(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】発熱体アセンブリおよびエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240705BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240705BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500591
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 CN2022110361
(87)【国際公開番号】W WO2023035827
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202122181104.5
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】叶 世棟
(72)【発明者】
【氏名】周 杰
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC02
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
【要約】
発熱体アセンブリ(14)およびエアロゾル発生装置(10)である。発熱体アセンブリ(14)は、エアロゾル発生装置(10)に適用され、発熱体(141)、固定座(142)および密封部材(145)を含む。発熱体(141)は、対向して設置される第1端(1411a)および第2端(1411b)を有する基体(1411)を含む。基体(1411)には、発熱部および連結部(1413)が設置される。連結部(1413)は、基体(1411)の第1端(1411a)に位置して発熱部に電気的に接続される。固定座(142)は、基体(1411)に設置され、連結部(1413)の第2端(1411b)から離れる一側に位置するとともに、連結部(1413)と間隔をあけて設置される。密封部材(145)は、基体(1411)に外嵌され、基体(1411)との連結箇所が連結部(1413)と固定座(142)との間に位置する。発熱体アセンブリ(14)およびエアロゾル発生装置(10)は、電子部品における回路の短絡を効率的に防ぎ、エアロゾル発生装置(10)の寿命を延ばし、エアロゾル発生装置(10)の安全性が優れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置に適用される発熱体アセンブリであって、
基体を含み、前記基体が対向して設置される第1端および第2端を有し、前記基体に発熱部および連結部が設置され、前記連結部が前記基体の第1端に位置して前記発熱部に電気的に接続される発熱体と、
前記基体に設置され、前記連結部の前記第2端から離れる一側に位置するとともに前記連結部と間隔をあけて設置される固定座と、
前記基体に外嵌され、前記基体との連結箇所が前記連結部と前記固定座との間に位置する密封部材と、を含むことを特徴とする発熱体アセンブリ。
【請求項2】
前記密封部材には、第1取付孔が設置され、
前記密封部材は、前記第1取付孔により前記連結部と前記固定座との間の基体に外嵌され、
前記第1取付孔と前記基体とは締まり嵌めであることを特徴とする請求項1に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項3】
前記発熱体が取り付けられる発熱座アセンブリをさらに含み、
前記発熱座アセンブリおよび前記固定座は、前記密封部材の少なくとも一部を挟持することを特徴とする請求項1に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項4】
前記発熱座アセンブリは、収容室を有し、
前記固定座および前記密封部材は、前記収容室内に設置され、
前記収容室の頂壁および前記固定座は、前記密封部材の少なくとも一部を挟持し、
前記基体の第2端は、前記収容室外に突出することを特徴とする請求項3に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項5】
前記発熱座アセンブリは、発熱頂座および発熱底座を含み、
前記発熱頂座および前記発熱底座は係合して前記収容室を形成し、
前記発熱頂座は、前記発熱体に外嵌されるとともに、前記固定座と共に前記密封部材の少なくとも一部を挟持し、
前記密封部材は、前記発熱頂座と前記固定座との間の隙間を密封することを特徴とする請求項4に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項6】
前記発熱頂座の頂壁には、第2取付孔が設置され、
前記発熱頂座は、前記第2取付孔により前記基体に外嵌され、
前記第2取付孔の内壁には、密封リブが設置され、
前記密封リブは、前記第2取付孔と前記基体との間の隙間を密封し、
前記発熱頂座の頂壁および前記固定座は、前記密封部材の少なくとも一部を挟持し、
前記密封部材は、前記発熱頂座の頂壁と前記固定座との間の隙間を密封することを特徴とする請求項5に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項7】
前記発熱頂座の頂壁の、前記固定座に近接する表面は、係止部を有し、
前記密封部材の、前記発熱頂座の頂壁に近接する表面は、係止溝を有し、
前記係止溝は、前記係止部に係止し、
前記係止部および前記固定座は、前記係止溝の底壁を挟持することを特徴とする請求項6に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項8】
前記係止部の前記固定座に近接する一端は、突起部を有し、
前記密封部材は、貫通孔を有し、
前記突起部は、前記貫通孔を貫通して前記固定座に当接することを特徴とする請求項7に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項9】
前記貫通孔と前記突起部とは締まり嵌めであることで、前記突起部に沿う液漏れを抑制することを特徴とする請求項8に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項10】
前記発熱底座は、位置規制溝を有し、
前記固定座は、前記位置規制溝内に設置されることを特徴とする請求項5に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項11】
前記位置規制溝の底壁は、位置規制孔を有し、
前記固定座は、前記基体の第1端に外嵌され、
前記基体の、前記固定座の前記連結部から離れる一側に位置する部分は、前記位置規制孔内に設けられ、
前記位置規制孔と前記基体とは締まり嵌めであることを特徴とする請求項10に記載の発熱体アセンブリ。
【請求項12】
エアロゾル発生装置であって、
請求項1に記載の発熱体アセンブリである発熱体アセンブリと、
前記発熱体アセンブリが取り付けられる第1取付座と、を含むことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年9月8日に出願された、出願番号が2021221811045の中国出願の優先権を主張し、その内容全体を参照により本出願に組み込む。
本出願は、電子霧化装置技術領域に関し、具体的に、発熱体アセンブリおよびエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼加熱(Heat Not Burning:HNB)装置は、エアロゾル発生装置とエアロゾル発生基質を組み合わせた設備である。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基質を低温加熱することで、エアロゾル発生基質が燃焼しないと同時に、使用者に必要なエアロゾルを発生させることができる。
【0003】
通常、エアロゾル発生装置は、発熱体アセンブリを含み、発熱体アセンブリでエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させることができる。しかしながら、発熱体アセンブリ内部の密封不良がある場合、エアロゾル発生基質や凝縮液などの液体は、発熱体アセンブリによりエアロゾル発生装置の内部の電子素子に漏れ出すおそれがある。これにより、電子素子における回路の短絡を招いて、エアロゾル発生装置の寿命を大幅に縮めて安全性が悪くなるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願に係る発熱体アセンブリおよびエアロゾル発生装置は、発熱体アセンブリの密封不良によりエアロゾル発生装置の寿命が縮まり、安全性が悪いという問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本出願が提供する第1の技術案に係る発熱体アセンブリは、エアロゾル発生装置に適用され、発熱体、固定座および密封部材を含む。
【0006】
発熱体は、基体を含む。基体は、対向して設置される第1端および第2端を有する。基体には、発熱部および連結部が設置される。連結部は、基体の第1端に位置して発熱部に電気的に接続される。
固定座は、基体に設置され、連結部の第2端から離れる一側に位置するとともに連結部と間隔をあけて設置される。
密封部材は、基体に外嵌され、基体との連結箇所が連結部と固定座との間に位置する。なお、密封部材には、第1取付孔が設置される。密封部材は、第1取付孔により連結部と固定座との間の基体に外嵌される。第1取付孔と基体とは締まり嵌めである。
【0007】
なお、発熱体アセンブリは、発熱体が取り付けられる発熱座アセンブリをさらに含む。発熱座アセンブリおよび固定座は、密封部材の少なくとも一部を挟持する。
【0008】
なお、発熱座アセンブリは、収容室を有する。固定座および密封部材は、収容室内に設置される。収容室の頂壁および固定座は、密封部材の少なくとも一部を挟持する。基体の第2端は、収容室外に突出する。
【0009】
なお、発熱座アセンブリは、発熱頂座および発熱底座を含む。発熱頂座および発熱底座は係合して収容室を形成する。発熱頂座は、発熱体に外嵌されるとともに、固定座と共に密封部材の少なくとも一部を挟持する。密封部材は、発熱頂座と固定座との間の隙間を密封する。
【0010】
なお、発熱頂座の頂壁には、第2取付孔が設置される。発熱頂座は、第2取付孔により基体に外嵌される。第2取付孔の内壁には、密封リブが設置される。密封リブは、第2取付孔と基体との間の隙間を密封する。発熱頂座の頂壁および固定座は、密封部材の少なくとも一部を挟持する。密封部材は、発熱頂座の頂壁と固定座との間の隙間を密封する。
【0011】
なお、発熱頂座の頂壁の、固定座に近接する表面は、係止部を有する。密封部材の、発熱頂座の頂壁に近接する表面は、係止溝を有する。係止溝は、係止部に係止する。係止部および固定座は、係止溝の底壁を挟持する。
【0012】
なお、係止部の固定座に近接する一端は、突起部を有する。密封部材は、貫通孔を有する。突起部は、貫通孔を貫通して固定座に当接する。
【0013】
なお、貫通孔と突起部とは締まり嵌めであることで、突起部に沿う液漏れを抑制する。
【0014】
なお、発熱底座は、位置規制溝を有する。固定座は、位置規制溝内に設置される。
【0015】
なお、位置規制溝の底壁は、位置規制孔を有する。固定座は、基体の第1端に外嵌される。基体の、固定座の連結部から離れる一側に位置する部分は、位置規制孔内に設けられる。位置規制孔と基体とは締まり嵌めである。
【0016】
上記技術問題を解決するために、本出願が提供する第2の技術案に係るエアロゾル発生装置は、発熱体アセンブリと、第1取付座とを含む。発熱体アセンブリは、上記発熱体アセンブリである。発熱体アセンブリは、第1取付座に取り付けられる。
【0017】
本出願に係る発熱体アセンブリおよびエアロゾル発生装置では、発熱体アセンブリが発熱体、固定座および密封部材を含む。発熱体は、対向して設置される第1端および第2端を有する基体を含む。基体には、発熱部および連結部が設置される。連結部は、基体の第1端に位置して発熱部に電気的に接続される。発熱体の基体に連結部および発熱部が設置されることで、発熱部は、通電によりエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させる。連結部は、アウタリードに電気的に接続可能であり、アウタリードによりバッテリーやコントローラなどに電気的に接続される。バッテリーは、発熱部に給電可能である。コントローラは、発熱部の動作を制御可能である。固定座は、基体に設置されるとともに、連結部の第2端から離れる一側に位置する。固定座は、連結部と間隔をあけて設置される。固定座は、発熱体を固定させることで、発熱体をエアロゾル発生装置内に固定させることができる。密封部材は、基体に外嵌されるとともに、基体との連結箇所が連結部と固定座との間に位置する。密封部材は、液体が基体に沿って密封部材の連結部に近接する一側から、密封部材の連結部から離れる一側へ漏れることを防ぎ、密封部材の連結部から離れる一側にある電子素子への液漏れを防ぎ、電子部品における回路の短絡を効率的に防ぎ、エアロゾル発生装置の寿命を延ばし、エアロゾル発生装置の安全性が優れる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本出願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明において必要な図面を簡単に説明するが、後述する図面は本出願の一部の実施例の過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面に想到し得ることが明らかである。
【
図1】本出願の一実施例に係るエアロゾル発生装置とエアロゾル発生基質を組み立てた後の構成を示す図である。
【
図3】本出願の一実施例に係る発熱体、固定座および2本のアウタリードを組み立てた後の構成を示す図である。
【
図5】本出願の一実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す分解図である。
【
図6】本出願の一実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す断面図である。
【
図7】本出願の一実施例に係る発熱頂座および密封部材の構成を示す図である。
【
図8】本出願の一実施例に係る発熱底座の構成を示す図である。
【
図9】本出願の他の実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本出願の実施例における図面を合わせて、本出願の実施例における技術案をより明確、詳細に説明する。なお、説明される実施例は、本出願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは明確である。当業者が創造的な作業なしに本出願の実施例に基づいて得られる全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に含まれるべきである。
【0020】
以下の説明において、本出願を十分に理解できるように、特定システム構造、インタフェース、技術等の具体的な詳細が提供され、これらは限定するためのものではなく説明するためのものである。
【0021】
本出願における「第1」、「第2」、及び「第3」という用語は、説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を示すもしくは示唆する、または示される技術的特徴の数を暗黙的に示すと解釈されるべきではない。それにより、「第1」、「第2」、「第3」により限定される特徴は、明示または暗黙的に、少なくとも1つの特徴を含むことができる。本出願の説明において、「複数」は、他に特に定義されない限り、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。なお、本出願の実施例におけるすべての方向性の指示(上、下、左、右、前、後など)は、ある特定の姿勢(図面に示すように)での各部材間の相対的な位置関係や運動状況等を解釈するためにのみ使用され、当該特定の姿勢が変化すると、それに応じて当該方向性の指示も変化する。本出願の実施例における「含む」及び「有する」という用語、並びにそれらの任意の変形は、非排他的に含むことを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品または装置は、挙げられたステップまたはユニットに限定されず、選択的に、挙げられていないステップまたはアセンブリを更に含んでもよく、またはこれらのプロセス、方法、製品または装置に固有の他のステップまたはアセンブリを更に含んでもよい。
【0022】
本明細書における「実施例」は、実施例に合わせて説明される特定の特徴、構造または特性が本出願の少なくとも1つ実施例に含まれることを意味する。本明細書の各位置場所での単語の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を意味するわけではなく、他の実施例と互いに排他的に独立した、または代替の実施例でもない。当業者であれば、本明細書に記載された実施例を他の実施例と互いに組み合わされてもよいことが明示的かつ暗黙的に理解される。
【0023】
以下、図面および実施例を合わせて本出願を詳細に説明する。
【0024】
本出願は、エアロゾル発生装置10を提供する。
図1および
図2を参照し、
図1は、本出願の一実施例に係るエアロゾル発生装置とエアロゾル発生基質を組み立てた後の構成を示す図であり、
図2は、
図1のA-Aに沿う構成の断面図である。
【0025】
具体的には、エアロゾル発生装置10は、ハウジング11、第1取付座12、第2取付座13、発熱体アセンブリ14、バッテリー15、コントローラ(不図示)を含む。ハウジング11内には、取付室111が形成される。発熱体アセンブリ14、第1取付座12、第2取付座13は、いずれも取付室111内に設けられる。第2取付座13は、取付室111の一端に設けられる。第2取付座13により、加熱室131が形成される。加熱室131は、開口1311により外気に連通する。
【0026】
発熱体アセンブリ14は、加熱室131の開口1311から離れる一側に設置される。発熱体アセンブリ14は、発熱体141を含む。発熱体141は通電により発熱でき、その一端が加熱室131内に設けられるとともに、開口1311に対向する一側に設けられる。エアロゾル発生基質20は、開口1311により加熱室131内に挿入可能である。また、発熱体141の一端がエアロゾル発生基質20内に挿入されることで、発熱体141は通電によりエアロゾル発生基質20を加熱し、エアロゾルを発生させてユーザによって吸引することができる。
【0027】
第1取付座12は、加熱室131の開口1311から離れる一側に設置され、発熱体アセンブリ14の取り付け、固定に用いられることで、発熱体アセンブリ14の軸線を加熱室131の軸線と平行にする。好適には、発熱体141の軸線が加熱室131の軸線と一致することで、発熱体141の一端をエアロゾル発生基質20に挿入した後、加熱室131内におけるエアロゾル発生基質20の周辺を均一に加熱することができる。
【0028】
発熱体アセンブリ14については、下記のいずれかの実施例に係る発熱体アセンブリ14の構成や機能を参照してもよく、同じまたは類似の技術効果を実現可能であるため、ここで、その詳細な説明を省略する。
【0029】
バッテリー15およびコントローラは、第2取付座13の加熱室131から離れる一側に設けられるとともに、いずれも発熱体アセンブリ14に電気的に接続される。バッテリー15は、発熱体アセンブリ14に給電してエアロゾル発生基質20を加熱する。コントローラは、発熱体アセンブリ14の加熱の開始と停止を制御するとともに、発熱体アセンブリ14の加熱のパワーや温度などのパラメータを制御可能である。
【0030】
図3および
図4を参照する。
図3は、本出願の一実施例に係る発熱体、固定座および2本のアウタリードを組み立てた後の構成を示す図である。
図4は、
図3の構成を示す分解図である。発熱体アセンブリ14は、発熱体141、2本のアウタリード143および固定座142を含む。
【0031】
なお、発熱体141は、基体1411、発熱部および連結部1413を含む。基体1411は、対向して設置される第1端1411aおよび第2端1411bを有する。基体1411の第1端1411aは、基体1411の、加熱室131の開口1311から離れる一端であり、基体1411の第2端1411bは、基体1411の、加熱室131の開口1311に挿入される一端である。基体1411の形状は、
図3および
図4に示される針状であってもよいし、シート状や柱状などであってもよい。基体1411の横断面は、円形や類円形、三角形、多角形などであってもよい。基体1411の第2端1411bの端部は、挿入部として、例えば、円錐形尖端に形成されることで、エアロゾル発生基質20内に挿入されることを容易にする。本実施例では、基体1411の形状を円柱状に設置することとともに、基体1411の第2端1411bの端部を円錐状の挿入部として形成することで、エアロゾル発生基質20が回転により発熱体141に挿抜されることを容易にする。
【0032】
基体1411には、発熱部(不図示)および連結部1413が設置される。発熱部は、基体1411に設置される発熱フィルムや発熱素線、発熱網などであってもよい。例えば、本実施例では、発熱部は、基体1411に設置される発熱配線であり、フレキシブルセラミックスフィルムに発熱配線をプリントするとともに、発熱配線を有するフレキシブルセラミックスフィルムを基体1411の外面に巻き付け、発熱配線を有するフレキシブルセラミックスフィルムを基体1411と共に焼結してもよい。本実施例では、発熱配線がストライプ状であり、ストライプ状の発熱配線の両端がいずれも基体1411の第1端1411aに設置される。他の実施例では、発熱部の形状は、螺旋状であってもよい。
【0033】
連結部1413は、基体1411の第1端1411aに位置して発熱部に電気的に接続される。具体的には、連結部1413の数は2つである。2つの連結部1413は、間隔をあけて基体1411の第1端1411aに設置される。連結部1413は、パッドであってもよく、2本のアウタリード143を基体に溶接する。2つの連結部1413は、発熱部の両端にそれぞれ電気的に接続される。また、2つの連結部1413は、2本のアウタリード143にそれぞれ電気的に接続される。2本のアウタリード143は、バッテリー15、コントローラなどに電気的に接続される。これにより、バッテリー15は発熱部に給電可能であり、コントローラは発熱部の動作を制御可能である。一実施形態では、発熱部の両端は、いずれも基体1411の第1端1411aに設置され、2つの金属パッドは、間隔をあけて基体1411の第1端1411aに設置されることで、2つの連結部1413を形成する。他の実施形態では、発熱部の両端は、基体1411の第1端1411aおよび第2端1411bにそれぞれ設置され、1つの金属パッドは、基体1411の第1端1411aに設置されて1つの連結部1413を形成し、もう1つの金属パッドは、基体1411の第2端1411bから基体1411の第1端1411aに延在するとともに、基体1411の第1端1411aの端部に位置してもう1つの連結部1413を形成する。
【0034】
一実施形態では、発熱部、連結部1413およびアウタリード143の外面には、いずれも保護層(不図示)が設置される。保護層は、エアロゾル発生基質20や凝縮液などの液体と、発熱部、連結部1413およびアウタリード143との直接接触を防ぎ、発熱部や連結部1413、アウタリード143などの短絡による損壊を防ぐ。
【0035】
固定座142は、発熱体141を固定させる。固定座142は、フランジであってもよいがこれに限定されない。固定座142は、基体1411に設置され、連結部1413の、基体1411の第2端1411bから離れる一側に間隔をあけて設置される。本実施例では、固定座142は、基体1411に外嵌され、2本のアウタリード143の一端は、2つの連結部1413にそれぞれ電気的に接続され、その他端は、固定座142の開口を貫通して固定座142の連結部1413から離れる一側に延在する。本実施例では、固定座142は、発熱体141を固定させて、発熱体141の軸線を加熱室131の軸線と平行にすることができる。好適には、発熱体141の軸線が加熱室131の軸線と一致することで、エアロゾル発生基質20を加熱室131内における発熱体141に挿入した後、発熱体141がエアロゾル発生基質20の周辺を均一に加熱することができる。固定座142は、材料がセラミックスであってもよく、発熱体141と共に焼結され、すなわち、発熱体141と一体成型されてもよい。
【0036】
本実施例では、固定座142が基体1411の第1端1411aの端部に外嵌されるとともに、基体1411の第1端1411aの端面と固定座142の連結部から離れる表面とが同一平面される。他の実施例では、固定座142は、基体1411の第1端1411aに外嵌されるとともに、第1端1411aの端部と一定の距離を有してもよい。すなわち、基体1411の第1端1411aの端部は、固定座142を貫通して固定座142の連結部1413から離れる一側に設置される。
【0037】
本実施例では、基体1411の第1端1411aおよび基体1411の発熱部は、加熱室131内に設けられ、基体1411の発熱部によって加熱室131内におけるエアロゾル発生基質20を加熱する。基体1411の第2端1411b、基体1411の連結部1413および固定座142は、いずれも加熱室131外の取付室111内に設置される。
【0038】
図5および
図6を参照する。
図5は、本出願の一実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す分解図である。
図6は、本出願の一実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す断面図である。本出願は、エアロゾル発生装置10に適用される発熱体アセンブリ14を提供する。発熱体アセンブリ14は、発熱体141、発熱座アセンブリ144、固定座142および密封部材145を含む。
【0039】
なお、密封部材145は、基体1411に外嵌されるとともに、基体1411との連結位置が連結部1413と固定座142との間に位置する。具体的には、
図7を参照し、密封部材145には、第1取付孔1451が設置される。密封部材145は、第1取付孔1451により基体1411に外嵌される。第1取付孔1451と基体1411とは締まり嵌めである。第1取付孔1451と基体1411との締まり嵌め位置は、連結部1413と固定座142との間に位置する。こうすることで、密封部材145は、液体が発熱体141に沿って密封部材145の連結部1413に近接する一側から、密封部材145の連結部1413から離れる一側へ漏れることを防ぐことができ、さらに、密封部材145の連結部1413から離れる一側にある電子素子への液漏れを防ぎ、電子素子における回路の短絡を効率的に防ぎ、エアロゾル発生装置10の寿命を延ばし、エアロゾル発生装置10の安全性が優れる。発熱座アセンブリ144は、発熱部、固定座142および密封部材145の取り付け、固定に用いられることができる。
図5および
図6を参照し、発熱体141および固定座142は、発熱座アセンブリ144に取り付けられる。発熱座アセンブリ144および固定座142は、密封部材145の少なくとも一部を挟持する。密封部材145は、発熱座アセンブリ144と固定座142との間の隙間を密封する。発熱座アセンブリ144および固定座142が密封部材145を挟持することで、密封部材145を固定、位置規制することができる。例えば、本実施例では、発熱座アセンブリ144および固定座142が密封部材145を挟持することで、密封部材145を連結部1413と固定座142との間の基体1411へ位置規制させる。
【0040】
さらに、発熱座アセンブリ144は、発熱頂座1441および発熱底座1442を含む。発熱頂座1441および発熱底座1442は係合して収容室1443を形成する。固定座142、密封部材145および発熱体141の一部は、収容室1443内に設置される。発熱頂座1441および発熱底座1442は、着脱可能に連結されてもよいし、係止して連結されてもよい。さらに、本実施例の
図6に示されるように、発熱頂座1441および発熱底座1442は、連結部材、例えば、ねじやボルトなどによって連結されてもよい。
【0041】
具体的には、発熱頂座1441の、発熱底座1442に向ける一側には、収容溝1441aが設けられる。発熱底座1442の、発熱頂座1441に向ける一側は、収容溝1441aに連通する位置規制溝1442aを有する。収容溝1441aおよび位置規制溝1442aにより、発熱座アセンブリ144内における収容室1443が形成される。他の実施例では、発熱頂座1441と発熱底座1442が一体成型され、すなわち、発熱座アセンブリ144が一体成型された構造部材であり、その内部に収容室1443が設置されてもよい。
【0042】
収容室1443の頂壁および固定座142は、密封部材145の少なくとも一部を挟持する。具体的には、収容室1443の頂壁1441bは、密封部材145の連結部1413に向ける一面に当接する。固定座142の連結部1413に向ける一面は、密封部材145の連結部1413から離れる一面に当接する。これにより、収容室1443の頂壁および固定座142が密封部材145を挟持するとともに、密封部材145を連結部1413と固定座142との間の基体1411に固定させる。
【0043】
本実施例では、発熱頂座1441は、発熱体141に外嵌される。さらに、基体1411の第1端1411aは、収容室1443内に設置され、基体1411の第2端1411bは、収容室1443外に突出して加熱室131内に設置される。発熱頂座1441は、固定座142および発熱底座142と共に密封部材145を挟持することで、密封部材145を連結部1413と固定座142との間の基体1411に固定させる。さらに、
図6および
図7を参照する。
図7は、本出願の一実施例に係る発熱頂座および密封部材の構成を示す図である。発熱頂座1441は、頂壁1441bおよび環状側壁1441cを有する。発熱頂座1441の環状側壁1441cは、発熱頂座1441の頂壁1441bの、加熱室131から離れる一側に設置される。発熱頂座1441の頂壁1441bおよび環状側壁1441cにより囲まれる内部スペースは、収容溝1441aである。一実施例では、発熱頂座1441の頂壁1441bおよび固定座142は、密封部材145の少なくとも一部を挟持し、密封部材145は、発熱頂座1441の頂壁1441bと固定座142との間の隙間を密封する。
【0044】
発熱頂座1441の頂壁1441bには、第2取付孔1441dが設置される。発熱頂座1441は、第2取付孔1441dにより基体1411に外嵌される。第2取付孔1441dと基体1411とは締まり嵌めであるか、または、第2取付孔1441dの内壁に密封リブ1444が設置される。密封リブ1444は、第2取付孔1441dと基体1411との間の隙間を密封し、これにより、液体が発熱部に沿って発熱頂座1441の加熱室131に近接する一側から、発熱頂座1441の加熱室131から離れる一側へ漏れることを防ぎ、液体が発熱部に沿って電子素子へ漏れることをさらに防ぎ、電子素子における回路の短絡を効率的に防ぎ、エアロゾル発生装置10の寿命を延ばし、エアロゾル発生装置10の安全性が優れる。
【0045】
本実施例では、
図6および
図7に示すように、発熱頂座1441の頂壁1441bの、発熱底座1442に近接する表面は、係止部1441eを有する。密封部材145の、発熱頂座1441の頂壁1441bに近接する表面は、係止溝1452を有する。係止部1441eは、係止溝1452に係止する。係止部1441eと固定座142とは、係止溝1452の底壁を挟持するが、係止部1441eと発熱底座1442とは、係止溝1452の底壁を挟持してもよい。係止部1441eおよび係止溝1452が設置されることで、発熱頂座1441で密封部材145をさらに固定、位置規制させることができる。
【0046】
他の実施例では、発熱頂座1441の頂壁1441bの、発熱底座1442に近接する表面が係止溝1452を有し、密封部材145の、発熱頂座1441の頂壁1441bに近接する表面が係止部1441eを有し、係止溝1452が係止部1441eに係止してもよい。係止溝1452および係止部1441eの形状は限定されず、必要に応じて設計されてもよく、発熱底座1442および密封部材145の一方が係止部1441eを有し、その他方が係止溝1452を有すればよい。発熱座アセンブリ144と密封部材145の設置形態は、本出願で言及される複数種の構造に限定されず、他の構造であってもよい。
【0047】
さらに、係止部1441eの固定座142に近接する一端は、突起部1441fを有し、密封部材145の係止溝1452の底壁は、突起部1441fに対応して設置される貫通孔1453を有する。突起部1441fは、貫通孔1453内に設置される。突起部1441fと貫通孔1453との係合により、密封部材145をさらに固定、位置規制させることができる。一実施例では、貫通孔1453と突起部1441fとは締まり嵌めであることで、発熱頂座1441の突起部1441fに沿う液漏れを抑制し、発熱体アセンブリ14の密封効果を向上させる。
【0048】
突起部1441fおよび貫通孔1453の数は同じであってもよい。また、突起部1441fおよび貫通孔1453の数は、1つまたは複数であってもよい。本実施例では、突起部1441fおよび貫通孔1453の数は、いずれも3つである。突起部1441fおよび貫通孔1453の数が多いほど、密封部材145に対する固定効果は優れる。他の実施例では、貫通孔1453は、ブラインドビアホールであってもよく、固定、位置規制できるほか、液漏れもなくなる。
【0049】
一実施例では、
図6および
図8に示すように、
図8は、本出願の一実施例に係る発熱底座の構成を示す図である。発熱底座1442は、位置規制溝1442aを有し、固定座142は、位置規制溝1442a内に設置される。位置規制溝1442aの形状は、固定座142の形状と同じであってもよい。こうすることで、固定座142が位置規制溝1442a内に設置され、位置規制溝1442aで固定座142を固定、位置規制させることができる。固定座142を位置規制溝1442a内に設置することで、発熱体141を固定させることができるほか、固定座142の軸線を発熱座モジュール144の軸線と平行にすることができ、発熱体141が固定座142と垂直な場合、発熱体141の軸線を発熱座モジュール144の軸線と平行にさせる。発熱座モジュール144を第1取付座12および第2取付座13の軸線と平行するよう調整することで、発熱体141の軸線を加熱室131の軸線と平行にするか、または一致することができる。これにより、発熱体141は、加熱室131内におけるエアロゾル発生基質20を均一に加熱することができる。
【0050】
本実施例では、発熱頂座1441の突起部1441fは、貫通孔1453を貫通し、固定座142の連結部1413に近接する一面に当接することで、突起部1441fを位置規制溝1442aと係合して固定座142の周辺を位置規制し、発熱体141を固定させる。他の実施例では、発熱座アセンブリ144による固定座142の固定形態は、本出願で言及される固定形態に限定されず、他の形態であってもよい。
【0051】
一実施形態では、
図9に示すように、
図9は、本出願の他の実施例に係る発熱体アセンブリの構成を示す断面図である。当該実施例では、固定座142は、基体1411の第1端1411aに外嵌され、基体1411の第1端1411aの端部は、固定座142を貫通し、固定座142の、基体1411の第2端1411bから離れる一側に設置される。発熱底座1442の位置規制溝1442aの底壁は、位置規制孔1442bを有する。基体1411の、固定座142に位置して基体1411の第2端1411bから離れる部分は、位置規制孔1442b内に設置される。また、位置規制孔1442bと基体1411とは締まり嵌めである。当該実施例では、発熱頂座1441の第2取付孔1441dと基体1411とも締まり嵌めである。発熱頂座1441の第2取付孔1441dおよび発熱底座1442の位置規制孔1442bは、いずれも基体1411と締まり嵌めである。こうすることで、第2取付孔1441dおよび位置決め孔1442bによって基体1411を直接固定させる。さらに、第2取付孔1441dおよび位置規制孔1442bの軸線を一致させることで、発熱座アセンブリ144の軸線を発熱体141の軸線と直接一致させ、発熱体および加熱体131の軸線を一致させ、発熱体141によってエアロゾル発生基質20の周辺を均一に加熱することができる。このように、発熱座アセンブリ144で発熱体141を直接固定させることで、固定座142および発熱体141の垂直度に対する要求を軽減するとともに、固定座142の形状に対する要求を軽減し、固定座142の製造精度に対する要求を軽減し、発熱体アセンブリ14の製造難易度を下げる。
【0052】
以上の説明は本出願の実施形態に過ぎず、本出願の保護範囲を制限するものではない。本出願の明細書及び添付図面によって作成したすべての同等構造または同等フローの変更を、直接または間接的に他の関連する技術分野に適用することは、いずれも同じ理由により本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】