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特表2024-526185ユーザー選択可能な進行基準を有するエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ユーザー選択可能な進行基準を有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20240709BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240709BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023579217
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 EP2022067598
(87)【国際公開番号】W WO2023274971
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】21182955.1
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】パンテア シルビウ
(72)【発明者】
【氏名】ストゥラ エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ティングストレーム トシュテン リカルド マティアス
(72)【発明者】
【氏名】バルデス ロハス エセキエル マルタン
(72)【発明者】
【氏名】オリアナ ヴァレリオ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC37
4B162AD02
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD40
(57)【要約】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置は、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備える。コントローラは、第1の基準を参照して、または第1の基準とは異なる第2の基準を参照して、使用セッションを制御するように構成される。第1の基準は、例えば、使用セッション中の吸煙数であってもよく、第2の基準は、例えば、使用セッション中に発生したエアロゾルの体積であってもよい。使用セッションを制御するために異なる基準を選択する能力により、ユーザーは、自身の好みに対して装置の制御を構成することが可能になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、前記コントローラが、第1の基準、および前記第1の基準とは異なる第2の基準のうちの一つを選択し、前記選択された基準を参照して、前記使用セッションを制御するように構成され、前記第1の基準および前記第2の基準の両方が、(a)時間、(b)ユーザーの吸煙数、(c)発生したエアロゾルの体積、(d)監視されたユーザー相互作用パラメータ、(e)時間とユーザーの吸煙数の組み合わせ、(f)時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、および(g)時間と前記監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせから成るリストから選択される基準である、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記コントローラが、前記第1の基準を参照して、または前記第2の基準を参照して、使用セッションの持続時間を制御するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記コントローラが、前記第1の基準、前記第2の基準、または前記第1の基準または前記第2の基準とは異なる少なくとも一つのさらなる基準に対して、前記使用セッションを制御するように構成される、請求項1または2のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記装置が、前記エアロゾル発生装置の使用中に前記使用セッションの進行を表示するように構成された視覚的インジケータを備える、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記装置が、前記使用セッションを制御するために、前記第1の基準または前記第2の基準、または適用可能な場合には前記少なくとも一つのさらなる基準のうちのいずれを使用するかをユーザーが選択することを可能にするように構成されたユーザーインターフェースを備える、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのさらなる基準が、(a)時間、(b)ユーザーの吸煙数、(c)発生したエアロゾルの体積、(d)監視されたユーザー相互作用パラメータ、(e)時間とユーザーの吸煙数の組み合わせ、(f)時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、(g)時間と前記監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせから成るリストから選択される基準である、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記エアロゾル発生装置が、前記使用セッションが、前記使用セッションを制御するために使用される前記選択された基準に対する閾値によって判定される最大持続時間を有するように、
例えば、前記使用セッションの前記持続時間が、複数の可能な基準、例えば、前記第1の基準および前記第2の基準から選択された基準に対して制御される、または、
前記選択された基準が時間である場合、前記使用セッションが、閾値時間によって判定される最大持続時間を有する、または、
前記選択された基準がユーザーの吸煙数である場合、前記使用セッションが、前記使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数によって判定される最大持続時間を有する、または、
前記選択された基準が発生したエアロゾルの体積である場合、前記使用セッションが、前記使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積によって判定される最大持続時間を有する、または、
前記選択された基準が時間とユーザーの吸煙数の組み合わせである場合、前記使用セッションが、閾値時間と前記使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数の両方を参照して判定される持続時間を有する、または、
前記選択された基準が時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせである場合、前記使用セッションが、閾値時間と前記使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積の両方を参照して判定される持続時間を有するように構成される、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
ユーザー相互作用を示すユーザー相互作用パラメータを監視するように構成される、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記ユーザー相互作用パラメータが、前記使用セッション中のユーザー吸煙を示す、または、前記ユーザー相互作用パラメータが、前記使用セッション中に前記エアロゾル形成基体によって放出された、または前記ユーザーに送達されたエアロゾルの体積を示す、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記装置が、前記使用セッション中のユーザーの吸煙数を判定するための吸煙計数機構および/または吸煙センサーを備える、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記装置が、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、コントローラが、前記使用セッションの進行を示すよう前記視覚的インジケータを制御するように構成され、前記発光インジケータが、第1~第nの異なる表示状態のシーケンスとして前記イベントの進行を示すように構成され、nが、4以上の数である、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記装置が、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、制御電子機器が、前記使用セッションが前記第1の基準によって制御される場合、前記使用セッションの前記進行をユーザーに示すために、第1の表示を表示する、および前記使用セッションが前記第2の基準で制御される場合、前記使用セッションの前記進行をユーザーに示すために、前記第1の表示とは視覚的に識別可能な第2の表示を表示するように、前記複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記第1の表示および/または前記第2の表示が、前記複数の発光ユニットによって表示される照明シーケンスである、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記第1の表示が、前記第2の表示とは異なる照明シーケンスである、および/または前記第1の表示が、前記第2の表示とは異なる色照明である、請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置の動作方法であって、前記エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、前記コントローラが、前記使用セッションを制御するために第1の基準、または前記使用セッションを制御するために、前記第1の基準とは異なる第2の基準が選択されるかどうかを判定し、前記使用セッションを制御することが、前記第1の基準および前記第2の基準のうちの選択された一つに基づき、前記第1の基準および前記第2の基準の両方が、(a)時間、(b)ユーザーの吸煙数、(c)発生したエアロゾルの体積、(d)監視されたユーザー相互作用パラメータ、(e)時間とユーザーの吸煙数の組み合わせ、(f)時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、および(g)時間と前記監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせから成るリストから選択される基準である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生装置、およびこうした装置を使用する方法に関する。特に、本発明は、装置の動作段階の進行に関するデータが装置のユーザーに視覚的に伝達される、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルを、たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体から発生させるように構成されたエアロゾル発生装置は、当該分野で知られている。典型的に、吸入可能なエアロゾルは、熱源から、熱源の内部、周囲、または下流に位置し得る、物理的に分離されたエアロゾル形成基体または材料への熱伝達によって発生される。エアロゾル形成基体は、貯蔵部の中に含有された液体の基体であり得る。エアロゾル形成基体は、固体の基体であってもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成するために、エアロゾル発生装置と係合するように構成された別個のエアロゾル発生物品の構成要素の部分であり得る。揮発性化合物は、消費中、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、エアロゾル発生物品を経て放出された空気中に同伴される。放出された化合物が冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。
【0003】
一部のエアロゾル発生装置は、少なくとも一つの動作段階を有するように構成される。こうした動作段階は、イベントと呼ばれ得る。例えば、一部のエアロゾル発生装置は、有限の持続時間を有するユーザー体験を提供するように構成され得る。例えば、エアロゾル発生装置は、任意の単一の使用セッションにおいて所定の期間の間動作するように構成されてもよい。別個のエアロゾル発生物品とともに使用されるように構成されたエアロゾル発生装置は、個々のエアロゾル発生物品内のエアロゾル形成基体を枯渇させるのにかかる時間よりも長く続かない、個別の使用セッションで動作するように構成されてもよい。エアロゾル発生物品は、固定または可変の持続時間を有し得る予熱段階を経るように構成されてもよい。
【0004】
動作段階などのイベントの進行を監視および示すように構成されたエアロゾル発生装置は、ユーザー体験を改善し得る。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一態様によると、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置は、イベント、例えば、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備える。コントローラは、第1の基準を参照して、または第1の基準とは異なる第2の基準を参照して、イベントを制御するように構成される。イベントの制御は、第1の基準を参照、または第2の基準を参照したもののいずれかであり得る。例えば、コントローラは、第1の基準を参照して、または第2の基準を参照して、イベントの持続時間を制御するように構成され得る。イベントの持続時間は、第2の基準を参照するのではなく、第1の基準を参照して制御される場合、異なる場合がある。イベントは、好ましくは使用セッションである。
【0006】
いずれの基準を制御入力として使用するかの選択は、自動的に行われてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、外部パラメータに基づいて、または監視されたパラメータに基づいて、または装置の中に挿入されたエアロゾル発生物品のIDもしくはタイプに基づいて、またはユーザーIDに基づいて、またはユーザーIDとユーザー履歴もしくはユーザー使用プロファイルの組み合わせに基づいて、いずれの基準を使用するかを選択し得る。したがって、エアロゾル発生装置は、使用セッションの開始時に、いずれの基準を使用するかの選択を可能にするパラメータでプログラムされてもよい。
【0007】
いずれの基準を使用するかの選択は、ユーザー選択であってもよい。すなわち、ユーザーは、使用セッションを、第1の基準または第2の基準を参照して制御するかどうかを選ぶことができる場合がある。
【0008】
一例として、第1の基準は、使用セッション中のユーザーの吸煙数が、使用セッションの制御、例えば、使用セッションの持続時間を制御するため、および/または使用セッション中に使用される熱パラメータを制御するために使用されるパラメータである場合がある。この実施例では、第2の基準は、使用セッション中に発生したエアロゾルの体積が、使用セッションの制御に使用されるパラメータである場合がある。
【0009】
ユーザーは、吸煙数を制御パラメータとして使用することを好む場合があるが、これは、使用セッションの持続時間にわたって所定の数の吸煙を行うことが簡単であるからである。ユーザーは、使用セッションごとに一定の数の吸煙を行うことを期待する場合がある。この場合、ユーザーは、第1の基準を制御パラメータとして使用することを選択し得る。次いで、コントローラが、選択された基準、それに対してメモリ内に保存され得るルールにアクセスし、選択された基準を適用して、吸煙数をパラメータとして使用して使用セッションの動作を制御する。
【0010】
しかしながら、ユーザーは、発生したエアロゾル体積を制御パラメータとして使用することを好む場合がある。例えば、ユーザーは、習慣的に多くの弱い吸煙を行う場合がある。吸煙数が制御パラメータである場合、ユーザーがエアロゾル形成基体を完全に枯渇させる前、または短期間後にユーザーの使用セッションが終了する可能性がある。あるいは、ユーザーが、習慣的に強い吸煙を行い、吸煙の制御された使用セッションの終了前にエアロゾル形成基体を完全に枯渇させ、不満足な体験につながる場合がある。いずれの状況でも、ユーザーは、発生したエアロゾル体積を、吸煙制御ではなく使用セッションの制御のためのパラメータとして選択することを好む場合がある。したがって、第1の基準または第2の基準を参照して使用セッションを制御することを可能にするように構成されたエアロゾル発生装置は、例えば、使用セッションの持続時間にわたるエアロゾル発生の効率を最大化するために、ユーザーが、ユーザー自身の使用スタイルに適合するように制御されるよう装置を構成することが可能になり得る。
【0011】
本明細書で使用する用語「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用して、エアロゾルを発生させる装置を説明するために使用される。エアロゾル発生装置は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生するために、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用する喫煙装置であることが好ましい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品用のホルダーであってもよい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙物品であることが好ましい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なニコチン含有エアロゾルを発生する物品であることがより好ましい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なニコチンフリーエアロゾルを発生する物品であってもよい。
【0012】
本明細書で使用する「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができるエアロゾル形成基体を備える物品を指す。ある特定の実施形態では、エアロゾル発生物品は、エアロゾルを形成することができる、揮発性化合物を加熱に伴い放出する能力を有するエアロゾル形成基体を備えてもよい。
【0013】
本明細書で使用する用語「エアロゾル形成基体」は、加熱時に揮発性化合物を放出して、エアロゾルを発生する能力を持つエアロゾル形成材料から構成される、またはそれを含む基体を示す。エアロゾルは、ニコチンを含み得る。エアロゾルは、一つ以上の吸入可能な物質を含むがニコチンを含まないニコチンフリーエアロゾルであってもよい。
【0014】
本明細書で使用される場合、「使用セッション」という用語は、有限の持続時間を有するエアロゾル発生装置の動作期間を指す。使用セッションは、エアロゾル発生装置によって実施することができる特定のタイプのイベントであり得る。使用セッションは、ユーザーの行為によって開始されてもよい。使用セッションは、使用セッションの開始から所定の期間が経過した後に終結してもよい。使用セッションは、監視されたパラメータが使用セッション中に閾値に達した後、終結してもよい。典型的には、使用セッションは、ユーザーが単一のユーザー体験を享受することを可能にする持続時間を有する。例えば、ある特定のエアロゾル発生装置では、使用セッションは、ユーザーが単一の使い捨てエアロゾル発生物品を消費することを可能にする持続時間を有してもよい。使用セッションが終了した後、後続の使用セッションを開始するためには、さらなるユーザーによるアクションが必要となる。
【0015】
本明細書で使用される場合、用語「発光インジケータ」は、装置のユーザーに見える光の形態で表示を発する能力を有するエアロゾル発生装置の要素を指す。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「発光ユニット」は、発光する能力を有する発光インジケータの個別の構成要素を指す。各発光ユニットは、発光インジケータの単一の表示領域を提供する。発光ユニットは、例えば、個々の電球または個々のLEDを含んでもよく、または個々の電球または個々のLEDであってもよい。発光ユニットは、二つ以上の電球またはLEDを含んでもよい。発光ユニットによって放射される光は、エアロゾル発生装置のユーザーに見える。発光ユニットは、エアロゾル発生装置のハウジングを通して突出するように取り付けられてもよい。発光ユニットは、発光ユニットから放射される光がエアロゾル発生装置の窓を通して見えるように、エアロゾル発生装置のハウジング内に封入されてもよい。発光ユニットから放射される光は、装置のユーザーに見えるように、導波管構造に沿って伝送されてもよい。
【0017】
装置がLED、例えば複数のLEDを備える場合、発光ダイオード制御ドライバは、複数の発光ダイオードのうちの一つ以上の輝度または強度を制御するために、所定の分解能を有するパルス幅変調の型によって、電源から一つ以上のLEDへの電気の供給を制御するように構成されてもよい。一例として、パルス幅変調の型の分解能は、8ビット(256レベルを有する)、10ビット(1024レベルを有する)、12ビット(4096レベルを有する)であってもよい。所定の分解能が高いほど、複数の発光ダイオードのそれぞれによって発生させることができる個別の表示状態の数は多くなる。このようにして、異なる表示状態によりユーザーに伝達されるデータの詳細の精度またはレベルは、発光ダイオード制御ドライバに対して選択された所定の分解能によって制御され得る。
【0018】
本明細書で使用する用語「光」は、電磁スペクトルの可視範囲内にある、電磁放射の放射物を指す。電磁スペクトルの可視範囲は、一般的に、約380ナノメートル~約750ナノメートルの範囲の波長を包含することが理解される。
【0019】
本明細書で使用する用語「導波路」は、光の電磁波をガイドするように適合された構造を示す。導波路は好都合なことに、一つ以上の光ファイバーまたは光パイプの形態であってもよい。発光ユニットの各々は好都合なことに、対応する導波路と関連付けられ、その結果、各発光ユニットから放射される光が、対応する導波路を介して一つ以上の表示窓へ伝達される。
【0020】
一部の装置では、コントローラは、第1の基準、第2の基準、または第1の基準または第2の基準とは異なる少なくとも一つのさらなる基準に対して、使用セッションを制御するように構成され得る。少なくとも一つのさらなる基準は、第1と第2の基準の組み合わせ、または第3の基準または第4の基準であってもよい。
【0021】
装置は、エアロゾル発生装置の使用中に使用セッションの進行を表示するように構成された視覚的インジケータを備えることが好ましい。コントローラは、いずれの基準が使用セッションを制御するために使用されているかを判定し、その選択された基準に関する進行表示を提供するよう視覚的インジケータを制御するように構成されることが好ましい。
【0022】
装置は、使用セッションを制御するために、第1の基準または第2の基準、または適用可能な場合には少なくとも一つのさらなる基準のうちのいずれを使用するかをユーザーが選択することを可能にするように構成されたユーザーインターフェースを備えることが好ましい。こうしたインターフェースは、単純なプッシュボタンであってもよく、または、異なるタイプのボタン、例えば、タッチセンシティブボタンであってもよい。インターフェースは、触覚インターフェース、例えばジェスチャ認識インターフェースであってもよい。インターフェースは、ソフトウェアに構成されてもよく、例えば、遠隔端末またはモバイル装置上でユーザーが基準を選択し、この選択を、例えば、Wi-Fi接続によって、またはBluetoothによってコントローラに伝達することを可能にする。
【0023】
有利なことに、第1の基準、第2の基準、または適用可能な場合には少なくとも一つのさらなる基準は、
(a)時間、(b)ユーザーの吸煙数、(c)発生したエアロゾルの体積、(d)監視されたユーザー相互作用パラメータ、(e)時間とユーザーの吸煙数の組み合わせ、(f)時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、(g)時間と監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせ、(h)時間、ユーザーの吸煙数、および発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、および(i)時間、ユーザーの吸煙数、および監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせから成るリストから選択される基準であってもよい。
【0024】
使用セッションは、セッション開始とセッション停止との間にわたることが好ましい。エアロゾル発生装置は、使用セッションが、使用セッションを制御するために使用される選択された基準に対する閾値によって判定される最大持続時間を有するように構成されてもよい。使用セッションの持続時間は、複数の利用可能な基準、例えば、第1の基準および第2の基準から選択された基準に対して制御されてもよい。
【0025】
一例として、選択された基準が時間である場合、使用セッションは、閾値時間によって判定される最大持続時間を有し得る。
【0026】
選択された基準がユーザーの吸煙数である場合、使用セッションは、使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数によって判定される最大持続時間を有し得る。
【0027】
選択された基準が発生したエアロゾルの体積である場合、使用セッションは、使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積によって判定される最大持続時間を有し得る。
【0028】
選択された基準が時間とユーザーの吸煙数の組み合わせである場合、使用セッションは、閾値時間と使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数の両方を参照して判定される持続時間を有し得る。
【0029】
選択された基準が時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせである場合、使用セッションは、閾値時間と使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積の両方を参照して判定される持続時間を有し得る。
【0030】
エアロゾル発生装置は、タイマー、例えばコントローラと通信するタイマーを備えることが好ましい。好ましい装置は、使用セッションの制御において他の基準が参照される場合であっても、使用セッションが閾値時間によって判定される最大持続時間を有するように構成される。
【0031】
エアロゾル発生装置は、ユーザー相互作用を示すユーザー相互作用パラメータを監視するように構成されてもよい。例えば、こうしたユーザー相互作用パラメータは、使用セッション中のユーザーの吸煙を示してもよく、または使用セッション中にエアロゾル形成基体によって放出された、またはユーザーに送達されたエアロゾルの体積を示してもよい。
【0032】
エアロゾル発生装置は、使用セッション中のユーザーの吸煙数を判定するための吸煙計数機構および/または吸煙センサーを備えてもよい。吸煙は、吸煙センサー、例えば気流センサーから単に信号を受信することによって判定されてもよい。別の方法として、ヒーターに送達される電力に関するパラメータが、ユーザーの吸煙を判定するためにコントローラによって分析されてもよい。例えば、ユーザーの吸煙中、ヒーターは、吸煙によって発生した気流によって冷却される。したがって、ヒーターを所定の動作温度に維持するために、より多くの電力が電源によって送達され得る。この電力差は、コントローラによって検出されて、ユーザーの吸煙の開始および終了を特定することができる。
【0033】
有利なことに、装置は、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備えてもよく、制御電子機器、例えば、コントローラは、使用セッションの進行をユーザーに示すために、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される。好ましい実施例では、コントローラは、使用セッションの進行を示すよう視覚的インジケータを制御するように構成されてもよく、発光インジケータは、第1~第nの異なる表示状態のシーケンスとしてイベントの進行を示すように構成され、nは、4以上の数である。
【0034】
表示状態の数は、7以上、または10以上であることが好ましい。すなわち、数nは、7以上または10以上であることが好ましい。例えば、nは、8、または9、または10、または11、または12であってもよい。数nは、例えば7~144であってもよい。数が多いほど、イベントまたは使用セッションの進行をより高い分解能で表示できる。しかしながら、状態の数が多すぎる場合、シーケンス中の隣接する状態間の意味のある区別は、達成がより困難であり得る。より多数の表示状態を表示するには、装置の複雑さの増大が必要となる。例えば、7個以上の表示状態の表示には、より多くの数のインジケータ、例えば、LED、より多くの数のインジケータ用ドライバ、およびコントローラおよびコントローラのプログラミングにおけるより多くの複雑さが必要となり得る。また、より多くの数のLEDが存在する場合、さらなる電力供給の考慮事項があり、また、より多くのLEDにより、熱管理に関してさらに考慮する必要があり得る。しかしながら、複雑さが多いほど、好ましいことにより多くの機能が提供される。
【0035】
装置のインジケータは、視覚的インジケータ、音声インジケータ、および触覚インジケータから成るリストから選択される一つ以上のインジケータを含み得る。インジケータは、発光インジケータであることが好ましい。発光インジケータは好都合なことに、4個以上の連続的な表示状態で表示するように制御されてもよい。発光インジケータは、三個以上の個別の発光ユニットを含むことが好ましい。発光ユニットの各々は、表示状態のシーケンスを送達するように個別に制御可能である。
【0036】
インジケータは、所定の数(i)個の個別の発光ユニットを含む視覚的インジケータであることが好ましく、各発光ユニットは、所定の数(j)個の異なる状態で光を放射するように制御可能であり、異なる表示状態は、異なる強度または静的輝度レベルであり、iは、2~24、または3~24、または4~24の数であり、jは、2~5の数である。好ましくは、所定の数j個の表示状態の各々は、可能な放射強度の0%~100%の光強度レベルを表す。個別の発光ユニットの各々を制御して、所定の数の異なる強度または静的輝度レベルで光を放射することによって、対応する多数の異なる発光ユニットを必要とすることなく、比較的多数の連続的な表示状態を表示するよう装置を構成することが可能になる。
【0037】
個別の発光ユニットの各々は、2つの異なる強度、例えば、可能な放射強度の約50%および可能な放射強度の約100%の強度で光を放射するように制御され得る。
【0038】
個別の発光ユニットの各々は、3つの異なる強度、例えば、可能な放射強度の約33%、可能な放射強度の約66%、および可能な放射強度の約100%の強度で光を放射するように制御されてもよい。
【0039】
個別の発光ユニットの各々は、4つの異なる強度、例えば、可能な放射強度の約25%、可能な放射強度の約50%、可能な放射強度の約75%、および可能な放射強度の約100%の強度で光を放射するように制御される。
【0040】
装置のコントローラは、一つ以上のドライバと相互作用し、第1~第nの異なる表示状態のシーケンスで進行を示すようインジケータを制御するように構成されることが好ましい。例えば、コントローラは、一つ以上のLEDドライバと相互作用してもよい。装置は、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備えてもよく、コントローラは、一つ以上のドライバと相互作用し、第1~第nの異なる視覚的表示状態のシーケンスで進行を示すよう視覚的インジケータを制御するように構成される。
【0041】
エアロゾル発生装置は、制御電子機器と、複数の発光ユニットを含む少なくとも一つの視覚的インジケータ、例えば照明アレイとを備えてもよい。制御電子機器は、少なくとも、
i)発光ユニットが光を放射しない「オフ状態」、
ii)発光ユニットが第1の強度または静的輝度レベルで光を放射する「第1の照明状態」、および
iii)発光ユニットが第1の静的輝度レベルとは異なる第2の強度または静的輝度レベルで光を放射する「第2の照明状態」で、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成されることが好ましい。制御電子機器は、第1~第nの異なる視覚的表示状態のシーケンスとしてイベントの進行をユーザーに示すように、オフ状態、第1の照明状態、および第2の照明状態のうちの少なくとも一つになるよう発光ユニットのそれぞれを制御するように構成されることが好ましい。発光ユニットはさらに、発光ユニットが、第1または第2の静的輝度レベルとは異なる第3の強度または静的輝度レベルで光を放射する「第3の照明状態」で制御されてもよい。発光ユニットはさらに、発光ユニットが、第1、第2、または第3の静的輝度レベルとは異なる第4の強度または静的輝度レベルで光を放射する「第4の照明状態」で制御されてもよい。
【0042】
好ましい実施例では、装置は、複数の発光ユニットを備え、発光ユニットはLEDである。複数の発光ユニットの各々は、イベントの進行を示すために異なる静的輝度レベルで独立して制御されるように構成されることが好ましく、発光ユニットのうちの少なくとも一つは、低い電力レベル、またはイベント終了への近接などの状態を示すために、異なる色の光を表示するように制御可能である。
【0043】
制御電子機器は、複数の発光ユニットのそれぞれを複数の表示状態で独立して制御するように構成されてもよく、複数の表示状態のそれぞれでは、それぞれの発光ユニットは、異なる静的強度/静的輝度レベルで光を放射する。複数の照明状態のそれぞれに対して異なる静的輝度レベルを使用することにより、イベントの多数の増分変化に関するデータをユーザーに送達することが促進される。表示状態の数が多いほど、イベントの変化に関するより多くのデータをユーザーに送達することができる。このようにして、イベントの状態に関して高度な精度のデータをユーザーに送達することが可能である。
【0044】
装置が視覚的インジケータを備える場合、視覚的インジケータは、ユーザーに光を伝達するための複数の窓を含んでもよく、一つ以上の導波路をさらに含んでもよい。
【0045】
個別の発光ユニットは、装置のハウジング上に、または装置のハウジングを通して延びる線形マトリクスとして構成されてもよい。例えば、線形マトリクスは、1×3マトリクス、または1×4マトリクス、または1×5マトリクス、または1×6マトリクス、または2×3マトリクス、または2×4マトリクス、または2×5マトリクス、または2×6マトリクス、または3×3マトリクス、または3×4マトリクス、または3×5マトリクス、または3×6マトリクスであってもよい。線形マトリクスは好都合なことに、変化する光強度または輝度の進行を直線状の展開として表示し得る。
【0046】
個別の発光ユニットは、装置のハウジング上に、または装置のハウジングを通して延びる環状マトリクスとして構成されてもよい。例えば、環状マトリクスは、3~12個の発光ユニット、例えば、4、または5、または6、または7、または8、または9、または10、または11個の発光ユニットから形成される単一のリングを含んでもよい。環状マトリクスは、2個の同心リングを含んでもよく、各リングは、3~12個の発光ユニット、例えば、4、または5、または6、または7、または8、または9、または10、または11個の発光ユニットから形成される。
【0047】
インジケータは、LCD表示画面またはOLED表示画面を含む視覚的インジケータであってもよい。
【0048】
イベントの進行は、第1~第nの表示状態を通した進行が、視覚的インジケータによって表示される光の強度または輝度の対応する増大を伴うように、視覚的インジケータによって表示されてもよい。
【0049】
イベントの進行は、第1~第nの表示状態を通した進行が、視覚的インジケータによって表示される光の強度または輝度の対応する減少を伴うように、視覚的インジケータによって表示されてもよい。
【0050】
有利なことに、装置は、上述した複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備えてもよく、制御電子機器は、使用セッションが第1の基準によって制御される場合、使用セッションの進行をユーザーに示すために、第1の表示を表示する、および使用セッションが第2の基準で制御される場合、使用セッションの進行をユーザーに示すために、第1の表示とは視覚的に識別可能な第2の表示を表示するように、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される。例えば、第1の表示および/または第2の表示は、複数の発光ユニットによって表示される照明シーケンスであってもよい。第1の表示は、第2の表示とは異なる照明シーケンスである、および/または第1の表示は、第2の表示とは異なる色照明であることが好ましい。したがって、ユーザーは、使用セッションを制御するために、第1の基準および第2の基準のうちのいずれが使用されているかを識別することができ得る。
【0051】
例示的なエアロゾル発生装置は、イベント、例えば、使用セッションが、複数のn個の連続的な段階に分割されるように構成または動作される。例えば、複数のn個の連続的な段階は、n個の連続的な段階の第1の段階が、第1の段階開始および第1の段階終了によって定義される第1の段階持続時間を有し、第1の段階は、イベント開始時、例えば、使用セッション開始時に開始する。n個の連続的な段階のうちの第2の段階は、第2の段階開始および第2の段階終了によって定義される第2の段階持続時間を有し、第2の段階は、第1の段階の終了時に開始する。n個の連続的な段階は、第1の段階およびn-1個の後続の段階として定義されてもよく、後続の段階の各々は、先行する段階に続き、n-1個の後続の段階の各々は、段階開始および段階終了によって定義される段階持続時間を有し、段階は、先行する段階の終了時に開始する。イベント、例えば使用セッションは、第nの段階の終了時に終了することが好ましい。複数のn個の連続的な段階のそれぞれは、好都合なことに、第1~第nの異なる視覚的表示状態のシーケンスのうちの一つによって表されてもよく、nは同じ値である。
【0052】
エアロゾル発生装置は、イベント中、例えば使用セッション中にエアロゾル発生装置の使用を示すユーザー相互作用パラメータを監視するように構成されてもよい。有利なことに、n個の連続的な段階のうちのいずれか、またはその各々の持続時間は、ユーザー相互作用パラメータを参照して制御されてもよい。したがって、ユーザー相互作用パラメータは、基準、例えば、第1の基準または第2の基準とみなされ得る。n個の連続的な段階のうちのいずれか、またはその各々の持続時間は、ユーザー相互作用パラメータおよび少なくとも一つのさらなるパラメータを参照して制御されてもよく、その場合、ユーザー相互作用パラメータと少なくとも一つのさらなるパラメータの組み合わせは、イベントの制御のための基準とみなされ得る。
【0053】
イベント、例えば使用セッションは、60秒~600秒、例えば300秒~400秒、例えば約360秒の最大持続時間を有することが好ましい。こうした最大持続時間は、従来の紙巻たばこを使用する典型的な喫煙セッションの長さを再現してもよい。
【0054】
有利なことに、イベント、例えば使用セッションは、x秒の最大持続時間を有してもよく、xは、100~600の数である。例えば、イベントは、n個の連続的な段階に分割されてもよく、n個の連続的な段階の各々の最大持続時間は、約x/n秒である。
【0055】
イベント、例えば使用セッションは、監視されたユーザーの吸煙数に基づき基準に対して制御されてもよく、例えば、使用セッションは、例えば約12回など、10~14回のユーザーの閾値吸煙数を有する。
【0056】
一部の実施例では、イベント、例えば使用セッションは、発生したエアロゾルの体積を表す監視された、または計算された値に基づき基準に対して制御されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の動作中にエアロゾル発生を示すパラメータを監視し、監視されたパラメータを分析してユーザーの吸煙を識別し、ユーザーの吸煙は吸煙開始および吸煙終了によって定義され、ユーザーの吸煙中に監視されたパラメータを分析して吸煙体積を計算し、吸煙体積はユーザーの吸煙中に発生したエアロゾルの体積であり、イベントの制御および/または進行、例えば使用セッションの制御および進行に関するパラメータとして吸煙体積を使用するように構成されてもよい。エアロゾル発生を示すパラメータは、電源、例えば電流、または電流および電圧の両方によって供給される電力を表してもよい。有利なことに、吸煙体積は、使用セッションの進行を示すためのパラメータとして使用されてもよい。特に、使用セッションは、送達することができるエアロゾルの閾値を有してもよく、発生したエアロゾルの累積体積は、使用セッションの進行を示すためのパラメータとして使用されてもよい。
【0057】
発生したエアロゾルの実際の体積の直接測定は、実施するのが複雑であり得る。したがって、監視されたパラメータの関数は、吸煙体積を判定するために、リアルタイムで計算され評価され得る。監視されたパラメータの分析は、監視されたパラメータの第1の特性を計算する工程と、吸煙開始および吸煙停止を判定するために第1の特性を分析する工程とを含んでもよい。監視されたパラメータの分析は、監視されたパラメータの第2の特性を計算する工程と、吸煙開始および吸煙停止を判定するために第1の特性および第2の特性の両方を分析する工程とを含んでもよい。吸煙開始は、第1の特性および第2の特性が、一つ以上の所定の条件を満たす場合に、判定され得る。同様に、吸煙終了は、第1の特性および第2の特性が一つ以上の所定の条件を満たす場合に、判定され得る。好ましくは、第1の特性は、第1の時間窓の持続時間を有する第1の時間窓上で計算される、監視されたパラメータの第1の移動平均値であってもよい。第2の特性は、第2の時間窓の持続時間を有する第2の時間窓上で計算される、監視されたパラメータの第2の移動平均値であってもよく、第2の時間窓の持続時間は第1の時間窓の持続時間と異なる。次いで、エアロゾル体積が、例えば、吸煙中にヒーターに供給される電力を判定し、この電力を、吸煙中にエアロゾル発生装置によって送達されるエアロゾルの体積に関連付けることによって計算されてもよい。
【0058】
一部の好ましい実施例では、第1の基準または第2の基準は、時間、ユーザーの吸煙数(例えば、イベント中のユーザーの累積吸煙数)、送達されるエアロゾルの体積、例えば、イベント中に送達されるエアロゾルの累積体積)、消費エネルギー(例えば、イベント中に消費されたエネルギーの累積体積)、消費電流(例えば、イベント中に消費された電流の累積量)、温度(例えば、発熱体の温度、またはサセプタの温度)、発熱体の抵抗、およびユーザー相互作用(例えば、ユーザー相互作用、例えば、使用セッション中のユーザー相互作用に関する任意のその他の監視可能または導出可能なパラメータ)から成るリストから選択されるパラメータを含み得る。
【0059】
特定のパラメータは、エアロゾル発生装置が特定の監視手段を備えることを必要とする場合がある。例えば、エアロゾル発生装置は、発熱体の実際の温度を監視するための温度センサー、またはユーザーの吸煙を検出および記録するための吸煙センサーを備えてもよい。装置はまた、電池によって供給される電力の変化を監視するように、例えば電流および電圧を監視するように構成されてもよい。装置はまた、他の監視されたパラメータからパラメータを導出するように構成されてもよい。例えば、装置のコントローラは、電池によって供給される電流および電圧を監視することによって、発熱体の抵抗、またはインダクタ/サセプタ結合の見かけの抵抗を判定するように構成されてもよい。装置は、一つ以上のアルゴリズムを実行して、発生したエアロゾルの体積などのパラメータを判定するように構成されてもよい。
【0060】
エアロゾル発生装置は、ユーザー相互作用インターフェース、例えば、ボタン、タッチセンシティブボタン、歪みセンシティブボタン、ジェスチャ認識インターフェース、触覚インターフェース、および加速度計から成るリストから選択されるインターフェースをさらに備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エネルギーを供給してエアロゾル形成基体、例えば電池などの電源からエアロゾルを発生させるための電源を備えてもよい。
【0061】
本明細書に記載のエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター、例えば抵抗ヒーターまたは誘導ヒーターを備えてもよい。装置は、固体エアロゾル形成基体を用いて動作するように構成されてもよい。装置は、液体エアロゾル形成基体を用いて動作するように構成されてもよい。
【0062】
有利なことに、エアロゾル発生装置は、センサー、例えば、イベントの進行を示すパラメータを検出するためのセンサー、例えば、ユーザー相互作用パラメータを検出するためのセンサーを備えてもよい。
【0063】
エアロゾル発生装置は、エアロゾルを形成するために、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備えてもよい。ヒーターは誘導ヒーターであってもよい。誘導ヒーターは、サセプタを加熱するよう設計された変動磁界を生成するように構成されたインダクタを備えてもよい。ヒーターは抵抗ヒーターであってもよい。
【0064】
ヒーターは、消耗品のエアロゾル発生物品を加熱するための発熱体を備えてもよい。発熱体は、消耗品のエアロゾル発生物品の中へと挿入されるように設計された内部ヒーター、例えば、消耗品のエアロゾル発生物品内に位置するエアロゾル形成基体の中へと挿入することができるピンまたはブレードの形態の抵抗発熱体またはサセプタであってもよい。発熱体は、消耗品のエアロゾル発生物品の外部表面を加熱するように設計された外部ヒーターであってもよく、例えば、抵抗発熱体、または消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞の周辺に位置する、もしくはそれを包囲するサセプタであってもよい。
【0065】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を収容する交換可能な基体セクションを備えてもよい。交換可能な基体セクションは、エアロゾル発生装置の本体の一部分を形成してもよく、またそれ自体が消費のためにエアロゾル形成基体の一部分を装置内に位置させてもよく、または収容してもよい。交換可能な基体セクションは、装置の近位端の遠位、例えば、マウスピースの遠位に位置してもよい。交換可能な基体セクションは、装置の遠位端の近位に位置してもよい。交換可能な基体セクションは、ねじ山、またはバヨネット継手、または磁気的接続、またはスナップ嵌めもしくは締まり嵌めなどの機械的ラッチ手段などの連結手段によって、エアロゾル発生装置の本体を形成する一つ以上の他のセクションに連結されてもよい。
【0066】
交換可能な基体セクションは、液体エアロゾル形成基体の貯蔵部を備えてもよい。例えば、交換可能な基体セクションは、ニコチンおよびプロピレングリコールまたはグリセリンなどのエアロゾル形成体を含む液体貯蔵部を備えてもよい。別の方法として、交換可能な基体セクションは、固体エアロゾル形成基体の容器、またはゲル状基体などのコロイド状エアロゾル形成基体の容器を備えてもよい。
【0067】
エアロゾル発生装置は、組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成成分を収容する、交換可能な基体セクションを備えてもよい。
【0068】
交換可能な基体セクションは、エアロゾル形成基体を加熱するための、または組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成成分のうちの少なくとも一つを加熱するための、発熱体などのアトマイザーを備えてもよい。それ故に、交換可能な基体セクションは、カトマイザーの形態であってもよく、またエアロゾル形成基体と霧化構成要素との両方を含んでもよい。こうした実施形態では、交換可能な基体セクションは、アトマイザーの作動のための電力を提供するために、エアロゾル発生装置の電池部分上の対応する電気接点と接触するように構成された電気接点を含むことが好ましいことになる。
【0069】
一実施例では、アトマイザーは、抵抗ワイヤまたは基体上の抵抗トラックなどの抵抗ヒーターであってもよい。他の実施例では、アトマイザーは、誘導コイルによって発生される変動磁場内にある時に加熱可能な誘導サセプタであってもよい。
【0070】
エアロゾル発生装置は、使用セッション中にヒーターを所定の温度に維持するために、電力がヒーターに供給されるように構成され得る。
【0071】
ヒーターへと電力を供給して、エアロゾルを発生するためにヒーター要素の温度を動作温度範囲まで上昇させてもよく、ヒーター要素は、使用セッションの終了まで動作温度範囲内に留まる。使用セッション中は、ユーザーが吸煙している時と、ユーザーが吸煙していない時との両方で、電力がヒーターに供給されてもよい。こうした構成では、吸煙と吸煙との間にヒーターの温度を維持するためにはより少ない電力しか必要とないことになるため、ユーザーの吸煙中に供給される電力は、ユーザーが吸煙していないときに供給される電力より大きくなる可能性がある。
【0072】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体であってもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含む消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞を備えてもよい。エアロゾル発生物品の例としては、液体エアロゾル形成基体またはコロイド状エアロゾル形成基体の、シガレットペーパーなどのラッパー、カプセル、もしくは容器内に収容された、エアロゾル形成基体を含む、固体エアロゾル形成基体、紙巻たばこ、および紙巻たばこ様の物品が充填されたサシェが挙げられる。消耗品のエアロゾル発生物品は、組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成成分を収容する交換可能な基体セクションを備えてもよい。
【0073】
消耗品のエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を加熱するための、または組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成成分のうちの少なくとも一つを加熱するための、発熱体などのアトマイザーを備えてもよい。それ故に、消耗品のエアロゾル発生物品は、カトマイザーの形態であってもよく、またエアロゾル形成基体と霧化構成要素との両方を備えてもよい。こうした実施形態では、消耗品のエアロゾル発生物品は、アトマイザーの作動のための電力を提供するために、エアロゾル発生装置の電池部分上の対応する電気接点と接触するように構成された電気接点を含むことが好ましいことになる。
【0074】
実施例では、アトマイザーは、抵抗ワイヤまたは基体上の抵抗トラックなどの抵抗ヒーターであってもよい。その他の実施形態では、アトマイザーは、誘導コイルによって生成される変動磁場内にある時に加熱可能な誘導サセプタであってもよい。
【0075】
好ましい消耗品エアロゾル発生物品は、ラッパー内に含有された固体エアロゾル形成基体を含む紙巻たばこまたは紙巻たばこ様の物品の形態であってもよい。こうした物品は、物品の消費のためにユーザーの口の中へと挿入されることが意図される口側端を含むことが好ましい。口側端は、従来の調整された紙巻たばこを模倣するフィルターを含むことが好ましい。消耗品のエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の本体内に位置するアトマイザー、好ましくはヒーターと相互作用するように構成されることが好ましい。それ故に、抵抗発熱体などの加熱手段は、消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞内またはその周りに位置してもよい。基体を受容する空洞は、装置の近位端に位置してもよい。例えば、基体を受容する空洞に対する開口部は、装置の近位端に位置してもよい。
【0076】
好ましくは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体である。しかしながら、エアロゾル形成基体は、固体構成成分と液体構成成分との両方を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は液体エアロゾル形成基体であってもよい。
【0077】
エアロゾル形成基体はニコチンを含むことが好ましい。エアロゾル形成基体はたばこを含むことがより好ましい。別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体は非たばこ含有エアロゾル形成材料を含んでもよい。
【0078】
エアロゾル形成基体が固体エアロゾル形成基体である場合、固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこ、および均質化したたばこのうちの一つ以上を含有する、例えば粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0079】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含有してもよく、これらは固体エアロゾル形成基体の加熱に伴い放出される。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む一つ以上のカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶融してもよい。
【0080】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートの形態を取ってもよい。固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル形成基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するために、あるパターンで堆積されてもよい。
【0081】
好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含む。本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。
【0082】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含むことが好ましい。本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する層状要素を指す。本明細書で使用される「集合した」という用語は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横断方向で巻き込みされ、折り畳まれ、またはその他の方法で圧縮もしくは締め付けされたシートを記述するために使用される。
【0083】
エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含むことが好ましい。本明細書で使用する用語「エアロゾル形成体」は、使用時にエアロゾルの形成を容易にする、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して略抵抗性である、任意の好適な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
【0084】
好適なエアロゾル形成体は、当技術分野で公知であるが、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、トリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくは、グリセリン)またはその混合物である。
【0085】
エアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
【0086】
エアロゾル発生システムは、上述のようなエアロゾル発生と、エアロゾル発生装置によって受容されるように構成されたエアロゾル発生物品と、を備えてもよく、エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を備える。
【0087】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を充電するための充電装置をさらに備えてもよい。充電装置は、一次電源を含んでもよく、またエアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有してもよい。
【0088】
一態様では、本発明は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置の動作方法を提供し得、エアロゾル発生装置は、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、コントローラは、使用セッションの制御のために第1の基準、または使用セッションの制御のために第1の基準とは異なる第2の基準が選択されるかどうかを判定し、コントローラは、第1の基準および第2の基準のうちの選択された一つに基づいて、使用セッションを制御する。第1の基準または第2の基準は、使用セッションの持続時間を制御するために使用されてもよい。方法は、使用セッションを制御するために、第1の基準または第2の基準のうちのいずれを使用するかをユーザーが選択する工程を含み得る。
【0089】
方法は、使用セッションの進行を判定し、進行を表示するよう視覚的インジケータを制御する工程をさらに含み得る。方法は、本明細書に記載の任意の装置に関連して動作され得る。
【0090】
さらなる態様では、本発明は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置を提供し得、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の使用中にイベントの進行を表示するように構成されている。エアロゾル発生装置は、イベントの進行を表示するように構成された複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備えてもよい。メモリは、イベントの進行を表示することができる第1の表示モード、およびイベントの進行を表示することができる第2の表示モードでプログラムされる。装置は、イベントの進行を表示するために、第1の表示モードおよび第2の表示モードのうちのいずれを使用するかをユーザーが選択することができるように構成される。さらなる表示モードがユーザーの選択に利用可能であってもよく、異なるユーザーモードがメモリに保存されるか、またはメモリ内にプログラム可能である。
【0091】
イベントは、使用セッション、加熱期間(例えば、予熱期間)、較正期間、充電期間、および一時停止期間から成るリストから選択されるイベントタイプであってもよい。
【0092】
したがって、ユーザーは、選択に利用可能な複数のこうしたモードから、好ましいタイプの表示モードのスタイルを選択することができ得る。ユーザーは、こうしたモードのうちの一つを、他のこうしたモードよりも容易に理解することができる場合がある。例えば、ユーザーは、輝度が減少するカウントダウンとしてイベントの進行を表示することを好む場合がある、あるいは、進行表示が光の点滅を含むことをユーザーが好む場合、またはより高い、またはより低い強度で進行を表示することをユーザーが好む場合がある。ユーザーが、イベント、例えば、使用セッションを制御するために異なる基準を選択することができる場合、ユーザーは、第1の基準で制御される場合、進行を表示するために、複数の利用可能な表示モードのうちのいずれを使用するか、および第2の基準で制御される場合、進行を表示するためにいずれを使用するかを選択することができ得る。
【0093】
イベントは、持続時間を有する装置の任意の動作段階であってもよい。イベントの持続時間は、時間によって、または一つ以上の他のパラメータによって測定されてもよい。イベントの持続時間は、二つ以上のパラメータに依存し得る。エアロゾル発生装置は、イベント中に機能を実施するように構成されてもよい。イベントは、加熱イベント、例えば、ヒーターまたは発熱体がエアロゾルを発生するために必要な温度に加熱される予熱イベントであり得る。イベントは、例えば、発熱体の加熱に対する監視されたパラメータの応答が判定される較正イベントであってもよい。イベントは、その間に装置内の電池が充電される充電イベントであってもよい。イベントは、その間に使用セッションまたは加熱モードが一定期間一時停止される一時停止イベントであってもよい。イベントは、その間にエアロゾル形成基体が加熱されてエアロゾルを形成する使用セッションであってもよい。イベントは、イベント開始およびイベント終了を有するものとして定義されてもよく、イベントの持続時間は、イベント開始およびイベント終了によって定義される。
【0094】
好ましくは、イベントは、使用イベント、例えば、使用セッション開始と使用セッション終了との間にわたる持続時間を有する使用イベントである。
【0095】
典型的には、使用セッションは、有限の使用セッションである、すなわち、使用セッションは、開始および終了を有する。時間測定した使用セッションの持続時間は、使用セッション中の使用によって影響を受ける場合がある。使用セッションの持続時間は、使用セッションの開始からの最大時間によって判定される最大持続時間を有し得る。使用セッションの持続時間は、一つ以上の監視されたパラメータが、使用セッションの開始からの最大時間の前に所定の閾値に達する場合、最大時間より短い場合がある。使用セッションは、予熱期間および/または較正期間を含み得る。一例として、一つ以上の監視されたパラメータは、i)使用セッションの開始後に、ユーザーが吸い込む一連の吸煙の累積吸煙数、およびii)使用セッションの開始後に、エアロゾル形成基体から放出されたエアロゾルの累積体積のうちの一つ以上を含み得る。
【0096】
第1の表示モードは、第1の異なる表示状態の所定のシーケンスであり、第2の表示モードは、第2の異なる表示状態の所定のシーケンスであることが好ましい。一部の実施例では、第1の表示モードは、第2の表示モードとは異なる分解能でイベントの進行を表示するように構成され得る。一部のユーザーは、より高い精度、またはより低い精度で情報を入手可能である場合に、より首尾一貫してその情報を理解することができる場合がある。異なる分解能の間で切り替えることができるように構成された装置は、一部のユーザーが、エアロゾル発生装置を使用する独自のスタイルに適合する表示モードを選択することを可能にすることによって、ユーザーの全体的な体験を改善し得る。こうした装置は、装置が、ユーザーが異なる表示モード間で切り替えることを可能にする手段を含む必要がある、メモリが、少なくとも二つの異なる表示モードを保存する容量を有する必要がある、および装置が、異なる分解能での表示の実施を可能にするために、関連するドライバおよび表示手段、例えば、LEDドライバおよびLEDを含む必要があるため、技術的により複雑となる可能性がある。
【0097】
第1の表示モードは、イベント、例えば、イベント開始とイベント終了との間の使用セッションイベントの進行を、第1の数の異なる表示状態として表示してもよい。第2の表示モードは、イベント開始とイベント終了との間のイベントの進行を、第2の数の異なる表示状態として表示してもよく、第2の数は、第1の数よりも大きな数である。例えば、第1の数は、3~12、例えば、4~8、または約6であってもよく、第2の数は、6~72、または6~144、例えば、12~56、例えば、18~36であってもよい。
【0098】
分解能を変更する一つの方法は、複数の発光ユニットのそれぞれが光を表示することができる異なる強度の数を変更することであり得る。例えば、第1の表示モードでは、複数の発光ユニット、例えば、LEDのそれぞれは、二つの強度、例えば、最大強度の50%および最大強度の100%のうちの一つで光を放射するように駆動され得る。第2の表示モードでは、同じ発光ユニットは、三つの強度、例えば、最大強度の33.3%、最大強度の66.6%、および最大強度の100%のうちの一つで光を放射するように駆動され得る。光が放射され得る許容強度の数を増大させることにより、表示状態の数が増大し得る。
【0099】
分解能を変更する一つの方法は、任意の特定の状態の表示に関与する発光ユニットの数を変更することであり得る。例えば、コントローラは、第1の分解能でイベントの進行を表示するために、複数の発光ユニットの2つまたは3つ以上のグループを同時に制御し、第1の分解能よりも高い第2の分解能でイベントの進行を表示するために、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成されてもよい。
【0100】
本発明の他の態様に関連して上述した任意の装置は、有利なことに、進行情報を少なくとも第1の表示モードおよび第2の表示モードで表示することができるように構成され得ることに留意されたい。こうした装置は、ユーザーがそのユーザーのニーズに適合するように特定の表示モードを選択できるように構成される。
【0101】
さらなる態様では、本発明は、エアロゾル発生装置の使用中にイベントの進行を表示するように構成されたエアロゾル発生装置の動作方法を提供し得る。エアロゾル発生装置は、イベントの進行を表示するように構成された複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備えてもよい。メモリは、イベントの進行を表示することができる第1の表示モード、およびイベントの進行を表示することができる第2の表示モードでプログラムされる。方法は、イベントの進行を表示するために、第1の表示モードおよび第2の表示モードのうちのいずれを使用するかをユーザーが選択する工程を含む。方法は、本明細書に記載の任意の装置に関連して動作され得る。
【0102】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の特徴うちのいずれか一つ以上と組み合わされうる。
【実施例
【0103】
実施例i.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、イベントを制御するように構成されたコントローラを備える、エアロゾル発生装置。コントローラは、第1の基準を参照して、または第1の基準とは異なる第2の基準を参照して、イベントを制御するように構成される。
実施例ii.
エアロゾル発生装置が、イベントを制御するように構成されたコントローラを備える、実施例iによるエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置。コントローラが、第1の基準、および第1の基準とは異なる第2の基準のうちの一つを選択し、選択された基準を参照して、イベントを制御するように構成される。
実施例1.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、コントローラが、第1の基準を参照して、または第1の基準とは異なる第2の基準を参照して、使用セッションを制御するように構成される、エアロゾル発生装置。
実施例1a.
エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、コントローラが、第1の基準、および第1の基準とは異なる第2の基準のうちの一つを選択し、選択された基準を参照して、イベントを制御するように構成される、実施例i、ii、または1のいずれかによるエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置。
実施例1b.
エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、コントローラが、第1の基準、および第1の基準とは異なる第2の基準でプログラムされ、第1の基準および第2の基準のうちの選択された一つを参照して、イベントを制御するように構成される、実施例i、ii、または1のいずれかによるエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置。
実施例2.
コントローラが、第1の基準を参照して、または第2の基準を参照して、使用セッションの持続時間を制御するように構成される、実施例1、1a、または1bによるエアロゾル発生装置。
実施例3.
コントローラが、第1の基準、第2の基準、または第1の基準または第2の基準とは異なる少なくとも一つのさらなる基準に対して、使用セッションを制御するように構成される、実施例i~2のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例4.
装置が、エアロゾル発生装置の使用中に使用セッションの進行を表示するように構成された視覚的インジケータを備える、実施例i~3のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例5.
装置が、使用セッションを制御するために、第1の基準または第2の基準、または適用可能な場合には少なくとも一つのさらなる基準のうちのいずれ使用するかをユーザーが選択することを可能にするように構成されたユーザーインターフェースを備える、実施例i~4のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例6.
第1の基準、第2の基準、または適用可能な場合には少なくとも一つのさらなる基準が、(a)時間、(b)ユーザーの吸煙数、(c)発生したエアロゾルの体積、(d)監視されたユーザー相互作用パラメータ、(e)時間とユーザーの吸煙数の組み合わせ、(f)時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせ、(g)時間と監視されたユーザー相互作用パラメータの組み合わせから成るリストから選択される基準である、実施例i~5のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例7.
使用セッションが、セッション開始とセッション停止との間にわたる、実施例i~6のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例8.
エアロゾル発生装置が、使用セッションが、使用セッションを制御するために使用される選択された基準に対する閾値によって判定される最大持続時間を有するように構成される、実施例i~7のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例9.
使用セッションの持続時間が、複数の利用可能な基準、例えば、第1の基準および第2の基準から選択された基準に対して制御される、実施例i~8のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例10.
選択された基準が時間である場合、使用セッションが、閾値時間によって判定される最大持続時間を有する、実施例9によるエアロゾル発生装置。
実施例11.
選択された基準がユーザーの吸煙数である場合、使用セッションが、使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数によって判定される最大持続時間を有する、実施例9または10によるエアロゾル発生装置。
実施例12.
選択された基準が発生したエアロゾルの体積である場合、使用セッションが、使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積によって判定される最大持続時間を有する、実施例9~11のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例13.
選択された基準が時間とユーザーの吸煙数の組み合わせである場合、使用セッションが、閾値時間と使用セッション中のユーザーの閾値吸煙数の両方を参照して判定される持続時間を有する、実施例9~12のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例14.
選択された基準が時間と発生したエアロゾルの体積の組み合わせである場合、使用セッションが、閾値時間と使用セッション中に発生したエアロゾルの閾値体積の両方を参照して判定される持続時間を有する、実施例9~12のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例15.
タイマーを備える、実施例i~14のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例16.
ユーザー相互作用を示すユーザー相互作用パラメータを監視するように構成される、実施例i~15のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例17.
ユーザー相互作用パラメータが、使用セッション中のユーザーの吸煙を示す、または、ユーザー相互作用パラメータが、使用セッション中にエアロゾル形成基体によって放出された、またはユーザーに送達されたエアロゾルの体積を示す、実施例16によるエアロゾル発生装置。
実施例18.
装置が、使用セッション中のユーザーの吸煙数を判定するための吸煙計数機構および/または吸煙センサーを備える、実施例i~17のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例19.
装置が、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、制御電子機器が、使用セッションの進行をユーザーに示すために、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される、実施例i~18のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例20.
装置が、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、コントローラが、使用セッションの進行を示すよう視覚的インジケータを制御するように構成され、発光インジケータが、第1~第nの異なる表示状態のシーケンスとしてイベントの進行を示すように構成され、nが、4以上の数である、実施例i~19のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例21.
制御電子機器/コントローラが、少なくとも、
i)発光ユニットが光を放射しないオフ状態、
ii)発光ユニットが第1の静的輝度レベルで光を放射する第1の照明状態、および、
iii)発光ユニットが第1の静的輝度レベルとは異なる第2の静的輝度レベルで光を放射する第2の照明状態で、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成され、
制御電子機器が、エアロゾル発生装置の使用セッションの進行をユーザーに示すように、オフ状態、第1の照明状態、および第2の照明状態のうちの一つとなるよう複数の発光ユニットのそれぞれを制御するように構成される、実施例19または20によるエアロゾル発生装置。
実施例22.
装置が、複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、制御電子機器が、使用セッションが第1の基準によって制御される場合、使用セッションの進行をユーザーに示すために、第1の表示を表示する、および使用セッションが第2の基準で制御される場合、使用セッションの進行をユーザーに示すために、第1の表示とは視覚的に識別可能な第2の表示を表示するように、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される、実施例i~21のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例23.
第1の表示および/または第2の表示が、複数の発光ユニットによって表示される照明シーケンスである、実施例22によるエアロゾル発生装置。
実施例24.
第1の表示が、第2の表示とは異なる照明シーケンスである、および/または第1の表示が、第2の表示とは異なる色照明である、実施例23によるエアロゾル発生装置。
実施例25.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置の動作方法であって、エアロゾル発生装置が、使用セッションを制御するように構成されたコントローラを備え、コントローラが、使用セッションの制御のために第1の基準、または使用セッションの制御のために第1の基準とは異なる第2の基準が選択されるかどうかを判定し、使用セッションを制御することが、第1の基準および第2の基準のうちの選択された一つに基づく、方法。
実施例26.
第1の基準または第2の基準が、使用セッションの持続時間を制御するために使用される、実施例25による方法。
実施例27.
使用セッションを制御するために、第1の基準または第2の基準のうちのいずれを使用するかをユーザーが選択する工程を含む、実施例25または26による方法。
実施例28.
使用セッションの進行を判定し、進行を表示するよう視覚的インジケータを制御する工程を含む、実施例25~27のいずれかによる方法。
実施例29.
実施例1~24に定義されるいずれかの装置のための方法を動作させる工程を含む、実施例25~28のいずれかによる方法。
実施例30.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、エアロゾル発生装置の使用中にイベントの進行を表示するように構成され、エアロゾル発生装置が、イベントの進行を表示するように構成された複数の発光ユニットを含む視覚的インジケータを備え、メモリが、イベントの進行を表示することができる第1の表示モード、およびイベントの進行を表示することができる第2の表示モードでプログラムされ、装置が、イベントの進行を表示するために、第1の表示モードおよび第2の表示モードのうちのいずれを使用するかをユーザーが選択することができるように構成される、エアロゾル発生装置。
実施例31.
イベントが、使用イベント、例えば、使用セッション開始と使用セッション終了との間にわたる持続時間を有する使用イベントである、実施例30によるエアロゾル発生装置。
実施例32.
第1の表示モードが、第1の異なる表示状態の所定のシーケンスであり、第2の表示モードが、第2の異なる表示状態の所定のシーケンスである、実施例30または31によるエアロゾル発生装置。
実施例33.
第1の表示モードが、第2の表示モードとは異なる分解能でイベントの進行を表示するように構成される、実施例30~32のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例34.
第1の表示モードが、イベント、例えば、イベント開始とイベント終了との間の使用イベントの進行を第1の数の異なる表示状態として表示し、第2の表示モードが、イベントの開始とイベントの終了との間のイベントの進行を第2の数の異なる表示状態として表示し、第2の数が第1の数よりも高い、実施例33によるエアロゾル発生装置。
実施例35.
第1の数が、3~12、例えば、4~8、または約6であり、第2の数が、6~72、例えば、12~56、例えば、18~36である、実施例34によるエアロゾル発生装置。
実施例36.
コントローラが、第1の分解能でイベントの進行を表示するために、複数の発光ユニットの2つ以上のグループを同時に制御し、第1の分解能よりも高い第2の分解能でイベントの進行を表示するために、複数の発光ユニットのそれぞれを独立して制御するように構成される、実施例30~35のいずれかによるエアロゾル発生装置。
実施例37.
実施例30~36に定義されるエアロゾル発生装置のいずれかの特徴をさらに備える、実施例1~24のいずれかによるエアロゾル発生装置。
【0104】
ここで、以下の図を参照しながら、実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0105】
図1図1は、エアロゾル発生装置の概略側面図を示す。
図2図2は、図1のエアロゾル発生装置の概略上端図を示す。
図3図3は、図1のエアロゾル発生装置と、当該装置に使用するエアロゾル発生物品との概略断面側面図を示す。
図4図4は、図1~3のエアロゾル発生装置の様々な電子構成要素およびその相互作用の概略図を提供するブロック図である。
図5図5は、使用セッションを通して進行する、図1~4のエアロゾル発生装置上に提供された照明アレイの動作を示す実施例を示す。
図6図6は、使用セッションを通して進行する、図1~4のエアロゾル発生装置上に提供された照明アレイの動作を示す第2の実施例を示す。
図7図7、8および9は、使用セッションを制御し、その進行をユーザーに示すことに関与する方法工程を示す流れ図であり、制御は、時間および吸煙数の両方を含む第1の基準を参照して実行されている。
図8】同上。
図9】同上。
【発明を実施するための形態】
【0106】
図1~3に示すように、例示的なエアロゾル発生装置10は、手持ち式エアロゾル発生装置であり、また実質的に円形の円筒状のハウジング20によって画定された細長い形状を有する。エアロゾル発生装置10は、エアロゾル形成基体31を備えるエアロゾル発生物品30を受容するために、ハウジング20の近位端21に位置する開放空洞25を備える。エアロゾル発生装置10は、装置のハウジング20内に位置する電池(図示せず)と、エアロゾル発生物品30が空洞25内に受容された時にエアロゾル発生物品30の少なくともエアロゾル形成基体部分31を加熱するように配設された電気的に作動するヒーター40と、をさらに備える。
【0107】
エアロゾル発生装置は、消耗品のエアロゾル発生物品30を受容するように構成される。エアロゾル発生物品30は、円筒状ロッドの形態であり、またエアロゾル形成基体31を備える。エアロゾル形成基体は、たばこを含む固体エアロゾル形成基体である。エアロゾル発生物品30は、円筒状ロッド内のエアロゾル形成基体と同軸整列で配設されたフィルター32などのマウスピースをさらに備える。エアロゾル発生物品30は、装置10の空洞25の直径と実質的に等しい直径と、空洞25の深さより長い長さとを有し、これにより、物品30が装置10の空洞25内に受容された時、マウスピース32は、空洞25の外に延び、また従来の紙巻たばこと同様に、ユーザーによって引き出されてもよい。好ましい実施形態では、エアロゾル発生物品は、長さ45mm、直径7.2mmである。
【0108】
使用時に、ユーザーは、物品30をエアロゾル発生装置10の空洞25の中へと挿入し、そして使用セッションを開始するためにユーザーボタン50を押してヒーター40を起動することによって装置10をオンにする。ヒーター40は、物品30のエアロゾル形成基体を加熱し、これによりエアロゾル形成基体31の揮発性化合物が放出され、かつ霧化されてエアロゾルを形成する。ユーザーは、物品30のマウスピースを吸い、かつ加熱されたエアロゾル形成基体から発生したエアロゾルを吸入する。起動後、ヒーター40の温度は、エアロゾル形成基体を加熱するために周囲温度から所定の温度へと上昇する。装置10の制御電子機器は、電池からヒーターに電力を供給して、ユーザーがエアロゾル発生物品30を吸煙するにつれて、ヒーターの温度をほぼ一定のレベルに維持する。ヒーターは、ヒーターが停止され冷却する、使用セッションの終了時まで、エアロゾル発生物品を加熱し続ける。
【0109】
使用セッションの終了時に、物品30は、廃棄のために装置10から取り外され、そして装置10は、装置10の電池の充電のために外部電源へと連結されてもよい。
【0110】
エアロゾル発生装置はさらに、照明アレイの形態の発光インジケータ60を備え、照明アレイは、発光ダイオード(LED)のアレイである。照明アレイ60は、エアロゾル発生装置10のハウジング20内に組み込まれる。照明アレイ60は、照明アレイの第1の端部62と第2の端部63との間に延びる六個のLED61a、61b、61c、61d、61e、61fの線形配設で形成される。照明アレイ60はまた、ハウジング20の外部表面の一部を形成する表示窓64を有する。以下でより詳細に説明するように、LED61a~61fの各々によって発生された光は、使用中、エアロゾル発生物品10のユーザーに見えるように、表示窓64に向けられる。
【0111】
図4は、エアロゾル発生装置の様々な電子構成要素およびその相互作用の概略図を提供する。
【0112】
ハウジング20内に位置するマイクロコントローラまたはコントローラ12は、電池11、ヒーター40、タイマー430、照明制御ドライバ13、および発光インジケータ60に接続される。発光インジケータは、六個の導波路65a~65fに連結され、装置を視認しているユーザーに見える光66a~65fを放射する六個の別個のLED61a~61fのアレイを含む。
【0113】
電池11は、ヒーター40を加熱し、他の電気構成要素を動作させるためにエネルギーを供給する。電池11は、完全に充電された時、エアロゾル発生装置の二つの完全な使用セッションに電力を供給するために十分なエネルギーを有する。電池11は、再充電可能電池であり、また再充電される外部電源に接続することができる。
【0114】
ヒーター40は、エアロゾルを形成するために、電池によって供給されたエネルギーを熱へと変換して、エアロゾル発生装置を十分に加熱する。動作中、コントローラ12は、電池からのエネルギーの供給を制御して、ヒーターを実質的に一定のエアロゾル発生温度に維持する。
【0115】
タイマー430は、タイミング信号をコントローラ12へと提供する。発光インジケータ60は、ユーザーに対する視覚的な表示を生成する。発光インジケータ60は、コントローラ12からの制御信号に応答して、視覚的な表示を発するように構成される。電池11およびコントローラ12は、相互に連結され、ハウジング20内に位置する。コントローラ12はまた、メモリモジュール12aを組み込む。コントローラ12は、次いで、ヒーター要素40および照明制御ドライバ13の両方に連結される。コントローラ12および照明制御ドライバ13は集合的に、エアロゾル発生装置10の制御電子機器セクション100を形成する。照明制御ドライバ13は、LED61a~61fの各々に連結される。導波路65a、65b、65c、65d、65e、65fは、LED61a~61fと表示窓64との間に提供される。導波路65a~65fの各々は、LED61a~61fのそれぞれの一つと関連付けられ、そのため、使用時、各導波路は、関連するLEDの一つによって発生された光を表示窓64に向けるように機能する。導波路65a~65fは、個別の長さの光ファイバーの形態である。
【0116】
メモリモジュール12aは、装置10の使用中に、コントローラ12によって実行される命令を含む。メモリモジュール12aに保存された命令は、少なくとも、使用セッションを制御するための、例えば、使用セッションの持続時間を判定および制御するための第1および第2の基準、ならびにエアロゾル発生装置10の制御および動作に関連する他のデータおよび情報を含む。コントローラ12は、作動される場合、メモリモジュール12aに含まれる命令にアクセスし、メモリモジュール12aに含まれる命令に従って、電池11からヒーター要素40へのエネルギーの供給を制御する。コントローラ12はまた、照明制御ドライバ13へのエネルギーの供給を制御する。次いで、照明制御ドライバ13は、LED61a~61fの各々への電気の供給を個別に制御し、その結果、各LEDは、照明制御ドライバの制御下で、光66a、66b、66c、66d、66e、66fを複数の個別の静的輝度レベルのうちの一つで放射する。図4に示すように、LED61a~61fの異なる一つによって発生される光66a~66fを表す三つの異なる形態のクロスハッチングは、三つの異なる強度または静的輝度レベルを表す。
【0117】
図4に表される時点では、照明アレイ60の全体としての輝度は、照明アレイの中心を中心として対称である。そのため、中央に位置する二個のLED61c、61dは、第1の所定の静的輝度レベルで光を放射するように照明制御ドライバ13によって独立して制御され、隣接する発光ダイオード61b、61eは、第2の所定の静的輝度レベルで光を放射するように独立して制御され、最も外側の発光ダイオード61a、61fは、第3の所定の静的輝度レベルで光を放射するように独立して制御される。したがって、アレイ60の個別のLEDの各々は、第1の強度または静的輝度レベル66c、66d、第2の強度または静的輝度レベル66b、66e、および第3の強度または静的輝度レベル66a、66fで光を放射するように独立して制御することができる。
【0118】
この特定の実施形態のエアロゾル発生装置10は、使用セッションを制御し、使用セッションの進行を判定および監視し、使用セッションの進行の視覚的表示を異なる表示状態のシーケンスとして出力するように構成される。六個のLEDの各々は、二つの異なる強度または静的輝度レベルを有するように制御することができる。二つの異なる強度または静的輝度レベルは好都合なことに、最大強度の50%および最大強度の100%に設定され得るが、異なる所定の強度を指定することが可能である。したがって、六個のLEDのすべてを使用することによって13個の異なる表示状態のシーケンスとして使用セッションの進行を表示して、12個の照射状態および1個の非照射状態のシーケンスを提供することが可能である。
【0119】
図5に示す単純な例示的なシーケンスでは、視覚的インジケータは、第1の完全に照射された状態で進行を開始し、最終のLEDが完全にオフになった時に終了する、さらなる12個のステップで六個のLEDの照明を逐次的に減少させることによって進行を示し得る。したがって、使用セッションなどのイベントの進行は、カウントダウンとして表示されてもよく、視覚的インジケータの全体的な輝度は、イベントの進行が増大するにつれて徐々に減少する。
【0120】
図5は、六個のLED61a~61fのアレイを示すLEDの各々は、オフ(強度レベル=0で示す)、最大強度の50%で照射(強度レベル=1で示す)、または100%強度で照射(強度レベル=2で示す)することができる。
【0121】
図6(a)に示すように、視覚的インジケータアレイの六個のLEDのすべてが、強度レベル2で照射されている。このシーケンスについて、これは、視覚的インジケータが第1の状態にあると説明され得る。
【0122】
図6(b)に示すように、視覚的インジケータアレイの一番上または第1のLEDは、強度レベル1で照射されている。他のLEDはすべて、強度レベル2で照射されたままである。これは、視覚的インジケータが第2の状態にあると説明され得る。
【0123】
第3の状態では、視覚的インジケータアレイの一番上または第1のLEDは、強度レベル0で照射されている(すなわち、照射されていない)。他のLEDはすべて、強度レベル2で照射されたままである。
【0124】
図6(c)に示す第4の状態では、視覚的インジケータアレイの第2のLEDは、強度レベル1で照射されている。第1のLEDは強度レベル0を有し、第3~第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0125】
第5の状態では、視覚的インジケータアレイの第2のLEDは、強度レベル0で照射されている。第1のLEDは強度レベル0を有し、第3~第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0126】
図6(d)に示す第6の状態では、視覚的インジケータアレイの第3のLEDは、強度レベル1で照射されている。第1および第2のLEDは強度レベル0を有し、第4~第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0127】
第7の状態では、視覚的インジケータアレイの第3のLEDは、強度レベル0で照射されている。第1および第2のLEDは強度レベル0を有し、第4~第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0128】
図6(e)に示す第8の状態では、視覚的インジケータアレイの第4のLEDは、強度レベル1で照射されている。第1、第2、および第3のLEDは、強度レベル0を有し、第5および第6のLEDは、強度レベル2で照射されたままである。
【0129】
第9の状態では、視覚的インジケータアレイの第4のLEDは、強度レベル0で照射されている。第1、第2、および第3のLEDは、強度レベル0を有し、第5および第6のLEDは、強度レベル2で照射されたままである。
【0130】
図6(f)に示す第10の状態では、視覚的インジケータアレイの第5のLEDは、強度レベル1で照射されている。第1、第2、第3、および第4のLEDは強度レベル0を有し、第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0131】
第11の状態では、視覚的インジケータアレイの第5のLEDは、強度レベル0で照射されている。第1、第2、第3、および第4のLEDは強度レベル0を有し、第6のLEDは強度レベル2で照射されたままである。
【0132】
図6(g)に示す第12の状態では、視覚的インジケータアレイの第6のLEDは、強度レベル1で照射されている。第1、第2、第3、第4、および第5のLEDは、強度レベル0を有する。
【0133】
図6(h)に示す第13の状態では、視覚的インジケータアレイの六個のLEDすべてが、強度レベル0で照射されている。すなわち、視覚的インジケータは照射されていない。
【0134】
これと同じ情報を、以下の表1に見られるように、表形式で表すことができる。
【表1】
【0135】
進行を示すための単純なシーケンスのさらなる実施例では、六個のLEDの各々は、連続的に照射されてもよく、各LEDは、第1および第2の強度を通して段階的である。このようにして、視覚的インジケータ60によって提供される全体的な輝度は、以下の表2に示すように、一連の13個のステップとして漸進的に増大する。
【表2】
【0136】
進行を示すためのさらに単純なシーケンスでは、六個のLEDの各々は、第1、第2、および第3の強度を通して逐次的に段階的である。第1の強度は、最大強度の33.3%であってもよく、第2の強度は、最大強度の66.6%であってもよく、第3の強度は、最大強度の100%であってもよい。このようにして、視覚的インジケータ60によって提供される全体的な輝度は、一連の19個のステップとして漸進的に増大または減少する。19個の状態(18個の異なる照射状態、およびすべてのLEDが照射されていない1個の状態)にわたる進行の増大の例を以下の表3に示す。
【表3】
【0137】
六個すべてのLEDを使用することなく、使用セッションなどのイベントを通した進行を示すことが可能である。例えば、使用セッションの進行は、六個のLEDのうちの上側三個、または六個のLEDのうちの下側三個を使用することによって示され得る。例えば、三個のLEDの各々は、2、3、または4個の異なる強度または静的輝度レベルで制御され得る。したがって、三個のLEDを使用することによって、7個の異なる表示状態のシーケンスとして使用セッションの進行を表示することが可能である。このシーケンスを図5に示す。
【0138】
図6の実施形態では、三個のLED61a~61cは、照明アレイ60の上半分を形成し、三個のLED61d~61fは、照明アレイの下半分を形成する。照明制御ドライバ13は、使用セッションの過程で、照明アレイ60の上半分において、発光ダイオード61a~61cの各々によって放射される光の静的輝度レベルを、一番上の発光ダイオード61aで開始して漸進的に減少させるように、電池11からのエネルギーの供給を制御するように構成される。発光ダイオード61a~61cは、三個の所定の静的輝度レベルのうちの一つを有する光を放射するか、または光が放射されない停止状態にあるように照明制御ドライバ13によって制御される。所定の静的輝度レベルは、輝度が減少する順にレベル3、2、および1で示され、停止状態はレベル0で番号付けされる。使用セッションの開始時、照明アレイ60の上半分にある発光ダイオード61a~61cのすべてが、最大の静的輝度レベル、すなわちレベル3を有する光を放射するように制御される。使用セッションの過程で、照明制御ドライバ13は、発光ダイオード61a~61cによって放射される光の静的輝度レベルをレベル3からレベル2、レベル1へと、そして最終的にレベル0へと漸進的に減少させるように、発光ダイオード61a~61cの各々へのエネルギーの供給を調整する。照明制御ドライバ13の効果は、照明アレイ60の上半分における発光ダイオード61a~61cを漸進的に停止して、使用セッションを通した進行とともに照明アレイの上半分の作動させる長さを漸進的に減少させることである。使用セッションの終了時に、照明アレイの上半分の発光ダイオード61a~61cのすべてが、停止状態、すなわちレベル0にある(図6(e)を参照)。この使用セッションの持続時間の間、照明アレイ60の下半分における発光ダイオード61d...fは、輝度レベル0で停止されたままである。
【0139】
ユーザーが第2の使用セッションを開始する場合、照明アレイ60の下半分を形成する発光ダイオード61d~61fは、以前の使用セッションのための照明アレイの上半分の発光ダイオード61a~61cと類似した様式で、照明制御ドライバ13によって制御することができる。この文脈では、第2の使用セッションは、以前の使用セッションの後に続き、以前の使用セッション後に電池11内に残っているエネルギーによって電力供給される。電池11は、以前の使用セッションと第2の使用セッションとの間で再充電されない。したがって、第2の使用セッションの開始時、照明アレイ60の下半分にある発光ダイオード61d~61fのすべてが、最大の静的輝度レベル、すなわちレベル3を有する光を放射するように制御される。使用セッションの過程で、照明制御ドライバ13は、発光ダイオード61d~61fによって放射される光の静的輝度レベルを、発光ダイオード61dから開始して、レベル3からレベル0まで漸進的に減少させるように、発光ダイオード61d~61fの各々へのエネルギーの供給を調整する。第2の使用セッションの終了時に、照明アレイの下半分の発光ダイオード61d~61fのすべてが、停止状態、すなわちレベル0にある。この第2の使用セッションの持続時間の間、照明アレイの上半分における発光ダイオード61a~61cは、輝度レベル0で停止されたままである。
【0140】
完全に充電された時、電池は、少なくとも一回のフル使用セッションのために十分なエネルギーを提供することができる。電池は、二回以上の使用セッション(例えば、20回の使用セッション)のために十分なエネルギーを提供してもよい。
【0141】
第1の使用セッションの進行を示すための第1の三個のLEDの選択、および第2の使用セッションの進行を示すための第2の三個のLEDの選択は、上述のように、以下の表4によって表され得る。この表では、個々のLEDの各々は、第1および第2の強度レベルで制御される。第1の使用セッションの間、第1、第2、および第3のLED61a~61cが進行を示すために使用され、第2の使用セッションの間、第4、第5、および第6のLED61d~61fが進行を示すために使用される。
【表4】
【0142】
装置とともに使用するためのエアロゾル発生物品は、有限量のエアロゾル形成基体を有し、そしてそれ故に、使用セッションは、エアロゾル形成基体が枯渇した時にユーザーがエアロゾルを生成しようとするのを防止するために、有限の持続時間を有する必要がある。使用セッションの制御のためにいずれの基準が選択される場合でも、使用セッションは、使用セッションの開始からの期間によって判定される最大持続時間を有するように構成される。使用セッションはまた、使用セッション中に記録されたユーザー相互作用パラメータが、タイマーによって判定される最大持続時間の前に閾値に達した場合、最大持続時間より短い持続時間を有するようにも構成される。
【0143】
エアロゾル発生装置は、使用セッションが、第1の基準または第1の基準とは異なる第2の基準のいずれかに対して制御されるように動作することができる。両方の基準に関連する命令は、メモリ内に保存され、コントローラは、選択された制御基準を実施する。ユーザーは、ユーザーボタン50の使用によってメニューにアクセスすることにより、使用セッションを制御するために、第1または第2の基準のいずれを使用するかを選択することができる。
【0144】
特定の実施形態では、使用セッションを制御するための第1の基準は、使用セッション中のユーザーの吸煙数に関するユーザー相互作用パラメータである。したがって、特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、第1の基準が選択された場合に、各使用セッションが使用セッションの開始から6.5分(390秒)の持続時間を有するように、または使用セッションの開始から6.5分以内に14回吸煙する場合は、ユーザーが14回吸煙するように構成される。吸煙の正確な時間または回数は、任意の適切な値に変更してもよい。例えば、セッションは、6分または5.5分に制限された持続時間を有してもよい。さらなる例として、許容される吸煙の数は、13回または12回に制限されてもよい。
【0145】
使用セッション中に、ユーザーは、使用セッションを通して進行の表示を有することを望む場合がある。例えば、第1の基準を使用する場合、ユーザーは、使用セッションにおよそ何回の吸煙が自分には残っているか、またはおよそどれくらいの時間が残っているかを知りたいと望む場合がある。
【0146】
コントローラは、使用セッション中の吸煙数を監視するために、吸煙カウンターを備える。ユーザーの吸煙数は、使用セッション中にヒーターに供給された電力を監視することによって判定される。ユーザーが吸煙する時、空気の流れはヒーターを冷却し、したがって、より大きい量のエネルギーが電池によって供給されて、ヒーターの温度をその動作温度に維持する。それ故に、ヒーターによって供給される電力を監視することによって、コントローラは、使用セッション中の吸煙回数を判定することができる。
【0147】
進行を監視するために、使用セッションは、使用セッションが開始した時に第1の段階開始から開始し、そして使用セッションが終了する時に最終段階で終了し、一つの段階から次の段階への通過が使用セッションと同様に時間および吸煙回数によって判定される、いくつかの連続的な段階へと分割される。各段階は、その段階の基準が所定の閾値を満たす時に終了したと見なされる。使用セッションがその連続的な段階を通して進行するにつれて、コントローラは、発光インジケータに、各連続的な段階を示す信号を発するよう命令する。それ故に、ユーザーは、使用セッションのおよその進行を把握する。
【0148】
特定の実施例では、使用セッションは、表示目的のために13個の連続的な段階に分割されてもよい。図7、8、および9は、第1の基準の一部として吸煙数を使用する場合の、ユーザーに対する使用セッションの進行の表示に関与する方法工程を示す流れ図を示す。
【0149】
工程600:
ユーザーは、エアロゾル発生物品30を装置10の空洞25の中へと挿入し、そしてユーザーボタン50を押すことによって使用セッションを開始する。ユーザーは、使用セッションの制御のための第1の基準を選択する。
工程605:
タイマーは、使用セッション中に経過した時間を記録するように開始され、また吸煙カウンターは、使用セッション中の吸煙回数を記録するように開始される。
工程607:
使用セッションの第1の段階は、使用セッションが開始した時に開始されたと見なされる。コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第1の、または初期の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程610:
第1の段階が終了し、第2の段階は、使用セッションの開始から30秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から30秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から1回吸煙した後に開始する。
工程615:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第2の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程620:
第2の段階が終了し、第3の段階は、使用セッションの開始から60秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から60秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から2回吸煙した後に開始する。
工程625:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第3の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程630:
第3の段階が終了し、第4の段階は、使用セッションの開始から90秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から90秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から3回吸煙した後に開始する。
工程635:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第4の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程640:
第4の段階が終了し、第5の段階は、使用セッションの開始から120秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から120秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から4回吸煙した後に開始する。
工程645:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第5の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程650:
第5の段階が終了し、第6の段階は、使用セッションの開始から150秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から150秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から5回吸煙した後に開始する。
工程655:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第6の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程660:
第6の段階が終了し、第7の段階は、使用セッションの開始から180秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から180秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から6回吸煙した後に開始する。
工程665:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第7の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程670:
第7の段階が終了し、第8の段階は、使用セッションの開始から210秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から210秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から7回吸煙した後に開始する。
工程675:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第8の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程680:
第8の段階が終了し、第9の段階は、使用セッションの開始から240秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から240秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から8回吸煙した後に開始する。
工程685:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第9の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程690:
第9の段階が終了し、第10の段階は、使用セッションの開始から270秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から270秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から9回吸煙した後に開始する。
工程695:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第10の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程700:
第10の段階が終了し、第11の段階は、使用セッションの開始から300秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から300秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から10回吸煙した後に開始する。
工程705:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第11の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程710:
第11の段階が終了し、第12の段階は、使用セッションの開始から330秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から330秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から11回吸煙した後に開始する。
工程715:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第12の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程720:
第12の段階が終了し、第13の段階、または最終段階は、使用セッションの開始から360秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から360秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から11回吸煙した後に開始する。
工程725:
コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションの第13の進行状態の表示を出力するよう命令する。
工程730:
第13の段階は、使用セッションの最終段階である。最終段階の間、ユーザーは二回の吸煙を行ってもよく、使用セッション中の吸煙の合計数は14になる。第13の進行状態の表示は、第13の段階が最終の段階であるというさらなる表示を含み得る。例えば、出力表示は、色の変化ならびに進行を表す全体的な強度の変化を含み得る。使用セッションの開始から390秒が経過した後、またはユーザーが使用セッションの開始から390秒が経過する前に吸煙した場合は、使用セッションの開始から14回吸煙した後に、第13の段階が終了する。
工程735:
使用セッションが終了する。
【0150】
図7~9に記載されるのと同じ情報が、例えば、以下の表5におけるように、表形式で示され得る。
【表5】
【0151】
上記の実施例は、使用セッションを13個の連続的な段階に分割し、各段階は、吸煙数または経過時間に関する第1の基準が満たされた時に終了する。13個の連続的な段階の各々は、13個の連続的な表示状態のうちの一つによって表すことができる。一例として、エアロゾル発生装置が六個のLEDのアレイの形態のインジケータを有する場合、13個の連続的な表示状態は、上記の表1または表2に記載される表示状態であり得る。
【0152】
この特定の実施形態では、エアロゾル発生装置における使用セッションを制御するための第2の基準は、使用セッション中にユーザーに送達されるエアロゾルの体積を含む。使用セッション中に、ユーザーは、使用セッションを通して進行の表示を有することを望む場合がある。例えば、装置を第2の選択された基準下で動作させる場合、ユーザーは、使用セッションにおよそどれくらいの潜在的な送達可能なエアロゾルが自分には残っているか、またはおよそどれくらいの時間が残っているかを知りたいと望む場合がある。
【0153】
それ故に、特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、各使用セッションが、使用セッションの開始から6.5分(390秒)の持続時間を有する、または、その所定の体積のエアロゾルが使用セッションの開始から6.5分以内にユーザーに送達される場合、所定の最大体積のエアロゾルが送達されるように構成される。エアロゾルの所定の最大体積は、例えば、750mlのエアロゾルであってもよい。時間またはエアロゾル体積の閾値は、任意の適切な数に設定されてもよい。
【0154】
コントローラは、使用セッション中に行われた吸煙を検出するように構成される。検出された各吸煙に対する吸煙開始点および吸煙終了点は、使用セッション中にヒーターに供給される電力を監視することによって判定される。ユーザーが吸煙する時、空気の流れはヒーターを冷却し、したがって、より大きい量のエネルギーが電池によって供給されて、ヒーターの温度をその動作温度に維持する。それ故に、ヒーターによって供給される電力を監視することによって、コントローラは、使用セッション中に行われた吸煙の開始点および終了点を判定することができる。検出された吸煙開始点と検出された吸煙終了点との間の監視された電力を統合することによって、送達されたエアロゾルの算出値が得られる場合がある。使用セッション中に送達されたエアロゾルの算出値を合計することによって、使用セッション中に送達されたエアロゾルの累積値が得られる場合がある。
【0155】
進行を監視するために、使用セッションは、使用セッションが開始した時に第1の段階開始で開始し、そして使用セッションが終了する時に最終段階で終了し、一つの段階から次の段階への通過が、時間および送達されるエアロゾルの累積体積によって判定される、いくつかの連続的な段階へと分割される。使用セッションがその連続的な段階を通して進行するにつれて、コントローラは、発光インジケータに、各連続的な段階を示す信号を発するよう命令する。それ故に、ユーザーは、使用セッションのおよその進行を把握する。
【0156】
特定の実施例では、第2の選択された基準に従って制御される使用セッションは、表示目的のために13個の連続的な段階に分割され得る。ユーザーは、エアロゾル発生物品30を装置10の空洞25の中へと挿入し、そしてユーザーボタン50を押すことによって使用セッションを開始する。ユーザーは、使用セッションを制御するための第2の基準を選択する。タイマーは、使用セッション中に経過した時間を記録するために開始され、またコントローラは、使用セッション中に行われた吸煙を特定し、そして各々の吸煙の間に送達されたエアロゾルの体積を算出するために開始される。使用セッションの第1の段階は、使用セッションが開始した時に開始されたと見なされる。
【0157】
第1の段階の間、コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションが第1の段階にあることを示す信号を発するように命令する。第1の段階が終了し、第2の段階は、使用セッションの開始から30秒が経過した後、または使用セッションの開始から30秒が経過する前に第1の所定の体積のエアロゾルが送達された場合は、使用セッションの開始から第1の所定の体積のエアロゾルが送達された後に開始する。エアロゾルの第1の所定の体積は、例えば、60mlであってもよい。
【0158】
使用セッションの第2の段階は、第1の段階が終了した時に開始されたと見なされる。第2の段階の間、コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションが第2の段階にあることを示す信号を発するように命令する。第2の段階が終了し、そして第3の段階は、使用セッションの開始から60秒が経過した後、または使用セッションの開始から60秒が経過する前に第2の所定の体積のエアロゾルが送達された場合は、使用セッションの開始から第2の所定の体積のエアロゾルが送達された後開始する。エアロゾルの第2の所定の体積は、例えば、120mlであってもよい。
【0159】
この工程は、第3~第13の段階の各々に対して繰り返される。第13および最終の段階の後、使用セッションは終了する。
【0160】
各段階に関連付けられた表示状態に関する情報、および各段階の終了基準を以下の表6に記載する。
【表6】
【0161】
上記の実施例は、使用セッションを13個の連続的な段階に分割し、各段階は、送達されたエアロゾル体積または経過時間に関する第2の基準が満たされた時に終了する。13個の連続的な段階の各々は、13個の連続的な表示状態のうちの一つによって表すことができる。一例として、エアロゾル発生装置が六個のLEDのアレイの形態のインジケータを有する場合、13個の連続的な表示状態は、上記の表1または2に記載される表示状態であり得る。
【0162】
装置は、使用セッションが第1の基準を参照して制御される場合、第2の基準を参照して制御される場合と比較して異なる表示状態または表示モードが使用されるように構成されることが好ましい。例えば、表1に記載される表示状態は、装置が第1の基準に対して制御される場合に進行を示すために使用されてもよく、表2に記載される表示状態は、装置が第2の基準に対して制御される場合に進行を示すために使用されてもよい。
【0163】
エアロゾル発生装置は、数多くの異なる動作イベントを経てもよい。また、ユーザーがこれらのイベントのうちの一つ以上の進行または状態を判定することができることが望ましい場合がある。さらなる実施例では、エアロゾル発生装置は、使用セッションの開始前に、ヒーターの温度を周囲温度から動作温度まで上昇させるために、予熱動作を受けるように構成される。こうした予熱動作または予熱モードは、使用セッションの一部であってもよいが、使用セッションの前にも開始されてもよい。使用セッションに関連して上述したように、予熱動作は、いくつかの連続的な段階に分割されてもよく、それらの連続的な段階の各々における進行は、いくつかの表示状態のうちの一つによって表されてもよい。
【0164】
予熱動作を通した進行は、温度に対して制御されてもよく、例えば、ヒーターの温度が第1の基準であってもよい。時間が制御パラメータであってもよい、例えば、予熱動作にかかる時間が第2の基準であってもよいが、装置は、ヒーターの温度が所定の動作温度に達しない場合、使用セッションを動作しないように構成されてもよい。予熱動作を制御するための基準の選択は、装置内にプログラムされた所定の選択プロトコルを使用して自動的に行われることが最良であり得る。
【0165】
図1~4に示したエアロゾル発生装置を使用する特定の実施例では、予熱動作は、ヒーターの温度の第1の基準によって制御され、13個の連続的な段階に分割され、各段階は、ヒーターの温度が所定の閾値を満たす時に終了する。ヒーターの温度は、例えばサーミスタまたは熱電対などの温度センサーの使用によって直接監視されてもよい。別の方法として、ヒーターの温度は、例えばヒーターに供給される電流および/または電圧を監視することによって、他のパラメータを監視することによって導き出されてもよい。予熱動作が開始されると、電力がヒーターに供給され、ヒーターの温度が上昇する。特定の実施例において、予熱段階は、ヒーターの温度が390°Cに達した時に終了してもよい。予熱段階の終了時の温度は、任意の適切な温度に変化してもよい。予熱段階の終了時の温度は、使用セッション中にエアロゾルを発生するための所望の動作温度よりも高くても低くてもよいことに留意されたい。
【0166】
以下の表7は、ヒーターの温度に基づく第1の基準に従って予熱動作の進行を判定および表示するための段階および基準を記載する。
【表7】
【0167】
上記の実施例は、予熱動作を13個の連続的な段階に分割し、各段階は、ヒーターの温度に関する特定の基準を満たす時に終了する。13個の連続的な段階の各々は、13個の連続的な表示状態のうちの一つによって表すことができる。一例として、エアロゾル発生装置が六個のLEDのアレイの形態のインジケータを有する場合、13個の連続的な表示状態は、上記の表1または表2に記載される表示状態であり得る。
【0168】
特定の実施形態では、ユーザーは、表示のために、複数のこうした表示モードのうちのいずれを使用するかを選択することができる場合がある。したがって、装置は、ユーザーが、表1に記載される表示モードを使用して使用セッションの進行を表示することを選択することができるように、あるいは、ユーザーが、表2に記載される表示モードを選択することができ得るように構成されてもよい。装置は、いくつかの可能な表示モードでプログラムされたメモリを有してもよい。ユーザーは、複数の可能な表示モードのうちのいずれが、第1の基準によって制御される使用セッションの進行に使用されるか、およびいずれが第2の基準によって制御される使用セッションの進行を表示するために使用されるかを選択することができる場合がある。
【0169】
特定の実施形態では、ユーザーは、第1の表示モードまたは第2の表示モードを選択して、使用セッションなどのイベントの進行を表示することができる場合があり、第1の表示モードは、第2の表示モードとは異なる分解能を有する。一例として、上述した装置は、第1の基準の吸煙数または第2の基準の発生したエアロゾル体積に基づいて、使用セッションの持続時間を制御することができる。上述のように、使用セッションの進行は、例えば、上記の表1または2に示すように、13個の表示状態のシーケンスとして表示される。例えば、表1に記載するシーケンスに従った進行の表示は、第1の表示モードであってもよい。しかしながら、ユーザーは、より大きな分解能で進行を表示することを望む場合がある。装置は、第2の表示モード、例えば、19個の連続的な表示ステップを伴う表示モードに従って、使用セッションの進行を表示するようにプログラムされてもよい。
【0170】
ユーザーが第2の表示モードを選択する場合、コントローラは、第2の表示モードを実行するようインジケータを制御し得る。したがって、特定の実施例では、ユーザーは、使用セッションの制御が、第2の基準に対して、すなわち、発生したエアロゾルの体積を使用して実行されること、および表示モードが、第1の表示モードによって指定される(例えば、表6に記載されるような)13個の表示状態ではなく、一連の19個の表示状態として使用セッションの進行を表示する第2の表示モードであることを選択する。この特定の実施例では、第2の表示モードが選択される場合、使用セッションは依然として、使用セッションの開始から6.5分(390秒)の持続時間、または750ml体積のエアロゾルの送達を有する。しかしながら、使用セッションは、より高い分解能での進行の表示を可能にするために、より多くの段階に分割される。
【0171】
したがって、この特定の実施例では、使用セッションは、第2の表示モード下の表示目的のために19個の連続的な段階に分割されてもよい。第1の段階の間、コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションが第1の段階にあることを示す信号を発するように命令する。第1の段階が終了し、使用セッションの開始から20秒が経過した後、または使用セッションの開始から20秒が経過する前に第1の所定のエアロゾル体積が送達された場合には、使用セッションの開始後、第1の所定のエアロゾル体積が送達された後に第2の段階が開始する。第1の所定のエアロゾル体積は、例えば40mlであってもよい。
【0172】
使用セッションの第2の段階は、第1の段階が終了した時に開始されたと見なされる。第2の段階の間、コントローラは、発光インジケータ60に、使用セッションが第2の段階にあることを示す信号を発するように命令する。第2の段階が終了し、使用セッションの開始から40秒が経過した後、または使用セッションの開始から40秒が経過する前に第2の所定のエアロゾル体積が送達された場合には、使用セッションの開始後、第2の所定のエアロゾル体積が送達された後に第3の段階が開始する。第2の所定のエアロゾル体積は、例えば80mlであってもよい。
【0173】
この工程は、第3~第19の段階の各々に対して繰り返される。第19および最終の段階の後、使用セッションは終了する。
【0174】
各段階に関連する表示状態および各段階の終了基準に関する情報を、以下の表8に記載する。これは、上記の表6に記載する異なる表示状態の詳細と比較することができる。
【表8】
【0175】
上記の実施例は、使用セッションを19個の連続的な段階に分割し、各段階は、送達されたエアロゾル体積または経過時間に関する特定の基準が満たされた時に終了する。19個の連続的な段階の各々は、19個の連続的な表示状態のうちの一つによって表すことができる。一例として、エアロゾル発生装置が六個のLEDのアレイの形態のインジケータを有する場合、19個の連続的な表示状態は、上記の表3に記載される表示状態であり得る。
【0176】
ユーザー選択可能な第1の表示モードと第2の表示モードとの間の表示の分解能の変化を示す代替的な実施例では、エアロゾル発生装置のコントローラは、進行表示の分解能を低減するために、連続的な表示状態に対して同じ照明状態を動作させるように構成されてもよい。したがって、一例として、第1の表示モードは、表1に記載される進行を使用してもよく、使用セッションの進行は、照明が減少する13個の表示状態のシーケンスとして表される。表示の分解能を低減するために、表9に示すように、コントローラは、連続的な表示状態に対して繰り返すように、LEDの表示状態を制御し得る。表中、LEDは、100%強度または0%強度の状態でのみ照射されていることが分かる。また、第1および第2の表示状態が互いに同じであり、第3と第4の表示状態が互いに同じであり、第7と第8の表示状態が互いに同じであり、第9と第10の表示状態が互いに同じであり、第11と第12の表示状態が互いに同じであることが分かる。その結果、同じ使用セッションの進行が、照明が減少する七個の表示状態のシーケンスとして表される。
【表9】
【0177】
特定の実施形態では、図1~4に示したエアロゾル発生装置は、二つ以上のイベントに関する進行を判定し、進行を表示するように構成され得る。特定の実施例として、エアロゾル発生装置は、使用セッションの直後に予熱動作を経るように構成されてもよい。ユーザーは、エアロゾル発生物品30を装置10の空洞25の中へと挿入し、ユーザーボタン50を押すことによって予熱動作を開始する。電力が装置のヒーターに供給され、コントローラは、ヒーターの温度を判定するために開始される。予熱動作の第1の段階は、予熱動作が開始した時に開始したと見なされる。ヒーターの温度が上昇するにつれて、コントローラは、視覚的インジケータに、上記の表7に示す表示状態のシーケンスを表示するよう命令する。表示状態は好都合なことに、上記の表2に表されるように、視覚的インジケータ60によって提供される全体的な輝度の増大として、予熱動作の進行を表示し得る。したがって、予熱動作の開始時には六個のLEDのいずれも照射されないが、予熱動作の終了時には、ヒーターの温度がその所定のレベル(例えば、390°C)に達した時に、六個のLEDのすべてが完全に照射される。
【0178】
使用セッションは、予熱動作が終了するとすぐに開始する。使用セッションは、例えば、表5に上述したように進行し得る。表示状態は好都合なことに、上記の表1に表されるように、視覚的インジケータ60によって提供される全体的な輝度の減少として、使用セッションの進行を表示し得る。したがって、使用セッションの開始時には、六個のLEDのすべてが照射されるが、使用セッションの終了時には、使用セッションの終了基準が満たされた時に、いずれのLEDも照射されない。
【0179】
したがって、装置は、二つ以上の異なるイベントの進行を監視および判定し、異なる表示状態のシーケンスとしてそれらの異なるイベントの進行を表示するように構成される。
【0180】
示されるように、ユーザーは、複数の利用可能な基準から、イベント、特に、使用セッションを制御するための基準を選択することができ得る。また、ユーザーは、複数の可能な表示モードから、イベントの進行を示すために使用される特定の表示モードを選択することができ得る。一部の場合において、異なる表示モードは、異なる分解能での進行を表示し得る。装置および装置の制御要素の複雑さの増大は、機能、効率、およびユーザー体験の改善によって相殺され得る。
【0181】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字「A」は「A」±10%として理解される。この文脈内で、数字「A」は、数字「A」が修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字「A」は、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、「A」が逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】