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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】発電機及び冷却システム
(51)【国際特許分類】
   F03D 80/60 20160101AFI20240705BHJP
【FI】
F03D80/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501483
(86)(22)【出願日】2021-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 US2021041362
(87)【国際公開番号】W WO2023287397
(87)【国際公開日】2023-01-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513131419
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック レノバブレス エスパーニャ, エセ.エレ.
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】スタウトナー,エルンスト・ウォルフギャング
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178BB90
3H178DD12Z
3H178DD63Z
3H178DD70Z
(57)【要約】
発電機及び発電機用の冷却システムを提供する。発電機は、界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品と、非回転部品に対して回転するように配向した回転部品とを含む。発電機はまた、回転部品に固定されて発電機の運転中に回転部品と共に回転する電機子巻線アセンブリを含む。発電機は、界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムも含む。冷却システムは、1以上のリザーバユニットと、複数の膨張ユニットとを含む。冷却システムはまた、界磁巻線アセンブリを冷却するために、界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環するように構成された導管網を含む。さらに、冷却システムは、発電機の軸線を囲む第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機であって、当該発電機が、
界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、
回転部品に固定されて当該発電機の運転中に前記回転部品と共に前記非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、
前記界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムと
を備えており、前記冷却システムが、
液体状態の冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットと、
前記1以上のリザーバに流体結合した気体状態の冷却流体を収容する複数の膨張ユニットと、
前記1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、前記界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環して前記界磁巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網と、
第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、
第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットと
を備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有しており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが前記導管網に流体結合している、発電機。
【請求項2】
当該発電機が超電導発電機であり、前記界磁巻線アセンブリが超電導界磁巻線アセンブリである、請求項1に記載の発電機。
【請求項3】
前記冷却システムが極低温冷却システムであって、前記冷却流体が極低温冷却流体であり、前記冷却システムが、
前記導管網の戻り部分と前記1以上のリザーバユニットとの間に配置され、前記冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器と、
前記再凝縮器の対応する複数の液化カップ内に配置された複数のクライオクーラと
をさらに備える、請求項2に記載の発電機。
【請求項4】
前記極低温冷却システムが、サーモサイフォン型極低温冷却システムであり、
前記1以上のリザーバユニットが、前記冷却流体の部分が重力供給によって前記導管網に導入されるように、垂直軸に沿って前記界磁巻線アセンブリの上方に配置されており、
前記複数の膨張ユニットが、前記1以上のリザーバユニットの上方に前記1以上のリザーバユニットに隣接して配置され、
前記界磁巻線アセンブリから前記冷却流体の部分に熱が伝達されて、前記冷却流体に同伴される複数の気泡を発生するとともに、前記再凝縮器に向かう流れを発生させ、
前記再凝縮器が、前記1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して、前記冷却流体の再凝縮部分を前記1以上のリザーバユニットに戻す、請求項3に記載の発電機。
【請求項5】
前記界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、前記1以上のリザーバユニットと、前記複数の膨張ユニットと、前記導管網と、前記第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、前記第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、前記再凝縮器の少なくとも一部とをさらに備える、請求項4に記載の発電機。
【請求項6】
当該発電機が、前記真空容器内に配置された熱シールドをさらに備えており、前記熱シールドが、前記界磁巻線アセンブリを取り囲んで前記界磁巻線アセンブリから離間して配置され、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが、前記熱シールド内に配置されている、請求項5に記載の発電機。
【請求項7】
前記1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニット及び複数の膨張ユニットの各々に流体結合される、請求項5に記載の発電機。
【請求項8】
複数のリザーバユニットの各々、複数の膨張ユニットの各々、並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、
複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、
複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値
を有する、請求項7に記載の発電機。
【請求項9】
前記複数のリザーバユニットと前記複数の膨張ユニットが、マニホールドを介して流体結合している、請求項7に記載の発電機。
【請求項10】
前記複数のリザーバユニットが、
複数のリザーバユニットのうち第1の容積を有する第1のリザーバユニットと、
複数のリザーバユニットのうち第2の容積を有する第2のリザーバと
をさらに備えており、第1の容積が第2の容積とは異なる、請求項7に記載の発電機
【請求項11】
前記複数のリザーバユニットのリザーバユニットが、さらに、
最大長、及び
最大長に垂直に配向した平面によって画成される断面形状で、断面形状が非円形である、請求項7に記載の発電機。
【請求項12】
前記複数のリザーバユニット及び前記複数の膨張ユニットの各々が、バッフルによって邪魔されることのない単一の一体内部容積を有する、請求項7に記載の発電機。
【請求項13】
リザーバユニット/膨張ユニットの比が少なくとも1.0:1.5である、請求項7に記載の発電機。
【請求項14】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、熱シールドの剛性を高めるように熱シールドに接触して配置されている、請求項6に記載の発電機。
【請求項15】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、非円形の断面形状を有する、請求項6に記載の発電機。
【請求項16】
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、5mm以下の壁厚を有する、請求項6に記載の発電機。
【請求項17】
複数のロータブレードを有するロータと、
ロータに動作可能に結合され、風力タービンのナセルに配置された超電導発電機と
を備える風力タービンであって、前記超電導発電機が、
超電導界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間を延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、
回転部品に固定されて前記ロータの回転に応答して前記回転部品と共に前記非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、
前記超電導界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システム(冷却システム)と
を備えており、前記冷却システムが、
液体状態の極低温冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットであって、前記超電導界磁巻線アセンブリの上方に配置された1以上のリザーバユニットと、
前記1以上のリザーバに流体結合した気体状態の極低温冷却流体を収容する複数の膨張ユニットであって、前記1以上のリザーバユニットの上方に1以上のリザーバユニットに隣接して配置された複数の膨張ユニットと、
重力供給によって極低温冷却流体の一部を受け入れるように前記1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、前記超電導電機子巻線アセンブリに隣接する極低温冷却流体の一部を循環して前記超電導電機子巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網と、
前記導管網の戻り部分と前記1以上のリザーバユニットとの間に配置され、熱を除去することによって極低温冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器であって、前記1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して、極低温冷却流体の再凝縮部分を前記1以上のリザーバユニットに戻す、再凝縮器と、
第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、
第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットと
を備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが前記導管網に流体結合している、風力タービン。
【請求項18】
前記超電導界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、前記1以上のリザーバユニットと、前記複数の膨張ユニットと、前記導管網と、前記第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、前記第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、前記再凝縮器の少なくとも一部と、前記真空容器内に配置され、かつ前記界磁巻線アセンブリを取り囲んで前記界磁巻線アセンブリから離間して配置された熱シールドとを備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが、前記熱シールド内に配置される、請求項17に記載の風力タービン。
【請求項19】
前記1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、前記複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニットに及びマニホールドを介して複数の膨張ユニットの各々に流体結合している、請求項18に記載の風力タービン。
【請求項20】
前記複数のリザーバユニットの各々、前記複数の膨張ユニットの各々並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、
複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、
複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値
を有する、請求項19に記載の風力タービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に発電機、特に発電機の冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
風力タービンは、環境に安全で比較的安価な代替エネルギー源として注目されている。この関心の高まりに伴って、信頼性及び効率性に優れた風力タービンの開発に多大な努力がなされてきた。
【0003】
一般に、風力タービンは、ロータハブを介してタービンの主軸に結合した複数のブレードを含む。ロータハブは、管状のタワー又はベースの上に配置される。ユーティリティグレードの風力タービン(つまり、ユーティリティグリッドに電力を供給するように設計された風力タービン)は、大型ロータ(直径100m以上など)を有することがある。ロータブレードは、風のエネルギーを回転トルク又は力に変換して発電機を駆動し、ロータに回転結合する。
【0004】
低リアクタンス機械(超電導発電機など)は、風力タービン設備、特にオフショア設備での使用が検討されている。これらの機械は、超電導界磁巻線と電機子コイルのアセンブリ、冷却システム、及び電機子のコイル間に配置された非磁性歯を使用する。特定の設計において、超電導発電機は、従来の機械(例えば、従来の非超電導発電機)構成とは異なり、クライオスタット内部に超電導電界コイルを有するクライオスタットを含む超電導電界集合体内で回転する電機子集合体を含む。
【0005】
超電導発電機では、典型的には界磁巻線アセンブリを冷却することが望ましい。これは、冷却流体(例えば、液体/気体ヘリウムなどの極低温流体)を使用する冷却システムによって達成し得る。冷却流体は、通常、磁場巻線アセンブリに供給するために低温で圧力容器に貯蔵される。閉ループ式冷却システムでは、一定量の冷却流体がシステム内に維持される。そのため、圧力容器は、冷却液の液体量と気体量の両方を維持する寸法にする必要がある。しかし、このような寸法では、冷却流体の液量が圧力容器内で揺動(スロッシング)を起こして液化冷却流体の温度を上昇させるおそれがある。典型的には、スロッシングは、圧力容器内に挿入された複数の交差する平面バッフルによって緩和される。さらに、圧力容器の必要な寸法により、圧力と体積の製品制限に対応する特定の試験要件への準拠が必要になる場合がある。さらに、圧力容器の必要な寸法は、発電機/冷却システムに使用できる風力タービンのナセルの内容積を超える場合がある。
【0006】
上述の観点から、当技術分野では、新型の改良発電機及び冷却システムが絶えず求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/100114号明細書
【発明の概要】
【0008】
本開示技術の態様及び利点については、以下の詳細な説明に記載されているものもあろうし、以下の詳細な説明から明らかなものもあろうし、或いは本技術の実施を通して習得できるものもあろう。
【0009】
一態様では、本開示は、発電機に関する。発電機は、界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品を含むことができる。非回転部品は、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在して、軸を囲む環状断面形状を有する。発電機はまた、回転部品に固定されて発電機の運転中に回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリを含むことができる。さらに、発電機は、界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムを含むことができる。冷却システムは、液体状態の冷却流体を含む1以上のリザーバユニットを含むことができる。冷却システムはまた、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の冷却流体を含む複数の膨張ユニットを含むことができる。さらに、冷却システムは、1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環して界磁巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網を含むことができる。さらに、冷却システムは、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを含んでいてもよく、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットは、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットは、導管網に流体結合される。
【0010】
別の態様では、本開示は風力タービンに関する。風力タービンは、複数のロータブレードを有するロータを含むことができる。ロータに動作可能に結合され、風力タービンのナセルに配置された超電導発電機と、超電導発電機は、本明細書に記載される特徴及び/又は構成要素のいずれかを含むことができる。
【0011】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって理解を深めることができよう。添付の図面は、本明細書の内容の一部をなすものであり、本発明の様々な実施形態を例示するとともに、発明の詳細な説明と併せて本技術の原理を説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明について、以下の詳細な説明において、添付の図面を参照して、当業者に対して、最良の形態を含めて、実施できるように十分に開示する。
図1】本開示技術に係る発電機を有する風力タービンの一実施形態の斜視図。
図2】本開示技術に係る風力タービンと共に使用される発電機の長手方向部分の簡略化した断面図。
図3】本開示技術に係る風力タービンと共に使用するための発電機の横方向部分の簡略化した断面図を示す。
図4】本開示技術に係る冷却システムの一部分の概略図。
【0013】
本明細書及び図面で繰返し用いられる符号は、本発明の同一又は類似の特徴又は構成要素を表すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の様々な実施形態について詳細に説明し、その1以上の実施例を図面に示す。各実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明を例示するためのものである。実際、本発明の技術的範囲及び技術的思想を逸脱することなく、本発明に様々な修正及び変更をなし得ることは当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示又は記載された特徴を、別の実施形態と共に用いてさらに別の実施形態とすることができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲に属する修正及び変更を包含する。
【0015】
「結合」、「固定」又は「取付け」などの用語は、本明細書に別途記載されていない限り、直接的な結合、固定又は取付けだけでなく、1以上の中間構成要素又は特徴を介しての間接的な結合、固定又は取付けも意味する。
【0016】
一般に、本開示は、発電機の巻線の冷却に関する。特に、冷却システムは、極低温冷却システムであってもよく、液体及び気体の両方の冷却流体を含む圧力容器とは対照的に、液体状態の冷却流体を含む1以上のリザーバユニットと、気体状態の冷却流体を含む複数の膨張ユニットとを含むことができる。さらに、冷却システムは、発電機の軸線を囲む第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットを含むことができる。
【0017】
例えば、冷却システムは、閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システムであってもよい。このように、リザーバユニットは、発電機の界磁巻線アセンブリの上方に配置してもよい。この配置は、重力供給によって(例えば、ポンプがない場合に)冷却流体の一部を冷却システムの導管網に送達することを容易にし得る。このように、サーモサイフォン型極低温冷却システムは、冷却流体を循環させるために1以上のポンプに依存する能動的冷却システムとは対照的に、受動冷却システムと見なすことができる。さらに、複数の膨張ユニットは、リザーバユニットの上方及びそれに隣接して配置してもよい。このような構成では、一量の熱が界磁巻線アセンブリから冷却流体に伝達され、その結果、複数の気体気泡が冷却流体によって同伴され、冷却流体内の電流が再凝縮器に向かって電流を発生し、最終的には、1以上のリザーバユニット/複数の膨張ユニットに向かう。
【0018】
1以上のリザーバユニットと複数の膨張ユニットの組み合わせの採用は、冷却流体の液体部分と気体部分の両方を含むように寸法の圧力容器(例えば、単一の圧力タンク)の利用よりも複数の利点を提供し得る。例えば、液体冷却液のみを含むリザーバユニットを利用することで、冷却液のスロッシングを軽減/排除することができる。これにより、スロッシングの機械的エネルギーが熱に変換されることから生じる冷却流体の温暖化が緩和される可能性がある。リザーバユニットと複数の膨張ユニットとの組み合わせがスロッシングの影響を受けない限り、バッフルを備えたユニットを形成する必要性を排除することができる。これにより、冷却システムのコストと複雑さが軽減される可能性がある。
【0019】
さらに、1以上のリザーバユニット及び複数の膨張ユニットは、圧力-容積試験限界(例えば、テュフラインランド試験限界)よりも小さい最大圧力-容積乗算値を有する寸法と得る。最大圧力-容積乗算値を圧力-容積試験限界を下回るレベルに設定することにより、圧力-容積試験限界を超えて必要なより厳密な試験に関連する費用と遅延を排除することができる。
【0020】
さらに、1以上のリザーバユニット及び複数の膨張ユニットの利用は、液体及び気体の冷却流体の両方を含む寸法の圧力容器を採用する発電機と比較して、発電機の断面積を減少させるユニット配置を容易にすることができる。例えば、公知の発電機は、10~15MPaの圧力を支持するように構成された貯蔵タンクとして単一の圧力容器を採用してもよい。このような発電機の断面積は、風力タービンの特定の空間設計上の制限を超え得る。言い換えれば、単一のかさばる貯蔵タンクを採用すると、風力タービンのナセル内の利用可能なスペース内に収まらない発電機になる可能性がある。このような結果は、リザーバユニット/膨張ユニットのアレイの利用によってもたらされる空間的柔軟性によって軽減/排除し得る。
【0021】
前の通り、冷却システムは、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットを含むことができる。複数のトロイダル膨張ユニットは、界磁巻線アセンブリの温度が極低温範囲に持ち込まれるクールダウン動作中に採用し得る。さらに、複数のトロイダル膨張ユニットは、冷却システムが誤動作した場合に気体の冷却流体を受け入れるためのリザーバとして機能する。言い換えれば、複数のトロイダル膨張ユニットは、冷却システムの他の部品を損傷することなく、気体冷却流体の予期せぬ部分を捕捉及び回収することができる安全機能として機能する。
【0022】
公知の発電機では、複数のトロイダル膨張ユニットの機能は、典型的には、発電機の両端に軸方向に配置された一対のトロイダルタンクによって実行される。しかしながら、トロイダルタンクの各々の寸法は、界磁巻線アセンブリを囲む熱障壁内のトロイダルタンクの費用対効果の高い封入を排除する。そのため、第1のトロイダルタンクに代えて第1の複数のトロイダル膨張ユニットを採用し、第2のトロイダルタンクの代わりに第2の複数のトロイダル膨張ユニットを採用することが特に有利であり得る。
【0023】
例えば、複数のトロイダル膨張ユニットの累積断面積は、対応するトロイダルタンクの断面積を複製してもよいが、遮熱体による封入を容易にするような方法で配置してもよい。複数のトロイダル膨張ユニットを遮熱体内に配置することで、トロイダルタンクに依存する既知の冷却システムよりも冷却システムの有効性を高めることができる。さらに、各トロイダル膨張ユニットは、圧力-容積試験限界よりも小さい最大圧力-容積乗算値を持つように寸法調整することができる。前の通り、最大圧力-容積を圧力-容積試験限界を下回るレベルに設定することにより、圧力-容積試験限界を超えて必要なより厳密な試験に関連する費用と遅延を排除できる。これにより、冷却システムのコストを削減できる可能性がある。
【0024】
ここで図面を参照すると、図1は、本開示技術に係る発電機300を含み得る風力タービン100の一実施形態の斜視図を示す。発電機300は、1以上の超電導巻線を有する超電導発電機であってもよいことが理解されたい。さらに、風力タービン100における発電機300の利用は、非限定的な例として提供されることが理解されたい。したがって、発電機300は、風力タービン100における雇用に限定されるものではなく、任意の適切な発電機又は電気モータとして構成してもよく、巻線アセンブリの冷却が望ましい場合がある。
【0025】
一実施形態では、風力タービン100は、一般に、支持面104から延在するタワー102を含むことができる。一実施形態では、支持面は、陸上風力タービンのためのような陸上であってもよい。追加の実施形態では、支持面は、洋上風力タービンなどの海底から発せられる水又は基礎であってもよい。ナセル106は、タワー102に取り付けられ、ナセル106に結合したロータ108としてもよい。ロータ108は、回転可能なハブ110と、ハブ110に結合され、ハブ110から外側に延在する1以上のロータブレード112とを含むことができる。例えば、図示の実施形態では、ロータ108は、3つのロータブレード112を含む。しかしながら、追加の実施形態では、ロータ108は、3つのロータブレード112よりも多かれ少なかれ含んでもよい。各ロータブレード112は、運動エネルギーが風から使用可能な機械的エネルギーに、続いて電気エネルギーに伝達されることを可能にするために、ロータ108の回転を容易にするために、ハブ110の周囲に間隔をあけてもよい。例えば、ハブ110は、電気エネルギーを生成できるように、発電機300に回転可能に結合してもよい。
【0026】
ここで図2を参照すると、発電機300の上部長手方向部分の簡略断面図が図示されている。発電機300は、ロータ108によって生成された回転エネルギーから電力を生成するためにハブ110に結合し得る。主軸114は、ハブ110に直接連結され、回転部品302(1以上の電機子巻線アセンブリ304を含む)を支持する。従って、回転自在な部品302は、ロータ108によって生成される回転エネルギーに応答して軸(A)の周りを回転するように構成し得る。
【0027】
一実施形態では、回転部品302は、軸(A)の周りで非回転部品308と同軸になるように配置し得る。したがって、回転部品302及び非回転部品308は、ロータ108と同軸であってもよい。一実施形態では、電機子巻線アセンブリ304は、非回転部品308によって支持された界磁巻線アセンブリ310の軸(A)の周り及び径方向内側に回転部品302と共に回転するように構成し得る。
【0028】
図2に記載されている通り、発電機300が超電導発電機として構成される実施形態では、界磁巻線アセンブリ310は、超電導界磁巻線アセンブリ310であってもよい。したがって、界磁巻線アセンブリ310は、超電導コイル312を含んでいてもよく、超電導コイル312は、レーストラック状に形成されたワイヤの群であってもよい。
【0029】
一実施形態では、超電導コイル312は、非回転部品308の構造などによって、レーストラック形状を保持するように拘束し得る。このように、各超電導コイル312は、非回転部品308の凹部/通路314に支持し得る。各凹部/通路314は、ヘリウムの浴を介して、極低温に、又は極低温の工学分野内の他の公知の方法によって、各超電導コイル312の冷却を容易にし得る。
【0030】
超電導コイル312は、一実施形態では、非回転部品308の周囲に延在する環状アレイに並んで配置してもよい。非回転部品308は、第1の軸方向位置(A1)と第2の軸方向位置(A2)との間を延在し得る。例えば、36個のコイル312は、発電機300の固定子界磁巻線として機能する界磁巻線の環状アレイを形成し得る。
【0031】
一実施形態では、超電導コイル312は、ヘリウムのための冷却導管を含み得るレーストラック形態の周囲にらせん状に巻かれた(NbTi又は他の超電導)ワイヤでそれぞれ形成し得る。超電導界磁巻線アセンブリ310は、超電導コイル磁石を含んでいてもよく、超電導コイル磁石は、非回転部品308に封入され、冷却凹部/通路314を通して冷媒を受け入れる。
【0032】
図2に、また図3及び図4にさらに記載されている通り、発電機300は、一実施形態では、冷却システム316を含むことができる。冷却システム316は、界磁巻線アセンブリ310に動作可能に結合し得る。冷却システム316は、冷却流体318を液体状態で界磁巻線アセンブリ310に送達するように構成し得る。例えば、一実施形態では、発電機300の超電導コイル312は、超電導コイル312をほぼ絶対0まで、例えば、10ケルビン(K)まで、好ましくは5K未満(例えば、4Kまで)に冷却することを可能にするために絶縁してもよい。追加の実施形態では、超電導コイル312は、超電導コイル312の冷却を少なくとも50K(例えば、少なくとも40K)に可能にするために絶縁し得る。
【0033】
冷却システム316は、一実施形態では、1以上のリザーバユニット320を含むことができる。リザーバユニット320は、液体状態の冷却流体318を含むことができる。例えば、リザーバユニット320は、液体ヘリウム(He)又は他の類似の極低温流体を液体状態で含み得る。一実施形態では、1以上のリザーバユニット320の内容積の実質的にすべてが、液体冷却流体318で満たし得る。例えば、一実施形態では、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度(例えば、5K未満)が確立されたときに、リザーバユニット320の内容積の少なくとも95%(例えば、少なくとも97%、98%、又は99%)が液体状態で冷却流体318で満たし得る。
【0034】
1以上のリザーバユニット320が実質的に液体冷却流体で満たし得る限りにおいて、1以上のリザーバユニット320における冷却流体のスロッシングの機械的エネルギーから生じる冷却流体318の温暖化が緩和/排除し得ることを理解されたい。従って、1以上のリザーバユニット320は、バッフルなどの内部障害物が存在しないように形成し得る。
【0035】
さらに、一実施形態では、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度を達成し維持するために冷却システム316によって要求される冷却流体318の体積は、複数のリザーバユニット322を採用することが望ましいものとなり得ることを理解されたい。このような実施形態では、複数のリザーバユニット322の各リザーバユニット320は、各追加のリザーバユニット320に流体結合し得る。このような実施形態では、複数のリザーバユニット322の第1のリザーバユニット324は、第1の容積を有し得る。さらに、複数のリザーバユニット322の第2のリザーバユニット326は、第2の容積を有してもよい。一実施形態では、第1の容積は、第2の容積と異なっていてもよい。
【0036】
一実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、最大長(L)及び最大幅(W)を有し得る。例えば、リザーバユニット320は、概ね円筒形であってもよい。そのため、最大長(L)は、最大幅(W)よりも大きくてもよい。さらに、最大長(L)は、例えば、ナセル106によって課される空間的制限(例えば、発電機300の最大外径が9.6m未満)に準拠して、ナセル106内で発電機300の配置を容易にする方法で配向してもよい。したがって、最大長(L)は、軸(A)に平行に、軸(A)に垂直に、又はそれに対して任意の角度で配向してもよい。また、リザーバユニット320は、最大長(L)に垂直に配向した平面によって画成される断面形状を有してもよい。一実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、概ね円形の断面形状を有し得る。追加の実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、非円形の断面形状を有し得る。例えば、ナセル106の空間的制限は、楕円形又は他の類似の形状である断面形状を有するように1以上のリザーバユニット320を形成することが望ましいものとなり得る。さらに、複数のリザーバユニット322の1以上のリザーバユニット320は、残りのリザーバユニット320に対して異なる断面形状及び/又は寸法を有し得ることを理解されたい。
【0037】
なお、図2図4を参照すると、冷却システム316は、一実施形態では、複数の膨張ユニット328を含むことができる。複数の膨張ユニット328は、リザーバユニット320に流体結合し得る。このように、複数の膨張ユニット328は、冷却流体318の一部を気体状態で含んでいてもよい。例えば、複数の膨張体328は、1以上のリザーバユニット320によって収容される液体ヘリウムから気化した可能性のある気体ヘリウムの一部を含むことができる。
【0038】
一実施形態では、複数の膨張ユニット328の内容積の実質的に全てが、気体冷却流体318で満たし得る。例えば、一実施形態では、複数の膨張ユニット328の内容積の少なくとも95%(例えば、少なくとも97%、98%、又は99%)が、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度が確立されたときに、気体状態の冷却流体318で満たし得る。複数の膨張ユニット328が気体の冷却流体318で実質的に満たされている限り、スロッシングによる液体状態における冷却流体318の部分の加温を緩和又は排除する必要がない場合があることが理解されたい。したがって、複数の膨張ユニット328は、バッフル等の内部障害物が存在しないように形成されていてもよい。さらに、320の複数の膨張ユニット328と連動した1以上のリザーバユニットの利用は、振動緩和方法の実施を容易にし得、これにより、冷却流体318に対する振動熱負荷の影響を緩和/排除し得ることが理解されたい。
【0039】
特に図2の長手方向部分の簡略断面図に記載されている通り、一実施形態では、冷却システム316は、導管網330を含むことができる。導管網330は、1以上のリザーバユニット320に流体結合され、冷却流体318の一部を循環するように構成し得る。冷却流体318の部分は、界磁巻線アセンブリ310に隣接する導管網330によって循環し得る。界磁巻線アセンブリ310に隣接する冷却流体318の部分を循環させることにより、冷却流体318によって界磁巻線アセンブリ310から一定量の熱が吸収し得る。
【0040】
一実施形態では、冷却システム316は、凝縮器332を含むことができる。再凝縮器332は、導管網330の戻り部分334とリザーバユニット320との間に配置してもよい。そのように、凝縮器332は、冷却流体318の気体部分を再凝縮するように構成し得る。このような実施形態では、凝縮器332は、対応する複数の液化カップ338内に配置された複数のクライオクーラ336を含むことができる。例えば、一実施形態では、凝縮器332は、少なくとも4つのクライオクーラ336及び対応する液化カップ338を含むことができる。少なくとも4つのクライオクーラ336の利用は、1以上のバックアップクライオクーラ336を含んでいてもよく、したがって、冷却システム316内に故障が存在する場合に発電機300の継続的な動作を容易にする可能性があることを理解されたい。さらに、洋上風力タービン100で採用される場合、風力タービン100を修理するためのアクセスが制限される可能性があることを理解されたい。したがって、冷却システム障害の存在下で発電機300を作動させる能力は、特に望ましくあり得る。
【0041】
図3の発電機300の側部の簡略化された断面図に特に記載されている通り、一実施形態では、冷却システム316は、閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システムであってもよい。このような実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、垂直軸(V)に沿って界磁巻線アセンブリ310の上方に位置し得る。1以上のリザーバユニット320が界磁巻線アセンブリ310の垂直上方に位置すると、冷却流体318の部分が、重力供給によって導管網330に導入し得る。
【0042】
サーモサイフォン型極低温冷却システムとして、冷却システム316は、アクティブ冷却システムにおいて依存するポンプ(例えば、極低温ポンプ)の不在を有する受動冷却システムとして構成し得ることを理解されたい。アクティブ冷却システムの1以上のポンプの代わりに、重力は、冷却流体318の一部を導管網330に導入するために、サーモサイフォン型極低温冷却システムによって活用し得る。冷却流体318の部分が界磁巻線アセンブリ310に隣接して循環するように、界磁巻線アセンブリ310から冷却流体318の部分に熱量が伝達し得る。熱伝達は、冷却流体318によって複数の気体気泡が同伴され、ポンプの助けを借りずに再凝縮器332に向かう流れを確立する結果となり得る。次いで、再凝縮器332は、冷却流体318の再凝縮部分をそれに戻すように、リザーバユニット320の下面340に流体結合し得る。
【0043】
冷却システム316がサーモサイフォン型極低温冷却システムとして構成される実施形態では、複数の膨張ユニット328は、リザーバユニット320の上方及びそれに隣接して配置し得る。複数の膨張ユニット328をリザーバユニット320の上方に配置することは、ポンプの支援なしに、1以上のリザーバユニット320から複数の膨張体328への冷却流体318の気体部分の流れを容易にし得る。
【0044】
ここで図2及び図3を参照すると、一実施形態では、冷却システム316は、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342を含むことができる。第1の複数のトロイダル膨張ユニット342は、第1の軸方向位置(A1)に隣接する軸(A)を囲む。第1の複数のトロイダル膨張ユニット342の各トロイダル膨張ユニットは、管状壁344によって画成される密閉容積を有し得る。さらに、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342は、導管網330に流体結合してもよい。
【0045】
一実施形態では、冷却システム316は、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346を含むことができる。第2の複数のトロイダル展開U346は、第2の軸方向位置(A2)に隣接する軸(A)を囲む。第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の各トロイダル膨張ユニットは、管状壁344によって画成される密閉容積を有し得る。さらに、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346は、導管網330に流体結合してもよい。
【0046】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346は、界磁巻線アセンブリ310の温度が所望の動作温度(例えば、5K未満)に持って来られるクールダウン動作中に採用し得る。例えば、Nb3Sn、又は他の類似の超伝導体を採用する実施形態では、所望の動作温度は10K未満であってもよい。さらに、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、冷却流体318が所望の動作温度以上に加温された場合に、冷却流体318の一部を気体形態で受け入れるリザーバとして機能し得る。例えば、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張体342、346は、冷却システムの故障に応答して冷却システム316の他の部品を損傷することなく、気体冷却流体の予期せぬ部分を捕捉及び回収し得る安全機能として機能し得る。
【0047】
なお、図2及び図3を参照すると、一実施形態では、発電機300は、真空容器348を含むことができる。真空容器348(例えば、真空チャンバ)は、界磁巻線アセンブリ310、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、導管網330、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346、及び再凝縮器332の少なくとも一部のいずれか又はすべてを封入してもよい。真空容器348は、その内部容積内の真空/真空に近い状態の確立を容易にするように構成されたチャンバであってもよい。真空容器348内の真空/真空に近い状態の確立は、超電導コイル312の所望の動作温度(例えば、4K~5K未満)の確立及び維持を容易にし得ることを理解されたい。
【0048】
一実施形態では、熱シールド350(例えば、遮熱体)が真空容器348内に配置し得る。熱シールド350は、多層絶縁体として構成してもよい。したがって、熱シールド350は、界磁巻線アセンブリ310への熱伝達を緩和するように構成してもよく、そのような熱伝達は、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度を維持する冷却システム316の能力を低下させ得る。
【0049】
一実施形態では、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、熱シールド350内に配置し得る。単一のトロイダルタンクの利用とは対照的に、複数のトロイダル膨張ユニットの利用は、熱シールド350内の第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の配置を容易にし得ることを理解されたい。例えば、単一のトロイダルタンクの断面積が熱シールド350内の空間的限界を超え得る実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットの減少した断面積が熱シールド350内に収容し得る。
【0050】
第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346を界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度に維持することは、冷却システム316の動作に有益であり得ることをさらに理解すべきである。例えば、冷却システムの故障に続く発電機300の「乗り継ぎ時間」は、発電機300の継続的な動作を可能にするために、界磁巻線アセンブリ310の動作温度が十分に低いままである期間を表し得る。そのために、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346を5K以下の動作温度に維持することは、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346をより高い温度(例えば50K)に維持した場合に利用可能なライドスルー時間にわたってライドスルー時間を増加させることができる。換言すれば、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張使用342、346を所望の動作温度に維持することは、発電機300がより長い期間動作し続けることを可能にし、したがって、システムシャットダウンの前に冷却システムの故障を修正する機会を増加させ得る。
【0051】
図2に記載されている通り、一実施形態では、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の1以上のトロイダル膨張ユニット352が、熱シールド350と接触するように配置し得る。1以上のトロイダル膨張ユニット352を熱シールド350と接触させる配置は、熱シールドの剛性を高め得る。
【0052】
一実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の1以上のトロイダル膨張ユニット352は、非円形の断面形状を有し得る。例えば、一実施形態では、管状壁344は、正方形又は長方形の断面形状などの多角形断面形状を有する正方形の管状壁344として形成し得る。
【0053】
第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットに対する管状壁344は、5mm以下の壁厚を有していてもよい。対照的に、単一のトロイダルタンクを利用する公知のシステムでは、単一のトロイダルタンクの壁厚は15mmを超えることがある。したがって、壁厚が5mm以下のトロイダル膨張ユニットの利用は、特に有益であり得る。例えば、少なくとも部分的に、壁厚を減少させるために、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、対応する単一のトロイダルタンクよりも単位体積当たりの重量が小さくてもよい。さらに、トロイダル膨張ユニットの壁厚の減少は、15mmを超える壁厚を有する同様の寸法の単一のトロイダルタンクを形成することに固有の技術的困難と比較して、直径が8mを超える(例えば、9mを超える)トロイダル膨張ユニットの形成における技術的困難性の程度を減少させる可能性がある。
【0054】
なお、図2図4を参照すると、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の設計圧力及び内容積は、種々の圧力-容積試験限界に対応し得る。様々な圧力-容積試験限界は、対応するユニットの圧力-容積乗算値に基づいて要求される可能性のある様々な最大試験圧力と試験期間に対応する場合がある。圧力-容積試験限界は、容器の圧力に容器の体積を乗じた値であってもよい。例えば、流体を比較的高い圧力で保持するように設計された大容量の圧力容器は、流体を比較的低い圧力で保持するように設計された大容量の圧力容器よりも長い試験期間にわたって高い圧力を維持する必要がある場合がある。これらの試験制限は、船舶が故障した場合の潜在的な危害のリスクを減らすことに向けられている可能性がある。ただし、この害は、必要な体積が所与の圧力に対して複数のユニット間で分割される、本明細書に記載されているユニットの採用によって軽減/軽減し得る。リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の各々は、15MPa以下(例えば、少なくとも8MPa~15MPa以下)の初期動作圧力を有するように構成し得ることを理解されたい。
【0055】
さらなる例示として、初期動作圧力が10MPaの場合、試験圧力は13MPaであってもよい。そのため、単一の圧力容器の圧力-容積乗算値は、例えば、10000(例えば、100バールに100リットルを乗じたもの)であってもよい。このような圧力-容積乗算値製品は、圧力容器をテュフラインランド試験群VI又は試験群VIIに分類する可能性があり、したがって、試験群IからVの圧力容器に必要な場合よりも追加の試験/検査が必要になる場合がある。
【0056】
上述の例示的な構成の追加の試験/検査要件は望ましくない場合があるため、圧力-容積試験限界を下回るレベルで圧力-容積乗算値を確立することが有益であり得る。例えば、100リットルの圧力容器を1つではなく、10リットルのタンクを10個採用してもよい。このような構成では、各圧力容器の圧力-容積乗算値は、1000(例えば、100バールに10リットルを乗じたもの)であってもよい。このような圧力容積乗算値は、圧力容器を(試験群VI又は試験群VIIではなく)テュフラインランド試験群IIIに分類する結果となる可能性があるが、単一の100リットルの圧力容器と同じ累積貯蔵容量と圧力容量を提供する。試験群IIIの圧力容器として、検査/試験要件を満たすことは、試験群VI又はVIIに要求されるよりも負担が少ない場合がある。上述の特定の圧力及び体積は、例示の目的で提供されており、限定的であることを意図していないことが理解されたい。
【0057】
本開示によれば、冷却システム316は、冷却流体318の部分を、システムユニット(例えば、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346)の各々において特定の動作圧力で保持するように構成し得る。そのため、各システムユニット内の圧力は、本質的に特定の範囲に拘束し得る。したがって、各システムユニットの圧力-容積乗算値限界との関係は、各システムユニットの内容積によって決定され、各システムユニットの内容積によって決定され、各システムユニットの寸法によって決定される。したがって、一実施形態では、リザーバユニット320の各々の寸法、したがって体積、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の寸法、及び/又は体積は、対応する圧力-容積試験限界を考慮して決定し得る。換言すれば、各機能のために冷却システム316によって要求される容積は、圧力-容積試験限界の超過を排除するように、複数のユニット(例えば、1以上のリザーバユニット320及び複数の膨張ユニット328)に分割してもよい。
【0058】
例えば、一実施形態では、各リザーバユニット320又は複数のリザーバユニット322に対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界未満であってもよい。追加の実施形態では、複数の膨張ユニット328の各膨張ユニットに対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界よりも小さくてもよい。さらなる実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットに対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界未満であってもよい。
【0059】
本開示とは対照的に、閉ループ式冷却システム316によって要求される冷却流体318の体積は、本明細書に開示されるような1以上のリザーバユニット320及び流体結合された複数の膨張ユニット328の代わりに単一の嵩高の貯蔵タンクが採用されるときに、圧力-容積試験限界を超える圧力-容積乗算値をもたらす可能性があることを理解されたい。そのため、単一のかさばる貯蔵タンクを採用すると、試験要件、及び試験要件を満たすために必要な構造の増加が大きくなる可能性がある。同様に、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張タンク342、346の代わりに単一のトロイダルタンクが採用される場合、所与の圧力における単一のタンクのより大きな容積は、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張タンク342、346を採用するときに要求し得るよりも、より厳密な試験及び対応する構造の増加を必要とする場合がある。
【0060】
再び図4を参照すると、一実施形態では、複数のリザーバユニット322の各々は、各追加のリザーバユニット320に流体結合し得る。さらに、一実施形態では、複数のリザーバユニット322の各々は、複数の膨張ユニット328のそれぞれに流体結合し得る。複数のリザーバユニット322と複数の膨張ユニット328との間の流体結合は、例えば、マニホールド354を介して達成し得る。換言すれば、マニホールド354は、複数の膨張ユニット328と複数のリザーバユニット322とを連結してもよい。このような配置では、冷却システム316は、少なくとも1.0:1.5のリザーバユニット320と膨張ユニット328の比率を有し得る。換言すれば、一実施形態では、冷却システム316は、閉ループ式冷却システム316として必要な量の冷却流体318を支えるために、各リザーバユニット320に対して少なくとも1.5個の膨張ユニット328を含むことができる。
【0061】
さらに、当業者は、異なる実施形態からの様々な特徴の互換性を認識するであろう。同様に、説明される種々の方法のステップ及び特徴、並びに各々のそのような方法及び特徴に対する他の既知の等価物は、本開示の原則に従って追加のシステム及び技術を構築するために、本技術分野における通常の当業者の1人によって混合及びマッチングし得る。勿論、必ずしも上述した全てのそのような目的又は利点が、任意の特定の実施形態に従って達成し得るわけではないことを理解されたい。したがって、例えば、当業者は、本明細書に記載されるシステム及び技術が、本明細書で教示される、又は示唆し得る他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点又は利点の群を達成又は最適化する方法で具体化されるか、又は実施し得ることを認識するであろう。
【0062】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲と文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と非本質的な差しかない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【0063】
本発明の追加の態様を、以下の実施態様に示す。
[実施態様1]
発電機であって、当該発電機が、界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、回転部品に固定されて発電機の運転中に回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムとを備えており、冷却システムが、液体状態の冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の冷却流体を収容する複数の膨張ユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環して界磁巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網と、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが導管網に流体結合している、発電機。
[実施態様2]
発電機が超電導発電機であり、界磁巻線アセンブリが超電導界磁巻線アセンブリである、実施態様1に記載の発電機。
[実施態様3]
冷却システムが極低温冷却システムであり、冷却流体が極低温冷却流体であり、冷却システムが、導管網の戻り部分と1以上のリザーバユニットとの間に配置され、冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器と、再凝縮器の対応する複数の液化カップ内に配置された複数のクライオクーラとをさらに備える、実施態様1又は実施態様2に記載の発電機。
[実施態様4]
極低温冷却システムがサーモサイフォン型極低温冷却システムであり、1以上のリザーバユニットが、冷却流体の部分が重力供給によって導管網に導入されるように、垂直軸に沿って界磁巻線アセンブリの上方に配置され、複数の膨張ユニットが、1以上のリザーバユニットの上方に1以上のリザーバユニットに隣接して配置され、界磁巻線アセンブリから冷却流体の部分に熱が伝達されて、冷却流体に同伴される複数の気泡を発生するとともに、再凝縮器に向かう流れを発生させ、再凝縮器が、1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して、冷却流体の再凝縮部分を1以上のリザーバユニットに戻す、実施態様1乃至実施態様3のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様5]
界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、1以上のリザーバユニットと、複数の膨張ユニットと、導管網と、第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、再凝縮器の少なくとも一部とをさらに備える、実施態様1乃至実施態様4のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様6]
真空容器内に配置された熱シールドをさらに備えていて、熱シールドが、界磁巻線アセンブリを取り囲んで界磁巻線アセンブリから離間して配置され、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが熱シールド内に配置されている、実施態様1乃至実施態様5のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様7]
1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニット及び複数の膨張ユニットの各々に流体結合している、実施態様1乃至実施態様6のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様8]
複数のリザーバユニットの各々、複数の膨張ユニットの各々並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、さらに、複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値を有する、実施態様1乃至実施態様7のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様9]
複数のリザーバユニットと複数の膨張ユニットが、マニホールドを介して流体結合している、実施態様1乃至実施態様8のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様10]
複数のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットのうち第1の容積を有する第1のリザーバユニットと、複数のリザーバユニットのうち第2の容積を有する第2のリザーバとをさらに備えており、第1の容積が第2の容積とは異なる、実施態様1乃至実施態様9のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様11]
複数のリザーバユニットの1つのリザーバユニットが、最大長、及び最大長に垂直に配向した平面によって画成される断面形状を有しており、断面形状が非円形である、実施態様1乃至実施態様10のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様12]
複数のリザーバユニットの各々及び複数の膨張ユニットの各々が、バッフルによって邪魔されることのない単一の一体内部容積を有する、実施態様1乃至実施態様11のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様13]
リザーバユニット/膨張ユニットの比が少なくとも1.0:1.5である、実施態様1乃至実施態様12のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様14]
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、熱シールドの剛性を高めるように熱シールドに接触して配置されている、実施態様1乃至実施態様13のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様15]
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、非円形の断面形状を有する、実施態様1乃至実施態様14のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様16]
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、5mm以下の壁厚を有する、実施態様1乃至実施態様15のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様17]
複数のロータブレードを有するロータと、ロータに動作可能に結合し、風力タービンのナセルに配置された超電導発電機とを備える、風力タービンであって、超電導発電機が、超電導界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、回転部品に固定されてロータの回転に応答して回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、超電導界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システム(冷却システム)とを備えており、冷却システムが、液体状態の極低温冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットと、超電導界磁巻線アセンブリの上方に位置する1以上のリザーバユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の極低温冷却流体を含む複数の膨張ユニットであって、1以上のリザーバユニットの上方に1以上のリザーバユニットに隣接して配置された複数の膨張ユニットと、極低温冷却流体の一部を重力供給によって受け取るように1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、超電導電機子巻線アセンブリに隣接する極低温冷却流体の一部を循環して超電導電機子巻線アセンブリを冷却するように構成される導管網と、導管網の戻り部分と1以上のリザーバユニットとの間に配置され、熱を除去することによって極低温冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器であって、1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して極低温冷却流体の再凝縮部分を1以上のリザーバユニットに戻す再凝縮器と、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが導管網に流体結合している、風力タービン。
[実施態様18]
超電導界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、1以上のリザーバユニットと、複数の膨張ユニットと、導管網と、第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、再凝縮器の少なくとも一部と、真空容器内に配置され、かつ界磁巻線アセンブリを取り囲んで界磁巻線アセンブリから離間して配置された熱シールドとをさらに備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが、熱シールド内に配置される、実施態様17に記載の風力タービン。
[実施態様19]
1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニットに及びマニホールドを介して複数の膨張ユニットの各々に流体結合している、実施態様17又は実施態様18に記載の風力タービン。
[実施態様20]
複数のリザーバユニットの各々、複数の膨張ユニットの各々、並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、さらに、複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値を有する、実施態様17乃至実施態様19のいずれか1項に記載の風力タービン。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に発電機、特に発電機の冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
風力タービンは、環境に安全で比較的安価な代替エネルギー源として注目されている。この関心の高まりに伴って、信頼性及び効率性に優れた風力タービンの開発に多大な努力がなされてきた。
【0003】
一般に、風力タービンは、ロータハブを介してタービンの主軸に結合した複数のブレードを含む。ロータハブは、管状のタワー又はベースの上に配置される。ユーティリティグレードの風力タービン(つまり、ユーティリティグリッドに電力を供給するように設計された風力タービン)は、大型ロータ(直径100m以上など)を有することがある。ロータブレードは、風のエネルギーを回転トルク又は力に変換して発電機を駆動し、ロータに回転結合する。
【0004】
低リアクタンス機械(超電導発電機など)は、風力タービン設備、特にオフショア設備での使用が検討されている。これらの機械は、超電導界磁巻線と電機子コイルのアセンブリ、冷却システム、及び電機子のコイル間に配置された非磁性歯を使用する。特定の設計において、超電導発電機は、従来の機械(例えば、従来の非超電導発電機)構成とは異なり、クライオスタット内部に超電導電界コイルを有するクライオスタットを含む超電導電界集合体内で回転する電機子集合体を含む。
【0005】
超電導発電機では、典型的には界磁巻線アセンブリを冷却することが望ましい。これは、冷却流体(例えば、液体/気体ヘリウムなどの極低温流体)を使用する冷却システムによって達成し得る。冷却流体は、通常、磁場巻線アセンブリに供給するために低温で圧力容器に貯蔵される。閉ループ式冷却システムでは、一定量の冷却流体がシステム内に維持される。そのため、圧力容器は、冷却液の液体量と気体量の両方を維持する寸法にする必要がある。しかし、このような寸法では、冷却流体の液量が圧力容器内で揺動(スロッシング)を起こして液化冷却流体の温度を上昇させるおそれがある。典型的には、スロッシングは、圧力容器内に挿入された複数の交差する平面バッフルによって緩和される。さらに、圧力容器の必要な寸法により、圧力と体積の製品制限に対応する特定の試験要件への準拠が必要になる場合がある。さらに、圧力容器の必要な寸法は、発電機/冷却システムに使用できる風力タービンのナセルの内容積を超える場合がある。
【0006】
上述の観点から、当技術分野では、新型の改良発電機及び冷却システムが絶えず求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/100114号明細書
【発明の概要】
【0008】
本開示技術の態様及び利点については、以下の詳細な説明に記載されているものもあろうし、以下の詳細な説明から明らかなものもあろうし、或いは本技術の実施を通して習得できるものもあろう。
【0009】
一態様では、本開示は、発電機に関する。発電機は、界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品を含むことができる。非回転部品は、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在して、軸を囲む環状断面形状を有する。発電機はまた、回転部品に固定されて発電機の運転中に回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリを含むことができる。さらに、発電機は、界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムを含むことができる。冷却システムは、液体状態の冷却流体を含む1以上のリザーバユニットを含むことができる。冷却システムはまた、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の冷却流体を含む複数の膨張ユニットを含むことができる。さらに、冷却システムは、1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環して界磁巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網を含むことができる。さらに、冷却システムは、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを含んでいてもよく、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットは、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットは、導管網に流体結合される。
【0010】
別の態様では、本開示は風力タービンに関する。風力タービンは、複数のロータブレードを有するロータを含むことができる。ロータに動作可能に結合され、風力タービンのナセルに配置された超電導発電機と、超電導発電機は、本明細書に記載される特徴及び/又は構成要素のいずれかを含むことができる。
【0011】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって理解を深めることができよう。添付の図面は、本明細書の内容の一部をなすものであり、本発明の様々な実施形態を例示するとともに、発明の詳細な説明と併せて本技術の原理を説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明について、以下の詳細な説明において、添付の図面を参照して、当業者に対して、最良の形態を含めて、実施できるように十分に開示する。
図1】本開示技術に係る発電機を有する風力タービンの一実施形態の斜視図。
図2】本開示技術に係る風力タービンと共に使用される発電機の長手方向部分の簡略化した断面図。
図3】本開示技術に係る風力タービンと共に使用するための発電機の横方向部分の簡略化した断面図を示す。
図4】本開示技術に係る冷却システムの一部分の概略図。
【0013】
本明細書及び図面で繰返し用いられる符号は、本発明の同一又は類似の特徴又は構成要素を表すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の様々な実施形態について詳細に説明し、その1以上の実施例を図面に示す。各実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明を例示するためのものである。実際、本発明の技術的範囲及び技術的思想を逸脱することなく、本発明に様々な修正及び変更をなし得ることは当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示又は記載された特徴を、別の実施形態と共に用いてさらに別の実施形態とすることができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲に属する修正及び変更を包含する。
【0015】
「結合」、「固定」又は「取付け」などの用語は、本明細書に別途記載されていない限り、直接的な結合、固定又は取付けだけでなく、1以上の中間構成要素又は特徴を介しての間接的な結合、固定又は取付けも意味する。
【0016】
一般に、本開示は、発電機の巻線の冷却に関する。特に、冷却システムは、極低温冷却システムであってもよく、液体及び気体の両方の冷却流体を含む圧力容器とは対照的に、液体状態の冷却流体を含む1以上のリザーバユニットと、気体状態の冷却流体を含む複数の膨張ユニットとを含むことができる。さらに、冷却システムは、発電機の軸線を囲む第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットを含むことができる。
【0017】
例えば、冷却システムは、閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システムであってもよい。このように、リザーバユニットは、発電機の界磁巻線アセンブリの上方に配置してもよい。この配置は、重力供給によって(例えば、ポンプがない場合に)冷却流体の一部を冷却システムの導管網に送達することを容易にし得る。このように、サーモサイフォン型極低温冷却システムは、冷却流体を循環させるために1以上のポンプに依存する能動的冷却システムとは対照的に、受動冷却システムと見なすことができる。さらに、複数の膨張ユニットは、リザーバユニットの上方及びそれに隣接して配置してもよい。このような構成では、一量の熱が界磁巻線アセンブリから冷却流体に伝達され、その結果、複数の気体気泡が冷却流体によって同伴され、冷却流体内の電流が再凝縮器に向かって電流を発生し、最終的には、1以上のリザーバユニット/複数の膨張ユニットに向かう。
【0018】
1以上のリザーバユニットと複数の膨張ユニットの組み合わせの採用は、冷却流体の液体部分と気体部分の両方を含むように寸法の圧力容器(例えば、単一の圧力タンク)の利用よりも複数の利点を提供し得る。例えば、液体冷却液のみを含むリザーバユニットを利用することで、冷却液のスロッシングを軽減/排除することができる。これにより、スロッシングの機械的エネルギーが熱に変換されることから生じる冷却流体の温暖化が緩和される可能性がある。リザーバユニットと複数の膨張ユニットとの組み合わせがスロッシングの影響を受けない限り、バッフルを備えたユニットを形成する必要性を排除することができる。これにより、冷却システムのコストと複雑さが軽減される可能性がある。
【0019】
さらに、1以上のリザーバユニット及び複数の膨張ユニットは、圧力-容積試験限界(例えば、テュフラインランド試験限界)よりも小さい最大圧力-容積乗算値を有する寸法と得る。最大圧力-容積乗算値を圧力-容積試験限界を下回るレベルに設定することにより、圧力-容積試験限界を超えて必要なより厳密な試験に関連する費用と遅延を排除することができる。
【0020】
さらに、1以上のリザーバユニット及び複数の膨張ユニットの利用は、液体及び気体の冷却流体の両方を含む寸法の圧力容器を採用する発電機と比較して、発電機の断面積を減少させるユニット配置を容易にすることができる。例えば、公知の発電機は、10~15MPaの圧力を支持するように構成された貯蔵タンクとして単一の圧力容器を採用してもよい。このような発電機の断面積は、風力タービンの特定の空間設計上の制限を超え得る。言い換えれば、単一のかさばる貯蔵タンクを採用すると、風力タービンのナセル内の利用可能なスペース内に収まらない発電機になる可能性がある。このような結果は、リザーバユニット/膨張ユニットのアレイの利用によってもたらされる空間的柔軟性によって軽減/排除し得る。
【0021】
前の通り、冷却システムは、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットを含むことができる。複数のトロイダル膨張ユニットは、界磁巻線アセンブリの温度が極低温範囲に持ち込まれるクールダウン動作中に採用し得る。さらに、複数のトロイダル膨張ユニットは、冷却システムが誤動作した場合に気体の冷却流体を受け入れるためのリザーバとして機能する。言い換えれば、複数のトロイダル膨張ユニットは、冷却システムの他の部品を損傷することなく、気体冷却流体の予期せぬ部分を捕捉及び回収することができる安全機能として機能する。
【0022】
公知の発電機では、複数のトロイダル膨張ユニットの機能は、典型的には、発電機の両端に軸方向に配置された一対のトロイダルタンクによって実行される。しかしながら、トロイダルタンクの各々の寸法は、界磁巻線アセンブリを囲む熱障壁内のトロイダルタンクの費用対効果の高い封入を排除する。そのため、第1のトロイダルタンクに代えて第1の複数のトロイダル膨張ユニットを採用し、第2のトロイダルタンクの代わりに第2の複数のトロイダル膨張ユニットを採用することが特に有利であり得る。
【0023】
例えば、複数のトロイダル膨張ユニットの累積断面積は、対応するトロイダルタンクの断面積を複製してもよいが、遮熱体による封入を容易にするような方法で配置してもよい。複数のトロイダル膨張ユニットを遮熱体内に配置することで、トロイダルタンクに依存する既知の冷却システムよりも冷却システムの有効性を高めることができる。さらに、各トロイダル膨張ユニットは、圧力-容積試験限界よりも小さい最大圧力-容積乗算値を持つように寸法調整することができる。前の通り、最大圧力-容積を圧力-容積試験限界を下回るレベルに設定することにより、圧力-容積試験限界を超えて必要なより厳密な試験に関連する費用と遅延を排除できる。これにより、冷却システムのコストを削減できる可能性がある。
【0024】
ここで図面を参照すると、図1は、本開示技術に係る発電機300を含み得る風力タービン100の一実施形態の斜視図を示す。発電機300は、1以上の超電導巻線を有する超電導発電機であってもよいことが理解されたい。さらに、風力タービン100における発電機300の利用は、非限定的な例として提供されることが理解されたい。したがって、発電機300は、風力タービン100における雇用に限定されるものではなく、任意の適切な発電機又は電気モータとして構成してもよく、巻線アセンブリの冷却が望ましい場合がある。
【0025】
一実施形態では、風力タービン100は、一般に、支持面104から延在するタワー102を含むことができる。一実施形態では、支持面は、陸上風力タービンのためのような陸上であってもよい。追加の実施形態では、支持面は、洋上風力タービンなどの海底から発せられる水又は基礎であってもよい。ナセル106は、タワー102に取り付けられ、ナセル106に結合したロータ108としてもよい。ロータ108は、回転可能なハブ110と、ハブ110に結合され、ハブ110から外側に延在する1以上のロータブレード112とを含むことができる。例えば、図示の実施形態では、ロータ108は、3つのロータブレード112を含む。しかしながら、追加の実施形態では、ロータ108は、3つのロータブレード112よりも多かれ少なかれ含んでもよい。各ロータブレード112は、運動エネルギーが風から使用可能な機械的エネルギーに、続いて電気エネルギーに伝達されることを可能にするために、ロータ108の回転を容易にするために、ハブ110の周囲に間隔をあけてもよい。例えば、ハブ110は、電気エネルギーを生成できるように、発電機300に回転可能に結合してもよい。
【0026】
ここで図2を参照すると、発電機300の上部長手方向部分の簡略断面図が図示されている。発電機300は、ロータ108によって生成された回転エネルギーから電力を生成するためにハブ110に結合し得る。主軸114は、ハブ110に直接連結され、回転部品302(1以上の電機子巻線アセンブリ304を含む)を支持する。従って、回転部品302は、ロータ108によって生成される回転エネルギーに応答して軸(A)の周りを回転するように構成し得る。
【0027】
一実施形態では、回転部品302は、軸(A)の周りで非回転部品308と同軸になるように配置し得る。したがって、回転部品302及び非回転部品308は、ロータ108と同軸であってもよい。一実施形態では、電機子巻線アセンブリ304は、非回転部品308によって支持された界磁巻線アセンブリ310の軸(A)の周り及び径方向内側に回転部品302と共に回転するように構成し得る。
【0028】
図2に記載されている通り、発電機300が超電導発電機として構成される実施形態では、界磁巻線アセンブリ310は、超電導界磁巻線アセンブリ310であってもよい。したがって、界磁巻線アセンブリ310は、超電導コイル312を含んでいてもよく、超電導コイル312は、レーストラック状に形成されたワイヤの群であってもよい。
【0029】
一実施形態では、超電導コイル312は、非回転部品308の構造などによって、レーストラック形状を保持するように拘束し得る。このように、各超電導コイル312は、非回転部品308の凹部/通路314に支持し得る。各凹部/通路314は、ヘリウムの浴を介して、極低温に、又は極低温の工学分野内の他の公知の方法によって、各超電導コイル312の冷却を容易にし得る。
【0030】
超電導コイル312は、一実施形態では、非回転部品308の周囲に延在する環状アレイに並んで配置してもよい。非回転部品308は、第1の軸方向位置(A1)と第2の軸方向位置(A2)との間を延在し得る。例えば、36個のコイル312は、発電機300の固定子界磁巻線として機能する界磁巻線の環状アレイを形成し得る。
【0031】
一実施形態では、超電導コイル312は、ヘリウムのための冷却導管を含み得るレーストラック形態の周囲にらせん状に巻かれた(NbTi又は他の超電導)ワイヤでそれぞれ形成し得る。超電導界磁巻線アセンブリ310は、超電導コイル磁石を含んでいてもよく、超電導コイル磁石は、非回転部品308に封入され、冷却凹部/通路314を通して冷媒を受け入れる。
【0032】
図2に、また図3及び図4にさらに記載されている通り、発電機300は、一実施形態では、冷却システム316を含むことができる。冷却システム316は、界磁巻線アセンブリ310に動作可能に結合し得る。冷却システム316は、冷却流体318を液体状態で界磁巻線アセンブリ310に送達するように構成し得る。例えば、一実施形態では、発電機300の超電導コイル312は、超電導コイル312をほぼ絶対0まで、例えば、10ケルビン(K)まで、好ましくは5K未満(例えば、4Kまで)に冷却することを可能にするために絶縁してもよい。追加の実施形態では、超電導コイル312は、超電導コイル312の冷却を少なくとも50K(例えば、少なくとも40K)に可能にするために絶縁し得る。
【0033】
冷却システム316は、一実施形態では、1以上のリザーバユニット320を含むことができる。リザーバユニット320は、液体状態の冷却流体318を含むことができる。例えば、リザーバユニット320は、液体ヘリウム(He)又は他の類似の極低温流体を液体状態で含み得る。一実施形態では、1以上のリザーバユニット320の内容積の実質的にすべてが、液体冷却流体318で満たし得る。例えば、一実施形態では、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度(例えば、5K未満)が確立されたときに、リザーバユニット320の内容積の少なくとも95%(例えば、少なくとも97%、98%、又は99%)が液体状態で冷却流体318で満たし得る。
【0034】
1以上のリザーバユニット320が実質的に液体冷却流体で満たし得る限りにおいて、1以上のリザーバユニット320における冷却流体のスロッシングの機械的エネルギーから生じる冷却流体318の温暖化が緩和/排除し得ることを理解されたい。従って、1以上のリザーバユニット320は、バッフルなどの内部障害物が存在しないように形成し得る。
【0035】
さらに、一実施形態では、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度を達成し維持するために冷却システム316によって要求される冷却流体318の体積は、複数のリザーバユニット322を採用することが望ましいものとなり得ることを理解されたい。このような実施形態では、複数のリザーバユニット322の各リザーバユニット320は、各追加のリザーバユニット320に流体結合し得る。このような実施形態では、複数のリザーバユニット322の第1のリザーバユニット324は、第1の容積を有し得る。さらに、複数のリザーバユニット322の第2のリザーバユニット326は、第2の容積を有してもよい。一実施形態では、第1の容積は、第2の容積と異なっていてもよい。
【0036】
一実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、最大長(L)及び最大幅(W)を有し得る。例えば、リザーバユニット320は、概ね円筒形であってもよい。そのため、最大長(L)は、最大幅(W)よりも大きくてもよい。さらに、最大長(L)は、例えば、ナセル106によって課される空間的制限(例えば、発電機300の最大外径が9.6m未満)に準拠して、ナセル106内で発電機300の配置を容易にする方法で配向してもよい。したがって、最大長(L)は、軸(A)に平行に、軸(A)に垂直に、又はそれに対して任意の角度で配向してもよい。また、リザーバユニット320は、最大長(L)に垂直に配向した平面によって画成される断面形状を有してもよい。一実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、概ね円形の断面形状を有し得る。追加の実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、非円形の断面形状を有し得る。例えば、ナセル106の空間的制限は、楕円形又は他の類似の形状である断面形状を有するように1以上のリザーバユニット320を形成することが望ましいものとなり得る。さらに、複数のリザーバユニット322の1以上のリザーバユニット320は、残りのリザーバユニット320に対して異なる断面形状及び/又は寸法を有し得ることを理解されたい。
【0037】
なお、図2図4を参照すると、冷却システム316は、一実施形態では、複数の膨張ユニット328を含むことができる。複数の膨張ユニット328は、リザーバユニット320に流体結合し得る。このように、複数の膨張ユニット328は、冷却流体318の一部を気体状態で含んでいてもよい。例えば、複数の膨張体328は、1以上のリザーバユニット320によって収容される液体ヘリウムから気化した可能性のある気体ヘリウムの一部を含むことができる。
【0038】
一実施形態では、複数の膨張ユニット328の内容積の実質的に全てが、気体冷却流体318で満たし得る。例えば、一実施形態では、複数の膨張ユニット328の内容積の少なくとも95%(例えば、少なくとも97%、98%、又は99%)が、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度が確立されたときに、気体状態の冷却流体318で満たし得る。複数の膨張ユニット328が気体の冷却流体318で実質的に満たされている限り、スロッシングによる液体状態における冷却流体318の部分の加温を緩和又は排除する必要がない場合があることが理解されたい。したがって、複数の膨張ユニット328は、バッフル等の内部障害物が存在しないように形成されていてもよい。さらに、320の複数の膨張ユニット328と連動した1以上のリザーバユニットの利用は、振動緩和方法の実施を容易にし得、これにより、冷却流体318に対する振動熱負荷の影響を緩和/排除し得ることが理解されたい。
【0039】
特に図2の長手方向部分の簡略断面図に記載されている通り、一実施形態では、冷却システム316は、導管網330を含むことができる。導管網330は、1以上のリザーバユニット320に流体結合され、冷却流体318の一部を循環するように構成し得る。冷却流体318の部分は、界磁巻線アセンブリ310に隣接する導管網330によって循環し得る。界磁巻線アセンブリ310に隣接する冷却流体318の部分を循環させることにより、冷却流体318によって界磁巻線アセンブリ310から一定量の熱が吸収し得る。
【0040】
一実施形態では、冷却システム316は、凝縮器332を含むことができる。再凝縮器332は、導管網330の戻り部分334とリザーバユニット320との間に配置してもよい。そのように、凝縮器332は、冷却流体318の気体部分を再凝縮するように構成し得る。このような実施形態では、凝縮器332は、対応する複数の液化カップ338内に配置された複数のクライオクーラ336を含むことができる。例えば、一実施形態では、凝縮器332は、少なくとも4つのクライオクーラ336及び対応する液化カップ338を含むことができる。少なくとも4つのクライオクーラ336の利用は、1以上のバックアップクライオクーラ336を含んでいてもよく、したがって、冷却システム316内に故障が存在する場合に発電機300の継続的な動作を容易にする可能性があることを理解されたい。さらに、洋上風力タービン100で採用される場合、風力タービン100を修理するためのアクセスが制限される可能性があることを理解されたい。したがって、冷却システム障害の存在下で発電機300を作動させる能力は、特に望ましくあり得る。
【0041】
図3の発電機300の側部の簡略化された断面図に特に記載されている通り、一実施形態では、冷却システム316は、閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システムであってもよい。このような実施形態では、1以上のリザーバユニット320は、垂直軸(V)に沿って界磁巻線アセンブリ310の上方に位置し得る。1以上のリザーバユニット320が界磁巻線アセンブリ310の垂直上方に位置すると、冷却流体318の部分が、重力供給によって導管網330に導入し得る。
【0042】
サーモサイフォン型極低温冷却システムとして、冷却システム316は、アクティブ冷却システムにおいて依存するポンプ(例えば、極低温ポンプ)の不在を有する受動冷却システムとして構成し得ることを理解されたい。アクティブ冷却システムの1以上のポンプの代わりに、重力は、冷却流体318の一部を導管網330に導入するために、サーモサイフォン型極低温冷却システムによって活用し得る。冷却流体318の部分が界磁巻線アセンブリ310に隣接して循環するように、界磁巻線アセンブリ310から冷却流体318の部分に熱量が伝達し得る。熱伝達は、冷却流体318によって複数の気体気泡が同伴され、ポンプの助けを借りずに再凝縮器332に向かう流れを確立する結果となり得る。次いで、再凝縮器332は、冷却流体318の再凝縮部分をそれに戻すように、リザーバユニット320の下面340に流体結合し得る。
【0043】
冷却システム316がサーモサイフォン型極低温冷却システムとして構成される実施形態では、複数の膨張ユニット328は、リザーバユニット320の上方及びそれに隣接して配置し得る。複数の膨張ユニット328をリザーバユニット320の上方に配置することは、ポンプの支援なしに、1以上のリザーバユニット320から複数の膨張体328への冷却流体318の気体部分の流れを容易にし得る。
【0044】
ここで図2及び図3を参照すると、一実施形態では、冷却システム316は、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342を含むことができる。第1の複数のトロイダル膨張ユニット342は、第1の軸方向位置(A1)に隣接する軸(A)を囲む。第1の複数のトロイダル膨張ユニット342の各トロイダル膨張ユニットは、管状壁344によって画成される密閉容積を有し得る。さらに、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342は、導管網330に流体結合してもよい。
【0045】
一実施形態では、冷却システム316は、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346を含むことができる。第2の複数のトロイダル展開ユニット346は、第2の軸方向位置(A2)に隣接する軸(A)を囲む。第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の各トロイダル膨張ユニットは、管状壁344によって画成される密閉容積を有し得る。さらに、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346は、導管網330に流体結合してもよい。
【0046】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346は、界磁巻線アセンブリ310の温度が所望の動作温度(例えば、5K未満)に持って来られるクールダウン動作中に採用し得る。例えば、Nb3Sn、又は他の類似の超伝導体を採用する実施形態では、所望の動作温度は10K未満であってもよい。さらに、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、冷却流体318が所望の動作温度以上に加温された場合に、冷却流体318の一部を気体形態で受け入れるリザーバとして機能し得る。例えば、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張体342、346は、冷却システムの故障に応答して冷却システム316の他の部品を損傷することなく、気体冷却流体の予期せぬ部分を捕捉及び回収し得る安全機能として機能し得る。
【0047】
なお、図2及び図3を参照すると、一実施形態では、発電機300は、真空容器348を含むことができる。真空容器348(例えば、真空チャンバ)は、界磁巻線アセンブリ310、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、導管網330、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342、第2の複数のトロイダル膨張ユニット346、及び再凝縮器332の少なくとも一部のいずれか又はすべてを封入してもよい。真空容器348は、その内部容積内の真空/真空に近い状態の確立を容易にするように構成されたチャンバであってもよい。真空容器348内の真空/真空に近い状態の確立は、超電導コイル312の所望の動作温度(例えば、4K~5K未満)の確立及び維持を容易にし得ることを理解されたい。
【0048】
一実施形態では、熱シールド350(例えば、遮熱体)が真空容器348内に配置し得る。熱シールド350は、多層絶縁体として構成してもよい。したがって、熱シールド350は、界磁巻線アセンブリ310への熱伝達を緩和するように構成してもよく、そのような熱伝達は、界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度を維持する冷却システム316の能力を低下させ得る。
【0049】
一実施形態では、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、熱シールド350内に配置し得る。単一のトロイダルタンクの利用とは対照的に、複数のトロイダル膨張ユニットの利用は、熱シールド350内の第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の配置を容易にし得ることを理解されたい。例えば、単一のトロイダルタンクの断面積が熱シールド350内の空間的限界を超え得る実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットの減少した断面積が熱シールド350内に収容し得る。
【0050】
第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346を界磁巻線アセンブリ310の所望の動作温度に維持することは、冷却システム316の動作に有益であり得ることをさらに理解すべきである。例えば、冷却システムの故障に続く発電機300の「乗り継ぎ時間」は、発電機300の継続的な動作を可能にするために、界磁巻線アセンブリ310の動作温度が十分に低いままである期間を表し得る。そのために、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346を5K以下の動作温度に維持することは、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346をより高い温度(例えば50K)に維持した場合に利用可能なライドスルー時間にわたってライドスルー時間を増加させることができる。換言すれば、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張使用342、346を所望の動作温度に維持することは、発電機300がより長い期間動作し続けることを可能にし、したがって、システムシャットダウンの前に冷却システムの故障を修正する機会を増加させ得る。
【0051】
図2に記載されている通り、一実施形態では、第1の複数及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の1以上のトロイダル膨張ユニット352が、熱シールド350と接触するように配置し得る。1以上のトロイダル膨張ユニット352を熱シールド350と接触させる配置は、熱シールドの剛性を高め得る。
【0052】
一実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の1以上のトロイダル膨張ユニット352は、非円形の断面形状を有し得る。例えば、一実施形態では、管状壁344は、正方形又は長方形の断面形状などの多角形断面形状を有する正方形の管状壁344として形成し得る。
【0053】
第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットに対する管状壁344は、5mm以下の壁厚を有していてもよい。対照的に、単一のトロイダルタンクを利用する公知のシステムでは、単一のトロイダルタンクの壁厚は15mmを超えることがある。したがって、壁厚が5mm以下のトロイダル膨張ユニットの利用は、特に有益であり得る。例えば、少なくとも部分的に、壁厚を減少させるために、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346は、対応する単一のトロイダルタンクよりも単位体積当たりの重量が小さくてもよい。さらに、トロイダル膨張ユニットの壁厚の減少は、15mmを超える壁厚を有する同様の寸法の単一のトロイダルタンクを形成することに固有の技術的困難と比較して、直径が8mを超える(例えば、9mを超える)トロイダル膨張ユニットの形成における技術的困難性の程度を減少させる可能性がある。
【0054】
なお、図2図4を参照すると、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の設計圧力及び内容積は、種々の圧力-容積試験限界に対応し得る。様々な圧力-容積試験限界は、対応するユニットの圧力-容積乗算値に基づいて要求される可能性のある様々な最大試験圧力と試験期間に対応する場合がある。圧力-容積試験限界は、容器の圧力に容器の体積を乗じた値であってもよい。例えば、流体を比較的高い圧力で保持するように設計された大容量の圧力容器は、流体を比較的低い圧力で保持するように設計された大容量の圧力容器よりも長い試験期間にわたって高い圧力を維持する必要がある場合がある。これらの試験制限は、船舶が故障した場合の潜在的な危害のリスクを減らすことに向けられている可能性がある。ただし、この害は、必要な体積が所与の圧力に対して複数のユニット間で分割される、本明細書に記載されているユニットの採用によって軽減/軽減し得る。リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の各々は、15MPa以下(例えば、少なくとも8MPa~15MPa以下)の初期動作圧力を有するように構成し得ることを理解されたい。
【0055】
さらなる例示として、初期動作圧力が10MPaの場合、試験圧力は13MPaであってもよい。そのため、単一の圧力容器の圧力-容積乗算値は、例えば、10000(例えば、100バールに100リットルを乗じたもの)であってもよい。このような圧力-容積乗算値製品は、圧力容器をテュフラインランド試験群VI又は試験群VIIに分類する可能性があり、したがって、試験群IからVの圧力容器に必要な場合よりも追加の試験/検査が必要になる場合がある。
【0056】
上述の例示的な構成の追加の試験/検査要件は望ましくない場合があるため、圧力-容積試験限界を下回るレベルで圧力-容積乗算値を確立することが有益であり得る。例えば、100リットルの圧力容器を1つではなく、10リットルのタンクを10個採用してもよい。このような構成では、各圧力容器の圧力-容積乗算値は、1000(例えば、100バールに10リットルを乗じたもの)であってもよい。このような圧力容積乗算値は、圧力容器を(試験群VI又は試験群VIIではなく)テュフラインランド試験群IIIに分類する結果となる可能性があるが、単一の100リットルの圧力容器と同じ累積貯蔵容量と圧力容量を提供する。試験群IIIの圧力容器として、検査/試験要件を満たすことは、試験群VI又はVIIに要求されるよりも負担が少ない場合がある。上述の特定の圧力及び体積は、例示の目的で提供されており、限定的であることを意図していないことが理解されたい。
【0057】
本開示によれば、冷却システム316は、冷却流体318の部分を、システムユニット(例えば、リザーバユニット320、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346)の各々において特定の動作圧力で保持するように構成し得る。そのため、各システムユニット内の圧力は、本質的に特定の範囲に拘束し得る。したがって、各システムユニットの圧力-容積乗算値限界との関係は、各システムユニットの内容積によって決定され、各システムユニットの内容積によって決定され、各システムユニットの寸法によって決定される。したがって、一実施形態では、リザーバユニット320の各々の寸法、したがって体積、複数の膨張ユニット328、第1の複数のトロイダル膨張ユニット342及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット346の寸法、及び/又は体積は、対応する圧力-容積試験限界を考慮して決定し得る。換言すれば、各機能のために冷却システム316によって要求される容積は、圧力-容積試験限界の超過を排除するように、複数のユニット(例えば、1以上のリザーバユニット320及び複数の膨張ユニット328)に分割してもよい。
【0058】
例えば、一実施形態では、各リザーバユニット320又は複数のリザーバユニット322に対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界未満であってもよい。追加の実施形態では、複数の膨張ユニット328の各膨張ユニットに対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界よりも小さくてもよい。さらなる実施形態では、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット342、346の各トロイダル膨張ユニットに対する最大圧力-容積乗算値は、圧力-容積試験限界未満であってもよい。
【0059】
本開示とは対照的に、閉ループ式冷却システム316によって要求される冷却流体318の体積は、本明細書に開示されるような1以上のリザーバユニット320及び流体結合された複数の膨張ユニット328の代わりに単一の嵩高の貯蔵タンクが採用されるときに、圧力-容積試験限界を超える圧力-容積乗算値をもたらす可能性があることを理解されたい。そのため、単一のかさばる貯蔵タンクを採用すると、試験要件、及び試験要件を満たすために必要な構造の増加が大きくなる可能性がある。同様に、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張タンク342、346の代わりに単一のトロイダルタンクが採用される場合、所与の圧力における単一のタンクのより大きな容積は、第1及び/又は第2の複数のトロイダル膨張タンク342、346を採用するときに要求し得るよりも、より厳密な試験及び対応する構造の増加を必要とする場合がある。
【0060】
再び図4を参照すると、一実施形態では、複数のリザーバユニット322の各々は、各追加のリザーバユニット320に流体結合し得る。さらに、一実施形態では、複数のリザーバユニット322の各々は、複数の膨張ユニット328のそれぞれに流体結合し得る。複数のリザーバユニット322と複数の膨張ユニット328との間の流体結合は、例えば、マニホールド354を介して達成し得る。換言すれば、マニホールド354は、複数の膨張ユニット328と複数のリザーバユニット322とを連結してもよい。このような配置では、冷却システム316は、少なくとも1.0:1.5のリザーバユニット320と膨張ユニット328の比率を有し得る。換言すれば、一実施形態では、冷却システム316は、閉ループ式冷却システム316として必要な量の冷却流体318を支えるために、各リザーバユニット320に対して少なくとも1.5個の膨張ユニット328を含むことができる。
【0061】
さらに、当業者は、異なる実施形態からの様々な特徴の互換性を認識するであろう。同様に、説明される種々の方法のステップ及び特徴、並びに各々のそのような方法及び特徴に対する他の既知の等価物は、本開示の原則に従って追加のシステム及び技術を構築するために、本技術分野における通常の当業者の1人によって混合及びマッチングし得る。勿論、必ずしも上述した全てのそのような目的又は利点が、任意の特定の実施形態に従って達成し得るわけではないことを理解されたい。したがって、例えば、当業者は、本明細書に記載されるシステム及び技術が、本明細書で教示される、又は示唆し得る他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点又は利点の群を達成又は最適化する方法で具体化されるか、又は実施し得ることを認識するであろう。
【0062】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲と文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と非本質的な差しかない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【0063】
本発明の追加の態様を、以下の実施態様に示す。
[実施態様1]
発電機であって、当該発電機が、界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、回転部品に固定されて発電機の運転中に回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した冷却システムとを備えており、冷却システムが、液体状態の冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の冷却流体を収容する複数の膨張ユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、界磁巻線アセンブリに隣接する冷却流体の一部を循環して界磁巻線アセンブリを冷却するように構成された導管網と、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが導管網に流体結合している、発電機。
[実施態様2]
発電機が超電導発電機であり、界磁巻線アセンブリが超電導界磁巻線アセンブリである、実施態様1に記載の発電機。
[実施態様3]
冷却システムが極低温冷却システムであり、冷却流体が極低温冷却流体であり、冷却システムが、導管網の戻り部分と1以上のリザーバユニットとの間に配置され、冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器と、再凝縮器の対応する複数の液化カップ内に配置された複数のクライオクーラとをさらに備える、実施態様1又は実施態様2に記載の発電機。
[実施態様4]
極低温冷却システムがサーモサイフォン型極低温冷却システムであり、1以上のリザーバユニットが、冷却流体の部分が重力供給によって導管網に導入されるように、垂直軸に沿って界磁巻線アセンブリの上方に配置され、複数の膨張ユニットが、1以上のリザーバユニットの上方に1以上のリザーバユニットに隣接して配置され、界磁巻線アセンブリから冷却流体の部分に熱が伝達されて、冷却流体に同伴される複数の気泡を発生するとともに、再凝縮器に向かう流れを発生させ、再凝縮器が、1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して、冷却流体の再凝縮部分を1以上のリザーバユニットに戻す、実施態様1乃至実施態様3のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様5]
界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、1以上のリザーバユニットと、複数の膨張ユニットと、導管網と、第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、再凝縮器の少なくとも一部とをさらに備える、実施態様1乃至実施態様4のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様6]
真空容器内に配置された熱シールドをさらに備えていて、熱シールドが、界磁巻線アセンブリを取り囲んで界磁巻線アセンブリから離間して配置され、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが熱シールド内に配置されている、実施態様1乃至実施態様5のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様7]
1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニット及び複数の膨張ユニットの各々に流体結合している、実施態様1乃至実施態様6のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様8]
複数のリザーバユニットの各々、複数の膨張ユニットの各々並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、さらに、複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値を有する、実施態様1乃至実施態様7のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様9]
複数のリザーバユニットと複数の膨張ユニットが、マニホールドを介して流体結合している、実施態様1乃至実施態様8のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様10]
複数のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットのうち第1の容積を有する第1のリザーバユニットと、複数のリザーバユニットのうち第2の容積を有する第2のリザーバとをさらに備えており、第1の容積が第2の容積とは異なる、実施態様1乃至実施態様9のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様11]
複数のリザーバユニットの1つのリザーバユニットが、最大長、及び最大長に垂直に配向した平面によって画成される断面形状を有しており、断面形状が非円形である、実施態様1乃至実施態様10のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様12]
複数のリザーバユニットの各々及び複数の膨張ユニットの各々が、バッフルによって邪魔されることのない単一の一体内部容積を有する、実施態様1乃至実施態様11のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様13]
リザーバユニット/膨張ユニットの比が少なくとも1.0:1.5である、実施態様1乃至実施態様12のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様14]
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、熱シールドの剛性を高めるように熱シールドに接触して配置されている、実施態様1乃至実施態様13のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様15]
第1の複数のトロイダル膨張ユニット又は第2の複数のトロイダル膨張ユニットの1以上のトロイダル膨張ユニットが、非円形の断面形状を有する、実施態様1乃至実施態様14のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様16]
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、5mm以下の壁厚を有する、実施態様1乃至実施態様15のいずれか1項に記載の発電機。
[実施態様17]
複数のロータブレードを有するロータと、ロータに動作可能に結合し、風力タービンのナセルに配置された超電導発電機とを備える、風力タービンであって、超電導発電機が、超電導界磁巻線アセンブリを支持する非回転部品であって、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品と、回転部品に固定されてロータの回転に応答して回転部品と共に非回転部品に対して回転する電機子巻線アセンブリと、超電導界磁巻線アセンブリに動作可能に結合した閉ループ式サーモサイフォン型極低温冷却システム(冷却システム)とを備えており、冷却システムが、液体状態の極低温冷却流体を収容する1以上のリザーバユニットと、超電導界磁巻線アセンブリの上方に位置する1以上のリザーバユニットと、1以上のリザーバユニットに流体結合した気体状態の極低温冷却流体を含む複数の膨張ユニットであって、1以上のリザーバユニットの上方に1以上のリザーバユニットに隣接して配置された複数の膨張ユニットと、極低温冷却流体の一部を重力供給によって受け取るように1以上のリザーバユニットに流体結合した導管網であって、超電導電機子巻線アセンブリに隣接する極低温冷却流体の一部を循環して超電導電機子巻線アセンブリを冷却するように構成される導管網と、導管網の戻り部分と1以上のリザーバユニットとの間に配置され、熱を除去することによって極低温冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器であって、1以上のリザーバユニットの下面に流体結合して極低温冷却流体の再凝縮部分を1以上のリザーバユニットに戻す再凝縮器と、第1の軸方向位置に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の軸方向位置に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニットとを備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有し、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが導管網に流体結合している、風力タービン。
[実施態様18]
超電導界磁巻線アセンブリを封入する真空容器と、1以上のリザーバユニットと、複数の膨張ユニットと、導管網と、第1の複数のトロイダル膨張ユニットと、第2の複数のトロイダル膨張ユニットと、再凝縮器の少なくとも一部と、真空容器内に配置され、かつ界磁巻線アセンブリを取り囲んで界磁巻線アセンブリから離間して配置された熱シールドとをさらに備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットが、熱シールド内に配置される、実施態様17に記載の風力タービン。
[実施態様19]
1以上のリザーバユニットが、複数のリザーバユニットをさらに備えており、複数のリザーバユニットの各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニットに及びマニホールドを介して複数の膨張ユニットの各々に流体結合している、実施態様17又は実施態様18に記載の風力タービン。
[実施態様20]
複数のリザーバユニットの各々、複数の膨張ユニットの各々、並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各々が、さらに、複数のリザーバユニットの各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、複数の膨張ユニットの各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニットの各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値を有する、実施態様17乃至実施態様19のいずれか1項に記載の風力タービン。
【符号の説明】
【0064】
100 風力タービン
102 タワー
106 ナセル
108 ロータ
110 ハブ
112 ロータブレード
300 発電機
302 回転部品
304 電機子巻線アセンブリ
308 非回転部品
310 界磁巻線アセンブリ
312 超電導コイル
316 冷却システム
318 冷却流体
320 リザーバユニット
322 複数のリザーバユニット
324 第1のリザーバユニット
326 第2のリザーバユニット
328 膨張ユニット
330 導管網
332 再凝縮器
334 導管網の戻り部分
336 クライオクーラ
338 液化カップ
342 第1の複数のトロイダル膨張ユニット
346 第2の複数のトロイダル膨張ユニット
348 真空容器
350 熱シールド
354?マニホールド
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機(300)であって、当該発電機(300)が、
界磁巻線アセンブリ(310)を支持する非回転部品(308)であって、第1の軸方向位置(A1)と第2の軸方向位置(A2)との間に延在し、軸を囲む環状断面形状を有する非回転部品(308)と、
回転部品(302)に固定されて当該発電機(300)の運転中に前記回転部品(302)と共に前記非回転部品(308)に対して回転する電機子巻線アセンブリ(304)と、
前記界磁巻線アセンブリ(310)に動作可能に結合した冷却システム(316)
を備えており、前記冷却システム(316)が、
液体状態の冷却流体を収容する1以上のリザーバユニット(320)と、
前記1以上のリザーバに流体結合した気体状態の冷却流体を収容する複数の膨張ユニット(328)と、
前記1以上のリザーバユニット(320)に流体結合した導管網(330)であって、前記界磁巻線アセンブリ(310)に隣接する冷却流体の一部を循環して前記界磁巻線アセンブリ(310)を冷却するように構成された導管網(330)と、
第1の軸方向位置(A1)に隣接して軸を囲む第1の複数のトロイダル膨張ユニット(342)と、
第2の軸方向位置(A2)に隣接して軸を囲む第2の複数のトロイダル膨張ユニット(346)
を備えており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット(342,346)の各トロイダル膨張ユニットが、管状壁によって画成される密閉容積を有しており、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット(342,346)が前記導管網(330)に流体結合している、発電機(300)
【請求項2】
当該発電機(300)が超電導発電機であり、前記界磁巻線アセンブリ(310)が超電導界磁巻線アセンブリである、請求項1に記載の発電機(300)
【請求項3】
前記冷却システム(316)が極低温冷却システムであって、前記冷却流体が極低温冷却流体であり、前記冷却システム(316)が、
前記導管網(330)の戻り部分(334)と前記1以上のリザーバユニット(320)との間に配置され、前記冷却流体の気体部分を再凝縮するように構成された再凝縮器(332)と、
前記再凝縮器(332)の対応する複数の液化カップ内に配置された複数のクライオクーラ(336)
をさらに備える、請求項2に記載の発電機(300)
【請求項4】
前記極低温冷却システムが、サーモサイフォン型極低温冷却システムであり、
前記1以上のリザーバユニット(320)が、前記冷却流体の部分が重力供給によって前記導管網(330)に導入されるように、垂直軸に沿って前記界磁巻線アセンブリ(310)の上方に配置されており、
前記複数の膨張ユニット(328)が、前記1以上のリザーバユニット(320)の上方に前記1以上のリザーバユニット(320)に隣接して配置され、
前記界磁巻線アセンブリ(310)から前記冷却流体の部分に熱が伝達されて、前記冷却流体に同伴される複数の気泡を発生するとともに、前記再凝縮器(332)に向かう流れを発生させ、
前記再凝縮器(332)が、前記1以上のリザーバユニット(320)の下面に流体結合して、前記冷却流体の再凝縮部分を前記1以上のリザーバユニット(320)に戻す、請求項3に記載の発電機(300)
【請求項5】
前記界磁巻線アセンブリ(310)を封入する真空容器(348)と、前記1以上のリザーバユニット(320)と、前記複数の膨張ユニット(328)と、前記導管網(330)と、前記第1の複数のトロイダル膨張ユニット(342)と、前記第2の複数のトロイダル膨張ユニット(346)と、前記再凝縮器(332)の少なくとも一部とをさらに備える、請求項4に記載の発電機(300)
【請求項6】
当該発電機(300)が、前記真空容器(348)内に配置された熱シールド(352)をさらに備えており、前記熱シールド(352)が、前記界磁巻線アセンブリ(310)を取り囲んで前記界磁巻線アセンブリ(310)から離間して配置され、第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット(342,346)が、前記熱シールド(352)内に配置されている、請求項5に記載の発電機(300)
【請求項7】
前記1以上のリザーバユニット(320)が、複数のリザーバユニット(322)をさらに備えており、複数のリザーバユニット(322)の各々が、複数のリザーバユニットの各追加リザーバユニット及び複数の膨張ユニット(328)の各々に流体結合される、請求項5に記載の発電機(300)
【請求項8】
複数のリザーバユニット(322)の各々、複数の膨張ユニット(328)の各々、並びに第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット(342,346)の各々が、
複数のリザーバユニット(322)の各リザーバユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、
複数の膨張ユニット(328)の各膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値、及び
第1及び第2の複数のトロイダル膨張ユニット(342,346)の各トロイダル膨張ユニットについて圧力-容積試験限界未満である最大圧力-容積乗算値
を有する、請求項7に記載の発電機(300)
【請求項9】
前記複数のリザーバユニット(322)と前記複数の膨張ユニット(328)が、マニホールド(354)を介して流体結合している、請求項7に記載の発電機(300)
【請求項10】
前記複数のリザーバユニット(322)が、
複数のリザーバユニットのうち第1の容積を有する第1のリザーバユニット(324)と、
複数のリザーバユニットのうち第2の容積を有する第2のリザーバユニット(326)
をさらに備えており、第1の容積が第2の容積とは異なる、請求項7に記載の発電機(300)。
【請求項11】
前記複数のリザーバユニット(322)のリザーバユニットが、さらに、
最大長、及び
最大長に垂直に配向した平面によって画成される断面形状を有しており前記断面形状が非円形である、請求項7に記載の発電機(300)
【請求項12】
前記複数のリザーバユニット(322)及び前記複数の膨張ユニット(328)の各々が、バッフルによって邪魔されることのない単一の一体内部容積を有する、請求項7に記載の発電機(300)
【請求項13】
リザーバユニット/膨張ユニットの比が少なくとも1.0:1.5である、請求項7に記載の発電機(300)
【請求項14】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット(342)又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット(346)の1以上のトロイダル膨張ユニットが、前記熱シールド(352)の剛性を高めるように前記熱シールド(352)に接触して配置されている、請求項6に記載の発電機(300)
【請求項15】
第1の複数のトロイダル膨張ユニット(342)又は第2の複数のトロイダル膨張ユニット(346)の1以上のトロイダル膨張ユニットが、非円形の断面形状を有する、請求項6に記載の発電機(300)
【国際調査報告】