(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】1つまたは複数の本ブロック形成ステーションおよび1つまたは複数の表紙綴じ機を有する、デジタル技術を用いた印刷本生産工場、ならびに関連方法
(51)【国際特許分類】
B42C 19/08 20060101AFI20240705BHJP
B65G 17/00 20060101ALI20240705BHJP
B42C 11/04 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B42C19/08
B65G17/00 B
B42C11/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522716
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2022067586
(87)【国際公開番号】W WO2023274968
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】102021000016826
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523488882
【氏名又は名称】エッセ・エ・エンメ・セルビッツィ・エディトリアリ・ミラノ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】アントヌッゾ,ジョバンニ
(57)【要約】
本ブロック(32)の1つまたは複数の形成ステーション(26)、本ブロックをそれぞれの表紙(33)と組み立てるための1つまたは複数の表紙綴じ機(27)、電子センタ(29)、および形成ステーションの本ブロックを収容し、それらを綴じ機へ移送するための複数のらせんタワー(39)を備える、デジタル技術を用いて印刷される本(23)のための生産工場(22)。本ブロックおよび表紙は、所与の作業命令のそれぞれの本と一意に関連付けられる、それぞれの本コード(34)および表紙コード(36)を有する。各タワー(39)は、らせん通路に沿って移動され得るコンベヤーベルト(42)、ベルト動力化群、および電子制御ユニット(44)を含む。タワーは、ブロックのための一時貯蔵、および形成ステーションに隣接する荷積み領域(49)と綴じ機に隣接する荷下ろし領域(50)との間の移動の能力としての役割を果たす。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の本ブロック形成ステーション、本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つまたは複数の表紙綴じ機、ならびに前記形成ステーションによって供給される前記本ブロックを受容し、前記本ブロックを前記表紙綴じ機に移送するための集積および輸送手段を備える、デジタル技術を用いて印刷される本の生産のための工場であって、前記本ブロックは、対応する図形本コードを有する一方、前記表紙は、所与の作業命令のそれぞれの本コードと関連付けられた表紙コードを有する、工場であって、
前記集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、多階層らせん通路に沿って移動され得るコンベヤーベルト、ベルト移動群、動力化群のための電子制御ユニットを有し、
各タワーは、前記らせん通路に沿った前記本ブロックのための一時貯蔵の機能、および前記形成ステーションに隣接する荷積み領域と前記表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間での移動の能力を有し、前記電子制御ユニットは、前記荷積み領域では、前記コンベヤーベルトに沿って前記本ブロックを前記形成ステーションから規則正しく受容および貯蔵するように前記タワーを設定し、その一方で、前記荷下ろし領域では、前記電子ユニットは、前記貯蔵された本ブロックを前記表紙綴じ機に供給するように前記タワーを設定し、
前記電子制御ユニットは、前記貯蔵された本ブロックのための識別情報のデータベースを獲得および記憶するために提供され、
前記工場は、荷積みデータを管理するため、および前記作業命令と共同した、前記荷積みされたタワーと前記表紙綴じ機との機能的結合のため、前記らせんタワーの前記電子制御ユニットおよび前記表紙綴じ機とインターフェース接続されるサーバを伴う電子センタを有することを特徴とする、工場。
【請求項2】
前記形成ステーションまたは前記らせんタワーは、タワー入口において、前記本コードの読み取りによって貯蔵されるべき前記本ブロックの識別情報データを検出するための1つまたは複数の光検出デバイスを備え、前記電子制御ユニットは、前記荷積みされた本ブロックのデータベースとして、前記識別情報データと一緒に、存在する本の数を記憶することを特徴とする、請求項1に記載の本生産工場。
【請求項3】
各タワーは、表紙綴じ機に同じ作業命令の表紙を供給するため、またはより多くの表紙綴じ機に対応する作業命令の表紙を供給するため、より多くの作業命令の本ブロックを荷積みし得ることを特徴とする、請求項1または2に記載の本生産工場。
【請求項4】
各タワーは、位置特定デバイスを装備され、前記タワーと前記電子センタとの間のデータは、WiFi接続により交換され、前記工場は、使用されるべきタワーの容易な検索のため、前記電子センタがその領域に近い各タワーの位置を知ることを可能にするために一連のゲートセンサおよびアンテナをさらに含むことを特徴とする、請求項1または2または3に記載の本生産工場。
【請求項5】
前記らせん通路は、各タワーの初期区間から終端区間まで延び、前記初期区間および前記終端区間はそれぞれ、前記本ブロックのためのタワー入口およびタワー出口を規定し、前記電子制御ユニットは、前記コンベヤーベルトを両方向に移動させるように設定され得、前記本ブロックは、前記タワー出口から前記表紙綴じ機へ直接的に、および逆に、前記タワー入口から前記綴じ機へ、ならびに/または追加の荷下ろし機能のために、荷下ろしされることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項6】
前記らせんタワーは、コイルの間隔に関して異なる類型で、異なる貯蔵容量のものであり、いくつかの作業命令の本ブロックを荷積みし、前記電子センタは、
-ベルト高さ-厚い本ブロックを伴う入ってくる作業命令のために、互いに離間したコンベヤーベルトのコイルを有するタワーを確保しておくため、
-タワー容量-全作業命令の本ブロックを貯蔵する能力がある空タワーを選択するため、
-残余タワー-容量残余容量が前記全作業命令の本ブロックを貯蔵するのに十分であるタワーを提案するため、
-タワーの使用量-同様の使用状態の動作回転でタワーを使用するため、および
-最も近いタワー-すべての有効なタワーのうち最も近いタワーを選択するため
を考慮して、所与の作業命令のための最良のタワーを提案する最良タワープログラムで動作し得ることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項7】
各らせんタワーは、ディスプレイおよび荷積み最適化プログラムを提供し、前記電子制御ユニットは、図形本コードをスキャンし、作業命令情報を含むファイルを形成し、前記作業命令情報および前記タワーが貯蔵することができる本ブロックの総量を前記ディスプレイに読み込むように構成され、前記電子制御ユニットは、前記ベルトに沿って最適化された間隔で前記本ブロックを配置するように前記コンベヤーベルトを徐々に移動させ、前記タワーの終端区間における本ブロックの検出の際に前記コンベヤーベルトを止めるため、前記コンベヤーベルト上に受容される本ブロックおよびそれぞれのスキャンされた本コードに応答し、前記制御ユニットは、前記表紙綴じ機の要求があったときに前記本ブロックをスレーブモードで放出し、前記ディスプレイに更新情報を読み込み、最後に貯蔵された本ブロックの送達の際に前記コンベヤーベルトを止めることによって、出現する本ブロックの前記本コードからの情報に応答することを特徴とする、請求項2を含む請求項1~6のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項8】
1つもしくは複数の形成ステーションおよび/または1つもしくは複数の表紙綴じ機は、それぞれの入口および出口において、ダブおよび切り替え可能なコンベヤーベルトと接続され、前記ダブおよび切り替え可能なコンベヤーベルトが、前記荷積み領域内の動作可能らせんタワーおよび待機らせんタワーとそれぞれタンデムに結合され得、前記荷積み領域において、および前記動作可能タワーの「満杯タワー」情報に応答して、ダブおよび切り替え可能なコンベヤーベルトは、前記本ブロックを、前記本ブロックを収集し始める待機タワーへ向けるように、および前記満杯タワーを空のものと置き換える可能性へ、切り替えられ、それぞれ、前記荷下ろし領域において、および前記動作タワーの「空タワー」情報に応答して、前記ダブおよび切り替え可能なコンベヤーベルトは、前記表紙綴じ機に前記待機タワーの本ブロックを供給するため、および前記空タワーを満杯タワーと交換する可能性に切り替えられることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項9】
使用中、前記本生産工場は、満杯荷積み構成にあるタワーの前記荷下ろし領域への移動の準備、および空タワーの前記荷積み領域への移動の準備において、らせんタワーのための駐車領域を備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項10】
前記本生産工場は、前記タワーの減速および一時的な停止の場合に本ブロックを集積するため、ならびに前記タワーが正常動作条件に戻ったときに前記集積したブロックを放出するため、前記形成ステーションと前記らせんタワーとの間に挿入されるバッファコンベヤーベルトを備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項11】
1つまたは複数の本ブロック形成ステーション、本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つまたは複数の表紙綴じ機、ならびに前記形成ステーションによって供給される前記本ブロックを受容し、前記本ブロックを前記表紙綴じ機に移送するための集積および輸送手段を備える工場により、デジタル技術を用いて印刷される本を生産する方法であって、前記本ブロックおよび前記表紙は、所与の作業命令に一意に関連付けられた対応する図形本コードおよび表紙コードを有する、方法であって、
前記集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、らせん通路沿って移動され得るコンベヤーベルト、ベルト移動群、および電子制御ユニットを有し、
各タワーは、前記らせん通路に沿った前記本ブロックのための一時貯蔵として、および前記形成ステーションに隣接する荷積み領域と前記表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間の移動の能力として作用し、前記電子制御ユニットは、前記荷積み領域において、前記コンベヤーベルトに沿って最適化した方法で、前記本ブロックを前記形成ステーションから受容および貯蔵するように前記タワーを設定し、その一方で、前記荷下ろし領域において、前記電子ユニットは、前記貯蔵された本ブロックを前記表紙綴じ機に供給するように前記タワーを設定し、
各形成ステーションまたは各タワーは、タワー入口において、前記本ブロックの前記図形本コードを読み取ることによって集積されるべき本ブロックの識別情報データを検出するための1つまたは複数の光検出デバイスを備え、前記工場は、前記関連のある荷積みデータの調査のため、および所与の作業命令の前記荷積みされたタワーと表紙綴じ機との機能的結合のため、前記タワーの前記電子制御ユニットおよび前記表紙綴じ機とインターフェース接続されるサーバを有し、
前記電子制御ユニットは、前記荷積みされた本ブロックのデータベースとして前記識別情報データと一緒に、存在する本ブロックの数を記憶し、前記方法は、
a)入口タワーを前記形成ステーションからの出口と接続し、前記電子制御ユニットを前記形成ステーションおよび前記サーバとインターフェース接続することによって、前記荷積み領域内のタワーに荷積みするように設定するステップ、
b)前記タワーの前記入口において荷積みされるべき本ブロックを受容し、前記光検出デバイスを通じて、前記電子制御ユニットへの伝送および前記データベースの更新を伴って、前記本ブロックの特徴に関する情報を検出するステップ、
c)前記電子制御ユニットを介して、および荷積みプログラムに基づいて、前記本ブロックを前記ブロック本のサイズとは独立して前記コンベヤーベルトに沿って最適化したやり方で配置するように、前記コンベヤーベルトを移動させるための前記ベルト移動群を活性化するステップ、
d)前記本ブロックの前記タワーの前記コンベヤーベルト上への荷積みを完了するまでステップb)およびc)を繰り返し、荷積みのために前記荷積み領域内にすでに存在する空タワーを設定するか、または前記駐車領域からもしくは前記荷下ろし領域から前記荷積み領域へ空タワーを移動させるステップ、
e)前記荷積み領域内に存在する前記荷積みされたタワーを前記荷下ろし領域または前記駐車領域へ移動させるステップ、
f)前記タワー出口を前記表紙綴じ機の入口と接続し、前記電子制御ユニットを前記綴じ機とインターフェース接続して情報を交換することによって、荷下ろしのために前記荷下ろし領域内に存在する満杯タワーを設定するステップ、
g)前記電子制御ユニットを介して、および荷下ろしプログラムに基づいて、前記ベルトから除去される本ブロックを前記表紙綴じ機に供給するために、前記コンベヤーベルトを移動させるためのベルト動力化群を活性化するステップ、
h)前記タワーからの前記本ブロックの荷下ろしが完了するまでステップg)を繰り返し、荷下ろしのために前記荷下ろし領域内にすでに存在する満杯タワーを設定するか、またはそれを前記駐車領域もしくは前記荷積み領域から移動させるステップ、ならびに
i)前記荷下ろし領域内に存在する前記空になったタワーを前記荷積み領域または前記駐車領域へ移動させるステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項12】
1つの本ブロック形成ステーションまたはより多くの本ブロック形成ステーション、前記本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つの表紙綴じ機またはより多くの表紙綴じ機、ならびに前記形成ステーションによって、または前記形成ステーションのうちの1つによって供給される前記本ブロックを受容し、前記本ブロックを前記表紙綴じ機または対応する表紙綴じ機に移送するための集積および輸送手段を備える注文本のための生産工場であって、
前記集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、らせん通路に沿って移動され得るコンベヤーベルト、ベルト動力化群、および前記動力化群のための電子制御ユニットを含み、
各らせんタワーは、前記らせん通路に沿った前記本ブロックのための一時貯蔵の機能、および前記形成ステーションまたは各形成ステーションに隣接する荷積み領域と前記表紙綴じ機または各表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間の移動の能力を有し、前記荷積み領域において、前記タワーは、前記本ブロックを前記形成ステーションから連続的に受容および貯蔵するように設計され、その一方で、前記荷下ろし領域において、前記タワーは、前記貯蔵された本ブロックを前記表紙綴じ機に供給するように設計され、
前記電子制御ユニットは、荷積みプログラムに基づいて、前記本ブロックのサイズおよび形成の時間にかかわらず、前記ベルトの前記らせん通路に沿って最適化したやり方で前記本ブロックを配置するように、前記コンベヤーベルトの移動を伴って前記ベルト動力化群を駆動するため、前記形成ステーションからの情報および前記ステーションから出現する本ブロックの寸法特徴に関する情報に応答し、
前記電子制御ユニットは、荷下ろしプログラムに基づいて、前記出現する本ブロックを前記綴じ機に供給するように前記コンベヤーベルトを移動させるために、前記表紙綴じ機からの情報および出現する本ブロックの特徴に関する情報に応答することを特徴とする、生産工場。
【請求項13】
前記電子制御ユニットは、前記荷積みプログラムに基づいて、前記本ブロックの前記サイズとは独立した実質的に一定の様式で、前記コンベヤーベルトに沿った、または部分的な重複を伴ってスケーリングされる、前記本ブロックの最適化した距離配置を伴う前記コンベヤーベルトの間欠運動のため、前記ベルト動力化群を駆動することを特徴とする、請求項12に記載の本生産工場。
【請求項14】
前記本生産工場は、らせんタワーのための駐車領域を含み、前記駐車領域の前記タワーは、荷下ろし領域内で移動することに備えて貯蔵される本ブロックを伴う荷積みされたらせんタワー、および/または荷積み領域へ移動することに備えた空らせんタワーを含むことを特徴とする、請求項12または13に記載の本生産工場。
【請求項15】
前記1つもしくは複数の形成ステーションおよび/または1つもしくは複数の表紙綴じ機は、動作らせんタワーおよび待機らせんタワーとそれぞれタンデムに結合され得る二重かつ切り替え可能なコンベヤーベルトを有し、前記荷積み領域において、前記二重コンベヤーベルトは、前記本ブロックを満杯の動作可能タワーから空の待機タワーへ宛てるために切り替え可能であり、前記荷下ろし領域において、前記二重コンベヤーベルトは、空の動作可能タワーから満杯の待機タワーへの供給接続のために切り替え可能であることを特徴とする、請求項12または13または14に記載の本生産工場。
【請求項16】
前記注文本生産工場は、前記タワーの一時的な減速または停止または脱離の場合に本ブロックを集積するため、ならびに前記タワーの正常動作条件が回収されるときに前記集積したブロックを放出するため、前記形成ステーションと前記らせんタワーとの間に挿入されるバッファコンベヤーベルトをさらに備えることを特徴とする、請求項12~15のいずれか一項に記載の注文本生産工場。
【請求項17】
前記らせんタワーは、自律移動手段を装備されるか、またはフォークリフトを用いたパレットなど、移動の可能性を提供することを特徴とする、請求項12~16のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項18】
前記本生産工場は、入ってくる本ブロックの3次元スキャンを用いて、貯蔵されるべき本ブロックの寸法特徴に関して前記電子制御ユニットのための情報を検出するため、前記形成ステーション上または各タワー上に1つまたは複数の光検出デバイスおよび関連のある制御器を備えることを特徴とする、請求項12~17のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項19】
前記本生産工場は、前記本ブロックの図形本コードを読み取ることによって集積されるべき前記本ブロックの識別情報データを検出するため、前記形成ステーション上または各タワー上に1つまたは複数の光検出デバイスおよび関連のある制御器を備え、前記電子制御ユニットは、前記荷積みされた本ブロックのデータベースとして前記識別情報データと一緒に、存在する本ブロックの数を記憶し、前記データベースは、綴じられるべき前記本ブロックの前記タワーからの除去に応答して更新されることを特徴とする、請求項12~18のいずれか一項に記載の本生産工場。
【請求項20】
本生産工場内の図形ブロックのためのらせん集積および輸送タワーであって、前記タワーは、少なくとも1つのコンベヤーベルトおよび動力化群を備え、前記コンベヤーベルトは、初期区間から終端区間までのらせん通路および前記初期区間へ向かう回収部に沿って移動され得、前記タワーは、前記らせん通路に沿って、ブロック形成ステーションから出現する異なるサイズの図形ブロックを貯蔵するために使用され、電子ユニット制御をさらに備え、
前記タワーは、前記ブロック形成ステーションに隣接する前記工場の荷積み領域と荷下ろし領域との間の移動の能力を有し、
前記らせん通路の前記初期区間は、前記図形ブロックを前記形成ステーションから連続的に受容および貯蔵するように設計され、その一方で、前記荷下ろし領域において、前記タワーは、前記図形ブロックを前記らせん通路からユーザ装置の方へ荷下ろしするように設定され、
前記電子制御ユニットは、前記図形ブロックのサイズおよび前記ブロックの形成の時間に関係なく、前記図形ブロックを前記らせん通路に沿って最適化したやり方で配置するように、前記コンベヤーベルトの運動を伴って前記動力化群を駆動するために、前記形成ステーションから出現する前記図形ブロックに関する情報に応答することを特徴とする、らせん集積および輸送タワー。
【請求項21】
前記らせん集積および輸送タワーは、光学的に読み取り可能なブロックコードを有する図形ブロックを、前記ブロックの識別情報データと一緒に貯蔵するために使用され、前記タワーは、前記コードを読み取る、集積されるべき前記図形ブロックの前記識別情報データを検出する、および/または前記図形ブロックの3次元スキャンを用いて寸法データを検知するため、1つまたは複数の光検出デバイスおよび関連制御器を備え、前記電子制御ユニットは、前記存在する図形ブロックの数およびそれらの識別情報データと一緒に、前記荷積みされた図形ブロックのデータベースを形成および記憶し、前記タワーからの前記図形ブロックの進行する荷下ろしに応答して前記データベースを更新し、ディスプレイが、前記荷積みされた図形ブロックの前記データベースからの作業情報および更新情報を含めて提供されることを特徴とする、請求項20に記載のらせん集積および輸送タワー。
【請求項22】
前記電子ユニットは、前記らせん通路に沿ってスケーリングされる前記図形ブロックを、部分的に重複して、実質的に一定に、前記図形ブロックのサイズとは独立して、配置するように、前記コンベヤーベルトを移動させるための前記動力化群を駆動するということを特徴とする、請求項21に記載の集積および輸送タワー。
【請求項23】
前記タワーは、自律移動手段を装備されるか、またはフォークリフトを用いたパレットとして、移動の可能性を提供することを特徴とする、請求項21または22に記載のらせんタワー。
【請求項24】
前記らせん集積および輸送タワーは、前記荷積み領域内および前記荷下ろし領域内に固着ブロックを含む本生産工場内で使用され、前記タワーは、前記コンベヤーベルトのためおよび前記動力化群のために支持プラットフォームを備え、前記プラットフォームは、前記荷積みおよび荷下ろし領域内での前記タワーの精密なおよび安定した位置決めのため、固着ブロックに結合され得る位置決めシートを規定することを特徴とする、請求項21~23のいずれか一項に記載のらせん集積および輸送タワー。
【請求項25】
前記らせんタワーは、多方向車輪と、モータ駆動の旋回車輪と、前記モータ駆動の車輪のための供給バッテリとを有するプラットフォームを備えることを特徴とする、請求項21~24のいずれか一項に記載のらせんタワー。
【請求項26】
前記タワーは、円形区域を伴う円形タイプのもの、または断面で2つの円形セクタおよび2つの矩形セクタを提示する長尺タイプのものであることを特徴とする、請求項21~25のいずれか一項に記載のらせんタワー。
【請求項27】
前記タワーは、前記初期区間から上昇領域まで上行するコンベヤーベルトを伴う区域、および前記上昇領域から前記タワーの出口まで下降するコンベヤーベルトを伴う区域を備えるタイプのものであり、前記図形ブロックを貯蔵するための前記らせん通路は、前記上行ベルトを伴う区域および前記下降ベルトを伴う区域によって形成されることを特徴とする、請求項21~26のいずれか一項に記載のらせんタワー。
【請求項28】
前記らせんタワーは、対応するコンピュータ管理ネットワークを備える注文本生産工場において使用され、各タワーの前記電子制御ユニットは、WiFiを介して、荷積みデータのリアルタイム制御のために前記管理ネットワークとインターフェース接続されることを特徴とする、請求項21~27のいずれか一項に記載のらせんタワー。
【請求項29】
前記らせんタワーは、注文本生産工場において使用され、前記図形ブロックは、本ブロックによって構成され、前記貯蔵された本ブロックは、前記本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるため、前記荷下ろし領域内で表紙綴じ機を供給することを特徴とする、請求項21~28のいずれか一項に記載のらせんタワー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つまたは複数の本ブロック形成ステーションおよび1つまたは複数の表紙綴じ機を備える、デジタル技術を用いた印刷本生産工場、ならびに関連方法に関する。本発明は、1つまたは複数のブロック形成ステーション本、および本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つまたは複数の綴じ機を備える、デジタル技術を用いた印刷本生産工場、ならびに関連方法に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、デジタル技術を使用して印刷本を生産するための工場および方法に関し、該工場は、1つまたは複数の本ブロック形成ステーション、本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つまたは複数の表紙綴じ機、ならびに形成ステーションによって提供される本ブロックを受容し、それらを綴じ機へ移送するための集積および輸送手段を備え、主クレームの導入部に従って、本ブロックは、対応する本図形コードを有し、表紙は、それぞれの本コードと一意に関連付けられたそれぞれの表紙コードを有する。
【背景技術】
【0003】
典型的には、本は、本ブロックを構成する文字ページを有する複数のシート、ならびに最初と最後のシートおよび本ブロックのリブに重ねられる表紙を備える。未製本またはペーパーバックの本では、本ブロックとそれぞれの表紙との組み立ては、本ブロックのリブを表紙の背に連続して接着するための無線綴じ機のセットによって実行される。綴じ本では、本ブロックと表紙との組み立ては、キャッシング機によって実行される。
【0004】
レーザまたはインクジェット印刷技術の進歩および柔軟性の高い設定の無線綴じ機の使用により、低コストで非常に限られた量または1部での本の生産を可能にし、注文本を印刷することが可能になっている。本ブロックおよび表紙の生産ならびにそれらの組み立てを伴う注文対応の本梱包システムの例は、欧州特許第EP 2 269 823号によって示される。
【0005】
経済的に競争力があるべき注文本の生産は、工場が限られた量の人員を使用することを必要とし、そこでは、工場の中で最も高価な構成要素を表す本ブロック形成ステーションおよび無線綴じ機またはより一般的には表紙綴じ機は、非常に限られた無駄時間で、特に、最大生産の期間中、最適化した様式で動作することができる。
【0006】
本ブロック形成ステーションは、例えば、印刷紙ロールからまたは非印刷紙ロールから開始する印刷ライン、および後続の印刷を使用し、それに続くシートまたは折り丁の切断および積層を伴って、デジタル技術を用いて印刷本ブロックを生産する。本の生産のため、形成ステーションは、無線綴じ機または表紙綴じ機に、オンラインまたはオフラインのいずれかで接続され得るが、両方が問題を伴う。
【0007】
オンライン接続では、例えば、特許第EP 2 269 823号の工場においてなど、本ブロック形成ステーションおよび無線綴じ機は、同期して動作する。システムの機能速度は、最も遅い構成要素の1つであり、構成要素のうちの1つの停止が工場全体の停止を引き起こす。
【0008】
本ブロック形成ステーションまたは無線綴じ機における停止または遅延の影響は、2つの構成要素間の輸送にバッファを提供することによって減衰され得る。この解決策の例は、米国特許第8,789,681号から知られており、ここでは、バッファ機能を有する二面輸送テーブルが、2つの本ブロック形成ステーションと無線綴じ機との間に挿入される。この構造は、印刷ラインと綴じ機との分離を可能にするが、工場は、幾分限られた時間期間の間、例えば、印刷ライン内の紙ロールの交換または無線綴じ機内での表紙の種類の変更に起因する停止中にのみ動作し続けることができる。
【0009】
本ブロック形成ステーションと綴じ機との間のオフライン接続では、形成ステーションの本ブロックは、パレット上に順次に収集され、好適な様式でパレットから抽出されて、綴じ機へ移送される。本ブロックを積み降ろす動作は、ブロックの固有コンプライアンス、および本ブロックが下からまたは上から引き出されることの困難さのために、非常に重要である。
【0010】
さらには、そのような動作は、手動操作の場合は大量の人員、および/または自動操作の場合は高価なロボットの使用を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、デジタル技術を用いて印刷本を生産するためのシステムおよび方法を提供することであり、該システムおよび方法は、1つまたは複数の本ブロック形成ステーション、および本ブロックをそれぞれの表紙と組み立てるための1つまたは複数の無線綴じ機またはシア(sheer)を使用し、これらは完全に分離され、比較的低費用のものであり、大きな動作柔軟性を可能にし、非常に限られた無駄時間を伴い、少ない量の人員を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的に従って、工場集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、多階層らせん通路に沿って移動され得るコンベヤーベルト、ベルト移動群、および動力化群のための電子制御ユニットを有する。各タワーは、らせん通路に沿った本ブロックのための一時貯蔵の機能、および形成ステーションに隣接する荷積み領域と表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間の移動の能力を有し、電子制御ユニットは、荷積み領域において、コンベヤーベルトに沿って本ブロックを形成ステーションから規則正しく受容および貯蔵するようにタワーを設定し、その一方で、荷下ろし領域において、電子ユニットは、貯蔵された本ブロックを表紙綴じ機に供給するようにタワーを設定する。電子制御ユニットは、貯蔵された本ブロックのための識別情報のデータベースを獲得および記憶するために提供され、工場は、荷積みデータを管理するため、および作業命令と共同した、荷積みされたタワーと表紙綴じ機との機能的結合のため、らせんタワーの電子制御ユニットおよび表紙綴じ機とインターフェース接続される電子センタを有する。
【0013】
別の特徴によると、集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、らせん通路に沿って移動され得るコンベヤーベルト、ベルト動力化群、および動力化群のための電子制御ユニットを含む。各らせんタワーは、らせん通路に沿った本ブロックのための一時貯蔵の機能、および形成ステーションまたは各形成ステーションに隣接する荷積み領域と表紙綴じ機または各表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間の運動の能力を有し、荷積み領域において、タワーは、本ブロックを形成ステーションから連続的に受容および貯蔵するように設計され、その一方で、荷下ろし領域において、タワーは、貯蔵された本ブロックを表紙綴じ機に供給するように設計される。電子制御ユニットは、荷積みプログラムに基づいて、本ブロックのサイズおよび形成の時間にかかわらず、本ブロックを最適化したやり方でベルトのらせん通路に沿って配置するように、コンベヤーベルトの運動を伴ってベルト動力化群を駆動するため、形成ステーションからの情報、および上記ステーションから出現する本ブロックの寸法特徴に関する情報に応答し、電子制御ユニットは、荷下ろしプログラムに基づいて、出現する本ブロックを上記綴じ機に供給するようにコンベヤーベルトを移動させるため、表紙綴じ機からの情報、および出現する本ブロックの特徴に関する情報に応答する。
【0014】
さらなる特徴によると、本発明は、本生産工場内の図形ブロックのためのらせんタワーに関し、該タワーは、らせん通路に沿って、ブロック形成ステーションから出現する異なるサイズの図形ブロックを貯蔵するために使用される。タワーは、ブロック形成ステーションに隣接する工場の荷積み領域と荷下ろし領域との間の移動の能力を有する。らせん通路の初期区間は、形成ステーションから図形ブロックを連続的に受容および貯蔵するように設計され、その一方で、荷下ろし領域において、タワーは、図形ブロックをらせん通路からユーザ装置の方へ荷下ろしするように設定される。タワーの電子制御ユニットは、図形ブロックのサイズおよびブロックの形成の時間にかかわりなく、図形ブロックを最適化したやり方でらせん通路に沿って配置するように、コンベヤーベルトの運動を伴って動力化群を駆動するため、形成ステーションから出現する図形ブロックに関する情報に応答する。
【0015】
これらの類型の工場は、最小の人員従事、ならびに形成ステーションのためおよび表紙綴じ機のための非常に限られた無駄時間を伴って、高い生産柔軟性を確実にする。
【0016】
本発明のデジタル技術を用いて印刷される本を生産する方法は、1つまたは複数の本ブロック形成ステーション、1つまたは複数の表紙綴じ機、ならびに形成ステーションと表紙綴じ機との間の集積および輸送手段を備える工場を用いる。本ブロックおよび表紙は、所与の作業命令において一意に関連付けられた本図形コードおよび表紙コードを有する。集積および輸送手段は、複数のらせんタワーを備え、各タワーは、コンベヤーベルト、ベルト移動群、および電子制御ユニット、ならびに形成ステーションに隣接する荷積み領域と表紙綴じ機に隣接する荷下ろし領域との間の運動の能力を有する一方、工場は、タワーの電子制御ユニットおよび綴じ機とインターフェース接続される電子センタを有する。生産方法は、特に、
a)入口タワーを形成ステーションからの出口と接続し、電子制御ユニットを形成ステーションおよびサーバとインターフェース接続することによって、荷積み領域内のタワーに荷積みするように設定するステップ、
b)タワーの入口において荷積みされるべき本ブロックを受容し、光検出デバイスを通じて、電子制御ユニットへの伝送およびデータベースの更新を伴って、本ブロックの特徴に関する情報を検出するステップ、
c)電子制御ユニットを介して、および荷積みプログラムに基づいて、ブロック本のサイズとは独立して本ブロックをコンベヤーベルトに沿って最適化したやり方で配置するようにコンベヤーベルトを移動させるためのベルト移動群を活性化するステップ、
d)本ブロックのタワーのコンベヤーベルト上への荷積みを完了するまでステップb)およびc)を繰り返し、荷積みのために荷積み領域内にすでに存在する空タワーを設定するか、または駐車領域からもしくは荷下ろし領域から荷積み領域へ空タワーを移動させるステップ、
e)荷積み領域内に存在する荷積みされたタワーを荷下ろし領域または駐車領域へ移動させるステップ、
f)タワー出口を表紙綴じ機の入口と接続し、電子制御ユニットを綴じ機とインターフェース接続して情報を交換することによって、荷下ろし領域内に存在する満杯タワーを荷下ろしのために設定するステップ、
g)電子制御ユニットを介して、および荷下ろしプログラムに基づいて、ベルトから除去される本ブロックを表紙綴じ機に供給するために、コンベヤーベルトを移動させるためのベルト動力化群を活性化するステップ、
h)タワーからの本ブロックの荷下ろしが完了するまでステップg)を繰り返し、荷下ろしのために荷下ろし領域内にすでに存在する満杯タワーを設定するか、またはそれを駐車領域もしくは荷積み領域から移動させるステップ、ならびに
i)荷下ろし領域内に存在する空になったタワーを荷積み領域または駐車領域へ移動させるステップを含む。
【0017】
本発明の特徴は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる以下の説明から明白になるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明によるデジタル技術を用いた印刷本生産工場の概略平面図である。
【
図5】
図1の工場のいくつかの構成要素の概略平面図である。
【
図10】
図2の構成要素の別の変異形の概略図である。
【
図12】
図10の変異形を伴う
図1の工場のいくつかの構成要素の別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、22は、本ブロック形成ステーション26、三方断裁機(図示せず)を伴う本ブロック表紙のための無線綴じ機27、集積および輸送手段28、ならびに電子センタ29のための産業用スペース24を備える、デジタル技術を用いて印刷される本23のための生産工場を表す。
【0020】
本発明に関する限り、本ブロック形成ステーション26および断裁機を伴う無線綴じ機27は、前述した特許第EP 2 269 823号に説明されるタイプのものであり得、この特許の内容は、本明細書に組み込まれ、その説明は省略される。
【0021】
生産工場22は、異なるタイプの綴じられるべき本ブロックのための形成ステーション、および製本された本ブロックを形成するためのステーションも備え、表紙綴じ機は、ハードカバーの本のためのキャッシング機によって構築される。ここからは、本発明の範囲から逸脱することなく、無線綴じ機を用いてそれぞれの表紙と組み立てられるべき、単一シートまたは折り丁を伴う本ブロックのための形成ステーションに対してのみ言及する。
【0022】
生産工場22において、各本23は、単一の識別番号によって表される所与の作業命令に従って受注生産され、本ブロック32、および表紙シート33aから獲得される表紙33を備える。本ブロック32および表紙33は、光学的に読み取り可能なバーコードまたはデータ行列など、それぞれ図形本コード34および図形表紙コード36によって識別される。本コード34は、本特有の情報およびその寸法情報を含む一方、表紙コード36は、それぞれの本ブロックと一致するデータを含む。
【0023】
本ブロック形成ステーション26は、特許第EP 2 269 823号にあるように、白紙1巻きが供給される高速プリンタを備え、作業命令および本特有のデータを有するファイルに基づいて、プリンタは、シートの印刷を実施する。シートは、次いで、本ブロック形成ステーションの対応する切断および積層デバイスによって分離および積層され、その後、出口ゲート37を通じて供給される。必然的に、重ね合わされた折り丁によって形成される本ブロックの場合、切断デバイスは、折り丁の構成シートを分離する一方、本ブロック形成ステーション26は、そのようなシートを折り畳むためのデバイスを有する。
【0024】
とりわけ、生産工場22は、プリンタなしの本ブロック形成ステーションを提供してもよい。この代替案では、形成ステーションに、様々な作業命令に関する本ブロックのシートが以前に順に印刷されている紙ロールが供給される。したがって、本ブロック形成ステーションは、切断デバイスのみ、または折り丁のための切断および屈折デバイス、ならびに積層および運送デバイスを有する。
【0025】
既知の技術によると、無線綴じ機27は、入口ゲート38から本ブロック32を受容し、受容したブロックのリブに糊の層を堆積させ、本ブロックを表紙シート33aの折り畳みによって獲得される表紙33と組み立てる。糊を乾燥させた後、本23は、三方断裁機によって断裁され、作業命令に従ってパレット積載および輸送のために運送される。表紙シート33aは、一般的に、それらのそれぞれの内容を印刷されたリールから、切断により獲得され、形成ステーション26から受容される本ブロックの順と一貫した結合のため、作業命令に従って順に配置される。
【0026】
集積および輸送手段28は、形成ステーション26の出口ゲート37から出現する本ブロック32を収容し、受容したブロック32を無線綴じ機27の入口ゲート38へ好適に移送するために提供される。
【0027】
本発明によると、集積および輸送手段28は、複数のらせんタワー39(
図2および
図4)を備え、各タワーは、プラットフォーム40、支持構造体41、コンベヤーベルト42、モータ43を備えるコンベヤーベルトのための動力化群、電子制御ユニット44、およびディスプレイ46を有する。
【0028】
支持構造体41は、コンベヤーベルト42のため、複数階層を有するらせん通路「SP(Spiral Path)」、および回収通路「RP(Recovery Path)」を規定する。コンベヤーベルト42は、らせん通路「SP」に沿って、通路のより低い部分にあるタワー入口47を規定する初期区間から通路のより高い部分にある終端区間48まで移動され得る。コンベヤーベルト42の回収通路「RP」(部分的にしか示されない)は、終端区間48から降下する垂直部分、およびタワー入口47の方へ向けられる水平部分を備える。概して、通路「SP」の終端区間48は、タワー39から出現する本ブロック32のための出口も表す。
【0029】
各らせんタワー39は、らせん通路「SP」に沿った本ブロック32のための一時貯蔵の機能、および本ブロック形成ステーション26に隣接する荷積み領域49(
図1を参照)と、無線綴じ機27に隣接する荷下ろし領域50と、駐車領域51との間での産業用スペース24内の移動の能力を有する。
【0030】
中間コンベヤーベルト52および中間コンベヤーベルト53もまた、それぞれ、本ブロック形成ステーション26の出口ゲート37とタワー入口47との間およびタワー39の出口と綴じ機27の入口ゲート38との間での地面からの高さの違いを補うために、形成ステーション26とタワー39との間およびタワーと綴じ機27との間で本ブロック32を移送するために提供される。
【0031】
簡便には、各らせんタワー39は、RFIDタグ54を備える一方、工場22は、スペース24内のかなりの領域に位置し、電子センタ29に接続される、一連のアンテナ56およびポート57を備える。電子センタ29のオペレータは、したがって、領域49、50、および51に対する各タワー39の位置を知る可能性を有する。
【0032】
荷積み領域49において、らせんタワー39は、出口ゲート37における本ブロック32の運送を要求するため、形成ステーション26に接続され得る。そして、電子制御ユニット44は、タワー39が本ブロック32を連続的に受容し、それらを最適化した様式でコンベヤーベルト42に沿って貯蔵することを可能にするようにプログラムされる。さらには、電子ユニット44は、貯蔵された本ブロックを識別するデータベースを形成および記憶するために提供される。
【0033】
荷下ろし領域50において、らせんタワー39は、要求に応じて、貯蔵された本ブロック32を運送するため、無線綴じ機27に接続され得る一方、電子ユニット44は、それらの処理およびそれぞれのデータベースの更新のため、貯蔵される本ブロックを綴じ機27に供給するようにタワーを事前設定する。
【0034】
したがって、相応しい組織および適切な量を用いることにより、らせんタワー39は、ダウンタイムなしに、本ブロック形成ステーション26および無線綴じ機27の動作を確実にする。
【0035】
本ブロック形成ステーション26は、実際には、ブロックを構成するシートの数に依存してかなり変わりやすい本ブロック32の運送リズムで動作する。低減された数のシートを伴う本ブロックの場合は高リズム、および多数のシートを伴う本ブロックの場合は次第に低いリズムである。その一方で、無線綴じ機27は、綴じられるべき本ブロックのシートの数とは実質的に無関係である作業時間を有する。さらには、本ブロック形成ステーションおよび無線綴じ機の両方が、工場の結果的な閉鎖を伴って一時停止の対象となり得る。
【0036】
タワー39は、停止せずにステーション26によって形成される本ブロックを貯蔵するように、および異なる時期に、貯蔵された本ブロックを、それらの特定のリズムに従って、無線綴じ機27に供給し、異なる速度および一時停止を補うように設計される。
【0037】
簡便には、らせんタワー39は、受容される、および送達されるべき本ブロック32の識別情報データを獲得するための1つまたは複数のそれぞれの検出デバイスを備える。この目的のため、タワー入口47には、本コード34を読み取るための光学リーダ58、ならびに受容した本ブロック32の寸法および識別情報を決定するための3次元スキャナ59および関連のある制御器を装備したポータルが提供される。そして、終端区間48は、ポータルに光学リーダ61を提供する。
【0038】
生産工場22のいくつかの構成では、らせんタワー39は、ダイレクトモードで動作する。本ブロックの荷下ろしは、出口ロジック「FIFO」に従って、タワーの出口を規定する終端区間48を通じてコンベヤーベルト42を荷積みと同じ方向に移動させることによって実行される。光学リーダ61は、生産されるべき本の表紙コード36との正しい一致の確認後、無線綴じ機27の入口ゲート38への送達のため、終端区間48内に存在する本ブロック32の識別情報データを検出する。
【0039】
システム22の他の構成では、タワー39は、反転モードで動作する。ブロックは、出口ロジック「LIFO」に従って、タワー入口47を通じて荷積み方向とは反対の方向にベルト42を移動させることによって荷下ろしされる。この構成は、本ブロックが地面に対して低減した高さで無線綴じ機へ送達されることを可能にし、タワーの出口と綴じ機の入口ゲート38との間の補償的輸送接続の必要なしに、関連のある高さのらせんタワーを使用することを可能にする。反転モードに関しては、綴じ機27へ送達されるべき本ブロック32の識別情報データは、結果として、タワー入口47の光学リーダ58によって獲得される。
【0040】
生産工場22において、電子センタ29は、本ボックス形成ステーション26および無線綴じ機27に接続され、荷積みデータの調査のため、および荷積みされるタワーと綴じ機27との機能的結合のため、Wi-Fiネットワークを通じてらせんタワー39の制御ユニット44とインターフェース接続されるサーバを含む。これは、例えば、綴じ機に送信されるデータファイルから読み取られる、所与の作業命令に従うものである。さらには、電子センタ29は、生産のデータ、および関連のあるデータを伴う様々なタワー39の内容をリアルタイムで獲得するために、工場の電子管理ネットワークとインターフェース接続される。
【0041】
各らせんタワー39は、電子ユニット44のために「LP」荷積み最適化プログラムを提供し、これにより電子ユニットは、本コード34を読み取ることおよび寸法スキャンに応答して、一意の顧客コードによってマークされる作業命令データを含むファイルを形成し、ディスプレイ46に作業情報およびタワーが貯蔵できる本の総量を読み込むように構成される。
【0042】
「LP」プログラムに従って、またコンベヤーベルト42上の本ブロック32の受容、ならびに光学リーダ58および3次元スキャナ59からの情報に応答して、電子ユニット44は、本ブロック32を最適化した間隔でコンベヤーベルト42に沿って配置するように動力化群を駆動する。本ブロックは、互いから短距離のところに配置され得るか、または、本ブロックの厚さおよびらせん通路「SP」のコイルの間の距離と矛盾なく可能であるときは、部分的な重複を伴ってスケーリングされ得る。
【0043】
コンベヤーベルト42の移動は、間欠的で高速であり、本ブロック形成ステーション26の送達速度とは独立しており、ベルト42の結果的な停止コマンドを伴う荷積みの完了を示す、終端区間48における本ブロックの検出まで、継続し得る。
【0044】
「UP」荷下ろしプログラムに従って、タワー39の電子制御ユニット44は、無線綴じ機27の要求に応じて、綴じられるべき本ブロック3の本コード34からの情報に応答し、確認後のスレーブモードにおいて、コンベヤーベルトを移動させて、本ブロックを送達のために運送する。加えて、電子ユニット44は、最後の本ブロック32が送達されてコンベヤーベルト42が止められるまで、貯蔵された本ブロックのデータベースおよびディスプレイ46を更新情報で更新する。
【0045】
生産工場22において、1つもしくは複数の形成ステーション26および/または1つもしくは複数の無線綴じ機27は各々、一対のらせんタワー39に接続され得、一対のらせんタワー39のうちの一方は動作可能であり、他方はスタンバイ状態にある。この目的のため、中間ダブコンベヤーベルト62および63(
図5および
図6)には、交換コンベヤー機構64および66を通じて、ステーション26の出口ゲート37と、および綴じ機27の入口ゲート38とそれぞれ「タンデムに」結合される2つの分岐が設けられる。コンベヤーベルト62の2つの分岐は、荷積み領域49にある「タンデム」タワーに接続され得、その一方で、ベルト63の2つの分岐は、荷下ろし領域50にある「タンデム」タワーに接続され得る。
【0046】
ダブコンベヤーベルト62の使用により、本ブロック形成ステーション26は、荷積み領域49内の一対のらせんタワー39と接続され得、一対のらせんタワーのうち、動作タワーが荷積みをしており、空タワーは待機している。動作タワーからの「満杯タワー」情報に応答して、交換機構64は、本ブロック32を、待機タワー39に接続されるベルト分岐62の方へ向けるように切り替え可能である。すでに待機しているタワーが動作可能になり、本ブロック32を収集し始め、オペレータが、ステーション26によって形成される本ブロックの運送の実質的な減速なしに、満杯タワーを空のものと交換することを可能にする。
【0047】
そして、ダブコンベヤーベルト63は、無線綴じ機27が荷下ろし領域50内で一対のらせんタワー39と接続されることを可能にし、一対のらせんタワーのうち、動作タワーが荷下ろしされることになり、満杯タワーが待機していることになる。動作タワーの「空タワー」情報に応答して、交換機構64は、無線綴じ機27の入口ゲート38を、待機タワー39に接続されるベルト63の分岐と接続状態に置くように切り替え可能である。すでに待機しているタワー39は、動作可能になり、貯蔵された本ブロック32を綴じ機の方へ運送し、オペレータが、同じ無線綴じ機27の実質的な減速なしに、空タワーを満杯のものと置き換えることを可能にする。
【0048】
各らせんタワー39は、同じ作業命令の表紙を本ブロックに供給するため、または対応する作業命令の表紙を複数の無線綴じ機に供給するための、いくつかの作業命令の本ブロック32を荷積みし得る。
【0049】
生産工場22は、コイルの間隔、貯蔵能力、および異なる作業命令に属する本ブロックを荷積みする可能性に関して異なる類型のらせんタワー39のセットを用い得る。
【0050】
本発明の特徴によると、電子センタ29のサーバは、どのタワーが所与の作業命令を実行するのに最良であるかを提案する最良タワープログラムで動作し得る。
【0051】
要するに、最良タワープログラムは、以下を考慮して、らせんタワーの選択のために最適化される解決策を提案する:
-コイル間の距離-らせん通路の最大コイルを有するタワーを、厚さの大きい本に関する入ってくる作業命令のための活動のために確保するため、
-タワー容量-入ってくる作業命令のすべての本ブロックを貯蔵するのに十分な容量を有する空タワーを選択するため、
-タワーの残余容量-残余容量が全作業命令の本ブロックを貯蔵するのに十分であるタワーを提案するため、
-タワーの使用量-同様の使用状態のための動作回転でタワーを使用するため、および
-タワーの近接性-すべての有効なタワーのうち最も近いタワーを選択するため。
【0052】
移動能力に関して、らせんタワー39には、容易な移動手段が設けられる。
【0053】
具体的には、各タワー39内で、略矩形形状のプラットフォーム40は、角および中心区域にそれぞれ装着される4つの多方向車輪72(
図7および
図8)および一対の旋回車輪73によって支持される。いくつかのタイプのらせんタワーでは、プラットフォーム40は、下方区域内に、バッテリ77が詰められる2つのハウジング74および76をさらに備える。旋回車輪73は、荷積み領域49、荷下ろし領域50、および駐車領域51の間でのタワーの容易な移動を実行するために、バッテリ77からの供給によりモータ駆動される。
【0054】
らせんタワー39のプラットフォーム40はまた、位置決めシート81の対を規定し、固着ブロック82(
図1および
図3を参照)が荷積み領域49および荷下ろし領域50に固定される。ブロック82は、形成ステーション26および綴じ機27に対するタワー39の安定的かつ精密な位置決めのための台座81の外形に実質的に相補的な外形を伴う歯83を有する。荷積み領域49において、プラットフォーム40の台座81は、ブロック82の歯83と結合され得、タワーの係止によりタワー入口47を形成ステーション26の出口ゲート37と整列させる。同様に、荷下ろし領域50において、位置決めシート81は、タワー39の出口を綴じ機27の入口ゲート38と整列させること、およびタワーの係止によって、歯83と結合され得る。
【0055】
プラットフォーム40内には、コンベヤーベルト42を移動させるためのモータ43およびバッテリ77を再充電するための電源に接続される電気ソケット84(
図1、
図2、および
図3)が存在する。ソケット84は、荷積み領域49および50内でのタワーの動作のため、本ブロック形成ステーション26の、および無線綴じ機27の、図示されないケーブルに接続され得る。駐車領域51において、ソケット84は、1つまたは複数の電源タワー86によりバッテリ77を再充電するために接続され得る。代替的に、タワー39の電気供給は、ブロック82とタワーとの間の物理接続と一緒に、ブロック82の歯83と位置決めシート81との間の電気的配置を用いて実行され得る。
【0056】
プラットフォーム40はまた、電子制御ユニット44に接続されるデータソケット87を含む。データソケット87は、荷積みおよび荷下ろし動作に実用的な情報の交換のため、形成ステーション26の、および綴じ機27の、図示されないデータケーブルに接続され得る。
【0057】
簡略化した形式では、らせんタワー39には、自律移動特徴が設けられず、それらの移動能力は、1つまたは複数のフォークリフトトラックのパレットとしてプラットフォーム40を使用することによって獲得され得る。
【0058】
らせんタワー39はまた、本ブロックと表紙との組み立ての作業ステップに対して異なるおよび/または後続の作業ステップにおいて、自動出版システム内で図形ブロックを荷積みし得る。これは、例えば、包装、切断、コーティングなど、ブロック本に対する追加の作業の場合、または硬い表紙のための「準製本された」本の場合が当てはまる。そのような作業の場合、らせんタワーは、製本された本を再度荷積みされ得る。
【0059】
これまでに説明され、
図1~
図8に示されるらせんタワー39は、長尺タイプのものであり、ここでは、コイルは、断面において2つの直線部分と接続される2つの円形セクタを有する。タワーの高さは、無線綴じ機との促進された結合および良好な貯蔵能力を獲得するように制限され得る。
【0060】
これが本発明の範囲の制限を表すということなく、単に配向の目的として、らせんタワー39は、らせん通路「SP」のコイル間の距離が約10cmの場合、幅300cm、長さ450cm、および高さ160cmを有する。
【0061】
生産工場22はまた、集積および輸送手段として、代替的に、またはらせんタワー39と組み合わせて、
図9の円形らせんタワー91、または
図10、
図11、および
図12の二重らせんタワー92を使用し得る。
【0062】
円形らせんタワー91(
図9)は、タワー39の構造体と同様の構造体を有するが、らせん通路のコイルは、直線的なセグメントは有さず、高さが発達される。それらの使用は概して、コンベヤーベルトの動きの方向の逆転を伴って、本ブロック32の出口ゲートとしてタワー入口47を使用して、出口モード「LIFO」に接続される。タワー91の高さおよび寸法は、貯蔵要件に従って調節され得る。
【0063】
二重らせんタワー92(
図10)は各々、2つのらせんタワー93および94を含み、そのうちタワー93は、突出らせんを伴うコンベヤーベルト96を有し、タワー94は、下降らせんを伴うコンベヤーベルト97を有する。二重タワー92は、タワー39のプラットフォーム40と同様のプラットフォーム98を有し、また、タワー39のものと等しい出口ゲートおよび機能構成要素を伴い、これらは同じ番号付けを維持する。
【0064】
コンベヤーベルト96の上方区域は、コンベヤーベルト97の上方区域に接続される。本ブロック32は、タワー93がタワー入口47を通じた突出シフトにより一杯にされた後、タワー出口100まで、下降シフトによりタワー94に貯蔵される。タワー94のコイルの数は、無線綴じ機27の入口ゲート38と地上から同じ高さにタワー出口100を有するように制限され得る。
【0065】
二重らせんタワー92において、コンベヤーベルト回収通路96は、最も高い部分から下降する垂直区域およびタワー入口47へ向かう水平領域を含む。コンベヤーベルト97の回収通路は、タワー出口100からの水平区域、および水平区域から最も高い部分までの垂直区域を含む。コンベヤーベルト96および97を移動させるための動力化群は、好適には同期され、本ブロックが到着するとき、コンベヤーベルト96の上方部分までの突出シフトを伴って、ブロックは、タワー出口100までの下降シフトを伴ってコンベヤーベルト97により受容され引っ張られる。したがって、タワー92のらせん通路全体は、本ブロックの貯蔵の目的のため、ベルト96の突出らせん部分によって、およびベルト97の下降らせん部分によって構成される。
【0066】
らせんタワー92は、それぞれの中間コンベヤーベルト101(
図11)により本ブロック形成ステーション26に接続され得る。ベルト101は、好適には、本ブロック形成ステーション26の出口ゲート37とタワー入口47との間の異なる高さを補うために傾斜される。その一方で、らせんタワー92と無線綴じ機27との接続のため、中間コンベヤーベルト(図示せず)は、実質的に水平である。
【0067】
二重らせんタワー92はまた、切り替え機構およびダブコンベヤーベルトにより形成ステーション26および綴じ機27と「タンデム」に接続される可能性を有する。
図12は、2つの二重らせんタワー92と無線綴じ機27に供給するためのダブコンベヤーベルト102および切り替え機構103との「タンデム」接続を示す。
【0068】
生産工場22の動作は、その主要部分において、タワー入口47を本ブロック形成ステーション26の出口ゲート37と接続し、その同期情報を検出するために電子制御ユニット44を形成ステーション26とインターフェース接続することによって、荷積み領域49内に存在する空タワー39(
図1および
図2)の荷積みのための事前設定を提供する。
【0069】
荷積みされるべき本ブロック32のタワー入口47における受容の際、光学リーダ58およびスキャナ59は、本ブロックの特徴を検出し、それらを電子制御ユニット44に伝送する。「LP」荷積みプログラムに基づいて、電子ユニット44は、コンベヤーベルト42を徐々に移動させるための動力化群のモータ43を駆動する。これは、実質的に一定の度合いの重複を伴って、本ブロックの厚さおよびサイズとは独立して、以前に荷積みされた、またはコンベヤーベルトに沿ってスケーリングされた本ブロックに対して最小の間隔で発生し得る。
【0070】
本ブロック32は、荷積みが所与の作業命令について完了されるまで、またはこれが可能ではないとき、タワーが一杯にされるまで、次から次へ荷積みされる。電子センタ29からの命令に従って、単一タワーの使用の場合、オペレータは、満杯タワーを出口ゲート37から切り離して移動させ、満杯タワーをドア27に接続して、荷積み領域49内にすでに存在する空タワーに荷積みする準備をするか、またはこの領域内の満杯タワーを駐車領域51から、もしくは荷下ろし領域50のうちの1つから移動させる。
【0071】
電子センタ29の命令に従って、オペレータは、次いで、荷積み領域49の満杯タワーを作業命令内に示されるような無線綴じ機27の荷下ろし領域50内または駐車領域51内へシフトさせる。
【0072】
本ブロックと表紙との組み立てのため、オペレータは、荷下ろし領域50内にすでに存在する、または駐車領域51から指定のタワーを選択して位置決めした後の、満杯タワーを荷下ろしする準備をしなければならない。これは、タワー出口を無線綴じ機27の入口ゲート38に接続し、情報の交換のために電子制御ユニット44を綴じ機27とインターフェース接続することによる。
【0073】
荷下ろしプログラム「UP」の無線綴じ機27による要求、出口リーダ61からの情報、および本コード34と表紙コード36との一致に基づいて、電子ユニット44は、動力化群のモータ43を活性化する。綴じ機27に供給するため、本ブロックは、コンベヤーベルト42の漸進的な移動により最小距離またはスケーリングされた配置から除去される。これは、本ブロック情報および出口光学リーダ61からの情報に基づく。
【0074】
作業命令に従って、本ブロック32は、タワーが空にされるまで連続して荷下ろしされる。単一タワーの場合、オペレータは、満杯タワーを入口ゲート38から離れる方へ切り離して移動させ、ここで、荷下ろし領域50内に存在する満杯タワーを荷下ろしするため、またはそれを駐車領域51からもしくは荷積み領域49から移動させることによって、配置し得る。荷下ろし領域50内に存在する空にされたタワーは、荷積み領域49内へ、または駐車領域51内へ移動され得る。
【0075】
「タンデム」タワー39の使用の場合、荷積みおよび荷下ろし動作は、切り替え機構64および66によって可能にされる動作タワーと待機タワーとの交換のために簡略化および加速される。
【0076】
タワー91の動作およびタワー92の動作は、この場合の修正を伴って、タワー39の動作とかなり類似しており、簡潔性のため省略されている。
【0077】
必然的に、本発明の原則は同じままであり、実施形態および構造の詳細は、単に非限定的な例として説明および例証されているものに対して広く変化され得るが、これにより本発明の範囲から逸脱することはない。
【0078】
特に、本ブロック形成ステーション26とらせんタワー39、91、および92との間の中間コンベヤーベルト52は、バッファコンベヤーベルト(図示せず)によって構成され得るか、またはそのようなベルトと一体化され得る。正常動作条件下で、バッファベルトは、タワーコンベヤーベルトよりも高い速度で移動する。タワーの減速または停止に起因して、バッファストリップは減速してブロックを一時的に集積し、正常動作条件を回復すると安定した速度に戻る。バッファストリップが満杯であり、タワーが再活性化されていない場合、形成ステーションも停止される。
【0079】
バッファコンベヤーベルトはまた、「タンデム」タワーのためのダブコンベヤーベルト62と組み合わされ得る。故に、バッファベルトは、形成ステーション26を停止することなく、空タワーに向けた本ブロックの後続の偏向を考慮して、満杯に充填されたタワーに向けられる本ブロックを保持することができる。
【0080】
らせんタワー39、91、および92はまた、手動で荷積みされ得る。「LP」荷積みプログラムは、オペレータが値を上書きする可能性を伴って、タワーコンベヤーベルトの最適化した前進のために本を測定する。オペレータはまた、「LP」プログラムの処理なしに、手動モードでも入口光学リーダ58に本コード34を読み取らせることができる。ディスプレイ46は、述べられた値に基づいた自動荷積みのために、示される同じ情報を示す。
【0081】
最後に、タワーは、鎖状に接続され得る。第2のらせんタワーは、第1のタワーに貯蔵される作業物の最後の部分を荷積みされ、先行するタワーと連結される。
【図】
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【国際調査報告】