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特表2024-525616経時変化する情報を使用した電子デバイスの識別
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】経時変化する情報を使用した電子デバイスの識別
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/44 20130101AFI20240705BHJP
【FI】
G06F21/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500509
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 US2022073570
(87)【国際公開番号】W WO2023283647
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】63/220,381
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/220,890
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512238357
【氏名又は名称】エコエーティーエム, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フォルタンポール, ババク
(72)【発明者】
【氏名】グッディング, テッド レイ
(72)【発明者】
【氏名】チャオ, ダーチャン
(72)【発明者】
【氏名】ラバン, マゼン
(57)【要約】
以前にリーダデバイスから遠隔で識別および評価されたことがある被評価デバイスの識別情報を検証するためのシステムおよび方法が記載される。リーダデバイスは、被評価デバイスから経時変化する情報を取得し、経時変化する情報は、被評価デバイスに関連する一意識別子および近接インディケーションを含む。リーダデバイスは、一意識別子が経時変化する情報に含まれていること、一意識別子がリーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていること、および経時変化する情報が、被評価デバイスとリーダデバイスとが互いに近接していることを示す近接インディケーションを含むことを検証することによって、経時変化する情報を検証する。経時変化する情報を検証すると、リーダデバイスは、被評価デバイスに関連する一意識別子に基づいて、被評価デバイスの価格を取得する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、前記方法は、
リーダデバイスによって、電子デバイスから、経時変化する情報を取得することであって、
前記経時変化する情報は、経時変化する証印のセットを含み、
経時変化する証印の前記セット内の各インジケータは、電子被評価デバイスに関連する一意識別子と、前記電子被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという近接インディケーションとを含み、
経時変化する証印の前記セット内のインジケータは、インデックスのシーケンス内の第2のインジケータに部分的に基づき、
前記一意識別子は、前記電子被評価デバイスの1つ以上の属性に基づく、
ことと、
前記リーダデバイスによって、経時変化する証印の前記セット内の証印のサブセットを検証することであって、前記証印のサブセットは、前記第2のインジケータおよび現在のインデックスを含み、前記検証することは、
経時変化する証印の前記セット内の前記第2のインジケータおよび現在のインジケータを取得することと、
前記第2のインジケータおよび前記現在のインジケータのうちの少なくとも1つが前記一意識別子を含むことを検証することと、
前記一意識別子が前記リーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていることを検証することと、
前記第2のインジケータおよび前記現在のインジケータの少なくとも1つが、前記電子被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを含むことを検証することと、
経時変化する証印の前記セット内の前記現在のインジケータが経時変化する証印の前記セット内の少なくとも1つの他のインジケータに基づくことを検証することと
による、ことと、
証印の前記サブセットを検証すると、前記電子被評価デバイスが以前に評価されたことがあると決定することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字および前記第2の複数の文字をインターリーブすることによって前記第2のインジケータを生成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
前記第2のインデックスを取得することと、
前記第2のインデックスに基づいてショートインジケータを作成することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字、前記第2の複数の文字、および前記ショートインジケータを前記現在のインデックスの所定の文字位置に配置することによって前記現在のインジケータを生成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションは、タイムスタンプ、GPS座標、周囲温度、または周囲空気圧のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リーダデバイスによって、視覚信号またはオーディオ信号を含む信号を生成することと、
前記信号の内容に基づいて前記第2のインジケータを生成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記一意識別子は、前記被評価デバイスに関連するIMEI、前記被評価デバイスに関連するSIM番号、IMSI、MSISDN、容量、ストレージ制限、キャリア、前記被評価デバイスの加入者情報、または前記被評価デバイスに関連する製造元/モデル番号のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リーダデバイスは、キオスクまたは電子デバイスを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記現在のインジケータは、QRコード(登録商標)、視覚信号、オーディオ信号、電磁信号、磁気信号、電磁偏波信号、または触覚信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記現在のインジケータは、前記被評価デバイスに関連する汎用一意識別子を含み、前記現在のインジケータを検証することは、
前記現在のインデックスから前記汎用一意識別子を取得することと、
前記汎用一意識別子に関連する物理的記述を取得することと、
前記被評価デバイスの物理的特性を検査して、前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応するかどうかを決定することと、
前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応すると決定すると、前記汎用一意識別子を検証することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
一時的信号を除く少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体であって、前記少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体は、命令を搬送しており、前記命令は、システムの少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されると、前記システムに、
リーダデバイスによって、電子デバイスからインジケータを取得することであって、
前記インジケータは、被評価デバイスに関連する一意識別子と、前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという近接インディケーションとを含む、ことと、
前記リーダデバイスによって、前記インジケータを、
前記インジケータが前記一意識別子を含むことを検証することと、
前記一意識別子が前記リーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていることを検証することと、
前記インジケータが、前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを含むことを検証することと
によって検証することと、
インデックスを検証すると、前記被評価デバイスが以前に評価されたことがあると決定することと
を行わせる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字および前記第2の複数の文字をインターリーブすることによって前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
以前のインデックスを取得することであって、以前のインジケータは、前記インデックスに先行する、ことと、
前記以前のインデックスに基づいてショートインジケータを作成することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字、前記第2の複数の文字、および前記ショートインジケータを所定の文字位置に配置することによって前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションは、タイムスタンプ、GPS座標、周囲温度、または周囲空気圧を含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
視覚信号またはオーディオ信号を含む信号を生成することと、
前記信号の内容に基づいて前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記一意識別子は、前記被評価デバイスに関連するIMEI、または前記被評価デバイスに関連するモデル番号を含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記リーダデバイスは、キオスクまたはモバイルデバイスを備える、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記インジケータは、QRコード(登録商標)、視覚信号、オーディオ信号、電磁信号、磁気信号、電磁偏波信号、または触覚信号を含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記インジケータは、前記被評価デバイスに関連する汎用一意識別子を含み、前記現在のインジケータを検証させる前記命令は、
前記インデックスから前記汎用一意識別子を取得することと、
前記汎用一意識別子に関連する物理的記述を取得することと、
前記被評価デバイスの物理的特性を検査して、前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応するかどうかを決定することと、
前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応すると決定すると、前記汎用一意識別子を検証することと
を行わせる命令を含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
システムであって、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、
命令を含む少なくとも1つの非一時的メモリであって、前記命令は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると、前記システムに、
被評価デバイスからインデックスを取得することであって、
インジケータは、前記被評価デバイスに関連する一意識別子と、前記被評価デバイスがリーダデバイスに近接しているという近接インディケーションとを含む、ことと、
前記インジケータを、
前記インジケータが前記一意識別子を含むことを検証することと、
前記一意識別子が前記リーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていることを検証することと、
前記インジケータが、前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを含むことを検証することと
によって検証することと、
前記インデックスを検証すると、前記被評価デバイスが以前に評価されたことがあると決定することと
を行わせる、少なくとも1つの非一時的メモリと
を備える、システム。
【請求項20】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字および前記第2の複数の文字をインターリーブすることによって前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記一意識別子を取得することと、
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションを取得することと、
以前のインデックスを取得することであって、以前のインジケータは、前記インデックスに先行する、ことと、
前記以前のインデックスに基づいてショートインジケータを作成することと、
前記一意識別子を第1の複数の文字に、および前記近接インディケーションを第2の複数の文字に分離することと、
前記第1の複数の文字、前記第2の複数の文字、および前記ショートインジケータを所定の文字位置に配置することによって前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記被評価デバイスが前記リーダデバイスに近接しているという前記近接インディケーションは、タイムスタンプ、GPS座標、周囲温度、または周囲空気圧を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
視覚信号またはオーディオ信号を含む信号を生成することと、
前記信号の内容に基づいて前記インジケータを生成することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記一意識別子は、前記被評価デバイスに関連するIMEI、または前記被評価デバイスに関連するモデル番号を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
前記リーダデバイスは、キオスクまたはモバイルデバイスを備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項26】
前記インジケータは、QRコード(登録商標)、視覚信号、オーディオ信号、電磁信号、磁気信号、電磁偏波信号、または触覚信号を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
前記インジケータは、前記被評価デバイスに関連する汎用一意識別子を含み、前記インジケータを検証させる前記命令は、
前記インデックスから前記汎用一意識別子を取得することと、
前記汎用一意識別子に関連する物理的記述を取得することと、
前記被評価デバイスの物理的特性を検査して、前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応するかどうかを決定することと、
前記被評価デバイスの前記物理的特性が前記汎用一意識別子に関連する前記物理的記述に対応すると決定すると、前記汎用一意識別子を検証することと
を行わせる命令を含む、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月9日に出願された米国仮特許出願第63/220,381号(代理人整理番号111220-8062.US00)、および2021年7月12日に出願された米国仮特許出願第63/220,890号(代理人整理番号111220-8062.US01)の利益を主張し、これらはいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、携帯電話および他の消費者デバイスを評価してリサイクルするための方法およびシステムに関し、より詳細には、デバイスの識別、評価、購入、および/または電子デバイスのリサイクルに関連する他のプロセスを容易にするためのハードウェアおよび/またはソフトウェアに関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話、ラップトップコンピュータ、ノートブック、タブレット、PDA、MP3プレーヤ、ウェアラブルスマートデバイスなどの電子デバイスは、ユビキタスである。現在、世界中で140億台を超えるモバイルデバイスが使用されている。言い換えれば、地球上の人々よりも多くのモバイルデバイスが使用されている。消費者向け電子デバイスの数が急速に増加している理由の一部は、これらのデバイスが進化する急速なペース、および第三世界の国々におけるそのようなデバイスの使用の増加である。
【0004】
開発の急速なペースの結果として、消費者が最新の機能またはより良い運用計画を得るために携帯電話および他の電子デバイスを継続的にアップグレードするにつれて、比較的高い割合の電子デバイスが毎年交換されている。米国環境保護庁によれば、米国だけでも、毎年3億7000万台を超える携帯電話、PDA、タブレット、および他の電子デバイスが廃棄されている。何百万もの他の古くなったまたは壊れた携帯電話および他の電子デバイスは、くず物を入れておく引き出しに単に放り込まれるか、または適切な廃棄解決策が生じるまで保管される。
【0005】
多くの電子デバイス小売業者および携帯電話キャリアストアは、現在、携帯電話の下取りプログラムまたはバイバックプログラムを提供しているが、多くの古い携帯電話は依然としてゴミ処分場に置かれるか、または発展途上国で不適切に分解されて廃棄されている。しかしながら、残念なことに、携帯電話および他の電子デバイスは、典型的には、ヒ素、リチウム、カドミウム、銅、鉛、水銀および亜鉛などの環境に有害であり得る物質を含有する。適切に廃棄されない場合、これらの有毒物質は、分解中に埋め立て地から地下水に浸透し、土壌を汚染して人間および環境に潜在的に有害な結果をもたらす可能性がある。
【0006】
小売業者の下取りプログラムまたはバイバックプログラムの代替として、消費者はまた、ショッピングモール、小売店、または他の公的にアクセス可能なエリアに配置されたセルフサービスキオスクを使用して、使用済み携帯電話をリサイクル、交換、および/または売却することができる。そのようなキオスクは、本出願の譲受人であるecoATM,LLCによって運営され、これらのキオスクの態様は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,881,965号、第8,195,511号、第8,200,533号、第8,239,262号、第8,423,404号、および第8,463,646号に記載されている。
【0007】
携帯電話および他の電子デバイスのリサイクルまたは転売のために消費者に利用可能な手段を改善する必要性が依然として存在する。リサイクル/転売プロセスを簡素化し、消費者体験を向上させ、不正行為を阻止することにより、消費者は、効率的かつ環境に配慮した方法で古い電子デバイスを廃棄することを奨励することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,881,965号明細書
【特許文献2】米国特許第8,195,511号明細書
【特許文献3】米国特許第8,200,533号明細書
【特許文献4】米国特許第8,239,262号明細書
【特許文献5】米国特許第8,423,404号明細書
【特許文献6】米国特許第8,463,646号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下の開示は、携帯電話および/または他の電子デバイスのリサイクルに関連する識別、評価、購入、および/または他のプロセスを容易にするハードウェアおよび/またはソフトウェアシステムならびに方法の様々な実施形態を説明する。
【0010】
様々な実施形態において、例えば、本明細書に詳細に記載されているシステムおよび方法は、ユーザが携帯電話または他の電子デバイス(「被評価デバイス」)の状態を評価することを可能にし、キオスクまたは他の「リーダ」デバイスが、販売または他の処理のために電子デバイスがリーダデバイスに提示されるときに電子デバイスを適切に識別することを可能にする。電子デバイスの例には、スマートフォン、ハンドヘルドデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレット、MP3または他のデジタル音楽プレーヤ、ノートブック、ウルトラブックおよびラップトップコンピュータ、電子リーダ、全タイプのカメラ、デスクトップコンピュータなどのより大型の消費者向け電子デバイスなどのすべての方式の携帯電話が含まれるが、これらに限定されない。電子デバイスを評価する際、システムは、被評価デバイスの推定価格を決定し、推定価格をユーザに提示することができる。ユーザが価格を受け入れる場合、ユーザは、提示されたデバイスが以前に評価されたデバイスであることを検証するリーダデバイス(例えば、電子デバイスをリサイクルするためのキオスク)に被評価デバイスを提示することができる。検証すると、ユーザは、被評価デバイスを販売、交換、返品、寄付などのために提出することができる。
【0011】
ユーザが第1のデバイスを遠隔評価し、次いで最初に評価された第1のデバイスの代わりに販売用の第2のデバイス(例えば、より価値の低い第2のデバイス)を提示するのを防ぐために、システムは、リーダデバイスが提示されたデバイスの識別情報を確認することを可能にする経時変化する情報を実装する。リーダデバイスの例には、キオスク、携帯電話および他の電子デバイスなどが含まれるが、これらに限定されない。リーダデバイスは、提示されたデバイスから経時変化する情報を取得することができ、経時変化する情報は、定期的、または他の方法で経時変化する証印のセットを含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、経時変化する証印のセット内のインジケータは、経時変化する証印のセット内の事前のインジケータに基づく。証印のタイプの例には、QRコード(登録商標)、バーコード、オーディオ情報、視覚情報、ビデオ情報、電磁情報、例えば、無線周波数情報、赤外線情報、振動情報(例えば、振動パターン)などのうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、インジケータは、2つ以上の異なる証印タイプの集合を含む。例えば、経時変化する証印のセット内のインジケータは、QRコード(登録商標)および高周波オーディオ信号を含むことができる。
【0013】
経時変化する証印のセット内の各インジケータは、例えば、被評価デバイスに関連する一意識別子と、被評価デバイスがリーダデバイスに近接している(例えば、リーダデバイスの真正面に配置されている)という近接インディケーションとを含むことができる。リーダデバイスは、以下のステップのうちの1つ以上を行うことによって、経時変化する証印のセット内のインデックスのサブセットを検証する:リーダデバイスは、経時変化する証印のセット内のインジケータおよび事前に発生したインジケータ(例えば、以前のインデックス)を取得する。リーダデバイスは、両方の証印が同じ一意識別子値を含むことを検証する。リーダデバイスはまた、一意識別子値がリーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていることを検証することができる。一意識別子が関連するデータベースに記憶されていない場合、リーダデバイスは、被評価デバイスが以前に評価されたことがないと決定する。逆に、一意識別子が関連するデータベースに記憶されている場合、リーダデバイスは、被評価デバイスが以前に評価されたことがあると決定する。次いで、リーダデバイスは、両方の証印が、被評価デバイスがリーダデバイスに近接しているという近接インディケーションを含むことを検証することによって、提示されたデバイスがリーダデバイスに近接して配置されていることを検証することができる。最後に、リーダデバイスは、経時変化する証印のセット内のインジケータが経時変化する証印のセット内の1つ以上の事前の証印に基づいていることを検証する。被評価デバイスの識別情報を検証すると、リーダデバイスは、被評価デバイスの価格を取得し、ユーザが再販売/リサイクル/交換などのためにデバイスを提出した後に、デバイスに関連するユーザへの補償の支払いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本技術のいくつかの実施形態による、ユーザが携帯電話または他の電子デバイスを評価してリサイクル/売却/交換することを可能にするモバイルアプリケーションによって提示されるユーザインターフェースを示す図である。
【0015】
図2図2は、本技術のいくつかの実施形態による、携帯電話および他の電子デバイスのリサイクルおよび/または他の処理のためのキオスクの部分概略等角図である。
【0016】
図3図3は、本技術のいくつかの実施形態による、被評価デバイスを評価する評価者デバイスを示す図である。
【0017】
図4図4は、本技術のいくつかの実施形態による、経時変化する情報の生成を開始するためにモバイルアプリケーションによって提示されるユーザインターフェースを示す図である。
【0018】
図5A図5Aは、本技術のいくつかの実施形態による、経時変化する情報の例を示す図である。
図5B図5Bは、本技術のいくつかの実施形態による、経時変化する情報の例を示す図である。
図5C図5Cは、本技術のいくつかの実施形態による、経時変化する情報の例を示す図である。
【0019】
図6図6は、本技術のいくつかの実施形態による、デバイスが以前に評価されたことがあるかどうかを決定する方法のフローチャートである。
【0020】
図7図7は、本技術のいくつかの実施形態による、本明細書に記載の少なくともいくつかの動作を実装することができるコンピューティングシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書に記載の技術は、図面と併せて発明を実施するための形態を検討することにより、当業者にはより明らかになるであろう。本発明の態様を説明する実施形態または実装形態が例として示されており、同じ参照符号は同様の要素を示すことができる。図面は例示の目的で様々な実装形態を描写しているが、当業者は、本技術の原理から逸脱することなく代替の実装形態を採用することができることを認識するであろう。したがって、特定の実装形態が図面に示されているが、本技術は様々な修正に適している。
(詳細な説明)
【0022】
本技術の様々な実施形態の完全な理解を提供するために、以下の説明および図1図7に特定の詳細を記載する。他の例では、本技術の様々な実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、スマートフォンおよび他のハンドヘルドデバイス、消費者向け電子デバイス、コンピュータハードウェア、ソフトウェア、およびネットワークシステムなどに関連することが多い周知の構造、材料、動作、および/またはシステムは、以下の開示には詳細には図示も説明もされない。しかしながら、当業者であれば、本技術は、本明細書に記載の詳細の1つ以上なしで、または他の構造、方法、構成要素などを用いて実施することができることを認識するであろう。
【0023】
以下で使用される用語は、本技術の実施形態の特定の例の詳細な説明と併せて使用されているとしても、その最も広い合理的な方法で解釈されるべきである。実際、以下では特定の用語を強調する場合さえあるが、しかしながら、任意の制限された方法で解釈されるように意図された任意の用語は、この発明を実施するための形態のセクションでそのように具体的に定義される。
【0024】
添付の図面は、本技術の実施形態を描写しており、その範囲を限定することを意図するものではない。描写された様々な要素のサイズは、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、これらの様々な要素は、読みやすさを改善するために任意に拡大されている場合がある。構成要素の詳細は、構成要素の位置およびそのような構成要素間の特定の正確な接続などの詳細が本発明を作成および使用する方法の完全な理解のために不要である場合、そのような詳細を除外するために図面において抽象化されている場合がある。
【0025】
図において、同一の参照番号は、同一の、または少なくとも概ね同様の要素を示す。任意の特定の要素の説明を容易にするために、任意の参照番号の最上位桁は、その要素が最初に導入される図を指す。例えば、要素100は、図1を参照して最初に導入され、説明される。
【0026】
図1は、本技術のいくつかの実施形態による、ユーザが電子デバイス(例えば、携帯電話)を評価してリサイクル/自己/交換することを可能にするために概略的に示されたモバイルアプリケーション110によって提示されるユーザインターフェースを示す。例えば、ユーザがリーダデバイスを介してリサイクル、売却、または交換したい電子デバイス100を所有するユーザは、モバイルアプリケーションをデバイス100にダウンロードすることができる。リーダデバイスは、例えば、自動キオスク(例えば、図2のキオスク200)、または別の電子デバイス(例えば、図3の「評価者デバイス」300)とすることができる。
【0027】
電子デバイス100にダウンロードされると、アプリケーションは、ユーザおよび/またはデバイス100の特質に関するデバイス100および/またはユーザからの入力を受信して記録することができる。例えば、アプリケーション110は、被評価デバイス100からの図2の国際モバイル機器識別情報(IMEI)、シリアル番号、および/または他の一意識別子260を記録することができる。一意識別子260は、被評価デバイスに関連する加入者識別モジュール(SIM)番号、国際モバイル加入者識別情報(IMSI)、モバイル加入者ISDN番号(MSISDN)を含んでもよい。ユーザはまた、デバイスの製造元、モデル、デバイス状態などをキャプチャするために、アプリケーションがデバイス100上でアクティブである間に、タッチスクリーン、ディスプレイ、全地球測位システム(GPS)、マイクロフォン、および/またはスピーカテストなどの1つ以上のテストを行うように指示される場合がある。アプリケーション110は、キャプチャされたデータを使用して、製造元、モデル、状態、および被評価デバイス100からの任意の追加の識別された特質に基づいて価格見積を生成することができる。
【0028】
ユーザがアプリケーションによって提示されたオファーを受け入れる場合、ユーザにはオプションのメニューが与えられ、メニューは、販売/交換/リサイクル取引を完了するためにデバイスをリーダデバイスに提示する方法に関する命令と共に、近くのリーダデバイスのリスト(例えば、キオスク200、評価者デバイス300など)を含むことができる。命令は、ユーザに、自分が選んだキオスク200のうちの1つを訪れ、キオスクにいる間に、アプリケーションを起動するように促すことができる。代替的に、ユーザがデバイス100を評価者デバイス300のオペレータに提示するプロセスにある場合、命令は、その時点でアプリケーションを起動するようにユーザを促すことができる。代替的に、アプリケーションによって表示されるオプションのメニュー内のオプションは、評価者デバイス300のオペレータがアプリケーションを起動することができるように、デバイス100を評価者デバイス300のオペレータに提供するようにユーザに指示することができる。別の実施形態では、アプリケーション110は、ユーザからデバイス100を回収するために、第三者、例えば「電話回収部」に通知することができる。電話回収部は、1人以上のユーザから1つ以上のデバイス100を回収することができ、それらをキオスク200に持ち込むことによって、1つ以上のデバイス100を同時に売却/交換/リサイクルすることができる。図2を参照すると、いくつかの実施形態において、キオスク200は、複数のデバイス100の評価を容易にするために、キオスク200内にある間に一度に複数のデバイス表示画面を読み取ることができる1つ以上の内部カメラ290を含むことができる。この実施形態では、ユーザは、関連するアカウントを介して電子的に支払われることができる。
【0029】
図1に戻ると、上述の実施形態のいずれかにおいて、アプリケーション110は、ユーザがデバイスをキオスクまたは他の評価者デバイスに提出することを可能にするためのオプション120を提示することができる。オプション120を選択すると、アプリケーションは、図4に示すようなユーザインターフェースを表示することができる。「リーダデバイス」および「評価者デバイス」という用語は、本明細書では互換的に使用される。
【0030】
図4は、本技術のいくつかの実施形態による、デバイス100を評価者デバイスに提出するようにユーザを案内するためのユーザインターフェースを示す。図4に示すユーザインターフェースは、ユーザがデバイスを評価者デバイスに提出することができる前に、評価者デバイス(例えば、キオスク200)と対話するための一連のステップを通してユーザを案内する。アプリケーション110のユーザインターフェース上でオプション400を選択すると、アプリケーション110はデバイスに経時変化する情報を提示させることができる。例えば、アプリケーションは、デバイスに1つ以上のQRコード(登録商標)を表示させることができる。別の例では、アプリケーションは、デバイスに1つ以上のオーディオ信号を発信させることができる。別の例では、アプリケーションは、デバイスにオーディオおよび/または視覚情報を有するビデオを提示させることができる。経時変化する情報は、上述したように、経時変化する証印のセットを含む。経時変化する証印のセット内の各インジケータは、機械可読、人間可読、またはその両方であってもよい。例えば、経時変化する情報は、経時変化する一連のQRコード520(図5C)を含む。別の例では、経時変化する情報は、一連の可視コードを含む。可視コードは、経時変化する情報を含むように知覚的に修正された画像を含むことができる。例えば、デバイス100のディスプレイに示される画像は、コードを示すテキストまたはグラフィックなどの埋め込み情報を含むことができる。埋め込まれた情報は、人間の観察者には知覚できない可能性があるが、しかしながら、情報は、リーダデバイス、例えば図2のキオスク200または図3の評価者デバイス300によって検出することができる。
【0031】
図5A図5Cは、本技術のいくつかの実施形態による、経時変化する情報を示す。図5A図5Cに示される経時変化する情報は、デバイス100の表示画面上に示される証印500、510、520をそれぞれ含む。デバイス100の表示画面上に示される証印500、510、520は、特定の間隔で、例えば、2秒ごと、10秒ごとなどに定期的にリフレッシュされる。ユーザは、証印500、510、520がデバイス画面上に表示された状態で、デバイス100をリーダデバイス200、300に提示することができる。証印を表示するための間隔継続時間および/または評価されるべき間隔の数は、デバイスのコスト、デバイス/ユーザの地理的位置、デバイスに関連する通信事業者、デバイスのユーザの事前の履歴、一年のどの時期か(time of year)(例えば、休日、夏など)などの1つ以上の要因に依存する場合がある。例えば、より価値が低いと評価されたデバイスタイプに対して、より単純でより短い間隔を選択することができる。別の例として、低価値デバイス(例えば、50ドル未満の評価)の場合、リーダデバイス(例えば、キオスク)は1つの間隔のみを探してもよいが、高価値デバイス(例えば、250ドル超の評価)の場合、リーダデバイスは、取引を進める前に、連続する20秒間に少なくとも4つの間隔が一致するのを待つ。
【0032】
経時変化する情報は、オーディオ信号、磁気信号、電磁偏波信号、触覚信号、電磁信号などの様々な通信信号を使用して符号化することができる。リーダデバイス200、300は、カメラ、マイクロフォン、偏光検出器、磁気センサ、触覚センサ、アンテナなどの図2の適切なセンサ/リーダ205、215を使用して、デバイスから経時変化する情報を獲得することができる。ラベル205、215は、カメラ、マイクロフォン、偏光検出器、磁気センサ、触覚センサ、アンテナなどの上記のような様々なセンサを表すことができる。リーダデバイス200、300は、経時変化する情報に含まれる証印タイプに基づいて、1つ以上のセンサ/リーダを有効化および/または無効化することができる。例えば、経時変化する情報が赤外線電磁信号である場合、リーダデバイス200、300は、1つ以上の赤外線アンテナ、受信機などを使用して情報を獲得することができる。経時変化する情報が光の偏光を使用して符号化されている場合、リーダデバイス200、300は、1つ以上の偏光検出器を使用して情報を獲得することができる。経時変化する情報が磁気信号を使用して符号化されている場合、リーダデバイス200、300は、1つ以上の磁気センサを使用して情報を獲得することができる。経時変化する情報が電磁信号を使用して符号化されている場合、リーダデバイス200、300およびデバイス100は、Wi-Fi、無線周波数、赤外線周波数、セルラー電気通信ネットワークなどを使用して通信することができる。
【0033】
経時変化する情報がQRコード(登録商標)などの画像フォーマットまたはビデオを使用して符号化されている場合、リーダデバイス200、300は、1つ以上のカメラを使用して情報を獲得することができる。例えば、リーダデバイスがキオスク200である場合、図2におけるキオスクの外部または内部カメラ280、290のうちの1つ以上は、デバイス100上に示される経時変化する情報500、510、520を読み取ることができる。キオスクの外部カメラ280が証印500、510、520を読み取る場合、キオスク200は、デバイス100の状態のさらなる評価および/または確認のために、および、適切な場合には、ユーザの報酬のために、ユーザがデバイス100をキオスクの検査エリア内に置くことを可能にするドア270を開くことができる。別の例として、リーダデバイスが評価者デバイス300である場合、評価者デバイスカメラ310が、デバイス100に示された経時変化する情報500、510、520を読み取ることができる。評価者デバイス300は、本出願で説明したように、経時変化する情報500、510、520を検証することができ、デバイス100が検証されており、回収可能であることを評価者デバイスのユーザに通知することができる。
【0034】
リーダデバイス200、300は、経時変化する情報の1つ以上の情報サンプルをデバイスから獲得することができる。例えば、リーダデバイス200、300は、証印500、510、520の単一の写真またはビデオを撮ることができ、したがって、経時変化する情報に単一のインジケータのみを記録することができる。情報サンプルの数は、被評価デバイスの予想価格、デバイスの属性(例えば、製造元、モデル、電気通信サービスプロバイダなど)、評価者デバイスの位置、評価者デバイスのタイプ(例えば、キオスク200または電子デバイス300)、評価者デバイスの属性、消費者行動のパターンなどの1つ以上の要因に依存してもよい。
【0035】
単一のインジケータ500に基づいて、リーダデバイス200、300は、単一のインジケータが必要な認証情報を含むかどうかを決定することができる。例えば、必要な認証情報は、デバイスに関連する一意識別子260(上述の例)と、デバイスがリーダデバイス200、300に近接しているという近接インディケーションとを含むことができる。リーダデバイス200、300は経時変化する情報500、510、520から収集された一意識別子情報を、記憶された情報(例えば、図2のリモートデータベース210から検索された情報)と比較して、デバイス100がモバイルアプリケーション110を介してユーザによって以前に評価されたことがあることを確認することができる。いくつかの実施形態では、デバイス100がリーダデバイス200、300の近傍(例えば、閾値距離内)にあるとき、デバイス100の表示画面上で、日付/時刻、IMEIもしくはハードウェアID、または経時変化する情報500、510、520のうちの1つ以上を見ることができる。リーダデバイスがキオスク200である場合、この情報(例えば、日付/時刻、IMEIもしくはハードウェアID、および/または経時変化する情報500、510、520)を表示するときに、デバイス100をキオスクの検査エリア内に置くことができる。代替的に、デバイス100はまた、上記の情報を表示するときにキオスクカメラ280の前に配置されることもできる。言い換えれば、キオスク200は、単一のインジケータが必要な認証情報を含むかどうかを決定するために、外部カメラ280(および/または他のセンサ)または内部カメラ290(および/または他のセンサ)のいずれかを使用することができる。
【0036】
デバイス100がリーダデバイス200に近接しているという近接インディケーションは、日付/時刻、周囲温度、GPS座標、周囲空気圧、リーダデバイス200、300のWi-Fi識別子、ローカルに生成された信号、周囲ノイズ信号、周囲照明信号、体熱シグネチャ、またはデバイスおよびリーダデバイスに同時に共通する他のパラメータなどの1つ以上の要因に基づくことができる。いくつかの実施形態では、近接インディケーション240は、デバイス100によって独立して測定することができる値240a、およびリーダデバイス200、300によって独立して測定することができる値240bである。リーダデバイス200、300は、指定された許容誤差内で近接インディケーション240aと240bとの間の一致を決定することができる。例えば、デバイス100によって生成された経時変化する情報500、510、520が午後2:22:20の時刻(例えば、近接インディケーション240a)を指定し、リーダデバイス200、300が午後2:22:27の時刻(例えば、近接インディケーション240b)を有する場合、リーダデバイスは、10秒であり得る許容誤差を取得することができる。午後2:22:20および午後2:22:27は互いに10秒以内であるため、リーダデバイス200、300は、リーダデバイスとデバイス100とが互いに近接していると決定することができる。
【0037】
デバイス100がリーダデバイス200、300に近接しているという近接インディケーション(「近接インディケーション」240a、240b)は、不正行為を回避するために重要である。例えば、システムを欺こうとして、ユーザは、第1のデバイスの価格見積を含む経時変化する情報のビデオを記録し、そのビデオを使用してより低品質の第2のデバイスを売却しようと試みること可能性がある。第2のデバイスに表示されるビデオを介して提示される経時変化する情報が、高価な第1のデバイスがリーダデバイス200、300に近接していたという近接インディケーションを含み、安価な第2のデバイスが現在リーダデバイスに近接しているという近接インディケーションを含まないため、リーダデバイス200、300は不正行為の試みを検出することができる。その結果、リーダデバイスは第2のデバイスを識別することができず、したがって第2のデバイスを拒絶する。
【0038】
例えば、近接インディケーション240は、現在のタイムスタンプを含むことができる。経時変化する情報500、510、520が、より高価なデバイスがリーダデバイス200、300に近接していた時刻を含む場合、リーダデバイスは、不正行為の試みの際に、経時変化する情報の時刻が現在時刻と一致しないことを検出することができる。同様に、近接インディケーション240が現在の周囲温度および/または現在の空気圧を含む場合、リーダデバイス200、300は、経時変化する情報500、510、520内の周囲温度および/または空気圧と、現在測定されている周囲温度および/または空気圧との間の不一致を検出することができる。その結果、リーダデバイス200、300は、デバイス100の受け入れを拒否することができる。同様に、近接インディケーション240は、GPS座標とすることができる。リーダデバイス200、300は移動可能とすることができ、リーダデバイスの位置は変更することができる。その結果、不正行為を行おうとしたユーザは、リーダデバイス200、300が別の場所にあったときの、リーダデバイス200、300のGPS座標を含む経時変化する情報を記録している可能性がある。代替的に、複数のリーダデバイス200、300が存在することができ、不正行為を行おうとしているユーザは、異なるリーダデバイスのGPS座標を含む経時変化する情報を記録している可能性がある。不正確なGPS座標を含む、誤った経時変化する情報をユーザがリーダデバイス200、300に送信しようとすると、リーダデバイス200、300は、経時変化する情報に含まれるGPS座標がリーダデバイスのGPS座標と一致しないため、デバイスの受け入れを拒否することができる。
【0039】
別の例では、近接インディケーション240は、ローカルで利用可能な現在生成されている信号を含むことができる。リーダデバイス200、300またはデバイス100のいずれかが通信信号を生成することができる。通信信号は、本出願で説明されるように、様々な形態をとることができる。他のデバイスは、信号を記録し、信号から情報を抽出することができる。他のデバイスは、抽出した情報を経時変化する情報500、510、520に含めることができる。例えば、リーダデバイス200、300は、1500Hzなどの周波数で音を鳴らすことができる。デバイスは、音の周波数を決定し、決定された周波数をインデックス500、510、520に含めることができる。音の周波数は、不正行為を抑止するために変化することができる。別の例では、リーダデバイス200、300またはデバイス100のいずれかが視覚的インデックスを示すことができる。デバイス100は、リーダデバイス200、300に提示された視覚的インジケータおよび証印500、510、520から得られる数を含むことができる。リーダデバイス200、300は、経時変化する情報500、510、520に正しい番号が含まれていることを検証することができる。
【0040】
攻撃シナリオなどの不正行為およびその防止のいくつかの追加の例を以下に開示する。第1の例では、不正行為を行おうとしているユーザは、高価値デバイスと、高価値デバイスよりも安価なデバイス100とを取得することができる。高価値デバイスでは、ユーザは、自動日時を無効にし、システム時刻を1分進めて設定し、経時変化する情報を表示することができる。これにより、ユーザには、高価値デバイスの代わりにデバイス100を下取りに出すための1分間が与えられる。デバイス100では、ユーザは、高価値デバイスに表示された経時変化する情報500、510、520のビデオを録画して再生することができる。この種の攻撃を防ぐために、高価値デバイス上で起動中のアプリケーション110は、システム時間の代わりにGPS時間を使用することができ、したがってシステム時間の改ざんを役に立たなくする。屋内でGPS信号を取得することが困難な場合、アプリケーション110は、GPS時刻を取得する代わりに、ユーザが自動日時を無効にしたことを検出し、経時変化する情報500、510、520の生成を拒否することができる。
【0041】
第2の例では、不正行為を行おうとしているユーザは、高価値デバイスに経時変化する情報500、510、520を表示させることができ、デバイス100は、高価値デバイス画面の表示をミラーリングすることができる。ミラーリングを防止するために、リーダデバイス200、300は、経時変化する情報500、510、520を示しながら、デバイス画面が確実に応答するように動作を行うことができる。例えば、キオスク天井照明225は、照明に応答してデバイス画面が確実に暗くなるようにフラッシュを放射することができる。対照的に、デバイス画面がミラーモードにあるとき、デバイス画面がフラッシュに応答して明るさを調整することはない。
【0042】
第3の例では、不正行為を行おうとしているユーザは、デバイス100上に高価値デバイスのQRコード(登録商標)を表示するためのアプリケーションを作成することができる。経時変化する情報アルゴリズムの再作成を回避するために、サーバ220は、汎用一意識別子(UUID)250および暗号鍵を、図2のセキュアネットワーク接続230を介してアプリケーション110に送信することができる。UUID250は、デバイス100に一意とすることができる。
【0043】
UUID250は、コンピューティングシステムにおいて情報に使用される128ビットまたは256ビットのラベルである。標準的な方法に従って生成される場合、UUIDは、実際の目的では一意である。それらの一意性は、ほとんどの他の付番方式とは異なり、中央登録局またはそれらを生成する当事者間の調整に依存しない。UUIDが複製される確率は0ではないが、無視できるほど十分に0に近い。したがって、誰もがUUID250を作成し、それを使用して、識別子が他の何かを識別するために既に作成されたもの、または作成されることになるものを複製しないことをほぼ確実に識別することができる。したがって、独立した当事者によってUUIDでラベル付けされた情報は、後に単一のデータベースに結合されるか、または無視できる程度の重複確率で同じチャネル上で送信されてもよい。UUID250および暗号化鍵は、1回の使用または5日(2日間の有効期限+3日間の猶予期間)後に期限切れになることができる。
【0044】
経時変化する情報500、510、520は、暗号鍵で暗号化することができ、UUID250および近接インディケーション240を含むことができる。近接インディケーション240およびUUID250は、256~512の暗号化バイト長とすることができる。
【0045】
リーダデバイス200、300は、UUID250がデバイス100に属することの追加の検証を行うことができる。サーバ220がデバイス100へ送信すべきUUIDを生成すると、サーバは、UUID250が送信されたデバイスのタイプを記録することができる。デバイスのタイプは、iPhone(登録商標)10、Android(登録商標)などとすることができる。各タイプのデバイスは、特定の幅、高さ、および曲率を有する。サーバ220は、UUID250とともにデータベース210にデバイス寸法を記憶することができる。リーダデバイス200、300がデバイス100を受け取ると、リーダデバイス200、300は、幅、高さ、および/または曲率などのデバイス寸法を確認して、デバイス寸法がデータベース210に記憶されたデバイス寸法と一致することを確認することができる。リーダデバイス200、300で受信されたデバイス100の寸法がデータベース210に記憶された予想寸法と一致しない場合、リーダデバイスはデバイスの受け入れを拒否することができる。リーダデバイス200、300がUUID250を不正確であると検証した場合、続いて、リーダデバイス200、300で受信された各デバイスのUUIDは、人間のオペレータによって検証することができる。
【0046】
アプリケーション110は、デバイス100に関連する一意識別子260、近接インディケーション240、および/またはUUID250を組み合わせて、経時変化する情報500、510、520を生成することができる。例えば、経時変化する情報を生成するために、アプリケーション110は、一意識別子260および近接インディケーション240の桁をインターリーブすることができる。より具体的な例では、一意識別子260は、15桁のIMEIとすることができ、近接インディケーション240は、時間を表す2桁と分を表す2桁とを含む現在時刻とすることができる。その結果、一意識別子260および近接インディケーション240をインターリーブするために、アプリケーション110は、最後に達するまで、一意識別子260の4桁ごとに近接インディケーション240の桁を置くことができる。例えば、一意識別子260が012345678901234であり、近接インディケーション240が0123である場合、インターリーブ表現は、
【化1】
(近接インディケーションの桁は太字で下線が引かれている)とすることができる。他のインターリーブアルゴリズムも可能である。例えば、一意識別子260の桁は、最後の4つの位置、1番目、6番目、7番目、および11番目などの所定の位置に配置される。
【0047】
単一の安全なインデックスを生成することに加えて、アプリケーション110は、経時変化する証印500、510、520のセットを生成することができ、このセット内の1つのインジケータ値510は、事前のインジケータ値500に依存する。以前のインジケータ500は、後続のインジケータ510に対する直前の証印とすることができる。例えば、経時変化する証印500、510、520のセットにおける初期インジケータ値500は、上述のように生成することができる。インジケータ値510は、一意識別子260、近接インディケーション240、および以前のインジケータ値500に依存する数を使用して生成することができる。例えば、この数は、以前のインジケータ値500の桁の合計とすることができる。以前のインジケータ値500の全桁の合計は2032とすることができる。その結果、数2032は、例えば、数2032の桁を所定の位置でインジケータにインターリーブすることによって、インジケータ値510に含まれる。別の例では、この数は、以前のインジケータ値500を100で除算したもの、または以前のインジケータ値をモジュロ100したものとすることができる。その結果、得られる数は、例えば、得られる数の桁を所定の位置でインジケータにインターリーブすることによって、インジケータ値510に含まれる。
【0048】
上述したように、リーダデバイス300は、カメラ310を使用することができ、リーダデバイス200は、経時変化する情報500、510、520を取得して記録するために、カメラ280、290のうちの1つ以上を使用することができる。リーダデバイスがキオスク200である場合、リーダデバイスは、デバイス100をキオスクの内部に置くようにユーザに勧める前に、インデックス500、510、520のいくつかのインスタンスをスキャンするために外部カメラ280を使用することができ、キオスクの内部では、キオスクは、デバイスおよび経時変化する情報のさらなるスキャンを行うことができる。いくつかの実施形態において、ユーザは、キオスクの検査エリアへのドア270を開き、キオスク200内にデバイス100を置くために、キオスク200上のボタンを押すことができる。または、キオスク200との接触を回避するために、ユーザは、有効な証印500、510、520を外部キオスクカメラ280に提示することができ、証印のうちの1つ以上を検証すると、キオスク200は、ドア270を自動的に開くことができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、リーダデバイス200、300から遠隔で評価される際に工場出荷時にリセットされている可能性があり、したがって経時変化する情報500、510、520をリーダデバイスに提示することができない可能性がある。この問題を解決するために、サーバ220は、経時変化する証印のセットをユーザに送信する(例えば、電子メール、テキスト、または他の手段を介して)ことができ、ユーザは、受信したセットからの1つ以上の証印を異なるデバイス上に提示することができる。別の実施形態では、デバイス100が再起動したときに、工場出荷時にリセットされている場合、デバイスは、選択時に経時変化する情報500、510、520をリーダデバイス200、300に提示するオプションをユーザに提示することができる。
【0050】
デバイスの識別情報の検証に成功した後、デバイスをリーダデバイスに提出するために1つ以上のさらなる動作を行うことができる。例えば、リーダデバイスがキオスク200である場合、キオスク200は、デバイス100をキオスク200の内部検査エリア内に置くようにユーザに指示することができ、キオスク200は、例えば、内部カメラ290を介して追加の目視検査を実行して、所望のデバイス100がキオスク200内に置かれていることを確認し、デバイス表示画面(例えば、LCD)の状態などを評価することができる。キオスク200は、予想される証印500、510、520が見えることを確認するために、アプリケーション110の起動中にLCDの少なくとも2つの追加の写真を撮ることができる。キオスク200は、ガラスが割れているかどうかを見るためにデバイス表示画面のガラスを評価することができるだけでなく、キオスクは、ガラスの下にあるLCDを格付けすることもできる。LCDを格付けするために、キオスク200は、LCDをピンクがかった色にする水による損傷を検出することができるか、キオスクは、常に白色であるホットピクセルを検出することができるか、またはキオスクは、常に黒色であるコールドピクセルを検出することができる。そのようなキオスクは、本出願の譲受人であるecoATM,LLCによって運営され、これらのキオスクの態様は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第15/195,828号、第16/357,041号、第17/137,261号、第15/130,851号、第15/176,975号、第16/794,009号、第63/070,207号に記載されている。
【0051】
別の例として、リーダデバイスが評価者デバイス300である場合、評価者デバイスは、評価者デバイス300のカメラ310を使用して、デバイス100の追加の目視検査を実行することができる。例えば、評価者デバイス300は、アプリケーション110が画面上で起動している間にLCDの少なくとも2つの追加の写真を撮影して、予想される証印500、510、520が見えることを確認することができる。評価者デバイス300は、ガラスが割れているかどうかを見るためにガラスを格付けすることができるだけでなく、評価者デバイスは、ガラスの下にあるLCDを格付けすることもできる。LCDを格付けするために、評価者デバイス300は、LCDをピンクがかった色にする水による損傷を検出することができるか、評価者デバイスは、常に白色であるホットピクセルを検出することができるか、または評価者デバイスは、常に黒色であるコールドピクセルを検出することができる。
【0052】
アプリケーション110は、さらなる評価中にデバイス画面が「スリープ」にならないようにするためのソフトウェアを含むことができ、また、視認性を向上させるために画面の明るさを上げることができる。
【0053】
図6は、本技術の別の実施形態による、デバイスが以前に評価されたことがあるかを決定する方法600のフローチャートである。ブロック610において、プロセッサは、リーダデバイスによって、被評価デバイスから経時変化する情報を取得することができ、経時変化する情報は、定期的に変化する証印のシーケンスを含む。インデックスのシーケンス内の各インジケータは、本出願に記載されている被評価デバイスに関連する一意識別子と、被評価デバイスがリーダデバイスに近接しているという近接インディケーション(「近接インディケーション」)とを含むことができる。インデックスのシーケンス内のインジケータは、インデックスのシーケンス内の以前のインジケータに基づくことができる。一意識別子は、被評価デバイスの価格に関連付けることができる。一意識別子は、被評価デバイスに関連するIMEI、UUID、または被評価デバイスに関連するモデル番号を含むことができる。リーダデバイスは、キオスク、携帯電話、タブレット、ラップトップコンピュータ、スマートウォッチなどを含むことができる。経時変化する情報は、本出願で説明するように、様々な通信信号を使用して符号化することができる。
【0054】
近接インディケーションは、タイムスタンプ、GPS座標、周囲温度、信号、および/または周囲空気圧を含むことができる。プロセッサは、近接インディケーションを測定または生成することができる。例えば、プロセッサは、タイムスタンプ、例えば、現在時刻、GPS座標、周囲温度、および/または周囲空気圧を測定することができる。プロセッサは、通信信号を生成することができる。通信信号は、本出願で説明されるように、様々な形態をとることができる。例えば、オーディオ信号は、リーダデバイスおよび被評価デバイスが検出することができる亜音速または超音速のオーディオ信号とすることができる。信号が視覚信号である場合、リーダデバイスは、被評価デバイスおよびリーダデバイスの両方が検出することができるQRコード(登録商標)を表示することができる。
【0055】
プロセッサは、例えば、信号を検出することによって、または信号がどのように生成されたかを知ることによって、信号の内容を取得することができる。プロセッサは、信号に基づいてインジケータを生成することができる。例えば、生成されたオーディオ信号は、符号化された数を有することができる。プロセッサは、数を抽出し、抽出された数をインデックスに含めることができる。同様に、生成された視覚信号は英数字文字列を含むことができる。英数字文字列は、画像内に隠すことができ、または画像内で明示的とすることができる。プロセッサは、英数字文字列を抽出し、英数字文字列をインデックスに含めることができる。
【0056】
ブロック620において、プロセッサは、リーダデバイスを介して、インデックスのシーケンス内のインデックスのサブセットを検証することができ、インデックスのサブセットは、以前のインジケータおよび現在のインデックスを含む。インデックスのサブセットを検証するために、プロセッサは、インデックスのシーケンス内の以前のインジケータおよび現在のインジケータを取得することができる。プロセッサは、一意識別子が以前のインジケータおよび現在のインデックスのうちの少なくとも1つに含まれていること、一意識別子がリーダデバイスに関連するデータベースに記憶されていること、以前のインジケータおよび現在のインジケータのうちの少なくとも1つが近接インディケーションを含むこと、ならびにインデックスのシーケンス内のインジケータがインデックスのシーケンス内の以前のインジケータに基づくことを検証することができる。
【0057】
インジケータが以前のインジケータに基づいていることを検証することにより、プロセッサは、被評価デバイスが以前に記録された有効なインデックスの静的画像を表示していないことを検証することができ、プロセッサは、被評価デバイスがインデックスのシーケンスを生成するための秘密のアルゴリズムを知っている所望のアプリケーションを実行していることを検証することができる。リーダデバイスは、2、3、4個のインデックスなど、シーケンス内の複数のインデックスを検証することができる。検証されたインデックスの数が多いほど、被評価デバイスが不正である可能性は低くなる。
【0058】
代替的に、プロセッサは、リーダデバイスを介して単一のインジケータ値を検証することができる。インジケータ値を検証するために、プロセッサは、一意識別子がインデックスに含まれていること、一意識別子が有効であること(例えば、リーダデバイスに関連するデータベースに記憶されている)、およびインジケータが、デバイスがリーダデバイスに近接しているという近接インディケーションを含むことを検証することができる。例えば、一意識別子がインジケータに含まれていること、および一意識別子がデータベースに記憶されていることを検証することによって、プロセッサは、デバイスが以前に評価され、現在支払いのために下取りされていることを検証する。インジケータが、デバイスがリーダデバイスに近接しているという近接インディケーションを含むことを検証することによって、プロセッサは、デバイスが異なるより高価なデバイスから以前に記録されたインジケータを再生していないことを検証する。
【0059】
ブロック630において、インデックスのサブセットを検証すると、プロセッサは、被評価デバイスが以前に評価されたことがあると決定することができる。プロセッサは、リーダデバイスを介して、被評価デバイスに関連する一意識別子に基づいて、被評価デバイスの価格を取得することができる。例えば、データベースは、一意識別子と、ユーザが被評価デバイスを遠隔評価したときにユーザに提供される価格とを記憶することができる。別の例では、プロセッサは、被評価デバイスの評価中にユーザに以前に提供された価格を検索することができる。被評価デバイスの価格を取得すると、プロセッサは、被評価デバイスのユーザへの補償(例えば、資金、ポイント、クレジットなど)を容易にすることができる。例えば、プロセッサは、PayPalなどの電子決済システムを介したユーザのアカウントへの資金の転送(または他の報酬)を容易にすることができる。
【0060】
被評価デバイスの価格を取得すると、プロセッサは、例えば、ユーザに資金を電子的に転送すること、ユーザに現金支払いを提供すること、クレジットを提供すること、または本出願に記載された任意の他の方法によって、被評価デバイスに関連するユーザに補償することができる。ユーザは、被評価デバイスの所有者とすることができ、および/またはユーザは、被評価デバイスを提出する人とすることができる。
【0061】
経時変化する情報内の各インジケータのセキュリティを高めるために、プロセッサは、一意識別子および近接インディケーションをインターリーブすることができる。一意識別子および近接インディケーションは、英数字の文字列とすることができる。プロセッサは、一意識別子および近接インディケーションを取得し、一意識別子を第1の文字グループに、および近接インディケーションを第2の文字グループに分離することができる。文字は、数字などの個々の英数字とすることができる。
【0062】
プロセッサは、第1の文字グループおよび第2の文字グループをインターリーブすることによってインジケータを生成することができる。インターリーブは、すべての文字を交互にすること、2つおきの文字を交互にすること、または第2の文字群を以前に指定された位置に配置することによって行うことができる。プロセッサは、生成されたインジケータがインデックスと一致するかどうかをチェックすることができる。一致する場合、プロセッサは、インジケータが正しいと決定することができる。
【0063】
別の実施形態では、インデックスを生成する代わりに、プロセッサは、インターリーブアルゴリズム、一意識別子、および近接インディケーションを取得することができる。プロセッサは、インターリーブアルゴリズム、一意識別子、および近接インディケーションに基づいて、正しい文字が正しい場所にあることをチェックすることができる。
【0064】
経時変化する情報のセキュリティを高めるために、プロセッサは、経時変化する情報内の各インジケータを、経時変化する情報内の以前のインジケータに基づかせることができる。プロセッサは、一意識別子、近接インディケーション、および以前のインデックスを取得することができる。プロセッサは、以前のインデックスに基づいてショートインジケータを作成することができる。ショートインジケータは、文字の合計、または以前のインデックスの桁の合計とすることができる。以前のインジケータが英数字を含む場合、プロセッサは、情報交換用米国標準コード(ASCII)コードを使用して文字を表すことができ、ASCII表現を合計することができる。ショートインジケータは、以前のインジケータをモジュロ100したものとすることができる。ショートインジケータは、以前のインジケータの文字の合計または桁の合計をモジュロ1000したものとすることができる。
【0065】
プロセッサは、一意識別子を第1の文字グループに、および近接インディケーションを第2の文字グループに分離することができる。プロセッサは、第1の文字グループ、第2の文字グループ、およびショートインジケータを所定の文字位置に配置することによってインジケータを生成することができる。例えば、プロセッサは、第1のグループおよび第2のグループをインターリーブして表現を取得し、表現の最後にショートインジケータの文字を追加することができる。別の例では、インデックスを生成するために、プロセッサは、ショートインジケータを第3の文字グループに分離し、文字を所定の位置に置くことによって第1、第2、および第3の文字グループをインターリーブすることができる。
【0066】
プロセッサは、被評価デバイスに関連するUUIDをインデックスに含めることによって不正行為をさらに防止することができる。プロセッサは、インデックスからUUIDを取得することができる。プロセッサは、UUIDに関連する物理的記述を取得することができる。例えば、データベースは、UUIDと、UUIDの幅、高さ、および/または曲率などのUUIDの物理的記述とを記憶することができる。プロセッサは、被評価デバイスの物理的特性がUUIDに関連する物理的記述に対応するかどうか決定するために、被評価デバイスの物理的特性を検査することができる。同様に、物理的特性は、幅、高さ、および/または曲率を含むことができる。被評価デバイスの物理的特性がUUIDに関連する物理的記述に対応すると決定すると、プロセッサはUUIDを検証することができる。被評価デバイスの物理的特性がUUIDに関連する物理的記述と一致しない場合、プロセッサは、より安価なデバイスを、より高価な以前に評価されたデバイスと置き換えることによって、ユーザが不正行為を行おうとしていると決定することができる。
【0067】
リーダデバイス
いくつかの実施形態において、リーダデバイスは、図2に示すような携帯電話および他の消費者向けデバイスのリサイクルおよび/または他の処理のためのキオスク200である。いくつかの実施形態では、リーダデバイスは、図3に示すような電子デバイス300を評価および/または識別することを許可された第三者の電子デバイス100である。図2および図3の要素は、図1を参照して上述されている。上述したように、リーダデバイス200、300は、電子デバイス100によって提示される経時変化する情報をチェックするように構成することができる。リーダデバイス200、300が経時変化する情報を検証すると、システムは、リーダデバイスを介した被評価デバイス100の回収を容易にする。いくつかの実施形態では、システムは、被評価デバイスのユーザへの補償をさらに容易にする。例えば、システムは、キオスク200が、現金/ギフトカード/予めロードされたデビットカードなどの形態で、被評価デバイスのユーザに補償を分配するのを容易にすることができる。別の例として、システムは、リーダデバイス200、300がPayPalなどの電子決済システムを介してユーザのアカウントに資金を転送するのを容易にすることができる。自動キオスクおよび評価者デバイスは、2020年8月25日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第63/070,207号にさらに記載されている。
【0068】
例示的なコンピューティングシステム
図7は、本明細書に記載の少なくともいくつかの動作を実装することができるコンピューティングシステム700の一例を示すブロック図である。図示のように、コンピューティングシステム700は、1つ以上のプロセッサ702と、メインメモリ706と、不揮発性メモリ710と、ネットワークインターフェースデバイス712と、ビデオ表示デバイス718と、入力/出力デバイス720と、制御デバイス722(例えば、キーボードおよびポインティングデバイス)と、記憶媒体726を含むドライブユニット724と、バス716に通信可能に接続された信号生成デバイス730とを含むことができる。バス716は、適切なブリッジ、アダプタ、またはコントローラによって接続された1つ以上の物理バスおよび/またはポイントツーポイント接続部を表す。簡潔にするために、様々な一般的な構成要素(例えば、キャッシュメモリ)は図7から省略されている。代わりに、コンピューティングシステム700は、図の例に関連して図示または説明された構成要素、および本明細書で説明される任意の他の構成要素を実装することができるハードウェアデバイスを示すことを意図している。
【0069】
プロセッサ702は、本出願に記載された命令、例えば、図6に記載された命令を行うことができる。プロセッサ702は、図2のリーダデバイス200、図3のリーダデバイス300、図2のサーバ220、および/または図5A図5Cの被評価デバイス100に関連付けることができる。メインメモリ706、不揮発性メモリ710、および/またはドライブユニット724は、プロセッサ702によって実行される命令を記憶することができる。ネットワーク714を使用して、図2のデータベース210、サーバ220、キオスク200、および/または被評価デバイス100の間で通信することができる。
【0070】
コンピューティングシステム700は、任意の適切な物理的形態をとることができる。例えば、コンピューティングシステム700は、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、携帯電話、ゲームコンソール、音楽プレーヤ、ウェアラブル電子デバイス、ネットワーク接続(「スマート」)デバイス(例えば、テレビまたはホームアシスタントデバイス)、AR/VRシステム(例えば、ヘッドマウントディスプレイ)、またはコンピューティングシステム700によって行われるべき動作を指定する命令セットを実行することができる任意の電子デバイスのアーキテクチャと同様のアーキテクチャを共有することができる。いくつかの実装形態では、コンピューティングシステム700は、組み込みコンピューティングシステム、システムオンチップ(SOC)、シングルボードコンピューティングシステム(SBC)、もしくはコンピューティングシステムのメッシュなどの分散システムとすることができるか、または1つ以上のネットワーク内の1つ以上のクラウドコンポーネントを含むことができる。適切な場合には、1つ以上のコンピューティングシステム700は、リアルタイム、ほぼリアルタイム、またはバッチモードで動作を行うことができる。
【0071】
ネットワークインターフェースデバイス712は、コンピューティングシステム700が、コンピューティングシステム700および外部エンティティによってサポートされる任意の通信プロトコルを介して、コンピューティングシステム700の外部にあるエンティティとネットワーク714内のデータを仲介することを可能にする。ネットワークインターフェースデバイス712の例には、ネットワークアダプタカード、ワイヤレスネットワークインターフェースカード、ルータ、アクセスポイント、ワイヤレスルータ、スイッチ、多層スイッチ、プロトコル変換器、ゲートウェイ、ブリッジ、ブリッジルータ、ハブ、デジタルメディア受信機、および/またはリピータ、ならびに本明細書で述べるすべての無線要素が含まれる。
【0072】
メモリ(例えば、メインメモリ706、不揮発性メモリ710、機械可読媒体726)は、ローカル、リモート、または分散型とすることができる。単一の媒体として示されているが、機械可読媒体726は、命令728の1つ以上のセットを記憶する複数の媒体(例えば、集中/分散データベースならびに/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むことができる。機械可読(記憶)媒体726は、コンピューティングシステム700による実行のための命令のセットを記憶、符号化、または搬送することができる任意の媒体を含むことができる。機械可読媒体726は、非一時的であるか、または非一時的デバイスを含むことができる。これに関連して、非一時的記憶媒体は、有形のデバイスを含むことができ、すなわち、デバイスは具体的な物理的形態を有するが、デバイスはその物理的状態を変化させることができる。したがって、例えば、非一時的とは、この状態の変化にもかかわらず有形のままであるデバイスを指す。
【0073】
完全に機能するコンピューティングデバイスの文脈で実装形態を説明してきたが、様々な例は、様々な形態のプログラム製品として配布することができる。機械可読記憶媒体、機械可読媒体、またはコンピュータ可読媒体の例には、揮発性および不揮発性メモリデバイス、リムーバブルフラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、光ディスクなどの記録型媒体、ならびにデジタルおよびアナログ通信リンクなどの伝送型媒体が含まれる。
【0074】
一般に、本明細書の例を実装するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステムまたは特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、もしくは命令シーケンス(「コンピュータプログラム」と総称される)の一部として実装することができる。コンピュータプログラムは、典型的には、コンピューティングデバイス内の様々なメモリおよび記憶デバイス内において様々な時点で設定される1つ以上の命令(例えば、命令704、708、728)を含む。プロセッサ702によって読み取られ実行されると、命令は、コンピューティングシステム700に、本開示の様々な態様を含む要素を実行するための動作を行わせる。
【0075】
キオスク200の実施形態およびその様々な特徴は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる以下の特許および特許出願に記載されているシステム、方法、および対応する特徴と、構造および機能において少なくとも一般的に類似とすることができる:
【化2】
前述の文に列挙されたすべての特許および特許出願、ならびに本明細書で特定される他の任意の特許または特許出願は、主題の放棄または否認は例外とし、組み込まれた資料が本明細書の明示的な開示と矛盾しない程度まで、その全体が参照により本明細書に組み込まれるが、矛盾する場合、本開示の文言が優先される。本発明の態様は、必要に応じて、上述の様々な参考文献のシステム、機能、および概念を使用して、本発明のさらに別の実施形態を提供するように修正することができる。
【0076】
本発明の例および実施形態の上記の発明を実施するための形態は、網羅的であることも、本発明を上記に開示された正確な形態に限定することも意図するものではない。本発明の具体的な例を例示の目的で上に記載したが、当業者が認識するように、本発明の範囲内で様々な均等な修正が可能である。
【0077】
前述の説明全体を通して、特徴、利点、または同様の文言への言及は、本技術で実現され得る特徴および利点のすべてが本発明の任意の単一の実施形態であるべきであること、または本発明の任意の単一の実施形態であることを意味するものではない。むしろ、特徴および利点に言及する文言は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、利点、または特質が本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。したがって、本明細書を通して、特徴および利点の説明、ならびに同様の文言は、必ずしもそうとは限らないが、同じ実施形態を指すことができる。
【0078】
さらに、本技術の記載された特徴、利点、および特質は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。当業者は、特定の実施形態の特定の特徴または利点の1つ以上なしで本技術を実施することができることを認識するであろう。他の例では、特定の実施形態において、本技術のすべての実施形態には存在しない可能性がある追加の特徴および利点が認識され得る。
【0079】
添付の出願書類に列挙され得るものを含む、上記の任意の特許、出願、および他の参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の態様は、必要に応じて、上述の様々な参考文献のシステム、機能、および概念を使用して、本発明のさらに別の実装形態を提供するように修正することができる。
【0080】
文脈上明らかに他の意味に解釈すべき場合を除き、明細書および特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味、すなわち、「含むが、限定されない(including,but not limited to)」という意味で解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語またはその任意の変形は、2つ以上の要素間の直接的または間接的な任意の接続または結合を意味し、要素間の結合または接続は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせであり得る。さらに、「本明細書で」、「上記」、「以下」という単語および同様の意味の単語は、本出願で使用される場合、本出願全体を参照し、本出願の特定の部分を参照しない。文脈が許す場合、単数または複数を使用する上記の発明を実施するための形態の単語はまた、それぞれ複数または単数を含むことができる。2つ以上の項目のリストに関連する「または」という単語は、その単語の以下の解釈のすべて、すなわち、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて、およびリスト内の項目の任意の組み合わせを網羅する。
【0081】
本明細書で提供される本発明の教示は、必ずしも上述のシステムではなく、他のシステムに適用することができる。上述した様々な例の要素および動作は、本発明のさらなる実装形態を提供するために組み合わせることができる。本発明のいくつかの代替的な実装形態は、上記の実装形態に対する追加の要素を含むだけでなく、より少ない要素を含んでもよい。さらに、本明細書に記載された任意の特定の数は単なる例であり、代替の実装形態は異なる値または範囲を使用することができる。
【0082】
上記の説明は、本発明の様々な実施形態および企図される最良の形態を説明しているが、上記の本文がどのように詳述されているかにかかわらず、本発明は多くの方法で実施することができる。システムの詳細は、その具体的な実装形態においてかなり異なってもよいが、本技術に依然として包含されている。上述したように、本発明の特定の特徴または態様を説明するときに使用される特定の用語は、その用語が関連する本発明の任意の特定の特質、特徴、または態様に限定されるように本明細書で再定義されていることを意味すると解釈されるべきではない。一般に、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上記の発明を実施するための形態の節がそのような用語を明示的に定義しない限り、本発明を本明細書に開示された特定の例に限定すると解釈されるべきではない。したがって、本発明の実際の範囲は、開示された例だけでなく、特許請求の範囲の下で本発明を実施または実装するすべての同等の方法も包含する。
【0083】
上記から、本発明の特定の実施形態は、例示の目的で本明細書に記載されているが、本発明の様々な実施形態の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが理解されよう。さらに、本発明の特定の実施形態に関連する様々な利点をそれらの実施形態の文脈で上述したが、他の実施形態もそのような利点を示すことができ、すべての実施形態が本発明の範囲内に入るためにそのような利点を必ずしも示す必要はない。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除き、限定されない。
【0084】
本発明の特定の態様は、特定の請求項の形態で以下に提示されるが、本出願人は、任意の数の請求項の形態で本発明の様々な態様を企図している。したがって、本出願人は、本出願または継続出願のいずれかにおいて、このような追加の請求項形式を追求するために、本出願を出願した後に追加の請求項を追求する権利を留保する。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
【国際調査報告】