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特表2024-526078金属化プロセス及びそれから形成された製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】金属化プロセス及びそれから形成された製品
(51)【国際特許分類】
   B32B 15/08 20060101AFI20240709BHJP
   C08L 1/00 20060101ALI20240709BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20240709BHJP
   C08L 91/06 20060101ALI20240709BHJP
   C08K 3/00 20180101ALI20240709BHJP
   B32B 15/12 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
B32B15/08 Z
C08L1/00
C08L101/00
C08L91/06
C08K3/00
B32B15/12
B32B15/08 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576074
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 IL2022050636
(87)【国際公開番号】W WO2022264136
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】63/202,495
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/262,849
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】516224204
【氏名又は名称】メロデア リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Melodea Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】アゼラフ,クラライト
(72)【発明者】
【氏名】ネヴォ,ユヴァル
(72)【発明者】
【氏名】バラク-クルバク,アイナフ
(72)【発明者】
【氏名】エリヤフ,リナト
(72)【発明者】
【氏名】ライブラ,デイビッド マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ネヴォ,ヤニヴ
【テーマコード(参考)】
4F100
4J002
【Fターム(参考)】
4F100AB01B
4F100AB10B
4F100AH02A
4F100AJ03A
4F100AJ04A
4F100AJ07A
4F100AJ09A
4F100AJ11A
4F100AK21A
4F100AK22A
4F100AK25A
4F100AK51A
4F100AK53A
4F100AK69A
4F100AT00C
4F100BA02
4F100BA03
4F100CA02A
4F100CA18A
4F100DE01A
4F100DG10A
4F100EH66B
4F100GB15
4F100YY00A
4F100YY00B
4J002AB011
4J002AB021
4J002AB031
4J002AB042
4J002AB052
4J002AD002
4J002AD012
4J002AE042
4J002AH002
4J002BB002
4J002BB062
4J002BE022
4J002BE032
4J002BF022
4J002BF032
4J002BG012
4J002BG032
4J002BJ002
4J002CK022
4J002CM012
4J002DG056
4J002DJ006
4J002DJ036
4J002DJ046
4J002DM006
4J002EL056
4J002EL136
4J002EN116
4J002EN136
4J002EU046
4J002EV186
4J002FD142
4J002FD146
4J002FD316
4J002GF00
4J002GG02
(57)【要約】
本明細書に開示される技術は、優れたOTR及びWVTR特性を提供するフィルム及び製品に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料ブレンドのフィルム、金属面及び任意選択で基材を含む又はから成る金属化フィルムであって、前記材料ブレンドフィルムは、少なくとも1つのセルロース材料及び/又は少なくとも1つのワックス並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から任意に選択される1つ又は複数の追加の添加剤を含む、金属化フィルム。
【請求項2】
前記材料ブレンドは、少なくとも1つのセルロース材料を含む、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記材料ブレンドは、少なくとも1つのワックスを含む、請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
前記材料ブレンドは、少なくとも1つのセルロース材料及び少なくとも1つのワックス材料を含む、請求項1に記載のフィルム。
【請求項5】
金属薄膜で金属化されており、金属化が、薄い金属膜を前記材料ブレンドの前記フィルムの面に蒸着することにより達成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項6】
前記フィルムが、500Å(オングストローム)~100nmの間の厚さを有する薄い金属膜で積層されたセルロース材料及び/又はワックス材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記金属が、亜鉛、アルミニウム、鉄、チタン及びスズから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項8】
前記金属がアルミニウムである、請求項7に記載のフィルム。
【請求項9】
前記材料ブレンドの前記フィルムが基材上にある、請求項1~8のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項10】
前記材料ブレンドの前記フィルムが0.5~20μmの厚さを有する、請求項1~9のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項11】
前記材料ブレンドの前記フィルムが、炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項12】
前記添加剤は、デンプン、デキストリン、シクロデキストリン、マルトデキストリン、ペクチン、ヘミセルロース、ソルビトール及びグリコーゲンから任意に選択される少なくとも1つの炭水化物である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項13】
前記添加剤が、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリウレタン、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、及びアルキルケテンダイマー(AKD)から任意に選択される、少なくとも1つの架橋剤である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項14】
前記添加剤が、ポリビニルアルコール(PVOH),、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ラテックス、アクリルポリマー、熱可塑性ポリマー、エポキシド、及びポリオレフィンポリマーから任意に選択される、少なくとも1つのポリマーである、請求項11に記載のフィルム。
【請求項15】
前記添加剤が、リグニン、タンパク質、キトサン、アミノ酸、脂質、ゼラチン、及びアルギン酸から任意に選択される、天然添加剤である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項16】
前記添加剤が、粘土、タルク、石こう(gypsum)、方解石(calcite)、カオリン、ケイ酸アルミニウム、イライト、バーミキュライト、スメクタイト、緑泥石(chlorite)、及びハロイサイトから任意に選択される、少なくとも1つのミネラルである、請求項11に記載のフィルム。
【請求項17】
前記添加剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、硫酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤、リン酸系界面活性剤、カルボン酸系界面活性剤、消泡剤、エトキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、グリセロール系界面活性剤、ソルビトール系界面活性剤、及びアルキルポリグリコシドから任意に選択される、少なくとも1つの界面活性剤である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLS)、セトリモニウムブロミド(CTAB)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、及びジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DODAB)から選択される、請求項17に記載のフィルム。
【請求項19】
前記添加剤が、少なくとも1つの種類のナノ粒子である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項20】
前記添加剤が、2つ以上の添加剤であり、各添加剤が、異なる群の添加剤、すなわち炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及び/又はナノ粒子.から選択される、請求項11に記載のフィルム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの添加剤が、炭水化物、又はポリマー又は架橋剤である、請求項11に記載のフィルム。
【請求項22】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリアクリル酸(PAA)を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項23】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリエチレンイミン(PEI)を含む、請求項1~22のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項24】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリウレタンを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項25】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、アルケニルコハク酸無水物(ASA)を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項26】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、アルキルケテンダイマー(AKD)を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項27】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリビニルアルコール(PVOH)を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項28】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリ酢酸ビニル(PVAc)を含む、請求項1~27のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項29】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項30】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む、請求項1~29のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項31】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含む、請求項1~30のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項32】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ラテックスを含む、請求項1~31のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項33】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、アクリルポリマーを含む、請求項1~32のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項34】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、熱可塑性ポリマーを含む、請求項1~33のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項35】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、エポキシドを含む、請求項1~34のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項36】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、ポリオレフィンを含む、請求項1~35のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項37】
前記少なくとも1つのセルロース材料が、結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC)、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される、請求項1~36のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項38】
前記少なくとも1つのワックス材料が、長鎖エステル又は長鎖炭化水素である、請求項1~37のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項39】
前記少なくとも1つのワックス材料が、パラフィンワックスである、請求項38に記載のフィルム。
【請求項40】
前記少なくとも1つのワックス材料が、天然ワックス、合成ワックス、又は半合成ワックスである、請求項38に記載のフィルム。
【請求項41】
前記少なくとも1つのワックス材料が、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、及びカンデリラワックスから選択される、請求項38に記載のフィルム。
【請求項42】
前記少なくとも1つのワックス材料が、変性ワックスである、請求項38に記載のフィルム。
【請求項43】
前記変性ワックスが、機能性材料のワックス複合物である、請求項42に記載のフィルム。
【請求項44】
前記機能性材料が、炭水化物、多糖類、タンパク質、アミノ酸、脂肪族材料、脂質、アクリルポリマー、熱可塑性ポリマー、及びポリオレフィンポリマー.から選択される、請求項43に記載のフィルム。
【請求項45】
前記機能性材料が、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、又はエチレンアクリル酸(EAA)である、請求項42又は43に記載のフィルム。
【請求項46】
前記変性ワックスが、EVA変性ワックスである、請求項42~45のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項47】
前記フィルムが、
-基材、
セルロース材料及び/又はワックス材料及び少なくとも1つの添加剤を含むブレンド材料の前記フィルム、
及び前記金属フィルムから成る、請求項1~46のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項48】
前記フィルムが、
-基材、
セルロース材料及びワックス材料及び少なくとも1つの添加剤を含むブレンド材料のフィルム、
及び前記金属フィルムから成る、請求項47に記載のフィルム。
【請求項49】
前記フィルムが、
-基材、
ワックス材料及びワックス材料及び少なくとも1つの添加剤を含むブレンド材料の前記フィルム、
及び前記金属フィルムから成る、請求項47に記載のフィルム。
【請求項50】
前記フィルムが、
-基材、
セルロース材料及びワックス材料及び少なくとも1つの添加剤を含むブレンド材料の前記フィルム、
及び前記金属フィルムから成る、請求項47に記載のフィルム。
【請求項51】
前記ブレンド材料のフィルムが、
(1)少なくとも1つのセルロース系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(2)少なくとも1つのワックス系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(3)少なくとも1つのセルロース系材料、少なくとも1つのワックス系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(4)結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、から選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(5)結晶性ナノセルロース(CNC)、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、及び少なくとも1つの変性ワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(6)ナノフィブリル化セルロース(NFC)、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(7)ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(8)微結晶性セルロース(MCC)、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(9)-CMC、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(10)-HPMC、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(11)結晶性ナノセルロース(CNC)及び/又はナノフィブリル化セルロース(NFC)及び/又はミクロフィブリル化セルロース(MFC)及び/又は微結晶性セルロース(MCC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及びカルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから選択される少なくとも1つのワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(12)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及びカルナバワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(13)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及び植物ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(14)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及び蜜ろう、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(15)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及びカンデリラワックス及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(16)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及び少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(17)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(18)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤及びポリマーから選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(19)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び/又はMFC、及び/又はNFC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(20)-少なくとも1つのワックス又は変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(21)-少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(22)-少なくとも2つのワックス又は変性ワックス材料、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は
(23)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、又は
(24)-粘土、PVOH、及びCNC、又は
(25)-デンプン、PVOH及びCNC、又は
(26)-デンプン、PVOH、CNC及びリグニン、又は
(27)-デンプン、PVOH、MFC及び/又はNFC、HPMC及び/又はCMC、又は
(28)-ワックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
(29)-ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
(30)-変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
(31)-ワックス、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
(32)-ワックス、変性ワックス、少なくとも1つの界面活性剤、又は
(33)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス、及びラテックス、又は
(34)-デンプン(4.1~16.5重量%)、PVOH(5~15重量%)、CNC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、又は
(35)-粘土(4.2~13重量%)、PVOH(5~12重量%)、CNC(0.1~5重量%)、又は
(36)-デンプン(5~14.5重量%)、PVOH(4.5~15.5重量%)、CNC(0.01~5重量%)、又は
(37)-デンプン(4.5~15重量%)、PVOH(7~14.5重量%)、CNC(0.1~4重量%)、リグニン(7.3~13.1重量%)、又は
(38)-デンプン(5.6~14.5重量%)、PVOH(6.5~14.2重量%)、MFC及び/又はNFC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、又は
(39)-ワックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は
(40)-ワックス(2~22重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は
(41)-変性ワックス(1~25重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は
(42)-ワックス(1.5~20重量%)、変性ワックス(1~20重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は
(43)-ワックス(1.5~22重量%)、変性ワックス(1~20重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は
(44)-デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス及びラテックス(合計、4.5~30.3重量%)
を含む又はから成る、請求項1~50のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項52】
(A)0.01~6重量%の量の少なくとも1つのセルロース材料であって、前記少なくとも1つのセルロース材料が、結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性又は酸化形態から任意に選択される、少なくとも1つのセルロース材料、
及び/又は
(B)1~30重量%の量の少なくとも1つの選択されたワックスであって、前記少なくとも1つのワックスが、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、及び少なくとも1つの変性ワックス,から任意に選択される、少なくとも1つの選択されたワックス、
及び
(C)0.1~20重量%の量の少なくとも1つの添加剤であって、前記少なくとも1つの添加剤が、炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子.から選択される、少なくとも1つの添加剤、
を含むブレンドから形成される、請求項1に記載のフィルム。
【請求項53】
結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤及びポリマーから選択される少なくとも1つの添加剤、又は結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び/又はMFC、及び/又はNFC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又はデンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、又は粘土、PVOH、及びCNC、又はデンプン、PVOH及びCNC、又はデンプン、PVOH、CNC、及びリグニン、又はデンプン、PVOH、MFC及び/又はNFC、HPMC及び/又はCMC、又はデンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス及びラテックス、又はデンプン(4.1~16.5重量%)、PVOH(5~15重量%)、CNC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、又は粘度(4.2~13重量%)、PVOH(5~12重量%)、CNC(0.1~5重量%)、又はデンプン(5~14.5重量%)、PVOH(4.5~15.5重量%)、CNC(0.01~5重量%)、又はデンプン(4.5~15重量%)、PVOH(7~14.5重量%)、CNC(0.1~4重量%)、リグニン(7.3~13.1重量%)、又はデンプン(5.6~14.5重量%)、PVOH(6.5~14.2重量%)、MFC及び/又はNFC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、又はデンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)を含む配合物に由来する金属化フィルムを含む、酸素バリアフィルム。
【請求項54】
水蒸気用のバリアであって、前記バリアが、少なくとも1つのワックス又は変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又は少なくとも2つの変性ワックス又は変性ワックス材料、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子から選択される少なくとも1つの添加剤、又はワックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又はワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又はワックス、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又はワックス、変性ワックス、少なくとも1つの界面活性剤、又はワックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又はワックス(2~22重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又は変性ワックス(1~25重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又はワックス(1.5~20重量%)、変性ワックス(1~20重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又はワックス(1.5~22重量%)、変性ワックス(1~20重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、又はデンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)を含む配合物に由来する金属化フィルムの形態である、バリア。
【請求項55】
材料ブレンドのフィルム及び金属面から成る金属化フィルムであって、前記材料ブレンドフィルムは、少なくとも1つのセルロース材料及び/又は少なくとも1つのワックス及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される1つ又は複数の追加の添加剤を含む、金属化フィルム。
【請求項56】
材料ブレンドのフィルム、金属面及び基材から成る金属化フィルムであって、前記材料ブレンドが、少なくとも1つのセルロース材料及び/又は少なくとも1つのワックス及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される1つ又は複数の追加の添加剤を含む、金属化フィルム。
【請求項57】
材料ブレンドのフィルム、金属面及び任意選択で基材から成る金属化フィルムであって、前記材料ブレンドフィルムが、少なくとも1つのセルロース材料及び少なくとも1つのワックス及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、及びナノ粒子から選択される1つ又は複数の追加の添加剤を含む、金属化フィルム。
【請求項58】
前記金属面が、前記材料ブレンドの前記フィルムの面上に形成されたアルミニウム薄膜である、請求項55~57のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項59】
前記ブレンド材料の前記フィルムが、前記金属の前記フィルムと接触している、積層構造である、請求項55~57のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項60】
バリア材料を製造するための、請求項1~59のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項61】
包装材料を製造するための、請求項1~60のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項62】
前記包装材料は、液体又は個体を保持するよう構成される、請求項61に記載のフィルム。
【請求項63】
シート、折り畳まれたシート又は成形シートの形態の、請求項1~62のいずれか一項に記載のフィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、金属化された面及びその使用を提供することを想定する。
【背景技術】
【0002】
金属化された包装材料は、優れたバリア特性を提供し、したがって食品包装用途に広く使用されている。金属化された包装材料は、液体及び固体材料の筐体として、及び薬剤及び化粧品組成物用の保護筐体として、色々な包装形態で使用される。しかしながら、広範な使用にも関わらず、公知のバリア特性は理想的ではなかった。
【0003】
典型的には、金属化された面は、金属積層又は面を薄片化することにより形成される[1]。蒸着法も知られている。しかしながら、これらはバリア特性を改善しなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許第202018103076.0号明細書
【発明の概要】
【0005】
一般的な説明
本願の技術的主題は、ナノ結晶セルロース(CNC)などの1つ又は複数のセルロースナノ材料、又は少なくとも1つのワックス材料を含む特別な材料ブレンドから形成され、金属薄膜で蒸着されたフィルムは、優れた酸素透過度(OTR)及び水蒸気透過度(WVTR)特性を有することが当技術分野で知られている金属化された又は金属化されていない面と比較して、非常に優れたOTR及びWVTRを示すという知見に基づいている。70%RH及び23℃での酸素バリア特性、OTR及び90%RT及び38℃での水蒸気バリア特性、WVTRの比較は、本発明の金属化された面で約1ml/m日又はそれ以下のOTR値、及び約5gr/m日又はそれ以下のWVTR値を示し、
-金属化されていない面、
-蒸着した金属と直接接触する、例えばCNC等のセルロース材料又はワックス材料を有さない面、及び/又は
-蒸着以外の付着方法により形成された金属化された面
上で測定したものより何百倍も何千倍も良好な値である。
【0006】
蒸着は、様々な薄さ及び間隙率又は細孔密度の特定の金属薄膜の形成を可能とするので、特定の組成物及び特性を有する金属化フィルムが開発されてきた。
【0007】
本発明者らはしたがって、金属化された材料ブレンドフィルム、すなわち薄膜で金属化された材料ブレンドから構成される又は由来するフィルムの条件を提供する。本明細書で以下に更に詳述するように、材料の組合せ又は材料ブレンドに由来する乾燥フィルムは、由来する材料ブレンドと同一の材料を含む。したがって、本発明の文脈内で、材料ブレンドから構成されるフィルムは、特定のブレンド用に規定された材料の組合せを含む又はから成るフィルムである。同様に、材料ブレンドに由来するフィルムは、材料の特定の配合物又は組合せによって形成されたフィルムである。
【0008】
本発明のフィルムは、材料ブレンドのフィルム、金属の薄膜及び任意選択で基材を含んでもよい。いくつかの構成では、本発明の金属化製品は、
-材料ブレンドのフィルム、及び材料ブレンドのフィルム上に設けられた(又は面と会合した、又は接触した、又は上にある)少なくとも1つの金属のフィルムから成る金属化された材料ブレンドフィルム、
-材料ブレンドのフィルム、少なくとも1つの金属のフィルム及び基材から成る金属化された材料ブレンドフィルムであって、フィルムは、材料ブレンドのフィルム上に設けられ(又は面と会合した、又は接触した、又は上にある)、基材は、材料ブレンドのフィルム又は少なくとも1つの金属のフィルムの面上に設けられた、金属化された材料ブレンドフィルム、
-材料ブレンドのフィルム及び材料ブレンドのフィルム上に設けられた(又は面と会合した、又は接触した、又は上にある)少なくとも1つの金属のフィルムを含む金属化された材料ブレンドフィルム、
-材料ブレンドのフィルム、少なくとも1つの金属のフィルム及び基材を含む金属化された材料ブレンドフィルムであって、フィルムは、材料ブレンドのフィルム上に設けられ(又は面と会合した、又は接触した、又は上にある)、基材は、材料ブレンドのフィルム又は少なくとも1つの金属のフィルムの面上に設けられた、金属化された材料ブレンドフィルム、及び
-本明細書に開示される、他のもの
を含む。
【0009】
本明細書で使用される場合、用語「材料ブレンド」とは、任意選択で基材上に形成され、蒸着を含んでもよい又は蒸着が関与してもよい金属化プロセスによって金属フィルムと会合した金属化製品の主要フィルムから構成される材料成分又は成分の混合物を指す。材料ブレンドは、2つ以上の材料を含む均質な混合物であり、それらの一方はセルロース材料及び/又はワックス材料であってもよく、他方の材料は、金属化されるときに、セルロース材料及び/又はワックスと共にフィルムに与えられる、優れたOTR及び/又はWVTR特性を有する添加剤であってもよい。いくつかの構成では、材料ブレンドは、金属材料を含まない又は除き、金属は任意選択でゼロ価の金属原子である。いくつかの構成では、しかしながら、材料ブレンドは、本明細書に開示されるように、金属ナノ粒子から成る金属材料を含んでもよい。
【0010】
本発明のフィルム又は製品は概して、二層、三層、若しくはそれ以上の層の又は積層された成分領域、材料ブレンドのフィルム、金属から形成された金属化された面及び任意選択で基材から構造化されてもよい。典型的には、材料ブレンドのフィルムは、ブレンドの成分が均質に分布する連続中実フィルムである。本発明の金属化製品では、ブレンドを構成する特定の成分又は材料は、それら自体では個別の材料フィルム又は層を構成せず、材料ブレンドから成る又は形成されるフィルムの個別の領域に分布もしない。
【0011】
第1の態様では、金属化材料フィルムであって、この金属化フィルムは、材料ブレンドのフィルム、金属面及び任意選択で基材を含み、又はから成り、材料ブレンドフィルムは、少なくとも1つのセルロース材料及び/又は少なくとも1つのワックス及び1つ又は複数の追加の添加剤を含む、金属化材料フィルムを提供する。
【0012】
いくつかの実施形態では、材料ブレンドは、少なくとも1つのセルロース材料を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、材料ブレンドは、少なくとも1つのワックスを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、材料ブレンドは、少なくとも1つのセルロース材料及び少なくとも1つのワックス材料を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、金属面は、蒸着によって形成された金属フィルムである。
【0016】
いくつかの実施形態では、本発明は、以下、
-セルロース材料を含む材料ブレンドのフィルム、及び金属面を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
セルロース材料を含む材料ブレンドのフィルム、金属面及び基材を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
ワックス材料を含む材料ブレンドのフィルム及び金属面を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
ワックス材料を含む材料ブレンドのフィルム、金属面及び基材を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
セルロース材料及びワックス材料を含む材料ブレンドのフィルム及び金属面を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
セルロース材料及びワックス材料を含む材料ブレンドのフィルム、金属面及び基材を備える又はから成る蒸着された金属化フィルム、
のいずれか一つを提供する。
【0017】
また、蒸着された金属化ナノ結晶性セルロース(CNC)系フィルムであって、この金属化CNC系フィルムは、CNC系フィルム、金属化された面及び任意選択で基材から構成される、金属化ナノ結晶性セルロース(CNC)系フィルムも提供する。
【0018】
本発明はまた、材料ブレンドの金属化フィルムでコーティングされた、又は会合した面であって、金属化が蒸着によって達成可能な、面も提供する。
【0019】
また、材料ブレンドの金属化フィルムであって、金属化は、金属薄膜をこの材料ブレンドのこのフィルムの面上に蒸着することによる、金属化フィルムも提供する。
【0020】
他の構成では、金属化セルロース材料系フィルムであって、このフィルムは、セルロース材料を含み、このフィルムは、薄い金属膜と積層され、この薄い金属膜は、500Å(オングストローム)~100nmの厚さを有する、金属化セルロース材料系フィルムを提供する。
【0021】
更なる構成は、金属化ワックス系フィルムであって、このフィルムは、ワックス材料を含み、このフィルムは、薄い金属膜と積層され、この薄い金属膜は、500Å(オングストローム)~100nmの厚さを有する、金属化ワックス系フィルムを提供する。
【0022】
更に他の構成は、セルロース材料及びワックス材料を含む金属化フィルム(すなわち、フィルムは、少なくとも1つのセルロース材料及び少なくとも1つのワックス材料を含む)であって、このフィルムは、薄い金属膜と積層され、この薄い金属膜は、500Å(オングストローム)~100nmの厚さを有する、金属化フィルムを提供する。
【0023】
金属化製品を基材上に設けてもよく、この基材は、この材料ブレンドのフィルムの面上か又は金属フィルムの面上のいずれかにある。言い換えると、金属化製品を、材料ブレンドのフィルムが基材及び金属化された面の間に位置する「直接構成」(基材/ブレンド/金属)又は基材が金属化された面上にある「逆構成」(ブレンド/金属/基材)で設けてもよい。いずれの構成でも、本発明のフィルムは、材料ブレンドと直接接触した金属を備える。本明細書で用いられる場合、用語「接触」とは、金属フィルム及び材料ブレンドのフィルムの間の会合又は相互作用を参照する場合、積層構造が形成されるような、典型的には完全な面である、一方のフィルムが他方のフィルムの面領域に層形成することを意味する。いくつかの構成では、この接触は、いかなる中間材料又はフィルムも関与しない密接な接触(したがって、直接接触)であり、これによりしっかりした剥離しない会合が可能になる。理論又は機構によって拘束されることを望むものではないが、この会合は、化学的ではなく、むしろ金属層上での一般的にブレンド材料の層の細孔中へのインターカレーション又は浸透又は物理的アンカリングであると考えられる。
【0024】
本明細書で記載される通り、材料ブレンドのフィルムの金属化は、アルミニウムなどの金属の蒸着により、又は任意の既知の金属化プロセスによって実現可能であってもよい。蒸着を利用する場合、直接であっても間接であってもよい。直接蒸着プロセスでは、金属を材料ブレンドのフィルム上に直接蒸着する。間接蒸着プロセスでは、金属を犠牲フィルム又は基材上に蒸着し、次いで材料ブレンドのフィルムに移す。「金属化」はしたがって、材料ブレンドのフィルム上への金属蒸着を包含する。本明細書で用いられる場合、金属化は、決して材料ブレンドのフィルムの金属との積層、薄片化又はコーティングではない。金属蒸着は、本明細書で詳述する通り、蒸着から構成される。
【0025】
「蒸着」又は「物理蒸着」、PVDは、金属化フィルム又は製品を作製するために使用することができる様々な真空蒸着法の1つである。物理蒸着は、金属が凝縮相から蒸気相に行き、薄膜の凝縮相に戻るプロセスを特徴とする。物理蒸着プロセスは、スパッタリングであっても蒸着であってもよい。金属化を達成するためには、典型的には以下のステップ、(i)スパッタリング/蒸発させて蒸気相を作製する、(ii)不活性雰囲気中で蒸気相を過飽和させて金属ナノ粒子の凝縮を促進する、及び(iii)不活性雰囲気下での熱処理によりナノコンポジットを強化する、に従う。
【0026】
金属化ステップでは、基材は、金属接着を改善するために金属化前に任意に表面処理されてもよい。面の前処理は、プラズマ、コロナ放電、及びフレーム処理などの当技術分野において既知の任意の方法により実現可能であってもよい。存在する場合、前処理は、基材及び蒸着された金属を分離するために媒介材料を材料層形成することを含まない。典型的には、デンプン、PVOH、接着性材料、及び他のものから成るこのような媒介フィルムを除く。更に、金属蒸着を材料ブレンドのフィルムの面上に直接行う場合、表面処理を利用しなくてもよい。
【0027】
金属化は、2個以上の区画に分けられるチャンバを含む従来の金属化装置で行ってもよく、これらの区画は、大気圧以下の低圧に大気を真空化している。例えば基材上にセルロース材料及び/又はワックスを含むブレンド材料の未金属化フィルムのリール又はロールを2個の区域の一方に提供する。金属化されるフィルムをリールからロールに通し、ロールはフィルムを金属化装置の他の区域に移動させ、そこでアルミニウムなどの金属を蒸発させ、通常はフィルムをロールの周りに通過させる際に、フィルムの面上に蒸着させる。典型的には、ロールを-15℃~-35℃に冷却する。金属化が完了した後、金属化フィルムを金属化装置の第1の区域に戻し、そこで金属化フィルムを巻き戻す。このプロセスは、特に、コーティングされるシートの大きさ及びコーティングされる材料に応じて変化してもよい。
【0028】
「金属」は、任意の金属材料若しくはそれらの合金又は2つ以上の金属若しくは金属形態の組合せ(例えば同一の金属の2つの異なる合金)であってもよい。金属は、純粋な金属形態、酸化物形態、ドープ形態、合金形態の複合体又はこのような金属の金属、酸化物若しくは合金の混合物として提供されてもよい。一般的に言えば、使用される金属は、無毒で浸出しない金属である。このような金属としては、亜鉛、アルミニウム、鉄、チタン、スズ、及び他のものが挙げられる。
【0029】
いくつかの実施形態では、金属は、アルミニウムである。
【0030】
いくつかの実施形態では、金属領域は、単一金属から成る。他の実施形態では、金属は一つ又は複数の金属又は金属酸化物又は合金の混合物又は組成物である。
【0031】
いくつかの実施形態では、蒸着される材料は、シリコーンなどの半金属である。
【0032】
金属及び/又はシリコーンの材料ブレンドフィルム面への強化を行うと、500Å(オングストローム)~500nm又は100nmの平均厚さを有するフィルム形態の又はフィルムを含む金属化製品を与える。金属蒸着フィルムの実際の厚さは変化してもよい。厚さは、500Å~100nm、又は500Å~95nm、500Å~90nm、500Å~85nm、500Å~80nm、500Å~75nm、500Å~70nm、500Å~65nm、500Å~60nm、500Å~55nm、500Å~50nm、500Å~45nm、500Å~40nm、500Å~35nm、500Å~30nm、500Å~25nm、500Å~20nm、500Å~15nm、500Å~10nm、500Å~5nm、500Å~4nm、500Å~3nm、500Å~2nm、500Å~1nm、1~100nm、5~100nm、10~100nm、20~100nm、30~100nm、40~100nm、50~100nm、60~100nm、70~100nm、80~100nm又は90~100nmであってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、金属化フィルムは、蒸着によって製造される。したがって、金属をこの材料ブレンドフィルムの面上に蒸着することを含んでもよい製造方法は、(i)金属をフィルムの面上に蒸着することであって、このフィルムは、基材上に設けられる、蒸着すること(直接蒸着)、又は(ii)金属を基材上に蒸着させてこの基材上に金属化された面を取得し、この金属フィルムを材料ブレンドのフィルム上に移すこと(間接蒸着)を含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、この方法は、基材上に材料ブレンドフィルムを取得することを含む。
【0035】
材料ブレンドのフィルムは、様々な厚さであってもよい。典型的には、フィルムの厚さは、0.5~20μmである。いくつかの実施形態では、厚さは、0.5~19μm、0.5~18μm、0.5~17μm、0.5~16μm、0.5~15μm、0.5~14μm、0.5~13μm、0.5~12μm、0.5~11μm、0.5~10μm、0.5~9μm、0.5~8μm、0.5~7μm、0.5~6μm、0.5~5μm、0.5~4μm、0.5~3μm、0.5~2μm、0.5~1μm、5~20μm、5~10μm、10~20μm、15~20μm、1~5μm、1~10μm、1~15μm、又は1~20μmである。
【0036】
いくつかの実施形態では、材料ブレンドのフィルムは、ロッドコーター、グラビア、フレキソ印刷、ブレードコーター、スロットダイ、その他等のコーティング技術を使用して、同一のものから成る又は含む材料ブレンド又は懸濁液を基材上に適用し、その後基材上に乾燥コーティングされた層を形成するために湿潤コーティングを乾燥させることにより形成される、材料ブレンドの自立型フィルムは、材料ブレンドから成る又は含む懸濁液の成形及び乾燥、コーティング及び分離等の方法を使用して形成される。
【0037】
いくつかの実施形態では、材料ブレンドのフィルムは、規定の材料組成物から成る又は含む。添加剤が存在する場合、炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、デキストリン、シクロデキストリン、マルトデキストリン、ペクチン、ヘミセルロース、ソルビトール、グリコーゲン及び他のものから任意に選択される、少なくとも1つの炭水化物である。
【0039】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリウレタン、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)及び他のもの.から任意に選択される、少なくとも1つの架橋剤である。
【0040】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ラテックス、アクリルポリマー、熱可塑性ポリマー、エポキシド、ポリオレフィンポリマー及び他のものから任意に選択される、少なくとも1つのポリマーである。
【0041】
いくつかの実施形態では、添加剤は、リグニン、タンパク質、キトサン、アミノ酸、脂質、ゼラチン、アルギン酸及び他のもの等の、天然添加剤である。
【0042】
いくつかの実施形態では、添加剤は、粘土、タルク、石こう(gypsum)、方解石(calcite)、カオリン、ケイ酸アルミニウム、イライト、バーミキュライト、スメクタイト、緑泥石(chlorite)、ハロイサイト及び他のものから任意に選択される、少なくとも1つのミネラルである。
【0043】
いくつかの実施形態では、添加剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、硫酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤、リン酸系界面活性剤、カルボン酸系界面活性剤、消泡剤(シリコーン系界面活性剤又は有機系界面活性剤等)、エトキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、グリセロール系界面活性剤、ソルビトール系界面活性剤、アルキルポリグリコシド及び他のものから任意に選択される、少なくとも1つの界面活性剤である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLS)、セトリモニウムブロミド(CTAB)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、及びジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DODAB)から選択されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、添加剤は、SiO、ZnO、TiO、Ag、Au、カーボン、Al、Fe及び他のものなどの少なくとも1つの種類のナノ粒子である。
【0045】
いくつかの実施形態では、添加剤は、本明細書で選択される1つ又は複数の添加剤である。いくつかの実施形態では、添加剤は、2つ以上の添加剤であり、各添加剤が、異なる群の添加剤、すなわち炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤及び/又はナノ粒子から選択される。
【0046】
いくつかの実施形態では、ブレンドは、炭水化物、又は架橋剤、又はポリマー、又は天然添加剤、又はミネラル、又は界面活性剤、又はナノ粒子型である少なくとも1つの添加剤を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、ブレンドは、各々上記のとおり独立して選択される、炭水化物又はポリマー又は架橋剤である添加剤を含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、デキストリン、シクロデキストリン、マルトデキストリン、ペクチン、ヘミセルロース、ソルビトール、グリコーゲン及び他のものから任意に選択される、少なくとも1つの炭水化物である。
【0049】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリアクリル酸(PAA)である。
【0050】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリエチレンイミン(PEI)である。
【0051】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリウレタンである。
【0052】
いくつかの実施形態では、添加剤は、アルケニルコハク酸無水物(ASA)である。
【0053】
いくつかの実施形態では、添加剤は、アルキルケテンダイマー(AKD)である。
【0054】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリビニルアルコール(PVOH)である。
【0055】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリ酢酸ビニル(PVAc)である。
【0056】
いくつかの実施形態では、添加剤は、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)である。
【0057】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)である。
【0058】
いくつかの実施形態では、添加剤は、エチレン酢酸ビニル(EVA)である。
【0059】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ラテックスである。
【0060】
いくつかの実施形態では、添加剤は、アクリルポリマーである。
【0061】
いくつかの実施形態では、添加剤は、熱可塑性ポリマーである。
【0062】
いくつかの実施形態では、添加剤は、エポキシドである。
【0063】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリオレフィンである。
【0064】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、デンプン、キトサン、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、炭水化物、エチレン酢酸ビニル(EVA)又はポリウレタンである。
【0065】
別の態様では、材料ブレンドのフィルムを金属化するプロセスであって、このプロセスは、(i)金属を材料ブレンドのフィルムの面に蒸着させることであって、このフィルムは、基材上に設けられる、蒸着させること(直接蒸着)、又は(ii)金属を基材上に蒸着させてこの基材上に金属化された面を取得し、この金属化フィルムを材料ブレンドのフィルム上に移すこと(間接蒸着)を含む、プロセスを提供する。
【0066】
いくつかの実施形態では、プロセスは、基材上に材料ブレンドのフィルムを設けることを含む。材料ブレンドのフィルムは、様々な厚さであってもよい。典型的には、フィルムの厚さは、0.5~20μmである。いくつかの実施形態では、厚さは、0.5~19μm、0.5~18μm、0.5~17μm、0.5~16μm、0.5~15μm、0.5~14μm、0.5~13μm、0.5~12μm、0.5~11μm、0.5~10μm、0.5~9μm、0.5~8μm、0.5~7μm、0.5~6μm、0.5~5μm、0.5~4μm、0.5~3μm、0.5~2μm、0.5~1μm、5~20μm、5~10μm、10~20μm、15~20μm、1~5μm、1~10μm、1~15μm、又は1~20μmである。
【0067】
金属フィルムは、500Å(オングストローム)~500nm又は100nmの平均厚さを有してもよい。平均厚さは、500Å~100nm、又は500Å~95nm、500Å~90nm、500Å~85nm、500Å~80nm、500Å~75nm、500Å~70nm、500Å~65nm、500Å~60nm、500Å~55nm、500Å~50nm、500Å~45nm、500Å~40nm、500Å~35nm、500Å~30nm、500Å~25nm、500Å~20nm、500Å~15nm、500Å~10nm、500Å~5nm、500Å~4nm、500Å~3nm、500Å~2nm、500Å~1nm、1~100nm、5~100nm、10~100nm、20~100nm、30~100nm、40~100nm、50~100nm、60~100nm、70~100nm、80~100nm又は90~100nmである。
【0068】
アルミニウムなどの金属を、本明細書に開示されるような、材料ブレンド面又は犠牲面上に蒸着させるプロセスは、蒸気相の過飽和を達成するのに適した条件下で、アルミニウム金属をスパッタリング/蒸着させ、その後金属をフィルム又は犠牲基材の面上に蒸着させることを含んでもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、蒸気相の過飽和を達成するのに適した条件は、
金属、例えばアルミニウム蒸発速度、3~15g/分
巻取速度、5~15m/秒
高真空、0.5~5×10-4mbar、及び
冷却温度、-15~-25℃
を含んでもよい。
【0070】
上部で金属化が達成される材料ブレンドのフィルムは、本明細書に定義される材料ブレンドを含む又はから成るフィルムである。
【0071】
本発明の製品及びプロセスで使用される材料ブレンドは典型的には、少なくとも1つのセルロース材料のブレンドであり、この材料は、セルロースナノ材料又はセルロースミクロ材料であってもよい。非限定的な例としては、結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC)、又はこれらの変性若しくは酸化形態が挙げられる。
【0072】
あるいは、又は更に、材料ブレンドは、少なくとも1つのワックス材料を含んでもよい。使用される少なくとも1つの「ワックス」は、当技術分野において公知の任意のワックス材料であってもよい。最も一般的な用語では、ワックスは、長鎖エステル又は長鎖炭化水素であってもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのワックスは、長鎖アルコール及び脂肪酸の製品である長鎖エステルである。典型的には、このワックスは、少なくとも12個の炭素原子、場合によっては最大40個の炭素原子を有するアルコールに由来する。
【0074】
他の実施形態では、少なくとも1つのワックスは、石油脱ワックスプロセスによって得られたパラフィンワックスである。エステルワックスとは異なり、パラフィンワックスは、20~40個の炭素原子を含有する炭化水素又は炭化水素の混合物である。いくつかの実施形態では、パラフィンワックスは、分岐した炭化水素、又は少なくとも1つの分岐した炭化水素を含む、異なる長さの炭化水素の混合物である。いくつかの例では、パラフィンワックスはまた、芳香族系材料等の非脂肪族材料を含んでもよい。
【0075】
ワックスの非限定的な例として、天然由来のワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスが挙げられる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのワックスは、持続可能なワックスの中から選択される。持続可能なワックスは、環境的、社会的、及び経済的利益をもたらし、環境的又は公衆衛生のリスクを負わせないものである。持続可能なワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、及び他のものから選択されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス又は植物ワックス又は蜜ろう又はソイワックス又はココナッツワックス又はカンデリラワックス又は当技術分野において公知の任意の他のワックスである。
【0077】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのワックスは、本明細書に開示されるワックスから任意に選択された、2つ以上のワックスの混合物である。
【0078】
少なくとも1つのワックスは、本明細書に定義される、ワックス材料に基づく、変性ワックスであるが、これは少なくとも1つの機能性材料と関連するように化学的に修飾されている。「変性ワックス」はしたがって、ワックス及び機能性材料の複合体である。変性ワックスは概して、未変性前駆体又は他の前駆体から作製されて未変性ワックス材料で知られるよりも望ましい特性を有する変性材料を提供する。変性物の特性は、未変性ワックスの同一の特性と比較して調整されてもよく、又は未変性ワックスには存在しない新しい特性があってもよく、又は未変性ワックスと比較して除去された又は低減した同一の特性があってもよい。特性の調整は、特性の強化又は減少を生じてもよい。
【0079】
ワックスと複合体形成して変性形態をもたらす機能性材料は、特性の調整を引き起こすことができる任意のこのような材料であってもよい。このような機能性材料は、炭水化物、多糖類、タンパク質、アミノ酸、脂肪族材料、脂質、アクリルポリマー、熱可塑性ポリマー、PE、PP等のポリオレフィンポリマー及び他のものから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、機能性材料は、ポリマーである。非限定的な例としては、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、エチレンアクリル酸(EAA)及び他のものが挙げられる。
【0080】
いくつかの実施形態では、機能性材料は、セルロース又はセルロース材料(カルボキシメチルセルロース(CMC)、ナノ結晶性セルロース(CNC)、微結晶性セルロース(MCC)及び他のものなど、本明細書に定義されるとおり、)デンプン、ロジン、ナイロン及び他のものである。
【0081】
ワックスの変性される特性は、融点、溶解度、熱安定性、密度、粘度、熱軟化、及び他の機械的又は化学的特性であってもよい。いくつかの実施形態では、特性は、OTR及び/又はWVTRであってもよい。言い換えると、いくつかの実施形態では、改善されたOTR及び/又はWVTR特性を有する変性ワックスが提供される。
【0082】
いくつかの実施形態では、変性ワックスは、EVA変性ワックスである。
【0083】
いくつかの実施形態では、変性ワックスは、EVA変性パラフィンワックスである。EVA変性パラフィンは、パラフィンワックス及びEVAの間の化学反応によって調整された材料である。EVAのグレード及びEVAのパラフィンに対する比率は、軟化温度、機械的特性等の生じた特性に影響を及ぼす。変性ワックスは概して、パラフィンワックスと同等の範囲の軟化及び溶融温度を示す(50~65℃)。EVA変性ワックスの機械的安定性は、パラフィンワックスのものより著しく高く、EVA含有量が高くなるほど増加する。EVA変性ワックスはまた、パラフィンワックスより著しく高い接着能力を示す。EVA変性ワックスは、当技術分野において公知で本明細書に例示される手順に従って調整してもよい。
【0084】
本発明の製品に使用されるラテックスは典型的には、55%の水及び約40%のゴム材料を含む乳液としてゴムの木に由来する。ラテックスの化学組成は、100,000~1,000,000Daの分子量を有するシス-1,4-ポリイソプレンのポリマーであり、タンパク質、脂肪酸、樹脂、及び無機材料等の少量の材料が存在する。本発明の製品に使用されるラテックスは、非凝固形態である(例えば凝固したゴム材料でなく、加硫処理したゴムでもない)。あるいは、ラテックスは、石油系化学物質から合成的に調整されてもよい。
【0085】
本明細書で使用される場合、セルロース材料系フィルムは、セルロース材料に加えて、共に優れたOTR及び/又はWVTR特性を与える1つ又は複数の添加剤を含むものである。同様に、ワックス系フィルムは、ワックス材料に加えて、共に優れたOTR及び/又はWVTR特性を与える1つ又は複数の添加剤を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、フィルムは、基材、金属フィルム、及びセルロース材料、ワックス材料及び他の添加剤のブレンドのフィルムから成る。
【0087】
セルロース材料系及び/又はワックス系フィルムに使用される1つ又は複数の添加剤は、本明細書に詳述するように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、デンプン、キトサン、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、粘土、リグニン、ラテックス、デンプン、消泡剤、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、ナノ粒子(例えばSiO、ZnO、及び他のもの)、タンパク質、アミノ酸、脂肪族材料、脂質、アクリルポリマー、熱可塑性ポリマー、防腐剤、エポキシド、又はポリオレフィンである。
【0088】
本発明の金属化製品は、セルロース材料及び/又はワックス及び任意選択で少なくとも1つの添加剤から構成される又はから形成されるセルロース材料系及び/又はワックス系フィルムを含む又はから成る。本発明のフィルムを構成するこのようなブレンド又はブレンド配合物の非限定的な例としては(列挙された成分の前方に与えられた丸括弧内の数字は、配合物の番号を指定する)、
(1)定義される、少なくとも1つのセルロース系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(2)定義される、少なくとも1つのワックス系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(3)定義される、少なくとも1つのセルロース系材料、本明細書に定義される、少なくとも1つのワックス系材料、並びに炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(4)結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、及び天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、から更に選択されてもよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(5)結晶性ナノセルロース(CNC)、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてもよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(6)ナノフィブリル化セルロース(NFC)、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(7)ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(8)微結晶性セルロース(MCC)、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(9)-CMC、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(10)-HPMC、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(11)結晶性ナノセルロース(CNC)及び/又はナノフィブリル化セルロース(NFC)及び/又はミクロフィブリル化セルロース(MFC)及び/又は微結晶性セルロース(MCC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、並びに天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから選択される少なくとも1つのワックスであって、少なくとも1つのワックスは、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックスから更に選択されてよい、ワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(12)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、カルナバワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(13)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、植物ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(14)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つの,セルロース材料、蜜ろう、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(15)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、カンデリラワックス及び定義される、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(16)-結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性若しくは酸化形態から選択される少なくとも1つのセルロース材料、少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(17)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(18)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤及びポリマーから選択される少なくとも1つの添加剤、
(19)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び/又はMFC、及び/又はNFC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(20)-少なくとも1つのワックス又は変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(21)-少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(22)-少なくとも2つのワックス又は変性ワックス材料、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(23)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、
(24)-粘土、PVOH、及びCNC、
(25)-デンプン、PVOH及びCNC、
(26)-デンプン、PVOH、CNC及びリグニン、
(27)-デンプン、PVOH、MFC及び/又はNFC、HPMC及び/又はCMC、
(28)-ワックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(29)-ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(30)-変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(31)-ワックス、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(32)-ワックス、変性ワックス、少なくとも1つの界面活性剤、
(33)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス、及びラテックス、
(34)-デンプン(4.1~16.5重量%)、PVOH(5~15重量%)、CNC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、
(35)-粘土(4.2~13重量%)、PVOH(5~12重量%)、CNC(0.1~5重量%)、
(36)-デンプン(5~14.5重量%)、PVOH(4.5~15.5重量%)、CNC(0.01~5重量%)、
(37)-デンプン(4.5~15重量%)、PVOH(7~14.5重量%)、CNC(0.1~4重量%)、リグニン(7.3~13.1重量%)、
(38)-デンプン(5.6~14.5重量%)、PVOH(6.5~14.2重量%)、MFC及び/又はNFC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、
(39)-ワックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(40)-ワックス(2~22重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(41)-変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~25重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(42)-ワックス(1.5~20重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~20重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(43)-ワックス(1.5~22重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~20重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、及び/又は
(44)-デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計、4.5~30.3重量%)
が挙げられる。
【0089】
上記のブレンド配合の各々では、重量%値は、フィルムが最終的に形成される配合物から算出される。このような配合物は、水性であり、示される材料及び添加剤の他に、水を含む。
【0090】
上述のブレンド配合物から構成されるフィルムは、開示される材料を含み、乾燥フィルム中の材料の相対量は異なってもよい(例えば媒体、水の蒸発後)。いくつかの実施形態では、乾燥フィルム中の材料の量は、以下の通りであってもよい。
(34)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~10%乾燥)、
(35)-粘土(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、
(36)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、
(37)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、リグニン(30~70%乾燥);
(38)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、MFC及び/又はNFC(0.5~40%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~10%乾燥)、
(44)-デンプン(5~15%乾燥)、PVOH(5~15%乾燥)、CNC(2~8%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~2%乾燥)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量50~79%乾燥)。
【0091】
いくつかの実施形態では、前述のブレンド配合物は、本明細書で定義される任意のフィルムのフィルム組成を「材料ブレンドのフィルム」として規定する。更に、前述のブレンド配合物は、「材料ブレンドのフィルム」を形成する湿潤配合物(水系)を規定する。したがって、前述のブレンド配合物は、湿潤(懸濁液)又は乾燥(個体)配合物とみなされてもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、上の配合物を含む、から成る又はから形成されるブレンド配合物のフィルムの各々を、基材上又は基材を含む製品中に設けてもよく、又は金属化フィルムのみに設けてもよい。
【0093】
本発明は更に、金属化フィルムであって、このフィルムが、
(A)0.01~6重量%の量の少なくとも1つのセルロース材料であって、少なくとも1つのセルロース材料が、結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性又は酸化形態から任意に選択される、少なくとも1つのセルロース材料、
及び/又は
(B)1~30重量%の量の少なくとも1つの選択されたワックスであって、この少なくとも1つのワックスが、天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから任意に選択され、この少なくとも1つのワックスが、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、及び定義される、少なくとも1つの変性ワックスから任意に選択されてもよい、少なくとも1つの選択されたワックス、
及び
(C)0.1~20重量%の量の少なくとも1つの添加剤であって、この少なくとも1つの添加剤が、炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のもの.から選択される、少なくとも1つの添加剤、
を含むブレンドから形成される、金属化フィルムを提供する。
【0094】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、炭水化物である。
【0095】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、架橋剤である。
【0096】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、ポリマーである。
【0097】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、ラテックスである。
【0098】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、PEIである。
【0099】
各材料群のうち1つ超のメンバー、例えば少なくとも2つのセルロース材料又は少なくとも2つのワックス材料等が本発明のブレンドに存在する場合、指示される重量%量は、群の各メンバーの量又は同一群の全てのメンバーの合計重量%量である。例えば、ブレンド配合物が2つのセルロース材料、例えば、CNC及びHPMCを含む場合、CNC及びHPMCの各々の量はそれぞれ、0.01~6重量%であってもよい。あるいは、CNC及びHPMCの両方の合わせた量は、CNC及びHPMCの各々の量が指示された範囲の量であると仮定すると、0.01~6重量%であってもよい。同一の原理を、本発明の金属化フィルムを形成するためのブレンド中の材料の他の組合せに適用する。
【0100】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセルロース材料の量は、0.01~6重量%、0.05~6重量%、0.1~6重量%、0.1~5重量%、0.1~4重量%、0.1~3重量%、0.1~2重量%、0.1~1重量%、又は0.1~0.5重量%であり、量の範囲の各々は、独立した実施形態を構成し、各量の範囲は独立して、本明細書に開示されるセルロース材料の各々の独立した量を構成する。
【0101】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのワックスの量は、1~30重量%、1.5~30重量%、2~30重量%、2.5~30重量%、3~30重量%、3.5~30重量%、4~30重量%、4.5~30重量%、5~30重量%、1~28重量%、1~26重量%、1~25重量%、1~22重量%、1~20重量%、1~15重量%、1~10重量%、5~25重量%、5~20重量%、又は5~10重量%であり、量の範囲の各々は独立した実施形態を構成し、各量の範囲は独立して、本明細書に開示されるワックス材料の各々の独立した量を構成する。
【0102】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤の量は、0.1~20重量%、0.5~20重量%、1~20重量%、2~20重量%、3~20重量%、4~20重量%、5~20重量%、6~20重量%、7~20重量%、8~20重量%、9~20重量%、10~20重量%、0.1~18重量%、0.1~16重量%、0.1~15重量%、0.1~13重量%、0.1~12重量%、0.1~10重量%、0.1~9重量%、0.1~8重量%、0.1~6重量%、0.1~4重量%、0.1~2重量%、0.1~1重量%、4~15重量%、5~15重量%、1~9重量%、0.1~10重量%、4~16重量%、5~12重量%、4~13重量%、7~13重量%、又は7~14重量%であり、量の範囲の各々は、独立した実施形態を構成し、各量の範囲は独立して、本明細書に開示される添加剤材料の各々の独立した量を構成する。
【0103】
したがって、いくつかの実施形態では、本発明による金属化製品は、材料ブレンドのフィルム及び金属フィルム、並びに任意選択で基材を含み、又はから成り、材料ブレンドのフィルムの金属化は、任意選択で蒸着により実現可能であり、材料ブレンドのフィルムは、本明細書で上に開示された配合物ブレンドのいずれかを含む。いくつかの実施形態では、材料ブレンドは、
-定義されるような、デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、又は
-定義されるような、粘土、PVOH、及びCNC、又は
-定義されるような、デンプン、PVOH及びCNC、又は
-定義されるような、デンプン、PVOH、CNC及びリグニン、又は
-定義されるような、デンプン、PVOH、MFC及び/又はNFC、HPMC及び/又はCMC、又は
-定義されるような、ワックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
-定義されるような、ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
-定義されるような、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
-定義されるような、ワックス、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、又は
-定義されるような、ワックス、変性ワックス、少なくとも1つの界面活性剤、又は
-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス及びラテックス
である。
【0104】
いくつかの実施形態では、本発明による金属化フィルムは、OTR及び/又はWVTRに優れたフィルムとして構成される。OTR並びにWVTRの値は、ブレンドフィルムの組成、例えば、使用される成分、これらの相対量など、並びにその上に金属フィルムを形成するための金属使用を慎重に調整することにより達成した。以下の金属、亜鉛、アルミニウム、鉄、チタン及びスズのいずれかを使用した場合に優れた結果を達成した。指示された金属の各々を本明細書に開示されたブレンド配合物と共に使用して金属化製品を形成した。いくつかの実施形態では、金属は、亜鉛、又はアルミニウム、又は鉄、又はチタン、又はスズであり、ブレンド配合物は、本明細書に詳述したブレンド配合物(1)~(44)のいずれかである。
【0105】
いくつかの実施形態では、金属化フィルムは、金属フィルムを構成する、亜鉛、アルミニウム、鉄、チタン、及びスズから選択される金属から形成され、ブレンド組成物がブレンド系フィルムを構成し、配合物は、
(A)0.01~6重量%の量の少なくとも1つのセルロース材料であって、少なくとも1つのセルロース材料が、結晶性ナノセルロース(CNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)、又は微結晶性セルロース(MCC)、硝酸セルロース(cellulose nitrate)、セルロースエステル、酢酸セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、HPC、HEC、CMC、HPMC、EHEC、MEHEC、又はこれらの変性又は酸化形態から任意に選択される、少なくとも1つのセルロース材料、
及び/又は
(B)1~30重量%の量の少なくとも1つの選択されたワックスであって、少なくとも1つのワックスが、天然由来ワックス、合成ワックス、及び半合成ワックスから任意に選択され、少なくとも1つのワックスが、カルナバワックス、植物ワックス、蜜ろう、ソイワックス、ココナッツワックス、カンデリラワックス、及び定義されるような、少なくとも1つの変性ワックス,から任意に選択される、少なくとも1つの選択されたワックス、
及び
(C)0.1~20重量%の量の少なくとも1つの添加剤であって、少なくとも1つの添加剤が、炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のもの.から選択される、少なくとも1つの添加剤、
を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、金属化製品は、ブレンド材料から形成されたフィルム上に、例えば蒸着された金属フィルムを含み、金属フィルム又は製品は、優れたOTR特性を示す。いくつかの実施形態では、金属は、アルミニウムであり、ブレンド材料は、
(17)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(18)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び炭水化物、架橋剤及びポリマーから選択される少なくとも1つの添加剤、
(19)-結晶性ナノセルロース(CNC)、及び/又はCMC、及び/又はHPMC、及び/又はMFC、及び/又はNFC、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(23)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、
(24)-粘土、PVOH、及びCNC、
(25)-デンプン、PVOH及びCNC、
(26)-デンプン、PVOH、CNC及びリグニン、
(27)-デンプン、PVOH、MFC及び/又はNFC、HPMC及び/又はCMC、
(33)-デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス及びラテックス、
(34)-デンプン(4.1~16.5重量%)、PVOH(5~15重量%)、CNC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、
(35)-粘土(4.2~13重量%)、PVOH(5~12重量%)、CNC(0.1~5重量%)、
(36)-デンプン(5~14.5重量%)、PVOH(4.5~15.5重量%)、CNC(0.01~5重量%)、
(37)-デンプン(4.5~15重量%)、PVOH(7~14.5重量%)、CNC(0.1~4重量%)、リグニン(7.3~13.1重量%)、
(38)-デンプン(5.6~14.5重量%)、PVOH(6.5~14.2重量%)、MFC及び/又はNFC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%)、
(44)-デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)、
又は
(34)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~10%乾燥)、
(35)-粘土(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、
(36)-デンプン(20-80%乾燥)、PVOH(20-80%乾燥)、CNC(0.5-40%乾燥)、
(37)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、CNC(0.5~40%乾燥)、リグニン(30~70%乾燥)、
(38)-デンプン(20~80%乾燥)、PVOH(20~80%乾燥)、MFC及び/又はNFC(0.5~40%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~10%乾燥)、
(44)-デンプン(5~15%乾燥)、PVOH(5~15%乾燥)、CNC(2-8%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~2%乾燥)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量50~79%乾燥)
から選択される。
【0107】
いくつかの実施形態では、金属化製品は、ブレンド材料から形成されたフィルム上に、例えば蒸着された、金属フィルムを含み、金属化製品は、優れたWVTR特性を示す。いくつかの実施形態では、金属はアルミニウムであり、ブレンド材料は、
(20)-少なくとも1つのワックス又は変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(21)-少なくとも1つの変性ワックス、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(22)-少なくとも2つのワックス又は変性ワックス材料、及び炭水化物、架橋剤、ポリマー、天然添加剤、ミネラル、界面活性剤、ナノ粒子及び他のものから選択される少なくとも1つの添加剤、
(28)-ワックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(29)-ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(30)-変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(31)-ワックス、変性ワックス、ラテックス及び少なくとも1つの界面活性剤、
(32)-ワックス、変性ワックス、少なくとも1つの界面活性剤、
(39)-ワックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(40)-ワックス(2~22重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(41)-変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~25重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(42)-ワックス(1.5~20重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~20重量%)、ラテックス(2~30重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(43)-ワックス(1.5~22重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、1~20重量%)、界面活性剤(0.1~20重量%)、
(44)-デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)、
又は
(39)-ワックス(70~99%乾燥)、界面活性剤(1~30%乾燥)、
(40)-ワックス(30~69%乾燥)、ラテックス(30~69%乾燥)、界面活性剤(1~40%乾燥)、
(41)-変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、30~69%乾燥)、ラテックス(30~69%乾燥)、界面活性剤(1~40%乾燥)、
(42)-ワックス(15~54%乾燥)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、15~54%乾燥)、ラテックス(30~69%乾燥)、界面活性剤(1~40%乾燥)、
(43)-ワックス(30~69%乾燥)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス、30~69%乾燥)、界面活性剤(1~40%乾燥)、及び/又は
(44)-デンプン(5~15%乾燥)、PVOH(5~15%乾燥)、CNC(2~8%乾燥)、HPMC及び/又はCMC(0.5~2%乾燥)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量450~79%乾燥)、
から選択される。
【0108】
いくつかの実施形態では、金属化フィルム又は製品は、ブレンド材料から形成されたフィルム上に、例えば蒸着された、金属フィルムを含み、金属化製品は、優れたOTR及びWVTR特性を示す。いくつかの実施形態では、金属は、アルミニウムであり、ブレンド材料は、デンプン、PVOH、CNC、HPMC及び/又はCMC、変性ワックス及びラテックスを含む。いくつかの実施形態では、ブレンド材料は、デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、変性ワックス(例えばEVA変性ワックス)及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、フィルムを作製するブレンド配合物は、3500cP以下の粘度を有する水性配合物(水を含油する)である。いくつかの実施形態では、粘度は、100~3500cP又は100~1000cP又は1000cP以下又は500cP以下又は150cP以下である。
【0110】
ブレンド材料のフィルムは、定義されるように少なくとも1つのセルロース材料又はワックス及び少なくとも1つの添加剤を含む一方、添加剤は本発明の製品の個別のフィルムを形成しない。言い換えると、本発明の金属化製品は、ポリビニルアルコール(PVOH)、又はポリ酢酸ビニル(PVAc)、又はエチレン-ビニルアルコール(EVOH)、又はポリビニルピロリドン(PVP)、又はデンプン、又はキトサン、又はポリアクリル酸(PAA)、又はポリエチレンイミン(PEI)、又は炭水化物、又はエチレン酢酸ビニル(EVA)、又はポリウレタン、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、又は粘土、又はリグニン、又はラテックス、又はエポキシド、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)を含まないか又は除く。
【0111】
本発明により使用される材料ブレンドは、水系であり、本明細書に詳述するとおり、界面活性剤(脂肪酸、スパン、Tween、スクロースエステル系界面活性剤、SDS、及び他のもの等)、塩(有機及び無機)、接着剤、乳化剤、安定化剤、pH安定化剤、着色剤、及び他の材料を含んでもよい。
【0112】
水性配合物中のブレンドの濃度は、5~70重量%であってもよい。
【0113】
使用してもよい添加剤から除かれているのは、ホルムアルデヒドであり、食品接触に認可されていない任意の他の成分、又は環境に優しくない成分又は一般的に毒性の成分である。
【0114】
いくつかの実施形態では、本発明の製品に使用されるセルロース材料は、セルロースナノ材料であり、いくつかの実施形態ではCNCである。
【0115】
当技術分野において公知のように、ナノ結晶セルロース(NCC)又はセルロースウィスカー(cellulose whiskers)としても知られているCNCは、セルロースから作製される繊維であり、CNCは典型的には、高純度の単結晶である。CNCは、隣接原子の結合力と等価な機械的強度を有する材料の一般分類を構成する。生じた高秩序構造は、異常に高い強度をもたらすだけでなく、熱的、電気的、光学的、磁気的、強磁性、誘電、導電、及び超電導特性でさえ著しい変化をもたらす。CNCの引張強度特性は、現在の大容積の補強材のものをはるかに超え、最も高い達成可能な複合体強度の加工を可能にする。CNCを、当技術分野において公知の任意の方法により調製してもよい。例えば、CNCを、参照により本明細書に援用される、米国特許第9,464,142号明細書に開示される方法によって調製してもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、CNCは、少なくとも50%の結晶化度を有することにより特徴づけられる。いくつかの実施形態では、CNCは、単結晶である。いくつかの実施形態では、CNCは、高純度の単結晶材料である。
【0117】
いくつかの実施形態では、CNCのナノ結晶は、少なくとも約50nmの長さを有する。他の実施形態では、CNCのナノ結晶は、少なくとも長さ約100nmであり、最大長さ1,000nmである。他の実施形態では、ナノ結晶は、長さ約100nm~1,000nm、長さ100nm~900nm、長さ100nm~600nm、又は長さ100nm~500nmである。
【0118】
いくつかの実施形態では、ナノ結晶は、長さ約10nm~100nm、100nm~1,000nm、100nm~900nm、100nm~800nm、100nm~600nm、100nm~500nm、100nm~400nm、100nm~300nm、又は長さ約100nm~200nmである。
【0119】
ナノ結晶は、10以上の平均アスペクト比(長さ対直径の比)を有するよう選択されてもよい。いくつかの実施形態では、平均アスペクト比は、10~100、又は20~100、又は30~100、又は40~100、又は50~100、又は60~100、又は70~100、又は80~100、又は90~100、又は61~100、又は62~100、又は63~100、又は64~100、又は65~100、又は66~100、又は67~100、又は68~100、又は69~100である。
【0120】
いくつかの実施形態では、平均アスペクト比は、67~100である。
【0121】
材料ブレンドのフィルムは、犠牲的であってもよい固体基材、すなわち剥離又は分解又は任意選択で置換されてもよい基材上に形成されてもよい。典型的には、基材は、その上にフィルムを形成して、本明細書に開示される直接構成の金属化フィルムを製造する固体基材である。いくつかの実施形態では、基材は、材料ブレンドのフィルムを形成するために使用され、その後剥離して自立型材料ブレンドフィルムを得てもよい。このような自立型フィルムは、本明細書に開示される逆構成の金属化フィルムを製造するために使用されてもよい。
【0122】
基材は、ポリマー性材料、紙又は紙系材料、ポリマーコーティング紙系材料、布帛材料、多孔性材料及び膜材料から選択される材料製であってもよい。いくつかの実施形態では、基材は、厚紙等の紙若しくは紙系材料である。
【0123】
いくつかの実施形態では、基材は、ポリマー性材料、紙又は紙系材料、ポリマーコーティング紙系材料、例えば、厚紙、ナノセルロースフィルム、ナノセルロース/ポリマーフィルム、布帛材料、多孔性材料及び膜材料から選択される。
【0124】
独立した層として、又は紙系材料又はナノセルロース材料のコーティング層として、又は層のいずれかを構築する材料のいずれかに対する添加剤として使用される場合、「ポリマー材料」は、熱可塑性ポリマー及び熱硬化性ポリマーなどの、任意の公知のポリマー材料又は樹脂に属する材料であってもよい。ポリマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanote)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリブチレンサクシネート、ポリ塩化ビニリデン、デンプン、セルロース、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリヒドロキシヘキサン酸、ポリ酸無水物、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル及びポリカーボネートなどのポリマーのなかから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、ポリエステル(熱硬化性プラスチック及び熱可塑性プラスチックのなかから選択されてもよい)である。
【0125】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanote)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリブチレンサクシネート、ポリ塩化ビニリデン、デンプン、セルロース、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリヒドロキシヘキサン酸、ポリ酸無水物、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル及びポリカーボネート、又はこれらの2つ以上の任意のブレンドから選択される。
【0126】
本明細書で使用される場合、「紙又は紙系材料」は、当技術分野において公知の材料である。紙又は紙系材料は、そのままで使用されてもよく、又は材料の片面又は両面をポリマーでコーティングして使用してもよい。いくつかの実施形態では、この紙コーティング材料は、厚紙である。いくつかの実施形態では、紙は、クラフト紙である。当技術分野において公知のように、クラフト紙は、当技術分野において公知のクラフトプロセスで製造された化学パルプから製造された紙又は厚紙(ボール紙)である。紙は、強度及び耐久性の要求が高い製品を包装するよう設計された、弾力性が高く引き裂き抵抗が高い多孔性紙である。したがって、紙は、紙系包装材料から更に選択されてもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、紙は、バンクペーパー(bank paper)、バナナペーパー(banana paper)、ボンド紙、書籍用紙、コーティング紙製品、工作用紙(construction paper)、工作用紙(sugar paper)、コットン紙、フィッシペーパー(fish paper)、インクジェット用紙、クラフト紙、グラシン紙、クラフト紙袋、賽の目紙(laid paper)、擬革紙、mummy paper、oak tag paper、サンドペーパー、タイベック紙、壁紙、和紙、耐水紙、ワックスペーパー、網目紙(wove paper)、画仙紙(Xuan paper)及び他のものから選択される。
【0128】
当技術分野において公知のように、上述のいずれかの種類の市販の紙又は紙系製品は、粘土、炭酸カルシウム、ラテックス、リグニン、デンプン、酸化チタン等の添加剤を含んでもよく、これらは製造プロセスで紙に添加される。
【0129】
「布帛材料」は、天然又は人工繊維材料のネットワークから構成される典型的には可撓性材料である当技術分野において公知の任意のこのような材料である。布帛は、セルロース、ビスコース、ガラス繊維、炭素繊維及び合成繊維から選択される材料の任意の織物、天然生地、合成生地、編物、織物材料、不織材料又はメッシュであってもよい。いくつかの実施形態では、布帛は、指示されるように選択された、多孔性材料又は膜の形態であってもよい。
【0130】
「多孔性材料」又は「膜材料」は概して、固体、液体又は気体状材料を保持又は含有することができる細孔を含有する材料である。いくつかの実施形態では、細孔は、空隙であり、すなわちいかなるこのような材料も存在しない。いくつかの実施形態では、多孔性材料は、膜、すなわち膜の細孔径に依存する選択性の程度を有する選択性バリアとして働く。いくつかの実施形態では、膜は、布帛系であっても紙系であってもよい。
【0131】
本発明の金属化フィルムは、包装材料等のバリア材料を製造するために使用されてもよい。包装は、液体又は固体を保持するためであってもよい。
【0132】
フィルムは、シート又は任意の大きさ及び形状の折り畳み若しくは成形シートに形成されてもよい。フィルムは、印刷されても着色されてもよく、完全に透明であっても不透明であってもよく、表面処理されていてもされていなくてもよい。シートは、シートから形成されるポケット又は筐体(enclosure)又は封筒(envelope)又は容器などの任意の形状、大きさ又は物体に切断され、折り畳まれ、又は加工されてもよい。いくつかの実施形態では、物体は、複合材料で保護することができる(例えば不透過性バリアを形成することにより)気体、水蒸気、露光などの環境から、及び他の有害な薬剤又は条件から分離又は保護することが必要とされる商品、食品、液体、薬剤又は任意の材料を包装するためのものである。
【0133】
当技術分野において公知のように、本発明のもののような優れたガスバリア特性を示す包装材料は、液体形態であろうと固体形態であろうと、食品及び飲料の長期的な無菌包装に適している。典型的には、優れた酸素バリアは、10ml/m日以下のOTR値を示す。良好な酸素バリアでは、数十などのOTR値を示す。本発明による金属化フィルムで測定したOTR値は1ml/m日以下なので、比類なく低いバリア特性を提供する。
【0134】
熟練技術者なら理解するように、典型的には、OTR測定は0%又は50%の相対湿度で実行される。相対湿度70%で低いOTRを有する製品を製造するのは明らかに珍しく、優れている。相対湿度70%,で測定する場合、本発明の金属化フィルムは、約1ml/m日又は1ml/m日以下のOTR値を示す。このようなフィルムは、この技術分野では新規である。したがって、本発明はまた、相対湿度70%、23℃で測定して、1ml/m日以下のOTRを有する金属化フィルムも提供する。
【0135】
また、相対湿度90%、38℃で測定して、2~10gr/m日のWVTRを有する金属化フィルムも提供する。
【0136】
更に、本発明による金属化フィルムの形態の包装材料、及び液体及び固体用の包装材料を製造するための本発明による金属化フィルムの使用方法を提供する。
【0137】
本発明の金属化フィルムは、金属化フィルム及び材料ブレンドのフィルムの間の区別が時々できないことがあるので、複合材料とみなしてもよい。本発明はしたがって、定義される、材料ブレンド、及び少なくとも1つの金属を含む(密接に関連した)材料連続体(明白な材料領域を実質的に含まない)の形態の複合材料であって、少なくとも1つの金属が、材料ブレンドと剥離不能な相互作用を形成し、任意選択で少なくとも1つの金属が材料ブレンドに部分的に相互貫入し(又は浸透する)(及び/又は逆も同様)、複合材料が基材の面領域上に設けられる(又は関連する若しくは結合する)、複合材料も提供する。
【0138】
更に、ハイブリッド材料(複合体)であって、材料が少なくとも1つの金属の第1の領域及び材料ブレンドの第2の領域を含み、第1及び第2の領域が、組成の異なる材料の材料連続体を形成し、第1及び第2の領域の界面は、少なくともある量の少なくとも1つの金属及び材料ブレンドで勾配があり、ハイブリッド材料が基材の面領域上に設けられる(又は関連する若しくは結合する)、ハイブリッド材料を提供する。
【0139】
本明細書で述べたように、「複合材料」は、異なる組成の領域によって特徴づけられる勾配のある材料連続体を共に形成する、金属及び材料ブレンドのハイブリッド材料である。これらの領域は、明白ではない、すなわち金属領域及び材料ブレンドの間の境界は明白ではない。言い換えると、2つの領域は、複合体全体に又は剥離を試みる材料構成要素に損傷を引き起こすことなく互いに剥離することはできない。
【0140】
勾配のある材料連続体を規定する異なる組成の領域は、少なくとも金属領域、材料ブレンドの領域及び2つの材料領域間に設けられた勾配のある領域である。勾配のある領域は、ある量の金属及びある量の材料ブレンドを含む。この勾配領域は典型的には、構造が無定形で、金属及びブレンド領域と比較して厚さがずっと薄い。一方の材料の他方への勾配は、2つの材料領域を剥離不能な相互作用に密接に関連付ける又は融合する機械的接着とみなしてもよい。この機械的接着は、典型的には本来物理的なものであり(すなわち金属及びブレンド材料間の化学結合の形成は実質的に含まない)、接着性材料の使用も含まず、金属のブレンド材料領域への、典型的にはブレンド材料に存在するナノサイズ又はマイクロサイズの細孔への相互貫入から生じ、それによって勾配領域を形成する。この金属のブレンド材料への及び/又はブレンド材料の金属への相互貫入又は浸透は、適切な加工条件によって達成してもよい。
【0141】
相互貫入又は浸透は、接着性材料の使用を含まない。
【0142】
一方の材料の他方への相互貫入の程度は、特に、使用される材料、材料の組成、製造条件、及び他のものに基づいて変化してもよい。いくつかの実施形態では、浸透は、2つの領域の完全会合領域に実質的に沿う。他の実施形態では、浸透は、いくつかの領域では2つの材料の会合領域に沿う。
【0143】
勾配領域の材料の各々の量は、2つの材料領域の各々の中心から離れると減少する。言い換えると、例えば勾配領域の金属の量は、材料ブレンド領域への距離が減少するにつれて減少する。
【0144】
少なくとも金属及びブレンド材料から構成される複合体は、1つ又は複数の追加の材料を備えてもよい。このような複数材料複合体では、追加の材料は、金属領域では金属と共に、ブレンド材料領域ではブレンド材料と共に、勾配領域に(独占的に又は追加的に)存在してもよく、又は金属及び/又は材料ブレンド領域のいずれか又は両方と会合してもよい。いくつかの複合体では、定義される、金属/ブレンド複合体は更に、金属領域及び/又はブレンド領域の露出面領域と会合する追加の材料を備える。例えば、複合体であって、金属領域が材料ブレンドと一方の端部上で会合し、更なる材料と他方の端部で会合する、複合体を提供する。あるいは又は更に、材料ブレンドは、一方の端部で金属領域を備え、他方の端部で異なる材料を備える。
【0145】
いくつかの実施形態では、複合体は、金属領域及び材料ブレンド領域の間で分離する第3の材料領域を含む。このような技術の実施では、第3の材料領域の材料は、一方の端部で材料ブレンド領域に相互貫入し、他方の端部で金属領域に浸透してもよい。
【0146】
本発明の製品は、任意の形状及び形態に形成されてもよい。包装材料としては、複合体はシート又は三次元物体に形成されてもよい。複合体に機械的安定性を与えるために、又は複合体を所望の形態に形成するために、複合体を基材の面又は面領域に設けてもよい。基材は、金属基材、ガラス基材、ポリマー基材、生体高分子材料、紙基材、木製基材、ケイ素基材、感熱基材、実質的に二次元の基材、三次元基材、及び他のものなどだが、これらに限定されない任意の固体材料であってもよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、基材は、紙材料、ポリマー又は生体高分子である。
【0148】
いくつかの実施形態では、基材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanote)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル及びポリカーボネートのなかから選択されるポリマーである。
【0149】
いくつかの実施形態では、基材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanote)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル及びポリカーボネートから選択されるポリマーで任意選択でコーティングされた、厚紙である。
【0150】
いくつかの実施形態では、製品は、CNCに少なくとも部分的に浸透した金属を含む製造品に形成され、金属はこのCNCから&#21085;離不能であり、金属及びCNCは基材の面領域上に形成される(又は会合する若しくは結合する)。
【0151】
本発明は更に、基材材料の面をコーティングする本発明の製品のフィルムを提供する。いくつかの実施形態では、基材は、複合体の部分を形成し、基材材料は、金属領域又は材料ブレンド領域のいずれかと会合する。いずれの場合でも、金属又は材料ブレンドは、基材材料に浸透又は相互貫入し、これにより基材と複合材料を形成する。このような相互貫入又は浸透は、金属/ブレンド複合体を基材から剥離することを可能としない。したがって、本発明は更に、メタマテリアル複合体であって、複合材料の各々が複合体の少なくとも1つの他の材料に相互貫入又は浸透し、したがって本明細書に記載の材料連続体を提供する、メタマテリアル複合体を提供する。
【0152】
いくつかの実施形態では、基材は、CNC領域と会合し、CNCは、基材材料に相互貫入又は浸透する。
【0153】
いくつかの実施形態では、基材は、金属又は材料ブレンドのいずれかで浸透させた、ポリマーシート又は例えばボール紙などの紙材料のシートである。このような実施では、例えばボール紙などの基材を、ボール紙シートに相互貫入し、それと会合する材料ブレンドで処理する。この複合体をその後金属で処理して基材/ブレンド/金属複合体を形成する。この例示的な複合体を、複合体を金属シート又は箔の面上に形成することにより代替的に調製してもよい。
【0154】
実施形態の詳細な説明
本明細書に開示のプロセスを、様々なブレンド配合物及び金属組成物に利用して、様々な組成物の金属化フィルムを得た。本明細書に提供される条件は、例示的なものであり、配合物、金属、基材等に基づいて変化してもよい。
【0155】
ブレンド配合物
以下の例示的なブレンド配合物を使用して紙基材、ポリマー基材又は生体高分子基材等の基材上にブレンドフィルムを形成した。
配合物1:
デンプン(4.1~16.5重量%)、PVOH(5~15重量%)、CNC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%);
配合物2:
カオリン(粘土として、4.2~13重量%)、PVOH(5~12重量%)、CNC(0.1~5重量%);
配合物3:
デンプン(5~14.5重量%)、PVOH(4.5~15.5重量%)、CNC(0.01~5重量%);
配合物4:
デンプン(4.5~15重量%)、PVOH(7~14.5重量%)、CNC(0.1~4重量%)、リグニン(7.3~13.1重量%);
配合物5:
デンプン(5.6~14.5重量%)、PVOH(6.5~14.2重量%)、MFC及び/又はNFC(0.1~5重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~0.5重量%);
配合物6:
ソイワックス(2~30重量%)、tween20(0.1~20重量%);
配合物7:
パラフィン(2~22重量%)、ラテックス(2~30重量%)、span80(0.1~20重量%);
配合物8:
EVA変性ワックス(1~25重量%)、ラテックス(2~30重量%)、tween20(0.1~20重量%);
配合物9:
カルナバワックス(1.5~20重量%)、EVA変性ワックス(1~20重量%)、ラテックス(2~30重量%)、SDS(0.1~20重量%);
配合物10:
カンデリラワックス(1.5~22重量%)、EVA変性ワックス(1~20重量%)、tween80(0.1~20重量%);
配合物11:
デンプン(1.5~9.5重量%)、PVOH(1.5~-9.2重量%)、CNC(0.1~1.3重量%)、HPMC及び/又はCMC(0.1~1重量%)、EVA変性ワックス及びラテックス(合計量4.5~30.3重量%)。
【0156】
金属化装置ユニット及び金属化条件
材料ブレンドのフィルム又は犠牲面の金属化を達成するために使用される金属化装置は、単一~複数チャンバ金属化装置だった。金属化されるフィルムを減圧条件下で金属蒸気源、例えばジュール効果により加熱され、アルミニウムワイヤなどの金属ワイヤによって供給されるボート、又は任意の他の種類の適した源を備えたチャンバへ運搬した。
例えばアルミニウム等の金属の昇華及び金属の金属化される面上への凝縮は、以下の条件を使用して完了した。
-金属、例えばアルミニウム蒸発速度、3~15g/分
-巻取速度、5~15m/秒
-高真空、0.5~5×10-4mbar、及び
-冷却温度、-15~-25℃。
【0157】
使用する金属、蒸着を達成する予定のフィルム又は面等に依存して、他の適した条件を利用した。
【0158】
以下のように構造化された金属化フィルムを形成した。
A紙/プラスチック/生体高分子厚さ10~400μm。
Bブレンド配合-厚さ0.5~20μm。
C金属化層-厚さ0.1~100nm。
【0159】
金属蒸着
移動又は間接蒸着―材料ブレンドフィルムへの移動のためのプラスチックの高真空金属化
A.高真空プロセスを使用してプラスチックのリールを金属化した。
B.金属化したプラスチックを接着剤により紙に付着させた。
C.製品を硬化させた。
D.プラスチック及び紙を分離させ、金属の層を材料ブレンドのみに付着させた。
【0160】
直接蒸着―材料ブレンドフィルム上に金属化を直接行った
A.金属化前に基材を材料ブレンドでコーティングして、その上にフィルムを得た。
B.材料ブレンドフィルムを真空金属化により金属化した、アルミニウム蒸気を材料ブレンドの面に接着させ、金属コーティングを作製した。
【0161】
比較データ
本発明の配合物を構成する成分の1つ又は複数を含まない又は本明細書に指示される量以外の重量を含むブレンド組成物を試験した。使用される類似した配合物は、以下を含む。
【0162】
比較配合物1:
デンプン(13%)、PVOH(7%)、CNC(1.5%)及びCMC(1%)が、約4000cPよりも高い粘度を有する懸濁液を提供し、これは通例のコーティング機器では適用できなかった。この配合物から形成されたフィルムは、1000cP以下の粘度及び2以下の非常に応用可能性があるOTR値を有する本発明のブレンドと比較して、10倍低いOTR性能を示した。
【0163】
また、適切に適用できないことは、紙の細孔を不充分にブロックし、面を不充分に平滑化し(本発明のブレンド配合物が粗さを25%減少させたのと比較すると、粗さを10%減少させた)、金属化したブレンド(配合物34)でコーティングした紙基材と比較して、金属化後の性能が低下した。
【0164】
比較配合物2:
ワックス(30%)、ラテックス(5%)及び界面活性剤(8%)は、安定性が低く、相分離を被った懸濁液を提供した。懸濁液は均質でなく、適用した場合、凝集体が形成され、バリア性能は悪かった(WVTR>50)。このようなフィルム上への金属化は、有効でなく、性能は改善しなかった。対照的に、本発明のブレンド(配合物40)は、安定で均質な懸濁液、平滑で均質なフィルム、及び良好なバリア性能(WVTR=8)を生じ、これは金属化により更に改善された(WVTR=3)。
【0165】
結果と分析
本発明の構造のOTR及び/又はWVTR特性を、面のみ金属化し、他は類似する構造のものと比較して評価するために、比較例の構造を製造し、試験した。
【0166】
1.上述のように使用された配合物に由来する金属化フィルム又はブレンド材料から形成された構造をブレンド材料のフィルム無しの金属化基材を備える構造と比較して、以下の結果を得た。
A.紙等の多孔性基材上には蒸気金属化はできなかった。このことから、構造はバリア特性を示さなかった。
B.表面粗さが高いと、金属化層の効率が低くなり、性能が低下した。材料ブレンドの層は、表面粗さを低下させ、金属化及びバリア性能が改善した。
【0167】
OTR(70%RH、23℃)及びWVTR水(90%RT、38℃)性能の比較を以下の表1に示す。
【0168】
【0169】
表1に示したように、グラシン紙、C1S紙、及び更には特殊な紙などのむき出しの紙の金属化は紙の酸素バリア性能を改善しなかった。むき出しの紙について測定したOTRは、グラシン及びC1S紙の場合では200ml/m日より大きく、特殊な紙では6ml/m日だった。むき出しの紙のWVTRは同様にあまり印象的ではなかった。
【0170】
しかしながら、材料ブレンドフィルム上に金属化を達成した場合、酸素及び水蒸気バリア性能は、少なくとも一桁に改善された。相対湿度70%、23&ordm;Cで1ml/m日以下のOTRを測定した。WVTRも同様に優れており、約5gr/m日又はそれ以下の値を示した。
【0171】
更に、ポリプロピレン層(PP)での積層は、ずっと良好で改善されたOTR及びWVTRを示した。グラシン紙及び特殊な紙での積層後のOTR値は、極めて低く(<0.1ml/m日)、材料ブレンド層無しの構造のものより少なくとも一桁良好だった。
【0172】
しがたって、本発明の金属化フィルムを作製するために使用される材料ブレンドが、懸濁液形態では安定で、均質であり、乾燥時に連続的な均質フィルムを形成し、100~3500cP、又は1000cP以下の粘度を有して、産業機械に適用することを可能とする材料の組合せを含む必要があることは明白であり、この材料ブレンドが基材に平滑な表面を与え、存在してもよい細孔をブロックすることができる。

【国際調査報告】