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▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/28 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
H05K3/28 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503731
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 KR2022010820
(87)【国際公開番号】W WO2023003435
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0096679
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,キーハン
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンイル
(72)【発明者】
【氏名】ナ,セウォン
【テーマコード(参考)】
5E314
【Fターム(参考)】
5E314AA21
5E314BB06
5E314BB12
5E314CC01
5E314CC02
5E314CC07
5E314EE01
5E314EE02
5E314FF02
5E314FF03
5E314FF05
5E314FF06
5E314GG03
5E314GG11
(57)【要約】
実施例の回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、前記第1回路パターン層は、第1パッドを含み、前記第1保護層は、前記第1絶縁層の上に配置された第1部分と、前記第1部分の上に配置され、前記第1部分の上面の一部および前記第1パッドの上面を露出する開口部を有する第2部分と、を含み、前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没した凹部が形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、
前記第1回路パターン層は、第1パッドを含み、
前記第1保護層は、厚さ方向に前記第1絶縁層上に配置された第1部分と前記第1部分上に配置された第2部分とに区分され、
前記第1保護層の前記第2部分は、前記第1パッドの幅よりも大きい幅の開口部を含み、
前記開口部を構成する前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没した凹部が備えられる、回路基板。
【請求項2】
前記第2部分の側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1保護層の第1部分の厚さは、
前記第1パッドの厚さよりも小さい、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1保護層の第1部分の厚さは、
前記第1パッドの厚さの40%~98%の範囲を満たす、請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記凹部は、
前記開口部を介して露出された前記第1部分の上面と前記第1部分の上面に連結される前記第2部分の開口部の側壁との間の段差部分に形成される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1保護層の第1部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも低く位置し、
前記第1保護層の第2部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1回路パターン層は、前記第1パッドに隣接して配置され、前記第1保護層の前記第2部分によって覆われるトレースを含み、
前記トレースの側面と前記第2部分の側壁の最外側端との間の最短水平距離は、1μm~30μmの範囲を満たす、請求項1に記載の回路基板。
【請求項8】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、
前記第1回路パターン層は、第1パッドおよび前記第1パッドに隣接する隣接パターンを含み、
前記第1保護層は、
前記第1パッドと前記隣接パターンとの間に配置される第1領域の第1部分と、
前記第1領域の第1部分の上に前記隣接パターンを覆って配置され、前記第1領域の第1部分の上面の一部および前記第1パッドの上面を露出する第1開口部を有する第1領域の第2部分と、を含み、
前記第1領域の第2部分は、前記第1開口部に対応する第1側壁を含み、
前記隣接パターンの側面から前記第1側壁までの最短水平距離は、30μm以下である、回路基板。
【請求項9】
前記隣接パターンは、前記第1パッドに隣接して配置されたトレースである、請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した凹部が形成され、
前記第2部分の第1側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である、請求項9に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板およびこれを含むパッケージ基板に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、印刷回路基板PCB(Printed Circuit Board)は、絶縁層と導体層が交互に積層された積層構造体であり、導体層は、パターニングによって回路パターンで形成され得る。
【0003】
このような印刷回路基板は、積層体の最外側に形成された回路を保護し、導体層の酸化を防止するとともに、印刷回路基板上に実装されるチップまたは他の基板との電気的接続時に絶縁の役割をするソルダーレジストSRが備えられる。
【0004】
通常のソルダーレジストは、ソルダーまたはバンプなどの接続手段が結合されて、電気的連結通路となるオープニング領域SRO(Solder Resist Opening)が形成され、ソルダーレジストのオープニング領域は、印刷回路基板が高性能、高密度化するにつれてI/O(Input/Output)性能が向上されることにより、より多くのオープニング領域が要求され、これによりオープニング領域の小さなバンプピッチ(bump pitch)が要求される。このとき、オープニング領域のバンプピッチは、ソルダーレジストのオープニング領域のバンプピッチは、隣接するオープニング領域間の中心距離を意味する。
【0005】
一方、前記ソルダーレジストのオープニング領域SROは、SMD(Solder Mask Defined type)タイプとNSMD(Non-Solder Mask Defined type)タイプとを含む。
【0006】
前記NSMDタイプは、前記オープニング領域SROの幅が、前記オープニング領域SROを介して露出されるパッドの幅よりも小さいことを特徴とし、これにより、SMDタイプにおいて、パッドの上面の少なくとも一部は、前記ソルダーレジストによって覆われる。
【0007】
また、NSMDタイプは、前記オープニング領域SROの幅が前記オープニング領域SROを介して露出されるパッドの幅よりも大きいことを特徴とし、これにより、前記NSMDタイプにおいて、前記ソルダーレジストは、前記パッドと一定間隔で離隔して配置され、これにより前記パッドの上面および側面の両方が露出される構造を有する。
【0008】
しかし、前記SMDタイプの場合、メインボードに半導体パッケージが結合された後、ソルダーボールの結合力に対するソルダーボールジョイント信頼性(Solder ball Joint Reliability)テスト時に、前記オープニング領域SROを介して露出されたパッドから前記ソルダーボールが分離されるという問題点がある。また、NSMDタイプの場合、ソルダーボールが配置されるパッドが基板から分離されるという問題点がある。これにより、従来は一つの回路基板にSMDタイプとNSMDタイプを適切に組み合わせて適用している。
【0009】
しかし、従来のSMDタイプとNSMDタイプのオープニング領域SROを含む回路基板の場合、ソルダーレジスト層を露光する過程において、前記ソルダーレジスト層の露光領域の下部領域まで十分に光が伝達されず、これにより前記露光領域の下部領域が十分に硬化できない問題がある。そして、前記露光領域の下部領域が十分に硬化できない状態で現像工程を行う場合、前記露光領域の下部領域が一緒に除去されるアンダーカット(undercut)が発生する問題がある。さらに、前記ソルダーレジスト層の厚さが増加するほど、前記アンダーカットの幅がさらに大きくなり、これによる回路基板の信頼性が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例では、ソルダーレジストのオープン領域におけるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を最小限に抑えることができる回路基板およびこれを含むパッケージ基板を提供する。
【0011】
また、実施例では、複数の回路パターン間に配置されるソルダーレジストの幅を減らすことができる回路基板およびこれを含むパッケージ基板を提供する。
【0012】
また、実施例では、回路基板の最上側に配置される回路パターン間の間隔を減らすことができる回路基板およびこれを含むパッケージ基板を提供する。
【0013】
提案される実施例において、解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から提案される実施例が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、前記第1回路パターン層は、第1パッドを含み、前記第1保護層は、厚さ方向に前記第1絶縁層上に配置された第1部分と前記第1部分上に配置された第2部分とに区分され、前記第1保護層の前記第2部分は、前記第1パッドの幅よりも大きい幅の開口部を含み、前記開口部を構成する前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没した凹部が備えられる。
【0015】
また、前記第2部分の側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である。
【0016】
また、前記第1保護層の第1部分の厚さは、前記第1パッドの厚さよりも小さい。
【0017】
また、前記第1保護層の第1部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの40%~98%の範囲を満たす。
【0018】
また、前記凹部は、前記開口部を介して露出された前記第1部分の上面と前記第1部分の上面に連結される前記第2部分の開口部の側壁との間の段差部分に形成される。
【0019】
また、前記第1保護層の第1部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも低く位置し、前記第1保護層の第2部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する。
【0020】
また、前記第1回路パターン層は、前記第1パッドに隣接して配置され、前記第1保護層の前記第2部分によって覆われるトレースを含み、前記トレースの側面と前記第2部分の側壁の最外側端との間の最短水平距離は、1μm~30μmの範囲を満たす。
【0021】
一方、実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、前記第1回路パターン層は、第1パッドおよび前記第1パッドに隣接する隣接パターンを含み、前記第1保護層は、前記第1パッドと前記隣接パターンとの間に配置される第1領域の第1部分と、前記第1領域の第1部分の上に前記隣接パターンを覆って配置され、前記第1領域の第1部分の上面の一部および前記第1パッドの上面を露出する第1開口部を有する第1領域の第2部分と、を含み、前記第1領域の第2部分は、前記第1開口部に対応する第1側壁を含み、前記隣接パターンの側面から前記第1側壁までの最短水平距離は、30μm以下である。
【0022】
また、前記隣接パターンは、前記第1パッドに隣接して配置されたトレースである。
【0023】
また、前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した凹部が形成され、前記第2部分の第1側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である。
【0024】
また、前記隣接パターンは、前記第1パッドに隣接して配置される第3パッドである。
【0025】
また、前記第2部分は、前記第3パッドの上面の一部を露出する第2開口部をさらに含む。
【0026】
また、前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した第1凹部が形成される。
【0027】
また、前記第2部分は、前記第2開口部に対応する第2側壁を含み、前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没する第2凹部が形成される。
【0028】
また、前記第2部分は、前記第3パッドの上面の一部を露出する第2開口部を含み、前記第2部分の第1側壁には、内側に陥没した第1凹部が形成され、前記第2部分は、前記第2開口部に対応する第2側壁を含み、前記第2部分の第2側壁には、内側方向に陥没する第2凹部が形成され、前記第1凹部の最内側端から前記第1側壁の最外側端までの水平距離は、前記第2凹部の最内側端から前記第2側壁の最外側端までの水平距離よりも大きい。
【0029】
また、前記第1凹部の最内側端から前記第1側壁の最外側端までの水平距離は、13μm以下である。
【0030】
また、前記第1回路パターン層は、第2-1パッドおよび第2-2パッドを含み、前記第1保護層は、前記第2-1パッドと前記第2-2パッドとの間の領域のうち前記第1回路パターン層が配置されていない領域に配置される第2領域の第1部分と、前記第2領域の第1部分の上に配置され、前記第2領域の第1部分の上面の一部を露出する第2領域の第2部分と、を含み、前記第2領域の第2部分の幅は、40μm以下である。
【0031】
また、前記第1領域の第1部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの40%~98%の範囲を満たす。
【0032】
一方、実施例に係るパッケージ基板は、回路基板、前記回路基板の第1回路パターン層上に配置された接続部、前記接続部上に実装されたチップ、および前記チップをモールディングするモールディング層を含み、前記回路基板に形成された少なくとも一つの凹部内には、前記接続部および前記モールディング層のうち少なくとも一つが配置される。
【0033】
また、前記チップは、幅方向に互いに離隔するか、上下方向に配置される第1チップおよび第2チップを含む。
【発明の効果】
【0034】
実施例に係る回路基板は、第1保護層を含む。前記第1保護層は、段差を有する第1部分および第2部分を含む。そして、実施例では、前記第1保護層に形成される開口部は、前記第1部分を除いた第2部分のみを選択的に除去することによって形成され得る。このとき、前記第1保護層の第1部分の厚さは、前記開口部を介して露出される第1回路パターン層の厚さよりも小さい。これにより、前記第1保護層の第2部分に形成された開口部は、前記第1回路パターン層の側面の一部および前記第1回路パターン層の上面を露出することができる。これにより、実施例では、前記開口部の深さが、第1保護層の全厚さに対応する深さを有するのではなく、前記第2部分の厚さに対応する深さを有する。これにより、実施例では、比較例に比べ、前記開口部の側壁に形成されるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を著しく減らすことができる。これにより、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、回路基板の電気的信頼性または物理的信頼性を向上させることができる。例えば、前記凹部の水平距離が増加することによって、ソルダーボールの一部が前記凹部間に浸透することがあり、これに基づいて隣接する回路パターン間が連結されることによるショート問題が発生することがある。例えば、前記凹部の水平距離が増加するにつれて、前記第1保護層と絶縁層との接触面積が減少し、これにより前記第1保護層と前記絶縁層との接合力が減少することがある。これに対し、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、前記ショートなどの電気的信頼性問題を解決することができ、さらに、前記接合力減少などの物理的信頼性問題を解決することができる。
【0035】
また、実施例では、前記第1保護層の第1部分の厚さが前記第1回路パターン層の40%~98%の範囲を有するようにする。これにより、実施例では、前記第2部分に形成される開口部を介して前記第1回路パターン層の上面が安定して露出できるようにしながら、前記凹部の水平距離を画期的に減少させることができる。
【0036】
また、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドとトレースとの間またはトレース間の間隔を減らすことができる。具体的には、前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドとトレースとの間またはトレース間の間隔は、前記電気的信頼性問題を解決するために、前記凹部の水平距離が反映されて決定される。このとき、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、前記凹部の水平距離によって決定される前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドとトレースとの間またはトレース間の間隔を画期的に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1a】比較例に係る回路基板を示す図である。
図1b図1aの第1保護層の第1領域の拡大図である。
図1c図1bの第1保護層の第1領域における不良を説明するための図である。
図1d図1aの第1保護層の第2領域の拡大図である。
図1e図1dの第1保護層の第2領域における不良を説明するための図である。
図2a】実施例に係る回路基板の断面図である。
図2b図2aの回路基板を上側から見た平面図である。
図3a】実施例に係るソルダーレジスト層の露光および硬化工程を説明するための図である。
図3b】ソルダーレジスト層の厚さによる凹部の水平距離を説明するための図である。
図3c】ソルダーレジスト層の現像深さによる凹部の水平距離を説明するための図である。
図4a】第1絶縁物質からなるソルダーレジスト層における凹部の水平距離に対する実験結果を示す図である。
図4b】第1絶縁物質とは異なる第2絶縁物質からなるソルダーレジスト層における凹部の水平距離に対する実験結果を説明するための図である。
図5a図2aの第1保護層の第1領域における第1-1領域を示す図である。
図5b図5aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。
図6a図2aの第1保護層の第1領域における第1-2領域を示す図である。
図6b図6aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。
図7a図2aの第1保護層の第2領域を示す図である。
図7b図7aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。
図8a図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8b図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8c図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8d図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8e図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8f図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8g図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8h図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8i図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図8j図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
図9】第1実施例にパッケージ基板を示す図である。
図10】第2実施例にパッケージ基板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付された図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似する構成要素は、同じ参照番号を付し、それに対する重複説明は省略することにする。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および「部」は、明細書の作成を容易にするために付与また混用されるものとして、それ自体で相互区別される意味または役割を有するものではない。また、本明細書に開示された実施例の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0039】
第1、第2などの序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されることはない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0040】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」または「接続」されていると言及された場合には、その他の構成要素に直接的に「連結」または「接続」されていてもよく、間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」または「直接接続」されていると言及されたときには、その間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0041】
単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0042】
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0043】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明すれば以下の通りである。
【0044】
-比較例-
実施例の説明に先立ち、本願の実施例の回路基板と比較される比較例について説明する。
【0045】
図1aは、比較例に係る回路基板を示す図であり、図1bは,図1aの第1保護層の第1領域の拡大図であり、図1cは、図1bの第1保護層の第1領域における不良を説明するための図であり、図1dは、図1aの第1保護層の第2領域の拡大図であり、図1eは、図1dの第1保護層の第2領域における不良を説明するための図である。
【0046】
図1aを参照すると、比較例に係る回路基板は、絶縁層、回路パターン、ビア、および保護層を含む。
【0047】
絶縁層は、コア層1、第1絶縁層5、および第2絶縁層8を含む。比較例の回路基板は、コア層1を中心に、その上部および下部に第1絶縁層5および第2絶縁層8が対称構造を有して配置される。コア層1は、プリプレグを含むCCL(Copper Clad Laminate)であるか、インターポーザで使用されるシリコン、ガラス、およびセラミックなどの材料を含む。
【0048】
第1絶縁層5および第2絶縁層8は、前記コア層1の上面および下面にそれぞれ配置される。前記第1絶縁層5および第2絶縁層8は、プリプレグを含む。例えば、第1絶縁層5および第2絶縁層8は、樹脂および前記樹脂内に強化繊維を含む。
【0049】
第1回路パターン2は、第1絶縁層5の下面に配置される。また、前記第1回路パターン2は、コア層1の上面に配置される。前記第1回路パターン2は、前記コア層1の上面の上に突出して配置され、これにより側面および上面が前記第1絶縁層5によって覆われる。
【0050】
第2回路パターン7は、第1絶縁層5の上面に配置される。前記第2回路パターン7は、前記第1絶縁層5の上面の上に突出して配置される。
【0051】
第3回路パターン3は、第2絶縁層8の上面に配置される。また、前記第3回路パターン3は、第2絶縁層8の下面に配置される。
【0052】
第4回路パターン10は、第2絶縁層8の下面に配置される。前記第4回路パターン10は、第2絶縁層8の下面の下に突出して配置される。
【0053】
このとき、比較例の回路基板において、第1絶縁層5は、多層構造において第1最外側または最上側に配置された絶縁層であり、第2絶縁層8は、第2最外側または最下側に配置された絶縁層である。
【0054】
前記第1回路パターン2、第2回路パターン7、第3回路パターン3、および第4回路パターン10は、それぞれパッドおよびトレースを含む。前記パッドは、ビアと連結されるか、チップが実装されるか、または外部基板のメインボードと連結される接着部(図示せず)が配置される部分である。前記トレースは、前記パッドから長く延びる信号ラインである。
【0055】
ビアは、それぞれの絶縁層を貫通して配置される。例えば、第1ビア6は、第1絶縁層5を貫通して配置される。第1ビア6は、一端が第1回路パターン2と連結され、他端が第2回路パターン7と連結される。例えば、第2ビア4は、コア層1を貫通して配置される。例えば、第3ビア9は、第2絶縁層8を貫通して配置される。例えば、第3ビア9は、一端が第3回路パターン3と連結され、他端が第4回路パターン10と連結される。
【0056】
前記第1保護層11および第2保護層12は、前記第1絶縁層5の上面および前記第2絶縁層8の下面にそれぞれ配置される。前記第1保護層11および第2保護層12は、それぞれ第2回路パターン7および第4回路パターン10の表面を露出する開口部を有する。前記第1保護層11および前記第2保護層12は、ソルダーレジストである。
【0057】
このとき、比較例の回路基板において、第1および第2最外側に配置された回路パターンのうち一つは、チップが実装される実装部を含み、他の一つは、外部基板のメインボードと連結される端子部を含む。
【0058】
例えば、比較例では、第1最外側に配置された第2回路パターン7は、チップが実装される実装パッドを含み、第2最外側に配置された第4回路パターン10は、外部基板のメインボードが連結される端子パッドを含む。
【0059】
例えば、第2回路パターン7は、複数のパッドおよびトレースを含む。前記複数のパッドは、チップが実装される実装パッドであってもよく、別の上部基板と連結されるコアパッドであってもよい。具体的には、前記第2回路パターン7は、第1パッド7-1、第2パッド7-2、およびトレース7-3を含む。
【0060】
そして、前記第1保護層11は、前記第1絶縁層5の上面で、前記第2回路パターン7のトレース7-3の上面を覆って配置される。そして、前記第1保護層11は、前記第2回路パターン7の第1パッド7-1および第2パッド7-2の上面を露出する開口部を有する。
【0061】
このとき、前記第1保護層11は、配置位置によって複数の領域に区分され得る。
【0062】
図1bを参照すると、前記第1保護層11は、第1領域11-1を含む。
【0063】
例えば、前記第1保護層11は、第2-1パッド7-21と第2-2パッド7-22との間に配置される第1領域11-1を含む。そして、前記第1保護層11の第1領域11-1は、第2-1パッド7-21と第2-2パッド7-22の上面を露出するNSMDタイプの開口部SOR1が含まれた領域である。そして、前記第1保護層11の第1領域11-1は、第2-1パッド7-21と第2-2パッド7-22との間に配置された第2回路パターン7(例えば、トレースやパッド)が存在しない領域を意味する。
【0064】
このとき、前記第1保護層11の第1領域11-1の開口部SOR1は、前記第2パッド7-2の幅よりも大きい。これにより、前記第1保護層11の第1領域11-1は、前記第2パッド7-2から一定間隔を隔てた位置に配置される。
【0065】
ここで、前記第2回路パターン7の厚さt1は、10μm~35μmである。そして、前記第1保護層11の第1領域11-1の厚さt2は、前記第2回路パターン7の厚さt1よりも大きい。具体的には、前記第1保護層11の第1領域11-1の厚さt2は、前記第2回路パターン7の厚さt1に比べて10μm~30μm程度大きい。例えば、前記第1保護層11の第1領域11-1の厚さt2は、20μm~65μmである。
【0066】
このとき、比較例における前記第1保護層11の第1領域11-1には、凹部が形成される。
【0067】
具体的には、前記第2-1パッド7-21に隣接する前記第1保護層11の第1領域11-1の第1側壁11-11には、第1凹部u1が形成される。そして、前記第2-2パッド7-22に隣接する前記第1保護層11の第1領域11-1の第2側壁11-12には、第2凹部u2が形成される。
【0068】
このとき、比較例では、前記第1保護層11の第1領域11-1の開口部SOR1の深さは、前記第1保護層11の前記第1領域11-1の厚さt2に対応する。そして、比較例では、前記第1領域11-1の下部領域の露光および硬化が完全に行われず、これにより、前記第1領域11-1の第1側壁11-11および第2側壁11~12には、前記第1凹部u1および第2凹部u2が形成される。
【0069】
ここで、前記比較例における前記第1凹部u1および前記第2凹部u2の水平距離w1は、少なくとも40μm以上を有する。ここで、前記第1凹部u1の水平距離w1は、前記第1領域11-1の第1側壁11-11の最外側端から前記第1凹部u1の最内側端までの水平距離を意味することができる。そして、前記第2凹部u2の水平距離w1は、前記第1領域11-1の第2側壁11-12の最外側端から前記第2凹部u2の最内側端までの水平距離を意味することができる。
【0070】
そして、比較例では、前記第1凹部u1および前記第2凹部u2との水平距離w1を考慮して、前記第1領域11-1の幅w2が最小90μm以上を有する。
【0071】
そして、前記第1保護層11の第1領域11-1の第1側壁11-11と前記第2-1パッド7-21との間の離隔間隔w3および前記第1 2側壁11-12と前記第2-2パッド7-22との間の離隔間隔w3は、少なくとも15μm以上を有する。
【0072】
これにより、比較例では、前記第1保護層11の第1領域11-1に対応する位置で、前記第2-1パッド7-21と前記第2-2パッド7-22との間の離隔間隔w4は、少なくとも120μm以上を有する。
【0073】
このとき、比較例では、前記第2-1パッド7-21と前記第2-2パッド7-22との間の離隔間隔を減らすために、前記第1保護層11の第1領域11-1の幅を減らした。
【0074】
例えば、図1cのように、比較例では、前記第1保護層11の第1領域11-1aが90μmよりも小さい幅w2-1を有するようにして、前記第2-1パッド7-21と前記第2-2パッド7-22との間の離隔間隔を減らした。しかし、前記第1領域11-1aの幅w2-1が90μmよりも小さい幅を有する場合、前記第1領域11-1aの下部には、前記開口部SOR1を形成する過程で、前記第1凹部u1と前記第2凹部u2とが互いに連通する連通部CR1が形成される。
【0075】
これにより、比較例では、前記第2-1パッド7-21および第2-2パッド7-22上にソルダーボール13を配置した後、前記ソルダーボール13をリフローする工程で、前記ソルダーボール13の一部13-1が前記連通部CR1に浸透することによる回路ショートが発生する問題がある。例えば、比較例では、第2-1パッド7-21上に配置されるソルダーボール13の一部13-1が前記連通部CR1に浸透して前記第2-2パッド7-22と接触し、これにより互いに電気的に分離しなければならない第2-1パッド7-21と第2-2パッド7-22とが互いに連結されることによるショートが発生する問題がある。
【0076】
一方、図1dに示すように、前記第1保護層11は、第2パッド7-2とトレース7-3との間に配置される第2領域11-2を含む。
【0077】
前記第1保護層11の第2領域11-2は、第2パッド7-2の上面を露出するNSMDタイプの開口部SOR2を含みながら、前記第2パッド7-2に隣接する第2回路パターン7(例えば、トレース7-3)を覆う領域であってもよい。
【0078】
そして、前記第2パッド7-2に隣接する前記第2領域11-2の第1側壁11-21には、凹部u3が形成される。そして、前記凹部u3の水平距離w1は、少なくとも40μm以上を有する。
【0079】
また、比較例では、前記凹部u3の水平距離w1を考慮して、前記第2領域11-2の第1側壁11-21と前記第2領域11-2によって覆われるトレース7-3のエッジ7-31との間の幅w5は、少なくとも45μm以上を有する。
【0080】
これにより、比較例では、前記第1保護層11の第2領域11-2に対応する位置で、前記第2パッド7-2と前記トレース7-3との間の離隔間隔w6は、少なくとも60μm以上を有する。
【0081】
このとき、比較例では、前記第2パッド7-2と前記トレース7-3との間の離隔間隔を減らすために、前記幅w5を減らした。
【0082】
例えば、図1eのように、比較例では、前記第2領域11-2の第1側壁11-21と前記第2領域11-2によって覆われるトレース7-3のエッジ7-31との間が45μmよりも小さい幅w5-1を有するようにして、前記第2パッド7-2と前記トレース7-3との間の離隔間隔w6-1を減らした。しかし、前記幅w5-1が45μmよりも小さい幅を有する場合、前記第2領域11-2の開口部SOR2を形成する過程で生じる凹部u3によって前記トレース7-3)のエッジが露出される問題が発生する。
【0083】
そして、比較例では、前記第2パッド7-2上にソルダーボール14を配置した後、前記ソルダーボール14をリフローする工程で、前記ソルダーボール14の一部14-1が前記凹部u3に浸透し、それにより前記凹部u3を介して露出されたトレース7-3の側面と接触することによるショートが発生する問題がある。
【0084】
また、前記第1保護層11の第3領域11-3は、第1パッド7-1上に配置され、前記第1パッド7-1の上面を露出するSMDタイプの開口部が含まれた領域であってもよい。前記第1保護層11の前記第3領域11-3は、第1パッド7-1の上面の中央領域を露出しながら、前記第1パッド7-1の上面の縁領域を保護する機能を果たす。
【0085】
上記のように、比較例では、前記第1保護層11に形成される開口部の深さは、前記第1保護層11の厚さt2に対応し、これにより、前記第1保護層11の前記開口部の側壁に40μm以上の水平距離を有する凹部が発生する。前記水平距離とは、開口部の側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離を意味する。そして、比較例では、前記凹部の水平距離を考慮して第2回路パターン7のデザインが設計されるので、前記第2回路パターン7を構成するパッド間またはトレース間またはパッドとトレースとの間の離隔間隔が増加する問題がある。これにより、比較例では、回路集積度が低下し、これによる回路基板の水平方向への全体体積が増加する問題がある。
【0086】
さらに、最近は、電気/電子製品の高性能化が進むにつれて、限られたサイズの基板により多くのパッケージを付着するための技術が研究されており、これにより回路パターンの微細化が求められている。しかし、比較例の回路基板を用いたパッケージ基板の場合、前記第2回路パターン7の離隔間隔を減らすには限界がある。また、最近、アプリケーションプロセッサAP(Application Processor)で処理される機能の増加により、これを一つのチップとして具現することが難しくなっている。しかし、比較例で提供される回路基板を用いては、限られた空間内に互いに異なる機能を有する2つのアプリケーションプロセッサAPを実装するのに困難がある。
【0087】
実施例は、このような比較例の問題点を解決するためのものであり、ソルダーレジストの側壁に形成されるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を最小限に抑えることができる。さらに、実施例では、前記凹部の水平距離を最小限に抑えるすることにより、回路パターン間の離隔間隔を減らすことができるようにする。さらに、実施例では、前記回路パターン間の離隔間隔を減らすことにより、一つの回路基板に複数のチップを実装できるようにする。例えば、実施例では、一つの回路基板に互いに異なる機能を果たす複数のプロセッサチップやメモリチップを全て実装できる新しい構造の回路基板およびこれを含むパッケージ基板を提供できるようにする。
【0088】
-電子デバイス-
実施例の説明に先立ち、実施例のパッケージ基板を含む電子デバイスについて簡単に説明する。電子デバイスは、メインボード(図示せず)を含む。前記メインボードは、多様な部品と物理的および/または電気的に連結され得る。例えば、メインボードは、実施例のパッケージ基板と電気的に連結され得る。前記パッケージ基板には、多様なチップが実装され得る。主に、前記パッケージ基板には、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、アンテナチップ、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが実装され得る。
【0089】
そして、実施例では、パッドのピッチを微細化できるようにし、前記ピッチの微細化によって一つの基板に互いに異なる種類の少なくとも2つのチップを実装できる回路基板およびパッケージ基板を提供する。さらに、実施例では、比較例よりも小さいピッチを有する実装パッド間に比較例よりも多くのトレースを配置できるようにした回路基板およびパッケージ基板を提供する。
【0090】
このとき、前記電子デバイスは、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これに限定されず、これらに加えてデータを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0091】
-実施例-
図2aは、実施例に係る回路基板の断面図であり、図2bは、図2aの回路基板を上側から見た平面図である。
【0092】
先ず、図2aおよび図2bを参照して、実施例に係る回路基板の全体構造について説明する。但し、図2bでは、第1回路パターン層120のトレース124の上面の全体が露出されることを示したが、これは説明の便宜のためのものだけであり、実質的に第1回路パターン層120のトレース124は、第1保護層190の第2部分190bによって覆われる。
【0093】
図2aおよび図2bを参照すると、回路基板は、絶縁層110、回路パターン層、ビア、および保護層を含む。
【0094】
絶縁層110は、複数の層構造を有することができる。例えば、絶縁層110は、第1絶縁層111、第2絶縁層112、および第3絶縁層113を含むことができる。このとき、図面上では、前記回路基板が絶縁層の層数を基準に3層構造を有するものと示したが、これに限定されない。例えば、前記回路基板は、絶縁層の層数を基準に2層以下の構造を有してもよく、これとは異なり、4層以上の構造を有してもよい。
【0095】
例えば、前記第1絶縁層111は、多層構造において、第1最外側に配置された第1最外側絶縁層であってもよい。例えば、第1絶縁層111は、回路基板の最上側に配置された絶縁層であってもよい。第2絶縁層112は、多層構造の回路基板で内側に配置された内側絶縁層であってもよい。第3絶縁層113は、多層構造において第2最外側に配置された第2最外側絶縁層であってもよい。例えば、第3絶縁層113は、回路基板の最下側に配置された絶縁層であってもよい。そして、前記内側絶縁層は、1層で構成されるものと示したが、これとは異なり2層以上で構成されてもよい。
【0096】
絶縁層110は、配線を変更できる電気回路が編成されている基板であって、表面に回路パターンを形成できる絶縁物質からなるプリント、配線板、および絶縁基板を全て含むことができる。
【0097】
例えば、絶縁層110のうち少なくとも一つは、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であってもよい。例えば、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳細には、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラス等の化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミドPI(Polyimide)、ポリエチレンテレフタレートPET(polyethylene terephthalate)、プロピレングリコールPPG(propylene glycol)、ポリカーボネート(PC)などの強化或は延性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0098】
また、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方性ポリカーボネートPC(polycarbonate)または光等方性ポリメチルメタクリレート(PMMA)などを含むことができる。
【0099】
また、絶縁層110のうち少なくとも一つは、無機フィラーおよび絶縁樹脂を含む材料で形成され得る。例えば、絶縁層110を構成する材料として、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂とともにシリカ、アルミナなどの無機フィラーなどの補強材を含む樹脂、具体的にはABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、PID(Photo Imagable Dielectric resin)、BTなどが使用され得る。
【0100】
また、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、部分的に曲面を有して曲がることがある。即ち、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、部分的には平面を有し、部分的には曲面を有して曲がることがある。詳細には、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、終端が曲面を有して曲がるか、ランダムな曲率を含む表面を有して曲がるか折曲がることがある。
【0101】
絶縁層110の表面に回路パターン層が配置され得る。
【0102】
例えば、第1絶縁層111の第1面または上面には、第1回路パターン層120が配置され得る。例えば、第1絶縁層111の第2面または下面と第2絶縁層112の第1面または上面との間には、第2回路パターン層130が配置され得る。例えば、第2絶縁層112の第2面または下面と第3絶縁層113の第1面または上面との間には、第3回路パターン層140が配置され得る。例えば、第3絶縁層113の第2面または下面には、第4回路パターン層150が配置され得る。前記第1回路パターン層120は、回路基板の第1最外側または第1最外郭または最上側に配置された回路パターン層であってもよい。そして、第2回路パターン層130および第3回路パターン層140は、回路基板の内側に配置された内側回路パターン層であってもよい。また、第4回路パターン層150は、回路基板の第2最外側または第2最外郭または最下側に配置された回路パターン層であってもよい。
【0103】
前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、電気信号を伝達する配線であって、電気伝導性の高い金属物質で形成され得る。このために、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、および亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。また、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、ボンディング力に優れる金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダーペーストで形成され得る。好ましくは、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、電気伝導性が高く、かつ価格が比較的安価な銅(Cu)で形成され得る。
【0104】
前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、通常の回路基板の製造工程であるアディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、およびSAP(Semi Additive Process)工法などで可能であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0105】
一方、前記第1~第4回路パターン層120、130、140、150のそれぞれは、トレースおよびパッドを含む。
【0106】
トレースは、電気信号を伝達する長いライン形状の配線を意味する。そして、前記パッドは、チップなどの部品が実装される実装パッドであるか、外部ボードとの連結のためのコアパッドまたはBGAパッドであるか、ビアと連結されるビアパッドを意味することができる。
【0107】
前記絶縁層110には、ビアが形成され得る。前記ビアは、前記絶縁層110を貫通して形成され、これにより互いに異なる層に配置された回路パターン層間を電気的に連結することができる。
【0108】
例えば、前記第1絶縁層111には、第1ビア160が形成され得る。前記第1ビア160は、前記第1絶縁層111を貫通し、これにより前記第1回路パターン層120と前記第2回路パターン層130とを電気的に連結することができる。
【0109】
例えば、前記第2絶縁層112には、第2ビア170が形成され得る。前記第2ビアV2は、絶対第2絶縁層112を貫通し、これにより前記第2回路パターン層130と前記第3回路パターン層140とを電気的に連結することができる。このとき、前記第2絶縁層112は、コア層であってもよい。そして、前記第2絶縁層112がコア層である場合、前記第2ビア170は、砂時計形状を有することができる。
【0110】
例えば、前記第3絶縁層113には、第3ビアV3が形成され得る。前記第3ビアV3は、前記第3絶縁層113を貫通し、これにより前記第3回路パターン層140と第4回路パターン層150とを電気的に連結することができる。
【0111】
上記のようなビア160、170、180は、それぞれの絶縁層内に形成されたビアホールの内部を金属物質で充填して形成され得る。前記ビアホールは、機械、レーザーおよび化学加工のいずれか一つの加工方式によって形成され得る。前記ビアホールが機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)、およびルーティング(Routing)などの方式を使用することができ、レーザー加工によって形成される場合には、UVやCOレーザー方式を使用することができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類などを含む薬品を用いて絶縁層110を開放することができる。
【0112】
前記ビアホールが形成されると、前記ビアホール内部を導電性物質で充填して、前記ビア160、170、180を形成することができる。前記ビア160、170、180は、銅(Cu)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、およびパラジウム(Pd)のうちから選択されるいずれか一つの金属物質で形成され得る。また、前記導電性物質の充填は、無電解メッキ、電解メッキ、スクリーン印刷(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェットティング、およびディスフェンシングのうちいずれか一つまたはこれらの組み合わせた方式を用いることができる。
【0113】
一方、前記第1絶縁層111の第1面または上面上には、第1保護層190が配置され得る。前記第1保護層190は、ソルダーレジストを含むことができる。前記第1保護層190は、前記第1回路パターン層120の表面を露出する開口部SORを含むことができる。例えば、前記第1保護層190は、前記第1回路パターン層120のパッド121、122、123を露出する開口部SORを含むことができる。
【0114】
これに対応して、前記第3絶縁層113の第2面上には、第2保護層195が配置され得る。前記第2保護層195は、ソルダーレジストを含むことができる。前記第2保護層195は、前記第4回路パターン層150のパッド(図示せず)の表面を露出する開口部(図示せず)を含むことができる。
【0115】
このとき、前記第1保護層190は、段差構造を有することができる。例えば、前記第1保護層190は、前記第1絶縁層111の上面に配置される第1部分190aと前記第1部分190a上に配置される第2部分190bとを含むことができる。
【0116】
前記第1保護層190の第1部分190aは、前記第1絶縁層111の上面と接触することがある。また、前記第1保護層190の第1部分190aは、前記第1回路パターン層120の側面の一部と接触することがある。一方、前記第1保護層190の第1部分190aは、前記第1回路パターン層120の側面の少なくとも一部を露出することができる。
【0117】
具体的には、前記第1保護層190の第1部分190aの厚さは、前記第1回路パターン層120の厚さよりも小さくてもよい。例えば、前記第1保護層190の前記第1部分190aの上面は、前記第1回路パターン層120の上面よりも低く位置することができる。これにより、前記第1保護層190の第1部分190aは、前記第1回路パターン層120の側面の下部領域を覆いながら、前記第1回路パターン層120の側面の上部領域を露出することができる。
【0118】
前記第1保護層190の第2部分190bは、前記第1保護層190の第1部分190aおよび前記第1回路パターン層120の一部の上面に配置される得る。また、前記第1保護層190の第2部分190bは、前記第1回路パターン層120の他の一部の上面を露出する開口部SORを含むことができる。このとき、前記第1保護層190の第2部分190bの開口部SORの幅は、前記開口部SORを介して露出される第1回路パターン層120の第1パッド121の幅よりも大きくてもよい。これにより、前記第1保護層190の前記第2部分190bの開口部SORは、前記第1パッド121に隣接する前記第1保護層190の第1部分190aの上面および前記第1パッド121の側面の上部領域を露出することができる。
【0119】
このとき、実施例における前記第1保護層190に形成される開口部SORの深さは、前記第1保護層190の厚さよりも小さくてもよい。例えば、前記第1保護層190の開口部SORは、前記第1保護層190の全厚さから前記第1部分190aの厚さを除いた前記第2部分190bの厚さだけの深さを有する。したがって、実施例では、前記第1保護層190の前記第1部分190aを除いた前記第2部分190bにのみ前記開口部SORを形成することによって、比較例に比べて前記第1保護層190に形成されるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を減らすことができるようにする。前記凹部の水平距離が減る理由については、以下で説明する。
【0120】
一方、前記第1保護層190は、第1領域191、第2領域192、および第3領域193を含むことができる。
【0121】
前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1回路パターン層120の第1パッド121の上面を露出する開口部が形成された領域であってもよい。また、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121に隣接して前記第1回路パターン層120の一部が配置された領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121および前記第1パッド121に隣接して配置された隣接パターンが存在する領域であってもよい。前記隣接パターンは、第1回路パターン層120のトレース124および第3パッド123のうちいずれか一つであってもよい。これにより、前記第1保護層190の前記第1領域191は、前記第1パッド121に隣接してトレース124が配置された領域に形成され得る。例えば、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121および前記第1パッド121に隣接して第3パッド123が配置された領域に形成され得る。そして、前記第1保護層190の前記第1領域191の第2部分190bは、前記トレース124または前記第3パッド123の上面を覆いながら、前記第1パッド121を露出する開口部を含むことができる。
【0122】
前記第1保護層190の第2領域192は、前記第1回路パターン層120の第2パッド122の上面を露出する開口部が形成された領域であってもよい。また、前記第1保護層190の第2領域192は、互いに隣接する複数の第2パッド122の上面を露出しながら、前記複数の第2パッド122間に他の第1回路パターン層120が配置されていない領域であってもよい。
【0123】
前記第1保護層190の第3領域193は、前記第1回路パターン層120の第3パッド123の上面を露出する開口部が形成された領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第3領域193は、前記第3パッド123の幅よりも小さい開口部を含む領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第3領域193は、前記第3パッド123の上面の中央領域を露出しながら、前記第3パッド123の上面の縁領域を覆う領域であってもよい。
【0124】
前記第1保護層190の第1領域191、第2領域192、および第3領域193については、以下でより詳細に説明する。
【0125】
一方、実施例では、前記第1保護層190が段差を有する第1部分190aと第2部分190bとを含むようにする。そして、実施例における第1保護層190には、前記第2部分190bの側壁にアンダーカットに対応する凹部が形成される。このとき、比較例では、実質的に前記第1保護層の第1部分の側壁に凹部が形成された。これにより、比較例では、前記第1保護層に形成される凹部が少なくとも40μm以上の水平距離を有する。これに対し、実施例では、前記第1保護層190に開口部を形成する際に、前記開口部が前記第1保護層190の全厚さで前記第2部分190bの厚さに対応する深さを有するようにする。これにより、実施例における凹部の水平距離は、比較例の凹部の水平距離の35%以下のレベルを有するようにする。例えば、実施例における凹部の水平距離は、比較例の凹部の水平距離の25%以下のレベルを有するようにする。例えば、実施例における凹部の水平距離は、比較例の凹部の水平距離の15%以下のレベルを有するようにする。例えば、実施例における凹部の水平距離は、比較例の凹部の水平距離の5%以下のレベルを有するようにする。
【0126】
具体的には、実施例における第1保護層190の第2部分190bには、凹部が形成される。そして、実施例における前記凹部の水平距離は、0μmを超えながら13μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部の水平距離は、0μmを超えながら10μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部の水平距離は、0μmを超えながら6μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部の水平距離は、0μmを超えながら2μm以下であってもよい。
【0127】
ここで、水平とは、実施例の回路基板において第1回路パターン層120が延びる平面と平行な面を意味することができる。これにより、前記水平距離は、前記第1回路パターン層120が延びる平面と平行な面方向への距離を意味することができる。例えば、前記水平距離は、前記第1回路パターン層120の幅方向に対応する第1方向への距離を意味することができる。例えば、前記水平距離は、前記第1回路パターン層120の長手方向に対応する第2方向への距離を意味することができる。例えば、前記水平距離は、前記第1回路パターン層120の幅方向と長手方向との間の対角方向に対応する第3方向への距離を意味することができる。
【0128】
以下では、比較例に比べて実施例における凹部の水平距離が減少できる理由と、前記第1保護層190のそれぞれの領域の形状および凹部の水平距離について説明する。
【0129】
図3aは、実施例に係るソルダーレジスト層の露光および硬化工程を説明するための図であり、図3bは、ソルダーレジスト層の厚さによる凹部の水平距離を説明するための図であり、図3cは、ソルダーレジスト層の現像深さによる凹部の水平距離を説明するための図である。
【0130】
図3aを参照すると、第1保護層190を形成するためには、第1絶縁層111上にソルダーレジスト層190Lを形成し、前記ソルダーレジスト層190Lに開口部SORが形成される領域190L2を除いた残りの領域190L1を露光する工程を行う。このとき、ソルダーレジスト層190Lは、スクリーン印刷法、ローラーコーティング法(Roller Coating)、カーテンコーティング法(Curtain Coating)、スプレーコーティング法(Spray Coating)、およびソルダーレジストフィルム積層法などにより形成され得るが、これに限定されない。スクリーン印刷法の場合、製版を用いてソルダーレジストパターンを直接印刷する方法であって、この場合は、露光と現像は不要であり、直ちに硬化を行うことができる。ローラーコーティング法の場合は、スクリーン印刷法に使用されるものよりも粘度の低い光硬化性樹脂をゴムなどの材質のローラーに薄く塗って基板にコーティングすることができる。但し、この方法は、基板によってコーティングされるソルダーレジスト層の厚さを調節することが困難であり、均一なコーティング層を作ることが困難なことがある。カーテンコーティング法の場合は、ローラーコーティングに使用されるものよりも粘度の低い光硬化性樹脂を使用し、光硬化性樹脂をスリット(slit、図示せず)を通じて出しながらスリットの下部に基板を通過させながらソルダーレジスト層をコーティングする方法である。この方法は、非常に均一なコーティング品質を得ることができ、基板のサイズに制限なく適用することができる。スプレーコーティング法は、光硬化性樹脂インクを噴霧してコーティングする方法であって、ソルダーレジスト層の厚さを調節しやすいという長所があり得る。
【0131】
一方、前記露光工程は、前記開口部SORが形成される領域190L2上にマスク(図示せず)を形成して、紫外線などの光が透過しないようにし、それにより前記残りの領域190L1に紫外線などの光を照射することによって行われ得る。
【0132】
このとき、前記残りの領域190L1に均一な光を照射しても、前記残りの領域190L1の厚さ方向に前記光が照射される量が異なり、これにより前記残りの領域190L1の厚さ方向への露光程度が変わる。
【0133】
例えば、前記露光が行われる前記残りの領域190L1は、厚さ方向を基準に、前記ソルダーレジスト層190Lの上面に隣接する上部領域190L1T、前記ソルダーレジスト層190Lの下面に隣接する下部領域190L1b、および上部領域190L1Tと下部領域190L1bとの間の中間領域190L1cに分けられ得る。
【0134】
そして、前記ソルダーレジスト層190Lの上面から光を照射する場合、前記上部領域190L1Tに照射される光の量と、前記中間領域190L1cに照射される光の量と、前記下部領域190L1bに照射される光の量とが異なる。具体的には、前記照射される光の量は、前記上部領域190L1Tから下部領域190L1bに行くほど減少する。
【0135】
これにより、前記露光工程により、前記ソルダーレジスト層190Lの上部領域190L1Tの露光程度を100%としたとき、前記中間領域190L1cの露光程度は、前記上部領域190L1Tの露光程度よりも小さい90%程度のレベルを有し、前記下部領域190L1bの露光程度は、前記中間領域190L1cの露光程度よりも小さい80%以下のレベルを有する。
【0136】
そして、上記のような露光工程の後に、前記露光された前記残りの領域190L1に対する硬化工程を行うことができる。このとき、前記それぞれの領域における露光程度が互いに異なるので、硬化の程度も異なって現れる。例えば、前記ソルダーレジスト層190Lの上部領域190L1Tの硬化度を100%としたとき、前記中間領域190L1cの硬化度は、前記上部領域190L1Tの硬化度よりも小さい90%程度のレベルを有し、前記下部領域190L1bの硬化度は、前記中間領域190L1cの硬化度よりも小さい80%以下のレベルを有する。
【0137】
これにより、前記硬化工程が行われた後、前記硬化が行われていない前記開口部SORが形成される領域190L2に対する現像を行う場合、前記硬化が完全に行われていない下部領域190L1bも一緒に現像が行われてエッチングされ、これによるアンダーカットのような凹部が形成される。
【0138】
また、最近、前記第1回路パターン層120を安定して保護するために形成される前記ソルダーレジスト層190Lの厚さがますます増加している傾向である。これにより、前記ソルダーレジスト層190Lの厚さが増加するほど、前記下部領域190L1bの硬化度が減少し、これにより、前記下部領域190L1bに形成される凹部の水平距離は、ますます大きくなっている。
【0139】
具体的には、図3bを参照すると、前記凹部の水平距離は、前記ソルダーレジスト層190Lの厚さに比例して増加することがある。図3(b)のIは、最上側絶縁層を意味し、S1、S2、S3は、前記最上側絶縁層に形成されるソルダーレジスト層を意味する。
【0140】
例えば、図3b(A)に示すように、第1厚さTaを有するソルダーレジスト層S1に第1深さTaを有する開口部を形成する場合、凹部は、a水平距離Waを有することができる。
【0141】
そして、図3bの(B)に示すように、前記第1厚さTaよりも大きい第2厚さTbを有するソルダーレジスト層S2に前記第1深さTaよりも大きい第2深さTbの開口部を形成する場合、凹部は、前記a水平距離よりも大きいb水平距離Wbを有するようになる。
【0142】
また、図3bの(C)に示すように、前記第2厚さTbよりも大きい第3厚さTcを有するソルダーレジスト層S3に前記第2深さTbよりも大きい第3深さTcの開口部を形成する場合、凹部は、前記aおよびb水平距離よりも大きいc水平距離Wcを有するようになる。
【0143】
図3bのように、ソルダーレジスト層の厚さに対応する深さを有するように開口部を形成する場合、前記凹部の水平距離は、前記ソルダーレジスト層の厚さに比例して増加することがわかる。
【0144】
また、図3cを参照すると、前記凹部の水平距離は、前記ソルダーレジスト層190Lに形成される開口部の深さに比例し、厚さに比例して増加することがaる。
【0145】
例えば、図3cの(A)に示すように、第4厚さTdを有するソルダーレジスト層に第1残存領域Td-1を残して開口部を形成する場合、凹部は、d水平距離Wdを有することができる。
【0146】
そして、図3cの(B)に示すように、前記第4厚さTdを有するソルダーレジスト層に前記第1残存領域Td-1よりも薄い第2残存領域Td-2を残して開口部を形成する場合、凹部は、前記d水平距離Wdよりも大きいe水平距離Weを有するようになる。
【0147】
そして、図3cの(C)に示すように、前記第4厚さTdを有するソルダーレジスト層に前記第1および第2残存領域Td-1、Td-2よりも薄い第3残存領域Td-3を残して開口部を形成する場合、凹部は、前記d水平距離Wdおよびe水平距離Weよりも大きいf水平距離Wfを有するようになる。
【0148】
図3cのように、ソルダーレジスト層の一部を除去して開口部を形成する場合、前記ソルダーレジスト層から除去されない残存領域の厚さに反比例して前記凹部の水平距離が減少することが分かる。
【0149】
これにより、実施例では、上述したように、第1保護層190の全厚さに対応して開口部SORを形成するのではなく、前記第1保護層190の第1部分190aを除いた第2部分190bに対してのみ前記開口部SORを形成するようにして、比較例に比べて前記第2部分190bに形成される凹部の水平距離を減らすことができる。
【0150】
以下では、実施例に係る第1保護層を形成した場合における凹部の水平距離の実験結果を説明する。
【0151】
図4aは、第1絶縁物質からなるソルダーレジスト層における凹部の水平距離に対する実験結果を示す図であり、図4bは、第1絶縁物質とは異なる第2絶縁物質からなるソルダーレジスト層における凹部の水平距離に対する実験結果を説明するための図である。
【0152】
このとき、前記第1絶縁物質と第2絶縁物質は、ソルダーレジスト層を構成する物質であってもよく、これは互いに異なってもよい。例えば、前記第1絶縁物質と第2絶縁物質とが互いに異なることは、ソルダーレジスト層に含まれるフィラーの種類またはフィラーの含有量が互いに異なることを意味することができるが、これに限定されない。
【0153】
先ず、図4aの(A)は、第1パッドの幅が第1-1幅を有し、前記第1-1幅よりも大きい第1-2幅(例えば、80μm)を有する開口部を含む第1絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第1-1幅と前記第1-2幅との差値は、「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0154】
図4aの(B)は、第1パッドの幅が前記第1-1幅よりも大きい第2-1幅を有し、前記第2-1幅よりも大きい第2-2幅(例えば、95μm)を有する開口部を含む第1絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第2-1幅と前記第2-2幅との差値は、図4aの(A)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第2-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0155】
図4aの(C)は、第1パッドの幅が前記第2-1幅よりも大きい第3-1幅を有し、前記第3-1幅よりも大きい第3-2幅(例えば、100μm)を有する開口部を含む第1絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第3-1幅と前記第3-2幅との差値は、図4aに(A)および(B)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0156】
図4aの(D)は、第1パッドの幅が第3-1幅よりも大きい第4-1幅を有し、前記第4-1幅よりも大きい第4-2幅(例えば、110μm)を有する開口部を含む第1絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第4-1幅と前記第4-2幅との差値は、図4aの(A)~(C)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0157】
そして、図4aの(A)の場合、凹部の最小水平距離は、0.57μmであることが確認でき、最大水平距離は、1.82μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、1.40μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0158】
また、図4aの(B)の場合、凹部の最小水平距離は、0.62μmであることが確認でき、最大水平距離は、2.25μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、1.37μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0159】
図4aの(C)の場合、凹部の最小水平距離は、0.10μmであることが確認でき、最大水平距離は、2.22μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、1.05μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0160】
図4aの(D)の場合、凹部の最小水平距離は、0.68μmであることが確認でき、最大水平距離は、2.44μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、1.44μmあって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0161】
一方、図4bの(A)は、第1パッドの幅が第1-1幅を有し、前記第1-1幅よりも大きい第1-2幅(例えば、80μm)を有する開口部を含む第2絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第1-1幅と前記第1-2幅との差値は「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0162】
図4bの(B)は、第1パッドの幅が前記第1-1幅よりも大きい第2-1幅を有し、前記第2-1幅よりも大きい第2-2幅(例えば、95μm)を有する開口部を含む第2絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第2-1幅と前記第2-2幅との差値は、図4bの(A)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第2-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平街を調べた。
【0163】
図4bの(C)は、第1パッドの幅が前記第2-1幅よりも大きい第3-1幅を有し、前記第3-1幅より大きい第3-2幅(例えば、100μm)を有する開口部を含む第2絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第3-1幅と前記第3-2幅との差値は、図4bの(A)および(B)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平距離を調べた。
【0164】
図4bの(D)は、第1パッドの幅が第3-1幅よりも大きい第4-1幅を有し、前記第4-1幅よりも大きい第4-2幅(例えば、110μm)を有する開口部を含む第2絶縁物質の第1保護層の凹部を示す。このとき、前記第4-1幅と前記第4-2幅との差値は、図4bの(A)~(C)と同じ「A」であってもよい。そして、上記のような条件において第1保護層で、第1部分を除いた第2部分のみを現像して前記第1-2幅を有する開口部を形成した場合において、前記第2部分に形成された凹部の水平街を調べた。
【0165】
そして、図4bの(A)の場合、凹部の最小水平距離は、4.40μmであることが確認でき、最大水平距離は、5.83μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、4.61μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0166】
また、図4bの(B)の場合、凹部の最小水平距離は、3.35μmであることが確認でき、最大水平距離は、5.50μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、4.74μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0167】
図4bの(C)の場合、凹部の最小水平距離は、4.11μmであることが確認でき、最大水平距離は、6.07μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、5.07μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0168】
図4bの(D)の場合、凹部の最小水平距離は、4.11μmであることが確認でき、最大水平距離は、6.12μmであることが確認でき、これによる凹部の平均水平距離は、5.36μmであって、比較例に比べて著しく減少したことが確認できた。
【0169】
具体的には、実施例では、第1保護層190の第1部分190aを除いた第2部分190bのみを開放して、第1回路パターン層120のパッドを露出する開口部を形成することにより、比較例に比べて凹部の水平距離を著しく減らすことができる。
【0170】
以下では、実施例の第1保護層の領域ごとの構造について説明する。
【0171】
図5aは、図2aの第1保護層の第1領域の第1-1領域を示す図であり、図5bは、図5aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。図5aは、図2bのL1ライン方向への断面図である。
【0172】
図5aおよび図5bの説明に先立ち、実施例の第1保護層190の第1領域191は、第1部分191-1a、191-2aと第2部分191-1b、191-2bとを含む。
【0173】
例えば、第1保護層190の第1領域191は、第1パッド121を基準に、前記第1パッド121の一側における第1部分191-1aと前記第1パッド121の他側における第1部分191-2aとを含むことができる。そして、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121の一側における第1部分191-1a上の第2部分191-1bと前記第1パッド121の他側における第1部分191-2a上の第2部分191-2bとを含むことができる。
【0174】
以下では、その説明の便宜上、前記第1パッド121を基準に、その一側の第1領域191を第1-1領域191-1と言い、その他側の第1領域191を第1-2領域191-2と言う。
【0175】
図5aおよび図5bを参照すると、第1保護層190の第1領域191は、前記第1回路パターン層120の第1パッド121の上面を露出する第1開口部SOR1が形成された領域であってもよい。また、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121に隣接して前記第1回路パターン層120の一部(例えば、隣接パターン)が配置された領域であってもよい。
【0176】
前記隣接パターンは、前記第1回路パターン層120の前記トレース124および前記第3パッド123のうちいずれか一つであってもよい。これにより、前記第1保護層190の前記第1領域191は、前記第1パッド121に隣接してトレース124が配置された領域または第3パッド123が配置された領域であってもよい。
【0177】
これにより、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121と前記トレース124との間の第1-1領域191-1と前記第1パッド121と前記第3パッド123との間の第1-2領域191-2とを含むことができる。また、図5aは、前記第1領域191の一部である第1-1領域191-1を示すものであってもよい。
【0178】
そして、前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1は、前記第1回路パターン層120の第1パッド121と前記トレース124との間に配置される第1-1部分191-1aを含む。前記第1-1部分191-1aは、前記第1保護層190の第1領域191の第1部分とも言える。
【0179】
また、前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1は、前記第1-1領域191-1の第1-1部分191-1a上に前記トレース124を覆って配置され、前記第1パッド121の上面を露出する開口部SORを有する第1-2部分191-1bを含むことができる。前記第1-2部分191-1bは、前記第1保護層190の第1領域191の第2部分とも言える。
【0180】
このとき、前記第1回路パターン層120の前記第1パッド121の厚さT1は、10μm~35μmであってもよい。例えば、前記第1回路パターン層120の前記第1パッド121の厚さT1は、12μm~30μmであってもよい。例えば、前記第1回路パターン層120の前記第1パッド121の厚さT1は、15μm~25μmであってもよい。前記第1回路パターン層120の前記第1パッド121の厚さT1が10μmよりも小さいと、前記第1パッド121の抵抗が増加し、これによる信号損失が増加することがある。前記第1回路パターン層120の前記第1パッド121の厚さT1が35μmよりも大きいと、前記第1パッド121の微細化が困難であり、これにより回路基板の集積度が低くなって、全体体積が増加することがある。
【0181】
一方、前記第1保護層190の第1-1領域191-1の厚さT2は、前記第1パッド121の厚さT1の110%~200%であってもよい。例えば、前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1の厚さT2は、前記第1パッド121の厚さT1の120%~190%であってもよい。前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1の厚さT2は、前記第1パッド121の厚さT1の130%~180%であってもよい。
【0182】
前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1の厚さT2が前記第1パッド121の厚さT1の110%よりも小さいと、前記第1保護層190によって前記トレース124が安定して保護されない問題が発生することがある。また、前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1の厚さT2が前記第1パッド121の厚さT1の200%よりも大きいと、回路基板の全厚さが増加することがある。また、前記第1保護層190の前記第1-1領域191-1の厚さT2が前記第1パッド121の厚さT1の200%よりも大きいと、これによる前記第1-2部分191-1bの厚さT4が増加し、これにより、前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsに形成される凹部UC(Undercut)の水平距離W1が増加することがある。
【0183】
前記第1-1領域191-1における第1-1部分191-1aの厚さT3は、前記第1パッド121の厚さT1よりも小さくてもよい。また、前記第1-2部分191-1bの厚さT4は、前記第1保護層190の第1-1領域191-1の厚さT2から前記第1-1部分191-1aの厚さT3を差し引いた厚さT4であってもよい。そして、前記第1-2部分191-1bに形成された開口部SOR1の深さは、前記第1-2部分191-1bの厚さT4に対応することができる。
【0184】
このとき、前記第1-1部分191-1aの厚さT3は、前記第1パッド121の厚さT1の40%~98%の範囲を有することができる。例えば、前記第1-1部分191-1aの厚さT3は、前記第1パッド121の厚さT1の45%~95%の範囲を有することができる。例えば、前記第1-1部分191-1aの厚さT3は、前記第1パッド121の厚さT1の50%~90%の範囲を有することができる。
【0185】
このとき、前記第1-1部分191-1aの上面は、平面ではなく曲面または傾斜した傾斜面を有することができる。そして、前記第1-1部分191-1aの上面が平面または傾斜面を有する場合、前記第1-1部分191-1aの厚さT3は、前記第1-1部分191-1aの平均厚さを意味することができる。
【0186】
前記第1-1部分191-1aの厚さT3が前記第1パッド121の厚さT1の40%よりも小さいと、これに対応して前記第1-2部分191-1bの厚さT4および開口部SOR1の深さが増加し、これにより、前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsに形成される凹部UCの水平距離が増加するころがある。また、前記第1-1領域191-1の第1-1部分191-1aの厚さT3が前記第1パッド121の厚さT1の98%よりも大きいと、前記開口部SOR1を形成する工程における工程偏差により、前記第1-1部分191-1aが前記第1パッド121の上面を覆う問題が発生することがあり、これによる前記第1パッド121の上面が完全に露出されないので、回路断線の問題が発生することがある。
【0187】
前記第1保護層190の第1-1部分191-1aは、前記第1絶縁層111の上面と接触することがある。また、前記第1保護層190の第1-1部分191-1aは、前記第1パッド121の側面の一部および前記トレース124の側面の一部を覆うことができる。また、前記第1保護層190の第1-1部分191-1aは、前記第1パッド121の側面の残りの部分および前記トレース124の側面の残りの部分を露出することができる。 。
【0188】
前記第1保護層190の前記第1-2部分191-1bは、前記第1パッド121と一定間隔W3を隔てた位置で、前記第1-1部分191-1aおよび前記トレース124上に配置され得る。例えば、前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsは、前記第1パッド121から前記間隔W3だけ離隔し得る。これにより、第1保護層190の第1-1部分191-1aの上面のうち前記第1パッド121に隣接する上面は、前記間隔W3に対応して露出し得る。
【0189】
一方、前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsには、凹部UCが形成され得る。例えば、前記凹部UCは、前記第1-1部分191-1aの上面と前記第1-1部分191-1aの上面に連結される前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsとの間に形成され得る。例えば、前記凹部UCは、前記第1-1部分191-1aと前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsとの間の段差部分に形成され得る。
【0190】
前記凹部UCの幅は、0よりも大きい値を有することができる。このとき、実施例では、前記第1保護層190の全厚さではなく、前記第1-1部分191-1aを除いた前記第1-2部分191-1bについてのみ現像によるエッチングを行うことにより、前記凹部UCの水平距離W1を減らすことができる。前記凹部UCの水平距離W1は、前記凹部UCの最内側端から前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsの最外側端までの水平距離を意味することができる。
【0191】
前記凹部UCの水平距離W1は、13μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部UCの水平距離W1は、10μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部UCの水平距離W1は、6μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記凹部UCの水平距離W1は、2μm以下であってもよい。
【0192】
これにより、実施例における前記第1-2部分191-1bは、前記トレース124の最外側端124-1と前記側壁191-1bsとの間の幅W2を比較例に比べて減らすことができる。
【0193】
例えば、比較例では、前記凹部の水平距離が少なくとも40μm以上を有しており、これにより前記トレースの最外側端と前記側壁との間の幅が少なくとも45μm以上を有するべきであった。
【0194】
これに対し、実施例では、前記第1保護層190の第1-1領域191-1の開口部SOR1が前記第1-2部分191-1bのみを開放して形成されるようにして、前記凹部UCの水平距離W1は、比較例に比べて著しく減少させることができる。これにより、実施例では、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2は、1μm~30μmの範囲(例えば、1μmを超えながら30μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2は、2μm~25μmの範囲(例えば、2μm以上でありながら25μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2は、3μm~20μmの範囲(例えば、3μm以上でありながら20μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2は、5μm~18μmの範囲(例えば、5μm以上でありながら、18μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2は、7μm~16μmの範囲(例えば、7μm以上でありながら16μm以下)を有することができる。
【0195】
前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2が1μm以下であると、前記凹部により前記トレース124の最外側端の一部が露出されることがあり、これによる回路ショートなどの電気的な信頼性問題が発生することがある。また、前記トレース124の最外側端124-1と前記第1-2部分191-1bの開口部の側壁191-1bsの最外側端との間の最短距離の幅W2が30μmを超えると、これに対応して第1パッドとトレースとの間の離隔間隔が増加し、これによる回路基板の回路集積度が減少し、回路基板の水平方向への幅が増加することがある。
【0196】
これにより、実施例では、前記第1パッド121と前記トレース124との最短距離の離隔間隔W4を比較例に比べて著しく減らすことができる。例えば、前記第1-2部分191-1bの側壁191-1bsと前記第1パッド121との間の離隔間隔W3が比較例と同じ15μmのレベルを有しても、前記第1パッド121と前記トレース124との最短距離の離隔間隔W4を45μm以下、さらに30μm以下、さらに、27μm以下、さらに22μm以下、さらに18μm以下に減らすことができる。
【0197】
これにより、実施例では、回路基板の平面積が比較例と同じレベルを有する場合、前記回路基板に配置される回路パターン層の集積度を高めることができ、これにより比較例に比べてより多くの回路パターンを配置することができる効果がある。また、実施例では、比較例と同じ数の回路パターンを含む場合、上記のような第1保護層190の構造により、回路パターン層の間隔を減らすことができ、これにより回路基板の水平方向への幅を減らすことができる。
【0198】
図6aは、図2aの第1保護層の第1領域における第1-2領域を示す図であり、図6bは、図6aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。図6aは、図2bのL2ライン方向への断面図である。
【0199】
図6aおよび図6bを参照すると、第1保護層190の第1領域191は、前記第1回路パターン層120の第1パッド121の上面を露出する第1開口部SOR1が形成された領域であってもよい。また、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121に隣接して前記第1回路パターン層120の一部が配置された領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121および前記第1パッド121に隣接して第1回路パターン層120のトレース124が配置された領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121および前記第1領域191に隣接して第3パッド123が配置された領域であってもよい。
【0200】
これにより、前記第1保護層190の第1領域191は、前記第1パッド121と前記トレース124との間の第1-1領域191-1と、前記第1パッド121と前記第3パッド123との間の第1-2領域191-2とを含むことができる。そして、図6aは、前記第1領域191における第1-2領域191-2を示すものであってもよい。
【0201】
そして、前記第1保護層190の前記第1-2領域191-2は、前記第1回路パターン層120の第1パッド121と前記第3パッド123との間に配置される前記第2-1部分191-2aを含む。前記第2-1部分191-2aは、第1保護層190の第1領域191の第1部分とも言える。
【0202】
また、前記第1保護層190の前記第1-2領域191-2は、前記第2-1部分191-2a上に前記第3パッド123の上面の一部を覆って配置され、前記第1パッド121の上面を露出する第1開口部SOR1および前記第3パッド123の上面を露出する第2開口部SOR2を含む前記第2-2部分191-2bを含むことができる。前記第2-2部分191-2bは、前記第2-1部分191-2a上に配置される第1保護層190の第1領域191の第2部分とも言える。
【0203】
ここで、前記第3パッド123の厚さT1、前記第1保護層190の第1-2領域191-2の厚さT2、前記第2-1部分191-2aの厚さT3、および前記第2-2部分191-2bは、前記第1-1領域191-1で既に説明したので、これについての詳細な説明は省略する。
【0204】
一方、前記第2-2部分191-2bは、前記第1開口部SOR1に対応する第1側壁191-2bs1および前記第2開口部SOR2に対応する第2側壁191-2bs2を含む。
【0205】
そして、前記第1側壁191-2bs1には、第1凹部UC1が形成され、前記第2側壁191-2bs2には、第2凹部UC2が形成され得る。
【0206】
このとき、前記第1凹部UC1の水平距離W1は、13μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記第1凹部UC1の水平距離W1は、10μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記第1凹部UC1の水平距離W1は、6μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記第1凹部UC1の水平距離W1は、2μm以下であってもよい。
【0207】
これにより、実施例における第2-2部分191-2bは、前記第3パッド123の最外側端123-1と前記第1側壁191-2bs1との間の幅W2を比較例に比べて減らすことができる。
【0208】
例えば、実施例では、前記第1保護層190の第1-2領域191-2の第1開口部SOR1が前記第2-2部分191-2bのみを開放して形成されるようにして、前記第1凹部UC1の水平距離W1は、比較例に比べて著しく減少させることができる。これにより、実施例では、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1の最外側端と前記第3パッド123の最外側端123-1との間の最短距離の幅W2は、1μm~30μmの範囲(例えば、1μmを超えながら30μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1の最外側端と前記第3パッド123の最外側端123-1との間の最短距離の幅W2は、2μm~25μmの範囲(例えば、2μm以上でありながら25μm以下)を有することができる。例えば、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1の最外側端と前記第3パッド123の最外側端123-1との間の最短距離の幅W2が3μm~20μmの範囲(例えば、3μm以上でありながら、20μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1の最外側端と前記第3パッド123の最外側端123-1との間の最短距離の幅W2は、5μm~18μmの範囲(例えば、5μm以上でありながら、18μm以下)を有することができる。例えば、実施例では、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1の最外側端と前記第3パッド123の最外側端123-1との間の最短距離の幅W2は、7μm~16μmの範囲(例えば、7μm以上でありながら16μm以下)を有することができる。
【0209】
これにより、実施例では、前記第1パッド121と前記第3パッド123との間の最短距離の離隔間隔W4を比較例に比べて著しく減らすことができる。例えば、前記第2-2部分191-2bの第1側壁191-2bs1と前記第1パッド121との離隔間隔W3が比較例と同じ15μmのレベルを有しても、前記第1パッド121と前記第3パッド123との間の最短距離の離隔間隔W4を45μm以下、さらに30μm以下、さらに27μm以下、さらに22μm以下、さらに18μm以下に減らすことができる。
【0210】
一方、前記第2-2部分191-2bの第2側壁191-2bs2には、第2凹部UC2が形成され得る。
【0211】
このとき、前記第2凹部UC2が形成される位置は、前記第1凹部UC1が形成される位置よりも高い。即ち、前記第1凹部UC1は、前記第3パッド123の上面よりも低い高さで形成される一方で、前記第2凹部UC2は、前記第3パッド123の上面と同じ高さまたは高い高さで形成される。これにより、前記第2凹部UC2の水平距離W1-1は、前記第1凹部UC1の水平距離よりも小さくてもよい。
【0212】
図7aは、図2aの第1保護層の第2領域を示す図であり、図7bは、図7aに対応する回路基板のSAM写真を示す図である。図7aは、図2bのL3ライン方向への断面図である。
【0213】
図7aおよび図7bを参照すると、前記第1保護層190の第2領域192は、前記第1回路パターン層120の第2パッド122の上面を露出する開口部が形成された領域であってもよい。例えば、前記第1保護層190の第2領域192は、複数の第2パッド122間に配置され得る。例えば、前記第1保護層190の第2領域192は、前記複数の第2パッド122間の領域のうち第1回路パターン層120が配置されていない領域であってもよい。前記第1保護層190の前記第2領域192は、前記複数の第2パッド122間の領域を区画するダム機能を果たすことができる。
【0214】
例えば、前記第1保護層190の前記第2領域192は、第2-1パッド122-1と第2-2パッド122-2との間に配置され得る。
【0215】
前記第1保護層190の第2領域192は、前記第2-1パッド121と前記第2-2パッド122-2との間の前記第1絶縁層111の上面に配置される第2領域192の第1部分192-1を含む。
【0216】
そして、前記第2領域192は、前記第2領域192の第1部分192-1の上に配置される第2領域192の第2部分192-2を含むことができる。前記第2領域192の第2部分192-2の幅は、前記第2領域192の第1部分192-1の幅よりも小さくてもよい。これにより、前記第2領域192の第1部分192-1の上面の一部は露出し得る。
【0217】
前記第2領域192の第1部分192-1の一側端は、前記第2-1パッド122-1の側面と接触することがある。また、前記第2領域192の第1部分192-1の他側端は、前記第2-2パッド122-2の側面と接触することがある。
【0218】
前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3は、前記第2-1パッド122-1および第2-2パッド122-2の厚さT1の40%~98%の範囲を有することができる。例えば、前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3は、前記第2-1パッド122-1および第2-2パッド122-2の厚さT1の45%~95%の範囲を有することができる。例えば、前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3は、前記第2-1パッド122-1および第2-2パッド122-2の厚さT1の50%~90%の範囲を有することができる。
【0219】
このとき、前記第2領域192の第1部分192-1の上面は、平面ではない曲面または傾斜した傾斜面を有することができる。そして、前記第2領域192の第1部分192-1の上面が平面または傾斜面を有する場合、前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3は、前記第2領域192の第1部分192-1の平均厚さを意味することができる。
【0220】
前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3が前記第2-1パッド122-1および第2-2パッド122-2の厚さT1の40%よりも小さいと、前記第2領域192の第2部分192-2の側壁に形成される凹部の水平距離が増加することがある。前記第2領域192の第1部分192-1の厚さT3が前記第2-1パッド122-1および第2-2パッド122-2の厚さT1の98%よりも大きいと、前記開口部を形成する工程における工程偏差により、前記第2-1パッド122-1および前記第2-2パッド122-2の上面が完全に露出されないことによる回路断線の問題が発生することがある。
【0221】
前記第2領域192の第2部分192-2は、前記第2-1パッド122-1の上面および前記第2-1パッド122-1の側面の一部を露出する開口部に対応する第1側壁192-21を含む。
【0222】
また、前記第2領域192の第2部分192-2は、前記第2-2パッド122-2の上面および前記第2-2パッド122-2の側面の一部を露出する開口部に対応する第2側壁192-22を含む。
【0223】
そして、前記第2領域192の第2部分192-2の第1側壁192-21には、第1凹部U1が形成され、第2側壁192-22には、第2凹部U2が形成され得る。
【0224】
このとき、前記第1凹部U1および前記第2凹部U2の水平距離W1は、13μm以下であってもよい。例えば、実施例における前記第1凹部U1および前記第2凹部U2の水平距離W1は、10μm以下であってもよい。例えば、前記第1凹部U1および前記第2凹部U2の水平距離W1は、6μm以下であってもよい。例えば、前記第1凹部U1および前記第2凹部U2の水平距離W1は、2μm以下であってもよい。
【0225】
これにより、実施例における前記第2領域192の第2部分192-2の幅W5を比較例に比べて減らすことができる。
【0226】
例えば、実施例では、前記第1保護層190の第2領域192の開口部が前記第2部分192-2のみを開放して形成されるようにして、前記第1凹部U1および第2凹部U2の水平距離を比較例に比べて減らすことができる。
【0227】
例えば、比較例では、前記第2領域における第1保護層の幅が90μm以上を有した。これに対し、実施例における第1保護層190の第2領域192の第2部分192-2の幅W5は、40μm以下であってもよい。実施例における第1保護層190の第2領域192の第2部分192-2の幅W5は、30μm以下であってもよい。実施例における第1保護層190の第2領域192の第2部分192-2の幅W5は、20μm以下であってもよい。実施例における第1保護層190の第2領域192の第2部分192-2の幅W5は、10μm以下であってもよい。実施例における第1保護層190の第2領域192の第2部分192-2の幅W5は、5μm以下であってもよい。
【0228】
これにより、実施例では、前記第2-1パッド122-1と第2-2パッド122-2との間の離隔間隔W6を比較例に比べて著しく減らすことができる。例えば、前記第2領域192の第2部分192-2の第1側壁192-21と第2-1パッド122-1との間の離隔間隔W3および前記第2側壁192-22と第2-2パッド122-2との間の離隔間隔W3が比較例と同じ15μmのレベルを有しても、前記第2-1パッド122-1と第2 2-2パッド122-2との間の最短距離の離隔間隔W6を70μm以下、さらに60μm以下、さらに50μm以下、さらに35μm以下に減らすことができる。
【0229】
上記のように、実施例に係る回路基板は、第1保護層を含む。前記第1保護層は、段差を有する第1部分および第2部分を含む。そして、実施例では、前記第1保護層に形成される開口部は、前記第1部分を除いた第2部分のみを選択的に除去することによって形成され得る。このとき、前記第1保護層の第1部分の厚さは、前記開口部を介して露出される第1回路パターン層の厚さよりも小さい。これにより、前記第1保護層の第2部分に形成された開口部は、前記第1回路パターン層の側面の一部および前記第1回路パターン層の上面を露出することができる。これにより、実施例では、前記開口部の深さは、第1保護層の全厚さに対応する深さを有するのではなく、前記第2部分の厚さに対応する深さを有する。これにより、実施例では、比較例に比べて、前記開口部の側壁に形成されるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を著しく減らすことができる。これにより、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことにより、回路基板の電気的信頼性または物理的信頼性を向上させることができる。例えば、前記凹部の水平距離が増加するによって、前記凹部間にソルダーボールの一部が浸透することがあり、これに基づいて隣接する回路パターン間が連結されることによるショートの問題が発生することがある。例えば、前記凹部の水平距離が増加するによって、前記第1保護層と絶縁層との間の接触面積が減少し、これにより前記第1保護層と前記絶縁層との間の接合力が減少することがある。これに対し、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、前記ショートなどの電気的信頼性の問題を解決することができ、さらに、前記接合力の減少などの物理的信頼性の問題を解決することができる。
【0230】
また、実施例では、前記第1保護層の第1部分の厚さが前記第1回路パターン層の40%~98%の範囲を有するようにする。これにより、実施例では、前記第2部分に形成される開口部を介して前記第1回路パターン層の上面が安定して露出できるようにしながら、前記凹部の水平距離を画期的に減少させることができる。
【0231】
また、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことによって、前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドと前記トレースとの間またはトレース間の間隔を減らすことができる。具体的には、前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドとトレースとの間またはトレース間の間隔は、前記電気的信頼性の問題を解決するために、前記凹部の水平距離が反映されて決定される。このとき、実施例では、前記凹部の水平距離を減らすことにより、前記凹部の水平距離によって決定される前記第1回路パターン層のパッド間またはパッドとトレースとの間またはトレース間の間隔を画期的に減らすことができる。
【0232】
以下では、実施例に係る回路基板の製造方法について説明する。
【0233】
図8a~図8Jは、図2aの回路基板の製造方法を工程順に説明するための図である。
【0234】
図8aを参照すると、実施例では、第2絶縁層112を用意する。前記第2絶縁層112は、コア層であってもよい。これにより、前記第2絶縁層112は、CCL(Copper Clad Laminate)であってもよい。そして、実施例では、前記第2絶縁層112を貫通する第2ビアホールVH2を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第2絶縁層112は、一定厚さ以上を有するコア層であり、これにより前記第2ビアホールVH2の形成工程は、前記第2絶縁層112の上側で前記第2ビアホールVH2の第1パートを形成する第1工程と、前記第2絶縁層112の下側で前記第2ビアホールVH2の前記第1パートと連結される第2パートを形成する第2工程とを含むことができる。これにより、前記第2ビアホールVH2は、前記第1パートと第2パートとの組み合わせによる砂時計形状を有することができる。一方、図8aには示しなかったが、第2絶縁層112の上面および下面には、それぞれ銅箔層(図示せず)が積層され得る。
【0235】
次に、実施例では、前記第2絶縁層112の第2ビアホールVH2を充填する第2ビア170と、前記第2絶縁層112の上面に配置される第2回路パターン層130および前記第2絶縁層112の下面に配置される第3回路パターン層140とを形成する工程を行うことができる。
【0236】
このために、図8bに示すように、実施例では、前記第2絶縁層112の上面および下面にそれぞれ前記第2回路パターン層130および第3回路パターン層140が形成される領域を露出する開口部を有するドライフィルムDF1を形成することができる。
【0237】
そして、実施例では、図8cに示すように、前記第2ビアホールVH2および前記ドライフィルムDF1の開口部を充填するめっきを行い、第2ビア170、第2回路パターン層130、および第3回路パターン層140を形成することができる。このとき、前記めっきは、前記第2絶縁層112または前記銅箔層(図示せず)上に無電解めっきを行って化学銅めっき層(図示せず)を形成した後、前記化学銅めっき層をシード層として行うことができる。
【0238】
次に、図8dに示すように、実施例では、前記第2絶縁層112の第1面または上面に第1絶縁層111を積層し、前記第2絶縁層112の第1 2面または下面に第3絶縁層113を積層する工程を行うことができる。
【0239】
このとき、前記第1絶縁層111および第3絶縁層113は、プリプレグであってもよく、これとは異なりRCCであってもよい。
【0240】
また、図面上には示しなかったが、前記第1絶縁層111の第1面および前記第3絶縁層113の第2面には、それぞれ銅箔層(図示せず)が形成され得る。
【0241】
次に、実施例では、前記第1絶縁層111および第3絶縁層113にビアホールVH1、VH3を形成する工程を行うことができる。
【0242】
次に、図8fに示すように、実施例では、めっきを行って前記ビアホールVH1、VH3を充填する第1ビア160および第3ビア180と、前記第1絶縁層111の上面に第1回路パターン層120と、前記第3絶縁層113の下面に第4回路パターン層150とを形成する工程とを行うことができる。
【0243】
次に、図8gに示すように、実施例では、前記第1絶縁層111の上面に第1ソルダーレジスト層190Lを形成し、前記第3絶縁層113の下面に第2ソルダーレジスト層195Lを形成する工程を行うことができる。このとき、第1ソルダーレジスト層190Lおよび第2ソルダーレジスト層195Lは、前記第1絶縁層111の上部および前記第3絶縁層113の下部に全体的に形成され得る。
【0244】
次に、図8hに示すように、実施例では、前記第1ソルダーレジスト層190Lおよび第2ソルダーレジスト層195Lをそれぞれ露光する工程を行うことができる。
【0245】
例えば、実施例では、第1ソルダーレジスト層190Lで開口部が形成される領域190L1を除いた残りの領域190L2を露光する工程を行うことができる。また、実施例では、第2ソルダーレジスト層195Lで開口部が形成される領域195L1を除いた残りの領域195L2を露光する工程を行うことができる。
【0246】
その後、実施例では、前記露光工程によって、露光が行われた前記残りの領域190L2、195L2を硬化する工程を行うことができる。但し、前記硬化工程は、別に行わず、前記露光工程と共に行われることもあろう。
【0247】
次に、実施例では、図8iに示すように、前記硬化が行われた領域190L2、195L2を除いた未硬化領域190L1、195L1を現像して開口部を形成する工程を行うことができる。
【0248】
このとき、実施例では、前記開口部を形成するために、未硬化領域190L1、195L1をシンニング(thinning)して、前記未硬化領域190L1、195L1の厚さを減らす工程を行うことができる。このとき、前記シンニング(thinning)は、前記露光されていない領域に対して、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)またはトリメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド(コリン)などが含まれた有機アルカリ性化合物を用いて行われ得る。
【0249】
これにより、実施例では、前記シンニング(thinning)工程において、前記第1ソルダーレジスト層190Lの未硬化領域190L1の厚さを制御することにより、前記未硬化領域190L1の全体を除去することなく、一部のみを除去することができる。
【0250】
これにより、前記第1ソルダーレジスト層190Lは、第1回路パターン層120よりも小さい厚さを有する第1部分190aと、前記第1部分190a上に開口部SORを有する第2部分190bとに区分され得る。具体的には、実施例では、図5a、図6a、および図7aに示す第1領域191および第2領域192に対応する形状を有するように前記シンニング(thinning)工程を行うことができる。
【0251】
その後、実施例では、前記未硬化領域190L1のうち前記シンニング(thinning)工程で除去されていない領域190N、明確には前記開口部SORを介して露出された第1部分190aを硬化する工程を行うことができる。
【0252】
そして、実施例では、上記のような工程を通じて第1保護層190および第2保護層195が形成され得る。
【0253】
図9は、第1実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【0254】
第1実施例のパッケージ基板は、図2aの回路基板上に少なくとも一つのチップが実装された構造を有することができる。
【0255】
例えば、パッケージ基板は、回路基板の第1最外側に配置された第1回路パターン層120のパッド121、122、123上に配置された接続部210を含むことができる。
【0256】
前記接続部210は、球形状を含むことができる。例えば、前記接続部210の断面は、円形状または半円形状を含むことができる。例えば、前記接続部210の断面は、部分的または全体的にラウンドした形状を含むことができる。前記接続部210の断面形状は、一側面で平面であり、他の一側面で曲面であってもよい。前記接続部210は、ソルダーボールであってもよいが、これに限定されない。
【0257】
これとは異なり、前記接続部210は、六面体形状を有することができる。例えば、前記接続部210の断面は、四角形状を含むことができる。前記接続部210の断面は、長方形または正方形を含むことができる。
【0258】
一方、前記接続部210は、前記回路基板の第1保護層190に形成された凹部の少なくとも一部を充填することができる。例えば、前記接続部210は、リフロー工程において、少なくとも一部が前記第1保護層190に形成された凹部に浸透することができる。
【0259】
実施例のパッケージ基板は、前記接続部210に配置されるチップ220を含むことができる。前記チップ220は、プロセッサチップであってもよい。例えば、前記チップ220は、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラのうちいずれか一つのアプリケーションプロセッサ(AP)チップであってもよい。
【0260】
このとき、前記チップ220の下面には、端子225が含まれ得、前記端子225は、前記接続部210を介して前記回路基板の第1回路パターン層120のパッド121、122、123と電気的に連結され得る。
【0261】
一方、実施例のパッケージ基板は、一つの回路基板上に互いに一定間隔で離隔して複数のチップが配置されるようにすることができる。例えば、前記チップ220は、互いに離隔する第1チップおよび第2チップを含むことができる。
【0262】
そして、第1チップおよび第2チップは、互いに異なる種類のアプリケーションプロセッサ(AP)チップであってもよい。
【0263】
一方、前記第1チップと前記第2チップは、前記回路基板上に一定間隔で離隔し得る。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の間隔幅は、150μm以下であってもよい。例えば、前記第1チップと第2チップとの間の間隔幅は、120μm以下であってもよい。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、100μm以下であってもよい。
【0264】
好ましくは、例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、60μm~150μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、70μm~120μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、80μm~110μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅が60μmよりも小さいと、前記第1チップと前記第2チップの相互間の干渉により、前記第1チップまたは前記第2チップの動作信頼性に問題が発生することがある。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅が150μmよりも大きいと、前記第1チップと前記第2チップとの間の距離が遠くなるにつれて、信号伝送損失が増加することがある。
【0265】
前記パッケージ基板は、モールディング層230を含むことができる。前記モールディング層230は、前記チップ220を覆って配置され得る。例えば、前記モールディング層230は、前記実装されたチップ220を保護するために形成されるEMC(Epoxy Mold Compound)であってもよいが、これに限定されない。
【0266】
一方、回路基板の保護層190には、少なくとも一つの凹部UCが形成される。そして、第1実施例における前記凹部UCは、接続部210またはモールディング層230によって充填され得る。
【0267】
例えば、図9の第1拡大図のように、前記凹部UCは、接続部210によって充填され得る。即ち、前記接続部210上にチップ220を実装する過程で、前記接続部210のリフロー工程が行われ得る。そして、前記リフロー工程において、前記接続部210の広がりが発生することがあり、これにより、前記接続部210によって前記凹部UCが充填され得る。
【0268】
例えば、図9の第2拡大図のように、前記接続部210のリフロー過程で、前記接続部210は、前記凹部UCまで広がらないことがある。このとき、前記凹部UCは、前記モールディング層230によって充填され得る。
【0269】
このとき、前記モールディング層230は、放熱特性を高めるために低誘電率を有することができる。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.2~10であってもよい。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.5~8であってもよい。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.8~5であってもよい。これにより、実施例では、前記モールディング層230が低誘電率を有するようにして、前記チップ220で発生する熱に対する放熱特性を高めることができる。
【0270】
一方、パッケージ基板は、前記回路基板の最下側に配置されたソルダーボール240を含むことができる。前記ソルダーボール240は、前記パッケージ基板と外部基板(例えば、外部装置のメインボード)との間の接合のためのものであってもよい。
【0271】
図10は、第2実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【0272】
図10の第2実施例に係るパッケージ基板は、図9と実質的に同じであり、モールディング層230内にフィレット層250が追加で配置されることに違いがあり得る。
【0273】
前記フィレット層250は、回路基板上に前記接続部210およびチップ220の端子225を囲んで形成され得る。前記フィレット層250は、前記チップ220の実装後に、前記回路基板と前記チップ220との間の空間に異物(例えば、水分など)が浸透することを防止するために追加で形成され得る。
【0274】
そして、前記フィレット層250を含む場合、前記図10の第1および第2拡大図のように、前記回路基板の保護層の凹部UCは、前記接続部210によって充填されてもよく、これとは異なり、前記フィレット層250で充填されてもよい。
【0275】
以上で、実施例で説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例に例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施例に対しても組合せまたは変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に係る内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図8c
図8d
図8e
図8f
図8g
図8h
図8i
図8j
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、
前記第1回路パターン層は、第1パッドを含み、
前記第1保護層は、厚さ方向に前記第1絶縁層上に配置された第1部分と前記第1部分上に配置された第2部分とに区分され、
前記第1保護層の前記第2部分は、前記第1パッドの幅よりも大きい幅の開口部を含み、
前記開口部を構成する前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没した凹部が備えられる、回路基板。
【請求項2】
前記第2部分の側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1保護層の第1部分の厚さは、
前記第1パッドの厚さよりも小さい、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1保護層の第1部分の厚さは、
前記第1パッドの厚さの40%~98%の範囲を満たす、請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記凹部は、
前記開口部を介して露出された前記第1部分の上面と前記第1部分の上面に連結される前記第2部分の開口部の側壁との間の段差部分に形成される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1保護層の第1部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも低く位置し、
前記第1保護層の第2部分の上面は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1回路パターン層は、前記第1パッドに隣接して配置され、前記第1保護層の前記第2部分によって覆われるトレースを含み、
前記トレースの側面と前記第2部分の側壁の最外側端との間の最短水平距離は、1μm~30μmの範囲を満たす、請求項1に記載の回路基板。
【請求項8】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置される第1保護層と、を含み、
前記第1回路パターン層は、第1パッドおよび前記第1パッドに隣接する隣接パターンを含み、
前記第1保護層は、
前記第1パッドと前記隣接パターンとの間に配置される第1領域の第1部分と、
前記第1領域の第1部分の上に前記隣接パターンを覆って配置され、前記第1領域の第1部分の上面の一部および前記第1パッドの上面を露出する第1開口部を有する第1領域の第2部分と、を含み、
前記第1領域の第2部分は、前記第1開口部に対応する第1側壁を含み、
前記隣接パターンの側面から前記第1側壁までの水平距離は、垂直方向に沿って異なり、
前記隣接パターンの側面から前記第1側壁までの最短水平距離は、30μm以下である、回路基板。
【請求項9】
前記隣接パターンは、前記第1パッドに隣接して配置されたトレースである、請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した凹部が形成され、
前記第2部分の第1側壁の最外側端から前記凹部の最内側端までの水平距離は、13μm以下である、請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記隣接パターンは、前記第1パッドに隣接して配置された第3パッドである、請求項8に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第2部分は、前記第3パッドの上面の一部を露出する第2開口部をさらに含む、請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した第1凹部が形成される、請求項11に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第2部分は、前記第2開口部に対応する第2側壁を含み、
前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没する第2凹部が形成される、請求項12に記載の回路基板。
【請求項15】
前記第2部分は、前記第3パッドの上面の一部を露出する第2開口部を含み、
前記第2部分の第1側壁には、内側方向に陥没した第1凹部が形成され、
前記第2部分は、前記第2開口部に対応する第2側壁を含み、
前記第2部分の第2側壁には、内側方向に陥没する第2凹部が形成され、
前記第1凹部の最内側端から前記第1側壁の最外側端までの水平距離は、
前記第2凹部の最内側端から前記第2側壁の最外側端までの水平距離よりも大きい、請求項11に記載の回路基板。
【請求項16】
前記第1凹部の最内側端から前記第1側壁の最外側端までの水平距離は、13μm以下である、請求項15に記載の回路基板。
【請求項17】
前記第1回路パターン層は、第2-1パッドおよび第2-2パッドを含み、
前記第1保護層は、
前記第2-1パッドと前記第2-2パッドとの間の領域のうち前記第1回路パターン層が配置されていない領域に配置される第2領域の第1部分と、
前記第2領域の第1部分の上に配置され、前記第2領域の第1部分の上面の一部を露出する第2領域の第2部分と、を含み、
前記第2領域の第2部分の幅は、40μm以下である、請求項8に記載の回路基板。
【請求項18】
前記第1領域の第1部分の厚さは、
前記第1パッドの厚さの40%~98%の範囲を満たす、請求項8に記載の回路基板。
【請求項19】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置される第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層および前記第1回路パターン層の上に配置され、前記第1回路パターン層と垂直方向に沿って重なる開口部を備えた第1保護層と、
前記第1保護層の前記開口部内に配置された接続部と、
前記接続部上に配置されたチップと、
前記チップをモールディングするモールディング層と、を含み、
前記第1保護層は、
前記第1絶縁層の上に配置された第1部分と、
前記第1部分の上に配置され、前記第1部分の上面の一部および第1パッドの上面を露出する開口部を有する第2部分と、を含み、
前記第2部分の側壁には、内側方向に陥没した凹部が備えられ、
前記接続部および前記モールディング層のうち少なくとも一つは、前記凹部を充填して備えられる、半導体パッケージ。
【請求項20】
前記チップは、幅方向に互いに離隔するか、上下方向に配置される第1チップおよび第2チップを含む、請求項19に記載の半導体パッケージ。
【国際調査報告】