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特表2024-5256353次元シーンの知覚を生成するように構成される表示アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】3次元シーンの知覚を生成するように構成される表示アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/52 20200101AFI20240705BHJP
   H04N 13/317 20180101ALI20240705BHJP
   H04N 13/346 20180101ALI20240705BHJP
【FI】
G02B30/52
H04N13/317
H04N13/346
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500585
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 AU2022050659
(87)【国際公開番号】W WO2023272342
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】2021901966
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524007767
【氏名又は名称】アクシオム ホログラフィックス プロプリエイタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100135781
【弁理士】
【氏名又は名称】西原 広徳
(74)【代理人】
【識別番号】100217227
【弁理士】
【氏名又は名称】野呂 亮仁
(72)【発明者】
【氏名】ブルース ロバート デル
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199BA26
2H199BB17
2H199BB18
2H199BB67
(57)【要約】
視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリであって、表示アセンブリが、シーン表示画面と、視野角を低減するためにシーン表示画面上に取り付けられたプライバシー画面と、反射側(「第1の反射側」)及び透過側(「第1の透過側」)を有する第1のミラーであって、第1の反射側が、照明のためにシーン表示画面に対して斜めに取り付けられる、第1のミラーと、照明のために第1の透過側に面する背景表示画面と、シーン表示画面、背景表示画面、及び第1のミラー周りに配置されるハウジングであって、第1のミラーの反射側を観察するための開口部を含むハウジング内の周囲光を低減する、ハウジングと、動画画像を生成するためにシーン表示画面に結合される画像生成アセンブリとを備え、視聴者が第1のミラーの反射側を見るとき、背景表示画面とシーン表示画面とを同時に観察し、プライバシー画面が、視聴者による二次シーン画像の観察を防止する、表示アセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリであって、前記表示アセンブリが、
シーン表示画面と、
視野角を低減するために前記シーン表示画面上に取り付けられるプライバシー画面と、
反射側(「前記第1の反射側」)及び透過側(「前記第1の透過側」)を有する第1のミラーであって、前記第1の反射側が、照明のために前記シーン表示画面に対して斜めに取り付けられる、第1のミラーと、
照明のために前記第1の透過側に面する背景表示画面と、
前記シーン表示画面、背景表示画面、及び前記第1のミラー周りに配置されるハウジングであって、前記第1のミラーの前記反射側を観察するための開口部を含む前記ハウジング内の周囲光を低減する、ハウジングと、
動画画像を生成するために前記シーン表示画面に結合される画像生成アセンブリと
を備え、
前記視聴者が前記第1のミラーの前記反射側を見るとき、前記背景表示画面と前記シーン表示画面とを同時に観察し、前記プライバシー画面が、前記視聴者による二次シーン画像の観察を防止する、表示アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の反射側が、前記シーン表示画面に45±3度で取り付けられる、請求項1に記載の表示アセンブリ。
【請求項3】
前記背景表示画面が、90±3度で前記シーン表示画面に取り付けられる、請求項1に記載の表示アセンブリ。
【請求項4】
反射側(「第2の反射側」)及び透過側(「第2の透過側」)を有する第2のミラーを含み、前記第2の反射側が、前記視聴者が前記背景表示画面を観察するための前記開口部を通して、前記背景表示画面から前記第1の透過側を透過した光を反射する、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の反射側が、90±3度で前記第1の反射側に取り付けられる、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項6】
シャドウ表示画面を含む、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項7】
前記シャドウ表示画面が、前記シーン表示画面に対向して取り付けられる、請求項6に記載の表示アセンブリ。
【請求項8】
前記シャドウ表示画面の縁部が、前記シーン表示画面の縁部にオーバーラップする、請求項7に記載の表示アセンブリ。
【請求項9】
前記シャドウ表示画面が、前記第1の透過側に隣接して位置する、請求項6に記載の表示アセンブリ。
【請求項10】
前記画像生成アセンブリが、シャドウ画像を生成するように構成され、前記シャドウ画像が、前記動画画像のシャドウに対応する、請求項9に記載の表示アセンブリ。
【請求項11】
前記表示アセンブリが、前景表示画面を含む、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項12】
前記前景表示画面が、前記第2の透過側に隣接して位置する、請求項11に記載の表示アセンブリ。
【請求項13】
前記画像生成アセンブリが、前記前景表示画面によって表示するための前景画像を生成するように構成される、請求項11又は12に記載の表示アセンブリ。
【請求項14】
前記動画画像が、毎秒3~6回の頻度で回転する、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示アセンブリ。
【請求項15】
前記動画画像が、毎秒4回の頻度で回転する、請求項14に記載の表示アセンブリ。
【請求項16】
視聴者における3Dオブジェクトの知覚を生成するための方法であって、前記方法が、
部分的に銀被覆されたミラーの反射側を用いて前記3Dオブジェクトに対応する2D動画画像の反射を前記視聴者に表示するステップと、
前記視聴者に対して、前記部分的に銀被覆されたミラーの背後の位置に背景画像を表示するステップであって、前記背景画像が、前記部分的に銀被覆されたミラーの透過側を通って前記視聴者に透過される、ステップと、
前記動く2D表示を見るために前記視聴者の観察範囲を制限し、それによって、前記動く2D表示の二次画像の形成を防止するステップと
を含む、方法。
【請求項17】
シャドウ表示画面上に前記動く2D表示に対応するシャドウ画像を表示し、前記動画画像の見かけの観察平面に対して90度で、見かけの平面を観察するために前記シャドウ画像を反射するステップ、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前景画像を前記動画画像の前に表示するステップ、を含む、請求項16又は17に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2021年6月29日に出願されたオーストラリア仮特許出願第2021901966号の優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、オブジェクト、又はオブジェクトのグループなど、3次元(3D)シーンとして人間の観察者が見る視覚表示を生成するための方法及び装置に関する。そのような表示は、目立つものであり、広告及びマーケティング目的、並びに他の用途に使用されてもよい。
【背景技術】
【0003】
先行技術の方法、装置又は文書へのいかなる言及も、それらが形成した、又は共通の一般知識の一部を形成するという証拠又は承認を構成するものと解釈されるべきではない。
【0004】
人間は、3次元効果に引き付けられ、そのような効果は、多数の目的のために有用であるように、目立ち、注目を集め、人々の視線を有利に引き付け得る。そのような目的には、広告及びマーケティング表示が含まれる。
【0005】
3次元オブジェクトの知覚を生成する多くのシステムは、観察者の位置を追跡し、観察者が立体眼鏡を着用するための特別な装置を必要とする。例えば、本発明者によるPCT/オーストラリア特許2018/050754号には、2人の異なるユーザが異なる位置から同じ仮想オブジェクトを同時に観察し得る仮想オブジェクト表示システムを記載している。そのシステムは、観察者追跡及び立体投影システムを利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】PCT/オーストラリア特許2018/050754号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
対照的に、観察者を追跡する必要がなく、観察者が特別な眼鏡を着用する必要がない単純な視覚効果アセンブリの提供が望まれる。
【0008】
本発明の目的は、シーンが3次元であるという知覚を形成するためにユーザに対して、3次元であるように見え、特別な眼鏡の使用を必要としないシーンを表示するための3次元視覚効果アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様による、視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリであって、本表示アセンブリが、
シーン表示画面と、
視野角を低減するためにシーン表示画面上に取り付けられるプライバシー画面と、
反射側(「第1の反射側」)及び透過側(「第1の透過側」)を有する第1のミラーであって、第1の反射側が、照明のためにシーン表示画面に対して斜めに取り付けられる、第1のミラーと、
照明のために第1の透過側に面する背景表示画面と、
シーン表示画面、背景表示画面、及び第1のミラー周りに配置されるハウジングであって、第1のミラーの反射側を観察するための開口部を含むハウジング内の周囲光を低減する、ハウジングと、
動画画像を生成するためにシーン表示画面に結合される画像生成アセンブリと
を備え、
視聴者が第1のミラーの反射側を見るとき、背景表示画面とシーン表示画面とを同時に観察し、プライバシー画面が、視聴者による二次シーン画像の観察を防止する、表示アセンブリを提供する。
【0010】
実施形態では、第1の反射側は、45±3度、又は好ましくは45度でシーン表示画面に取り付けられる。
【0011】
一実施形態では、背景表示画面は、90±3度、又は好ましくは90度でシーン表示画面に取り付けられる。
【0012】
一実施形態では、表示アセンブリは、反射側(「第2の反射側」)及び透過側(「第2の透過側」)を有する第2のミラーを含み、第2の反射側は、視聴者が背景表示画面を観察するための開口部を通して背景表示画面から第1の透過側を透過した光を反射する。
【0013】
一実施形態では、第2の反射側は、90±3度、又は好ましくは90度で第1の反射側に取り付けられる。
【0014】
一実施形態では、表示アセンブリは、シャドウ表示画面を含む。
【0015】
一実施形態では、シャドウ表示画面は、シーン表示画面に対向して取り付けられる。
【0016】
一実施形態では、シャドウ表示画面の縁部は、シーン表示画面の縁部にオーバーラップする。
【0017】
一実施形態では、シャドウ表示画面は、第1の透過側に隣接して位置する。
【0018】
一実施形態では、画像生成アセンブリは、シャドウ画像を生成するように構成され、シャドウ画像は、仮想動画画像のシャドウに対応する。
【0019】
一実施形態では、表示アセンブリは、前景表示画面を含む。
【0020】
一実施形態では、前景表示画面は、第2の透過側に隣接して位置する。
【0021】
一実施形態では、画像生成アセンブリは、前景表示画面によって表示するための前景画像を生成するように構成される。
【0022】
一実施形態では、仮想動画画像は、毎秒3~6回の頻度で回転する。
【0023】
一実施形態では、仮想動画画像は、毎秒4回の頻度で回転する。
【0024】
本発明の更なる態様による、少なくとも1つの部分的に銀被覆されたミラーと、背景表示画面と、シーン表示画面と、を含む表示アセンブリであって、背景表示画面が、ミラーの透過側を照明し、シーン表示画面が、ミラーの反射側を照明し、シーン表示画面及び背景表示画面からの光線が、視聴者による同時観察のための観察位置に向けられる、表示アセンブリを提供する。
【0025】
例えば、観察位置は、表示アセンブリの開口部に対応してもよい。
【0026】
本発明の更なる態様による、視聴者における3Dオブジェクトの知覚を生成するための方法であって、本方法は、
部分的に銀被覆されたミラーの反射側を用いて3Dオブジェクトに対応する2D動画画像の反射を視聴者に表示することと、
視聴者に対して、部分的に銀被覆されたミラーの背後の位置に背景画像を表示することであって、背景画像が、部分的に銀被覆されたミラーの透過側を通って視聴者に透過される、表示することと、
動く2D表示を見るために視聴者の観察範囲を制限し、それによって、動く2D表示の二次画像の形成を防止することと、を含む、方法を提供する。
【0027】
一実施形態では、本方法は、シャドウ表示画面上に動く2D表示に対応するシャドウ画像を表示し、動画画像の見かけの観察平面に対して90度で、見かけの平面を観察するためにシャドウ画像を反射すること、を含む
【0028】
一実施形態では、本方法は、前景画像を動画画像の前に表示すること、を含む。
【0029】
本発明の別の態様による、視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリであって、表示アセンブリが、少なくとも1つの部分的に銀被覆されたミラーと、部分的に銀被覆されたミラーを介して動画画像を提示するためのシーン表示画面と、仮想動画画像に対応する二次画像の観察を防止するために、動画表示画面上のプライバシー画面などの観察範囲リミッタと、を備える、表示アセンブリを提供する。
【0030】
本発明の更なる態様によれば、視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリを提供し、表示アセンブリは、この概要の前の段落で述べた前述の機能の有用な組合せを備える。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の好ましい機能、実施形態及び変形は、当業者が本発明を実施するための十分な情報を提供する以下の詳細な説明から識別され得る。詳細な説明は、決して本発明の前述の概要の範囲を限定するものと見なされるべきではない。詳細な説明は、以下のいくつかの図面を参照する。
図1】後に説明する本発明の態様及び実施形態を開発する間に本発明者が着想した、使用時に示される初期バージョンの表示アセンブリの断面側面図である。
図2】使用時における図1の初期バージョンの表示アセンブリの正面図である。
図3】本発明による、使用時における表示アセンブリの第1の実施形態の断面側面図である。
図4】使用時における図3の表示アセンブリの正面図である。
図5】本発明による、使用時における表示アセンブリの好ましい実施形態の断面側面図である。
図6】使用時における前景画像を提示する(すなわち、「表示する」)図5の実施形態の前景表示画面の図である。
図7】使用時及び動画画像を提示している図5の実施形態のシーン表示画面の図である。
図8】使用時及び動画画像に対応するシャドウ画像を提示している図5の実施形態のシャドウ表示画面の図である。
図9】使用時及び背景画像を提示している背景表示画面の図である。
図10】使用時における図5の表示アセンブリの正面図である。
図11】動画画像の回転を示すために徐々に進む時間において使用時の図5の表示アセンブリの正面図である。
図12】動画画像の回転を示すために徐々に進む時間において使用時の図5の表示アセンブリの正面図である。
図13】動画画像の回転を示すために徐々に進む時間において使用時の図5の表示アセンブリの正面図である。
図14図5の表示アセンブリと同様であるが、シーン表示画面上にプライバシー画面がない表示アセンブリを示す図であり、これにより、二次シーン見かけ平面が生成され、これは望ましくない。
図15】二次シーン画像を観察し得る図14の表示アセンブリの正面図であり、これは望ましくない。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで図1及び図2を参照すると、表示アセンブリの初期バージョンの側面、断面図及び正面図を示しており、それは、後に説明する本発明の好ましい実施形態に到達しようとしている間に本発明者が考案した初期の表示アセンブリ1である。初期の表示アセンブリ1は、シーン表示画面3を含み、シーン表示画面3は、通常、例えばバックライト付きLED画面又はOLED画面など、フラット画面「モニタ」である。背面投影画面などの他のタイプの表示画面も使用され得ることが理解されよう。
【0033】
初期の表示アセンブリ1は、平面であり、反射側7(「第1の反射側」)、及び第1の反射側7に対向する透過側9(「第1の透過側」)を有する第1のミラー5を含む。第1のミラー5は、部分的に銀被覆され、好ましくは70%反射性及び30%透過性である。このようなミラーは、「ビームスプリッタ」と呼ばれることがある。
【0034】
第1の反射側7は、それが動作しているときにシーン表示画面3がミラー5の第1の反射側7を照明するように、角度θ=45度又はその付近でシーン表示画面3に取り付けられる。
【0035】
背景表示画面11は、角度φ=90度又はその付近でシーン表示画面3に取り付けられる。背景表示画面11が動作しているとき、第1の透過側9を照明するように、背景表示画面11は、ミラー5の第1の透過側9に面している。背景表示画面11からの光は、光線37が示すように、ミラー5を通過する。背景表示画面は、電子モニタ又はTV画面などのアクティブ表示であることが好ましいが、例えば、観察者に見えるように光源によって照らされたキャンバスなどの画面上にペイントされた画像であってもよい。
【0036】
ハウジング13が、シーン表示画面3、背景表示画面11、及び第1のミラー5の周囲に配置される。画面3、11によって形成された画像を視聴者17が容易に見えるように、ハウジング13は、外部環境からの周囲光のハウジング内への通過を低減する。表示アセンブリが夜間又は他の低周囲光環境でのみ使用される場合、ハウジングは不要であり得ることが理解されよう。ハウジング13は、開口部15を含む。外部に位置する視聴者17は、開口部15を通して第1の反射側7を観察し得る。
【0037】
画像生成アセンブリ19は、シーン表示画面3と背景表示画面11とに結合される。画像生成アセンブリ19は、シーン表示画面3上の動画画像33を、及び背景表示画面11上の背景画像28を、生成するためのソフトウェア23でプログラミングされたコンピュータ21を備え得る。画像生成アセンブリ19は、それぞれのビデオケーブル25、27によってシーン表示画面3及び背景表示画面11に結合される。
【0038】
使用時に、画像生成アセンブリ19は、ビデオケーブル25、27を介してシーン表示画面3及び背景表示画面11に送信されるビデオ信号26、31を生成し、シーン表示画面3及び背景表示画面11はそれぞれ、動画画像33及び背景画像28を提示する。動画画像33は、好ましくは、視聴者17によって3次元であると知覚されるように意図された1つ又は複数のオブジェクトの二次元である動画を含む。
【0039】
視聴者17は、ハウジング13の開口部15から背景表示画面11とシーン表示画面3とを同時に観察することで、シーン見かけ平面39上に、動画画像33に対応する仮想動画画像33vを見る。その目的のために、運動視差を使用してオブジェクトの深さを測定するなど、提示されている画像が実際には平坦なシーン表示画面3上に生成された2次元画像であることを認識させる可能性があるキューを、観察者が見る時間がないように、オブジェクトは、動く、好ましくは回転及び/又はズーム及び/又は並進するように示される。本発明の好ましい実施形態では、動画画像33は、毎秒3~6回、例えば毎秒4回の頻度で回転する。
【0040】
また、視聴者17は、背景表示画面11において仮想動画画像33vの背後に背景画像28を見る。背景画像28と仮想動画画像33vとの異なる見かけの深さは、動画画像33vが3Dオブジェクトであるという視聴者17による知覚を大きくする。
【0041】
視聴者17は、光線35が示すように第1のミラー5の第1の反射側7を介してシーン表示画面3を観察し、その結果、シーン見かけ平面39上で(視聴者17に対して)ミラー5の背後に位置するように見える仮想動画画像33vを見る。視聴者17は、光線37が示すように、背景表示画面11から第1の透過側6を通る光の透過に起因して、背景表示画面11によって提示される背景画像28を観察する。
【0042】
仮想動画画像33vを観察することに加えて、シーン見かけ平面39上で、視聴者17はまた、図1の光線34、36が示すように、表示画面3から動画画像33を直接見る。
【0043】
図2は、視聴者17がハウジング13の開口部15を通して見る図を示している。図2で、視聴者17が、シーン見かけ平面39上の仮想動画画像33vを見ることがわかり、これは意図し、望ましいことであるが、前述したように、動画33を望ましくない「二次シーン画像」として直接見る。動画33の、すなわち、望ましくない二次シーン画像の視聴者の観察は、3Dオブジェクトである仮想動画画像33vの視聴者17による知覚を大きく妨げたため、問題を提起した。その結果、初期バージョンの初期の表示アセンブリ1は、視聴者に3Dオブジェクトの知覚を誘発することについて、本発明者が望んだほど成功しなかった。
【0044】
動画33の形態での二次シーン画像の観察の問題に対処する1つの方法は、視聴者17がシーン表示画面3を直接観察できないようにハウジング13を十分な高さまで持ち上げることであると、本発明者は考えた。しかしながら、そのような手法は、視聴者がシーン見かけ平面39及び背景表示11を観察し得る位置の垂直範囲を過度に制限する。
【0045】
多くのことを考えた後、本発明者は、光線がミラー5の第1の反射側のみを実質的に照明するように、シーン表示画面3から放射される光線の角度範囲を制限することを調査することにした。
【0046】
表示からの光線の発散を低減するための1つの技術は、例えば、飛行シミュレータで使用されており、放物面ミラーを使用してモニタからの光をコリメートすることである。このような技術は、例えば、http://において、http://mikesflightdeck.com/scenery_display/mirror_collimation.html(2021年6月8日検索)に記載されている。
【0047】
しかしながら、ミラーコリメーションは、大型の放物面ミラーを必要とし、これは高価であり、モニタに対して配置することが困難であり、表示装置の大きさを大きくする。
【0048】
次いで、本発明者は、シーン表示画面3からの光線34、36の視聴者17への到達を防止するために、開口部15を横切るプライバシー画面を使用することを検討した。プライバシー画面は、視覚的ハッキング(すなわち、個人情報を不正に取得するために、例えば肩越しに人のコンピュータ画面を秘密に観察すること)を防止するように設計されている。プライバシー画面は、それらが重ね合わされる画面の視野角を制限することによって機能する。しかしながら、第1の反射側7からの光の視野角、及び背景シーン表示11からの光の視野角も制限する開口部15を横切るプライバシー画面が実現された。
【0049】
本発明者は、本発明による表示装置の第1の実施形態である、図3の表示アセンブリ43に到達するために、シーン表示画面3上に、3Mから入手可能なマイクロルーブルプライバシー画面(https://www.3m.com/3M/en_US/privacy-screen-protectors-us/ 2021年6月10日に検索)などのプライバシー画面41を配置することによって進めることにした。
【0050】
プライバシー画面41が、表示画面3の角度観察範囲の制限に有効であり、したがって図1の光線34、36の放射を防止し、これにより、視聴者17は、表示画面3上の動画画像33をもはや直接見ることができず、むしろミラー5の第1の反射側7を介して仮想動画画像33vのみを見ることができることを、本発明者は発見した。
【0051】
その結果、表示アセンブリ43は、図1及び図2の初期の表示アセンブリ1よりも大幅に改善されており、仮想動画画像33vが3Dオブジェクトであるという知覚を、視聴者17において生成するために有用な装置であった。
【0052】
表示アセンブリ43は、シーン表示画面3上のシーン動き画像33の望ましくない直接観察を防止するために、プライバシー画面41を含むことにより、初期の表示アセンブリ1に対する改善であったが、それにもかかわらず、本発明者は、視聴者17における3Dオブジェクトの更に良好な知覚の促進を更に支援する改善がなされ得ると感じた。
【0053】
仮想オブジェクト33vによって投影されたシャドウの存在が、仮想オブジェクトが実際の3Dオブジェクトであると知覚するための更なるキューを視聴者17にもたらすことを、本発明者は認識した。
【0054】
シーン表示画面3に表示される動く画像シーン33に、シャドウを単に含めることができる。しかしながら、シャドウ及び表示されたオブジェクトの見かけの深さがその場合で同じであること、すなわち、シャドウが3D空間内のオブジェクトから離れているようには見えないように、両方とも見かけの平面39上にあると知覚されることを、本発明者は認識した。
【0055】
その問題に対処するために、本発明者は、多くの努力の後に、突然のひらめきを得て、図5に示す好ましい表示アセンブリ44を思い付いた。
【0056】
表示アセンブリ44は、図3の前述の表示アセンブリ43と共通のいくつかの構成要素を含むので、それらは図3と同じ識別番号を使用して図5で特定される。
【0057】
第1のミラー5に加えて、表示アセンブリ44は、反射側47(「第2の反射側」)及び透過側49(「第2の透過側」)を有する第2のミラー45を含む。第1のミラー5と同様に、第2のミラー45は、部分的に銀被覆されており、好ましくは70%反射、30%透過である。
【0058】
第2の反射側47は、動作しているとき、シーン表示画面3がミラー5の第1の反射側7を照明し、それ故に、第1の反射側7からの反射によって第2のミラー45の第2の反射側47を照明するように、角度α=90度又はその付近で第1の反射側7に取り付けられる。その結果、観察者17は、ハウジング13の開口部15を通して見ると、光線35が示すように、第2の反射側47及び第1の反射側7を介してシーン表示画面3を見る。
【0059】
先の実施形態である図3の表示アセンブリ43の場合もそうであったように、背景表示画面11は、角度φ=90度又はその付近でシーン表示画面3に取り付けられる。背景表示画面11は、背景表示画面が動作しているとき、第1の透過側9を照明するように、ミラー5の第1の透過側9に面している。背景表示画面11からの光は、光線37が示すように、第1のミラー5の第1の透過側9を通過し、次いで第2のミラー45の第2の反射側47から反射され、それ故に、開口部15を通って視聴者17に出ていく。
【0060】
表示アセンブリ44はまた、第2の透過側49に隣接するハウジング13内に位置する前景表示画面51を含み、これにより、開口部15とは対向する第2のミラー45の側にあり、第2のミラー45を通して視聴者17によって観察される。
【0061】
画像生成アセンブリ19は、それぞれのビデオケーブル25、28、27、及び30によって、シーン表示画面3、背景表示画面11、前景表示画面51、及びシャドウ表示画面53に結合される。画像生成アセンブリ19は、動画画像33、背景画像28、シャドウ画像29、及び前景画像27を生成するためのソフトウェア23でプログラミングされたコンピュータ21を備え得る。ビデオケーブル25、28、27及び30は、画面上に表示するためのそれぞれの画像に対応するビデオ信号26、34、31及び32を搬送する。前景表示画面は、電子モニタ又はTV画面などのアクティブ表示であることが好ましいが、例えば、観察者に見えるように光源によって照らされたペイント画像であってもよい。
【0062】
ソフトウェア製品23を含む命令は、コンピュータ21の1つ又は複数のプロセッサが、1つ又は複数の仮想オブジェクト、例えばシーン33のシーンを含む3次元空間を生成するための命令を含む。使用するソフトウェア技術に応じて、1つ又は複数の仮想オブジェクトは、例えば、ポリゴン、オクトツリー、又は点群データを備えてもよい。ソフトウェア23はまた、コンピュータ21のプロセッサが、仮想照明、表面テクスチャリング、シーン表示画面3に対応する2D観察平面への変換、並びにシーンを構成するオブジェクトの回転及び並進を適用することによって、仮想シーンを操作するための命令を含む。3Dシーンを生成し、操作し、それらを2D観察平面に投影するための様々な技術は、従来技術、例えば、コンピュータゲームの分野で知られており、本発明のここで説明する実施形態の実施に適している。
【0063】
あるいは、他の実施形態では、画像生成アセンブリ19は、動画画像33、背景画像28、シャドウ画像29、及び前景画像27の、予め記録されたビデオを、又は背景及び前景画像の場合の静止画像を、それぞれ再生するいくつかのビデオ又は静止画像プレーヤを備えてもよい。少なくとも、動画画像33を生成するビデオプレーヤと、シャドウ画像29を生成するビデオプレーヤとは同期する。
【0064】
視聴者17は、ハウジング13の開口部15を通して背景表示画面11とシーン表示画面3とを同時に観察する。
【0065】
視聴者17は、第1のミラー5及び第2のミラー45での反射によって光線35に沿ってシーン表示画面3を観察し、その結果、(視聴者17に対して)第2のミラー45の背後に位置するシーン見かけ平面39上の仮想動画画像33vを見る。
【0066】
視聴者17は、第1のミラー4の第1の透過側9を通り、それ故に、第2のミラー45の第2の反射側47によって反射された光線37に沿った背景表示画面11からの光の透過に起因して、背景表示画面11を観察する。その結果、視聴者17は、シーン見かけ平面39の背後にあるように見える、背景見かけ平面42上の仮想背景画像28aを見る。
【0067】
視聴者17はまた、水平なシャドウ見かけ平面40上に、仮想のシャドウ画像29vを見る。シャドウ表示画面53の上部境界は、シーン見かけ平面39が水平シャドウ見かけ平面40の最も近い境界から距離「w」だけ差し込まれるように、距離「d」だけシーン表示画面3の下部境界にオーバーラップする。差し込み「w」を生成するためにオーバーラップ「d」を提供することは、仮想動画画像33vが、その下にある仮想シャドウ画像29vを作成することを支援するので、仮想動画画像33vが2D画像ではなく3D画像のものであるという知覚をユーザに生成することを更に支援する。
【0068】
好ましくは、動画画像33は、毎秒3~6回、又は好ましくは約0.25Hz(4秒に1回)の頻度で回転するシーンを含む。図11図13は、徐々に進む回転の段階を示し、仮想動画画像33vと仮想シャドウ画像29vとの同期を示している。この例では、前景画像27及び背景画像28vは静止したままである。
【0069】
図14は、図5の表示アセンブリと同様であるが、シーン表示画面3上にプライバシー画面41が存在しない表示アセンブリを示している。その結果、図15に示すように、二次シーン画像61を観察し得る二次シーン見かけ平面60が生成され、これは望ましくない。したがって、本発明の一実施形態による表示アセンブリは、プライバシー画面41を含む。
【0070】
上記から、一実施形態では、視聴者17において3次元(3D)シーン33vの知覚を誘発するように設計された表示アセンブリ43、44が提供されることが理解されよう。表示アセンブリ43、44は、表示画面の視野角を低減するためにプライバシー画面41が取り付けられたシーン表示画面3を備える。表示アセンブリ43、44はまた、反射側7(「第1の反射側」)及び透過側9(「第1の透過側」)を有する部分的に銀被覆されたミラーである第1のミラーを含む。光線が第1の反射側7を照明するように、使用時にシーン表示画面3が第1の反射側7に光の光線を導くように、第1の反射側は、θ=45度又はその付近の角度でシーン表示画面3に取り付けられる。
【0071】
φ=90度又はその付近の角度でシーン表示画面に取り付けられ、第1のミラー5の第1の透過側9に面し、これによって、第1の透過側を画面からの光で照明する背景表示画面11を、表示アセンブリ43、44はまた含む。
【0072】
ハウジング13は、シーン表示画面3、背景表示画面11、及び第1のミラー5の周りに配置され、第1のミラーの反射側7を観察するための開口部15を含むハウジング内の周囲光を低減する。表示アセンブリ43、44はまた、動画画像33及び背景画像28を生成するために、シーン表示画面3及び背景表示画面11に結合された画像生成アセンブリ19を含む。視聴者17、又は多数の視聴者が同時に使用する際に、第1のミラー5の反射側7を観察するとき、背景表示画面及びシーン表示画面を同時に観察する。プライバシー画面41は、例えば図15の画像61、又は図1の光線36及び34が示す画面3の直接観察を含む二次画像など、二次シーン画像の視聴者による観察を防止する。
【0073】
「…度又はその付近」までとは、言及される角度が、指定された度数よりも最大で数度、例えば3度大きくても3度小さくてもよいことを意味する。
【0074】
一態様では、少なくとも1つの部分的に銀被覆されたミラー5、45と、背景表示画面11と、シーン表示画面3と、を含む表示アセンブリを提供する。背景表示画面は、ミラー5、45の透過側9、49を照明するように位置付けられ、シーン表示画面11は、ミラーの反射側7、47を照らす。シーン表示画面3及び背景表示画面11からの光線は、視聴者による同時観察のために、観察位置、例えば表示アセンブリの観察開口部に向けられる。
【0075】
以上から、本発明の一態様は、2次元画像から3次元シーンの知覚を生成するための方法を含むことが理解されよう。本方法は、ミラー5などの部分的に銀被覆されたミラーを用いて、3Dオブジェクトに対応する2D動画画像、例えば図2の画像33の反射を表示すること、を含む。本方法はまた、部分的に銀被覆されたミラーを通して背景画像28を透過させるために、部分的に銀被覆されたミラー5の背後の位置に、画像28などの背景画像を表示すること、を含む。プライバシー画面41を使用することにより、動く2D表示の観察範囲が制限され、動く2D表示の二次画像(例えば、図15の画像61)の形成が防止される。
【0076】
本方法はまた、動く2D表示、例えばアイテム33に対応する画像29などのシャドウ画像を、シャドウ表示画面53上に表示することと、例えば動く画像シーン33の見かけの観察平面39に対して90度の見かけの平面40上で観察するために第2のミラー45でシャドウ画像を反射することと、を含み得る。
【0077】
本方法はまた、例えば、前景画像画面51を用いて、動画画像の前に前景画像を表示すること、を含んでもよい。
【0078】
一実施形態では、視聴者17の3次元(3D)シーンの知覚を誘発するために、図3及び図4のアセンブリ43などの表示アセンブリが提供され、表示アセンブリは、シーン表示画面3の視野角を低減するためにプライバシー画面41が取り付けられたシーン表示画面3を含むことが前述から理解されよう。「部分的に銀被覆されたミラー」と呼ぶ場合があり、反射側7(「第1の反射側」)、及び透過側9(「第1の透過側」)を有する第1のミラー5を、アセンブリ43はまた含む。第1の反射側7は、照明するために、角度θとして示す45度又はその付近でシーン表示画面3に取り付けられる。
【0079】
表示アセンブリ44はまた、背景表示画面11を含み、背景表示画面11は、角度φとして示す90度又はその付近でシーン表示画面3に取り付けられ、照明のために第1の透過側9に面している。表示アセンブリ43の実施形態の場合には直接、又は図5の実施形態44の場合には第2のミラー45を介して、第1のミラー5の反射側7を観察するための開口部15を含むハウジング内の周囲光を低減するために、ハウジング13が、シーン表示画面3、背景表示画面11、及び第1のミラー5の周りに配置される。アセンブリ43はまた、動画画像33を生成するためにシーン表示画面3に結合される画像生成アセンブリ19を含む。使用時に、視聴者17]は、第1のミラー5の反射側7を観察するとき、背景表示画面11とシーン表示画面3とを同時に観察し、仮想動画画像33vを視聴する。プライバシー画面41は、動画画像33の形態の二次シーン画像の視聴者17による観察を防止する。
【0080】
一実施形態では、例えば、図5及び図10に示す表示アセンブリ44では、表示アセンブリ44は、反射側47(「第2の反射側」)及び透過側49(「第2の透過側」)を有する第2のミラー45を含む。第2の反射側47は、角度αとして示す90度又はその付近で第1の反射側7に取り付けられる。本実施形態の表示アセンブリ44は、シーン表示画面3と対向して取り付けられたシャドウ表示画面53を含む。シャドウ表示画面53の縁部53aは、シーン表示画面3の縁部3aとオーバーラップする。シャドウ表示画面53は、第1のミラー5の第1の透過側9に隣接して位置する。画像生成アセンブリ19は、視聴者17が第2のミラー45の第2の反射側47を介して仮想動画画像33vに対応して動く仮想シャドウ画像29vとして見るシャドウ画像29(図8)を生成するように構成される。
【0081】
表示アセンブリ44はまた、第2のミラー45の第2の透過側49に隣接して位置する前景表示画面51を含む。画像生成アセンブリ19は、前景表示画面によって表示するための前景画像27を生成するように構成される。仮想動画画像33vは、好ましくは、毎秒3回~6回の間の頻度で、最も好ましくは毎秒4回の頻度で回転して見えるように画像生成アセンブリ19によって生成される。
【0082】
制定法に従って、本発明は、多かれ少なかれ構造的又は体系的な特徴に特有の言語で記載される。「備える(comprises)」という用語、並びに「備えている(comprising)」及び「からなる(comprised of)」などのその変形は、包括的な意味で使用され、追加の特徴を排除するものではない。
【0083】
本明細書に記載の手段が本発明を実施する好ましい形態を備えるので、本発明は、図示又は記載の特定の機能に限定されないことを理解されたい。したがって、本発明は、当業者によって適切に解釈される添付の特許請求の範囲の適切な範囲内で、その形態又は変更のいずれかで特許請求される。
【0084】
明細書及び特許請求の範囲(存在する場合)を通して、文脈がそうでないことを要求しない限り、「実質的に」又は「約」という用語は、それらの用語によって限定される範囲の値に限定されないと理解される。
【0085】
本発明の任意の実施形態は、例示のみを意図しており、本発明を限定することを意図していない。したがって、本発明の範囲から逸脱することなく、記載された任意の実施形態に対して様々な他の変更及び修正を行い得ることを理解されたい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者に3次元(3D)シーンの知覚を誘発するための表示アセンブリであって、前記表示アセンブリが、
シーン表示画面と、
視野角を低減するために前記シーン表示画面上に取り付けられるプライバシー画面と、
反射側(「前記第1の反射側」)及び透過側(「前記第1の透過側」)を有する第1のミラーであって、前記第1の反射側が、照明のために前記シーン表示画面に対して斜めに取り付けられる、第1のミラーと、
照明のために前記第1の透過側に面する背景表示画面と、
前記シーン表示画面、背景表示画面、及び前記第1のミラー周りに配置されるハウジングであって、前記第1のミラーの前記反射側を観察するための開口部を含む前記ハウジング内の周囲光を低減する、ハウジングと、
動画画像を生成するために前記シーン表示画面に結合される画像生成アセンブリと
を備え、
前記視聴者が前記第1のミラーの前記反射側を見るとき、前記背景表示画面と前記シーン表示画面とを同時に観察し、前記プライバシー画面が、前記視聴者による二次シーン画像の観察を防止する、表示アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の反射側が、前記シーン表示画面に45±3度で取り付けられる、請求項1に記載の表示アセンブリ。
【請求項3】
前記背景表示画面が、90±3度で前記シーン表示画面に取り付けられる、請求項1に記載の表示アセンブリ。
【請求項4】
反射側(「第2の反射側」)及び透過側(「第2の透過側」)を有する第2のミラーを含み、前記第2の反射側が、前記視聴者が前記背景表示画面を観察するための前記開口部を通して、前記背景表示画面から前記第1の透過側を透過した光を反射する、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の反射側が、90±3度で前記第1の反射側に取り付けられる、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項6】
シャドウ表示画面を含む、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項7】
前記シャドウ表示画面が、前記シーン表示画面に対向して取り付けられる、請求項6に記載の表示アセンブリ。
【請求項8】
前記シャドウ表示画面の縁部が、前記シーン表示画面の縁部にオーバーラップする、請求項7に記載の表示アセンブリ。
【請求項9】
前記シャドウ表示画面が、前記第1の透過側に隣接して位置する、請求項6に記載の表示アセンブリ。
【請求項10】
前記画像生成アセンブリが、シャドウ画像を生成するように構成され、前記シャドウ画像が、前記動画画像のシャドウに対応する、請求項9に記載の表示アセンブリ。
【請求項11】
前記表示アセンブリが、前景表示画面を含む、請求項4に記載の表示アセンブリ。
【請求項12】
前記前景表示画面が、前記第2の透過側に隣接して位置する、請求項11に記載の表示アセンブリ。
【請求項13】
前記画像生成アセンブリが、前記前景表示画面によって表示するための前景画像を生成するように構成される、請求項11に記載の表示アセンブリ。
【請求項14】
前記動画画像が、毎秒3~6回の頻度で回転する、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示アセンブリ。
【請求項15】
前記動画画像が、毎秒4回の頻度で回転する、請求項14に記載の表示アセンブリ。
【請求項16】
視聴者における3Dオブジェクトの知覚を生成するための方法であって、前記方法が、
部分的に銀被覆されたミラーの反射側を用いて前記3Dオブジェクトに対応する2D動画画像の反射を前記視聴者に表示するステップと、
前記視聴者に対して、前記部分的に銀被覆されたミラーの背後の位置に背景画像を表示するステップであって、前記背景画像が、前記部分的に銀被覆されたミラーの透過側を通って前記視聴者に透過される、ステップと、
前記動く2D表示を見るために前記視聴者の観察範囲を制限し、それによって、前記動く2D表示の二次画像の形成を防止するステップと
を含む、方法。
【請求項17】
シャドウ表示画面上に前記動く2D表示に対応するシャドウ画像を表示し、前記動画画像の見かけの観察平面に対して90度で、見かけの平面を観察するために前記シャドウ画像を反射するステップ、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前景画像を前記動画画像の前に表示するステップ、を含む、請求項16又は17に記載の方法。
【国際調査報告】