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特表2024-526107リラクゼーションを促進するための組成物ならびにその製造方法および使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】リラクゼーションを促進するための組成物ならびにその製造方法および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/105 20160101AFI20240709BHJP
   A23L 2/52 20060101ALN20240709BHJP
   A23G 3/48 20060101ALN20240709BHJP
【FI】
A23L33/105
A23L2/00 F
A23L2/52
A23G3/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577573
(86)(22)【出願日】2022-06-30
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 US2022035825
(87)【国際公開番号】W WO2023283107
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】63/218,453
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523470164
【氏名又は名称】セレスタ カンパニー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】CELESTA COMPANY LLC
【住所又は居所原語表記】9134 Weathervane Trail, Galesburg, MI 49053 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラフォン,デイビッド,ウィルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】オニール,クリスティーン,リン
(72)【発明者】
【氏名】モンマイユール,ジャン-ピエ-ル
【テーマコード(参考)】
4B014
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B014GB07
4B014GG18
4B014GK03
4B014GL03
4B014GL04
4B014GL09
4B014GL11
4B018LB01
4B018LB08
4B018LE01
4B018LE02
4B018LE03
4B018LE05
4B018LE06
4B018MD09
4B018MD19
4B018MD29
4B018MD42
4B018MD48
4B018MD52
4B018MD59
4B018MD61
4B018ME14
4B018MF01
4B117LC04
4B117LG05
4B117LG17
4B117LG18
4B117LG24
4B117LK08
4B117LK11
4B117LK12
4B117LK14
4B117LL02
(57)【要約】
組成物はリラックス感の促進に役立つ。本発明の組成物は、個人のリラックス感を促進するために、ホップ抽出物、レモンバーム抽出物、モクレン樹皮抽出物、およびL-テアニンの組み合わせを含む。その製造方法および使用方法がさらに提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間または動物のリラクゼーションを促進するために治療有効量で配合された、以下のブレンドを含む食事組成物:
フムロン、キサントフモール、ミルセノール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第1の物質;
ロスマリン酸;
ホノキオール、マグノロール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第2の物質;ならびに
L-テアニン。
【請求項2】
前記第1の物質がホップに由来する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項3】
前記第1の物質がホップ抽出物に由来する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項4】
前記ロスマリン酸がレモンバーム抽出物に由来する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項5】
前記第2の物質がモクレンに由来する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項6】
前記第2の物質がモクレン樹皮抽出物に由来する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項7】
前記第1の物質はホップ抽出物由来であり、前記ホップ抽出物は前記ブレンド中に約0.1%~約95%の量で存在し、前記ロスマリン酸はレモンバーム抽出物由来であり、前記レモンバーム抽出物は前記ブレンド中に約0.1%~95%の量で存在し、前記第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来し、前記モクレン樹皮抽出物は食事ブレンド中に約0.1%~90%の量で存在し、L-テアニンは前記ブレンド中に約0.1%~95%の量で存在する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項8】
前記ホップ抽出物は前記ブレンド中に約1%~約20%の量で存在し、前記レモンバーム抽出物は前記ブレンド中に約10%~75%の量で存在し、前記モクレン樹皮抽出物は前記ブレンド中に約1%~25%の量で存在し、前記L-テアニンは前記ブレンド中に約1%~40%の量で存在する、請求項7に記載の食事組成物。
【請求項9】
前記第2の物質はモクレン樹皮抽出物由来であり、さらに前記ホノキオールは前記モクレン樹皮抽出物中に約2%の量で存在する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項10】
前記第1の物質はホップ抽出物由来であり、前記ホップ抽出物は前記食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在し、前記ロスマリン酸はレモンバーム抽出物由来であり、前記レモンバーム抽出物は前記食事組成物中に約10mg~約1000mgの量で存在し、前記第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来し、前記モクレン樹皮抽出物は前記食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在し、L-テアニンは前記食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項11】
前記ホップ抽出物は前記食事組成物中に約10mg~約500mgの量で存在し、前記レモンバーム抽出物は前記食事組成物中に約25mg~700mgの量で存在し、前記モクレン樹皮抽出物は前記食事組成物中に約5mg~約400mgの量で存在し、前記L-テアニンは前記食事組成物中に約20mg~約600mgの量で存在する、請求項10に記載の食事組成物。
【請求項12】
前記ホップ抽出物は前記食事組成物中に約20mgの量で存在し、前記レモンバーム抽出物は前記食事組成物中に約400mgの量で存在し、前記モクレン樹皮抽出物は前記食事組成物中に約100mgの量で存在し、前記L-テアニンは前記食事組成物中に約200mgの量で存在する、請求項10に記載の食事組成物。
【請求項13】
前記食事組成物が、ピル、カプセル、錠剤、ソフトジェル、トローチ、粉末、液体、グミ、または経口溶解フィルムストリップの形態である、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項14】
前記食事組成物が、食品または飲料の形態である、請求項1に記載の食品組成物。
【請求項15】
前記食事組成物が、リラクゼーションを促進するための即時治療効果を提供する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項16】
前記食事組成物が、リラクゼーションを促進するための徐放性治療効果を提供する、請求項1に記載の食事組成物。
【請求項17】
人間または動物のリラクゼーションを促進する方法であって、
フムロン、キサントフモール、ミルセノール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第1の物質と、ロスマリン酸と、ホノキオール、マグノロール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第2の物質と、L-テアニンと、を含む、人間または動物のリラクゼーションを促進するための治療有効量で配合された食事組成物を提供するステップと、
前記食事組成物を摂取可能な形態に形成するステップと、を含む、方法。
【請求項18】
前記第1の物質はホップ抽出物に由来し、前記ロスマリン酸はレモンバーム抽出物に由来し、前記第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ホップ抽出物は前記食事組成物中に約10mg~約500mgの量で存在し、前記レモンバーム抽出物は前記食事組成物中に約25mg~約700mgの量で存在し、前記モクレン樹皮抽出物は前記食事組成物中に約5mg~約400mgの量で存在し、前記L-テアニンは前記食事組成物中に約20mg~600mgの量で存在する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記形態が、ピル、カプセル、錠剤、ソフトジェル、トローチ、粉末、液体、グミ、飲料、食品、または経口溶解フィルムストリップである、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2021年7月5日に出願された、「リラックス感を促進するための組成物および方法(Composition and Method for Promoting a Feeling of Relaxation)」と題する米国仮特許出願第63/218,453の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、リラックス感の促進に役立つ組成物に関する。具体的には、本発明の組成物は、個人のリラックス感を促進するために、ホップ抽出物、レモンバーム抽出物、モクレン樹皮抽出物、およびL-テアニンの組み合わせを含む。その製造方法および使用方法がさらに提供される。
【背景技術】
【0003】
多くの個人は、リラックスしたりストレス要因に対処したりすることが困難である。実際、リラクゼーションの問題およびストレス管理の問題はここ数年で増加しており、極度のストレスおよびスクリーン時間の増加などの世界的なライフスタイルの問題により、今後も増加し続ける可能性がある。さらに、現代社会では、興奮剤の使用および不健康な食事の増加と、緊張感および感情的プレッシャーの蔓延が相まって、恐怖および不安の感情を引き起こし得る。最近、世界的なパンデミック、経済低迷、世界的緊張、およびその他多くの要因により、多くの個人が深刻なストレスおよび不安を感じている。
【0004】
心理的および生理学的ストレスは、免疫および内分泌反応および疼痛調節、さらには認知機能および心血管機能に影響を与えることが知られている。したがって、人体にストレスおよび不安を課すと、フィードバックループでさらなるストレスおよび不安の感情が生じ得る。
【0005】
ペットもストレスおよび強い不安を経験しているため、リラックス状態を促進し達成するように設計された療法の恩恵を受け得る。特に、多くのペットは長期間一匹で放置される。祝賀会中、爆竹、花火、銃または騒音発生器などといった大きな音が継続的に聞こえる可能性がある休日には、ペットは特にストレスを感じ得る。
【0006】
ストレスを軽減し、不安を管理するために使用される薬剤、例えば、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、カンナビノイド、オピオイド、および他の同様の医薬品は、不耐症、依存症、禁断症状などの好ましくない副作用を引き起こし得る。ストレスおよび不安を軽減し、バランスと平穏を取り戻すための植物性または栄養補助食品の代替品は、有害な副作用を引き起こすことなく、リラックス感を促進するのに役立つ。しかし、植物性および栄養補助食品の代替品はこれまで、個人のリラックス状態を達成するのに十分な効果がなかった。
【0007】
したがって、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法が必要とされている。具体的には、使用者のリラックス感を促進するための、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法が必要とされている。より具体的には、使用者が容易かつ効果的にリラックス状態を達成できるようにするために、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法が必要とされている。
【0008】
さらに、様々な一般的な成分を使用して達成される、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。具体的には、複数の植物抽出物または植物から抽出された精製化合物を利用する組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。より具体的には、その使用者が容易に投与または摂取できる、少なくとも4つの植物抽出物または精製化合物を一緒に組み合わせてブレンドしたブレンドを利用する組成物およびその使用方法に対する必要性が存在する。
【0009】
さらに、有害な副作用を伴わずに効果的な、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。具体的には、不耐症、依存性、もしくは依存症の問題、および/または禁断症状を引き起こさない、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。
【0010】
さらに、人間だけでなくペットなどの他の生物にも利用できる、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。具体的には、飲料、食品、サプリメント、スナック、グミ、ペット用おやつおよびペットフード、チンキ剤、経口溶解フィルムストリップの形態、またはその使用者に容易に投与し得るその他の形態であり得る、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、リラックス感の促進に役立つ組成物に関する。具体的には、本発明の組成物は、個人のリラックス感を促進するために、ホップ抽出物、レモンバーム抽出物、モクレン樹皮抽出物、およびL-テアニンの組み合わせを含む。その製造方法および使用方法がさらに提供される。
【0012】
この目的のために、本発明の実施形態では、人間または動物のリラクゼーションを促進するために治療有効量で配合された食事組成物が提供される。食事組成物は、フムロン、キサントフモール、ミルセノール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第1の物質と、ロスマリン酸と、ホノキオール、マグノロール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第2の物質と、L-テアニンと、のブレンドを含む。
【0013】
実施形態では、第1の物質はホップに由来する。
【0014】
実施形態では、第1の物質はホップ抽出物に由来する。
【0015】
実施形態では、ロスマリン酸はレモンバーム抽出物に由来する。
【0016】
実施形態では、第2の物質はモクレンに由来する。
【0017】
実施形態では、第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来する。
【0018】
実施形態では、第1の物質はホップ抽出物由来であり、ホップ抽出物はブレンド中に約0.1%~約95%の量で存在し、ロスマリン酸はレモンバーム抽出物由来であり、レモンバーム抽出物はブレンド中に約0.1%~95%の量で存在し、第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来し、モクレン樹皮抽出物は食事ブレンド中に約0.1%~90%の量で存在し、L-テアニンはブレンド中に約0.1%~95%の量で存在する。
【0019】
実施形態では、ホップ抽出物はブレンド中に約1%~約20%の量で存在し、レモンバーム抽出物はブレンド中に約10%~75%の量で存在し、モクレン樹皮抽出物はブレンド中に約1%~25%の量で存在し、L-テアニンはブレンド中に約1%~40%の量で存在する。
【0020】
実施形態では、第2の物質はモクレン樹皮抽出物由来であり、さらにホノキオールはモクレン樹皮抽出物中に約2%の量で存在する。
【0021】
実施形態では、第1の物質はホップ抽出物由来であり、ホップ抽出物は食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在し、ロスマリン酸はレモンバーム抽出物由来であり、レモンバーム抽出物は食事組成物中に約10mg~約1000mgの量で存在し、第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来し、モクレン樹皮抽出物は食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在し、L-テアニンは食事組成物中に約1mg~約1000mgの量で存在する。
【0022】
実施形態では、ホップ抽出物は食事組成物中に約10mg~約500mgの量で存在し、レモンバーム抽出物は食事組成物中に約25mg~700mgの量で存在し、モクレン樹皮抽出物は食事組成物中に約5mg~約400mgの量で存在し、L-テアニンは食事組成物中に約20mg~約600mgの量で存在する。
【0023】
実施形態では、ホップ抽出物は食事組成物中に約20mgの量で存在し、レモンバーム抽出物は食事組成物中に約400mgの量で存在し、モクレン樹皮抽出物は食事組成物中に約100mgの量で存在し、L-テアニンは食事組成物中に約200mgの量で存在する。
【0024】
実施形態では、食事組成物が、ピル、カプセル、錠剤、ソフトジェル、トローチ、粉末、液体、グミ、または経口溶解フィルムストリップの形態である。
【0025】
実施形態では、食事組成物が、食品または飲料の形態である。
【0026】
実施形態では、食事組成物が、リラクゼーションを促進するための即時治療効果を提供する。
【0027】
実施形態では、食事組成物が、リラクゼーションを促進するための徐放性治療効果を提供する。
【0028】
本発明の別の実施形態では、人間または動物のリラクゼーションを促進する方法が提供される。方法は、フムロン、キサントフモール、ミルセノール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第1の物質と、ロスマリン酸と、ホノキオール、マグノロール、およびそれらの組み合わせの群から選択される第2の物質と、L-テアニンと、を含む、人間または動物のリラクゼーションを促進するための治療有効量で配合された食事組成物を提供するステップと、食事組成物を摂取可能な形態に形成するステップと、を含む。
【0029】
実施形態では、第1の物質はホップ抽出物に由来し、ロスマリン酸はレモンバーム抽出物に由来し、第2の物質はモクレン樹皮抽出物に由来する。
【0030】
実施形態では、ホップ抽出物は食事組成物中に約10mg~約500mgの量で存在し、レモンバーム抽出物は食事組成物中に約25mg~約700mgの量で存在し、モクレン樹皮抽出物は食事組成物中に約5mg~約400mgの量で存在し、L-テアニンは食事組成物中に約20mg~約600mgの量で存在する。
【0031】
実施形態では、形態が、ピル、カプセル、錠剤、ソフトジェル、トローチ、粉末、液体、グミ、飲料、食品、または経口溶解フィルムストリップである。
【0032】
したがって、本発明の利点および目的は、改良された組成物ならびにその製造および使用方法を提供することである。
【0033】
具体的には、本発明の利点および目的は、使用者のリラックス感を促進するための改良された組成物ならびにその製造および使用方法を提供することである。
【0034】
より具体的には、本発明の利点および目的は、使用者が容易かつ効果的にリラックス状態を達成できるようにするために、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0035】
さらに、本発明の利点および目的は、様々な一般的な成分を使用して達成される、改良された組成物ならびにその製造および使用方法を提供することである。
【0036】
具体的には、本発明の利点および目的は、複数の植物抽出物または植物から抽出された精製化合物を利用する組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0037】
より具体的には、本発明の利点および目的は、その使用者が容易に投与または摂取できる、少なくとも4つの植物抽出物または精製化合物を一緒に組み合わせてブレンドしたブレンドを利用する組成物およびその使用方法を提供することである。
【0038】
さらに、本発明の利点および目的は、有害でなく効果的な、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0039】
具体的には、本発明の利点および目的は、不耐症、依存性、もしくは依存症の問題、および/または禁断症状を引き起こさない、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0040】
さらに、本発明の利点および目的は、人間だけでなくペットなどの他の生物にも利用できる、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0041】
具体的には、本発明の利点および目的は、飲料、食品、サプリメント、スナック、ペット用おやつおよびペットフード、チンキ剤、錠剤、グミ、錠剤、経口溶解フィルムストリップの形態、またはその使用者に容易に投与し得るその他の形態であり得る、改良された組成物ならびにその製造方法および使用方法を提供することである。
【0042】
本発明のさらなる特徴および利点は、現在の好ましい実施形態の詳細な説明および図面に記載されており、それらから明らかになるであろう。
現在の好ましい実施形態の詳細な説明
【0043】
本発明は、リラックス感の促進に役立つ組成物に関する。具体的には、本発明の組成物は、個人のリラックス感を促進するための、好ましくはフムロン、キサントフモールおよび/またはミルセノールを含むホップ抽出物、所定量のロスマリン酸を含むレモンバーム抽出物、好ましくはある量のホノキオールおよび/またはある量のマグノロールを含むモクレン樹皮抽出物、ならびにL-テアニンの組み合わせを含む。その製造方法および使用方法がさらに提供される。
【0044】
本発明の目的上、用語「リラクゼーション」は、不安が軽減され、幸福感が増大する感覚として定義される。
【0045】
本明細書に記載される本発明の組成物は、気分の安定化をサポートしながら、視床下部-下垂体軸およびガンマ-アミノ酪酸(GABA)系を含む、リラックス感を促進およびサポートする生物学的成分を標的とするように設計されている。
【0046】
本発明の組成物は、様々な量の4つの植物抽出物または成分(すなわち、植物由来の精製化合物)を含み、これらが一緒に組み合わされて、リラックス感を促進するように設計されたブレンドとなる。
【0047】
好ましくは、本発明は、水性媒体に可溶な成分のブレンドを含む。具体的には、本発明の組成物は、その使用者が摂取可能な飲料または食品の形態で投与されることが好ましい。特に好ましい食品の例としては、人間用の冷凍ノベルティおよびスナックバー、または動物用のペットフードおよびペット用おやつが挙げられ得る。本発明の組成物の他の形態としては、ピル、カプセル、錠剤、ソフトジェル、トローチ、粉末、液体、グミ、または経口溶解フィルムストリップが挙げられ得る。本明細書に記載される本発明は、人間および/またはペットなどの動物によって摂取され得る。
【0048】
本発明の実施形態では、組成物は、摂取後の人間および/または動物のリラックス感を促進する治療有効量で、フムロン、キサントフモール、ミルセノール、およびそれらの組み合わせの群から選択される物質と、ロスマリン酸、ホノキオールおよび/またはマグノロールと、L-テアニンと、を含み得る。具体的には、この物質はホップに由来し得、組成物に組み込まれ得るホップ抽出物中に存在することが好ましい。好ましい実施形態では、物質はフムロン、キサントフモール、およびミルセノールの組み合わせを含む。さらに、ロスマリン酸は、組成物に組み込まれ得るレモンバーム抽出物中に存在することが好ましい場合がある。さらに、ホノキオールおよび/またはマグノロールはモクレンに由来してもよく、好ましくは組成物に組み込まれ得るモクレン樹皮抽出物中に存在する。
【0049】
本発明の好ましい実施形態では、組成物は、摂取後のリラックス感を促進するために、治療有効量のホップ抽出物、レモンバーム抽出物、モクレン抽出物、およびL-テアニンのブレンドを含んでもよい。具体的には、組成物は、上記に列挙したその4つの成分のブレンド(以下、4つの有効成分のブレンドとして知られる)を以下の範囲で含み得る:約0.1%~約95%のホップ抽出物、約0.1%~約95%のレモンバーム抽出物、約0.1%~約90%のモクレン抽出物、および約0.1%~約95%のL-テアニン。より好ましくは、組成物は、以下の範囲で上に列挙した4つの成分のブレンドを含むことができる:約1%~約20%のホップ抽出物、約10%~約75%のレモンバーム抽出物、約1%~約25%のモクレン抽出物、および約1%~約40%のL-テアニン。最も好ましくは、組成物は、以下の量で上に列挙した4つの成分のブレンドを含むことができる:約3%のホップ抽出物、約55%のレモンバーム抽出物、約14%のモクレン抽出物、および約28%のL-テアニン。
【0050】
本発明の組成物は、賦形剤および/または乳化剤、甘味料、増量剤、口当たり剤および/または風味剤、ならびに飲料食品および/または飲料組成物に適した他の薬剤もしくは成分をさらに含んでもよい。本発明において好ましい量および割合は、本明細書に記載の組成物中に提供される追加の成分に関係なく、上に挙げた有効成分のブレンドの合計に対して測定されることに留意すべきである。
ホップ
【0051】
ホップ(Humulus lupulus)は、伝統的にビールの風味付けに使用されてきた重要な農業用多年草植物である。ビールのホップフレーバーは通常、フラボノイド、フェノール酸、芳香油、タンニン、および樹脂を豊富に含む植物の球果および花から生成される。ホップ抽出物はビール業界でのその使用以外にも、不安を軽減し、睡眠を助ける鎮静剤としても使用されている。動物と細胞モデルの両方における前臨床試験研究では、睡眠プロセスに関与することが知られているGABA-Aおよびセロトニン系との相互作用によるものと推定される睡眠増強および抗不安活性が実証されている。人間では、それらの鎮静作用で知られる植物のポリハーブブレンドに含まれるホップが睡眠の質を改善するのに効果的であることが示されている。バレリアンとホップの組み合わせは、睡眠を調節するアデノシン、メラトニン、およびGABA-A系に同時に作用するため、特に効果的であることが示されている。
【0052】
本発明の実施形態では、組成物はホップ抽出物、具体的にはホップ球果抽出物を含んでもよい。組成物の1回分の量には、約1mg~約1000mgのホップ球果抽出物が含まれ得る。より好ましくは、組成物の1回分には、約10mg~約500mgのホップ球果抽出物が含まれ得る。好ましい実施形態では、組成物は、1回分当たり約20mgのホップ球果抽出物を含み得る。
【0053】
本発明のホップ抽出物は、フムロン、キサントフモールおよびミルセノールからなる群から選択される少なくとも1つの物質を含む。好ましくは、ホップ抽出物は、フムロン、キサントフモール、およびミルセノールの組み合わせを含む。本発明の食事組成物は、ホップ抽出物またはホップ球果抽出物の形態ではなく、精製フムロン、キサントフモール、および/またはミルセノールを使用して配合され得ることに留意されたい。
レモンバーム抽出物
【0054】
レモンバーム(Melissa officinalis)は、ヨーロッパとアジア原産のシソ科の多年草である。レモンバームは、ストレスおよび不安を軽減し、腸の不快感を治療するために伝統医学で使用されてきた。それは心を落ち着かせる特性で知られており、ニコチン性およびムスカリン性アセチルコリン受容体活性の両方の中枢調節を通じてリラックス効果を生み出すと考えられている。
【0055】
レモンバーム抽出物の認知と気分に対する急性効果を調査した無作為化プラセボ対照二重盲検臨床研究で、心を落ち着かせる効果が観察された。別の臨床研究では、人間の実験室誘発ストレスによる気分への影響を軽減する特性も実証された。
【0056】
本発明の実施形態では、組成物は、リラックス感を促進するために、1回分当たり約10mg~約1,000mgのレモンバーム抽出物を含んでもよい。より好ましくは、組成物は、約25mg~約700mgのレモンバーム抽出物を含み得る。本発明におけるレモンバーム抽出物の好ましい用量は、約400mgを含む。
【0057】
本発明のレモンバーム抽出物は、本発明の組成物の有効成分であると考えられるロスマリン酸を含む。本発明の食事組成物は、レモンバーム抽出物の形態ではない精製ロスマリン酸を使用して配合され得ることに留意されたい。
モクレン抽出物
【0058】
モクレン(Magnolia officinalis)は中国原産の木である。その樹皮抽出物は、鎮静作用および抗不安作用のために伝統的な中国医学で使用されてきた。特徴付けられているモクレン樹皮抽出物の2つの主要な生理活性成分は、マグノロールとホノキオールである。NREM(ノンレム)睡眠の量を増やしながら、非急速眼球運動(ノンレム、NREM)睡眠までの睡眠潜時を短縮するために、マグノロールとホノキオールは両方とも、GABA-A受容体のベンゾジアゼピン部位のそれらの調節を通じて、マウスで実証されている。レム睡眠量はほぼ変化ない。モクレン抽出物のリラックス効果と鎮静効果は、人間においてもさらに証明されている。さらに、両方の化合物はカンナビノイドとアデノシン系も調節する。
【0059】
実施形態では、本明細書の組成物は、リラックスを改善するためにモクレン樹皮抽出物を含む。前記組成物の1回分には、約1mg~約1000mgのモクレンが含まれる。より好ましくは、組成物の1回分の量には、約5mg~約400mgのモクレンが含まれ得る。前記組成物の好ましい用量は、約100mgのモクレンを含む。
【0060】
本発明のモクレン抽出物は、好ましくは約2%の量のホノキオールおよびマグノロールを含み、これらのそれぞれは本発明の組成物の有効成分であると考えられる。本発明の食事組成物は、モクレン抽出物の形態ではない精製ホノキオールおよび/またはマグノロールを使用して配合され得ることに留意されたい。
L-テアニン
【0061】
「テアニン」としても知られるL-テアニン(N-エチル-L-グルタミン)は、茶葉に豊富に含まれるアミノ酸で、一部のキノコにも含まれる。緑茶(Camellia sinensis)は、その鎮静効果が伝統的な中国医学でよく知られている。動物モデルでは、テアニンは血圧などのストレスのマーカーを低下させる。人間では、テアニンを投与すると、急性ストレス課題中に心拍数と唾液免疫グロブリンA(s-IgA)とが減少した。摂取後すぐにアルファ脳波が生成されることで確認されている、リラックスを誘発し、心理的ストレスを軽減するこの能力は、いくつかの研究で示されているように、鎮静および睡眠に役立つ。この効果は、広範囲の神経伝達物質、特にグルタメートの調節に関連しているようである。
【0062】
本発明の実施形態では、組成物は、約10mg~約1000mgのL-テアニンを含むことができる。より好ましくは、本発明の組成物は、約20mg~約600mgのL-テアニンを含み得る。本組成物中のL-テアニンの好ましい用量は、1回分当たり約200mgを含む。
【実施例
【0063】
食事組成物の例
本発明の実施形態では、食事組成物は、表1に示すように、本明細書に記載の有効成分のブレンドを以下の量で含む。
【表1】
飲料の例
【0064】
本発明の実施形態では、リラクゼーション飲料の例は、表2に示すように、以下の量で配合された。
【表2】
上記の成分を一緒にブレンドして、サングリアフレーバーの飲料を形成した。
水質調整粉末の例
【0065】
本発明の実施形態では、水改質粉末の例は、表3に示すように、以下の量で配合された。
【表3】
上記の成分を一緒にブレンドして、飲料用の水の量に分散するための粉末を形成した。
グミの例
【0066】
本発明の一実施形態では、表4に示すように、以下の量でグミを配合した。
【表4】
上記の成分を一緒にブレンドして、摂取用のグミを形成した。一人前の分量には、それぞれ約9グラムのグミが2個含まれている。
【0067】
本明細書に記載の現時点で好ましい実施形態に対する様々な変更および修正が当業者には明らかであることに留意されたい。このような変更および修正は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、またそれに付随する利点を損なうことなく行うことができる。さらに、本明細書全体にわたる「発明」への言及は非限定的なものであり、本明細書に提示される特許請求の範囲の限定は本発明全体を説明することを意味するものではないことに留意されたい。さらに、本明細書に例示的に開示された本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素がなくても適切に実施することができる。
【国際調査報告】