(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】サセプタ要素および金属層を有するラッパーを備えたエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240705BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20240705BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240705BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D1/02
A24F40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501756
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 EP2022070426
(87)【国際公開番号】W WO2023001930
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】モフセニ ファーハン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA41
4B045AB14
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC14
(57)【要約】
エアロゾル発生物品(100)は、エアロゾル形成基体のロッド(12)を備える。該ロッド(12)は、サセプタ要素(44)をエアロゾル形成基体内に備える。エアロゾル発生物品(100)は、エアロゾル形成基体のロッド(12)の周りに包まれたラッパー(70)を備える。ラッパー(70)は、金属層を含む。金属層は、100ナノメートル未満の厚さを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル形成基体のロッドであって、サセプタ要素を前記エアロゾル形成基体内に備えるロッドと、
前記エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれたラッパーと、を備えて、
前記ラッパーは、金属層を含み、
前記金属層は、100ナノメートル未満の厚さを有する、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記金属層は、25ナノメートル~60ナノメートルの厚さを有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記ラッパーは、前記エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれる、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記サセプタ要素は、2ミリメートル~4ミリメートルの直径を有する、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記エアロゾル形成基体のロッドの上流に位置する上流要素を備える、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記ラッパーは、前記上流要素の少なくとも一部分の周りに包まれる、請求項5に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記金属層は、アルミニウムを含む、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記ラッパーは、紙層を含む、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記ラッパーは、前記紙層上に沈着された前記金属層を含む、請求項8に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記紙層は、40マイクロメートル~80マイクロメートルの厚さを有する、請求項8に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記エアロゾル形成基体は、5重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有する、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記サセプタ要素の厚さと前記金属層の前記厚さとの比は、2500未満である、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記サセプタ要素の厚さと前記金属層の前記厚さとの比は、1500以上である、請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
前記サセプタ要素の厚さと前記金属層の前記厚さとの比は、1500~2500である、請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項15】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~14のいずれかに記載のエアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生装置と、を備えて、前記エアロゾル発生装置が、
アトマイザと、
電源と、
前記電源から前記アトマイザに供給される電力を制御するようにプログラムされた制御装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サセプタ要素および金属層を有するラッパーを備えたエアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルをユーザーに送達するためのエアロゾル発生システムは、典型的に、エアロゾル発生物品およびアトマイザを備える。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを含む。該アトマイザは、吸入可能なエアロゾルをエアロゾル形成基体から発生させるように構成される。一部の周知のエアロゾル発生システムは、電気ヒーターまたは誘導加熱装置などの熱式アトマイザを備える。熱式アトマイザは、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱および気化させるように構成される。エアロゾル発生システムで使用する典型的なエアロゾル形成基体は、ニコチン製剤であり、これは、グリセリンなどのエアロゾル形成体を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サセプタ要素を含み、改善されたニコチン送達を提供するエアロゾル発生物品を提供することは、望ましいであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本発明に係る、エアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
【
図2】本発明に係る、別のエアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
【
図3】本発明に係る、別のエアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
エアロゾル発生物品が提供される。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを備え得る。ロッドは、サセプタ要素を含んでもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体内に設置され得る。エアロゾル発生物品は、ラッパーを備え得る。ラッパーは、固体エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれ得る。ラッパーは、金属層を含んでもよい。金属層は、100ナノメートル以下の厚さを有し得る。
【0006】
エアロゾル形成基体のロッドであって、サセプタ要素をエアロゾル形成基体内に備えるロッドと、エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれたラッパーと、を備えたエアロゾル発生物品も提供され、ラッパーは、金属層を備え、金属層は、100ナノメートル以下の厚さを有する。
【0007】
また、エアロゾル発生システムが提供される。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品を備え得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを備え得る。ロッドは、サセプタ要素を含んでもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体内に設置され得る。エアロゾル発生物品は、ラッパーを備え得る。ラッパーは、固体エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれ得る。ラッパーは、金属層を含んでもよい。金属層は、100ナノメートル以下の厚さを有し得る。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、アトマイザを含み得る。エアロゾル発生装置は、電源を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、制御装置を備えてもよい。制御装置は、電源からアトマイザに供給される電力を制御するようにプログラムされ得る。
【0008】
エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムも提供されて、エアロゾル発生物品が、エアロゾル形成基体のロッドであって、サセプタ要素をエアロゾル形成基体内に備えるロッドと、エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれたラッパーと、を備えて、ラッパーは、金属層を含み、金属層は、100ナノメートル以下の厚さを有し、エアロゾル発生装置が、アトマイザと、電源と、制御装置と、を備え、制御装置が、電源からアトマイザに供給される電力を制御するようにプログラムされている。
【0009】
エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれ、薄い金属層を含むラッパーを提供することで、エアロゾル形成基体からユーザーまでのニコチン送達がより良好に提供され得る。
【0010】
加えて、金属層の薄さは、金属層と、サセプタ要素を加熱するために発生される磁場との間の相互作用の低減をもたらし得、これは、サセプタ要素のより一貫した、かつより効率的な加熱を可能にし得る一方で、上述のより良好なニコチン送達も提供する。
【0011】
発明者らは、金属層が、エアロゾル形成基体のロッドの表面とエアロゾル発生物品の他の構成要素との間にバリアを形成し得ると確信する。このバリアにより、エアロゾル形成体などのエアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素の、エアロゾル形成基体の外への、およびエアロゾル発生物品の他の構成要素の中への移動が低減され得る。
【0012】
エアロゾル形成基体から送達されるニコチンの量の増加は、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素のエアロゾル形成基体の外への移動を低減するバリアによって引き起こされ得る。
【0013】
さらに、薄い金属層を使用することで、金属層を形成するために必要な金属の量が低減し得、これは、持続可能性を改善し得、無駄な使用を低減し得る。
【0014】
本明細書で使用する用語「エアロゾル発生物品」は、エアロゾルを生成するための物品を指す。エアロゾル発生物品は、典型的に、エアロゾルを形成可能な揮発性化合物を放出するために、加熱または燃焼されるのに好適で、それが意図されるエアロゾル形成基体を含む。従来の紙巻たばこは、ユーザーが紙巻たばこの一方の端に着火し、空気をもう一方の端を通して引き出す時に点火される。炎と、紙巻たばこを通して吸い込まれた空気中の酸素とによってもたらされた局在化した熱により、紙巻たばこの端は点火し、その結果生じる燃焼で、吸入可能な煙が発生する。対照的に、加熱式「エアロゾル発生物品」では、エアロゾルは、エアロゾル形成基体の燃焼ではなく、エアロゾル形成基体の加熱によって、発生する。周知の加熱式エアロゾル発生物品には、例えば、電気加熱エアロゾル発生物品が含まれる。
【0015】
本明細書で使用する用語「エアロゾル形成基体」は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱時に生成することができる基体を指す。エアロゾル形成基体から発生させられるエアロゾルは、人の目で視認可または視認不可であり得、ベイパー(例えば、室温では通常、液体または固体である、物質の気体状の微粒子)、ならびに凝縮されたベイパーの気体および液滴を含み得る。
【0016】
本発明に関して本明細書で使用する用語「サセプタ要素」は、電磁エネルギーを熱に変換可能な材料を指す。サセプタ要素内で誘導された渦電流は、変動電磁場内に位置する場合、サセプタ要素の加熱を生じる。サセプタ要素がエアロゾル形成基体と熱的に接する位置にある際に、エアロゾル形成基体は、サセプタ要素によって加熱される。
【0017】
金属層は、アルミニウム、クロム、銅、金、ニッケル、銀、およびスズのうちの一つ以上を含んでもよい。金属層は、アルミニウムから形成され得る。金属層は、アルミニウム層を含んでもよい。有利なことに、アルミニウムは、比較的低い沸点を有し、これにより、特に気相成長法を使用する場合、金属層を形成することがより容易になる場合がある。さらに、アルミニウムは、他の金属と比較して、コストが低い。
【0018】
金属層が薄すぎる場合、金属層を製造することは不可能であり得、金属層は、より低い毛細管防止特性を有し得る。しかしながら、金属層が厚すぎる場合、エアロゾル発生物品が誘導加熱される場合に磁場との相互作用がより大きくなり得、金属層は、製造がより高価となり得る。
【0019】
金属層は、5000ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、4000ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、3000ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、2000ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、1000ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、500ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、400ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、300ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、250ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、200ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、150ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、100ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、90ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、80ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、70ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、60ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、50ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、45ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、40ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、35ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、25ナノメートル未満の厚さを有してもよい。金属層は、20ナノメートル未満の厚さを有してもよい。
【0020】
金属層は、1ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、10ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、15ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、20ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、25ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、35ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、40ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、45ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、50ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、60ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、70ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、80ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、90ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、100ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、150ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、200ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、250ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、300ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、350ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、400ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、450ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、500ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、1000ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、2000ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、3000ナノメートル以上の厚さを有してもよい。金属層は、4000ナノメートル以上の厚さを有してもよい。
【0021】
金属層は、1ナノメートル~1000ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~900ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~800ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~700ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~600ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~500ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~400ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~300ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~200ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~100ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~90ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~80ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~70ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~60ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~50ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~40ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~30ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、1ナノメートル~20ナノメートルの厚さを有してもよい。
【0022】
金属層は、10ナノメートル~200ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、10ナノメートル~150ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、10ナノメートル~100ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、10ナノメートル~90ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、15ナノメートル~90ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、15ナノメートル~80ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、20ナノメートル~80ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、20ナノメートル~70ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、25ナノメートル~70ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、25ナノメートル~60ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル~60ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル~50ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル~45ナノメートルの厚さを有してもよい。金属層は、30ナノメートル~40ナノメートルの厚さを有してもよい。
【0023】
金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれ得る。金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも60パーセントの周りに包まれ得る。金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも70パーセントの周りに包まれ得る。金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも80パーセントの周りに包まれ得る。金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも90パーセントの周りに包まれ得る。
【0024】
金属層は、エアロゾル形成基体のロッドの全長の周りに包まれ得る。
【0025】
ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも60パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも70パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも80パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも90パーセントの周りに包まれ得る。
【0026】
ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの全長の周りに包まれ得る。
【0027】
ラッパーは、紙層を含み得る。
【0028】
本明細書で使用する用語「紙層」は、セルロース系繊維から形成される層を表すために使用される。
【0029】
紙層は、非金属層であってもよい。言い換えれば、紙層は、金属層でも合金層でもない。
【0030】
金属層は、紙層の半径方向内側にあり得る。
【0031】
あるいは、金属層は、紙層の半径方向外側にあり得る。
【0032】
ラッパーは、紙層上に沈着された金属層を含み得る。金属層は、物理的気相成長法によって形成され得る。有利なことに、金属層を紙層に沈着させることで、ラッパーは非常に薄くなり得る。
【0033】
紙層が薄すぎる場合、紙層は、耐引き裂き性を十分に提供しない場合がある。紙層が厚すぎる場合、ラッパーは、製造中の回転があまりにも困難であり得、これにより、エアロゾル発生物品の製造速度が低減される場合がある。
【0034】
紙層は、10マイクロメートル以上の厚さを有し得る。紙層は、20マイクロメートル以上の厚さを有し得る。紙層は、40マイクロメートル以上の厚さを有し得る。
【0035】
紙層は、120マイクロメートル未満の厚さを有し得る。紙層は、100マイクロメートル未満の厚さを有し得る。紙層は、80マイクロメートル未満の厚さを有し得る。
【0036】
紙層は、10マイクロメートル~120マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、10マイクロメートル~100マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、10マイクロメートル~80マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0037】
紙層は、20マイクロメートル~120マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、20マイクロメートル~約100マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、20マイクロメートル~80マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0038】
紙層は、40マイクロメートル~120マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、40マイクロメートル~100マイクロメートルの厚さを有し得る。紙層は、40マイクロメートル~80マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0039】
エアロゾル発生物品は、複数のサセプタ要素を備え得る。
【0040】
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッド内に包埋され得る。
【0041】
サセプタ要素は、細長いサセプタ要素であり得る。サセプタ要素は、ロッド状であってもよい。サセプタ要素は、平坦であり得る。サセプタ要素は、12mmの長さを有することが好ましい。サセプタ要素は、5mmの幅を有することが好ましい。サセプタ要素は、60μmの厚さを有することが好ましい。
【0042】
用語「細長い」は、サセプタ要素を説明するために使用する場合、サセプタ要素が、その幅寸法またはその厚さ寸法よりも大きい長さ寸法を有することを意味する。例えば、長さ寸法は、幅寸法または厚さ寸法の二倍より大きくてもよい。
【0043】
サセプタ要素は、エアロゾル発生物品内で実質的に長軸方向に配設され得る。これは、サセプタ要素の長さ寸法が、エアロゾル発生物品の長軸方向にほぼ平行になるように配設されることを意味する。例えば、サセプタ要素は、エアロゾル発生物品の長軸方向に平行から±10度以内になるように配設され得る。サセプタ要素は、エアロゾル発生物品内の半径方向中心位置に位置決めされ得る。サセプタ要素は、ロッドの長軸方向軸に沿って延在し得る。
【0044】
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの全長にわたって延在し得る。
【0045】
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッド上に沈着され得る、またはエアロゾル形成基体のロッド内に包埋され得る、複数のサセプタ粒子であり得る。サセプタ粒子は、エアロゾル形成基体のロッドによって固定化され得、初期の位置にとどまり得る。サセプタ粒子は、エアロゾル形成基体のロッド中に均一に分布されてもよい。サセプタの粒子特性に起因して、エアロゾル形成基体のロッド中の粒子の分布に従って、発熱され得る。あるいは、サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの隣に定置され得る、またはエアロゾル形成基体のロッド内に包埋され得る、一つ以上のシート、細片、断片またはロッドの形態であり得る。エアロゾル形成基体は、一つ以上のサセプタ細片を含み得る。
【0046】
本明細書で使用する用語「厚さ」は、一つの外面から別の外面までのサセプタを通る距離を指す。サセプタ要素は、1ミリメートル~5ミリメートルの厚さを有し得る。サセプタ要素は、0.01ミリメートル~2ミリメートルの厚さを有し得る。サセプタ要素は、0.5ミリメートル~2ミリメートルの厚さを有し得る。サセプタ要素は、10マイクロメートル~500マイクロメートルの厚さを有し得る。サセプタ要素は、10マイクロメートル~100マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0047】
サセプタは、一定の断面を有し得る。サセプタ要素は、円形断面を有し得る。サセプタ要素が円形断面を有する場合、サセプタ要素は、1ミリメートル~5ミリメートルの直径を有し得る。平坦なサセプタなどの非円形断面を有するサセプタの直径は、平坦なサセプタの厚さと同等であり得る。
【0048】
サセプタ要素は、5ミリメートル未満の直径を有し得る。サセプタ要素は、4ミリメートル未満の直径を有し得る。サセプタ要素は、3ミリメートル未満の直径を有し得る。サセプタ要素は、2ミリメートル未満の直径を有し得る。
【0049】
サセプタ要素は、1ミリメートル以上の直径を有し得る。サセプタ要素は、2ミリメートル以上の直径を有し得る。サセプタ要素は、3ミリメートル以上の直径を有し得る。サセプタ要素は、4ミリメートル以上の直径を有し得る。
【0050】
例えば、サセプタ要素が円形断面を有する場合、サセプタ要素の幅は、サセプタ要素の直径と同一であり得る。
【0051】
サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、3000未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2750未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2500未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2250未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2000未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1750未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1500未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1250未満であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1000未満であり得る。
【0052】
サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1000以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1250以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1500以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1750以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2000以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2250以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2500以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2750以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、3000以上であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1000~3000であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1250~3000であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1250~2750であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1500~2750であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1500~2500であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1750~2500であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1750~2250であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、2000~2250であり得る。サセプタ要素の厚さと金属層の厚さとの比は、1750~2000であり得る。
【0053】
エアロゾル発生物品は、少なくともエアロゾル形成基体のロッドおよびラッパーの周りに包まれた最外部ラッパーを備え得る。
【0054】
最外部ラッパーは、紙から形成され得る。
【0055】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の上流に位置する上流要素を備えてもよい。上流要素は、エアロゾル形成基体に隣接して位置し得る。
【0056】
有利なことに、上流要素をラッパーの金属層と組み合わせて提供することで、結果として、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素のエアロゾル発生物品の他の部分への移動が低減され得る。
【0057】
上流要素は、多孔性の要素を含み得る。多孔性の要素は、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗を著しく変化させない場合がある。
【0058】
上流要素は、環状要素を含んでもよい。
【0059】
ラッパーは、上流要素の少なくとも一部分の周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも5パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも10パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも20パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも30パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも40パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、上流要素の全長の周りに包まれ得る。
【0060】
有利なことに、ラッパーを上流要素の少なくとも一部分の上に提供することで、エアロゾル形成基体と上流要素との間の接合部を通したエアロゾル形成基体の構成要素の移動が低減される場合がある。
【0061】
上流要素は、エアロゾル発生物品での使用に好適な任意の材料で作製され得る。上流要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素のうちの一つに使用されるものと同一の材料で作製され得る。上流要素を形成するための好適な材料には、フィルタ材料、セラミック、高分子材料、酢酸セルロース、厚紙、ゼオライト、またはエアロゾル発生基体が含まれる。上流要素は、酢酸セルロースのプラグから形成され得る。
【0062】
上流要素は、耐熱性材料で形成され得る。例えば、上流要素は、最大摂氏350度の温度に耐える材料から形成され得る。これにより、上流要素が、エアロゾル発生基体を加熱するための加熱手段によって悪影響を受けないことが確実になる。
【0063】
上流要素は、エアロゾル発生物品の直径にほぼ等しい直径を有し得る。
【0064】
上流要素は、1ミリメートル~10ミリメートルの長さを有し得る。上流要素は、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有し得る。上流要素は、4ミリメートル~6ミリメートルの長さを有し得る。
【0065】
上流要素は、5ミリメートルの長さを有し得る。
【0066】
上流要素の長さは、エアロゾル発生物品の所望の全長を提供するために、有利に変化し得る。例えば、エアロゾル発生物品の他の構成要素のうちの一つの長さを減少させることが望ましい場合、上流要素の長さは、物品の同一の全長を維持するために、増加され得る。
【0067】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の下流に位置する下流要素を備え得る。下流要素は、エアロゾル形成基体に隣接して位置し得る。
【0068】
有利なことに、下流要素をラッパーの金属層と組み合わせて提供することで、結果として、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素のエアロゾル発生物品の他の部分への移動が低減され得る。
【0069】
ラッパーは、下流要素の少なくとも一部分の周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも5パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも10パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも20パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも30パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも40パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれ得る。ラッパーは、下流要素の全長の周りに包まれ得る。
【0070】
有利なことに、ラッパーを下流要素の少なくとも一部分の上に提供することで、エアロゾル形成基体と下流要素との間の接合部を通したエアロゾル形成基体の構成要素の移動が低減される場合がある。
【0071】
下流要素は、エアロゾル発生物品での使用に好適な任意の材料で作製されてもよい。下流要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素のうちの一つに使用されるものと同一の材料で作製され得る。下流要素を形成するための好適な材料には、フィルタ材料、セラミック、高分子材料、酢酸セルロース、厚紙、ゼオライト、またはエアロゾル発生基体が含まれる。下流要素は、酢酸セルロースのプラグから形成され得る。
【0072】
下流要素は、耐熱性材料で形成され得る。例えば、上流要素は、最大摂氏350度の温度に耐える材料から形成され得る。これにより、下流要素が、エアロゾル発生基体を加熱するための加熱手段によって悪影響を受けないことが確実になり得る。
【0073】
下流要素は、中空の管状セグメントを備え得る。中空の管状セグメントはまた、エアロゾル形成基体に隣接して位置し得る。
【0074】
中空の管状セグメントは、酢酸セルロース管を含み得る。中空の管状セグメントは、二つの酢酸セルロース管を含み得る。
【0075】
有利なことに、ラッパーを中空の管状セグメントの少なくとも一部分の上に提供することで、エアロゾル形成基体と中空の管状セグメントとの間の接合部を通したエアロゾル形成基体の構成要素の移動が低減される場合がある。
【0076】
下流要素は、中空の管状セグメントを備え得る。
【0077】
下流要素は、フィルタプラグ要素を含んでもよい。
【0078】
下流要素は、マウスピース要素をその下流端に備えてもよい。マウスピース要素は、口側端の空洞を備え得る。口側端の空洞は、マウスピース要素の下流端に設置された中空の管状要素によって画定され得る。あるいは、口側端の空洞は、外側ラッパーによって画定され得、外側ラッパーは、マウスピース要素から下流方向に延在する。
【0079】
エアロゾル形成基体は、ゲルを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、フィルムを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、捲縮したたばこを含み得る。エアロゾル形成基体は、刻みたばこフィラーを含み得る。
【0080】
エアロゾル形成基体は、コロイドを含んでもよい。コロイドは、連続液体中に分散された不連続固体粒子を有し得る。コロイドは、連続液体中に分散された不連続液体粒子を有してもよい。コロイドは、連続固体中に分散された不連続液体粒子を有し得る。
【0081】
本明細書で使用する用語「重量パーセント」は、別段の示唆がない限り、乾燥重量を指す。
【0082】
エアロゾル形成基体は、5重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、10重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、15重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、20重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、25重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、30重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、35重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、40重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、45重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、50重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、60重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、70重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、80重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、90重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、95重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0083】
エアロゾル形成基体は、95重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、90重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、80重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、70重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、60重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、50重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、40重量パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0084】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備えてもよい。
【0085】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成された装置空洞を画定するハウジングを含み得る。
【0086】
エアロゾル発生装置は、エアロゾルをエアロゾル形成基体から発生させるように構成されたアトマイザを備えてもよい。
【0087】
アトマイザは、熱式アトマイザであってもよい。
【0088】
本明細書で使用する用語「熱式アトマイザ」は、エアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱するように構成されるアトマイザを表す。
【0089】
エアロゾル発生装置は、任意の好適な種類の熱式アトマイザを備えてもよい。例えば、熱式アトマイザは、ヒーターを含んでもよい。熱式アトマイザは、電気ヒーターを備えてもよい。一例では、熱式アトマイザは、発熱体を含む電気ヒーターを備えてもよい。発熱体は、抵抗発熱体であってもよい。一例では、発熱体は、エアロゾル形成基体が内部から加熱されるように、エアロゾル形成基体に挿入されるように適合されたヒーターブレードまたはピンを備えてもよい。別の例では、発熱体は、エアロゾル形成基体を部分的または完全に囲み、エアロゾル形成基体を外部から円周方向に加熱してもよい。
【0090】
別の実施例では、熱式アトマイザは、誘導加熱装置を備え得る。誘導加熱装置は、典型的に、サセプタ要素に結合されるように構成される誘導源を備え、これは、エアロゾル形成基体の外部に、またはエアロゾル形成基体の内部に設置され得る。誘導源は、サセプタ要素内に磁化または渦電流を誘起する交流電磁場を発生させる。サセプタ要素は、サセプタ要素をオーム加熱または抵抗加熱によって加熱する、ヒステリシス損失または誘起された渦電流の結果として、加熱され得る。
【0091】
エアロゾル発生装置は、サセプタを含み得る。サセプタ要素は、エアロゾル発生物品に関連して、上述した通りであってもよい。
【0092】
誘導加熱装置を備えたエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体およびエアロゾル形成基体と熱的に近接するサセプタ要素を有するエアロゾル発生物品を受容するように構成され得る。典型的には、サセプタ要素は、エアロゾル形成基体と直接接触し、主に伝導によって、サセプタ要素からエアロゾル形成基体に熱伝達される。
【0093】
誘導加熱装置を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムおよびサセプタ要素を有するエアロゾル発生物品の実施例は、WO-A1-95/27411およびWO-A1-2015/177255に記載されている。
【0094】
エアロゾル発生装置は、電源を備えてもよい。電源は、DC電源であってもよい。電源は、電池を備えてもよい。
【0095】
エアロゾル発生装置は、制御装置を備えてもよい。制御装置は、マイクロコントローラを含んでもよい。制御装置は、電源からアトマイザに供給される電力を制御するようにプログラムされ得る。
【0096】
熱アトマイザが誘導加熱装置である場合、制御装置は、電源によって誘導加熱装置に供給される電力の各パルスの持続時間を制御するようにプログラムされ得る。制御装置は、電源によって誘導加熱装置に供給される電力の連続パルス間の時間間隔の持続時間を制御するようにプログラムされ得る。制御装置は、誘導加熱装置と係合するエアロゾル発生物品のサセプタ要素の見かけの抵抗(Ra)を決定するようにプログラムされ得る。制御装置は、電源から供給される電圧(VDC)および電源から引き出される電流(IDC)のうちの少なくとも一つの測定値から、サセプタ要素の見かけの抵抗(Ra)を決定するようにプログラムされ得る。制御装置は、エアロゾル発生物品のサセプタ要素の温度を、見かけの抵抗(Ra)から決定するようにさらにプログラムされ得る。制御装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の温度を、サセプタ要素の温度から決定するようにさらにプログラムされ得る。
【0097】
エアロゾル発生装置がアトマイザに供給される電力を制御する制御装置を含む場合、厚い金属層を有するラッパーは、制御装置によって提供される制御と相互作用し得、これにより、サセプタ要素の非効率的な加熱がもたらされ得る。有利なことに、ラッパーの金属層の薄さは、金属層と制御装置との間の干渉を低減する場合があり、これは、サセプタ要素のより一貫した加熱をもたらし得る。
【0098】
エアロゾル形成基体、エアロゾル発生物品、エアロゾル発生装置、またはエアロゾル発生システムの一つの実施形態に関連して本明細書に記載の任意の特徴が、本開示に係るエアロゾル形成基体、エアロゾル発生物品、エアロゾル発生装置、またはエアロゾル発生システムの他の実施形態にも適用され得ることは、理解される。一つの実施形態に関連して記載された特徴は、本開示に係る別の実施形態に等しく適用され得る。本開示に係るエアロゾル発生器が、カートリッジを有さないエアロゾル発生装置に提供され得ることも、理解されるであろう。したがって、カートリッジに関連して本明細書に記載の特徴のいずれかは、エアロゾル発生装置に等しく適用され得る。
【0099】
本発明は、特許請求の範囲に定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0100】
[実施例]
実施例1.
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル形成基体のロッドであって、サセプタ要素をエアロゾル形成基体内に備えるロッドと、
エアロゾル形成基体のロッドの周りに包まれたラッパーと、を備えて、
ラッパーは、金属層を含み、
金属層は、100ナノメートル未満の厚さを有する、エアロゾル発生物品。
実施例2.
金属層は、80ナノメートル未満の厚さを有する、実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
実施例3.
金属層は、60ナノメートル未満の厚さを有する、実施例1または2に記載のエアロゾル発生物品。
実施例4.
金属層は、40ナノメートル未満の厚さを有する、実施例1~3のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例5.
金属層は、20ナノメートル以上の厚さを有する、実施例1~4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例6.
金属層は、25ナノメートル以上の厚さを有する、実施例1~5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例7.
金属層は、30ナノメートル以上の厚さを有する、実施例1~6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例8.
金属層は、1ナノメートル~100ナノメートルの厚さを有する、実施例1~7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例9.
金属層は、10ナノメートル~100ナノメートルの厚さを有する、実施例1~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例10.
金属層は、20ナノメートル~80ナノメートルの厚さを有する、実施例1~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例11.
金属層は、25ナノメートル~60ナノメートルの厚さを有する、実施例1~10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例12.
金属層は、30ナノメートル~40ナノメートルの厚さを有する、実施例1~11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例13.
ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも50パーセントの周りに包まれる、実施例1~12のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例14.
ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの長さの少なくとも90パーセントの周りに包まれる、実施例1~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例15.
ラッパーは、エアロゾル形成基体のロッドの全長の周りに包まれる、実施例1~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例16.
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの全長にわたって延在する、実施例1~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例17.
サセプタ要素は、ロッド状である、実施例1~16のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例18.
サセプタ要素は、5ミリメートル未満の直径を有する、実施例1~17のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例19.
サセプタ要素は、4ミリメートル未満の直径を有する、実施例1~18のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例20.
サセプタ要素は、1ミリメートル以上の直径を有する、実施例1~19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例21.
サセプタ要素は、2ミリメートル以上の直径を有する、実施例1~20のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例22.
サセプタ要素は、1ミリメートル~5ミリメートルの直径を有する、実施例1~21のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例23.
サセプタ要素は、2ミリメートル~4ミリメートルの直径を有する、実施例1~22のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例24.
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの中心線に沿って位置する、実施例1~23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例25.
エアロゾル形成基体は、ゲルを含む、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例26.
エアロゾル形成基体は、フィルムを含む、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例27.
エアロゾル形成基体は、捲縮したたばこを含む、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例28.
エアロゾル形成基体は、刻みたばこフィラーを含む、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例29.
エアロゾル形成基体のロッドの上流に位置する上流要素を備える、実施例1~28のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例30.
上流要素は、環状要素を含む、実施例29に記載のエアロゾル発生物品。
実施例31.
ラッパーは、上流要素の少なくとも一部分の周りに包まれる、実施例29または30に記載のエアロゾル発生物品。
実施例32.
ラッパーは、上流要素の全長を覆う、実施例31に記載のエアロゾル発生物品。
実施例33.
エアロゾル形成基体のロッドの下流に下流要素を備える、実施例1~32のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例34.
下流要素は、中空の管状セグメントである、実施例33に記載のエアロゾル発生物品。
実施例35.
中空の管状セグメントは、酢酸セルロース管である、実施例34に記載のエアロゾル発生物品。
実施例36.
ラッパーは、中空の管状セグメントの少なくとも一部分の周りに包まれる、実施例34または35に記載のエアロゾル発生物品。
実施例37.
金属層は、アルミニウムを含む、実施例1~36のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例38.
ラッパーは、紙層を含む、実施例1~37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例39.
金属層は、紙層の半径方向内側にある、実施例38に記載のエアロゾル発生物品。
実施例40.
ラッパーは、紙層上に沈着された金属層を含む、実施例38または39に記載のエアロゾル発生物品。
実施例41.
紙層は、10マイクロメートル以上の厚さを有する、実施例38~40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例42.
紙層は、120マイクロメートル未満の厚さを有する、実施例38~41のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例43.
紙層は、40マイクロメートル~80マイクロメートルの厚さを有する、実施例38~42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例44.
エアロゾル形成基体は、5重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有する、実施例1~43のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例45.
エアロゾル形成基体は、20重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有する、実施例1~44のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例46.
エアロゾル形成基体は、50重量パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有する、実施例1~45のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例47.
サセプタ要素の厚さの金属層の厚さに対する比は、2500未満である、実施例1~46のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例48.
サセプタ要素の厚さの金属層の厚さに対する比は、1500以上である、実施例1~47のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例49.
サセプタ要素の厚さの金属層の厚さに対する比は、1500~2500である、実施例1~48のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例50.
エアロゾル発生システムであって、
実施例1~49のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生装置と、を備えて、エアロゾル発生装置が、
アトマイザと、
電源と、
電源からアトマイザに供給される電力を制御するようにプログラムされた制御装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【0101】
以下において、添付図面に示す図を参照しながら、本発明をさらに説明する。
【0102】
エアロゾルをユーザーに送達するためのエアロゾル発生システムは、典型的に、エアロゾル発生物品およびアトマイザを備える。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを含む。該アトマイザは、吸入可能なエアロゾルをエアロゾル形成基体から発生させるように構成される。一部の周知のエアロゾル発生システムは、電気ヒーターまたは誘導加熱装置などの熱式アトマイザを備える。熱式アトマイザは、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱および気化させるように構成される。エアロゾル発生システムで使用する典型的なエアロゾル形成基体は、ニコチン製剤であり、これは、グリセリンなどのエアロゾル形成体を含み得る。
【0103】
一部の事例では、ある量の、グリセリンまたはニコチンなどのエアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素が、ロッドから離れて漏れ得、エアロゾル発生物品の他の部分に移動し得ることが見出された。エアロゾル形成基体がロッドから離れて移動することで、気化され得、その後ユーザーによって吸入され得るエアロゾル形成基体の量が低減され得る。ニコチンがエアロゾル形成基体から移動すると、ユーザーによって吸入され得るニコチンの量が低減され得る。
【0104】
エアロゾル形成基体のロッドから離れるニコチンおよびその他の構成要素の移動に対するいくつかの部分的な解決策は、エアロゾル形成基体のロッドを金属箔で包むことを伴い得る。しかしながら、本発明者らは、電子たばこ産業において、サセプタ要素を含有するエアロゾル発生物品への金属箔の使用には、一般に偏見があることを見出した。これは、金属箔がサセプタ要素の加熱に干渉する可能性があることに起因する。
【0105】
別の周知の解決策は、エアロゾル発生物品を疎水性紙で包むことである。しかしながら、本発明者らは、疎水性紙を使用する場合、エアロゾル形成基体のロッド中のエアロゾル形成体の一部が、エアロゾル発生物品を製造するプロセス中に紙の中に移動し得ることを見出した。これは、疎水性紙を湿らせるまたは軟化させ得、これにより、エアロゾル発生物品の取り扱いが困難になる場合があり、またはエアロゾル発生が、エアロゾル発生物品の製造に使用される機械内で詰まり得る。
【0106】
【0107】
エアロゾル発生物品100は、エアロゾル形成基体のロッド12を含む。一つの実施例では、ロッド12は、キャストリーフたばこのシートの一部分を捲縮することによって、形成される。他の実施例において、エアロゾル形成基体のロッド12は、例えば、ゲル、フィルム、または刻みたばこフィラー等の異なる基体を含み得る。
【0108】
エアロゾル発生物品100はまた、下流セクション14および上流セクション16を含む。下流セクション14は、エアロゾル形成基体のロッド12の下流の位置にある。上流セクション16は、エアロゾル形成基体のロッド12の上流の位置にある。本実施例では、エアロゾル発生物品100は、上流端(または遠位端)18から下流端(または口側端)20まで延在する。
【0109】
図1に示す実施例では、エアロゾル発生物品100は、約45ミリメートルの全長を有する。
【0110】
下流セクション14は、エアロゾル形成基体のロッド12のすぐ下流に位置する支持要素22を含む。支持要素22は、エアロゾル形成基体のロッド12と長軸方向に整列している。
【0111】
図1に示す実施例では、支持要素22の上流端は、エアロゾル形成基体のロッド12の下流端に当接する。
【0112】
下流セクション14は、エアロゾル冷却要素24を含む。エアロゾル冷却要素24は、支持要素22のすぐ下流に位置する。エアロゾル冷却要素24は、エアロゾル形成基体のロッド12および支持要素22と長軸方向に整列している。
図1に示す実施例では、エアロゾル冷却要素24の上流端は、支持要素22の下流端に当接する。
【0113】
支持要素22およびエアロゾル冷却要素24は共に、エアロゾル発生物品10の中間中空セクション50を画定する。
【0114】
支持要素22は、第一の中空の管状セグメント26を含む。
図1の実施例では、第一の中空の管状セグメント26は、酢酸セルロースで作製された中空円筒状管の形態で提供される。第一の中空の管状セグメント26は、第一の中空の管状セグメント26の上流端30から第一の中空の管状セグメント26の下流端32までずっと延在する内部空洞28を画定する。内部空洞28は、実質的に空であり、そのため、内部空洞28に沿って、実質的に制限のない気流が可能である。
【0115】
図1に示す実施例では、第一の中空の管状セグメント26は、約8ミリメートルの長さ、約7.25ミリメートルの外径、および約1.9ミリメートルの内径を有する。したがって、第一の中空の管状セグメント26の周辺壁の厚さは、約2.67ミリメートルである。
【0116】
エアロゾル冷却要素24は、第二の中空の管状セグメント34を含む。
図1の実施例では、第二の中空の管状セグメント34は、酢酸セルロースで作製された中空円筒状管の形態で提供される。第二の中空の管状セグメント34は、第二の中空の管状セグメントの上流端38から第二の中空の管状セグメント34の下流端40までずっと延在する内部空洞36を画定する。内部空洞36は、実質的に空であり、そのため、内部空洞36に沿って、実質的に制限のない気流が可能である。
【0117】
図1に示す実施例では、第二の中空の管状セグメント34は、約8ミリメートルの長さ、約7.25ミリメートルの外径、および約3.25ミリメートルの内径を有する。したがって、第二の中空の管状セグメント34の周辺壁の厚さは、約2ミリメートルである。したがって、第一の中空の管状セグメント26の内径と第二の中空の管状セグメント34の内径との間の比は、約0.75である。
【0118】
エアロゾル発生物品100は、第二の中空の管状セグメント34に沿った位置に設置された通気ゾーン60を有する。
図1の実施例では、通気ゾーン60は、第二の中空の管状セグメント34の上流端から約2ミリメートルにて設置される。エアロゾル発生物品100の通気レベルは、約25パーセントである。
【0119】
下流セクション14は、中間中空セクション50の下流の位置にマウスピース要素42を含む。マウスピース要素42は、エアロゾル冷却要素24のすぐ下流に位置決めされる。
図1の図面に示すように、マウスピース要素42の上流端は、エアロゾル冷却要素18の下流端40に当接する。
【0120】
図1の実施例では、マウスピース要素42は、低密度酢酸セルロースの円筒形プラグの形態で提供される。マウスピース要素42は、約12ミリメートルの長さ、および約7.25ミリメートルの外径を有する。
【0121】
図1の実施例では、エアロゾル形成基体のロッド12は、約7.25ミリメートルの直径、および約12ミリメートルの長さを有する。
【0122】
エアロゾル発生物品100は、エアロゾル形成基体のロッド12内に細長いサセプタ要素44を含む。サセプタ要素44は、エアロゾル形成基体のロッド12の長軸方向に対してほぼ平行になるように、エアロゾル発生基体内に実質的に長軸方向に配設される。サセプタ要素44は、ロッド12内の半径方向中心位置に位置決めされ、ロッド12の長軸方向軸に沿って有効に延在する。
【0123】
サセプタ要素44は、エアロゾル形成基体のロッド12の上流端から下流端までずっと延在する。実際には、サセプタ要素44は、エアロゾル形成基体のロッド12と実質的に同一の長さを有する。
【0124】
図1の実施例では、サセプタ要素44は、細片の形態で提供され、約12ミリメートルの長さ、約60マイクロメートルの厚さ、および約4ミリメートルの幅を有する。
【0125】
上流セクション16は、上流要素46を含む。上流要素46は、エアロゾル形成基体のロッド12のすぐ上流に位置する。上流要素46は、ロッド12と長軸方向に整列している。
【0126】
上流要素46の下流端は、エアロゾル形成基体のロッド12の上流端に当接する。これにより、有利なことに、サセプタ要素44の外れが防止される。さらに、これにより、ユーザーが、加熱されたサセプタ要素44に、使用後に偶発的に接触し得ないことが確実になる。
【0127】
図1の実施例では、上流要素46は、酢酸セルロースの円筒形プラグの形態で提供される。上流要素46は、約5ミリメートルの長さを有する。
【0128】
エアロゾル発生物品100は、ラッパー70を含む。ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12の周りに包まれる。ラッパー70は、金属層を含む。
図1の実施例では、金属は、アルミニウムである。
図1の実施例では、ラッパー70はまた、紙層を含む。一つの実施例では、金属層は、紙層上に沈着される。例えば、金属層は、気相成長法を使用することで、紙層上に沈着され得る。
【0129】
図1の実施例では、金属層は、40ナノメートルの厚さを有し、紙層は、60マイクロメートルの厚さを有する。
【0130】
一部の実施例では、ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12の円周表面積全体の周りに包まれる。
【0131】
ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12とエアロゾル発生物品10の他の構成要素との間の物理的バリアとして作用するように提供される。
【0132】
エアロゾル発生物品100は、最外部ラッパー80を含む。
図1の実施例において、最外部ラッパー80は、エアロゾル発生物品10の構成要素のすべての周りに包まれる。最外部ラッパー80はまた、ラッパー70の周りのラッパーである。
【0133】
図2および
図3は、図に示す実施例の代替的な実施例を示す。
図2のエアロゾル発生物品200および
図3のエアロゾル発生物品300は、以下の差異を除いて、
図1のエアロゾル発生物品100と同一である。
【0134】
図2に示す実施例では、ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12および上流要素46の両方の周りに包まれる。対照的に、
図1に示す実施例では、ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12の周りにのみ包まれる。
【0135】
図2の実施例において、ラッパー70は、上流要素46の全長の周りに包まれる。しかしながら、一部の実施例では、ラッパー70は、上流要素46の長さの一部の周りにのみ包まれ得る。
【0136】
図3に示す実施例では、ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12および第一の中空の管状セグメント26の両方の周りに包まれる。対照的に、
図1に示す実施例では、ラッパー70は、エアロゾル形成基体のロッド12の周りにのみ包まれる。
【0137】
図2の実施例では、ラッパー70は、第一の中空の管状セグメント26の全長の周りに包まれる。しかしながら、一部の実施例では、ラッパー70は、第一の中空の管状セグメント26の長さの一部の周りにのみ包まれ得る。
【0138】
図1、2および3の実施例のための好適なエアロゾル形成基体の例示的な製剤を表1に示す。
[表1]
【0139】
エアロゾル形成基体のロッド12の周りに包まれ、金属層を含むラッパー70を提供することで、エアロゾル形成基体の構成要素のうちの一つ以上を、ロッド12内に収容する一助となり得る。言い換えれば、ラッパー70は、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素の、ロッド12から離れて、エアロゾル発生物品100の他の部分への移動を低減する一助となり得る。一部の実施例では、これにより、エアロゾル形成基体のプラグ12からのニコチン収率の増加がもたらされ得る。
【0140】
ニコチン収率が増加するのは、ラッパーの金属層が、エアロゾル形成体などのエアロゾル形成基体の構成要素の、ロッド12の外への移動、およびエアロゾル発生物品100の他の部分への移動を防止または少なくとも低減し得るためである。従って、より多くのエアロゾル形成基体がロッド12内に保持される場合、より多くのニコチンをエアロゾル形成基体から得ることが可能である。
【0141】
さらに、金属層が、エアロゾル形成基体のロッド12から離れる構成要素の移動を軽減するのに役立つ一方、金属層は、金属層がサセプタ要素44の誘導加熱に干渉しないように、十分に薄い。これは、サセプタ要素44の誘導加熱が、ラッパー70の金属層によって影響を受けない場合があることを意味する。
【0142】
さらに、一部のエアロゾル発生装置は、サセプタ要素44に提供されるエネルギーの量を監視する制御装置を含む。厚い金属層を有するラッパーは、制御装置に提供されるフィードバックと相互作用し得、これは、サセプタ要素44の非効率的な加熱をもたらし得る。ラッパー70の金属層の薄さは、金属層と制御装置との間の干渉を低減する場合があり、これは、サセプタ要素44のより一貫した加熱をもたらし得る。
【0143】
上記に説明された特定の実施例は、本発明を例示するが、限定するものではない。本発明の他の実施形態が実施され得、本明細書に記載の具体的な実施例が網羅的なものでないことは、理解される。
【国際調査報告】