(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】記憶リング付き端子
(51)【国際特許分類】
H01R 13/18 20060101AFI20240705BHJP
H01R 13/03 20060101ALI20240705BHJP
H01R 24/38 20110101ALI20240705BHJP
【FI】
H01R13/18
H01R13/03 D
H01R24/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501758
(86)(22)【出願日】2022-07-15
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2022106048
(87)【国際公開番号】W WO2023284868
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110801855.4
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121611259.1
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AB42
5E223AB43
5E223AC23
5E223BA01
5E223BA06
5E223BB04
5E223FA01
5E223FA12
(57)【要約】
記憶リング付き端子は、端子本体(1)と記憶リング(2)とを含み、端子本体(1)が接触区間(13)を含み、記憶リング(2)が接触区間(13)に外装されて接触区間(13)に接触し、記憶リング(2)の材質が記憶合金であり、記憶リング(2)が接触区間(13)を収縮させることができる。該記憶リング付き端子は、無挿入力の当接を実現することができ、動作中に、温度の上昇により端子と対象端子との接触面積および接触力を確保し、接触の信頼性を向上させ、挿入力に対する要求を省くため、作業がより容易になり、作業効率が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶リング付き端子であって、
端子本体(1)と記憶リング(2)とを含み、端子本体(1)が接触区間(13)を含み、接触区間(13)の内部に径方向の寸法が変化する挿着キャビティが設けられ、記憶リング(2)が接触区間(13)に外装されて接触区間(13)に接触し、記憶リング(2)の材質が記憶合金である
記憶リング付き端子。
【請求項2】
記憶リング(2)が変態温度を有し、前記記憶リング付き端子の温度が該変態温度より低い場合、記憶リング(2)と前記挿着キャビティとがいずれも拡張状態にあり、前記記憶リング付き端子の温度が該変態温度より高い場合、記憶リング(2)と前記挿着キャビティとがいずれも収縮状態にある
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項3】
記憶リング(2)の変態温度は40℃~70℃である
請求項2に記載の記憶リング付き端子。
【請求項4】
接触区間(13)には軸方向に沿って少なくとも2つのスロットが設けられ、前記スロットにより接触区間(13)が少なくとも2枚の接触弾性片(131)に分割されている
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項5】
前記挿着キャビティの内面の内接断面形状は円形または楕円形または多角形または扁平形またはE字形状またはF字形状またはH字形状またはK字形状またはL字形状またはT字形状またはU字形状またはV字形状またはW字形状またはX字形状またはY字形状またはZ字形状または半円弧状または円弧状または波状である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項6】
接触区間(13)の外面には少なくとも1つの取付リング溝(14)が設けられ、少なくとも1つの記憶リング(2)が、それぞれに各取付リング溝(14)に合わせて外装される
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項7】
記憶リング(2)は開口リング構造であり、開口(21)の長さが1mm以上であり、開口(21)の長さが記憶リング(2)の周長の1/2未満である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項8】
記憶リング(2)の端部には螺旋重畳の領域が存在し、螺旋重畳の長さは、記憶リング(2)の周長の1/2未満である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項9】
記憶リング(2)の端面(22)は平面、斜面、円弧状面、球面または波状面である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項10】
記憶リング(2)の本体の断面形状は、円形、楕円形、矩形、菱形、三角形、多角形、扇形または台形である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項11】
前記記憶リング(2)の本体の断面寸法は、接触弾性片(131)の肉厚の0.2~2.1倍である
請求項10に記載の記憶リング付き端子。
【請求項12】
端子本体(1)はケーブル接続区間(11)と過渡区間(12)とをさらに含み、ケーブル接続区間(11)、過渡区間(12)および接触区間(13)は、この順に設けられている
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項13】
ケーブル接続区間(11)はケーブルの導体に接続され、接続方式は、圧着、摩擦溶接方式、超音波溶接方式、アーク溶接方式、レーザ溶接方式、抵抗溶接方式のうちの1つまたは複数種の組み合わせである
請求項12に記載の記憶リング付き端子。
【請求項14】
過渡区間(12)の外側にシールリング取付溝が設けられ、シールリング(121)がシールリング取付溝に外装される
請求項12に記載の記憶リング付き端子。
【請求項15】
過渡区間(12)の外側にセンサ取付孔(122)が設けられ、センサ取付孔(122)内に温度センサが配置される
請求項12に記載の記憶リング付き端子。
【請求項16】
前記温度センサは、センサ取付孔(122)に締まり嵌めされる
請求項15に記載の記憶リング付き端子。
【請求項17】
前記温度センサの外壁には雄ねじが設けられ、センサ取付孔(122)には雌ねじが設けられ、前記温度センサがセンサ取付孔(122)と螺合される
請求項16に記載の記憶リング付き端子。
【請求項18】
前記温度センサの外部にはシールド層が設けられている
請求項15に記載の記憶リング付き端子。
【請求項19】
前記温度センサはNTC温度センサまたはPTC温度センサである
請求項15に記載の記憶リング付き端子。
【請求項20】
接触区間(13)の挿着方向とケーブル接続区間(11)のケーブル接続方向との挟角は、0°より大きく且つ180°以下である
請求項12に記載の記憶リング付き端子。
【請求項21】
前記記憶合金はニッケルチタン合金である
請求項1に記載の記憶リング付き端子。
【請求項22】
接触弾性片(131)にはめっき層が設けられている
請求項1~21のいずれか1項に記載の記憶リング付き端子。
【請求項23】
前記めっき層は電気めっき、無電解めっき、マグネトロンスパッタリングまたは真空めっきの方法によって形成される
請求項22に記載の記憶リング付き端子。
【請求項24】
前記めっき層の材質は、金、銀、ニッケル、スズ、スズ鉛合金、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金のうちの1種または複数種である
請求項22に記載の記憶リング付き端子。
【請求項25】
前記めっき層は下地層と表層とを含む
請求項22に記載の記憶リング付き端子。
【請求項26】
前記下地層の材質は、金、銀、ニッケル、スズ、スズ鉛合金および亜鉛のうちの1種または複数種であり、前記表層の材質は、金、銀、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金のうちの1種または複数種である
請求項25に記載の記憶リング付き端子。
【請求項27】
前記下地層の厚さは、0.01μm~15μmである
請求項25に記載の記憶リング付き端子。
【請求項28】
前記下地層の厚さは、0.1μm~9μmである
請求項25に記載の記憶リング付き端子。
【請求項29】
前記表層の厚さは、0.5μm~55μmである
請求項25に記載の記憶リング付き端子。
【請求項30】
前記表層の厚さは、1μm~35μmである
請求項25に記載の記憶リング付き端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2021年7月15日に提出された出願番号が202110801855.4である中国特許出願、および2021年7月15日に提出された出願番号が202121611259.1である中国実用新案出願の優先権を要求するとともに、上記出願に開示された内容を本願の一部として援用する。
【0002】
本発明は、記憶リング付き端子に関する。
【背景技術】
【0003】
電気自動車の普及に伴い、充電プラグと充電台に対する市場のニーズも増加している。従来の技術において、充電プラグ、充電スタンド、充電台および自動車における端子は、いずれも弾性片、ボルト締め付け、機械構造などの形態によって対象端子との接触を実現し、取り付けを完了するためには、ある程度の挿入力、工具が必要である。また、端子は、動作中に温度上昇により抵抗が増大し、電流が低減する。
【発明の概要】
【0004】
端子の接合を効率的に完成するために、本願は、記憶リング付き端子を提供し、該記憶リング付き端子は、無挿入力の接合を実現することができ、動作中に、温度の上昇により端子と対象端子との接触面積および接触力を確保し、接触の信頼性を向上させ、挿入力に対する要求を省くため、作業がより容易になり、作業効率が向上する。
【0005】
本願のその技術的課題を解決するために採用される技術的解決手段は、以下の通りである。
端子本体と記憶リングとを含み、端子本体は接触区間を含み、接触区間の内部には径方向の寸法が変化する挿着キャビティが設けられ、記憶リングが接触区間の外に外装されて接触区間に接触し、記憶リングの材質が記憶合金である記憶リング付き端子である。
【0006】
本願の有益な効果は、以下の通りである。
【0007】
1、無挿着力の接合を実現し動作中に温度の上昇により端子と対象端子との接触面積および接触力を確保し、接触の信頼性を向上させ、挿入力に対する要求を省くため、作業がより容易になり、作業効率が向上する。
【0008】
2、端子が動作する際に、温度が徐々に上昇し、変態温度を超えた後、記憶リングが収縮することによって、端子と対象端子との間の接触面積を増加させ、抵抗が低減することによって、端子と対象端子との間の電流のさらなる減少を防止することができる。
【0009】
ここで説明される図面は、本願をさらに理解するために提供されるためのものであり、本願の一部を構成し、本願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願に記載の記憶リング付き端子が拡張状態にある模式図
【
図4】本願に記載の記憶リング付き端子が収縮状態にある模式図
【
図5】接触区間の挿着方向とケーブルの接続区間のケーブル接続方向との間の挟角が90°である場合の模式図
【
図6】記憶リングの開口において端部が重なって設けられる模式図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願の実施例の目的、技術的解決手段および利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の実施例をさらに詳細に説明する。ここで、本願の例示的な実施例およびその説明は、本願を解釈するためのものであり、本願を限定するものではない。
【0012】
図1~
図4に示すように、本願の実施例は、記憶リング付き端子を提供し、当該記憶リング付き端子は端子本体1と記憶リング2とを含み、端子本体1が接触区間13を含み、接触区間13の内部には、径方向の寸法が変化する挿着キャビティが設けられ、記憶リング2が接触区間13の外側に外装されて接触区間13に接触し、記憶リング2の材質は記憶合金であり、記憶リング2は接触区間13を収縮させることができる。
【0013】
前記記憶リングには変態温度が存在し、接触区間13は通常径方向拡張状態にあり、記憶リング2の温度が変態温度より低い場合、記憶リング2は径方向に拡張し、接触区間13も同期して径方向に拡張する。記憶リング2の温度が変態温度より高い場合、記憶リング2は径方向に収縮し、接触区間13を同期して径方向に収縮させる。これにより、温度の上昇によって端子と対象端子との接触面積および接触力を確保し、接触の信頼性を向上させ、挿入力に対する要求を省くため、作業がより容易になり、作業効率が向上する。
【0014】
記憶リング2の材質は記憶合金であり、具体的には変態温度が40℃~70℃である記憶合金を記憶リング2の材質として製造することができ、つまり、記憶リング2の変態温度は40℃~70℃である。
【0015】
記憶合金とは、一定の温度範囲で塑性変形した後、別の温度範囲で元のマクロ形状に回復できる特殊な金属材料を指す。本願において、この塑性変形が発生する温度は、変態温度と呼ばれ、記憶合金におけるそれぞれの金属の含有量を変更することによって、記憶合金の変態温度を変更することができる。変態温度は、40℃~70℃の間に選択されることが一般的であり、変態温度が40℃より低い場合、導通電流がなくても、端子の環境温度が40℃に近くなり、この時、記憶リング2が収縮状態にあり、端子の孔径が小さくなり、対象側端子が接触区間13の挿着キャビティに挿入できなくなり、受電装置が挿着できなくなり、動作もできなくなるからである。
【0016】
室温において、対象側端子と記憶リング付き端子とを接合した後導電し始め、接合した直後、記憶リング2が拡張状態にあるため、記憶収縮リング付きの端子と対象側端子との接触面積が小さく、電流が大きいため、接合した端子が温度上昇し始める。変態温度が70℃より高い場合、端子の温度上昇時間が長くなり、受電装置が長時間にわたって大電流状態にあり、電気劣化を引き起こしやすく、深刻な場合に受電装置が過負荷で破損させ、不必要な損失を引き起こしてしまう。
【0017】
したがって、一般的に、記憶収縮リング付き端子の変態温度は40℃~70℃の間に設定される。
【0018】
本実施例において、接触区間13には軸方向に沿って少なくとも2つのスロットが設けられ、スロットにより接触区間を少なくとも2枚の接触弾性片に分割する。接触区間13は、接触区間13の周方向に沿って間隔をあけて配列される複数の接触弾性片131を含む。
【0019】
いくつかの実施例において、挿着キャビティの内面の内接断面形状は、円形または楕円形または多角形または扁平形またはE形状またはF形状またはH形状またはK形状またはL形状またはT形状またはU形状またはV形状またはW形状またはX形状またはY形状またはZ形状または半円弧状または円弧状または波状である。挿着キャビティの内面の内接断面形状は様々な形状に設計されることによって、設計者が実際の挿着端子が配置される環境に応じて、異なる形状の挿着端子を選択しやすくなり、挿着構造の体積を減少させ、接触面積を最適化し、挿着端子の電気的性能を補強する。
【0020】
接触区間13の外面には、少なくとも1つの取付リング溝14が設けられ、少なくとも1つの記憶リング2は外側から各取付リング溝14に合わせて外装され、取付リング溝14の断面は、円形または多角形、矩形、菱形、三角形、扇形または台形であってもよい。
【0021】
本実施例において、
図5に示すように、接触区間13の一端は過渡区間12の一端に接続され、複数の、例えば3つの記憶リング2は、接触区間13に外装される。前記複数の記憶リング2は、接触区間13の一端から接触区間13の他端への方向に沿って順に配列される。
【0022】
本実施例において、前記複数の記憶リング2の断面積は、接触区間13の一端から接触区間13の他端への方向に沿って、徐々に増大または徐々に減少してもよい。隣接する2つの記憶リング2の間の距離は、接触区間13の一端から接触区間13の他端への方向に沿って、徐々に増大または徐々に減少してもよい。
【0023】
本実施例において、記憶リング2は開口リング構造であり、該開口リング構造は、記憶リング2を引き伸ばした後1本の線になることを意味する。
図3に示すように、記憶リング2は接触区間13に係止され、記憶リング2は開口21を含み、記憶リング2の、開口21における端面22は、記憶リング2の軸線L1に対して平行または傾斜して設けられ、開口21の長さは、1mm以上(1mmを含む)であり、開口21の長さは、記憶リング2の周長の1/2未満である。
【0024】
記憶リング2は開口リング構造であり、端子と記憶リング2が変態温度を超えると、記憶リング2は収縮し始め、記憶リング2の、開口21における端面22が対向し且つ開口21の長さが記憶リング2の収縮する距離より小さいと、記憶リング2の開口21における端面が当接し、収縮し続けることができず、接触弾性片を収縮させることができず、記憶リング付き端子と対象側端子とのグリップ力が不足し、且つ端子間の接触抵抗が高くなり、受電装置の寿命が低下し、深刻な場合に受電装置の焼損などの事故が発生してしまう。開口21の長さが記憶リング2の周長の1/2より大きいと、記憶リング2自体が優弧状のリング構造を形成することができず、接触区間13の外に取り付けられることができず、挿着キャビティを収縮させる役割を果たすことができない。
【0025】
いくつかの実施例では、記憶リングの端部の箇所に、リングが螺旋状になるように端部が重なる領域が存在し、重畳長さが記憶リングの周長の1/2未満であり、記憶リング2の温度が変態温度を超えると、記憶リング2が収縮し、記憶リング2に
図6に示す重畳領域が存在するため、開口がなくても記憶リング2の絞りに影響を与えない。重畳長さが記憶リングの周長の1/2より大きいと、記憶リング2が収縮した後、超えた部分は取付リング溝の外にはみ出し、記憶リング2の本体の収縮した部分に干渉し、かえって記憶リング2による、挿着キャビティに対する収縮に影響を与え、記憶リング付き端子と対象側端子とのグリップ力が不足なり、かつ端子間の接触抵抗が高くなってしまう。
【0026】
いくつかの実施例において、記憶リング2の端面22は、平面、斜面、円弧状面、球面または波状面である。記憶リング2の端面22が端子の接合時には受電装置の位置と干渉することを避けるために、必要に応じて記憶リング2の端面22を平面、斜面、円弧状面、球面または波状面に設け、これにより、それぞれの取付環境の要求に対応する。
【0027】
本実施例において、記憶リング2と接触区間13とは、直接または間隙を介して接触することができ、好ましくは、記憶リング2と接触区間13とは直接接触する。記憶リング2の断面は、円形、楕円形、矩形、菱形、三角形、多角形、扇形または台形であってもよい。
【0028】
記憶リング2の断面寸法は、必要に応じて限られた回数の実験により得られる。好ましくは、前記記憶リング2の断面寸法は、前記接触弾性片131の肉厚の0.2~2.1倍である。
【0029】
以下、記憶リング2の異なる断面寸法による、記憶リング2の収縮力を実験により説明する。
【0030】
本実験の材料は、一組の記憶リング2の断面寸法が前記接触弾性片131の肉厚の異なる倍数である実験材料であり、記憶リング2の材質として選択された記憶合金は、同じニッケルチタン合金であり、変態温度が40℃であり、記憶リング2が13個設けられ、実験には、精密フォースゲージを採用し、記憶リング2が変態温度を超えて環境温度が50℃に達すると、記憶リング2の収縮力を測定するとともに、精密フォースゲージで数値を読み取る。記憶リング2の収縮力が30Nより大きいものは理想値である。
【0031】
表1.記憶リング2の異なる断面寸法での収縮力
【0032】
【0033】
上記の表1から分かるように、記憶リング2の断面寸法が接触弾性片の肉厚の0.2~2.1倍である場合、測定された収縮力が理想値の要求を満たし、記憶リングの断面寸法が接触弾性片の肉厚の0.2倍未満である場合、発生した収縮力が接触弾性片131の収縮には不十分であり、対象端子を脱落させ、記憶リングの断面寸法が接触弾性片の肉厚の2.1倍より高い場合、発生した収縮力が記憶リングの断面寸法の増加によって顕著に増加しなくなり、この場合記憶合金材料が無駄になる。従って、発明者は、記憶リング2の断面寸法が前記接触弾性片131の肉厚の0.2~2.1倍であるものを好ましい解決手段として選択する。
【0034】
本実施例において、端子本体1はさらにケーブル接続区間11と過渡区間12とを含み、ケーブル接続区間11、過渡区間12および接触区間13はこの順に設けられる。過渡区間12は、ケーブル接続区間11と接触区間13との接続の過渡領域であり、端子本体1と受電装置との接合固定領域でもある。ケーブル接続区間11は、ケーブルと電気的に接続されることができ、端子本体1と対象側端子との接合により、電力の伝送を実現する。
【0035】
ケーブル接続区間11は平板状構造またはU字状構造または優弧状構造または円筒状構造または円柱状構造または椀状構造または多角形構造を呈する。一般的に、ケーブル接続区間11は圧着または溶接のプロセスを採用してケーブルと電気的に接続され、様々な構造に設計され、電気的接続の要求、および受電装置の接合環境に応じて、各種のケーブル接続区間11の構造を選択することができるとともに、ケーブルと安定した電気的接続を確立することができる。一般的に、U字状構造または優弧状構造または円筒状構造または多角形構造は、圧着と溶接に適用され、平板状構造または椀状構造は、溶接に適用される。
【0036】
前記ケーブル接続区間11は、ケーブルの導体に接続され、接続方式は、圧着、摩擦溶接方式、超音波溶接方式、アーク溶接方式、レーザ溶接方式、抵抗溶接方式のうちの1種または複数種の組み合わせである。
【0037】
圧着は、機械的変形の方式を採用し、圧力を加えてケーブル接続区間11をその内部の一部の導線とともに変形させ、導線がケーブル接続区間11の内部に十分に接触して摩擦力により接続される。溶接の方式は、超音波溶接、抵抗溶接、アーク溶接、圧力溶接、電磁溶接、レーザ溶接などの溶接方式を含み、ケーブル接続区間1と一部の導線とを溶接することによって、安定した電気的性能と力学性能を実現する。
【0038】
超音波溶接方式は、高周波振動波を2つの溶接する物体表面に伝達し、加圧する場合、2つの物体表面を互いに摩擦させて分子層間の融着を形成することである。
【0039】
抵抗溶接方式とは、強い電流を電極とワークとの接触点を通過させ、接触抵抗により熱を発生させて溶接を実現する方法を指す。
【0040】
アーク溶接方式とは、アークを熱源とし、空気放電の物理現象を利用して、電力を溶接に必要な熱エネルギーおよび機械エネルギーに変換することによって、金属を接続する目的を達成することを指し、主な方法として被覆アーク溶接、サブマージアーク溶接、ミグ溶接などがある。
【0041】
圧力溶接方式は、溶接部材に圧力を加え、接合面を密着させて塑性変形をある程度生じさせて溶接を行う方法である。
【0042】
電磁溶接方式は、電磁誘導リングを用い、1つのパルス発生器から短時間で非常に強い電流を発生させ、誘導リングにより発生した電磁界は溶接する材料を瞬時に衝突させて押圧することができる。
【0043】
レーザ溶接方式は、高エネルギー密度のレーザビームを熱源とする高効率の精密溶接方法である。
【0044】
必要に応じて、過渡区間12の外にシールリング取付溝が設けられてもよく、シールリングがシールリング取付溝に外装される。シールリングの材質は、ゴム材質であり、大きな変形量と防水性を有し、過渡区間12の外側において対象端子とともに直接圧縮されて密封構造を形成することができ、外部の水が端子内部に入ることを効果的に阻止し、電気接続の安全性および端子の使用寿命を確保する。
【0045】
前記過渡区間には、温度センサが内部に組み立てられるセンサ取付孔122が設けられる。
【0046】
温度センサは、端子の任意の部位のセンサ取付孔122に取り付けられてもよく、該温度センサは、XYZの3方向で取り付けられることができる。
【0047】
この解決手段によれば、温度の測定精度が理論絶対値に近く、または等しくなり、極めて高い検出精度および高速の出力能力を有する。
【0048】
前記温度センサの一部または全体は、前記センサ取付孔122内に設けられる。
【0049】
前記温度センサは、前記センサ取付孔122に締まり嵌めされる。
【0050】
前記温度センサの外壁には、雄ねじが設けられ、前記センサ取付孔122には雌ねじが設けられ、前記温度センサは前記センサ取付孔122と螺合される。温度センサを取り付けてから温度センサを伝送ケーブルに接続することができる。
【0051】
前記温度センサの外部には、シールド層が設けられる。
【0052】
シールド層は、温度センサのデータが外部干渉を受けることを回避し、データの正確性を確保することができる。
【0053】
前記温度センサは、NTC温度センサまたはPTC温度センサである。この2種類の温度センサを採用するメリットは、体積が小さく、他の温度計では測定できない空隙を測定することができ、使用しやすく、抵抗値を0.1~100kΩの間で任意に選択することができ、複雑な形状に加工しやすく、大量生産が可能であり、安定性が高く、過負荷能力が高く、アダプタのような体積が小さくて性能が安定することを要求する製品に適用される。
【0054】
前記センサ取付孔122は、前記過渡区間12に設けられる。
【0055】
いくつかの実施例において、出力モジュールがプログラマブルコントローラと、伝送ユニットと、電源とを含み、前記温度センサが前記プログラマブルコントローラに電気的に接続され、前記伝送ユニットは、プログラマブルコントローラにより取得された温度情報を無線または有線で送信する温度収集装置を提供する。
【0056】
さらに、いくつかの実施例において、収集端末が情報受信装置により温度情報を取得し、記憶ユニットが温度情報を記憶するために用いられ、比較ユニットが温度情報と予め設定された安全情報とを比較し、収集された情報が予め設定された情報を超えた場合、収集端末が警報ユニットにより警報を発して作業者に通知する温度収集システムを提供する。複数の収集端末はいずれもサーバに遠隔接続され、サーバは全ての収集された温度情報を監視しており、作業者が作業エリア内の各端子の温度情報を場所によらず常に把握できるように、温度情報を携帯端に送信してもよい。
【0057】
本実施例において、
図4と
図5に示すように、接触区間13の挿着方向Aとケーブル接続区間11のケーブル接続方向Bとの挟角は、0°より大きく180°以下であってもよい。つまり、各種シーンでの組立ニーズを満たすように接触区間13とケーブル接続区間11との挟角は、様々な角度をなしてもよい。マルチケーブルアクセス端子の角度は、実際の状況に応じて多くの各種方向がある可能性があり、発明者はこの点を十分に考慮し、0°より大きく180以下という解決手段を選択して実際のニーズを満たし、設計者が実際に記憶機能を有する端子が配置される環境に応じて、各種の線出し方向を選択しやすく、体積が小さい受電装置も対応でき、端子と導線との接触面積を最適化し、記憶リング付き端子の電気的性能を補強する。
【0058】
記憶リング2の材質は記憶合金であり、記憶力を有するスマート金属であり、そのミクロ構造は相対的に安定した状態を2種有し、高温ではこのような合金は任意の所望の形状に変化可能であり、比較的低い温度では当該合金は引っ張られることができるが、合金を改めて加熱すると、その元の形状を思い出して回復する。記憶合金はその変態温度以上と変態温度以下での結晶構造が異なる。温度が変態温度の上下で変化すると、記憶合金は、収縮または膨張し、その形態が変化する。このような特性を利用して、本願は、変態温度が40℃~70℃の記憶金属を選択して記憶リング2を製造し、記憶リング2を変態温度より高い温度の状態で所望の寸法に製造する。
【0059】
いくつかの実施例において、記憶合金の具体的な材質はニッケルチタン合金であり、ニッケルチタン合金はニッケルとチタンからなる二元合金であり、温度と機械的圧力の変化を受けることにより2種の異なる結晶構造相であるオーステナイト相とマルテンサイト相とが存在する。各種金属含有量のニッケルチタン合金により、変態温度が40℃~70℃の記憶リング2を得ることができる。
【0060】
前記接触弾性片131にはめっき層があり、これは端子の耐食性を向上させ、導電性能を向上させ、接合挿入回数を増加させ、端子の使用寿命をより長くようにするためである。
【0061】
めっき層については、電気めっき、無電解めっき、マグネトロンスパッタリングまたは真空めっきなどの方法を採用することができる。
【0062】
電気めっき方法は、電解原理を利用してある金属表面に他の金属または合金を薄層めっきするプロセスである。
【0063】
無電解めっき方法は、金属の触媒作用で、制御可能な酸化還元反応により金属を生成する堆積プロセスである。
【0064】
マグネトロンスパッタリング方法は、磁場と電場の交互作用を利用して、電子をターゲット表面付近で螺旋状に運動させることによって、電子がアルゴンガスに衝突してイオンを発生させる確率を増大させる。発生したイオンは、電界の作用でターゲット面に衝突してターゲット材をスパッタする。
【0065】
真空めっき方法は、真空条件下で、蒸留またはスパッタリングなどの方式によりワークの表面に様々な金属および非金属薄膜を堆積する。
【0066】
前記めっき層の材質は金、銀、ニッケル、スズ、亜鉛、スズ鉛合金、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金のうちの1種または複数種である。銅は、活性金属として使用過程において酸素および水と酸化反応する。よって、端子の使用寿命を延ばすために、めっき層として1種または複数種の不活性金属が必要である。さらに、常に挿抜する必要がある金属接点に対しても、良好な耐摩耗性金属をめっき層とする必要があり、接点の使用寿命を大幅に増加させることができる。さらに、接点には良好な導電性能が必要であり、上記金属の導電性および安定性は、いずれも銅または銅合金よりも優れ、これにより、端子は、より良い電気的性能およびより長い使用寿命を得ることができる。
【0067】
異なるめっき層の材質による端子全体の性能への影響を検証するために、発明者は、同じ規格、材質を使用し、めっき層材料が異なる挿着端子サンプルを採用し、同じ規格の対象挿入部材を利用して一連の挿抜回数および耐食性時間に対して検証を行い、選択された材料と他のよく用いられる電気めっき材料の長所と欠点を証明するために、発明者がスズ、ニッケル、亜鉛も実験のめっき層の材質として選択した。実験結果を以下の表2に示す。
【0068】
下記の表2における挿抜回数は、接合端子をそれぞれに実験台に固定し、機械装置を採用して接合端子に対して模擬的に挿抜するとともに、100回の挿抜を経るたびに、その挿抜を停止して端子表面のめっき層の破壊状況を観察し、端子表面のめっき層に傷が発生して端子自体の材質が露出すると、実験を停止し、その時の挿抜回数を記録した。本実施例において、挿抜回数が8000回未満であるものを不合格とした。
【0069】
下記の表2における耐食性時間に関する検証は、端子を塩霧吐出試験箱内に入れ、端子の各位置に塩霧を吐出し、20時間ごとに取り出して洗浄して表面腐食状況を観察し、すなわち20時間は1サイクルであり、端子の表面腐食面積が総面積の10%を超えると、検証を停止し、その時のサイクル数を記録した。本実施例において、サイクル数が80回未満であるものを不合格とした。
【0070】
表2:各種のめっき層の材質による端子挿抜回数および耐食性への影響
【0071】
【0072】
上記の表2から分かるように、選択されためっき層の材質が金、銀、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金である場合、実験結果が標準値を大幅に超え、性能が安定している。選択されためっき層の材質がニッケル、スズ、スズ鉛合金、亜鉛である場合、実験結果も要求を満たすことができるため、発明者は、めっき層の材質を金、銀、ニッケル、スズ、スズ鉛合金、亜鉛、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金のうちの1種または複数種の組み合わせに選択する。
【0073】
めっき層は、下地層と表層とを含む。
【0074】
いくつかの実施例において、めっき層は、多層めっきの方法を採用し、端子が加工された後、実際には、その表面の微視的な界面には、依然として多くの隙間と穴が存在し、これらの隙間と穴は、端子の使用過程における摩耗と腐食の最大原因であるため、前記接触区間13の表面には、まず一層の下地層をめっきする必要があり、表面の隙間と穴を埋め、前記連続接触弾性片131の表面を平坦で穴がないようにして、次に、表層めっき層をめっきすると、結合がより強固になり、より平らになり、めっき層の表面に隙間と穴がなくなり、端子の耐摩耗性能、耐腐食性能、電気的性能をより一層にし、端子の使用寿命を大幅に延ばす。
【0075】
前記下地層の材質は、金、銀、ニッケル、スズ、スズ鉛合金および亜鉛のうちの1種または複数種であり、前記表層の材質は、金、銀、銀アンチモン合金、パラジウム、パラジウムニッケル合金、グラファイト銀、グラフェン銀および銀金ジルコニウム合金のうちの1種または複数種である。
【0076】
いくつかの実施例において、前記下地層の厚さは、0.01μm~15μmである。前記下地層の厚さは、0.1μm~9μmである。
【0077】
いくつかの実施例において、前記表層の厚さは、0.5μm~55μmである。前記表層の厚さは、1μm~35μmである。
【0078】
下地層めっき層の厚さの変化による端子全体の性能への影響を検証するために、発明者は、同じ規格、材質を使用し、異なるニッケルめっき下地層の厚さ、同じ銀めっき表層の厚さの端子サンプルを採用し、同じ規格の対象の接合挿入部材を利用して一連の温度上昇と耐食性時間テストを行い、実験結果を以下の表3に示す。
【0079】
下記の表3における温度上昇検証は、接合後の端子と対象端端子30に同じ電流を流し、閉塞された環境で通電前と温度が安定した後の端子の同じ位置の温度を検出するとともに、差を取って絶対値にした。本実施例において、温度上昇が50Kより大きいものを不合格とした。
【0080】
下記の表3における耐食性時間検証は、端子を塩霧吐出試験箱内に入れ、端子の各位置に塩霧を吐出し、20時間ごとに取り出して洗浄して表面腐食状況を観察し、すなわち20時間が1サイクルであり、端子の表面腐食面積が総面積の10%を超える場合、検証を停止し、その時のサイクル数を記録した。本実施例において、サイクル数が80回未満であるものを不合格とした。
【0081】
表3:異なる下地層めっき層の厚さによる端子の温度上昇と耐食性への影響
【0082】
【0083】
上記の表3から分かるように、下地層ニッケルめっき層の厚さが0.01μm未満である場合、端子の温度上昇は合格であったが、めっき層が薄すぎるため、端子の耐食性サイクル数が80未満であり、端子の性能要求を満たさない。接合挿入部材の全体性能および寿命に大きな影響を与え、深刻な場合、製品寿命の激減、ひいては動作不能による燃焼事故を引き起こす。下地層のニッケルめっき層の厚さが15μmを超えると、下地めっき層が厚いため、端子から発生した熱が放熱されず、端子の温度上昇が不合格となり、そして、めっき層が厚いため、かえって端子表面から脱落しやすくなり、耐食性サイクル数が低下する。したがって、発明者は、下地層のめっき層の厚さを0.01μm~15μmとして選択する。好ましくは、発明者は、下地層めっき層の厚さが0.1μm~9μmである場合、端子の温度上昇および耐食性の総合的な効果がより良いことを発見したため、製品自体の安全性の信頼性および実用性をさらに向上させるために、好ましくは、下地層めっき層の厚さは、0.1μm~9μmである。
【0084】
同様に、表層のめっき層の厚さの変化による端子全体の性能への影響を検証するために、発明者は、同じ規格、材質を使用し、ニッケルめっき下地層の厚さが同じ、銀めっき表層の厚さが異なる端子サンプルを採用し、同じ規格の対象の接合挿入部材を利用して温度上昇と耐食性時間に対して一連の検証を行い、実験結果を以下の表4に示す。
【0085】
実験方法は、上記実験方法と同様である。
【0086】
表4:異なる表層めっき層の厚さによる温度上昇と耐食性への影響
【0087】
【0088】
上記の表4から分かるように、表層の銀めっき層の厚さが0.5μm未満である場合、端子の温度上昇は合格であったが、めっき層が薄すぎるため、端子の耐食性サイクル数が80未満になり、端子の性能要求を満たさない。接合挿入部材の全体性能および寿命に大きな影響を与え、深刻な場合に製品寿命の激減、ひいては動作不能による燃焼事故を引き起こす。表層銀めっき層の厚さが55μmを超えると、下地層めっき層が厚いため、端子から発生した熱が放熱されず、端子の温度上昇が不合格となり、そして、めっき層が厚いため、かえって端子表面から脱落しやすくなり、耐食性サイクル数が低下する。また、表層めっき金属は高価であるため、厚いめっき層を用いても性能が向上しなければ、使用価値がない。したがって、発明者は、表層銀めっき層の厚さを0.1μm~55μmとして選択する。好ましくは、発明者は、表層めっき層の厚さが1μm~35μmである場合、端子の温度上昇および耐食性の総合的な効果がより良いことを発見したため、製品自体の安全性の信頼性および実用性をさらに向上させるために、好ましくは、表層めっき層の厚さが1μm~35μmである。
【0089】
以上は、本願の実施例に過ぎず、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願は、様々な変更および変形が可能である。本願の趣旨および原理内で行われるいかなる補正、同等置換、改良などは、いずれも本願の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】