(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】医療介入デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/29 20060101AFI20240705BHJP
B25J 3/00 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61B17/29
B25J3/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023580596
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022073266
(87)【国際公開番号】W WO2023279029
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オニール,ウィリアム ジー.
【テーマコード(参考)】
3C707
4C160
【Fターム(参考)】
3C707AS35
3C707BS29
3C707CY00
3C707DS01
3C707ES03
3C707GS00
3C707HS08
3C707HT01
3C707HT15
3C707JT01
3C707JT04
3C707JT10
3C707XF01
3C707XF09
4C160GG24
4C160GG30
4C160KL03
4C160MM32
4C160NN02
4C160NN03
4C160NN12
4C160NN13
4C160NN23
(57)【要約】
【課題】デバイスのツール部分をデバイスのハンドル部分から分離することの欠如に起因する課題がある。
【解決手段】医療介入デバイスは、低侵襲手術に適合されたハンドヘルドデバイスを含むことができる。デバイスは、患者の外側に留まるハンドルと、ハンドルから患者の中に延在し、遠位端に鉗子などのエンドエフェクタを含む延長部とを含むことができる。延長部とエンドエフェクタとの間の機械的動作関係は、複数の交差軸を中心とした運動を提供し、それによって、運動を補償する必要性を回避することができる。特に、ヨー運動およびピッチ運動は、互いに独立して付与され、1つの軸の運動を別の軸に対して補償する必要性を回避することができる。さらに、デバイスの機械的動作関係は、外科医または他のユーザの手の運動を正確に模倣するために構成されてもよく、ハンドルおよび/または震え制御よりもエンドエフェクタにおいてより正確な運動を提供する比率化された運動を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療介入デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、
前記中央部分の近位に配置され、前記中央部分に対して少なくとも2つの回転自由度を有するハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在する遠位部分と、
前記遠位部分を前記中央部分に動作可能に結合する操作インターフェースであって、前記遠位部分が、前記中央部分に対する前記遠位部分の少なくとも2つの回転自由度を提供するように、前記操作インターフェースを介して前記ハンドルによって動作可能であり、
前記遠位部分の前記少なくとも2つの回転自由度が、
前記ハンドルの前記少なくとも2つの回転自由度のうちの2つに対応し、
第1の点で交差する少なくとも2つの直交軸の第1のセットを中心とする、
2つの回転自由度を含む、
操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記ハンドルは、前記中央部分に対して3つの回転自由度を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ハンドルの前記3つの回転自由度は、第2の点で交差する少なくとも3つの直交軸の第2のセットを中心とする、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
少なくとも2つの直交軸の前記第1のセットは、前記第1の点で交差する3つの直交軸を含み、前記遠位部分は、3つの直交軸の前記第1のセットを中心とした3つの回転自由度を含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
少なくとも2つの直交軸の前記第1のセットの前記2つの軸のうちの一方を中心とした前記遠位部分の運動は、前記2つの軸のうちの他方を中心とした運動から独立している、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記操作インターフェースは、一対のジンバルの間に配置されたコア要素を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記コア要素は、前記第1の点を中心にする、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記コア要素は、球状ブッシングを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記コア要素は、フープを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ハンドルから前記操作インターフェースまで延在し、長手方向軸を有するトルク要素をさらに備え、前記長手方向軸を中心とした前記トルク要素の第1の角変位は、前記トルク要素のそれぞれの長手方向軸を中心とした前記遠位部分の第2の角変位と同じであり、他の軸を中心とした前記遠位部分の配向にかかわらない、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、
前記中央部分の近位に配置されたハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在する遠位部分と、
前記遠位部分を前記中央部分に結合し、前記遠位部分の配向を制御するように前記ハンドルによって動作可能な操作インターフェースであって、第1の軸を中心とした前記遠位部分の第1の可動域と、前記第1の軸に対応する第2の軸を中心とした前記ハンドルの第2の可動域との比が、1未満である、操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項12】
前記ハンドルは、長手方向軸の両側で前記中央部分に沿って延在する一対の離間した引張要素を用いて前記操作インターフェースに動作可能に結合され、前記離間した引張要素間の距離は、前記操作インターフェースにおけるよりも前記ハンドルにおいて小さい、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記一対の離間した引張要素は、第1の端部および第2の端部を有する同じコードの隣接するセグメントを備え、前記第1の端部および前記第2の端部は、作動インターフェースに固定され、前記コードは、前記操作インターフェース上のプーリの周りに巻き付く、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
各引張要素の第1の端部は、作動インターフェースに固定され、第2の反対側の端部は、前記操作インターフェースに固定される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項15】
前記作動インターフェースおよび前記操作インターフェースの各々にカム面をさらに備え、前記カム面は、前記それぞれの作動インターフェースおよび操作インターフェースにおける前記一対の引張要素間の距離の半分に等しい半径によって画定される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ハンドルには、前記第2の軸を中心とした回転度を測定するように構成された位置センサが装備される、請求項11に記載のデバイス。
【請求項17】
前記操作インターフェースは、サーボを介して前記ハンドルによって動作可能であり、前記サーボは、前記第2の軸を中心とした前記ハンドルの回転度の割合に基づいて、前記第1の軸を中心とした前記遠位部分の回転を制御するように適合される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、
前記中央部分の近位に配置されたハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在する遠位部分と、
前記中央部分の遠位端に配置され、前記遠位部分を前記中央部分に結合し、前記遠位部分の配向を制御するように前記ハンドルによって動作可能な操作インターフェースであって、前記ハンドルが、機械的結合によって前記操作インターフェースに動作可能に結合され、前記機械的結合が、前記ハンドルの手の震えの運動を吸収するように構成される、操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項19】
前記機械的結合は、前記ハンドルの手の震えの運動を吸収するための弾性材料を含む、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記機械的結合は、前記ハンドルの手の震えの運動を減衰させるように適合されたモータによって制御される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項21】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、
前記中央部分の近位に配置され、前記中央部分に対して、第1の点で交差する直交軸の第1のセットのそれぞれの軸を中心とした少なくとも2つの回転自由度を有するハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在する遠位部分と、
前記遠位部分を前記中央部分に結合し、第2の点で交差する直交軸の第2のセットのそれぞれの軸を中心とした前記中央部分に対する前記遠位部分の少なくとも2つの回転自由度を提供するように前記ハンドルによって動作可能である、操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項22】
直交軸の前記第2のセットは、直交軸の前記第1のセットに対応する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
直交軸の前記第1のセットおよび直交軸の前記第2のセットは各々、前記それぞれの第1の点および第2の点で交差する3つの直交軸を含む、請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
前記遠位部分の運動は、前記ハンドルの運動に対応する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項25】
前記遠位部分の運動は、1未満の係数による前記ハンドルの運動に対応する、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
電極に電力を供給するための電源をさらに備える、請求項1、11、18、および21のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記電源はバッテリである、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記バッテリは、前記ハンドル上または前記ハンドル内に配置される、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記電極は、前記遠位部分に配置され、前記バッテリと選択的に電気的に連通している、請求項27に記載のデバイス。
【請求項30】
前記サーボまたはモータは、前記バッテリと電気的に連通している、請求項26に記載のデバイス。
【請求項31】
前記デバイスは、非利き手器具である、請求項1、11、18、および21のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項32】
前記遠位部分は、一対のジョーを備える、請求項1、11、18、および21のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記一対のジョーのうちの少なくとも1つのジョーは、前記遠位部分に対して少なくとも1つの回転自由度を含む、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記一対のジョーの各ジョーは、前記遠位部分に対して回転自由度を有する、請求項33に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月30日に出願された「Handheld Telemanipulator for Endoscopic or Laparoscopic Procedures」と題する米国仮特許出願第63/216,973号、および2021年10月22日に出願された「Medical Intervention Device」と題する米国仮特許出願第63/270,684号の優先権を主張し、これらの各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、概して、医療介入デバイスに関する。より具体的には、この文書は、概して、内視鏡、腹腔鏡、および/または電気外科手術のための操作可能ツールを有する、ハンドヘルド医療介入デバイスに関する。さらにより具体的には、本出願は、概して、複数の交差する軸を中心とした運動、軸を中心とした独立したおよび/もしくは一定の速度の運動、精度のための比率化された運動、震えの低減、バッテリ電力、ならびに/または4つの自由度を提供する遠位部分を有するハンドヘルド医療介入デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供される背景技術の説明は、本開示の文脈を一般的に提示するためのものである。現在指名された発明者の研究は、この背景技術の項に記載されている限りにおいて、出願時に先行技術として認定されていない明細書の態様と同様に、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められない。
【0004】
医療介入デバイスは、多くの場合、クランプまたは鉗子を形成する一対のジョーを含んでもよく、あるいは別の操作可能なツールが、ハンドルを伴う比較的長く細い延在部の端部に配置されてもよい。このタイプの医療介入デバイスは、操作可能なツールが患者内のアクセスポートを通って配置されることを可能にし、ハンドルに対して離間した関係でツールの動作を提供し得る。したがって、外科医または他のユーザは、比較的小さい切開を介して患者に対して手術を行うことが可能であり得るが、はるかに大きい切開を用いる開放手術のツール能力を用いて可能であり得る。理解され得るように、デバイスのツール部分をデバイスのハンドル部分から分離することは、より少ない制御、より小さい可動域、より少ない自由度、および/またはより少ないツール能力をもたらし得る。さらに、外科医または他のユーザが開放手術に慣れている手と目の協調は、ツールをハンドルから分離することによって影響を受ける場合がある。これは、ハンドルから分離されていない従来のツールの性能または運動を模倣するデバイスの能力の欠如に起因して生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のハンドヘルドツールの運動を適切に模倣するツールを提供するために、特にロボット空間において努力がなされてきたが、このようなツールは、いくつかのモータとツールの特徴との間の運動を補償することを提供する精巧なコンピューティングデバイスおよびモータに依存する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、本開示の様々な実施形態を形成すると見なされる主題を特に指摘し、明確に主張する特許請求の範囲で完結するが、本発明は、添付の図面と併せて以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】1つまたは複数の実施例による、ハンドヘルド医療介入デバイスの部分の一例の部分切取等角概略図である。
【0008】
【
図2】
図1のハンドヘルド医療介入デバイスの遠位部分の拡大図を示す。
【0009】
【0010】
【
図4】
図3の断面C-Cに沿って取られた図を示す。
【0011】
【
図5】
図3の断面E-Eに沿って取られた図を示す。
【0012】
【0013】
【
図7】1つまたは複数の実施例による、エンドエフェクタを移動させるための1つもしくは複数のセンサもしくはモータを含むかまたはそれに依存するハンドヘルド医療介入デバイスの一例を示す。
【0014】
【
図8】1つまたは複数の実施例による、ハンドヘルド医療介入デバイスの部分の一例の部分切取斜視図である。
【0015】
【
図9A】1つまたは複数の実施例による、ノッチ付きギアと係合されたボールチェーンの形態における作業要素の斜視図である。
【0016】
【
図9B】1つまたは複数の実施例による、
図9Aのボールチェーン上の調整リンクの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
必ずしも一定の縮尺で描かれていない図面において、同様の数字は、異なる図における同様の構成要素を説明し得る。異なる添え字を有する同様の数字は、同様の構成要素の異なる事例を表し得る。図面は、概して、限定としてではなく、例として、本文書で議論される様々な実施形態を例示する。
【0018】
本出願は、1つまたは複数の実施形態では、医療介入デバイスに関する。本デバイスは、内視鏡、腹腔鏡、または他の低侵襲手術のために適合されるハンドヘルドデバイスであってもよい。したがって、本デバイスは、患者の外側に留まるハンドルと、ハンドルから患者の中に延在し、遠位端に鉗子などのエンドエフェクタを含む、延長部とを含むことができる。延長部とエンドエフェクタとの間の機械的な動作関係は、複数の交差する軸を中心とした運動を提供することができ、それによって、運動を補償する必要性を回避し、コンピュータ制御された運動補償システムよりも単純な動作を可能にする。特に、ヨーおよびピッチ運動は、互いに独立して付与され、1つの軸の運動を別の軸に対して補償する必要性を回避することができる。さらに、エンドエフェクタと延長部との間の機械的動作関係およびハンドルと延長部との間の機械的動作関係は、外科医または他のユーザの手の運動を正確に模倣するように構成されてもよい。またさらに、模倣する運動は、ハンドルよりもエンドエフェクタにおいてより正確な運動を提供する比率化された運動であってもよく、また、震え制御を提供してもよい。本発明の医療介入デバイスの別のさらなる利点および便益は、以下の詳細な説明を検討することにより当業者には明らかであろう。
【0019】
図1は、1つまたは複数の実施例による、ハンドヘルド医療介入デバイス100の部分の一例の部分切取等角概略図を示す。デバイス100は、トロカールまたは他のポートを通ってエンドエフェクタ110を患者の表面上に配置することによって、かつエンドエフェクタ110を操作して、患者の外側に位置決めされたハンドル106を使用して手術を行うことによって、医療介入を行うために適合され得る。
図1に示すように、ハンドヘルド医療介入デバイス100は、遠位部分102、中央部分103、および近位部分104を含むことができる。これらの部分の各々が順に説明され得る。
【0020】
近位部分104は、患者の外側に留まり、デバイス100の遠位部分102を制御するように外科医または他のユーザによって操作されるように構成されてもよい。1つまたは複数の実施形態では、近位部分104は、ハンドル106を含むことができる。ハンドル106は、外科医または他のユーザによる把持および操作のために適合されてもよく、図示のようなピストルグリップハンドルを含むことができる。あるいは、ハンドル106は、中央部分と位置合わせされたロッド状ハンドルを含むことができ、またはU字形ハンドル、T字形ハンドル、もしくは他のタイプのハンドルが設けられてもよい。ハンドル106は、外科医または他のユーザが遠位部分102における1つまたは複数の特徴を作動させることを可能にする、1つまたは複数のアクチュエータを含むことができる。例えば、プランジャ、レバー、または他のトリガの形態のアクチュエータが、例えば、鉗子のジョーを作動させるか、または遠位部分102においてブレードを前進および後退させるために設けられてもよい。加えて、ボタン、スイッチ、レバー、または他のトリガが、遠位部分102において電極を作動させるために設けられてもよい。遠位部分102に設けられるエンドエフェクタ110の性質に応じて、さらに他のアクチュエータが設けられてもよい。
【0021】
中央部分103は、近位部分104から遠位部分102まで延在してもよい。中央部分103は、近位部分104と遠位部分102との間のオフセット距離を確立し、したがって、ハンドル106から離間した距離において1つまたは複数のエンドエフェクタ110の操作を提供するように構成されてもよい。中央部分103はまた、患者上のポートに係合して、それに対してデバイスの他の部品および部片が移動し得る、接地点またはインターフェースを確立するように構成されてもよい。したがって、
図1に示すように、中央部分103は、接地要素14および延長要素16を含むことができる。
【0022】
接地要素14は、遠位部分102に運動を付与することなく、ユーザがデバイス100を取り扱うことおよび/または配置することを可能にするように適合された比較的広いハウジングを含むことができる。ハウジングは、近位部分104と遠位部分102との間に延在する作業要素を囲むことができ、したがって、例えば、略円筒形、円錐形、またはノーズコーン形であってもよい。すなわち、1つまたは複数の実施形態では、比較的広いハウジングは、ハウジングが遠位に延在するにつれて、より狭いサイズにテーパ状になってもよく、テーパは、例えば、湾曲したテーパであってもよい。ハウジングは、その遠位端に、患者上のトロカールまたは他のポートに係合するように適合され得る、着座機構105を含むことができる。したがって、ハウジングの遠位端は、トロカールもしくは他のポートに対して、またはそれらの中に着座し、デバイス100に沿って枢動点を確立してもよく、その点を中心に、デバイス100は、患者に対するデバイス100の全体的配向を制御するために回転させられてもよい。さらに、トロカールまたはポート内のハウジングの遠位端の係合は、中央部分に対するハンドル106の運動下で、中央部分103の横方向揺動運動に対する抵抗および中央部分103のねじれに対する抵抗を提供し、したがって、遠位部分102の特徴を制御し、中央部分103に対する遠位部分102の相対的運動を提供するように、ハンドル106の運動がその周囲で行われ得る、比較的に確実なアンカー点を提供してもよい。
【0023】
中央部分103の延長要素16は、接地要素14から遠位に延在することができる。特に、延長要素103は、接地要素14のハウジングと重なり合って、延長要素16と接地要素14との間の接合部における中央部分103の曲げに抵抗し、比較的剛性で連続的な中央部分103を提供することができる。1つまたは複数の実施形態では、例えば、接地要素14のハウジングは、遠位端に円筒形ボアを含み、ボアの近位端に環状シートを有することができる。図示のように、延長要素16は、ボア内に延在し、環状シートに対して着座することができる。延長要素16は、締まり嵌めでハウジングのボアに係合してもよく、または接着剤、溶接、もしくは他の固定システムが設けられてもよい。延長部分16は、接地要素14から遠位部分102まで遠位に延在することができる。延長部分16は、患者上のトロカールまたは他のポートを通って挿入するためにサイズ決めおよび成形されてもよく、したがって、比較的小さい直径を有してもよく、実質的に細長くてもよい。1つまたは複数の実施例では、延長部分16は、円筒形状の中空シャフトであってもよい。延長部分16は、ハウジングに比較的堅固に固定されるものとして説明されているが、1つまたは複数の実施例では、延長部分16は、ハウジングのボアにより緩く係合することができ、したがって、接地要素14のハウジングに対してデバイス100の長手方向軸を中心に回転することが可能になるか、または回転するように構成され得る。
【0024】
遠位部分102は、中央部分103に対して遠位に配置されてもよく、中央部分103に対するハンドル106の運動に基づいて、中央部分103に対して移動するように適合されてもよい。さらに、遠位部分102は、患者組織、血管、器官、または他の患者特徴と係合、把持、切断、焼灼、または他の方法で界面接触するように適合されてもよい。この目的のために、遠位部分102は、基部19と、基部19上に配置された1つまたは複数のエンドエフェクタ110とを含むことができる。
図1に示すように、例えば、遠位部分102は、鉗子を支持するための一対のフォークを有する基部部分19を含むことができる。すなわち、例えば、基部部分19は、一対のフォークを形成するように、その遠位端から切り取られたノッチを有する略円筒形の本体を含むことができる。鉗子を含むエンドエフェクタ110が、フォークの間に装着されてもよい。鉗子は、一対のジョー21を含むことができ、例えば、下部ジョーは固定ジョーであり、上部ジョーは関節式ジョーである。あるいは、両方のジョー21が関節式ジョーであってもよい。ピンまたは他の横方向に延在する要素が、基部19のフォークの間に延在し、場合によっては、上部ジョーまたは両方のジョーのための枢動軸を確立することができる。1つまたは複数の実施例では、1つまたは複数のジョーは、組織、血管、または他の患者特徴を封止または焼灼するために通電され得る電極を含むことができる。鉗子の形態のエンドエフェクタ110が記載されているが、切断ブレードが代替的に設けられてもよく、または両方が設けられてもよい。さらに他のタイプのエンドエフェクタ110が設けられてもよい。
【0025】
記載したデバイスの主要な構造を用いて、いくつかの構造の相対的な運動が次に説明され得る。すなわち、例えば、近位部分104は、アクチュエータインターフェース112において中央部分103に接続されてもよく、遠位部分102は、操作インターフェース108において中央部分103に接続されてもよい。これらのインターフェース112/108の各々が順に説明され得る。
【0026】
アクチュエータインターフェース112は、近位部分104を中央部分103および遠位部分102に動作可能に結合するように構成されてもよい。特に、中央部分103に関して、アクチュエータインターフェース112は、共通点において交差する3つの直交軸(例えば、ピッチ、ヨー、およびロール)の各々を中心に、中央部分103に対するハンドル106の回転を可能にするように構成されてもよい。1つまたは複数の実施例では、アクチュエータインターフェース112は、ボール2およびソケット114を含むことができ、ハンドル106は、略球形のボール2に堅固に固定され、中央部分103は、対応する略球形のソケット114に堅固に固定される。ボール2は、ソケット114内に配置され、ソケット114内での回転に適合されてもよい。1つまたは複数の実施例では、ソケット114は、例えば
図3に示すように、接地部分114のハウジングの近位端に配置されてもよく、および/またはその近位端に一体化されてもよい。さらに、ボール2は、例えば、
図3に示すように、ハンドル106の遠位部分に配置され、および/またはその遠位端に一体化されてもよい。1つまたは複数の実施例では、ハンドル106は、1つもしくは複数のスタンドオフまたはストラットを用いてボールに堅固に固定されてもよい。スタンドオフまたはストラットは、ハンドル106から延在する比較的狭いおよび/または小さい要素であってもよく、ボール2をハンドル106に固定し、ソケット114との干渉を低減または最小化するように構成されてもよい。すなわち、3つの直交軸のいずれかを中心としたハンドル106の可動域は、スタンドオフまたはストラットがソケット壁114と干渉する程度に制限され得る。
【0027】
図1、
図3、および
図4を比較することによって示すように、ソケット壁は、ソケット114の壁に係合することなく、スタンドオフまたはストラットがボール2とともに回転することを可能にするように、実質的に不完全であってもよい。1つまたは複数の実施例では、ソケット114は、開口された底部、開口された遠位側、および開口された近位側を含むことができる。
図1に示すように、開口された近位側に関して、ソケット114は、ボール2の近位長手方向運動を阻止し、ボール2をソケット114内に維持するように、ソケット114の垂直中心線からわずかに近位に延在してもよい。例えば、ソケット114は、垂直中心線から近位に約20~30度延在してもよい。開口された遠位側に関して、ソケット114は、近位側よりもわずかに遠位側に延在してもよい。すなわち、図示のように、ソケット114は、垂直中心線から遠位に約30~45度延在してもよい。開口された底部に関して、
図4を参照すると、ソケット114は、ソケット114の水平中心線から約30~45度、下方に延在してもよい。したがって、ソケット114は、遠位側、近位側、および底側で開口されているが、ソケットは、これらの側の各々でボール2を十分に包囲して、すべての長手方向での外れを防止することができる。しかし、開口された底部および近位側は、ハンドル106のスタンドオフまたはストラットが、実質的に大きい可動域にわたってソケット114を中心に移動するための経路を提供することができる。例えば、長手方向軸を中心とした回転(例えば、ねじりまたはロール回転)に関して、ハンドル106は、約90度(例えば、垂直中心線のいずれかの側に対して45度)の可動域にわたって自由に移動することができる。横方向水平軸を中心とした回転(例えば、ピッチ回転)に関して、ハンドル106は、約120度(例えば、ハンドル106が
図3の位置と比較してさらに時計回りに回転させられる位置から、
図3に示す位置の反時計回りの位置であって、スタンドオフまたはストラットがソケットから近位に延在する位置まで)の可動域にわたって自由に移動することができる。垂直軸を中心とした回転(例えば、ヨー回転)に関して、ハンドル106は、約90度(例えば、長手方向中心線のいずれかの側に対して45度)の可動域にわたって自由に移動することができる。
【0028】
上述のように、アクチュエータインターフェース112は、近位部分104を中央部分103および遠位部分102に動作可能に結合するように構成されてもよい。遠位部分102への動作可能な結合に関して、ハンドル106の運動が中央部分103を通って遠位部分102に伝達され、遠位部分102において対応する運動を提供するように、1つまたは複数の作業要素111がアクチュエータインターフェース112に結合されてもよい。1つまたは複数の作業要素111が、それぞれのタイプの運動に対して設けられてもよい。すなわち、ハンドル106のピッチ運動、ヨー運動、またはロール運動が、遠位部分102において対応するピッチ運動、ヨー運動、およびロール運動を引き起こすように、1つまたは複数の作業要素111がピッチ、ヨー、およびロールの各々に対して設けられてもよい。
【0029】
ハンドル106および遠位部分102のピッチおよびヨー運動に関して、引張タイまたはループの形態の複数の作業要素111が、近位部分104における回転を反映する、遠位部分102における回転を生成するように設けられてもよい。1つまたは複数の実施形態では、
図4および
図5に示すように、タイは、例えば、ベルトまたはチェーンなどの可撓性および/または弾性ループを含むことができ、ループは、それぞれ固定プーリまたはスプロケットのように機能することができるアクチュエータインターフェース112上の円形表面30/31に係合することができる。
図4に示すように、例えば、アクチュエータインターフェース112は、略円形または半円形表面30/31につながるスロットを含むことができる。スロットは、円形または半円形表面30/31によって画定される円形形状を有する平面に配置されてもよく、スロットの各端部が、概して、円形または半円形表面30/31に対して接線方向であって、ループがアクチュエータインターフェース112内を通過し、円形または半円形表面30/31を横断して曲がり、アクチュエータインターフェース112から戻ることを可能にするようにサイズ決めされてもよい。1つまたは複数の実施例では、表面30/31によって画定された円形または半円形の形状は、作動インターフェース112のボール2のそれぞれの運動軸の中心にあってもよい。すなわち、例えば、円形または半円形表面30/31は、中心点を有する円形形状を画定してもよく、中心点は、円形形状に直交し、作動インターフェース112のボール2の中心点を通過する軸上に配置されてもよい。ループは、円形または半円形表面30/31に摩擦係合してもよく、またはチェーンの場合、アクチュエータインターフェース112内のボール2の回転が、円形または半円形表面30/31を回転させ、それによって、ループを回転させ、その回転をループの各脚部の相対的並進を介して遠位部分102に伝達するように、表面上の歯に係合してもよい。チェーンシステムの一例は、
図9Aに示すように、ノッチ付きギア111Aを有するボールチェーン111Bを含む。図示のように、作業要素111は、円形表面30/31上に配置されるか、またはその中に組み込まれ、作業要素111とアクチュエータインターフェース112および/または操作インターフェース108との間に滑り止め係合を提供する、ノッチ付きギア111Aの周囲に延在する、ボールチェーン111Bを含むことができる(例えば、ノッチ付きギアもまた、操作インターフェース108に設けられる)。
図9Bに示すような1つまたは複数の実施例では、調整リンク115がボールチェーン111Bの長さ内に設けられて、チェーン111Bの全長、したがって張力または締め付けを調整することができる。図示のように、調整リンク115は、チェーン111Bが調整リンク115から持ち上げられ、調整され(例えば、締め付けられるか、または緩められ)、調整リンク115のボールシート内に再着座されることを可能にするボールシートを含むことができる。弾性タイまたはループの場合、タイまたはループは、振動を吸収し、このような振動を遠位部分102に伝達することを回避することができる。例えば、タイまたはループは、例えば、ハンドル106において誘発される震えなどからの振動を吸収することを補助し得る、エラストマーまたは他の弾性材料であってもよい。さらに、弾性タイまたはループは、例えば、ボール2の回転がループまたはタイを緩めるときに、タイまたはループの張力を維持することを可能にすることができる。
【0030】
1つまたは複数の実施例では、曲率半径、ひいては円形または半円形表面30/31のサイズまたは幅は、ハンドル106の運動に対して遠位部分102における運動を拡大または縮小するために、遠位部分102における対応する円形または半円形表面に対して選択されてもよい。すなわち、例えば、遠位部分102における運動のより高い精度が所望される場合、アクチュエータインターフェース112における円形または半円形表面30/31のサイズまたは幅は、遠位部分102における円形または半円形表面のサイズまたは幅より小さくなるように選択されてもよい。これは、アクチュエータインターフェース112における角運動が、遠位部分102に変換される、ループのそれぞれの脚部の特定の量の長手方向運動を生じさせ、長手方向運動は、遠位部分102において、より小さい量の角運動を生じさせる(より大きい円に沿った同一量の長手方向運動は、遠位部分のより小さい角運動をもたらす)ためである。
【0031】
ピッチおよびヨーのための作業要素111は、ループを含むと言われているが、タイは、アクチュエータインターフェース112を通ってループ状になるのではなく、アクチュエータインターフェース112の中へと終端されてもよく、同じことが遠位部分102において当てはまり得ることを理解されたい。さらに、カム面は、例えば、一方の終端から他方の終端まで延在する、ボール2の近位側上のアクチュエータインターフェース112に沿って設けられてもよい。同様のカム面が、遠位部分102の近くの操作インターフェース108に設けられてもよい。終端されたタイ間の間隔は、ハンドル106の運動の所望の量の精度または倍率を提供するように調整および選択されてもよい。またさらに、可撓性ループなどの引張要素が説明されたが、ワイヤまたはストラットなどのより剛性の要素が、アクチュエータインターフェース112から遠位部分102まで延在することができ、ワイヤまたはストラットの位置およびアクチュエータインターフェース112の回転方向に応じて、張力および圧縮を伝達することができる。すなわち、2つの張力タイではなく、単一または複数の張力/圧縮部材が設けられてもよい。
【0032】
上述のように、1つまたは複数の作業要素111は、ピッチ、ヨー、およびロールの各々を含むそれぞれのタイプの運動のために設けられてもよい。ロールに関して、
図8を参照すると、トルク要素804の形態の作業要素111が、ハンドル106のロール運動を遠位部分102に伝達するために設けられてもよい。図示のように、可撓性トルクチューブ、シャフト、ばね、コイル、編組メッシュ、または他のトルク伝達要素804が、アクチュエータインターフェースから遠位に延在することができる。特に、図示のように、トルク要素804は、ハンドル106に実質的に堅固に固定されてもよく、アクチュエータインターフェース112の中心を通って長手方向にかつスリーブ状に延在することができる。あるいは、トルク要素804は、アクチュエータインターフェース112のボール2に堅固に固定されてもよい。いずれの場合も、ハンドル106のねじれまたはロール運動は、トルク要素804のねじれまたはロール運動を誘発することができ、これは、そのロール運動を遠位部分102に伝達することができる。トルク要素804は、トルク要素804の長手方向軸に対して直交する軸を中心に可撓性であってもよく、これにより、トルク要素804は、ねじれまたは破損することなく、その長さに沿ってロール運動を伝達する能力を維持しながら、ハンドル106のヨーまたはピッチ運動に対応することができる。
【0033】
上述のように、遠位部分102は、操作インターフェース108を用いて中央部分103に動作可能に結合され得る。操作インターフェースは、中央部分103を通って延在する1つまたは複数の作業要素111から運動を受け取り、近位部分104における運動に対応する遠位部分102における運動を誘発するように構成されてもよい。すなわち、ハンドル106は、作動インターフェース112の中心などの点で交差する直交軸を中心に、1つ、2つ、または3つの回転自由度で回転するように動作可能であってもよい。同様に、操作インターフェース108は、ハンドル106の直交軸に対応するが、操作インターフェース108の中心などの異なる点で交差する、直交軸を中心に、遠位部分102の1つ、2つ、または3つの回転自由度を提供することができる。したがって、ある点で交差する1つ、2つ、または3つの直交軸を中心とした遠位部分102の回転の制御が、本システムによって提供されてもよく、このような回転は、ハンドル106の回転に対応することができる。すなわち、例えば、ハンドル106のピッチ運動は、遠位部分102の対応するピッチ運動を生じさせることができ、ハンドル106のヨー運動は、遠位部分102の対応するヨー運動を生じさせることができ、ハンドル106のロール運動は、遠位部分102の対応するロール運動を生じさせることができる。さらに、運動は、対応する軸を中心とすることによって対応し得るが、運動の比率は、例えば、より高いレベルの精度を提供するように異なり得る。このシステムは、運動のコンピュータ補償を必要とせずに、このような対応する運動を提供することによって有利である。すなわち、運動は、共通点で交差する軸を中心とするため、別の軸を中心とする運動による補償運動を回避することができ、精巧なロボット補償運動プログラミングも同様に回避することができる。またさらに、操作インターフェースにおける共通点を中心とした回転自由度のうちの少なくとも2つは、互いに独立であってもよい。すなわち、以下でより詳細に説明するように、ピッチ運動およびヨー運動は互いに独立であってもよく、すなわち、ピッチ運動はヨー軸を調整せず、ヨー運動はピッチ軸を調整しない。ピッチおよびヨー運動もロール軸を調整しない。一方、ロール運動は、ロール軸とともにピッチ軸およびヨー軸を回転させ、ピッチ軸とヨー軸との間の直交関係を維持することによって、他の軸に影響を及ぼすことができる。これは、例えば、他の軸から独立した1つのみの自由度を有し得る自在継手とは対照的である。
【0034】
遠位部分102のピッチ運動およびヨー運動に関して、
図6および
図8を参照する。図示のように、操作インターフェース108は、中央部分103の延長要素16の遠位端に配置されるタレット、スタンド、または他の支持体18を含むことができる。タレット18は、垂直軸を中心とした遠位部分102の枢動運動(例えば、ヨー)および横方向に延在する水平軸を中心とした枢動運動(例えば、ピッチ)を制御するために、張力タイまたはループとの相互作用のためのプーリまたはカム面を支持するように構成されてもよい。1つまたは複数の実施形態では、タレット18は、遠位に延在するにつれてわずかにテーパ状になるようにピラミッド形状であってもよい。タレット18は、それぞれの枢動点まで遠位に延在する4つの側面の各々に側壁を含むことができる。図示のように、遠位部分のヨー運動およびピッチ運動のそれぞれのためにジンバルが設けられてもよく、ジンバルは、タレット18の壁の枢動点において支持されてもよい。例えば、ピッチジンバル202は、タレット18の側面に沿って遠位に延在する壁の遠位端にあるタレット18の枢動点に固定されてもよい。ヨージンバル204は、タレット18の頂部および底部に沿って遠位に延在する壁の遠位端にあるタレット18の枢動点に固定されてもよい。ジンバル202/204は、例えばU字形のベイルを有し、スロットがベイルを貫通し、ベイルに沿って延在する、略U字形の要素であってもよい。スロットの端部を越えて、ジンバル202/204は、タイまたはループによる係合のために構成されたプーリ、スプロケット、または他の特徴を含むことができ、タイまたはループの脚部の相対的な並進が、プーリまたはスプロケットを回転させ、したがって、ジンバル202/204をそのそれぞれのヨー軸またはピッチ軸を中心に回転させることを可能にする。すなわち、プーリまたはスプロケットは、ジンバル202/204に対して固定されてもよいが、ジンバル202/204および対応するプーリまたはスプロケットは、タレット18に対して枢動可能であってもよい。プーリ/スプロケットは、ジンバル202/204の外側表面または内側表面に配置されてもよい。例えば、図示のように、プーリ/スプロケットは、ヨージンバル204の外側表面およびピッチジンバル202の内側表面に配置される。図示のように、タレット18の壁は、枢動点においてタレット18の外側に配置されたプーリまたはスプロケットに達するように、タイまたはループがタレット18の壁を通過することを可能にする窓を含むことができる。あるいは、タレット18は、略矩形または円筒形であってもよく、プーリまたはスプロケットは、ループまたはタイがタレット18の壁を通過しないように、その内側に配置されてもよい。いずれの場合も、そのヨー軸またはピッチ軸を中心としたハンドル106の運動は、作動インターフェース112の対応する回転を生じさせることができ、これは、それぞれのタイまたはループを回転させることができ、これは、操作インターフェース108においてそれぞれのジンバル202/204を回転させることができる。
【0035】
遠位部分102のロール運動に関して、タレット118は、中央部分103の延長要素16に枢動可能に結合されてもよく、または中央部分103の延長要素16は、接地要素14に枢動可能に結合されてもよい。いずれの場合も、タレット18は、デバイス100の接地要素14に対してデバイス100の長手方向軸を中心に自由に回転することができる。上述のように、トルク要素804の形態の作業要素111は、ハンドル106の回転がトルク要素804の回転を誘発するように、デバイス100に沿って長手方向に延在することができる。トルク要素804は、中央部分103の接地要素14および延長要素16を通って長手方向に延在することができ、タレット18に回転可能に係合することができる。例えば、半径方向に延在するスポークまたはストラットが、タレット18に係合するようにトルク要素804から半径方向に離れて延在することができる。したがって、ロール軸を中心としたハンドル106の回転運動は、ロール軸を中心としたタレット18の回転運動を誘発することができる。さらに、ハンドル106の回転は、ループまたはタイが作動インターフェース112および操作インターフェース108においてそれらのそれぞれのアンカー点と位置合わせされたままであるように、同じまたは同様の量だけ作動インターフェース112を回転させることができる。
【0036】
図2および
図6を参照すると、操作インターフェース108はまた、遠位ステム4を含むことができる。遠位ステム4は、ジンバル202/204のヨーおよびピッチ運動をデバイス100の遠位部分102に伝達するように構成されてもよい。すなわち、遠位ステム4は、例えば、ステムボール、球状ブッシング、またはフープなどのコア要素208によって、タレット18の遠位端内に枢動可能に支持されてもよい。1つまたは複数の実施例では、タレット18の壁の遠位端の内面は、ステムボールのそれぞれの側面に係合するように適合されたカップ状シート36を含むことができる。ステムボールは、カップ状シート36内に配置されてもよい。遠位ステム4は、ボールに堅固に固定され、ボールからヨージンバル204およびピッチジンバル202の各スロットを通って概ね遠位に延在することができる。したがって、ヨーまたはピッチジンバル202/204のいずれかまたは両方が回転するとき、遠位ステム4は、ステムボールがカップ状シート36内に着座したままである間に同じ量だけ回転させられ得る。さらに、ステム4は、中空要素であってもよく、ステムボールは、1つもしくは複数のジョー作動ワイヤまたは他の作業要素111が通過することを可能にするボアを含むことができる。しかし、トルク要素804は、ロール軸を中心としたハンドル106の回転運動が遠位ステム4およびステムボールに伝達されるように、ステムボールに固定されてもよい。上述の遠位部分102は、遠位ステム4の配向を追跡するように遠位ステム4に固定されてもよい。例えば、遠位部分102の基部19は、ステム4の運動が遠位部分102の同じ運動によって反映されるように、ステム4に堅固に結合されてもよい。
【0037】
さらなる自由度が、本デバイス100によって提供されてもよい。すなわち、例えば、鉗子が遠位部分102上に配置され、かつ/またはコールドカットブレードがその上に配置される場合、1つまたは複数の長手方向アクチュエータが、ハンドル106から遠位部分102まで延在して、それぞれの動作を制御することができる。例えば、上述のように、ハンドル106は、トリガの形態のアクチュエータを含むことができる。トリガは、作動インターフェース112の中心を通過し、中央部分103を通過し、操作インターフェース108の中心を通過し、ステム4を通過し、遠位部分102の中に入る、長手方向アクチュエータまたは可撓性ワイヤを引っ張るように機能することができる。可撓性ワイヤは、例えば、トリガの作動が関節式ジョー21を開放および/または閉鎖するように、鉗子の関節式ジョー21に枢動可能に結合されてもよい。同様のシステムが、例えば、コールドカットブレードを作動させるために使用されてもよい。1つまたは複数の実施例では、長手方向アクチュエータは、トルク要素804内に配置され、ステムボールおよびステム4を通って遠位部分102まで延在することができる。
【0038】
トルク要素をステムボールに固定することによるロールシステムの実質的に連続的な性質は、等速継手を提供し得ることを理解されたい。すなわち、自在継手とは異なり、例えば、本設計は、操作インターフェースの近位側で誘発されるのと等しい量のローリング回転変位を操作インターフェースの遠位側で確立することができる。
【0039】
動力運動デバイスを含まない機械的移動機構が説明されているが、サーボまたは他の機構などの動力運動デバイスが本システムに設けられてもよいことも理解されたい。例えば、
図7に示すように、ハンドルおよび作動インターフェースは、例えば、電動サーボを介して操作インターフェースに動作可能に結合されてもよい。すなわち、上述のハンドルと同じまたは同様のハンドルが設けられてもよく、上述のハンドルと同じまたは同様のアクチュエータインターフェースも設けられてもよい。しかし、直接作業要素を用いてアクチュエータインターフェースを操作インターフェースに機械的に結合するのではなく、ハンドルの運動を感知するためのセンサが設けられてもよい。さらに、上述の操作インターフェースと同じまたは同様の操作インターフェースを介して遠位部分に運動を誘導するためにサーボが設けられてもよい。すなわち、図示のように、サーボは、上記のアクチュエータインターフェースに関して図示および説明したプーリまたはスプロケットと同様のプーリまたはスプロケットを作動させるように構成されてもよい。さらに、プーリまたはスプロケットは、操作インターフェース上の対応するプーリまたはスプロケットに機械的に結合されてもよい。したがって、ハンドルの運動は、コンピューティングシステムによって感知されてもよく、サーボの対応する動作は、それぞれのプーリまたはスプロケットにおいて対応する運動を生じさせることができ、この運動は、操作インターフェースにおける対応するプーリ/スプロケットに伝達されて、遠位部分の運動を生じさせることができる。したがって、これは、上記のデバイスのヨーおよびピッチ運動と同様に機能し得るが、機械的に制御されるのではなく、電気機械的に制御され得る。ロール運動に関して、ロールサーボが、操作インターフェースまで延在するトルク要素に接続されて、ステムボールおよびステム、ひいては遠位部分にロール運動を提供する、同様の設定が提供されてもよい。サーボは、張力タイまたは他の作業要素を用いて操作インターフェースに結合されるものとして示されているが、サーボはまた、例えば、ヨーおよびピッチジンバルの位置を直接制御することによって、操作インターフェースに直接接続されてもよいことに留意されたい。
【0040】
遠位部分に運動を発生させるためにサーボが設けられる場合、1つまたは複数の特徴が設けられてもよい。例えば、上記の機械システムは、本システム内の弾性要素を介した振動制御を含むものとして説明されたが、サーボシステムは、フィルタリングによって振動を制御するように構成されてもよい。すなわち、例えば、ハンドルからのセンサデータは、コンピューティングシステムによってフィルタリングされて、例えば、手の震えと一致する高周波の運動をフィルタリングすることによって、震えのような運動を除去することができる。さらに、サーボを動作させるときに、感知されたハンドルの運動に低減係数を適用することによって、精度制御が提供されてもよい。1つまたは複数の実施例では、このような精度制御は、ヨーおよびピッチに対して提供され得るが、ロールに対しては提供されない。他の例では、精度は、ヨー、ピッチ、およびロールに対して提供され得る。さらに他のアプローチおよび利点が提供されてもよい。例えば、デバイス100は、ハンドヘルドデバイスとして説明されているが、ロボットのアプローチが使用されてもよく、ハンドル106が、ユーザのコントローラステーションに設けられ、遠位部分が、操作インターフェース、サーボ、および作業要素とともに、動作可能なロボットの一部として設けられてもよい。したがって、本システムの一例は、サーボ、操作インターフェース、遠位部分、および潜在的に中央部分の部分が、例えば、ロボットアーム上に装着される、ロボット動作システムの一部としてであってもよい。ロボットは、患者上のポートを通って遠位部分を挿入するように動作されてもよく、次いで、ハンドルは、ハンドル上のセンサと、それぞれのサーボを制御するためにそれらのセンサ信号を解釈および変換するコンピューティングシステムとを介して、遠位部分を操作するために使用されてもよい。
【0041】
さらに、サーボまたは電気機械的制御が設けられるか否かにかかわらず、遠位端の電極に電力供給するための電源が設けられてもよいことを理解されたい。1つまたは複数の実施例では、電源は、コード付き電源であってもよく、またはバッテリ電源が設けられてもよい。1つまたは複数の実施例では、バッテリは、ハンドル内に位置してもよく、アクチュエータインターフェースの中心を通過し、中央部分に沿って、かつ操作インターフェースの中心を通って遠位部分まで通過する電気リードを経由して、遠位部分と電気的に連通して配置されてもよい。電極は、遠位部分上、例えば、鉗子のジョー上に存在してもよく、電気導線は、電極に電力を供給することができる。1つまたは複数の実施例では、単極電極が設けられてもよく、または双極電極が設けられてもよい。
【0042】
実施例
上記で詳細に説明したように、この文書は、概して、限定としてではないが、3つの自由度関節運動を提供することができるような、一致する(例えば、交差する)ピッチ軸、ヨー軸、およびロール軸を含むことができるような、内視鏡手術(概して、内視鏡、関節鏡、腹腔鏡、または同様の低侵襲手術を含むことを指すことができる)のためのテレマニピュレータなどのハンドヘルド医療介入デバイスに関する。
【0043】
比較のために、ピッチ軸、ヨー軸、およびロール軸が共通の交点で一致しないアプローチでは、個々の軸に対応する平面は、距離によって分離され、これは、3つの自由度関節運動を提供することができるような一致する(例えば、交差する)ピッチ軸、ヨー軸、およびロール軸を含むことができるようなリスト機構を使用する本アプローチよりも外科医の手首の運動の滑らかな並進をはるかに複雑にする。例えば、一致しない軸のアプローチでは、ピッチ軸を中心に回転させることは複雑であり、代わりに、軸間のオフセット距離は、オフセット軸から生じる角度によって画定される円錐を中心とする回転をもたらす。
【0044】
上記の詳細な説明から明らかであり得るように、本文書は、とりわけ、患者内の標的を治療するなどのための、患者の開口部または切開部への部分的挿入のなどのための、ハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスを説明している。一例では、本デバイスは、患者に挿入するためにサイズ決めおよび成形され得るような遠位部分を含むことができる。本デバイスはまた、遠位部分に接続され得るような近位部分を含むことができる。一例では、近位部分は、患者への遠位部分の挿入中に医師または他のユーザが近位部分を保持および支持するための外部ハンドルを含むことができる。説明した操作インターフェースなどの機械的または電気機械的リストは、遠位部分に位置することができる。リストは、ヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸の各々が、共通点で互いに交差するように配置されるような、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸を中心としたヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するように構成することができる。上述の作動インターフェースなどのアクチュエータは、ハンドルにまたはハンドルの近くに配置することができる。アクチュエータは、ヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するなどのための、リスト機構を操作するなどのための、リスト機構に結合され得る。エンドエフェクタは、デバイスの遠位部分およびリストの遠位に位置することができる。エンドエフェクタは、ユーザによるアクチュエータの操作に応答して、リストを介して、少なくともヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供することができる。
【0045】
本アプローチは、ピッチ軸、ロール軸、およびヨー軸をすべて単一の点で一致するように位置決めすることができ、その結果、一致しない軸の余分な複雑さを回避することができ、補償運動の問題も同様に回避することができる。例えば、ヨー要素は、ピッチ軸またはロール軸に影響を及ぼすことなく、ヨー軸を中心に枢動可能に回転することができる。このアプローチは、異なる軸の回転を考慮して1つの軸の運動を制御するために精巧なモータが必要とされないという点で、複雑さの大幅な低減を可能にするのに役立ち得る。この機構は、ピッチ軸およびヨー軸を制御する小さなプーリなどを有する、小さな8mmパッケージに自己内蔵することができる。第3の自由度のロールは、可撓性トルクチューブを使用することができる。このようなトルクチューブは、可撓性エラストマーで覆われたばねを使用してトルクを管理することができる。可撓性エラストマーは、ばねがこの屈曲を可能にするため、容易に曲がることができる。しかし、トルクは、ポリマーに包まれたばねによって抵抗される。次に、ロール軸は、トルクカテーテルチューブまたは薄いステンレス鋼チューブのいずれかによって駆動することができ、チューブには、曲げを可能にするが変形することなくトルクを伝達するように切れ目が形成される。
【0046】
したがって、3つの自由度のリストを有する精巧な双極切断およびシールデバイスが、比較的単純かつ安価な構成要素を用いて作製され得る。これにより、デバイス(またはその一部)を1回の使用後に廃棄することができる。これは、リストおよびエンドエフェクタが洗浄および再滅菌を必要とする複数回使用デバイスであるアプローチを回避することに役立ち得る。本アプローチは、これらの電気外科用デバイスが患者の血液で覆われるため、組織を凝固または切断するために使用されるデバイスに有利であり得る。血液は、切断面に「焼き付けられる」可能性があり、洗浄するのが困難である。電気焼灼器は、歯を有する小さな精密なジョーを含むことができ、これは、洗浄するのが困難である炭化および血液に覆われ得る。しかし、本アプローチは、血液に接触するデバイスの少なくとも一部が、1人の患者に対する使用後に処分され得る、電気焼灼デバイスを提供することに役立ち得る。
【0047】
外科医のためのこのようなデバイスの利点は、単極もしくは双極血管シーリングもしくは他の電気外科用デバイスとして、または、Jフック、スパチュラ、鉗子、およびリヨンズ切開器のうちの1つまたは複数などの非利き手器具を組み込むことができるような、非利き手において外科医によって使用されるデバイスのいずれかとして、考慮に値する。これらの器具のすべては、3つの自由度を可能にするリストを用いてより有用にすることができる。例えば、膣切開術では、3次元リスト機構を使用してJフックを操作し、剛性シャフトに固定されたJフックを用いて行うことが困難な円形切断を行うことができる。リヨンズ切開器は、膣切開縁を縫合するための持針器として使用されることができる。本デバイスは、外科医の手が創傷を縫合する運動を模倣するために使用されることができ、そうでなければ、体腔へのトロカール入口における枢動点によって制限される腹腔鏡デバイスでは困難または不可能であろう。
【0048】
この本アプローチは、電気外科的焼灼能力を有するが、体腔内にリストを組み込むハンドヘルド器具を提供することによって、多くの技術的問題を解決することができる。本ハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡テレマニピュレータデバイスは、外科医が到達困難な外科組織にアクセスする能力を可能にする非利き手デバイスとして理想的であり得る。本リストは、針を駆動し、大きな切れ目を縫合するために使用されてもよい。2つの器具は、外科医が結び目を縛ることを可能にすることができ、2つの直線状把持具を用いて移動を行うことは非常に困難である。
【0049】
可能なアプローチでは、外科医は彼らの利き手に双極血管シーリングおよび切断器具を使用するが、非利き手に比類のない可撓性を提供するために、本ハンドヘルド医療介入デバイスを使用するであろう。本デバイスは、手術後に部分的にまたは完全に廃棄することができる。この器具は、高価な主要設備、手術後の広範な器具の洗浄および滅菌を必要とせず、リストが医師の手首の運動を模倣するため、学習曲線はかなり迅速なはずである。これは、高価な手術ロボット上に時間を確保することを回避することに役立ち得るような、すべての外科手術における高度な外科手術操作のための門戸を開き得る。
【0050】
上記で詳細に説明したが、図に示す同じまたは同様の例を説明する別の方法は、以下の通りである。
図1は、内視鏡または腹腔鏡手術のためなどの、テレマニピュレータデバイス100の形態のハンドヘルド医療介入デバイスの部分の一例の部分切取等角概略図である。
図1の例では、デバイス100は、患者内の標的を治療するためなどに、患者の開口部または切開部の中への部分的挿入のために構成され得る部分を含むことができるような、ハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイス100を含むことができる。デバイス100は、患者への挿入のためにサイズ決めおよび成形され得るような、遠位部分102を含むことができる。近位部分104は、遠位部分102に接続することができる。近位部分104は、外部ハンドル106を含むことができる。ハンドル106は、患者への遠位部分102の挿入中に近位部分104を支持する、配向する、または方向付けることのうちの少なくとも1つなどのために、医師または他のユーザが把持または保持するようにサイズ決めおよび成形されることができる。デバイス100の遠位部分102は、機械的または電気機械的操作インターフェースまたはリスト機構108を含むことができる。リスト108は、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸などを中心に、エンドエフェクタ110などのヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するように構成することができ、ヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸の各々は、本明細書で説明するような、互いに交差するように配置される。アクチュエータまたは作動インターフェース112は、ハンドル106に、またはその中に位置することができ、またはそれに結合されることができる。アクチュエータ112は、リスト108、ひいてはエンドエフェクタ110のヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するなどのための、リスト108を操作するなどのために、(例えば1つまたは複数のケーブルまたはプーリを介して)リスト108に結合することができる。エンドエフェクタ110は、リスト108の遠位など、デバイス100の遠位部分102に位置することができる。エンドエフェクタ110は、ハンドル106を把持して移動させ、または配向することなどを介して、ユーザによるアクチュエータ112の操作に応答するなど、リスト108を介して少なくともヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供することが可能であるように構成されることができる。
【0051】
図1は、鉗子または1つもしくは複数の電気外科用電極のうちの少なくとも1つまたは両方を含み得るようなエンドエフェクタ110を含むことができるような、3次元(3D)リヨンズ切開器として構成され得るような、デバイス100の機械的バージョンの一例を示す。リスト108機構は、ハンドル106内のボールアンドソケット継手、またはハンドル106における、もしくはその近くの作動インターフェースもしくはアクチュエータ112などを介して、1つまたは複数のプーリによって駆動されることができる。
図1の例では、ハンドル106の本体は、静止したままであってもよく、または医師もしくは他のユーザによって把持もしくは保持され、腹腔鏡器具で使用されるものと同様に3次元空間内で操作されてもよい。ハンドル106は、外科医または他のユーザの運動(ハンドル106を介してアクチュエータ112に適用され得る)をテレマニピュレータデバイス100の遠位部分102における小さなリスト108に変換することなどによって、エンドエフェクタ110の運動の3つの自由度を追加するように構成することができる。
【0052】
図1では、近位部分106は、接地要素または前部ハウジング14を含むことができ、そこから、延長要素もしくはチューブ16または他の細長い長手方向部材が、テレマニピュレータデバイス100の遠位部分102に向かって、またはそれを形成するように延在することができる。遠位部分102は、一例では、8ミリメートルの内径を有する長手方向ルーメンを提供する8ミリメートルのトロカールなどのトロカール内に挿入されることを可能にするようにサイズ決めされ、成形され、または他の方法で構成されることができる。近位部分104におけるハウジング14は、医師または他のユーザがエンドエフェクタ110を大まかに位置決めすることを可能にするのに役立ち得る(例えば、組織または別の標的の把持が所望される患者内の標的位置の近くに位置決められるか、または位置する鉗子または他の把持具19、21を含み得るなど)。近位部分104は、トロカールに向かって、およびそこから離れて移動することができるか、またはトロカールの内外に移動することができ、また、上下に揺れるか、かつ/またはトロカール内で枢動して左右に移動することもできる。近位部分104におけるハウジング14は、ソケット114を含むことができるようなアクチュエータ112を含むことができる。ソケット114は、ハウジング14およびアクチュエータ112の1つまたは複数の部分に対してハンドル106を操作することなどによって、追加の3つの自由度を提供するのに役立つように、ハンドル106に対して配置されるように成型されるか、または他の方法で形成もしくは構成されることができる。
【0053】
アクチュエータ112は、ハウジング14内のアクチュエータ112のソケット114と嵌合するようにサイズ決めされ、成形され、位置し得るようなボール2を含むことができる。このボール2とソケット114の継手は、追加の3つの自由度を提供するのに役立つことができる。外科医または他のユーザは、ハウジング14、ハンドル106、またはその両方を把持し、手を上下に動かすことができる。これにより、エンドエフェクタ110または遠位部分102の他の遠位端は、外科医または他のユーザの手の運動に追従するなどして、枢動可能に上下に揺れる。ハンドル106を回転させて左右に移動させることにより、外科医は遠位のエンドエフェクタ110をヨー方向に枢動可能に追従させることができる。さらに、外科医または他のユーザは、細長い長手方向チューブまたは部材106によって画定された長手方向軸を中心に(人間のユーザの)手首を回転させることができる。これは、長手方向軸を中心としたロール運動を誘発し、ロール運動は、ボール2およびソケット114を介して、かつ機械的または電気機械的リスト108機構を介して、テレマニピュレータデバイス100の遠位部分20の遠位端におけるエンドエフェクタ110のロール運動に変換される。
【0054】
図2は、機械的リスト機構または操作インターフェース108の部分の拡大図を示しており、細長い部材116と同軸であるように画定される中央の長手方向ロール軸とも交差する共通交点4においてヨー軸と交差するピッチ軸を示す。
図2の例では、リスト108は、それぞれのケーブルを介してアクチュエータ112のボール2に接続することができる対応するそれぞれのプーリなどを介して、ピッチ軸を中心に枢動可能なピッチジンバル202と、ヨー軸を中心に枢動可能なヨージンバル204とを含むことができる。ピッチジンバル202およびヨージンバル204は、ピッチ軸、ヨー軸、およびロール軸の共通交点4を中心にするコア要素またはボール208から延在し、それに取り付けられたチューブ、ロッド、または他の細長いヒッチもしくはステム206の相互に拘束された移動を可能にするなど、互いに枢動可能に協働することができる。エンドエフェクタ110は、ヒッチ206から延在し、それに取り付けることができる。
図2に示すように、ピッチジンバル202およびヨージンバル204は、弾性ワイヤまたはより剛性のワイヤであり得る2つのワイヤケーブルによって駆動されることができる。これらのジンバル202、204の運動は、これらのジンバル202、204とともに移動し、また、近位部分104およびアクチュエータ112に向かって戻るデバイス100を通って長手方向に延在するロール軸を中心に転動することも可能である、相互に拘束された円筒形管状または他のヒッチ206を介して、ボール208を移動させることができる。
【0055】
したがって、
図2では、リスト108は、すべて点4で交差し一致する3つの交差軸、ピッチ、ロール、およびヨーによって支配される。テレマニピュレータデバイス100の遠位部分102における、またはそこから延在する、これらの機構のすべては、トロカールの中への挿入およびそれに沿った挿入を可能にする、8mm~8.5mm(またはさらに小さく、例えば、5ミリメートル)の内径を有するシリンダまたは同様のルーメン内に嵌合するようにサイズ決めされ、成形され、および他の方法で構成されることができる。
図2では、デバイス100の遠位部分102におけるリスト108は、ジンバル202、208によって部分的に提供され得るソケットによって拘束されるボール208などを有する、ボールアンドソケット継手を含むことができる。ボール208は、管状ヒッチ206に堅固に取り付けることができ、これは次に、エンドエフェクタ110の把持具下部ジョー19部分に取り付けられることなどによって、エンドエフェクタ110の基部に取り付けることができる。管状ヒッチ206を有するボール208は、2つのジンバル202、204を使用して任意の配向に位置決めすることができる。ヨージンバル204は、ヨー軸を中心に枢動可能に回転する。ピッチジンバル202は、ピッチ軸を中心に枢動可能に回転する。ヨージンバル204およびピッチジンバル202は、それぞれのジンバル202、204上のプーリと係合され得るような、対応するそれぞれのタイまたはケーブル22によって駆動することができる。両方のジンバル202、204は、それぞれのスロットを画定することができるようなベイルを含むことができ、それを通って管状ヒッチ206が延在することができ、その中で管状ヒッチ206が摺動することができる。例えば、ピッチジンバル202がピッチ軸を中心に回転すると、ピッチジンバル202のスロットがヒッチ206を駆動し、これは次に、遠位部分102およびエンドエフェクタ110の下部ジョー19を移動させる。ボール208は、その近位部分104とその遠位部分102との間に延在するなど、デバイス100の主要な長手方向シャフトと一致する中央長手方向軸を中心に回転されることができる。この中央長手方向軸はロール軸であり、点4とも交差する。ロールは、
図8のトルク部材804としてより明白に示されるような、ボール208から近位に延在する可撓性トルクチューブまたは部材を取り付けることなどによって、エンドエフェクタ110の把持ジョーに誘発されてもよい。可撓性トルクチューブまたは部材を回転させると、ボール208が転動し、これは次に、遠位部分およびエンドエフェクタ110の下部把持具19が転動する。
【0056】
図3は、部分的な切り取られたデバイス100の部分の側面図を示す。
図3では、遠位ピッチジンバル202および遠位ヨージンバル204はそれぞれ、それぞれのピッチ軸およびヨー軸と同軸に一致し得るようなプーリを含むことができる。これらのプーリは、ケーブル22と係合することができ、このケーブルは、デバイスの遠位部分102およびデバイス100の近位部分104から、デバイス100の近位部分104においてハンドル106とハウジング14との間に位置して結合する、アクチュエータ112と関連付けられたボール2まで長手方向に延在することができる。
図3は、2つの断面
図C(
図4でより詳細に示す)および断面
図E(
図5でより詳細に示す)を示す。
【0057】
図4は、
図3の断面C-Cに沿って取られた図を示す。
図4は、ソケット114およびボール2を含むアクチュエータ112を示す。プーリ30、31は、ボール2に成型することができ、このボールは接続部材402などを介してハンドル106に接続することができる。それぞれのケーブル22は、プーリ30、31のそれぞれの1つの周りにぴったりと巻き付けることができ、このプーリはハンドル106またはハウジング14においてアクチュエータ112のソケット114と嵌合するボール2のボール特徴に成型することができる。
【0058】
図5は、デバイス100の近位部分104および遠位部分102の両方を図示するために、
図3の断面E-Eに沿って取られた図を分割して示す。
図5は、ケーブル22を介してヨージンバル204のヨージンバルプーリ502を、ハンドル106およびハウジング14に関連付けられたアクチュエータ112に位置するボール2内の対応するプーリ504に接続するプーリ系の一例を示す。ボールおよびソケット面は、
図5において32および33として示される。
【0059】
図6は、遠位リスト108機構の一例の分解図を示す。ボール208は、長手方向部材コネクタ18内のソケット要素36内に捕捉されることができる。コネクタ18は、球状ソケット36をデバイス100の長手方向の主要なシャフトに接続することができる。2つのジンバル202、204はそれぞれ、ジンバル202、204の少なくとも一方の端部にプーリを含むことができる。対応するそれぞれの駆動ケーブル22との牽引力を改善するのに役立つように、ジンバル202、204の一方または両方の両端にプーリを有することが望ましい場合がある。
【0060】
図7は、ピッチジンバル202およびヨージンバル204を移動させるために1つもしくは複数のセンサまたはモータを含むか、または使用することができるような別の例を示す。ジャイロセンサおよび電子コントローラ回路を含むジャイロPCボード708をハンドル106に含めることができる。例えば、Adafruit BNO055などのジャイロセンサを使用することができる。これらのセンサは比較的安価である。センサは、ジャイロセンサのピッチ、ヨー、およびロールを感知することができるような、安価なArduinoマイクロコントローラによって監視することができる。センサボード708をハンドル106内に装着することによって、外科医は、ハンドル106を把持することができ、Arduinoマイクロコントローラは、外科医の手首の配向を感知することができる。Arduinoマイクロコントローラは、ピッチジンバル202およびヨージンバル204をそれぞれ駆動することができるような、それぞれのサーボモータ709および710などに、1つまたは複数のパルス幅変調(PWM)信号を発行するように構成することができる。
【0061】
図7では、サーボモータ709、710はそれぞれ、安価なDS3218 20Kgサーボモータを含むことができる。サーボモータ709、710はそれぞれ、ヨージンバル204およびピッチジンバル202のためのプーリ704および705をそれぞれ駆動する。細いケーブル706は、それぞれのサーボプーリを、それぞれのヨー軸700およびピッチ軸701と同心のヨージンバルおよびピッチジンバル上のプーリに接続することができる。これらのプーリは、ボール208およびチューブヒッチ206を駆動する、それぞれのジンバルに含まれる。
図7の電気機械的リスト機構は、5倍のスケールで作製された。1倍のスケールの構成要素は、8mmのトロカール内に適合する。
図7に示すプロトタイプは、一致したヨー軸、ピッチ軸、およびロール軸のリスト機構108の概念の証拠を提供する。
【0062】
図8は、デバイス100の代表的な機械的実施形態の部分の一例を示す。この例では、主要な長手方向シャフトチューブならびにピッチジンバルおよびヨージンバルは、2倍のサイズ(16mmのチューブ直径に対して8mmの計画サイズ)である。
図8は、遠位端に2倍スケールの特徴を有する双極電気外科用鉗子切開器を含むことができる一例を示す(鉗子ジョー自体は1倍で示されていることを除く)。ボール2は、それぞれのケーブルを介して、デバイス100のより遠位部分においてピッチジンバルおよびヨージンバル上にそれぞれ位置することができるそれぞれのピッチプーリおよびヨープーリを駆動することができるような、2つの内部の成型プーリ(この図では見えない)を含むことができる。プーリを接続するケーブルは、見やすくするために
図8の図から省略されているが、他の図から含まれていることが理解される。ボール2を通って延在することができるような黒色ハイポチューブ802は、ハンドル806がボール2を上下(ピッチ)または左右(ヨー)に駆動することを可能にするように自由に回転する。可撓性トルクチューブ804は、ハンドル106に取り付けることができ、したがって、外科医が手首を回すと、エンドエフェクタ110のジョーが回る(転動する)。また、第4のケーブルは、ハンドル806の「はさみハンドル」部分をともに圧迫することによって引き起こされるジョープーリとレバープーリとの間に延在することができる。この第4のケーブルは、ロールを駆動する可撓性トルクチューブ804を通って延びることができる。エンドエフェクタ鉗子ジョーは、凝固作動ボタンによって作動させることができるような、能動双極凝固ジョーを含むことができる。電気外科用電極に電力を供給するために、電源コードがハンドルの底部から延在することができる。
図8に示す例は、完全に使い捨てのバージョンであってもよい。別の例は、使い捨てのジョーおよび主要なシャフト構成要素を有する部分的に再使用可能なハンドルを含むことができる。
【0063】
付記
以下の非限定的な例は、とりわけ、課題を解決し、本明細書で説明した利益を提供するために、本主題の特定の態様を詳述する。
【0064】
実施例1は、ハンドヘルド医療介入デバイスであって、ハンドヘルド医療介入デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、中央部分の近位に配置され、中央部分に対して少なくとも2つの回転自由度を有するハンドルと、中央部分の遠位に配置され、中央部分から延在する遠位部分と、遠位部分を中央部分に動作可能に結合する操作インターフェースであって、遠位部分が、中央部分に対する遠位部分の少なくとも2つの回転自由度を提供するように、操作インターフェースを介してハンドルによって動作可能であり、遠位部分の少なくとも2つの回転自由度が、ハンドルの少なくとも2つの回転自由度のうちの2つに対応し、第1の点で交差する少なくとも2つの直交軸の第1のセットを中心とする、2つの回転自由度を含む、操作インターフェースと、を含む、ハンドヘルド医療介入デバイスである。
【0065】
実施例2では、実施例1の主題は、ハンドルが、中央部分に対して3つの回転自由度を含むことを任意に含む。
【0066】
実施例3では、実施例2の主題は、ハンドルの3つの回転自由度が、第2の点で交差する少なくとも3つの直交軸の第2のセットを中心とすることを任意に含む。
【0067】
実施例4では、実施例2の主題は、少なくとも2つの直交軸の第1のセットが、第1の点で交差する3つの直交軸を含み、遠位部分が、3つの直交軸の第1のセットを中心とした3つの回転自由度を含むことを任意に含む。
【0068】
実施例5では、実施例1~4のいずれか1つまたは複数の主題は、少なくとも2つの直交軸の第1のセットの2つの軸のうちの一方を中心とした遠位部分の運動が、2つの軸のうちの他方を中心とした運動から独立していることを任意に含む。
【0069】
実施例6では、実施例1~5のいずれか1つまたは複数の主題は、操作インターフェースが、一対のジンバルの間に配置されたコア要素を含むことを任意に含む。
【0070】
実施例7では、実施例6の主題は、コア要素が第1の点を中心にすることを任意に含む。
【0071】
実施例8では、実施例7の主題は、コア要素が球状ブッシングを含むことを任意に含む。
【0072】
実施例9では、実施例7の主題は、コア要素がフープを含むことを任意に含む。
【0073】
実施例10では、実施例1~9のいずれか1つまたは複数の主題は、ハンドルから操作インターフェースまで延在し、長手方向軸を有するトルク要素を任意に含み、長手方向軸を中心としたトルク要素の第1の角変位は、トルク要素のそれぞれの長手方向軸を中心とした遠位部分の第2の角変位と同じであり、他の軸を中心とした遠位部分の配向にかかわらない。
【0074】
実施例11は、ハンドヘルド医療介入デバイスであって、ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、中央部分の近位に配置されたハンドルと、中央部分の遠位に配置され、中央部分から延在する遠位部分と、遠位部分を中央部分に結合し、遠位部分の配向を制御するようにハンドルによって動作可能な操作インターフェースであって、第1の軸を中心とした遠位部分の第1の可動域と、第1の軸に対応する第2の軸を中心としたハンドルの第2の可動域との比が、1未満である、操作インターフェースと、を含む、ハンドヘルド医療介入デバイスである。
【0075】
実施例12では、実施例11の主題は、ハンドルが、長手方向軸の両側で中央部分に沿って延在する一対の離間した引張要素を用いて操作インターフェースに動作可能に結合され、離間した引張要素間の距離が、操作インターフェースにおけるよりもハンドルにおいて小さいことを任意に含む。
【0076】
実施例13では、実施例12の主題は、一対の離間した引張要素が、第1の端部および第2の端部を有する同じコードの隣接するセグメントを含み、第1の端部および第2の端部が、作動インターフェースに固定され、コードが、操作インターフェース上のプーリの周りに巻き付くことを任意に含む。
【0077】
実施例14では、実施例12の主題は、各引張要素の第1の端部が、作動インターフェースに固定され、第2の反対側の端部が、操作インターフェースに固定されることを任意に含む。
【0078】
実施例15では、実施例14の主題は、作動インターフェースおよび操作インターフェースの各々にカム面を任意に含み、カム面は、それぞれの作動インターフェースおよび操作インターフェースにおける一対の引張要素の間の距離の半分に等しい半径によって画定される。
【0079】
実施例16では、実施例11~15のいずれか1つまたは複数の主題は、ハンドルには、第2の軸を中心とした回転度を測定するように構成された位置センサが装備されることを任意に含む。
【0080】
実施例17では、実施例16の主題は、操作インターフェースが、サーボを介してハンドルによって動作可能であり、サーボが、第2の軸を中心としたハンドルの回転度の割合に基づいて、第1の軸を中心とした遠位部分の回転を制御するように適合されることを任意に含む。
【0081】
実施例18は、ハンドヘルド医療介入デバイスであって、ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、中央部分の近位に配置されたハンドルと、中央部分の遠位に配置され、中央部分から延在する遠位部分と、中央部分の遠位端に配置され、遠位部分を中央部分に結合し、遠位部分の配向を制御するようにハンドルによって動作可能な操作インターフェースとであって、ハンドルが、機械的結合によって操作インターフェースに動作可能に結合され、機械的結合が、ハンドルの手の震えの運動を吸収するように構成される、操作インターフェースと、を含む、ハンドヘルド医療介入デバイスである。
【0082】
実施例19では、実施例18の主題は、機械的結合が、ハンドルの手の震えの運動を吸収するための弾性材料を含むことを任意に含む。
【0083】
実施例20では、実施例18~19のいずれか1つまたは複数の主題は、機械的結合が、ハンドルの手の震えの運動を減衰させるよう適合されたモータによって制御されることを任意に含む。
【0084】
実施例21は、ハンドヘルド医療介入デバイスであって、ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、中央部分の近位に配置され、中央部分に対して、第1の点で交差する直交軸の第1のセットのそれぞれの軸を中心とした少なくとも2つの回転自由度を有するハンドルと、中央部分の遠位に配置され、中央部分から延在する遠位部分と、遠位部分を中央部分に結合し、第2の点で交差する直交軸の第2のセットのそれぞれの軸を中心とした中央部分に対する遠位部分の少なくとも2つの回転自由度を提供するようにハンドルによって動作可能な操作インターフェースと、を含む、ハンドヘルド医療介入デバイスである。
【0085】
実施例22では、実施例21の主題は、直交軸の第2のセットが直交軸の第1のセットに対応することを任意に含む。
【0086】
実施例23では、実施例21および22のいずれか1つまたは複数の主題は、直交軸の第1のセットおよび直交軸の第2のセットが各々、それぞれの第1の点および第2の点で交差する3つの直交軸を含むことを任意に含む。
【0087】
実施例24では、実施例21~23のいずれか1つまたは複数の主題は、遠位部分の運動がハンドルの運動に対応することを任意に含む。
【0088】
実施例25では、実施例24の主題は、遠位部分の運動が、1未満の係数によるハンドルの運動に対応することを任意に含む。
【0089】
実施例26では、実施例1~25のいずれか1つまたは複数の主題は、電極に電力を供給するための電源を任意に含む。
【0090】
実施例27では、実施例26の主題は、電源がバッテリであることを任意に含む。
【0091】
実施例28では、実施例27の主題は、バッテリがハンドル上またはハンドル内に配置されることを任意に含む。
【0092】
実施例29では、実施例27の主題は、電極が、遠位部分に配置され、バッテリと選択的に電気的に連通していることを任意に含む。
【0093】
実施例30では、実施例17に関する実施例26の主題は、サーボまたはモータがバッテリと電気的に連通していることを任意に含む。
【0094】
実施例31では、実施例1~30のいずれか1つまたは複数の主題は、デバイスが非利き手器具であることを任意に含む。
【0095】
実施例32では、実施例1~31のいずれか1つまたは複数の主題は、遠位部分が一対のジョーを含むことを任意に含む。
【0096】
実施例33では、実施例32の主題は、一対のジョーのうちの少なくとも1つのジョーが、遠位部分に対して少なくとも1つの回転自由度を含むことを任意に含む。
【0097】
実施例34では、実施例33の主題は、一対のジョーの各ジョーが遠位部分に対して回転自由度を有することを任意に含む。
【0098】
実施例35は、患者内の標的を治療するために患者の開口部または切開部に部分的に挿入するためのハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスであって、本デバイスは、患者への挿入のためにサイズ決めおよび成形された遠位部分と、遠位部分に接続された近位部分であって、遠位部分の患者への挿入中に医師または他のユーザが近位部分を保持および支持するための外部ハンドルを含む、近位部分と、遠位部分に位置する機械的または電気機械的リストであって、該リストが、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸を中心としたヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供し、ヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸の各々が、互いに交差するように配置される、機械的または電気機械的リストと、ハンドルに位置するアクチュエータであって、該アクチュエータが、ヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するためにリストを操作するためにリストに結合される、アクチュエータと、デバイスの遠位部分にあり、リストの遠位にあるエンドエフェクタであって、該エンドエフェクタが、ユーザによるアクチュエータの操作に応答して、リストを介して少なくともヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供する、エンドエフェクタとを含む。
【0099】
実施例36では、実施例35の主題は、リストが、デバイスの遠位部分において、アクチュエータをエンドエフェクタに結合する第1のボールを含むことを任意に含む。
【0100】
実施例37では、実施例35~36のいずれか1つまたは複数の主題は、デバイスの近位部分において、ハンドルをリストに結合する第2のボールを任意に含む。
【0101】
実施例38では、実施例37の主題は、第2のボールが、デバイスの近位部分におけるボールアンドソケット内に含まれ、第2のボールが、第2のボールの移動に応答して第1のボールの移動を提供するように第1のボールに結合されることを任意に含む。
【0102】
実施例39では、実施例38の主題は、第2のボールが、第2のボールの移動に応答して、かつ第2のボールの移動に対して、第1のボールの低減された移動を提供するように第1のボールに結合されることを任意に含む。
【0103】
実施例40では、実施例37~39のいずれか1つまたは複数の主題は、第2のボールが第1のボールよりも大きいことを任意に含む。
【0104】
実施例41では、実施例35~40のいずれか1つまたは複数の主題は、ユーザによるアクチュエータへの力の印加における震えまたはノイズを平滑化または減衰させることのうちの少なくとも1つを補助するための、アクチュエータとリストまたはエンドエフェクタのうちの少なくとも1つとの間にフィルタまたは減衰機構のうちの少なくとも1つを任意に含む。
【0105】
実施例42では、実施例35~41のいずれか1つまたは複数の主題は、リストが、アクチュエータに結合された第1のジンバルであって、ヨー軸を中心に枢動するように配置された第1のジンバルと、アクチュエータに結合された第2のジンバルであって、ピッチ軸を中心に枢動するよう配置された第2のジンバルと、を含み、ピッチ軸が、ヨー軸と交差する、ことを任意に含む。
【0106】
実施例43では、実施例42の主題は、第1のジンバルおよび第2のジンバルの各々の枢動によって拘束され、この枢動とともに移動可能なロッド部材を任意に含み、ロッド部材は、エンドエフェクタの少なくとも一部分をリストに結合する。
【0107】
実施例44では、実施例43の主題は、ロッド部材が、エンドエフェクタの少なくとも一部分を、リストに含まれる第1のボールに結合することを任意に含む。
【0108】
実施例45では、実施例43の主題は、ロッド部材が、エンドエフェクタの把持具下部ジョーをリストに結合することを任意に含む。
【0109】
実施例46では、実施例35~44のいずれか1つまたは複数の主題は、エンドエフェクタが鉗子を含むことを任意に含む。
【0110】
実施例47では、実施例35~46のいずれか1つまたは複数の主題は、エンドエフェクタが双極電気外科用電極を含むことを任意に含む。
【0111】
実施例48では、実施例42~47のいずれか1つまたは複数の主題は、第1のジンバルの第1のプーリを、アクチュエータに含まれる第2のボールに結合する第1のケーブルと、第2のジンバルの第2のプーリを、アクチュエータに含まれる第2のボールに結合する第2のケーブルとを任意に含む。
【0112】
実施例49では、実施例35~48のいずれか1つまたは複数の主題は、ロール運動を提供するためのリストを操作するためにアクチュエータをリストに結合するトルク伝達部材を任意に含む。
【0113】
実施例50では、実施例49の主題は、トルク伝達部材が、リストの第1のボール部分に結合され、ピッチ軸およびヨー軸と交差する同軸ロール軸を画定することを任意に含む。
【0114】
実施例51では、実施例35~50のいずれか1つまたは複数の主題は、アクチュエータが、リストに結合されたサーボモータと、ユーザ入力を受信し、センサ出力を提供するための他のセンサのジャイロスコープと、センサおよびサーボモータに結合されたコントローラであって、リストの少なくとも1つの移動を制御するようにサーボモータを動作させるように構成されたコントローラとを含むことを任意に含む。
【0115】
実施例52では、実施例51の主題は、少なくともハンドルおよびアクチュエータが、リストおよびエンドエフェクタを含むデバイスの少なくとも遠位部分からユーザ取り付け可能およびユーザ取り外し可能であることを任意に含む。
【0116】
実施例53では、実施例51~52のいずれか1つまたは複数の主題は、ユーザによるアクチュエータへの力の印加における震えまたはノイズを平滑化または減衰させることのうちの少なくとも1つに補助するための、アクチュエータとリストまたはエンドエフェクタのうちの少なくとも1つとの間に電子フィルタまたは減衰機構のうちの少なくとも1つを任意に含む。
【0117】
実施例54は、患者内の標的を治療するために患者の開口部または切開部に部分的に挿入するためのハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスであって、本デバイスは、患者への挿入のためにサイズ決めおよび成形された遠位部分と、遠位部分に接続された近位部分であって、遠位部分の患者への挿入中に医師または他のユーザが近位部分を保持および支持するための外部ハンドルを含む近位部分と、遠位部分に位置するボールであって、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸を中心としたヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するように回転可能なボールと、ハンドルに位置するアクチュエータであって、ヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するためのボールを操作するためにボールに結合されたアクチュエータと、デバイスの遠位部分にあり、ボールの遠位にあるエンドエフェクタであって、ユーザによるアクチュエータの操作に応答して、リストを介して少なくともヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供するエンドエフェクタとを含む。
【0118】
実施例55は、患者内の標的を治療するために患者の開口部または切開部に部分的に挿入するためのハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスであって、本デバイスは、患者への挿入のためにサイズ決めおよび成形された遠位部分と、遠位部分に接続された近位部分であって、遠位部分の患者への挿入中に医師または他のユーザが近位部分を保持および支持するための外部ハンドルを含む近位部分と、遠位部分に位置する第1のボールであって、より遠位のエンドエフェクタに運動を提供するように回転可能な第1のボールと、第1のボールよりも近位に位置する第2のボールであって、第2のボールのより大きい回転運動に対して第1のボールの低減された回転運動を提供するように第1のボールに結合された第2のボールと、第2のボールのより大きい回転運動に応答して第1のボールの低減された回転運動に応答して移動可能なエンドエフェクタとを含む。
【0119】
実施例56は、患者内の標的を治療するために患者の開口部または切開部に部分的に挿入するためのハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスを使用する方法であって、該方法は、デバイスの遠位部分を患者に挿入することと、遠位部分の患者への挿入中にデバイスの近位部分を支持するためにハンドルを把持することと、ハンドルにおいて、遠位部分に位置する機械的または電気機械的リストを介して、デバイスの遠位部分におけるエンドエフェクタを作動させることであって、リストが、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸を中心としたヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供し、ヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸の各々が、互いに交差するように配置される、作動させることとを含む。
【0120】
実施例57は、患者内の標的を治療するために患者の開口部または切開部に部分的に挿入するためのハンドヘルド内視鏡または腹腔鏡デバイスを使用する方法であって、該方法は、デバイスの遠位部分を患者に挿入することと、遠位部分の患者への挿入中にデバイスの近位部分を支持するためにハンドルを把持することと、ハンドルにおいて、遠位部分に位置するボールを介して、デバイスの遠位部分におけるエンドエフェクタを作動させることであって、ボールが、対応するヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸を中心としたヨー運動、ロール運動、およびピッチ運動を提供し、ヨー軸、ロール軸、およびピッチ軸の各々が、互いに交差するように配置される、作動させることとを含む。
【0121】
実施例58では、実施例57の主題は、作動させることが、第1のボールよりも近位に位置する第2のボールを回転させることであって、第2のボールが、第2のボールのより大きい回転運動に対して第1のボールの低減された回転運動を提供するように第1のボールに結合される、回転させることを含むことを任意に含む。
【0122】
上記の説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面への言及を含む。図面は、例示として、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」とも呼ばれる。このような実施例は、図示または説明したものに加えて要素を含むことができる。しかし、本発明者らは、図示または説明した要素のみが提供される実施例も企図する。さらに、本発明者らは、特定の実施例(またはその1つもしくは複数の態様)、または本明細書で図示もしくは説明した他の実施例(またはその1つもしくは複数の態様)のいずれかに関して、図示もしくは説明した要素(またはその1つもしくは複数の態様)の任意の組み合わせまたは順列を使用する実施例も企図する。
【0123】
この文書と、そのように参照により組み込まれる任意の文書との間で用法が一致しない場合、この文書における用法が支配する。
【0124】
この文書では、「1つの(a)」または「1つの(an)」という用語は、特許文献において共通であるように、「少なくとも1つの(at least one)」または「1つまたは複数の(one or more)」の任意の他の事例または用法とは無関係に、1つまたは2つ以上を含むように使用される。この文書では、「または」という用語は、別段の指示がない限り、「AまたはB」が、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および「AおよびB」を含むように、非排他的であることを指すために使用される。この文書では、「含む(including)」および「その中で(in which)」という用語は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「ここで(wherein)」の平易な英語の等価物として使用される。また、以下の特許請求の範囲では、「含む(including)」および「備える(comprising)」という用語は、オープンエンドであり、すなわち、請求項においてこのような用語の後に列挙される要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、製剤、またはプロセスは、依然としてその特許請求の範囲の範囲内に入ると見なされる。さらに、以下の特許請求の範囲では、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象に数値的要件を課すことを意図するものではない。
【0125】
「平行」、「垂直」、「円形」、または「正方形」などの幾何学的用語は、文脈で別の指示がない限り、絶対的な数学的精度を必要とすることを意図していない。代わりに、このような幾何学的用語は、製造または同等の機能による変動を許容する。例えば、要素が「円形」または「略円形」と記載される場合、正確に円形ではない構成要素(例えば、わずかに楕円形であるか、または多辺多角形であるもの)が依然として、この記載によって包含される。
【0126】
本明細書で使用される場合、「実質的に」または「概して」という用語は、作用、特性、性質、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な範囲または程度を指す。例えば、「実質的に」または「概して」囲まれている物体は、その物体が完全に囲まれているか、またはほぼ完全に囲まれていることを意味する。絶対的な完全性からの正確な許容可能な逸脱の程度は、場合によっては、特定の状況に依存し得る。しかし、一般的に言えば、完全に近いということは、絶対的かつ全体的な完全が得られたかのように、全体的な結果が概して同じになるようなものである。「実質的に」または「概して」の使用は、作用、特性、性質、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで使用されるとき、等しく適用可能である。例えば、要素を「実質的に含まない」または「概して含まない」要素、組み合わせ、実施形態、または組成物は、概してその有意な効果がない限り、このような要素を依然として実際に含んでいてもよい。
【0127】
特許庁およびこの出願に関して発行されたいずれかの特許のいずれかの読者が、本明細書に添付された特許請求の範囲を解釈するのを助けるために、出願人は、特定の請求項において「ための手段(means for)」または「ためのステップ(step for)」という語句が明示的に使用されない限り、添付の特許請求の範囲または特許請求の範囲の要素のいずれも米国特許法第112条(f)を援用することを意図していないことに留意したい。
【0128】
加えて、本明細書で使用される場合、XおよびYが本開示の実施形態に含まれ得る種々の構成要素である、「[X]および[Y]のうちの少なくとも1つ」という語句は、実施形態が構成要素Yを伴わずに構成要素Xを含み得るか、実施形態が構成要素Xを伴わずに構成要素Yを含み得るか、または実施形態が構成要素XおよびYの両方を含み得ることを意味する。同様に、「[X]、[Y]、および[Z]のうちの少なくとも1つ」など、3つ以上の構成要素に関して使用されるとき、この語句は、実施形態が、3つ以上の構成要素のうちのいずれか1つ、構成要素のいずれかの任意の組み合わせもしくは部分的組み合わせ、または構成要素のすべてを含み得ることを意味する。
【0129】
前述の説明では、本開示の様々な実施形態が、例示および説明の目的で提示されている。これらは、網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。上記の教示に照らして、明らかな修正または変形が可能である。様々な実施形態は、本開示の原理およびそれらの実践的用途の最良の例示を提供し、当業者が、企図される特定の使用に好適であるように、様々な修正とともに様々な実施形態を利用することを可能にするように選定および記載された。すべてのこのような修正および変形は、それらが公正に、法的に、かつ公平に権利を与えられる範囲に従って解釈されるとき、添付の特許請求の範囲によって決定されるような本開示の範囲内である。
【0130】
本明細書に記載される方法の実施例は、少なくとも部分的に機械またはコンピュータ実装され得る。いくつかの実施例は、上記の実施例で記載した方法を実行するために電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。このような方法の実装は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コードなどのコードを含むことができる。このようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、電算プログラム製品の一部を形成することができる。さらに、一例では、コードは、実行中または他のときなどに、1つまたは複数の揮発性、非一時的、または不揮発性の有形コンピュータ可読媒体上に有形に記憶され得る。これらの有形コンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、取り外し可能磁気ディスク、取り外し可能光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0131】
上記の説明は、例示的であり、限定的ではないことが意図される。例えば、上述の実施例(またはその1つまたは複数の態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。上記の説明を検討した当業者などによって、他の実施形態を使用することができる。要約書は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認することを可能にするために提供される。要約書は、請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという理解の下で提出される。また、上記の発明を実施するための形態では、本開示を合理化するために、様々な特徴が一緒にグループ化され得る。これは、特許請求されていない開示された特徴が任意の請求項に必須であることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示された実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴に存在し得る。したがって、以下の請求項は、例または実施形態として発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として独立しており、このような実施形態は、様々な組み合わせまたは順列で互いに組み合わせることができることが企図される。本発明の範囲は、添付の請求項を参照して、このような請求項に権利が与えられる均等物の全範囲とともに決定されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療介入デバイスの基準位置を確立するための、第1の長手方向軸を有する中央部分と、
前記中央部分の近位に配置され、前記中央部分に対して3つの回転自由度を有するハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在し、第2の長手方向軸を有する遠位部分と、
前記遠位部分を前記中央部分に動作可能に結合する操作インターフェースであって、前記遠位部分が、前記第1および前記第2の長手方向軸上に配置された第1の点を中心に、かつ3つの直交軸の第1のセットを中心とした3つの回転自由度で枢動するように、前記操作インターフェースを介して前記ハンドルによって動作可能であり、前記第2の長手方向軸が、3つの直交軸の前記第1のセットの前記軸の各々およびこれらの軸のすべての組み合わせを中心に枢動する間に前記第1の点を通過する、操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
前記ハンドルの前記3つの回転自由度は、第2の点で交差する少なくとも3つの直交軸の第2のセットを中心とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
3つの直交軸の前記第1のセットの前記3つの軸のうちの1つを中心とした前記遠位部分の運動は、前記3つの軸のうちの他のものを中心とした運動から独立している、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記操作インターフェースは、一対のジンバルの間に配置されたコア要素を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記コア要素は、前記第2の点を中心にする、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記コア要素は、球状ブッシングを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記コア要素は、フープを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ハンドルから前記操作インターフェースまで延在し、長手方向軸を有するトルク要素をさらに備え、前記第1の長手方向軸を中心とした前記トルク要素の第1の角変位は、前記第2の長手方向軸を中心とした前記遠位部分の第2の角変位と同じであり、他の軸を中心とした前記遠位部分の配向にかかわらない、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
第1の軸を中心とした前記遠位部分の第1の可動域と、前記第1の軸に対応する第2の軸を中心とした前記ハンドルの第2の可動域との比は、1未満である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ハンドルは、長手方向軸の両側で前記中央部分に沿って延在する一対の離間した引張要素を用いて前記操作インターフェースに動作可能に結合され、前記離間した引張要素間の距離は、前記操作インターフェースにおけるよりも前記ハンドルにおいて小さい、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記一対の離間した引張要素は、第1の端部および第2の端部を有する同じコードの隣接するセグメントを備え、前記第1の端部および前記第2の端部は、作動インターフェースに固定され、前記コードは、前記操作インターフェース上のプーリの周りに巻き付く、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
各引張要素の第1の端部は、作動インターフェースに固定され、第2の反対側の端部は、前記操作インターフェースに固定される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項15】
前記作動インターフェースおよび前記操作インターフェースの各々にカム面をさらに備え、前記カム面は、前記それぞれの作動インターフェースおよび操作インターフェースにおける前記一対の引張要素間の距離の半分に等しい半径によって画定される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ハンドルには、前記第2の軸を中心とした回転度を測定するように構成された位置センサが装備される、請求項11に記載のデバイス。
【請求項17】
前記操作インターフェースは、サーボを介して前記ハンドルによって動作可能であり、前記サーボは、前記第2の軸を中心とした前記ハンドルの回転度の割合に基づいて、前記第1の軸を中心とした前記遠位部分の回転を制御するように適合される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための中央部分と、
前記中央部分の近位に配置されたハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在する遠位部分と、
前記中央部分の遠位端に配置され、前記遠位部分を前記中央部分に結合し、前記遠位部分の配向を制御するように前記ハンドルによって動作可能な操作インターフェースであって、前記ハンドルが、機械的結合によって前記操作インターフェースに動作可能に結合され、前記機械的結合が、前記ハンドルの手の震えの運動を吸収するように構成され、前記機械的結合が、
前記ハンドルの手の震えの運動を吸収するための弾性材料、または
前記ハンドルの手の震えの運動を減衰させるように適合されたモータ
のうちの少なくとも1つを含む、操作インターフェースと、
を備える、デバイス。
【請求項19】
(削除)
【請求項20】
(削除)
【請求項21】
ハンドヘルド医療介入デバイスであって、
前記ハンドヘルド医療デバイスの基準位置を確立するための、第1の長手方向軸を有する中央部分と、
前記中央部分の近位に配置され、前記中央部分に対して、第1の点で交差する3つの直交軸の第1のセットのそれぞれの軸を中心とした少なくとも2つの回転自由度を有するハンドルと、
前記中央部分の遠位に配置され、前記中央部分から延在し、第2の長手方向軸を有する遠位部分と、
前記遠位部分を前記中央部分に結合し、前記中央部分に対して3つの回転自由度によって、第2の点で交差する3つの直交軸の第2のセットのそれぞれの軸を中心に、前記遠位部分を枢動するように前記ハンドルによって動作可能である、操作インターフェースと、を備え、
前記第2の長手方向軸は、前記第2のセットの前記3つの直交軸の各々およびこれらの軸のすべての組み合わせを中心に枢動する間に前記第2の点を通過する、
デバイス。
【請求項22】
直交軸の前記第2のセットは、直交軸の前記第1のセットに対応する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
(削除)
【請求項24】
前記遠位部分の運動は、前記ハンドルの運動に対応する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項25】
前記遠位部分の運動は、1未満の係数による前記ハンドルの運動に対応する、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
電極に電力を供給するための電源をさらに備える、請求項1~25のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記電源はバッテリである、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記バッテリは、前記ハンドル上または前記ハンドル内に配置される、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記電極は、前記遠位部分に配置され、前記バッテリと選択的に電気的に連通している、請求項27に記載のデバイス。
【請求項30】
前記サーボまたはモータは、前記バッテリと電気的に連通している、請求項26に記載のデバイス。
【請求項31】
前記デバイスは、非利き手器具である、請求項1~30のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項32】
前記遠位部分は、一対のジョーを備える、請求項1~31のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記一対のジョーのうちの少なくとも1つのジョーは、前記遠位部分に対して少なくとも1つの回転自由度を含む、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記一対のジョーの各ジョーは、前記遠位部分に対して回転自由度を有する、請求項33に記載のデバイス。
【国際調査報告】