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特表2024-525551低摩耗タービンハウジングクランプ接続部
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】低摩耗タービンハウジングクランプ接続部
(51)【国際特許分類】
   F02B 39/00 20060101AFI20240705BHJP
   F02B 37/00 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
F02B39/00 D
F02B39/00 S
F02B39/00 Z
F02B37/00 301
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500189
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2022068775
(87)【国際公開番号】W WO2023280935
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】21184020.2
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522066067
【氏名又は名称】ターボ システムズ スウィツァーランド リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】リヒナー マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ガンスナー マイケル
【テーマコード(参考)】
3G005
【Fターム(参考)】
3G005EA04
3G005EA14
3G005FA14
3G005GB84
3G005GB86
(57)【要約】
タービンのタービンハウジングクランプ接続部,及びタービンハウジングクランプ接続部を有するタービンについて説明する。タービンハウジングクランプ接続部は、軸受ハウジング及びタービンハウジングと、軸受ハウジングの軸受ハウジングクランプ部分とタービンハウジングのタービンハウジングクランプ部分との間にクランプされたクランプフランジとを備えるクランプ構成要素とを有する。クランプフランジは、凸状に湾曲したクランプ表面領域を含む軸受ハウジング側クランプ表面を有する。さらに、凸状に湾曲したクランプ表面領域は、最小曲率半径を規定する。クランプ表面の内側半径に対する最小曲率半径の比は、少なくとも0.1及び/又は最大10であり、好ましくは少なくとも0.5及び/又は最大2.0であり、より好ましくは少なくとも1.0及び/又は最大1.4である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン(200、300)、詳細にはラジアル排気ガスタービンのためのタービンハウジングクランプ接続部(100)であって、
軸受ハウジング(110)及びタービンハウジング(120)と、
前記軸受ハウジング(110)の軸受ハウジングクランプ部分と前記タービンハウジング(120)のタービンハウジングクランプ部分との間にクランプされるクランプフランジを備えるクランプ構成要素(130、140)と、
を有し、
前記クランプフランジは、凸状に湾曲したクランプ表面領域(132)を含む軸受ハウジング側クランプ表面(131)を有し、
前記凸状に湾曲したクランプ表面領域は、最小曲率半径(RK)を規定し、
前記クランプ表面(131)の内側半径(DR)に対する最小曲率半径(RK)の比は、少なくとも0.1及び/又は最大10、好ましくは少なくとも0.5及び/又は最大2.0、より好ましくは少なくとも1.0及び/又は最大1.4であり、前記内側半径(DR)は、前記凸状に湾曲したクランプ表面領域の、前記軸受ハウジング側から見た軸方向最外側の点における半径である、タービンハウジングクランプ接続部(100)
【請求項2】
前記凸状に湾曲したクランプ表面領域は、前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の半径方向外側クランプ表面領域であり、前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)は、半径方向内側クランプ表面領域をさらに有し、前記半径方向外側クランプ表面領域は、前記半径方向内側クランプ表面領域に連続的に、好ましくは接線方向に連続的に隣接しており、詳細には、タービンシャフトを含む断面図において、前記半径方向内側クランプ表面領域は、半径方向に直線状に延びている、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項3】
前記湾曲したクランプ表面領域は、前記クランプフランジが傾斜した場合に、前記軸受ハウジングクランプ部分との実質的な表面間接触を保証するように構成されている、請求項1又は2に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項4】
前記湾曲したクランプ表面領域(132)の半径方向内側端部(133)と前記湾曲したクランプ表面領域(132)の半径方向外側端部(135)との間の軸方向オフセット(t)は、少なくとも0.02mm及び/又は最大0.2mm、好ましくは少なくとも0.03mm及び/又は最大0.1mmである、請求項1から3のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項5】
前記最小曲率半径(RK)は、少なくとも20mm及び/又は最大1000mm、好ましくは少なくとも100mm及び/又は最大200mm、より好ましくは少なくとも140mm及び/又は最大160mmである、請求項1から4のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項6】
前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の前記内側半径(DR)は、少なくとも20mm及び/又は最大300mm、好ましくは少なくとも100mm及び/又は最大140mmである、請求項1から5のいずれかに記載のタービンハウジングのクランプ接続部(100)。
【請求項7】
前記湾曲したクランプ表面領域(132)は、接触円セグメント(UK)を規定し、前記接触円セグメント(UK)の中心角アルファ(α)は、少なくとも0.5°及び/又は最大4°、好ましくは少なくとも1.2°及び/又は最大2.0°である、請求項1から6のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項8】
タービンシャフトを含む断面図において、半径方向に対する前記湾曲したクランプ表面領域(132)の少なくとも1つの接線方向角度は、少なくとも0.5°、好ましくは少なくとも1.2°であり、及び/又は、半径方向に対する前記湾曲したクランプ表面領域(132)の全ての接線方向角度は、最大4°、好ましくは最大2.0°である、請求項1から7のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項9】
前記湾曲したクランプ表面領域は、少なくとも0.5mm及び/又は最大10mm、好ましくは少なくとも3mm及び/又は最大6mmの半径方向の広がりを有し、及び/又は、前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の前記内側半径(DR)に対する前記湾曲したクランプ表面領域の前記半径方向の広がりの比は、少なくとも0.005及び/又は最大0.1、好ましくは少なくとも0.02及び/又は最大0.05である、請求項1から8のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項10】
前記湾曲したクランプ表面領域の前記半径方向の広がりに対する軸方向オフセット(t)の比は、少なくとも5*10-3及び/又は最大0.02、好ましくは少なくとも8*10-3及び/又は最大0.015である、請求項1から9のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項11】
前記クランプ構成要素(130、140)は、熱シールド(130)である、請求項1から10のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項12】
ノズルリング(140)をさらに有し、前記熱シールド(130)は、前記軸受ハウジング(110)の軸受ハウジングクランプ部分と前記ノズルリング(140)との間で軸方向にクランプされている、請求項11に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項13】
前記クランプ構成要素(130、140)は、前記ノズルリング(140)である、請求項1から10のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)を有するタービン、詳細には半径流タービン(200、300)であって、詳細には前記タービン(200、300)は、出力タービン及び/又は排気ガスタービン、詳細には排気ターボ過給機のタービンである、タービン。
【請求項15】
詳細には請求項14に記載の半径流タービン(200、300)のための、前記半径流タービン(200、300)の軸受ハウジング(110)の摩耗に対抗するための凸状に湾曲したクランプ表面領域を含む、詳細には請求項1から13のいずれかに記載のタービンハウジングクランプ接続部(130、140)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タービンのタービンハウジングクランプ接続部、及びタービンハウジングクランプ接続部を備えるタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
軸受ハウジング、タービンハウジング、熱シールド及びノズルリングを有するタービン、特に半径流タービンは、従来技術から公知である。通常、この場合、熱シールドは、軸受ハウジングとノズルリングとの間で軸方向に及びタービンハウジングによって半径方向にクランプされるか、又はノズルリングは、軸受ハウジングによって軸方向に及びタービンハウジングによって半径方向にクランプされる。欧州公開第1 428 983号には、例えば排気ガスタービンのハウジングが記載されている。
【0003】
負荷条件が頻繁に変化する用途、特に高負荷条件の場合、タービンは摩耗の兆候を示すことがある。この疲労摩耗は、特に軸受ハウジングに発生し、更なる問題を引き起こす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州公開第1 428 983号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の観点から、上記の問題を軽減することができ、特に、ターボ過給機及び/又はエンジン用途のそれぞれの要件に容易に適合させることができる、タービン段用の改良されたノズルリングが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、少なくとも部分的に、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部によって達成される。さらに、上記目的は、請求項14に記載のタービンハウジングクランプ接続部を備えるタービンによって、及び請求項15に記載のタービンハウジングクランプ接続部の使用によって達成される。さらなる実施形態、変更及び改良は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲に見出される。
【0007】
一実施形態によれば、タービン、詳細にはラジアル排気ガスタービンのためのタービンハウジングクランプ接続部が提供される。タービンハウジングクランプ接続部は、軸受ハウジング及びタービンハウジングと、軸受ハウジングの軸受ハウジングクランプ部分とタービンハウジングのタービンハウジングクランプ部分との間にクランプされたクランプフランジを備えるクランプ構成要素とを有する。クランプフランジは、凸状に湾曲したクランプ表面領域を含む軸受ハウジング側クランプ表面を有する。さらに、凸状に湾曲したクランプ表面領域は、最小曲率半径を規定する。クランプ表面の内側半径に対する最小曲率半径の比は、少なくとも0.1及び/又は最大10、好ましくは少なくとも0.5及び/又は最大2.0、より好ましくは少なくとも1.0及び/又は最大1.4である。
【0008】
以下、本発明は、特許請求の範囲によって定義される保護範囲を制限することを意図していない実施形態を参照して、より詳細に説明される。
【0009】
添付の図面は、実施形態を示し、明細書と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。図面の各要素は、互いに相対的に示されており、必ずしも縮尺通りではない。同様の参照符号は、対応する同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態によるタービンハウジングクランプ接続部を示す。
図2】一実施形態によるタービンハウジングクランプ接続部を示す。
図3a】一実施形態によるクランプ構成要素を示す。
図3b】一実施形態によるクランプ構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照するが、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示的に示すものである。本発明の保護範囲から逸脱することなく、他の実施形態を用いることができ、構造的又は論理的な変更を行うことができることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は限定的に解釈されるべきではなく、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲によって決定される。記載された実施形態は、添付の特許請求の範囲の保護範囲を限定するものとして解釈されない特定の専門用語を使用する。
【0012】
図1及び2の各々は、一実施形態によるタービンハウジングクランプ接続部を示しており、クランプフランジの軸受ハウジング側クランプ表面は高度に単純化した様式で示されている。例示目的で、クランプ接続部は、タービン内に設置された状態で示されている。軸受ハウジング側クランプ表面の例示的な構成は、図3a及び3bに示されている。
【0013】
図1及び2の実施形態に示されるように、本発明の一般的な態様に従って、タービン200、300、特に半径流排気ガスタービン用のタービンハウジングクランプ接続部100が設けられている。タービンハウジングクランプ接続部100は、軸受ハウジング110及びタービンハウジング120を有する。さらに、タービンハウジングクランプ接続部100は、軸受ハウジング110の軸受ハウジングクランプ部分とタービンハウジング120のタービンハウジングクランプ部分との間にクランプされたクランプフランジ137、147を備える(少なくとも)1つのクランプ構成要素130、140を有する。クランプフランジ137、147は、いずれの場合にも、軸受ハウジング110及びタービンハウジング120によって直接的に(すなわち、追加の中間構成要素なしに直接的に)クランプ又は固定されるか、又は間接的に(すなわち、クランプフランジと軸受ハウジング110又はタービンハウジング120との間に追加の構成要素が配置される)クランプ又は固定される。
【0014】
一実施形態によれば、クランプ構成要素は熱シールド130である。図1は、クランプ構成要素として熱シールド130を含むクランプ接続部100を示す。熱シールド130は、典型的には、タービンの流入路を流れる高温ガス又は排気ガスから軸受ハウジング110を遮蔽するための実質的に円盤状の中間壁である。好ましくは、タービンハウジングクランプ接続部100は、ノズルリング140をさらに有し、この場合、追加のクランプ構成要素として機能する。この場合、熱シールド130は、そのクランプフランジ137を介して、軸受ハウジング110の軸受ハウジングクランプ部分とノズルリング140との間で、及びタービンハウジング120のタービンハウジングクランプ部分によって、軸方向にクランプすることができる。熱シールド130は、軸受ハウジング110の支持部又は縁部141に支えられるための、及び/又はタービンハウジング120に対して支持するための1又は2以上の支持部又は縁部121、144をさらに備えることができる。さらに、クランプ接続部100は、軸受ハウジング110上に1又は2以上のタブ145を有することができ、これらのタブは、ねじ142を用いてタービンハウジングに固定可能である。タブ145をしっかりねじ込むことにより、熱シールド130及びノズルリング140は、タービンハウジング120と軸受ハウジング110との間にしっかりと固定され、それに基づいて軸方向に固定される。タービンのアイドルモードにおいて、タービンハウジング120及び軸受ハウジング110が低温の場合、タービンハウジング120の内周面、例えば円周方向で円筒状の内周面は、好ましくは軸受ハウジング110の外周面、例えば円周方向で円筒状の外周面上に載り、その結果、タービンのタービンシャフト及びその上に配置されたタービンホイール143に対して適切にセンタリングされる。
【0015】
さらなる実施形態によれば、クランプ構成要素130、140はノズルリング140である。図1では、ノズルリング140は、このタイプの追加のクランプ構成要素として設けられている。
【0016】
図2は、クランプ構成要素がノズルリング140であるクランプ接続部100のさらなる例を示す。タービンハウジングのクランプ接続部100は、熱シールド160をさらに備えることができる。熱シールド160は、ノズルリング140よりも半径方向内側に配置することができ、第2の軸受ハウジングクランプ部分によって軸方向に所定位置に保持することができる。さらに、熱シールド160は、例えばノズルリング140の支持部によって、ノズルリング140によって軸方向及び半径方向の所定位置に保持することができる。熱シールド160は、典型的には、タービンの流入路を流れる高温ガス又は排気ガスから軸受ハウジングを遮蔽するための実質的に円盤状の中間壁の形態をとることができる。熱シールド160は、軸受ハウジング110及び/又はノズルリング140に支えられるための1又は2以上の支持部をさらに含むことができる。
【0017】
クランプ構成要素、例えば図1及び2に示すクランプ構成要素130、140の少なくとも1つのクランプ構成要素のクランプフランジ137、147は、凸状に湾曲したクランプ表面領域132を備える軸受ハウジング側クランプ表面131を有する。図3a及び3bは、例として、熱シールド130のクランプフランジ137を用いた軸受ハウジング側クランプ面131の構成を示す。クランプ構成要素が熱シールドではなく、例えばノズルリング140である場合、軸受ハウジング側クランプ面は、それに応じて構成することができ、クランプフランジ137の説明は、クランプフランジ147と同様に適用することができる。
【0018】
全体的な態様によれば、クランプ構成要素130、140(及び軸受ハウジング及びタービンハウジング)は、タービンシャフトを完全に取り囲むように構成されている。クランプ構成要素130、140は、実質的に円盤状の断面を有することができる。この場合、クランプフランジは、好ましくは、軸受ハウジング110の軸受ハウジングクランプ部分とタービンハウジング120のタービンハウジングクランプ部分との間で、クランプ構成要素130、140の全周にわたってクランプされている。
【0019】
軸受ハウジング側クランプ表面の凸状に湾曲したクランプ表面領域132は、好ましくは、クランプフランジ137上の半径方向外側に配置されている。図3a及び3bの各々は、凸状に湾曲したクランプ面領域132が半径方向外側に配置された軸受ハウジング側クランプ表面131の例を示す。この場合、凸状に湾曲したクランプ表面領域132は、半径方向内側の位置から半径方向外側の様式で見ると、軸受ハウジング110から離れる方向に向いている凸状に湾曲した部分を有する。この場合、軸方向はタービンシャフトによって規定され、半径方向は軸方向に対して垂直に延びる。図3aでは、半径方向R(半径方向内側の位置から半径方向外側の位置)及び軸方向Aの各々は、矢印で示されている。換言すれば、半径方向外側のクランプ表面領域132は、タービンシャフトを含む断面図において凸状に湾曲している。
【0020】
この場合、凸状に湾曲したクランプ表面領域132は、最小曲率半径RKを規定する。曲率半径RKは、図3aにおいて両頭矢印で示されている。凸状に湾曲したクランプ表面領域132は、さらに、接触円セグメントUKを規定する。この場合、接触円セグメントは、わずかに又は緩やかに凸状に湾曲する又は丸みを帯びている。
【0021】
この場合、例えば図3bに示すように、凸状に湾曲したクランプ表面領域132の半径方向内側端部133は、軸受ハウジング側において、凸状に湾曲したクランプ表面領域132の軸方向最外側の点に対応することができる。この場合、半径方向内側端部133は、軸受ハウジングのクランプ部分に対して(アイドル状態で見たときに)最小の距離を有する及び/又は軸受ハウジングのクランプ部分に直接固定される。あるいは、例えば図3aに示すように、半径方向内側端部133から所定の距離の点である凸状に湾曲したクランプ表面領域132上の点は、軸受ハウジング側において、軸方向最外側の点に対応することができる。
【0022】
換言すれば、(軸受ハウジング側から見て)接触円セグメントUKの軸方向最外端の点は、半径方向内側端部133に対応する場合があり、クランプ表面領域は、半径方向内側端部133から半径方向外側端部135まで見ると、軸受ハウジング110から離れて延びる。あるいは、接触円セグメントUKの軸方向最外端は、接触円セグメントUKに沿った何らかの所望の位置に配置することもできる。
【0023】
軸受ハウジング側クランプ表面131は、軸受ハウジングクランプ部分によってクランプされる1又は2以上のクランプ表面領域を有することができる。典型的には、軸受ハウジング側クランプ表面は、少なくとも1つの追加のクランプ表面領域を規定する。追加のクランプ表面領域は、好ましくは、半径方向内側のクランプ表面領域、及び/又は半径方向最外側のクランプ表面領域である。例えば、図3bは、凸状に湾曲したクランプ表面領域132、半径方向内側のクランプ表面領域及び半径方向最外側のクランプ表面領域を備える軸受ハウジング側クランプ表面131を示す。
【0024】
半径方向内側のクランプ表面領域及び/又は半径方向最外側のクランプ表面領域は、好ましくは、凸状に湾曲しておらず、実質的に平坦であるように形成されている。しかしながら、例えば、半径方向内側のクランプ表面領域及び/又は半径方向最外側のクランプ表面領域は、凸状に湾曲したクランプ表面領域132の最小曲率半径よりも小さい曲率半径を有する凸状に形成された部分を有することもできる。
【0025】
代替構成では、軸受ハウジング側クランプ表面は、半径方向最外側のクランプ表面領域を有していない。この場合、凸状に湾曲した(半径方向外側の)クランプ表面領域は、軸受ハウジング側クランプ表面の半径方向端部134まで延びる。図3aは、凸状に湾曲したクランプ表面領域132の半径方向外側端部135が軸受ハウジング側クランプ表面の半径方向端部134に対応する軸受ハウジング側クランプ表面131を示す。
【0026】
凸状に湾曲したクランプ表面領域は、好ましくは、軸受ハウジング側クランプ表面の半径方向外側のクランプ表面領域である。軸受ハウジング側クランプ表面は、半径方向内側のクランプ表面領域をさらに含むことができる。凸状に湾曲した(半径方向外側の)クランプ表面領域132は、半径方向内側のクランプ表面領域に連続的に、好ましくは接線方向に連続的に隣接する。例えば、図3bは、半径方向内側端部133から平坦な半径方向内側のクランプ表面領域への接線方向に連続した移行を示す。タービンシャフトを含む断面図において、半径方向内側のクランプ表面領域は、好ましくは半径方向に直線状に延びている。これにより、凸状に湾曲したクランプ表面領域と半径方向内側のクランプ表面領域との間に滑らかで連続的な移行をもたらすことが可能になる。これはまた、静止状態及び過渡動作状態の両方において、高い局所的な軸受応力に対抗する役割を果たすことができる。半径方向内側のクランプ表面領域は、実質的に平坦になるように(半径方向に見て)形成することができる。
【0027】
追加的に又は代替的に、軸受ハウジング側クランプ表面は、半径方向最外側のクランプ表面領域を備えることができる。半径方向最外側のクランプ表面領域は、凸状に湾曲した(半径方向外側の)クランプ表面領域に連続的に、好ましくは接線方向に連続的に隣接することができる。これにより、好ましくは、凸状に湾曲した(半径方向外側の)クランプ表面領域と半径方向最外側のクランプ表面領域との間の滑らかで連続的な移行がもたらされる。半径方向最外側のクランプ表面領域は、実質的に平坦であるように(軸方向に見て)形成することができ、さらに凸状に湾曲したクランプ表面領域への移行の領域において、平坦なコースからわずかに又は緩やかに逸脱することができる。
【0028】
クランプ表面の内側半径DRは、この場合、タービンシャフトの質量中心又はクランプ構成要素の断面図の質量中心から測定した半径である。本開示によれば、内半径DRは、タービンハウジングクランプ接続部又はタービンのアイドル状態で測定された半径である。例えば、高負荷状態では、加熱によってわずかに膨張し、その結果、内側半径DRが変化する場合がある。本書に開示されている全ての特性又はパラメータは、明示的に別段の記載がない限り、アイドル状態で測定された値である。
【0029】
内側半径DRは、凸状に湾曲したクランプ表面領域の半径であり、好ましくは、湾曲したクランプ表面領域の、軸受ハウジング側から見た軸方向最外側の点における半径である。いくつかの構成では、内側半径DRは、半径方向内側端部133の半径である。換言すれば、内側半径DRは、好ましくは、タービンシャフトの質量中心と、軸受ハウジング側から見て、湾曲したクランプ表面領域の軸方向最外側の点との間の半径方向距離である。
【0030】
本発明者らは、従来技術から公知のタービンハウジングクランプ接続部において、軸受ハウジング110とクランプ構成要素130、140、例えば熱シールドとの間の非対称な加熱が、軸受ハウジングとクランプ構成要素との間の接触面を傾斜させる又は傾かせる可能性があることを見出した。例えば、軸受ハウジングは合金GGG40で構成され、クランプ構成要素はより高合金で一般的に耐熱性の材料で構成される場合がある。通常、クランプ構成要素は流体流路内に配置されるため、軸受ハウジングとクランプ構成要素との間の接触点よりも高温になる。クランプ構成要素は、動作中により急速に加熱され、通常、軸受ハウジングよりも大きな熱膨張係数を有する。この非対称的な入熱により、クランプ構成要素は、加熱プロセス中及び負荷条件が変化する際に、軸受ハウジングに対して動く。
【0031】
先行技術から公知のタービンハウジングクランプ接続部における軸受ハウジングとクランプ構成要素との間の接触面の傾斜は、高い局所的な軸受応力を生じさせる。相対運動の結果、この高負荷点は、軸受ハウジング110の(軸受ハウジングクランプ部分の)接触面を横切って移動し、疲労摩耗を引き起こし、その結果、ボルト予圧の喪失又はガス漏れなどのさらなる問題につながる可能性がある。
【0032】
本開示の実施形態によるタービンハウジングクランプ接続部は、凸状に湾曲したクランプ表面領域132を備えるクランプ構成要素130を有し、これは、構成要素、特に軸受ハウジングの摩耗を大幅に低減する。わずかに又は緩やかに凸状に湾曲した形状のクランプ表面領域を設けることにより、「高温」状態(すなわち、高負荷条件下又は半径流タービン内の流体の温度が高い状態)だけでなく、加熱プロセス全体並びにアイドル状態においても、クランプ表面が広い領域にわたって支持されることが保証され、高い局所的な軸受応力が防止される。わずかに凸状に湾曲した形状に起因して、軸受ハウジングクランプ部分と軸受ハウジング側クランプ表面との間の静止状態及び過渡動作状態の両方において、広範な接触面が提供され、その結果、摩耗が大幅に低減される。本発明に従って構成された凸状に湾曲したクランプ表面領域は、軸受ハウジングクランプ部分と軸受ハウジング側クランプ表面との間の接触領域において、冷間状態に比べて過度の局所的接触応力をもたらすことなく、加熱プロセス中にクランプ構成要素がわずかに傾斜することを可能にする。
【0033】
本発明者らは、クランプ表面の内側半径に対する最小曲率半径の比が少なくとも0.1及び/又は最大10、好ましくは少なくとも0.5及び/又は最大2.0、より好ましくは少なくとも1.0及び/又は最大1.4である場合に、高い局所的な軸受応力及びそれに関連する疲労摩耗に最も効果的に対処できることをさらに見出した。
【0034】
本開示の実施形態によれば、湾曲したクランプ表面領域は、クランプフランジが傾斜したときに軸受ハウジングクランプ部分との実質的に表面対表面の接触を保証するように構成されている。この場合、「傾斜する」とは、クランプフランジの半径方向内側部分が、クランプフランジの半径方向外側部分に対して軸受ハウジングから軸方向に離れるように移動する、及び/又はタービンハウジングの方向に移動する(傾斜する)ことを意味する。傾斜するとは、クランプ表面の転動(rolling)及び/又は移動運動(shifting movement)を伴う場合がある。このことは、クランプ表面上に固定された傾斜点がなくても傾斜することができることを意味する。この場合、「表面同士の接触」は、必ずしも軸受ハウジングクランプ部分と凸状に湾曲したクランプ表面領域との間の表面全体にわたる接触として理解する必要はない。湾曲したクランプ表面領域が軸受ハウジングクランプ部分との表面間接触を保証するように構成されることによって、高い局所的な軸受圧力が依然として防止される。従って、凸状に湾曲したクランプ表面領域は、軸受ハウジングの摩耗に対抗するように構成されている。
【0035】
一態様によれば、軸受ハウジング側の湾曲したクランプ表面領域132の軸方向最外側の点と、湾曲したクランプ表面領域132の半径方向外側端部135との間の軸方向オフセットtは、少なくとも0.01mm及び/又は最大0.5mm、好ましくは0.02mm及び/又は最大0.2mm、より好ましくは少なくとも0.03mm及び/又は最大0.1mmである。図3aでは、軸方向オフセットtは、両頭矢印で示されている。この場合、軸方向オフセットは、動作中、特にアイドル状態で達成可能な最大曲率半径RKを指す場合がある。高負荷状態では、クランプフランジが傾斜し、軸方向オフセットtが減少する場合がある。
【0036】
追加的に又は代替的に、湾曲したクランプ表面領域132の半径方向内側端部133と湾曲したクランプ表面領域132の半径方向外側端部135との間の軸方向オフセットtは、少なくとも0.01mm及び/又は最大0.5mm、好ましくは0.02mm及び/又は最大0.2mm、より好ましくは少なくとも0.03mm及び/又は最大0.1mmである。半径方向外側端部135は、凸状の湾曲に起因してタービンハウジングに向かって軸方向にオフセットしている。半径方向内側端部133は、一部の構成では、凸状の湾曲に起因して(例えば図3bに示すように)軸受ハウジングに向かって軸方向にオフセットしており、他の構成では、凸状の湾曲に起因して(例えば図3aに示すように)タービンハウジングに向かって軸方向にもオフセットしている。半径方向外側端部135は、軸受ハウジング110の軸受ハウジングクランプ部分をクランプすることができる動作中に達成可能な半径方向最外側の点とすることができる。
【0037】
一態様において、凸状に湾曲したクランプ表面領域132の最小曲率半径RKは、少なくとも20mm及び/又は最大1000mm、好ましくは少なくとも50mm及び/又は最大500mm、より好ましくは100mm及び/又は最大200mm、最も好ましくは少なくとも140mm及び/又は最大160mmである。例示的な構成では、最小曲率半径RKは150mmである。上述の範囲の曲率半径RKは、曲率が平坦なクランプ表面領域から十分に逸脱し、同時に過度に湾曲しないことを保証する。追加的に又は代替的に、クランプ表面又は凸状に湾曲したクランプ表面領域132の内側半径DRは、少なくとも20mm及び/又は最大300mm、好ましくは少なくとも100mm及び/又は最大140mmとすることができる。
【0038】
湾曲したクランプ表面領域132は、少なくとも0.5mm及び/又は最大10mmの半径方向の広がりを有することができる。好ましくは、湾曲したクランプ表面領域132は、少なくとも3mm及び/又は最大6mmの半径方向の広がりを有する。クランプ表面が半径方向最外側のクランプ表面領域を備える実施形態では、湾曲したクランプ表面領域132の半径方向内側端部133と軸受ハウジング側クランプ表面の半径方向端部134との間の半径方向距離は、少なくとも2mm及び/又は最大20mm、好ましくは少なくとも6mm及び/又は最大10mmとすることができる。
【0039】
クランプ表面又は凸状に湾曲したクランプ表面領域132の内側半径DRに対する湾曲したクランプ表面領域132の半径方向の広がりの比は、少なくとも0.005及び/又は最大0.1、好ましくは少なくとも0.02及び/又は最大0.05とすることができる。
【0040】
好ましい実施形態では、湾曲したクランプ表面領域132の半径方向の広がりに対する軸方向オフセットtの比は、少なくとも5*10-3及び/又は最大0.02であり、好ましくは少なくとも8*10-3及び/又は最大0.015である。上述の範囲の比率は、曲率が平坦なクランプ表面領域から十分に逸脱し、同時に過度に湾曲しないことを保証する。
【0041】
湾曲したクランプ表面領域132、特に凸状に湾曲したクランプ表面領域132の半径方向内側端部133及び半径方向外側端部135は、接触円セグメントUKを規定する。接触円セグメントUKの中心角αは、少なくとも0.5°及び/又は最大4°、好ましくは少なくとも1.2°及び/又は最大2.0°である。図3aは、中心角αを示す。
【0042】
追加的に又は代替的に、軸方向オフセットtと曲率半径RKとの比は、少なくとも2*10-4及び/又は最大2*10-3、好ましくは少なくとも3*10-4及び/又は最大8*10-4とすることができる。
【0043】
湾曲したクランプ表面領域132の半径方向に対する接線角度は、少なくとも0.5°及び/又は最大4°、好ましくは少なくとも1.2°及び/又は最大2.0°とすることができる。さらに、タービンシャフトを含む断面図において、半径方向に対する湾曲したクランプ表面領域132の少なくとも1つの接線方向角度は、少なくとも0.5°、好ましくは少なくとも1.2°とすることができる、及び/又は、半径方向に対する湾曲したクランプ表面領域132の全ての接線方向角度は、最大で4°、好ましくは最大で2.0°とすることができる。
【0044】
クランプフランジの他の態様、例えばタービンハウジング側クランプ表面は、本開示に従って特に限定されず、従来技術で公知のクランプフランジに従って形成することができる。
【0045】
一態様によれば、タービン、好ましくは半径流タービン200、300が提供される。このタービンは、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つによるタービンハウジングのクランプ接続部を有する。ある構成では、タービンは、出力タービン及び/又は排気ガスタービンである。例えば、排気ガスタービンは、排気ターボ過給機のタービンとすることができる。一実施形態によれば、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに係るタービンを備えるターボチャージャが提供される。タービンは、タービンホイール143をさらに備えることができる。
【0046】
一態様は、半径流タービンの軸受ハウジングの摩耗に対抗するための、半径流タービン用のタービンハウジングクランプ接続部の使用に関する。タービンハウジングクランプ接続部及び/又は半径流タービンは、本明細書に開示した実施形態のいずれかに従って構成することができる。タービンハウジングクランプ接続部は、特に上記に開示した実施形態のいずれか1つに従って凸状に湾曲したクランプ表面領域を有する。
【0047】
本明細書では、特定の実施形態が示されて説明されるが,示された実施形態は、本発明の保護範囲から逸脱することなく、本発明の範囲内で好適な方法で組み合わせること又は変更することができる。
【符号の説明】
【0048】
100 タービンハウジングクランプ接続部
110 軸受ハウジング
120 タービンハウジング
121 支持部、縁部
130、160 熱シールド
131 軸受ハウジング側クランプ表面
132 凸状に湾曲したクランプ表面領域
133 凸状に湾曲したクランプ表面領域の半径方向内側端部
134 軸受ハウジング側クランプ表面の半径方向端部
135 凸状に湾曲したクランプ表面領域の半径方向外側端部
140 ノズルリング
141 支持部、縁部
142 締結具、ねじ
143 タービンホイール
144 支持部
145 タブ
150 タービンシャフト
200、300 半径流タービン
図1
図2
図3a
図3b
【手続補正書】
【提出日】2024-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン(200、300)のためのタービンハウジングクランプ接続部(100)であって、
軸受ハウジング(110)及びタービンハウジング(120)と、
前記軸受ハウジング(110)の軸受ハウジングクランプ部分と前記タービンハウジング(120)のタービンハウジングクランプ部分との間にクランプされるクランプフランジを備えるクランプ構成要素(130、140)と、
を有し、
前記クランプフランジは、凸状に湾曲したクランプ表面領域(132)を含む軸受ハウジング側クランプ表面(131)を有し、
前記凸状に湾曲したクランプ表面領域は、最小曲率半径(RK)を規定し、
前記クランプ表面(131)の内側半径(DR)に対する最小曲率半径(RK)の比は、少なくとも0.1及び/又は最大10であり、前記内側半径(DR)は、前記凸状に湾曲したクランプ表面領域の、前記軸受ハウジング側から見た軸方向最外側の点における半径である、タービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項2】
前記凸状に湾曲したクランプ表面領域は、前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の半径方向外側クランプ表面領域であり、前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)は、半径方向内側クランプ表面領域をさらに有し、前記半径方向外側クランプ表面領域は、前記半径方向内側クランプ表面領域に連続的に隣接している、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項3】
前記湾曲したクランプ表面領域は、前記クランプフランジが傾斜した場合に、前記軸受ハウジングクランプ部分との実質的な表面間接触を保証するように構成されている、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項4】
前記湾曲したクランプ表面領域(132)の半径方向内側端部(133)と前記湾曲したクランプ表面領域(132)の半径方向外側端部(135)との間の軸方向オフセット(t)は、少なくとも0.02mm及び/又は最大0.2mmである、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項5】
前記最小曲率半径(RK)は、少なくとも20mm及び/又は最大1000mmである、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項6】
前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の前記内側半径(DR)は、少なくとも20mm及び/又は最大300mmである、請求項1に記載のタービンハウジングのクランプ接続部(100)。
【請求項7】
前記湾曲したクランプ表面領域(132)は、接触円セグメント(UK)を規定し、前記接触円セグメント(UK)の中心角アルファ(α)は、少なくとも0.5°及び/又は最大4°である、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項8】
タービンシャフトを含む断面図において、半径方向に対する前記湾曲したクランプ表面領域(132)の少なくとも1つの接線方向角度は、少なくとも0.5°であり、及び/又は、半径方向に対する前記湾曲したクランプ表面領域(132)の全ての接線方向角度は、最大4°である、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項9】
前記湾曲したクランプ表面領域は、少なくとも0.5mm及び/又は最大10mmの半径方向の広がりを有する、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項10】
前記軸受ハウジング側クランプ表面(131)の前記内側半径(DR)に対する前記湾曲したクランプ表面領域の半径方向の広がりの比は、少なくとも0.005及び/又は最大0.1である、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項11】
前記湾曲したクランプ表面領域の半径方向の広がりに対する軸方向オフセット(t)の比は、少なくとも5*10-3及び/又は最大0.02である、請求項4に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項12】
前記クランプ構成要素(130、140)は、熱シールド(130)である、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項13】
ノズルリング(140)をさらに有し、前記熱シールド(130)は、前記軸受ハウジング(110)の軸受ハウジングクランプ部分と前記ノズルリング(140)との間で軸方向にクランプされている、請求項12に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項14】
前記クランプ構成要素(130、140)は、ノズルリング(140)である、請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)。
【請求項15】
請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)を有するタービン。
【請求項16】
請求項1に記載のタービンハウジングクランプ接続部(100)を有する半径流タービン。
【請求項17】
半径流タービン(200、300)のための、前記半径流タービン(200、300)の軸受ハウジング(110)の摩耗に対抗するための凸状に湾曲したクランプ表面領域を含むタービンハウジングクランプ接続部(130、140)の使用。
【国際調査報告】