(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】α-ラクトアルブミン、および酪酸もしくはその塩を含む医薬品または食品サプリメント製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 38/38 20060101AFI20240705BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20240705BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20240705BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20240705BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240705BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240705BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240705BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240705BHJP
A23L 33/19 20160101ALI20240705BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20240705BHJP
A23L 33/125 20160101ALI20240705BHJP
C07K 14/76 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61K38/38
A61P25/08
A61P25/16
A61P25/24
A61P25/18
A61K47/12
A61K47/36
A61K47/26
A23L33/19
A23L33/10
A23L33/125
C07K14/76
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504246
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2022070337
(87)【国際公開番号】W WO2023001883
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】102021000019613
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520352986
【氏名又は名称】コルファルマ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイナルディ、パオロ
【テーマコード(参考)】
4B018
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4B018MD09
4B018MD20
4B018MD29
4B018MD31
4B018MD33
4B018MD34
4B018MD36
4B018MD71
4B018ME14
4C076BB01
4C076CC01
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4C076DD07F
4C076DD09F
4C076DD67T
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4C084AA01
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4C084NA09
4C084ZA021
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4C084ZA061
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4C084ZA122
4C084ZA181
4C084ZA182
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA43
4H045DA70
4H045EA01
4H045EA20
(57)【要約】
α-ラクトアルブミン、酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩、およびマルトデキストリンを含む、経口投与用の粉末状の医薬品または食品サプリメント製剤であって、酪酸またはその塩:α-ラクトアルブミンの重量比が1:4~1:1.5のあいだ、および、好ましくは酪酸またはその塩:マルトデキストリンの重量比が1:3~1:2のあいだである、医薬品または食品サプリメント製剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
α-ラクトアルブミン、酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩、およびマルトデキストリンを含む、ヒト被験者への経口投与用の粉末状の医薬品または食品サプリメント製剤であって、前記酪酸または前記その塩:前記α-ラクトアルブミンの重量比が1:4~1:1.5のあいだ、好ましくは1:2~1:1.5のあいだである医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項2】
前記酪酸または前記その塩:マルトデキストリンの前記重量比が1:3~1:2のあいだである請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項3】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、イヌリンをさらに含む請求項1または2記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項4】
前記イヌリンが、前記酪酸または前記その塩に対して、1:4~1:1のあいだ、好ましくは1:2~1:1.3のあいだの重量比で存在している請求項3記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項5】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、フラクトオリゴ糖(FOS)をさらに含む請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項6】
前記フラクトオリゴ糖が、前記酪酸または前記その塩に対して、1:4~1:1.5のあいだ、好ましくは1:2.7~1:1.8のあいだの重量比で存在している請求項5記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項7】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、香料、好ましくはバナナフレーバーまたはチョコレートフレーバーを前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対する重量比で、0.1%~3%のあいだ、好ましくは0.5%~2%のあいだの割合でさらに含む請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項8】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、甘味料、好ましくはスクラロースを前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対する重量比で、0.1%~3%のあいだ、好ましくは0.5%~2%のあいだの割合でさらに含む請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項9】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、乳化剤を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対する重量比で、0.05%~1%のあいだ、好ましくは0.1%~0.5%のあいだの割合でさらに含む請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項10】
前記乳化剤が、非イオン界面活性剤、好ましくは、ポリソルベート 80である請求項9記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品業界または食品サプリメント業界の技術分野に関する。
【0002】
特に、本発明は、α-ラクトアルブミンと酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩とを含む医薬品または食品サプリメント製剤に関する。
【背景技術】
【0003】
α-ラクトアルブミンは、主にその脳内セロトニン作動性作用が理由で食品サプリメントとして使用されることが知られている。
【0004】
本出願人の利益のためのイタリア特許出願番号第GE2006A000013号は、実際に、例えばパーキンソン病、うつ病の病態、およびてんかんなどの神経および神経精神病態の治療におけるα-ラクトアルブミンの使用に関し、および欧州特許第2218462号明細書は、抑うつ障害群の治療のためのSSRIまたはSSNRIおよびα-ラクトアルブミンを含む医薬品製剤に関する。
【0005】
本出願人の特許出願(国際公開第2019/175274号)には、中枢神経系の障害群の、特に例えばてんかん、うつ病、および不安神経症などのセトロニン不全に関連するものの治療における、α-ラクトアルブミンの、短鎖脂肪酸(SCFA)との相乗作用が開示されている。
【0006】
上記出願において述べられたSCFAのうちでは、酪酸およびそれらのアルカリまたはアルカリ土類金属塩が特に好ましく、ならびに、酪酸ナトリウムの顆粒の分包品の製剤が具体的に例示されており、上記製剤は、α-ラクトアルブミン顆粒の分包品の別個の製剤とともに投与されることが意図されている。
【0007】
酪酸ナトリウムの顆粒は、酪酸ナトリウム300mgと、水素化されたパーム油1500mgとを、炭酸カルシウム(200mg)、マルトデキストリン(90mg)、および香料(10mg)に加えて含む。
【0008】
顆粒は、酪酸ナトリウム、水素化されたパーム油、および炭酸カルシウムの混合物を、約-10℃の冷却チャンバのノズルを通して噴霧することにより、作製された。それにより、得られた顆粒は、酪酸ナトリウムをベースとした内側コアと、水素化されたパーム油および炭酸カルシウムをベースとしたコーティングとを有する。
【0009】
水素化されたパーム油および炭酸カルシウムのコーティングは、酪酸ナトリウムの非常に不快な味および臭いをマスキングするために使用される。
【0010】
実際に、酪酸塩の不快な、および苦味により、粉末状の製剤への配合が問題になるが、それが、主に舌の先端に位置している苦味受容体に接触すると、それは、嘔吐反応を引き起こすからである。
【0011】
一方、経口投与用の水または他の液体中に溶解され、または分散させられる酪酸塩を含む粉末製剤は、酪酸塩の不快な味および臭いをマスキングするための、公知技術においてこれまで採用されている解決策を表す、コーティングされた錠剤の服用が困難である嚥下障害のある小児および成人に酪酸塩を投与するのに極めて有用である。
【0012】
特許出願(国際公開第2012/013495号)には、例えば、SCFA、例えば酪酸またはその塩もしくはエステルもしくはアミド、イヌリン、ペクチン、デキストリン、およびマルトデキストリンを含む可溶性または水分散性食物繊維、少なくとも1種の香料、および1種以上の賦形剤を含む医薬品製剤が開示されている。上記開示には、酪酸カルシウムのコーティングされた錠剤状の製剤であって、コーティングが、酪酸塩の味および臭いをマスキングする機能、および場合によっては、胃への保護を与える機能を有する、製剤の例が記載されているに過ぎない。粉末状の製剤の例は、記載されていない。
【0013】
特許出願(国際公開第2017/160345号)には、パーキンソン病などの神経変性障害群の治療に好適な活性物質であり、および、酪酸およびその塩と同様に、不快な臭いにより、特徴付けられる活性物質であるフェニル酪酸ナトリウムの経口投与用の医薬品製剤が開示されている。フェニル酪酸ナトリウムの不快な臭いをマスキングするために、フェニル酢酸ナトリウムを含む層であって、それがさらに、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、およびメチルメタクリレートをベースとする、臭いをマスキングするコーティングにより覆われた、フェニル酢酸ナトリウムを含む層により、覆われた中央のセルロースコアを含むビーズが提案されている。
【0014】
特許出願(国際公開第2011/112695号)には、タンパク質ミセルおよびロイシンを含むタンパク質粉末を含む栄養組成物であって、上記組成物中のロイシン含有量が、乾物重量で20%~40%の間であり、および添加されたロイシンの、タンパク質ミセルに対する重量比が1:2~1:3である栄養組成物が開示されている。この組成物では、ロイシンの苦味がマスキングされる。
【0015】
特許出願(中国特許出願公開第106036140号明細書)には、19の成分、とりわけ、タンパク質濃縮物(30~50部)、マルトデキストリン(46~60部)、酪酸ナトリウム(3~5部)、および酸味料(4~15部)を含む顆粒状の、子豚用飼料が開示されている。この飼料の主成分はしかし、小麦粉(130~200部)および砕米(230~350部)である。そうした飼料は、粉末状でなく、およびそれは明らかに、ヒト被験者でなく、酪酸塩のもののような苦味、および不快な味に対して嘔吐反応を何ら示さない子豚などの動物への投与が意図されている。
【0016】
特許出願(国際公開第2019/228851号)には、改善された感覚刺激性特性を有する酪酸塩のソースを提供する栄養サプリメントが開示されており、このような酪酸塩のソースは、グリセロールの1つまたは2つの水酸基が酪酸でエステル化されており、および残りの基が、16~20の炭素原子を有する長鎖脂肪酸でエステル化されている。この栄養サプリメントはまた、イヌリンおよびFOS、甘味料、ならびに乳化剤などのプレバイオティックスを含み得る。
【0017】
特許出願(国際公開第2012/013495号)には、SCFAまたはそのエステルもしくはアミドを、例えばイヌリンまたはマルトデキストリンなどの可溶性または水分散性食物繊維および香料と組み合わせて含む栄養組成物が開示されている。
【0018】
本発明の根底にある課題は、コーティングされた錠剤に頼ることなく、酪酸またはその塩の不快な味および臭いをマスキングして、酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩とα-ラクトアルブミンとの同時投与を可能にすることができ、よって、医薬品または食品サプリメント製剤が、嚥下障害のある小児および被験者によっても服用され得る、ヒト被験者への経口投与用の粉末状の医薬品または食品サプリメント製剤を提供することであった。
【発明の概要】
【0019】
上記課題は、本発明により、α-ラクトアルブミン、酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩、およびマルトデキストリンを含む、ヒト被験者への経口投与用の粉末状の、医薬品または食品サプリメント製剤であって、酪酸または上記その塩:α-ラクトアルブミンの重量比が1:4~1:1.5のあいだ、好ましくは1:2~1:1.5のあいだの範囲である、経口投与用の粉末状の、医薬品または食品サプリメント製剤により、解決されている。
【0020】
「粉末状の医薬品または食品サプリメント製剤」とは、1000μm未満の、典型的には、10~800μmの粒径を有する粉末状の製剤を意味する。
【0021】
好ましくは、本発明による製剤では、酪酸または上記その塩:マルトデキストリンの重量比が1:3~1:2のあいだの範囲である。
【0022】
製剤は、イヌリンを、好ましくは、酪酸または上記その塩に対して、1:4~1:1のあいだ、好ましくは1:2~1:1.3のあいだの重量比でさらに含み得る。
【0023】
製剤は、フラクトオリゴ糖(FOS)を、好ましくは、酪酸または上記その塩に対して、1:4~1:1.5のあいだ、好ましくは1:2.7~1:1.8のあいだの重量比でさらに含み得る。
【0024】
製剤は、香料、および/または甘味料、および/または乳化剤をさらに含み得る。
【0025】
好ましくは、香料は、総計の製剤の重量に対して重量比で、0.1%~3%のあいだ、より好ましくは0.5%~2%のあいだの割合で含まれる。
【0026】
好ましい香料は、バナナフレーバーおよびチョコレートフレーバーである。
【0027】
好ましくは、甘味料は、総計の製剤の重量に対して重量比で、0.1%~3%のあいだ、好ましくは0.5%~2%のあいだの割合で含まれる。特に好ましい甘味料はスクラロースである。
【0028】
好ましくは、乳化剤は、総計の製剤の重量に対して重量比で、0.05%~1%のあいだ、好ましくは0.1%~0.5%のあいだの割合で含まれる。好ましくは、乳化剤は、非イオン界面活性剤であり、望ましくは、ポリソルベートであり、特には、ポリソルベート 80である。本発明による製剤は一般的に、総計の製剤の重量に対して重量比による割合で、以下の表1に示されている成分を含んでいる。
【0029】
【0030】
好ましくは、本発明による製剤は、総計の製剤の重量に対して重量比による割合で表2に示される上述された成分を含む。
【0031】
【0032】
好ましくは、本発明による製剤は、粉末状であり、かつ、典型的には、約150~200mLの容量の水の中または水性飲料中で、溶解されることが意図されている。
【0033】
本発明による製剤は、酪酸塩のランシッド臭および味のマスキングをもたらすが、これは驚くべきことであり、なぜならば、α-ラクトアルブミンおよびマルトデキストリンの添加により、酪酸塩または他のランシッド臭のする物質のランシッド臭および味をマスキングする効果が、従来技術文献には何ら報告されていないからである。実際に、上述された文献(国際公開第2011/112695号)では、α-ラクトアルブミンまたは単純な乳清タンパク質ではなく、国際公開第2007/110411号に開示された方法により、得られる具体的なタンパク質ミセルを使用することにより、苦味および非ランシッド味をマスキングする効果が報告されている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、限定でない例示により、提供されるいくつかの実施例を参照してさらに説明される。
【0035】
実施例1および実施例2で以下に説明されるように、以下の成分から出発して、粉末状の4g分包品の製剤が調製された。
【0036】
実施例1
α-ラクトアルブミン(ALAC) 1000mg
フラクトオリゴ糖(FOS) 300mg
イヌリン 400mg
酪酸ナトリウム 625mg
バナナフレーバー(香料) 37mg
マルトデキストリン 1563mg
スクラロース(甘味料) 60mg
ポリソルベート 80(乳化剤) 15mg
合計 4000mg
【0037】
上記粉末状成分は均一になるまで混ぜられ、および経口投与用の分包品が、得られた混合物で充填された。
【0038】
実施例2
α-ラクトアルブミン(ALAC) 1200mg
フラクトオリゴ糖(FOS) 250mg
イヌリン 400mg
酪酸ナトリウム 625mg
バナナフレーバー(香料) 37mg
マルトデキストリン 1413mg
ステビア粉末抽出物(甘味料) 60mg
ポリソルベート 80(乳化剤) 15mg
合計 4000mg
【0039】
上記粉末状成分は均一になるまで混ぜられ、および経口投与用の分包品が、得られた混合物で充填された。
【0040】
実施例3
α-ラクトアルブミン(ALAC) 1000mg
フラクトオリゴ糖(FOS) 250mg
イヌリン 320mg
酪酸ナトリウム 625mg
バナナフレーバー(香料) 70mg
マルトデキストリン 1697mg
スクラロース(甘味料) 30mg
ポリソルベート 80(乳化剤) 8mg
合計 4000mg
【0041】
上記粉末状成分は均一になるまで混ぜられ、および経口投与用の分包品が、得られた混合物で充填された。
【0042】
例4(比較例)
α-ラクトアルブミン(ALAC) 700mg
フラクトオリゴ糖(FOS) 400mg
イヌリン 400mg
酪酸ナトリウム 625mg
バナナフレーバー(香料) 37mg
マルトデキストリン 1763mg
スクラロース(甘味料) 60mg
ポリソルベート 80(乳化剤) 15mg
合計 4000mg
【0043】
実施例5(感覚刺激性評価試験)
実施例1および4による粉末の分包品の内容物を150mLの水中に溶解することによって得られた溶液が、訓練された12人のテイスターのパネルによる評価を受け、上記テイスターは、以下の表3で特定される感覚刺激性特性に対して1~10までのスコア(1=最小強度;10=最大強度)を付けるように求められた。表に示されているスコアは、各テイスターによって付けられたスコアの平均である。
【0044】
【0045】
実施例1による製剤の場合、酪酸塩に典型的である負の感覚刺激性特性の強度は非常に低く、および、テイスター全員が、溶液の全体的な口当たりの良さを確認した。
【0046】
一方、α-ラクトアルブミンの量が、本発明による製剤中のα-ラクトアルブミンの量よりも少ない比較例4による製剤においては、テイスターは負の感覚刺激性特性の存在、特には、酪酸塩に典型的であるランシッド味および臭の存在をはっきりと感じた。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
α-ラクトアルブミン、酪酸またはそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩、およびマルトデキストリンを含む、ヒト被験者への経口投与用の粉末状の医薬品または食品サプリメント製剤であって、前記酪酸または前記その塩:前記α-ラクトアルブミンの重量比が1:4~1:1.5のあい
だである医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項2】
前記酪酸または前記その塩:前記α-ラクトアルブミンの前記重量比が、1:2~1:1.5のあいだである請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項3】
前記酪酸または前記その塩:マルトデキストリン
の重量比が1:3~1:2のあいだである請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項4】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、イヌリンをさらに含む請求項
1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項5】
前記イヌリンが、前記酪酸または前記その塩に対して、1:4~1:1のあい
だの重量比で存在している請求項
4記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項6】
前記イヌリンが、前記酪酸または前記その塩に対して、1:2~1:1.3のあいだの重量比で存在している請求項4記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項7】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、フラクトオリゴ糖(FOS)をさらに含む請求項
5記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項8】
前記フラクトオリゴ糖が、前記酪酸または前記その塩に対して、1:4~1:1.5のあい
だの重量比で存在している請求項
7記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項9】
前記フラクトオリゴ糖が、前記酪酸または前記その塩に対して、1:2.7~1:1.8のあいだの重量比で存在している請求項7記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項10】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、香
料を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対
して、0.1
重量%~3
重量%のあい
だの割合でさらに含む請求項
1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項11】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、バナナフレーバーまたはチョコレートフレーバーを前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対して、0.5重量%~2重量%のあいだの割合でさらに含む請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項12】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、甘味
料を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対
して、0.1
重量%~3
重量%のあい
だの割合でさらに含む請求項
1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項13】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、甘味料を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対して、0.5重量%~2重量%のあいだの割合でさらに含む請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項14】
前記甘味料が、スクラロースである請求項12記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項15】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、乳化剤を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対
して、0.05
重量%~1
重量%のあい
だの割合でさらに含む請求項
1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項16】
前記医薬品または食品サプリメント製剤が、乳化剤を前記医薬品または食品サプリメント製剤の総計の重量に対して、0.1重量%~0.5重量%のあいだの割合でさらに含む請求項1記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項17】
前記乳化剤が、非イオン界面活性
剤である請求項
15記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【請求項18】
前記非イオン界面活性剤が、ポリソルベート 80である請求項17記載の医薬品または食品サプリメント製剤。
【国際調査報告】