(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】工業用放射線撮影システムのカスタマイズ可能な回転軸
(51)【国際特許分類】
G01N 23/046 20180101AFI20240705BHJP
G01N 23/04 20180101ALI20240705BHJP
【FI】
G01N23/046
G01N23/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500285
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 US2022033756
(87)【国際公開番号】W WO2023283033
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(74)【代理人】
【識別番号】100202740
【氏名又は名称】増山 樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョーセフ シュレット
(72)【発明者】
【氏名】カレブ ヘイ
(72)【発明者】
【氏名】エリック ファーリー
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA09
2G001JA07
2G001JA08
(57)【要約】
部品を保持する回転可能固定具の実回転軸からオフセットされるカスタム軸の周りの部品の回転を可能にする工業用放射線撮影システムの例が本明細書において記載される。これは、部品の中心を回転可能固定具の中心に位置合わせすることが困難、非実際的、及び/又は不可能である状況において有益であり得る。いくつかの例において、カスタム軸の回転は、放射線撮影機の物理的な改変、放射線撮影機へ新たな構成要素を統合すること、及び/又は、部品及び/又は放射線撮影機が不安定になるリスクを必ずしも伴わずに、既存の放射線撮影機において実施することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって実行されると、
工業用放射線撮影システムにおけるカスタム回転軸を規定することであって、前記カスタム軸は、物体を保持するように構成される回転可能固定具が回転するように構成される実回転軸からオフセットされることと、
前記カスタム回転軸及び前記実回転軸の両方に対して直角な平面に沿って、前記カスタム回転軸と前記実回転軸との間に延在するオフセットベクトルを求めることと、
前記物体を前記カスタム軸の周りに回転させる角度又は角速度を識別することと、
前記オフセットベクトル及び前記角度、又は前記オフセットベクトル及び前記角速度に基づいて、前記カスタム回転軸に対して直角な前記平面において前記回転可能固定具の並進を求めることと、
前記並進に基づいて前記平面において前記回転可能固定具を移動させるように支持構造体に命令することと、
前記角度又は前記角速度に基づいて、前記実軸の周りに回転するように前記回転可能固定具に命令することであって、前記平面における前記回転可能固定具の並進、及び前記実軸の周りの前記回転可能固定具の回転により、前記カスタム軸の周りの前記物体の有効な回転が生じることと、を前記プロセッサに行わせる機械可読命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項2】
前記カスタム回転軸は、前記実回転軸に対して平行である、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項3】
前記オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含み、前記支持構造体及び前記回転可能固定具は、前記オフセット距離が移動中に略一定を維持するように移動するように命令される、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項4】
前記並進は、前記回転可能固定具を移動させる新たな座標、前記回転可能固定具の移動距離及び方向、又は前記回転可能固定具の移動方向及び速さを含む、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項5】
前記プロセッサによって実行されると、
前記角度及び前記オフセットベクトルに基づいて、第1の軸における前記回転可能固定具の第1の並進を求めることであって、前記第1の軸は、前記カスタム回転軸に対して垂直であることと、
前記角度及び前記オフセットベクトルに基づいて、第2の軸における回転可能プラットフォームの第2の並進を求めることであって、前記第2の軸は、前記カスタム回転軸に対して垂直であり、前記並進は、前記第1の並進及び前記第2の並進を含むことと、を前記プロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項6】
前記第2の軸は、前記カスタム軸及び前記第1の軸に対して垂直である、請求項5に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項7】
前記オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含み、前記非一時的コンピューター可読媒体は、前記プロセッサによって実行されると、複数の異なる時点において、前記物体を通して前記工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと放射線を方向付けるように前記工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに命令することを前記プロセッサに行わせる機械可読命令を更に含み、前記オフセット距離は、前記複数の異なる時点のそれぞれにおいて一定を維持する、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項8】
前記プロセッサによって実行されると、前記物体を通して前記工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと放射線を方向付けるように前記工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに命令することを前記プロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項9】
前記プロセッサによって実行されると、前記放射線検出器によって検出された前記放射線に基づいて、前記物体の二次元画像又は三次元画像を生成することを前記プロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む、請求項8に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項10】
前記カスタム回転軸を規定することは、
第1の信号を前記工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに送ることであって、前記第1の信号は、前記物体を通して前記工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと第1の放射線を方向付けるコマンドを表すことと、
前記放射線検出器によって検出された前記第1の放射線に基づいて、前記物体の第1の画像を生成することと、
前記第1の画像における第1の点の第1の選択を受信することと、
前記回転可能固定具に回転するように命令することと、
第2の信号を前記放射線エミッターに送ることであって、前記第2の信号は、前記物体を通して前記放射線検出器へと第2の放射線を方向付けるコマンドを表すことと、
前記放射線検出器によって検出された前記第2の放射線に基づいて、前記物体の第2の画像を生成することと、
前記第2の画像における第2の点の第2の選択を受信することと、
前記第1の点及び前記放射線エミッターによって規定される第1の平面と、前記第2の点及び前記放射線エミッターによって規定される第2の平面との交点を識別することであって、前記第1の平面及び前記第2の平面は、前記実回転軸に対して平行であることと、
前記カスタム回転軸を、前記交点を通って延在する線として規定することであって、前記線は、前記実回転軸に対して平行であることと、を含む、請求項1に記載の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項11】
工業用放射線撮影システムにおけるカスタム回転軸の周りに物体を回転させる方法であって、
前記カスタム回転軸を規定することであって、前記カスタム軸は、前記物体を保持するように構成される回転可能固定具が回転するように構成される実回転軸からオフセットされることと、
前記カスタム回転軸及び前記実回転軸の両方に対して直角な平面に沿って、前記カスタム回転軸と前記実回転軸との間に延在するオフセットベクトルを求めることと、
前記物体を前記カスタム軸の周りに回転させる角度又は角速度を識別することと、
前記オフセットベクトル及び前記角度、又は前記オフセットベクトル及び前記角速度に基づいて、前記カスタム回転軸に対して直角な前記平面において前記回転可能固定具の並進を求めることと、
前記並進に基づいて前記平面において前記回転可能固定具を移動させることと、
前記角度又は前記角速度に基づいて、前記回転可能固定具を前記実軸の周りに回転させることであって、前記平面における前記回転可能固定具の並進、及び前記実軸の周りの前記回転可能固定具の回転により、前記カスタム軸の周りの前記物体の有効な回転が生じることと、を含む、方法。
【請求項12】
前記カスタム回転軸は、前記実回転軸に対して平行である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記回転可能固定具は、前記オフセット距離が略一定を維持するように移動する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記平面において前記回転可能固定具を移動させることは、前記回転可能固定具を保持する支持構造体を介して前記回転可能固定具を移動させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記工業用放射線撮影システムの放射線エミッターからの放射線を、前記物体を通して前記工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと方向付けることを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記放射線は、X線放射線である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記放射線検出器によって検出された前記放射線に基づいて、前記物体の二次元画像を生成することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記物体の前記二次元画像と、前記物体の複数の他の二次元画像とに基づいて、前記物体の三次元画像を生成することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記カスタム回転軸を規定することは、
前記工業用放射線撮影システムの放射線エミッターからの第1の放射線を、前記物体を通して前記工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと方向付けることと、
前記放射線検出器によって検出された前記第1の放射線に基づいて、前記物体の第1の画像を生成することと、
前記第1の画像における第1の点の第1の選択を受信することと、
前記回転可能固定具を回転させることと、
前記物体を通して前記放射線検出器へと第2の放射線を方向付けることと、
前記放射線検出器によって検出された前記第2の放射線に基づいて、前記物体の第2の画像を生成することと、
前記第2の画像における第2の点の第2の選択を受信することと、
前記第1の点及び前記放射線エミッターによって規定される第1の平面と、前記第2の点及び前記放射線エミッターによって規定される第2の平面との交点を識別することであって、前記第1の平面及び前記第2の平面は、前記実回転軸に対して平行であることと、
前記カスタム回転軸を、前記交点を通って延在する線として規定することであって、前記線は、前記実回転軸に対して平行であることと、を含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、工業用放射線撮影システムに関し、より詳細には、工業用放射線撮影システムのカスタマイズ可能な回転軸に関する。
【背景技術】
【0002】
X線放射線撮影は、例えば、航空宇宙、自動車、電子、医療、医薬品、軍事、及び/又は防衛用途等の工業用途で使用される部品を検査するためにしばしば用いられる。放射線撮影スキャンを異なる角度で行うために、部品を回転させることができる。放射線撮影スキャンによって生成されたX線画像を使用して、通常は人間の目で視認できない可能性がある亀裂、傷、及び/又は欠陥の有無について部品(複数の場合もある)を点検することができる。
【0003】
このようなシステムを、図面を参照して本出願の残りの部分で述べられる本開示と比較することによって、従来の手法及び伝統的な手法の限界及び不利な点が当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、実質的に複数の図面のうちの少なくとも1つに関連して例示及び/又は説明されるとともに請求項でより完全に記述される、工業用放射線撮影システムのカスタマイズ可能な回転軸に関する。
【0005】
本開示のこれらの並びに他の利点、態様、及び新規な特徴に加えて、本開示の図示した例の詳細な内容は、以下の説明及び図面からより十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1a】本開示の態様に係る、一例示の工業用X線放射線撮影機を示す図である。
【
図1b】本開示の態様に係る、工業用X線放射線撮影機の別の例を示す図である。
【
図2】本開示の態様に係る、
図1a及び/又は
図1bの工業用X線放射線撮影機を有する一例示の工業用X線放射線撮影システムを示すブロック図である。
【
図3】本開示の態様に係る、一例示のカスタム軸回転プロセスの動作を示すフローチャートである。
【
図4a】本開示の態様に係る、固定具の実軸の周りの部品の偏心回転を示す図である。
【
図4b】本開示の態様に係る、固定具の実軸の周りの部品の偏心回転を示す図である。
【
図4c】本開示の態様に係る、
図3のカスタム軸回転プロセスによる、固定具の実軸からオフセットされるカスタム軸の周りの部品の中心合わせ回転を示す図である。
【
図4d】本開示の態様に係る、
図3のカスタム軸回転プロセスによる、固定具の実軸からオフセットされるカスタム軸の周りの部品の中心合わせ回転を示す図である。
【
図4e】本開示の態様に係る、
図3のカスタム軸回転プロセスによる、固定具の実軸からオフセットされるカスタム軸の周りの部品の中心合わせ回転を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図は必ずしも縮尺通りではない。適切な場合、図において類似又は同一の構成要素を参照するために同一又は類似の参照符号が使用される。例えば、文字を利用した参照符号(例えば、放射線撮影機100a、放射線撮影機100b)は、文字を有しない同じ参照符号(例えば、放射線撮影機100)の実例を参照するものである。
【0008】
本開示のいくつかの例は、ユーザーが回転可能固定具の実回転軸からオフセットされるカスタム(及び/又は仮想)回転軸を規定することを可能にする、X線放射線撮影システムに関する。
【0009】
従来のX線放射線撮影システムにおいて、回転可能固定具を介して工業部品を回転させて、X線放射線エミッター及び/又は検出器に対して異なる配向で部品を提示することができる。検出器によって検出された放射線を使用して、二次元(2D)X線画像を生成することができ、これらの画像を解析して、亀裂、傷、及び/又は欠陥の有無について部品を点検することができる。異なる配向で捕捉されたX線画像により、異なる視点での検査が可能になり、本来では隠れたままとなる欠陥を露にすることができる。加えて、異なる配向での部品の複数の異なるX線画像を使用して、部品の三次元(3D)画像を生成することができる。
【0010】
しかしながら、部品が回転可能固定具に対して中心合わせされていない場合、固定具を回転させると、部品が偏心回転する。部品の偏心回転により、次に、解析する及び/又は3D画像へ合成するのがより困難な偏心した2D X線画像がもたらされ得る。状況によっては、部品を固定具に対して中心合わせすることは比較的取るに足りないことであり得るが、他の状況においては、部品を固定具に対して中心合わせすることは不可能又は非実際的であり得る。
【0011】
この問題に対するいくつかの解決策が提案されているが、これらの解決策は、回転可能固定具の物理的構造の再設計に着目する傾向があり、既存のシステムに統合することが高価、複雑、困難であり得る、及び/又は、部品及び/又は固定具が不安定になるおそれがある。代わりに、後述する放射線撮影システムは、部品が固定具の中心ではなく部品自体の中心(及び/又は他の何らかのカスタム軸)の周りに回転するように、プログラム制御を使用して回転中に回転可能固定具の位置を動的に並進させることに着目している。本解決策は、既存の回転可能固定具の物理的な改変、新たな構成要素を統合すること、又は、部品及び/又は放射線撮影機が不安定になるリスクを必ずしも伴わずに、既存のシステムに適用することができる。
【0012】
本開示のいくつかの例は、プロセッサによって実行されると、工業用放射線撮影システムにおけるカスタム回転軸を規定することであって、カスタム軸は、物体を保持するように構成される回転可能固定具が回転するように構成される実回転軸からオフセットされることと、カスタム回転軸及び実回転軸の両方に対して直角な平面に沿って、カスタム回転軸と実回転軸との間に延在するオフセットベクトルを求めることと、物体をカスタム軸の周りに回転させる角度又は角速度を識別することと、オフセットベクトル及び角度、又はオフセットベクトル及び角速度に基づいて、カスタム回転軸に対して直角な平面において回転可能固定具の並進を求めることと、並進に基づいて平面において回転可能固定具を移動させるように支持構造体に命令することと、角度又は角速度に基づいて、実軸の周りに回転するように回転可能固定具に命令することであって、平面における回転可能固定具の並進、及び実軸の周りの回転可能固定具の回転により、カスタム軸の周りの物体の有効な回転が生じることとをプロセッサに行わせる機械可読命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体に関する。
【0013】
いくつかの例において、カスタム回転軸は、実回転軸に対して平行である。いくつかの例において、オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含み、支持構造体及び回転可能固定具は、オフセット距離が移動中に略一定を維持するように移動するように命令される。いくつかの例において、並進は、回転可能固定具を移動させる新たな座標、回転可能固定具の移動距離及び方向、又は回転可能固定具の移動方向及び速さを含む。
【0014】
いくつかの例において、非一時的コンピューター可読媒体は、プロセッサによって実行されると、角度及びオフセットベクトルに基づいて、第1の軸における回転可能固定具の第1の並進を求めることであって、第1の軸は、カスタム回転軸に対して垂直であることと、角度及びオフセットベクトルに基づいて、第2の軸における回転可能プラットフォームの第2の並進を求めることであって、第2の軸は、カスタム回転軸に対して垂直であり、並進は、第1の並進及び第2の並進を含むこととをプロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む。いくつかの例において、第2の軸は、カスタム軸及び第1の軸に対して垂直である。いくつかの例において、オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含み、非一時的コンピューター可読媒体は、プロセッサによって実行されると、複数の異なる時点において、物体を通して工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと放射線を方向付けるように工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに命令することをプロセッサに行わせる機械可読命令を更に含み、オフセット距離は、複数の異なる時点のそれぞれにおいて一定を維持する。
【0015】
いくつかの例において、非一時的コンピューター可読媒体は、プロセッサによって実行されると、物体を通して工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと放射線を方向付けるように工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに命令することをプロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む。いくつかの例において、非一時的コンピューター可読媒体は、プロセッサによって実行されると、放射線検出器によって検出された放射線に基づいて、物体の二次元画像又は三次元画像を生成することをプロセッサに行わせる機械可読命令を更に含む。いくつかの例において、カスタム回転軸を規定することは、第1の信号を工業用放射線撮影システムの放射線エミッターに送ることであって、第1の信号は、物体を通して工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと第1の放射線を方向付けるコマンドを表すことと、放射線検出器によって検出された第1の放射線に基づいて、物体の第1の画像を生成することと、第1の画像における第1の点の第1の選択を受信することと、回転可能固定具に回転するように命令することと、第2の信号を放射線エミッターに送ることであって、第2の信号は、物体を通して放射線検出器へと第2の放射線を方向付けるコマンドを表すことと、放射線検出器によって検出された第2の放射線に基づいて、物体の第2の画像を生成することと、第2の画像における第2の点の第2の選択を受信することと、第1の点及び放射線エミッターによって規定される第1の平面と、第2の点及び放射線エミッターによって規定される第2の平面との交点を識別することであって、第1の平面及び第2の平面は、実回転軸に対して平行であることと、カスタム回転軸を、交点を通って延在する線として規定することであって、線は、実回転軸に対して平行であることとを含む。
【0016】
本開示のいくつかの例は、工業用放射線撮影システムにおけるカスタム回転軸の周りに物体を回転させる方法であって、カスタム回転軸を規定することであって、カスタム軸は、物体を保持するように構成される回転可能固定具が回転するように構成される実回転軸からオフセットされることと、カスタム回転軸及び実回転軸の両方に対して直角な平面に沿って、カスタム回転軸と実回転軸との間に延在するオフセットベクトルを求めることと、物体をカスタム軸の周りに回転させる角度又は角速度を識別することと、オフセットベクトル及び角度、又はオフセットベクトル及び角速度に基づいて、カスタム回転軸に対して直角な平面において回転可能固定具の並進を求めることと、並進に基づいて平面において回転可能固定具を移動させることと、角度又は角速度に基づいて、回転可能固定具を実軸の周りに回転させることであって、平面における回転可能固定具の並進、及び実軸の周りの回転可能固定具の回転により、カスタム軸の周りの物体の有効な回転が生じることとを含む、方法に関する。
【0017】
いくつかの例において、カスタム回転軸は、実回転軸に対して平行である。いくつかの例において、オフセットベクトルは、オフセット距離及びオフセット方向を含む。いくつかの例において、回転可能固定具は、オフセット距離が略一定を維持するように移動する。
【0018】
いくつかの例において、平面において回転可能固定具を移動させることは、回転可能固定具を保持する支持構造体を介して回転可能固定具を移動させることを含む。いくつかの例において、方法は、工業用放射線撮影システムの放射線エミッターからの放射線を、物体を通して工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと方向付けることを更に含む。いくつかの例において、放射線は、X線放射線である。
【0019】
いくつかの例において、方法は、放射線検出器によって検出された放射線に基づいて、物体の二次元画像を生成することを更に含む。いくつかの例において、方法は、物体の二次元画像と、物体の複数の他の二次元画像とに基づいて、物体の三次元画像を生成することを更に含む。いくつかの例において、カスタム回転軸を規定することは、工業用放射線撮影システムの放射線エミッターからの第1の放射線を、物体を通して工業用放射線撮影システムの放射線検出器へと方向付けることと、放射線検出器によって検出された第1の放射線に基づいて、物体の第1の画像を生成することと、第1の画像における第1の点の第1の選択を受信することと、回転可能固定具を回転させることと、物体を通して放射線検出器へと第2の放射線を方向付けることと、放射線検出器によって検出された第2の放射線に基づいて、物体の第2の画像を生成することと、第2の画像における第2の点の第2の選択を受信することと、第1の点及び放射線エミッターによって規定される第1の平面と、第2の点及び放射線エミッターによって規定される第2の平面との交点を識別することであって、第1の平面及び第2の平面は、実回転軸に対して平行であることと、カスタム回転軸を、交点を通って延在する線として規定することであって、線は、実回転軸に対して平行であることとを含む。
【0020】
図1aは、一例示の工業用X線放射線撮影機100aを示している。例示のX線放射線撮影機100aを使用して、非破壊試験(NDT)、デジタル放射線撮影(DR)スキャン、コンピューター断層撮影(CT)スキャン、及び/又は他の応用を部品102に対して行うことができる。いくつかの例において、部品102は、工業部品及び/又は部品の組立体(例えば、エンジンキャスト、マイクロチップ、ボルト等)とすることができる。単純にするために主にX線に関して論じるが、いくつかの例において、本明細書において論じる工業用X線放射線撮影機100は、他の波長の放射線(例えば、ガンマ、中性子等)を使用することができる。
【0021】
図1aの例において、X線放射線撮影機100aは、X線エミッター106からのX線放射線104を、部品102を通してX線検出器108へと方向付ける。いくつかの例において、X線検出器108は、シンチレーションを介して画像を間接的に受け取るように構成された蛍光透視検出システム及び/又はデジタル画像センサーを含むことができる、及び/又はX線を直接受け取ってデジタル画像を生成するように構成されたセンサーパネル(例えば、CCDパネル、CMOSパネル等)を用いて実装することができる。いくつかの例において、X線検出器108は、シンチレーションスクリーンに結合されたソリッドステートパネルであって、シンチレーションスクリーンの部分に対応するピクセルを有する、ソリッドステートパネルを用いることができる。例示のソリッドステートパネルは、CMOS X線パネル及び/又はCCD X線パネルを含むことができる。
【0022】
いくつかの例において、2Dデジタル画像(例えば、放射線撮影画像、X線画像等)は、X線検出器108に入射するX線放射線104に基づいて生成することができる。いくつかの例において、2D画像は、X線検出器108自体によって、及び/又はX線検出器108と通信するコンピューティングシステムによって生成することができる。いくつかの例において、部品102の1つ以上の3D画像は、部品102の複数の2D画像を使用して生成することができる。いくつかの例において、部品102は、異なる配向での2D画像を取得するために、X線エミッター106及び/又はX線検出器108に対して異なる角度で位置決めすることができる。
【0023】
図1aの例において、部品ポジショナー110aは、X線放射線104の経路において、X線エミッター106と検出器108との間で部品102を保持する。いくつかの例において、部品ポジショナー110aは、部品102の所望の部分及び/又は配向がX線放射線104の経路内に位置するように、部品102を移動及び/又は回転させるように構成することができる。図示のように、部品ポジショナー110aは、部品102が上に位置決めされる回転可能固定具112aを備える。
【0024】
図1aの例において、回転可能固定具112aは、円形プレートである。いくつかの例において、回転可能固定具112aは、代替的に又は加えて、クランプ、留め金、グリッパー、及び/又は他の保持機構とすることができる。図示のように、回転可能固定具112aは、スピンドル116を介してモーター114に取り付けられ、これにより、回転可能固定具112aをスピンドル116によって規定される軸の周りに回転させることができる。いくつかの例において、1つ以上の代替的及び/又は追加的な回転機構を設けることができる。
【0025】
図1aの例において、回転可能固定具112aは、支持構造体118によって支持される。支持構造体118は、アーム120と、支柱122と、台124と、床126とを備える。図示のように、支持構造体118は、アーム120、支柱122、及び/又は台124を移動させるように構成されるアクチュエータ128を更に備える。
【0026】
図1aの例において、回転可能固定具112は、アーム120上に着座し(及び/又はアーム120によって支持され)、回転可能固定具112は固定されるが、依然としてアーム120上で回転することができるようになっている。さらに、アーム120は、支柱122に移動可能に接続される。図示のように、支柱122は、アーム120を支柱122に沿った(例えば、y軸における)鉛直移動について誘導するように構成される支柱トラック130を有する。
【0027】
図1aの例において、支柱122は、台124に移動可能に接続される。台124は、支柱122を台124に沿った(例えば、z軸における)移動において誘導するように構成される棚トラック132を有する。台124は、床126に移動可能に接続され、床126は、台124を床126に沿った(例えば、x軸における)移動において誘導するように構成される床トラック134を有する。支柱122、台124、及び床126により、放射線撮影機100aは、3つ全ての軸(x、y、z)において回転可能固定具112(及び/又は部品102)を移動させることが可能になる。
【0028】
単純にするために、
図1aの例における形状を有して表されているが、いくつかの例において、アクチュエータ128は、様々な複雑度の機構を含むことができる。例えば、アクチュエータ128は、1つ以上のベルト、滑車、ピストン、モーター、駆動シャフト、及び/又は他の適切な機構を含むことができる。
図1aの例において1つの支柱トラック130、棚トラック132、及び床トラック134が示されているが、いくつかの例において、2つ以上の支柱トラック130、棚トラック132、及び/又は床トラック134が存在することができる。トラックとして記載されているが、いくつかの例において、支柱トラック130、棚トラック132、及び/又は床トラック134は、代わりに又は追加的に、レールを含むことができる。
【0029】
図1bは、代替的なX線放射線撮影機100bの一例を示している。代替的なX線放射線撮影機100bは、X線放射線撮影機100aと同じであるが、ただし、代替的なX線放射線撮影機100は、ポジショナー110aの代わりにロボットポジショナー110bを備える。
【0030】
図1bの例において、ロボットポジショナー110bは、ロボットアーム150を備え、ロボットアーム150は、ロボットアーム150が複数の自由度で移動することを可能にする関節によって、複数のセグメントが相互接続される。例えば、各関節は、1つ以上の自由度を有し、ロボットアームが複数の配向を実現することを可能にすることができる。ロボットポジショナー110は、ロボットアーム150の端部にロボットリスト152と、ロボットアーム150の端部にあるリスト152に取り付けられる代替的なロボット固定具112bとを更に備える。
【0031】
図1bの例において、ロボットポジショナー110は、ロボットポジショナー110を移動させる、及び/又はリスト152及び/又は回転可能固定具112を回転させるように構成される、複数のアクチュエータ128(例えば、モーター)を更に備える。図示のように、代替的な回転可能固定具112bは、プレートではなくグリッパーである。代替的な回転可能固定具112bは、部品102を保持し、部品102を代替的な回転可能固定具112b(及び/又は代替的な回転可能固定具112bを装着するリスト152)によって回転させることができるようになっている。
【0032】
いくつかの例において、ロボットリスト152は、
図1aのポジショナー110aのアーム120内に示されているものと同様の、回転可能固定具112bを回転させるように構成されるスピンドル116及び/又はモーター114を備えることができる。いくつかの例において、代替的な回転可能固定具112bは、異なるタイプの固定具、例えば、磁気固定具等とすることができる。いくつかの例において、ロボットポジショナー110b(及び/又はそのリスト152)は、様々な異なる代替的な回転可能固定具112bに取り付けられるように構成することができる。
【0033】
図2は、X線放射線撮影システム200の一例を示している。図示のように、X線放射線撮影システム200は、X線放射線撮影機100と、コンピューティングシステム202と、ユーザーインターフェース(UI)204と、リモートコンピューティングシステム299とを備える。
図2の例において、1つのX線放射線撮影機100、コンピューティングシステム202、UI204、及びリモートコンピューティングシステム299が示されているが、いくつかの例において、X線放射線撮影システム200は、複数のX線放射線撮影機100、コンピューティングシステム202、UI204、及び/又はリモートコンピューティングシステム299を備えることができる。
【0034】
図2の例において、X線放射線撮影機100は、エミッター106、検出器108、及びポジショナー110がハウジング199内に被包されている。図示のように、X線放射線撮影機100は、コンピューティングシステム(複数の場合もある)202及びUI(複数の場合もある)204に接続される及び/又はこれらと通信する。いくつかの例において、X線放射線撮影システム100は、リモートコンピューティングシステム(複数の場合もある)299と電気的通信することもできる。いくつかの例において、通信及び/又は接続は、電気的、電磁的、有線、及び/又は無線とすることができる。
【0035】
図2の例において、UI204は、1つ以上の入力デバイス206及び/又は出力デバイス208を備える。いくつかの例において、1つ以上の入力デバイス206は、1つ以上のタッチスクリーン、マウス、キーボード、ボタン、スイッチ、スライド、ノブ、マイクロフォン、ダイアル、及び/又は他の電気機械入力デバイスを含むことができる。いくつかの例において、1つ以上の出力デバイス208は、1つ以上のディスプレイスクリーン、スピーカー、ライト、触覚デバイス、及び/又は他のデバイスを含むことができる。いくつかの例において、ユーザーは、UI(複数の場合もある)204を介して、X線放射線撮影機(複数の場合もある)100、コンピューティングシステム(複数の場合もある)202、及び/又はリモートコンピューティングシステム(複数の場合もある)299に入力を提供する、及び/又はそれらからの出力を受信することができる。
【0036】
いくつかの例において、UI(複数の場合もある)204は、コンピューティングシステム202の一部とすることができる。いくつかの例において、コンピューティングシステム202は、X線放射線撮影機(複数の場合もある)100の1つ以上のコントローラーを実装することができる。いくつかの例において、リモートコンピューティングシステム(複数の場合もある)299は、コンピューティングシステム202と同様又は同一とすることができる。
【0037】
図2の例において、コンピューティングシステム202は、X線放射線撮影機(複数の場合もある)100、UI(複数の場合もある)204、及びリモートコンピューティングシステム(複数の場合もある)299と(例えば、電気的)通信する。いくつかの例において、通信は、直接の通信(例えば、有線及び/又は無線媒体を介する)とすることもできるし、例えば、1つ以上の有線及び/又は無線ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク及び/又はワイドエリアネットワーク)等を介した間接的な通信とすることもできる。図示のように、コンピューティングシステム202は、共通の電気バスを介して互いに相互接続される処理回路部210と、メモリ回路部212と、通信回路部214とを備える。
【0038】
いくつかの例において、処理回路部210は、1つ以上のプロセッサを含むことができる。いくつかの例において、通信回路部214は、1つ以上の無線アダプター、無線カード、ケーブルアダプター、有線アダプター、無線周波数(RF)デバイス、無線通信デバイス、Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE 802.11準拠デバイス、WiFiデバイス、セルラーデバイス、GPSデバイス、イーサネットポート、ネットワークポート、ライトニングケーブルポート、ケーブルポート等を含むことができる。いくつかの例において、通信回路部214は、1つ以上の有線媒体及び/又はプロトコル(例えば、イーサネットケーブル(複数の場合もある)、ユニバーサルシリアルバスケーブル(複数の場合もある)等)、及び/又は無線媒体及び/又はプロトコル(例えば、近距離通信(NFC)、超高周波無線(一般にBluetooth(登録商標)として知られる)、IEEE 802.11x、Zigbee(登録商標)、HART、LTE、Z-Wave、WirelessHD、WiGig等)を介した通信を容易にするように構成することができる。
【0039】
図2の例において、メモリ回路部212は、カスタム軸回転プロセス300を含む及び/又は記憶する。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、メモリ回路部212に記憶された及び/又は処理回路部210によって実行される機械可読(及び/又はプロセッサ実行可能)命令によって実施することができる。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、回転可能固定具112が回転すると、部品102が回転可能固定具112の実回転軸からオフセットされるカスタム軸の周りに回転するように、回転可能固定具112を並進させるように放射線撮影機(複数の場合もある)100のポジショナー110を制御することができる。
【0040】
図3は、カスタム軸回転プロセス300の例示の動作を示すフローチャートである。
図3の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック302から開始する。ブロック302において、カスタム軸404を規定する(例えば、
図4a~
図4eに示されているように)。
【0041】
いくつかの例において、カスタム軸404は、ユーザーによって(例えば、UI(複数の場合もある)204を介して受信されるユーザー入力によって)直接規定することができる。いくつかの例において、カスタム軸404は、例えば、部品102及び/又は放射線撮影機100の構成要素の既知の(及び/又はユーザーが入力した)測定値等に基づいて、カスタム軸回転プロセス300によって自動的に規定することができる。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、ユーザー入力の解析に基づいてカスタム軸404を規定することができる。
【0042】
例えば、放射線撮影システム200は、放射線撮影機100を介して2つ以上の異なる2D画像を生成することができ、部品102は、各画像において異なる(例えば、偏心した)回転配向にある。ユーザーは、その後、2つ以上の2D画像のそれぞれの中の点を選択することができる。その後、カスタム軸回転プロセス300は、2つ以上の平面を規定することができ、各平面は、エミッター106と2つ以上の点のうちの異なる点とを通って延在する。最後に、カスタム軸回転プロセス300は、カスタム軸404を2つ以上の平面の交点として規定することができる。
【0043】
いくつかの例において、カスタム軸404は、線及び/又はベクトルとすることができる。いくつかの例において、カスタム回転軸404は、回転可能固定具112の実回転軸402(例えば、スピンドル116によって規定される)に対して平行とすることができる。いくつかの例において、カスタム軸404は、部品102の略(例えば、5%又は10%の誤差の範囲内の)中心(例えば、x軸に対して略平行の平面において測定される)を通って延在するように規定することができる。いくつかの例において、カスタム軸404は、座標系、世界の空間、仮想環境、及び/又は、位置/場所決定を容易にする他のフレームワークに関して(及び/又はこれらを基準にして)規定することができる。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、同じフレームワークを使用して(例えば、既知の及び/又はユーザーが入力した情報に従って)回転可能固定具112の実回転軸402を規定することもできる。
【0044】
図2の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック302の後にブロック304に進む。ブロック304において、カスタム軸回転プロセス300は、(例えば、
図4a~
図4eに示されているように)、規定されたカスタム回転軸404と、回転可能固定具112の実回転軸402との間に延在するオフセットベクトル406を求める。いくつかの例において、オフセットベクトル406は、カスタム回転軸404と実回転軸402との間の距離(及び/又は方向)を表すことができる。いくつかの例において、オフセットベクトル406は、カスタム回転軸404及び実回転軸402の両方に対して垂直(及び/又は、直角、直交等)とすることができる(及び/又はそのように垂直な平面に位置することができる)。
【0045】
図4a~
図4eは、部品102を保持する回転可能固定具112aを上から見た図である。明確にするために、放射線撮影機100aの他の部分は省いている。
図4aは、回転可能固定具112aの実回転軸402と、カスタム回転軸404と、実軸402からカスタム軸404に延在するオフセットベクトル406との一例を示している。
【0046】
図4aの例において、回転可能固定具112の実回転軸402は、カスタム軸404とは異なる(及び/又はそこからオフセットされる)。実軸402は回転可能固定具112aの略中心にあり、カスタム軸404は部品102の略中心にある。しかしながら、部品102の中心は、回転可能固定具112aの中心に位置合わせされていない。
【0047】
位置合わせがないのは、例えば、部品102の質量が不均一に分散されているからであり得る。部品102の質量の大半が、部品102の円形部分にある場合、この円形部分(部品102の中心ではなく)は、均衡を維持するために、回転可能固定具112aのより中心に配置する必要があり得る。しかしながら、上述したように、回転可能固定具112aの中心(例えば、実軸402)と部品102の中心(例えば、カスタム軸404)との間の位置合わせがないことで、問題が生じるおそれがある。
【0048】
図4bの例において、回転可能固定具112aは、自身の実回転軸402の周りに反時計回りに回転した状態である。部品102も、回転可能固定具112の回転の結果として回転した状態である。しかしながら、実軸402は移動していない(十字線によって示されているように)が、カスタム軸404(及び部品102)は、x軸及びz軸において並進した状態である。部品102の中心と回転可能固定具112aの中心とが位置ずれしていることによる部品102の並進は、望ましくない結果であり、カスタム軸回転プロセス300はこれに対処するように設計される。
【0049】
図3の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック304の後にブロック306に進む。ブロック306において、カスタム軸回転プロセス300は、部品102を回転させる角度又は速さ(例えば、角速度)を識別する。いくつかの例において、回転方向(例えば、時計回り又は反時計回り)を識別することもできる。
【0050】
いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、メモリ回路部212に記憶されたデフォルトの角度、速さ、及び/又は方向を使用することができる。いくつかの例において、角度、速さ、及び/又は方向は、ユーザーが(例えば、UI(複数の場合もある)204を介して)提供することができる。例えば、特定の角度、速さ、及び/又は方向をユーザーが直接入力することができる。
【0051】
いくつかの例において、角度、速さ、及び/又は方向は、カスタム軸回転プロセス300によって(例えば、ユーザー入力に基づいて)自動的に求めることができる。例えば、ユーザーは、「ステップ」回転を行うことを選択することができ、「ステップ」回転では、回転可能固定具112は、部品102を設定量(及び/又は角度)だけ回転させる。そのような例において、ユーザーは、行う「ステップ」の数を選択することができ、カスタム軸回転プロセス300は、ステップごとの記憶/入力された角度(及び/又は方向/速さ)に基づいて角度、速さ、及び/又は方向を求めることができる。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、加えて(又は代替的に)、選択されたステップの数に基づいて角度、速さ、及び/又は方向を求めることができる。いくつかの例において、選択されたステップの数は、「ステップ」入力206(例えば、ボタン)が選択された時間の長さ(例えば、1秒の選択=1ステップ)によって求めることができる。
【0052】
別の例として、ユーザーは、連続「ジョグ」において回転可能固定具112を連続的に回転させることを選択することができる。いくつかの例において、「ジョグ」は、「停止」入力が受信されるまで、或る特定の(例えば、記憶及び/又は設定された)数の回転が行われる(例えば、1/4、1/2、1、2、5、10等)まで継続することができる。いくつかの例において、ジョグの速さは、デフォルトの記憶された値に基づくことができ、ユーザーによって直接設定することができ、及び/又は「ジョグ」入力206(例えば、ボタン)が選択される時間の長さに基づいて求めることができる。いくつかの例において、ユーザーは、特定の(例えば、1/4、1/2、フル)回転を行いたい時間の長さを選択することができ、カスタム軸回転プロセス300は、選択に基づいて適切な速さを求めることができる。
【0053】
図3の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック306の後にブロック308に進む。ブロック308において、カスタム軸回転プロセス300は、オフセットベクトル406(及び/又はカスタム軸404及び/又は実軸402)、並びに、ブロック306において識別した角度、速さ、及び/又は方向に基づいて、回転可能固定具112の並進を求める。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、オフセットベクトル406、及び/又は選択された角度及び/又は角速度の様々な三角関数(例えば、サイン、コサイン等)に基づいて並進を求めることができる。
【0054】
いくつかの例において、求められる並進は、部品102をカスタム軸404の周りに識別した角度、速さ、及び/又は方向だけ回転させるために回転可能固定具112(例えば、その中心)を移動させるべき新たな場所を識別する座標(又は座標の集合)の形態とすることができる。いくつかの例において、並進は、部品102をカスタム軸404の周りに識別した角度、速さ、及び/又は方向だけ回転させるために回転可能固定具112を移動させるべき距離及び/又は方向を識別するベクトル(又はベクトルの集合)の形態とすることができる。いくつかの例において、求められる並進は、部品102をカスタム軸404の周りに識別した角度、速さ、及び/又は方向だけ回転させるために回転可能固定具112を移動させるべき並進速度(例えば、方向及び/又は速さ)の形態とすることができる。いくつかの例において、並進座標(複数の場合もある)、ベクトル(複数の場合もある)、及び/又は速度は、カスタム回転軸404及び/又は実回転軸402に対して直角(及び/又は、垂直、直交等)である平面に位置することができる。
【0055】
いくつかの例において、並進は、第1の軸(例えば、X軸)における第1の並進(例えば、ベクトル(複数の場合もある)/座標(複数の場合もある)/速度)と、第1の軸に対して垂直な第2の軸(例えば、Z軸)における第2の並進(例えば、ベクトル(複数の場合もある)/座標(複数の場合もある))とを含むことができる。そのような例において、第1の軸及び第2の軸の両方は、回転可能固定具112のカスタム回転軸404及び/又は実回転軸に対して直角(及び/又は、垂直、直交等)である平面に位置することができる。いくつかの例(例えば、放射線撮影機100aに対応する)において、第1の並進は、
図1に示されているポジショナー110aの床126(及び/又は床トラック134)に沿った回転可能固定具112(及び/又は支持構造体118)の移動に対応することができ、第2の並進は、ポジショナー110aの台124(及び/又は棚トラック132)に沿った回転可能固定具112(及び/又は支持構造体118)の移動に対応することができる。いくつかの例(例えば、
図2に示されている放射線撮影機100bに対応する)において、並進(複数の場合もある)は、より複雑とすることができ、及び/又は3つ以上の軸(最終的には、第1の軸/第2の軸における第1の並進/第2の並進を依然としてもたらすことができる)において行うことができる。
【0056】
図3の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック308の後にブロック310に進む。ブロック310において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック308において求めた並進に従って回転可能固定具112を(例えば、支持構造体118及び/又はロボットアーム150を介して)移動させるようにポジショナー110に命令する。図示のように、カスタム軸回転プロセス300は、その後、ブロック312に進み、ブロック312において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック306において識別した方向、角度、及び/又は速さに従って回転可能固定具112を回転させる。
図3の例においては別個のブロック310及び312において行われるものとして示されているが、いくつかの例において、回転可能固定具112の並進及び回転は、同時に行うことができる。ブロック310及びブロック312における回転可能固定具112の並進及び回転の組合せにより、部品102はカスタム軸404の周りに回転する。
【0057】
いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、オフセットベクトル406の少なくとも距離部分が略(例えば、5%及び/又は10%の範囲内)一定を維持するように、ブロック310及び/又はブロック312における回転及び/又は並進を命令することができる(及び/又はポジショナー110が実行することができる)。オフセットベクトル406の方向部分は、回転可能固定具112の回転に応じて必然的に変化し得るが、一定のオフセット距離により、部品102が平滑な協調運動でカスタム軸404の周りに回転しているという知覚を(例えば、観測するユーザーに)与えることができる。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、平滑な協調運動の見かけを与えるように特定の軸における支持構造体110の移動(及び/又は回転可能固定具112の回転)の速さを動的に調整することができる。これは、特に、常にカスタム軸404に中心合わせされる連続的な回転を行うことを意図した「ジョグ」運動中に望ましいものであり得る。
【0058】
対照的に、オフセット距離が一定で保持されない(及び/又は変動が許容される)場合、カスタム軸404の周りの部品102の回転は、非協調運動で達成することができる。この運動により、最後にはカスタム軸404の周りの回転をもたらすことができるが、その間、カスタム軸404の周りに回転しているように見えない場合がある。それでも、そのような非協調運動(及び/又は一定でないオフセット距離)は、許容可能である、又はいくつかの例において、望ましくさえある場合がある。
【0059】
例えば、オフセット距離が回転及び/又は並進中に変化することを許容される場合、カスタム軸回転プロセス300を実施するのがより単純になり得る。いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、オフセット距離が回転及び/又は並進中に変化することを許容される場合、より速く動作することができ、及び/又は、運動を協調させるのに必要とされる計算パワーを節約することができる。また、いくつかの例において、オフセット距離が回転及び/又は並進中に変化することを許容することにより、部品102をカスタム軸404の周りに(例えば、特定の角度で)回転させ得る精度を高めることができる。
【0060】
図3の例において、カスタム軸回転プロセス300は、ブロック312の後にブロック314に進む。ブロック314において、カスタム軸回転プロセス300は、部品102を通して検出器108へとX線放射線104を方向付けるようにエミッター106に命令する。カスタム軸回転プロセス300は、その後、検出器108において受信された放射線に基づいて、1つ以上の2D画像及び/又は3D画像を生成する。いくつかの例において、部品102の3D画像は、部品102の異なる回転配向で生成された複数の2D画像を使用して生成することができる。ブロック314の後は終了と示されているが、いくつかの例において、カスタム軸回転プロセス300は、その代わりに、ブロック314の後にブロック302又はブロック306に戻ることができる。
【0061】
図4c~
図4eは、カスタム軸404の周りの部品102の回転(例えば、カスタム軸回転プロセス300の並進を介した)の一例を示している。
図4cは、
図4aに示されているものと同様の、回転可能固定具112、部品102、実軸402、カスタム軸404、及びオフセットベクトル406の開始位置を示している。しかしながら、
図4aとは対照的に、
図4cは、実軸402ではなく、カスタム軸404において十字線を示し、回転を不動の実軸402ではなく不動のカスタム軸404に中心合わせすることを示している。
【0062】
図4dの例において、回転可能固定具112a(及び/又は実軸402)は、負のz方向において下に並進し、実軸402の周りに反時計回りに回転し、部品102をカスタム軸404の周りに反時計回りに回転させた状態である。図示のように、回転可能固定具112a(及び/又は部品102)を回転させた角度は、新たなオフセットベクトル406と以前のオフセットベクトル406(それぞれ、
図4c及び
図4dのもの)との間の角度と同じである。(
図4bの例とは反対に)部品102ではなく回転可能固定具112が並進したため、カスタム軸404は移動していない(十字線によって示されているように)。
【0063】
図4eは、回転可能固定具112の追加的な並進及び回転を介したカスタム軸404の周りの追加的な回転を示している。図示のように、回転可能固定具112は、正のz方向及びx方向において右上に更に並進し、実軸402の周りに反時計回りに回転した状態である。いくつかの例において、カスタム軸404の周りの部品102の更なる回転により、回転可能固定具112は、
図4cの元の位置に戻るように並進し得る。
【0064】
カスタム軸回転プロセス300により、放射線撮影システム200は、カスタム軸404を規定し、カスタム軸404の周りに部品102を回転させることが可能になる。これは、特に、部品102の中心を回転可能固定具112の中心(及び/又は実軸402)に位置合わせすることが困難、非実際的、及び/又は不可能である状況において有益であり得る。カスタム軸回転プロセス300は、放射線撮影機100の物理的な改変、放射線撮影機100へ新たな構成要素を統合すること、及び/又は、部品102及び/又は放射線撮影機100が不安定になるリスクを必ずしも伴わずに、既存の放射線撮影機100に適用することができる。
【0065】
本方法及び/又はシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組合せで実現することができる。本方法及び/又はシステムは、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中的に、又はいくつかの相互接続されたコンピューティング及び/又はリモートコンピューティングシステムにわたって異なる要素が分散される分散方式で、実現することができる。本明細書に記載した方法を実行するように適合された任意の種類のコンピューティングシステム又は他の装置が適している。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組合せは、汎用コンピューティングシステムを、ロードされ実行されるとコンピューティングシステムを本明細書に記載した方法を実行するように制御するプログラム又は他のコードとともに、含むことができる。別の典型的な実施態様は、特定用途向け集積回路又はチップを含むことができる。いくつかの実施態様は、非一時的機械可読(例えば、コンピューター可読)媒体(例えば、フラッシュドライブ、光ディスク、磁気記憶ディスク等)を含むことができ、そうした非一時的機械可読媒体は、機械によって実行可能な1つ以上の命令(例えば、コードのライン)を記憶し、それにより、機械に、本明細書に記載したようなプロセスを実行させる。
【0066】
本方法及び/又はシステムを、或る特定の実施態様を参照して記載してきたが、当業者であれば、本方法及び/又はシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。したがって、本方法及び/又はシステムは、開示されている特定の実施態様に限定されないが、本方法及び/又はシステムは、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含むことが企図される。
【0067】
本明細書において使用する場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。
【0068】
本明細書において利用する場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。
【0069】
本明細書において使用する場合、「連結される("coupled," "coupled to," and/or "coupled with")」という用語は、取付け、付着、接続、接合、締結、リンク、及び/又は別様の固定であるかを問わず、構造的及び/又は電気的接続を意味する。本明細書において使用する場合、「取り付ける」という用語は、付着、連結、接続、接合、締結、リンク、及び/又は別様に固定することを意味する。本明細書において使用する場合、「接続する」という用語は、取付け、付着、連結、接合、締結、リンク、及び/又は別様に固定することを意味する。
【0070】
本明細書において使用する場合、「回路」及び「回路部」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本明細書において使用する場合、例えば特定のプロセッサ及びメモリは、コードの第1の1つ以上のラインを実行しているとき、第1の「回路」を含むことができ、コードの第2の1つ以上のラインを実行しているとき、第2の「回路」を含むことができる。本明細書において利用する場合、回路部は、或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザーが構成可能な設定、工場トリム等により)無効にされる又は有効にされていないか否かに関わりなく、回路部はその機能を実行するように「動作可能」である及び/又は「構成される」。
【0071】
本明細書において使用する場合、制御回路は、コントローラーの一部又は全てを構成し、及び/又は溶接プロセス及び/又は電源及びワイヤ供給機等のデバイスを制御するのに使用される1つ以上の基板上に位置する、デジタル及び/又はアナログ回路部、ディスクリート及び/又は集積回路部、マイクロプロセッサ、DSP等、ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアを含むことができる。
【0072】
本明細書において使用する場合、「プロセッサ」という用語は、ハードウェアにおいて実装されようと、有形に具現化されたソフトウェアにおいて実装されようと、又はその両方で実装されようと、及びプログラム可能であろうとなかろうと、処理デバイス、装置、プログラム、回路、構成要素、システム、及びサブシステムを意味する。本明細書において使用する場合、「プロセッサ」という用語は、限定ではないが、1つ以上のコンピューティングデバイス、配線で接続された回路、信号を変更するデバイス及びシステム、システムを制御するデバイス及び機械、中央処理装置、プログラム可能なデバイス及びシステム、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路、システムオンチップ、個別の要素及び/又は回路を備えるシステム、ステートマシン、バーチャルマシン、データプロセッサ、処理設備、並びに上記の任意の組合せを含む。プロセッサは、例えば、任意のタイプの汎用マイクロプロセッサ若しくは汎用マイクロコントローラー、デジタル信号処理(DSP)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、高度RISCマシン(ARM)コアを搭載した縮小命令セットコンピューター(RISC)プロセッサ等であり得る。プロセッサは、メモリデバイスに結合されてもよい、及び/又はメモリデバイスに統合されていてもよい。
【0073】
本明細書において使用する場合、「メモリ」及び/又は「メモリデバイス」という用語は、プロセッサ及び/又は他のデジタルデバイスが用いるための情報を記憶するコンピューターハードウェア又は回路部を意味する。メモリ及び/又はメモリデバイスは、任意の好適なタイプのコンピューターメモリ又は任意の他のタイプの電子記憶装置媒体、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)、電気光学メモリ、光磁気メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、コンピューター可読媒体等とすることができる。メモリとしては、例えば、非一時的メモリ、非一時的プロセッサ可読媒体、非一時的コンピューター可読媒体、不揮発性メモリ、ダイナミックRAM(DRAM)、揮発性メモリ、強誘電体RAM(FRAM(登録商標))、先入れ先出し(FIFO)メモリ、後入れ先出し(LIFO)メモリ、スタックメモリ、不揮発性RAM(NVRAM)、スタティックRAM(SRAM)、キャッシュ、バッファ、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、フラッシュメモリ、フラッシュカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、メモリカード、セキュアデジタルメモリカード、マイクロカード、ミニカード、拡張カード、スマートカード、メモリスティック、マルチメディアカード、ピクチャーカード、フラッシュストレージ、加入者識別モジュール(SIM)カード、ハードドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等を挙げることができる。メモリは、コード、命令、アプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア及び/又はデータを記憶するように構成することができ、プロセッサに対して外部、内部、又は両方とすることができる。
【国際調査報告】