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特表2024-525532延長セットを有する非一体型カテーテルシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】延長セットを有する非一体型カテーテルシステム
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/02 20060101AFI20240705BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61M25/02 502
A61M39/10 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500064
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 US2022035452
(87)【国際公開番号】W WO2023278526
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/218,161
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン エフ.ハーディング
(72)【発明者】
【氏名】カーティス エイチ.ブランチャード
【テーマコード(参考)】
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066FF01
4C066FF04
4C066JJ03
4C066JJ05
4C066KK09
4C267AA02
4C267AA03
4C267AA21
4C267BB20
4C267BB24
4C267BB62
4C267CC08
(57)【要約】
カテーテルシステムは、遠位端と、遠位端と位置合わせされた近位端とを含み得るカテーテルアダプタを含んでいてもよい。カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの遠位端から延在するカテーテルを含み得る。カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの近位端に結合された第1のコネクタを含み得る、遠位端を含み得る、延長セットを含んでいてもよい。延長セットは、第2のコネクタと、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に配置された延長チューブとを含んでいてもよい。カテーテル、カテーテルアダプタ、第1のコネクタ、延長チューブ、および第2のコネクタは、流体連通していてもよい。カテーテルシステムは、第1のコネクタの下に配置された安定化プラットフォームを含んでいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルシステムであって、
遠位端と、前記遠位端と位置合わせされた近位端とを備えるカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から延在するカテーテルと、
延長セットと、
を備え、前記延長セットは、
前記カテーテルアダプタの前記近位端に結合された第1のコネクタを備える遠位端と、
第2のコネクタと、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に配置された延長チューブであって、前記カテーテル、前記カテーテルアダプタ、前記第1のコネクタ、前記延長チューブ、および前記第2のコネクタが流体連通している延長チューブと、
前記第1のコネクタの下に配置される安定化プラットフォームと、
を備える、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記第1のコネクタが、ルアーロックコネクタを備える、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記安定化プラットフォームが、第1の翼部と、前記第1の翼部に対向する第2の翼部とを備える、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記安定化プラットフォームの上面は、前記ルアーロックコネクタに結合される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記安定化プラットフォームの底面が、円弧形状である、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記カテーテル、前記カテーテルアダプタ、前記ルアーロックコネクタ、前記第2のコネクタ、および前記延長チューブは、直線状に配置されるように構成される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記延長セットは、前記延長チューブよりも長い他の延長チューブをさらに備え、前記他の延長チューブは、前記カテーテル、前記カテーテルアダプタ、前記第1のコネクタ、前記延長チューブ、および前記第2の延長チューブと流体連通する請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記他の延長チューブの遠位端が、第3のコネクタに結合され、前記第3のコネクタが、前記第2のコネクタに結合される、請求項7に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記延長セットは、前記ルアーコネクタに近接した近位延長部をさらに備え、前記延長セットは、前記近位延長部の側面から延在するポートをさらに備え、前記他の延長チューブは、前記ポートから延在する、請求項7に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記他の延長チューブが、前記第2のコネクタから延在する、請求項7に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
前記延長チューブに対する前記他の延長チューブの角度が調整可能である、請求項10に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
前記角度が、15°から160°の間である、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記他の延長チューブが、前記延長チューブから延在する、請求項7に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記安定化プラットフォームは、前記延長チューブの上にオーバーモールドされる、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記延長チューブが、前記第1のコネクタの長手方向軸に対して下向きに傾斜している、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記第1のコネクタの前記長手方向軸と前記延長チューブの長手方向軸との間の角度が、135°から180°の間である、請求項15に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記延長セットが、前記第2のコネクタ内に配置された逆流防止弁をさらに備える、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記第2のコネクタは、器具前進装置に結合するように構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記第1のコネクタが、鈍いカニューレを含む、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
前記第1のコネクタが、複数のスナップ機構をさらに備える、請求項19に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、延長セットを有する非一体型カテーテルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2021年7月2日に出願された「延長セットを有する非一体型カテーテルシステム」と題する米国仮出願第63/218,161号に対する優先権を主張し、その開示全体は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
カテーテルは、様々な注入療法に一般的に使用される。例えば、カテーテルは、生理食塩水、様々な薬剤、および完全非経口栄養などの流体を患者に注入するために使用され得る。カテーテルは、患者から血液を採取するために使用されることもある。
【0004】
一般的なタイプのカテーテル装置は、オーバーザニードルのカテーテルが含まれる。その名前が示すように、針の上にあるカテーテルは、鋭い遠位先端を有する導入針の上に取り付けられ得る。カテーテルアセンブリは、カテーテルハブと、カテーテルハブから遠位方向に延在するカテーテルと、カテーテルを通って延在する導入針とを含み得る。カテーテルおよび導入針は、導入針の遠位先端がカテーテルの遠位先端を超えて延在し、針の斜面が患者の皮膚から離れる方向を上に向けるように組み立てられ得る。カテーテルと導入針は一般に、浅い角度で皮膚を通して患者の血管系に挿入される。
【0005】
導入針および/またはカテーテルが血管内に適切に配置されていることを確認するために、臨床医は、一般に、カテーテルアセンブリのフラッシュバックチャンバ内に血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が確認されると、臨床医は、血管系の流れを一時的に遮断して針を取り外し、将来の採血または輸液に備えてカテーテルを所定の位置に残しておく。
【0006】
カテーテルを使用した注入および血液の採取は、特に、カテーテルの留置時間が増加した場合、いくつかの理由により困難になり得る。フィブリン鞘または血栓は、カテーテルアセンブリの内面上、カテーテルアセンブリの外面上、またはカテーテルの遠位端近くの脈管構造内に形成され得る。フィブリン鞘または血栓は、カテーテルを通る流体経路を閉塞または狭くし得、高品質の血液サンプルの注入および/または収集が損なわれ得る。場合によっては、ガイドワイヤやチューブなどの器具が、フィブリン鞘や血栓などの閉塞を軽減または除去してカテーテルの寿命を延ばすために、カテーテルアセンブリを通して挿入され得る。
【0007】
本明細書で特許請求される主題は、あらゆる欠点を解決する実施形態、または上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されるいくつかの実装が実施され得る技術分野の一例を説明するためにのみ提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願第17/574,127号明細書
【特許文献2】米国特許出願第17/701,124号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、概して、血管アクセス装置および関連するシステムおよび方法に関する。より具体的には、いくつかの実施形態では、本開示は、非一体型であり、延長セットを含むカテーテルシステムに関する。いくつかの実施形態では、本開示は、延長セットおよび/または関連する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルおよびカテーテルアダプタを含むカテーテルアセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、遠位端と、遠位端と位置合わせされた近位端とを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、非一体型であってもよく、これは、カテーテルシステムのカテーテルアダプタが、サイドポートと一体化された延長チューブを備えたサイドポートを含まなくてもよいことを意味する。これらの実施形態では、カテーテルアダプタは、ストレートと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、カテーテルは、カテーテルアダプタの遠位端から延在している。いくつかの実施形態では、カテーテルは、末梢静脈内カテーテル、正中カテーテル、または末梢に挿入された中心カテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、導入針を介して患者の皮膚を通って患者の血管系の挿入部位に挿入され得、カテーテルが血管系内に配置された後に除去され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端を含む延長セットを含み得る。いくつかの実施形態では、延長セットの遠位端は、カテーテルアダプタの近位端に結合された第1のコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のコネクタは、カテーテルアダプタとの固定を容易にするためにねじ切りされ得る、ルアーロックコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のコネクタは、鈍いカニューレおよび/または1つ以上のスナップ機構を含んでもよく、これらも、カテーテルアダプタとの固定を容易にし得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、延長チューブは、第1のコネクタに近接する近位延長部から延在し得る。いくつかの実施形態では、近位延長部および第1のコネクタは、単一のユニットとしてモノリシックに形成され得る。いくつかの実施形態では、近位延長部は、ほぼ円筒形であってもよい。いくつかの実施形態では、ポートが近位延長部の側面から延在してもよく、延長チューブはポートと一体化されていてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、第2のコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に配置された延長チューブを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムの流体経路は、カテーテル、カテーテルアダプタ、第1のコネクタ、延長チューブ、および第2のコネクタのうちの1つ以上を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、第2のコネクタは、器具前進装置に結合するように構成され得、カテーテルへの器具のアクセスを容易にし得る。いくつかの実施形態では、延長チューブは、カテーテルを通って延在するのに必要な器具前進装置の器具の長さが減少し得、短くし得る。いくつかの実施形態では、延長チューブおよび第2のコネクタは、カテーテルの挿入部位を乱す危険性を低減し得、器具前進装置に遠隔接続を提供し得る。いくつかの実施形態では、器具前進装置は、延長チューブおよび第2のコネクタが遠隔位置での採血を容易にし得るように採血装置に結合し得る。いくつかの実施形態では、延長セットは、第2のコネクタ内に配置され得る逆流防止弁を含み得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、安定性を確保し、カテーテルの動きを低減するために、第1のコネクタの下に配置し得る、安定化プラットフォームを含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、患者の皮膚上でのカテーテルアセンブリの安定化が促進され得、カテーテルアセンブリの皮膚へのテーピングが促進され得る、第1の翼部と、第1の翼部に対向する第2の翼部とを含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームの上面はルアーロックコネクタに結合され得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、延長チューブ、ルアーロックコネクタ、および近位延長部のうちの1つ以上の上に重ねられ得る。これらおよび他の実施形態では、安定化プラットフォームはエラストマー材料を含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームは、別個に成形され、延長チューブ、ルアーロックコネクタ、および近位延長部のうちの1つ以上に取り付けられ得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォームの底面は、患者の湾曲した腕表面上での安定化プラットフォームの位置決めおよび固定が容易になり得る、円弧形状であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテル、カテーテルアダプタ、ルアーロックコネクタ、第2のコネクタ、および延長チューブは、器具前進デバイスの器具の挿入が容易になり得る、軸方向に整列し得る。いくつかの実施形態では、器具は、チューブ、ガイドワイヤ、プローブ、または別の適切な器具を含み得る。いくつかの実施形態では、器具は、1つ以上のセンサーを含み得る。いくつかの実施形態では、器具は、採血、液体投与、感知、光消毒、または別の目的のために構成され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、延長セットは、延長チューブよりも長い別の延長チューブを含み得、流体経路は、他の延長チューブを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、クランプが他の延長チューブの上に配置され得、他の延長チューブは、使用しないときは、クランプで外され得る。さらに、または代わりに、別のクランプを延長チューブの上に配置してもよく、使用しないときは延長チューブをクランプで外してもよい。いくつかの実施形態では、他の延長チューブは、注入装置または別の適切な装置との遠隔接続を容易にし、カテーテルの挿入部位を乱すリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブは、他の延長チューブからカテーテルアセンブリを通って遠位方向への流体の移動が容易になり得る、近位方向に延在し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、他の延長チューブの遠位端は、第3のコネクタに結合され得、第3のコネクタは、第2のコネクタに結合され得、器具の前進のためのほぼ直線の経路を提供し得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブは、安定化プラットフォームから延在し得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブは、第2のコネクタから延在し得る。いくつかの実施形態では、延長チューブに対する他の延長チューブの角度は、調整可能であり得る。いくつかの実施形態では、角度は、15°と160°の間で調整可能であり得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、延長チューブは、カテーテルの配置がより薄型になり、器具の供給および前進がスムーズになり得る、第1のコネクタの長手方向軸に対して下向きに角度を付けられ得る。いくつかの実施形態では、第1のコネクタの長手方向軸と延長チューブの長手方向軸との間の角度は、135°と180°との間であり得る。
【0019】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明は、両方とも例および説明であり、特許請求の範囲に記載された本発明を限定するものではないことを理解されたい。様々な実施形態は、図面に示された構成および手段に限定されないことを理解されたい。また、実施形態を組み合わせることができること、または他の実施形態を利用することができること、また、特許請求しない限り、本発明のさまざまな実施形態の範囲から逸脱することなく構造的な変更を行うことができることも理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0020】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用してさらに具体的かつ詳細に説明および説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A】いくつかの実施形態による例示的な延長セットの上面斜視図である。
図1B】いくつかの実施形態による、図1Aの延長セットの側面図である。
図2A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図2B】いくつかの実施形態による、図2Aの延長セットの側面図である。
図3A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図3B】いくつかの実施形態による、図3Aの延長セットの側面図である。
図4A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図4B】いくつかの実施形態による、図4Aの延長セットの側面図である。
図5A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図5B】いくつかの実施形態による、図5Aの延長セットの断面図である。
図5C】いくつかの実施形態による、例示的な第1のコネクタの長手方向軸に対して下向きに角度を付けられた例示的な延長チューブを示す、例示的な延長セットの側面図である。
図6A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図6B】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図6C】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図6D】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図7】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図8】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図9】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図10A】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルの遠位端と例示的な器具アクセスポイントとの間の長さを有する例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図10B】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルの遠位端と別の例示的な器具アクセスポイントとの間の長さを有する例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図11A】いくつかの実施形態による、例示的な延長セットの上面斜視図である。
図11B】いくつかの実施形態による、図11Aの延長セットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで、図1A~1Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルおよびカテーテルアダプタを含み得る、カテーテルアセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端12を含み得る、延長セット10を含み得る。いくつかの実施形態では、延長セット10の遠位端12は、カテーテルアダプタの近位端に結合され得る、第1のコネクタ14を含み得る。図1A~1Bに示すように、いくつかの実施形態では、第1のコネクタ14は、カテーテルアダプタとの固定を容易にするためにねじ切りされ得る、ルアーロックコネクタを含み得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、ルアーロックコネクタは、1つ以上のねじ部を有する内面を含み得る、カラーを含み得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、延長セット10は、雌ルアーコネクタまたは別の適切なコネクタを含み得る、第2のコネクタ16を含み得る。いくつかの実施形態では、第2のコネクタ16は、延長セット10の近位端に配置され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、第1のコネクタ14と第2のコネクタ16との間に配置された延長チューブ18を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル、カテーテルアダプタ、第1のコネクタ14、延長チューブ18、および第2のコネクタ16は、流体連通し得る。 いくつかの実施形態では、第2のコネクタ16は、器具前進装置に結合するように構成され得、カテーテルへの器具のアクセスを容易にし得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、延長チューブ18は、カテーテルを通って延在するのに必要な器具前進装置の器具の長さが減少し得るように、短くし得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ18および第2のコネクタ16は、カテーテルの挿入部位を乱す危険性を低減し得るように、器具前進装置に遠隔接続を提供し得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ18および第2のコネクタ16が遠隔位置での採血を容易にするように、器具前進装置を採血装置に結合し得る。いくつかの実施形態では、延長セット10は、第2のコネクタ16内に配置され得る、逆流防止弁20を含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、延長セット10は、安定性のために第1のコネクタ14の下に配置し得る、安定化プラットフォーム22を含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム22は、患者の皮膚上でのカテーテルアセンブリの安定化を促進し得、カテーテルアセンブリの皮膚へのテーピングを容易にし得る、第1の翼部24aおよび第1の翼部24aに対向する第2の翼部24bを含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム22の上面26は、ルアーロックコネクタに結合され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム22は、延長チューブ18、ルアーロックコネクタ、および近位延長部31のうちの1つ以上の上にオーバーモールドされ得る。これらおよび他の実施形態では、安定化プラットフォーム22は、エラストマー材料を含み得る。いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム22は、別個に成形され、延長チューブ18、ルアーロックコネクタ、および近位延長部31のうちの1つ以上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、近位延長部31と第2のコネクタ16との間の延長チューブ18の全長は、1インチ以下、2インチ以下、3インチ以下、4インチ以下、または別の適切な長さであり得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、安定化プラットフォーム22の底面28は、患者の湾曲した腕表面上での安定化プラットフォーム22の位置決めおよび固定が容易になり得る、円弧形状であり得る。いくつかの実施形態では、器具は、チューブ、ガイドワイヤ、プローブ、または別の適切な器具を含み得る。いくつかの実施形態では、器具は、1つ以上のセンサーを含み得る。いくつかの実施形態では、器具は、採血、液体投与、感知、光消毒、または別の目的のために構成され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、延長セット10は、延長チューブ18よりも長くし得る、別の延長チューブ30を含み得る。いくつかの実施形態では、流体経路は、他の延長チューブ30を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30は、注入装置または別の適切な装置との遠隔接続を容易にし、カテーテルの挿入部位を乱すリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30は、例えば、図1A~1Bに示すように、他の延長チューブ30からカテーテルアセンブリを通って遠位方向への流体の移動が容易になり得る、近位方向に延在し得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、延長チューブ18は、第1のコネクタ14に近接する近位延長部31から延在し得る。いくつかの実施形態では、近位延長部31は、略円筒形であり得る。いくつかの実施形態では、ポート32は、近位延長部31の側面から延在し得、延長チューブ18は、ポート32と一体化され得る。
【0030】
ここで、図2Aおよび図2Bを参照すると、いくつかの実施形態による延長セット10が示されている。いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30は、第2のコネクタ16から延在し得る。図2A~2Bは、いくつかの実施形態による、延長チューブ18を安定化し得る、延長チューブ18および近位延長部31の上にオーバーモールドされた安定化プラットフォーム22を示している。いくつかの実施形態では、第2のコネクタ16は、ポート36を含み得、他の延長チューブ30は、ポート36内に統合され得る。
【0031】
ここで、図3A~3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30の遠位端は、第3のコネクタ33に結合され得、第3のコネクタ33は、第2のコネクタ16に結合され得る。いくつかの実施形態では、この構成は、他の延長チューブ30および延長チューブ18を通って器具を前進させるための略直線の経路を提供し得る。いくつかの実施形態では、第4のコネクタ(例えば、図9を参照)は、他の延長チューブ30の近位端に配置され得る。図3A~3Bは、いくつかの実施形態による、延長チューブ18を安定させ得る、延長チューブ18および近位延長部31の上にオーバーモールドされた安定化プラットフォーム22を示している。
【0032】
ここで、図4A~4Bを参照すると、いくつかの実施形態では、延長チューブ18に対する他の延長チューブ30の角度θが、調整可能であってもよい。いくつかの実施形態では、これは、ボールバルブまたは別の適切な機構を含むポート34を通じて達成され得る。いくつかの実施形態では、角度θは、約15°と約160°との間で調整可能であり得る。いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30は、ポート34と一体化されていてもよい。
【0033】
ここで、図5A~5Bを参照すると、いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30は、第2のコネクタ16から延在し得る。いくつかの実施形態では、第2のコネクタ16は、他の延長チューブ30に固定および/または一体化され得るポート36を含み得る。いくつかの実施形態では、ポート36および/または他の延長チューブ30は、逆流防止弁20上の血液または体液の残留物のクリーニングを提供し得る、遠位方向に延在し得る。
【0034】
ここで、図5Cを参照すると、いくつかの実施形態では、延長チューブ18は、カテーテルの配置がより薄型になり、器具の供給および前進がスムーズになり得る、第1のコネクタ14の長手方向軸38に対して下向きに角度を付けられ得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、第1のコネクタ14の長手方向軸38と延長チューブ18の長手方向軸40との間の角度αは、135°~180°であってもよい。いくつかの実施形態では、角度αは、90°より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、長手方向軸38に対する延長チューブ18の下向きの角度は、第1のコネクタ14の長手方向軸38に対して角度αでも配置され得る、近位延長部31の下向きの角度から生じ得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ18は、近位延長部31に近い延長チューブ18の遠位端が、長手方向軸40を有し、角度αで配置されるが、延長チューブ18の近位端は、角度αで配置され得ない、または長手方向軸40と整列され得ないように、可撓性であり得る。
【0035】
ここで、図6A~6Bを参照すると、いくつかの実施形態による、延長チューブ18が第1のコネクタ14の長手方向軸38に対して下向きに傾斜しているいくつかの構成が示されている。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、第1のコネクタ14の長手方向軸38と延長チューブ18の長手方向軸40との間の角度α(例えば、図5Cを参照)は、図6A~6Dにおいて、135°と180°の間であり得る。いくつかの実施形態では、角度αは、90°より大きくてもよい。
【0036】
図6Aに示されるように、いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30が、延長チューブ18から延在してもよい。これらの実施形態では、他の延長チューブ30および延長チューブ18は、単一ユニットとしてモノリシックに形成されてもよい。図6Dに示されるように、いくつかの実施形態では、他の延長チューブ30が、ポート32から遠位方向に延在し得る。
【0037】
ここで、図7を参照すると、いくつかの実施形態によるカテーテルシステム41が示されている。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ42は、遠位端44と、遠位端44と位置合わせされた近位端46とを含み得る。くつかの実施形態では、カテーテルシステム41は、非一体型であり、真っ直ぐであり得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ42の遠位端44から延在するカテーテル48は、遠位端44内に固定され得る。いくつかの実施形態では、カテーテル48は、末梢静脈内カテーテル、正中カテーテル、または末梢に挿入された中心カテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル48は、血管系への潜在的な損傷を軽減するために、プラスチックまたは別の適切な材料で構築されてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテル48は、カテーテル48が血管系内に配置された後に除去され得る、導入針(図示せず)を介して、患者の皮膚を通って患者の血管系の挿入部位に挿入され得る。
【0038】
ここで、図8を参照すると、いくつかの実施形態によるカテーテルシステム49が示されている。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム49は、1つ以上の構成要素および/または動作の点でカテーテルシステム41と類似または同一であり得る。いくつかの実施形態では、第1の翼部24aおよび第2の翼部24bの近位端は、互いに整列していてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、図8に示すように、第1の翼部24aおよび第2の翼部24bの近位端は、第1のコネクタ14の遠位端と位置合わせされ得る。
【0039】
ここで、図9を参照すると、1つ以上の構成要素および/または動作の点で、カテーテルシステム41および/またはカテーテルシステム49と類似または同一であり得るカテーテルシステムが示されている。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、器具前進装置50を含んでもよく、器具前進装置50は、延長セット10に結合するように構成された遠位コネクタ52を含んでもよい。いくつかの実施形態では、器具前進装置50は、近位位置または後退位置と遠位位置または前進位置との間で器具前進装置50のハウジング内のスロットに沿って移動するように構成された前進タブ54を含んでもよい。いくつかの実施形態では、例えば、図9に示すように、前進タブ54が遠位位置にあることに応答して、器具56は、ハウジングの内部からカテーテルアセンブリを通って移動し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、器具56は、ハウジングを通って延在し、採血装置60に結合される延長チューブ58に結合され得るチューブを含み得る。いくつかの実施形態では、採血装置は、例えば、シリンジ、ニュージャージー州フランクリンレイクスのBecton Dickinson & Companyから入手可能なBD VACUTAINER(登録商標)採血管など、吸引を提供するように構成された任意の適切な採血装置を含み得る。これらおよび他の実施形態では、採血装置は、真空管レシーバおよび/または真空管を含んでもよい。
【0041】
器具前進装置50の種類は、様々であってよい。器具前進装置の事例は、2022年1月12日に出願された上記の特許文献1および2022年3月22日に出願された上記の特許文献2にさらに詳しく説明されており、これらは、両方とも参照により、その全体が、本明細書に組み込まれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、第4のコネクタ62は、他の延長チューブ30の近位端に配置され得る。いくつかの実施形態では、無針アクセスコネクタ64が、第4のコネクタに結合されてもよく、および/または無針コネクタが、カテーテルシステム内の1つ以上の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のコネクタ16は、無針コネクタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、無針アクセスコネクタ64は、第2のコネクタ16の近位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、無針アクセスコネクタ64が、第2のコネクタ16の近位端に結合されるとき、第2のコネクタ16は、逆流防止弁20を含まなくてもよい(例えば、図1Bおよび図5Bを参照)。これらの実施形態では、器具前進装置50は、無針アクセスコネクタ64に結合され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、クランプが他方の延長チューブ30上に配置されてもよく、他方の延長チューブ30は、使用しないときにクランプを外されてもよい。さらに、または代わりに、別のクランプが延長チューブ18上に配置されてもよく、延長チューブ18は、使用しないときにクランプを外してもよい。図9に示すように、いくつかの実施形態では、以下のうちの1つ以上は、直線または略直線に配置されるように、配置または構成されてもよい:それらを通して器具前進装置50の器具56の挿入を容易にし得る、カテーテル48、カテーテルアダプタ42、ルアーロックコネクタ、第2のコネクタ16、および延長チューブ18。いくつかの実施形態では、カテーテル48、カテーテルアダプタ42、第1のコネクタ14、延長チューブ18、および第2のコネクタ16のうちの1つ以上を通る経路は、器具が遠位方向に前進する際に、器具56が引っ掛かるのを防ぐための段差または隆起を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、経路の直径は、器具が遠位方向に前進する際に、器具56が引っ掛かる危険性も低減し得るように、遠位方向に各接続部において増加し得る。
【0044】
ここで、図10A~10Bを参照すると、特定のカテーテルアセンブリは、カテーテル48の遠位先端から第2のコネクタ16の近位端、または特定の器具前進装置が結合され得る位置まで延びる長さL1を含み得る。いくつかの実施形態では、長さL1は、例えば、図10Bに示される一体型カテーテルアセンブリの長さL2に等しくてもよい。したがって、長さL1は、特定の器具前進装置が、非一体型カテーテルアセンブリと一体型カテーテルアセンブリの両方において、カテーテル48の遠位先端を越えてなど、同じ位置に器具を前進させるように構成され得るように標準化され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、一体型カテーテルアセンブリのカテーテルアダプタ42は、サイドポート66と、サイドポート66から延在する延長チューブ68とを含み得る。いくつかの実施形態では、Tコネクタ70またはYコネクタが、延長チューブ68の近位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、無針アクセスコネクタ72は、Tコネクタ70に結合され、特定の器具前進装置に結合するように構成され得る。いくつかの実施形態では、別の延長チューブ74が、Tコネクタ70から延在してもよく、近位コネクタ78に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、延長チューブ18は、延長チューブ18が使用され得る特定のカテーテルの長さに基づいて、異なる長さであってもよい。
【0046】
ここで、図11A図11Bを参照すると、いくつかの実施形態では、第1のコネクタ14は、カテーテルアダプタ42との固定を容易にもし得る、鈍いカニューレ80および/または1つ以上のスナップ機構82を含み得る。いくつかの実施形態では、鈍いカニューレ80は、金属で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、スナップ機構82の形状または構成は、変更されてもよい。いくつかの実施形態では、プラットフォーム22は、以下のうちの1つ以上を受容するように構成された1つ以上の凹部を含み得る:それぞれ凹部内に入れ子状に配置され得る、第1の翼部24a、第2の翼部24b、延長チューブ68、サイドポート66、およびカテーテルアダプタ42。
【0047】
図1~11の実施形態を組み合わせ得ることが理解される。例えば、図1A~1Bの実施形態は、1つ以上の特徴および/または動作の点で、図2A~2Bの実施形態と類似または同一であり得る。本明細書に列挙されるすべての例および条件付きの文言は、本発明および当該技術分野の発展に発明者によって貢献された概念を読者が理解するのを助けるための教育的目的を意図しており、そのような具体的に列挙された例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変を行うことができることを理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
【国際調査報告】