(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】内部センサ及び戻り止め機構を有するボールジョイントセレクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60K 20/02 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
B60K20/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503429
(86)(22)【出願日】2022-07-25
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 IB2022056852
(87)【国際公開番号】W WO2023002463
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516173429
【氏名又は名称】ジーエイチエスピー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GHSP, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100096758
【氏名又は名称】高橋 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114845
【氏名又は名称】高橋 雅和
(74)【代理人】
【識別番号】100148781
【氏名又は名称】高橋 友和
(72)【発明者】
【氏名】ワイピーエムエー, カーク
(72)【発明者】
【氏名】スー, ダペン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, シャビン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ, ロービン
【テーマコード(参考)】
3D040
【Fターム(参考)】
3D040AA03
3D040AB01
3D040AC01
3D040AC07
3D040AC16
3D040AC36
(57)【要約】
球形空洞及び戻り止め空洞を有する、ハウジングを含む、セレクタアセンブリ。位置決めセンサは、センサ空洞内に位置決めされており、球形空洞と通信している。セレクタは、球形空洞の中心点の周りで動作し、ハウジングのガイド表面と摺動可能に係合する球体部材を含む。球体部材は、位置決めセンサと電磁通信している磁石を含む。第1のピボット及び第2のピボットは、各々が中心点を通って延在するそれぞれの第1及び第2の回転軸を含む。戻り止めピンは、戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、戻り止め空洞の戻り止め表面に摺動可能に係合して、セレクタの複数のセレクタ位置を画定する。球形空洞内かつ戻り止め表面に沿ったセレクタの動作は、磁石及び位置決めセンサを介してコントローラに通信される複数のセレクタ位置を画定する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セレクタアセンブリであって、
球形空洞及び前記球形空洞から外向きに延在する戻り止め空洞を有する、ハウジングと、
前記ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされた位置決めセンサであって、前記球形空洞と通信している、位置決めセンサと、
前記球形空洞の中心点の周りで、前記ハウジング内で摺動可能に動作するセレクタであって、
前記球形空洞内に収容されており、前記ハウジングのガイド表面に摺動可能に係合する、球体部材であって、前記位置決めセンサと電磁通信している磁石を含む、球体部材と、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第1の回転軸を有する第1のピボットと、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第2の回転軸を有する第2のピボットと、
前記戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、前記戻り止め表面に摺動可能に係合して、前記セレクタの複数のセレクタ位置を画定する、戻り止めピンと、を備え、前記球形空洞内かつ前記戻り止め表面に沿った前記セレクタの動作が、前記磁石及び前記位置決めセンサを介してコントローラに通信される前記複数のセレクタ位置を画定する、セレクタと、を備える、セレクタアセンブリ。
【請求項2】
前記位置決めセンサが、ホールセンサである、請求項1に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項3】
前記磁石が、前記球体部材の磁石部分内に位置決めされている、請求項1又は2に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項4】
前記磁石が、前記球体部材から外向きに延在する、請求項1~3のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項5】
前記磁石部分が、前記位置決めセンサに近接する前記センサ空洞内に延在する、請求項1~4のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項6】
前記磁石が、前記球体部材の下半球内に位置決めされている、請求項1~5のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項7】
前記磁石が、前記セレクタのストークに対して斜めの角度で位置決めされている、請求項1~6のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項8】
前記コントローラが、シフトバイワイヤ機構と通信しており、前記コントローラ及び前記シフトバイワイヤ機構が、車両トランスミッションと通信している、請求項1~7のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項9】
前記セレクタが、前記ハウジングから外向きに延在してユーザインターフェースを画定するストークを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項10】
前記セレクタが、前記ストークと、前記球体部材と、前記戻り止めピンを収容する戻り止めスリーブと、を含む、セレクタ本体を含む、請求項9に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項11】
前記セレクタ本体が、単一の一体型部品である、請求項10に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項12】
前記ハウジングが、第1のピボット空洞及び第2のピボット空洞を含み、前記セレクタの前記第1のピボットが、前記第1のピボット空洞内に延在し、前記セレクタの前記第2のピボットが、前記第2のピボット空洞内に延在する、請求項1~11のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項13】
前記球形空洞、前記戻り止め空洞、及び前記センサ空洞が、前記ハウジング内に単一の連続空洞を画定する、請求項1~12のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項14】
前記セレクタが、前記セレクタのストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項15】
セレクタアセンブリであって、
球形空洞及び前記球形空洞から外向きに延在する戻り止め空洞を有する、ハウジングと、
前記ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされているホールセンサであって、前記球形空洞と通信している、ホールセンサと、
前記球形空洞の中心点の周りで、前記ハウジング内で摺動可能に動作するセレクタであって、
球体部材、ストーク、戻り止めスリーブ、第1のピボット、及び第2のピボットを含む、セレクタ本体であって、前記球体部材が、前記球形空洞内かつ前記中心点の周りで摺動可能に動作する、セレクタ本体と、
前記ホールセンサと電磁通信している前記球体部材に取り付けられた磁石と、
前記戻り止めスリーブ内に配設された戻り止めピンであって、前記戻り止めピンが、前記戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、前記戻り止め空洞の戻り止め表面に摺動可能に係合して、前記セレクタの複数のセレクタ位置を画定する、戻り止めピンと、を備え、
前記球形空洞内かつ前記戻り止め表面に沿った前記セレクタの動作が、前記磁石及び前記ホールセンサを介してコントローラに通信される前記複数のセレクタ位置を画定し、
前記セレクタが、前記ストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されており、
前記第1のピボットが、第1の回転軸を含み、前記第2のピボットが、第2の回転軸を含み、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸が、前記中心点を通って延在する、セレクタと、を備える、セレクタアセンブリ。
【請求項16】
前記磁石が、前記ホールセンサに近接する前記センサ空洞内に延在する、請求項15に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項17】
前記磁石が、前記球体部材の下半球内に位置決めされている、請求項15又は16に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項18】
前記磁石が、前記セレクタの前記ストークに対して斜めの角度で位置決めされている、請求項15~17のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項19】
セレクタアセンブリであって、
球形空洞及び戻り止め空洞を含むセレクタ空洞を有する、ハウジングと、
前記ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされているホールセンサであって、前記球形空洞と通信している、ホールセンサと、
前記球形空洞の中心点の周りで、前記セレクタ空洞内で摺動可能に動作するセレクタであって、
前記球形空洞内に収容されており、前記ハウジングのガイド表面に摺動可能に係合する、球体部材であって、前記ホールセンサと電磁通信している磁石を含む、球体部材と、
前記球体部材から延在し、前記ハウジングから突出するストークと、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第1の回転軸を有する第1のピボットと、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第2の回転軸を有する第2のピボットであって、前記セレクタが、前記ストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されている、第2のピボットと、
前記球体部材と一体化した戻り止めスリーブと、
前記戻り止めスリーブ内に配設された戻り止めピンであって、前記戻り止めピンが、前記戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、前記戻り止め空洞の戻り止め表面に摺動可能に係合して、前記セレクタの複数のセレクタ位置を画定する、戻り止めピンと、を備え、前記球形空洞内かつ前記戻り止め表面に沿った前記セレクタの動作が、前記磁石及び前記ホールセンサを介してコントローラに通信される前記複数のセレクタ位置を画定する、セレクタと、を備える、セレクタアセンブリ。
【請求項20】
前記磁石が、前記セレクタの前記ストークに対して斜めの角度で位置決めされている、請求項19に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項21】
セレクタアセンブリであって、
球形空洞及び前記球形空洞から外向きに延在する戻り止め空洞を有する、ハウジングと、
前記ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされた位置決めセンサであって、前記球形空洞と通信している、位置決めセンサと、
前記球形空洞の中心点の周りで、前記ハウジング内で摺動可能に動作するセレクタであって、
前記球形空洞内に収容されており、前記ハウジングのガイド表面に摺動可能に係合する、球体部材であって、前記位置決めセンサと電磁通信している磁石を含む、球体部材と、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第1の回転軸を有する第1のピボットと、
前記球形空洞の前記中心点を通って延在する第2の回転軸を有する第2のピボットと、
前記戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、前記戻り止め表面に摺動可能に係合して、前記セレクタの複数のセレクタ位置を画定する、戻り止めピンと、を備え、前記球形空洞内かつ前記戻り止め表面に沿った前記セレクタの動作が、前記磁石及び前記位置決めセンサを介してコントローラに通信される前記複数のセレクタ位置を画定する、セレクタと、を備える、セレクタアセンブリ。
【請求項22】
前記位置決めセンサが、ホールセンサである、請求項21に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項23】
前記磁石が、前記球体部材の磁石部分内に位置決めされている、請求項21又は22に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項24】
前記磁石が、前記球体部材から外向きに延在する、請求項21~23のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項25】
前記磁石部分が、前記位置決めセンサに近接する前記センサ空洞内に延在する、請求項23又は24に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項26】
前記磁石が、前記球体部材の下半球内に位置決めされている、請求項23~25のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項27】
前記磁石が、前記セレクタのストークに対して斜めの角度で位置決めされている、請求項21~26のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項28】
前記コントローラが、シフトバイワイヤ機構と通信しており、前記コントローラ及び前記シフトバイワイヤ機構が、車両トランスミッションと通信している、請求項21~27のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項29】
前記セレクタが、前記ハウジングから外向きに延在してユーザインターフェースを画定するストークを含む、請求項21~28のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項30】
前記セレクタが、前記ストークと、前記球体部材と、前記戻り止めピンを収容する戻り止めスリーブと、を含む、セレクタ本体を含む、請求項29に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項31】
前記セレクタ本体が、単一の一体型部品である、請求項30に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項32】
前記ハウジングが、第1のピボット空洞及び第2のピボット空洞を含み、前記セレクタの前記第1のピボットが、前記第1のピボット空洞内に延在し、前記セレクタの前記第2のピボットが、前記第2のピボット空洞内に延在する、請求項21~31のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項33】
前記セレクタが、前記セレクタのストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されている、請求項21~32のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項34】
前記球形空洞、前記戻り止め空洞、及び前記センサ空洞が、前記ハウジング内に単一の連続空洞を画定する、請求項21~33のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【請求項35】
前記セレクタが、レバータイプのセレクタである、請求項21~34のいずれか一項に記載のセレクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
このデバイスは、セレクタアセンブリの分野、より具体的には、車両の少なくとも1つの電気又は機械システムを修正するために車両内で使用することができるセレクタアセンブリであり、セレクタアセンブリは、複数のセレクタ位置を画定するために内部センサアセンブリと協働する内部ボールジョイント及び戻り止め機構を含む。
【背景技術】
【0002】
車両及び他の機械システムは、特定の機構の1つ以上のパラメータを修正するために使用され得るセレクタを含む。これらのセレクタは、通常、機械アセンブリに命令を通信するために、ユーザによって手動で動作され得るユーザインターフェースを含む。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様によれば、セレクタアセンブリは、球形空洞、及び球形空洞から外向きに延在する戻り止め空洞を有する、ハウジングを含む。位置決めセンサは、ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされている。位置決めセンサは、球形空洞と通信している。セレクタは、球形空洞の中心点の周りで、ハウジング内で摺動可能に動作する。セレクタは、球体部材を含み、これは、球形空洞内に収容されており、ハウジングのガイド表面に摺動可能に係合する。球体部材は、位置決めセンサと電磁通信している磁石を含む。第1のピボットは、球形空洞の中心点を通って延在する第1の回転軸を含む。第2のピボットは、球形空洞の中心点を通って延在する第2の回転軸を含む。戻り止めピンは、戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、戻り止め表面に摺動可能に係合して、セレクタの複数のセレクタ位置を画定する。球形空洞内かつ戻り止め表面に沿ったセレクタの動作は、磁石及び位置決めセンサを介してコントローラに通信される複数のセレクタ位置を画定する。
【0004】
別の態様によれば、セレクタアセンブリは、球形空洞、及び球形空洞から外向きに延在する戻り止め空洞を有する、ハウジングを含む。ホールセンサは、ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされている。ホールセンサは、球形空洞と通信している。セレクタは、球形空洞の中心点の周りで、ハウジング内で摺動可能に動作する。セレクタは、球体部材、ストーク、戻り止めスリーブ、第1のピボット、及び第2のピボットを含む、セレクタ本体を含む。球体部材は、球形空洞内かつ中心点の周りで摺動可能に動作する。磁石は、ホールセンサと電磁通信している球体部材に取り付けられている。戻り止めピンは、戻り止めスリーブ内に配設されている。戻り止めピンは、戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、戻り止め空洞の戻り止め表面に摺動可能に係合して、セレクタの複数のセレクタ位置を画定する。球形空洞内かつ戻り止め表面に沿ったセレクタの動作は、磁石及びホールセンサを介してコントローラに通信される複数のセレクタ位置を画定する。セレクタは、ストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されている。第1のピボットは、第1の回転軸を含み、第2のピボットは、第2の回転軸を含む。第1の回転軸及び第2の回転軸は、中心点を通って延在する。
【0005】
別の態様によれば、セレクタアセンブリは、球形空洞及び戻り止め空洞を含むセレクタ空洞を有する、ハウジングを含む。ホールセンサは、ハウジングのセンサ空洞内に位置決めされている。ホールセンサは、球形空洞と通信している。セレクタは、球形空洞の中心点の周りで、セレクタ空洞内で摺動可能に動作する。セレクタは、球体部材を含み、これは、球形空洞内に収容されており、ハウジングのガイド表面に摺動可能に係合する。球体部材は、ホールセンサと電磁通信している磁石を含む。ストークは、球体部材から延在し、ハウジングから突出する。第1のピボットは、球形空洞の中心点を通って延在する第1の回転軸を含む。第2のピボットは、球形空洞の中心点を通って延在する第2の回転軸を含む。セレクタは、ストークを通って延在する長手方向軸に対して回転可能に固定されている。球体部材と一体化した戻り止めスリーブ。戻り止めピンは、戻り止めスリーブ内に配設されている。戻り止めピンは、戻り止め空洞の戻り止め表面に向かって付勢されており、戻り止め空洞の戻り止め表面に摺動可能に係合して、セレクタの複数のセレクタ位置を画定する。球形空洞内かつ戻り止め表面に沿ったセレクタの動作は、磁石及びホールセンサを介してコントローラに通信される複数のセレクタ位置を画定する。
【0006】
本開示のこれらの及び他の態様、目的、及び特徴は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を検討すれば、当業者によって理解及び認識されるであろう。
【0007】
以下の図面である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ボールジョイントセレクタの例示的な態様を組み込むシフタアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図2のボールジョイントセレクタの分解斜視図である。
【
図4】
図2のボールジョイントセレクタの切断斜視図であり、ハウジングの球形空洞内のボールジョイントセレクタの球体部材の配置を示す。
【
図5】線V-Vに沿ってとられた、
図2のボールジョイントアセンブリの断面図である。
【
図6】領域VIでとられた
図5のボールジョイントセレクタの分解断面図である。
【
図7】
図6のボールジョイントセレクタの断面図であり、代替セレクタ位置にあるボールジョイントセレクタを示す。
【
図8】
図6のボールジョイントセレクタの断面図であり、代替セレクタ位置にあるボールジョイントセレクタを示す。
【
図9】ボールジョイントセレクタ及び協働センサアセンブリの一態様の概略立面図である。
【
図10】ボールジョイントセレクタ及び協働センサアセンブリの一態様の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
必要に応じて、本開示の詳細な実施形態が本明細書に開示されており、しかしながら、開示される実施形態は、様々かつ代替的な形態で具体化され得る本発明の単なる例示であることを理解されたい。図は、必ずしも詳細な設計に対するものではなく、いくつかの概略図は、機能の概要を示すために誇張又は最小化されている場合がある。したがって、本明細書で開示される特定の構造的及び機能的詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、当業者が本発明を様々に採用することを教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0010】
本明細書における説明の目的で、「上部」、「下部」、「右」、「左」、「背面」、「前面」、「垂直」、「水平」という用語、及びそれらの派生語は、
図1に配向されたとおりに本概念に関連するものとする。しかしながら、反対のことが明示的に指定されている場合を除いて、本概念が様々な代替的な配向を想定し得ることが理解されるべきである。また、添付図面に例示され、以下の明細書で説明される特定のデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。したがって、本明細書で開示される実施形態に関連する特定の寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲で別途明記されていない限り、限定するものとみなされるべきではない。
【0011】
この例示する実施形態は、主に、画定された範囲のセレクタ位置を通るセレクタの移動を収容するために球形空洞内で摺動可能に動作する球体部材を含むボールジョイントセレクタアセンブリに関連する方法ステップ及び装置構成要素の組み合わせで存在する。したがって、装置構成要素及び方法ステップは、該当する場合、本明細書の説明の利益を有する当業者に容易に明らかになる詳細によって本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態を理解することに関するそれらの特定の詳細のみを示す図面において、従来の符号によって表されている。更に、説明及び図面における同様の数字は、同様の要素を表す。
【0012】
「及び/又は」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列記された項目のうちのいずれか1つを単独で採用することができること、又は列記された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせを採用することができることを意味する。例えば、組成物が構成要素A、B、及び/又はCを含むものとして記載されている場合、組成物は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせを含むことができる。
【0013】
本文書では、第1及び第2、頂部及び底部などの関係語は、必ずしもそのようなエンティティ又はアクションの間のそのようないかなる実際の関係又は順序も必要とすることなく、又は暗示することなく、1つのエンティティ又はアクションと別のエンティティ又はアクションとを区別するためにのみ使用される。「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、又は任意の他の変形形態は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、又は装置が、それらの要素のみを含むのではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に明示的に列記されもせず、固有でもない他の要素を含み得るように、非排他的な包括を網羅することを意図する。「comprises...a」によって始められる要素は、更なる制約を受けることなく、その要素を備えるプロセス、方法、物品、又は装置において、追加の同一要素の存在を排除しない。
【0014】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータ、並びに他の量及び特性が正確ではなく、かつ正確である必要はなく、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて、近似の及び/又はより大きい若しくはより小さくあり得ることを意味する。範囲の値又は端点を説明する際に「約」という用語が使用される場合、本開示は、参照される特定の値又は端点を含むものと理解されるべきである。明細書の範囲の数値又は端点が「約」を記載しているかどうかにかかわらず、範囲の数値又は端点は、「約」によって修飾されたもの、及び「約」によって修飾されていないもの、の2つの実施形態を含むことを意図する。更に、範囲の各々の端点は、他の端点に関連すること、及び他の端点とは独立すること、のいずれにおいても重要であることが理解されるであろう。
【0015】
本明細書で使用されるとき、「実質的な」、「実質的に」という用語、及びそれらの変形形態は、説明された特徴が、値又は説明と等しい又はほぼ等しいことに注目することを意図する。例えば、「実質的に平面状の」表面は、平面状であるかほぼ平面状である表面を表すことを意図する。更に、「実質的に」は、2つの値が等しいかほぼ等しいことを表すことを意図する。いくつかの実施形態では、「実質的に」は、互いに約5%以内又は互いに約2%以内などの、互いに約10%以内の値を表し得る。
【0016】
本明細書で使用されるとき、「the」、「a」、又は「an」という用語は、「少なくとも1つ」を意味し、反対のことが明示的に示されていない限り、「1つのみ」に限定されるべきではない。したがって、例えば「ある構成要素(a component)」に対する参照は、別途文脈が明確に示していない限り、2つ以上のそのような構成要素を有する実施形態が含まれる。
【0017】
ここで
図1~
図8を参照すると、参照番号10は、一般に、様々な専用機械アセンブリ12のうちのいずれか1つ内に組み込まれたセレクタアセンブリを指す。セレクタアセンブリ10は、典型的にはデジタルインターフェースを介して、機械アセンブリ12に命令を提供するために使用されるボールジョイントセレクタ14を含む。ボールジョイントセレクタ14は、車両18の変速機を制御するために使用される車両18のシフトバイワイヤ機構16内に組み込むことができる。デバイスの様々な態様によれば、セレクタアセンブリ10は、ガイド表面24内に延在する内部支持体22を有する、ハウジング20を含む。ガイド表面24は、球形空洞26を部分的に画定する。ハウジング20はまた、球形空洞26から外向きに延在する戻り止め空洞28を含む。この構成を通して、球形空洞26及び戻り止め空洞28は、ハウジング20内の単一の連続セレクタ空洞156を画定する。ボールジョイントセレクタ14は、ハウジング20内かつ球形空洞26の中心点30の周りで摺動可能に動作する。ボールジョイントセレクタ14は、球体部材32を含み、これは、球形空洞26内に収容されており、球形空洞26のガイド表面24に摺動可能に係合する。
【0018】
再び
図1~
図8を参照すると、ボールジョイントセレクタ14はまた、第1の回転軸38及び第2の回転軸40を中心としたボールジョイントセレクタ14の選択的及び代替的な回転を提供する少なくとも1つの安定性特徴を含む。少なくとも1つの安定性特徴はまた、ボールジョイントセレクタ14の長手方向軸72を中心としたボールジョイントセレクタ14の回転を防止する。少なくとも1つの安定性特徴は、第1のピボット34及び第2のピボット36のうちの少なくとも1つを含み得る。第1のピボット34は、球形空洞26の中心点30を通って延在する第1の回転軸38を含む。第2のピボット36は、球形空洞26の中心点30も通って延在する第2の回転軸40を含む。ボールジョイントセレクタ14の動作中、第1及び第2の回転軸38、40は、球形空洞26の中心点30を通ってそれらの位置を維持する。この構成を通して、ハウジング20内のボールジョイントセレクタ14の動作は、球体部材32をハウジング20の球形空洞26内に維持する。ボールジョイントセレクタ14はまた、戻り止め空洞28内の戻り止め表面44に向かって付勢された戻り止めピン42を含む。戻り止めピン42は、戻り止め表面44と摺動可能に係合して、ボールジョイントセレクタ14の複数のセレクタ位置46を画定する。ボールジョイントセレクタ14及びハウジング20は、コントローラ50と通信しているユーザインターフェース48を画定する。球形空洞26内かつ戻り止め表面44に沿ったボールジョイントセレクタ14の動作は、複数のセレクタ位置46を画定する。これらのセレクタ位置46は、専用機械アセンブリ12を動作させるために、コントローラ50に通信される。セレクタ位置46のこの通信は、触覚フィードバック、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、それらの組み合わせ、及び他の形態のフィードバックを介してユーザに通信することができる。
【0019】
デバイスの様々な態様によれば、ボールジョイントセレクタ14は、ボールジョイントセレクタ14を通って延在する長手方向軸72を画定するストーク70を含む。ボールジョイントセレクタ14がハウジング20の球形空洞26内に配設されているとき、ボールジョイントセレクタ14がストーク70の長手方向軸72に対して回転固定位置にあることが企図される。したがって、ストーク70の動作は、ボールジョイントセレクタ14を球形空洞26の中心点30の周りで、前後方向74及び左右方向76に回転させることによって実行することができる。ボールジョイントセレクタ14のこれらの操作は、第1及び第2のピボット34、36の第1及び第2の回転軸38、40の周りで発生する。したがって、ボールジョイントセレクタ14の移動は、代替的に、第1の回転軸38の周りの前後方向74及び第2の回転軸40の周りの左右方向76の移動に典型的に限定される。本明細書に記載されるように、ボールジョイントセレクタ14の長手方向軸72に対するボールジョイントセレクタ14の回転固定位置は、第1のピボット34又は第2のピボット36のいずれか1つのみを含むことができる安定性特徴を通して達成することができる。同時に、安定性特徴は、第1の回転軸38及び第2の回転軸40の周りでのボールジョイントセレクタ14の選択的及び代替的な回転を可能にする。
【0020】
図4~
図8を再び参照すると、ハウジング20は、安定性特徴の構造に対応する第1のピボット空洞90及び第2のピボット空洞92の一方又は両方を含むことができる。本明細書で考察されるように、安定性特徴は、第1及び第2のピボット34、36のうちの一方又は両方のみを含むことができる。
【0021】
デバイスの特定の態様では、ボールジョイントセレクタ14は、単一の連続部材を含む。この単一の連続部材は、球体部材32、戻り止めスリーブ124、第1のピボット34、第2のピボット36、及び該当する場合、ストーク70を含む、単一のセレクタ本体140の形態であり得る。デバイスのそのような態様では、これらの構成要素は、セレクタ本体140として形成された単一の一体型部品であり得る。したがって、セレクタ本体140は、連続セレクタ空洞156内で動作する単一の部品を形成する。
【0022】
ボールジョイントセレクタ14の第1のピボット34は、第1のピボット空洞90内に延在するボスによって画定されることが企図される。ボールジョイントセレクタ14はまた、第2のピボット空洞92内に延在する別個のボスの形態の第2のピボット36を含む。第1及び第2のピボット34、36のうちの少なくとも1つを利用して、ストーク70の長手方向軸72に対するボールジョイントセレクタ14の回転固定位置は、ハウジング20の球形空洞26内に維持することができる。
【0023】
ここで
図6~
図8を参照すると、ボールジョイントセレクタ14が球形空洞26の中心点30の周りで操作されるにつれて、ボールジョイントセレクタ14の第1及び/又は第2のピボット34、36は、それぞれ、第1及び/又は第2のピボット空洞90、92内で操作される。これらの第1及び第2のピボット空洞90、92は、ボールジョイントセレクタ14のそれぞれの第1及び第2のピボット34、36の各々の周りにクリアランス空間110を提供する。これらのクリアランス空間110は、球形空洞26の中心点30の周りのボールジョイントセレクタ14の回転、並びに代替的に、第1の回転軸38及び第2の回転軸40のうちの1つを中心とした回転を提供する。加えて、
図6に例示されるように、第1及び第2のピボット34、36は、ハウジング20と係合して、ストーク70の長手方向軸72に対するボールジョイントセレクタ14の回転位置を維持するのを支援することができることが企図される。第1及び第2のピボット34、36の各々は、それぞれの第1及び第2の回転軸38、40の周りだけでなく、単一の平面を通る移動を提供される。この構成は、ストーク70の長手方向軸72に対して回転可能に固定された位置にボールジョイントセレクタ14を維持する。第1及び第2のピボット34、36、及びそれらが動作する平面は、互いに概ね垂直であり、前後方向74及び左右方向76の動きを生じさせる。
【0024】
再び
図6~
図9を参照すると、第1のピボット34及び第2のピボット36のうちの1つのみがボールジョイントセレクタ14に含まれており、第1及び第2のピボット空洞90、92のうちの1つのみが安定性特徴の一部として含まれている。第1のピボット34がボールジョイントセレクタ14から除外されるなどのデバイスのそのような態様では、第2のピボット空洞92のみが含まれる。ボールジョイントセレクタ14が第1の回転軸38の周りで回転するとき、第2のピボット36は、第2のピボット空洞92のクリアランス空間110内で回転する。第1の回転軸38を中心としたボールジョイントセレクタ14のこの孤立した回転はまた、第2の回転軸40を中心とし、長手方向軸72を中心としたボールジョイントセレクタ14の回転を防止する。代替的に、ボールジョイントセレクタ14が第2の回転軸40の周りで回転されるとき、第2のピボット36は、1つ以上の戻り止め機能を介して第2のピボット空洞92内の安定位置に保持される。このようにして、ボールジョイントセレクタ14は、第1の回転軸38の周り又は長手方向軸72の周りではなく、第2の回転軸40の周りでボールジョイントセレクタ14の孤立した動作を可能にする位置に維持される。
【0025】
デバイスの特定の態様では、第1及び/又は第2のピボット空洞90、92は各々、ボールジョイントセレクタ14が前後構成要素及び左右構成要素を含む対角線運動で移動されるときに、第1及び第2のピボット34、36の組み合わされた回転運動を可能にする、ほぼ砂時計形状の構成を含むことができる。
【0026】
典型的には、ボールジョイントセレクタ14は、代替的に、前後方向74及び左右方向76の移動に制限されるように構成される。デバイスのそのような態様では、第1及び第2のピボット空洞90、92は、ボールジョイントセレクタ14の第1及び第2のピボット34、36と実質的に同様の幅を有する。この構成を通して、ボールジョイントセレクタ14が第1の回転軸38の周りで動作するとき、第2のピボット36は、第2のピボット空洞92内で移動する。逆に、ボールジョイントセレクタ14が第2の回転軸40の周りで移動されるとき、第1のピボット34は、第1のピボット空洞90内で移動する。
【0027】
図4~
図8に例示されるように、ボールジョイントセレクタ14の動作は、球形空洞26の中心点30の周り、及び第1及び第2の回転軸38、40のうちの1つの周りで生じる。本明細書に記載されるように、ボールジョイントセレクタ14は、一貫した反復可能なホーム位置120に向かって付勢されている。また、ボールジョイントセレクタ14を、一連の選択可能な位置を通して所定の位置に選択的及び代替的に保持することができることも企図される。車両トランスミッション用のギアセレクタなどのデバイスのそのような態様では、ボールジョイントセレクタ14は、一連の安定位置内に無期限に保持され得る。したがって、ボールジョイントセレクタ14とハウジング20との間の様々な通信は、ボールジョイントセレクタ14を介して、及び機械アセンブリ12を動作させるためのコントローラ50へのユーザからの命令の通信のための一貫した構成で維持することができる。
【0028】
図3~
図8を再び参照すると、戻り止め表面44は、戻り止め表面44のベース130内のホーム位置120を画定する。加えて、戻り止めスリーブ124は、球体部材32の一部から延在して、戻り止めばね132を収容する。戻り止めばね132は、戻り止めピン42を戻り止め表面44に向かって付勢する。このようにして、戻り止めばね132は、外向きの付勢力134を生成し、これは、戻り止めピン42及びボールジョイントセレクタ14を、このホーム位置120、又は複数の安定セレクタ位置46のうちの1つに向かって付勢する。戻り止め表面44は、戻り止めパターンを形成する様々な表面形状のうちのいずれか1つを含むことができる。これらの戻り止めパターンは、戻り止めピン42及び戻り止めばね132と相互作用して、ボールジョイントセレクタ14を対応するセレクタ位置46に一時的又は無期限に保持する。
【0029】
戻り止め表面44の表面形状は、戻り止めピン42と協働するようにホーム位置120(又は一連の選択可能な安定位置)に対して偏心して位置決めされている様々な戻り止め凹部136のうちのいずれか1つを含むことができる。これらの凹部136は、ボールジョイントセレクタ14の様々なセレクタ位置46のいずれか1つを画定するために使用される。また、戻り止め表面44の表面形状が、ホーム位置120の周り、又は安定セレクタ位置46の周りに延在する同心円状の凹部136を画定する1つ以上の戻り止めリングを含むことができることも企図される。ボールジョイントセレクタ14が球形空洞26の中心点30の周りの任意の方向に操作されるとき、ボールジョイントセレクタ14は、戻り止めリングの特定の部分又は戻り止め表面44の戻り止め凹部136のうちの1つに移動される。これらの凹部136は、特定の選択された位置が達成されたことをユーザに触覚又は触覚的フィードバックを提供するために、戻り止めピン42を一時的に保持する。戻り止めリングは、戻り止めピン42を一時的に保持するのに十分に浅いように構成されているが、短期間後に戻り止めピン42を解放して、ボールジョイントセレクタ14をホーム位置120又は安定セレクタ位置46のうちの1つに戻すことができる。ボールジョイントセレクタ14のホーム位置120又は安定セレクタ位置46への戻りは、戻り止めピン42、戻り止めばね132、及びハウジング20の戻り止め表面44の間の相互作用を介して達成される。本明細書で考察されるように、戻り止めピン42は、外向き方向に付勢されている。戻り止めばね132によって加えられるこの付勢力134は、ボールジョイントセレクタ14を、戻り止め表面44に対してホーム位置120又は安定セレクタ位置46に向かって付勢するように機能する。
【0030】
デバイスの特定の態様では、戻り止め表面44は、ホーム位置120の周り又は安定セレクタ位置46の周りに延在する凹部136を含む。加えて、凹部136又は他の表面形状は、ホーム位置120又は安定セレクタ位置46から外向きに延在して、凹部136の外向きの進行を画定することができる。この構成を通して、ボールジョイントセレクタ14は、ホーム位置120又は安定セレクタ位置46に近接する第1の層の凹部136に移動することができる。ボールジョイントセレクタ14は、ホーム位置120又は安定セレクタ位置46から更に離れて移動させて、同じ移動経路に沿って徐々に外向きの凹部136に係合することができる。戻り止め表面44のこれらの凹部136又は表面形状の各々は、特定のセレクタ位置46に対応する。
【0031】
図6~
図8を再度参照すると、ハウジング20の様々なガイド表面24は、協働して球形空洞26を画定する。これらのガイド表面24は、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32が球形空洞26のガイド表面24に摺動可能に係合するタッチポイントを画定する。これらのタッチポイントは、概して、球形空洞26及び戻り止め表面44に対するボールジョイントセレクタ14の動作中に維持される。この構成は、ボールジョイントセレクタ14を、球形空洞26の中心点30と位置合わせされた一貫した位置に維持する。したがって、ボールジョイントセレクタ14の各移動は、この中心点30の周りに生じる。
【0032】
再び
図1~
図8を参照すると、ボールジョイントセレクタ14は、戻り止め面44と協働して様々なセレクタ位置46のいずれか1つを達成するボールジョイントセレクタ14を含むことができる。また、ボールジョイントセレクタ14が、ユーザインターフェース48の追加の機能を提供するために、様々なセレクタ位置46と協働することができる別個の回転機構を含むことができることも企図される。例示であって、限定するものではないが、ユーザがボールジョイントセレクタ14を特定のセレクタ位置46に移動させるとき、その選択を使用して、ボールジョイントセレクタ14に取り付けられている、又はボールジョイントセレクタ14と通信している別個の回転インターフェースを作動させることができる。回転セレクタは、ボールジョイントセレクタ14に取り付けることができるか、又はユーザインターフェース48の別の部分内に位置決めされた別個のインターフェースであり得る。様々なタッチスクリーン制御、ボタン、ダイヤル、及び他のインターフェースはまた、ボールジョイントセレクタ14を有するセレクタアセンブリ10内に組み込むことができる。
【0033】
図1~
図8を再度参照すると、セレクタアセンブリ10は、車両設定においてシフトバイワイヤ機構16とともに使用することができるコンパクトなレバータイプのセレクタを提供する。セレクタアセンブリ10は、車両18内の他の構成要素又は他の機械設定にも使用され得ることが企図される。加えて、セレクタアセンブリ10が、シフトバイワイヤ機構16に関連して利用され得ることが企図される。セレクタアセンブリ10はまた、セレクタアセンブリ10がその特定の時間に制御する特定の機械アセンブリ12のパラメータを調整又は変更するために使用することができるインターフェースを含むことができる。そのような構成では、セレクタアセンブリ10は、車両設定又は他の機械設定内の複数のシステムを制御することができる単一のユーザインターフェース48として使用することができる。
【0034】
再び
図4~
図8を参照すると、ボールジョイントセレクタ14は、ボールジョイントセレクタ14のストーク70が、左右方向76と同様に前後方向74に傾斜することを可能にする。戻り止めばね132及び戻り止めピン42は、戻り止め表面44と協働して、触覚フィードバックを提供し、特定の状況では、戻り止めピン42がボールジョイントセレクタ位置46を画定する戻り止め表面44の様々な凹部136と係合するときに、聴覚フィードバックを提供する。ボールジョイントセレクタ14は、ボールジョイントセレクタ14が操作される各方向に触覚フィードバックを提供しながら、ストーク70が複数の方向に移動することができる機構を提供する。ボールジョイントセレクタ14は、ハウジング20の内部支持体22のガイド表面24によって画定されるケージに組み立てられた球体部材32を含む。本明細書で考察されるように、これらのガイド表面24は、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32を収容する球形空洞26を画定する。ボールジョイントセレクタ14の動作中、球体部材32は、球形空洞26内に収容されており、球形空洞26の中心点30と整列しているか、又は実質的に整列している。これらの構成要素を使用して、多方向運動を有するボールジョイントセレクタ14は、最小数の構成部品を有するコンパクトなインターフェースを介して、車両設定内に含まれ得る。
【0035】
デバイスの特定の態様では、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32とハウジング20の球形空洞26との間のインターフェースは、ハウジング20内のボールジョイントセレクタ14内の動きを容易にするために使用できる1つ以上の摩擦低減材料又はインターフェースを含むことができる。これらの摩擦低減材料及び機構は、潤滑剤、ベアリング、平滑化された表面、それらの組み合わせ、及び他の同様の摩擦低減機構を含み得るが、これらに限定されない。
【0036】
図3に例示されるように、ボールジョイントセレクタ14の第1及び第2のピボット34、36は、セレクタアセンブリ10が製造及び組み立てられたときに、正のフィードバック機構として使用することができる。戻り止め表面44の位置決めは、ボールジョイントセレクタ14の戻り止めピン42を受け入れる。また、第1のピボット空洞90及び第2のピボット空洞92は、それぞれ、第1のピボット34及び第2のピボット36を受け入れる。第1及び第2のピボット34、36と第1及び第2のピボット空洞90、92との相互作用は、ハウジング20内のボールジョイントセレクタ14の単一の回転位置を画定する。同じ原理は、ボールジョイントセレクタ14が第1のピボット34及び第2のピボット36のうちの1つだけ、並びに第1のピボット空洞90及び第2のピボット空洞92のうちの対応するものを含む場合に使用することができる。この構成は、ボールジョイントセレクタ14が製造中にハウジング20内に適切に位置決めされているときに、明確な正のフィードバックを提供する、便利で反復可能なアセンブリ機構を作成する。ハウジング20が組み立てられると、上部ハウジング部分150を下部ハウジング部分152に取り付けることができる。戻り止め表面44は、セレクタ空洞156を完成させるために下部ハウジング部分152に取り付けられている、ハウジング20の別個の戻り止め部分154であり得る。セレクタ空洞156は、球形空洞26、戻り止め空洞28、並びに第1及び第2のピボット空洞90、92の各々、又は各々の1つのみを含む。
【0037】
デバイスの様々な態様によれば、ボールジョイントセレクタ14は、様々な剛性材料のうちのいずれか1つから作製され得る。そのような材料は、鋳造金属、剛性プラスチック、様々なポリマー、鍛造金属、それらの組み合わせ、及び他の同様の材料を含むことができるが、これらに限定されない。ボールジョイントセレクタ14がプラスチックから作製されている、又は少なくとも部分的にプラスチックから作製されている場合、ボールジョイントセレクタ14は、射出成形プロセス、インサート成形プロセス、並びにプラスチック及び金属部品の両方を利用することができる他の同様のプラスチック成形プロセスを利用して形成することができる。
【0038】
デバイスの様々な態様によれば、戻り止めピン42は、球体部材32の底部分内に画定された突起から延在することができる。戻り止めピン42は、セレクタアセンブリ10のハウジング20の構成に応じて、球体部材32から様々な距離で延在することができる。戻り止めピン42は、球体部材32の球面の一部分から延在し得、戻り止めピン42は、球体部材32から延在して、戻り止め表面44と係合することが企図される。また、戻り止めピン42を、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32から突出するボールジョイントセレクタ14の一体的な延長部内に位置決めすることができることも企図される。
【0039】
デバイスの様々な態様によれば、セレクタアセンブリ10は、セレクタアセンブリ10内に画定された戻り表面44及び様々なセレクタ位置46に対するボールジョイントセレクタ14の位置決めを監視するために使用することができる様々な位置決めセンサ170を含むことができる。これらの様々な位置決めセンサ170は、コントローラ50を介して専用機械アセンブリ12に命令を送達するために、コントローラ50と通信して配置することができる。本明細書で考察されるように、セレクタアセンブリ10は、ユーザインターフェース48を介して、及び車両18又は他の設定内の特定の機械アセンブリ12に、ユーザからの特定の意図及び命令を伝達することができるユーザインターフェース48を提供する。
【0040】
デバイスの様々な態様によれば、セレクタアセンブリ10は、複数の突起を含むボールジョイントセレクタ14を含むことができる。
図1~
図8に示されるように、第1及び第2のピボット34、36は、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32から延在する。追加の回転防止特徴は、球体部材32から延在して、ボールジョイントセレクタ14をハウジング20内に更に位置特定し、長手方向軸72を中心とした回転を防止することができることが企図される。典型的には、球体部材32は、第1及び第2のピボット34、36を含む。この構成は、ハウジング20に対する特定の回転位置にセレクタアセンブリ10を配向する位置特定機構を提供することができる。したがって、ボールジョイントセレクタ14は、様々な位置決めセンサ170を、それぞれのコントローラ又はコントローラ50に命令を伝達する対応する受容器と整列させることができる単一の回転位置でハウジング20内に位置し得る。
【0041】
デバイスの様々な態様によれば、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32内に含まれる位置決めセンサ170の部分は、ストーク70並びに第1のピボット34及び第2のピボット36に対して様々な角度に位置し得る。特定の例では、センサ、典型的には磁石164又は他の電磁デバイスは、球体部材32の横方向の雰囲気に沿って位置し得る。他の例では、センサは、ストーク70の長手方向軸72に沿って位置し得る。それらの間のセンサの様々な位置はまた、ボールジョイントセレクタ14が球形空洞26及びハウジング20に対して動作されるときに所望のフィードバック感度を達成するように企図される。
【0042】
デバイスの様々な態様によれば、本明細書に開示されるセレクタアセンブリ10は、小さくて限定された空間に配置することができるコンパクトなレバータイプのセレクタを提供し、また、戻り止め表面44に対する様々なセレクタ位置46を達成するための十分なレベルの触覚フィードバック及び感度を提供する。加えて、コンパクトな構成は、より少ない構成要素と、製造プロセスの再現性と信頼性を達成する便利な組み立てプロセスを提供する。第1及び第2のピボット34、36を有するボールジョイントセレクタ14の構成は、様々なシフトパターンを達成するように修正することができる。
【0043】
以下、
図1~
図10を参照すると、ハウジング20は、球形空洞26、及び球形空洞26から外向きに延在する戻り止め空洞28を含む。ハウジング20はまた、典型的には、球形空洞26に近接するホールセンサ162の形態で、位置決めセンサ170を収容及び位置決めする、センサ空洞160を含む。このようにして、球形空洞26、戻り止め空洞28、及びセンサ空洞160は、ハウジング20内の単一の連続セレクタ空洞156を画定することができる。内部支持体22のうちの少なくとも1つを使用して、センサ空洞160をセレクタ空洞156から分離することができることが企図される。ボールジョイントセレクタ14は、ハウジング20内に位置決めされており、球形空洞26の中心点30の周りで、ハウジング20内で摺動可能に動作する。ボールジョイントセレクタ14は、球体部材32を含み、これは、球形空洞26内に収容されており、球形空洞26のガイド表面24に摺動可能に係合する。球体部材32は、ホールセンサ162と電磁通信している磁石164を含む。ボールジョイントセレクタ14は、第1及び第2のピボット34、36を含み、第1及び第2のピボット34、36は、両方ともが球形空洞26の中心点30を通って延在する第1及び第2の回転軸38、40をそれぞれ含む。第1及び第2のピボット34、36は、ボールジョイントセレクタ14のためのストーク70の長手方向軸72に対するボールジョイントセレクタ14の回転位置を維持するように動作する。このようにして、デバイスの様々な態様によれば、第1のピボット34及び第2のピボット36は、代替的に、ボールジョイントセレクタ14の動きを、第1の回転軸38の周りに、又は第2の回転軸40周りに制限する。この構成では、ボールジョイントセレクタ14は、前後方向74に、又はクロスキャビンの左右方向76に移動することができる。デバイスの特定の態様は、球形空洞26に対するストーク70の対角線運動を防止することが企図される。
【0044】
図1~
図10を再度参照すると、ボールジョイントセレクタ14はまた、戻り止め表面44に向かって付勢されている戻り止めピン42を含む。戻り止めピン42は、戻り止め表面44と摺動可能に係合して、ボールジョイントセレクタ14の複数のセレクタ位置46を画定する。ボールジョイントセレクタ14及びハウジング20は、コントローラ50と通信しているユーザインターフェース48を画定する。球形空洞26内かつ戻り止め表面44に沿ったボールジョイントセレクタ14の動作は、複数のセレクタ位置46を画定する。これらのセレクタ位置46は、磁石164及びホールセンサ162の電磁相互作用を介して、コントローラ50に通信される。
【0045】
ここで
図4~
図10を参照すると、センサ空洞160内に位置決めされたホールセンサ162は、ボールジョイントセレクタ14のための球体部材32の外面180の近くに位置決めされている。球体部材32内に収容されている磁石164は、球体部材32の磁石部分182内に位置決めされ得ることが企図される。この磁石部分182は、球体部材32から外向きに延在する。このようにして、磁石164及び磁石部分182は、センサ空洞160に向かって延在し、磁石164とホールセンサ162との間の電磁通信を画定する。センサ空洞160がセレクタ空洞156と連続しているデバイスの特定の態様では、磁石部分182は、磁石164とホールセンサ162との間の電磁通信を画定するために、少なくとも部分的にセンサ空洞160内に延在することができる。
【0046】
それぞれ、第1及び第2のピボット34、36の第1の回転軸38及び第2の回転軸40の周りのボールジョイントセレクタ14の動作中、磁石164は、ホールセンサ162に対して動作する。磁石164がボールジョイントセレクタ14の動きに従って移動されると、磁石164によって生成される磁場184は、ホールセンサ162によって受信及び感知される。ボールジョイントセレクタ14のセレクタ位置46、及びこれらの構成要素が様々なセレクタ位置46の間で動作する際の磁石164及び磁場184の動きは、ホールセンサ162によって感知される。ホールセンサ162のこれらの読み取り値は、コントローラ50に通信される位置情報に変換される。
【0047】
ホールセンサ162に対する磁石164の動きは、戻り止めピン42と戻り止め表面44との間の相互作用と一致するように構成されることが企図される。したがって、ボールジョイントセレクタ14が特定のセレクタ位置46に移動するにつれて、戻り止めピン42と戻り止め表面44との間の相互作用は、触覚フィードバックを提供する。同時に、磁石164とホールセンサ162との間の相互作用は、セレクタアセンブリ10によって動作される専用機械アセンブリ12を動作させるために、コントローラ50に通信されるデジタルフィードバックを提供することができる。
【0048】
デバイスの様々な態様によれば、磁石164は、球体部材32の様々な場所内に位置決めすることができる。磁石部分182は、球体部材32の半球210、典型的には下半球210と整列させることができる。また、磁石部分182の各々、第1のピボット34及び第2のピボット36は、全て、球体部材32の別個の専用半球210に沿って位置決めされ得ることも企図される。また、磁石部分182を球体部分のストーク70と整列させることができることも企図される。そのような構成では、ボールジョイントセレクタ14の戻り止めピン42は、ボールジョイントセレクタ14のストーク70に対して斜めの角度で位置決めされ得る。ボールジョイントセレクタ14の動作中にユーザに触覚フィードバックを提供するために、磁石部分182の周り及び球体部材32の周りに複数の戻り止めを位置決めすることもできる。
【0049】
図9及び
図10に例示されるように、磁石部分182は、ボールジョイントセレクタ14のストーク70又は戻り止めピン42のいずれかに対して45°の角度で位置決めすることができる。ホールセンサ162に対する磁場184の十分な密度を提供するために、磁石部分182の他の斜め又は角度構成が企図される。磁場184の十分な磁場密度は、セレクタが球形空洞26の中心点30の周りで操作される際に、磁石164及びホールセンサ162の相対位置に基づいて信号を生成するために、磁石164とホールセンサ162との間に所望の量の感度を提供する。
【0050】
再び
図3~
図8を参照すると、本明細書で考察されるように、典型的には、ボールジョイントセレクタ14は、代替的に、第1のピボット34の第1の回転軸38の周りで、及び第2のピボット36の第2の回転軸40の周りで動作する。このようにして、ボールジョイントセレクタ14は、前後方向74及び左右方向76に移動することができる。典型的には、ボールジョイントセレクタ14の対角線操作は、第1及び第2のピボット空洞90及び第2のピボット空洞92と第1及び第2のピボット34、36との相互作用に基づいて、それぞれ防止される。ボールジョイントセレクタ14の動作中に、戻り止めピン42は、戻り止め表面44内に位置決めされている様々な起伏又は凹部136と係合することができる。これらの凹部136は、ホーム位置120に対して戻り止め表面44の単一の同心領域に沿って整列することができる。戻り止め表面44の凹部136又は他の表面形状はまた、複数の安定セレクタ位置46に隣接して細長い形状で整列することができる。加えて、戻り止め表面44は、ユーザがボールジョイントセレクタ14を操作するときに連続的な触覚体験を提供することができる凹部136の複数のリング又は層を含むことができることが企図される。
【0051】
限定ではなく例として、特定の方向におけるホーム位置120(又は複数の安定セレクタ位置46)から離れるボールジョイントセレクタ14の移動は、第1のレベルの凹部136と係合することができる。第1のレベルの凹部136を超えたボールジョイントセレクタ14の連続した移動は、ユーザがボールジョイントセレクタ14をホーム位置120又は安定セレクタ位置46から漸進的に遠ざけるにつれて、ユーザに連続した触覚フィードバックを提供することができる後続のレベルの凹部136と係合し得る。これらの凹部136及び戻り止め表面44内の凹部136の位置の各々は、ホールセンサ162に対する磁石164及び磁場184の特定の相対位置に対応することができる。
【0052】
デバイスの様々な態様によれば、ホールセンサ162は、ホーム位置120又は安定セレクタ位置46にあるときに、磁石部分182から特定の距離であるセンサ場所を含むことができる。ホールセンサ162を収容するプリント回路基板(printed circuit board、PCB)230の配向は、変化し得る。したがって、PCB230は、ボールジョイントセレクタ14に対して、垂直に、水平に、又は他の方向に斜めに位置決めされ得る。PCB230のこれらの位置の各々において、ホールセンサ162のセンサ場所は、ボールジョイントセレクタ14の球体部材32の磁石部分182からの特定の距離であることが意図される。
【0053】
デバイスの様々な態様によれば、磁石164は、北極240の南北軸238及び磁場184の南極242が、球形空洞26の中心点30に対して半径方向に位置決めされるように位置決めされ得る。このようにして、磁石164の北極240は、球形空洞26の中心点30に近接して位置決めされており、磁石164の南極242は、ホールセンサ162のセンサ位置に近接して位置決めされており、又はその逆である。この構成を通して、磁石164は、より小さな磁石164がボールジョイントセレクタ14の球体部材32内で利用され得るように、より大きな磁場密度を達成することができる。
【0054】
また、磁石164を、磁石164の南北軸238が、球体部材32の外面180に対して概して接線構成で位置決めされるように位置決めすることができることも企図される。一般に、球体部材32内の磁石164の配向は、球体部材32に対する磁石部分182の配向に応じて変化し得る。磁石部分182がボールジョイントセレクタ14のストーク70に対して斜めであるかどうかは、磁石164の配向を決定することができる。磁石164のこの配向は、ボールジョイントセレクタ14及び磁石部分182がユーザによって操作される際に、ホールセンサ162が磁場184の動きを感知できるように、磁石164から放射される磁場184の十分な磁場密度を提供する。
【0055】
デバイスの様々な態様によれば、ボールジョイントセレクタ14は、球体部材32を球形空洞26に対して一貫した位置に維持するように、ハウジング20内に位置決めされている。したがって、ボールジョイントセレクタ14の動きは、球形空洞26の中心点30の周りで動作し、球形空洞26の中心点30から逸脱することを意図しない。楕円体部材32から延在するボスを構成する第1及び第2のピボット34、36を使用して、ストーク70の長手方向軸72を中心としたボールジョイントセレクタ14の回転運動が防止される。球体部材32の回転位置及び球形空洞26の中心点30に対するボールジョイントセレクタ14のリマインダを維持することによって、ホールセンサ162に対する磁石164の一貫した反復可能な動作を達成することができる。したがって、正確な読み取りは、磁石164とホールセンサ162との間の相互作用によって達成することができる。この構成を通して、セレクタアセンブリ10の全体的なサイズは、車両18又は他の機械アセンブリ12の乗員室内の限定された空間を収容するために最小化され得る。
【0056】
本開示の概念から逸脱することなく、上述した構造に変更及び修正が行われ得ることも理解されるべきであり、更に、これらの特許請求の範囲がそれらの言語によって別途明示的に述べていない限り、そのような概念は、以下の特許請求の範囲によって網羅されることを意図することが理解されるべきである。
【国際調査報告】