(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】パッケージ用の開口装置及びパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 5/74 20060101AFI20240705BHJP
B65D 51/22 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B65D5/74 020C
B65D51/22 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504005
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 EP2022068595
(87)【国際公開番号】W WO2023006358
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】リングイティ、マルティナ
(72)【発明者】
【氏名】ゴリ、ルカ
(72)【発明者】
【氏名】カニ、フランコ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィアーニ、ティツィアーノ
(72)【発明者】
【氏名】ソルバーラ、アンジェロ
【テーマコード(参考)】
3E060
3E084
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060BA03
3E060CF04
3E060CF06
3E060CG12
3E060DA14
3E060EA03
3E084AA05
3E084AA12
3E084AA25
3E084AB01
3E084BA02
3E084BA08
3E084CA01
3E084CC04
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC04
3E084FB01
3E084GA04
3E084GB04
3E084GB09
3E084KB01
3E084LA01
3E084LA15
3E084LA25
3E084LD01
(57)【要約】
分離膜で覆われ、注ぎ込み可能な製品が充填された所定の注出口を有するパッケージ(1)用の開口装置(3)が記載されている。開口装置(3)は、少なくとも、流路(16)を画定するカラー(15、15’)と、前記流路(16)は、前記流路(16)への前記注ぎ込み可能な製品の流入を可能にするように構成された前記カラー(15、15’)の入口開口部(18)と、前記流路(16)からの前記注ぎ込み可能な製品の流出を可能にするように構成された前記カラー(15、15')の注出口(19)との間に延在し、前記分離膜を破壊するように構成され、前記流路(16)内に少なくとも部分的に配置されるカッター(17)と、を備える。当該開口装置(3)は、前記流路(16)から前記注出口(19)を通る前記カッター(17)の移動を阻止するように構成された保持装置(30)をさらに備える。前記保持要素(31、31')及び前記相互作用要素(32)は、前記流路(16)から出て前記注出口(19)を通る前記カッター(17)の動きを阻止するように、互いに相互作用するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離膜で覆われ、注ぎ込み可能な製品が充填された所定の注出口を有するパッケージ(1)、特に複合パッケージ用の開口装置(3)であって、前記開口装置(3)は、少なくとも、
流路(16)を画定するカラー(15、15’)と、前記流路(16)は、前記流路(16)への前記注ぎ込み可能な製品の流入を可能にするように構成された前記カラー(15、15’)の入口開口部(18)と、前記流路(16)からの前記注ぎ込み可能な製品の流出を可能にするように構成された前記カラー(15、15')の注出口(19)との間に延在し、
前記分離膜を破壊するように構成され、前記流路(16)内に少なくとも部分的に配置されるカッター(17)と、
を備え、
前記カラー(15、15')は、前記流路(16)に面する内面(20)を備え、
当該開口装置(3)は、前記流路(16)から前記注出口(19)を通る前記カッター(17)の移動を阻止するように構成された保持装置(30)をさらに備え、
前記保持装置(30)は、前記カラー(21)の前記内面(20)から突出する保持要素(31、31')と、前記カッター(17)に接続された相互作用要素(32)とを備え、
前記保持要素(31、31')及び前記相互作用要素(32)は、前記流路(16)から出て前記注出口(19)を通る前記カッター(17)の動きを阻止するように、互いに相互作用するように構成される、
開口装置(3)。
【請求項2】
前記カラー(15、15’)が中心軸(B)に沿って延在し、
前記相互作用要素(32)及び前記保持要素(31、31')は、前記カッター(17)が前記中心軸(B)に対して限界軸方向位置に位置決めされ、及び/又は限界軸方向位置に移動された状態で、互いに相互作用するように構成される、
請求項1に記載の開口装置。
【請求項3】
前記保持要素(31、31’)は、前記入口開口部(18)に面する当接面(33)を備え、
前記相互作用要素(32)は係合面(34)を備え、
前記係合面(34)は、前記流路(16)から前記注出口(19)を通って前記カッター(17)が移動するのを阻止するように、前記当接面(33)に当接するように構成される、
請求項1又は2に記載の開口装置。
【請求項4】
前記カッター(17)が、前記カッター(17)の切断セクション(22)を担持し、環状の断面を有する本体(23)を備え、
前記相互作用要素(32)は、前記カラー(15、15')の前記内面(20)に面する主要部分(23)の外面(24)から突出する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項5】
前記保持要素(31、31')が前記カラー(15、15')に一体的に接続され、及び/又は前記相互作用要素(32)が前記カッター(17)に一体的に接続される、
請求項1~4のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項6】
前記保持要素(31)は、連続リングを含む、及び/又は連続リングである、又は円弧状である、
請求項1~5のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項7】
前記保持要素(31’)が、互いに分離された少なくとも2つのリング部分(47)を備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項8】
前記保持要素(31’)が、前記カラー(15')の中心軸(B)の周りで互いに角度をなして配置された複数のリング部分(47)を備える、
請求項7に記載の開口装置。
【請求項9】
前記保持要素(31、31’)が、前記注出口(19)に面し、前記カッター(17)の挿入を可能にするように構成された移行面(35)を備え、当該開口装置(3)の組み立て中に前記流路(16)に挿入できるように構成されている、
請求項1~8のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項10】
前記相互作用要素(32)が、前記保持要素(31、31’)と前記入口開口部(18)の間に介在され、及び/又は前記保持要素(31、31’)が前記注出口(19)と前記相互作用要素(32)との間に介在される、
請求項1から9までのいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項11】
前記カッター(17)が前記分離膜から取り外される静止位置と、前記カッター(17)が前記分離膜を破断するように構成された作動位置とに配置可能である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項12】
前記静止位置から前記作動位置への前記カッター(17)の移動を作動させるように構成された作動装置(25)をさらに備える、
請求項11に記載の開口装置。
【請求項13】
前記本体(2)の所定の注出口及び担持するカラー(15、15')の周囲に取り付けられる、及び/又は取り付けられるように構成されたベースフレーム(40)と、
前記注出口(19)を選択的に開閉するように構成されたクロージャ(41)と、
をさらに備える、
請求項1~12のいずれか一項に記載の開口装置。
【請求項14】
注入可能な製品が充填され、分離膜で覆われた所定の注入開口部を有する本体(2)と、
前記所定の注入開口部の周囲に取り付けられた、請求項1~5のいずれか一項に記載の開口装置(3)と、
を備える、パッケージ(1)。
【請求項15】
前記本体(2)が多層包装材料から形成される、
請求項14に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注ぎ込み可能な製品が充填されたパッケージ、特に、注ぎ込み可能な食品が充填された複合パッケージ用の開口装置に関する。
【0002】
本発明はまた、注ぎ込み可能な製品が充填された、さらに具体的には、注ぎ込み可能な食品が充填された本体と、本体上に配置された開口装置とを有するパッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
周知のように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース等、多くの液体又は注ぎ込み可能な食品は、複合包装材料から作られたパッケージで販売されている。
【0004】
典型的な例として、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られる、ラミネートされた帯状の包装材料をシールして折り畳むことによって作られている注ぎ込み可能な食品用の直方体パッケージが挙げられる。この包装材料は、カートン及び/又は紙のベース層を含む多層構造を有し、両側をヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で覆われている。長期保存可能な製品用の無菌包装の場合、包装材料は酸素バリア材料、例えばアルミニウム箔の層を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層と重なり、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われて、最終的に食品に接触する包装の内面を形成する。
【0005】
既知のパッケージのいくつか、特に、包装材料から形成されたパッケージの密封された本体は、パッケージから注ぎ込み可能な製品の注出を可能にする所定の注ぎ口を含む。典型的には、所定の注ぎ口は分離膜で覆われており、分離膜によってパッケージの内部空間を外部環境から隔離し、その完全性は注ぎ込み可能な製品の最初の注出の前に破壊される必要があり、注ぎ口を通して注ぎ込み可能な製品を注出できるようにする。また、本体からカラーを通した注ぎ込み可能な製品の流出を制御できるように、カラーとクロージャを有する開口装置を本体上の所定の注ぎ口の周りに配置することも知られている。したがって、カラーは、パッケージからの注ぎ込み可能な製品の制御された注出を可能にする注出口を有し、クロージャは注出口を選択的に開閉することを可能にする。
【0006】
既知の開口装置のいくつかは、所定の注ぎ口を覆う分離膜を制御された方法で突き刺す、及び/又は開く、及び/又は切断するためのカッターを備えている。
【0007】
このような開口装置が十分に良好に機能するとしても、当該分野では開口装置及び/又は開口装置を有するパッケージをさらに改良する必要性が感じられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品が充填されたパッケージ、特に複合パッケージ用の改良された開口装置を簡単かつ低コストの方法で提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品が充填された本体と、本体に取り付けられた開口装置とを有するパッケージを、簡単かつ低コストの方法で提供することにある。
【0010】
本発明によれば、独立請求項に係る開口装置が提供される。
【0011】
開口装置のさらに有利な実施形態は、それぞれの従属請求項に規定されている。
【0012】
また、本発明によれば、請求項14又は15に記載のパッケージが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態による本体及び開口装置を有するパッケージの概略斜視図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図2】
図1の開口装置の分解図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図3】
図1の開口装置の断面図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図4】
図1の開口装置の一部の斜視図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図5】本発明の第2の実施形態による開口装置の一部の斜視図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
番号1は、パッケージ全体、特に以下の構成を含む複合パッケージを示す。
-本体2,特に、複合本体、さらに特に、密封された複合本体であって、注ぎ込み可能な製品、特に注ぎ込み可能な食品が充填れており、特に、本体2から注ぎ込み可能な製品の抽出を可能にするように構成された所定の注ぎ口(既知であるため図示せず)を有する。
-開口装置3であって、特に、ポリマーから形成され、本体2に取り付けられ、特に、所定の注ぎ口の周囲の本体2に取り付けられる。
【0016】
本体2は、特にウェブの形態で提供される多層包装材料から得られてもよい。包装材料は、例えば、紙又は板紙等の繊維質材料の少なくとも1つの層と、繊維質材料の層を互いの間に介在させたヒートシールプラスチック材料、例えば、ポリエチレン、の少なくとも2つの層とを備える。これら2層のヒートシールプラスチック材料のうちの1層は、注ぎ込み可能な製品に接触する本体2の内面を画定する。
【0017】
好ましくは、包装材料は、特に、ヒートシールプラスチック材料の層の1つと繊維質材料の層の間に配置される、ガスバリア性及び光バリア性材料の層、例えば、アルミニウム箔及び/又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備えてもよい。好ましくは、包装材料は、ガスバリア性及び光バリア性材料の層と繊維質材料の層との間に介在されるヒートシールプラスチック材料のさらなる層も含んでもよい。
【0018】
好ましい非限定的な実施形態によれば、開口装置3は、本体2の形成、充填及び密封の前、途中、又は後に、モールドプロセス及び/又は接着結合及び/又は超音波結合及び/又は溶接によって、本体2に適用される。
【0019】
あるいは、開口装置3は、包装材料を形成し、充填し、包装材料から本体2を密封するために、包装機械内に包装材料を配置する前、又は包装機械内で包装材料を前進させる間に、包装材料上に適用できる。
【0020】
いくつかの可能な非限定的な実施形態によれば、本体2は、水、牛乳、乳製品飲料、ヨーグルト飲料、コーヒー飲料、フルーツジュース、果肉入り飲料、トマトソース、塩、砂糖等の注ぎ込み可能な食品を収容してもよい。
【0021】
図1を参照すると、本体2は、中心(長手方向)軸Aに沿って延びてもよい。
【0022】
特に、パッケージ2は、中心軸Aに対して横方向、より具体的には垂直である第1の壁4を備えてもよく、そこから本体2が中心軸Aに沿って延びる。好ましくは、第1の壁4はパッケージの支持面を画定し得る。使用中、例えば、売り場内に陳列される場合、保管室内に置かれる場合、冷蔵庫内に置かれる場合に、例えば棚などの支持体に接触させることができる。特に、支持体上に配置される場合、第1の壁4は底壁を画定し得る。
【0023】
さらに、本体2は、第1の壁4に(固定的に)接続され、特に中心軸Aに実質的に平行に第1の壁4から延びる側壁5を備えてもよい。
【0024】
さらに、本体2は、第1の壁4の反対側に、側壁5に(固定的に)接続された第2の壁6を備えてもよい。換言すれば、側壁5は、第1の壁4と第2の壁6との間に介在し得る。支持体上に配置されるとき、第2の壁6は上壁を画定し得る。
【0025】
非限定的な実施形態によれば、第1の壁4と第2の壁6は互いに平行であってもよい。
【0026】
あるいは、第1の壁4と第2の壁6は互いに対して傾斜していてもよい。換言すれば、第2の壁6は、傾斜した頂部又は切妻頂部を画定し得る。
【0027】
特に、第2の壁6は、所定の注ぎ口を備えてもよい。
【0028】
さらに、本体2は、本体2の内部空間7を外部環境から隔離するために、所定の注ぎ口を覆う分離膜を備えてもよい。さらに、分離膜は、特に分離膜の完全性の損失を許容するために、少なくとも部分的に(かつ非可逆的に)破壊可能である(すなわち、開放可能及び/又は破裂可能及び/又は切断可能及び/又は穿刺可能である)。再び、本体2から注ぎ込み可能な製品を注出できる。
【0029】
好ましくは、分離膜は、ガス及び光を遮断する材料、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを含んでもよい。
【0030】
好ましい非限定的な実施形態によれば、分離膜は包装材料の一部、特に繊維材料の層とは異なる包装材料の層の一部によって画定される。好ましくは、ガス及び光バリア材料の層の一部が分離膜を画定し得る。
【0031】
特に
図1から
図4を参照すると、開口装置3は少なくとも以下を備える。
-特に所定の注ぎ口と位置合わせされ、注ぎ込み可能な製品のための流路16を画定するカラー15;
-分離膜を破壊(すなわち、破裂及び/又は切断及び/又は穿刺及び/又は開口)するように構成され、カラー15及び/又は流路16内に少なくとも部分的に配置される(リング状)カッター17。
【0032】
より詳細には、カラー15は、特に、内部空間7から流路16への注ぎ込み可能な製品の流入を可能にするように構成された入口開口部18と、流路16(及びカラー15)からの注ぎ込み可能な製品の流出を可能にするように構成された注出口19とを備えてもよい。
【0033】
さらに詳細には、使用中に、カッター17の動作により分離膜の完全性が失われると(以下の詳細を参照)、注ぎ込み可能な製品は、所定の注入開口部及び/又は注出口を通って内部空間7から流れることができる。開口部18から流路16に入り、次いで流路16を通って注出口19から出る。
【0034】
より具体的には、流路16は、入口開口部18と注出口19との間に延在し得る。
【0035】
より詳細には、カラー15は、流路16に面し、かつ/又は境界を定める内面20、特に内面20とは反対側(すなわち、流路16とは反対側)の外面21を備えてもよい。
【0036】
さらに、カラー15及び/又は流路16は、中心軸Bに沿って延在してもよい。
【0037】
好ましくは、カラー15は、中心軸Bに垂直な断面に関して環状の断面輪郭を有し得る。
【0038】
さらにより好ましくは、カラー15及び/又は入口開口部18及び/又は注出口19は、特に中心軸Bに垂直な断面に関して、(実質的に)円形の断面輪郭を有し得る。
【0039】
カッター17は、流路16内に配置され、特に移動可能に配置される。
【0040】
好ましくは、カッター17は、分離膜を破壊するように構成された切断セクション22を少なくとも備え得る。特に、切断セクション22は、(湾曲した)鋸刃を備え、特に構成され得る。
【0041】
特に、カッター17は、(分離膜の完全性を保証するために)カッター17が分離膜から取り外される静止位置と、カッター17、特に切断セクション22が分離膜を破るよう構成される作動位置とに配置されてもよい。
【0042】
さらに具体的には、パッケージ1が最終顧客に提供されるとき、カッター17は静止位置に配置され、分離膜は無傷である。
【0043】
カッター17は、それぞれ静止位置及び作動位置にあるとき、中心軸Bに対して第1の軸方向位置及び第2の軸方向位置に配置され得る。
【0044】
好ましくは、カッター17は、静止位置及び/又は第1の軸方向位置にあるとき、流路16内に(実質的に)完全に配置され得る。
【0045】
カッター17は、作動位置及び/又は第2の軸方向位置にあるとき、流路16から少なくとも部分的に入口開口部18を通って延在し得る。特に、少なくとも切断セクション22が流路16から出て入口開口部18を通って延在し得る。
【0046】
さらに詳細には、カッター17は、静止位置にあるとき、作動位置にあるときよりも注出口19に近くてもよい。
【0047】
好ましくは、カッター17は、カラー15及び/又は流路16内に同軸上に配置される。
【0048】
以下でさらに詳細に説明するように、カッター17は、使用中に静止位置と作動位置との間で移動するときに、少なくとも中心軸Bに沿って並進するように構成され得る。好ましくは、カッター17は、使用中に静止位置と作動位置との間で移動するときに、中心軸Bに沿って平行移動し、中心軸Bの周りを回転するように構成され得る。
【0049】
特に、使用中、静止位置と作動位置との間の移動中に、カッター17は第1の方向D1に沿って移動する。
【0050】
より具体的には、カッター17は、切断セクション22を備える及び/又は切断セクション22を担持するリング状の主要部分23(すなわち、中心軸Bに関して環状形状の断面を有する)を備え得る。
【0051】
カッター17、特に主要部分23は、特にカッター17が少なくとも静止位置にある状態で、内面20に面する外面24を備え得る。
【0052】
好ましくは、開口装置3は、カッター17を作動させて静止位置から作動位置への移動を案内するように構成された作動装置25を備え得る。
【0053】
開口装置3はさらに、カッター17が流路16から出て注出口19を通って移動するのを阻止するように構成された保持装置30を備える。換言すれば、保持装置30は、カッター17が(誤って)注出口19を通って流路16から出ることができないことを保証する。
【0054】
より詳細には、保持装置30は以下を備える。
-内面20に接続され、特に内面20から(そして流路16内に)突出する、保持要素31;
-カッター17、特に外面24に接続され、特にカッター17から突出する、相互作用要素32。
【0055】
さらに、保持要素31及び相互作用要素32は、流路16から注出口19を通ってカッター17が移動するのを阻止するように、互いに相互作用するように構成される。
【0056】
好ましくは、保持要素31はカラー15と一体であってもよく、及び/又は相互作用要素32はカッター17と一体であってもよい。さらにより好ましくは、保持要素31及びカラー15は単一部品として成形され、及び/又はカッター及び相互作用要素32は、単一部品として成形されてもよい。
【0057】
好ましくは、保持要素31及び/又は相互作用要素32は、外面24と内面20との間に介在してもよい。
【0058】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、相互作用要素32は、保持要素31と入口開口部18との間に介在し、及び/又は保持要素31は、相互作用要素32と注出口19との間に介在してもよい。
【0059】
より詳細には、相互作用要素32及び保持要素31は、カッター17が、ある程度まで(限界軸方向位置まで)、第1の方向D1とは反対の第2の方向D2に沿って意図せずに移動することができ、カッター17が注出口19を通って出られないことを保証するように、互いに相互作用するように構成され得る。
【0060】
より具体的には、相互作用要素32及び保持要素31は、カッター17が中心軸Bに対して限界軸方向位置に位置決めされ、かつ/又は限界軸方向位置に移動されることにより、互いに相互作用するように構成され得る。特に、カッター17が限界軸方向位置内にあるとき、カッター17は静止位置にあってもよく、カッター17が静止位置にあるときよりも注出口19に近い位置にあってもよい。
【0061】
さらに、限界軸方向位置は、カッター17が他のどの軸方向位置よりも注出口19に近いカッター17の軸方向位置を画定し得る。特に、保持要素31は、カッター17が軸方向限界位置に到達すると、相互作用要素32と保持要素31との間の相互作用により、カッター17が第2の方向D2にさらに移動できないことが保証されるため、軸方向限界位置を画定及び/又は境界を定めるように構成されていることを考慮すべきである。
【0062】
さらに、カッター17は、軸方向限界位置にあるとき、入口開口部18から可能な限り最大の距離を有し得る。
【0063】
さらに、相互作用要素32及び保持要素31は、カッター17が限界軸方向位置にあるときに互いに相互作用し得る。言い換えれば、カッター17が限界軸方向位置に到達すると、第2の方向D2に沿ったカッター17の起こり得る移動は、相互作用要素32と保持要素31との間の相互作用によって阻止される。
【0064】
図2から
図4を参照すると、保持要素31は、特に入口開口部18に面する当接面33を備えてもよく、相互作用要素32は、特に注出口19に面する係合面34を有してもよい。流路16から注出口19を通ってカッター17が移動するのを阻止するために、特に軸方向の限界位置で当接面33に当接するように構成されてもよい。
【0065】
好ましくは、保持要素31は、注出口19に面し、開口装置3の組立中にカッター17を流路16内に挿入できるように構成された湾曲した移行面35を備える。特に、湾曲した移行面35を有することにより、保持要素31、特に湾曲移行面35とカッター17との間に作用する力は、(容易に)克服することができる。
【0066】
図2から
図4の実施形態によれば、保持要素31は連続リングを備え、特に連続リングからなる。したがって、係合面33は、連続したリング形状を有してもよい。
【0067】
あるいは、保持要素31は円弧状であってもよい。
【0068】
さらに、相互作用要素32は単一の部分を含んでもよい。したがって、係合面34は単一の係合面34を含んでもよい。
【0069】
あるいは、相互作用要素32は、複数の別個の、特に分離された部分を含んでもよい。したがって、係合面34は、複数の別個の、特に分離された表面部分を含んでもよい。
【0070】
さらに詳細に、特に
図1から
図4を参照すると、開口装置3は、以下の構成を有してもよい。
-本体2、特に第2の壁6の所定の注ぎ口の周りに嵌合されるように構成され、及び/又は嵌合されるように構成され、カラー15を担持するベースフレーム40;
-注出口19を選択的に開閉するように構成されたクロージャ41。
【0071】
より詳細には、ベースフレーム40は、カラー15、特に入口開口部18と位置合わせされた、特に同軸の通路を有する少なくとも第1の壁部分42を備えてもよい。第1の壁部分42は、本体2、特に、第2の壁6上に、及び所定の注ぎ口の周りに嵌合される、及び/又は嵌合されるように構成されてもよく、カラー15を担持してもよい。
【0072】
さらに、必須ではないが、ベースフレーム40は、第1の壁部分42に固定され、側壁5に取り付けられる、及び/又は側壁5に嵌め込まれるように構成された第2の壁部分43を備えてもよい。
【0073】
さらに、開口装置3は、以下を備えていてもよい。
-カラー15の周囲に回転可能に配置された連結リング44、特に、連結リング44がカラー15から分離できないように配置される;
-連結リング44及びクロージャ41に接続され、特に破断不能に接続された接続要素、特に係留要素。
【0074】
好ましくは、クロージャ41は、少なくとも以下において制御可能であり得る。
-特にカラー15からの注ぎ込み可能な製品の流出を妨げるために、閉鎖部41が注出口19を覆うように構成され、及び/又は注出口19を覆うことができる閉位置(
図1参照);
-注ぎ込み可能な製品の流出を可能にするために、クロージャ41が注出口19から取り外されるように構成される、及び/又は注出口19から取り外されることができる開位置(特に図示せず)。
【0075】
特に、クロージャ41は、閉位置にあるとき、カラー15に(中心軸Bの周りに)回転可能に結合され得る。
【0076】
好ましくは、開口装置3は、カラー15に部分的に関連付けられ(及び/又はカラー15に接続され、及び/又はカラー15によって担持され)、クロージャ41に部分的に関連付けられ(及び/又はクロージャ41に接続され、及び/又はクロージャ41によって担持され)、中心軸Bを中心とするクロージャ41の回転がクロージャ41を閉位置から開位置へ及び/又は開位置に向けて移動させ得るように構成された相互作用装置45(部分的にしか図示されていない)を含んでもよい。
【0077】
開放装置3はさらに、カラー15に関連付けられ、クロージャ41の回転時にクロージャ41を閉位置から開位置へ移動させるために相互作用装置45と協働するように構成された歯状突起48を備えてもよい。特に、クロージャ41は、相互作用突起(図示せず)を備え、クロージャ41の回転時に相互作用装置45と歯状突起48との間でスライドするように構成される。換言すれば、歯状突起48と相互作用装置45は、クロージャ41を閉位置から開位置まで移動させるように、相互作用突起を移動させるためのガイドを提供する。
【0078】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、作動装置25は、クロージャ41に連結された、特にフラップである第1の相互作用部材(図示せず)と、カッター17、特に主要部分23に連結された、特に一体的に連結された第2の相互作用部材46とを備えてもよい。
【0079】
好ましくは、作動装置25はまた、カラー15及び/又はカッター17に連結され、静止位置から作動位置へのカッター17の移動を案内するように構成されたカム機構を備えてもよい。
【0080】
特に、第1の相互作用部材及び第2の相互作用部材は、カッター17の静止位置から作動位置への移動を作動させるために互いに相互作用するように構成され得る。
【0081】
さらに具体的には、中心軸Bと中心とする第1の相互作用部材の回転は、特に回転並進運動によって静止位置から作動位置までカッター17を移動させるために作動され得る。
【0082】
使用中、パッケージ1、特に本体2から注ぎ込み可能な製品を注出するには、注出口19を開いて分離膜を破る必要がある。
【0083】
分離膜は、カッター17を静止位置から作動位置に移動させることによって破壊される。これは、第1相互作用部材が中心軸Bを中心に回転することによって達成される。
【0084】
図5を参照すると、番号15'は、本発明による開口装置の代替実施形態による開口装置3のカラーを示す。カラー15'はカラー15と類似しているため、以下の説明は両者の相違点に限定し、同一又は対応する部分については、可能な限り同じ参照番号を使用する。
【0085】
特に、カラー15'は、保持要素31'を備える点でカラー15とは異なる。保持要素31'は保持要素31と類似しているため、保持要素31'の説明は保持要素31との相違点に限定する。
【0086】
特に、保持要素31'は2つ以上のリング部分47を備える。さらに詳細には、リング部分47は互いに離間してもよく、すなわち、リング部分47は互いに接触しない。
【0087】
好ましくは、リング部分47は、中心軸Bを中心として互いに角度的に変位されてもよい。
【0088】
開示された特定の実施形態によれば、リング部分47は、異なる寸法及び/又は延長を有してもよい。特定の場合では、中心軸Bを中心に交互に配置された2つのリング部分47のグループを識別することができる。
【0089】
あるいは、すべてのリング部分47が同じ寸法を有するか、すべてのリング部分47が異なる寸法を有するか、あるいは一部のリング部分47が異なる寸法を有してもよい。
【0090】
好ましくは、各リング部分47は、当接面33のそれぞれの部分及び/又は移行面35のそれぞれの部分を備えてもよい。
【0091】
図5の特定の実施形態のベースフレーム40は、第1の壁部分42を備えるが、第2の壁部分43を備えない。
【0092】
あるいは、カラー15’は、第1の壁部分42と第2の壁部分43の両方を有するベースフレーム40を備える開口装置3の一部であってもよい。
【0093】
本発明による開口装置3及び/又はパッケージ1の利点は、以上の説明から明らかになるであろう。
【0094】
特に、保持装置30を設けることにより、カッター17が流路16から注出口19を通って出ることができないことが保証される。
【0095】
さらに、保持要素31又は保持要素31'は、それぞれカラー15及びカラー15'と容易に組み合わせてもよい。
【0096】
しかしながら、添付の特許請求の範囲に定義される保護の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される開口装置3及び/又はパッケージ1に変更を加えてもよい。
【国際調査報告】