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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】合焦方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/28 20210101AFI20240705BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240705BHJP
   G03B 13/36 20210101ALI20240705BHJP
   H04N 23/67 20230101ALI20240705BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
G02B7/28 N
G03B15/00 U
G03B13/36
H04N23/67
G06K7/10 408
G06K7/10 416
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580583
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 CN2022104462
(87)【国際公開番号】W WO2023280285
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】202110771982.4
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519059292
【氏名又は名称】杭州海康机器人股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou Hikrobot Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 304, Unit B, Building 2, 399 Dangfeng Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】金 一鳴
【テーマコード(参考)】
2H011
2H151
5C122
【Fターム(参考)】
2H011BA37
2H151BA65
2H151BA72
5C122DA04
5C122DA22
5C122EA06
5C122EA37
5C122FA09
5C122FA12
5C122FB03
5C122FD01
5C122FD08
5C122FH10
5C122FH11
5C122FH14
5C122GA01
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA82
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB06
(57)【要約】
本願実施例は、合焦方法、装置及び記憶媒体を開示し、画像採取技術分野に属する。本願実施例において、コード読取カメラのレンズの異なる位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて自動合焦を行う。コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであることができるため、本願実施例は実際に、コード読取カメラの画像精細度及びコード読取効果を結合して、レンズの異なる位置における合焦効果に対して評価を行うことにより、レンズの最適位置を確定し、さらに自動合焦を行う。このように、合焦後のコード読取カメラが採取した画像精細度を確保できるのみならず、合焦後のコード読取カメラによるコード読取成功率も確保できる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記コード読取評点は前記コード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであることと、
前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことと、
を含むことを特徴とする合焦方法。
【請求項2】
前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することと、
前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することは、
前記レンズが探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記探索起点は前記レンズのストロークの起点またはストロークの終点であり、前記レンズのストロークの起点は前記レンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、前記レンズのストロークの終点は前記レンズと前記目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点であることと、
前記レンズを制御して前記探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させることであって、前記探索起点が前記レンズのストロークの起点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、前記探索起点が前記レンズのストロークの終点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの終点からストロークの起点への方向であることと、
前記レンズが前記指定探索ステップ幅で移動する度に、前記レンズが移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を取得することと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することは、
前記レンズが前記指定探索方向に沿って移動する過程において、前記レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなるように変化する傾向にあり、且つ前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することと、
前記第1位置におけるコード読取評点が前記第2閾値より大きい場合、前記第1位置を前記レンズの大まかな位置とすることとを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することは、
前記複数の位置と前記複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットすることと、
前記関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得することと、
前記少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定することと、
確定された第2位置を前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることとを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することであって、前記候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であることと、
各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定することと、
各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が1つである場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、前記候補探索区間に対応する大まかな位置との距離が最も近い第3位置を選択し、前記第3位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が複数である場合、複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を大域的最大値とし、前記大域的最大値に対応する位置が1つである場合、前記大域的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とし、前記大域的最大値に対応する位置が複数である場合、前記大域的最大値に対応する複数の位置における各位置と自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置を前記レンズの最適位置とすることとを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことは、
前記レンズの最適位置及び前記レンズの現在位置に基づいて、前記レンズの合焦移動方向及び移動距離を確定することと、
前記レンズの合焦移動方向及び移動距離に基づいて、前記レンズを駆動して前記レンズの最適位置までに移動させて合焦することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得する取得モジュールであって、前記コード読取評点は前記コード読取カメラによるコード読取成功率を表すものである取得モジュールと、
前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定する確定モジュールと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行う合焦モジュールと、
を含む合焦装置。
【請求項10】
前記確定モジュールは、
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定する第1確定モジュールと、
前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定する第2確定モジュールと、を含み、
取得モジュールは、前記レンズの探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記探索起点は前記レンズのストロークの起点またはストロークの終点であり、前記レンズのストロークの起点は前記レンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、前記レンズのストロークの終点は前記レンズと前記目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点であることと、前記レンズを制御して前記探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させることであって、前記探索起点が前記レンズのストロークの起点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、前記探索起点が前記レンズのストロークの終点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの終点からストロークの起点への方向であることと、前記レンズが前記指定探索ステップ幅で移動する度に、前記レンズが移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を取得することと、に用いられ、
前記第1確定モジュールは、前記レンズが前記指定探索方向に沿って移動する過程において、前記レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなるように変化する傾向にあり、且つ前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することと、前記第1位置におけるコード読取評点が第2閾値よりも大きい場合、前記第1位置を前記レンズの大まかな位置とすることと、に用いられ、
または、
前記第1確定モジュールは、前記複数の位置と前記複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットすることと、前記画像精細度評点の関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得することと、前記少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定することと、確定された第2位置を前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることと、に用いられ、
前記第2確定モジュールは、各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することであって、前記候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であることと、各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点の中から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定することと、確定されたコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、に用いられ、
前記第2確定モジュールは、さらに、前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が1つである場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とすることと、前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、前記候補探索区間に対応する大まかな位置との距離が最も近い第3位置を選択し、前記第3位置を前記レンズの最適位置とすることと、前記候補探索区間が複数である場合、複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を大域的最大値とし、前記大域的最大値に対応する位置が1つである場合、前記大域的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とし、前記大域的最大値に対応する位置が複数である場合、前記大域的最大値に対応する複数の位置における各位置と自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置を前記レンズの最適位置とすることと、に用いられ、
前記合焦モジュールは、前記レンズの最適位置及び前記レンズの現在位置に基づいて、前記レンズの合焦移動方向及び移動距離を確定することと、前記レンズの合焦移動方向及び移動距離に基づいて、前記レンズを駆動して前記レンズの最適位置までに移動させて合焦することと、に用いられることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
制御ユニット、モータ、レンズ及び移動機構を含む、合焦装置であって、
前記移動機構は前記レンズを前記レンズのレンズ面に垂直な方向に移動させるためのものであり、
前記制御ユニットは前記モータに接続し、前記制御ユニットは、請求項1~8のいずれかに記載の方法を実行することで、前記モータを制御して、前記移動機構を駆動して前記レンズを移動させて、合焦を行うためのものである、ことを特徴とする合焦装置。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記録されているコンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサによって実行されると、請求項1~8の何れかに記載の方法のステップを実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2021年7月8日に中国国家知的財産権局に出願した、出願番号が202110771982.4であり、発明名称が「合焦方法、装置及び記憶媒体」である中国特許出願に基づき優先権を主張する。ここで、その全ての内容は、援用により本願に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本願は画像採取技術分野に関し、特に合焦方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、二次元コード、バーコードを読み取るためのコード読取カメラは、配達物流等の産業シナリオに幅広く適用されている。コード読取カメラによりコード読取を行う際に、コード読取カメラから作業面までの距離は常に変化する。この場合、通常、自動合焦の方法によりコード読取カメラを作業面に素早く合焦させることができる。
【0004】
関連技術において、コード読取カメラの自動合焦中、コード読取カメラのレンズがある位置に移動する度に、当該位置で1フレームの画像を採取する。そして、画像自己相関法または画像高周波成分法により、採取した画像の画像精細度評点を算出する。このように、コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点を取得した後、画像精細度評点が最も高い位置をレンズの最適位置として、そして、レンズを駆動して当該最適位置まで移動させることで、自動合焦を行った。
【発明の概要】
【0005】
本願実施例は、合焦後のコード読取カメラの精細度を確保すると共に、合焦後のコード読取成功率を確保することができる合焦方法、装置及び記憶媒体を提供する。本願技術案は以下の通りである。
【0006】
一態様として、
コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記コード読取評点は前記コード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであること、
前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことと、を含む、合焦方法を提供する。
【0007】
一可能な実施形態において、前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することと、
前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことと、を含む。
【0008】
一可能な実施形態において、前記コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することは、
前記レンズの探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記探索起点は前記レンズのストロークの起点またはストロークの終点であり、前記レンズのストロークの起点は前記レンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、前記レンズのストロークの終点は前記レンズと前記目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点であることと、
前記レンズを制御して前記探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させることであって、前記探索起点が前記レンズのストロークの起点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、前記探索起点が前記レンズのストロークの終点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの終点からストロークの起点への方向であることと、
前記レンズが前記指定探索ステップ幅で移動する度に、前記レンズが移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を取得することと、を含む。
【0009】
一可能な実施形態において、前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することは、
前記レンズが前記指定探索方向に沿って移動する過程において、前記レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなるように変化する傾向にあり、且つ前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することと、
前記第1位置におけるコード読取評点が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1位置を前記レンズの大まかな位置とすることとを含む。
【0010】
一可能な実施形態において、前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することは、
前記複数の位置と前記複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットすることと、
前記関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得することと、
前記少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定することと、
確定された第2位置を前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることとを含む。
【0011】
一可能な実施形態において、前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することであって、前記候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であることと、
各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点の中から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定することと、
各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、を含む。
【0012】
一可能な実施形態において、前記各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することは、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が1つである場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、前記候補探索区間に対応する大まかな位置との距離が最も近い第3位置を選択し、前記第3位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が複数である場合、複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を大域的最大値とし、前記大域的最大値に対応する位置が1つである場合、前記大域的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とし、前記大域的最大値に対応する位置が複数である場合、前記大域的最大値に対応する複数の位置における各位置と自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置を前記レンズの最適位置とすることとを含む。
【0013】
一可能な実施形態において、前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことは、
前記レンズの最適位置及び前記レンズの現在位置に基づいて、前記レンズの合焦移動方向及び移動距離を確定することと、
前記レンズの合焦移動方向及び移動距離に基づいて、前記レンズを駆動して前記レンズの最適位置までに移動させて合焦することと、を含む。
【0014】
他の態様として、
コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得する取得モジュールであって、前記コード読取評点は前記コード読取カメラによるコード読取成功率を表すものである取得モジュールと、
前記複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定する確定モジュールと、
前記レンズの最適位置に基づいて合焦を行う合焦モジュールと、を含む、合焦装置を提供する。
【0015】
一可能な実施形態において、前記確定モジュールは、
前記複数の位置における画像精細度評点に基づいて、前記複数の位置から前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定する第1確定モジュールと、
前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び前記複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、前記レンズの最適位置を確定する第2確定モジュールと、を含む。
【0016】
一可能な実施形態において、前記取得モジュールは、主に、
前記レンズの探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、前記探索起点は前記レンズのストロークの起点またはストロークの終点であり、前記レンズのストロークの起点は前記レンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、前記レンズのストロークの終点は前記レンズと前記目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点であることと、
前記レンズを制御して前記探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させることであって、前記探索起点が前記レンズのストロークの起点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、前記探索起点が前記レンズのストロークの終点である場合、前記指定探索方向は、前記レンズのストロークの終点からストロークの起点への方向であることと、
前記レンズが前記指定探索ステップ幅で移動する度に、前記レンズが移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を取得することと、に用いられる。
【0017】
一可能な実施形態において、前記第1確定モジュールは、主に、
前記レンズが前記指定探索方向に沿って移動する過程において、前記レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなるように変化する傾向にあり、且つ前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、前記複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することと、
前記第1位置におけるコード読取評点が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1位置を前記レンズの大まかな位置とすることと、に用いられる。
【0018】
一可能な実施形態において、前記第1確定モジュールは、主に、
前記複数の位置と前記複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットすることと、
前記関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得することと、
前記少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定することと、
確定された第2位置を前記レンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることと、に用いられる。
【0019】
一可能な実施形態において、前記第2確定モジュールは、主に、
各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することであって、前記候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であることと、
各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点の中から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定することと、
各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、前記レンズの最適位置を確定することと、に用いられる。
【0020】
一可能な実施形態において、前記第2確定モジュールは、主に、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が1つである場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が1つであり、且つ前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、前記候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、前記候補探索区間に対応する大まかな位置との距離が最も近い第3位置を選択し、前記第3位置を前記レンズの最適位置とすることと、
前記候補探索区間が複数である場合、複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を大域的最大値とし、前記大域的最大値に対応する位置が1つである場合、前記大域的最大値に対応する位置を前記レンズの最適位置とし、前記大域的最大値に対応する位置が複数である場合、前記大域的最大値に対応する複数の位置における各位置と自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置を前記レンズの最適位置とすることと、に用いられる。
【0021】
一可能な実施形態において、前記合焦モジュールは、主に、
前記レンズの最適位置及び前記レンズの現在位置に基づいて、前記レンズの合焦移動方向及び移動距離を確定することと、
前記レンズの合焦移動方向及び移動距離に基づいて、前記レンズを駆動して前記レンズの最適位置までに移動させて合焦することと、に用いられる。
【0022】
他の態様として、制御ユニットと、モータと、レンズと、移動機構とを含む合焦装置であって、
前記移動機構は前記レンズを前記レンズのレンズ面に垂直な方向に移動させ、
前記制御ユニットは前記モータに接続し、前記制御ユニットは、上記のいずれかに記載の方法を実行することで、前記モータを制御して、前記移動機構を駆動して前記レンズを移動させて、合焦を行うためのものである、合焦装置を提供する。
【0023】
他の態様として、プロセッサと、通信インタフェースと、メモリと、通信バスとを含むコンピュータ機器であって、前記プロセッサ、前記通信インタフェース及び前記メモリは前記通信バスを介して互いに通信を行い、前記メモリはコンピュータプログラムを格納するためのものであり、前記プロセッサは前記メモリに格納されているプログラムを実行し、上記した合焦方法のステップを実現するためのものである、コンピュータ機器を提供する。
【0024】
他の態様として、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記録されており、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、上記した合焦方法のステップを実現する。
【0025】
他の態様として、コマンドを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータで実行されると、コンピュータに上記した合焦方法のステップを実現させる、コンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0026】
本願が提供する技術案は少なくとも以下の有益な効果をもたらす。
本願実施例では、コード読取カメラのレンズの異なる位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて自動合焦を行う。コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表しえるため、本願実施例は実際に、コード読取カメラの画像精細度及びコード読取効果を結合して、レンズの異なる位置における合焦効果を評価することにより、レンズの最適位置を確定し、そして自動合焦を行う。このように、合焦後のコード読取カメラにより採取された画像精細度を確保できるのみならず、合焦後のコード読取カメラによるコード読取成功率も確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下の実施例及び従来技術に必要な図面を簡単に説明するが、無論、以下に説明される図面は単に本願実施例の一部であり、当業者は、創造的な働きをせずに、これらの図面に基づいて他の図面が得られることができる。
図1図1は本願実施例が提供する合焦方法に係るシステムアーキテクチャ図である。
図2図2は本願実施例が提供する合焦装置の構成模式図である。
図3a図3aは本願実施例が提供する合焦方法のフローチャートである。
図3b図3bは本願実施例が提供する他の合焦方法のフローチャートである。
図4図4は本願実施例が提供する画像精細度評点のグラフ図である。
図5a図5aは本願実施例が提供する他の合焦装置の構成模式図である。
図5b図5bは本願実施例が提供するさらに他の合焦装置の構成模式図である。
図6a図6aは本願実施例が提供するコンピュータ機器の構成模式図である。
図6b図6bは本願実施例が提供する他のコンピュータ機器の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本願実施例の目標、技術案及び利点をより明確にするために、図面を参照しながら例を挙げて本願実施例をさらに詳しく説明する。無論、説明される実施例は単に本願実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られる全ての他の実施例は何れも本願の保護範囲に該当する。
【0029】
本願実施例が提供する合焦方法を詳しく説明する前に、本願実施例の適用シナリオについて説明する。
【0030】
本願実施例が提供する合焦方法は、二次元コードまたはバーコードの読取に係る産業シナリオに適用することができる。例えば、物流積み替えセンターには、荷物の自動コンベアの上方のガントリにコード読取カメラが装着されており、当該コード読取カメラにより荷物の上面の二次元コードまたはバーコードを読み取ることで、荷物を仕分ける。異なる荷物は高さも異なるため、コード読取カメラから異なる荷物の上面までの距離も変化する。この場合、本願実施例が提供する合焦方法によりコード読取カメラのレンズと荷物の上面との間の距離を調整することで、迅速な自動合焦を実現できる。また例えば、工場の生産ラインにはコード読取カメラが装着されており、当該コード読取カメラによって生産ライン上にある製品の二次元コードまたはバーコードを読み取ることで、製品情報のデータ入力を実現する。この場合、生産ラインの構造調整或いはコード読取カメラの再装着等に起因して、コード読取カメラから製品の二次元コードまたはバーコードが位置する表面までの距離が変化することがある。この時、本願実施例が提供する合焦方法によりコード読取カメラのレンズと荷物の上面との間の距離を調整することで、迅速な自動合焦を実現できる。
【0031】
例示的に、上記説明した適用シナリオにおいて、コード読取カメラを配置した後、まず、1つの静止した参照物体をコード読取カメラのレンズの下方に置き、そして、当該参照物体により当該コード読取カメラは焦点調節することができる。コード読取カメラの合焦を行った後、当該コード読取カメラは使用可能になる。当該コード読取カメラの後続使用過程において、コード読取対象物体は当該コード読取カメラのレンズの下方を通過する。当該コード読取対象物体と上述した焦点調節用の参照物体との高度差が大きい場合、当該コード読取カメラは改めて合焦してよい。この場合、本願実施例が提供する合焦方法により迅速な自動合焦を実現できる。
【0032】
上記は本願実施例が提供する2つの可能な適用シナリオに過ぎず、本願実施例は他の自動合焦を必要とする産業のコード読取シナリオにも適用してよい。本願実施例はこれに対して限定しない。
【0033】
続いて、本願実施例に係るシステムアーキテクチャについて説明する。
【0034】
図1は本願実施例が提供する画像採取システムのアーキテクチャ図である。図1に示すように、当該画像採取システムは、コード読取カメラ101と、コンベア102と、コンベア102上にあるコード読取対象物体103とを含む。
【0035】
コード読取カメラ101はコンベア102上方のガントリに装着されてよい。そして、当該コード読取カメラ101のレンズはコンベア102上のコード読取対象物体103の目標表面に向く。当該目標表面は二次元コードまたはバーコードが位置する平面である。配達物流業界では、通常、当該目標表面は荷物がコンベア102上に位置する際の上面、つまり荷物のコンベアから離れる表面である。もちろん、他の可能なシナリオにおいて、当該目標表面はコード読取対象物体103の側面であることもあるが、本願実施例はこれに限定しない。
【0036】
なお、本願実施例において、コード読取カメラ101はトリガ信号を検出する際に画像採取を行ってよい。コード読取カメラ101は、まず、レンズを移動することでレンズの位置を調整する。本願において、レンズの位置を調整することは、レンズ全体の位置を調整すること、またはレンズ局部の位置を調整することであるが、コード読取カメラの焦点距離をレンズの位置の調整に伴って変化させるべきである。例示的に、一可能な実施形態において、レンズ形状をそのままに維持する場合、レンズの重心を調整してよい。他の可能な実施形態において、レンズはT-Lens(可変焦点)レンズまたは液体レンズである場合、レンズの重心位置をそのままに維持する場合、レンズ内部における各点の相対位置を調整する、つまりレンズの形状を変化させて調整してよい。
【0037】
以下では、説明の便宜上、レンズの重心を調整する場合のみを例として説明するが、レンズの形状を変化させる場合についての原理は全く同じであるため、ここで説明を省略する。重心の位置の変化に伴い、レンズとコード読取対象物体の目標表面との間の距離も変化するので、レンズの重心の位置を調整することは、レンズとコード読取対象物体の目標表面との間の距離を調整することに相当し、1つの距離を調整する度に、コード読取カメラはコード読取対象物体に対して1回の画像採取を行い、採取した画像によって、レンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を算出し、さらにレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、当該複数の位置からレンズの最適位置を確定することができる。本明細書において、1回の画像採取は、1枚の画像を採取することであってよいが、複数枚の画像を採取することであってもよい。1枚の画像を採取する場合において、画像精細度評点は当該1枚の画像の鮮明程度を表すためのものであり、コード読取評点は当該1枚の画像における二次元コード及びバーコードの品質を表す。複数枚の画像を採取する場合において、画像精細度評点は当該複数枚の画像全体の鮮明程度を表すためのものであり、コード読取評点は当該複数枚の画像における二次元コード及びバーコード全体の品質を表す。精細度評点を例として、当該複数枚の画像の夫々の精細度をそれぞれ確定して、全ての画像の鮮明程度の平均値を表すための画像精細度評点を取得してよく、当該複数枚の画像から最も鮮明な画像を確定して、当該最も鮮明な画像の鮮明程度を表すための画像精細度評点を生成してもよい。そして、コード読取カメラは、モータによりレンズを制御して当該最適位置に移動させ、合焦を行う。合焦完成後、コード読取カメラ101はコード読取対象物体103の目標表面上の二次元コードまたはバーコードの画像を採取し、二次元コードまたはバーコードを読み取る。
【0038】
一可能な実施形態において、図2はコード読取カメラに適用する合焦装置200を示す構成模式図である。図2に示すように、当該合焦装置200は、制御ユニット201と、モータ202と、レンズ203と、移動機構204とを含む。
【0039】
当該制御ユニット201はモータ202に接続されている。図2に示すように、レンズ203は移動機構204に位置してよい。或いは、当該レンズ203は移動機構204に接続されている(図2には図示されていない)。モータ202は移動機構204に接続されている。このように、制御ユニット201はモータ202を制御して、移動機構204を移動させるように駆動することができる。当該移動機構204の移動により、レンズ203を移動させる。当該移動機構204は、レンズ203をレンズ203のレンズ面に垂直な方向に移動させる、つまりレンズ面の光軸(以下ではレンズ面の軸と称される)方向に移動させ、且つ移動機構204が移動可能なストロークは一定である。このように、移動機構204により、レンズ203も自体のレンズ面に垂直な軸に沿って移動し、且つレンズ203のストロークも一定である。
【0040】
本願実施例において、制御ユニット201は、まず、モータ202を制御して、移動機構204を駆動して、レンズ203を指定探索ステップ幅で、指定探索方向に沿って移動させ続けることで、レンズ203の大まかな位置を探索する。指定探索ステップ幅は1つの固定のステップ幅であってよく、1つの変化するステップ幅であってもよい。例示的に、一可能な実施例において、探索ステップ幅は1単位のステップ幅に固定され、他の可能な実施例において、探索ステップ幅は、初期からは2単位のステップ幅であるが、画像精細度評点の向上に伴って低下する。
【0041】
レンズ203の大まかな位置を取得した後、制御ユニット201は、レンズ203が粗い探索過程において確定したレンズ203のそれぞれの位置におけるコード読取評点に基づいて、レンズ203の最適位置を確定し、そして、現在レンズ203が存在する位置から当該最適位置までの移動距離及び合焦移動方向を算出する。そして、制御ユニット201は、モータ202を制御して、移動機構204を駆動して、当該レンズ203を当該合焦移動方向に沿って移動距離で運動させ、当該最適位置に到達することで、合焦を行った。
【0042】
なお、コード読取カメラは、上記合焦装置200以外、例えば画像センサー、フィルタアセンブリ、補光装置等の他のカメラに必要なアセンブリを含むが、本願実施例これに対する説明を省略する。
【0043】
続いて、本願実施例が提供する合焦方法を詳しく説明する。
【0044】
図3は本願実施例が提供する合焦方法のフローチャートであり、当該方法はコード読取カメラに適用されるが、コード読取カメラとは独立して、コード読取カメラを制御して合焦する機能を具備する電子機器にも適用される。例示的に、図2に示したコード読取カメラの制御ユニットに適用される。図3に示すように、当該方法は以下のステップを含む。
【0045】
ステップ301:コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得し、当該コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表すためのものである。
【0046】
なお、コード読取カメラが採取した画像における二次元コードまたはバーコードの品質が高いほど、コード読取カメラによるコード読取成功率が高いため、コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであることができると理解される。
【0047】
本願実施例において、コード読取カメラが合焦し始めた後、まず、レンズの探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得する。いわゆる探索起点とは、合焦し始めた後、レンズが当該探索起点から移動し始めることである。
【0048】
例示的に、当該探索起点はレンズのストロークの起点であってよく、コード読取カメラのレンズのストロークの終点であってもよい。レンズのストロークの起点はレンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、レンズのストロークの終点はレンズと目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点である。つまり、コード読取カメラの移動機構はレンズをレンズのレンズ面に垂直な方向に目標表面から離れる方向に向けて移動させると、それ以上移動できないところまで移動したときに、当該レンズから当該目標表面までの距離が最大になる。この時、当該レンズが存在する位置は当該レンズのストロークの起点に相当する。それに応じて、コード読取カメラの移動機構はレンズをレンズのレンズ面に垂直な方向に目標表面に近づく方向に向けて移動させると、それ以上移動できないところまで移動したときに、当該レンズから当該目標表面までの距離が最小になる。この時、当該レンズが存在する位置は当該レンズのストロークの終点に相当する。そして、コード読取カメラの合焦の便宜上、一可能な実施形態において、コード読取カメラは、自動合焦が必要とする度に、事前にレンズの位置をストロークの起点またはストロークの終点に調整する。
【0049】
コード読取カメラは、レンズの当該探索起点における画像を採取し、画像自己相関法または画像高周波成分法、或いは他の画像精細度評点のための方法により、採取した当該位置における画像を利用して、レンズの当該位置における画像精細度評点を算出する。画像精細度評点が高いほど、レンズがこの位置で画像採取を行う際に、採取した画像の鮮明程度も高いことを示す。
【0050】
同時に、コード読取カメラは、ISO15416規格に基づいて当該探索起点で採取した画像におけるバーコードのコード読取評点を算出し、または、ISO15415規格に基づいて当該探索起点で採取した画像における二次元コードのコード読取評点を算出することができる。コード読取評点が高いほど、レンズのこの位置における画像に対してコード読取を行う際のコード読取効果がよいことを示す。
【0051】
探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得した後、コード読取カメラは、モータ制御して、レンズを駆動して当該探索起点から移動し続けさせる。レンズがある位置に移動する度に、コード読取カメラはレンズの当該位置における画像精細度評点及びコード読取評点を算出する。
【0052】
例示的に、コード読取カメラは、モータを制御して、レンズを駆動して当該探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させる。このように、レンズが指定探索ステップ幅で移動する度に、1回の画像精細度評点及びコード読取評点を取得する。探索起点がレンズのストロークの起点である場合、当該指定探索方向はレンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、探索起点がレンズのストロークの終点である場合、当該指定探索方向はレンズのストロークの終点からストロークの起点への方向である。
【0053】
なお、前文から分かるように、コード読取カメラは、レンズが1つの移動機構に位置し、または当該移動機構に接続しており、当該移動機構の移動により、レンズを移動させることができる。当該移動機構は、レンズのレンズ面に垂直な方向に沿って移動し、且つ、移動機構の移動可能なストロークが一定である。このように、移動機構により、レンズも自体のレンズ面に垂直な方向に沿って移動し、且つ、レンズのストロークも一定である。ここで、レンズは、移動中に、指定探索ステップ幅で移動することができ、当該指定探索ステップ幅は、レンズの1回の移動の距離に相当する。そして、本願実施例において、当該指定探索ステップ幅は、人工設定されてよい。当該指定探索ステップ幅が小さいほど、探索精度が高いが、当該指定探索ステップ幅が大きいほど、探索効率が高い。
【0054】
一可能な実施例において、コード読取カメラが合焦し始まる際に、レンズはストロークの起点にもストロークの終点にも位置しないことがある。この場合、コード読取カメラは、レンズを制御して、現在の位置から当該レンズのストロークの起点またはストロークの終点に移動させて、上記説明した方法に従って、当該レンズのストロークの起点またはストロークの終点から、指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動することができる。
【0055】
レンズの移動中に、レンズがある位置に移動する度に、コード読取カメラは当該位置における画像を1枚採取し、画像自己相関法または画像高周波成分法或いは他の画像精細度評点を算出するための方法により、採取された当該位置における画像を用いて、レンズの当該位置における画像精細度評点を算出することができる。
【0056】
同時に、コード読取カメラは、ISO15416規格に基づいて当該位置で採取した画像におけるバーコードのコード読取評点を算出し、または、ISO15415規格に基づいて当該位置で採取した画像における二次元コードのコード読取評点を算出することができる。
【0057】
なお、いくつかの可能なシナリオにおいて、レンズがある位置に移動した後、当該位置において、コード読取カメラの視野中には、二次元コードまたはバーコードが存在しないことがある。この場合、コード読取カメラが当該位置で採取した画像によって算出したコード読取評点は0または他の小さい値である。
【0058】
ステップS302、複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、レンズの最適位置を確定する。
【0059】
最適位置の確定方法は適用シナリオによって異なるが、最適位置における画像精細度評点及びコード読取評点はできるだけ高く、且つ、他の任意の位置における画像精細度評点は最適位置における画像精細度評点より低く、またはコード読取評点が最適位置のコード読取評点より低くすべきである。
【0060】
例示的に、一可能な実施形態において、複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて、各位置の総合評点を確定し、総合評点が最も高い位置をレンズの最適位置として確定する。
【0061】
各位置の総合評点は、当該位置における画像精細度評点及びコード読取評点に対して加重合計して得られるものであり、加重合計する際に、画像精細度評点の重み及びコード読取評点の重みは、ユーザが実際ニーズ及び/又は経験によって設定されてよい。
【0062】
他の可能な実施形態において、図3bに示すように、ステップ302はステップ3021とステップ3022とを含む。
【0063】
ステップ3021:複数の位置における画像精細度評点に基づいて、複数の位置からレンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定する。
【0064】
一可能な実施形態において、上記ステップ301の説明から分かるように、レンズが指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って1回移動する度に、コード読取カメラは、レンズが1回移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を算出してよい。これによって、コード読取カメラは、レンズの移動中に、移動した後の位置ごとに1つの画像精細度評点を取得し、即ち、取得された全ての画像精細度評点のレンズの移動に伴って変化する傾向を1回判断する。レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなる傾向を呈し、且つ複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、コード読取カメラは、さらに、取得された複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断する。第2閾値より大きい場合、コード読取カメラは第1位置をレンズの大まかな位置とする。
【0065】
なお、レンズがある位置に移動する度に、コード読取カメラがレンズの当該位置における画像精細度評点を取得すると、コード読取カメラは、取得されたそれぞれの画像精細度評点と対応する位置との関係曲線をプロットすることができる。当該関係曲線上の画像精細度評点は大きくなってから小さくなる傾向を呈した場合、コード読取カメラは、取得された複数の画像精細度評点のうちの最大値とレンズの現在位置における画像精細度評点との間の差分を算出して、当該差分と当該複数の画像精細度評点のうちの最大値との割合を算出する。当該割合は低下である。当該低下割合が第1閾値よりも大きい場合、低下割合が第1閾値に達したことを確定し、画像精細度が最高になる際のレンズ位置を見つけたと考えられる。この場合、コード読取カメラは、さらに複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することができる。第1位置におけるコード読取評点が第2閾値よりも大きい場合、レンズが第1位置に位置すると、コード読取カメラの視野中に二次元コードまたはバーコードが存在し、さらに、コード読取カメラはコード読取評点に基づいてレンズの最適位置を確定できることを示した。この場合、コード読取カメラは、当該第1位置をレンズの大まかな位置とすることができる。それに応じて、コード読取カメラはレンズの移動を停止し、つまり、レンズの大まかな位置の探索を停止することができる。
【0066】
なお、第1閾値は予め設定した1つの割合であり、当該割合は20%、40%または他の数値であってもよく、本願実施例には限定されない。第2閾値は、予め確定した、コード読取カメラの視野中に二次元コードまたはバーコードが存在する際に、コード読取評点の最小値以下の1つの数値であってよい。例示的に、第2閾値は0、1、2等の数値であってよいが、本願実施例には限定されない。
【0067】
もちろん、プロットした画像精細度評点とレンズの位置との間の関係曲線には画像精細度評点が大きくなってから小さくなるように変化する傾向がない場合、または、大きくなってから小さくなる変化の傾向を呈したが、レンズの現在位置における画像精細度評点と取得された複数の画像精細度評点のうちの最大値との低下割合が第1閾値に達していない場合、または、取得された複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値以下である場合、コード読取カメラは、次の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得するように、レンズを駆動して移動し続けさせて、上記判断過程を繰り返すことができる。
【0068】
このように、上記した実施形態において、レンズが指定探索方向に沿って全ての位置を移動しなくても、コード読取カメラはある大まかな位置を見つけることがある。このように、探索時間を減らし、探索効率を向上することができる。
【0069】
他の可能な実施形態において、コード読取カメラは、レンズがストロークの起点から移動終点まで移動して、またはストロークの終点からストロークの起点まで移動して、取得されたレンズ移動中の全ての位置における画像精細度評点に基づいて、レンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定することができる。
【0070】
例示的に、この実施形態において、コード読取カメラのプロットレンズの移動中の複数の位置と当該複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットし、当該関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得し、少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定し、確定された第2位置をレンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることができる。
【0071】
コード読取カメラのプロットレンズが探索起点から探索終点までに取得した複数の位置における画像精細度評点と当該複数の位置との関係曲線をプロットしてよい。このように、プロットした関係曲線には1つまたは複数のピーク点が存在することがある。この場合、コード読取カメラは、当該関係曲線における各ピーク点での画像精細度評点のピーク値を取得することで、少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得する。
【0072】
画像精細度評点のピーク値は、任意のピーク検出アルゴリズムに基づいて関係曲線から確定したものであってよく、本願には何ら限定されない。
【0073】
少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得した後、コード読取カメラは、各画像精細度評点のピーク値に対応する位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断し、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい位置を第2位置とする。この時、確定された第2位置は1つである可能性があり、複数である可能性もあり、コード読取カメラは、確定された第2位置を少なくとも1つの大まかな位置とすることができる。
【0074】
図4は本願実施例に示す複数の位置と複数の位置における画像精細度評点の関係曲線図である。図4に示すように、当該曲線に3つのピーク点があり、コード読取カメラは各ピーク点のピーク値を取得し、3つの画像精細度評点のピーク値S1、S2及びS3を取得することができる。そして、コード読取カメラは、各ピーク値に対応する位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断する。仮に、第2閾値が0であり、S1に対応する位置A及びS3に対応する位置Cでのコード読取評点はいずれも0より大きく、S2に対応する位置Bでのコード読取評点は0に等しい場合、コード読取カメラは、位置A及び位置Cをレンズの大まかな位置とする。
【0075】
いくつかの可能な状況において、各画像精細度評点のピーク値に対応する位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断すると、各画像精細度評点のピーク値に対応する位置におけるコード読取評点はいずれも第2閾値以下である可能性がある。このように、コード読取評点が第2閾値より大きい位置を取得できなくなり、つまり第2位置の数は0である。この場合、コード読取カメラは、少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値の中から画像精細度評点の最大値を取得し、当該画像精細度評点の最大値に対応する位置をレンズの最適位置として、さらにステップ304における実現方法を参照し、当該レンズの最適位置に基づいて合焦を行うことができる。
【0076】
ステップ3022:レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、レンズの最適位置を確定する。
【0077】
レンズの少なくとも1つの大まかな位置を取得した後、コード読取カメラは、取得された複数のコード読取評点に基づいて、少なくとも1つの大まかな位置及び大まかな位置付近の他の位置に対して精細探索を行うことで、レンズの最適位置を確定する。
【0078】
例示的に、コード読取カメラは、まず各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定し、当該候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であり、各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点の中から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定し、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいてレンズの最適位置を確定する。
【0079】
いずれかの大まかな位置を例として、説明の便宜上、当該大まかな位置を第1大まかな位置と称し、コード読取カメラは、第1大まかな位置を中心として、指定探索方向に沿って前方に距離を指定し、後方に距離を指定することで、第1大まかな位置に対応する候補探索区間を構成する。当該指定距離は指定探索ステップ幅よりも大きい。
【0080】
例えば、仮に、第1大まかな位置をSとした場合、当該位置Sを中心として指定探索方向に沿って前方にLで移動し、後方にLで移動することで、候補探索区間[S-L,S+L]を構成し、SがLよりも大きい。
【0081】
第1大まかな位置に対応する候補探索区間を確定した後、当該候補探索区間に含まれるレンズが移動する際の各位置に対して、コード読取カメラは、対応する位置におけるコード読取評点を取得し、取得されたコード読取評点の中から最大値を確定し、当該最大値は当該候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に相当する。なお、大まかな位置が1つである場合、対応する候補探索区間も1つである。このように、得られたコード読取評点の局所的最大値も1つである。コード読取評点の局所的最大値が1つであるが、コード読取評点の局所的最大値に対応する位置は1つである可能性があり、複数である可能性もある。つまり、1つの位置におけるコード読取評点が当該局所的最大値である可能性があり、或いは、複数の位置におけるコード読取評点がいずれも同じであり、いずれも当該コード読取評点の局所的最大値である可能性もある。これによって、候補探索区間が1つであり、且つ当該候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置も1つである場合、コード読取カメラは、当該コード読取評点の局所的最大値に対応する位置を直接にレンズの最適位置とすることができる。候補探索区間が1つであり、且つ当該候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、コード読取カメラは、当該候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、当該候補探索区間に対応する大まかな位置距離が最も近い第3位置を選択し、当該第3位置をレンズの最適位置とすることができる。
【0082】
大まかな位置が複数である場合、対応する候補探索区間が複数であり、得られたコード読取評点の局所的最大値も複数である。この場合、コード読取カメラは、まず当該複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を確定し、大域的最大値を取得する。この時、当該大域的最大値に対応する位置は1つである可能性があり、複数である可能性もある。これによって、当該大域的最大値に対応する位置が1つである場合、当該大域的最大値に対応する位置を直接にレンズの最適位置とし、当該大域的最大値に対応する位置が複数である場合、当該大域的最大値に対応する各位置と対応する位置が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置をレンズの最適位置とすることができる。
【0083】
例えば、仮に、大域的最大値に対応する位置は3つがあり、それぞれa、b、cであり、aは候補探索区間U1に位置し、U1に対応する大まかな位置がMであり、bは候補探索区間U2に位置し、U2に対応する大まかな位置がNであり、cは候補探索区間U3に位置し、U3に対応する大まかな位置がQである。コード読取カメラはaとMとの間の距離を算出して第1距離を取得し、bとNとの間の距離を算出して第2距離を取得し、cとQとの間の距離を算出して第3距離を取得する。第1距離、第2距離、第3距離の長さを比較し、仮に第1距離が最小であると、aをレンズの最適位置とする。
【0084】
いくつかの可能な実施形態において、ステップ301において、コード読取カメラは、レンズが探索起点に位置する際にレンズの当該探索起点における画像精細度評点を取得することができ、続いて、当該探索起点から、コード読取カメラのレンズが指定探索ステップ幅で1回移動する度に、コード読取カメラは、移動したレンズが存在する位置における画像精細度評点を取得することができる。区別するために、ここで採用される指定探索ステップ幅を第1探索ステップ幅とする。
【0085】
このように、コード読取カメラは、レンズの移動中、移動する度に、その位置に1つの画像精細度評点を取得し、即ち取得された全ての画像精細度評点がレンズの移動に伴って変化する傾向を1回判断する。レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなる傾向を呈し、且つ複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、取得された複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する位置を見つけた大まかな位置とする。
【0086】
或いは、コード読取カメラは、上記ステップ3021及びステップ3022に説明される方法を参照して、レンズのストロークの起点からストロークの終点まで移動中に、あるいはストロークの終点からストロークの起点まで移動中に取得した全ての位置における画像精細度評点の中から、少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得し、少なくとも1つの画像精細度ピーク値に対応する少なくとも1つの位置を少なくとも1つの大まかな位置とする。
【0087】
少なくとも1つの大まかな位置を取得した後、各大まかな位置に対して、コード読取カメラはこのステップに説明される方法を参照して、各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することができる。そして、各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間に対して、コード読取カメラは、レンズを制御して、当該候補探索空間における1つの端点から第2探索ステップ幅で当該候補探索空間におけるもう1つの端点へ移動させ、第2探索ステップ幅は、上記した大まかな位置探索を行う際に用いた第1探索ステップ幅である。第2探索ステップ幅で移動した後、コード読取カメラは画像を1回採取し、採取した画像によってレンズが移動した後の位置におけるコード読取評点を算出することができる。このように、コード読取カメラは、レンズの各候補探索区間に存在する複数の位置におけるコード読取評点を取得してよい。そして、コード読取カメラは、各候補探索区間に存在する複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定し、さらにこのステップに説明される方法を参照して、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、レンズの最適位置を確定する。ここで繰り返し説明しない。
【0088】
ステップ303:レンズの最適位置に基づいて合焦を行う。
【0089】
レンズの最適位置を確定した後、コード読取カメラはレンズの現在位置とレンズの最適位置との間の距離差分を算出し、レンズが移動すべく移動距離を取得する。同時に、コード読取カメラは、さらにレンズの現在位置からレンズの最適位置への方向がストロークの起点からストロークの終点への方向であるか、ストロークの終点からストロークの起点への方向であるかを確定し、確定された方向をレンズの後続の移動方向とする。
【0090】
レンズの移動距離及び移動方向を確定した後、コード読取カメラはモータを制御して、レンズを駆動して、当該移動方向に沿って移動距離を運動し、レンズの最適位置に到達させて合焦する。
【0091】
本願実施例において、コード読取カメラのレンズの異なる位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて自動合焦を行う。コード読取評点がコード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであることができるため、本願実施例は実際に、コード読取カメラの画像精細度とコード読取効果とを結合し、レンズの異なる位置における合焦効果に対して評価を行うことにより、レンズの最適位置を確定し、さらに自動合焦を行う。このように、合焦後のコード読取カメラが採取した画像精細度を確保できるのみならず、合焦後のコード読取カメラによるコード読取成功率も確保できる。
【0092】
なお、本願実施例において、画像精細度評点のピーク値を見つけた後、画像精細度評点のピーク値に対応する位置から、コード読取評点がない位置を取り除くことで、少なくとも1つの大まかな位置を取得する。このように、得られた少なくとも1つの大まかな位置はいずれも視野内に二次元コードまたはバーコードが存在する位置であり、疑似画像精細度ピーク値による影響を回避し、合焦成功率を向上した。
【0093】
続いて、本願実施例が提供する合焦装置を説明する。
【0094】
図5aは本願実施例が提供する合焦装置500の構成模式図であり、当該合焦装置500はソフトウェア、ハードウェア或いは両者の組み合わせによってコード読取カメラの一部或いは全部になることを実現できる。図5aを参照して、当該装置500は、取得モジュール501と、確定モジュール502と、合焦モジュール503とを含む。
【0095】
取得モジュール501は、コード読取カメラのレンズの複数の位置における画像精細度評点及びコード読取評点を取得するためのものであり、コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表し、
確定モジュール502は、複数の位置における画像精細度評点に基づいて、レンズの最適位置を確定するためのものであり、
合焦モジュール503は、レンズの最適位置に基づいて合焦を行うためのものである。
【0096】
一可能な実施形態において、図5bに示すように、確定モジュール502は、
複数の位置における画像精細度評点に基づいて、複数の位置からレンズの少なくとも1つの大まかな位置を確定するためのものである、第1確定モジュール5021と、
レンズの少なくとも1つの大まかな位置及び複数の位置におけるコード読取評点に基づいて、レンズの最適位置を確定するためのものである、第2確定モジュール5022と、を含む。
【0097】
一可能な実施形態において、取得モジュール501は、主に、
レンズの探索起点における画像精細度評点及びコード読取評点を取得することであって、探索起点はレンズのストロークの起点またはストロークの終点であり、レンズのストロークの起点はレンズとコード読取対象物体の目標表面との垂直距離が最大になる際の位置点であり、レンズのストロークの終点はレンズと目標表面との垂直距離が最小になる際の位置点であることと、
レンズを制御して探索起点から指定探索ステップ幅で指定探索方向に沿って移動させることであって、探索起点がレンズのストロークの起点である場合、指定探索方向は、レンズのストロークの起点からストロークの終点への方向であり、探索起点がレンズのストロークの終点である場合、指定探索方向は、レンズのストロークの終点からストロークの起点への方向であることと、
レンズが指定探索ステップ幅で移動する度に、レンズが移動した後の画像精細度評点及びコード読取評点を取得することと、に用いられる。
【0098】
一可能な実施形態において、第1確定モジュール5021は、主に、
レンズが指定探索方向に沿って移動する過程において、レンズの移動に伴い、取得された複数の画像精細度評点は大きくなってから小さくなるように変化する傾向にあり、且つ複数の画像精細度評点のうちの最大値に対する最新取得された画像精細度評点の低下割合が第1閾値に達した場合、複数の画像精細度評点のうちの最大値に対応する第1位置におけるコード読取評点が第2閾値より大きいか否かを判断することと、
第1位置におけるコード読取評点が第2閾値よりも大きい場合、第1位置をレンズの大まかな位置とすることと、に用いられる。
【0099】
一可能な実施形態において、第1確定モジュール5021は、主に、
複数の位置と複数の位置における画像精細度評点との関係曲線をプロットすることと、
関係曲線から少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値を取得することと、
少なくとも1つの画像精細度評点のピーク値に対応する少なくとも1つの位置から、対応するコード読取評点が第2閾値より大きい第2位置を確定することと、
確定された第2位置をレンズの少なくとも1つの大まかな位置とすることと、に用いられる。
【0100】
一可能な実施形態において、第2確定モジュール5022は、主に、
各大まかな位置のそれぞれに対応する候補探索区間を確定することであって、候補探索区間は、対応する大まかな位置を中心となるレンズ位置区間であることと、
各候補探索区間に含まれるそれぞれの位置に対応するコード読取評点の中から、各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値を確定することと、
各候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に基づいて、レンズの最適位置を確定することと、に用いられる。
【0101】
一可能な実施形態において、第2確定モジュール5022は、主に、
候補探索区間が1つであり、且つ候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が1つである場合、候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置をレンズの最適位置とすることと、
候補探索区間が1つであり、且つ候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する位置が複数である場合、候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値に対応する複数の位置から、候補探索区間に対応する大まかな位置距離が最も近い第3位置を選択し、第3位置をレンズの最適位置とすることと、
候補探索区間が複数である場合、複数の候補探索区間内のコード読取評点の局所的最大値のうちの最大値を大域的最大値とし、大域的最大値に対応する位置が1つである場合、大域的最大値に対応する位置をレンズの最適位置とし、大域的最大値に対応する位置が複数である場合、大域的最大値に対応する複数の位置における各位置と自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離を確定し、自体が位置する候補探索区間に対応する大まかな位置との間の距離が最小になる位置をレンズの最適位置とすることと、に用いられる。
【0102】
一可能な実施形態において、合焦モジュール503は、主に、
レンズの最適位置及びレンズの現在位置に基づいて、レンズの合焦移動方向及び移動距離を確定することと、
レンズの合焦移動方向及び移動距離に基づいて、レンズを駆動してレンズの最適位置までに移動させて合焦することと、に用いられる。
【0103】
本願実施例において、コード読取カメラのレンズの異なる位置における画像精細度評点及びコード読取評点に基づいて自動合焦を行う。コード読取評点はコード読取カメラによるコード読取成功率を表すものであることができるため、本願実施例は実際に、コード読取カメラの画像精細度とコード読取効果とを結合して、レンズの異なる位置における合焦効果に対して評価を行うことにより、レンズの最適位置を確定して自動合焦を行う。このように、合焦後のコード読取カメラが採取した画像精細度を確保できるのみならず、合焦後のコード読取カメラによるコード読取成功率も確保できる。
【0104】
なお、上記実施例が提供する合焦装置は、合焦を行うときに、上記各機能モジュールの区分で例を挙げて説明したが、実際の応用では、必要に応じて、異なる機能モジュールでを行うように上記機能を分配することができ、即ち、装置の内部構造を異なる機能モジュールに区分して、上記説明した全て又は一部の機能を行うことができる。なお、上記実施例が提供する装置及び合焦方法の実施例は同じ技術思想に属し、その具体的な実施する過程は方法の実施例に参照し、ここで繰り返し説明しない。
【0105】
図6aは本願実施例が提供するコンピュータ機器の構成模式図である。上記実施例におけるコード読取カメラは当該コンピュータ機器によって実現されてよい。
【0106】
通常、当該コンピュータ機器600は、プロセッサ601と、メモリ602とを含む。
【0107】
プロセッサ601は1つのまたは複数の処理コアを含んでよく、例えば4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ601は、DSP(Digital Signal Processing、デジタルシグナルプロセッサ)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、現場で書き換え可能な論理回路の多数配列)の中の少なくとも1つのハードウェア形式によって実現されてよい。プロセッサ601は、主プロセッサ及び従プロセッサを含んでよく、主プロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータに対して処理を行うためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)とも呼ばれ、従プロセッサは、待機状態でのデータに対して処理を行うための低消費電力なプロセッサである。いくつかの実施例において、プロセッサ601にはGPU(Graphics Processing Unit、画像プロセッサ)が集積されてよく、 GPUはディスプレイに表示すべき内容のレンダリング及び描画を担当するためのものである。いくつかの実施例において、プロセッサ601は、AI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサをさらに含んでよく、当該AIプロセッサは機械学習に関する算出操作を処理するためのものである。なお、上記した図2に示す合焦装置200における制御ユニットは、プロセッサ601によって実現されてよい。
【0108】
メモリ602は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよく、当該コンピュータ可読記憶媒体は非一時的なものであってよい。メモリ602は、高速なランダムアクセスメモリ、非揮発性メモリであって、例えば1つまたは複数の磁気ディスク記憶機器、フラッシュメモリー機器をさらに含んでよい。いくつかの実施例において、メモリ602における非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は少なくとも1つのコマンドを記憶することに用いられ、当該少なくとも1つのコマンドはプロセッサ601によって実行されて本願における方法実施例が提供する合焦方法を実現するためのものである。
【0109】
いくつかの実施例において、図6bに示すように、コンピュータ機器600は、周辺機器インタフェース603と少なくとも1つの周辺機器とをさらに含む。プロセッサ601とメモリ602と周辺機器インタフェース603との間にはバスまたは信号線を介して接続されてよい。周辺機器はいずれも、バス、信号線または回路基板を介して周辺機器インタフェース603に接続されてよい。具体的に、周辺機器は、RF回路604、ディスプレイ605、カメラアセンブリ606、オーディオ回路607、測位アセンブリ608及び電源609の少なくとも1種を含む。
【0110】
周辺機器インタフェース603は、I/O(Input/Output、入力/出力)に関する少なくとも1つの周辺機器をプロセッサ601及びメモリ602に接続されることに用いられてよい。いくつかの実施例において、プロセッサ601、メモリ602及び周辺機器インタフェース603は同一の回路基板に集積されている。いくつかの他の実施例において、プロセッサ601、メモリ602及び周辺機器インタフェース603のいずれか1つまたは2つは単独した回路基板で実現されてよく、本実施例はこれに対して限定しない。
【0111】
RF回路604は、RF(Radio Frequency)信号を受送信するためのものであり、RF信号が電磁信号とも呼ばれる。RF回路604は電磁信号と通信ネットワークと他の通信機器を介して通信を行う。RF回路604は電気信号を電磁信号に変換し送信し、または、受信された電磁信号を電気信号に変換する。一可能な実施形態において、RF回路604は、アンテナシステム、RFトランシーバ、1つまたは複数の増幅器、チューナー、発振器、デジタル信号プロセッサ、ユーザ識別モジュールカード等を含む。RF回路604は少なくとも1種の無線通信プロトコルによって他の端末に通信を行う。当該無線通信プロトコルは、メトロポリタンエリアネットワーク、各世代の移動通信ネットワーク(2G、3G、4G及び5G)、無線構内ネットワーク及び/又はWiFi(Wireless Fidelity、無線の忠実性)ネットワークを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、RF回路604は、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)に関する回路をさらに含んでよいが、本願はこれに対して限定しない。
【0112】
ディスプレイ605は、UI(User Interface、ユーザインターフェイス)を表示するためのものである。当該UIは、図形、テキスト、アイコン、動画及びそれらの任意の組み合わせを含んでよい。ディスプレイ605がタッチディスプレイである場合、ディスプレイ605はディスプレイ605の表面または表面の上方のタッチ信号を採取する能力をさらに有する。当該タッチ信号は制御信号としてプロセッサ601に入力され処理されてよい。この時、ディスプレイ605は、ソフトボタン及び/又はソフトキーボードとも称される仮想ボタン及び/又は仮想キーボードを提供することにさらに用いられる。いくつかの実施例において、ディスプレイ605が1つであり、コンピュータ機器600のフロントパネルに設置されてよい。他のいくつかの実施例において、ディスプレイ605が2つであり、それぞれコンピュータ機器600の異なる表面に設置され、又は折り畳んで設計されてよい。他のいくつかの実施例において、ディスプレイ605はフレキシブルディスプレイであり、コンピュータ機器600の湾曲表面または折り畳み面に設定されてよい。さらには、ディスプレイ605は、非矩形状の不規則な図形に設置され、つまり異形なディスプレイとしてよい。ディスプレイ605は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)等の材質で製作されてよい。
【0113】
カメラアセンブリ606は画像または動画を採取するためのものである。当該カメラアセンブリ606は上記した図2に示す合焦装置200を含んでよい。このほか、当該カメラアセンブリには、画像センサー、フィルタアセンブリ、補光装置等をさらに含んでよい。画像センサーは露光によって画像信号を生成して出力するためのものである。フィルタアセンブリは、カメラアセンブリに入る可視光に対して特定の波長帯域をフィルタする。補光装置は、画像センサーが露光する過程に補光を行う。
【0114】
オーディオ回路607はマイクとスピーカーとを含んでよい。マイクは、ユーザや環境の音波を採取し、音波を電気信号に変換してプロセッサ601に入力して処理し、またはRF回路604に入力することで、音声通信を実現する。ステレオ採取または騒音低減の目的から、マイクが複数であり、それぞれコンピュータ機器600の異なる部位に設置されてよい。マイクはさらにアレイマイクまたは全方向採取型マイクであってよい。スピーカーは、プロセッサ601またはRF回路604からの電気信号を音波に変換するためのものである。スピーカーは従来の薄膜スピーカーであってよく、圧電セラミックススピーカーであってよい。スピーカーが圧電セラミックススピーカーであると、電気信号を人間が聞こえる音波に変換できるのみならず、電気信号を人間が聞こえない音波に変換して、距離測定等の用途にも適用できる。
【0115】
測位アセンブリ608はコンピュータ機器600の現在の地理的位置を測位して、ナビゲーションまたはLBS(Location Based Service、位置情報サービス)を実現するためのものである。測位アセンブリ608は、アメリカのGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)、中国の北斗システムまたは欧州連合のガリレオシステムに基づく測位アセンブリであってよい。
【0116】
電源609はコンピュータ機器600における各アセンブリに電力を供給するためのものである。電源609は交流電源、直流電源、使い捨て電池或いは充電可能な電池であってよい。電源609は充電可能な電池を含む場合、当該充電可能な電池は有線充電または無線充電を可能にする。当該充電可能な電池は急速充電技術を可能にするためのものである。
【0117】
図6bに示す構成はコンピュータ機器600を限定するものではなく、図示より多いまたはより少ないアセンブリを含み、またはいくつかのアセンブリを組み合わせ、或いは異なるアセンブリ配置を採用することができると、当業者は理解すべきである。
【0118】
本願実施例は、さらに、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記記憶媒体におけるコマンドがコンピュータ機器のプロセッサによって実行されると、コンピュータ機器を上記実施例が提供する合焦方法を実行可能にする。例えば、当該コンピュータ可読記憶媒体はROM、RAM、CD-ROM、テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶機器等であってよい。
【0119】
なお、本願実施例に言及したコンピュータ可読記憶媒体は非揮発性記憶媒体であってよい。言い換えると、非一時的記憶媒体であってよい。
【0120】
本願実施例は、さらに、コマンドを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ機器で実行されると、コンピュータ機器に上記実施例が提供する合焦方法を実行させる、コンピュータプログラム製品を提供する。
【0121】
以上の記載は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を制限することを意図するものではない。本願の主旨及び原則内で行われる如何なる修正、均等の代替、改良等は何れも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
【国際調査報告】