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特表2024-525989操舵可能なハイドロフォイル水上バイク
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】操舵可能なハイドロフォイル水上バイク
(51)【国際特許分類】
   B63B 34/10 20200101AFI20240705BHJP
   B63H 25/02 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
B63B34/10
B63H25/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525187
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022036267
(87)【国際公開番号】W WO2023283274
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】17/858,890
(32)【優先日】2022-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/218,851
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524011993
【氏名又は名称】ヘーゲン,テリー,リー
【氏名又は名称原語表記】HAGEN,Terry,Lee
【住所又は居所原語表記】83115 Caribe Avenue,Indio,California 92201,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘーゲン,テリー,リー
(57)【要約】
ユーザが、自身の体重を使わずに水中バイクを操舵しながら、座位、腹臥位、中腰、又は立位で乗ってよいハイドロフォイル水上バイク用操舵システム。水上バイクの垂直昇降、左右のロール、及び長手方向の制御は、操舵によって達成され、その結果、ハイドロフォイルの制御面(フィン)が動き、浮揚装置上での体重移動の必要がなくなる。電子リモート及び/又は取付けジョイスティック操舵システムは、水上バイクの方向を制御するために、電子的に、又は直接的な機械的リンク機構を介して操作することができる。操舵システムは、遠隔制御可能な無人遠隔制御ドローンハイドロフォイル水中バイクを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮揚装置と、
前記浮揚装置の底面から延びる下向きマストであって、前記浮揚装置の平面に対して略垂直である下向きマストと、
前記下向きマストの下端部に結合された、又は一体化された胴体であって、前記下向きマストの略基部にあり、前記下向きマストに対して略垂直である胴体と、
前記胴体及び前記下向きマストの少なくとも一方から延びるフォイル翼と、
前記胴体から互いに反対方向に延びる1つ又は複数の独立した可動フィンであって、水上バイクを操舵するために使用される可動フィンと、
ユーザ入力を受信するための取り外し可能に結合可能なコントローラであって、前記1つ又は複数の独立した可動フィンと通信するコントローラと
を備えるハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項2】
前記下向きマスト、前記胴体、及び前記胴体の後部のうちの少なくとも1つに結合された電動推進システムを更に備える、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項3】
前記可動フィンのそれぞれが、単一の回転フィンである、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項4】
前記胴体から延び、前記1つ又は複数の独立した可動フィンに略対向する舵を更に備える、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項5】
前記フォイル翼が、前記胴体、前記胴体の前端部の一部、及び前記下向きマストのうちの少なくとも1つに取り付けられ、前記可動フィンが前記胴体の一部に取り付けられている、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項6】
前記下向きマストが中空であり、前記下向きマストが、前記取り外し可能に結合可能なコントローラを介して前記1つ又は複数の独立した可動フィンを作動させるための少なくとも1つのプッシュプルケーブルを収容しているか、又は前記少なくとも1つのプッシュプルケーブルが前記胴体に結合されている、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項7】
前記ハイドロフォイル水上バイクの1つ又は複数の電子機器への伝導冷却を可能にする吸水システム及び水冷システムのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項8】
前記浮揚装置は、着座した操縦者を受け入れる形状であり、前記浮揚装置の重心が前記浮揚装置の浮心より下にあり、前記ハイドロフォイル水上バイクが転倒した場合、前記水上バイクが初めの浮揚位置に回復する、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項9】
前記浮揚装置が、シートと、フットレストと、水用の少なくとも1つの排水経路とを含む、請求項8に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項10】
前記コントローラが、前記浮揚装置から延びる取付けられたジョイスティックを含む、請求項1に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項11】
前記ジョイスティックが、前記ジョイスティックの基部に安全折り畳みピボットジョイントを含み、前記安全折り畳みピボットジョイントは、前記ジョイスティックを前記浮揚装置内のポケット内に前方に折り畳むことができるように折り畳み可能であるか、又は前記浮揚装置に結合されている、請求項10に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項12】
浮揚装置と、
前記浮揚装置の底面から延びる下向きマストと、
前記下向きマストの下端部に結合された、又は一体化された胴体と、
前記胴体及び前記下向きマストの少なくとも一方から延びるフォイル翼と、
前記胴体及び前記下向きマストのうちの少なくとも一方から互いに反対方向に延びる1つ又は複数の独立した可動フィンであって、水上バイクを操舵するために使用される可動フィンと、
ユーザ入力を受信するための取り外し可能に結合可能なコントローラであって、前記1つ又は複数の独立した可動フィンと通信するコントローラと
を備えるハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項13】
前記ハイドロフォイル水上バイクが、無人遠隔制御ハイドロフォイル水上バイクドローンであり、前記下向きマストが、前記浮揚装置の平面に対して略垂直であり、前記胴体が、前記下向きマストに対して略垂直である、請求項12に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項14】
前記浮揚装置の上面から突出し、前記コントローラと通信する受信アンテナを更に含む、請求項13に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項15】
前記浮揚装置が長手方向の丸い上部を有し、前記浮揚装置の重心が浮心より下にある、請求項12に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項16】
前記浮揚装置に取り付けられた一人称視点カメラを更に備える、請求項12に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項17】
少なくとも1つ又は複数のチャネル送信機を更に備える、請求項12に記載のハイドロフォイル水上バイクシステム。
【請求項18】
ハイドロフォイル水上バイクを操舵する方法であって、
(i)
浮揚装置と、
前記浮揚装置の底面から延びる下向きマストであって、前記浮揚装置の平面に対して略垂直である下向きマストと、
前記下向きマストの下端部に接続又は一体化された胴体であって、下向きマストに対して略垂直である胴体と、
前記胴体又は前記下向きマストから延びるフォイル翼と、
前記胴体又はマストから互いに反対方向に延びる1つ又は複数の独立した可動フィンであって、水上バイクの操舵に使用される可動フィンと、
ユーザ入力を受信するためのコントローラであって、前記1つ又は複数の独立した可動フィンと通信するコントローラと
を含む、ハイドロフォイル水上バイクを提供するステップと、
(ii)前記コントローラと通信するユーザインタフェースを介してユーザ入力を受信するステップと、
(iii)前記ユーザ入力に基づいて前記コントローラを介して前記可動フィンの位置を移動させるステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記ハイドロフォイル水上バイクがジョイスティックを含み、前記ハイドロフォイル水上バイクの速度を制御するために前記ジョイスティックからトリガーを受信するステップを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ハイドロフォイル水上バイクが、1つ又は複数のポテンショメータエンコーダを備えたジョイスティックを更に含み、前記ポテンショメータエンコーダからの入力を受信して、1つ又は複数のサーボを駆動し、前記可動フィンを作動させるステップを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
ジョイスティックを更に含み、前記ジョイスティックから入力を受信してプッシュプルケーブル又は連結システムの少なくとも一方を介して前記可動フィンを機械的に駆動するステップを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
操舵、速度、水上の高さ、並びに前記コントローラと通信する距離センサ及びジャイロのうちの少なくとも1つを制御するように適合されたコントローラを更に含み、センサから入力された水面からの距離、ピッチ、及びロールデータのうちの少なくとも1つを受信するステップを更に含み、前記センサから入力されたデータを受信すると、前記コントローラが、前記可動フィンを調整して前記浮揚装置が水面から延びる所定の設定高さを維持し、ピッチ及びロールを制限する、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月6日に出願された米国仮出願63/218,851の優先権の利益を参照により組み込み、主張するものである。
【0002】
本開示は、個人用水上バイク及びリモコン式水上バイクに関し、具体的には、操舵システムを備えた電動式動力ハイドロフォイル又は非動力ハイドロフォイルに関する。
【背景技術】
【0003】
水上バイク技術における最近の発展は、ハイドロフォイルとモータを浮揚装置、通常、サーフボードに取り付けることである。これらのシステムは、モータとハイドロフォイルとが組み合わされている。ハイドロフォイルは、モータの力でボードを水面から浮かし、抵抗を減らして水上を高速で移動させる。
【0004】
ハイドロフォイル及びモータは、通常、マストの下端部に向かって配置され、マストの上端部は浮揚装置の下側にボルトで固定される。このようなシステムを開発する1つの方法は、既存のハイドロフォイルサーフボードを利用し、マストの一部にモータを取り付けることであった。
【0005】
ハイドロフォイルサーフボードが他の水上バイクと異なる主な要因は、水上での方向及び高さの両方の制御が、ハイドロフォイルのフィンなどの可動面ではなく、体重移動によって影響されることである。実際、スケートボードやスノーボードなどの他の移動方法も、体重移動に大きく依存している。実際、体重移動による制御方法は、サーフィン、スノーボード、及びスケートボードの経験の中心をなす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
身体的な制限や障害のあるスポーツ愛好家は、通常のハイドロフォイルサーフボードの操作に必要な体重移動やバランスを習得することができない場合がある。したがって、水上での方向と高さの両方を制御し、それによって体重移動の必要性を低減又は排除する操舵を備えた、新規かつ改良された電動式及び非電動式のハイドロフォイル装置に対する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、操舵を制御するための体重移動の必要性を低減又は排除するために、電動式及び/又は非電動式の両方のハイドロフォイル装置の操舵制御を提供する。更に、本操舵制御により、立位でのハイドロフォイル装置の制御が改善され、体重移動能力が低下する腹臥位、中腰、座位での制御が大幅に改善される。本開示はまた、障害者用のハイドロフォイルの操舵制御に役立つ。
【0008】
ハイドロフォイル装置は、通常、下向き又は垂直のマストの上部に取り付けられた浮揚装置、ボード又はサーフボードからなる。マストの底部には、通常、水平胴体があり、一方の端部に大きな水平ハイドロフォイルがあり、他方の端部に小さな水平フィンがある。電動式の場合、モータは、胴体の上方のマストに取り付けられ、胴体に組み込まれ、又は大型ハイドロフォイルに組み込まれ得る。多数の構成及び組合せが存在し、いくつかの異なる実施形態が開示される。小型フィンを2つ以上の独立した制御面フィンに分離して、胴体の各側に1つずつ配置することによって、操舵制御が可能になる。これは、2つの小さなフィンを互いに逆方向に回転させると、左右にバンク/ロールする能力を提供する。2つの小型フィンが一緒に回転すると、上下運動が実現する。最初に左又は右にバンクさせて、その後引き上げることで、旋回を行うことができる。
【0009】
ある例では、操舵制御は、片手で保持することができる携帯型リモコンで行うことができる。操舵は、操縦者の親指で2軸ジョイスティックを用いて達成することができる。2軸/チャネルジョイスティックは、2つの小型フィンの動きと位置を制御するために、ジョイスティック機構に取り付けられたポテンショメータ及び/又は位置エンコーダ又は同等のセンサなどの2つの位置センサを使用する。マイクロコントローラを使用して、2チャネルのジョイスティック位置入力を受信し、サーボ(又は他の電動装置)に信号を送信し、2つの小型フィンを駆動することができる。電動式ハイドロフォイルの場合、携帯型リモコンは、人差し指で操作するスロットル制御を有することができ、推進システム及びバッテリに関する情報のためのディスプレイを含んでもよい。1つ又は複数のボタンを使用して、様々なディスプレイ画面を切り換えたり、2つの小型フィンのトリム(中立位置)を調整したり、スピードクルーズ制御を設定したりすることができる。
【0010】
ある例では、操舵制御ジョイスティックが浮揚装置の上部に取り付けられる。ジョイスティックは、前後左右に傾けることができ、人差し指で操作されるスロットル制御レバーと、ジョイスティックの上部にあるディスプレイとを有する。
【0011】
ある例では、取付け操舵制御ジョイスティックは、2つのサーボによって駆動される2つの小型フィンの動きと位置を制御するための2つの位置センサ(ポテンショメータ/位置エンコーダ)を使用する。
【0012】
ある例では、取付け操舵制御ジョイスティックは、2つの小型フィンの動きと位置を制御するための機械装置を使用する。装置は、ジョイスティック機構、コントロールアームとプッシュプルケーブル、コントロールアームとプッシュロッド、又は任意の適切な機械装置とすることができる。
【0013】
ある例では、着座型浮揚装置は、小型のコンパクトな1人乗りボートのような形状をしており、操縦者は着座位置にあるか、又は着座した操縦者が浮揚装置内に身を沈めているので全体的な重心が浮心より下にあり、水中での安定性が向上している。転倒後、浮揚装置及び操縦者は(シートベルトで固定されていれば)常に直立姿勢に戻り、これは障害のある操縦者にとって理想的である。
【0014】
一例では、着座型浮揚装置は、操縦者の脚の間に操舵制御ジョイスティックを有する。安全機能として、ジョイスティックは、その基部にリリースジョイントを有することができ、邪魔にならないように、ジョイスティックを浮揚装置のポケット内に前方90度折り畳むことができる。操縦者が前方にスライドする事故が発生した場合、ジョイスティックはリリースジョイントで前方に倒れ、操縦者の邪魔にならないように折り畳まれる。
【0015】
ある例では、ハイドロフォイル装置は、実物大でも縮尺模型でも、遠隔(無線)制御によって(無人で)操作することができる。浮揚装置は、ハイドロフォイルが運転中にひっくり返っても常に直立状態に回復するように、長手方向に丸い頂部を有することができる。遠隔制御の受信アンテナは、長距離操作中に受信しやすくするために、浮揚装置の上部から突出させることができる。浮揚装置の前面には、任意選択のFPV(一人称視点)カメラを取り付けることができる。任意選択で、胴体上部に第3の垂直制御翼(舵のようなもの)を追加することができ、それにより、より急な旋回が可能になる。遠隔制御は、標準的なマルチチャネルラジコンモデル送信機を使用して実行することができる。
【0016】
一実施形態では、一人称視点FPVは、「ヘッドトラッキング」カメラを使用することができる。ここで、水上バイクは、小型パン&チルトサーボシステムに取り付けられたカメラを含み、ユーザはFPVゴーグルを頭部に装着し、頭部の回転及び/又は回転の動きを利用して、カメラを左右及び上下に向けてカメラを通して見ることができる。換言すれば、ユーザは、水上バイクを見回す能力を有する。いくつかの実施形態では、水上バイクは球形コックピットドームを含むので、内部のカメラはその中でパン&チルトする能力を有する。
【0017】
ある例では、ハイドロフォイル装置は、浮揚装置を持たない無人ドローンとして動作し、これにより、水中でも水上でもカメラを操作することができる。
【0018】
ある例では、水上の高さを維持するために、水面までの距離センサ又は水上の高さを追加することができ、1つ又は複数のセンサによって所定の設定高さを維持することができる。
【0019】
ある例では、ジャイロを追加して、ハイドロフォイル装置が左右にバンク/ロールできる量を制限し、前方又は後方にピッチできる量を制限することができる。
【0020】
ユーザが、自身の体重を使わずに水中バイクを操舵しながら、座位、腹臥位、中腰、又は立位で乗ってよい、ハイドロフォイル水上バイク用操舵システム。水上バイクの垂直昇降、左右のロール、及び長手方向の制御は、操舵によって達成され、その結果、ハイドロフォイルの制御面(フィン)が動き、浮揚装置上での体重移動の必要がなくなる。電子リモート及び/又は取付けジョイスティック操舵システムは、水上バイクの方向を制御するために、電子的に、又は直接的な機械的リンク機構を介して操作することができる。操舵システムは、遠隔制御可能な無人遠隔制御ドローンハイドロフォイル水中バイクを含むことができる。
【0021】
ある例では、プッシュプルケーブルは、可動小型フィンを操作するために使用される。小型フィンを駆動するための代替手段は、プッシュロッド、コントロールアーム、及び歯車駆動装置を含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】可動式操舵フィンを有するハイドロフォイルと、トリガー式速度制御(人差し指で操作)及び操舵制御用ジョイスティック(親指で操作)を含む手持ち式リモコンとを示す図であり、本開示では、全て片手で操作される。
図2A】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図2B】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図2C】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図2D】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図2E】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図2F】ハイドロフォイルと、操舵用の可動面(フィン)とを含む複数のハイドロフォイル構成(浮揚装置なし)を示す。
図3】ハイドロフォイル及び操舵用の可動面(フィン)を含む電気ハイドロフォイルサーフボードの図であり、シートと、サーフボードに取り付けられ、かつトリガー式速度制御を含むジョイスティック制御と、操舵制御用の可動ジョイスティックとを含む。
図4A】ジョイスティックの動き(左)、及び結果として生じる操舵用制御面(フィン)の動きを示す。
図4B】ジョイスティックの動き(右)、及び結果として生じる操舵用制御面(フィン)の動きを示す。
図4C】ジョイスティックの動き(上)、及び結果として生じる操舵用制御面(フィン)の動きを示す。
図4D】ジョイスティックの動き(下)、及び結果として生じる操舵用制御面(フィン)の動きを示す。
図5A】代替の着座型浮揚装置を示しており、重心が浮心より下にあるため、操縦者(シートベルトを使用している場合)及び水上バイクは、転倒した後、常に直立状態に回復する。
図5B】代替の着座型浮揚装置を示しており、重心が浮心より下にあるため、操縦者(シートベルトを使用している場合)及び水上バイクは、転倒した後、常に直立状態に回復する。
図6A】代替のコンパクトな着座型浮揚装置を示しており、操縦者が前方にスライドする事故が発生した場合、浮揚装置内にぴったりと前方に折り畳まれる、折り畳み式ジョイスティックの安全機能を提供する。
図6B】代替のコンパクトな着座型浮揚装置を示しており、操縦者が前方にスライドする事故が発生した場合、浮揚装置内にぴったりと前方に折り畳まれる、折り畳み式ジョイスティックの安全機能を提供する。
図6C】代替のコンパクトな着座型浮揚装置を示しており、操縦者が前方にスライドする事故が発生した場合、浮揚装置内にぴったりと前方に折り畳まれる、折り畳み式ジョイスティックの安全機能を提供する。
図7A】操舵用のフォイル翼及び可動面(フィン)並びにヘッドトラッキングFPVカメラを有する無人遠隔制御ハイドロフォイルドローン(実物大又は縮尺模型)を示す。
図7B】操舵用のフォイル翼及び可動面(フィン)並びにヘッドトラッキングFPVカメラを有する無人遠隔制御ハイドロフォイルドローン(実物大又は縮尺模型)を示す。
図7C】操舵用のフォイル翼及び可動面(フィン)並びにヘッドトラッキングFPVカメラを有する無人遠隔制御ハイドロフォイルドローン(実物大又は縮尺模型)を示す。
図8A】操舵用のフォイル翼及び可動面(フィン)を有する水上及び水面下の両方で動作するように設計された無人遠隔制御ハイドロフォイルドローン(実物大又は縮尺模型)を示す。
図8B】操舵用のフォイル翼及び可動面(フィン)を有する水上及び水面下の両方で動作するように設計された無人遠隔制御ハイドロフォイルドローン(実物大又は縮尺模型)を示す。
図9A】トリガー式速度制御と、操舵制御、ディスプレイ、及びディスプレイを制御するためのボタン、操舵フィンのトリム(中立位置)を調整するためのボタン、及びクルーズ制御用の可動ジョイスティックとを含む手持ち式リモコンを示す。
図9B】トリガー式速度制御と、操舵制御、ディスプレイ、及びディスプレイを制御するためのボタン、操舵フィンのトリム(中立位置)を調整するためのボタン、及びクルーズ制御用の可動ジョイスティックとを含む手持ち式リモコンを示す。
図9C】トリガー式速度制御と、操舵制御、ディスプレイ、及びディスプレイを制御するためのボタン、操舵フィンのトリム(中立位置)を調整するためのボタン、及びクルーズ制御用の可動ジョイスティックとを含む手持ち式リモコンを示す。
図10A】トリガー式速度制御を含む取付けジョイスティック制御と、電子位置センサ(ポテンショメータ/位置エンコーダ)、ディスプレイを有する操舵制御用の可動ジョイスティックと、ディスプレイを制御するボタン、操舵フィンのトリム(中立位置)を調整するボタン、及びクルーズコントロールと、マイクロコントローラと、浮揚装置の水面からの高さを制御するための任意選択の(水面までの)距離センサと、ロール及びピッチを制限するジャイロとを含む。
図10B】トリガー式速度制御を含む取付けジョイスティック制御と、電子位置センサ(ポテンショメータ/位置エンコーダ)、ディスプレイを有する操舵制御用の可動ジョイスティックと、ディスプレイを制御するボタン、操舵フィンのトリム(中立位置)を調整するボタン、及びクルーズコントロールと、マイクロコントローラと、浮揚装置の水面からの高さを制御するための任意選択の(水面までの)距離センサと、ロール及びピッチを制限するジャイロとを含む。
図11A】安全のための折り畳み式ジョイスティック機構を示す。
図11B】安全のための折り畳み式ジョイスティック機構を示す。
図11C】安全のための折り畳み式ジョイスティック機構を示す。
図11D】安全のための折り畳み式ジョイスティック機構を示す。
図12A】操舵フィンを動かすためにプッシュプルケーブル機構を駆動する電子サーボ(又は他の電動装置)を示す。
図12B】操舵フィンを動かすためにプッシュプルケーブル機構を駆動する電子サーボ(又は他の電動装置)を示す。
図13A】トリガー式速度制御と、プッシュプルケーブル機構に機械的に接続された可動操舵フィンを動かすための操舵制御用可動ジョイスティックとを含む、取付けジョイスティック制御を示す。
図13B】トリガー式速度制御と、プッシュプルケーブル機構に機械的に接続された可動操舵フィンを動かすための操舵制御用可動ジョイスティックとを含む、取付けジョイスティック制御を示す。
図13C】トリガー式速度制御と、プッシュプルケーブル機構に機械的に接続された可動操舵フィンを動かすための操舵制御用可動ジョイスティックとを含む、取付けジョイスティック制御を示す。
図13D】トリガー式速度制御と、プッシュプルケーブル機構に機械的に接続された可動操舵フィンを動かすための操舵制御用可動ジョイスティックとを含む、取付けジョイスティック制御を示す。
図13E】トリガー式速度制御と、プッシュプルケーブル機構に機械的に接続された可動操舵フィンを動かすための操舵制御用可動ジョイスティックとを含む、取付けジョイスティック制御を示す。
図14A】ジョイスティックを垂直中立位置に戻すためのばねを追加した取付けジョイスティック制御(電子式と機械式の両バージョン)と機械式バージョンのトリム調整を示す。
図14B】ジョイスティックを垂直中立位置に戻すためのばねを追加した取付けジョイスティック制御(電子式と機械式の両バージョン)と機械式バージョンのトリム調整を示す。
図14C】ジョイスティックを垂直中立位置に戻すためのばねを追加した取付けジョイスティック制御(電子式と機械式の両バージョン)と機械式バージョンのトリム調整を示す。
図15A】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
図15B】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
図15C】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
図15D】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
図15E】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
図15F】可動操舵フィンを駆動するための方法を示しており、これには、代替のサーボ位置、ギヤ駆動部、及びプッシュロッドの使用が含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面の図を通して、同じ要素又は部品には同じ参照符号を付し、同等の要素にはダッシュ記号を付す。
【0024】
以下の説明は、本開示の実施態様に関する具体的な情報を含む。本出願の図面及びそれらに付随する詳細な説明は、単に例示的な実施態様を対象としている。特に断らない限り、図面の中の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示す場合がある。更に、本出願の図面及び例示は、一般に縮尺通りではなく、実際の相対寸法に対応することを意図していない。
【0025】
以下に記載される詳細な説明は、本開示の態様に従って提供される現在の例示的な装置の説明として意図されており、本開示を備え又は利用されてよい唯一の形態を表すことを意図するものではない。むしろ、同じ又は同等の機能及び構成要素は、本開示の趣旨及び範囲内に包含されることも意図されている異なる実施形態によって達成されてよいことを理解されたい。
【0026】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるのと同じ意味を有する。説明したものと類似又は同等の任意の方法、装置及び材料を本開示の実施又は試験に使用することができるが、例示的な方法、装置及び材料をここで説明する。
【0027】
本明細書の説明及び添付の特許請求の範囲を通して使用される場合、「a」、「an」、及び「the」の意味は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数への言及を含む。また、本明細書の説明及び以下の特許請求の範囲を通して使用される場合、「含む(comprise 又は comprising)」、「含む(include 又は including)」、「有する(have 又は having)」、「含有する(contain or containing)」などの用語は、オープンエンドである、即ち、含むがこれらに限定されないことを意味すると理解されるべきである。本明細書の説明及び添付の特許請求の範囲を通して使用される場合、「中に(in)」の意味には、文脈上他に明確に指示されない限り、「中に(in)」及び「上に(on)」が含まれる。
【0028】
本明細書では、様々な要素を説明するために第1、第2などの用語を使用することがあるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数のあらゆる組合せが含まれる。
【0029】
一態様では、図1に示すように、本開示の実施形態によるハイドロフォイル水上バイク100の斜視図が示されている。水上バイク100は、浮揚装置1と、胴体5を浮揚装置1に接続する下向きのマスト2と、推進システム4と、揚力用のフォイル翼3と、左右ロール及び上下制御用の左操舵フィン6及び右操舵フィン7とを含んでいてよい。水上バイク100は、胴体の上方に第3の垂直操舵フィン17を含むことができる。簡略化された実施形態では、ハイドロフォイル装置操舵は、左フィン6及び右フィン7は固定された状態で、左右ロールを制御するために単一の垂直操舵フィン17だけを操作することができ、操縦者は、ピッチを制御するために、限られた体重移動(前方から後方へ)をする必要がある。胴体5に接続されたマスト基部半径8は、左右それぞれの操舵フィン6及び7並びに垂直操舵フィン17を操作する、(図12A図12Bの)内部に封入されたプッシュプルケーブル43と外側ケーシング44に対して、滑らかな90度の曲がりを提供する。浮揚装置1の主な機能は、低速で浮揚を提供することであり、この実施形態では、浮揚装置1の上面は平坦であり、成人の人間がその上に横たわり、座り、膝をつき、立つことができる。
【0030】
この実施形態では、胴体は、下向きマストの下端に接続され、結合され、取り付けられ、又は一体化される。これは、胴体とマストとが分離されていて、後で別の組立工程で取り付ける解決策とは異なる。
【0031】
この実施形態では、手持ち式リモコン102は、速度及び操舵の制御に使用され、片手で保持及び操作することができる。速度9制御のトリガーは、人差し指で操作される。ジョイスティック10は、親指で操作される。
【0032】
図2A図2Fは、フォイル翼3、推進システム4、胴体5、左操舵フィン6、及び右操舵フィン7、垂直操舵フィン17が再配置され、及び/又は構成されてよい様々な構成を示す。しかしながら、考えられる全ての実施形態が図面に示されているわけではない。
【0033】
図2Aは、左操舵フィン6及び右操舵フィン7が反対方向に延び、胴体5の長さに対して略垂直である実施形態を示す。左操舵フィン6及び右操舵フィン7は、互いに対して独立に動くことができる。垂直操舵フィン17は、胴体5から垂直に延びることができ、垂直操舵フィン17は、左操舵フィン6及び右操舵フィン7とは独立して動くことができ、垂直操舵フィン17は、一般に、左操舵フィン6及び右操舵フィン7の平面に対して垂直であり得る。ある例では、左操舵フィン6及び右操舵フィン7、垂直操舵フィン17はそれぞれ単一の回転フィンであり得る。
【0034】
図2Bに示す実施形態は、図2Aの実施形態と同様であるが、図2Bの実施形態は、操舵フィン6、7の一部が固定され、一部が可動である。言い換えれば、操舵フィン6及び7は、独立した可動フラップ105、106を含むことができる。操舵フィンの固定及び可動フラップ105、106を備えたこの代替的な操舵フィンの実施形態は、フィン全体が回転している図示の全ての構成の代替と見なされるべきである。
【0035】
図2Cに示す実施形態は、胴体5を排除した単一の細長いフォイル翼3を有する。左右それぞれの操舵フィン6及び7の両方は、大型のフォイル翼3の後部に取り付けられる。
【0036】
図2Dに示す実施形態は、フォイル翼3及び推進システム4が、マスト2上で長手方向にともに整列しており、左右それぞれの操舵フィン6及び7が、マスト2の基部に取り付けられた胴体5の後部に取り付けられている。一例では、フォイル翼3は固定されている。別の例では、フォイル翼3は、胴体システムの位置に対して、マスト上もしくは胴体上もしくはその両方に、又は推進システム4及び胴体5の位置とは無関係に、左操舵フィン6及び右操舵フィン7とは無関係に配置することができる。
【0037】
図2Eに示す実施形態は、フォイル翼3、胴体5、及び推進システム4が全て水平面に沿って整列している。推進システム4は、密閉されたインペラを有するポンプとすることができる。胴体5は半分に分割することができ、推進システム4の外側に沿って続く。左右それぞれの操舵フィン6及び7は、分割された胴体5の後半分に取り付けられている。
【0038】
図2Fに示す実施形態は、後方にフォイル翼3を有し、胴体5の前方に左右それぞれの操舵フィン6、7を有する。マスト2は、プッシュプルケーブル43及び外側ケーシング44(図12A図12Bに示す)を内部に収容するために、前方に進むマスト基部半径8を有する。
【0039】
一実施形態では、ハイドロフォイル水上バイクは、胴体の前端の一部及び下向きマストに取り付けられたフォイル翼を有し、可動フィンは、胴体の後端の一部に取り付けられている。ここで、翼は、胴体又はマストのいずれかに取り付けることもできる。図2Dは、マストに取り付けられたフィンを示し、胴体は更に下方にある。)図2Cなどの他の実施形態では、胴体は翼と一体化される。図2Eでは、翼は、例えば胴体の後部に取り付けられている。図2D及び図2Eに示す一例では、推進システムは胴体に取り付けられるが、マストに取り付けることもできる。
【0040】
図3に示す実施形態では、ハイドロフォイル水上バイク1Aは、シート11と、コントローラと通信する取付けジョイスティック12とを含む。これは、流体通信、電子通信、機械的通信及び/又は電気機械的通信であり得る。
【0041】
図4A図4Dは、取付けジョイスティックコントローラ12の様々な操舵制御運動(左右前後)、及び結果として生じる左操舵フィン6及び右操舵フィン7の動きを示す。
【0042】
図4Aに示す実施形態のハイドロフォイル水上バイクは、取付けジョイスティック12が左に傾けられ、その結果、左操舵フィン6の前縁が下方に回転し、右操舵フィン7の前縁が上方に回転した状態を示している。この操舵フィンの動きの効果は、ハイドロフォイル水上バイクを長手方向軸に沿って左に、又は後方から見て反時計回りに回転させることである。
【0043】
図4Bに示すハイドロフォイル水上バイクの実施形態は、取付けジョイスティック12が右に傾けられ、その結果、左操舵フィン6の前縁が上方に回転し、右操舵フィン7の前縁が下方に回転した状態を示している。この操舵フィンの動きの効果は、ハイドロフォイル水上バイクを長手方向軸に沿って右に、又は後方から見て時計回りに回転させることである。
【0044】
ハイドロフォイル水上バイク4Cは、取付けジョイスティック12が前方に傾けられ、その結果、左操舵フィン6及び右操舵フィン7の両方の前縁が上方に回転した状態を示している。この操舵フィンの動きの効果は、ハイドロフォイル水上バイクのノーズを下方に傾けること、又はハイドロフォイル水上バイクを水中により深く押し下げることである。
【0045】
ハイドロフォイル水上バイク4Dは、取付けジョイスティック12が後方に傾けられ、その結果、左操舵フィン6及び右操舵フィン7の両方の前縁が下方に回転した状態を示している。この操舵フィンの動きの効果は、ハイドロフォイル水上バイクのノーズを上に傾けること、又はハイドロフォイル水上バイクを水中で浮き上がらせることである。
【0046】
旋回運動は、左又は右に回転させた後、取付けジョイスティック12を後に引くことによって達成される。ジョイスティック12の動きは、左操舵フィン6、右操舵フィン7、及び垂直フィン17の位置を作動させるためのコントローラに伝達される。
【0047】
図5A図5Bに示す実施形態は、着座型ハイドロフォイル水上バイク100を含み、図3のハイドロフォイル水上バイクに類似しているが、浮揚装置1は小型のコンパクトな1人乗りボートのような形状をしており、操縦者は着座位置にあって浮揚装置内に身を沈めているので全体的な重心が浮心より下にあり、水中での安定性が向上している。したがって、ハイドロフォイル装置が転覆し、操縦者が着座したまま、及び/又はシートベルトを使用している場合、ハイドロフォイル装置は水中で自動的に直立状態に回復する。浮揚装置1はまた、レッグレスト13として使用される両側の切り欠きと、フットレスト14を有しており、その結果、操縦者は、脚/足を両側に垂らして座る、又は浮揚装置の内側でフットレスト14上に置いた状態で座ってよい。
【0048】
図5A及び図5Bに示すハイドロフォイル水上バイク100は、浮揚装置1のアームレストの右側にジョイスティック12を搭載している。同じハイドロフォイル水上バイク5Bの実施形態の背面図において、浮揚装置1は、ハイドロフォイル水上バイクが最初に前進運動を開始したとき、浮揚装置1内に最初に閉じ込められた水を排水口15の両側から直ちに排出するできる排水口又は排水路15を有する。
【0049】
図5に示すような一実施形態では、ハイドロフォイル水上バイクは、転倒した場合、ユーザの安全性を高めるため、浮いた状態に回復する。コントローラは、機械的又は電気的であり得る。好ましい一実施形態では、コントローラは、プッシュプルケーブルを容易に引き回すためにハイドロフォイル水上バイクの側部に配置される。他の実施形態では、コントローラは、システム又は取り外し可能に結合可能なコントローラに取り付けることができる。
【0050】
図6A図6Bに示す実施形態では、着座型ハイドロフォイル水上バイク100が示されており、図3のハイドロフォイル水上バイクと同様であり、着座型の浮揚装置1は、操縦者の脚の間にある取付けジョイスティックコントローラ12を有する。安全機能として、取付けジョイスティックコントローラ12は、その基部にリリースジョイントを有しており、邪魔にならないように、ジョイスティックを浮揚装置1の詳細6Cに示す凹状ポケット16内に前方90度折り畳むことができる。操縦者が前方にスライドする事故が発生した場合、ジョイスティックはリリースジョイントで前方に倒れ、操縦者の邪魔にならないように折り畳まれる。浮揚装置はまた、レッグレスト13としての両側の切り欠きと、フットレスト14を有しており、その結果、操縦者は、脚/足を両側に垂らして座り、又は浮揚装置の内側でフットレスト14上に置いた状態で座ってよい。
【0051】
図7A図7Bは、実物大でも縮尺模型でも、遠隔(無線)制御によって操作する無人ハイドロフォイルドローン200を示す。浮揚装置1は、長手方向の丸い上部を有するので、ハイドロフォイルは、動作中に反転すると、常に直立状態に回復する。遠隔制御受信アンテナ18は、長距離操作中に受信しやすくするために、浮揚装置1の上部から突出している。浮揚装置1の上面には、遠隔操縦者がハイドロフォイル装置に座っているかのように視覚化するために、FPV(一人称視点)カメラ19を取り付けることができる。より急な旋回ができるように、胴体の上部に任意選択で第3の垂直操舵フィン(舵のようなもの)17を追加することができる。遠隔制御は、標準的なマルチチャネルラジコンモデル送信機を使用して実行することができる。
【0052】
図8は、マスト2の上部に浮揚装置のない無人ハイドロフォイルドローン200を示す。水上バイクは操縦者を支持しないので、浮揚は、中空のマスト2及び胴体5によって変位した容積で達成される。更に、マスト2は、水上バイクが静止時に水中に沈む深さを調整するためのバラストタンク及びポンプを含んでいてよい。ある例では、カメラ19及び格納式アンテナ18だけをちょうど水面から出しておく必要がある。電力が供給されれば、ドローンは完全に水没した状態で、または、マストが水面から少し出た状態で、自律的に動作してよい。完全に水中での動作を改善するようにソナー及び深さゲージのような追加的なセンサ/計装を加えてもよい。カメラは、パンアンドチルト機構に取り付けられてもよい。この構成では、ドローンは、高速で「ステルス」モードで動作することができ、細いマストが後流を生成することなく水を切り裂くため、簡単に発見されることはない。
【0053】
図9では、図1に最初に示した手持ち式リモコンについて、図9A、9B、及び9Cを追加して更なる詳細を示す。手持ち式リモコン130は、速度及び操舵の制御に使用することができ、左手又は右手のいずれかで保持及び操作することができる。手持ち式リモコン130は、速度9制御用の比例トリガーを有し、人差し指で操作して推進システム4の速度を制御する。操舵のために、ラジコン飛行機用送信機で使用されるものと同様の2軸/チャネルジョイスティック12が使用され、親指で操作される。2軸/チャネルジョイスティック10は、左右の操舵フィン6及び7の動き及び位置をそれぞれ制御するための2個の位置センサ(ポテンショメータ/位置エンコーダ)を使用しており、垂直フィン17を制御することもできる。
【0054】
図10A図10Bは、2チャネルジョイスティック位置入力を受信し、信号をサーボ41(図12A図12Cに示す)に送信して、左右それぞれの操舵フィン6及び7を駆動するために使用することができるコントローラ32の実施形態を示す。情報及び動作パラメータを操縦者に提供するためのディスプレイ画面20も含まれる。コントローラ機能ボタン21は、トリム調整のための表示切替えや、クルーズコントロール速度の設定に用いられる。手持ち式リモコンは、ハイドロフォイル水上バイクへの有線接続を有してもよく、又は無線であってもよい。ジャイロ62及び水面までの距離センサ33は、それぞれ、方位(ロール及びピッチに関するデータ)及び水上の高さデータをマイクロコントローラ32に提供する。
【0055】
取付けジョイスティック12の電子式(図10A図10B)及び機械式(図13A図13E)バージョンの両方の部品の多くは、同じであり得る。一態様では、図10A図10Bに示すように、ポテンショメータ24及び25を使用する取付け電子ジョイスティック12は、図10Aに、ブーツ34なしで、完全に組み立てられた状態で詳細に示されている。別の態様では、図13A図13Eに示すように、プッシュプルケーブル43に直接接続する取付け機械式ジョイスティック12は、図13Aに、ブーツ34なしで完全に組み立てられた状態で詳細に示されている。
【0056】
図10Bは、電子ジョイスティック12の分解図であり、位置エンコーダとして機能する左右ロールポテンショメータ24及び上下ポテンショメータ25を備える。取付けフレーム基部26は、上部に2つの孔を有しており、これによりヨーク23が左右に回転し、止めねじ30でヨーク23に保持された左右ロールポテンショメータ24の入力シャフトを作動させることができる。左右ロールポテンショメータ24本体は、ねじ31によってフレーム基部26に取り付けられる。ヨーク23の他端は、左右ロールシャフト28で支持される。左右ロールシャフト28は、2つのスナップリング29によって所定の位置に保持される。上下ポテンショメータ25本体は、ねじ31によってヨーク23に取り付けられており、上下ポテンショメータ25入力シャフトは、止めねじ30によって上下シャフト27の内部に保持される。この上下シャフト27は、ヨーク23の中心にあり、止めねじ30で折り畳み式ジョイスティック組立体22に取り付けられる。ブーツ34は、折り畳み式ジョイスティックア組立体22の下部で嵌合する。コントローラ32(例えば、マイクロコントローラ)は、両方のポテンショメータ24及び25、コントローラ機能ボタン21、及び任意選択の水面までの距離センサ33からの2つのチャネル入力を受信するために使用され、次いで、サーボ41(図12A図12Cに示す)を制御し、次いで、このサーボ41は、左右の操舵フィン6及び7、並びに垂直フィン17を制御する。
【0057】
図11A図11Dは、折り畳み式ジョイスティック組立体22を示す。図11Aの断面図に示すように、下部ジョイスティック36は、ロングノーズスプリングプランジャー37が取り付けられており、図11Aに示すように、上部ジョイスティック35が垂直位置にあるとき、上部ジョイスティック35の基部にある戻り止め凹部39内に配置される。垂直位置にある上部ジョイスティック35は、左右及び前後の動きに備えて下部ジョイスティック36に堅固に取り付けられたままであるが、操縦者が上部ジョイスティック35に対して前方にスライドした場合、ジョイスティックシャフト38を折ると同時に、図11B及び図11Cに示すように、上部ジョイスティック35は前方に90度回転する。操縦者が前方にスライドする事故の場合、この安全機能により、ロングノーズスプリングプランジャー37が戻り止め凹部39から後退し、上部ジョイスティック35が前方に回転できるようになる。折り畳み式ジョイスティックシャフト38は、2つのスナップリング29で所定の位置に保持される。
【0058】
別の実施形態では、図12A及び図12Bは、サーボ41が左右それぞれの操舵フィン6及び7を、並びに垂直操舵フィン17をどのように操作するかを示している。胴体5は、それぞれの操舵フィンのシャフトに取り付けられた制御アーム40によって、胴体5に開けられた孔を通して制御される回転運動を可能にするために、操舵フィンが所定の位置に保持されている場所を除いて切り取られている。外側ケーシング44及び可動内側ケーブル43からなるプッシュプルケーブルシステムは、各サーボ41が各操舵可能なフィンを制御するために使用される。内側ケーブル43の各端部には、ねじ付きクレビス42がある。プッシュプル式外側ケーシング44は、クランプ45によって各端部で所定の位置に保持される。
【0059】
別の実施形態では、図13A図13Eは、取付けジョイスティック12の機械式バージョンを示しており、このジョイスティック12は、2つのプッシュプルケーブルを操作し、左右それぞれの操舵フィン6及び7を操作する。図13Aは、中立位置に組み立てられた機械式ジョイスティックコントローラを示す。図13Bは、プッシュプルケーブルを有する機械的に取り付けられたジョイスティック12の分解図を示す。
【0060】
取付けフレーム基部26は、基部に2つの孔を有し、これらの孔に、2つのプッシュプルケーブルの外側ケーシング44を保持するクランプ45が取り付けられる。ねじ31は、クランプ45をフレーム基部26に保持する。取付けフレーム基部26の上部には、2つの孔があり、それぞれスナップリング29で所定の位置に保持される左右ロールシャフト28を保持する。2つの左右ロールシャフト28は、ヨーク23を保持し、ヨーク23の左右の回転を可能にする。上下シャフト27は、ヨーク23内に保持されるが、回転可能である。折り畳み式ジョイスティック組立体22は、ヨーク23内の上下シャフト27の中心に取り付けられ、止めねじ30でシャフト27に確実に取り付けられる。これにより、ジョイスティック組立体22及び上下シャフト27は、前後に回転することができる。上下シャフト27の両端には、スナップリング29で所定の位置に保持された2つの回転ホーン46を受け入れる孔がある。回転ホーン46は、ジョイスティック組立体22が左右に傾いたとき、上下シャフト27の孔の中で自由に回転する。2つの回転ホーン46はそれぞれクレビス42に接続されており、このクレビス42は2つのプッシュプル内側ケーブル43の端部に接続されている。
【0061】
図13Cは、左に傾けられたジョイスティック12を示し、結果として、図4Aに示すものと同じように、左右それぞれの操舵フィン6及び7が動く。図13Dは、前方に傾けられたジョイスティック12を示し、結果として、図4Cに示すものと同じように、左右それぞれの操舵フィン6及び7が動く。図13Eは、中立位置にあるジョイスティック12及び操舵フィンを示す。
【0062】
別の実施形態では、図14A図14Cは、ジョイスティックを垂直中立位置に戻すための追加のハードウェア(47~49)を備えた、取付けジョイスティック12を示しており、これは、図10A図10Bの電子式バージョン及び図13A図13Eの機械式バージョンの両方に対応するものである。図14A図14Cには、図13A図13Eの機械式バージョンのトリム調整用の追加のハードウェア(50~57)も示されている。
【0063】
図14Aは、より大きくなったフレーム基部26を有し、トリム調整用ハードウェアを追加して組み立てられたユニットを示す。図14Bは、フレーム基部26及びねじ31のない組み立てられたユニットを示す。図14Cは、図14Bの分解図である。
【0064】
図14Cでは、ジョイスティック12を垂直中立位置に戻すための追加のハードウェアには、ばねトップカラー47、ばね48、及びばね基部サポート49が含まれる。ばねトップカラー47及びばね48は両方とも、下部ジョイスティック36の底部の方に向けられて摺動する。ばね基部サポート49は、ばねトップカラー47及びばね48を下部ジョイスティック36上で圧縮して保持する。ばね基部サポート49は、フレーム基部26によって所定の位置に保持される。
【0065】
図14Cは、図13A図13Eの機械式バージョンのトリム調整用の追加のハードウェアを示し、これには部品50~57が含まれる。トリム調整は、プッシュプル内側ケーブル43に対して、プッシュプル外側ケーシング44を上下に動かすことによって達成され、その結果、左右の操舵フィンの中立位置が移動する。ガイドレールブラケット50は、所定の位置に保持され、フレーム基部26に取り付けられる。ガイドレールブラケット50に固定されて取り付けられているのは、リニアベアリングガイドレール51であり、その上を取り付けられたリニアベアリング53が上下に摺動する。各取付けリニアベアリング53には、プッシュプル式外側ケーシング44の端部を保持するプッシュプル式外側ケーシングトリムクランプ52が取り付けられている。主ねじ54は、上下調整に用いられる。各主ねじ54は、アングルブラケット56によって所定の位置に垂直に保持され、ブラケットの下にはカラー55があり、上部には調整用のノブ57がある。アングルブラケット56は、フレーム基部26に取り付けられている。主ねじ54は、プッシュプル式外側ケーシングトリムクランプ52の端部にあるねじ孔にねじ込まれる。
【0066】
実施形態では、図15A図15Fは、可動操舵フィンを駆動するための任意選択の方法であり、これには、代替サーボ位置、回転シャフト61、及びベベルギヤ59、ウォームギヤ61、並びにプッシュロッド58の使用が含まれる。
【0067】
いくつかの実施形態では、ハイドロフォイル水上バイクは、中空の下向きマストを有する。ここで、下向きマストは、コントローラを介して可動フィンを作動させるための少なくとも1つのプッシュプルケーブルを収容する。他の実施形態は、胴体に結合されたプッシュプルケーブルを含む。
【0068】
他の実施形態は、マストの前端、モータの直前に配置することができる吸水システムを含んでいてもよい。他のハイドロフォイル水上バイクは、ハイドロフォイル水上バイクの電子機器及び構成要素が電子機器を冷却できるようにする水冷システム又は伝導冷却が含んでいてよい。
【0069】
前述の説明において、その一部を構成する添付図面を参照し、その図面には、本開示を実施してよい特定の例示的な実施形態が例示として示されている。これらの実施形態は、当業者が本明細書に開示された概念を実施することを可能にするために十分に詳細に記載されており、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な開示された実施形態に修正を加えてもよく、他の実施形態を利用してもよいことを理解されたい。したがって、前述の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0070】
本明細書を通して、「一実施形態」、「実施形態」、「一例」、又は「例」への言及は、実施形態又は例に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な箇所における「一実施形態では」、「実施形態では」、「一例」、又は「例」という語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態又は例を指すとは限らない。更に、特定の特徴、構造、データベース、又は特性は、1つ又は複数の実施形態又は例において任意の適切な組合せ及び/又は部分組合せで組み合わせてもよい。更に、本明細書で提供される図面は、当業者への説明目的のためのものであり、図面は必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。
【0071】
本開示による実施形態は、装置、方法、又はコンピュータプログラム製品として実施してもよい。したがって、本開示は、完全にハードウェアで構成された実施形態、完全にソフトウェアで構成された実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は本明細書では全て一般に「回路」、「モジュール」、又は「システム」と呼ぶ場合があるソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形をとってもよい。更に、本開示の実施形態は、媒体に具現化されたコンピュータ使用可能プログラムコードを有する表現の任意の有形媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
【0072】
前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者は、本発明の多くの修正及び他の実施形態を想起するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正及び実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることが理解される。本明細書で具体的に開示されていない要素/ステップなしで、本発明の他の実施形態が実施されてよいことも理解される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
【国際調査報告】