(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】スルホキシイミン化合物およびその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20240709BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20240709BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240709BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240709BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20240709BHJP
C07D 405/12 20060101ALI20240709BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20240709BHJP
C07D 411/14 20060101ALI20240709BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20240709BHJP
C07D 417/14 20060101ALI20240709BHJP
A61K 31/541 20060101ALI20240709BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20240709BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20240709BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20240709BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
C07D401/12
A61P17/06
A61P1/04
A61P37/02
A61K31/497
C07D405/12
A61K31/501
C07D411/14
C07D409/14
C07D417/14
A61K31/541
A61K31/506
C07D401/14
C07D471/04 104Z
C07D405/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578894
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 CN2022100435
(87)【国際公開番号】W WO2022268119
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110694497.1
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210002094.0
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210665753.9
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516304780
【氏名又は名称】メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100221523
【氏名又は名称】佐藤 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】銭 文遠
(72)【発明者】
【氏名】楊 純道
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC42
4C086BC48
4C086BC88
4C086CB05
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA05
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086GA12
4C086GA13
4C086ZA68
4C086ZA89
4C086ZB07
(57)【要約】
スルホキシイミン化合物およびその使用。下記の式で表される化合物またはその薬学的に許容される塩が具体的に開示される。
【化1】
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の化合物:
【化1】
[式中、
環Aは、6員のヘテロアリールであり;
X
1およびX
2は、それぞれ独立して、NおよびCHから選択され;
R
1およびR
2は、独立して、C
1-3アルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
あるいは、R
1およびR
2は、それらの結合しているS原子とともに4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
R
3は、それぞれ独立して、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
R
4は、水素、-C(=O)R
41、-C(=O)NR
42R
43、5~10員のヘテロアリール、およびフェニルから選択され、ここで、5~10員のヘテロアリールおよびフェニルは、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよく;
R
41は、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、フェニル、および4~6員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、フェニル、および4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく;
R
42は、水素およびC
1-3アルキルから選択され;
R
43は、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく;
R
5は、水素およびC
1-3アルキルから選択され;
R
6は、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルは、1、2、3または4個のR
dで適宜置換されてもよく;
R
a、R
b、R
c、およびR
dは、独立して、H、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、CN、NH
2、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
nは、0、1、2および3から選択される]
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
環Aが、
【化2】
から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
環Aが、
【化3】
から選択される、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
1およびR
2が、独立して、メチル、エチル、およびプロピルから選択され、ここで、メチル、エチル、およびプロピルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよい、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R
1およびR
2が、独立して、メチルから選択される、請求項4に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
1およびR
2が、それらの結合しているS原子とともに4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよい、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
4~6員のヘテロシクロアルキルが、
【化4】
から選択され、ここで、
【化5】
は、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよい、請求項6に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
4~6員のヘテロシクロアルキルが、
【化6】
から選択される、請求項7に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R
aが、水素から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
【化7】
の構造が、
【化8】
から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
X
1が、NおよびCHから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
R
3が、それぞれ独立して、水素およびフッ素から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
【化9】
の構造が、
【化10】
から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
R
4が、水素、-C(O)R
41、-C(O)NR
42R
43、
【化11】
から選択され、ここで、
【化12】
は、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよい、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
R
41が、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、
【化13】
から選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、
【化14】
は、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよい、請求項14に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
R
42が、水素から選択される、請求項14に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
R
43が、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、およびシクロブチルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、およびシクロブチルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよい、請求項14に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
R
cが、Hから選択される、請求項14~17のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項19】
R
bが、水素、フッ素、CN、およびメチルから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項20】
R
4が、
【化15】
から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項21】
R
5が、水素、メチル、およびエチルから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項22】
R
6が、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-NH-シクロプロピル、および-NH-シクロブチルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-NH-シクロプロピル、および-NH-シクロブチルは、1、2、3または4個のR
dで適宜置換されてもよい、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項23】
R
6が、メチル、エチル、-NHCH
3、およびシクロプロピルから選択され、ここで、メチル、エチル、-NHCH
3、およびシクロプロピルは、1、2、3または4個のR
dで適宜置換されてもよい、請求項22に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項24】
R
dが、水素、重水素、およびメトキシから選択される、請求項22~23のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項25】
R
6が、-CH
2CD
3、-CH
2CH
3、-NHCD
3、-CH
2OCH
3、-CH
3、およびシクロプロピルから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項26】
式(II-1)または(II-2):
【化16】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、X
1、X
2、およびnは、請求項1で定義される通りである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項27】
式(II-1-1)または(II-1-2):
【化17】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、X
1、およびnは、請求項24で定義される通りである、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項28】
式(II-1-1-1)または(II-1-1-2):
【化18】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X
1、およびnは、請求項1で定義される通りである、請求項27に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項29】
下記の化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容される塩。
【化19】
【化20】
【化21】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、下記の出願の優先権を主張する。
2021年6月22日出願のCN202110694497.1
2022年1月14日出願のCN202210002094.0
2022年6月13日出願のCN202210665753.9
【0002】
本開示は、スルホキシイミン化合物群およびその使用、具体的には、式(II)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。
【背景技術】
【0003】
ヤヌスキナーゼ(JAK)ファミリーは、サイトカイン受容体が介在するシグナル伝達経路の制御を主に担う細胞内非受容体型チロシンキナーゼ群である。これらのシグナル伝達経路は、様々なサイトカイン、増殖因子、および受容体によって活性化され得、重要な生理学的プロセス(様々な種類の細胞の増殖、分化、アポトーシス、血管形成、および免疫制御など)に関与する。ヤヌスキナーゼファミリーには、哺乳動物では4種類のアイソフォーム:JAK1、JAK2、JAK3、およびTYK2(チロシンキナーゼ2)がある。
【0004】
同じファミリーの他のキナーゼと同様に、TYK2もまた、C末端の偽キナーゼドメイン(pseudo-kinase domain, JH2)およびキナーゼドメイン(kinase domain, JH1)、ならびにN末端のFERMドメイン(Four.1 protein, Ezrin, Radixin, Moesin)およびSH2ドメイン(srchomology 2 domain)を含む、7つの相同ドメイン(JAK homology domain, JH)からなる4つの保存されたドメインを構造上有する。
【0005】
細胞内で、TYK2はJAK2と二量体を形成してIL-23およびIL-12のシグナル伝達を媒介し、JAK1と二量体を形成してI型インターフェロン応答を媒介することもできる。これらのサイトカインは、乾癬、炎症性腸疾患(IBD)、および全身性エリテマトーデス(SLE)などの様々な炎症性自己免疫疾患の病因に関与している。TYK2を阻害することで、一部の炎症性サイトカインのシグナル伝達経路が遮断され、関連疾患の治療という目的を達成することができる。
【0006】
現行のTYK2阻害剤には、キナーゼドメイン(JH1)を阻害するオルソステリック阻害剤および偽キナーゼドメイン(JH2)を阻害するアロステリック阻害剤が主に挙げられる。オルソステリック阻害剤は、PfizerのPF-06826647に代表され、これはプラークおよび潰瘍性大腸炎などの疾患を治療するために使用され、現在第2相臨床試験中である。アロステリック阻害剤はBMS-986165に代表される。塊状の乾癬の治療についてのBMS-986165の臨床試験は第3相に進んでおり、顕著な臨床効果および優れた安全性を示す。同時に、BMS-986165は、クローン病、乾癬性関節炎、および全身性エリテマトーデスを含む様々な自己免疫疾患について臨床研究中でもある。BMS-986165に加えて、Nimbusもまた前臨床スクリーニング中のTYK2アロステリック阻害剤を複数有しており、Haiscoによって買収された(最近報告された)FrontheraのTYK2アロステリック阻害剤 FTP-637は、第1相臨床試験に入る準備中である。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、式(II)の化合物:
【化1】
[式中、
環Aは、6員のヘテロアリールであり;
X
1およびX
2は、それぞれ独立して、NおよびCHから選択され;
R
1およびR
2は、独立して、C
1-3アルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
あるいは、R
1およびR
2は、それらの結合しているS原子とともに4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
R
3は、それぞれ独立して、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
R
4は、水素、-C(=O)R
41、-C(=O)NR
42R
43、5~10員のヘテロアリール、およびフェニルから選択され、ここで、5~10員のヘテロアリールおよびフェニルは、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよく;
R
41は、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、フェニル、および4~6員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、フェニル、および4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく;
R
42は、水素およびC
1-3アルキルから選択され;
R
43は、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく;
R
5は、水素およびC
1-3アルキルから選択され;
R
6は、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルは、1、2、3または4個のR
dで適宜置換されてもよく;
R
a、R
b、R
c、およびR
dは、独立して、H、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、CN、NH
2、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
nは、0、1、2および3から選択される]
またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示は、式(II)の化合物:
【化2】
[式中、
環Aは、6員のヘテロアリールであり;
X
1およびX
2は、独立して、NおよびCHから選択され;
R
1およびR
2は、独立して、C
1-3アルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
あるいは、R
1およびR
2は、それらの結合しているS原子とともに4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく;
R
3は、それぞれ独立して、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
R
4は、水素、-C(=O)R
41、および5~6員のヘテロアリールから選択され、ここで、5~6員のヘテロアリールは、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよく;
R
41は、C
1-3アルキルおよびC
3-6シクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキルおよびC
3-6シクロアルキルは、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく;
R
5は、水素およびC
1-3アルキルから選択され;
R
6は、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルから選択され、ここで、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-NH-C
1-3アルキル、および-NH-C
3-6シクロアルキルは、1、2、3または4個のR
dで適宜置換されてもよく;
R
a、R
b、R
c、およびR
dは、独立して、H、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、CN、NH
2、C
1-3アルキル、およびC
1-3アルコキシから選択され;
nは、0、1、2または3である]
またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態において、前記環Aは、
【化3】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態において、前記環Aは、
【化4】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R1およびR2は、独立して、メチル、エチル、およびプロピルから選択され、ここで、メチル、エチル、およびプロピルは、1、2、3または4個のRaで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R1およびR2は、独立して、メチルおよびエチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R1およびR2は、独立して、メチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R1およびR2は、それらの結合しているS原子とともに4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のRaで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
1およびR
2は、それらの結合しているS原子とともに
【化5】
を形成し、ここで、
【化6】
は、1、2、3または4個のR
aで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
1およびR
2は、それらの結合しているS原子とともに
【化7】
を形成し、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Raは、水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化8】
の構造は、
【化9】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化10】
の構造は、
【化11】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態において、前記X1は、それぞれ、Nから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態において、前記X1は、それぞれ、CHから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R3は、それぞれ独立して、水素およびフッ素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0023】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化12】
の構造は、
【化13】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化14】
の構造は、
【化15】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0025】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化16】
の構造は、
【化17】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0026】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化18】
の構造は、
【化19】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0027】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
4は、水素、-C(O)R
41、-C(O)NR
42R
43、
【化20】
から選択され、ここで、
【化21】
は、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0028】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
4は、水素、-C(O)R
41、
【化22】
から選択され、ここで、
【化23】
は、1、2または3個のR
bで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0029】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、水素、重水素、フッ素、CN、NH2、メチル、エチル、メトキシ、およびエトキシから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0030】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、水素、フッ素、CN、およびメチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0031】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0032】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、フッ素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0033】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、CNから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0034】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、メチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0035】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rbは、メトキシから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R41は、メチル、エチル、プロピル、C3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、C3-8シクロアルキル、5~6員のヘテロアリール、および4~6員のヘテロシクロアルキルは、1、2、3または4個のRcで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0037】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R41は、メチル、エチル、プロピル、およびC3-4シクロアルキルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、およびC3-4シクロアルキルは、1、2、3または4個のRcで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0038】
本開示のいくつかの実施形態において、前記C3-4シクロアルキルは、シクロプロピルおよびシクロブチルから選択され、ここで、シクロプロピルおよびシクロブチルは、1、2、3または4個のRcで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0039】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
41は、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、
【化24】
から選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、
【化25】
は、1、2、3または4個のR
cで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0040】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R41は、シクロプロピルおよびシクロブチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0041】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rcは、水素であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0042】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
41は、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、
【化26】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0043】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R42は、水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0044】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R43は、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、およびシクロブチルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、およびシクロブチルは、1、2、3または4個のRcで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0045】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R43は、シクロプロピルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0046】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
4は、
【化27】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0047】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R
4は、
【化28】
から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0048】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R5は、水素、メチル、およびエチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0049】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R5は、水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0050】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R5は、メチルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0051】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R6は、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、-NHCH3、-NHCH2CH3、-NH-シクロプロピル、および-NH-シクロブチルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、-NHCH3、-NHCH2CH3、-NH-シクロプロピル、および-NH-シクロブチルは、1、2、3または4個のRdで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0052】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R6は、メチル、エチル、-NHCH3、およびシクロプロピルから選択され、ここで、メチル、エチル、-NHCH3、およびシクロプロピルは、1、2、3または4個のRdで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0053】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R6は、メチル、エチル、および-NHCH3から選択され、ここで、メチル、エチル、および-NHCH3は、1、2、3または4個のRdで適宜置換されてもよく、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0054】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rdは、水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0055】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rdは、重水素から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0056】
本開示のいくつかの実施形態において、前記Rdは、メトキシから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R6は、-CH2CD3、-CH2CH3、-NHCD3、-CH2OCH3、-CH3、およびシクロプロピルから選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0058】
本開示のいくつかの実施形態において、前記R6は、-CH2CD3、-CH2CH3、-NHCD3、および-CH2OCH3から選択され、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態において、化合物は、式(II-1)または(II-2):
【化29】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、X
1、X
2、およびnは、本明細書で定義される通りである。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態において、化合物は、式(II-1-1)または(II-1-2):
【化30】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、X
1、およびnは、本明細書で定義される通りである。
【0061】
本開示のいくつかの実施形態において、化合物は、式(II-1-1-1)または(II-1-1-2):
【化31】
で表され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X
1、およびnは、本明細書で定義される通りである。
【0062】
本開示には、上記の変数を任意に組み合わせることで得られるいくつかの実施形態もまた、含まれる。
【0063】
本開示のいくつかの実施形態において、前記化合物は、
【化32】
【化33】
【化34】
から選択される。
【0064】
本開示は、Tyk2 JH2に関連する疾患の治療のための薬剤の製造における前記化合物またはその薬学的に許容される塩の使用もまた提供する。
【0065】
本開示は、治療を必要とする対象におけるTyk2 JH2に関連する疾患を治療する方法であって、前記対象に有効用量の上記技術的解決法のいずれかで定義された化合物またはその薬学的に許容される塩を提供することを特徴とする、方法もまた提供する。
【0066】
技術的効果
本開示の化合物は、Tyk2偽キナーゼドメイン(Tyk2 JH2)に対して強力な阻害活性を有する。
【0067】
定義および用語
特に断らない限り、本明細書で使用される以下の用語および語句は、以下の意味を持つように意図される。特定の用語または語句は、特別な定義がない場合に不明確または不明瞭であるとみなされるべきではなく、その通常の意味で理解されるべきである。本明細書に商品名が出てきた場合、それに対応する商品またはその活性成分を指すことが意図される。
【0068】
「薬学的に許容される」という用語は、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を伴わず、合理的なリスク・ベネフィット比に見合った、信頼できる医学的判断の範囲内でヒトおよび動物組織と接触させて使用するのに適する化合物、物質、組成物、および/または剤形に関して、本明細書で使用される。
【0069】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に開示される特定の置換基を有する化合物を比較的非毒性の酸または塩基と反応させることで調製される、本明細書に開示される化合物の塩を意味する。本明細書に開示される化合物が相対的に酸性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適当な不活性溶媒中で化合物を十分な量の塩基と接触させることによって、塩基付加塩を得ることができる。本明細書に開示される化合物が相対的に塩基性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適当な不活性溶媒中で化合物を十分な量の酸と接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。本明細書に開示される一部の特定の化合物は塩基性および酸性の両方の官能基を含み、塩基または酸付加塩のいずれかに変換することができる。
【0070】
本明細書に開示される薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、酸性または塩基性部分を含む親化合物から調製され得る。一般に、かかる塩は、水または有機溶媒またはそれらの混合物中で、化合物の遊離酸または塩基形態を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることで調製され得る。
【0071】
本明細書に開示される化合物は、特定の幾何または立体異性体で存在する場合がある。本開示は、シスおよびトランス異性体、(-)-および(+)-エナンチオマー、(R)-および(S)-エナンチオマー、ジアステレオ異性体、(D)-異性体、(L)-異性体、およびラセミ混合物ならびにその他の混合物、例えば、エナンチオマーまたはジアステレオ異性体が濃縮された混合物を含むかかる全ての化合物を企図し、これらの全てが本明細書に開示される範囲内に包含される。アルキルなどの置換基中にさらなる不斉炭素原子が存在してもよい。これら全ての異性体およびそれらの混合物は、本明細書に開示される範囲内に包含される。
【0072】
特に断らない限り、「エナンチオマー」または「光学異性体」という用語は、互いに鏡映しの関係にある立体異性体を意味する。
【0073】
特に断らない限り、「シス-トランス異性体」または「幾何異性体」という用語は、二重結合または環形成炭素原子間の単結合が自由に回転できないことによって生じる。
【0074】
特に断らない限り、「ジアステレオマー」という用語は、分子中に2つ以上のキラル中心が存在し、分子同士で非鏡像関係にある立体異性体を意味する。
【0075】
特に断らない限り、「(+)」は右旋性異性体を意味し、「(-)」は左旋性異性体を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
【0076】
特に断らない限り、
【化35】
および
【化36】
は、立体中心の絶対配置を示し、
【化37】
および
【化38】
は、立体中心の相対配置を示し、
【化39】
は、
【化40】
または
【化41】
を示すか、あるいは
【化42】
は、
【化43】
および
【化44】
を示す。
【0077】
特に断らない限り、「互変異性体」または「互変異性形態」という用語は、異性体中の異なる官能基が動的平衡にあり、室温で急速に互いに変換され得ることを意味する。互変異性体があり得る場合(例えば溶液中)、互変異性体の化学平衡が達成され得る。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック互変異性体としても知られる)には、ケト-エノール異性化およびイミン-エナミン異性化などのプロトン移動による相互変換が含まれる。原子価互変異性体には、一部の結合電子の再結合による相互変換が含まれる。ケト-エノール互変異性化の具体例は、ペンタン-2,4-ジオンおよび4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンという2つの互変異性体間の相互変換である。
【0078】
特に断らない限り、「1つの異性体が濃縮された」、「異性体が濃縮された」、「1つのエナンチオマーが濃縮された」、または「エナンチオマーが濃縮された」という用語は、1つの異性体またはエナンチオマーの含有量が100%未満であり、その異性体またはエナンチオマーの含有量が60%以上、または70%以上、または80%以上、または90%以上、または95%以上、または96%以上、または97%以上、または98%以上、または99%以上、または99.5%以上、または99.6%以上、または99.7%以上、または99.8%以上、または99.9%以上であることを意味する。
【0079】
特に断らない限り、「異性体過剰率」または「エナンチオマー過剰率」という用語は、2つの異性体または2つのエナンチオマーの相対的割合の差を意味する。例えば、一方の異性体またはエナンチオマーが90%の量で存在し、他方の異性体またはエナンチオマーが10%の量で存在する場合、異性体またはエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
【0080】
光学活性(R)-および(S)-異性体、またはDおよびL異性体は、キラル合成またはキラル試薬またはその他の従来技術を用いて調製され得る。本明細書に開示される一部の化合物の1つのエナンチオマーを得る場合、純粋な所望のエナンチオマーは、不斉合成またはキラル補助基の誘導体化に続けて、得られたジアステレオマー混合物を分離し、補助基を切断することによって得られる。あるいは、分子が塩基性官能基(アミノなど)または酸性官能基(カルボキシルなど)を含む場合、化合物は適切な光学活性酸または塩基と反応してジアステレオ異性体の塩を形成し、次にこれを当技術分野で従来の方法によりジアステレオマー分割して、純粋なエナンチオマーを得る。さらに、エナンチオマーおよびジアステレオ異性体は一般に、キラル固定相を用い、任意選択的に化学的誘導体化(例えば、アミンからのカルバメートの生成)を併用するクロマトグラフィーにより分離される。
【0081】
本明細書に開示される化合物は、化合物を構成する原子の一つ以上において、不自然な割合で原子の同位体を含む場合がある。例えば、化合物は、トリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、またはC-14(14C)などの放射性同位体で標識化される場合がある。別の例として、水素は重水素に置換され、重水素化医薬品を形成する場合がある。重水素-炭素間の結合は、通常の水素-炭素間の結合よりも強い。重水素化していない医薬品と比較して、重水素化医薬品には、中毒性副作用の減少、薬剤安定性の向上、有効性の増強、および薬剤の生物学的半減期の延長という利点がある。本明細書に開示される化合物の同位体組成の全ての変化は、放射活性であるかに関係なく、本開示の範囲内に含まれる。
【0082】
特に断らない限り、「D」または「2H」という用語は、重水素(heavy hydrogen)としても知られる重水素(deuterium)を指し、水素同位体の別の安定な形態である。
【0083】
「任意選択的な」または「任意選択的に」という用語は、その後に記載される事象または条件が発生するかもしれないが発生する必要はないこと、並びにその記載が、その事象または条件が発生する場合およびその事象または条件が発生しない場合を含んでいることを意味する。
【0084】
「置換された」という用語は、特定の原子の原子価が正常であり、置換された化合物が安定である限りにおいて、特定の原子上の一つ以上の水素原子が、重水素および水素のバリアントなどの置換基で置換されることを意味する。置換基がオキソ(すなわち、=O)である場合、それは2つの水素原子が置換されることを意味する。芳香環上ではオキソによる置換は起こらない。
【0085】
「適宜置換されてもよい」という用語は、原子が置換されてもされなくてもよいことを意味する。特に断らない限り、置換基の種類および数は、化学的に達成可能である限り、任意である。
【0086】
変数(Rなど)が化合物の組成または構造中に複数回出てくる場合、変数の定義はそれぞれ独立している。それゆえ、例えば、ある基が0~2個のRで置換される場合、その基は最大2個のRで適宜置換されてもよく、ここでRの定義はそれぞれ独立している。さらに、置換基および/またはそのバリアントの組み合わせは、その組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0087】
-(CRR)0-など、連結基の数が0の場合、それは連結基が単結合であることを意味する。
【0088】
変数の一つが単結合である場合、それは、単結合によって結ばれている2つの基が直接結合していることを意味する。例えば、A-L-ZのLが単結合を表す場合、それはA-L-Zの構造が実際にはA-Zであることを意味する。
【0089】
置換基が空である場合、それは置換基が存在しないことを意味する。例えば、A-XのXが空である場合、A-Xの構造は実際にはAである。記載される置換基がどの原子を介して置換される基に結合するかを示していない場合、かかる置換基はその原子のいずれを介して結合してもよい。例えば、置換基としてのピリジル基は、ピリジン環上の炭素原子のいずれを介して置換される基に結合してもよい。
【0090】
特に断らない限り、「6員のヘテロ芳香環」および「6員のヘテロアリール」という用語は、互換的に使用してもよい。「6員のヘテロアリール」という用語は、共役π電子系を有し、6個の環原子で構成される単環式基を意味し、ここで、1、2、3または4個の環原子は、O、S、およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素原子であり、窒素原子は、適宜四級化されてもよく、窒素および硫黄ヘテロ原子は、適宜酸化されてもよい(すなわち、NOおよびS(O)p、pは1または2)。6員のヘテロアリールは、ヘテロ原子または炭素原子を介して分子の残りの部分に結合してもよい。6員のヘテロアリールの例には、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジルなどを含む)、ピラジニル、またはピリミジニル(2-ピリミジニルおよび4-ピリミジニルなどを含む)が挙げられるが、これらに限らない。
【0091】
特に断らない限り、「C1-3アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子で構成される直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を示すのに用いられる。C1-3アルキル基には、C1-2およびC2-3アルキル基ならびに同類のものが含まれる。それは、一価(例えば、メチル)、二価(例えば、メチレン)、または多価(例えば、メテニル)であってもよい。C1-3アルキル基の例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピルおよびイソプロピルなど)、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0092】
特に断らない限り、「C1-3アルコキシ」という用語は、1~3個の炭素原子を含み、酸素原子を介して分子の残りの部分に結合するアルキル基を意味する。C1-3アルコキシ基には、C1-2、C2-3、C3、およびC2アルコキシ基、ならびに同類のものが含まれる。C1-3アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシおよびイソプロポキシなど)、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0093】
特に断らない限り、「4~6員のヘテロシクロアルキル」という用語は、単独で、または他の用語と組み合わせて、それぞれ、4~6個の環原子で構成される飽和環基を意味し、ここで、1、2、3または4個の環原子は、O、S、およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素原子であり、窒素原子は、適宜四級化されてもよく、窒素および硫黄ヘテロ原子は、適宜酸化されてもよい(すなわち、NOおよびS(O)p、pは1または2)。4~6員のヘテロシクロアルキルには、単環系および二環系が含まれ、ここで、二環系には、スピロ環、縮合環、および架橋環が含まれる。さらに、「4~6員のヘテロシクロアルキル」に関して、ヘテロ原子は、ヘテロシクロアルキル基の、分子の残り部分への結合位置に存在してもよい。4~6員のヘテロシクロアルキル基には、5~6員、4員、5員、および6員のヘテロシクロアルキル基、ならびに同類のものが含まれる。4~6員のヘテロシクロアルキルの例には、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチエン-2-イルおよびテトラヒドロチエン-3-イルならびに同類のものを含む)、テトラヒドロフラニル(テトラヒドロフラン-2-イルおよび同類のものを含む)、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル(1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、および3-ピペリジニル、ならびに同類のものを含む)、ピペラジニル(1-ピペラジニルおよび2-ピペラジニルならびに同類のものを含む)、モルホリニル(3-モルホリニルおよび4-モルホリニルならびに同類のものを含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソオキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ホモピペラジニル、またはホモピペリジニル、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0094】
特に断らない限り、「5~10員のヘテロ芳香環」および「5~10員のヘテロアリール」という用語は、互換的に使用してもよい。「5~10員のヘテロアリール」という用語は、共役π電子系を有し、5~10個の環原子で構成される環基を意味し、ここで、1、2、3または4個の環原子は、O、S、およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素原子である。それは、単環式、縮合二環式、または縮合三環式環系であってもよく、ここで、それぞれの環は、芳香族であり、窒素原子は、適宜四級化されてもよく、窒素および硫黄ヘテロ原子は、適宜酸化されてもよい(すなわち、NOおよびS(O)
p、pは1または2)。5~10員のヘテロアリールは、ヘテロ原子または炭素原子を介して分子の残り部分に結合してもよい。5~10員のヘテロアリール基には、5~8員、5~7員、5~6員、5員、および6員のヘテロアリール基、ならびに同類のものが含まれる。5~10員のヘテロアリールの例には、ピロリル(N-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、および同類のものを含む)、ピラゾリル(2-ピラゾリルおよび3-ピラゾリル、ならびに同類のものを含む)、イミダゾリル(N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、および5-イミダゾリル、ならびに同類のものを含む)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、および5-オキサゾリル、ならびに同類のものを含む)、トリアゾリル(1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル、1H-1,2,4-トリアゾリル、および4H-1,2,4-トリアゾリル、ならび同類のものを含む)、テトラゾリル、イソオキサゾリル(3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、および5-イソオキサゾリル、ならび同類のものを含む)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル、および5-チアゾリル、ならび同類のものを含む)、フリル(2-フリルおよび3-フリル、ならび同類のものを含む)、チエニル(2-チエニルおよび3-チエニル、ならび同類のものを含む)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、および4-ピリジル、ならび同類のものを含む)、ピラジニルまたはピリミジニル(2-ピリミジニルおよび4-ピリミジニル、ならび同類のものを含む)、ベンゾチアゾリル(5-ベンゾチアゾリルおよび同類のものを含む)、プリニル、ベンゾイミダゾリル(2-ベンゾイミダゾリルおよび同類のものを含む)、ベンゾオキサゾリル、インドリル(5-インドリルおよび同類のものを含む)、イソキノリル(1-イソキノリル、5-イソキノリル、および同類のものを含む)、キノキサリニル(2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、および同類のものを含む)またはキノリル(3-キノリル、6-キノリル、および同類のものを含む)、置換または非置換ピリドニル
【化45】
が挙げられるが、これらに限らない。
【0095】
特に断らない限り、「5~6員のヘテロ芳香環」および「5~6員のヘテロアリール」という用語は、互換的に使用してもよい。「5~6員のヘテロアリール」という用語は、共役π電子系を有し、5~6個の環原子で構成される単環式基を意味し、ここで、1、2、3または4個の環原子は、O、S、およびNから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、炭素原子であり、窒素原子は、適宜四級化されてもよく、窒素および硫黄ヘテロ原子は、適宜酸化されてもよい(すなわち、NOおよびS(O)p、pは1または2)。5~6員のヘテロアリール基は、ヘテロ原子または炭素原子を介して分子の残りの部分に結合してもよい。5~6員のヘテロアリール基には、5員および6員のヘテロアリール基が含まれる。5~6員のヘテロアリール基の例には、ピロリル(N-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、および同類のものを含む)、ピラゾリル(2-ピラゾリルおよび3-ピラゾリル、ならびに同類のものを含む)、イミダゾリル(N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、および5-イミダゾリル、ならびに同類のものを含む)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、および5-オキサゾリル、ならびに同類のものを含む)、トリアゾリル(1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル、1H-1,2,4-トリアゾリル、および4H-1,2,4-トリアゾリル、ならびに同類のものを含む)、テトラゾリル、イソオキサゾリル(3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、および5-イソオキサゾリル、ならびに同類のものを含む)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル、および5-チアゾリル、ならびに同類のものを含む)、フリル(2-フリルおよび3-フリル、ならびに同類のものを含む)、チエニル(2-チエニルおよび3-チエニル、ならびに同類のものを含む)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、および4-ピリジル、ならびに同類のものを含む)、ピラジニルまたはピリミジニル(2-ピリミジニルおよび4-ピリミジニル、ならびに同類のものを含む)が挙げられるが、これらに限らない。
【0096】
特に断らない限り、「C3-8シクロアルキル」は、3~8個の炭素原子で構成される飽和環式炭化水素基を意味し、これには単環系および二環系が含まれ、ここで、二環系には、スピロ環、縮合環、および架橋環が含まれる。C3-8シクロアルキル基には、C3-6、C3-5、C4-8、C4-6、C4-5、C5-8、またはC5-6シクロアルキル基などが含まれ、一価、二価、または多価であってもよい。C3-8シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0097】
特に断らない限り、「C3-6シクロアルキル」は、単環系または二環系の、3~6個の炭素原子で構成される飽和環式炭化水素基を意味する。C3-6シクロアルキルには、C3-5、C4-5、およびC5-6シクロアルキルなどが含まれ、一価、二価、または多価であってもよい。C3-6シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0098】
特に断らない限り、「C3-4シクロアルキル」は、単環系の、3~4個の炭素原子で構成される飽和環式炭化水素基を意味する。C3-5シクロアルキルには、C3およびC4シクロアルキルなどが含まれ、一価、二価、または多価であってもよい。C3-4シクロアルキルの例には、シクロプロピルおよびシクロブチルが挙げられるが、これらに限らない。「脱離基」という用語は、置換反応(求核置換反応など)によって別の官能基または原子に置換され得る官能基または原子を指す。例えば、代表的な脱離基には、トリフラート;塩素、臭素、およびヨウ素;メシレート、トシレート、p-ブロモベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネート、および同類のものなどのスルホン酸基;アセトキシ、トリフルオロアセトキシおよび同類のものなどのアシルオキシが挙げられる。
【0099】
「保護基」という用語には、「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」、または「チオ保護基」が挙げられるが、これらに限らない。「アミノ保護基」という用語は、アミノの窒素での副反応を防ぐのに適する保護基を指す。代表的なアミノ保護基には、ホルミル;アルカノイル(例えばアセチル、トリクロロアセチル、またはトリフルオロアセチル)などのアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)などのアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などのアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、1,1-ビス-(4’-メトキシフェニル)メチルなどのアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)およびtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリル、ならびに同類のものが挙げられるが、これらに限らない。「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシでの副反応を防ぐのに適する保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基には、メチル、エチル、およびtert-ブチルなどのアルキル;アルカノイル(例えばアセチル)などのアシル;ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、9-フルオレニルメチル(Fm)、およびジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM)などのアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)およびtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリル、ならびに同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0100】
本明細書に開示される化合物は、以下に列挙する実施形態、以下に列挙する実施形態とその他の化学合成法との組み合わせによって形成される実施形態、および当業者に周知の等価置換などの、当業者に周知の様々な合成法によって調製され得る。好ましい実施形態には、本明細書に開示される実施例が挙げられるが、これらに限らない。
【0101】
本明細書に開示される化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができる。本開示が化合物の絶対配置に関する場合、その絶対配置は、単結晶X線回折(SXRD)などの当技術分野の従来技術によって確認することができる。単結晶X線回折(SXRD)において、成長させた単結晶の回折強度データは、CuKα放射線を光源として、φ/ωスキャンのモードでBruker D8 venture回折計を用いて収集され、関連データの収集後、結晶構造は、直接法(Shelxs97)によってさらに分析され、絶対配置が確認される。
【0102】
化合物は、当技術分野で一般的な命名規則に従って、またはChemDraw(登録商標)ソフトウェアによって命名され、市販の化合物は、供給元のカタログ名を用いて命名される。
【0103】
発明の詳細な説明
本開示は、実施例を用いて以下に詳述される。しかしながら、これらの実施例が本開示に対して何らかの不利な限定を有することを意図しない。本開示は本明細書に詳細に記述され、実施形態もまた本明細書に開示される。様々な変更および修正が、本明細書に開示される技術的思想および範囲から逸脱することなく本明細書に開示される実施形態になされる場合があることは、当業者にとって明らかである。
【実施例】
【0104】
【0105】
ステップ1:化合物1-2の合成
ジクロロメタン(200 mL)中、化合物1-1(13 g、67.71 mmol)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(43.75 g、338.54 mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(30.89 g、81.25 mmol)を添加し、混合物を20℃で0.5時間攪拌した。N,O-ジメチルヒドロキシルアミン ヒドロクロライド(7.93 g、81.25 mmol)を添加した。20℃で15.5時間撹拌した後、反応溶液を濃縮し、得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~3/1)で精製し、化合物1-2を得た。
MS m/z: 235[M+H]+
【0106】
ステップ2:化合物1-3の合成
テトラヒドロフラン(130 mL)中、化合物1-2(13 g、55.30 mmol)の溶液に、窒素下で、0℃で臭化メチルマグネシウム(3M、ジエチルエーテル溶液、36.87 mL)を添加し、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(60 mL)でクエンチし、水(100 mL)で希釈し、続いて酢酸エチル(100 mL×2) で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(100 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~15/1)で精製し、化合物1-3を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.59 (s、1H)、7.44 (s、1H)、2.66 (s、3H)
【0107】
ステップ3:化合物1-4の合成
テトラヒドロフラン(40 mL)中、1-3(8 g、42.10 mmol)および炭酸ジメチル(42.80 g、475.15 mmol)の溶液に、60% 水素化ナトリウム(5.05 g、126.30 mmol)を数回に分けて、0℃でゆっくりと添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(100 mL)で希釈し、塩酸水溶液(50 mL 2M)でクエンチし、飽和食塩水(50 mL × 2)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~3/1)で精製し、化合物1-4を得た。
MS m/z: 244[M+H]+
【0108】
ステップ4:化合物1-5の合成
N,N-ジメチルホルムアミド(80 mL)中、1-4(8.2 g、32.65 mmol)および炭酸カリウム(4.96 g、35.91 mmol)の溶液に、重水素化ヨードメタン(4.97g、34.28 mmol)を0℃で添加し、混合物を20℃で6時間攪拌した。反応溶液を水(100 mL)で希釈し、酢酸エチル(100 mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~4/1)で精製し、化合物1-5を得た。
MS m/z: 261[M+H]+
【0109】
ステップ5:化合物1-6の合成
酢酸(30 mL)中、1-5(5.8 g、18.02 mmol、81%)の溶液に、35% 濃塩酸(61.20 g、587.48 mmol)を添加し、混合物を130℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~1/1)で精製し、化合物1-6を得た。
MS m/z: 189[M+H]+
【0110】
ステップ6:化合物1-7の合成
アセトニトリル(80 mL)中、1-6(2.5 g、12.33 mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(7.56 g、49.30 mmol)を添加し、混合物を85℃で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、酢酸エチル(100 mL)で希釈した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL × 3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)で精製し、化合物1-7を得た。
MS m/z: 207[M+H]+
【0111】
ステップ7:化合物1-8の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物1-7(50 mg、241.46 μmol)、シクロプロピルカルボキサミド(20.55 mg、241.46 μmol)、炭酸カリウム(66.75 mg、482.92 μmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(27.94 mg、48.29 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(22.11 mg、24.15 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を80℃で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製し、化合物1-8を得た。
MS m/z: 256[M+H]+
【0112】
ステップ8:化合物1-10の合成
化合物1-9(2 g、10.34 mmol)をジオキサン(40 mL)中に溶解した。ジメチルスルホキシイミン(1.01 g、10.86 mmol)、炭酸セシウム(6.74 g、20.68 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(946.85 mg、1.03 mmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.20 g、2.07 mmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を110℃に加熱し、窒素下で4時間攪拌した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/4)で精製した。フラクションを減圧濃縮し、石油エーテル/酢酸エチル=5/1 (12 mL)とともに20℃で1時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを回収し、乾燥させて、化合物1-10を得た。
MS m/z: 206[M+H]+
【0113】
ステップ9:化合物1-12の合成
化合物1-10(400 mg、1.94 mmol)をジオキサン(8 mL)および水(2 mL)中に溶解した。化合物1-11(532.95 mg、2.14 mmol)、リン酸カリウム(825.68 mg、3.89 mmol)、および1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(142.31 mg、194.49 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を100℃に加熱し、窒素下で2時間攪拌した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~0/1)で精製した。フラクションを減圧濃縮し、石油エーテル/酢酸エチル=1/1(4 mL)とともに20℃で1時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを回収し、乾燥させて、化合物1-12を得た。
MS m/z: 293[M+H]+
【0114】
ステップ10:化合物1の合成
ジオキサン(4 mL)中、化合物1-8(70 mg、273.74 μmol)、化合物1-12(88.03 mg、301.12 μmol)、炭酸セシウム(178.38 mg、547.48 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(34.09 mg、54.75 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(25.07 mg、27.37 μmol)の溶液を窒素で3回パージし、混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 34%~64%、8 min)で分離し、化合物1を得た。
MS m/z: 512[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.03 (s、1H)、10.92 (s、1H)、8.88 (s、1H)、8.59 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.03 (s、1H)、7.53 (dd、J = 1.4、7.8 Hz、1H)、7.48 (dd、J = 1.3、7.8 Hz、1H)、7.32 - 7.25 (m、1H)、3.52 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.11 (s、2H)、2.06 - 1.96 (m、1H)、0.79 (d、J = 6.1 Hz、4H)
【0115】
【0116】
ステップ1:化合物2-2の合成
化合物2-1(1 g、6.41 mmol)を20℃でオキシ塩化リン(5 mL)中に溶解し、トリエチルアミン(648.25 mg、6.41 mmol、891.68 μL)を添加した。混合物を110℃で120分間攪拌した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し、次に1,2-ジクロロエタン(40 mL)を添加して希釈し、再び減圧濃縮し、粗製物2-2を得、これをそのまま次の反応に使用した。
【0117】
ステップ2:化合物2-3の合成
化合物2-2(1.35 g、6.38 mmol)を20℃でテトラヒドロフラン(15 mL)中に溶解し、重水素化メチルアミン塩酸塩(225.19 mg、3.19 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.48 g、19.15 mmol、3.34 mL)を添加した。混合物を20℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(20 mL)で希釈し、酢酸エチル(40 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、続いてカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)で精製し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブHPLC(Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 3%~33%、11 min)で分離し、化合物2-3を得た。
MS m/z: 209[M+H]+; 1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 8.90 (br s、1H)、8.48 (s、1H)
【0118】
ステップ3:化合物2-4の合成
化合物2-3(55.06 mg、263.38 μmol)および化合物1-12(70 mg、239.43 μmol)を0℃で、窒素下でテトラヒドロフラン(3 mL)中に溶解し、リチウムメチルジシラジド(1 M、718.30 μL)を滴下した。混合物を20℃で1時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液(10 mL)を0℃で添加して反応溶液をクエンチし、水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/5)で精製し、化合物2-4を得た。
MS m/z: 465[M+H]+
【0119】
ステップ4:化合物2の合成
化合物2-4(75 mg、161.31 μmol)をジオキサン(2 mL)中に溶解した。シクロプロピルホルムアミド(41.18 mg、483.93 μmol)、炭酸セシウム(157.67 mg、483.93 μmol)、および(2-ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)メシレート(14.62 mg、16.13 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、次に混合物を110℃に加熱し、窒素下で3時間攪拌した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~1/3.5)で精製し、化合物2を得た。
MS m/z: 514[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.06 (s、1H)、9.02 (br s、1H)、8.74 (d、J = 1.2 Hz、1H)、8.27 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.24 (s、1H)、8.12 (s、1H)、7.59 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.47 (dd、J = 1.2、7.8 Hz、1H)、7.29 (s、1H)、3.60 (s、3H)、3.44 (s、6H)、1.75 - 1.70 (m、1H)、1.15 - 1.10 (m、2H)、0.96 - 0.90 (m、2H)
【0120】
【0121】
ステップ1:化合物3-2の合成
化合物3-1(2 g、10.42 mmol)を0℃でジクロロメタン(10 mL)中に溶解し、塩化オキサリル(1.98 g、15.63 mmol、1.37 mL)およびN,N-ジメチルホルムアミド(19.00 mg、259.94 μmol、20 μL)を添加した。混合物を20℃で1時間攪拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し、粗製物3-2を得、これをそのまま次の反応に使用した。
【0122】
ステップ2:化合物3-3の合成
化合物3-2(804.43 mg、11.40 mmol)を0℃でジクロロメタン(20 mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(27.53 g、213.04 mmol、37.11 mL)および重水素化メチルアミン塩酸塩(2 g、9.50 mmol)を添加した。混合物を15℃で2時間攪拌した。反応溶液を水(20 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を15℃で1時間、石油エーテル/酢酸エチル=3/1(10 mL)でスラリー化し、濾過し、乾燥させて、化合物3-3を得た。
MS m/z: 208[M+H]+; 1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 8.59 (br s、1H)、8.48 (s、1H)、7.90 (s、1H)
【0123】
ステップ3:化合物3-4の合成
化合物3-3(55.00 mg、264.35 μmol)および化合物1-12(70.26 mg、240.32 μmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)中に溶解した。窒素下で、0℃でリチウムヘキサメチルジシラジド(1 M、720.95 μL)を混合物に滴下した。混合物を20℃で1時間攪拌した。反応溶液を氷水浴で、飽和塩化アンモニウム水溶液(10 mL)でクエンチし、水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を酢酸エチル(2 mL)とともに20℃で0.5時間攪拌し、濾過し、乾燥させて、化合物3-4を得た。
MS m/z: 464[M+H]+
【0124】
ステップ4:化合物3の合成
化合物3-4(80 mg、172.43 μmol)をジオキサン(2 mL)中に溶解した。シクロプロピルカルボキサミド(44.02 mg、517.29 μmol)、炭酸セシウム(168.54 mg、517.29 μmol)、および(2-ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)メシレート(15.63 mg、17.24 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、続いて混合物を110℃に加熱し、窒素下で4時間攪拌した。反応溶液をジクロロメタン(50 mL)で希釈し、水(5 mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/エタノール=10/1)で精製し、化合物3を得た。
MS m/z: 513[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.77 (s、1H)、10.66 (s、1H)、8.66 - 8.56 (m、2H)、8.52 (s、1H)、8.14 (d、J = 1.1 Hz、1H)、8.06 (s、1H)、7.45 (br d、J = 7.5 Hz、2H)、7.31 - 7.19 (m、1H)、3.53 (s、3H)、3.46 (s、6H)、1.05 (t、J = 7.0 Hz、1H)、0.77 (br d、J = 5.0 Hz、4H)
【0125】
【0126】
ステップ1:化合物4-1の合成
臭化エチルマグネシウム(3M ジエチルエーテル溶液、4.25 mL)をテトラヒドロフラン(20 mL)中、化合物1-2(1 g、4.25 mmol)の溶液に窒素下で、0℃で滴下し、混合物を20℃で3時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム(10 mL)でクエンチし、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(30 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~15/1)で精製し、化合物4-1を得た。
MS m/z: 204[M+H]+
【0127】
ステップ2:化合物4-2の合成
ジオキサン(10 mL)中、化合物4-1(390 mg、1.74 mmol)、シクロプロピルカルボキサミド(133.07 mg、1.56 mmol)、炭酸カリウム(480.24 mg、3.47 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(201.05 mg、347.47 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(159.09 mg、173.73 μmol)の溶液を窒素で3回パージし、混合物を80℃で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)で精製し、化合物4-2を得た。
MS m/z: 253[M+H]+
【0128】
ステップ3:化合物4の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物4-2(70 mg、277.01 μmol)、1-12(80.99 mg、277.01 μmol)、炭酸セシウム(180.51 mg、554.02 μmol)、(±)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(34.50 mg、55.40 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム(25.37 mg、27.70 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 34%~64%、9 min)で分離し、化合物4を得た。
MS m/z: 509[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.02 (s、1H)、10.91 (s、1H)、8.88 (s、1H)、8.59 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.02 (s、1H)、7.52 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.47 (dd、J = 1.3、7.9 Hz、1H)、7.33 - 7.24 (m、1H)、3.52 (s、3H)、3.46 (s、6H)、3.13 (d、J = 7.2 Hz、2H)、2.01 (quin、J = 6.1 Hz、1H)、1.12 (t、J = 7.2 Hz、3H)、0.78 (d、J = 6.2 Hz、4H)
【0129】
【0130】
ステップ1:化合物5-2の合成
メタノール(20 mL)中、化合物5-1(400 mg、3.84 mmol)の溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(3.09 g、9.60 mmol)およびカルバミン酸アンモニウム(599.56 mg、7.68 mmol)を添加し、反応溶液を25℃で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~1/2)で精製し、化合物5-2を得た。
MS m/z: 136[M+H]+
【0131】
ステップ2:化合物5-3の合成
ジオキサン(10 mL)中、化合物5-2(220.15 mg、1.63 mmol)、1-9(300 mg、1.55 mmol)、炭酸セシウム(1.01 g、3.1 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(179.48 mg、310.19 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(142.02 mg、155.10 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)で精製し、化合物5-3を得た。
MS m/z: 248[M+H]+
【0132】
ステップ3:化合物5-4の合成
ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)中、化合物5-3(240 mg、968.91 μmol)、1-11(253.44 mg、1.02 mmol)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(70.90 mg、96.89 μmol)、およびリン酸カリウム(411.34 mg、1.94 mmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~1/3)で精製し、化合物5-4を得た。
MS m/z: 335[M+H]+
【0133】
ステップ4:化合物5の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物5-4(104.61 mg、312.85 μmol)、1-8(80 mg、312.85 μmol)、炭酸セシウム(203.86 mg、625.70 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(38.96 mg、62.57 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(28.65 mg、31.28 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/3~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10 mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 37%~67%、9 min)で分離し、化合物5を得た。
MS m/z: 554[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.02 (s、1H)、10.91 (s、1H)、8.88 (s、1H)、8.58 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.24 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.03 (s、1H)、7.53 (dd、J = 1.3、7.8 Hz、1H)、7.48 (s、1H)、7.32 - 7.25 (m、1H)、4.12 (ddd、J = 3.0、5.7、12.6 Hz、2H)、4.05 - 3.93 (m、2H)、3.84 (td、J = 2.7、14.4 Hz、2H)、3.71 - 3.58 (m、2H)、3.53 (s、3H)、3.11 (s、2H)、2.08 - 1.96 (m、1H)、0.78 (d、J = 5.9 Hz、4H)
【0134】
【0135】
ステップ1:化合物6-2の合成
化合物6-1(500 mg、6.74 mmol)を無水メタノール(10 mL)中に溶解し、続いてヨードベンゼンジアセテート(5.43 g、16.86 mmol)およびカルバミン酸アンモニウム(1.05 g、13.49 mmol)を添加した。混合物を25℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~1/2)で精製し、化合物6-2を得た。
MS m/z: 106[M+H]+
【0136】
ステップ2:化合物6-3の合成
化合物1-9(600.00 mg、3.10 mmol)および6-2(600 mg、5.71 mmol)を無水ジオキサン(10 mL)中に溶解し、続いて炭酸セシウム(2.02 g、6.20 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(358.97 mg、620.38 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(284.05 mg、310.19 μmol)を添加した。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)で精製し、化合物6-3を得た。
MS m/z: 218[M+H]+
【0137】
ステップ3:化合物6-4の合成
化合物1-11(50.35 mg、202.14 μmol)および6-3(40 mg、183.76 μmol)をジオキサン(2 mL)中に溶解し、水(0.5 mL)中、リン酸カリウム(78.01 mg、367.52 μmol)の溶液を添加した。次に1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(13.45 mg、18.38 μmol)を添加した。系を窒素ガスで置換し、100℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/3~1/3)で精製し、化合物6-4を得た。
MS m/z: 305[M+H]+
【0138】
ステップ4:化合物6の合成
化合物6-4(80 mg、262.84 μmol)および化合物1-8(67.21 mg、262.84 μmol)を無水ジオキサン(2 mL)中に溶解し、炭酸セシウム(171.28 mg、525.68 μmol)を添加した。次にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(36.10 mg、39.43 μmol)および(±)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(32.73 mg、52.57 μmol)を添加し、混合物を90℃で6時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製し、化合物6を得た。
MS m/z: 524[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.11 (s、1 H)、8.57 - 8.70 (m、2 H)、8.23 (d、J = 1.38 Hz、1 H)、7.91 - 8.08 (m、2 H)、7.49 (dd、J = 7.82、1.56 Hz、1 H)、7.46 (dd、J = 7.88、1.63 Hz、1 H)、7.21 (s、1 H)、4.41 (br d、J = 6.63 Hz、2 H)、4.20 - 4.33 (m、2 H)、3.42 (s、3 H)、2.95 (s、2 H)、2.34 - 2.46 (m、2 H)、1.01 (br dd、J = 4.25、3.00 Hz、1 H)、0.78 - 0.84 (m、4 H)
【0139】
【0140】
ステップ1:化合物7-2の合成
化合物7-1(500 mg、4.80 mmol)を無水メタノール(10 mL)中に溶解し、ヨードベンゼンジアセテート(3.87 g、12.00 mmol)およびカルバミン酸アンモニウム(749.45 mg、9.60 mmol)を添加した。混合物を25℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~1/2)で精製し、化合物7-2を得た
MS m/z: 120[M+H]+
【0141】
ステップ2:化合物7-3の合成
化合物1-9(973.76 mg、5.03 mmol)および7-2(600 mg、5.03 mmol)を無水ジオキサン(15 mL)中に溶解し、続いて炭酸セシウム(3.28 g、10.07 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(582.58 mg、1.01 mmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(460.99 mg、503.42 μmol)を添加した。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)で精製し、化合物7-3を得た。
MS m/z: 232[M+H]+
【0142】
ステップ3:化合物7-4の合成
化合物1-11(236.53 mg、949.50 μmol)および7-3(200 mg、863.18 μmol)をジオキサン(3 mL)中に溶解し、水(0.5 mL)中、リン酸カリウム(366.45 mg、1.73 mmol)の溶液を系に添加した。次に1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(63.16 mg、86.32 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で置換し、系を100℃で4時間攪拌した。反応系を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/3~1/3)で精製し、化合物7-4を得た。
MS m/z: 319[M+H]+
【0143】
ステップ4:化合物7の合成
化合物7-4(100 mg、314.08 μmol)および化合物1-8(80.31 mg、314.08 μmol)を無水ジオキサン(2 mL)中に溶解し、続いて炭酸セシウム(204.66 mg、628.15 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で置換した。次にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(43.14 mg、47.11 μmol)および(±)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(39.11 mg、62.82 μmol)を添加した。雰囲気を再び窒素で置換し、系を90℃で6時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をプレパラティブクロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 39%~69%、10 min)で精製し、化合物7を得た。
MS m/z: 538[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.11 (s、1 H)、8.63 - 8.69 (m、2 H)、8.23 (d、J = 1.50 Hz、2 H)、8.01 (s、1 H)、7.47 (ddd、J = 13.60、7.91、1.50 Hz、2 H)、7.20 - 7.23 (m、1 H)、3.61 (dt、J = 13.41、6.86 Hz、2 H)、3.52 (s、3 H)、3.34 (dt、J = 13.45、6.79 Hz、2 H)、2.95 (s、2 H)、2.27 - 2.38 (m、2 H)、2.16 - 2.26 (m、2 H)、1.42 - 1.51 (m、1 H)、1.02 (br dd、J = 4.38、3.00 Hz、2 H)、0.81 (dd、J = 7.75、3.13 Hz、2 H)
【0144】
【0145】
ステップ1:化合物8-2の合成
水(50 mL)およびテトラヒドロフラン(50 mL)中、化合物8-1(5 g、48.46 mmol)の溶液に、炭酸ナトリウム(10.27 g、96.91 mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(11.10 g、50.88 mmol)を添加した。混合物を25℃で15時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(60 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(50 mL×1)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、化合物8-2を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 3.66 - 3.57 (m、4H)、2.50 (brs、4H)、1.39 (s、9H)
【0146】
ステップ2:化合物8-3の合成
メタノール(40 mL)中、化合物8-2(2 g、9.84 mmol)の溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(6.65 g、20.66 mmol)およびカルバミン酸アンモニウム(1.23 g、15.74 mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1/1、次に酢酸エチル/メタノール=40/0~40/1)で精製し、化合物8-3を得た。
MS m/z: 235[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 4.03 - 3.92 (m、2H)、3.92 - 3.78 (m、2H)、3.06 (br s、4H)、1.49 (s、9H)
【0147】
ステップ3:化合物8-4の合成
化合物8-3(1.62 g、6.91 mmol)をジオキサン(22 mL)中に溶解し、1-9(1.41 g、6.91 mmol)、炭酸カリウム(1.91 g、13.83 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(316.55 mg、345.69 μmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(400.04 mg、691.38 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を90℃に加熱し、4時間攪拌した。反応溶液をそのまま濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~2/1)で精製し、化合物8-4を得た。
MS m/z: 347[M+H]+
【0148】
ステップ4:化合物8-5の合成
化合物8-4(500 mg、1.44 mmol)をメタノール(2 mL)中に溶解し、メタノール中、塩酸(4 M、4 mL)を添加した。混合物を25℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、化合物8-5を得た。
MS m/z: 247[M+H]+
【0149】
ステップ5:化合物8-6の合成
ジクロロエタン(5 mL)中、化合物8-5(500 mg、2.03 mmol)の溶液に、37% ホルムアルデヒド水溶液(608.51 mg、7.50 mmol)および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(859.05m g、4.05 mmol)を窒素下で、0℃で添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーは原料物質が完全に消費されたことを示した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(50 mL)で処理し、混合物を10分間攪拌し、続いてジクロロメタン(50mL ×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~0/1)で精製し、化合物8-6を得た。
MS m/z: 261[M+H]+
【0150】
ステップ6:化合物8-7の合成
ジオキサン(8 mL)中、化合物8-6(290mg、1.16mmol)の溶液に、化合物1-11(318.72mg、1.22mmol)を窒素下で、0℃で添加した。混合物を均等に混合し、続いて水(2 mL)中、リン酸カリウム(494.21 mg、2.33 mmol)の溶液および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(85.18 mg、116.41 μmol)を添加した。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=8/1~0/1)で精製し、化合物8-7を得た。
MS m/z: 348[M+H]+
【0151】
ステップ7:化合物8の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物8-7(100mg、287.82 μmol)の溶液に、化合物1-8(82.24mg、316.60μmol)、炭酸セシウム(187.55mg、575.64 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(35.84mg、57.56 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(26.36mg、28.78 μmol)を窒素下で、0℃で連続的に添加した。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(アンモニア、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 28%~58%)で分離し、化合物8を得た。
MS m/z: 567[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.27 (br s、1H)、9.46 - 9.11 (m、1H)、8.60 (d、J = 1.2 Hz、2H)、8.22 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.03 (s、1H)、7.54 (br d、J = 7.7 Hz、1H)、7.42 (d、J = 7.8 Hz、1H)、7.26 - 7.21 (m、1H)、3.73 - 3.67 (m、2H)、3.49 - 3.42 (m、2H)、3.10 - 2.71 (m、8H)、2.24 - 2.01 (m、3H)、1.58 (br s、1H)、0.84 (br d、J = 4.4 Hz、4H)
【0152】
【0153】
ステップ1:化合物9-2の合成
ジオキサン(10 mL)中、化合物9-1(500 mg、2.58 mmol)、ジメチルスルホキシイミン(264.86 mg、14.85 mmol)、炭酸セシウム(1.68 g、5.17 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(299.14 mg、516.99 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(236.71 mg、258.49 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1/2)で精製し、化合物9-2を得た。
MS m/z: 206[M+H]+
【0154】
ステップ2:化合物9-3の合成
ジオキサン(4 mL)および水(1 mL)中、化合物9-2(100 mg、496.23 μmol)、1-11(133.24 mg、534.85 μmol)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(35.58 mg、48.62 μmol)、およびリン酸カリウム(206.42 mg、972.46 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/4)で精製し、化合物9-3を得た。
MS m/z: 293[M+H]+
【0155】
ステップ3:化合物9の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物9-3(95 mg、324.95 μmol)、1-8(91.40 mg、357.44 μmol)、炭酸セシウム(211.75 mg、649.89 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(40.47 mg、64.99 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(29.76 mg、32.49 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/3~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 30%~60%、9min.)で分離し、化合物9を得た。
MS m/z: 512[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.07 - 10.97 (m、1H)、10.93 - 10.85 (m、1H)、8.97 - 8.82 (m、1H)、8.50 (s、2H)、8.02 (s、1H)、7.57 - 7.47 (m、2H)、7.33 - 7.18 (m、1H)、3.71 - 3.61 (m、3H)、3.39 (s、6H)、3.10 (s、2H)、2.01 (quin、J = 6.1 Hz、1H)、0.78 (d、J = 6.1 Hz、4H)
【0156】
【0157】
ステップ1:化合物10-2の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物10-1(0.2 g、965.85 μmol)、1-7(90.90 mg、965.85 μmol)、炭酸カリウム(266.97 mg、1.93 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(111.77 mg、193.17 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(88.44 mg、96.58 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。水(20 mL)および酢酸エチル(20 mL)を反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製し、化合物10-2を得た。
MS m/z: 265[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.53 (s、1H)、8.27 (br d、J = 4.8 Hz、1H)、8.00 - 7.92 (m、1H)、7.90 (s、1H)、7.67 - 7.52 (m、1H)、7.27 (d、J = 8.3 Hz、1H)、6.89 (dd、J = 5.4、6.8 Hz、1H)、2.91 (s、2H)
【0158】
ステップ2:化合物10の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物10-2(0.08 g、302.20 μmol)、1-12(88.35 mg、302.20 μmol)、炭酸セシウム(196.93 mg、604.40 μmol)、(±)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(37.63 mg、60.44 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(27.67 mg、30.22 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で6時間攪拌した。20 mLの水および20 mLの酢酸エチルを反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 38%~68%、8 min)で分離し、化合物10を得た。
MS m/z: 521[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.00 (s、1H)、8.75 - 8.64 (m、2H)、8.20 (d、J = 1.4 Hz、1H)、8.14 (dd、J = 1.2、4.9 Hz、1H)、7.59 (s、1H)、7.55 - 7.48 (m、3H)、7.45 (br s、1H)、7.25 - 7.21 (m、1H)、7.17 (s、1H)、6.79 (ddd、J = 0.8、5.6、6.7 Hz、1H)、3.55 (s、3H)、3.36 (s、6H)、2.94 (s、2H)
【0159】
【0160】
ステップ1:化合物11-2の合成
ジオキサン(40 mL)中、化合物11-1(0.2 g、965.85 μmol)、1-7(108.28 mg、965.85 μmol)、炭酸カリウム(266.97 mg、1.93 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(111.77 mg、193.17 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(88.44 mg、96.58 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。20 mLの水および20 mLの酢酸エチルを反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)で精製し、化合物11-2を得た。
MS m/z: 283[M+H]+
【0161】
ステップ2:化合物11の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物11-2(0.14 g、495.20 μmol)、1-12(144.77 mg、495.20 μmol)、炭酸セシウム(322.69 mg、990.40 μmol)、(±)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(61.67 mg、99.04 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(45.35 mg、49.52 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で6時間攪拌した。20 mLの水および20 mLの酢酸エチルを反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~1/3)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 40%~70%、8min.)で分離し、化合物11を得た。
MS m/z: 539[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.00 - 10.93 (m、1H)、8.72 - 8.65 (m、2H)、8.20 (d、J = 1.5 Hz、1H)、7.99 (d、J = 2.9 Hz、1H)、7.53 (dd、J = 1.6、7.8 Hz、1H)、7.40 - 7.35 (m、1H)、7.34 - 7.32 (m、1H)、7.29 - 7.25 (m、1H)、7.19 (s、3H)、3.55 (s、3H)、3.36 (s、6H)、2.94 (s、2H)
【0162】
【0163】
ステップ1:化合物12-2の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物12-1(0.25 g、1.21 mmol)、1-7(144.14 mg、1.21 mmol)、炭酸カリウム(334.47 mg、2.42 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(140.03 mg、242.00 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(110.80 mg、121.00 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。水(10 mL)および酢酸エチル(10 mL)を反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(5 mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(2 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=15/1~8/1)で精製し、化合物12-2を得た。
MS m/z: 290[M+H]+
【0164】
ステップ2:化合物12の合成
ジオキサン(5 mL)中、化合物12-2(0.03 g、103.54 μmol)、1-12(27.24 mg、93.19 μmol)、炭酸セシウム(67.47 mg、207.09 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(12.89 mg、20.71 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(9.48 mg、10.35 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で6時間攪拌した。5 mLの水および5 mLの酢酸エチルを反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(2 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2:1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge BEH C18 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 38%~68%、8 min)で分離し、化合物12を得た。
MS m/z: 546[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.26 (s、1H)、10.42 (s、1H)、8.89 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.4 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.4 Hz、1H)、7.95 (s、1H)、7.92 - 7.85 (m、1H)、7.83 - 7.77 (m、1H)、7.70 (dd、J = 1.4、7.9 Hz、1H)、7.57 - 7.48 (m、2H)、7.45 - 7.36 (m、1H)、3.56 (s、3H)、3.47 (s、6H)、2.17 - 2.05 (m、1H)、2.08 (s、1H)
【0165】
【0166】
ステップ1:化合物13-2の合成
ジオキサン(2mL)中、1-7(0.1 g、482.92 μmol)の溶液に、13-1(47.43 mg、434.63 μmol)、炭酸カリウム(133.49 mg、965.85 μmol)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(55.89 mg、96.59 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(44.22 mg、48.29 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を水(30 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~1/1)で精製し、続いてプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で精製し、化合物13-2を得た。
MS m/z: 280[M+H]+
【0167】
ステップ2:化合物13の合成
ジオキサン(2mL)中、13-2(30 mg、107.24 μmol)の溶液に、1-12(31.35 mg、107.24 μmol)、炭酸セシウム(69.88 mg、214.49 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(13.36 mg、21.45 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(9.82 mg、10.72 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃で6時間攪拌した。反応溶液をそのまま濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 30%~60%、8 min)で分離し、化合物13を得た。
MS m/z: 536[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.11 (s、1H)、10.24 (s、1H)、8.87 (s、1H)、8.63 - 8.54 (m、2H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.03 (s、1H)、7.98 (s、1H)、7.63 (dd、J = 1.4、8.0 Hz、1H)、7.54 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.33 (t、J = 7.9 Hz、1H)、3.55 (s、3H)、3.46 (s、6H)、3.08 (s、3H)、2.30 (s、2H)
【0168】
【0169】
ステップ1:化合物14-2の合成
化合物14-1(515.03 mg、2.49 mmol)をジオキサン(10 mL)中に溶解し、1-7(246.56 mg、2.49 mmol)、炭酸カリウム(687.49 mg、4.97 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(227.76 mg、248.72 μmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(287.83 mg、497.44 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を90℃に加熱し、16時間攪拌した。反応溶液をそのまま濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=15/1~3/1)で精製し、化合物14-2を得た。
MS m/z: 270[M+H]+
【0170】
ステップ2:化合物14の合成
化合物14-2(100 mg、370.73 μmol)をジオキサン(4 mL)中に溶解し、11-4(90.32 mg、308.94 μmol)、炭酸セシウム(201.32 mg、617.88 μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(28.29 mg、30.89 μmol)、および(R)-(+)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(38.47 mg、61.79 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃に加熱し、16時間攪拌した。粗製物を高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 40%~70%、9 min)で分離し、化合物14を得た。
MS m/z: 526[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.60 (s、1H)、8.64 (d、J = 1.4 Hz、1H)、8.49 (s、1H)、8.22 - 8.18 (m、2H)、8.14 (s、1H)、7.68 (dd、J = 1.6、7.8 Hz、1H)、7.42 - 7.37 (m、1H)、7.33 - 7.28 (m、1H)、3.51 (s、3H)、2.91 (s、2H)、2.34 - 2.18 (m、6H)、2.02 - 1.76 (m、7H)
【0171】
【0172】
ステップ1:化合物15-2の合成
化合物15-1(5 g、24.39 mmol)を濃硫酸(20 mL)中に溶解した。-10℃で濃硝酸(2.21 g、34.99 mmol、1.58 mL)を滴下し、混合物を-10℃で0.5時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を砕いた氷に注いでクエンチし、酢酸エチル(50 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(15 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)で精製し、化合物15-2を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 7.58 (dd、J = 3.1、7.1 Hz、1H)、7.54 (dd、J = 3.1、7.3 Hz、1H)、4.01 (s、3H)
【0173】
ステップ2:化合物15-3の合成
化合物15-2(3 g、12.00 mmol)を水(30 mL)およびエタノール(10 mL)中に溶解し、鉄粉(3.35 g、59.99 mmol)および塩化アンモニウム(6.42 g、119.99 mmol)を添加した。混合物を100℃で2時間攪拌し、TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を珪藻土に通して濾過し、鉄粉を除去した。濾液を酢酸エチル(150 mL)で希釈し、水(10 mL×3)で洗浄した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~40/1)で精製し、化合物15-3を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 6.63 (dd、J = 2.9、8.1 Hz、1H)、6.41 (dd、J = 2.9、9.8 Hz、1H)、3.80 (s、3H)
【0174】
ステップ3:化合物15-4の合成
化合物15-3(1 g、4.54 mmol)をジオキサン(30 mL)中に溶解した。ビス(ピナコラト)ジボロン(1.73 g、6.82 mmol)、酢酸カリウム(1.34 g、13.63 mmol)、および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライドジクロロメタン(185.57 mg、227.23 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=40/1~8/1)で精製し、化合物15-4を得た。
MS m/z: 268[M+H]+
【0175】
ステップ4:化合物15-5の合成
ジオキサン(2 mL)および水(0.5 mL)中、化合物15-4(100.00 mg、374.40 μmol)、1-10(70 mg、340.36 μmol)、リン酸カリウム(144.49 mg、680.72 μmol)、および1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライド(24.90 mg、34.04 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(60 mL)で希釈し、水(5 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~1/2)で精製し、化合物15-5を得た。
MS m/z: 311[M+H]+
【0176】
ステップ5:化合物15の合成
化合物15-5(90 mg、290.00 μmol)をジオキサン(4 mL)中に溶解し、化合物1-8(83 mg、324.58 μmol)、炭酸セシウム(211.51 mg、649.16 μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(29.72 mg、32.46 μmol)、および(R)-(+)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(40.42 mg、64.92 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 37%~67%、9 min)で分離し、化合物15を得た。
MS m/z: 530[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.15 (s、1H)、10.98 (s、1H)、8.91 (s、1H)、8.67 (d、J = 1.0 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.1 Hz、1H)、8.11 (s、1H)、7.34 (ddd、J = 3.0、9.5、18.1 Hz、2H)、3.53 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.11 (s、2H)、2.07 - 1.98 (m、1H)、0.87 - 0.75 (m、4H)
【0177】
【0178】
ステップ1:化合物16-2の合成
化合物16-1(5g、28.74 mmol)を濃硫酸(15 mL)中に溶解し、溶液を0℃に冷却し、10分間攪拌した。次に硝酸(4.2 g、66.65 mmol)を反応溶液に滴下した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応溶液を氷水(200 mL)に注ぎ、酢酸エチル(100 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗化合物16-2を得、これをそのまま次の反応に使用した。
MS m/z: 219[M+H]+、221[M+2+H]+
【0179】
ステップ2:化合物16-3の合成
化合物16-2(4.6 g、16.80 mmol、80% 純度)をN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)中に溶解した。炭酸カリウム(4.64 g、33.61 mmol)を添加した。混合物を25℃で10分間攪拌した。ヨウ化メチル(4.77 g、33.61 mmol)を上記溶液に滴下した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(100 mL)で希釈し、酢酸エチル(100 mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)で精製し、化合物16-3を得た。
MS m/z: 233[M+H]+、235[M+2+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 8.25 - 8.23 (m、1H)、8.21 - 8.18 (m、1H)、3.97 (s、3H)
【0180】
ステップ3:化合物16-4の合成
化合物16-3(1.48 g、6.35 mmol)をエタノール(4 mL)および水(2 mL)中に溶解した。酢酸(4 mL)および鉄粉(1.77 g、31.76 mmol)を添加した。混合物を25℃で1.5時間攪拌した。反応溶液を濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20 mL)および飽和食塩水(20 mL)で連続的に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を石油エーテルおよび酢酸エチル(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)とともに攪拌し、濾過した。濾過ケーキを回収し、化合物16-4を得た。
MS m/z: 203[M+H]+、205[M+2+H]+;
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 7.54 (d、J = 5.4 Hz、1H)、6.72 (d、J = 5.4 Hz、1H)、6.22 (s、2H)、3.69 (s、3H)
【0181】
ステップ4:化合物16-5の合成
ジオキサン(25 mL)中、化合物16-4(0.5 g、2.46 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.25 g、4.93 mmol)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン パラジウムクロライドおよびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(180.19 mg、246.26 μmol)、ならびに酢酸カリウムの溶液を窒素で3回パージした。混合物を80℃で16時間攪拌した。反応溶液に、化合物1-10(1.52 g、7.39 mmol)、リン酸カリウム(1.05 g、4.93 mmol)、および水(6 mL)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を100℃で16時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~0/1、次に酢酸エチル/エタノール=10/1)で精製し、続いてプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/エタノール=10/1)で精製し、化合物16-5を得た。
MS m/z: 294[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 8.69 (d、J = 1.4 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、7.75 (d、J = 5.3 Hz、1H)、6.90 (d、J = 5.3 Hz、1H)、5.97 (s、2H)、3.55 (s、3H)、3.47 (s、6H)
【0182】
ステップ5:化合物16の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物16-5(25.70 mg、87.60 μmol)、化合物1-8(0.028 g、109.50 μmol)、炭酸セシウム(71.35 mg、218.99 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(12.89 mg、20.71 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(10.03 mg、10.95 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で6時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~0/1)で精製し、続いて高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 31%~61%、8 min)で分離し、化合物16を得た。
MS m/z: 513[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 12.33 (s、1H)、10.93 (s、1H)、9.69 (s、1H)、8.97 (s、1H)、8.78 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.28 - 8.11 (m、2H)、7.41 (d、J = 5.3 Hz、1H)、3.71 (s、3H)、3.50 (s、6H)、3.15 (s、2H)、2.08 (s、1H)、0.92 - 0.80 (m、4H)
【0183】
【0184】
ステップ1:化合物17-3の合成
-65℃で、塩化イソプロピルマグネシウム(2 M、8.81 mL)をテトラヒドロフラン(10 mL)中、化合物17-1(2 g、8.81 mmol)の溶液に滴下し、混合物を-65℃で1時間攪拌した。テトラヒドロフラン(5 mL)中、化合物17-2(1.6 g、12.02 mmol)の溶液を滴下し、混合物を20℃で2時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(10 mL)でクエンチし、水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~30/1)で精製し、化合物17-3を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.57 (s、1H)、7.46 (s、1H)、4.53 (s、2H)、3.46 (s、3H)
【0185】
ステップ2:化合物17-4の合成
化合物17-3(200 mg、908.87 μmol)をジオキサン(5 mL)中に溶解し、化合物シクロプロピルカルボキサミド(81.22 mg、954.32 μmol)、炭酸カリウム(376.85 mg、2.73 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(83.23 mg、90.89 μmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(105.18 mg、181.77 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を80℃で6時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)で精製し、化合物17-4を得た。
MS m/z: 269[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.57 (s、1H)、8.44 (br s、1H)、8.37 (s、1H)、4.59 (s、2H)、3.48 (s、3H)、1.59 (dt、J = 3.9、8.1 Hz、1H)、1.18 - 1.13 (m、2H)、1.00 - 0.95 (m、2H)
【0186】
ステップ3:化合物17の合成
化合物17-4(90 mg、334.95 μmol)をジオキサン(4 mL)中に溶解し、化合物1-12(88.13 mg、301.46 μmol,)、炭酸カリウム(92.58 mg、669.90 μmol)、酢酸パラジウム(7.52 mg、33.50 μmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(38.76 mg、66.99 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を80℃で4時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 29%~59%、10 min)で精製し、化合物17を得た。
MS m/z: 525[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.94 (s、1H)、10.84 (s、1H)、8.76 (s、1H)、8.59 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.04 (s、1H)、7.54 (dd、J = 1.4、7.8 Hz、1H)、7.49 (dd、J = 1.3、7.9 Hz、1H)、7.33 - 7.26 (m、1H)、4.80 (s、2H)、3.53 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.39 (s、3H)、2.02 (quin、J = 6.1 Hz、1H)、0.79 (d、J = 6.1 Hz、4H)
【0187】
【0188】
ステップ1:化合物18-1の合成
THF(10 mL)中、化合物1-2(1 g、4.25 mmol)の溶液に、臭化メチルマグネシウム(3M ジエチルエーテル溶液、2.13 mL)を添加し、混合物を0℃で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~3/1)で精製し、化合物18-1を得た。
MS m/z: 190[M+H]+
【0189】
ステップ2:化合物18-2の合成
ジオキサン(3 mL)中、化合物18-1(200 mg、1.05 mmol)の溶液に、シクロプロピルカルボキサミド(98.53 mg、1.16 mmol)、炭酸カリウム(290.92 mg、2.10 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(48.19 mg、52.62 μmol)、および4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(60.90 mg、105.25 μmol)を窒素下で添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~3/1)で精製し、化合物18-2を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.36 (br s、1H)、8.79 (s、1H)、8.24 (s、1H)、2.61 (s、3H)、2.09 - 1.99 (m、1H)、0.89 - 0.84 (m、4H)
【0190】
ステップ3:化合物18の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物18-2(117.56 mg、492.55 μmol)の溶液に、化合物1-12(120 mg、410.46 μmol)、炭酸セシウム(267.47 mg、820.922 μmmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(48.19 mg、52.62 μmol)、および(R)-(+)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(25.56 mg、41.05 μmol)を数回に分けて、窒素下でゆっくりと添加した。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~3/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(アンモニア、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 22%~52%、9 min)で分離し、化合物18を得た。
MS m/z: 495[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.52 (s、1H)、11.44 (s、1H)、9.34 (s、1H)、9.09 (s、1H)、8.64 (s、1H)、8.53 (s、1H)、8.01 (br dd、J = 7.6、19.6 Hz、2H)、7.85 - 7.72 (m、1H)、4.01 (s、3H)、3.97 (s、6H)、3.15 (s、3H)、2.57 - 2.48 (m、1H)、1.29 (br d、J = 5.9 Hz、4H)
【0191】
【0192】
ステップ1:化合物19-1の合成
THF(10 mL)中、化合物1-2(1 g、4.25 mmol)の溶液に、臭化シクロプロピルマグネシウム(0.5 M テトラヒドロフラン溶液、25.52 mL)を添加し、混合物を0℃で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~1/1)で精製し、化合物19-1を得た。
MS m/z: 216[M+H]+
【0193】
ステップ2:化合物19-2の合成
ジオキサン(3 mL)中、化合物19-1(200 mg、925.65 μmol)の溶液に、シクロプロピルカルボキサミド(86.65 mg、1.02 mmol)、炭酸カリウム(255.86 mg、1.85 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(42.38 mg、46.28 μmol)、および4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(53.56 mg、92.57 μmol)を窒素下で添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)で精製し、化合物19-2を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.36 (s、1H)、8.69 (s、1H)、8.26 (s、1H)、2.66 - 2.61 (m、1H)、2.09 - 1.99 (m、1H)、1.16 - 1.11 (m、2H)、1.11 - 1.07 (m、2H)、0.88 (d、J = 2.3 Hz、2H)、0.86 (s、2H)
【0194】
ステップ3:化合物19の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物19-2(95.07 mg、359.15 μmol)の溶液に、化合物1-12(100 mg、342.05 μmol)、炭酸セシウム(222.89 mg、684.10 μmmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(15.66 mg、17.10 μmol)、および(R)-(+)-2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(21.30 mg、34.20 μmol)を数回に分けて、窒素下でゆっくりと添加した。混合物を110℃で4時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~3/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(アンモニア、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 27%~57%、9 min)で分離し、化合物19を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.00 (s、1H)、10.93 (s、1H)、9.13 (s、1H)、8.58 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.03 (s、1H)、7.50 (ddd、J = 1.3、7.8、18.3 Hz、2H)、7.31 - 7.25 (m、1H)、3.50 (s、3H)、3.46 (s、6H)、3.07 - 2.94 (m、1H)、2.09 - 1.96 (m、1H)、1.13 - 1.01 (m、4H)、0.79 (d、J = 6.1 Hz、4H)
【0195】
【0196】
ステップ1:化合物20-2の合成
ジオキサン(12mL)中、化合物20-1(0.8 g、5.83 mmol)の溶液に、シクロブチルアミン(999.20 mg、17.50 mmol)を添加し、混合物を25℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をジクロロメタンでスラリー化することで精製し、化合物20-2を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 5.73 (br s、2H)、3.75 (t、J = 7.5 Hz、4H)、2.08 (t、J = 7.5 Hz、2H)
【0197】
ステップ2:化合物20-3の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物20-2(100 mg、482.92 μmol)、化合物1-7(53.18 mg、531.22 μmol)、炭酸カリウム(200.24 mg、1.45 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(22.11 mg、24.15 μmol)、および4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(27.94 mg、48.29 μmol)の溶液を窒素で3回パージし、混合物を90℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~1/1)で精製し、化合物20-3を得た。
MS m/z: 271[M+H]+
【0198】
ステップ3:化合物20の合成
ジオキサン(2 mL)中、化合物1-12(100 mg、342.05 μmol)、20-3(111.12 mg、410.46 μmol)、炭酸セシウム(222.89 mg、684.10 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(21.30 mg、34.20 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(15.66 mg、17.10 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で3時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~0/1およびジクロロメタン/メタノール=5/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(アンモニア、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 23%~53%、9 min)で精製し、化合物20を得た。
MS m/z: 527[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.01 (br s、1H)、9.17 (br s、1H)、8.80 (br s、1H)、8.60 (br s、1H)、8.14 (br s、1H)、7.89 (br s、1H)、7.49 (br t, J = 8.0 Hz、2H)、7.28 (br t, J = 7.4 Hz、1H)、3.96 (br s、4H)、3.53 (br s、3H)、3.46 (br s、6H)、3.07 (br s、2H)、2.18 - 2.08 (m、2H)
【0199】
【0200】
ステップ1:化合物21-2の合成
化合物21-1(10 g、65.30 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)中に溶解した。N-ブロモスクシンイミド(13.95 g、78.36 mmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を25℃で20時間攪拌した。反応溶液を水(300 mL)で希釈し、酢酸エチル(300 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(100 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0)で精製し、化合物21-2を得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 10.77 (br s、1H)、7.94 - 7.63 (m、2H)、2.29 - 2.25 (m、3H)
【0201】
ステップ2:化合物21-3の合成
N,N-ジメチルホルムアミド(3.5 mL)中、化合物21-2(1 g、4.31 mmol)および炭酸カリウム(1.19 g、8.62 mmol)の溶液に、ヨウ化メチル(734.06 mg、5.17 mmol、321.96 μL)を25℃で添加した。混合物を60℃で4時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(30 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、化合物21-3を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 7.83 (br d、J = 2.1 Hz、1H)、7.76 (br s、1H)、3.87 (s、3H)、2.34 (s、3H)
【0202】
ステップ3:化合物21-4の合成
エタノール(32 mL)および水(8 mL)中、化合物21-3(2 g、8.13 mmol、1 eq)の溶液に、鉄(2.27 g、40.64 mmol)および塩化アンモニウム(4.35 g、81.28 mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾液を酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、化合物21-4を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 6.52 (d,J = 1.5 Hz、1H)、6.49 (s、1H)、5.10 (br s、2H)、3.65 (s、3H)、2.11 (s、3H)
【0203】
ステップ4:化合物21-5の合成
ジオキサン(25 mL)中、化合物21-4(1.7g、7.87 mmol)の溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.00 g、11.80 mmol)、酢酸カリウム(2.32 g、23.60 mmol)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(287.84 mg、393.38 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を100℃で15時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~6/1)で精製し、化合物21-5を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 6.60 (s、1H)、6.56 (s、1H)、4.70 (br s、2H)、3.60 (s、3H)、2.11 (s、3H)、1.27 (s、12H)
【0204】
ステップ5:化合物21-6の合成
ジオキサン(16 mL)および水(4 mL)中、化合物21-5(1.34 g、5.11 mmol)および1-10(1 g、4.86 mmol)の溶液に、リン酸カリウム(2.06 g、9.72 mmol)および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(71.16 mg、97.25 μmol)を添加した。混合物を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)で精製し、化合物21-6を得た。
MS m/z: 307[M+H]+
【0205】
ステップ6:化合物21の合成
ジオキサン(10 mL)中、化合物21-6(200 mg、652.78 μmol)、1-8(200.31 mg、783.33 μmol)、炭酸セシウム(425.38 mg、1.31 mmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(40.65 mg、65.28 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(28.89 mg、32.64 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を水(20 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)を添加した。得られた有機相を食塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥させた有機相を減圧濃縮し、粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: 3_Phenomenex Luna C18 75*30mm*3μm; 移動相: [水(アンモニア、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 34%~64%、8 min)で分離し、化合物21を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.97 (s、1H)、10.88 (s、1H)、8.86 (s、1H)、8.59 (s、1H)、8.13 (s、1H)、8.01 (s、1H)、7.36 (s、1H)、7.29 (s、1H)、3.49 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.09 (s、2H)、2.31 (s、3H)、2.02 (quin,J= 5.9 Hz、1H)、0.79 (br d, J = 5.5 Hz、4H)
【0206】
【0207】
ステップ1:化合物22-2の合成
化合物22-1(1 g、5.91 mmol、806.45 μL)を水(5 mL)および氷酢酸(15 mL)中に溶解した。臭化カリウム(703.59 mg、5.91 mmol、255.85 μL)および臭素(944.86 mg、5.91 mmol、304.79 μL)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応溶液を水(30 mL)で希釈し、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、続いてカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~15/1)で精製し、化合物22-2を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.52 (br s、1H)、7.63 (t、J = 2.6 Hz、1H)、7.48 (dd、J = 1.4、3.0 Hz、1H)、3.78 (s、3H)
【0208】
ステップ2:化合物22-3の合成
N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)中、化合物22-2(1.2 g、4.84 mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.34 g、9.68 mmol)およびヨウ化カリウム(824.06 mg、5.81 mmol、361.43 μL)を20℃で添加した。混合物を60℃で4時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)でクエンチし、水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(30 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、化合物22-3を得た。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 7.35 (d、J = 3.1 Hz、1H)、7.29 (d、J = 3.1 Hz、1H)、3.97 (s、3H)、3.84 (s、3H)
【0209】
ステップ3:化合物22-4の合成
エタノール(5 mL)および水(5 mL)中、化合物22-3(0.75 g、2.86 mmol)の溶液に、鉄粉(799.13 mg、14.31 mmol)および塩化アンモニウム(1.53 g、28.62 mmol)を添加した。混合物を80℃で6時間攪拌した。反応溶液を水(40 mL)で希釈し、酢酸エチル(50 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、化合物22-4を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 6.47 (d、J = 2.8 Hz、1H)、6.25 (d、J = 2.9 Hz、1H)、3.93 (br s、2H)、3.79 (s、3H)、3.72 (s、3H)
【0210】
ステップ4:化合物22-5の合成
ジオキサン(7 mL)中、化合物22-4(700mg、3.02 mmol)の溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.15 g、4.52 mmol)、酢酸カリウム(592.05 mg、6.03 mmol)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(44.14 mg、60.33 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。反応溶液を90℃で20時間攪拌した。ビス(ピナコラト)ジボロン(382.97 mg、1.51 mmol)、酢酸カリウム(296.02 mg、3.02 mmol)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(44.14 mg、60.33 μmol)を反応溶液に添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を90℃で24時間攪拌した。反応溶液を水(40 mL)で希釈し、酢酸エチル(50 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~10/1)で精製し、化合物22-5を得た。
MS m/z: 280[M+H]+
【0211】
ステップ5:化合物22-6の合成
ジオキサン(4 mL)および水(1 mL)中、化合物22-5(354mg、1.27 mmol)および1-10(230mg、1.12 mmol)の溶液に、リン酸カリウム(474.76 mg、2.24 mmol)および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(16.37 mg、22.37 μmol)を添加した。混合物を100℃で4時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=2/1~0/1)で精製し、化合物22-6を得た。
MS m/z: 323[M+H]+
【0212】
ステップ6:化合物22の合成
イソプロパノール(2 mL)中、化合物22-6(126 mg、390.84 μmol)の溶液に、濃塩酸(97.71 μmol、9.44 μL)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮してイソプロパノールおよび濃塩酸を除去し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: 3_Phenomenex Luna C18 75*30mm*3μm; 移動相: [水(HCl、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 19%~39%、8 min)で分離し、化合物22塩酸塩を得た。
MS m/z: 542[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 12.20 (br s、1H)、11.61 (s、1H)、9.03 (br s、1H)、9.00 (br s、1H)、8.42 (br s、1H)、7.85 (s、1H)、7.38 (br s、1H)、7.03 (s、1H)、3.93 (s、3H)、3.57 (br s、6H)、3.51 (br s、3H)、3.09 (br s、2H)、2.04 - 1.93 (m、1H)、1.11 (br d、J = 3.5 Hz、2H)、1.05 - 0.96 (m、2H)
【0213】
【0214】
ステップ1:化合物23-1の合成
シクロプロピルアミン(1 g、17.51 mmol、1.21 mL)およびシアン酸カリウム(1.70 g、21.02 mmol、827.61 μL)を水(6 mL)中に溶解し、混合物を100℃で30分間還流した。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去した。残留物をイソプロパノール(10 mL)中に溶解した。溶液を85℃に加熱し、30分間攪拌し、濾過した。濾過ケーキをイソプロパノール(10 mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、化合物23-1を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 6.22 (br s、1H)、5.51 (br s、2H)、2.40 - 2.32 (m、1H)、0.58 - 0.49 (m、2H)、0.34 - 0.27 (m、2H)
【0215】
ステップ2:化合物23-2の合成
化合物1-7(200 mg、965.85 μmol)をジオキサン(4 mL)中に溶解した。23-1(125.71 mg、1.26 mmol)、炭酸セシウム(629.38 mg、1.93 mmol)、酢酸パラジウム(21.68 mg、96.58 μmol)、および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(111.77 mg、193.17 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換し、混合物を80℃で3時間攪拌した。反応溶液をそのまま減圧濃縮し粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1/2)で精製し、化合物23-2を得た。
MS m/z: 271[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 9.50 (br s、1H)、8.65 (s、1H)、7.77 (s、1H)、7.55 (br s、1H)、2.96 (s、2H)、2.59 (dt、J = 3.4、6.8 Hz、1H)、0.71 - 0.63 (m、2H)、0.48 - 0.41 (m、2H)
【0216】
ステップ3:化合物23の合成
化合物23-2(60 mg、221.62 μmol)および1-12(61.55 mg、210.54 μmol)をイソプロパノール(2 mL)中に溶解した。塩酸(55.41 μmol、5.35 μL、37% 純度)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を30 mLの酢酸エチルおよびエタノールの混合溶液(酢酸エチル/エタノール=4/1)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(10 mL × 3)で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水(5 mL × 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 34%~64%、8 min)で分離し、化合物23を得た。
MS m/z: 527[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.98 (s、1H)、9.15 (br s、1H)、8.80 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.6 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、7.94 (br s、1H)、7.53 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.48 (dd、J = 1.5、7.9 Hz、1H)、7.36 (s、1H)、7.33 - 7.26 (m、1H)、3.52 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.06 (s、2H)、2.60 - 2.54 (m、1H)、0.68 - 0.61 (m、2H)、0.44 - 0.37 (m、2H)
【0217】
【0218】
ステップ1:化合物24-1の合成
1-7(1 g、4.83 mmol)および1-12(1.27 g、4.35 mmol)をイソプロパノール(15 mL)中に溶解した。0.3 mLの濃塩酸を添加し、混合物を70℃で16時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾過ケーキを回収し、イソプロピルアルコールで洗浄し、粗製物を得た。粗製物を酢酸エチルおよびエタノールの混合物(酢酸エチル/エタノール=8 mL/2 mL)とともに撹拌し、濾過した。濾過ケーキを回収し、化合物24-1を得た。
MS m/z: 463[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.98 (s、1H)、8.98 (s、1H)、8.65 (s、1H)、8.21 (s、1H)、7.69 (d、J = 7.5 Hz、1H)、7.58 (d、J = 7.6 Hz、1H)、7.45 - 7.34 (m、1H)、6.97 (s、1H)、3.60 (s、3H)、3.53 (s、6H)、3.22 (s、2H)
【0219】
ステップ2:化合物24の合成
ジオキサン(1.5 mL)中、24-1(50 mg、108.00 μmol)、2-ピコリンアミド(26.38 mg、216.00 μmol)、炭酸セシウム(70.38 mg、216.00 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(12.50 mg、21.60 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(9.89 mg、10.80 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 75*30mm*3μm; 移動相: [水(HCl、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 12%~42%、8 min)で分離し、化合物24塩酸塩を得た。
MS m/z: 549[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.00 (s、1H)、8.75 - 8.64 (m、2H)、8.20 (d、J = 1.4 Hz、1H)、8.14 (dd、J = 1.2、4.9 Hz、1H)、7.59 (s、1H)、7.55 - 7.48 (m、3H)、7.45 (br s、1H)、7.25 - 7.21 (m、1H)、7.17 (s、1H)、6.79 (ddd、J = 0.8、5.6、6.7 Hz、1H)、3.55 (s、3H)、3.36 (s、6H)、2.94 (s、2H)
【0220】
【0221】
ステップ1:化合物25の合成
ジオキサン(1.5 mL)中、24-1(100 mg、216.00 μmol)、ニコチンアミド(52.76 mg、432.00 μmol)、炭酸セシウム(140.75 mg、432.00 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(25.00 mg、43.20 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(19.78 mg、21.60 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 75*30mm*3μm; 移動相: [水(HCl、0.05% v/v)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 4%~34%、8 min)で分離し、化合物25塩酸塩を得た。
MS m/z: 549[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 12.10 - 11.77 (m、1H)、11.30 (br d、J = 3.9 Hz、1H)、9.29 - 9.17 (m、1H)、9.04 (d、J = 2.9 Hz、1H)、8.87 (br d、J = 3.3 Hz、1H)、8.63 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.56 - 8.41 (m、1H)、8.17 (d、J = 1.3 Hz、1H)、7.87 - 7.63 (m、3H)、7.55 (br d、J = 7.8 Hz、1H)、7.39 (t、J = 7.9 Hz、1H)、3.57 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.17 (s、2H)
【0222】
【0223】
ステップ1:化合物26の合成
ジオキサン(1.5 mL)中、24-1(100 mg、216.00 μmol)、4-ピリジンカルボキサミド(52.76 mg、432.00 μmol)、炭酸セシウム(140.75 mg、432.00 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(25.00 mg、43.20 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(19.78 mg、21.60 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(HCl、0.05% V/V)-アセトニトリル]; B%: 4%~34%、8 min)で分離し、化合物26塩酸塩を得た。
MS m/z: 549[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.22 (br s、1H)、11.07 (s、1H)、8.97 (s、1H)、8.81 - 8.70 (m、2H)、8.63 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.22 - 8.11 (m、2H)、7.91 - 7.80 (m、2H)、7.64 - 7.49 (m、2H)、7.43 - 7.28 (m、1H)、3.57 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.16 (s、2H)
【0224】
【0225】
ステップ1:化合物27-1の合成
無水メタノール(4 mL)中、ジエチルスルフィド(2.32 g、25.72 mmol、2.77 mL)の溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(20.71 g、64.31 mmol)およびカルバミン酸アンモニウム(4.02 g、51.45 mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、化合物27-1を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 3.06 (q、J = 7.4 Hz、4H)、1.46 - 1.37 (m、6H)
【0226】
ステップ2:化合物27-2の合成
ジオキサン(20 mL)中、化合物27-1(626.59 mg、5.17 mmol)および1-9(1 g、5.17 mmol)の溶液に、炭酸セシウム(3.37 g、10.34 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(236.71 mg、258.49 μmol)、および4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(299.14 mg、516.99 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃で2時間攪拌した。反応溶液を水(30 mL)で希釈し、酢酸エチル(50 mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水(30 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~4/1)で精製し、粗化合物27-2を得た。
MS m/z: 234[M+H]+
【0227】
ステップ3:化合物27-3の合成
ジオキサン(5 mL)および水(1 mL)中、化合物27-2(389 mg)および1-11(348.52 mg、1.40 mmol)の溶液に、リン酸カリウム(539.94 mg、2.54 mmol)および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム ジクロライド(18.61 mg、25.44 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を100℃で18時間攪拌した。反応溶液を水(15 mL)で希釈し、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(30 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/2)で精製し、粗化合物27-3を得た。
MS m/z: 321[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.63 (s、1H)、8.27 (s、1H)、7.12 - 7.05 (m、1H)、7.01 (dt、J = 2.3、7.7 Hz、1H)、6.79 (br d、J = 7.6 Hz、1H)、4.13 (dq、J = 2.1、7.1 Hz、2H)、3.61 - 3.47 (m、7H)、1.54 - 1.41 (m、6H)
【0228】
ステップ4:化合物27の合成
イソプロパノール(2 mL)中、化合物27-3(50 mg)の溶液に、1-8(40 mg、156.42 μmol)および濃塩酸(3.34 mg、33.91 μmol、3.28 μL、37% 純度)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。アンモニアを反応溶液に滴下し、pHを8~9に調整した。反応溶液を減圧濃縮してイソプロパノールおよび濃塩酸を除去し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 41%~71%、8 min)で分離し、化合物27を得た。
MS m/z: 540[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.02 (s、1H)、10.90 (s、1H)、8.87 (s、1H)、8.56 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.16 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.02 (s、1H)、7.52 (dd、J = 1.4、7.8 Hz、1H)、7.47 (dd、J = 1.3、7.9 Hz、1H)、7.32 - 7.24 (m、1H)、3.59 (q、J = 7.4 Hz、4H)、3.51 (s、3H)、3.10 (s、2H)、2.05 - 1.97 (m、1H)、1.30 (t、J = 7.3 Hz、6H)、0.78 (d、J = 6.0 Hz、4H)
【0229】
【0230】
ステップ1:化合物28-2の合成
化合物28-1(0.5 g、3.96 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)中に溶解し、溶液を0℃に冷却し、10分間攪拌した。次に水素化ナトリウム(190.29 mg、4.76 mmol、60% 純度)を反応溶液に添加し、混合物を0℃で0.5時間攪拌した。2-(トリメチルシリル)エトキシメチル クロライド(727.10 mg、4.36 mmol)を反応溶液に添加し、混合物を0℃で2時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(5 mL)を反応溶液に添加した。混合物を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)で精製し、化合物28-2を得た。
MS m/z: 257[M+H]+
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.09 (s、1H)、8.01 - 7.89 (m、1H)、5.46 (s、2H)、3.86 (s、3H)、3.69 - 3.53 (m、2H)、0.97 - 0.91 (m、2H)、0.00 (s、9H)
【0231】
ステップ2:化合物28-3の合成
化合物28-2(0.7 g、2.73 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)およびメタノール(3 mL)中に溶解した。水(3 mL)中、水酸化ナトリウム(0.25 g、6.25 mmol)の溶液を添加し、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応溶液を2M 塩酸水溶液でpH3に調整し、濾過した。濾過ケーキを水(15 mL)で洗浄し、化合物28-3を得た。
MS m/z: 243[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 12.88 - 11.99 (m、1H)、8.46 (s、1H)、7.92 (s、1H)、5.48 (s、2H)、3.68 - 3.56 (m、2H)、0.88 (t、J = 8.0 Hz、2H)、0.00 (s、9H)
【0232】
ステップ3:化合物28-4の合成
化合物28-3(0.25 g、1.03 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2.5 mL)中に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(399.97 mg、3.09 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(431.46 mg、1.13 mmol)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(139.39 mg、1.03 mmol)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。次に塩化アンモニウム(275.90 mg、5.16 mmol)を添加し、混合物を25℃で16時間攪拌した。飽和食塩水(10 mL)を反応溶液に添加し、混合物を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~0/1、ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製し、化合物28-4を得た。
MS m/z: 242[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 8.28 (s、1H)、7.89 (s、1H)、7.61 (br s、1H)、7.07 (br s、1H)、5.41 (s、2H)、3.57 - 3.49 (m、2H)、0.94 - 0.74 (m、2H)、-0.05 (s、9H)
【0233】
ステップ4:化合物28-5の合成
ジオキサン(1.5 mL)中、化合物28-4(100 mg、216.00 μmol)、24-1(62.56 mg、259.20 μmol)、炭酸セシウム(140.75 mg、432.00 μmol)、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(25.00 mg、43.20 μmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム錯体(19.78 mg、21.60 μmol)の溶液を窒素で3回パージした。混合物を110℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製し、化合物28-5を得た。
MS m/z: 668[M+H]+
【0234】
ステップ5:化合物28の合成
化合物28-5(0.04 g、59.89 μmol)をジクロロメタン(2 mL)中に溶解した。トリフルオロ酢酸(2 mL)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮した。ジクロロメタン(5 mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2 mL)を添加した。分液操作を行った。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2 mL)および飽和食塩水(2 mL)でそれぞれ洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 26%~56%、8 min)で分離し、化合物28を得た。
MS m/z: 538[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 13.42 - 13.13 (m、1H)、11.05 (s、1H)、10.59 (s、1H)、8.91 (s、1H)、8.69 - 8.47 (m、2H)、8.28 - 8.07 (m、3H)、7.56 (d、J = 7.9 Hz、2H)、7.45 - 7.26 (m、1H)、3.55 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.13 (s、2H)
【0235】
【0236】
ステップ1:化合物29-1の合成
化合物1(5 g、9.77 mmol)を水(25 mL)およびエタノール(25 mL)中に溶解した。水酸化ナトリウム(781.79 mg、19.55 mmol)を添加した。混合物を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を水(20 mL)で希釈し、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(15 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1、酢酸エチル/エタノール=10/1~4/1)で精製し、化合物29-2を得た。
MS m/z: 444[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.88 (s、1H)、8.66 - 8.56 (m、2H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、7.47 (ddd、J = 1.4、7.9、11.1 Hz、2H)、7.31 - 7.22 (m、1H)、6.55 (br s、2H)、6.12 (s、1H)、3.54 (s、3H)、3.47 (s、6H)、2.94 (s、2H)
【0237】
ステップ2:化合物29-3の合成
テトラヒドロフラン(5mL)中、化合物29-2(500 mg、3.28 mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(157.28 mg、3.93 mmol)を窒素下で、0℃で添加し、混合物を0℃で0.5時間攪拌した。2-(トリメチルシリル)エトキシメチル クロライド(600.97 mg、3.60 mmol)を添加し、混合物を0℃で2時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(20 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~8/1)で精製し、化合物29-3を得た。
1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 8.70 (s、1H)、7.57 (s、1H)、7.48 - 7.36 (m、1H)、6.53 (d、J = 3.1 Hz、1H)、5.58 (s、2H)、3.55 - 3.50 (m、2H)、0.98 - 0.93 (m、2H)、0.00 (s、9H)
【0238】
ステップ3:化合物29-4の合成
化合物29-3(191.31 mg、676.38 μmol)をトルエン(5 mL)中に溶解した。29-1(200 mg、450.92 μmol)、炭酸セシウム(293.84 mg、901.84 μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(41.29 mg、45.09 μmol)、および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(42.99 mg、90.18 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を110℃に加熱し、5時間攪拌した。反応溶液をそのまま濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/5)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 47%~77%、10 min)で分離し、化合物29-4を得た。
MS m/z: 690[M+H]+
【0239】
ステップ4:化合物29の合成
化合物29-4(250 mg、362.36 μmol)をジクロロメタン(10 mL)中に溶解した。トリフルオロ酢酸(15.40 g、135.06 mmol)を添加し、混合物を25℃で3時間攪拌した。反応溶液を濃縮した。エタノール(20 mL)および炭酸カリウム(500.00 mg、3.62 mmol)を添加し、混合物を60℃で3時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(20 mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~8/1、酢酸エチル/メタノール=100/1~30/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 32%~62%、10 min)で分離し、化合物29を得た。
MS m/z: 560[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.34 (br s、1H)、11.05 (s、1H)、9.62 (s、1H)、8.85 (s、1H)、8.62 (s、1H)、8.44 (s、1H)、8.16 (s、1H)、7.85 (br s、1H)、7.65 (br d、J = 7.9 Hz、1H)、7.59 - 7.54 (m、2H)、7.49 (br d、J = 7.8 Hz、1H)、7.39 - 7.26 (m、1H)、6.42 (br s、1H)、3.57 (s、3H)、3.51 - 3.45 (m、6H)、3.05 (s、2H)
【0240】
【0241】
ステップ1:化合物30の合成
化合物30-1(40.45 mg、360.74 μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)中に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(153.85 mg、1.19 mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(150.88 mg、396.81 μmol)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。次に化合物29-1(0.08 g、180.37 μmol)を反応溶液に添加し、混合物を25℃で16時間攪拌した。水(10 mL)および酢酸エチル(10 mL)を反応溶液に添加した。分液操作を行った。水相を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*50mm*10μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 33%~63%、10 min)で分離し、化合物30を得た。
MS m/z: 538[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.02 (s、1H)、10.35 (s、1H)、8.89 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.04 (s、1H)、7.61 - 7.48 (m、2H)、7.41 - 7.22 (m、1H)、3.54 (s、3H)、3.48 (s、6H)、3.32 - 3.30 (m、3H)、2.09 (s、6H)
【0242】
【0243】
ステップ1:化合物31の合成
化合物31-1(50 mg、390.24 μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)中に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(151.30 mg、1.17 mmol、203.91 μL)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(163.22 mg、429.27 μmol)を添加し、混合物を15℃で20分間攪拌した。化合物29-1(86.54 mg、195.12 μmol)を混合物に添加し、混合物を60℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 31%~61%、8 min)で分離し、化合物31を得た。
MS m/z: 554[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.02 (s、1H)、10.82 (s、1H)、8.88 (s、1H)、8.59 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.14 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.00 (s、1H)、7.53 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.47 (dd、J = 1.5、7.9 Hz、1H)、7.33 - 7.26 (m、1H)、3.80 (d、J = 8.7 Hz、2H)、3.63 (d、J = 8.4 Hz、2H)、3.52 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.10 (s、2H),2.07 (d、J = 1.8 Hz、2H)、1.94 (br d、J = 2.1 Hz、1H)
【0244】
【0245】
ステップ1:化合物32の合成
N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)中、化合物32-1(94.81 mg、676.38 μmol)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(262.25 mg、2.03 mmol、353.44 μL)および2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(282.90 mg、744.02 μmol)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。次に29-1(100 mg、225.46 μmol)を添加した。混合物を60℃で、窒素下で3時間攪拌し。反応溶液を水(15 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を水(20 mL×3)および飽和食塩水(20 mL×3)で連続的に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 40%~70%、10 min)で分離し、化合物32を得た。
MS m/z: 566[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.01 (s、1H)、10.41 (s、1H)、8.84 (s、1H)、8.59 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.13 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.04 (s、1H)、7.53 (dd、J = 1.4、7.8 Hz、1H)、7.49 (dd、J = 1.4、7.9 Hz、1H)、7.34 - 7.26 (m、1H)、3.51 (s、3H)、3.45 (s、6H)、3.18 (t、J = 8.3 Hz、1H)、3.08 (s、2H)、2.11 - 2.05 (m、4H)、1.98 (br t、J = 6.8 Hz、2H)、1.85 - 1.78 (m、2H)、1.77 - 1.69 (m、2H)
【0246】
【0247】
ステップ1:化合物33の合成
化合物33-1(50.00 mg、356.69 μmol)をアセトニトリル(1.5 mL)中に溶解した。メチルイミダゾール(102.50 mg、1.25 mmol、99.51 μL)およびN,N,N,N-テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート(120.09 mg、428.02 μmol)を添加し、混合物を15℃で20分間攪拌した。化合物29-1(79.10 mg、178.34 μmol)を混合物に添加し、混合物を15℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 45%~75%、8 min)で分離し、化合物33を得た。
MS m/z: 566[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.04 (s、1H)、10.46 (s、1H)、8.86 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.06 (s、1H)、7.54 (dd、J = 1.5、7.8 Hz、1H)、7.51 (dd、J = 1.4、7.9 Hz、1H)、7.37 - 7.27 (m、1H)、3.53 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.10 (s、2H)、2.97 - 2.89 (m、1H)、1.62 - 1.54 (m、1H)、1.53 - 1.34 (m、3H)、1.33 - 1.11 (m、6H)
【0248】
【0249】
ステップ1:化合物34の合成
化合物29-1(50 mg、112.73 μmol)をジオキサン(2 mL)中に溶解した。34-1(21.20 mg、112.73 μmol)、炭酸セシウム(110.19 mg、338.19 μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(10.32 mg、11.27 μmol)、および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(10.75 mg、22.55 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を80℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 36%~66%、8 min)で分離し、化合物34を得た。
MS m/z: 551[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 11.00 (s、1H)、8.95 (s、1H)、8.86 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.48 (d、J = 7.5 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.3 Hz、1H)、7.61 (dd、J = 1.1、7.9 Hz、1H)、7.48 (dd、J = 1.3、7.8 Hz、1H)、7.34 - 7.24 (m、2H)、7.06 (s、1H)、6.24 (t、J = 7.2 Hz、1H)、3.55 (s、3H)、3.52 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.05 (s、2H)
【0250】
【0251】
ステップ1:化合物35の合成
化合物29-1(50 mg、112.73 μmol)をジオキサン(2 mL)中に溶解した。35-1(25.43 mg、135.28 μmol)、炭酸セシウム(110.19 mg、338.19 μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(10.32 mg、11.27 μmol)、および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(10.75 mg、22.55 μmol)を添加した。雰囲気を窒素で3回置換した。混合物を100℃で16時間攪拌した。反応溶液を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)で精製し、続いてプレパラティブ高速液体クロマトグラフィー(カラム: Waters Xbridge 150*25mm*5μμm; 移動相: [水(10mM 炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]; アセトニトリル%: 27%~57%、8 min)で分離し、化合物35を得た。
MS m/z: 551[M+H]+
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ 10.81 (s、1H)、9.44 (s、1H)、8.90 (s、1H)、8.61 (d、J = 1.3 Hz、1H)、8.15 (d、J = 1.3 Hz、1H)、7.57 (dd、J = 1.2、7.7 Hz、1H)、7.53 - 7.45 (m、2H)、7.36 - 7.28 (m、1H)、7.01 (d、J = 2.3 Hz、1H)、6.53 (s、1H)、6.34 (dd、J = 2.3、7.5 Hz、1H)、3.54 (s、3H)、3.47 (s、6H)、3.31 (br s、3H)、3.08 (s、2H)
【0252】
生物学的評価
アッセイ実施例1:インビトロ酵素活性の評価
Tyk2 JH2酵素活性アッセイの実験手順
0.5nM TYK2タンパク質(His-TVMV-TYK2 JH2(575-869))、0.2nM テルビウム標識His抗体、関連するKd値のフルオレセイン標識キナーゼトレーサー、およびアッセイ化合物を、20mM Hepes pH7.5、10mM MgCl2、0.015% Brij-35、2mM DTT、および50μg/mL BSAを含む緩衝液に添加した。アッセイ系を室温で90分間インキュベートした。次に得られたHTRF(均一系時間分解蛍光)シグナル、すなわち、発光波長におけるフルオレセインアクセプター(520nm)およびテルビウムドナー(495nm)の蛍光強度の比をEnvisionプレートリーダーで測定し、これに基づいてIC50値を算出した。本開示の化合物のインビトロ酵素活性アッセイの結果は、表1に示される。
【0253】
表1:本開示の化合物のインビトロ酵素活性アッセイの結果(IC
50)
【表1】
【0254】
アッセイの結論:本開示の化合物は、Tyk2 JH2に対して強力な阻害活性を有する。
【0255】
アッセイ実施例2:インビトロ細胞活性の評価
IFNα刺激リン酸化STAT1のアッセイ
ヒト末梢血単核細胞(hPBMC)を1х105cells/wellの細胞密度で播種し、37℃のインキュベーター内に90分間置いた。次に異なる濃度の化合物を細胞に添加した。ここで、各化合物の濃度は2μMから始まり、合計8段階の濃度に5倍段階希釈された。化合物および細胞を37℃で30分間インキュベートした。IFN-α(1000U/ml)を用いてhPBMCを刺激し、次にフローサイトメトリーを用いてCD4+ T細胞におけるリン酸化STAT1のレベルを検出し、IFN-α経路に対する化合物の阻害活性を評価した。本開示の化合物のインビトロ細胞活性アッセイの結果を表2に示す。
【0256】
表2:本開示の化合物のインビトロ細胞活性アッセイの結果(IC
50)
【表2】
【0257】
アッセイの結論:本開示の化合物は、Tyk2関連IFNα刺激リン酸化STAT1に対して強力な細胞活性を有する。
【0258】
アッセイ実施例3:マウスにおける化合物の薬物動態の評価
アッセイの目的:Balb/cマウスにおける化合物の薬物動態をアッセイすること
実験材料:オスのBalb/cマウス、絶食
アッセイ手順:標準的なプロトコルを用いて、静脈注射および経口投与後の齧歯類における化合物1の薬物動態プロファイルをアッセイした。
【0259】
施設に到着後、Balb/cマウスの順化/検疫を少なくとも3日間行った。順化/検疫の終了後、獣医または指定のスタッフがBalb/cマウスの健康状態を検査し、動物がアッセイ試験に適するかどうか評価した。全てのBalb/cマウスを投与前に終夜絶食させ、投与の4時間後に給餌を再開した。アッセイにおいて、候補化合物は均一溶液に製剤化され、単回の静脈注射および経口投与でBalb/cマウスに与えられた。静注の溶媒は80% ポリエチレングリコール400/20% 水の透明な溶液で、経口の溶媒はエタノール/ビタミンEポリエチレングリコールスクシネート/ポリエチレングリコール300(5/5/90)の均一な懸濁液であった。投与前に動物の体重を測定し、投与体積を体重に基づいて計算した。全血サンプルを頸静脈穿刺によって24時間以内に回収した。全ての血液サンプルを直ちに、K2-EDTAの入ったラベル付きの市販の遠心チューブに移した。血液サンプル回収後、血液サンプルを3200gで10分間、4℃で遠心分離した。上清血漿を吸引し、素早くドライアイスの上に置き、その後LC-MS/MS分析のために-60℃以下で保存した。WinNonlinソフトウェアパッケージ(Version6.3以上)を用いて、ノンコンパートメントモデルを用いて血中薬物濃度-時間のデータを分析した。(データが許せば)これらに限らないが、ピーク濃度(Cmax)、最高濃度到達時間(Tmax)、消失半減期(T1/2)、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)、平均滞留時間(MRT)、バイオアベイラビリティなどの薬物動態パラメータを算出した。本開示の化合物1のアッセイ結果を表3に示す。
【0260】
表3:薬物動態アッセイの結果
【表3】
注:Vd:分布容積;Cl:クリアランス率;T
1/2:半減期;AUC:曝露量(曲線下面積);C
max:最高濃度;T
max:最高濃度到達時間;F%:バイオアベイラビリティ;IV:静脈注射;PO:経口投与
【0261】
アッセイの結論:本開示の化合物は、優れた薬物動態特性、低いクリアランス率、および高い経口バイオアベイラビリティを示す。
【国際調査報告】