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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】ピントルピンアセンブリ機構
(51)【国際特許分類】
   B64C 25/12 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
B64C25/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503862
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2022069680
(87)【国際公開番号】W WO2023001676
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】21187379.9
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520211513
【氏名又は名称】サフラン ランディング システムズ ユーケー リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】イアン ロバート ベネット
(57)【要約】
本発明は、航空機結合部、特にストラット取付結合部のための取付アセンブリを提供する。この取付アセンブリは、中心軸線及び少なくとも1つの開放端を有する管状構造体を備える。取付アセンブリは、管状構造体の少なくとも1つの開放端内に少なくとも部分的に配置されかつ引込位置と伸長位置との間で中心軸線に沿って移動可能な少なくとも1つの取付ピンをさらに備える。伸長位置では、少なくとも1つの取付ピンの一部が、ラグと係合するために管状構造体の少なくとも1つの開放端から突出し、引込位置では、少なくとも1つの取付ピンは、ラグと係合解除するために管状構造体内に引き込まれる。取付アセンブリは、管状構造体内に配置されかつ少なくとも1つの取付ピンに連結された引込機構をさらに備え、この引込機構は、少なくとも1つの取付ピンを伸長位置と引込位置との間で駆動するように、回転入力運動を中心軸線に沿った少なくとも1つの取付ピンの直線運動に変換するように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機着陸装置アセンブリ用の主ストラットにおいて、
前記主ストラットは、
中心軸線及び少なくとも1つの開放端を有する管状構造体と、
前記管状構造体の少なくとも1つの開放端内に少なくとも部分的に配置されかつ引込位置と伸長位置との間で前記中心軸線に沿って移動可能な少なくとも1つのピントルピンであって、前記伸長位置において、前記少なくとも1つのピントルピンの一部が、ピントルラグと係合するために前記管状構造体の前記少なくとも1つの開放端から突出し、前記引込位置において、前記少なくとも1つのピントルピンが、前記ピントルラグと係合解除するために前記管状構造体内に引き込まれる、ピントルピンと、
前記管状構造体内に配置されかつ前記少なくとも1つのピントルピンに連結された引込機構であって、前記少なくとも1つのピントルピンを前記伸長位置と前記引込位置との間で駆動するように、回転入力運動を前記中心軸線に沿った少なくとも1つのピントルピンの直線運動に変換するように構成された、引込機構とを備える、主ストラット。
【請求項2】
前記引込機構は、親ねじ機構を備える、請求項1に記載の主ストラット。
【請求項3】
前記親ねじ機構は、前記中心軸線に沿って配置されかつ前記少なくとも1つのピントルピンのねじ山付きボアに係合するように構成された、ねじ山付き軸を備える、請求項2に記載の主ストラット。
【請求項4】
前記親ねじ機構は、前記ねじ山付き軸に固定されかつ前記回転入力運動を受けるように配置された、本体を備える、請求項3に記載の主ストラット。
【請求項5】
前記主ストラットは、第1のピントルピン及び第2のピントルピンを備え、前記ねじ山付き軸は、前記第1のピントルピンのねじ山付きボアに係合するように構成された第1の部分と、前記第2のピントルピンのねじ山付きボアに係合するように構成された第2の部分とを備え、前記第1の部分は左ねじを有し、前記第2の部分は右ねじを有する、請求項3又は4に記載の主ストラット。
【請求項6】
前記引込機構はレバー機構を備え、前記レバー機構は、少なくとも1つの機械的リンクを介して前記少なくとも1つのピントルピンに連結されるレバーを有する、請求項1に記載の主ストラット。
【請求項7】
前記主ストラットは、前記管状構造体の両端に配置された第1のピントルピン及び第2のピントルピンであって、それぞれ第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクを介して前記レバーに連結された、第1のピントルピン及び第2のピントルピンを備え、前記第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクは、前記レバーの長さに沿った複数の異なる点で前記レバーに回動可能に接続されている、請求項6に記載の主ストラット。
【請求項8】
前記レバーは、前記管状構造体に接続されている、請求項6又は7に記載の主ストラット。
【請求項9】
前記引込機構は、回転可能な軸を備えるスライダクランク機構であり、前記回転可能な軸の少なくとも一端は、前記少なくとも1つの機械的リンクを介して前記少なくとも1つのピントルピンに連結されている、請求項1に記載の主ストラット。
【請求項10】
前記引込機構はカム及び従動体機構であり、前記カム及び従動体機構は、少なくとも1つの機械的リンクを介して前記少なくとも1つのピントルピンに連結された回転可能なカム要素を有する、請求項1に記載の主ストラット。
【請求項11】
前記回転可能なカム要素は螺旋カムである、請求項10に記載の主ストラット。
【請求項12】
前記引込機構は、回転入力を受けるための駆動要素を備える、請求項9~11のいずれか一項に記載の主ストラット。
【請求項13】
前記主ストラットは、前記少なくとも1つのピントルピンの伸長を制限するように配置された少なくとも1つの外向き停止部と、前記少なくとも1つのピントルピンの引込みを制限するように配置された少なくとも1つの内向き停止部とをさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の主ストラット。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の主ストラットを備える、航空機着陸装置アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピントルピンアセンブリ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機は、前脚、主脚及びエンジンなどのアセンブリを有する。他の航空機アセンブリは、当業者には明らかであろう。航空機アセンブリは、ユニットとして1つ又は複数の他の航空機アセンブリに嵌合されるように構成される、一群の相互接続された部品としうる。ここで使用される航空機(aircraft)という用語は、飛行機(aeroplane)、ヘリコプター、UAV等を含む。
【0003】
様々な航空機アセンブリは、航空機の第1の構成要素又は構造と、航空機の第2の構成要素又は構造との間のヒンジ結合部又はピボット結合部を有する。上記のピボット結合部の例は、航空機着陸装置が、離着陸のための展開状態と、飛行のための収容状態との間で移動可能であるように、着陸装置アセンブリを航空機構造に取り付ける、ピントル又はストラット取付結合部である。
【0004】
図1は、ピントル結合部を示す、航空機着陸装置アセンブリ10の一例を示す。着陸装置アセンブリ10は、主ストラットとして知られる緩衝装置20を備え、この緩衝装置20は、主接続具22と摺動管24を有する。摺動管24は車輪及びブレーキアセンブリ30に連結しうる。航空機の着陸装置アセンブリは、航空機の下側にある接続点c1a、c1bとのストラット取付結合部を形成する、取付アセンブリ40を介して航空機の下側に取り付けられる。
【0005】
主接続具22の頂部は、中心軸線、すなわちピントル軸線PAに沿って各端部にピントルソケットを形成する開口44a、44bを有する水平管状構造体42を形成する。各ピントルソケットは、ピントルピンの一部(図2で見える部分)が中心軸線PAに沿ってそれぞれの開口44a、44bから突出するように位置決めされた、片持式ピントルピン46a、46bを担持している。ピントルピン46a、46bの突出部分は、接続点c1a、c1bと係合するように配置され、航空機の下側にあるピントルラグとして知られている。中心軸線PAは、着陸装置の回動軸線を規定する。
【0006】
この例では、ストラット取付結合部は、管状構造体42の両端に一対の片持式ピントルピン46a、46bを回動可能に取り付けるように配置された2つの接続点c1a、c1bを有する。しかしながら、他の航空機設計は、管状構造体42の一端にあるピントルソケット内に配置された単一のピントルピンを回動可能に取り付けるように配置された単一の接続点のみを有することができる。この場合、管状構造体の他端は、止まり穴としうる。
【0007】
航空機着陸装置は、例えば、航空機の組立及び分解を可能にするために、航空機構造から取り外し可能又は分離可能とすることが望ましい。すなわち、ストラット取付結合部は、組立及び分解が可能なものとすべきである。理解されるように、これは、ピントルピン44a、44bがそれらの取付位置に存在する場合には達成できない。例えば、ピントルピンがピントルソケットから突出してピントルラグと係合している場合、航空機の着陸装置アセンブリ10は、航空機構造から分離することができない。
【0008】
従来の取付アセンブリでは、ストラット取付結合部の組立及び分解を可能にするように、ピントルピン46a、46bを完全に取り外すことができる。例えば、組立中に、航空機のピントルラグを着陸装置のピントルソケットに位置調整し、ピントルピンをピントルラグの外側の端部からソケットに挿入することで、ピンを外側から取り付けることができる。しかし、状況によっては、また、航空機の設計によっては、航空機のピントルラグの端部の外側のアクセスが不十分である。
【0009】
あるいは、ピンは、管状構造体の内側から切除部又はスロットを介して嵌め込まれかつピントルラグと係合するように、それぞれの取付位置に外側に押し出されうる。しかし、これは、ピントルソケット領域又は主接続具22の他の部分の強度を低下させることがある。さらに、依然としてアクセスが不十分である可能性がある。
【0010】
これらの課題は、図1に図示されたストラット取付結合部に関して説明されてきたが、アクセスが制限された航空機内の任意のピントル型結合部についても、これらの課題は同様に存在することが理解されるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、少なくとも上述の課題に対処することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)本発明は、第1の態様によれば、航空機結合部用の取付アセンブリを提供する。取付アセンブリは、中心軸線及び少なくとも1つの開放端を有する管状構造体を備える。取付アセンブリは、管状構造体の少なくとも1つの開放端内に少なくとも部分的に配置されかつ引込位置と伸長位置との間で中心軸線に沿って移動可能な少なくとも1つの取付ピンをさらに備える。伸長位置では、少なくとも1つの取付ピンの一部が、ラグと係合するために管状構造体の少なくとも1つの開放端から突出し、引込位置では、少なくとも1つの取付ピンは、ラグと係合解除するために管状構造体内に引き込まれる。取付アセンブリは、管状構造体内に配置されかつ少なくとも1つの取付ピンに連結された引込機構であって、少なくとも1つの取付ピンを伸長位置と引込位置との間で駆動するように、回転入力運動を中心軸線に沿った少なくとも1つの取付ピンの直線運動に変換するように構成されている引込機構をさらに備えている。
【0013】
少なくとも1つの取付ピンは、おおまかには円筒状とすることができ、ピンの中心軸線(ピン軸線)が管状構造体の中心軸線と位置合わせするように配置される。少なくとも1つの取付ピンは、中心軸線に沿ってピンの両端に配置された、内面(裏側)及び外面(前面)を有することができる。ピンの内面は、ピンの可動範囲全体にわたって(すなわち、伸長位置及び引込位置の両方において)、管状構造体の内部に留まっている。ピンの外面は、少なくとも伸長位置において、管状構造体の開放端から突出している。引込位置では、ピンの外面は管状構造体の内側にありうるが、又は、それでも、開放端から突出しうるが伸長位置よりも少ない程度としうる。回転入力は、航空機技術者などによって手動で提供されうる。
【0014】
好ましい実施形態では、管状構造体は、両端(すなわち、中心軸線に沿った両端)で開いており、取付アセンブリは、各端に1つのピンが配置された一対の取付ピンを備える。引込機構は、2つの取付ピンの間に配置されうる。
【0015】
(2)任意選択的に、引込機構は親ねじ機構を備える。理解されるように、パワースクリューや並進ねじとも呼ばれる親ねじは、旋回(回転)運動を直線運動に変換するための機構におけるリンク機構として使用されるねじである。この構成により、(中心軸線に対する)引込機構の半径方向の広がりを小さくすることができ、これにより、機構をよりコンパクトにすることが可能になる。
【0016】
(3)親ねじ機構は、中心軸線に沿って配置されかつ少なくとも1つの取付ピンのねじ山付きボアに係合するように構成された、ねじ山付き軸を備えることができる。言い換えると、ねじ山付き軸は親ねじの雄部材を提供し、取付ピンは親ねじの雌部材を提供する。雄部材の雌部材に対する回転によって、雄部材の雌部材に対する直線運動を生じさせ、その結果、ピンは、中心軸線に沿ってねじ山付き軸に対して相対的に移動する。
【0017】
(4)任意選択的に、親ねじ機構は、ねじ山付き軸に固定されかつ回転入力運動を受けるように配置された、本体を備える。本体は、六角ナットなどのナット、又は、例えばレンチ(スパナ)などの工具を介して回転入力を受け取るのに適した他の特徴部としうる。この構成により、回転入力をより効果的に提供することができる。
【0018】
代替的に、ねじ山付き軸は、少なくとも1つの取付ピンに固定されうるが、雌部材は、代わりに、ねじ山付き軸と係合するように構成されたねじ山付き穴又はボアを有する回転可能な本体によって提供されうる。この場合、本体の軸(及びピン)に対する回転によって、中心軸線に沿った本体に対する軸(及びピン)の直線運動を引き起こす。
【0019】
有利には、少なくとも1つの取付ピンは、クロスボルト(cross bolt)又はスプラインなどを介して管状構造体に回転的に固定される。これにより、ピンの回転を防止することができ、引込機構の有効性を向上させることができる。
【0020】
(5)取付アセンブリが一対の取付ピン(第1の取付ピン及び第2の取付ピン)を備える場合、ねじ山付き軸は、有利には、第1の取付ピンのねじ山付きボアに係合するように構成された第1の部分と、第2の取付ピンのねじ山付きボアに係合するように構成された第2の部分とを備え、第1の部分は左ねじを有し、第2の部分は右ねじを有する。この構成では、軸の回転により、中心軸線に沿った反対方向における第1の取付ピン及び第2の取付ピンの直線運動が生じ、その結果、第1の取付ピン及び第2の取付ピンを共に伸縮させることができる。
【0021】
軸の第1の部分と第2の部分とは互いに接続されうる。回転可能な本体は、第1の部分と第2の部分との間に固定されうる。
【0022】
(6)任意選択的に、引込機構は、少なくとも1つの機械的リンクを介して少なくとも1つの取付ピンに連結されたレバーを有するレバー機構を備える。この配置により、より小さな入力でピンを伸縮させることができる。
【0023】
(7)取付アセンブリが、管状構造体の両端に配置された一対の取付ピン(第1の取付ピン及び第2の取付ピン)を有する場合、第1の取付ピン及び第2の取付ピンは、それぞれ、第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクを介してレバーに連結することができる。第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクは、レバーの長さに沿った複数の異なる点でレバーに回動可能に接続することができる。
【0024】
(8)任意選択的に、レバーは管状構造体に接続される。レバーは、レバーの端部などの、レバーの長さ方向に沿った点で管状構造体に回動可能に接続されうる。あるいは、レバーは、さらなる機械的リンクを介して管状構造体に連結されうる。あるいは、レバーは、管状構造体に固定されていないという意味で浮いていることができる。
【0025】
(9)任意選択的に、引込機構は、回転可能な軸を備えるスライダクランク機構であり、回転可能な軸の少なくとも一端は、少なくとも1つの機械的リンクを介して少なくとも1つの取付ピンに連結される。
【0026】
(10)任意選択的に、引込機構は、少なくとも1つの機械的リンクを介して少なくとも1つの取付ピンに連結された回転可能なカム要素を有する、カム及び従動体機構である。回転可能なカム要素は、振動又は往復する直線運動を直接接触によって少なくとも1つの機械的リンクに付与するように配置された駆動部材である。カム要素は、車輪又は軸などの回転可能な形状とすることができる。
【0027】
(11)任意選択的に、回転可能なカム要素は螺旋カムである。
【0028】
螺旋カムは、カム及び従動体機構の一部であり、少なくとも1つの機械的リンクは、従動体として作用する。螺旋カムは螺旋状の溝又はスロットを有し、この溝又はスロットを介して従動体がカムの回転時に案内される。任意の1点におけるカムの軸線からの溝の半径方向距離は、従動体の直線方向の位置を規定し、したがって、中心軸線に沿った少なくとも1つのピンの位置を規定する。
【0029】
螺旋カムは、180度未満、180度超又は更には360度超に延びる少なくとも1つの溝又はスロットを有することができる。螺旋溝は、周部分を有することができ、すなわち、従動体がこの部分に接触しているときに、カムの回転によって中心軸線に沿った少なくとも1つのピンの移動をもたらさないように、カムの軸線からの溝の半径方向距離が一定のままである部分を有しうる。このような部分は、引込位置での逆駆動を防止するように配置されうる。機構の逆駆動を停止及び防止するための他の手段は、当業者に知られている。
【0030】
好ましい実施形態では、管状構造体は、両端(すなわち、中心軸線に沿った両端)で開いており、取付アセンブリは、各端に1つのピンが配置された、一対の取付ピンを備える。螺旋カムは、2つの取付ピンの間に配置され、それぞれ、第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクを介して2つの取付ピンのそれぞれに連結される。螺旋カムは、従動体として作用する、第1の機械的リンク及び第2の機械的リンクを案内するように配置された2つの螺旋形状の溝又はスロットを備える。
【0031】
(12)任意選択的に、引込機構は、六角ナット等の回転入力を受けるための駆動要素を備える。
【0032】
(13)任意選択的に、取付機構は、少なくとも1つの取付ピンの伸長を制限するように配置された少なくとも1つの外向き停止部と、少なくとも1つの取付ピンの引込みを制限するように配置された少なくとも1つの内向き停止部とを備える。この停止部は、ピンの特徴部と管状構造体の内部特徴部との間に形成される機械的停止部としうる。少なくとも1つの取付ピンは、伸長位置では外向き停止部に当接し、引込位置では内向き停止部に当接することができる。
【0033】
(14)少なくとも1つの取付ピンは、ピントルピンとすることができ、管状構造体は、航空機の着陸装置アセンブリの主ストラットの一部を形成しうる。換言すれば、取付アセンブリは、ストラット取付結合部の一部を形成しうる。
【0034】
(15)本発明は、第2の態様によれば、上述の取付アセンブリを備える航空機着陸装置アセンブリを提供する。本発明はまた、上述のような取付アセンブリを備える航空機取付結合部を提供することができる。
【0035】
次に、本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、ストラット取付結合部を示す、航空機着陸装置アセンブリの図である。
図2a図2aは、本発明の一例による取付アセンブリの図である。
図2b図2bは、本発明の一例による取付アセンブリの図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態による引込機構を有する、取付アセンブリの一部の図である。
図4a図4aは、本発明の第2の実施形態による引込機構を有する、取付アセンブリの図である。
図4b図4bは、本発明の第2の実施形態による引込機構を有する、取付アセンブリの図である。
図5図5は、本発明の第3の実施形態による引込機構を有する、取付アセンブリの図である。
図6図6は、本発明の第4の実施形態による引込機構を有する、取付アセンブリの一部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
概して、本明細書に開示される本発明は、一端に少なくとも1つの取付ピンを有する管状構造体を備える任意の航空機結合部に適用可能である。このような航空機結合部の例は、図1に関連して上述したピントル又はストラット取付結合部である。しかしながら、これは本発明を限定することを意図するものではない。
【0038】
「ピントル(pintle)」という用語は、図1に示されるように、着陸装置と航空機構造との間の取付点を説明する、航空機着陸装置に関する特定の意味を有する。しかしながら、この用語は、また、1つの構成要素のピンを他の構成要素のガジオンに挿入することによって形成される、2つの構成要素間の任意のピボット結合部又はヒンジ結合部を意味する、より一般的な定義を有する。曖昧さを解消するために、本明細書で使用される「ピントル」という用語は、その一般的な意味を有し、一方、「ストラット取付結合部(strut mounting joint)」という用語は、特に、着陸装置と航空機構造との間の取付を指すために使用される。
【0039】
簡単かつ明瞭にするために、ストラット取付結合部は、図1に示されているようなストラット取付結合部に関して説明することができる。しかしながら、この説明は、任意のピントルタイプの結合部に等しく適用可能であることが理解されるであろう。
【0040】
航空機結合部の断面を図2a及び図2bに示す。この航空結合部は、第1の部品の取付アセンブリ400と第2の部品の接続点c1a、c1bとの間に形成されている。この航空結合部は、図1に関連して上述したようなストラット取付結合部とすることができ、第1の構成要素は航空機の着陸装置アセンブリ10の主ストラット20であり、第2の構成要素は航空機構造の一部である。
【0041】
取付アセンブリは、中心軸線PAを有する管状構造体420を備える。管状構造体420は、一端にソケットへの第1の開口440aを有する。管状構造体420の反対側の端部は、図に示されるように、第2の開口440bを有しうるが、又は他の例では止まり穴としうる。管状構造体420の各開口440a、440bは、各ピン460a、460bの一部が中心軸線PAに沿ってそのそれぞれの開口440a、440bから突出するように、管状構造体内に部分的に位置決めされた片持式ピントルピン460a、460bを担持している。各ピン460a、460bの突出部分は、それぞれの接続点c1a、c1bに係合するように配置される。接続点c1a、c1bは、第2の航空機要素上のラグ又はガジオンとしうる。
【0042】
既に述べたように、結合部は、図1に示すように、ストラット取付結合部としうる。この場合、管状構造体420は、主接続具22の頂部とすることができ、取付ピン460a、460bはピントルソケットで片持式ピントルピンであり、接続点はピントルラグである。
【0043】
本発明者は、結合部を組み立てて分解することができるように、接続点との係合を解除するためにピンを引込めることができるという利点を見出した。これにより、ピンを取り外すこと及び/又はピンを外部から挿入することに関連する課題を回避する。
【0044】
本発明によれば、ピン460a、460bは、図2aに示す伸長位置と図2bに示す引込位置との間で中心軸線PAに沿って移動可能である。伸長位置では、ピン460a、460bは、接続点c1a、c1bと係合するために、上述したように配置される。引込位置では、ピン460a、460bは、接続点c1a、c1bとの係合を解除するために中心軸線PAに沿って引き込まれている。ピン460a、460bは、管状構造体420の内側に完全に引き込むことができ、又は、代替的に、ピン460a、460bの一部は、開口440a、440bから依然として突出しうるが、その程度は、伸長位置より少ない。特に、ピン460a、460bは、結合部の切り離しを可能にするように、ピン460a、460bと接続点c1a、c1bとの間にクリアランスを設けるように十分に遠くに引き込まれるべきである。
【0045】
各取付ピン460a、460bは、中心軸線PAに沿って各ピンの両端に配置された、内面(裏側)462a、462b及び外面(前面)464a、464bを有することができる。ピンの内面462a、462bは、ピンの可動範囲全体にわたって(すなわち、伸長位置及び引込位置の両方において)、管状構造体420の内側に留まっている。ピンの外面464a、464bは、少なくとも伸長位置において管状構造体の開放端から突出している。引込位置では、ピンの外面は、管状構造体の内側にありうるが、又は、それでも、開放端から突出しうるが、伸長位置よりも少ない程度としうる。
【0046】
図2a及び図2bに示す例では、ピン460a、460bの中心軸線PAに沿った可動範囲は、外向き停止部及び内向き停止部によって制限される。外向き停止部は、伸長位置を規定し、内向き停止部は、引込位置を規定する。取付アセンブリは、外向き停止部及び/又は内向き停止部を有しうるが、又は、いずれも有しない場合もある。この例における停止部は、ピン460a、460bの特徴部と管状構造体420の内部特徴部422との間に形成された機械的停止部である。伸長位置において、ピン460a、460bの第1の特徴部466は、特徴部422の一方側に当接する。引込位置では、ピン460a、460bの第2の特徴部468は、特徴部422の別の側に当接する。しかしながら、当業者であれば、ピン及び管状構造体の内部を構造化して機械的停止部を達成する他の方法を容易に理解するであろう。さらに、ピン460a、460b及び管状構造体420を通って延びるクロスボルトなど、ピンの動きを制限する又はピンを適所に固定する他の手段が、当業者には容易に明らかになるであろう。
【0047】
取付アセンブリは、一対の取付ピンに関連して説明されたが、取付アセンブリは、管状構造体の一端の開口内に配置された単一の取付ピンを等しく備えることができることが理解されよう。
【0048】
ピントルピンを引込位置と伸長位置との間で移動させることができる様々な方法がある。例えば、管状構造体の長さ方向の一部に沿って中心軸線に平行な方向にスロットを設けることができ、このスロットを介してピンを横断して延びるクロスボルトを案内することができる。しかしながら、本発明者らは、このような配置は、ピントルソケット領域の脆弱化のために望ましくない可能性があることを見出した。
【0049】
本発明は、ピンを中心軸線PAに沿って伸長位置と引込位置との間で移動させるための引込機構480を取付アセンブリ400に設けることにより、これら及び他の欠点を克服する。引込機構480は、取付ピンを伸長位置と引込位置との間で駆動するように、回転入力運動を第1の取付ピンの中心軸線PAに沿った直線運動に変換するように配置された任意の機構とすることができる。以下に説明する実施形態の各々は、この一般的な概念を実施するための例示的な構成を提供する。しかしながら、当業者は、この概念を使用する他の配置を理解するであろう。引込機構480は、管状構造体内に配置される。2ピン配置では、これらの図の配置のように、機構480は、実質的に中央位置で取付ピン460aとピン460bの間の位置とすることができる。
【0050】
回転運動を直線運動に変換するための1つの機構は、ターンバックル配置などの(パワースクリューや並進ねじとしても知られる)親ねじ機構である。親ねじ機構の雄部材は、管状構造体の内側で中心軸線PAに沿って延びる、ボルトなどのねじ山付き軸を備える。親ねじ機構の雌部材は、ピンの内面から中心軸線PAに沿ってピン内で延びるねじ山付きボアなどの穴によって設けることができる。理解されるように、軸のピンに対する回転によって中心軸線に沿った軸のピンに対する直線運動を引き起こすように、雄部材及び雌部材は係合することができる。
【0051】
本発明の一実施形態による親ねじの機構の一例を図3に示す。図3に示される親ねじ機構は、図2a及び図2bに示される取付アセンブリの一部としうる。
【0052】
この2ピンの例では、ねじ山付き軸482は、第1のピン460aの内面462aのねじ山付き穴と係合するように配置された第1の部分482aと、第2のピン460bの内面462bのねじ山付き穴と係合するように配置された第2の部分482bとを備える。軸482の第1の部分482a及び第2の部分482bは、図示のように反対方向に螺合することができ、その結果、軸482の回転によってピン460a、460bが中心軸線PAに沿って反対方向に移動することになる。例えば、軸482の第1の部分482aは左回りに、軸482の第2の部分482bは右回りにすることができる。
【0053】
軸482は、六角ナットなどのねじ駆動特徴部としうる本体要素484を介して回転入力を受けることができる。図3に示される例において、本体484は、本体484の回転により軸482の回転を引き起こすように、第1の部分482a及び第2の部分482bの間の軸482に固定されている。好ましくは、本体484は、管状構造体420内の中心に配置され、各ピン460a、460bから実質的に等距離にある。本体にアクセスしかつ回転させることができるように、管状構造体420内の切除窓などのアクセス点を設けうる。
【0054】
本体484が一方向に回転されると、ピン460a、460bは、中心軸線PAに沿って互いに向かって内側に引き込まれ、その結果、ピン460a、460bは、それぞれの引込位置に向かって駆動されることが理解されるであろう。本体484が逆方向に回転される場合、ピン460a、460bは、中心軸線PAに沿って互いに外向きに押し出され、その結果、ピン460a、460bは、それぞれの伸長位置に向かって駆動される。
【0055】
好ましくは、本体が管状構造体420に固定されないという意味で、本体が「浮いている(floating)」ことができるように、(例えば、図2に関連して上述した停止部の配置を使用して)ピンの可動範囲が制限される。この構成では、最初に1つのピンが移動する場合、第1のピンがその移動の終わりに到達すると(例えば、停止部に当接すると)、他方のピンが駆動される。
【0056】
ピン460a、460bと管状構造体420の内側(すなわちソケット)との間の摩擦は、ピン460a、460bが軸482と共に回転しないようにするのに十分としうる。しかし、ピン460a、460bは、クロスボルトやキースプラインなどで回転方向にロックすることが好ましい。
【0057】
理解されるように、同じ概念は、ねじ駆動装置の雌部材としての本体484を用いて等しく実施することができ、その一方でピン460a、460bは軸482に固定されている。この構成によって、本体484のねじ部分482a、bに対する回転によって、軸482(及びピン460a、460b)の中心軸線PAに沿った本体484に対する直線移動が生じる。
【0058】
当業者には、上記の説明を単一ピン配置に適合させることができる方法は明らかであろう。この場合、本体は回転可能であるが、中心軸線に沿った位置に固定することができる。
【0059】
上記の親ねじの例は、結果として生じる直線運動が回転軸線に平行である、1クラスの機構である。換言すれば、取付アセンブリ400に関して、ねじ山付き軸は中心軸線PAに平行である。以下の例は、回転軸線が中心軸線PAに対して垂直である、第2のクラスの機構に関する。
【0060】
このクラスの機構の第1の例は、スライダクランク機構である。本発明の実施形態によるスライダクランク機構は、スライダとして知られる少なくとも1つのさらなる機械的リンクに回動可能に接続された、クランクとして知られる回転可能な中心リンクを備える、機械的リンク機構である。クランクの回転によって回転軸線に垂直な方向にスライダの振動又は往復する直線運動を駆動するように、スライダは、回転軸線から半径方向距離をおいてクランクに回動可能に接続されている。
【0061】
図4a及び図4bは、スライダクランク機構580を有する取付アセンブリ500の一例を示す。取付アセンブリは、図2に図示された取付アセンブリ400としうる。スライダクランク機構580は、中心軸線PAに垂直である、(紙面から出る)軸線585の回りを回転するように配置された中心リンク584を備える。例えば、中心リンク584は、軸受585の回りを回転することができる。回転可能な中心リンク584の一端は、ロッド等としうる、第1の機械的リンク582aに回動可能に接続されている。第1の機械的リンク582aは、第1の取付ピン560aの背面に回動可能に接続される。2ピン配置では、回転可能な中心リンクの他端は、図示のように、第2の機械的リンク582bを介して第2の取付ピン560bに同様に接続することができる。
【0062】
中心リンク584は、図4a及び図4bはそれぞれに示すように、第1のピン560a及び第2のピン560bを伸長位置と引込位置との間で中心軸線PAに沿って移動させるように回転させることができる。伸長位置は、中心リンクが中心軸線PAと実質的に位置合わせされたときに、リンク機構が最も長くなるように到達され得る。中心リンク584がいずれかの方向に回転されると、リンク機構は短くなり、ピン560a、560bは中心軸線に沿ってそれぞれの引込位置に向かって共に引き込まれる。したがって、この場合、ピン560a、560bの可動範囲は、停止部などを必要とせずに機構によって規定することができる(これらは加えて実施することができる)。
【0063】
中心リンクは、例えば、中心から外れたボルト又はワイヤロックによって、伸長位置及び/又は引込位置などの特定の位置にロック(すなわち、固定)することができる。
【0064】
管状構造体520は、中心リンク584の回転に適合するように整形することができる。特に、管状構造体520は、図示のように拡大部分524を有することができる。
【0065】
このクラスの機構の第2の例は、カム及び従動体型の機構である。本発明の実施形態によるカム及び従動体機構は、従動要素と接触する回転可能なカム要素を有する機械的リンク機構である。回転可能なカム要素は、少なくとも1つの機械的リンクに直接接触によって振動又は往復する直線運動を付与するように配置された駆動部材である。
【0066】
スライダクランク機構と同様に、カムリンクが回転するにつれて、カムの回転軸線と中心軸線に沿ったピンとの間の、リンク機構の有効長さが変化するので、カムの回転運動が従動体の直線変位に変換される。しかしながら、上述のスライダクランク機構とは異なり、カム機構の従動体は、カム要素上の任意の特定の点に接続されていなくてもよい。代わりに、カムは従動体に対して回転することができ、その結果、カムと接触する従動体の部分は、カム上又はカム内の経路を辿りうる。
【0067】
当業者には、プレートカム、正面カム、円筒カム、スネールカム(snail cam)及び螺旋カムなどの様々なカムが知られているであろう。図5は、螺旋カム684を使用する取付アセンブリ600の一例を示す。螺旋カム685は、一対の螺旋スロット又は溝部684a、684bを備える。従動体として作用する第1の機械的リンク682aは、第1のピン660aの裏側をカム684の第1のスロット684aに接続し、また、従動体として作用する第2の機械的リンク682bは、第2のピン660bの裏側をカム684の第2のスロット684bに接続する。カム684がその回転軸線685の回りを回転すると、各機械的リンク682a、682bの端部683a、683bは、カム684の回転軸線685に半径方向により近いか、又はそれ以上離れたカム684の位置にスロットに沿って案内される。その結果、カムの回転軸線と各ピンとの間のリンク機構の有効長さが変化し、ピンを管状構造体620の中心軸線PAに沿って移動させる。
【0068】
スロットの両端は、ピンの移動範囲を規定することができる。例えば、図5は、それぞれの伸長位置におけるピンを示す。
【0069】
このタイプのカムの利点は、外部からの付勢を必要とせずに、カムの直接回転によってピンを両方向に移動させることができることである。
【0070】
上記の図4と同様に、管状構造体は、図示の拡大領域524のように、カムのサイズ及び形状に適合するように整形することができる。
【0071】
カムは、図4と同様に、伸長位置及び/又は引込位置などの特定の位置にロック(すなわち、固定)され得る。
【0072】
第2のクラスの一部と考えることができる、機構の第3の例は、レバーを介して伸縮可能なリンク機構を備えるレバー型機構である。レバー機構は、この場合において中心リンクがレバーである又はレバーに接続されかつレバーを介して回転される点を除いて、図4のスライダクランク機構と同様に動作する。
【0073】
図6にレバー機構780の一例を示す。レバー機構780は、取付アセンブリ400内の機構480としうる。図示の例では、取付アセンブリは、前出の図の通り、管状構造体(図示せず)の両端に配置された、一対の取付ピン760a、760b(第1の取付ピン760a及び第2の取付ピン760b)を備えている。第1の取付ピン760a及び第2の取付ピン760bは、それぞれ、第1の機械的リンク782a及び第2の機械的リンク782bを介してレバー784に連結される。第1の機械的リンク782a及び第2の機械的リンク782bは、レバー784の長さ方向に沿った複数の異なる点でレバー784に回動可能に接続されうる。従って、リンク機構の長さは、レバー784が回転するにつれて変化する。
【0074】
図6に示されるような2ピン配置では、(例えば、図2に関連して記載された停止部で)ピンの可動範囲が制限されることを条件として、レバー784は、「浮いている」ことができる。上の図3と同様に、1つのピンが最初に移動する場合、第1のピンが移動の終わりに到達する(例:停止部に当接する)時、他方のピンが駆動される。あるいは、レバーは、管状構造体に「接地(earthed)」され得る(すなわち、管状構造体に対して中心軸線に沿って移動することが阻止される)。例えば、レバーは、レバー784の端部などの、その長さに沿った点で回動可能に管状構造体に接続することができる。あるいは、レバー784は、さらなる機械的リンクを介して管状構造体に連結されうる。レバーが接地されている場合、ピンは、それらの可動範囲を制限するものを何も持たなくてもよい(なぜなら、可動範囲は、管状構造体に固定されるリンク機構によって制限されるからである)。接地された接続によって、中心リンクの回転軸線を規定することができる。図6に示されるような2ピン配置では、レバー784は、(例えば、図2に関連して記載された停止部などで)ピンの可動範囲が制限されることを条件として、「浮いている」ことができる。上の図3と同様に、1つのピンが最初に移動する場合、第1のピンが移動の終わりに到達した(例えば、停止部に当接する)時、他方のピンが駆動される。あるいは、レバーは、管状構造体に「接地」され得る(すなわち、管状構造体に対して中心軸線に沿って移動することが阻止される)。例えば、レバーは、レバー784の端部などの、その長さに沿った点で回動可能に管状構造体に接続することができる。あるいは、レバー784は、さらなる機械的リンクを介して管状構造体に連結されうる。レバーが接地されているとき、ピンは、それらの可動範囲を制限するものを何も持たなくてもよい(なぜなら、可動範囲は、管状構造体に固定されるリンク機構によって制限されるからである)。接地された接続により、中心リンクの回転軸線を規定することができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
【国際調査報告】