(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】オーバーモールドされたボタンを有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/70 20200101AFI20240705BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240705BHJP
【FI】
A24F40/70
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024502060
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 EP2022069627
(87)【国際公開番号】W WO2023285543
(87)【国際公開日】2023-01-19
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】チャン テック ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ルシオ ダニ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AB21
4B162AC01
4B162AC50
4B162AE02
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生装置を組み立てるための方法に関する。方法は、エアロゾル発生装置のための外殻(10)を提供する工程を含む。外殻は、フレーム組立品(16)を内部に受容するように構成される。フレーム組立品は、プッシュ起動スイッチを備える。方法は、外殻の壁上に貫通穴を提供する工程を含む。方法は、ボタン(12)を外殻の上に固定して、貫通穴を覆う工程を含む。方法は、ボタン(12)がプッシュ起動スイッチに重ね合わせられるように、フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程を含む。本発明は、エアロゾル発生装置にさらに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置を組み立てる方法であって、
エアロゾル発生装置用の外殻を提供する工程であって、前記外殻が、プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品を内部に受容するように構成される、工程と、
前記外殻の壁上に貫通穴を提供する工程と、
前記外殻の上にボタンを固定して、前記貫通穴を覆う工程と、
前記フレーム組立品を前記外殻の中へと挿入し、これにより前記ボタンが前記プッシュ起動スイッチに重ね合わさる工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記ボタンが、成形プロセス、好ましくは射出オーバーモールディングプロセス、より好ましくはプラスチック射出オーバーモールディングプロセスによって前記外殻の上に固定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ボタンを前記外殻の上に固定する前記工程が、前記フレーム組立品を前記外殻の中へと挿入する前記工程の前に実行される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記成形プロセスが、
前記外殻の外部側面から前記貫通穴の上に外型を位置付ける工程と、
前記外殻の内側から前記貫通穴の下に内型を位置付ける工程と、
前記内型内のチャネルを介して、溶融材料を、前記外型と前記内型との間に形成された空洞の中へと射出して、前記ボタンを形成する工程と、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記貫通穴の前記周辺の周りに前記外殻の前記外側の上に溝を提供する工程を含み、
前記ボタンが、前記外殻の前記溝の上に固定される、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ボタンを前記溝の上に固定する前に、前記溝の上に波形の保持構造を提供する工程を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記波形の保持構造が、ピッチパターンを備え、かつ前記ピッチパターンが、少なくとも0.03ミリメートルの深さの溝によって分離された、約0.2ミリメートルの側面長さの正方形ピッチのグリッド形状を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記波形の保持構造が、レーザー彫刻プロセスによって提供される、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ボタンを前記溝の上に固定する前に、前記波形の保持構造の上に接着剤を塗布する工程を含む、請求項6~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記外殻および前記ボタンが、異なる材料を含み、好ましくは、前記外殻のうちの一方または両方が、金属、好ましくはアルミニウムを含み、かつ前記ボタンがプラスチック、好ましくは熱可塑性ポリウレタンを含む、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記ボタンが、前記外殻の壁の内表面と同一平面上に配置されて、前記フレーム組立品の前記外殻の中への滑らかな挿入を容易にする、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記ボタンが、触覚で感知できる触覚フィードバックを可能にするための、前記外殻の外表面における中央の隆起は別として、前記外殻の前記壁と同一平面上に配設される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ボタンが、前記ボタンと前記外殻との間にIPX7に従う水密シールを提供するように、前記外殻の上に固定されて前記貫通穴を覆う、請求項1~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
エアロゾル発生装置であって、
前記外殻の貫通穴にわたって延びるボタンを備える外殻であって、前記ボタンが前記外殻の上に直接的に固定される、外殻と、
プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品であって、前記フレーム組立品が前記外殻の中へと摺動可能に挿入され、これにより前記ボタンを前記プッシュ起動スイッチに重ね合わせる、フレーム組立品と、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記外殻の前記外側が、前記貫通穴の前記周辺の周りに溝を備え、前記溝が、レーザー彫刻パターンを備え、糊が、前記レーザー彫刻パターンの上に塗布され、かつ前記ボタンが、前記溝の上に成形される、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置を組み立てるための方法に関する。本開示は、エアロゾル発生装置にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なベイパーを生成するためのエアロゾル発生装置を提供することが知られている。こうした装置は、エアロゾル発生物品中に含有されたエアロゾル形成基体を燃焼することなく加熱してもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバの中へのエアロゾル発生物品の挿入のために適切な形状を有してもよい。例えば、エアロゾル発生物品は、ロッド形状を有してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバの中へと挿入されると、エアロゾル形成基体を加熱するために、加熱チャンバの中に、またはその周りに配設されてもよい。
【0003】
シェル内に収容された内部構成要素を囲む外殻を備えるエアロゾル発生装置を提供することが知られている。内部構成要素は、例えば、ヒーター組立品、電池、および装置を動作させるためのプッシュ起動スイッチを備えるプリント回路基板(PCB)の構成要素である。
【0004】
ユーザーが外殻内に位置するスイッチを動作することを可能にするボタンを提供することが知られている。例えば、ボタンは、スイッチに固定されてもよく、また外殻の穴を通して外殻の外側に突出してもよい。それ故に、ユーザーがボタンを押す時に、ボタンはプッシュ起動スイッチを押す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一部の装置では、装置アーキテクチャは、内部構成要素がフレーム組立品上に据え付けられるようなものである。外殻は、内側フレーム組立品を包み込むように配設される。
【0006】
フレーム組立品および外殻を備えるエアロゾル発生装置では、外殻の壁はしばしば非常に薄いことが望ましい場合がある。薄い壁のシェルは、例えば、材料コストを低減する場合があり、または軽量かつコンパクトな装置を提供するのに役立つ場合がある。
【0007】
エアロゾル発生装置のコンパクトなアーキテクチャを可能にするために、設計は、内側フレームが、外殻の中へと非常に密接に適合するようなものでもよい。それ故に、フレーム組立品が外殻の中へと摺動された時、フレーム組立品と外殻との間には非常にわずかな空間しかない場合がある。
【0008】
内側フレーム組立品および外殻を備えるエアロゾル発生装置の組み立ては、フレーム組立品が外殻の中へと挿入される工程を含むことができる。ボタンは、その後、追加的な工程で後から据え付けられてもよい。例えば、ボタンは、フレーム組立品に固定されてもよく、また外殻の貫通穴を通して突出してもよい。
【0009】
内側フレームを外殻の中へと挿入することによって組み立てることができるスイッチをユーザーが操作するためのボタンを備えるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。組み立てるのが簡単なエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。再現可能な機械組み立てであるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【0010】
ボタンとボタンに隣接する外殻の壁との間の間隙を回避または低減するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。水密シーリングを備えるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図4】外殻の中へと挿入されたフレーム組立品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態によると、エアロゾル発生装置を組み立てるための方法が提供される。方法は、エアロゾル発生装置のための外殻を提供する工程を含んでもよい。外殻は、フレーム組立品を内部に受容するように構成されてもよい。フレーム組立品は、プッシュ起動スイッチを備えてもよい。方法は、外殻の壁上に貫通穴を提供する工程を含んでもよい。方法は、外殻の上にボタンを固定して、貫通穴を覆う工程を含んでもよい。方法は、フレーム組立品を外殻の中へと挿入し、これによりボタンがプッシュ起動スイッチに重ね合わせられる工程を含んでもよい。
【0013】
本発明の実施形態によると、エアロゾル発生装置を組み立てるための方法が提供される。方法は、エアロゾル発生装置のための外殻を提供する工程を含む。外殻は、フレーム組立品を内部的に受容するように構成される。フレーム組立品は、プッシュ起動スイッチを備える。方法は、外殻の壁上に貫通穴を提供する工程を含む。方法は、ボタンを外殻の上に固定して、貫通穴を覆う工程を含む。方法は、フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程を含み、これによりボタンをプッシュ起動スイッチに重ね合わせる。
【0014】
ボタンは、外殻の上に直接的に固定されてもよい。外殻の上にボタンを固定する工程は、フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程の前に実行されてもよい。フレーム組立品は、外殻の中へと摺動可能に挿入されてもよい。
【0015】
外殻の上にボタンを固定することによって、エアロゾル発生装置は、内側フレームを外殻の中へと挿入することによって組み立てることができる。シェルおよび内側フレーム組立品を設置した後に、ボタンを装置へと固定する追加的な工程が回避される。それによって、エアロゾル発生装置の簡単な組み立てを可能にする場合がある方法が提供されてもよい。機械によってエアロゾル発生装置を再現可能に組み立てることを可能にする場合がある方法が提供される。ボタンの外殻の上にボタンを固定することによって、ボタンとボタンに隣接する外殻の壁との間の間隙は、低減または回避されてもよい。間隙を低減することによって、水密シーリングが提供されてもよい。間隙を低減することによって、光学的により現れる装置が提供されてもよい。
【0016】
ボタンは、ボタンと外殻との間に水密シールを提供するように、外殻の上に固定されて貫通穴を覆ってもよい。シールは、IPX7に従う水密であってもよい。
【0017】
外殻は、壁を備えてもよい。外殻の壁は、外表面および反対側の内表面を備えてもよい。外殻の壁の外表面は、エアロゾル発生装置の外部の方を向き、また外殻の壁の内表面は、エアロゾル発生装置の内側の方を向く。組み立てられた状態では、外殻の壁の内表面は、フレーム組立品の方を向く。
【0018】
外殻の壁は、フレーム組立品を受容するように中空の内部形状を取り囲んでもよい。内部シェルの壁は、概して中空円筒状形状を形成してもよい。外殻の壁によって形成される中空円筒の少なくとも一つの端面は、少なくとも部分的に開放されてもよく、これによりフレーム組立品は開放端面に沿って外殻の中へと摺動的に挿入されてもよい。
【0019】
外殻は中空の円筒状形状を備えてもよい。フレーム組立品は円筒状形状を備えてもよい。フレーム組立品は、外殻内に密接に適合するように構成された形状を備えてもよい。
【0020】
外殻の壁は薄くてもよい。外殻の壁の厚さは、1ミリメートルまたは1ミリメートル未満、例えば約0.8ミリメートルであってもよい。薄い壁のシェルは、例えば、材料コストを節約するために、または軽量かつコンパクトな装置を提供するために提供されてもよい。
【0021】
貫通穴は、外殻の壁の穴であってもよい。貫通穴は、丸み付きの形状を有してもよい。
【0022】
ボタンは、可撓性材料を含んでもよい。例えば、ボタンはエラストマーのプラスチック材料を含んでもよい。ボタンは変形可能であってもよい。例えば、ボタンは、ユーザーが指をボタンの上に押しつける時に変形されてもよい。ボタンは、プッシュ起動スイッチと接触して起動するように変形してもよい。
【0023】
ボタンは、外表面および反対側の内表面を備えてもよい。ボタンが外殻の上に固定されると、ボタンの外表面はエアロゾル発生装置の外部の方を向き、またボタンの内表面はエアロゾル発生装置の内側の方を向く。ボタンの外表面は、ユーザーに対する触覚フィードバックを可能にするための突起または隆起を備えてもよい。それ故に、ユーザーは、ユーザーの指が、ボタンを押すのに正しい位置にある時を感じる場合がある。装置のより快適な動作が可能となる場合がある。
【0024】
ボタンは、外殻上に恒久的に固定されてもよい。ボタンは、外殻上に不可逆的に固定されてもよい。恒久的または不可逆的に固定されたボタンは、ユーザーによって取り外される、または再び取り付けられるように構成されなくてもよい。
【0025】
ボタンは、外殻の上に直接的に固定されてもよい。それ故に、ボタンは、外殻へと直接的に恒久的に固定されてもよい。
【0026】
ボタンは、成形プロセスによって外殻の上に固定されてもよい。
【0027】
ボタンの外殻の上に成形することによって、ボタンは外殻の薄い壁に固定されてもよい。外殻の上にボタンを成形することによって、外殻の内部へと向かう方向に突出する場合がある追加的な固定手段は回避されてもよい。それによって、フレーム組立品を外殻の中へと挿入することが可能である場合があり、これにより、エアロゾル発生装置の設計が、内側フレームが外殻の中へと非常に密接に適合するようなものである場合でさえも、ボタンはプッシュ起動スイッチに重ね合わせられる。
【0028】
成形プロセスは、オーバーモールディングプロセスであってもよい。成形プロセスは、射出オーバーモールディングプロセスであってもよい。成形プロセスは、プラスチック射出オーバーモールディングプロセスであってもよい。
【0029】
成形プロセスは、外殻の外部側面から貫通穴20の上に外型36を位置付ける工程を含んでもよい。成形プロセスは、外殻の内側から貫通穴の下に内型を位置付ける工程を含んでもよい。成形プロセスは、ボタンを形成するために、溶融材料を外型と内型との間に形成された空洞の中へと射出する工程を含んでもよい。溶融材料は、内型内のチャネルを介して射出されてもよい。別の方法としてまたは追加的に、溶融材料は、外型内のチャネルを介して射出されてもよい。
【0030】
方法は、外殻の上に溝を提供する工程を含んでもよい。外殻の壁の厚さは、溝の位置において低減されてもよい。例えば、外殻の壁の厚さは、溝の位置において約10パーセント~約90パーセントだけ低減されてもよい。外殻の壁の厚さは、溝の位置において約10パーセント~約30パーセントだけ低減されてもよい。外殻の壁の厚さは、溝の位置において約70パーセント~約90パーセントだけ低減されてもよい。外殻の壁の厚さは、溝の位置において約30パーセント~約70パーセント、好ましくは約40パーセント~約60パーセントだけ低減されてもよい。
【0031】
外殻の壁の厚さは、溝の位置において0.2ミリメートル~0.7ミリメートル、好ましくは0.3ミリメートル~0.5ミリメートルであってもよい。
【0032】
溝は、外殻の壁の内側の上に提供されてもよい。溝は、外殻の外側の上に提供されてもよい。溝は、外殻の壁の外部側面の上に提供されてもよい。溝は、貫通穴の周辺の周りに提供されてもよい。ボタンは、外殻の溝の上に固定されてもよい。
【0033】
溝は機械加工によって提供されてもよい。
【0034】
方法は、溝の上にボタンを固定する前に、溝の上に波形の保持構造を提供する工程を含んでもよい。波形の表面構造は、溝の位置における外殻の壁の表面の粗面化された部分であってもよい。
【0035】
波形の保持構造は、ピッチパターンを備えてもよい。
【0036】
ピッチパターンは、正方形ピッチのグリッド形状を備えてもよい。正方形ピッチの側面長さは、0.1ミリメートル~0.4ミリメートル、好ましくは約0.2ミリメートルであってもよい。ピッチ間のグリッド溝は、少なくとも0.03ミリメートル、例えば、0.03ミリメートル~0.10ミリメートルの深さであってもよい。ピッチパターンは、少なくとも0.03ミリメートルの深さのグリッド溝によって分離された、約0.2ミリメートルの側面長さの正方形ピッチのグリッド形状を備えてもよい。
【0037】
波形の保持構造は、レーザー彫刻プロセスによって提供されてもよい。
【0038】
方法は、溝の上にボタンを固定する前に、接着剤を溝の表面の上に塗布する工程を含んでもよい。方法は、溝の上にボタンを固定する前に、波形の保持構造の上に接着剤を塗布する工程を含んでもよい。
【0039】
接着剤は、スプレープロセスによって塗布されてもよい。
【0040】
接着剤は、有機溶媒系内に溶解されたポリマー、硬化剤、および顔料の混合物から成るワンコート接着剤であってもよい。
【0041】
接着剤は、約50%~55%のメチルエチルケトン、約20%~25%のエポキシ樹脂、約11%~20%のエステル溶媒、約10%~15%のキシレン、約1%~5%のエチルベンゼン、および約0.1%~0.9%のシランモノマーを含んでもよい。
【0042】
接着剤は、LORD Corporationによって入手可能なChemlok(登録商標)213接着剤であってもよい。
【0043】
外殻およびボタンは、異なる材料を含んでもよい。外殻は剛性材料で作製されてもよく、またボタンは可撓性材料で作製されてもよい。外殻は、金属、好ましくはアルミニウムを含んでもよい。ボタンは、プラスチック材料、好ましくは熱可塑性材料、より好ましくは熱可塑性ポリウレタンを含んでもよい。外殻は金属で作製されてもよく、またボタンはプラスチックで作製されてもよい。外殻はアルミニウムで作製されてもよく、またボタンは熱可塑性ポリウレタンで作製されてもよい。
【0044】
例えば、ボタンは成形プロセスによって外殻の上に固定されてもよく、また外殻は金属を含んでもよく、またボタンはプラスチック材料を含んでもよい。例えば、ボタンは成形プロセスによって外殻の上に固定されてもよく、また外殻は金属で作製されてもよく、またボタンはプラスチック材料で作製されてもよい。
【0045】
本明細書に記述されるように外殻の溝の上にボタンを、好ましくは成形によって、固定することは、金属外殻に固定されたプラスチックボタンの接続の耐久性を追加的に改善する場合がある。本明細書に記述されるように、外殻の溝上に波形の保持構造を提供することは、金属外殻に固定されたプラスチックボタンの接続の耐久性を追加的に改善する場合がある。本明細書に記述されるように、外殻の溝上に波形の保持構造の上に糊を提供することは、金属外殻に固定されたプラスチックボタンの接続の耐久性を追加的に改善する場合がある。
【0046】
ボタンは、外殻の壁の内表面と同一平面上に配設されてもよい。ボタンの内表面は、外殻の壁の内表面と同一平面上に配設されてもよい。これは、フレーム組立品の外殻の中への滑らかな挿入を容易にする場合がある。
【0047】
ボタンは、外殻の壁の外表面と同一平面上に配設されてもよい。ボタンの外表面は、外殻の壁の外表面と同一平面上に配設されてもよい。
【0048】
本明細書で使用される場合、「同一平面上」という用語は、ボタンが外殻の壁と同じ高さにされることを意味する。それ故に、ボタンは、外殻の内部および外殻の外部のうちの一方または両方に向かってさらに突出することなく、外殻の壁内の貫通穴を充填してもよい。
【0049】
ボタンは、外殻の外表面におけるボタンの中央の隆起は別として、外殻の壁と同一平面上に配設されてもよい。隆起は、ユーザーのために触覚で感知できる触覚フィードバックを提供するように機能する場合がある。
【0050】
本明細書に記述されるように成形プロセスを使用することは、ボタンと外殻の壁との同一平面上の配設を達成するために特に有利である場合がある。
【0051】
方法は、フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程の後、フレーム組立品を外殻内にしっかりと取り付ける工程を含んでもよい。フレーム組立品は、保持要素を外殻の挿入端へとネジ留めすることによって、外殻内にしっかりと取り付けられてもよい。
【0052】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の動作を制御するための制御電子機器を備えることが好ましい。制御電子機器はプリント回路基板(PCB)上に提供されてもよい。制御電子機器は、プッシュ起動スイッチへと接続されてもよい。制御電子機器は、プッシュ起動スイッチから受信した信号に基づいて、エアロゾル発生装置の動作状態を変更するように構成されてもよい。
【0053】
フレーム組立品は、エアロゾル発生装置の制御電子機器を備えてもよい。
【0054】
例えば、プッシュ起動スイッチは、トグルスイッチ、プレススイッチであってもよく、または静電容量式センサーを利用してもよい。
【0055】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品を備えることが好ましい。ヒーター組立品は電気ヒーター組立品であってもよい。電気ヒーター組立品は抵抗発熱体を備えてもよい。電気ヒーター組立品は、誘導加熱を利用してもよく、また誘導コイルおよびサセプタを備えてもよい。
【0056】
フレーム組立品は、エアロゾル発生装置のヒーター組立品の少なくとも一部分を備えてもよい。フレーム組立品は、抵抗発熱体を備えてもよい。フレーム組立品は、誘導コイルおよびサセプタを備えてもよい。フレーム組立品は誘導コイルを備えてもよく、またサセプタはエアロゾル発生装置とともに使用されるエアロゾル形成物品の一部であってもよい。
【0057】
エアロゾル発生装置は、ヒーターに電力を供給するように構成された電源を備えることが好ましい。電源は、電力源を備えることが好ましい。電力源は、リチウムイオン電池などの電池であることが好ましい。代替として、電力源は、コンデンサなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電力源は、再充電を必要とする場合がある。例えば、電力源はおおよそ六分、または六分の倍数の期間の間エアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電力源は所定の吸煙回数、またはヒーター組立品の不連続的な起動を可能にするために十分な容量を有してもよい。
【0058】
電源は、制御電子機器を備えてもよい。制御電子機器は、マイクロコントローラを備えてもよい。マイクロコントローラは、プログラム可能なマイクロコントローラであることが好ましい。電気回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路は、ヒーター組立品への電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、システムの起動後、ヒーター組立品に連続的に供給されてもよく、または断続的に(毎回の吸煙ごとなどのように)供給されてもよい。電力は、電流のパルスの形態でヒーター組立品に供給されてもよい。
【0059】
フレーム組立品は、エアロゾル発生装置の電源を備えてもよい。
【0060】
エアロゾル発生装置を組み立てるための方法は、以下の工程を以下の順序で含んでもよい。第一に、エアロゾル発生装置のための外殻を提供する。第二に、外殻の壁上に貫通穴を提供する。第三に、貫通穴の周辺の周りに外殻の外側の上に溝を提供し、かつ、随意に、溝の表面の上に波形の保持構造を提供し、かつ、随意に、波形の保持構造の上に糊を提供する。第四に、外殻の溝の上にボタンを固定して、貫通穴を覆う。ボタンは、成形プロセスによって溝の上に固定されることが好ましい。第五に、フレーム組立品を外殻の中へと挿入し、これによりボタンは、フレーム組立品のプッシュ起動スイッチに重ね合わせられる。
【0061】
本発明の実施形態によると、本明細書に記述されるような方法によって得ることができるエアロゾル発生装置が提供される。
【0062】
本発明の実施形態によると、外殻およびフレーム組立品を備えるエアロゾル発生装置が提供される。外殻は、外殻の貫通穴にわたって延びるボタンを備える。ボタンは、外殻の上に直接的に固定される。フレーム組立品は、プッシュ起動スイッチを備える。フレーム組立品は、外殻の中へと摺動可能に挿入され、これによりボタンはプッシュ起動スイッチに重ね合わさる。
【0063】
外殻の外側は、貫通穴の周辺の周りに溝を備えてもよい。溝は、レーザー彫刻パターンを備えてもよい。糊は、レーザー彫刻パターンの上に適用されてもよい。ボタンは、溝の上に成形されてもよい。
【0064】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱する、または燃焼することによって放出されてもよい。加熱または燃焼の代替として、一部の事例では、化学反応によって、または超音波などの機械的な刺激によって揮発性化合物が放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、固体もしくは液体であってもよく、または固体構成要素と液体構成要素との両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部であってもよい。
【0065】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。エアロゾル発生物品は、使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品は、本明細書ではたばこスティックと呼ばれる場合がある。
【0066】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置を指す。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品およびエアロゾル形成基体を備えるカートリッジのうちの一方または両方と相互作用してもよい。一部の実施例では、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を加熱して、基体からの揮発性化合物の放出を容易にする場合がある。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための、電気ヒーターなどのアトマイザーを備えてもよい。
【0067】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル発生装置のエアロゾル形成基体との組み合わせを指す。エアロゾル形成基体が、エアロゾル発生物品の一部を形成する時、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置のエアロゾル発生物品との組み合わせを指す。エアロゾル発生システムでは、エアロゾル形成基体およびエアロゾル発生装置は協働して、エアロゾルを発生する。
【0068】
下記に非限定的な実施例の非網羅的なリストが提供される。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【0069】
[実施例A]
エアロゾル発生装置を組み立てる方法であって、
エアロゾル発生装置用の外殻を提供する工程であって、外殻が、プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品を内部に受容するように構成される、工程と、
外殻の壁上に貫通穴を提供する工程と、
外殻の上にボタンを固定して、貫通穴を覆う工程と、
フレーム組立品を外殻の中へと挿入し、これによりボタンがプッシュ起動スイッチに重ね合わさる工程と、を含む、方法。
【0070】
[実施例B]
ボタンを外殻の上に固定する工程が、フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程の前である、実施例Aの方法。
【0071】
[実施例C]
ボタンが成形プロセスによって外殻の上に固定される、実施例Aまたは実施例Bの方法。
【0072】
[実施例D]
成形プロセスが、射出オーバーモールディングプロセス、好ましくはプラスチック射出オーバーモールディングプロセスである、実施例Cの方法。
【0073】
[実施例E]
成形プロセスが、
外殻の外部側面から貫通穴の上に外型を位置付ける工程と、
外殻の内側から貫通穴の下に内型を位置付ける工程と、
内型内のチャネルを介して、溶融材料を、外型と内型との間に形成された空洞の中へと射出して、ボタンを形成する工程と、を含む、実施例Dの方法。
【0074】
[実施例F]
貫通穴の周辺の周りに外殻の外側の上に溝を提供する工程を含み、
ボタンが、外殻の溝の上に固定される、先行する実施例のいずれかの方法。
【0075】
[実施例G]
溝が機械加工によって提供される、実施例Fの方法。
【0076】
[実施例H]
ボタンを溝の上に固定する前に、溝の上に波形の保持構造を提供する工程を含む、実施例Fまたは実施例Gの方法。
【0077】
[実施例I]
波形の保持構造がピッチパターンを含む、実施例Hの方法。
【0078】
[実施例J]
ピッチパターンが、少なくとも0.03ミリメートルの深さの溝によって分離された、約0.2ミリメートルの側面長さの正方形ピッチのグリッド形状を含む、実施例Iの方法。
【0079】
[実施例K]
前記波形の保持構造が、レーザー彫刻プロセスによって提供される、実施例H~Jのいずれかの方法。
【0080】
[実施例L]
ボタンを溝の上に固定する前に、波形の保持構造の上に接着剤を塗布する工程を含む、実施例H~Kのいずれかの方法。
【0081】
[実施例M]
接着剤がスプレープロセスによって塗布される、実施例Lに記載の方法。
【0082】
[実施例N]
接着剤が、有機溶媒系内に溶解されたポリマー、硬化剤、および顔料の混合物から成るワンコート接着剤である、実施例Lまたは実施例Mの方法。
【0083】
[実施例O]
接着剤が、約50%~55%のメチルエチルケトン、約20%~25%のエポキシ樹脂、約11%~20%のエステル溶媒、約10%~15%のキシレン、約1%~5%のエチルベンゼン、および約0.1%~0.9%のシランモノマーを含む、実施例Nの方法。
【0084】
[実施例P]
外殻およびボタンが、異なる材料を含み、好ましくは、外殻のうちの一方または両方が、金属、好ましくはアルミニウムを含み、かつボタンがプラスチック、好ましくは熱可塑性ポリウレタンを含む、先行する実施例のいずれかの方法。
【0085】
[実施例Q]
ボタンが、外殻の壁の内表面と同一平面上に配置されて、フレーム組立品の外殻の中への滑らかな挿入を容易にする、先行する実施例のいずれかの方法。
【0086】
[実施例R]
ボタンが、触覚で感知できる触覚フィードバックを可能にするための、外殻の外表面における中央の隆起は別として、外殻の前記壁と同一平面上に配設される、実施例Qの方法。
【0087】
[実施例S]
外殻が中空の円筒状形状を備え、かつフレーム組立品が円筒状形状を含む、先行する実施例のいずれかによる方法。
【0088】
[実施例T]
外殻の壁の厚さが、約1ミリメートル未満である、先行する実施例のいずれかによる方法。
【0089】
[実施例U]
フレーム組立品を外殻の中へと挿入する工程の後、好ましくは、保持要素を外殻の挿入端へとネジ留めすることによって、フレーム組立品を外殻内にしっかりと取り付ける工程を含む、先行する実施例のいずれかによる方法。
【0090】
[実施例V]
ボタンが、ボタンと外殻との間にIPX7に従う水密シールを提供するように、外殻の上に固定されて貫通穴を覆う、先行する実施例のいずれかによる方法。
【0091】
[実施例W]
先行する実施例のいずれかの方法によって得ることができるエアロゾル発生装置。
【0092】
[実施例X]
エアロゾル発生装置であって、
外殻の貫通穴にわたって延びるボタンを備える外殻であって、ボタンが外殻の上に直接的に固定される、外殻と、
プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品であって、フレーム組立品が外殻の中へと摺動可能に挿入され、これによりボタンをプッシュ起動スイッチに重ね合わせる、フレーム組立品と、を備える、エアロゾル発生装置。
【0093】
[実施例Y]
外殻の外側が、貫通穴の周辺の周りに溝を備え、溝が、レーザー彫刻パターンを備え、糊が、レーザー彫刻パターンの上に塗布され、かつボタンが、溝の上にモールドされる、実施例Xのエアロゾル発生装置。
【0094】
一つの実施形態に関して記述される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0095】
例証としてのみであるが、添付図面を参照しながら本発明をさらに記述する。
【0096】
図1は、エアロゾル発生装置の外殻10の一部分を示す。ボタン12は、外殻10の壁14の上に固定される。ボタン12は、外殻10の外表面に中央の隆起を備える。中央の隆起は、ユーザーのために触覚で感知できる触覚フィードバックを提供する。
【0097】
図2は、外殻10の中へと挿入されるフレーム組立品16を概略的に示す。矢印は、フレーム組立品16の外殻10の中への摺動可能な挿入を表示する。フレーム組立品16は、概して円筒状形状を有する。外殻10は、フレーム組立品16が外殻10の中へと摺動可能に挿入されることを可能にする開放端を有する中空円筒の対応する形状を有する。特に、電池構成要素18は、場所に対する要求の厳しいフレーム組立品16の構成要素である場合がある。エアロゾル発生装置のコンパクトなアーキテクチャを可能にするために、フレーム組立品16の電池構成要素18は、外殻10の中へと非常に密接に適合する。それ故に、フレーム組立品16が外殻10の中へと摺動された時、フレーム組立品16と外殻10との間には非常にわずかな空間しかない。外殻10に固定されたボタン12は、外殻10の壁14の内表面と同一平面上に配設される。それによって、フレーム組立品16の外殻10の中への滑らかな挿入が可能になる。
【0098】
図3は、外殻10の貫通穴20を示す。外殻10の外側の上に溝22が提供される。溝22は、外殻10の壁14の外部側面の上に提供される。溝22は、貫通穴20の周辺の周りに提供される。ボタン(図示せず)は、外殻10の溝の上に固定されてもよい。
【0099】
図4は、フレーム組立品が外殻の中へと挿入されているエアロゾル発生装置の一部分を示す。外殻の外壁14上の溝22は、貫通穴の周りに提供される。例証の目的のために、ボタンは示されない。プリント回路基板24は、挿入されたフレーム組立品の一部であり、また開放した貫通穴を通して見える。プリント回路基板24は、プッシュ起動スイッチ26を備える。
【0100】
図5は、プッシュ起動スイッチ26および移動可能なプランジャー28を備えるフレーム組立品16の一部分を示す。プランジャー28は、フレーム組立品16が外殻の中へと挿入された時に外殻(図示せず)のボタンと接触するためのボタン接触エリア30を備える。プランジャー28は、ユーザーが外殻の上に固定されたボタンの上を押すことによって移動可能なプランジャー28が下向きに押された時に、プッシュ起動スイッチ26と接触するためのスイッチ接触エリア32をさらに備える。プランジャー28は二つの脚34を備える。プランジャー28は、ユーザーによって押し下げられた後、プランジャー28、そしてそれ故にボタンを自動的に戻すためのばね力を作り出すために、二つの脚34を有するフレーム組立品16上に据え付けられる。
【0101】
図6Aは、射出成形プロセスのセットアップを概略的に示す。成形プロセスは、外殻10の外部側面から貫通穴20の上に外型36を位置付ける工程を含む。成形プロセスは、外殻10の内側から貫通穴20の下に内型38を位置付ける工程を含む。外殻10の壁14の貫通穴20および溝22は、外型36と内型38との間に位置する。矢印は、内型36内のチャネルを介した溶融材料の注入経路を示す。別の方法としてまたは追加的に、溶融材料を注入するためのチャネルは、外型38内にあってもよい。それ故に、成形ボタン12は、
図6Bに示すように溝22の上に固定されることになる。
【0102】
図6Aのセットアップを使用して、
図6Bに示す成形ボタン12は、フレーム組立品(図示せず)の外殻10への滑らかな挿入を容易にするために、外殻10の壁14の内表面と同一平面上に配設される。また、溝22は、ボタン12と外殻10との間の耐久性のある接続をさらに改善することを可能にしてもよい。
【0103】
図6Aの外型38は、追加的に凹部40を備える。それによって、
図6Bに示すように、外殻10の壁14の外表面におけるボタン12の中央の隆起42が提供される。中央の隆起42は、触覚で感知できる触覚フィードバックを可能にする場合がある。
【0104】
図7は、溝22上にボタンを固定する前に、溝22の上に波形の保持構造が提供された外殻10の一部分を示す。
【0105】
波形の保持構造は、レーザー彫刻されたピッチパターンを備える。ピッチパターンは、少なくとも0.03ミリメートルの深さの溝によって分離された、約0.2ミリメートルの側面長さの正方形ピッチのグリッド形状を含む。
【0106】
波形の保持構造は、ボタンが成形プロセスによって溝22へと固定された時に、ボタン(図示せず)と外殻10との間の接続の耐久性を追加的に改善してもよい。随意に、ボタンと外殻10との間の接続の耐久性は、溝22の上にボタンをモールディングする前に、レーザー彫刻されたピッチパターンの上に接着剤をスプレーすることによってなおさらに改善されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置を組み立てる方法であって、
エアロゾル発生装置用の外殻を提供する工程であって、前記外殻が、プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品を内部に受容するように構成される、工程と、
前記外殻の壁上に貫通穴を提供する工程と、
前記外殻の上にボタンを固定して、前記貫通穴を覆う工程と、
前記フレーム組立品を前記外殻の中へと挿入し、これにより前記ボタンが前記プッシュ起動スイッチに重ね合わさる工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記ボタンが、成形プロセス、好ましくは射出オーバーモールディングプロセス、より好ましくはプラスチック射出オーバーモールディングプロセスによって前記外殻の上に固定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ボタンを前記外殻の上に固定する前記工程が、前記フレーム組立品を前記外殻の中へと挿入する前記工程の前に実行される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記成形プロセスが、
前記外殻の外部側面から前記貫通穴の上に外型を位置付ける工程と、
前記外殻の内側から前記貫通穴の下に内型を位置付ける工程と、
前記内型内のチャネルを介して、溶融材料を、前記外型と前記内型との間に形成された空洞の中へと射出して、前記ボタンを形成する工程と、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記貫通穴の前記周辺の周りに前記外殻の前記外側の上に溝を提供する工程を含み、
前記ボタンが、前記外殻の前記溝の上に固定される、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記ボタンを前記溝の上に固定する前に、前記溝の上に波形の保持構造を提供する工程を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記波形の保持構造が、ピッチパターンを備え、かつ前記ピッチパターンが、少なくとも0.03ミリメートルの深さの溝によって分離された、約0.2ミリメートルの側面長さの正方形ピッチのグリッド形状を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記波形の保持構造が、レーザー彫刻プロセスによって提供される、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ボタンを前記溝の上に固定する前に、前記波形の保持構造の上に接着剤を塗布する工程を含む、請求項6
または請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記外殻および前記ボタンが、異なる材料を含み、好ましくは、前記外殻のうちの一方または両方が、金属、好ましくはアルミニウムを含み、かつ前記ボタンがプラスチック、好ましくは熱可塑性ポリウレタンを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項11】
前記ボタンが、前記外殻の壁の内表面と同一平面上に配置されて、前記フレーム組立品の前記外殻の中への滑らかな挿入を容易にする、請求項
1に記載の方法。
【請求項12】
前記ボタンが、触覚で感知できる触覚フィードバックを可能にするための、前記外殻の外表面における中央の隆起は別として、前記外殻の前記壁と同一平面上に配設される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ボタンが、前記ボタンと前記外殻との間にIPX7に従う水密シールを提供するように、前記外殻の上に固定されて前記貫通穴を覆う、請求項
1に記載の方法。
【請求項14】
エアロゾル発生装置であって、
前記外殻の貫通穴にわたって延びるボタンを備える外殻であって、前記ボタンが前記外殻の上に直接的に固定される、外殻と、
プッシュ起動スイッチを備えるフレーム組立品であって、前記フレーム組立品が前記外殻の中へと摺動可能に挿入され、これにより前記ボタンを前記プッシュ起動スイッチに重ね合わせる、フレーム組立品と、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記外殻の前記外側が、前記貫通穴の前記周辺の周りに溝を備え、前記溝が、レーザー彫刻パターンを備え、糊が、前記レーザー彫刻パターンの上に塗布され、かつ前記ボタンが、前記溝の上に成形される、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【国際調査報告】