(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】超音波センサ手段を用いたオブジェクトの高さを推定するための方法
(51)【国際特許分類】
G01S 15/931 20200101AFI20240705BHJP
【FI】
G01S15/931
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501858
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 DE2022200146
(87)【国際公開番号】W WO2023006156
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021208072.3
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】322007626
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートナマス・モビリティ・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】スレイマン・ワッシム
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】グラッツ・ニコライ
【テーマコード(参考)】
5J083
【Fターム(参考)】
5J083AA02
5J083AB13
5J083AC29
5J083AD04
5J083AD05
5J083AF12
(57)【要約】
超音波センサを用いたオブジェクトの高さを推定するための方法
本発明は、車両(1)の少なくとも一つの超音波センサ(2)を用いてオブジェクト(3)の高さを分級するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを包含することを特徴とする車両(1)の一つの超音波センサ手段を用いたオブジェクト(3)の高さを推定するための方法:
a)少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ(S10)、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び・或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r1,r2)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S11);
c)第一高さ情報の分散を算出するステップ(S12);
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S13);
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ(S14);
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ(S15);
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ(S16)。
【請求項2】
回帰的に、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である更なる複数の高さ情報(H)、並びに、この更なる高さ情報の分散情報が、算出され、且つ、平均高さ情報が、高さ情報を組み合わせることにより、そして、高さ情報の平均分散が、高さ情報の分散を組み合わせることによって割り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)が、以下の式によって算出されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法:
【数1】
式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
【請求項4】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報の分散が、一次分散分析法に基づいて割り出されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法:
【請求項5】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)の分散の算出が、以下の式に従って実施されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法。
【数2】
式中:
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
dH/dr
1:r
1に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/dr
2:r
2に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/ds:sに係る高さ情報Hの一次微分;
Var[r
1]:第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[r
2]:第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[s]:第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報の分散。
【請求項6】
平均高さ情報の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法:
【数3】
式中:
H‘:は、第一測定サイクルから推定された高さ情報;
H‘‘:は、第二測定サイクルから推定された高さ情報;
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【請求項7】
高さ情報の平均分散の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法:
【数4】
式中:
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【請求項8】
平均高さ情報と高さ情報の平均分散の算出が、最小二乗平均法に基づいて、実施されることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
オブジェクトに高さクラスを割り当てるための確率値(p)の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法:
【数5】
式中:
【数6】
:正規分布
a:は、各々の高さクラスへの帰属下限;
b:は、各々の高さクラスへの帰属上限;
【数7】
:平均化された高さ情報;
【数8】
平均化された分散。
【請求項10】
高さクラスの算出が、高さ情報(H)の統計的分布の正規分布関数からの偏差を考慮する補正関数に基づいて実施されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
補正関数が、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)との間の異なる間隔情報(s)、並びに、異なる水平に測定された距離情報を基にして割り出された高さ情報(H)のデータ系列に基づいて推定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
確率値(p)の算出に用いた下限及び/或いは上限が、補正関数に基づいて調整されることを特徴とする請求項10、或いは、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
オブジェクト(3)が、縦方向の線状オブジェクトであると仮定され、少なくとも一つの超音波センサ(2)の送受信方向、並びに、距離情報(s)が測定される方向、該線状オブジェクトの縦方向に対して垂直であると仮定されることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項14】
該オブジェクト(3)が、複数の検出サイクルにおいて超音波センサ手段によって割り出された情報に基づいて、オブジェクト輪郭線を用いてモデル化され、該距離情報(s)が、センサ・ポジション(P1,P2)の水平方向に測定された距離とこの線との間の差であると仮定されることを特徴とする請求項1から12のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項15】
車両(1)に搭載されている超音波センサ手段及び演算ユニット(4)を包含するオブジェクト(3)の高さを推定するためのシステムであって、以下のステップを実施できる様に構成されていることを特徴とするシステム:
a)超音波センサ手段の少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び/或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション(P1,P2)間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、演算ユニット(4)によって、算出するステップ;
c)第一高さ情報(H)の分散を演算ユニット(4)によって算出するステップ;
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ;
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ;
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ;
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を演算ユニット(4)によって算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の周辺領域内にあるオブジェクトの高さを推定するための一つの超音波センサ手段を用いた方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両周辺部の周辺情報を、例えば、駐車の際に、他のオブジェクトまでの間隔を捕捉するために、超音波センサを用いて捕捉することは、既知である。
【0003】
超音波センサ手段は、超音波信号の伝播時間に基づいて間隔情報を提供するが、帰還反射のあった受信角度を割り出すことができないため、検出されたオブジェクトの高さ情報は、直接的には与えない。
【0004】
しかしながら、反射があったオブジェクトの高さを、幾何学的関係を複数の送信・受信サイクルに渡って評価することにより、割り出すことができることは既知である。例えば、二回の送信・受信サイクル間に車両が動いた場合、超音波センサと反射物体との間の測定された間隔情報、並びに、超音波センサと反射物体との間の超音波信号の伝播方向に沿った水平方向の超音波センサのセンサ・ポジション間の間隔を与える距離情報を、評価することにより、物体の高さを算出することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしその際、ノイズによって、劣悪な測定結果が得られることが多く、その結果、偏差が大きい、不十分な高さ推定となることが問題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらを起点とした本発明の課題は、反射するオブジェクトの高さの信頼できる推定を可能にする、超音波センサ手段を用いた、車両の周辺領域内にあるオブジェクトの高さを推定する方法を提供することにある。
【0007】
この課題は、独立請求項1記載の特徴を持つ方法によって達成される。好ましい実施形態は、従属請求項の対象である。オブジェクトの高さを推定するためのシステムは、並列請求項15の対象である。
【0008】
第一アスペクトによれば本発明は、車両の周辺領域内にあるオブジェクトの高さを、車両の超音波センサ手段を用いて推定するための方法に関する。本方法は、以下のステップを包含している:
【0009】
先ず、少なくとも二つの超音波信号が、少なくとも一つの超音波センサによって受信される。その際、該一つの超音波センサは、車両の動きによって、オブジェクトに対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有することができる。言い換えれば、即ち、車両の動きによって、時間的に前後する測定サイクルにおいて、その高さを割り出したいオブジェクトに対して相対的に異なる位置に到達している該一つの超音波センサの受信情報が評価される。代案的には、複数の超音波センサが、少なくとも二つの超音波信号を受信できるが、これらは、車両の動きによって、及び/或いは、車両の異なる位置に設置されることによって、オブジェクトに対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している。
【0010】
続いて、オブジェクトの二乗された高さの尺度である第一高さ情報が、算出される。オブジェクトの高さは、車両における少なくとも一つの超音波センサの設置高さに対するオブジェクトの相対的高さであることが好ましい。言い換えれば、オブジェクトの高さが、直接割り出されるのではなく、ノイズに起因する誤推定を避けるために二乗された高さが求められる。第一高さ情報の算出は、各々のセンサ・ポジションとオブジェクト間において測定された二つの間隔情報と、センサ・ポジション間において水平に測定された一つの距離情報に基づいて実施される。第一高さ情報は、例えば、第一測定サイクル内において割り出される。
【0011】
続いて、第一高さ情報の分散の算出が実施される。
【0012】
その目的で、少なくとも一つの更なる超音波シグナルが、少なくとも一つの超音波センサによって受信される。この更なる超音波測定に基づいて、オブジェクトの二乗された高さの尺度である第二高さ情報が、算出される。この算出もまた、各々のセンサ・ポジションとオブジェクト間において測定された二つの間隔情報と、センサ・ポジション間において水平に測定された一つの距離情報に基づいて実施される。算出のために必要な情報の少なくとも一部は、例えば、第二則定サイクルを形成する更なる超音波測定に由来する。その際、該第二測定サイクルは、第一測定サイクル直後の測定サイクルであっても良いが、第一及び第二測定サイクルの間には、更に複数の測定サイクルがあっても良い。第一及び第二測定サイクルが間髪なく次々には続かない場合、例えば、車両が、第一と第二測定サイクルの間により長い道程を移動するため、より精度の高い高さ推定を達成できる。
【0013】
続いて、第二高さ情報の分散の算出が実施される。
【0014】
更なるステップでは、第一及び第二高さ情報を組み合わせることによって得られた平均高さ情報、及び、第一及び第二高さ情報の平均分散を組み合わせることによって得られた高さ情報の平均分散が算出される。
検出されたオブジェクトの一つの高さクラスへの分級が、平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値の算出によって実施される。
【0015】
本発明に係る方法の技術的長所は、反射するオブジェクトの高さの信頼できる割出しを、オブジェクトの二乗された高さを考慮した高さ情報の割出しによって達成できることにある。よって、繰り返し使用することにより、オブジェクトの二乗されていない高さを、直接的に割り出す場合よりも、より良好に正規分布に対応する高さ情報値の分布が得られる。
【0016】
ある実施例によれば、回帰的に、オブジェクトの二乗された高さの尺度である更なる複数の高さ情報(即ち、第一及び第二高さ情報の他の更なる高さ情報)、並びに、この更なる高さ情報の分散情報が、算出される。平均高さ情報は、高さ情報、好ましくは、全ての回帰的に割り出された高さ情報を組み合わせることにより、そして、高さ情報の平均分散は、高さ情報の分散、好ましくは、全ての回帰的に割り出された分散を組み合わせることによって割り出される。数多くの高さ情報及びその分散の回帰的割出し、並びに、高さ情報の組み合わせより、オブジェクトの高さの信頼できる分級が達成できる。
【0017】
ある実施例によれば、第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報は、以下の式によって算出される:
【数1】
式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
【0018】
上記の式は、高さの差hを直接的に割り出す場合とは異なり、根項を包含していないため、ノイズにより発生する可能性があるHや二乗された高さhの負の値によって、無効な結果が得られることはない。
【0019】
ある実施例によれば、第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報の分散は、一次分散分析法に基づいて割り出される。好ましくは、分散分析により、高さ情報の分散は、複数の加数を加算することによって算出されるが、該加数は、高さ情報を計算するために使用される入力変数の変化に応じた高さ情報の変化を考慮している。
【0020】
ある実施例によれば、第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報の分散の算出は、以下の式に従って実施される:
【数2】
式中:
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
dH/dr
1:r
1に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/dr
2:r
2に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/ds:sに係る高さ情報Hの一次微分;
Var[r
1]:第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[r
2]:第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[s]:第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報の分散。
【0021】
ある実施例によれば、平均高さ情報の算出は、以下の式に基づいて実施される:
【数3】
式中:
H‘:は、第一測定サイクルから推定された高さ情報;
H‘‘:は、第二測定サイクルから推定された高さ情報;
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【0022】
各々の測定サイクルでの推定された高さ情報としては、個別の測定から得られる高さ情報を用いることができる一方、該推定された高さ情報は、既に平均化された高さ情報である、即ち、それ自体が、複数の測定を平均化したものであることもできる。尚これは、第一及び/或いは、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散に対しても同様に該当する。
【0023】
ある実施例によれば、高さ情報の平均分散の算出は、以下の式に基づいて実施される:
【数4】
式中:
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【0024】
ある他の実施形態によれば、平均高さ情報と高さ情報の平均分散の算出は、最小二乗平均法(英語:least mean squares method)に基づいて、実施される。その際、測定の間にある相関関係を考慮することができる様に選択される加重ファクタを用いる事ができる(英語:weighted least squares method)。
【0025】
ある実施例によれば、オブジェクトに高さクラスを割り当てるための確率値の算出は、以下の式を基にして実施される:
【数5】
式中:
【数6】
:正規分布
a:は、各々の高さクラスへの帰属下限;
b:は、各々の高さクラスへの帰属上限;
【数7】
:平均化された高さ情報;
【数8】
平均化された分散。
【0026】
オブジェクトが、下限乃至上限によって規定されている高さ範囲内にあると言う確率は、それを、該平均高さ情報を中央値とし、該平均分散と等しい分散を有する高さ情報の正規分布として見なすことにより、割り出すことができる。
【0027】
ある実施例によれば、高さクラスの算出は、高さ情報の統計的分布の正規分布関数からの偏差を考慮する補正関数に基づいて実施される。これにより、高さ情報の統計的分布の正規分布関数からの偏差による誤差を最小限に抑制できる。
【0028】
ある実施例によれば、該補正関数は、各々のセンサ・ポジションとオブジェクトとの間の異なる間隔情報、並びに、異なる水平に測定された距離情報を基にして割り出された高さ情報のデータ系列に基づいて推定される。言い換えれば、間隔情報、乃至、距離情報が、高さ情報の統計的分布に対してどの様な影響を有しているのかが分析され、それに依存して、補正関数が選択される。
【0029】
ある実施例によれば、確率値の算出に用いた下限及び/或いは上限は、補正関数に基づいて調整される。その結果、オブジェクトの高さを割り出す際の高さ情報の統計的分布の正規分布関数からの偏差は、下限値及び/或いは上限値を適応させることによって補償することができる。
【0030】
ある実施例によれば、距離情報は、車両のオドメトリ・データに基づいて割り出される。言い換えれば、車両のオドメトリ・システムは、少なくとも一つの超音波センサの二回の測定サイクル間に、車両がどの様に動いたのかを示す情報を提供することができる。しかし、この車両の動きは、必ずしも、超音波センサの送信方向乃至受信方向において実施される訳ではないため、距離情報は、即ち、超音波センサの送信方向乃至受信方向におけるセンサ・ポジションの間隔は、車両のオドメトリ・データから算出されなければならない。
【0031】
ある実施例によれば、オブジェクトは、縦方向の線状オブジェクトであると仮定され、少なくとも一つの超音波センサの送受信方向、並びに、距離情報が測定される方向は、該線状オブジェクトの縦方向に対して垂直であると仮定される。
【0032】
ある代案的な実施形態によれば、該オブジェクトは、複数の検出サイクルにおいて超音波センサ手段によって割り出された情報に基づいて、オブジェクト輪郭線を用いてモデル化され、該距離情報は、センサ・ポジションの水平方向に測定された距離とこの線との間の差であると仮定される。
【0033】
ある更なるアスペクトによれば、本発明は、車両に搭載されている超音波センサ手段及び演算ユニットを包含するオブジェクトの高さを推定するためのシステムにも関するが、該システムは、以下のステップを実施できる様に構成されている:
a)超音波センサ手段の少なくとも一つの超音波センサによって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ、但し、該一つの超音波センサは、車両の動きに伴って、オブジェクトに対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している、或いは、但し、複数の超音波センサは、車両の動き、及び/或いは、車両における異なる配置に基づき、オブジェクトに対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している;
b)オブジェクトの二乗された高さの尺度である第一高さ情報を、各々のセンサ・ポジションとオブジェクトの間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報に基づいて、演算ユニットによって、算出するステップ;
c)第一高さ情報の分散を演算ユニットによって算出するステップ;
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサによって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さの尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジションとオブジェクトの間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報に基づいて、算出するステップ;
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ;
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ;
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値を演算ユニットによって算出することによって、検出されたオブジェクトを一つの高さクラスへ分級するステップ。
【0034】
本発明における「近似的に」、「実質的に」、或いは、「略」と言う様な表現は、正確な値から、それぞれ+/-10%、好ましくは、+/-5%以内の誤差、及び/或いは、機能に対して有意性のない誤差であると解釈される。
【0035】
本発明の発展形態、長所、及び、応用範囲は、実施例と図面に関する以下の説明によって示される。その際、全ての記述されている、及び/或いは、図示されている特徴は、それぞれにおいて、並びに、任意な組合せにおいて、各請求項、或いは、その参照元との組合せからは独立して、本発明の対象である。尚、請求項の内容も明細書の構成要素とする。
【0036】
以下本発明を、図面と実施例に基づいて詳しく説明する。図の説明:
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】
図1は、複数の車両の周囲に分散して配置された超音波センサ、並びに、超音波センサから提供される情報を評価するための演算ユニットを包含する超音波センサ類を装備した車両を模式的に例示している;
【
図2】
図2は、一つの超音波センサによる、二個所の異なるセンサ・ポジションにおける周辺オブジェクトの捕捉を模式的に例示している;
【
図3】
図3は、高さ情報Hの統計分布を示すヒストグラムを模式的に例示している;そして、
【
図4】
図4は、オブジェクトの高さを割り出すための方法のステップを明確にするフローチャートを例示している。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、車両1を非常に概略的に例示している。該車両1は、それらを用いて周辺捕捉が実施される複数の超音波センサ2を装備している。
【0039】
該超音波センサ2は、それを用いて以下に記述する車両1の周辺においてオブジェクト3の高さを推定するための方法が実施される少なくとも一つの演算ユニット4と接続されている。
【0040】
図2は、車両1の一つの超音波センサ2を用いて、車両1における超音波センサ2の取付け高さよりも低いオブジェクト3を捕捉していると言う捕捉状況を例示している。
【0041】
オブジェクト3の高さ割出しは、一例として、一つの超音波センサ2によって、複数回測定するによって実施されることができるが、この場合、例えば、第一センサ・ポジションP1において、第一測定が実施され、第二センサ・ポジションP2において第二測定が実施されるが、これらセンサ・ポジションP1とP2は、車両1が動いていることから異なっている。代案的に、該オブジェクト3の高さ割出しは、車両1の異なる位置に配置され、その結果、オブジェクト3に対して異なる間隔を有している車両の二つの異なる超音波センサ2の少なくとも二回の測定によっても実施可能である。
【0042】
図2に示されてる如く、第一センサ・ポジションP1にある超音波センサ2によって、第一間隔情報r1が割り出される。第一間隔情報r1は、直線的な視線において測定された、ポジションP1にある超音波センサ2とオブジェクト3との間の間隔に相当する。同様に、第二センサ・ポジションP2にある超音波センサ2によって、第二間隔情報r2が割り出される。第二間隔情報r2は、直線的な視線において測定された、ポジションP2にある超音波センサ2とオブジェクト3との間の間隔に相当する。
【0043】
センサ2とオブジェクト3との間を結ぶ線の水平方向に測定された第一及び第二センサ・ポジションp1,p2との間の間隔は、以下、距離情報sと記される。オブジェクト3と超音波センサ2の間の鉛直に測定された高さの差は、以下、高さhと記される。
【0044】
幾何学的関係から、高さhは、以下の様に算出される:
【数9】
式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
【0045】
問題は、ノイズによって、ルート内の項が、負の値になり、高さを計算できなくなることが有り得ることである。
【0046】
以下に、ルート内の項が、負の値を有すると言う問題を回避できる、オブジェクト3の高さを分級する方法を開示する。
【0047】
本発明に係る方法では、高さhの代わりに、高さhの二乗に相当する高さ情報Hが推定される。
【数10】
ここでも式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
【0048】
個別の測定には、重大なエラーを内包している可能性があり、そのため、高さの推定が間違っている可能性があるため、複数回測定が実施され、推定された高さ情報Hの平均化と高さ情報Hの分散の推定に基づいて、オブジェクト3の高さが推定される、乃至、その高さ分級が実施される。
【0049】
高さ情報Hの分散を割り出すために、例えば、一次分散分析(英語:first order variational analysis)が、実施される。
【0050】
これは、例えば、以下の式に基づいて実施できる:
【数11】
式中:
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
dH/dr
1:r
1に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/dr
2:r
2に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/ds:sに係る高さ情報Hの一次微分;
Var[r
1]:第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[r
2]:第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[s]:第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報の分散。
【0051】
高さ情報Hのr
1に係る一次微分は次のように計算される:
【数12】
【0052】
高さ情報Hのr
2に係る一次微分は次のように計算される:
【数13】
【0053】
高さ情報Hのsに係る一次微分は次のように計算される:
【数14】
【0054】
尚、車両1の超音波センサ手段によって実行される、例えば車両の移動中の物体追跡において実行される複数回の測定が互いに組み合わされることが有利である。高さ情報Hの各々の分散は、加重ファクタとして使用することができる。
【0055】
第一高さ情報H‘及び第二高さ情報H‘‘も割り出すケースにおいては、平均高さ情報は、次の式を用いて割り出すことができる:
【数15】
式中:
H‘:は、第一測定サイクルを基にした第一推定高さ情報;
H‘‘:は、第一測定サイクルを基にした第二推定高さ情報;
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【0056】
平均分散は、以下の様に算出できる:
【数16】
式中:
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【0057】
注意すべきは、高さ情報H‘,H‘‘、乃至、分散Var[H‘]及びVar[H‘‘]は、それぞれ一回の測定サイクル(即ち、一つのセンサによる二個所の異なるセンサ・ポジションにおける距離測定で得られた個別の高さ情報Hの割出し)のみならず、複数回の測定サイクルを参照することもできる、即ち、高さ情報H‘,H‘‘、乃至、分散Var[H‘]及びVar[H‘‘]自体が、平均値で有り得ることである。
【0058】
代案的に、高さ情報Hの測定の組み合わせは、加重最小二乗平均法(英語:weighted least squares method)を基にした方法を用いる事もできる。この様な方法の加重ファクタは、双方の測定の間にある相関関係を考慮するように選択される。
【0059】
複数の高さ情報Hを割り出した後、それに基づいて、オブジェクト3の高さhの割出しが実施できる。尚、オブジェクト3の一つの高さクラスへの高さ分級も実施されることが特に好ましい。
【0060】
該高さ分級は、例えば、オブジェクト3が、特定の高さ範囲内にある高さhをどの程度の確立で有しているのかを検証するために実施されることができる。
【0061】
高さクラスが、下限値aと上限値bによって定められているケースでは、オブジェクト3の高さが、その高さクラスに該当する確立は、以下の式によって算出できる:
【数17】
式中:
【数18】
a:は、各々の高さクラスへの帰属下限;
b:は、各々の高さクラスへの帰属上限;
【数19】
平均化された高さ情報;
【数20】
平均化された分散。
【0062】
高さクラスが、下限乃至上限によって限定されていない、即ち、最も低い、乃至、最も高い高さクラスである場合、下限値aは、値-∞を有し、上限bは、値+∞を有することができる。
【0063】
当然ながら、式9の閾値a,bも、H=h2の関係に基づいて二乗されなければならない、即ち、0.3mの分級閾値は、閾値0.09m2に変換されなければならない。
【0064】
式9では、平均高さ情報は、xについて均一に分布していると仮定している。しかし実際には、平均高さ情報は、正規分布から逸脱していることが多々ある。
【0065】
図3は、高さ情報Hの実際の分布を、ヒストグラムを用いて表しているが、センサに対する相対的なオブジェクトの実際の高さhは、0.1mであった。見てわかるように、分布は縦軸に対して線対称ではないため、高さ情報Hは、正規分布していない。
【0066】
この偏差を補償するために、補正関数を使用して少なくとも閾値a,bの一方を調整することができる。特に好ましくは、少なくとも一つの閾値を、間隔情報r1,r2、並びに、距離情報sに依存して調整する補正関数を選択することができる。
この様な補正関数は、例えば、それらを基にして高さ情報Hの間隔情報r1,r2及び距離情報sに対する依存が割り出されるシミュレーション、乃至、実際のデータによって、割り出されることができる。
【0067】
上述の如く、距離情報s、即ち、超音波センサの送受信方向に沿ったセンサ・ポジションP1,P2の変化が、必要とされる。
【0068】
車両の動き自体は、車両のオドメトリ・ユニットの情報から割り出されることができる。車両の移動方向は、必ずしも、超音波センサとオブジェクトとの間の超音波シグナルの送受信方向と同じである必要は無い。
【0069】
距離情報sは、例えば、以下の様に推定できる:
【0070】
オブジェクト3は、例えば、線状オブジェクトとしてみなされることができる。該線状オブジェクトは、その際、超音波センサ2の送受信方向が、線状オブジェクトに対して鉛直方向となる様に、超音波センサ2の送受信方向に対して、配置されていると見なされる。これにより、距離情報sは、線状オブジェクトの縦軸に対して鉛直に測定されると仮定される。車両1の移動方向とその絶対的移動が、既知である場合、これに基づいて距離情報sを算出できる。
【0071】
代案的には、複数測定及びトラッキングにより、オブジェクト輪郭を、カーブ、乃至、任意の形状の線、或いは、ポリゴン、乃至、ポリゴン区間として割り出されることも可能である。この様なケースでは、距離情報sを直接的に算出、即ち、各々のセンサ・ポジションP1,P2からオブジェクト輪郭を描写する線との間の差として算出できる。
【0072】
図4は、その概略的な表現において、車両の超音波センサ手段を用いてオブジェクトの高さを推定するための本発明に係る方法のステップを示している。
【0073】
先ず、少なくとも二つの超音波信号が、少なくとも一つの超音波センサ2によって受信される。その際、該一つの超音波センサは、車両の動きによって、オブジェクトに対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有することができる。代案的には、複数の超音波センサ2は、車両の動きに基づいて、及び/或いは、車両1への異なる配置に基づいて、オブジェクト3に対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有していることができる(S10)。
【0074】
続いて、オブジェクトの二乗された高さhの尺度である第一高さ情報Hが、算出される。この算出は、各々のセンサ・ポジションとオブジェクト3間において測定された二つの間隔情報r1,r2と、センサ・ポジション間において水平に測定された一つの距離情報sに基づいて実施される(S11)。
【0075】
これを基に、第一高さ情報の分散が、算出される(S12)。
続いて、少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサによって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さの尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジションとオブジェクトの間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報に基づいて、算出される(S13)。
【0076】
これを基に、第二高さ情報の分散が、算出される(S14)。
【0077】
次に、第一及び第二高さ情報を組み合わせることによって得られた平均高さ情報、及び、第一及び第二高さ情報の平均分散を組み合わせることによって得られた高さ情報の平均分散が算出される(S15)。
【0078】
最後に、検出されたオブジェクトの一つの高さクラスへの分級が、平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値の算出によって実施される(S16)。
【0079】
本発明は、上記実施例によって説明された。しかしながら、特許請求項に定義されている請求範囲を逸脱することなく、数多くの変更やバリエーションが可能であることは、言うまでも無いことである。
【符号の説明】
【0080】
1 車両
2 超音波センサ
3 オブジェクト
h 高さ
H 高さ情報
p 確率値
P1 第一センサ・ポジション
P2 第二センサ・ポジション
r1 第一間隔情報
r2 第二間隔情報
s 距離情報
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
本発明は、上記実施例によって説明された。しかしながら、特許請求項に定義されている請求範囲を逸脱することなく、数多くの変更やバリエーションが可能であることは、言うまでも無いことである。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.
以下のステップを包含することを特徴とする車両(1)の一つの超音波センサ手段を用いたオブジェクト(3)の高さを推定するための方法:
a)少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ(S10)、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び・或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r1,r2)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S11);
c)第一高さ情報の分散を算出するステップ(S12);
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S13);
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ(S14);
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ(S15);
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ(S16)。
2.
回帰的に、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である更なる複数の高さ情報(H)、並びに、この更なる高さ情報の分散情報が、算出され、且つ、平均高さ情報が、高さ情報を組み合わせることにより、そして、高さ情報の平均分散が、高さ情報の分散を組み合わせることによって割り出されることを特徴とする上記1に記載の方法。
3.
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)が、以下の式によって算出されることを特徴とする上記1或いは2に記載の方法:
【数21】
式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1
:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2
:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
4.
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報の分散が、一次分散分析法に基づいて割り出されることを特徴とする上記1或いは2に記載の方法:
5.
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)の分散の算出が、以下の式に従って実施されることを特徴とする上記1~4のうち何れか一つに記載の方法。
【数22】
式中:
r
1
:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2
:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
dH/dr
1
:r
1
に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/dr
2
:r
2
に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/ds:sに係る高さ情報Hの一次微分;
Var[r
1
]:第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[r
2
]:第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[s]:第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報の分散。
6.
平均高さ情報の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする上記1~5のうち何れか一つに記載の方法:
【数23】
式中:
H‘:は、第一測定サイクルから推定された高さ情報;
H‘‘:は、第二測定サイクルから推定された高さ情報;
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
7.
高さ情報の平均分散の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする上記1~6のうち何れか一つに記載の方法:
【数24】
式中:
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
8.
平均高さ情報と高さ情報の平均分散の算出が、最小二乗平均法に基づいて、実施されることを特徴とする上記1から5のうち何れか一つに記載の方法。
9.
オブジェクトに高さクラスを割り当てるための確率値(p)の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とする上記1~8のうち何れか一つに記載の方法:
【数25】
式中:
【数26】
:正規分布
a:は、各々の高さクラスへの帰属下限;
b:は、各々の高さクラスへの帰属上限;
【数27】
:平均化された高さ情報;
【数28】
平均化された分散。
10.
高さクラスの算出が、高さ情報(H)の統計的分布の正規分布関数からの偏差を考慮する補正関数に基づいて実施されることを特徴とする上記1~9のうち何れか一つに記載の方法。
11.
補正関数が、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)との間の異なる間隔情報(s)、並びに、異なる水平に測定された距離情報を基にして割り出された高さ情報(H)のデータ系列に基づいて推定されることを特徴とする上記10に記載の方法。
12.
確率値(p)の算出に用いた下限及び/或いは上限が、補正関数に基づいて調整されることを特徴とする上記10、或いは、上記11に記載の方法。
13.
オブジェクト(3)が、縦方向の線状オブジェクトであると仮定され、少なくとも一つの超音波センサ(2)の送受信方向、並びに、距離情報(s)が測定される方向、該線状オブジェクトの縦方向に対して垂直であると仮定されることを特徴とする上記1~12のうち何れか一つに記載の方法。
14.
該オブジェクト(3)が、複数の検出サイクルにおいて超音波センサ手段によって割り出された情報に基づいて、オブジェクト輪郭線を用いてモデル化され、該距離情報(s)が、センサ・ポジション(P1,P2)の水平方向に測定された距離とこの線との間の差であると仮定されることを特徴とする上記1から12のうち何れか一つに記載の方法。
15.
車両(1)に搭載されている超音波センサ手段及び演算ユニット(4)を包含するオブジェクト(3)の高さを推定するためのシステムであって、以下のステップを実施できる様に構成されていることを特徴とするシステム:
a)超音波センサ手段の少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び/或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション(P1,P2)間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、演算ユニット(4)によって、算出するステップ;
c)第一高さ情報(H)の分散を演算ユニット(4)によって算出するステップ;
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ;
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ;
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ;
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を演算ユニット(4)によって算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを包含することを特徴とする車両(1)の一つの超音波センサ手段を用いたオブジェクト(3)の高さを推定するための方法:
a)少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ(S10)、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジションを有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び・或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r1,r2)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S11);
c)第一高さ情報の分散を算出するステップ(S12);
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ(S13);
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ(S14);
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ(S15);
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ(S16)。
【請求項2】
回帰的に、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である更なる複数の高さ情報(H)、並びに、この更なる高さ情報の分散情報が、算出され、且つ、平均高さ情報が、高さ情報を組み合わせることにより、そして、高さ情報の平均分散が、高さ情報の分散を組み合わせることによって割り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)が、以下の式によって算出されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法:
【数1】
式中:
h:は、少なくとも一つの超音波センサとオブジェクト間の高さの差;
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である。
【請求項4】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報の分散が、一次分散分析法に基づいて割り出されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法
。
【請求項5】
第一、第二、及び/或いは、更なる高さ情報(H)の分散の算出が、以下の式に従って実施されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法
:
【数2】
式中:
r
1:は、第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
r
2:は、第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔;
s:は、第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報である
;
dH/dr
1:r
1に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/dr
2:r
2に係る高さ情報Hの一次微分;
dH/ds:sに係る高さ情報Hの一次微分;
Var[r
1]:第一送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[r
2]:第二送信機ポジションと送受信方向にあるオブジェクト間の間隔の分散;
Var[s]:第一及び第二送信機ポジション間の間隔として水平方向に測定された距離情報の分散。
【請求項6】
平均高さ情報の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法:
【数3】
式中:
H‘:は、第一測定サイクルから推定された高さ情報;
H‘‘:は、第二測定サイクルから推定された高さ情報;
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【請求項7】
高さ情報の平均分散の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法:
【数4】
式中:
Var[H‘]:は、第一測定サイクルにおける高さ情報の分散;
Var[H‘‘]:は、第二測定サイクルにおける高さ情報の分散である。
【請求項8】
平均高さ情報と高さ情報の平均分散の算出が、最小二乗平均法に基づいて、実施されることを特徴とする請求項1
或いは2に記載の方法。
【請求項9】
オブジェクトに高さクラスを割り当てるための確率値(p)の算出が、以下の式に基づいて実施されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法:
【数5】
式中:
【数6】
:正規分布
a:は、各々の高さクラスへの帰属下限;
b:は、各々の高さクラスへの帰属上限;
【数7】
:平均化された高さ情報;
【数8】
平均化された分散。
【請求項10】
高さクラスの算出が、高さ情報(H)の統計的分布の正規分布関数からの偏差を考慮する補正関数に基づいて実施されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法。
【請求項11】
補正関数が、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)との間の異なる間隔情報(s)、並びに、異なる水平に測定された距離情報を基にして割り出された高さ情報(H)のデータ系列に基づいて推定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
確率値(p)の算出に用いた下限及び/或いは上限が、補正関数に基づいて調整されることを特徴とする請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
オブジェクト(3)が、縦方向の線状オブジェクトであると仮定され、少なくとも一つの超音波センサ(2)の送受信方向、並びに、距離情報(s)が測定される方向、該線状オブジェクトの縦方向に対して垂直であると仮定されることを特徴とす
る請求項
1或いは2に記載の方法。
【請求項14】
該オブジェクト(3)が、複数の検出サイクルにおいて超音波センサ手段によって割り出された情報に基づいて、オブジェクト輪郭線を用いてモデル化され、該距離情報(s)が、センサ・ポジション(P1,P2)の水平方向に測定された距離とこの線との間の差であると仮定されることを特徴とする請求項1
或いは2に記載の方法。
【請求項15】
車両(1)に搭載されている超音波センサ手段及び演算ユニット(4)を包含するオブジェクト(3)の高さを推定するためのシステムであって、以下のステップを実施できる様に構成されていることを特徴とするシステム:
a)超音波センサ手段の少なくとも一つの超音波センサ(2)によって少なくとも二つの超音波シグナルを受信するステップ、但し、該一つの超音波センサ(2)は、車両の動きに伴って、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している、或いは、但し、複数の超音波センサ(2)は、車両の動き、及び/或いは、車両(1)における異なる配置に基づき、オブジェクト(3)に対して相対的に異なるセンサ・ポジション(P1,P2)を有している;
b)オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第一高さ情報(H)を、各々のセンサ・ポジション(P1,P2)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報、並びに、センサ・ポジション(P1,P2)間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、演算ユニット(4)によって、算出するステップ;
c)第一高さ情報(H)の分散を演算ユニット(4)によって算出するステップ;
d)少なくとも更に一つの超音波シグナルを、少なくとも一つの超音波センサ(2)によって受信し、且つ、オブジェクトの二乗された高さ(h)の尺度である第二高さ情報を、各々のセンサ・ポジション(P2,P3)とオブジェクト(3)の間で測定された二つの間隔情報(r2,r3)、並びに、センサ・ポジション間の水平に測定された距離情報(s)に基づいて、算出するステップ;
e)第二高さ情報の分散を算出するステップ;
f)第一及び第二高さ情報を組み合わせて平均高さ情報を算出し、第一及び第二高さ情報の分散を組み合わせて高さ情報の平均分散を算出するステップ;
g)平均値として平均化された高さ情報、並びに、分散として高さ情報の平均化された分散を有する正規分布関数を基にした少なくとも一つの確率値(p)を演算ユニット(4)によって算出することによって、検出されたオブジェクト(3)を一つの高さクラスへ分級するステップ。
【国際調査報告】