(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】無線電力送信システムでMPPとの互換性を提供する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/80 20160101AFI20240705BHJP
H02J 50/12 20160101ALI20240705BHJP
【FI】
H02J50/80
H02J50/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500334
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 KR2022009505
(87)【国際公開番号】W WO2023282548
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0088001
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ユン チンホ
(57)【要約】
本明細書(present disclosure)は、無線電力送信システムでMPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置によって実行される無線電力を受信する方法において、第1動作周波数で無線電力送信装置に第1のID(identification)パケットを送信し、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記 MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び前記第1のXIDパケットの送信後に、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるのか、または第2動作周波数で動作中であるのかを感知する、ことを特徴とする方法、及びこれを利用する装置を提供する。
【選択図】
図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力送信システムで、MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置によって実行される無線電力を受信する方法において、
第1動作周波数で無線電力送信装置に第1のID(identification)パケットを送信し、
前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び
前記第1のXIDパケットの送信後に、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるのか、または第2動作周波数で動作中であるのかを感知する、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置がBPP(baseline power profile)またはEPP(extended power profile)に基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記感知後に、前記無線電力受信装置は、前記第1動作周波数上で第2のIDパケットを送信する、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無線電力送信装置が前記第2動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置が前記MPPに基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で前記MPPに基づいて前記無線電力送信装置から前記無線電力を受信する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記感知後に、前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で第2のIDパケット及び第2のXIDパケットを送信する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置に前記第2動作周波数を知らせる情報を送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2動作周波数を知らせる情報は、前記第1のXIDパケットに含まれる、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のXIDパケットは、前記無線電力受信装置が制限されたMPPモードで動作を実行することを知らせる情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線電力受信装置は、前記第1のXIDパケットを送信した後、前記第1動作周波数から前記第2動作周波数に動作周波数の変更を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1動作周波数は、前記第2動作周波数と相異する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1動作周波数は、100kHz~145kHzの間の値を有し、
前記第2動作周波数は、360kHzの値を有する、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置は、
無線電力送信装置から無線電力を受信することに関連する電力ピックアップ器と、
前記無線電力送信装置と通信し、前記無線電力の受信を制御することに関連するコミュニケーション/コントロール器と、を含み、
前記無線電力受信装置は、
第1動作周波数で前記無線電力送信装置に第1のID(identification)パケットを送信し、
前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び
前記第1のXIDパケットの送信後に、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるのか、または第2動作周波数で動作中であるのかを感知する、ことを特徴とする無線電力受信装置。
【請求項14】
無線電力送信システムで無線電力送信装置によって実行される無線電力を送信する方法において、
第1動作周波数で無線電力受信装置から第1のID(identification)パッケージを受信し、
前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び
前記第1のXIDパケットの受信後に、前記第1動作周波数から第2動作周波数に動作周波数の変更を行う、ことを特徴とする方法。
【請求項15】
無線電力送信装置は、
無線電力受信装置に無線電力を伝達することに関連する電力変換器と、
前記無線電力受信装置と通信し、前記無線電力の伝達を制御することに関連するコミュニケーション器/コントロール器と、を含み、
前記無線電力送信装置は、
第1動作周波数で前記無線電力受信装置から第1のID(identification)パケットを受信し、
前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び
前記第1のXIDパケットの受信後に、前記第1動作周波数から第2動作周波数に動作周波数の変更を行う、ことを特徴とする無線電力送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、無線電力送信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線電力送信技術は、電源ソースと電子機器との間に無線で電力を伝達する技術である。一例として、無線電力送信技術は、スマートフォンやタブレットなどの無線端末を単に無線充電パッド上に置くことだけで無線端末のバッテリが充電されるようにすることによって、既存の有線充電コネクタを利用する有線充電環境に比べて優れた移動性と便宜性、そして安全性を提供することができる。無線電力送信技術は、無線端末の無線充電以外にも、電気自動車、ブルートゥース(登録商標)イヤホンや3Dメガネなど、各種ウェアラブルデバイス(wearable device)、家電機器、家具、地中施設物、建物、医療機器、ロボット、レジャーなどの多様な分野で既存の有線電力送信環境を代替することと注目を浴びている。
【0003】
無線電力送信方式を非接触(contactless)電力送信方式または無接点(no point of contact)電力送信方式、無線充電(wireless charging)方式ともいう。無線電力送信システムは、無線電力送信方式に電気エネルギーを供給する無線電力送信装置と、前記無線電力送信装置から無線で供給される電気エネルギーを受信してバッテリセル等の受電装置に電力を供給する無線電力受信装置と、で構成されることができる。
【0004】
無線電力送信技術は、磁気カップリング(magnetic coupling)を介して電力を伝達する方式、無線周波数(radio frequency:RF)を介して電力を伝達する方式、マイクロウェイブ(microwave)を介して電力を伝達する方式、超音波を介して電力を伝達する方式など、多様である。また、磁気カップリングに基づく方式は、磁気誘導(magnetic induction)方式と磁気共振(magnetic resonance)方式に分類される。磁気誘導方式は、送信側のコイルと受信側のコイルとの間の電磁気結合によって送信側コイルバッテリセルで発生させた磁場によって受信側コイルに誘導される電流を利用してエネルギーを送信する方式である。磁気共振方式は、磁場を利用するという点で磁気誘導方式と類似する。しかし、磁気共振方式は、送信側のコイルと受信側のコイルに特定共振周波数が印加される時に共振が発生し、それによって、送信側と受信側の両端に磁場が集中する現象によりエネルギーが伝達される側面で磁気誘導とは異なる。
【0005】
一方、無線充電において、BPP/EPP無線電力送信装置/無線電力受信装置と、MPP無線電力送信装置/無線電力受信装置の間のプロファイルを識別する方法、およびこれを利用する装置を提供しようとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書の一実施例によれば、第1動作周波数で第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、第1のXIDパケットは、第1のXIDパケットがMPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び第1のXIDパケットの送信後に、無線電力送信装置が第1動作周波数で動作中であるのか、または第2動作周波数で動作中であるのかを感知する方法、及び装置が提供されることができる。
【発明の効果】
【0007】
本明細書に係ると、MPP/BPP/EPPのPTx/PRxの間に相互互換性問題が解決されることができる。また、MPP/BPP/EPPの明確なトリガー確認を経るのに安定的なプロトコル進行が提供されるという効果を奏することができる。
【0008】
本明細書の具体的な一例によって得られる効果は、以上で羅列された効果に制限されない。例えば、係わる技術分野において通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the related art)が本明細書から理解したり、誘導することができる多様な技術的効果が存在し得る。これによって、本明細書の具体的な効果は、本明細書に明示的に記載されたものに制限されず、本明細書の技術的特徴から理解されたり誘導されることができる多様な効果を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【
図2】他の実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【
図3】無線電力送信システムが導入される多様な電子機器の実施例を示す。
【
図4】一実施例に係る無線電力送信システムのブロック図である。
【
図5】本明細書に係る一実施例が適用されることができるブルートゥース通信アーキテクチャ(Architecture)の一例を示した図である。
【
図6】一例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【
図7】他の例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【
図8】無線電力送信過程を説明するための状態遷移図である。
【
図9】ピンフェーズ810のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【
図10】構成フェーズ820のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【
図11】一実施例に係る無線電力受信装置の構成パケット(CFG)のメッセージフィールドを示した図面である。
【
図12】一実施例に係る交渉段階または再交渉段階のプロトコルを概略的に示した流れ図である。
【
図13】一実施例に係る無線電力送信装置の性能パケット(CAP)のメッセージフィールドを示した図面である。
【
図14】ベースラインプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【
図15】拡張されたプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【
図16】一例による無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間のアプリケーションレベルのデータストリームを示したのである。
【
図17】一実施例に係る電力制御コントロール方法を示す。
【
図18】プロトコルレベルによる電力プロファイルの構造を概念的に示したのである。
【
図19】BPPでのプロトコルを概略的に示したのである。
【
図20】EPPでのプロトコルを概略的に示したのである。
【
図21】MPPでのXIDパケットの例を概略的に示したのである。
【
図22】MPPでのCFGパッケージの例を概略的に示したのである。
【
図23】MPPベースラインプロファイルでの動作の例示を概略的に示したのである。
【
図24】MPPフルプロファイルでの動作の例示を概略的に示したのである。
【
図25】本明細書の一実施例に係る電力送信装置のプロファイルを識別する方法の流れ図である。
【
図26】無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【
図27】無線電力受信装置がMPPフルモードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【
図28】無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【
図29】無線電力受信装置がMPPフルモードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【
図30】無線電力受信装置が動作周波数が変更されたことを感知できなかった場合の例に対する流れ図である。
【
図31】無線電力受信装置が動作周波数が変更されたことを感知した場合の例に対する流れ図である。
【
図32】本明細書の一実施例に係る無線電力受信装置によって実行される無線電力を受信する方法の流れ図である。
【
図33】本明細書の一実施例に係る、無線電力送信装置によって実行される無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において“AまたはB(A or B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AとBの両方とも”を意味することができる。他の表現として、本明細書において“AまたはB(A or B)”は“A及び/またはB(A and/or B)”と解釈できる。例えば、本明細書において“A、BまたはC(A,B or C)”は“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、B及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。
【0011】
本明細書で使われるスラッシュ(/)やコンマ(comma)は“及び/または(and/or)”を意味することができる。例えば、“A/B”は“A及び/またはB”を意味することができる。それによって“A/B”は“Aのみ”、“Bのみ”、または“AとBの両方とも”を意味することができる。例えば、“A、B、C”は“A、BまたはC”を意味することができる。
【0012】
本明細書において“少なくとも一つのA及びB(at least one of A and B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AとBの両方とも”を意味することができる。また、本明細書において“少なくとも一つのAまたはB(at least one of A or B)”や“少なくとも一つのA及び/またはB(at least one of A and/or B)”という表現は“少なくとも一つのA及びB(at least one of A and B)”と同じく解釈できる。
【0013】
また、本明細書において“少なくとも一つのA、B及びC(at least one of A,B and C)”は、“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、B及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。また、“少なくとも一つのA、BまたはC(at least one of A,B or C)”や“少なくとも一つのA、B及び/またはC(at least one of A,B and/or C)”は“少なくとも一つのA、B及びC(at least one of A,B and C)”を意味することができる。
【0014】
また、本明細書で使われる括弧は“例えば(for example)”を意味することができる。具体的に、“制御情報(PDCCH)”で表示された場合、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。他の表現として、本明細書の“制御情報”は“PDCCH”に制限(limit)されるものではなく、“PDDCH”が“制御情報”の一例として提案されたものである。また、“制御情報(即ち、PDCCH)”で表示された場合も、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。
【0015】
本明細書において、一つの図面内で個別的に説明される技術的特徴は、個別的に具現されることもでき、同時に具現されることもできる。以下で使われる“無線電力”という用語は、物理的な電磁気伝導体の使用なしに無線電力送信機(wireless power transmitter)から無線電力受信装置(wireless power receiver)に伝達される電場、磁場、電磁場などと関連した任意の形態のエネルギーを意味するように使われる。無線電力は、無線電力信号(wireless power signal)とも呼ばれ、1次コイルと2次コイルにより囲まれる(enclosed)振動する磁束(oscillating magnetic flux)を意味することができる。例えば、移動電話、コードレス電話、iPod(登録商標)、MP3プレイヤ、ヘッドセットなどを含むデバイスを無線で充電するためにシステムでの電力変換がここに説明される。一般的に、無線電力送信の基本的な原理は、例えば、磁気カップリング(magnetic coupling)を介して電力を伝達する方式、無線周波数(radio frequency:RF)を介して電力を伝達する方式、マイクロウェイブ(microwave)を介して電力を伝達する方式、超音波を介して電力を伝達する方式を全部含む。
【0016】
図1は、一実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0017】
図1を参照すると、無線電力システム10は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200を含む。
【0018】
無線電力送信装置100は、外部の電源ソース(S)から電源の印加を受けて磁場を発生させる。無線電力受信装置200は、発生された磁場を利用して電流を発生させることで無線で電力の受信を受ける。
【0019】
また、無線電力システム10において、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、無線電力送信に必要な多様な情報を送受信することができる。ここで、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の通信は、無線電力送信に利用される磁場を利用するイン-バンド通信(in-band communication)や別途の通信キャリアを利用するアウト-バンド通信(out-band communication)のうちいずれか一つの方式によって実行されることができる。アウト-バンド通信は、アウト-オブ-バンド(out-of-band)通信とも呼ばれる。以下、用語アウト-バンド通信に統一して記述する。アウト-バンド通信の例として、NFC、ブルートゥース(bluetooth(登録商標))、BLE(bluetooth low energy)などを含むことができる。
【0020】
ここで、無線電力送信装置100は、固定型または移動型で提供されることができる。固定型の例として、室内の天井や壁面またはテーブルなどの家具に埋め込まれる(embedded)形態、室外の駐車場、バス停留場や地下鉄駅などにインプラント形式に設置される形態、車両や汽車などの運送手段に設置される形態などがある。移動型である無線電力送信装置100は、移動可能な重さや大きさの移動型装置やノートブックコンピュータのカバーなどのように他の装置の一部で具現されることができる。
【0021】
また、無線電力受信装置200は、バッテリを具備する各種電子機器及び電源ケーブルの代わりに無線で電源の供給を受けて駆動される各種家電機器を含む包括的な概念と解釈されなければならない。無線電力受信装置200の代表的な例として、移動端末(portable terminal)、携帯電話(cellular phone)、スマートフォン(smart phone)、個人情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯メディアプレイヤ(PMP:Portable Media Player)、ワイブロ端末(Wibro terminal)、タブレット(tablet)、ファブレット(phablet)、ノートブック(notebook)、デジタルカメラ、ナビゲーション端末、テレビ、電気自動車(EV:Electronic Vehicle)などがある。
【0022】
図2は、他の実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0023】
図2を参照すると、無線電力システム10において、無線電力受信装置200は、一つまたは複数である。
図1では無線電力送信装置100と無線電力受信装置200が一対一で電力をやり取りすると表現されているが、
図2のように一つの無線電力送信装置100が複数の無線電力受信装置200-1、200-2、...、200-Mに電力を伝達することも可能である。特に、磁気共振方式に無線電力送信を実行する場合は、一つの無線電力送信装置100が同時送信方式や時分割送信方式を応用して同時に複数の無線電力受信装置200-1、200-2、...、200-Mに電力を伝達することができる。
【0024】
また、
図1には無線電力送信装置100が無線電力受信装置200に直接電力を伝達する方式が示されているが、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間に無線電力送信距離を増大させるためのリレイ(relay)または中継器(repeater)のような別途の無線電力送受信装置が備えられる場合もある。この場合、無線電力送信装置100から無線電力送受信装置に電力が伝達され、無線電力送受信装置が再び無線電力受信装置200に電力を伝達することができる。
【0025】
以下、本明細書で言及される無線電力受信機、電力受信機、受信機は、無線電力受信装置200を指す。また、本明細書で言及される無線電力送信機、電力送信機、送信機は、無線電力受信送信装置100を指す。
【0026】
図3は、無線電力送信システムが導入される多様な電子機器の実施例を示す。
【0027】
図3には無線電力送信システムで送信及び受信する電力量によって電子機器を分類して示す。
図3を参照すると、スマート時計(Smart watch)、スマートグラス(Smart Glass)、HMD(Head Mounted Display)、及びスマートリング(Smart ring)のようなウェアラブル機器及びイヤホン、リモコン、スマートフォン、PDA、タブレットPCなどのモバイル電子機器(または、ポータブル電子機器)には小電力(約5W以下または約20W以下)無線充電方式が適用されることができる。
【0028】
ノートブック、ロボット清掃機、TV、音響機器、清掃機、モニタのような中/小型家電機器には中電力(約50W以下または約200W以下)無線充電方式が適用されることができる。ミキサー、電子レンジ、電気炊飯器のようなキッチン用家電機器、車椅子、電気キックボード、電気自転車、電気自動車などの個人用移動機器(または、電子機器/移動手段)は、大電力(約2kW以下または22kW以下)無線充電方式が適用されることができる。
【0029】
前述した(または、
図1に示す)電子機器/移動手段は、後述する無線電力受信機を各々含むことができる。したがって、前述した電子機器/移動手段は、無線電力送信機から無線で電力を受信して充電されることができる。
【0030】
以下では電力無線充電方式が適用されるモバイル機器を中心に説明するが、これは実施例に過ぎず、本明細書による無線充電方法は、前述した多様な電子機器に適用されることができる。
【0031】
無線電力送信に対する標準(standard)は、WPC(wireless power consortium)、AFA(air fuel alliance)、PMA(power matters alliance)を含む。
【0032】
WPC標準は、基本電力プロファイル(baseline power profile:BPP)と拡張電力プロファイル(extended power profile:EPP)を定義する。BPPは、5Wの電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置に関し、EPPは、5Wより大きい且つ30Wより小さい範囲の電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置に関する。
【0033】
互いに異なる電力レベル(power level)を使用する多様な無線電力送信装置と受信装置が各標準別にカバーされ、互いに異なる電力クラス(power class)またはカテゴリに分類されることができる。
【0034】
例えば、WPCは、無線電力送信装置と受信装置を電力クラス(power class:PC)-1、PC0、PC1、PC2に分類し、各PCに対する標準文書を提供する。PC-1標準は、5W未満の保障電力(保証電力、guaranteed power)を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。PC-1のアプリケーションは、スマート時計のようなウェアラブル機器を含む。
【0035】
PC0標準は、5Wの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。PC0標準は、保障電力が30WまでであるEPPを含む。イン-バンド(in-band:IB)通信がPC0の必須な(mandatory)通信プロトコルや、オプションのバックアップチャネルとして使われるアウト-バンド(out-band:OB)通信も使われることができる。無線電力受信装置は、OBのサポート可否を構成パケット(configuration packet)内のOBフラグを設定することによって識別できる。OBをサポートする無線電力送信装置は、前記構成パケットに対する応答として、OBハンドオーバのためのビットパターン(bit-pattern)を送信することによってOBハンドオーバ段階(handover phase)に進入できる。前記構成パケットに対する応答は、NAK、NDまたは新しく定義される8ビットのパターンである。PC0のアプリケーションは、スマートフォンを含む。
【0036】
PC1標準は、30W~150Wの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。OBは、PC1のための必須な通信チャネルであり、IBは、OBへの初期化及びリンク確立(link establishment)として使われる。無線電力送信装置は、構成パケットに対する応答として、OBハンドオーバのためのビットパターンを利用してOBハンドオーバ段階に進入できる。PC1のアプリケーションは、ラップトップや電動工具(power tool)を含む。
【0037】
PC2標準は、200W~2kWの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関し、そのアプリケーションは、キッチン家電を含む。
【0038】
このように電力レベルによってPCが区別されることができ、同じPC間互換性(compatibility)をサポートするかどうかは、選択または必須事項である。ここで、同じPC間互換性は、同じPC間には電力送受信が可能であることを意味する。例えば、PCxである無線電力送信装置が、同じPCxを有する無線電力受信装置の充電が可能な場合、同じPC間互換性が維持されると判断することができる。同様に、互いに異なるPC間互換性もサポート可能である。ここで、互いに異なるPC間互換性は、互いに異なるPC間にも電力送受信が可能であることを意味する。例えば、PCxである無線電力送信装置が、PCyを有する無線電力受信装置の充電が可能な場合、互いに異なるPC間互換性が維持されると判断することができる。
【0039】
PC間互換性のサポートは、ユーザ経験(User Experience)及びインフラ構築側面で相当重要な問題である。ただし、PC間互換性維持には技術的に下記のような多数の問題点が存在する。
【0040】
同じPC間互換性の場合、例えば、連続的に電力が送信される場合にのみ安定的に充電が可能なラップ-トップ充電(lap-top charging)方式の無線電力受信装置は、同じPCの無線電力送信装置であるとしても、不連続的に電力を送信する電動ツール方式の無線電力送信装置から電力を安定的に供給を受けるときに問題がある。また、互いに異なるPC間互換性の場合、例えば、最小保障電力が200Wである無線電力送信装置は、最大保障電力が5Wである無線電力受信装置に電力を送信する場合、過電圧によって無線電力受信装置が破損される危険がある。その結果、PCは、互換性を代表/指示する指標/基準として定めにくい。
【0041】
無線電力送信及び受信装置は、相当便利なユーザ経験とインターフェース(UX/UI)を提供することができる。即ち、スマート無線充電サービスが提供されることができる。スマート無線充電サービスは、無線電力送信装置を含むスマートフォンのUX/UIに基づいて具現されることができる。このようなアプリケーションのために、スマートフォンのプロセッサと無線充電受信装置との間のインターフェースは、無線電力送信装置と受信装置との間の“ドロップアンドプレー(drop and play)”双方向通信を許容する。
【0042】
一例として、ユーザは、ホテルでスマート無線充電サービスを経験することができる。ユーザがホテルルームに入ってルームの無線充電器上にスマートフォンを置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。この過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザに付加的特徴への同意(opt-in)を問い合わせする状態に進入する。そのために、スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Welcome to ### hotel.Select“Yes”to activate smart charging functions:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。そして、スマートフォンと無線充電器は、スマート充電機能を共に実行する。
【0043】
また、スマート無線充電サービスは、WiFi資格(WiFiクレデンシャル、wifi credentials)自動入力(auto-filled)を受信するものを含むことができる。例えば、無線充電器は、WiFi資格をスマートフォンに送信し、スマートフォンは、適切なAPPを実行することで無線充電器から受信されたWiFi資格を自動的に入力する。
【0044】
また、スマート無線充電サービスは、ホテルプロモーションを提供するホテルアプリケーションを実行し、または遠隔チェックイン/チェックアウト及びコンタクト情報を取得するものを含むことができる。
【0045】
他の例として、ユーザは、車両内でスマート無線充電サービスを経験することができる。ユーザが車両に搭乗してスマートフォンを無線充電器上に置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。このような過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザにID(identity)確認を問い合わせする状態に進入する。
【0046】
この状態で、スマートフォンは、WiFi及び/またはブルートゥースを介して自動的に自動車と接続される。スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Welcome to your car.Select“Yes”to synch device with in-car controls:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。そして、スマートフォンと無線充電器は、車両内のアプリケーション/ディスプレーソフトウェアを駆動することで、車両内のスマート制御機能を共に実行することができる。ユーザは、所望の音楽を楽しむことができ、正規的なマップ位置を確認することができる。車両内のアプリケーション/ディスプレーソフトウェアは、通行者のための同期化接近を提供する性能を含むことができる。
【0047】
他の例として、ユーザは、スマート無線充電をホーム内で経験することができる。ユーザが部屋へ入って方案の無線充電器上にスマートフォンを置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。この過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザに付加的特徴への同意(opt-in)を問い合わせする状態に進入する。そのために、スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Hi xxx,Would you like to activate night mode and secure the building?:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。スマートフォンと無線充電器は、少なくともユーザのパターンを認知し、ユーザにドアと窓をかけたり電源をオフにしたり、アラームを設定したりするように勧誘できる。
【0048】
以下、互換性を代表/指示する指標/基準として‘プロファイル(profile)’を新しく定義する。即ち、同じ‘プロファイル’を有する無線電力送受信装置間には互換性が維持されて安定した電力送受信が可能であり、互いに異なる‘プロファイル’を有する無線電力送受信装置間には電力送受信が不可であると解釈されることができる。プロファイルは、電力クラスと関係なく(または、独立的に)互換可能可否及び/またはアプリケーションによって定義されることができる。
【0049】
プロファイルは、大いにi)モバイル及びコンピュータ、ii)電動ツール、及びiii)キッチン、このように3つに区分されることができる。
【0050】
または、プロファイルは、大いに、i)モバイル、ii)電動ツール、iii)キッチン、及びiv)ウェアラブル、このように四つに区分されることができる。
【0051】
‘モバイル’プロファイルの場合、PCはPC0及び/またはPC1、通信プロトコル/方式はIB及びOB、動作周波数は87~205kHzに定義されることができ、アプリケーションの例示として、スマートフォン、ラップ-トップなどが存在できる。
【0052】
‘電動ツール’プロファイルの場合、PCはPC1、通信プロトコル/方式はIB、動作周波数は87~145kHzに定義されることができ、アプリケーションの例示として電動ツールなどが存在できる。
【0053】
‘キッチン’プロファイルの場合、PCはPC2、通信プロトコル/方式はNFC-基盤、動作周波数は100kHz未満に定義されることができ、アプリケーションの例示としてキッチン/家電機器などが存在できる。
【0054】
電動ツールとキッチンプロファイルの場合、無線電力送信装置と受信装置との間にNFC通信が使われることができる。無線電力送信装置と受信装置は、WPC NDEF(NFC Data Exchange Profile Format)を交換することによって相互間にNFC機器であることを確認することができる。
【0055】
図4は、一実施例に係る無線電力システムのブロック図である。
【0056】
図4を参照すると、無線電力送信システム10は、無線で電力を受信するモバイル機器(Mobile Device)450及び無線で電力を送信するベースステーション(Base Station)400を含む。
【0057】
ベースステーション400は、誘導電力または共振電力を提供する装置であって、少なくとも一つの無線電力送信装置(power transmitter)100及びシステム回路405を含むことができる。無線電力送信装置100は、誘導電力または共振電力を送信し、送信を制御することができる。無線電力送信装置100は、1次コイル(primary coil(s))を介して磁場を生成することによって電気エネルギーを電力信号に変換する電力変換回路(power conversion circuit)110及び適切なレベルで電力を伝達するように無線電力受信装置200との通信及び電力伝達をコントロールする通信/コントロール回路(communications&control circuit)120を含むことができる。システム回路405は、入力電力プロビジョニング(provisioning)、複数の無線電力送信装置のコントロール、及びユーザインターフェース制御のようなベースステーション400のその他の動作制御を実行することができる。
【0058】
1次コイルは、交流電力(または電圧または電流)を利用して電磁場を発生させることができる。1次コイルは、電力変換回路110で出力される特定周波数の交流電力(または電圧または電流)の印加を受け、それによって、特定周波数の磁場を発生させることができる。磁場は、非放射形または放射形で発生でき、無線電力受信装置200は、これを受信して電流を生成するようになる。即ち、1次コイルは、無線で電力を送信する。
【0059】
磁気誘導方式で、1次コイルと2次コイルは、任意の適した形態を有することができ、例えば、フェライトまたは非晶質金属のような高透磁率の形成物の周囲に巻かれた銅線である。1次コイルは、送信コイル(transmitting coil)、1次コア(primary core)、1次ワインディング(primary winding)、1次ループアンテナ(primary loop antenna)などと呼ばれることもある。一方、2次コイルは、受信コイル(receiving coil)、2次コア(secondary core)、2次ワインディング(secondary winding)、2次ループアンテナ(secondary loop antenna)、ピックアップアンテナ(pickup antenna)などと呼ばれることもある。
【0060】
磁気共振方式を利用する場合、1次コイルと2次コイルは、各々、1次共振アンテナと2次共振アンテナの形態で提供されることができる。共振アンテナは、コイルとキャパシタを含む共振構造を有することができる。このとき、共振アンテナの共振周波数は、コイルのインダクタンスとキャパシタのキャパシタンスにより決定される。ここで、コイルは、ループの形態からなることができる。また、ループの内部にはコアが配置されることができる。コアは、フェライトコア(ferrite core)のような物理的なコアや空心コア(air core)を含むことができる。
【0061】
1次共振アンテナと2次共振アンテナとの間のエネルギー送信は、磁場の共振現象を介して行われることができる。共振現象とは、一つの共振アンテナで共振周波数に該当する近接場が発生する時、周囲に他の共振アンテナが位置する場合、両共振アンテナが互いにカップリングされて共振アンテナ間で高い効率のエネルギー伝達が発生する現象を意味する。1次共振アンテナと2次共振アンテナとの間で共振周波数に該当する磁場が発生すると、1次共振アンテナと2次共振アンテナが互いに共振する現象が発生し、それによって、一般的な場合、1次共振アンテナで発生した磁場が自由空間に放射される場合に比べて高い効率で2次共振アンテナに向かって磁場が執束され、したがって、1次共振アンテナから2次共振アンテナへ高い効率でエネルギーが伝達されることができる。磁気誘導方式は、磁気共振方式と類似するように具現されることができるが、このとき、磁場の周波数が共振周波数である必要はない。その代わりに、磁気誘導方式では1次コイルと2次コイルを構成するループ間の整合が必要であり、ループ間の間隔が相当近接しなければならない。
【0062】
図面には示されていないが、無線電力送信装置100は、通信アンテナをさらに含むこともできる。通信アンテナは、磁場通信以外の通信キャリアを利用して通信信号を送受信することができる。例えば、通信アンテナは、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee(登録商標))、NFCなどの通信信号を送受信することができる。
【0063】
通信/コントロール回路120は、無線電力受信装置200と情報を送受信することができる。通信/コントロール回路120は、IB通信モジュールまたはOB通信モジュールのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0064】
IB通信モジュールは、特定周波数を中心周波数にする磁気波を利用して情報を送受信することができる。例えば、通信/コントロール回路120は、無線電力送信の動作周波数に通信情報を含ませて1次コイルを介して送信し、または情報が含まれている動作周波数を1次コイルを介して受信することによってイン-バンド通信を実行することができる。このとき、二進位相変位(二位相偏移変調、BPSK:binary phase shift keying)、周波数変位(周波数偏移変調、FSK:Frequency Shift Keying)または振幅変位(振幅偏移変調、ASK:amplitude shift keying)などの変調方式と、マンチェスター(Manchester)コーディングまたはノンゼロ復帰レベル(NZR-L:non-return-to-zero level)コーディングなどのコーディング方式を利用して磁気波に情報を含んだり情報が含まれている磁気波を解釈することができる。このようなIB通信を利用すると、通信/コントロール回路120は、数kbpsのデータ送信率で数メートルに達する距離まで情報を送受信することができる。
【0065】
OB通信モジュールは、通信アンテナを介してアウト-バンド通信を実行することもできる。例えば、通信/コントロール回路120は、近距離通信モジュールで提供されることができる。近距離通信モジュールの例として、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信モジュールがある。
【0066】
通信/コントロール回路120は、無線電力送信装置100の全般的な動作を制御することができる。通信/コントロール回路120は、各種情報の演算及び処理を実行し、無線電力送信装置100の各構成要素を制御することができる。
【0067】
通信/コントロール回路120は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組み合わせを利用してコンピュータやこれと類似した装置で具現されることができる。ハードウェア的に、通信/コントロール回路120は、電気的な信号を処理して制御機能を遂行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的に、ハードウェア的な通信/コントロール回路120を駆動させるプログラム形態で提供されることができる。
【0068】
通信/コントロール回路120は、動作ポイント(operating point)をコントロールすることによって送信電力をコントロールすることができる。コントロールする動作ポイントは、周波数(または、位相)、デューティサイクル(duty cycle)、デューティ比(duty ratio)、及び電圧振幅の組み合わせに該当することができる。通信/コントロール回路120は、周波数(または、位相)、デューティサイクル、デューティ比、及び電圧振幅のうち少なくとも一つを調節して送信電力をコントロールすることができる。また、無線電力送信装置100は、一定の電力を供給し、無線電力受信装置200が共振周波数をコントロールすることによって受信電力をコントロールすることもできる。
【0069】
一方、WPCシステムで無線電力送信装置100は、例えば、電力送信量の観点で分類され得る。この時、最大5Wの無線電力送信量を支援する無線電力送信装置100(すなわち、BPPプロトコルを支援する無線電力送信装置100)は、例えば、タイプA(type A)の無線電力送信装置100、及びタイプB(type B)の無線電力送信装置100に分類され得、最大15Wの無線電力送信量を支援する無線電力送信装置100(すなわち、EPPプロトコルを支援する無線電力送信装置100)は、例えば、タイプMP A(type MP-A)の無線電力送信装置100、及びタイプMP B(type MP-B)の無線電力送信装置100に分類され得る。
【0070】
-タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100
【0071】
タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100には、一つ以上の1次コイルがあり得る。タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100は、一度に単一1次コイルを活性化するので、活性化された1次コイルと一致する単一プライマリセルが用いられてもよい。
【0072】
-タイプB及びタイプMP Bの無線電力送信装置100
【0073】
タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置には、1次コイルアレイ(array)があり得る。そして、タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置は、自由位置指定を可能にすることができる。このために、タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置は、アレイで一つ以上の1次コイルを活性化して、インターフェース表面の他の位置でプライマリセルを実現することができる。
【0074】
モバイル機器450は、2次コイル(Secondary Coil)を介して無線電力を受信する無線電力受信装置(power receiver)200と無線電力受信装置200で受信された電力の伝達を受けて蓄電して機器に供給する負荷(load)455を含む。
【0075】
無線電力受信装置200は、電力ピックアップ回路(power pick-up circuit)210及び通信/コントロール回路(communications&control circuit)220を含むことができる。電力ピックアップ回路210は、2次コイルを介して無線電力を受信して電気エネルギーに変換できる。電力ピックアップ回路210は、2次コイルを介して得られる交流信号を整流して直流信号に変換する。通信/コントロール回路220は、無線電力の送信と受信(電力伝達及び受信)を制御することができる。
【0076】
2次コイルは、無線電力送信装置100で送信される無線電力を受信することができる。2次コイルは、1次コイルで発生する磁場を利用して電力を受信することができる。ここで、特定周波数が共振周波数である場合、1次コイルと2次コイルとの間に磁気共振現象が発生することで、より効率的に電力の伝達を受けることができる。
【0077】
一方、
図4には図示しなかったが、通信/コントロール回路220は、通信アンテナをさらに含んでもよい。通信アンテナは、磁場通信以外の通信キャリアを利用して通信信号を送受信することができる。例えば、通信アンテナは、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信信号を送受信することができる。
【0078】
通信/コントロール回路220は、無線電力送信装置100と情報を送受信することができる。通信/コントロール回路220は、IB通信モジュールまたはOB通信モジュールのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0079】
IB通信モジュールは、特定周波数を中心周波数にする磁気波を利用して情報を送受信することができる。例えば、通信/コントロール回路220は、磁気波に情報を含ませて2次コイルを介して送信し、または情報が含まれている磁気波を2次コイルを介して受信することによってIB通信を実行することができる。このとき、二進位相変位(BPSK:binary phase shift keying)、周波数変位(FSK:Frequency Shift Keying)または振幅変位(ASK:amplitude shift keying)などの変調方式と、マンチェスター(Manchester)コーディングまたはノンゼロ復帰レベル(NZR-L:non-return-to-zero level)コーディングなどのコーディング方式を利用して磁気波に情報を含んだり情報が含まれている磁気波を解釈することができる。このようなIB通信を利用すると、通信/コントロール回路220は、数kbpsのデータ送信率で数メートルに達する距離まで情報を送受信することができる。
【0080】
OB通信モジュールは、通信アンテナを介してアウト-バンド通信を実行することもできる。例えば、通信/コントロール回路220は、近距離通信モジュールで提供されることができる。
【0081】
近距離通信モジュールの例として、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信モジュールがある。
【0082】
通信/コントロール回路220は、無線電力受信装置200の全般的な動作を制御することができる。通信/コントロール回路220は、各種情報の演算及び処理を実行し、無線電力受信装置200の各構成要素を制御することができる。
【0083】
通信/コントロール回路220は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組み合わせを利用してコンピュータやこれと類似した装置で具現されることができる。ハードウェア的に、通信/コントロール回路220は、電気的な信号を処理して制御機能を遂行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的に、ハードウェア的な通信/コントロール回路220を駆動させるプログラム形態で提供されることができる。
【0084】
通信/コントロール回路120及び通信/コントロール回路220がOB通信モジュールまたは近距離通信モジュールとして、ブルートゥースまたはブルートゥースLEである場合、通信/コントロール回路120及び通信/コントロール回路220は、それぞれ
図5のような通信アーキテクチャで具現されて動作することができる。
【0085】
図5は、本明細書に係る一実施例が適用されることができるブルートゥース通信アーキテクチャ(Architecture)の一例を示した図である。
【0086】
図5を参照すると、
図5の(a)は、GATTを支援するブルートゥースBR(Basic Rate)/EDR(Enhanced Data Rate)のプロトコルスタックの一例を示し、(b)は、ブルートゥースLE(Low Energy)のプロトコルスタックの一例を示す。
【0087】
具体的には、
図5の(a)に示したように、ブルートゥースBR/EDRプロトコルスタックは、ホストコントローラインターフェース(Host Controller Interface、HCI、18)を基準として、上部のコントローラスタック(Controller stack)460、及び下部のホストスタック(Host Stack)470を含んでもよい。
【0088】
前記ホストスタック(またはホストモジュール)470は、2.4GHzのブルートゥース信号を受ける無線送受信モジュール、及びブルートゥースパケットを送信または受信するためのハードウェアを言い、前記コントローラスタック460は、ブルートゥースモジュールと連結されて、ブルートゥースモジュールを制御して動作を実行する。
【0089】
前記ホストスタック470は、BR/EDR PHY階層12、BR/EDR Baseband階層14、リンクマネージャ階層(Link Manager)16を含んでもよい。
【0090】
前記BR/EDR PHY階層12は、2.4GHz無線信号を送受信する階層で、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keying)modulationを用いる場合、79個のRFチャンネルをホッピング(hopping)して、データを送信することができる。
【0091】
前記BR/EDR Baseband階層14は、デジタル信号(Digital Signal)を送信する役割を果たし、秒当たり1400回ホッピング(hopping)するチャンネルシーケンスを選択し、各チャンネル別625us長さのタイムスロット(time slot)を送信する。
【0092】
前記リンクマネージャ階層16は、LMP(Link Manager Protocol)を活用して、Bluetooth Connectionの全般的な動作(link setup、control、security)を制御する。
【0093】
前記リンクマネージャ階層16は、以下のような機能を実行することができる。
【0094】
-ACL/SCO logical transport、logical link setup及びcontrolをする。
【0095】
-Detach:connectionを中断し、中断理由を相手デバイスに知らせる。
【0096】
-Power control及びRole switchをする。
【0097】
-Security(authentication、pairing、encryption)機能を実行する。
【0098】
前記ホストコントローラインターフェース階層18は、ホスト(Host)モジュールとコントローラ(Controller)モジュールとの間のインターフェースを提供して、ホスト(Host)がコマンド(command)とデータ(Data)をコントローラ(Controller)に提供するようにし、コントローラ(Controller)がイベント(event)とデータ(Data)をホスト(Host)に提供することができるようにする。
【0099】
前記ホストスタック(またはホストモジュール)20は、論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)21、属性プロトコル(Protocol)22、一般属性プロファイル(汎用属性プロファイル、Generic Attribute Profile、GATT)23、一般接近プロファイル(汎用アクセスプロファイル、Generic Access Profile、GAP)24、BR/EDR プロファイル25を含む。
【0100】
前記論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)21は、特定プロトコルまたはプロファイルにデータを送信するための一つの双方向チャンネルを提供することができる。
【0101】
前記L2CAP21は、ブルートゥース上位で提供する多様なプロトコル、プロファイルなどを多重化(multiplexing)することができる。
【0102】
ブルートゥースBR/EDRのL2CAPでは、動的な(dynamic)チャンネル使用し、protocol service multiplexer、retransmission、streaming modeを支援し、Segmentation及びreassembly、per-channel flow control、error controlを提供する。
【0103】
前記一般属性プロファイル(GATT)23は、サービスの構成時に前記属性プロトコル22がどのように利用されるかを説明するプロトコルとして動作することができる。例えば、前記一般属性プロファイル23は、ATT属性がどのようにサービスとして共にグループ化されるかを規定するように動作することができ、サービスと連携された特徴を説明するように動作することができる。
【0104】
したがって、前記一般属性プロファイル23及び前記属性プロトコル(ATT)22は、デバイスの状態とサービスを説明し、特徴が互いにどのように関連され、これらがどのように利用されるのかを説明するために、特徴を用いることができる。
【0105】
前記属性プロトコル22及び前記BR/EDR プロファイル25は、ブルートゥースBR/EDRを利用するサービス(profile)の定義及びこれらデータを取り交わすためのアプリケーション(application)プロトコルを定義し、前記一般接近プロファイル(Generic Access Profile、GAP)24は、デバイス発見、接続、及びセキュリティレベルを定義する。
【0106】
図5の(b)に示したように、ブルートゥースLEプロトコルスタックは、タイミングが重要な無線装置インターフェースを処理するように動作可能なコントローラスタック(Controller stack)480、及び高レベル(high level)データを処理するように動作可能なホストスタック(Host stack)490を含む。
【0107】
まず、コントローラスタック480は、ブルートゥース無線装置を含むことができる通信モジュール、例えば、マイクロプロセッサのようなプロセシングデバイスを含むことができるプロセッサモジュールを利用して具現されることができる。
【0108】
ホストスタック490は、プロセッサモジュール上において作動するOSの一部であって、またはOS上のパッケージ(package)のインスタンス生成(instantiation)により具現されることができる。
【0109】
一部事例において、コントローラスタック及びホストスタックは、プロセッサモジュール内の同じプロセシングデバイス上において作動または実行されることができる。
【0110】
前記コントローラスタック480は、物理階層(物理層、Physical Layer、PHY)32、リンク階層(リンク層、Link Layer)34、及びホストコントローラインターフェース(Host Controller Interface)36を含む。
【0111】
前記物理階層(PHY、無線送受信モジュール)32は、2.4GHz無線信号を送受信する階層であって、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keying)modulationと40個のRFチャンネルで構成された周波数ホッピング(frequency hopping)技法を使用する。
【0112】
ブルートゥースパケットを送信または受信する機能を果たす前記リンク階層34は、3個のAdvertisingチャンネルを利用してAdvertising、Scanning機能を実行した後にデバイス間接続を生成し、37個のDataチャンネルを介して最大257bytesのデータパケットを取り交わす機能を提供する。
【0113】
前記ホストスタックは、GAP(Generic Access Profile)40、論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)41、セキュリティマネジャ(Security Manager、SM)42、属性プロトコル(Attribute Protocol、ATT)440、一般属性プロファイル(Generic Attribute Profile、GATT)44、一般接近プロファイル(Generic Access Profile)25、LTプロファイル46を含んでもよい。ただし、前記ホストスタック490は、これに限定されず、多様なプロトコル及びプロファイルを含んでもよい。
【0114】
ホストスタックは、L2CAPを使用してブルートゥース上位で提供する多様なプロトコル、プロファイルなどを多重化(multiplexing)する。
【0115】
まず、L2CAP(Logical Link Control and Adaptation Protocol)41は、特定プロトコルまたはプロファイルにデータを送信するための一つの双方向チャンネルを提供することができる。
【0116】
前記L2CAP41は、上位階層プロトコルの間でデータを多重化(multiplex)し、パッケージ(package)を分割(segment)及び再組み立て(reassemble)し、マルチキャストデータ送信を管理するように動作可能であり得る。
【0117】
ブルートゥースLEでは、3個の固定チャンネル(signaling CHのために1個、Security Managerのために1個、Attribute protocolのために1個)を基本的に用いる。そして、必要に応じて、動的チャンネルを用いてもよい。
【0118】
一方、BR/EDR(Basic Rate/Enhanced Data Rate)では、動的なチャンネルを基本的に用い、protocol service multiplexer、retransmission、streaming modeなどを支援する。
【0119】
SM(Security Manager)42は、デバイスを認証し、キー分配(key distribution)を提供するためのプロトコルである。
【0120】
ATT(Attribute Protocol)43は、サーバ-クライアント(Server-Client)構造で相手側デバイスのデータを接近するための規則を定義する。ATTには、以下の6種類のメッセージ類型(Request、Response、Command、Notification、Indication、Confirmation)がある。
【0121】
(1)Request及びResponseメッセージ:Requestメッセージは、クライアントデバイスからサーバデバイスに特定情報を要請(要求)及び伝達するためのメッセージであり、Responseメッセージは、Requestメッセージに対する応答メッセージであって、サーバデバイスからクライアントデバイスに送信される用途で使用できるメッセージを意味する。
【0122】
(2)Commandメッセージ:クライアントデバイスからサーバデバイスに主に特定動作の命令を指示するために送信するメッセージであって、サーバデバイスは、Commandメッセージに対する応答をクライアントデバイスに送信しない。
【0123】
(3)Notificationメッセージ:サーバデバイスからクライアントデバイスにイベントなどのような通知のために送信するメッセージであって、クライアントデバイスは、Notificationメッセージに対する確認メッセージをサーバデバイスに送信しない。
【0124】
(4)Indication及びConfirmメッセージ:サーバデバイスからクライアントデバイスにイベントなどのような通知のために送信するメッセージであって、Notificationメッセージとは異なり、クライアントデバイスは、Indicationメッセージに対する確認メッセージ(Confirm message)をサーバデバイスに送信する。
【0125】
本明細書は、前記属性プロトコル(ATT)43を用いるGATTプロファイルで長いデータの要請時に、データ長さに対する値を送信して、クライアントがデータ長さを明確に分かるようにし、UUIDを利用してサーバから特性(Characteristic)値を受信することができる。
【0126】
前記一般接近プロファイル(GAP)45は、ブルートゥースLE技術のために新しく具現された階層であって、ブルートゥースLEデバイス間の通信のための役割選択、マルチプロファイル作動がどのように起きるかを制御するのに用いられる。
【0127】
また、前記一般接近プロファイル45は、デバイス発見、接続生成及びセキュリティ手順部分に主に用いられ、ユーザに情報を提供する方案を定義し、下記のようなattributeのタイプを定義する。
【0128】
(1)Service:データと関連したbehaviorの組み合わせでデバイスの基本的な動作を定義
【0129】
(2)Include:サービス間の関係を定義
【0130】
(3)Characteristics:サービスで使用されるdata値
【0131】
(4)Behavior:UUID(Universal Unique Identifier、value type)で定義されたコンピュータが読むことができるフォーマット
【0132】
前記LEプロファイル46は、GATTに依存性を有するプロファイルであって、主にブルートゥースLEデバイスに適用される。LEプロファイル46は、例えば、Battery、Time、FindMe、Proximity、Timeなどがあり得、GATT-based Profilesの具体的な内容は、下記の通りである。
【0133】
(1)Battery:バッテリ情報交換方法
【0134】
(2)Time:時間情報交換方法
【0135】
(3)FindMe:距離に応じるアラームサービス提供
【0136】
(4)Proximity:バッテリ情報交換方法
【0137】
(5)Time:時間情報交換方法
【0138】
前記一般属性プロファイル(GATT)44は、サービスの構成時に前記属性プロトコル43がどのように利用されるかを説明するプロトコルとして動作可能であり得る。例えば、前記一般属性プロファイル44は、ATT属性がどのようにサービスとして共にグループ化されるかを規定するように動作可能であり得、サービスと関連した特徴を説明するように動作可能であり得る。
【0139】
したがって、前記一般属性プロファイル44及び前記属性プロトコル(ATT)43は、デバイスの状態とサービスを説明し、特徴が互いにどのように関連しこれらがどのように利用されるかを説明するために、特徴を使用することができる。
【0140】
以下、ブルートゥース低電力エネルギー(Bluetooth Low Energy:BLE)技術の手順(Procedure)について簡単に説明する。
【0141】
BLE手順は、デバイスフィルタリング手順(Device Filtering Procedure)、広告手順(アドバタイジング手順、Advertising Procedure)、スキャニング手順(Scanning Procedure)、ディスカバーリング手順(Discovering Procedure)、接続手順(Connecting Procedure)などに分けられることができる。
【0142】
デバイスフィルタリング手順(Device Filtering Procedure)
【0143】
デバイスフィルタリング手順は、コントローラスタックで要請、指示、お知らせなどに対する応答を実行するデバイスの数を減らすための方法である。
【0144】
すべてのデバイスで要請を受信する際、これに対して応答することが必要としないから、コントローラスタックは、要請を送信する数を減らして、BLEコントローラスタックで電力消費が減るように制御できる。
【0145】
広告デバイスまたはスキャニングデバイスは、広告パケット、スキャン要請または接続要請を受信するデバイスを制限するために、前記デバイスフィルタリング手順を実行することができる。
【0146】
ここで、広告デバイスは、広告イベントを送信する、すなわち、広告を実行するデバイスのことを言い、広告者(アドバタイザー、Advertiser)とも表現される。
【0147】
スキャニングデバイスは、スキャニングを実行するデバイス、スキャン要請を送信するデバイスを言う。
【0148】
BLEでは、スキャニングデバイスが一部広告パケットを広告デバイスから受信する場合、前記スキャニングデバイスは、前記広告デバイスにスキャン要請を送ることを必要とする。
【0149】
しかしながら、デバイスフィルタリング手順が用いられてスキャン要請の送信が不必要な場合、前記スキャニングデバイスは、広告デバイスから送信される広告パケットを無視できる。
【0150】
接続要請過程でもデバイスフィルタリング手順が使用されることができる。仮に、接続要請過程でデバイスフィルタリングが用いられる場合、接続要請を無視することによって、前記接続要請に対する応答を送信する必要がなくなる。
【0151】
広告手順(Advertising Procedure)
【0152】
広告デバイスは、領域内のデバイスで無指向性のブロードキャストを実行するために、広告手順を実行する。
【0153】
ここで、無指向性のブロードキャスト(Undirected Advertising)は、特定デバイスに向けたブロードキャストではない全(すべての)デバイスに向けた広告(アドバタイジング、Advertising)であり、すべてのデバイスが広告(Advertising)をスキャン(Scan)して追加情報要請や接続要請をすることができる。
【0154】
これと異なり、指向性ブロードキャスト(Directed advertising)は、受信デバイスに指定されたデバイスのみ広告(Advertising)をスキャン(Scan)して追加情報要請や接続要請をすることができる。
【0155】
広告手順は、近くの開始デバイスとブルートゥースの接続を確立するために用いられる。
【0156】
または、広告手順は、広告チャンネルでリスニングを実行しているスキャニングデバイスにユーザデータの周期的なブロードキャストを提供するために用いられることができる。
【0157】
広告手順ですべての広告(または広告イベント)は、広告物理チャンネルを介してブロードキャストされる。
【0158】
広告デバイスは、広告デバイスから追加的なユーザデータを得るために、リスニングを実行しているリスニングデバイスからスキャン要請を受信することができる。広告デバイスは、スキャン要請を受信した広告物理チャンネルと同じ広告物理チャンネルを介して、スキャン要請を送信したデバイスにスキャン要請に対する応答を送信する。
【0159】
広告パケットの一部分として送られるブロードキャストユーザデータは、動的なデータであることに対し、スキャン応答データは、一般的に静的なデータである。
【0160】
広告デバイスは、広告(ブロードキャスト)物理チャンネル上において開始デバイスから接続要請を受信することができる。仮に、広告デバイスが接続可能な広告イベントを使用し、開始デバイスがデバイスフィルタリング手順によりフィルタリングされないと、広告デバイスは、広告を中止し接続モード(connected mode)に進む。広告デバイスは、接続モード以後に再度広告を始めることができる。
【0161】
スキャニング手順(Scanning Procedure)
【0162】
スキャニングを実行するデバイス、すなわち、スキャニングデバイスは、広告物理チャンネルを使用する広告デバイスからユーザデータの無指向性ブロードキャストを聴取するためにスキャニング手順を実行する。
【0163】
スキャニングデバイスは、広告デバイスから追加的なデータを要請するために、広告物理チャンネルを介してスキャン要請を広告デバイスに送信する。広告デバイスは、広告物理チャンネルを介してスキャニングデバイスで要請した追加的なデータを含んで、前記スキャン要請に対する応答であるスキャン応答を送信する。
【0164】
前記スキャニング手順は、BLEピコネットで他のBLEデバイスと接続される間に使用されることができる。
【0165】
仮に、スキャニングデバイスがブロードキャストされる広告イベントを受信し、接続要請を開始できるイニシエーターモード(initiator mode)にある場合、スキャニングデバイスは、広告物理チャンネルを介して広告デバイスに接続要請を送信することによって、広告デバイスとブルートゥース接続を始めることができる。
【0166】
スキャニングデバイスが広告デバイスに接続要請を送信する場合、スキャニングデバイスは、追加的なブロードキャストのためのイニシエーターモードスキャニングを中止し、接続モードに進む。
【0167】
ディスカバーリング手順(Discovering Procedure)
【0168】
ブルートゥース通信が可能なデバイス(以下、「ブルートゥースデバイス」という。)は、近くに存在するデバイスを発見するためにまたは与えられた領域内で他のデバイスによって発見されるために広告手順とスキャニング手順を実行する。
【0169】
ディスカバーリング手順は、非対称的に実行される。周囲の他のデバイスを探そうとするブルートゥースデバイスをディスカバーリングデバイス(discovering device)と言い、スキャン可能な広告イベントを広告するデバイスを探すためにリスニングする。他のデバイスから発見されて利用可能なブルートゥースデバイスをディスカバラブルデバイス(discoverable device)と言い、積極的に広告 (ブロードキャスト)物理チャンネルを介して他のデバイスがスキャン可能に広告イベントをブロードキャストする。
【0170】
ディスカバーリングデバイスとディスカバラブルデバイスともピコネットで他のブルートゥースデバイスと既に接続されていることができる。
【0171】
接続手順(Connecting Procedure)
【0172】
接続手順は、非対称的であり、接続手順は、特定ブルートゥースデバイスが広告手順を実行する間に、他のブルートゥースデバイスは、スキャニング手順を実行することを要求する。
【0173】
すなわち、広告手順が目的になることができ、その結果、ただ一つのデバイスのみ広告に応答するはずである。広告デバイスから接続可能な広告イベントを受信した以後、広告(ブロードキャスト)物理チャンネルを介して広告デバイスに接続要請を送信することによって、接続を開始できる。
【0174】
次に、BLE技術での動作状態、すなわち、広告状態(Advertising State)、スキャニング状態(Scanning State)、開始状態(Initiating State)、接続状態(connection state)について簡単に説明する。
【0175】
広告状態(Advertising State)
【0176】
リンク階層(LL)は、ホスト (スタック)の指示によって広告状態に入る。リンク階層が広告状態にある場合、リンク階層は、広告イベントなどから広告PDU(Packet Data Circuit)を送信する。
【0177】
それぞれの広告イベントは、少なくとも一つの広告PDUから構成され、広告PDUは、使用される広告チャンネルインデックスを介して送信される。広告イベントは、広告PDUが使用される広告チャンネルインデックスを介してそれぞれ送信された場合、終了または広告デバイスが他の機能実行のために空間を確保する必要がある場合、さらに早く広告イベントを終了できる。
【0178】
スキャニング状態(Scanning State)
【0179】
リンク階層は、ホスト(スタック)の指示によってスキャニング状態に入る。スキャニング状態で、リンク階層は、広告チャンネルインデックスをリスニングする。
【0180】
スキャニング状態には、受動的スキャニング(パッシブスキャニング、passive scanning)、積極的スキャニング(アクティブスキャニング、active scanning)の2つのタイプがあり、各スキャニングタイプは、ホストにより決定される。
【0181】
スキャニングを行うための別途の時間または広告チャネルインデックスが定義されない。
【0182】
スキャニング状態の間に、リンク階層は、スキャンウィンドウ(scan Window)区間(duration)の間に広告チャネルインデックスをリスニングする。スキャンインターバル(scan Interval)は、2つの連続的なスキャンウィンドウの開始点間の間隔(インターバル)として定義される。
【0183】
リンク階層は、スケジューリングの衝突がない場合、ホストにより指示されるように、スキャンウィンドウのすべてのスキャンインターバル完成のためにリスニングしなければならない。各スキャンウィンドウにおけるリンク階層は、他の広告チャネルインデックスをスキャンしなければならない。リンク階層は、使用可能なすべての広告チャネルインデックスを使用する。
【0184】
受動的なスキャニングであるとき、リンク階層は、ただパケットだけを受信し、いかなるパケットも送信できない。
【0185】
能動的なスキャニングであるとき、リンク階層は、広告デバイスに広告PDUと広告デバイス関連追加的な情報を要請できる広告PDUタイプに依存するためにリスニングを行う。
【0186】
開始状態(Initiating State)
【0187】
リンク階層は、ホスト(スタック)の指示により開始状態に入る。
【0188】
リンク階層が開始状態にあるとき、リンク階層は、広告チャネルインデックスに対するリスニングを行う。
【0189】
開始状態の間に、リンク階層は、スキャンウィンドウ区間の間に広告チャネルインデックスをリスニングする。
【0190】
(接続状態(connection state))
【0191】
リンク階層は、接続要請を行うデバイス、すなわち、開始デバイスがCONNECT_REQ PDUを広告デバイスに送信する時または広告デバイスが開始デバイスからCONNECT_REQ PDUを受信する時に接続状態に入る。
【0192】
接続状態に入った以後、接続が生成されると考慮される。ただし、接続が接続状態に入った時点で確立されるように考慮される必要はない。新しく生成された接続と予め確立された接続間の唯一の差は、リンク階層接続監督タイムアウト(スーパービジョンタイムアウト、supervision timeout)値だけである。
【0193】
両デバイスが接続されているとき、両デバイスは、異なる役割を果たす。
【0194】
マスター役割を果たすリンク階層は、マスターと呼ばれ、スレーブ役割を果たすリンク階層は、スレーブと呼ばれる。マスターは、接続イベントのタイミングを調節し、接続イベントは、マスターとスレーブ間の同期化される時点をいう。
【0195】
以下では、ブルートゥースインターフェースで定義されるパケットについて簡単に説明する。BLEデバイスは、以下で定義されるパケットを用いる。
【0196】
パケットフォーマット(Packet Format)
【0197】
リンク階層(Link Layer)は、広告チャネルパケットとデータチャネルパケットの両方のために使用される一つのパケットフォーマットのみを有する。
【0198】
各パケットは、プリアンブル(Preamble)、接続アドレス(アクセスアドレス、Access Address)、PDU(Packet Data Unit)及びCRCの4つのフィールドから構成される。
【0199】
一つのパケットが広告物理チャネルから送信されるとき、PDUは、広告チャネルPDUになるはずで、一つのパケットがデータ物理チャネルから送信されるとき、PDUは、データチャネルPDUになるはずである。
【0200】
広告チャンネル PDU(Advertising Channel PDU)
【0201】
広告チャンネルPDU(Packet Data Circuit)は、16ビットヘッダと多様な大きさのペイロードを有する。
【0202】
ヘッダに含まれる広告チャンネルPDUのPDUタイプフィールドは、下記表1で定義されたようなPDUタイプを示す。
【0203】
【0204】
広告PDU(Advertising PDU)
【0205】
以下の広告チャネルPDUタイプは、広告PDUと呼ばれ、具体的なイベントで使用される。
【0206】
ADV_IND:接続可能な無指向性広告イベント
【0207】
ADV_DIRECT_IND:接続可能な指向性広告イベント
【0208】
ADV_NONCONN_IND:接続できない無指向性広告イベント
【0209】
ADV_SCAN_IND:スキャン可能な無指向性広告イベント
【0210】
前記PDUは、広告状態でリンク階層(Link Layer)から送信され、スキャニング状態または開始状態(Initiating State)でリンク階層により受信される。
【0211】
スキャニングPDU(Scanning PDU)
【0212】
以下の広告チャネルPDUタイプは、スキャニングPDUと呼ばれ、下記で説明される状態で使用される。
【0213】
SCAN_REQ:スキャニング状態でリンク階層により送信され、広告状態でリンク階層により受信される。
【0214】
SCAN_RSP:広告状態でリンク階層により送信され、スキャニング状グ状態でリンク階層により受信される。
【0215】
開始PDU(Initiating PDUs)
【0216】
以下の広告チャネルPDUタイプは、開始PDUと呼ばれる。
【0217】
CONNECT_REQ:開始状態でリンク階層により送信され、広告状態でリンク階層により受信される。
【0218】
データチャネルPDU(Data Channel PDU)
【0219】
データチャネルPDUは、16ビットヘッダ、多様な大きさのペイロードを有し、メッセージ無欠点チェック(メッセージ完全性チェック、Message Integrity Check:MIC)フィールドを含むことができる。
【0220】
前述したように、BLE技術での手順、状態、パケットフォーマットなどは、本明細書で提案する方法を実行するために適用されることができる。
【0221】
再び、
図4を参照すると、負荷455はバッテリである。バッテリは、電力ピックアップ回路210から出力される電力を利用してエネルギーを保存することができる。一方、モバイル機器450にバッテリが必ず含まれるべきものではない。例えば、バッテリは、脱着が可能な形態の外部構成で提供されることができる。他の例として、無線電力受信装置200には電子機器の多様な動作を駆動する駆動手段がバッテリの代わりに含まれることもできる。
【0222】
モバイル機器450は、無線電力受信装置200を含むと図示されており、ベースステーション400は、無線電力送信装置100を含むと図示されているが、広い意味で、無線電力受信装置200は、モバイル機器450と同一視されることができ、無線電力送信装置100は、ベースステーション400と同一視されることもできる。
【0223】
通信/コントロール回路120と通信/コントロール回路220がIB通信モジュール以外にOB通信モジュールまたは近距離通信モジュールとしてブルートゥースまたはブルートゥースLEを含む場合、通信/コントロール回路120を含む無線電力送信装置100と通信/コントロール回路220を含む無線電力受信装置200は、
図6のような単純化されたブロック図で表現されることができる。
【0224】
図6は、一例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0225】
図6を参照すると、無線電力送信装置100は、電力変換回路110、及び通信/コントロール回路120を含む。通信/コントロール回路120は、インバンド通信モジュール121、及びBLE通信モジュール122を含む。
【0226】
一方、無線電力受信装置200は、電力ピックアップ回路210、及び通信/コントロール回路220を含む。通信/コントロール回路220は、インバンド通信モジュール221、及びBLE通信モジュール222を含む。
【0227】
一側面において、BLE通信モジュール122、222は、
図5によるアーキテクチャ及び動作を実行する。例えば、BLE通信モジュール122、222は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の接続を確立し、無線電力送信に必要な制御情報とパケットを交換するのに用いられてもよい。
【0228】
他の側面において、通信/コントロール回路120は、無線充電のためのプロファイルを動作させるように構成されてもよい。ここで、無線充電のためのプロファイルは、BLE送信を利用するGATTであってもよい。
【0229】
図7は、他の例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0230】
図7を参照すると、通信/コントロール回路120、220は、それぞれインバンド通信モジュール121、221のみを含み、BLE通信モジュール122、222は、通信/コントロール回路120、220と分離して備えられる形態も可能である。
【0231】
以下、コイルまたはコイル部は、コイル及びコイルと近接した少なくとも一つの素子を含んで、コイルアセンブリー、コイルセルまたはセルとして指称してもよい。
【0232】
一方、ユーザが無線電力送信装置100の作動空間内に無線電力受信装置200を配置すると、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200両方とも電力送信を構成及び制御するための目的で通信を始める。この時、電力シグナルは、すべての通信に対してキャリアを提供することができ、通信に対するプロトコルは、複数の段階で構成されることができる。以下、通信プロトコルについて説明する。
【0233】
図8は、無線電力送信手順を説明するための状態遷移図である。
【0234】
WPCでは2つの通信プロトコルを定義することができる。
【0235】
-ベースラインプロトコル(或はBPP):無線電力受信装置200から無線電力送信装置100への一方向通信のみを支援するオリジナルプロトコルを意味することができる。
【0236】
-拡張されたプロトコル(或はEPP):双方向通信及び向上されたFOD(foreign object detection)機能を支援し、データ送信ストリーム機能及び認証オプションも支援することができる。
【0237】
図8を参照すると、本明細書の一実施例に係る、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の電力伝達動作は大きく、ピンフェーズ810(Ping Phase)、構成フェーズ820(Configuration Phase)、交渉フェーズ830(Negotiation Phase)、及び電力送信フェーズ(電力伝送フェーズ、Power Transfer Phase)に分けられることができる。
【0238】
-ピンフェーズ810
【0239】
ピンフェーズ810で、無線電力送信装置100は無線電力受信装置200との通信の確立を試みる(try)ことができる。通信の確立を試みる前に、測定が行われてもよく、測定によって電力の送信中に損傷または加熱される可能性がある銀行カード、小銭またはその他金属のような物体があるか否かが確認されることができる。ここで、このような測定は、無線電力受信装置200を覚まさずに行われてもよい。
【0240】
ここで、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200から設計情報(design information)を得た後、検出された金属が異物(foreign object)であるか、或いは親和的な金属(friendly metal)であるかに対する結論を交渉フェーズ830に延期することができる。
【0241】
-構成フェーズ820
【0242】
構成フェーズ820で、無線電力受信装置200は、基本識別及び構成データ(basic identification and configuration data)を無線電力受信装置200に送信することができる。そして、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200の両側は、この情報を用いてベースライン(baseline)電力送信契約(電力伝送契約、power transfer contract)を生成することができる。
【0243】
また、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、構成フェーズ820でベースラインプロトコル(Baseline Protocol)または拡張されたプロトコル(Extended Protocol)を継続するか否かを決めることができる。
【0244】
ここで、無線電力受信装置200は、拡張されたプロトコルを具現する場合のみ向上されたFOD、データ送信ストリーム及び認証のような機能を利用することができる。
【0245】
-交渉フェーズ830
【0246】
交渉フェーズ830で、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、追加的な設定及び制限を含む拡張された電力送信契約(extended power transfer contract)を設定することができる。また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に設計情報を提供することができる。後で、設計情報は電力送信フェーズ840に切り替える前にFODを完了するのに用いられることができる。
【0247】
ここで、交渉フェーズ830は、ベースラインプロトコルでは存在しない段階に対応し得る。
【0248】
-電力送信フェーズ840
【0249】
電力送信フェーズ840は、無線電力受信装置200のロードに電力が伝達される段階であり得る。
【0250】
拡張プロトコルで、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、この段階が始まる時にシステム補正(システムキャリブレーション、system calibration)を行うことができる。電力伝達契約の要素を再交渉するために、この段階がたまに中断されることがあるが、このような再交渉中にも電力伝達は継続されてもよい。
【0251】
以下、前述した、ピンフェーズ810(Ping Phase)、構成フェーズ820(Configuration Phase)、交渉フェーズ830(Negotiation Phase)、及び電力送信フェーズ840(Power Transfer Phase)に対するプロトコルについてそれぞれより具体的に説明する。
【0252】
1.ピンフェーズ810
【0253】
ピンフェーズ810が開始される時、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200が作動ボリューム内にあるか否かをまだ分からない。また、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200を認知することができない。その理由として、このシステムは一般的にパワーシグナルの不足により非活性化されているからである。
【0254】
このような状況で、無線電力送信装置100が無線電力受信装置200からの応答を要請するためのデジタルピンを始める前に、無線電力送信装置100は次の段階を経てもよい。
【0255】
図9は、ピンフェーズ810のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0256】
図9によれば、無線電力送信装置100は、アナログピンを実行することができる(S910)。すなわち、無線電力送信装置100は、アナログピンを送信して、作動空間(operating volume)内に物体が存在するか否かを確認することができる。例えば、無線電力送信装置は、送信コイルまたは1次コイル(Primary Coil)の電流変化に基づいて、作動空間内に物体が存在するか否かを感知することができる。
【0257】
無線電力送信装置100は、NFCタグ保護を適用することができる(S920)。ここで、NFCタグの保護は、次のような手順によって実行されることができる。
【0258】
a)まず、感知された個体の一つ以上がNFCタグを含むか否かが確認されることができる。
【0259】
b)以後に、NFCタグが含まれた物体の場合、損傷されることなく電源信号を耐えることができるか否かを確認することができる。
【0260】
c)無線電力送信装置100がNFCタグが電力信号を耐えられないと判断する場合、デジタルピンを始めずにピン段階を保持し、無線電力送信装置100は、実行し続けない理由をユーザに知らせることができる。
【0261】
無線電力送信装置100は、異物の感知を実行することができる(S930)。すなわち、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200以外の異物があるか否かを判断するのに役に立つ情報を収集することができる。このために、無線電力送信装置100は、フリー-パワーFOD方式等のような多様な方式を用いることができる。
【0262】
一方、前述した、3つの段階(S910、S920、S930)では、無線電力受信装置が動作しなくてもよい。
【0263】
無線電力送信装置100が上の段階を実行し、作動空間に潜在的に無線電力受信装置200があると判断する場合、無線電力送信装置100は、デジタルピンを開始することができる(S940)。ここで、デジタルピンは、SIG(signal strength)データパケットまたはEPT(End Power Transfer)データパケットのような応答を無線電力受信装置200に要請することができる。
【0264】
その後、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からSIGまたはEPTを受信することができる(S950)。ここで、SIGデータパケットは、カップリングの測定を提供することができ、SIGデータパケットは、信号強度値に対する情報を含むことができる。また、EPTデータパケットは、電源送信中止要請と要請理由を提供することができる。
【0265】
仮に、無線電力送信装置100が無線電力受信装置200から上記のような応答を受信できない場合には、無線電力送信装置100は、ピンフェーズ810に止まりながら、上記のような段階を繰り返すことができる。
【0266】
2.構成フェーズ820
【0267】
構成フェーズ820は、次のようなプロトコルの一部である。
【0268】
-無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に自分を識別させることができる。
【0269】
-無線電力受信装置200と無線電力送信装置100は、ベースライン電力伝達契約を確立することができる。
【0270】
-無線電力受信装置200と無線電力送信装置100は、電力送信に用いるプロトコル変形を決めることができる。
【0271】
構成フェーズ820で、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、デジタルピンパラメータを使用して動作し続けることができる。これは無線電力送信装置100と無線電力受信装置200両方の電力及び電流レベルは、ユーザが作動空間内の位置で無線電力受信装置200を移動する場合のみ変更されることを意味することができる。
【0272】
以下、構成フェーズ820でのプロトコルをより具体的に説明する。
【0273】
図10は、構成フェーズ820のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0274】
図10によれば、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からID(identification)を受信することができる(S1010)。または、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からXID(extended identification)も受信することができる(S1020)。すなわち、無線電力受信装置200は、IDデータパケット及び選択的にXIDデータパケットを利用して無線電力受信装置200自体を識別させることができる。
【0275】
無線電力送信装置100は、選択的に無線電力受信装置200からPCH(power control hold-off)データパケットを受信することができ(S1030)、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からCFGデータパケットを受信することができる(S1040)。すなわち、無線電力受信装置200は、PCH及び/またはCFGデータパケットを利用して、電力伝達契約での使用のためのデータを提供することができる。
【0276】
最後に、無線電力送信装置100は、できれば拡張されたプロトコルを確認することができる(S1050)。
【0277】
前述した各データパケットを要約して整理すれば、以下の通りである。
【0278】
-ID:IDデータパケットは、無線電力受信装置200を識別する情報であり得る。ここで、IDには、製造社コード、基本デバイス識別子などを含んでもよい。また、IDには、設定フェーズでXIDデータパケットの存在有無を識別する情報も含んでもよい。
【0279】
-XID:XIDデータパケットには、追加識別データが含まれてもよい。
【0280】
-PCH:PCHデータパケットは、CEデータパケットの受信と無線電力送信装置100がコイル電流調整を始める間の遅延を構成することができる。
【0281】
-CFG:CFGデータパケットは、基本構成データを提供することができる。
【0282】
例えば、CFGデータパケットは、ベースラインプロトコルで電力送信を勧めるすべてのパラメータを提供することができる。同時に、CFGデータパケットは、拡張プロトコルで用いられるすべてのFSK通信パラメータを提供することができる。また、CFGデータパケットは、無線電力受信装置200の追加機能を提供することができる。
【0283】
図11は、一実施例に係る無線電力受信装置の構成パケット(CFG)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0284】
図11によれば、一実施例に係る構成パケット(CFG)は、0x51のヘッダ値を有してもよく、構成パケット(CFG)のメッセージフィールドには、1ビットの認証(AI)フラグ、および1ビットのアウトバンド(OB)フラグが含まれてもよい。
【0285】
認証フラグ(AI)は、無線電力受信装置が認証機能を支援するか否かを指示する。例えば、認証フラグ(AI)の値が「1」である場合、無線電力受信装置が認証機能を支援するか、認証イニシエータ(Authentication Initiator)として動作できることを指示し、認証フラグ(AI)の値が「0」である場合、無線電力受信装置が認証機能を支援しないか、認証イニシエータとして動作できないことを指示することができる。
【0286】
アウトバンド(OB)フラグは、無線電力受信装置がアウトバンド通信を支援するか否かを指示する。例えば、アウトバンド(OB)フラグの値が「1」である場合、無線電力受信装置がアウトバンド通信を指示し、アウトバンド(OB)フラグの値が「0」である場合、無線電力受信装置がアウトバンド通信を支援しないことを指示することができる。
【0287】
前述したID及び/またはXIDの提供は、識別のためである。そして、PCH及び/またはCFGの提供は、電力伝達契約の構築(build)のためである。
【0288】
3.交渉フェーズ830
【0289】
交渉フェーズ830は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200が電力送信契約を変更することができる拡張プロトコルの一部である。この段階には2つの類型がある。
【0290】
-交渉フェーズ830:交渉フェーズ830は、構成フェーズ820以後に直接つながり、初期拡張電力送信契約を生成する役割を果たす。同時に、交渉フェーズ830は、前置電力(pre-power)FOD機能を完了する役割も果たす。ここで、交渉段階の長さは制限されない。
【0291】
-再交渉フェーズ:再交渉フェーズは、電力送信フェーズ840を複数回中断することができ、一般的に電力伝達契約の単一要素を調整する役割を果たす。また、FOD/qf、FOD/rf及びSRQ/rprデータパケットは、再交渉段階では利用されなくてもよい。電力送信フェーズ840でのCEデータパケットに対する制約は、再交渉段階の長さを制限する。
【0292】
交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置と無線電力送信装置との間の無線電力の受信/送信と関連する電力送信契約(Power Transfer Contract)を拡張または変更したり、電力送信契約の要素の少なくとも一部を調整する電力送信契約の更新が行われたり、アウトバンド通信を確立するための情報の交換が行われてもよい。
【0293】
図12は、一実施例に係る交渉段階または再交渉段階のプロトコルを概略的に示した流れ図である。
【0294】
図12を参照すると、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からFOD状態データパケット(e.g.FOD)を受信することができる(S1210)。ここで、無線電力受信装置200は、FOD状態データパケットを用いてその存在がレファレンス無線電力送信装置100の選択された属性に及ぶ影響を無線電力送信装置100に知らせることができる。そして、無線電力送信装置100は、この情報を利用してFOD機能を構成することができる。
【0295】
無線電力送信装置100は、上記FOD状態データパケットに対するACK/NAKを無線電力受信装置200に送信することができる(S1215)。
【0296】
一方、無線電力受信装置200は、GRQ(General Request data packet)を利用して無線電力送信装置100のID(Identification data packet)、CAP(Capabilities data packet)、XCAP(extended CAP)を受信することができる。
【0297】
一般要請パケット(GRQ)は、0x07のヘッダ値を有してもよく、1バイトのメッセージフィールドを含んでもよい。一般要請パケット(GRQ)のメッセージフィールドには無線電力受信装置200がGRQパケットを利用して無線電力送信装置100に要請するデータパケットのヘッダ値が含まれてもよい。
【0298】
例えば、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100のIDパケットを要請するGRQパケット(GRQ/id)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1220)。
【0299】
GRQ/idを受信した無線電力送信装置100は、IDパケットを無線電力受信装置200に送信することができる(S1225)。無線電力送信装置100のIDパケットには、「Manufacturer Code」に対する情報が含まれる。「Manufacturer Code」に対する情報が含まれたIDパケットは、無線電力送信装置100の製造者(manufacturer)を識別することができるようにする。
【0300】
或は、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を要請するGRQパケット(GRQ/cap)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1230)。GRQ/capのメッセージフィールドには、性能パケット(CAP)のヘッダ値(0x31)が含まれてもよい。
【0301】
GRQ/capを受信した無線電力送信装置100は、性能パケット(CAP)を無線電力受信装置200に送信することができる(S1235)。
【0302】
或は、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を要請するGRQパケット(GRQ/xcap)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1240)。GRQ/xcapのメッセージフィールドには、性能パケット(XCAP)のヘッダ値(0x32)が含まれてもよい。
【0303】
GRQ/xcapを受信した無線電力送信装置100は、性能パケット(XCAP)を無線電力受信装置200に送信することができる(S1245)。
【0304】
図13は、一実施例に係る無線電力送信装置の性能パケット(CAP)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0305】
一実施例に係る性能パケット(CAP)は、0x31のヘッダ値を有してもよく、
図19を参照すると、3バイトのメッセージフィールドを含んでもよい。
【0306】
図13を参照すると、性能パケット(CAP)のメッセージフィールドには、1ビットの認証(AR)フラグと1ビットのアウトバンド(OB)フラグが含まれてもよい。
【0307】
認証フラグ(AR)は、無線電力送信装置100が認証機能を支援するか否かを指示する。例えば、認証フラグ(AR)の値が「1」である場合、無線電力送信装置100が認証機能を支援するか、または認証応答子(認証応答者、Authentication Responder)として動作できることを指示し、認証フラグ(AR)の値が「0」である場合、無線電力送信装置100が認証機能を支援しないか、または認証応答子として動作できないことを指示することができる。
【0308】
アウトバンド(OB)フラグは、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を支援するか否かを指示する。例えば、アウトバンド(OB)フラグの値が「1」である場合、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を指示し、アウトバンド(OB)フラグの値が「0」である場合、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を支援しないことを指示することができる。
【0309】
交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を受信して、無線電力送信装置100の認証機能支援可否及びアウトバンド通信支援可否を確認することができる。
【0310】
再び
図12に戻って、無線電力受信装置200は、交渉段階または再交渉段階で少なくとも一つの特定要請パケット(特定要求データパケット、SRQ、Specific Request data packet)を利用して電力送信フェーズで提供される電力に関する電力送信契約(Power Transfer Contract)の要素を更新することができ(S1250)、これに対するACK/NAKを受信することができる(S1255)。
【0311】
一方、拡張された電力伝達契約を確認し、交渉段階を終了するために、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にSRQ/enを送信し(S1260)、無線電力送信装置100からACKを受信することができる(S1265)。
【0312】
4.電力送信フェーズ840
【0313】
電力送信フェーズ840は、実際電力が無線電力受信装置200の負荷として送信されるプロトコルの一部である。ここで、電力伝達は、交渉フェーズ830で生成された電力伝達契約の条件によって行われることができる。
【0314】
<CEに基づく電力制御>
【0315】
無線電力受信装置200は、無線電力受信装置200の目標と実際動作地点との間の偏差を測定する制御エラー(control error;CE)データを無線電力送信装置100に送信して電力レベルを制御することができる。無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、制御エラーデータを0にすることを目標とし、この地点でシステムは、目標電力水準で作動するようになる。
【0316】
<電力伝達内でのFOD方法(In-power transfer FOD method)>
【0317】
制御エラーデータ以外にも無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、FODを容易にするための情報を交換することができる。無線電力受信装置200は、受信する電力の量(受信電力レベル(received power level))を定期的に無線電力送信装置100に報告し、無線電力送信装置100は、異物を感知したか否かを無線電力受信装置200に知らせることができる。電力送信フェーズでFODに対して使用可能な方法は、例えば、パワーロス計算に対応し得る。この接近方式で、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200によって報告された受信電力レベルを送信電力の量(送信電力レベル)と比較して、差が閾値を超える時に無線電力受信装置200に(異物を監視したのか否かに対する)信号を送信することができる。
【0318】
<再交渉フェーズ>
【0319】
状況によって、必要な場合、無線電力送信装置100または無線電力受信装置200は、電力送信フェーズ中に電力送信契約の再交渉を要請することができる。電力送信契約の再交渉が行われることができる変更された状況の例は、以下の通りである。
【0320】
-無線電力受信装置200が以前に交渉したよりも(実質的に)より多い電力が必要な場合。
【0321】
-無線電力送信装置100が低い効率で作動していることを感知した場合。
【0322】
-無線電力送信装置100が増加された作動温度によってこれ以上現在電力水準を保持できない場合(またはその反対の場合、すなわち、無線電力受信装置200が充分冷却された後、より高い電力レベルで作動できる場合)。
【0323】
ここで、再交渉フェーズに対する具体的なプロトコルの例示は、前述した通りである。
【0324】
<データ送信ストリーム>
【0325】
無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、データ送信ストリームを始めて電力送信フェーズ840全般にわたってアプリケーションレベルデータを交換することができる。
【0326】
ここで、重要な共通アプリケーションは、認証(authentication)であり、ここで両側は変調防止方式で相手の資格証明を確認することができる。例えば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100が高い電力レベルで安全に作動するように信頼し得るのか確認するために、無線電力送信装置100の資格証明を確認しようとすることができる。適切な資格証明があれば、規定遵守テストをパスしたことを意味することができる。
【0327】
したがって、本明細書では、低い電力レベルの水準で電力の伝達を始め、認証プロトコルを成功裏に完了した後のみに電力をより高い水準に制御する方式を提供することができる。
【0328】
<電力送信フェーズ840でのプロトコル>
【0329】
以上、電力送信フェーズ840での無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の動作を概略的に説明した。以下、電力送信フェーズ840での動作に対する円滑な理解のために、電力送信フェーズ840でのプロトコルをベースラインプロトコルの場合と拡張されたプロトコルの場合をそれぞれ区別して説明する。
【0330】
図14は、ベースラインプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0331】
図14によれば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCEを送信することができる(S1410)。ここで、無線電力受信装置200は、通常CEデータパケットを秒当たり数回送信することができる。
【0332】
無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に一般的に1.5秒ごとに一回ずつRP(received power)データパケット(ベースラインプロトコルではRP8)を送信することができる(S1420)。
【0333】
選択的に、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCHS(charge status)データパケットを送信することができる(S1430)。
【0334】
前述したデータパケットを整理して説明すれば、次の通りである。
【0335】
-CE:CEデータパケットは、所望の電力レベルに対するフィードバックを提供することができる。CEデータパケットは、制御エラー値(control error value)を含むことができ、ここで制御エラー値は、無線電力受信装置200の実際動作地点と目標動作地点との間の偏差に対する相対測定値である符号付き整数値であってもよい。この時の制御エラー値が正数値である場合、実際動作地点が目標動作地点の下にあることを示し、無線電力送信装置100に電力信号を増加させるように要請することができる。制御エラー値が負数値である場合、実際動作地点が目標動作地点の上にあることを示し、無線電力送信装置100に電力信号を減らすように要請することができる。
【0336】
-RP8:RP8データパケットは、受信電力レベルを報告することができる。ここで、RP8データパケットは、ベースラインプロトコルのみに含まれてもよい。
【0337】
-CHS:CHSデータパケットは、負荷でバッテリの充電レベルを提供することができる。
【0338】
図15は、拡張されたプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0339】
図15によれば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCEを送信することができる(S1510)。ここで、無線電力受信装置200は、一般的にCEデータパケットを秒当たり数回送信することができる。
【0340】
無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に一般的に1.5秒ごとに一回ずつRP(received power)データパケット(拡張されたプロトコルではRP)を送信することができる(S1515)。
【0341】
電力送信フェーズで、制御エラーパケット(CE)と受信電力パケット(RP)は、無線電力の制御のために、要求されるタイミング制約(timing constraint)に合わせて、繰り返し的に送信/受信されるべきデータパケットである。
【0342】
無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200から受信した制御エラーパケット(CE)と受信電力パケット(RP)に基づいて送信する無線電力のレベルを制御することができる。
【0343】
一方、拡張されたプロトコルでは、無線電力送信装置100は、受信電力パケット(RP)に対してACK、NAK、ATNなどのビットパターンで応答することができる(S1520)。
【0344】
モード値が0である受信電力パケット(RP/0)に対して、無線電力送信装置100がACKで応答することは、電力送信が現在のレベルで実行し続けることができることを意味する。
【0345】
モード値が0である受信電力パケット(RP/0)に対して、無線電力送信装置100がNAKで応答することは、無線電力受信装置200が電力消費を減らすべきことを意味する。
【0346】
モード値が1または2である受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に対して、無線電力送信装置100がACKで応答することは、無線電力受信装置200が受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に含まれた電力補正値を受け入れたことを意味する。
【0347】
モード値が1または2である受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に対して、無線電力送信装置100がNAKで応答することは、無線電力受信装置200が受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に含まれた電力補正値を受け入れなかったことを意味する。
【0348】
前述したモード値が1である受信電力パケット(RP/1)は、最初補正データポイント(最初のキャリブレーションデータポイント、first calibration data point)を意味することができ、モード値が2である受信電力パケット(RP/2)は、追加的な補正データポイント(追加的なキャリブレーションデータポイント、additional calibration data point)を意味することができる。ここで、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にモード値が2である受信電力パケット(RP/2)を数回送信して、複数の追加的な電力補正値を送信することができ、無線電力送信装置は受信されたRP/1及び複数個のRP/2に基づいて補正過程を行うことができる。
【0349】
受信電力パケット(RP)に対して、無線電力送信装置100がATNで応答することは、無線電力送信装置100が通信の許容を要請することを意味する。すなわち、無線電力送信装置100は、RPデータパケットに応答して、データパケットを送信する権限を要請するために、ATN(attention)応答パターンを送信することができる。言い換えれば、無線電力送信装置100は、RPデータパケットに応答して、ATNを無線電力受信装置200に送信して、データパケットを送信する権限を無線電力受信装置200に要請することができる。
【0350】
選択的に、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCHS(charge status)データパケットを送信することができる(S1525)。
【0351】
一方、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、電力送信契約での要素(一般的には、保障された負荷電力)に対する再交渉を開始するために、DSR(data stream response)データパケット、CAPデータパケット、NEGOデータパケットを交換することができる。
【0352】
例えば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にDSRデータパケットを送信し(S1530)、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200にCAPを送信することができる(S1535)。
【0353】
また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にNEGOデータパケットを送信し(S1540)、無線電力送信装置100は、NEGOデータパケットに応答して、無線電力受信装置200にACKを送信することができる(S1545)。
【0354】
ここで、再交渉フェーズの開始に関連するデータパケットを整理すれば、以下の通りである。
【0355】
-DSR:DSRデータパケットには、以下のような値の何れか一つの値が設定されてもよい。
【0356】
i)0x00-DSR/nak:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが拒否されたことを指示する。
【0357】
ii)0x33-DSR/poll:データパケットを送信するように、無線電力送信装置100を招待(invite)する。
【0358】
iii)0x55-DSR/nd:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが予想されなかったことを指示する。
【0359】
iv)0xFF-DSR/ack:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが正しく処理されたことを確認する。
【0360】
-CAP:CAPデータパケットは、無線電力送信装置100の機能に対する情報を提供する。具体的な内容は前述した通りである。
【0361】
-NEGO:NEGOデータパケットは、再交渉段階で行うように、無線電力送信装置100に要請することができる。
【0362】
無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、アプリケーションレベルデータの交換のために、ADC(auxiliary data transport)、ADT(auxiliary data transport)及びDSRデータパケットを利用することができる。
【0363】
すなわち、アプリケーションレベルデータの交換のためのデータ送信ストリームの送受信観点で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にADC/ADTを送信することができ(S1550)、無線電力送信装置100は、これに対する応答としてACK/NAKを無線電力受信装置200に送信することができる(S1555)。また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にDSRを送信することができ(S1560)、無線電力送信装置は、無線電力受信装置にADC/ADTを送信することができる(S1565)。
【0364】
ここで、データ送信ストリームは、データストリームイニシエータからデータストリーム応答子にアプリケーションレベルデータを伝達する役割を果たす。そして、アプリケーションレベルデータは、大きくi)認証(authentication)アプリケーション、ii)独占(汎用)アプリケーションに区別されることができる。
【0365】
アプリケーションレベルデータのうち、認証アプリケーションに関連するメッセージ/情報は、次のように整理されることができる。
【0366】
認証手順(authentication procedure)で用いられるメッセージを認証メッセージとする。認証メッセージは、認証に関する情報を運ぶのに用いられる。認証メッセージには、2つのタイプが存在する。一つは、認証要請(認証要求、authentication request)であり、もう一つは、認証応答(authentication response)である。認証要請は、認証イニシエータによって送信され、認証応答は認証応答子によって送信される。無線電力送信装置と受信装置は、認証イニシエータまたは認証応答子になり得る。例えば、無線電力送信装置が認証イニシエータである場合、無線電力受信装置は認証応答子になり、無線電力受信装置が認証イニシエータである場合、無線電力送信装置が認証応答子になる。
【0367】
認証要請メッセージは、GET_DIGESTS、GET_CERTIFICATE、CHALLENGEを含む。
【0368】
-GET_DIGESTS:この要請は、認証書チェーンダイジェストを検索するのに用いられることができる。無線電力受信装置200は、一回に所望の数のダイジェストを要請することができる。
【0369】
-GET_CERTIFICATE:この要請は、対象認証書チェーンのセグメントを読むのに用いられる。
【0370】
-CHALLENGE:この要請は、電力送信装置の製品装置の認証を始めるのに用いられることができる。
【0371】
認証応答メッセージは、DIGESTS、CERTIFICATE、CHALLENGE_AUTH、ERRORを含む。
【0372】
-DIGESTS:無線電力送信装置100は、DIGESTS応答を用いて認証書チェーン要約を送り、有効な認証書チェーン要約が含まれたスロットを報告することができる。
【0373】
-CERTIFICATE:この応答は、無線電力送信装置100が認証書チェーンの要請されたセグメントを送信するのに用いられることができる。
【0374】
-CHALLENGE_AUTH:無線電力送信装置100は、CHALLENGE_AUTHを用いて、CHALLENGE要請に応答することができる。
【0375】
-ERROR:この応答は、電力送信機でエラー情報を送信するのに用いられることができる。
【0376】
認証メッセージは、認証パケットとも呼ばれ得、認証データ、認証制御情報とも呼ばれ得る。また、GET_DIGEST、DIGESTSなどのメッセージは、GET_DIGESTパケット、DIGESTパケットなどとも呼ばれ得る。
【0377】
一方、前述したように、無線電力受信装置200及び無線電力送信装置100は、データ送信ストリームを介してアプリケーションレベルデータを伝達することができる。データ送信ストリームを介して伝達されるアプリケーションレベルデータは、次の構造のデータパケットシーケンスで構成されることができる。
【0378】
-ストリームを開く初期ADCデータパケット。
【0379】
i)ストリームに含まれたメッセージ類型。
【0380】
ii)ストリームのデータバイト数。
【0381】
-実際メッセージを含む一連のADTデータパケット。
【0382】
-ストリームを閉じる最終ADC/endデータパケット。
【0383】
以下、上記のようなADC、ADT、ADC/endデータパケットが利用される例示に対するデータ送信ストリームを図面を通じて説明する。
【0384】
図16は、一例による無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間のアプリケーションレベルのデータストリームを示したのである。
【0385】
図16を参照すると、データストリームは、補助データ制御(auxiliary data control:ADC)データパケット及び/または補助データ送信(auxiliary data transport:ADT)データパケットを含んでもよい。
【0386】
ADCデータパケットは、データストリームを始める(opening)のに用いられる。ADCデータパケットは、ストリームに含まれたメッセージのタイプと、データバイトの個数を指示することができる。一方、ADTデータパケットは、実際メッセージを含むデータのシーケンスである。ストリームの終了を知らせる時には、ADC/endデータパケットが用いられる。例えば、データ送信ストリーム内のデータバイトの最大個数は、2047に制限されてもよい。
【0387】
ADCデータパケットとADTデータパケットの正常な受信可否を知らせるために、ACKまたはNAC(NACK)が用いられる。ADCデータパケットとADTデータパケットの送信タイミングの間に、制御エラーパケット(CE)またはDSRなど無線充電に必要な制御情報が送信されてもよい。
【0388】
このようなデータストリーム構造を利用して、認証関連情報またはその他アプリケーションレベルの情報が無線電力送信装置と受信装置との間に送受信されてもよい。
【0389】
前述した、電力送信フェーズ840での無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の動作の理解のための例示を説明すれば、以下の通りである。
【0390】
図17は、一実施例に係る電力制御コントロール方法を示す。
【0391】
図17で、電力送信フェーズで、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、電力送受信とともに通信を並行することによって、伝達される電力の量をコントロールすることができる。無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、特定コントロールポイントで動作する。コントロールポイントは、電力の伝達が実行される時に無線電力受信装置の出力端(output)で提供される電圧及び電流の組み合わせ(combination)を示す。
【0392】
より詳細に説明すると、無線電力受信装置は、所望のコントロールポイント(desired Control Point)-所望の出力電流/電圧、モバイル機器の特定位置の温度などを選択し、追加で現在動作している実際コントロールポイント(actual control point)を決定する。無線電力受信装置は、所望のコントロールポイントと実際コントロールポイントを使用し、コントロールエラー値(control error value)を算出し、これをコントロールエラーパケットとして無線電力送信装置に送信できる。
【0393】
そして、無線電力送信装置は、受信したコントロールエラーパケットを使用して新しい動作ポイント-振幅、周波数及びデューティサイクル-を設定/コントロールして電力伝達を制御することができる。したがって、コントロールエラーパケットは、電力伝達段階で一定時間の間隔に送信/受信され、実施例として、無線電力受信装置は、無線電力送信装置の電流を低減しようとする場合、コントロールエラー値を負数に設定し、電流を増加させようとする場合、コントロールエラー値を正数に設定して送信できる。このように誘導モードでは無線電力受信装置がコントロールエラーパケットを無線電力送信装置に送信することによって電力伝達を制御することができる。
【0394】
共振モードでは誘導モードとは異なる方式で動作してもよい。共振モードでは、一つの無線電力送信装置が複数の無線電力受信装置を同時にサービングする必要がある。ただし、上述した誘導モードのように電力伝達をコントロールする場合、伝達される電力が一つの無線電力受信装置との通信によってコントロールされるので、追加的な無線電力受信装置に対する電力伝達はコントロールが難しいことがある。したがって、本明細書の共振モードでは、無線電力送信装置は基本電力を共通的に伝達し、無線電力受信装置が自らの共振周波数をコントロールすることによって、受信する電力量をコントロールする方法を利用しようとする。ただし、このような共振モードの動作でも
図17で説明した方法が完全に排除されるのではなく、追加的な送信電力の制御を
図17の方法で実行してもよい。
【0395】
以下、本明細書についてより具体的に説明する。
【0396】
無線充電方式には、1次コイルと2次コイルとの間の磁気誘導現象を利用した磁気誘導方式と、数十kHzから数MHz帯域の周波数を利用して磁気的共鳴を成して電力を送信する磁気共鳴方式がある。ここで、磁気共鳴方式に対する無線充電標準は、A4WPという協議会で主導し、磁気誘導方式は、WPC(Wireless Power Consortium)で標準を主導する。ここで、WPCでは無線充電システムに関する多様な状態情報及び命令語をインバンドで取り交わすことができるように設計されている。
【0397】
図18は、プロトコルレベルによる電力プロファイルの構造を概念的に示したのである。
【0398】
図18によれば、前述したように、WPC標準は、基本電力プロファイル(baseline power profile:BPP)と拡張電力プロファイル(extended power profile:EPP)を定義する。BPPは、5Wの電力送信を支援する無線電力送信装置と受信装置に関し、EPPは5Wより大きく、30Wより小さい範囲の電力送信を支援する無線電力送信装置と受信装置に関する。
【0399】
これに加えて、無線電力伝達システムでは、新しい電力伝達プロファイルを提供しようとし、この時に提案される電力伝達プロファイル中には、MPP(magnetic power profile)がある。MPPは、Qi v1.3.0に基づいた「Apple(登録商標)」社の専用拡張に対応し得る。
【0400】
ここで、図面で確認できるように、無線電力送信装置と無線電力受信装置は、基本的にBPPを支援するようになり、追加的に、無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、BPP及びMPPを同時に支援することができる。同一レベル線上で、無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、BPP及びEPPを同時に支援することもできる。場合によって、無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、BPP、EPP、及びMPPを全部支援することもできる。
【0401】
以下、BPPでのプロトコル、EPPでのプロトコル、及びMPPでのプロトコルをそれぞれ説明する。
【0402】
A.BPPでのプロトコル
【0403】
図19は、BPPでのプロトコルを概略的に示したのである。
【0404】
図19によれば、無線電力受信装置は、無線電力送信装置に(ピンフェーズで)SS(signal strength)(他の表現では、SIG)を送信することができる。その後、無線電力受信装置は、無線電力送信装置に(設定フェーズで)IDパケットを送信することができ、選択的に、XIDパケットも送信することができる。そして、(設定フェーズで)無線電力受信装置は、無線電力送信装置にCFGパケットを送信することができる。この時、それぞれのパケットに対する具体的な例示は、前述した通りである。
【0405】
一方、BPPによる場合、無線電力受信装置は、交渉フェーズへ進入することなく、電力送信フェーズに進入してもよく、無線電力受信装置は電力送信フェーズで無線電力送信装置から無線電力を受け取ることができる。
【0406】
整理すれば、WPC Qi v1.3では、無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置は、基本的にBPPの構造に基づいてプロトコルを行い、無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置が電力の送信量を高めようとする場合には、EPPで拡張されたプロトコルを使用するようになる。
【0407】
B.EPPでのプロトコル
【0408】
図20は、EPPでのプロトコルを概略的に示したのである。
【0409】
図20によれば、無線電力受信装置は、無線電力送信装置に(ピンフェーズで)SS(signal strength)(他の表現では、SIG)を送信することができる。その後、無線電力受信装置は、無線電力送信装置に(設定フェーズで)IDパケットを送信することができ、選択的に、XIDパケットも送信することができる。そして、(設定フェーズで)無線電力受信装置は、無線電力送信装置にCFGパケットを送信することができる。
【0410】
一方、BPPと異なるように、EPPが行われる場合には、CFGパケットでの「Neg」フィールドが1に設定されることができる。そして、無線電力受信装置が無線電力送信装置からCFGに対するACKを受信することができる。
【0411】
すなわち、EPPはBPPの拡張概念であって、無線電力受信装置及び無線電力送信装置がBPPによるプロトコルを行う途中にEPPを支援する無線電力受信装置がEPPを行いたい場合、CFGパケットの「Neg」ビットを1に設定することができる。そして、無線電力送信装置がEPPを支援する場合には、CFGに対してACKで応答し、無線電力送信装置及び無線電力受信装置がEPPに切り替えることができる。仮に、CFGの「Neg」ビットが1であるが、無線電力送信装置がBPP無線電力送信装置である場合には、BPP無線電力送信装置は上のCFGに対する応答を実行しない。すなわち、CFGに対する応答が無応答である場合には、両者はBPPに基づいて無線電力送受信を実行することができる。
【0412】
この時、CFGに対するより具体的な例示は、前述した
図11で確認できる。
【0413】
無線電力受信装置が無線電力送信装置からCFGに対するACKを受信した場合、無線電力受信装置と無線電力送信装置は、交渉フェーズに進入することができる。すなわち、交渉フェーズは、BPPには存在しないフェーズに対応し得る。ここで。図面での「Nego」は、交渉フェーズで送信されるパケットを示したのであってもよい。この時、交渉フェーズで送信されるパケットに対する具体的な例示は、前述した通りである。
【0414】
その後、交渉フェーズで交渉された電力伝達契約に基づいて無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置の間にEPPに基づいた無線電力の送受信を実行する。仮に、交渉フェーズで交渉が失敗した場合には、無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置はBPPに切り替えて、BPPに基づいて無線電力の送受信を実行する。
【0415】
C.MPPでのプロトコル
【0416】
MPPでは、無線電力受信装置と無線電力送信装置がBPPでプロトコルを始めてMPPに進入する構造を有する。そこで、MPPの開始動作(startup behavior)を説明すれば、以下の通りである。
【0417】
基本的に、無線電力受信装置がSIG(Signal Strength)→ID(Identification)→XID(Extended Identification)→PCH(Power Control Hold-Off;optional)→CFG(Configuration packet)順の送信を実行することによって、初期動作を実行するようになる。
【0418】
ここで、SIG/IDは、前述したBPP/EPPでの構成と同じ構成を有してもよい。一つの差異があるとすれば、MPPではXIDパケットを必ず送信しなければならないため、MPPではIDパケットでの「ext」ビットが1に設定されるという点である。
【0419】
以下、MPPでのXIDパケットについてより具体的に説明する。
【0420】
図21は、MPPでのXIDパケットの例を概略的に示したのである。
【0421】
図21によれば、MPPでのXIDパケットは、「XID Selector」フィールド、「Restricted」フィールド、「Freq Mask」フィールドなどを含んでもよい。
【0422】
ここで、MPPの支援有無は、「XID selector」の値が0xFEであるか否かによって判断されることができる。すなわち、XIDのB_0の値が0xFEである場合、この時のXIDは、無線電力受信装置がMPPを支援することを知らせる情報に対応し得る。
【0423】
「Restricted」フィールドは、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作するのか、或はMPPフルモードで動作をするのかを知らせる情報に対応し得る。仮に、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作することを選択した場合、上のフィールドは1に設定されることができる。一方、他の場合には(例えば、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しないことを選択した場合)、上のフィールドは0に設定されることができる。
【0424】
「Preferred Frequency」フィールドは、MPP選好される周波数を意味することができる。ここで、無線電力受信装置は、周波数のスイチング前に(交渉フェーズで)無線電力送信装置から情報を検索しようとする場合には、このフィールドを128kHzに設定することができる。その他の場合には、無線電力受信装置は、このフィールドを360kHzに設定することができる。
【0425】
「Freq Mask」フィールドは、360kHzの動作周波数が支援される否かを判断するためのフィールドに対応する。すなわち、「Freq Mask」フィールドが0に設定された場合、360kHzが支援される。
【0426】
整理すれば、無線電力送信装置が無線電力受信装置から受信したIDの「Ext」ビットが1に設定されたのかを判断し、XIDのB_0が0xFEに設定されたのかを判断して、無線電力送信装置は無線電力受信装置のMPPに対する支援有無を判断することができる。
【0427】
以下、MPPでのCFGパケットに対してより具体的に説明する。
【0428】
図22は、MPPでのCFGパケットの例を概略的に示したのである。
【0429】
図22によれば、MPPでの設定パケットは、基本的にBPP/EPPでの設定パケットと同一であってもよい。そして、MPPで用いられないフィールド(AI、OB、Count、Neg、Pol、Depth、Buffer Size、Dup、etc.)は、例えば0に設定されてもよい。
【0430】
一方、MPPでは、2つのプロファイルが存在し得る。その一つは、MPP制限モード(MPP Restricted mode)(言い換えれば、MPPベースラインプロファイル)であり、残り一つは、MPPフルモード(MPP Full mode)(言い換えれば、MPPフルプロファイル)である。
【0431】
両者の差を簡単に説明すると、MPP制限モードでは、XIDでの「restricted」フィールドが1に設定されるが、MPPフルモードでは、XIDでの「restricted」フィールドが0に設定されるという点がある。
【0432】
そして、MPP制限モードでは、第1動作周波数(e.g.128khz)で無線電力受信装置がCFGを送信するか、これに対するACKを受信しないが、MPPフルモードでは、無線電力受信装置がCFGを送信し、これに対するMPP ACKパターンを受信するという点がある。
【0433】
また、MPP制限モードでは、無線電力受信装置と無線電力送信装置が交渉を実行しないが、MPPフルモードでは、無線電力受信装置とMPP交渉を実行するという点がある。
【0434】
以下、MPP制限モードとMPPフルモードについてより具体的に説明する。ここで、MPP制限モードはMPPベースラインプロファイルと混用されてもよく、MPPフルモードはMPPフルプロファイルと混用されてもよい。
【0435】
-MPPベースラインプロファイル(MPP制限モード+周波数変更)
【0436】
無線電力受信装置は、MPP制限モードに進入時、MPPベースラインプロファイルを進行するようになる。ここで、MPP制限モードでは、FSKコミュニケーションを実行せず、動作周波数は360kHzのみ支援することができる。また、128kHzの場合には、Qi BPPプロトコルが進行されるようになる。
【0437】
図23は、MPPベースラインプロファイルでの動作の例示を概略的に示したのである。
【0438】
図23によれば、無線電力受信装置は、優先的には、第1動作周波数(e.g.128kHz)上で動作する。そして、第1動作周波数での動作が全部完了されると、無線電力受信装置は、第2動作周波数(e.g.360khz)に動作周波数を変更し、第2動作周波数で動作を実行する。これについてより具体的に説明すれば、次の通りである。
【0439】
MPPベースラインプロファイルでの動作を実行しようとする無線電力受信装置は、第1動作周波数上で無線電力送信装置にSIGを無線電力送信装置に送信する。
【0440】
無線電力受信装置は、第1動作周波数上でIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、無線電力受信装置がMPPベースラインプロファイルでの動作を実行しようとする時は、無線電力受信装置が必ずXIDパケットを無線電力送信装置に送信しなければならないので、IDでの「Ext」ビットは1に設定される。
【0441】
その後、無線電力受信装置は、第1動作周波数上でXIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、無線電力受信装置がMPP動作を支援することを知らせるために、XIDパケットでのB0は0xFEに設定されることができる。そして、XIDパケットでの「Restricted」は1に設定されることができる。また、XIDパケットでの「Preferred Freq.」は、例えば、第2動作周波数(e.g.360kHz)に設定されることができる。
【0442】
無線電力受信装置は、無線電力受信装置自体がMPP制限モードで動作することを確認した後、第1動作周波数上での動作を中断する。すなわち、無線電力受信装置は、充電を中断し、ピンフェーズを再開する。
【0443】
無線電力受信装置が再始動した後に動作する周波数は、第2動作周波数(e.g.360kHz)であってもよい。
【0444】
無線電力受信装置は、第2動作周波数でSIG、ID、XID、CFGパケットをそれぞれ無線電力送信装置に送信することができる。そして、無線電力受信装置は、無線電力送信装置とMPPベースラインプロファイルに基づいた無線電力送信フェーズを実行することができる。
【0445】
-MPPフルプロファイル(MPPフルモード+周波数変更)
【0446】
図24は、MPPフルプロファイルでの動作の例示を概略的に示したのである。
【0447】
図24によれば、無線電力受信装置は、優先的には、第1動作周波数(e.g.128kHz)上で動作する。そして、第1動作周波数での動作が全部完了されると、無線電力受信装置は、第2動作周波数(e.g.360khz)に動作周波数を変更し、第2動作周波数で動作を実行する。これについてより具体的に説明すれば、次の通りである。
【0448】
MPPフルプロファイルでの動作を実行しようとする無線電力受信装置は、第1動作周波数上で無線電力送信装置にSIGを無線電力送信装置に送信する。
【0449】
無線電力受信装置は、第1動作周波数上でIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、無線電力受信装置がMPPフルプロファイルでの動作を実行しようとする時は、無線電力受信装置が必ずXIDパケットを無線電力送信装置に送信しなければならないので、IDでの「Ext」ビットは1に設定される。
【0450】
無線電力受信装置は、第1動作周波数上でXIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、無線電力受信装置がMPP動作を支援することを知らせるために、XIDパケットでのB0は0xFEに設定されることができる。そして、XIDパケットでの「Restricted」は、0に設定されることによって、無線電力受信装置がMPPフルモードで動作しようとすることを知らせることができる。また、XIDパケットでの「Preferred Freq.」は、例えば、第2動作周波数(e.g.360kHz)に設定されることができる。
【0451】
無線電力受信装置は、無線電力送信装置にCFGパケットを送信することができ、無線電力受信装置は、CFGパケットに対する応答としてMPP ACKを受信することができる。ここで、MPP ACKは、EPPで用いられるACKのビットパターンとは異なるパターンを有してもよく、この地点で無線電力受信装置は、無線電力送信装置がMPPを支援するか否かを確認することができる。
【0452】
無線電力受信装置は、第1動作周波数上で交渉フェーズに進入することができ、交渉フェーズ上でフルMPPモードに対する交渉を進行する。
【0453】
交渉後に、無線電力受信装置は(例えば、電力送信フェーズに進入して)EPT/repを無線電力送信装置に送信することができ、この結果、電力シグナルが無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置上で除去されることができる。すなわち、無線電力受信装置は、充電を中断し、MPPフルモードに進入してピンフェーズを再開する。
【0454】
無線電力受信装置が再始動した後に動作する周波数は、第2動作周波数(e.g.360kHz)であってもよい。
【0455】
無線電力受信装置は、第2動作周波数でSIG、ID、XID、CFGパケットをそれぞれ無線電力送信装置に送信することができる。そして、無線電力受信装置は、第2動作周波数で送信したCFGパケットに対する応答として、MPP ACKを受信することができる。
【0456】
無線電力受信装置は、第2動作周波数上で交渉フェーズに進入することができ、交渉フェーズ上でフルMPPモードに対する交渉をさらに実行することができる。
【0457】
その後、無線電力受信装置は電力送信フェーズに進入することができ、この時の電力伝達は、フルMPPに基づいて実行されることができる。
【0458】
以上、BPP、EPP、MPPプロトコルについて説明した。前述したように、BPP、EPP、MPP間にはプロトコル上での類似点もあるが、差異点も明らかに存在する。
【0459】
上記のような状況で、従来によれば、BPP無線電力送信装置/無線電力受信装置及びEPP無線電力送信装置/無線電力受信装置間の相互互換性に対するある程度の考慮下でBPP/EPPが開発されたので、互換性問題が大きく発生しなかった。
【0460】
しかしながら、上記のBPP/EPPとは差があるMPPの場合、BPP/EPPとのプロトコルを全部利用するのではないため、MPPはBPP/EPPと互換性問題が発生する可能性がある。特に、MPP規格を使用する無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置の市場支配力が低くないため、従来によれば、BPP/EPP及びMPP間の互換性に対する問題が極大化される可能性がある。
【0461】
このような問題を解決するためには、BPP/EPP及びMPP間のプロファイルに対する明確なトリガリング(例えば、BPP/EPP/MPP無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置を識別する構成など)が提供される必要があるが、現在の場合、BPP/EPP無線電力送信装置/無線電力受信装置と、MPP無線電力送信装置/無線電力受信装置間のプロファイルの識別に対する構成などが提供されていない。
【0462】
そこで、本明細書では、BPP/EPP無線電力送信装置/無線電力受信装置と、MPP無線電力送信装置/無線電力受信装置間のプロファイルを識別する具体的な構成について説明する。
【0463】
特に、本明細書では、MPP無線電力受信装置が無線電力送信装置の動作周波数のみ確認することによって、無線電力送信装置がBPP/EPP無線電力送信装置であるのか、或はMPP無線電力送信装置であるのかを識別することができる構成を提供しようとする。
【0464】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に用いられた具体的な名称に制限されない。
【0465】
図25は、本明細書の一実施例に係る、電力送信装置のプロファイルを識別する方法の流れ図である。
【0466】
図25によれば、無線電力受信装置は、無線電力送信装置に第1のIDパケットを送信することができる(S2510)。ここで、第1のIDパケットが送信される周波数は、第1動作周波数であってもよくき、この時の第1動作周波数は、100kHz~145kHzの間に位置(例えば128kHz)してもよい。
【0467】
図25での無線電力受信装置は、例えば、MPPを支援する(或はMPPで動作しようとする)無線電力受信装置であってもよい。この時の無線電力受信装置は、前述したように、MPP制限モードを支援(或はMPP制限モードで動作しようと)する無線電力受信装置であってもよく、或は前述したように、MPPフルモードを支援(或はMPPフルモードで動作しようと)する無線電力受信装置であってもよい。
【0468】
ここで、前述したように、無線電力受信装置がMPP無線電力受信装置である場合には、XIDパケットを無線電力送信装置に送信するようになる。そこで、無線電力受信装置は、IDパケットに含まれたXIDパケットの存在有無を知らせる情報(e.g.「Ext」ビット)をXIDが存在することを表現する値に設定することができ、その後、これによるIDパケットを無線電力受信装置が無線電力送信装置に送信することができる。
【0469】
無線電力受信装置は、無線電力送信装置に第1のXIDパケットを送信することができる(S2510)。ここで、第1のXIDパケットが送信される周波数は、第1動作周波数であってもよい。この時、第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含んでもよい。具体的には、前述したように、無線電力受信装置がXIDパケットのB0を0xFEに設定することによって、XIDは上記無線電力受信装置がMPP無線電力受信装置であることを無線電力送信装置に知らせることができる。
【0470】
この時、前述したように、MPP無線電力受信装置は、第1動作周波数で最初に動作した後、MPP電力伝達動作を実行するために、第2動作周波数(例えば、360khz)に動作周波数を変更する。
【0471】
一方、以後の動作に関しては、BPP/EPP動作を実行(支援)する無線電力送信装置と、動作周波数とMPP動作を実行(支援)する無線電力送信装置の間には動作周波数が相異する。
【0472】
例えば、BPP/EPP動作を実行(支援)する以後の動作でも第1動作周波数で少なくとも一つのSIG、ID、XID、CFGなどの送信動作を実行するようになる。
【0473】
どころが、MPP動作を実行(支援)する無線電力送信装置は、第1動作周波数で最初に動作した後、第2動作周波数で動作周波数を変更する。そして、MPP動作を実行(支援)する無線電力送信装置は、第2動作周波数上で少なくとも一つのSIG、ID、XID、CFGなどの送信動作を実行するようになる。
【0474】
このような点を考慮して、無線電力受信装置は、前記第1のXIDパケットの送信以後に、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるのかまたは第2動作周波数で動作中であるのかを感知することができる(S2530)。この時の第1動作周波数は第2動作周波数と異なってもよい。そして、第1動作周波数は、例えば、100kHz~145kHzの間の値を有し、第2動作周波数は、例えば、360kHzの値を有してもよい。
【0475】
上記で第2動作周波数を360kHzに例示して提案したが、本明細書の提案では、第2動作周波数が上記の周波数に制限されるものではない。特に、本明細書の提案では、無線電力受信装置が無線電力送信装置に(或は無線電力送信装置が無線電力受信装置に)第2動作周波数に対する情報を提供してもよい。この時、第2動作周波数を知らせる情報は、例えば前述した、ID/XID/CFG/Propなどのパケットを介して送信されることができる。
【0476】
一方、無線電力送信装置が第1動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がBPP(baseline power profile)またはEPP(extended power profile)に基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知することができる。感知した後、無線電力受信装置は、第1動作周波数上で第2のIDパケットなどを送信することができる。
【0477】
または、無線電力送信装置が第2動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がMPPに基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知することができる。感知した後、無線電力受信装置は、第2動作周波数上で第2のIDパケット及び第2のXIDパケットを送信することができる。
【0478】
ここで、無線電力受信装置は、第2動作周波数上でMPPに基づいて無線電力送信装置から前記無線電力を受信することができる。無線電力送信装置が第2動作周波数で実行するMPP動作は、例えば、MPP制限モードまたはMPPフルモードに基づいたMPP動作であってもよい。
【0479】
以上、MPP無線電力受信装置の観点での動作について説明した。以下では、明細書の豊かな理解のために、BPP無線電力送信装置の観点、EPP無線電力送信装置での観点、MPP無線電力送信装置での観点それぞれでのMPP無線電力受信装置との動作を説明する。
【0480】
1.BPP無線電力送信装置での観点
【0481】
BPP無線電力送信装置と動作を実行することができる無線電力受信装置のプロファイルを表を通じて説明すれば、以下の通りである。
【0482】
【0483】
(1)ケース1
【0484】
BPP PTx及びBPP PRxの場合、当該PTxとPRxとの間には同一電力プロファイルであるため、プロファイルの切り換えが必要ない。すなわち、無線電力送信装置及び無線電力受信装置の間にはBPP動作を実行するようになる。
【0485】
(2)ケース2
【0486】
BPP PTx及びEPPPRxの場合、該PTxとPRxとの間にはPRxが先に(CFGでの「neg」フィールドを0または1に設定して)BPP/EPPを選択し、無線電力受信装置は、PTXからACKが受信されるのか或は受信されないのかを判断する。ここで、BPP無線電力送信装置は、「neg」フィールドが1にマーキングされたCFGに対してACKを送信しないため、EPP無線電力受信装置は、無線電力送信装置からCFGに対するACKが受信されないことに基づいて、無線電力送信装置がBPP無線電力送信装置であることを判断することができる。その後、無線電力送信装置と無線電力受信装置は、BPPに基づいたプロファイルを行うことができる。
【0487】
(3)ケース3
【0488】
本明細書では、BPP PTx及びMPP PRxの場合に対する具体的なプロトコルを提供しようとする。その理由として、前述したように、BPP及びEPPの間には相互間の識別を支援するプロトコルが提供されているが、現在BPPとMPPとの間には相互間の識別を支援するプロトコルがないか、または不備しているため、無線電力送信装置と無線電力受信装置との間の無線電力伝達に問題が発生する虞があるからである。
【0489】
ここで、PRxは、MPP PRxであるので、前述したように、PRxがIDの「Ext」ビットを1に設定し、IDを無線電力送信装置に送信することができる。その後、B0が0xFEを有するXIDを無線電力受信装置が無線電力送信装置に送信することができる。この時のXIDに含まれた「Preferred frequency」は、前述したように、第2動作周波数(e.g.360kHz)に設定されることができる。
【0490】
MPP無線電力受信装置は、MPPベースライン(MPP制限モード)で動作するか、或はMPPフル(MPPフルモード)で動作するかを選択する。この時、前述したように、MPPベースライン動作とMPPフル動作は、相互間に動作の差が大きいため、以下では、本明細書で提案する構成を、MPPベースライン動作の場合とMPPフル動作の場合をそれぞれ分設して説明する。
【0491】
-ケース3-1(MPPベースラインの場合)
【0492】
図26は、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【0493】
図26によれば、MPP制限モード、すなわち、MPP-Baselineである場合、前述したように、無線電力受信装置は、第1動作周波数でSIG、ID、XIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、前述したように、無線電力受信装置は、XIDパケットでの「Restricted mode」を1に設定する。
【0494】
そして、XIDパケットを送信した後、無線電力受信装置は直ちに充電を終了する。これは、MPP制限モードに進入しようとする無線電力受信装置がCFGパケットを無線電力送信装置に送信しないことを意味することができる。
【0495】
その後、PRxは、MPP制限(Restricted)モードに切り替え、MPPベースラインプロファイル(駆動周波数は360kHz)に切り替える。
【0496】
この時、BPP無線電力送信装置は、無線充電が終了されて電力伝達プロトコルを再開しても、動作周波数を変更することができない。これは、BPP無線電力送信装置が第1動作周波数のみで通信を行うことができるからである。言い換えれば、BPP PTxは(第1動作周波数上で)BPPで電力伝達プロトコルを再度行う。
【0497】
一方、BPP無線電力送信装置とは異なり、MPP無線電力送信装置は、上のようにXIDパケットを介して無線電力受信装置がMPP制限モードで動作することを確認することに基づいて、MPPベースラインプロファイルに切り替えることができる。すなわち、MPP無線電力送信装置は、第2動作周波数(例えば、360kHz)に動作周波数を切り替えることができる。
【0498】
このような背景を考慮して、以下では上記で提案した、無線電力受信装置が無線電力送信装置の動作周波数を確認し、これを基準として無線電力送信装置がBPP無線電力送信装置であるのか、或はMPP無線電力送信装置であるのかを識別する構成を説明する。そして、この時、識別結果による無線電力受信装置と無線電力送信装置との間のプロトコルについても具体的に説明する。
【0499】
1)PRxは、PTxの駆動周波数を確認し、これを基準としてPTxがMPPであるのか/BPPであるのかを確認する。すなわち、無線電力受信装置は、駆動周波数が第2動作周波数(360kHz)であるのか否かを判断する。動作周波数が第2動作周波数(360kHz)でない場合、無線電力受信装置は、無線電力送信装置をBPP(/EPP)PTxと見なすことができる。
【0500】
言い換えれば、PRxは、無線電力送信装置の駆動周波数が360kHzではない場合、MPP PRxではないBPP/EPP PRxで動作を実行(SS-ID-XID/Optional-CFG-...、すなわち、既存WPC標準どおり進行)することができる。ここで、無線電力受信装置がMPP PRxではないBPP/EPP PRx動作を実行するため、MPPのID/XID formatを使用しないこともある。MPPを支援する無線電力受信装置がBPP/EPP PRxで動作する時、無線電力送信装置がBPP無線電力送信装置であるため、CFGに対する応答を受信できない。そこで、MPPを支援する無線電力受信装置は、自動的にBPP PRxで動作するようになる。
【0501】
1-1)この時、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にSS(SIG)、ID、XID、CFGを送信することができる。そして、無線電力受信装置は、自分が送信したCFGに対する応答(例えば、ACK)を無線電力送信装置から受信できないことに基づいて、無線電力送信装置からBPPに基づいて無線電力を受信することができる。
【0502】
1-2)一方、1-1では、無線電力受信装置がXIDパケットを無線電力送信装置に送信した例を記載した。この時、MPP無線電力受信装置がXIDパケットを送信した理由は、MPP無線電力受信装置(及び/またはMPP制限モードを使用するか否か)であることを無線電力送信装置に知らせるためである。
【0503】
しかしながら、駆動周波数の確認により、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がMPP動作を支援しないことを既に知っている状況である。このような状況で、無線電力受信装置が無線電力送信装置にXIDパケットを送信することは、資源の無駄使いに対応し得る。そこで、1-2のように、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にXIDパケットを送信しなくてもよい。
【0504】
すなわち、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にSS(SIG)、ID、CFGを送信することができる。そして、無線電力受信装置は、自分が送ったCFGに対する応答(例えば、ACK)を無線電力送信装置から受信できないことに基づいて、無線電力送信装置からBPPに基づいて無線電力を受信することができる。
【0505】
2)PRxは、PTxの駆動周波数を確認し、これを基準としてPTxがMPPであるか/BPPであるかを確認する。すなわち、無線電力受信装置は、駆動周波数が第2動作周波数(360kHz)であるのか否かを判断する。動作周波数が第2動作周波数(360kHz)である場合、無線電力受信装置は、無線電力送信装置をMPP PTxと見なすことができる。
【0506】
この時、前述したように、無線電力受信装置が無線電力送信装置にMPP制限モードでることを知らせるので、無線電力受信装置は第2駆動周波数上でMPP-ベースラインプロファイルを進行する。MPPベースラインプロファイルを進行するために、無線電力受信装置は、第2駆動周波数上でSIG、ID、XID、CFGパケットなどを無線電力送信装置に送信することができ、その後、MPPベースラインに基づいて、無線電力受信装置は、無線電力送信装置から無線電力を受信することができる。MPPベースラインに基づいたプロトコルの具体的な例は、前述した通りである。
【0507】
-ケース3-2(MPPフルの場合)
【0508】
図27は、無線電力受信装置がMPPフルモードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【0509】
図27によれば、MPP無線電力受信装置がMPPフルの動作を実行しようとする場合、前述したように、SIG、ID、XID、CFGパケットを無線電力送信装置に送信することができる。そして、この時のXIDには無線電力受信装置がMPP動作を実行しようとすることを示す情報(B0)が含まれ、XIDでの「restricted」が0に設定されることによって、無線電力受信装置がMPPフル動作を実行しようとすることが指示されることができる。
【0510】
一方、MPPフル動作を実行しようとするMPP無線電力受信装置は、MPP制限モードとは異なり、CFGパケットを無線電力送信装置に送信する。
【0511】
1)この時、本ケースのように、PTxがBPP無線電力送信装置である場合には、無線電力送信装置がBPP動作を実行するので、自分が受信したCFGパケットに対して応答を実行しない。
【0512】
この地点、PTxがCFGに対して応答しなかったという地点で、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がBPP無線電力受信装置であることを感知することができる。言い換えれば、無線電力受信装置は、タイムアウトになるまで無線電力送信装置からCFGに対する応答を受信できないことに基づいて、無線電力送信装置がBPP PTxであることと見なすことができる。無線電力送信装置がBPP PTxである場合、CFGの無応答に基づいて、無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置は、電力送信フェーズに進入して、充電を行うことができる。
【0513】
2)或は、無線電力受信装置は、EPTを無線電力送信装置に送信することによって、無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置の間の無線電力伝達に対するプロトコルを再開することができる。この時、再開した後、無線電力送信装置と無線電力受信装置は、WPC Qi BPPに基づいた動作を実行することができる。
【0514】
一方、無線電力受信装置が上記のCFGなどによってBPP無線電力送信装置を識別する構成だけでなく、MPPフル動作を実行しようとする無線電力受信装置は、前述したように、無線電力送信装置の動作周波数を識別することによって、無線電力送信装置のBPP可否を識別することができる。これに対する具体的な内容は、前述した通りである。
【0515】
2.EPP無線電力送信装置での観点
【0516】
EPP無線電力送信装置と動作を実行することができる無線電力受信装置のプロファイルを表を通じて説明すれば、以下の通りである。
【0517】
【0518】
(4)ケース4
【0519】
EPP PTx及びBPP PRxの場合、該PRxがBPPであるので、無線電力受信装置は、CFG Packetで自分がBPP PRxであることをPTxに知らせる。これにより、PTxは、BPP Profileに切り換え(或は動作す)ることができる。
【0520】
(5)ケース5
【0521】
EPP PTx及びEPP PRxの場合、該PTxとPRxとの間には同一電力プロファイルであるので、プロファイルの切り換えが必要ない。すなわち、無線電力送信装置及び無線電力受信装置の間には、EPP動作を実行するようになる。
【0522】
(6)ケース6
【0523】
本明細書では、EPPPTx及びMPP PRxの場合に対する具体的なプロトコルを提供しようとする。その理由として、前述したように、BPP及びEPPの間には相互間の識別を支援するプロトコルが提供されているが、現在EPP及びMPPの間には相互間の識別を支援するプロトコルがないか不備しているため、無線電力送信装置及び無線電力受信装置の間の無線電力伝達に問題が発生するからである。
【0524】
ここで、PRxは、MPP PRxであるので、前述したように、PRxがIDの「Ext」ビットを1に設定し、IDを無線電力送信装置に送信することができる。その後、B0が0xFEを有するXIDを無線電力受信装置が無線電力送信装置に送信することができる。この時のXIDに含まれた「Preferred frequency」は、前述したように、第2動作周波数(e.g.360kHz)に設定されることができる。
【0525】
MPP無線電力受信装置は、MPPベースライン(MPP制限モード)で動作するか、或はMPPフル(MPPフルモード)で動作するかを選択する。この時、前述したように、MPPベースライン動作とMPPフル動作は、相互間に動作の差が大きいので、以下では、本明細書で提案する構成を、MPPベースライン動作の場合とMPPフル動作の場合をそれぞれ分設して説明する。
【0526】
-ケース6-1(MPPベースラインの場合)
【0527】
ケース6-1に対する具体的な説明に先立って、EPPを支援する無線電力送信装置は、場合によっては、BPP動作を実行してもよい。この時、EPPを支援する無線電力送信装置がBPP動作を実行する場合には、上記のケース3-1での動作が適用されてもよい。これに対する具体的な内容は、前述した通りである。
【0528】
図28は、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【0529】
図28によれば、MPP制限モード、すなわち、MPP-Baselineの場合、前述したように、無線電力受信装置は第1動作周波数でSIG、ID、XIDパケットを無線電力送信装置に送信する。この時、前述したように、無線電力受信装置は、XIDパケットでの「Restricted mode」を1に設定する。
【0530】
そして、XIDパケットを送信した後、無線電力受信装置は直ちに充電を終了する。これは、MPP制限モードに進入しようとする無線電力受信装置がCFGパケットを無線電力送信装置に送信しないことを意味することができる。
【0531】
その後、PRxはMPP制限(Restricted)モードに切り換え、MPPベースラインプロファイル(駆動周波数は360kHz)に切り換える。
【0532】
この時、EPP無線電力送信装置は、無線充電が終了されて電力伝達プロトコルを再開しても、動作周波数を変更することができない。これは、EPP無線電力送信装置が第1動作周波数のみで通信を行うことができるからである。言い換えれば、EPP PTxは(第1動作周波数上から)EPPで電力伝達プロトコルを再開する。
【0533】
一方、EPP無線電力送信装置とは異って、MPP無線電力送信装置は、上記のように、XIDパケットを介して無線電力受信装置がMPP制限モードで動作することを確認することに基づいて、MPPベースラインプロファイルに切り換えることができる。すなわち、MPP無線電力送信装置は、第2動作周波数(例えば、360kHz)に動作周波数を切り換えることができる。
【0534】
このような背景を考慮して、以下では、上で提案した、無線電力受信装置が無線電力送信装置の動作周波数を確認し、これを基準として、無線電力送信装置がEPP無線電力送信装置であるのか、或はMPP無線電力送信装置であるのかを識別する構成を説明する。そして、この時、識別結果による無線電力受信装置と無線電力送信装置との間のプロトコルについても具体的に説明する。
【0535】
1)PRxは、PTxの駆動周波数を確認し、これを基準として、PTxがMPPであるのか/EPPであるのか確認する。すなわち、無線電力受信装置は、駆動周波数が第2動作周波数(360kHz)であるのか否かを判断する。動作周波数が第2動作周波数(360kHz)ではない場合、無線電力受信装置は、無線電力送信装置をEPP(/BPP)PTxと見なすことができる。
【0536】
言い換えれば、PRxは、無線電力送信装置の駆動周波数が360kHzではない場合、MPP PRxではないEPP/BPP PRxで動作を実行(SS-ID-XID/Optional-CFG-...、すなわち、既存WPC標準どおり進行)することができる。ここで、無線電力受信装置がMPP PRxではないEPP/BPP PRx動作を実行するため、MPPのID/XID formatを使用しなくてもよい。無線電力受信装置がEPPPRxで動作する時、無線電力送信装置がEPP無線電力送信装置の場合には、CFGに対する応答を受信することができ、この時は、無線電力受信装置がEPP動作を実行する。一方、無線電力受信装置がBPP無線電力受信装置で動作する場合には、無線電力送信装置がEPP無線電力送信装置の場合にもCFGに対する応答を受信することができない。そこで、無線電力受信装置は自動的にBPP PRxで動作するようになる。
【0537】
1-1)この時、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にSS(SIG)、ID、XID、CFG(この時の「neg」ビットが1に設定されることによって、交渉を実行することが指示されることができる)を送信することができる。そして、無線電力受信装置は、自分が送ったCFGに対する応答(例えば、ACK)を無線電力送信装置から受信することに基づいて、無線電力送信装置とEPPによる交渉を実行することができる。その後、無線電力受信装置は、無線電力送信装置からEPPに基づいて無線電力を受信することができる。
【0538】
1-2)一方、1-1では、無線電力受信装置がXIDパケットを無線電力送信装置に送信した例を記載した。この時、MPP無線電力受信装置がXIDパケットを送信した理由は、MPP無線電力受信装置である(及び/またはMPP制限モードを使用するのか否か)ことを無線電力送信装置に知らせるためである。
【0539】
しかしながら、駆動周波数を確認することによって、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がMPP動作を支援しないことを既に知っている状況である。このような状況で、無線電力受信装置が無線電力送信装置にXIDパケットを送信することは、資源の無駄使いに対応し得る。そこで、1-2のように、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にXIDパケットを送信しないこともある。
【0540】
すなわち、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にSS(SIG)、ID、CFG(この時の「neg」ビットが1に設定されることによって、交渉を実行することが指示されることができる)を送信することができる。そして、無線電力受信装置は、自分が送ったCFGに対する応答(例えば、ACK)を無線電力送信装置から受信することに基づいて、無線電力送信装置とEPPによる交渉を実行することができる。その後、無線電力受信装置は、無線電力送信装置からEPPに基づいて無線電力を受信することができる。
【0541】
2)PRxは、PTxの駆動周波数を確認し、これを基準として、PTxがMPPでるのか/EPPであるのか確認する。すなわち、無線電力受信装置は、駆動周波数が第2動作周波数(360kHz)であるのか否かを判断する。動作周波数が第2動作周波数(360kHz)である場合、無線電力受信装置は、無線電力送信装置をMPP PTxと見なすことができる。
【0542】
この時、前述したように、無線電力受信装置が無線電力送信装置にMPP制限モードであることを知らせるので、無線電力受信装置は、第2駆動周波数上でMPP-ベースラインプロファイルを行う。MPPベースラインプロファイルを行うために、無線電力受信装置は、第2駆動周波数上でSIG、ID、XID、CFGパケットなどを無線電力送信装置に送信することができ、その後、MPPベースラインに基づいて、無線電力受信装置は、無線電力送信装置から無線電力を受信することができる。MPPベースラインに基づいたプロトコルの具体的な例は、前述した通りである。
【0543】
-ケース6-2(MPPフルの場合)
【0544】
ケース6-2に対する具体的な説明に先立って、EPPを支援する無線電力送信装置は、場合によっては、BPP動作を実行することができる。この時、EPPを支援する無線電力送信装置がBPP動作を実行する場合には、上記のケース3-2での動作が適用されてもよい。これに対する具体的な内容は、前述した通りである。
【0545】
図29は、無線電力受信装置がMPPフルモードで動作しようとする場合のプロトコルを概略的に示したのである。
【0546】
図29によれば、MPP無線電力受信装置がMPPフルの動作を実行しようとする場合、前述したように、SIG、ID、XID、CFGパケットを無線電力送信装置に送信することができる。そして、この時のXIDには無線電力受信装置がMPP動作を実行しようとすることを示す情報(B0)が含まれ、XIDでの「restricted」が0に設定されることによって、無線電力受信装置がMPPフル動作を実行しようとすることが指示されることができる。
【0547】
一方、MPPフル動作を実行しようとするMPP無線電力受信装置は、MPP制限モードとは異なり、CFGパケットを無線電力送信装置に送信する。
【0548】
1)この時、本ケースとように、PTxがEPP無線電力送信装置である場合には、無線電力送信装置がEPP動作を実行するので、自分が受信したCFGパケットに対してACK応答を実行することができる。そして、この時のACKは、EPPACKに対応する。
【0549】
この地点、PTxがEPPACKを送信した地点で、無線電力受信装置は、無線電力送信装置がEPP無線電力受信装置であることを感知することができる。無線電力送信装置がEPPPTxである場合、(MPPだけでなく、EPPも支援する)無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置は、WPC Qi EPP動作を実行することができる。すなわち、交渉フェーズで、EPPに基づいた交渉が進行された後、電力送信フェーズに進入されて、充電が行われることができる。
【0550】
2)或は、無線電力受信装置は、EPTを無線電力送信装置に送信することによって、無線電力受信装置及び/または無線電力送信装置の間の無線電力伝達に対するプロトコルを再開することができる。この時、再開した後、無線電力送信装置と無線電力受信装置は、WPC Qi EPPに基づいた動作を実行することができる。
【0551】
一方、無線電力受信装置が上のCFGに対するEPPACK応答に応じてEPP無線電力送信装置を識別する構成だけでなく、MPPフル動作を実行しようとする無線電力受信装置は、前述したように、無線電力送信装置の動作周波数を識別することによって無線電力送信装置のEPP(/BPP)可否を識別することができる。これに対する具体的な内容は、前述した通りである。
【0552】
3.MPP無線電力送信装置での観点
【0553】
MPP無線電力送信装置と動作を実行することができる無線電力受信装置のプロファイルを表を通じて説明すれば、以下の通りである。
【0554】
【0555】
(1)ケース7
【0556】
MPP PTx及びBPP PRxの場合、PRxがMPPの支援有無であるXIDを送らず、(無線電力受信装置がCFGでの「neg」フィールドを0に設定して、無線電力受信装置がBPP動作を実行することを知らせるので)PTxが無線電力受信装置がBPPであることが分かる。そこで、無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、いずれもBPP動作を実行することができる。
【0557】
(2)ケース8
【0558】
MPP PTx及びEPPPRxの場合、PRxがMPPの支援有無であるXIDを送らず、CFGパケットで「Neg」ビットを1に設定して、無線電力受信装置がEPP動作を実行することを知らせることができる。したがって、PTxは、無線電力受信装置がEPPであることが分かる。そこで、(仮に無線電力送信装置がBPP/MPPのみを支援する場合には)PRx及びPTx両方ともBPP動作を実行することができる。
【0559】
(3)ケース9
【0560】
MPP PTx及びMPP PRxの場合、該PTxとPRxとの間には同一パワープロファイルであるので、プロファイルの切り換えが必要ない。
【0561】
以上、本明細書の実施例について具体的に説明した。前述した内容をもう一度整理すれば、下記のように整理され得る。
【0562】
本明細書では、PRxは、自分がBPP/EPP/MPPの支援有無をPTxに知らせることができる。ここで、PTxは、無線電力受信装置がBPPを必要とするか否かをPRxが送るCFGのneg bitで確認することができる。無線電力送信装置は、無線電力受信装置がEPPを必要とするか否かをPRxが送るCFGのNeg bitで確認することができる。無線電力送信装置は、無線電力受信装置がMPPを必要とするか否かをID/XIDを確認して、無線電力受信装置がMPP無線電力受信装置であるか否か及び/またはMPP-Baseline/Full無線電力受信装置であるか否かを確認することができる。
【0563】
このような状況で、PRxは、PTxがBPP/EPP/MPPの支援有無を確認することが不可能である。
【0564】
そこで、本明細書では、PRx装置が支援する最も高いレベルのプロトコルレベルに基づいてPTxが支援する最も高いレベルのプロトコルレベルを確認し、無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、互いに共通的に支援する最も高いレベルのプロトコルレベルで動作する構成を提供する。ここで、PRxは、PTxが支援する最も高いレベルのプロトコルレベルを確認する前に動作プロトコルレベルを上げなくてもよい。
【0565】
BPP PTxの場合、(BPP/EPP PRxの場合、問題なし)MPP PRxは、MPP PTx動作に仮定した後(XID packet内のB0確認、0xFE有無及び360kHz動作有無)、MPP支援有無を確認し、次のEPP PTx支援有無に仮定した後、未動作時、未支援時、BPPで動作する。
【0566】
BPP PTxの場合、(BPP/EPP PRxの場合、問題なし)MPP PRxは、MPP PTx動作に仮定した後、MPP支援有無を確認し、未動作時、未支援時、BPPで動作する。
【0567】
EPP PTxの場合、(BPP/EPP PRxの場合、問題なし)MPP PRxは、MPP PTx動作に仮定した後、MPP支援有無を確認し、未支援時、EPPで動作する。EPPも、未支援時、BPPで動作する。
【0568】
EPP PTxの場合、(BPP/EPP PRxの場合、問題なし)MPP PRxは、MPP PTx動作に仮定した後、MPP支援有無を確認し、未支援時、BPPで動作する。
【0569】
以下、前述した本明細書の実施例を、無線電力受信装置が動作周波数が変更されることを感知できなかった場合に対する例と、無線電力受信装置が動作周波数が変更されたことを感知した場合に対する例についてそれぞれ流れ図を通じて説明する。
【0570】
図30は、無線電力受信装置が動作周波数が変更されたことを感知できなかった場合の例に対する流れ図である。
【0571】
図30によれば、MPP動作を実行しようとする無線電力受信装置は、第1のIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第1動作周波数)(S3010)。ここで、第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含んでもよい。
【0572】
無線電力受信装置は、第1のXIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第1動作周波数)(S3020)。ここで、第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含んでもよい。
【0573】
無線電力受信装置は、無線電力送信装置が第1動作周波数で動作中であることを感知することができる(S3030)。
【0574】
その後、無線電力受信装置は、第2のIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第1動作周波数)(S3040)。
【0575】
本例示に対する具体的な例は、前述した通りである。
【0576】
図31は、無線電力受信装置が動作周波数が変更されることを感知した場合の例に対する流れ図である。
【0577】
図31によれば、MPP動作を実行しようとする無線電力受信装置は、第1のIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第1動作周波数)(S3110)。ここで、第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含んでもよい。
【0578】
無線電力受信装置は、第1のXIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第1動作周波数)(S3120)。ここで、第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含んでもよい。
【0579】
無線電力受信装置は、無線電力送信装置が第2動作周波数で動作中であることを感知することができる(S3130)。
【0580】
その後、無線電力受信装置は、第2のIDパケットを無線電力送信装置に送信することができる(on 第2動作周波数)(S3140)。
【0581】
そして、無線電力受信装置は、MPPに基づいて無線電力伝達動作を実行することができる(S3150)。
【0582】
本例示に対する具体的な例は、前述した通りである。
【0583】
以下、多様な主体観点から本明細書の実施例についてさらに説明する。
【0584】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に用いられた具体的な名称に制限されない。
【0585】
図32は、本明細書の一実施例に係る、無線電力受信装置によって実行される無線電力を受信する方法の流れ図である。
【0586】
図32によれば、無線電力受信装置は、第1動作周波数で無線電力送信装置に第1のID(identification)パケットを送信することができる(S3210)。ここで、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含んでもよい。
【0587】
無線電力受信装置は、前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信することができる(S3220)。ここで、前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPと関連するパケットであることを知らせる情報を含んでもよい。
【0588】
無線電力受信装置は、前記第1のXIDパケットを送信した後、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるか、または第2動作周波数で動作中であるかを感知することができる(S3230)。
【0589】
例えば、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置がBPP(baseline power profile)またはEPP(extended power profile)に基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知することができる。また、前記感知後に、前記無線電力受信装置は前記第1動作周波数上で第2のIDパケットを送信することができる。
【0590】
或は、例えば、前記無線電力送信装置が前記第2動作周波数で動作中であることを感知することに基づいて、前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置が前記MPPに基づいた動作を実行する無線電力送信装置であることを感知することができる。ここで、前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で前記MPPに基づいて前記無線電力送信装置から前記無線電力を受信することができる。また、前記感知した後、前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で第2のIDパケット及び第2のXIDパケットを送信することができる。
【0591】
前記無線電力受信装置は、前記第1のXIDパケットを送信した後、前記第1動作周波数から前記第2動作周波数に動作周波数の変更を行うことができる。前記第1動作周波数は、前記第2動作周波数と相異してもよい。例えば、前記第1動作周波数は、100kHz~145kHzの間の値を有し、前記第2動作周波数は、360kHzの値を有してもよい。
【0592】
一方、前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置に前記第2動作周波数を知らせる情報を送信することができる。ここで、前記第2動作周波数を知らせる情報は、前記第1のXIDパケットに含まれてもよい。
【0593】
そして、前記第1のXIDパケットは、前記無線電力受信装置が制限されたMPPモードで動作を実行することを知らせる情報を含んでもよい。
【0594】
別途に図示しなかったが、本明細書は、MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置を提供することができる。無線電力受信装置は、無線電力送信装置から無線電力を受信することに関連する電力ピックアップ装置、及び前記無線電力送信装置と通信し、前記無線電力の受信を制御することに関するコミュニケーション/コントロール器を含んでもよい。前記無線電力受信装置は、第1動作周波数で前記無線電力送信装置に第1のID(identification)パケットを送信し、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び前記第1のXIDパケットの送信後に、前記無線電力送信装置が前記第1動作周波数で動作中であるか、または第2動作周波数で動作中であるかを感知することを特徴とする無線電力受信装置であってもよい。
【0595】
図33は、本明細書の一実施例に係る、無線電力送信装置によって実行される無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0596】
図33によれば、無線電力送信装置は、第1動作周波数で無線電力受信装置から第1のID(identification)パケットを受信することができる(S3310)。前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含んでもよい。
【0597】
無線電力送信装置は、前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信することができる(S3320)。前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含んでもよい。
【0598】
無線電力送信装置は、前記第1のXIDパケットを受信した後、前記第1動作周波数から第2動作周波数に動作周波数の変更を実行することができる(S3330)。
【0599】
別途に図示しなかったが、本明細書は、MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力送信装置を提供することができる。無線電力送信装置は、無線電力受信装置に無線電力を伝達することに関連する電力変換器、及び前記無線電力受信装置と通信し、前記無線電力の伝達を制御することに関連するコミュニケーション器/コントロール器を含んでもよい。前記無線電力送信装置は、第1動作周波数で前記無線電力受信装置から第1のID(identification)パケットを受信し、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケットの存在有無を知らせる情報を含み、前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信し、前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMPP(magnetic power profile)に関連するパケットであることを知らせる情報を含み、及び前記第1のXIDパケットを受信した後、前記第1動作周波数から第2動作周波数に動作周波数の変更を実行することを特徴とする無線電力送信装置であってもよい。
【0600】
以下、本明細書の効果を説明する。
【0601】
明細書の効果を説明するために、前述した問題事項について再度説明すれば、次の通りである。BPP無線電力送信装置/無線電力受信装置及びEPP無線電力送信装置/無線電力受信装置の間の相互互換性に対するある程度の考慮下でBPP/EPPが開発されたので、互換性問題が大きく発生しなかった。
【0602】
しかしながら、上記のBPP/EPPとは差があるMPPの場合、BPP/EPPとのプロトコルを全部利用するのではないため、MPPは、BPP/EPPと互換性問題が発生し得る。特に、MPP規格を利用する無線電力送信装置及び/または無線電力受信装置の市場支配力が低くないため、従来によれば、BPP/EPP及びMPPの間の互換性に対する問題が極大化される可能性がある。
【0603】
例示として、従来の場合、無線電力受信装置がMPP制限モードで動作しようとする場合には、無線電力受信装置が第1動作周波数で(例えば、無線電力送信装置が識別できない)XIDパケットを送った後、CFGパケットを送らず、直ちにパワーシグナルを除去するようになる。
【0604】
このような状況で、(MPPに関連するXIDパケットを識別できない)無線電力送信装置は、自分が受信したXIDパケットを解釈できないため、無線電力受信装置がMPP関連動作を実行するという点を分からない。さらに、この過程で、無線電力送信装置は、無線電力受信装置からCFGパケットも受信しないため、(例えば、タイムアウトなどに基づいて)ピンフェーズを第1動作周波数で再開するようになる。
【0605】
一方、MPP制限モードで動作しようとする無線電力受信装置は、MPP制限モードのために、第2動作周波数に周波数変換を行うようになり、その後、第2動作周波数上で無線電力プロトコルを実行するようになる。
【0606】
しかしながら、前述したように、無線電力送信装置は、依然として第1動作周波数で動作するため、第1動作周波数で動作する無線電力送信装置と第2動作周波数で動作する無線電力受信装置との間には電力伝達が不可能になるという問題点が発生する。
【0607】
上記のような問題を解決するために、本明細書では、MPP無線電力受信装置が無線電力送信装置の動作周波数のみ確認することによって、無線電力送信装置がBPP/EPP無線電力送信装置であるのか、或はMPP無線電力送信装置であるのかを識別することができる構成を提供する。
【0608】
すなわち、本明細書に係ると、MPP動作を実行しようとする無線電力受信装置が第2動作周波数上で直ちに無線電力伝達関連プロトコルを実行せずに無線電力送信装置の動作周波数を確認することができる。これによって、MPP動作を実行しようとする無線電力受信装置は、無線電力送信装置がBPP/EPP動作を実行する場合には、第2動作周波数に周波数遷移を実行せず、第1動作周波数上でBPPまたはEPP動作を実行するようになる。
【0609】
これによって、前述した問題点である、相互間のコミュニケーションの抜け落ちによって発生する、無線電力送信装置が動作する動作周波数と無線電力受信装置が動作する動作周波数が異なって相互間に電力伝達プロトコルを実行できないという問題点が防止される。これによって、相互間に他のプロトコルを使用する無線電力送信装置及び無線電力受信装置の間にも安定的に電力伝達が実行されることができるという効果を奏する。
【0610】
本明細書の具体的な一例を通じて得られる効果は、以上で羅列された効果に制限されない。例えば、係わる技術分野において通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the related art)が本明細書から理解すしたり誘導することができる多様な技術的効果が存在し得る。これによって、本明細書の具体的な効果は、本明細書に明示的に記載されたものに制限されず、本明細書の技術的特徴から理解されたり誘導され得る多様な効果を含むことができる。
【0611】
本明細書に記載された請求項は、多様な方式に組み合わせてもよい。例えば、本明細書の方法請求項の技術的特徴が組み合わされて装置に具現されてもよく、本明細書の装置請求項の技術的特徴が組み合わされて方法に具現されてもよい。また、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴が組み合わされて装置に具現されてもよく、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴が組み合わされて方法に具現されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力送信システム
内で無線電力を受信する
ための方法
であって、前記方法は、
MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置によって実行され、
第1動作周波数
で第1のID(identification)パケットを
無線電力送信装置に送信
することであって、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケット
の有無を知らせる情報を含
む、ことと、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信
することと、を含み、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、
前記無線電力受信装置と前記無線電力送信装置との間の動作周波数は、前記第1のXIDパケットの送信後に
、前記第1動作周波数
から第2動作周波数
に構成される、方法。
【請求項2】
前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で前記MPPに基づいて前記無線電力送信装置から前記無線電力を受信する
、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線電力受信装置は、前記第2動作周波数上で第2のIDパケット及び第2のXIDパケットを送信する
、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記無線電力受信装置は、前記無線電力送信装置に前記第2動作周波数を知らせる情報を送信する
、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のXIDパケットは、前記無線電力受信装置が制限されたMPPモードで動
作することを知らせる情報を含む
、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1動作周波数は、前記第2動作周波数と
異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1動作周波数は、100kHz~145kHzの間の値を有し、
前記第2動作周波数は、360kHzの値を有する
、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力受信装置
であって、
無線電力送信装置から無線電力を受信することに関連する電力ピックアッ
プと、
前記無線電力送信装置と通信
することと、前記無線電力の
前記受信を制御すること
とに関連するコミュニケーション
器/コントロール器と、を
備え、
前記無線電力受信装置は、
第1動作周波数
で第1のID(identification)パケットを
前記無線電力送信装置に送信し、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケット
の有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力送信装置に送信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットが前記MPPに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、
前記無線電力受信装置と前記無線電力送信装置との間の動作周波数は、前記第1のXIDパケットの送信後に
、前記第1動作周波数
から第2動作周波数
に構成される、無線電力受信装置。
【請求項9】
無線電力送信システム
内で無線電力を送信する
ための方法
であって、前記方法は、
MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力送信装置によって実行され、
第1動作周波数
で第1のID(identification)
パケットを
無線電力受信装置から受信
することであって、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケット
の有無を知らせる情報を含
む、ことと、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信
することと、を含み、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMP
Pに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、
前記無線電力送信装置と前記無線電力受信装置との間の動作周波数は、前記第1のXIDパケットの受信後に、前記第1動作周波数から第2動作周波数に
構成される、方法。
【請求項10】
MPP(magnetic power profile)を支援する無線電力送信装置
であって、
無線電力受信装置に無線電力を
送信することに関連する電力変換器と、
前記無線電力受信装置と通信
することと、前記無線電力の
前記送信を制御すること
とに関連するコミュニケーション器/コントロール器と、を
備え、
前記無線電力送信装置は、
第1動作周波数
で第1のID(identification)パケットを
前記無線電力受信装置から受信し、前記第1のIDパケットは、第1のXID(extended ID)パケット
の有無を知らせる情報を含み、
前記第1動作周波数で前記第1のXIDパケットを前記無線電力受信装置から受信し、
前記第1のXIDパケットは、前記第1のXIDパケットがMP
Pに関連するパケットであることを知らせる情報を含み、
前記無線電力送信装置と前記無線電力受信装置との間の動作周波数は、前記第1のXIDパケットの受信後に、前記第1動作周波数から第2動作周波数に
構成される、無線電力送信装置。
【国際調査報告】