人工物体をサイズ低減することができた。運動粉砕機を用いると、非常に小さな有機物が過大破片に失われることはほとんどなく、したがって、最終製品に向けて有機物回収が向上する。
【0245】
次の表は、サイズ分布及び汚染物質組成データを用いて、比較試験結果のより詳細な概要を提供するものである。試験結果により、MRF微粒子などの供給原料を処理するために運動粉砕機を使用すると、いくつかの利点を助長することが確認される。
【表1】
【0246】
この表から認められるように、運動粉砕機は、摩砕機と比較して、小さい粒子の割合がはるかに大きいサイズ分布を可能にした。たとえば、運動粉砕機では、スクリーニングされた材料の75%が2mm未満の粒子サイズであったが、摩砕機からのスクリーニングされた2mm未満の破片は29.5%しかなかった。加えて、運動粉砕機のスクリーニングによってサイズ低減された材料における総計のプラスチックの割合は減少したが、摩砕機のサイズ低減された材料については、プラスチックの総計の割合が増加した。運動粉砕機のサイズ低減された材料については、スクリーニングから、フィルム・プラスチックが過度にサイズ低減されることなく遊離したので、フィルム・プラスチックが大幅に減少したが、摩砕機のサイズ低減された材料は、スクリーニング後も、フィルム・プラスチックの割合は同一のままであった。一般に、サイズ低減段用に運動粉砕機を使用すると汚染物質濃度が低下した。
【0247】
運動粉砕段の後のC&D微粒子の物理的特性評価
次に図16A及び図16Bを参照して、運動粉砕段の前のC&D微粒子流600A及び600B(左側)と、運動粉砕段の後の粉砕された壊れやすい材料(右側)とが示されている。C&D微粒子流600A及び600Bは、MRFからのスクリーニング並びに約5.08~10.16cm(2~4インチ)の小さい棄却部分を含む。C&D微粒子流600A及び600Bは、粉砕出力流を生成するために運動粉砕機段にかけられた。C&D微粒子流600A及び600Bの粉砕出力流は、延性材料及び壊れにくい材料を除去して、それぞれ粉砕された壊れやすい材料602A及び602Bを生成するために、分離段を経た。見られるように、粉砕された壊れやすい材料602A及び602Bは、泥に類似の均質、微細、且つ均一な材料であって、ADC、土壌置換、充填剤などとして使用され得る。
【0248】
次に図16Cを参照して、粉砕された壊れやすい材料604の粒子サイズを、未粉砕のC&D微粒子606の粒子サイズと比較するグラフが示されている。未粉砕のC&D微粒子606の粒子サイズは、Construction & Demolition Recycling Association(CDRA)によって、12の異なる建設及び解体の廃棄物リサイクル施設からのC&D微粒子をサイズ分類した後に、2017年の「Characterization of Fines from US Construction and Demolition Materials Recycling Facilities」という名称の報告書で決定された。見られるように、本説明による粉砕された壊れやすい材料604の粒子サイズは、未処理すなわち非粉砕のC&D微粒子606の粒子サイズよりも大幅に小さい。粉砕された壊れやすい材料の30%超が直径0.1mm未満のふるいを通過し、90%超が直径2.0mmのふるい(#10ふるい)を通過したが、非粉砕のC&D微粒子606のうち約5%~30%しか2mmのふるいを通過しなかった。
【0249】
実例
本明細書で説明された方法及びプロセスは、様々な用途で使用され得る複数の最終製品を生産するために使用され得る。
【0250】
C&D微粒子
図16A及び図16Bに示されるように、本明細書で説明された方法及びプロセスは、非構造充填材、ADCなど、又は他の陸上利用としての土壌代替物として使用することができる微粉化されたC&D微粒子製品を生成する。いくつかの実装形態では、均質化された最終製品を生成するために、運動粉砕機に、添加剤が、別個に又はC&D微粒子流の供給原料と同時に追加され得る。たとえば、微粉化されたC&D微粒子製品は、再生コンクリート骨材(RCA)と均質化され得、RCAは、任意選択で、C&D微粒子流(すなわち、図1Aで参照されたコンクリート/レンガ/ブロックの発生源分別流440)と同一のC&D破片供給源から調達され得る。いくつかの実施例では、RCAは、構造的又は非構造的な充填材として使用するために、本明細書で説明された方法によって生成された、微粉化されたC&D微粒子製品と、60/40、70/30、及び80/20の比で混合され得る。
【0251】
乾式壁
建設現場から調達された2,724kg(6,000ポンド)の石膏ボードが、本明細書で説明された方法によって運動粉砕機を通して処理された。混合粉砕された石膏製品及び再生紙製品を生成するために、運動粉砕機は、700RPM、800RPM、及び975RPMの回転速度で運転された。粉砕された石膏製品及び再生紙製品の試料は、各回転速度について、19mm、6.3mm、4mm、及び2mmのふるいを用いる連続したスクリーニングを使用する分離段を経て収集された。結果として生じる、ふるい分けされた製品は、重量測定され、以下のサイズ分布が次の表に示された。
【表2】
【0252】
700RPMで処理された試料は、800RPM(0.04%)又は975RPM(0.19%)で処理された試料と比較して、最も大きな損失(1.8%)を有する。その上、運動粉砕機が800RPMで運転されると、微粉化された(2mm未満のサイズの)石膏の全体的な濃度が増加し(77.9%)、700RPM及び975RPMで処理された試料は、それぞれ74.4%及び74.2%でしかない。800RPMの動作速度は、粉砕された石膏のより大きな破片及びより小さい総合損失をもたらしたが、この場合は紙の下層である回収された延性材料のサイズを考慮に入れるべきである。結果は、運動粉砕機が700RPMで運転されたとき、紙を小さくすることなく(出力製品の12.3%が19mm超の紙であったが、運動粉砕機が800RPM及び975RPMで運転されたときには、それぞれ10.5%又は5.4%しかなかった)、石膏のかなりの遊離/サイズ低減が達成された(2mm未満が74.4%、2~4mmが4.0%、4~6.3mmが1.4%)ことを示した。運動粉砕機を700RPMで運転すると、回収される石膏の中の繊維の全体の量を減少させ、その結果、再生紙製品の清浄度を低下することなく、より純粋な石膏の最終製品をもたらし得ることが理論付けられる。
【0253】
本明細書で説明された方法によって生成される石膏の最終製品は、ピーナッツなどの特にカルシウムや硫黄を必要とする作物のための農業改良剤としての用途、又はセメント製品における添加剤としての用途を含む多くの用途に使用され得る。いくつかの実装形態では、本明細書で説明された方法は、実質的に新規の石膏ボードの生産に使用され得る純粋な石膏製品を生成することができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
【国際調査報告】