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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】コンベヤー用フリクションローラー
(51)【国際特許分類】
   B65G 13/02 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
B65G13/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502481
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 KR2022007934
(87)【国際公開番号】W WO2023008725
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0098591
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524020102
【氏名又は名称】ホ、ゲ ヨン
【氏名又は名称原語表記】HEO, Gye Yong
【住所又は居所原語表記】(Oe-dong,Tranchae Apt.,)319-702,36 Uam-ro,Gimhae-si,Gyeongsangnam-do 50954,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ホ、ゲ ヨン
【テーマコード(参考)】
3F033
【Fターム(参考)】
3F033GA06
3F033GC01
3F033GE01
(57)【要約】
本発明によるコンベヤー用フリクションローラーは、シャフト50と、前記シャフトに回転可能になるように結合されてスプラケット本体41の前方に結合されるリテーナー140を有するスプラケット40と、及び前記リテーナー140のリテーナー本体141の前方に突き出された複数個の結合突出部141Aの間に位置する複数個の回転ボール111と、前記シャフト50に固定されて前記回転ボール111が外周面に接する内輪体112と、前記回転ボール111の外周面に接して回転ボール111の回転によって回転する外輪体113を含む移送用ローラー110を含むことを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト50と、前記シャフトに回転可能になるように結合されてスプラケット本体41の前方に結合されるリテーナー140を有するスプラケット40と、及び前記リテーナー140のリテーナー本体141の前方に突き出された複数個の結合突出部141Aの間に位置する複数個の回転ボール111と、前記シャフト50に固定されて前記回転ボール111が外周面に接する内輪体112と、前記回転ボール111の外周面に接して回転ボール111の回転によって回転する外輪体113を含む移送用ローラー110と、を含むことを特徴とするコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項2】
前記スプラケット本体41の内周面に沿ってシャフト50方向に突き出されたベアリングストッパ41Bが形成され、前記ベアリングストッパ41Bの後端に第2ベアリング130が設置されることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項3】
前記ベアリングストッパ41Bの前端に第1ベアリング120が設置されることを特徴とする請求項2に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項4】
前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプリング(S)の後端は前記第1ベアリング130の前端に支持されることを特徴とする請求項3に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項5】
前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプリング(S)の後端は前記ベアリングストッパ41Bの前端に支持されることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項6】
前記結合突出部141Aの両側面に前記シャフト50方向に傾いた傾斜面142Aが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項7】
前記内輪体112の外周面に第1曲面溝112Aと、前記外輪体113の内周面に第2曲面溝113Aが前記回転ボール111の公転経路に沿って形成されることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項8】
前記リテーナー140はプラスチック射出物で成形されたことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項9】
前記リテーナー140は前記スプラケット40をインサート射出成形によって前記スプラケット40と一体で成形されたことを特徴とする請求項8に記載のコンベヤー用フリクションローラー。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のうちで何れか一つによるコンベヤー用フリクションローラー100が一定間隔を置いて複数個で水平フレーム10に設置されることを特徴とするコンベヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤー用フリクションローラーに関するものである。より具体的には、本発明はフリクションローラーによって移送される移送物の荷重が大きい場合にもモータの出力を上昇させなくて移送物を円滑に移送することができるし、移送物がストッパによって停止する場合スプラケット及びスプラケット駆動用モータ側に過負荷がかからないようにしてシャフトの摩耗防止及び駆動モータとスプラケットなどの毀損を防止することができるコンベヤー用フリクションローラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、製造工場または物流倉庫などで部品や完製品などの移送物を運ぶためのコンベヤーは駆動モータによって回転される複数個のシャフトと移送ローラーまたは移送ベルトを設置して移送物を運ぶようにしている。
【0003】
このようなコンベヤーのうちで移送物を回転するフリクションローラーの上に乗せて移送するためのコンベヤーが広く使用されている。このようなコンベヤーに使用するフリクションローラーは駆動モータとシャフトが持続的に回転するように構成される。フリクションローラーは駆動モータの電力消耗を減らすことができるし、同時に装置の摩耗及び損傷を減らすことができる長所がある。
【0004】
このようなフリクションローラーに関する先行技術で摩擦力調節が可能になるように構成した「フリクションローラーが設置されたコンベヤー」に対する技術が大韓民国登録特許第10-1241077号に開示されている。
【0005】
前記先行技術のフリクションローラーはシャフトによって貫通されて移送する物体と直接接触されるローラーと、前記ローラーの断面側に形成されるブッシュと、前記ブッシュに弾力を加えるスプリングと、前記スプリングの弾性力を調節するレベルブロックを含んで構成される。前記フリクションローラーは移送される移送物の荷重によって移送物の下部面と面接されるローラーとの摩擦力をスプリングの弾性力によっていちいち再調節しなければならないので、その作業の煩わしいことはもちろん摩擦力調節のための再設定時間がたくさん所要されるので、移送物の運搬時間及び全体工程が遅滞されて生産性が低下されてコンベヤーの摩耗などによる機能低下や耐久性が短縮される問題点がある。
【0006】
また、大韓民国登録特許第10-1849006号は「コンベヤー用フリクションローラー」を、大韓民国登録特許第10-2214089号は「コンベヤーに採用されるボールベアリングの外輪体の制動力維持用フリクションローラー」を開示している。
【0007】
前記二つの先行技術ではリテーナーを利用してコンベヤーによって重量体である移送物が移送される途中に移送物の止まりなどのような負荷がかかる場合移送物と摩擦される外輪体の制動力を一定に維持させながらシャフトに固定された内輪体はシャフトの回転に沿って継続的に回転されるようにすることで、駆動モータとシャフト側での過負荷伝達を防止している。
【0008】
しかし、コンベヤーを構成するフレームに一定間隔を置いて複数個で設置されたシャフトが駆動モータによって回転されるスプラケットと共に回転されるので、駆動モータを駆動する消耗電力をさらに要するようになって、シャフトを挟んで設置したフレームとの摩擦によって騷音が発生する問題点が提起されることができる。特に、シャフト及びシャフトに固定された内輪体及びリテーナーが共に回転するようになれば、長期間使用時にシャフトの外側まわり面が摩耗されてコンベヤーの耐久性が短縮されることはもちろん、コンベヤー機能低下を持って来ることがある。
【0009】
また、移送物がストッパによって停止された状態で継続的にシャフトは回転するようになるので、これと共に回転されるスプラケット及びリテーナーによって移送物の荷重とローラーとの摩擦力によって移送物が停止しても移送物はストッパ側に移動しようとする力が発生されることがあってストッパに荷重がかかるので、ストッパと移送物が破損されることがある問題がいつも存在する。
【0010】
これに本発明者は、従来のフリクションローラーが有する諸般の問題点を解消する新しいタイプのコンベヤー用フリクションローラーを提案しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1241077号
【特許文献2】大韓民国登録特許第10-1849006号
【特許文献3】大韓民国登録特許第10-2214089号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、簡単な構造を通じてコンベヤー駆動のための消耗電力を減らしながら移送物の荷重と無関係に移送物の円滑な運搬が可能なコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、シャフト及びシャフトに挟まれたローラーの内輪体を停止させた状態で外輪体の回転を通じて移送物を移送させるようにしてシャフト及び内輪体の摩耗を減らすと共にこれらの間で発生する騷音を減らすことができるコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0014】
本発明のまた他の目的は、移送物がストッパによって停止する時移送用ローラーの作動を柔軟に停止させてストッパの破損を防止することができるコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0015】
本発明の前記目的及びその他の内在している目的は、下で説明する本発明によってすべて容易に達成されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によるコンベヤー用フリクションローラーは、
シャフト50と、
前記シャフトに回転可能になるように結合されてスプラケット本体41の前方に結合されるリテーナー140を有するスプラケット40と、及び
前記リテーナー140のリテーナー本体141の前方に突き出された複数個の結合突出部141Aの間に位置する複数個の回転ボール111と、前記シャフト50に固定されて前記回転ボール111が外周面に接する内輪体112と、前記回転ボール111の外周面に接して回転ボール111の回転によって回転する外輪体113を含む移送用ローラー110と、
を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明で、前記スプラケット本体41の内周面に沿ってシャフト50方向に突き出されたベアリングストッパ41Bが形成され、前記ベアリングストッパ41Bの後端に第2ベアリング130が設置された方が良い。
【0018】
本発明で、前記ベアリングストッパ41Bの前端に第1ベアリング120が設置されても良い。
【0019】
本発明で、前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプリング(S)の後端は前記第1ベアリング130の前端に支持されることが望ましい。
【0020】
本発明で、前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプリング(S)の後端は前記ベアリングストッパ41Bの前端に支持されても良い。
【0021】
本発明で、前記結合突出部141Aの両側面に前記シャフト50方向に傾いた傾斜面142Aが形成されることが望ましい。
【0022】
本発明で、前記内輪体112の外周面に第1曲面溝112Aと、前記外輪体113の内周面に第2曲面溝113Aが前記回転ボール111の公転経路に沿って形成されても良い。
【0023】
本発明で、前記リテーナー140はプラスチック射出物で成形されても良い。
【0024】
本発明で、前記リテーナー140は前記スプラケット40をインサート射出成形によって前記スプラケット40と一体で成形されても良い。
【0025】
本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100が一定間隔を置いて複数個で水平フレーム10に設置されることを特徴とするコンベヤーも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、移送用ローラーの外輪体と移送物との接触と移送物の荷重による摩擦力を利用するが、リテーナーの駆動用突起の回転によって回転される回転ボールによって外輪体が回転されるようにすることで移送用ローラーの内輪体より直径が大きい外輪体の回転力は増進され、これによって外側まわり円周に沿って移送される移送物の移送速度は増加されて移送物の移送を迅速で円滑に移送させることができる効果を有する。
【0027】
本発明は、移送用ローラーの内輪体、スプラケットの第1及び第2ベアリング、及びシャフトを停止させた状態で移送用ローラーの外輪体を円滑に回転させることでシャフト及びベアリングの摩耗を減らしてコンベヤーの寿命を延ばすことができる。
【0028】
本発明は、シャフトをフレームに固定させた状態でスプラケット及び移送用ローラーを回転させることでコンベヤー駆動のための消耗電力を減らすことができるし、シャフトがフレームに固定された状態を維持することでフレームとシャフトとの遊撃を防止してコンベヤー駆動時発生される騷音を減らすと共にフレームの毀損を防止する効果を有する。
【0029】
本発明は、移送物がストッパによって停止する時リテーナーの駆動用突起によって移送用ローラーの回転ボールのみを回転させてリテーナーと結合されたスプラケットも回転ボールと共に回転されるようにすることでスプラケット及び駆動モータに負荷がかからないようにすることはもちろんシャフト及び内輪体が停止された状態を維持するようにできて移送物がストッパ側に移動しようとする力を抑制するためストッパの破損を防止することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを利用したコンベヤーを示した平面図である。
図2】本発明によるフリクションローラーを利用して構成したコンベヤーの側面図である。
図3】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーがコンベヤーに設置された状態を示した斜視図である。
図4】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを示した斜視図である。
図5】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを分解して示した斜視図である。
図6】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを分解して図5の反対側から眺めた斜視図である。
図7】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーの断面図である。
図8図7のA-A線に沿って切断して本断面図である。
図9図8のB-B線に沿って切断して本断面図である。
図10】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を見せてくれる側面図である。
図11】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を示した断面図である。
図12】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送された移送物がストッパによって停止された状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下で添付された図面を参照にして本発明に対して詳しく説明することにする。
【0032】
図1は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を利用したコンベヤーを示した平面図であり、図2は側面図であり、図3は本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100がコンベヤーに設置された状態を示した斜視図である。
【0033】
本発明のフリクションローラー100は、コンベヤーに平行に具備される一対の水平フレーム10のそれぞれに一定な間隔を置いて複数個で設置される。水平フレーム10の一側面には駆動モータ20が設置される。フリクションローラー100のスプラケット40は駆動モータ20によって駆動される駆動スプラケット21が回転すれば、駆動スプラケット21とスプラケット40に設置されたチェーン30によって連動して一緒に回転する。このように本発明によるフリクションローラー100はコンベヤーの水平フレーム10に一定間隔を置いて設置されて移送物を移送することに適用される。
【0034】
図4は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を示した斜視図である。図4に示されたところのように、本発明によるフリクションローラー100はスプラケット40、シャフト50及び移送用ローラー110を含む。
【0035】
スプラケット40はスプラケット本体41とスプラケット本体41の一側末端に放射状で突き出されて形成されたティス42を含む。ティス42はチェーンに結合されてチェーンが駆動されれば、スプラケット本体41が回転するようにする。本発明のティス42はスプラケット本体41の回転を駆動するためのものなら、チェーンに結合される形状ではないギアや他の動力伝達手段の形状を有することもできる。スプラケット40は水平フレーム10に固定されるシャフト50によって回転が支持されながら回転する。
【0036】
移送用ローラー110はシャフト50に回転可能になるように設置される。移送用ローラー110はシャフト50に結合される内輪体112と内輪体112の外側に位置する外輪体113、内輪体112と外輪体113との間に位置するカバー114を含む。
【0037】
内輪体112はシャフト50に結合され、内輪体112の前方側の一端はシャフト50に締結される第1スナップリング(R1)によって支持され、内輪体112の後方側の他の一端はスプリング(S)によって圧迫される。よって、内輪体112がシャフト50に結合された状態で回転されないで固定される。第1スナップリング(R1)は内輪体112が元々の位置から脱しないようにする役割をするので、第1スナップリング(R1)代りにシャフト50に前方側の突出部を形成しても良い。
【0038】
内輪体112と外輪体113との間の空間には複数個の回転ボール111が内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に接するように設置される。カバー114は回転ボール111が前方側で露出されることを阻んでくれる役割をして、外輪体113の回転を邪魔しないように位置する。
【0039】
スプラケット40が回転すれば回転ボール111が内輪体112と外輪体113との間で自転しながら同時に内輪体112の周りを公転する。外輪体113の外周面に移送物が置かれる場合、移送物の荷重によって回転ボール111と内輪体112及び外輪体113の間の摩擦力が増加するようになって、スプラケット40の駆動力が外輪体113で増幅されて移送物を動かすことができる。これに対するより詳細な構造は、下の図5以下を参照して説明する。
【0040】
図5は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を分解して前方側で示した斜視図であり、図6は後方側から眺めた斜視図であり、図7は本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100の断面図であり、図8図7のA-A線を切断して本断面図であり、図9図8のB-B線を切断して眺めた断面図である。
【0041】
図5乃至図9を共に参照すれば、本発明によるフリクションローラー100はシャフト50と、シャフト50に設置されるスプラケット40と移送用ローラー110を含む。
【0042】
移送用ローラー110は内輪体112と外輪体113を具備し、複数個の回転ボール111が内輪体112と外輪体113との間に位置する。内輪体112の外周面と外輪体113の内周面との間の距離は回転ボール111の大きさとほとんど同じとであるか、または微細に大きいことが良い。内輪体112と外輪体113との間の前方末端にはカバー114が結合され、カバー114は内輪体112の外周面に結合され、外輪体113の内周面には触れないと外輪体113が回転する時カバー114によって邪魔にならない。内輪体112はその中央にシャフト50が貫通するように結合される。
【0043】
シャフト50は水平フレーム10に固定されるが、シャフト50中央に形成された中空部51に挿入される固定ボルト(B)によってシャフト50を水平フレーム10に固定させることができる。
【0044】
リテーナー140はスプラケット40と結合されてスプラケット40が回転すればリテーナー140も回転する。リテーナー140は中央部分が空いているリング形状のリテーナー本体141、リテーナー本体141から前方に突き出されて形成された複数個の回転用突起142を含む。回転用突起142はリテーナー本体141の円周に沿って一定な間隔を置いて前方側に突き出されて形成されるが、隣接する二つの回転用突起142の間に回転ボール111が位置する。よって、リテーナー本体141が回転すれば回転ボール111が回転用突起142によって内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に沿って公転をする同時に自転をする。
【0045】
回転用突起142はリテーナー本体141から前方側に突き出されて形成されるが、回転ボール111を円滑に押し出すようにその両側面にシャフト50方向に傾いた傾斜面142Aを有することが望ましい。
【0046】
スプラケット40はその内部が空いている円筒状のスプラケット本体41と、スプラケット本体41の後方側にスプラケット本体41の外周面に沿って放射状で形成された複数個のティス42を含む。
【0047】
スプラケット40はリテーナー140と結合されて共に回転するが、スプラケット本体41の前方内側にリテーナー本体141の後方に突き出された結合突出部141Aが挿入されて結合される。図7及び図9に示されたところのように、スプラケット本体41と結合突出部141Aに形成されたホールを通じてピン(P)を挿入して固定させることができるが、必ずこのような結合に限定されないし、ボルトも他の結合手段を使用するか、またはスプラケット40とリテーナー140を一体の部材で製作することもできる。
【0048】
スプラケット本体41の内周面の後方側にはスプラケット本体41の内周面に沿ってシャフト50方向に突き出されたベアリングストッパ41Bが形成され、ベアリングストッパ41Bの前方は第1ベアリング120が設置される第1ベアリング安着部41Aになって、ベアリングストッパ42Bの後方は第2ベアリング130が設置される第2ベアリング安着部42Bになる。第1ベアリング120と第2ベアリング130はボールベアリングであることが望ましい。
【0049】
第1ベアリング120の外輪121は第1ベアリング安着部41Aに固定され、第2ベアリング130の外輪131は第2ベアリング安着部41Cに安着される。第1ベアリング120及び第2ベアリング130の内輪122、132はシャフト50に結合される。よって、第1ベアリング120と第2ベアリング130はスプラケット40がシャフト50に回転可能に結合されるようにする。設計上の必要によって、第1ベアリング120は省略されて第2ベアリング130だけ具備しても良い。
【0050】
移送用ローラー110はシャフト50の前方側に結合される。移送用ローラー110の内輪体112の前端はシャフト50に固定される第1スナップリング(R1)によって支持され、内輪体112の後端はスプリング(S)によって圧迫を受けるように支持される。よって、移送用ローラー110はシャフト50に固定され、移送用ローラー110の内輪体112はシャフト50に固定された状態を維持するために回転しないで、回転ボール111と外輪体113が回転する。第1スナップリング(R1)はシャフト50の前方側に形成された溝に挿入されて固定される。第1スナップリング(R1)は移送用ローラー110を支持するためのものであるので、これと類似な役割をする他の部品で取り替えるか、またはシャフト50に一体で形成されたストッパ形状で取り替えることもできる。
【0051】
スプリング(S)の前端は移送用ローラー100の内輪体112の後方側に支持され、スプリング(S)の後端は第1ベアリング120の内輪122前端に支持される。よって、スプリング(S)は内輪体112の後端を圧迫し、内輪体112の前端は第1スナップリング(R1)によって支持されるために内輪体112はシャフト50に結合された状態で回転しないで固定される。第1ベアリング120の後端はベアリングストッパ41Bによって支持される。仮に、第1ベアリング120を設置しない場合にはスプリング(S)の後端はベアリングストッパ41Bの前端に支持される。
【0052】
第2ベアリング130の前端はベアリングストッパ41Bの後端に支持され、第2ベアリング130の後端はシャフト50に固定された第2スナップリング(R2)によって支持される。第2スナップリング(R2)はシャフト50の後方側に形成された溝に挿入されて固定される。第2スナップリング(R2)は第2ベアリング130を支持して固定させるためのものであるので、これと類似な役割をする他の部品で取り替えるか、またはシャフト50に一体で形成されたストッパ形状で取り替えることもできる。
【0053】
駆動モータ20で発生して伝達された回転力のような外部力によってスプラケット40が回転すれば、スプラケット40に結合されているリテーナー140が回転し、リテーナー140の前方に突き出された駆動用突起142が回転ボール111を回転させる。回転ボール111は移送用ローラー110の内輪体112の外周面に沿って回転しながら外輪体113を回転させる。回転ボール111が内輪体112の外周面に沿って円滑に公転するように公転経路に沿って内輪体112の外周面に第1曲面溝112Aを形成しても良い。また、回転ボール111が外輪体113の内周面に沿って円滑に公転するように公転経路に沿って外輪体113の内周面に第2曲面溝113Aを形成しても良い。外輪体113の上部に置かれた移送物は外輪体113の回転によって移送されるが、詳しい作動に対して以下で詳しく説明する。
【0054】
図10は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を通じて移送物60が移送される状態を見せてくれる側面図であり、図11は本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を示した断面図であり、図12は本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送された移送物がストッパによって停止された状態を示した断面図である。
【0055】
図10乃至図12を共に参照すれば、本発明によるフリクションローラー100は水平フレーム10に一定な間隔を置いて複数個で設置される。フリクションローラー100の上部には移送物60が置かれてフリクションローラー100の回転によって移送物60が移送される。それぞれのフリクションローラー100のスプラケット40は駆動モータ20の駆動によって作動するチェーン30によって回転する。移送物60が水平フレーム10の後方側の目標支点に位置すれば、ストッパ200によって移送が停止される。
【0056】
スプラケット40が回転すればスプラケット40前方に結合されたリテーナー140が回転するので、リテーナー140の駆動用突起142が回転して回転ボール111を回転させる。回転ボール111は内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に接しているので、回転ボール111は固定されて回転しない内輪体112の外周面に沿って自転と公転をするようになって、回転ボール111の自転と公転によって外輪体113が回転する。
【0057】
回転ボール111は自転と公転をするために外輪体113の回転速度は、スプラケット40の回転速度より増加する。増加する割合は外輪体113の内径まわりと内輪体112の外径まわりの比と同じである。例えば、外輪体113の内径まわりと内輪体112の外径まわりの比が2:3と言えば、スプラケット40が20RPMで回転すれば、外輪体113は30RPMで回転する。
【0058】
図11のように、移送物60の底面と移送用ローラー110の外輪体113が接する部分“F”に発生する摩擦力によって移送物60が移送用ローラー110の回転方向に沿って移送されることができる。移送用ローラー110にかかる荷重は移送物60の荷重が増加しても外輪体113、回転ボール111、内輪体112に大きい影響を及ぼさないので、本発明によるフリクションローラー100はスプラケット40の駆動出力を高めなくても増加された荷重の移送物を容易に移送することができる。
【0059】
また、スプラケット40のリテーナー140を金属材質ではないプラスチック射出物で適用することができるため、製造費用と重量を減らすことができる。リテーナー140を別途のプラスチック射出物で製作してスプラケット本体41を結合することもできて、インサート射出金型にスプラケット本体41を位置させてリテーナー140を一体で射出成形することもできる。
【0060】
移送物60が目標支点に移送されてストッパ200によって停止する場合、図12でのように外輪体113は回転しないで停止する。この場合、外輪体113と内輪体112との間に位置する駆動用突起142と回転ボール111は続いて回転するので、移送用ローラー110やスプラケット40などが摩耗されるか、または破損されることがなしに、フリクションローラー110が安定的に作動することができる。
【0061】
以上で記述した発明の説明は、本発明の理解のために例えて説明したことに過ぎないだけで、本発明の範囲を決めようとするものではないことを留意しなければならない。本発明の範囲は添付された請求範囲によって決められ、この範囲内で本発明の単純な変形や変更はすべて本発明の保護範囲に属することで理解されなければならない。
【符号の説明】
【0062】
10 水平フレーム
20 駆動モータ
21 駆動スプラケット
30 チェーン
40 スプラケット
41A 第1ベアリング安着部
41B ベアリングストッパ
41C 第2ベアリング安着部
41 スプラケット本体
42B ベアリングストッパ
42 ティス
50 シャフト
51 中空部
60 移送物
100 フリクションローラー
110 移送用ローラー
111 回転ボール
112A 第1曲面溝
112 内輪体
113A 第2曲面溝
113 外輪体
114 カバー
120 第1ベアリング
121 外輪
122 内輪
130 第2ベアリング
131 外輪
140 リテーナー
141A 結合突出部
141 リテーナー本体
142A 傾斜面
142 回転用突起
200 ストッパ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤー用フリクションローラーに関するものである。より具体的には、本発明はフリクションローラーによって移送される移送物の荷重が大きい場合にもモータの出力を上昇させなくて移送物を円滑に移送することができるし、移送物がストッパによって停止する場合スプラケット及びスプラケット駆動用モータ側に過負荷がかからないようにしてシャフトの摩耗防止及び駆動モータとスプラケットなどの毀損を防止することができるコンベヤー用フリクションローラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、製造工場または物流倉庫などで部品や完製品などの移送物を運ぶためのコンベヤーは駆動モータによって回転される複数個のシャフトと移送ローラーまたは移送ベルトを設置して移送物を運ぶようにしている。
【0003】
このようなコンベヤーのうちで移送物を回転するフリクションローラーの上に乗せて移送するためのコンベヤーが広く使用されている。このようなコンベヤーに使用するフリクションローラーは駆動モータとシャフトが持続的に回転するように構成される。フリクションローラーは駆動モータの電力消耗を減らすことができるし、同時に装置の摩耗及び損傷を減らすことができる長所がある。
【0004】
このようなフリクションローラーに関する先行技術で摩擦力調節が可能になるように構成した「フリクションローラーが設置されたコンベヤー」に対する技術が大韓民国登録特許第10-1241077号に開示されている。
【0005】
前記先行技術のフリクションローラーはシャフトによって貫通されて移送する物体と直接接触されるローラーと、前記ローラーの断面側に形成されるブッシュと、前記ブッシュに弾力を加えるスプリングと、前記スプリングの弾性力を調節するレベルブロックを含んで構成される。前記フリクションローラーは移送される移送物の荷重によって移送物の下部面と面接されるローラーとの摩擦力をスプリングの弾性力によっていちいち再調節しなければならないので、その作業の煩わしいことはもちろん摩擦力調節のための再設定時間がたくさん所要されるので、移送物の運搬時間及び全体工程が遅滞されて生産性が低下されてコンベヤーの摩耗などによる機能低下や耐久性が短縮される問題点がある。
【0006】
また、大韓民国登録特許第10-1849006号は「コンベヤー用フリクションローラー」を、大韓民国登録特許第10-2214089号は「コンベヤーに採用されるボールベアリングの外輪体の制動力維持用フリクションローラー」を開示している。
【0007】
前記二つの先行技術ではリテーナーを利用してコンベヤーによって重量体である移送物が移送される途中に移送物の止まりなどのような負荷がかかる場合移送物と摩擦される外輪体の制動力を一定に維持させながらシャフトに固定された内輪体はシャフトの回転に沿って継続的に回転されるようにすることで、駆動モータとシャフト側での過負荷伝達を防止している。
【0008】
しかし、コンベヤーを構成するフレームに一定間隔を置いて複数個で設置されたシャフトが駆動モータによって回転されるスプラケットと共に回転されるので、駆動モータを駆動する消耗電力をさらに要するようになって、シャフトを挟んで設置したフレームとの摩擦によって騷音が発生する問題点が提起されることができる。特に、シャフト及びシャフトに固定された内輪体及びリテーナーが共に回転するようになれば、長期間使用時にシャフトの外側まわり面が摩耗されてコンベヤーの耐久性が短縮されることはもちろん、コンベヤー機能低下を持って来ることがある。
【0009】
また、移送物がストッパによって停止された状態で継続的にシャフトは回転するようになるので、これと共に回転されるスプラケット及びリテーナーによって移送物の荷重とローラーとの摩擦力によって移送物が停止しても移送物はストッパ側に移動しようとする力が発生されることがあってストッパに荷重がかかるので、ストッパと移送物が破損されることがある問題がいつも存在する。
【0010】
これに本発明者は、従来のフリクションローラーが有する諸般の問題点を解消する新しいタイプのコンベヤー用フリクションローラーを提案しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1241077号
【特許文献2】大韓民国登録特許第10-1849006号
【特許文献3】大韓民国登録特許第10-2214089号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、簡単な構造を通じてコンベヤー駆動のための消耗電力を減らしながら移送物の荷重と無関係に移送物の円滑な運搬が可能なコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、シャフト及びシャフトに挟まれたローラーの内輪体を停止させた状態で外輪体の回転を通じて移送物を移送させるようにしてシャフト及び内輪体の摩耗を減らすと共にこれらの間で発生する騷音を減らすことができるコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0014】
本発明のまた他の目的は、移送物がストッパによって停止する時移送用ローラーの作動を柔軟に停止させてストッパの破損を防止することができるコンベヤー用フリクションローラーを提供することである。
【0015】
本発明の前記目的及びその他の内在している目的は、下で説明する本発明によってすべて容易に達成されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によるコンベヤー用フリクションローラーは、
シャフト50と、
前記シャフトに回転可能になるように結合されてスプラケット本体41の前方に結合されるリテーナー140を有するスプラケット40と、及び
前記リテーナー140のリテーナー本体141の前方に突き出された複数個の回転用突 起142の間に位置する複数個の回転ボール111と、前記シャフト50に固定されて前記回転ボール111が外周面に接する内輪体112と、前記回転ボール111の外周面に接して回転ボール111の回転によって回転する外輪体113を含む移送用ローラー110と、
を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明で、前記スプラケット本体41の内周面に沿ってシャフト50方向に突き出されたベアリングストッパ41Bが形成され、前記ベアリングストッパ41Bの後端に第2ベアリング130が設置された方が良い。
【0018】
本発明で、前記ベアリングストッパ41Bの前端に第1ベアリング120が設置されて
も良い。
【0019】
本発明で、前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプ
リング(S)の後端は前記第1ベアリング120の前端に支持されることが望ましい。
【0020】
本発明で、前記内輪体112の後端に支持されるスプリング(S)が設置され、前記スプ
リング(S)の後端は前記ベアリングストッパ41Bの前端に支持されても良い。
【0021】
本発明で、前記回転用突起142の両側面に前記シャフト50方向に傾いた傾斜面142Aが形成されることが望ましい。
【0022】
本発明で、前記内輪体112の外周面に第1曲面溝112Aと、前記外輪体113の内
周面に第2曲面溝113Aが前記回転ボール111の公転経路に沿って形成されても良い
【0023】
本発明で、前記リテーナー140はプラスチック射出物で成形されても良い。
【0024】
本発明で、前記リテーナー140は前記スプラケット40をインサート射出成形によって前記スプラケット40と一体で成形されても良い。
【0025】
本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100が一定間隔を置いて複数個で水平フレーム10に設置されることを特徴とするコンベヤーも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、移送用ローラーの外輪体と移送物との接触と移送物の荷重による摩擦力を利用するが、リテーナーの駆動用突起の回転によって回転される回転ボールによって外輪体が回転されるようにすることで移送用ローラーの内輪体より直径が大きい外輪体の回転力は増進され、これによって外側まわり円周に沿って移送される移送物の移送速度は増加されて移送物の移送を迅速で円滑に移送させることができる効果を有する。
【0027】
本発明は、移送用ローラーの内輪体、スプラケットの第1及び第2ベアリング、及びシャフトを停止させた状態で移送用ローラーの外輪体を円滑に回転させることでシャフト及びベアリングの摩耗を減らしてコンベヤーの寿命を延ばすことができる。
【0028】
本発明は、シャフトをフレームに固定させた状態でスプラケット及び移送用ローラーを回転させることでコンベヤー駆動のための消耗電力を減らすことができるし、シャフトがフレームに固定された状態を維持することでフレームとシャフトとの遊撃を防止してコンベヤー駆動時発生される騷音を減らすと共にフレームの毀損を防止する効果を有する。
【0029】
本発明は、移送物がストッパによって停止する時リテーナーの駆動用突起によって移送用ローラーの回転ボールのみを回転させてリテーナーと結合されたスプラケットも回転ボールと共に回転されるようにすることでスプラケット及び駆動モータに負荷がかからないようにすることはもちろんシャフト及び内輪体が停止された状態を維持するようにできて移送物がストッパ側に移動しようとする力を抑制するためストッパの破損を防止することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを利用したコンベヤーを示した平面図である。
図2】本発明によるフリクションローラーを利用して構成したコンベヤーの側面図である。
図3】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーがコンベヤーに設置された状態を示した斜視図である。
図4】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを示した斜視図である。
図5】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを分解して示した斜視図である。
図6】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを分解して図5の反対側から眺めた斜視図である。
図7】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーの断面図である。
図8図7のA-A線に沿って切断して本断面図である。
図9図8のB-B線に沿って切断して本断面図である。
図10】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を見せてくれる側面図である。
図11】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を示した断面図である。
図12】本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送された移送物がストッパによって停止された状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下で添付された図面を参照にして本発明に対して詳しく説明することにする。
【0032】
図1は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を利用したコンベヤーを示した平面図であり、図2は側面図であり、図3は本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100がコンベヤーに設置された状態を示した斜視図である。
【0033】
本発明のフリクションローラー100は、コンベヤーに平行に具備される一対の水平フレーム10のそれぞれに一定な間隔を置いて複数個で設置される。水平フレーム10の一側面には駆動モータ20が設置される。フリクションローラー100のスプラケット40は駆動モータ20によって駆動される駆動スプラケット21が回転すれば、駆動スプラケット21とスプラケット40に設置されたチェーン30によって連動して一緒に回転する。このように本発明によるフリクションローラー100はコンベヤーの水平フレーム10に一定間隔を置いて設置されて移送物を移送することに適用される。
【0034】
図4は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を示した斜視図である。図4に示されたところのように、本発明によるフリクションローラー100はスプラケット40、シャフト50及び移送用ローラー110を含む。
【0035】
スプラケット40はスプラケット本体41とスプラケット本体41の一側末端に放射状で突き出されて形成されたティス42を含む。ティス42はチェーンに結合されてチェーンが駆動されれば、スプラケット本体41が回転するようにする。本発明のティス42はスプラケット本体41の回転を駆動するためのものなら、チェーンに結合される形状ではないギアや他の動力伝達手段の形状を有することもできる。スプラケット40は水平フレーム10に固定されるシャフト50によって回転が支持されながら回転する。
【0036】
移送用ローラー110はシャフト50に回転可能になるように設置される。移送用ローラー110はシャフト50に結合される内輪体112と内輪体112の外側に位置する外輪体113、内輪体112と外輪体113との間に位置するカバー114を含む。
【0037】
内輪体112はシャフト50に結合され、内輪体112の前方側の一端はシャフト50に締結される第1スナップリング(R1)によって支持され、内輪体112の後方側の他の
一端はスプリング(S)によって圧迫される。よって、内輪体112がシャフト50に結合
された状態で回転されないで固定される。第1スナップリング(R1)は内輪体112が元
々の位置から脱しないようにする役割をするので、第1スナップリング(R1)代りにシャ
フト50に前方側の突出部を形成しても良い。
【0038】
内輪体112と外輪体113との間の空間には複数個の回転ボール111が内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に接するように設置される。カバー114は回転ボール111が前方側で露出されることを阻んでくれる役割をして、外輪体113の回転を邪魔しないように位置する。
【0039】
スプラケット40が回転すれば回転ボール111が内輪体112と外輪体113との間で自転しながら同時に内輪体112の周りを公転する。外輪体113の外周面に移送物が置かれる場合、移送物の荷重によって回転ボール111と内輪体112及び外輪体113の間の摩擦力が増加するようになって、スプラケット40の駆動力が外輪体113で増幅されて移送物を動かすことができる。これに対するより詳細な構造は、下の図5以下を参照して説明する。
【0040】
図5は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を分解して前方側で示した斜視図であり、図6は後方側から眺めた斜視図であり、図7は本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100の断面図であり、図8図7のA-A線を切断して本断面図であり、図9図8のB-B線を切断して眺めた断面図である。
【0041】
図5乃至図9を共に参照すれば、本発明によるフリクションローラー100はシャフト50と、シャフト50に設置されるスプラケット40と移送用ローラー110を含む。
【0042】
移送用ローラー110は内輪体112と外輪体113を具備し、複数個の回転ボール111が内輪体112と外輪体113との間に位置する。内輪体112の外周面と外輪体113の内周面との間の距離は回転ボール111の大きさとほとんど同じとであるか、または微細に大きいことが良い。内輪体112と外輪体113との間の前方末端にはカバー114が結合され、カバー114は内輪体112の外周面に結合され、外輪体113の内周面には触れないと外輪体113が回転する時カバー114によって邪魔にならない。内輪体112はその中央にシャフト50が貫通するように結合される。
【0043】
シャフト50は水平フレーム10に固定されるが、シャフト50中央に形成された中空部51に挿入される固定ボルト(B)によってシャフト50を水平フレーム10に固定させ
ることができる。
【0044】
リテーナー140はスプラケット40と結合されてスプラケット40が回転すればリテーナー140も回転する。リテーナー140は中央部分が空いているリング形状のリテーナー本体141、リテーナー本体141から前方に突き出されて形成された複数個の回転用突起142を含む。回転用突起142はリテーナー本体141の円周に沿って一定な間隔を置いて前方側に突き出されて形成されるが、隣接する二つの回転用突起142の間に回転ボール111が位置する。よって、リテーナー本体141が回転すれば回転ボール111が回転用突起142によって内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に沿って公転をする同時に自転をする。
【0045】
回転用突起142はリテーナー本体141から前方側に突き出されて形成されるが、回転ボール111を円滑に押し出すようにその両側面にシャフト50方向に傾いた傾斜面142Aを有することが望ましい。
【0046】
スプラケット40はその内部が空いている円筒状のスプラケット本体41と、スプラケット本体41の後方側にスプラケット本体41の外周面に沿って放射状で形成された複数個のティス42を含む。
【0047】
スプラケット40はリテーナー140と結合されて共に回転するが、スプラケット本体41の前方内側にリテーナー本体141の後方に突き出された結合突出部141Aが挿入
されて結合される。図7及び図9に示されたところのように、スプラケット本体41と結合突出部141Aに形成されたホールを通じてピン(P)を挿入して固定させることができるが、必ずこのような結合に限定されないし、ボルトも他の結合手段を使用するか、またはスプラケット40とリテーナー140を一体の部材で製作することもできる。
【0048】
スプラケット本体41の内周面の後方側にはスプラケット本体41の内周面に沿ってシャフト50方向に突き出されたベアリングストッパ41Bが形成され、ベアリングストッ
パ41Bの前方は第1ベアリング120が設置される第1ベアリング設置部41Aになって、ベアリングストッパ42Bの後方は第2ベアリング130が設置される第2ベアリング
設置部41Cになる。第1ベアリング120と第2ベアリング130はボールベアリング
であることが望ましい。
【0049】
第1ベアリング120の外輪121は第1ベアリング設置部41Aに固定され、第2ベ
アリング130の外輪131は第2ベアリング設置部41Cに設置される。第1ベアリン
グ120及び第2ベアリング130の内輪122、132はシャフト50に結合される。よって、第1ベアリング120と第2ベアリング130はスプラケット40がシャフト50に回転可能に結合されるようにする。設計上の必要によって、第1ベアリング120は省略されて第2ベアリング130だけ具備しても良い。
【0050】
移送用ローラー110はシャフト50の前方側に結合される。移送用ローラー110の内輪体112の前端はシャフト50に固定される第1スナップリング(R1)によって支持
され、内輪体112の後端はスプリング(S)によって圧迫を受けるように支持される。よ
って、移送用ローラー110はシャフト50に固定され、移送用ローラー110の内輪体112はシャフト50に固定された状態を維持するために回転しないで、回転ボール111と外輪体113が回転する。第1スナップリング(R1)はシャフト50の前方側に形成
された溝に挿入されて固定される。第1スナップリング(R1)は移送用ローラー110を
支持するためのものであるので、これと類似な役割をする他の部品で取り替えるか、またはシャフト50に一体で形成されたストッパ形状で取り替えることもできる。
【0051】
スプリング(S)の前端は移送用ローラー110の内輪体112の後方側に支持され、ス
プリング(S)の後端は第1ベアリング120の内輪122前端に支持される。よって、ス
プリング(S)は内輪体112の後端を圧迫し、内輪体112の前端は第1スナップリング(R1)によって支持されるために内輪体112はシャフト50に結合された状態で回転しないで固定される。第1ベアリング120の後端はベアリングストッパ41Bによって支持
される。仮に、第1ベアリング120を設置しない場合にはスプリング(S)の後端はベア
リングストッパ41Bの前端に支持される。
【0052】
第2ベアリング130の前端はベアリングストッパ41Bの後端に支持され、第2ベア
リング130の後端はシャフト50に固定された第2スナップリング(R2)によって支持
される。第2スナップリング(R2)はシャフト50の後方側に形成された溝に挿入されて
固定される。第2スナップリング(R2)は第2ベアリング130を支持して固定させるた
めのものであるので、これと類似な役割をする他の部品で取り替えるか、またはシャフト50に一体で形成されたストッパ形状で取り替えることもできる。
【0053】
駆動モータ20で発生して伝達された回転力のような外部力によってスプラケット40が回転すれば、スプラケット40に結合されているリテーナー140が回転し、リテーナー140の前方に突き出された回転用突起142が回転ボール111を回転させる。回転ボール111は移送用ローラー110の内輪体112の外周面に沿って回転しながら外輪体113を回転させる。回転ボール111が内輪体112の外周面に沿って円滑に公転するように公転経路に沿って内輪体112の外周面に第1曲面溝112Aを形成しても良い
。また、回転ボール111が外輪体113の内周面に沿って円滑に公転するように公転経路に沿って外輪体113の内周面に第2曲面溝113Aを形成しても良い。外輪体113
の上部に置かれた移送物は外輪体113の回転によって移送されるが、詳しい作動に対して以下で詳しく説明する。
【0054】
図10は、本発明によるコンベヤー用フリクションローラー100を通じて移送物60が移送される状態を見せてくれる側面図であり、図11は本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送物が移送される状態を示した断面図であり、図12は本発明によるコンベヤー用フリクションローラーを通じて移送された移送物がストッパによって停止された状態を示した断面図である。
【0055】
図10乃至図12を共に参照すれば、本発明によるフリクションローラー100は水平フレーム10に一定な間隔を置いて複数個で設置される。フリクションローラー100の上部には移送物60が置かれてフリクションローラー100の回転によって移送物60が移送される。それぞれのフリクションローラー100のスプラケット40は駆動モータ20の駆動によって作動するチェーン30によって回転する。移送物60が水平フレーム10の後方側の目標支点に位置すれば、ストッパ200によって移送が停止される。
【0056】
スプラケット40が回転すればスプラケット40前方に結合されたリテーナー140が回転するので、リテーナー140の回転用突起142が回転して回転ボール111を回転させる。回転ボール111は内輪体112の外周面と外輪体113の内周面に接しているので、回転ボール111は固定されて回転しない内輪体112の外周面に沿って自転と公転をするようになって、回転ボール111の自転と公転によって外輪体113が回転する。
【0057】
回転ボール111は自転と公転をするために外輪体113の回転速度は、スプラケット40の回転速度より増加する。増加する割合は外輪体113の内径まわりと内輪体112の外径まわりの比と同じである。例えば、外輪体113の内径まわりと内輪体112の外径まわりの比が2:3と言えば、スプラケット40が20RPMで回転すれば、外輪体113は30RPMで回転する。
【0058】
図11のように、移送物60の底面と移送用ローラー110の外輪体113が接する部分“F”に発生する摩擦力によって移送物60が移送用ローラー110の回転方向に沿っ
て移送されることができる。移送用ローラー110にかかる荷重は移送物60の荷重が増加しても外輪体113、回転ボール111、内輪体112に大きい影響を及ぼさないので、本発明によるフリクションローラー100はスプラケット40の駆動出力を高めなくても増加された荷重の移送物を容易に移送することができる。
【0059】
また、スプラケット40のリテーナー140を金属材質ではないプラスチック射出物で適用することができるため、製造費用と重量を減らすことができる。リテーナー140を別途のプラスチック射出物で製作してスプラケット本体41を結合することもできて、インサート射出金型にスプラケット本体41を位置させてリテーナー140を一体で射出成形することもできる。
【0060】
移送物60が目標支点に移送されてストッパ200によって停止する場合、図12でのように外輪体113は回転しないで停止する。この場合、外輪体113と内輪体112との間に位置する回転用突起142と回転ボール111は続いて回転するので、移送用ローラー110やスプラケット40などが摩耗されるか、または破損されることがなしに、フリクションローラー100が安定的に作動することができる。
【0061】
以上で記述した発明の説明は、本発明の理解のために例えて説明したことに過ぎないだけで、本発明の範囲を決めようとするものではないことを留意しなければならない。本発明の範囲は添付された請求範囲によって決められ、この範囲内で本発明の単純な変形や変更はすべて本発明の保護範囲に属することで理解されなければならない。
【符号の説明】
【0062】
10 水平フレーム
20 駆動モータ
21 駆動スプラケット
30 チェーン
40 スプラケット
41A 第1ベアリング設置部
41B ベアリングストッパ
41C 第2ベアリング設置部
41 スプラケット本体
42B ベアリングストッパ
42 ティス
50 シャフト
51 中空部
60 移送物
100 フリクションローラー
110 移送用ローラー
111 回転ボール
112A 第1曲面溝
112 内輪体
113A 第2曲面溝
113 外輪体
114 カバー
120 第1ベアリング
121 外輪
122 内輪
130 第2ベアリング
131 外輪
140 リテーナー
141A 結合突出部
141 リテーナー本体
142A 傾斜面
142 回転用突起
200 ストッパ
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のうちで何れか一つによるコンベヤー用フリクションローラー100が一定間隔を置いて複数個で水平フレーム10に設置されることを特徴とするコンベヤー。
【国際調査報告】