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特表2024-526216路車協調情報処理方法、装置及び端末機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】路車協調情報処理方法、装置及び端末機器
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240709BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G08G1/16 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579594
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2022100100
(87)【国際公開番号】W WO2022268071
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110690562.3
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523484312
【氏名又は名称】ダータン ゴーハイ インテリジェント アンド コネクティッド テクノロジー (チョンチン) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DATANG GOHIGH INTELLIGENT AND CONNECTED TECHNOLOGY (CHONGQING) CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100115679
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 勇毅
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジエ
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181FF13
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
本開示は、路車協調情報処理方法、装置及び端末機器を提供し、前記方法は、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するステップと、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップと、を含み、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器に適用される情報処理方法であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するステップと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである、情報処理方法。
【請求項2】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する前記ステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示する前記ステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップとを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示する前記ステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項8】
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップとを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又は命令とを含む端末機器であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップが実現される、端末機器。
【請求項10】
端末機器に適用される情報処理装置であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュールと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュールと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである、情報処理装置。
【請求項11】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップが実現される、読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年6月22日に出願された中国特許出願番号No.202110690562.3の優先権を主張するものであり、その全ての内容を参照によって本開示に援用する。
本開示は、通信の技術分野に関し、特に、路車協調情報処理方法、装置及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用無線通信技術(Vehicle to Everything、V2X)は、車両と周囲のものとを繋げる情報通信技術であり、車両は、V2Xによって重要な交通参加要素を有機的に繋げることにより、車両が車両自身によって感知される情報よりも多くの情報を取得するようにサポートすることができる。車両が情報を取得すると、一般的に、ヒューマンマシンインターフェース(Human Machine Interface、HMI)システムに表示して、周囲環境を全面的に把握するように運転者を支援することができる。
【0003】
しかしながら、路車協調システムの発展に伴って、V2Xによって取得される情報量がますます多くなるため、アプリケーションレベルの情報処理方法がユーザの意思決定能力から外れ、関連性及び優先度などの処理方法がイベントとイベントとの間の関係を無視し、情報提示処理方法がパーソナライズ処理に欠けるという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、関連技術におけるV2Xによって取得された情報量が多く、深く処理することができないため、運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を解決する、路車協調情報処理方法、装置及び端末機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本開示の実施例は、以下の技術手段を提供する。
本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理方法であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するステップと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである情報処理方法を提供する。
【0006】
選択的に、前記方法は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
選択的に、前記方法は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む。
【0008】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
【0009】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
選択的に、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する前記ステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
選択的に、予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップと、を更に含む。
【0012】
選択的に、予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを更に含む。
【0013】
選択的に、前記方法は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップと、を更に含む。
【0014】
本開示の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又は命令とを含む端末機器であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行されると、上記いずれか1項に記載の情報処理方法のステップが実現される端末機器を更に提供する。
【0015】
本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理装置であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュールと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュールと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである情報処理装置を提供する。
【0016】
選択的に、前記装置は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
選択的に、前記装置は、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
【0018】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
【0019】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
選択的に、前記複合イベント生成モジュールは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成する複合イベント生成ユニットを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
提示ユニット、前記提示動作情報は、音声放送情報及びアイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
選択的に、前記提示ユニットは、更に、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
【0022】
選択的に、前記提示ユニットは、更に、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
選択的に、前記装置は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成する運転ポリシー生成モジュールと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する制御モジュールと、を更に含む。
【0023】
本開示の実施例は、プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、上記いずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現する読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。
【発明の効果】
【0024】
本開示の有益な効果は、以下のとおりである。
本開示の技術手段によれば、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントであり、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の実施例に係る情報処理方法のフローチャート(その1)である。
図2】本開示の実施例に係るV2Xシーンのシステムの構造概略図である。
図3】本開示の実施例に係る情報処理方法のフローチャート(その2)である。
図4】本開示の実施例に係る情報処理方法の具体的なフローチャート(その1)である。
図5】本開示の実施例に係る時間ウィンドウの概略図である。
図6】本開示の実施例に係る運転意思決定経路の概略図である。
図7】本開示の実施例に係る情報処理方法の具体的なフローチャート(その2)である。
図8】本開示の実施例に係る端末機器の構造概略図である。
図9】本開示の実施例に係る情報処理装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本開示の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、図面及び具体的な実施例を参照しながら本開示を詳細に説明する。
本開示は、関連技術におけるV2Xによって取得された情報量が多く、深く処理することができないため、運転者の意思決定プロセスから外れるという問題に対して、情報処理方法、装置及び端末機器を提供する。
【0027】
図1に示すように、本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理方法を提供し、前記方法は、以下のステップ101~ステップ102を含む。
ステップ101では、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する。
なお、図2に示すように、V2Xシーンに適用されるシステムは、基本的に車載機器、路側機器、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)、及び感知機器などを備える。上記機器は、例えば、イーサネット通信、コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network、CAN)通信、シリアル通信、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)通信、V2X通信などにより、車両のメインコントローラと通信し、上記1つ又は複数の機器は、複数のイベント情報を処理した後、車両のメインコントローラに伝送する。
【0028】
本開示の実施例において、情報センサ機器は、上記機器のうちの1つ又は複数であってもよい。
複数のイベント情報とは、2以上のイベント情報である。
端末機器は、車両のメインコントローラ又は車載端末などの車載機器であってもよく、車両における他の情報処理可能な装置又は機器であってもよい。さらに、端末機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、又はウェアラブル機器などの操作処理システムを有する電子機器であってもよく、ディスプレイスクリーン及びプロセッサを有する他の電子機器であってもよく、V2Xをサポートするソフトウェア開発キット(Software Development Kit、SDK)又はクラウド側のルールエンジンであってもよい。
【0029】
ステップ102では、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップとを含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
【0030】
本開示の実施例において、一定のエンジンルールを定めることにより、一定の時間ウィンドウ及び空間ウィンドウ内に、運転意思決定においてイベント情報とイベント情報との間に一定の関係があるか否か、例えば、運転意思決定同質性を有するか否かを認識し、判断したところ、イベント情報のうちの2つ以上のターゲットイベントが運転意思決定同質性イベントである場合、ターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する。これにより、ユーザは、後に複合イベントに対してユーザの意思決定能力に基づいて意思決定処理を行う。
【0031】
なお、ユーザにとって、非常に短い時間内に複数のイベントを処理すると、混乱する可能性がある。まず、イベントを理解するのに時間を要し、また、意思決定に複雑性があり、複数のイベントを同時に提示したり、順次提示したりすると、いずれもユーザの意思決定の負担が増加する。したがって、本開示の実施例において、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。よって、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【0032】
選択的に、前記方法は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
本開示の実施例において、ユーザの意思決定に対して視覚補助の役割を果たすように、複合イベントを提示する新規提示方式を更に提供する。
【0033】
以下、図3を参照しながら、本開示の実施例に係る情報処理方法を説明する。端末機器は、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、イベント情報に対して簡単な処理を行った上で、イベント同士に関係があるか否かを判断し、イベントに一定の関係(例えば、運転意思決定同質性)があると判断した場合、ルールエンジンによってイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する。複合イベントに対してルールを設定し、ユーザの意思決定能力に基づいて、視覚補助の効果を達成するために新規提示方式が必要か否かを判断する。
【0034】
以下、図4を参照しながら、本開示の実施例に係る情報処理方法を具体的に説明する。
端末機器は、イベント1情報、イベント2情報、...、イベントn情報の合計n個のイベント情報を受信し、イベント1とイベント2が同一の時空間ウィンドウにあるか否かを判断し、即ち、イベント1とイベント2が同一の予め設定された期間内に有効に発生し、かつ発生地点が予め設定された地点範囲内にあるか否かを判断する。イベント1とイベント2が同一の時空間ウィンドウに発生したと判断した場合、予め設定された同質性イベントグループリストに基づいて、時間1と時間2が同時に該同質性イベントグループリストにあるか否かをクエリし、同時に該同質性イベントグループリストにある場合、イベント1とイベント2が同質性イベントであると判断し、イベント1とイベント2をマージ処理して、複合イベントを生成し、複合イベント提示ポリシーをクエリし、提示ポリシーに基づいて提示する。
【0035】
選択的に、前記方法は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む。
【0036】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
予め設定された時間範囲は、予め設定された長さの時間スライドウィンドウとして理解されてもよく、複数のイベント情報のうちの時間スライドウィンドウ内にある少なくとも2つのイベントを少なくとも2つの第1イベントとして決定する。
【0037】
なお、意思決定同質性とは、ユーザが2つ以上の情報を見るが、唯一の運転意思決定を達成することを指し、運転意思決定同質性は、2つ以上のイベントが同時に発生し(予め設定された期間内)、かつこれらの時間がいずれも有効期間内であり、2つ以上のイベントが互いに影響を与えるという判別条件を有する。
【0038】
なお、予め設定された有効期間範囲の具体的なタイプは、ここで限定されず、例えば、予め設定された有効期間範囲は、予め設定された時間範囲であってもよく、予め設定された有効期間範囲に基づいて少なくとも2つのターゲットイベントを決定する具体的な決定方法については、以下の説明を参照することができる。
各第1イベントは、いずれもタイムスタンプに対応し、ある第1イベントのタイムスタンプが予め設定された時間範囲内にある場合、該第1イベントは、ターゲットイベントとして決定されてもよい。
【0039】
例えば、理論上、任意の2種類以上の交通イベントが同時に発生する可能性がある。同時に発生するとは、2つ以上のイベント情報が一定の時間範囲内に端末によって受信されることを指す。図5に示すように、4つのイベント(Event1、Event2、Event3、Event4)が順次発生する。実線枠は、イベント有効期間範囲(該イベントに対応するタイムスタンプとして理解されてもよい)を表し、破線枠は、イベント発生時間範囲(予め設定された時間範囲として理解されてもよい)を表し、時点2(Time2)で、イベント1(Event1)及びイベント2(Event2)は、同時に発生するという条件を満たし、時点3(Time3)で、イベント1(Event1)、イベント2(Event2)及びイベント3(Event3)は、同時に発生するという条件を満たすイベントである。時点4(Time4)になると、イベント2(Event2)、イベント3(Event3)及びイベント4(Event4)のみが、同時に発生するという条件を満たすイベントとなる。イベント1(Event1)、イベント2(Event2)、及びイベント3(Event3)は、同時に発生したイベントであったが、時点4(Time4)になると、イベント1(Event1)が失効しているため、引き続き同時に発生したイベントであると考えてはならない。
【0040】
また、例えば、予め設定された有効期間範囲とは、予め設定された緩衝領域範囲を指してもよく、予め設定された緩衝領域範囲は、車両を中心とする予め設定された範囲として理解されてもよく、予め設定された有効期間範囲に基づいて少なくとも2つのターゲットイベントを決定する具体的な決定方式は、以下の説明を参照することができる。
【0041】
ある第1イベントの影響空間範囲を計算し、即ち、空間上に連続的にカバーされた、該第1イベントが発生した時に対応する開始位置から、該第1イベントが終了した時に対応する終了位置に従って、上記開始位置と終了位置に基づいて該第1イベントの影響空間範囲を決定し、影響空間範囲が予め設定された緩衝領域範囲内にある場合、該第1イベントが予め設定された緩衝領域範囲内に含まれると判断し、即ち、該第1イベントをターゲットイベントとして決定することができる。
【0042】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
なお、2つ以上のイベントに意思決定同質性があるのは、これらのイベントに相互影響があるためであり、これらの影響関係は、因果関係、影響拡大関係、影響縮小関係、時系列関係、及び新規イベント誘発関係などを含む。
以下、イベント1とイベント2を例として、上記影響関係を説明する。
【0044】
因果関係とは、イベント1がイベント2の発生原因であること、
影響拡大関係とは、イベント1が発生した後、イベント2の結果が強められる可能性があること、
影響縮小関係とは、イベント1が発生した後、イベント2の結果が弱められる可能性があること、
時系列関係とは、イベント1が発生した後、一般的にイベント2がその後に発生すること、
新規イベント誘発関係とは、イベント1とイベント2が必ず新規イベントを引き起こすことである。
なお、イベント影響は、事前知識により確認される。したがって、イベント影響は、アンケート調査又は過去のイベントライブラリを統計解析することによって特定することができる。
【0045】
選択的に、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
本開示の実施例において、同質性イベントである2つのイベントから、2つのイベントのうちのトリガーイベントと条件イベントを決定し、2つのイベントに基づいて行動情報及び提示動作情報を作成し、他のイベント情報があれば、マージ処理を選択してもよい。
以下、赤信号注意を受信した場合、及び、1分間以内にウェット路面情報を受信した場合の2つのイベントを例として、生成された複合イベントは、以下の表1に示されたテンプレートに基づいて定義することができる。
【0047】
【表1】
【0048】
なお、各複合イベントは、上記テンプレートに基づいて定義することができる。上記テンプレートには、時間ウィンドウと地点ウィンドウが定義され、時間ウィンドウと地点ウィンドウとは、関連性を検出するものである。複合イベントの定義を集約すると、マージ有効性判断ルールベースを構成する。
【0049】
関連技術において、単一のイベントを受信すると、該単一のイベントを理解し、その後、取り得る行動を判断し、それに応じて行動を取る。また、同時に、別の単一のイベントを受信すると、この単一のイベントを個別に理解して、取り得る行動を判断する。このように、取得されたイベントの数が多い場合、取得されたイベント情報が運転意思決定プロセスから外れることを招く。
【0050】
複合イベントの定義が完了すると、意思決定経路は、図6に示す通りである。
イベント1を受信した後、イベントを理解する過程において、イベント2を受信した場合、イベント1とイベント2をマージ処理して、複合イベントを生成し、まとめて理解して取り得る行動を判断し、行動を取る。
【0051】
選択的に、予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップとを含む。
【0052】
本開示の実施例において、複合イベントを提示する過程において、フィルタリング条件を追加してもよく、複合イベントのうちの2つ以上のイベントのいずれもフィルタリング条件によってフィルタリングされない場合にのみ、該2つ以上のイベントを提示する。
なお、異なるイベント間の影響関係に対して、異なる複合イベントの提示動作の定義があり、更に上記イベント1とイベント2を例として、提示動作の定義を説明する。
【0053】
因果関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンをイベント1に関連して表示し、
影響拡大関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンに対して強調処理を行い、イベント1を追加し、
影響縮小関係に対して、イベント1の放送が完了していない場合、イベント2の放送を遅延させ、イベント2の放送時間を短縮し、2つのイベントのアイコンをマージ処理し、
時系列関係に対して、イベント1とイベント2の放送に変わり、音声をマージ処理し、イベント2とイベント1をマージ処理し、
新規イベント誘発関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンに対して強調処理を行い、イベント1を追加し、新規イベントプロンプトを追加する。
【0054】
選択的に、予め設定された提示ポリシーに基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを含む。
本開示の実施例において、複合イベントを生成した後、端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置し、かつ端末機器と通信する第1端末(例えば、車載機器)に該複合イベントを放送してもよく、第1端末の移動、又は端末機器との間の距離の変化に伴って、第1端末を更新し、更新された第1端末に該複合イベントを送信してもよい。
以下、図7を参照しながら、情報処理方法のフローを具体的に説明する。
【0055】
まず、情報センサ機器から送信されたイベント情報を受信し、イベント情報を解析してバッファリングするとともに周辺車両の状態を取得し、バッファリングされたイベント情報からオリジナルイベント情報を決定し、オリジナルイベントに対してデータマッピングを行って、イベントの識別番号(Identity Document、ID)に基づいてイベント情報を重複排除し、新規イベント情報を受信した場合、新規イベント情報とオリジナルイベントとの関連性を検出する。関連性があることが検出された場合、マージ有効性判断を行って、マージ可能と判断されると、複合イベントにマージし、関連性が高いイベントを提示し、関連性がないことが検出された場合、新規イベントで優先度が高いイベントであると判断及び決定されると提示する。複合イベントを生成するとともに、周辺車両の状態に基づいて、周辺車両と本端末との走行可能性の高い経路距離(Most Probable Path、MPP)と時間距離を決定し、MPP距離と時間距離に基づいて周辺車両に対して複合イベントを放送し、かつ周辺車両とのリアルタイム距離の変化に伴って、複合イベントを放送する必要がある車両を更新する。複合イベントに対して失効判断を行う必要があり、失効と判断した後、提示と放送を停止する。
【0056】
選択的に、前記方法は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップと、を更に含む。
本開示の実施例において、車両が自動運転モードにある場合、複合イベントに基づいて運転ポリシーを生成し、運転ポリシーに基づいて自動運転を行う。
【0057】
なお、本開示の実施例において、複合イベントに対して、時間ウィンドウの設計、地点ウィンドウの設計及びイベントの論理関係を含む判断ルールテンプレートを定義し、複合イベントの意思決定ノードにおける関連関係に基づいて複合イベントの性質を定義し、複合イベントの性質に基づいて提示動作を定義し、意思決定同質性情報がユーザに到達する時にはマージ処理を行うことを保証する。
【0058】
路車協調システムの発展に伴って、単一のイベントによる複合イベントは、ますます多くなる。ユーザの情報提示に対する要求もますます高くなっている。複合イベントを利用して情報処理を最適化することは、情報提示に新たな体験をもたらすだけでなく、運転意思決定に新たな入力方式をもたらす。
本開示の実施例は、情報吸収効率を向上させ、意思決定効率を向上させ、イベントの関連性を利用して衝突を処理し、情報提示の多様性及び個性化を向上させる。
【0059】
図8に示すように、本開示の実施例は、プロセッサ800と、バスインターフェースを介して前記プロセッサ800に接続されたメモリ810とを含む端末機器を更に提供する。前記メモリ810は、前記プロセッサ800が操作を実行する際に利用するプログラム及びデータを記憶するものであり、プロセッサ800は、前記メモリ810に記憶されたプログラム及びデータを呼び出して実行するものである。
前記端末機器は、トランシーバ820を更に含み、トランシーバ820は、バスインターフェースに接続され、プロセッサ800による制御でデータを送受信するものであり、プロセッサ800は、メモリ810内のプログラムを読み取るものである。
【0060】
具体的には、トランシーバ820は、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するものであり、
プロセッサ800は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
選択的に、プロセッサ800は、予め設定された提示方式に基づいて前記複合イベントを提示し、前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0061】
選択的に、プロセッサ800は、予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定し、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する。即ち、プロセッサ800は、更に、予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定し、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定すると理解されてもよい。
【0062】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成し、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成し、前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する。
【0065】
図8において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含み、具体的には、プロセッサ800で表される1つ又は複数のプロセッサと、メモリ810で表されるメモリの様々な回路を接続する。バスアーキテクチャは、さらに、周辺機器、電圧レギュレータ及び電力管理回路などのような様々な他の回路を接続してもよく、これらは、いずれも本分野でよく知られているものであるため、本明細書では説明を省略する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。トランシーバ820は、複数の素子であってもよく、即ち、伝送媒体において様々な他の装置と通信するための手段を提供する送信機及び受信機を含む。異なる端末に対して、ユーザインターフェース830は、必要な機器を外部/内部で接続することができるインターフェースであってもよく、接続対象の機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティックなどを含むが、これらに限定されない。プロセッサ800は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ810は、プロセッサ800が操作を実行する際に利用するデータを記憶することができる。
【0066】
図9に示すように、本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理装置を提供し、前記装置は、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュール901と、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュール902とを含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
【0067】
本開示の実施例において、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性を有するイベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。よって、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【0068】
選択的に、前記装置は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
選択的に、前記装置は、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
即ち、前記装置は、予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
【0070】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0071】
選択的に、前記複合イベント生成モジュール902は、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成する複合イベント生成ユニットを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
提示ユニット、前記提示動作情報は、音声放送情報及びアイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0072】
選択的に、前記提示ユニットは、更に、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
選択的に、前記提示ユニットは、更に、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
【0073】
選択的に、前記装置は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成する運転ポリシー生成モジュールと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する制御モジュールと、を更に含む。
なお、本開示の実施例に係る情報処理装置は、上記情報処理方法を実行可能な装置であり、上記情報処理方法の全ての実施例は、いずれも当該装置に適用し、同一又は類似の技術的効果を得ることができる。
【0074】
なお、以上の各モジュールの分割は論理機能の分割に過ぎず、実際の実現では、全部又は一部が1つの物理エンティティに統合されてもよく、物理的に分離されてもよいことを理解されたい。これらのモジュールは、全てソフトウェアで処理素子によって呼び出される形態で実現されてもよいし、全てハードウェアとして実現されてもよいし、更に、一部のモジュールを処理素子呼び出しソフトウェア、一部のモジュールをハードウェアとして実現することも可能である。例えば、第1決定モジュールは、個別に設けられた処理素子であってもよく、上記装置のいずれかのチップに集積されて実現されてもよく、また、プログラムコードの形態で上記装置のメモリに記憶され、上記装置のいずれかの処理素子によって上記決定モジュールの機能が呼び出されて実行されるようにしてもよい。他のモジュールの実現は、同様である。また、これらのモジュールは、全部又は一部が統合されてもよく、独立して実現されてもよい。ここでいう処理素子とは、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程において、上記方法の各ステップ又は上記各モジュールは、プロセッサ素子におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令によって完成してもよい。
【0075】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット、又はサブモジュールは、上記方法を実施するように構成された1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、または1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)であってもよい。また、上記モジュールが処理素子でプログラムコードを呼び出す形態で実現される場合、この処理素子は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)などの汎用プロセッサ、又はプログラムコードを呼び出すことができる他のプロセッサであってもよい。また、これらのモジュールは、統合されてシステムオンチップ(system-on-a-chip、SOC)の形態で実現されてもよい。
【0076】
本開示の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」などは、類似する対象を区別するためのものとして、必ずしも特定の順序又は前後順を説明するものではない。このように使用されるデータは、本明細書に記載される本開示の実施例が、例えば、本明細書に図示又は記載されるもの以外の順序でも実施されるように、適切な状況において交換可能であることを理解されたい。また、用語「含む」及び「有する」並びにそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は設備は、明確に示されたステップ又はユニットに限定されず、明確に示されていないか又はこれらの過程、方法、製品又は設備に固有の、他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」は、接続対象の少なくとも一方を表し、例えば、A及び/又はB及び/又はCは、A単独、B単独、C単独、及びAとBの両方、BとCの両方、AとCの両方、及びAとBとCの全てを含む7つの場合を表す。同様に、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「AとBの少なくとも1つ」は、「A単独、B単独、又はAとBが共に存在する」と理解すべきである。
【0077】
本開示の実施例は、プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、上記いずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現する読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。
なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再組み合わせが可能である。これらの分解及/又は再組み合わせは、本開示の等価物と見なされるべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明された順序に基づいて、時間順序に基づいて実行されてもよいが、必ずしも時間順序に基づいて実行される必要がなく、いくつかのステップは、並行、又は互いに独立に実行されてもよい。当業者にとって、本開示の方法及び装置の全部又は任意のステップ又は部材が、任意のコンピューティング装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)又はコンピューティング装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現できることを理解できる。これらは、当業者が本開示の説明を読むと、その基本的なプログラムスキルを利用して実現できるものである。
【0078】
したがって、本開示の目的は、1つのプログラム又は1組のプログラムを任意のコンピューティング装置において実行することによって実現されてもよい。前記コンピューティング装置は、公知の汎用装置であってもよい。したがって、本開示の目的は、更に、前記方法又は装置を実現するプログラムコードを含むプログラム製品を提供することのみによって実現されてもよい。即ち、このようなプログラム製品も本開示を構成し、このようなプログラム製品を記憶する記憶媒体も本開示を構成する。明らかなように、前記記憶媒体は、任意の公知の記憶媒体又は将来に開発される任意の記憶媒体であってもよい。なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再組み合わせが可能である。これらの分解及/又は再組み合わせは、本開示の等価物と見なされるべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明された順序に基づいて、時間順序に基づいて実行されてもよいが、必ずしも時間順序に基づいて実行される必要がない。いくつかのステップは、並行、又は互いに独立に実行されてもよい。
【0079】
以上は、本開示の好ましい実施形態であり、指摘すべきなのは、当業者にとって、本開示に記載の原理から逸脱しない範囲内でいくつかの改良と修正を行うこともでき、これらの改良と修正も本開示の保護範囲に含まれることである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年6月22日に出願された中国特許出願番号No.202110690562.3の優先権を主張するものであり、その全ての内容を参照によって本開示に援用する。
本開示は、通信の技術分野に関し、特に、路車協調情報処理方法、装置及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用無線通信技術(Vehicle to Everything、V2X)は、車両と周囲のものとを繋げる情報通信技術であり、車両は、V2Xによって重要な交通参加要素を有機的に繋げることにより、車両が車両自身によって感知される情報よりも多くの情報を取得するようにサポートすることができる。車両が情報を取得すると、一般的に、ヒューマンマシンインターフェース(Human Machine Interface、HMI)システムに表示して、周囲環境を全面的に把握するように運転者を支援することができる。
【0003】
しかしながら、路車協調システムの発展に伴って、V2Xによって取得される情報量がますます多くなるため、アプリケーションレベルの情報処理方法がユーザの意思決定能力から外れ、関連性及び優先度などの処理方法がイベントとイベントとの間の関係を無視し、情報提示処理方法がパーソナライズ処理に欠けるという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、関連技術におけるV2Xによって取得された情報量が多く、深く処理することができないため、運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を解決する、路車協調情報処理方法、装置及び端末機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本開示の実施例は、以下の技術手段を提供する。
本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理方法であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するステップと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである情報処理方法を提供する。
【0006】
選択的に、前記方法は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
選択的に、前記方法は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む。
【0008】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
【0009】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
選択的に、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する前記ステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
選択的に、予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップと、を更に含む。
【0012】
選択的に、予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを更に含む。
【0013】
選択的に、前記方法は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップと、を更に含む。
【0014】
本開示の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又は命令とを含む端末機器であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行されると、上記いずれか1の情報処理方法のステップが実現される端末機器を更に提供する。
【0015】
本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理装置であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュールと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュールと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである情報処理装置を提供する。
【0016】
選択的に、前記装置は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
選択的に、前記装置は、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
【0018】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
【0019】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
選択的に、前記複合イベント生成モジュールは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成する複合イベント生成ユニットを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
記提示動作情報は、音声放送情報及びアイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
選択的に、前記提示モジュールは、更に、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
【0022】
選択的に、前記提示モジュールは、更に、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
選択的に、前記装置は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成する運転ポリシー生成モジュールと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する制御モジュールと、を更に含む。
【0023】
本開示の実施例は、プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、上記いずれか1の情報処理方法のステップを実現する読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。
【発明の効果】
【0024】
本開示の有益な効果は、以下のとおりである。
本開示の技術手段によれば、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントであり、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の実施例に係る情報処理方法のフローチャート(その1)である。
図2】本開示の実施例に係るV2Xシーンのシステムの構造概略図である。
図3】本開示の実施例に係る情報処理方法のフローチャート(その2)である。
図4】本開示の実施例に係る情報処理方法の具体的なフローチャート(その1)である。
図5】本開示の実施例に係る時間ウィンドウの概略図である。
図6】本開示の実施例に係る運転意思決定経路の概略図である。
図7】本開示の実施例に係る情報処理方法の具体的なフローチャート(その2)である。
図8】本開示の実施例に係る端末機器の構造概略図である。
図9】本開示の実施例に係る情報処理装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本開示の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、図面及び具体的な実施例を参照しながら本開示を詳細に説明する。
本開示は、関連技術におけるV2Xによって取得された情報量が多く、深く処理することができないため、運転者の意思決定プロセスから外れるという問題に対して、情報処理方法、装置及び端末機器を提供する。
【0027】
図1に示すように、本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理方法を提供し、前記方法は、以下のステップ101~ステップ102を含む。
ステップ101では、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する。
なお、図2に示すように、V2Xシーンに適用されるシステムは、基本的に車載機器、路側機器、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)、及び感知機器などを備える。上記機器は、例えば、イーサネット通信、コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network、CAN)通信、シリアル通信、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)通信、V2X通信などにより、車両のメインコントローラと通信し、上記1つ又は複数の機器は、複数のイベント情報を処理した後、車両のメインコントローラに伝送する。
【0028】
本開示の実施例において、情報センサ機器は、上記機器のうちの1つ又は複数であってもよい。
複数のイベント情報とは、2以上のイベント情報である。
端末機器は、車両のメインコントローラ又は車載端末などの車載機器であってもよく、車両における他の情報処理可能な装置又は機器であってもよい。さらに、端末機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、又はウェアラブル機器などの操作処理システムを有する電子機器であってもよく、ディスプレイスクリーン及びプロセッサを有する他の電子機器であってもよく、V2Xをサポートするソフトウェア開発キット(Software Development Kit、SDK)又はクラウド側のルールエンジンであってもよい。
【0029】
ステップ102では、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップとを含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
【0030】
本開示の実施例において、一定のエンジンルールを定めることにより、一定の時間ウィンドウ及び空間ウィンドウ内に、運転意思決定においてイベント情報とイベント情報との間に一定の関係があるか否か、例えば、運転意思決定同質性を有するか否かを認識し、判断したところ、イベント情報のうちの2つ以上のターゲットイベントが運転意思決定同質性イベントである場合、ターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する。これにより、ユーザは、後に複合イベントに対してユーザの意思決定能力に基づいて意思決定処理を行う。
【0031】
なお、ユーザにとって、非常に短い時間内に複数のイベントを処理すると、混乱する可能性がある。まず、イベントを理解するのに時間を要し、また、意思決定に複雑性があり、複数のイベントを同時に提示したり、順次提示したりすると、いずれもユーザの意思決定の負担が増加する。したがって、本開示の実施例において、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。よって、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【0032】
選択的に、前記方法は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
本開示の実施例において、ユーザの意思決定に対して視覚補助の役割を果たすように、複合イベントを提示する新規提示方式を更に提供する。
【0033】
以下、図3を参照しながら、本開示の実施例に係る情報処理方法を説明する。端末機器は、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、イベント情報に対して簡単な処理を行った上で、イベント同士に関係があるか否かを判断し、イベントに一定の関係(例えば、運転意思決定同質性)があると判断した場合、ルールエンジンによってイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する。複合イベントに対してルールを設定し、ユーザの意思決定能力に基づいて、視覚補助の効果を達成するために新規提示方式が必要か否かを判断する。
【0034】
以下、図4を参照しながら、本開示の実施例に係る情報処理方法を具体的に説明する。
端末機器は、イベント1情報、イベント2情報、...、イベントn情報の合計n個のイベント情報を受信し、イベント1とイベント2が同一の時空間ウィンドウにあるか否かを判断し、即ち、イベント1とイベント2が同一の予め設定された期間内に有効に発生し、かつ発生地点が予め設定された地点範囲内にあるか否かを判断する。イベント1とイベント2が同一の時空間ウィンドウに発生したと判断した場合、予め設定された同質性イベントグループリストに基づいて、イベント1とイベント2が同時に該同質性イベントグループリストにあるか否かをクエリし、同時に該同質性イベントグループリストにある場合、イベント1とイベント2が同質性イベントであると判断し、イベント1とイベント2をマージ処理して、複合イベントを生成し、複合イベント提示ポリシーをクエリし、提示方式に基づいて提示する。
【0035】
選択的に、前記方法は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む。
【0036】
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定することは、予め設定された時間範囲内に順次受信された前記複数のイベント情報から少なくとも2つの第1イベントを決定することとして理解されてもよい。
予め設定された時間範囲は、予め設定された長さの時間スライドウィンドウとして理解されてもよく、複数のイベント情報のうちの時間スライドウィンドウ内にある少なくとも2つのイベントを少なくとも2つの第1イベントとして決定する。
【0037】
なお、意思決定同質性とは、ユーザが2つ以上の情報を見るが、唯一の運転意思決定を達成することを指し、運転意思決定同質性は、2つ以上のイベントが同時に発生し(予め設定された期間内)、かつこれらの時間がいずれも有効期間内であり、2つ以上のイベントが互いに影響を与えるという判別条件を有する。
【0038】
なお、予め設定された有効期間範囲の具体的なタイプは、ここで限定されず、例えば、予め設定された有効期間範囲は、予め設定された時間範囲であってもよく、予め設定された有効期間範囲に基づいて少なくとも2つのターゲットイベントを決定する具体的な決定方法については、以下の説明を参照することができる。
各第1イベントは、いずれもタイムスタンプに対応し、ある第1イベントのタイムスタンプが予め設定された時間範囲内にある場合、該第1イベントは、ターゲットイベントとして決定されてもよい。
【0039】
例えば、理論上、任意の2種類以上の交通イベントが同時に発生する可能性がある。同時に発生するとは、2つ以上のイベント情報が一定の時間範囲内に端末によって受信されることを指す。図5に示すように、4つのイベント(Event1、Event2、Event3、Event4)が順次発生する。実線枠は、イベント有効期間範囲(該イベントに対応するタイムスタンプとして理解されてもよい)を表し、破線枠は、イベント発生時間範囲(予め設定された時間範囲として理解されてもよい)を表し、時点2(Time2)で、イベント1(Event1)及びイベント2(Event2)は、同時に発生するという条件を満たし、時点3(Time3)で、イベント1(Event1)、イベント2(Event2)及びイベント3(Event3)は、同時に発生するという条件を満たすイベントである。時点4(Time4)になると、イベント2(Event2)、イベント3(Event3)及びイベント4(Event4)のみが、同時に発生するという条件を満たすイベントとなる。イベント1(Event1)、イベント2(Event2)、及びイベント3(Event3)は、同時に発生したイベントであったが、時点4(Time4)になると、イベント1(Event1)が失効しているため、引き続き同時に発生したイベントであると考えてはならない。
【0040】
また、例えば、予め設定された有効期間範囲とは、予め設定された緩衝領域範囲を指してもよく、予め設定された緩衝領域範囲は、車両を中心とする予め設定された範囲として理解されてもよく、予め設定された有効期間範囲に基づいて少なくとも2つのターゲットイベントを決定する具体的な決定方式は、以下の説明を参照することができる。
【0041】
ある第1イベントの影響空間範囲を計算し、即ち、空間上に連続的にカバーされた、該第1イベントが発生した時に対応する開始位置から、該第1イベントが終了した時に対応する終了位置に従って、該第1イベントの影響空間範囲を決定し、影響空間範囲が予め設定された緩衝領域範囲内にある場合、該第1イベントが予め設定された緩衝領域範囲内に含まれると判断し、即ち、該第1イベントをターゲットイベントとして決定することができる。
【0042】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
なお、2つ以上のイベントに意思決定同質性があるのは、これらのイベントに相互影響があるためであり、これらの影響関係は、因果関係、影響拡大関係、影響縮小関係、時系列関係、及び新規イベント誘発関係などを含む。
以下、イベント1とイベント2を例として、上記影響関係を説明する。
【0044】
因果関係とは、イベント1がイベント2の発生原因であること、
影響拡大関係とは、イベント1が発生した後、イベント2の結果が強められる可能性があること、
影響縮小関係とは、イベント1が発生した後、イベント2の結果が弱められる可能性があること、
時系列関係とは、イベント1が発生した後、一般的にイベント2がその後に発生すること、
新規イベント誘発関係とは、イベント1とイベント2が必ず新規イベントを引き起こすことである。
なお、イベント影響は、事前知識により確認される。したがって、イベント影響は、アンケート調査又は過去のイベントライブラリを統計解析することによって特定することができる。
【0045】
選択的に、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
本開示の実施例において、同質性イベントである2つのイベントから、2つのイベントのうちのトリガーイベントと条件イベントを決定し、2つのイベントに基づいて行動情報及び提示動作情報を作成し、他のイベント情報があれば、マージ処理を選択してもよい。
以下、赤信号注意を受信した場合、及び、1分間以内にウェット路面情報を受信した場合の2つのイベントを例として、生成された複合イベントは、以下の表1に示されたテンプレートに基づいて定義することができる。
【0047】
【表1】
【0048】
なお、各複合イベントは、上記テンプレートに基づいて定義することができる。上記テンプレートには、時間ウィンドウと地点ウィンドウが定義され、時間ウィンドウと地点ウィンドウとは、関連性を検出するものである。複合イベントの定義を集約すると、マージ有効性判断ルールベースを構成する。
【0049】
関連技術において、単一のイベントを受信すると、該単一のイベントを理解し、その後、取り得る行動を判断し、それに応じて行動を取る。また、同時に、別の単一のイベントを受信すると、この単一のイベントを個別に理解して、取り得る行動を判断する。このように、取得されたイベントの数が多い場合、取得されたイベント情報が運転意思決定プロセスから外れることを招く。
【0050】
複合イベントの定義が完了すると、意思決定経路は、図6に示す通りである。
イベント1を受信した後、イベントを理解する過程において、イベント2を受信した場合、イベント1とイベント2をマージ処理して、複合イベントを生成し、まとめて理解して取り得る行動を判断し、行動を取る。
【0051】
選択的に、予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップとを含む。
【0052】
本開示の実施例において、複合イベントを提示する過程において、フィルタリング条件を追加してもよく、複合イベントのうちの2つ以上のイベントのいずれもフィルタリング条件によってフィルタリングされない場合にのみ、該2つ以上のイベントを提示する。
なお、異なるイベント間の影響関係に対して、異なる複合イベントの提示動作の定義があり、更に上記イベント1とイベント2を例として、提示動作の定義を説明する。
【0053】
因果関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンをイベント1に関連して表示し、
影響拡大関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンに対して強調処理を行い、イベント1を追加し、
影響縮小関係に対して、イベント1の放送が完了していない場合、イベント2の放送を遅延させ、イベント2の放送時間を短縮し、2つのイベントのアイコンをマージ処理し、
時系列関係に対して、イベント1とイベント2の放送に変わり、音声をマージ処理し、イベント2とイベント1をマージ処理し、
新規イベント誘発関係に対して、イベント1の放送を停止し(中断ではない)、イベント2を放送し、イベント2のアイコンに対して強調処理を行い、イベント1を追加し、新規イベントプロンプトを追加する。
【0054】
選択的に、予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを含む。
本開示の実施例において、複合イベントを生成した後、端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置し、かつ端末機器と通信する第1端末(例えば、車載機器)に該複合イベントを放送してもよく、第1端末の移動、又は端末機器との間の距離の変化に伴って、第1端末を更新し、更新された第1端末に該複合イベントを送信してもよい。
以下、図7を参照しながら、情報処理方法のフローを具体的に説明する。
【0055】
まず、情報センサ機器から送信されたイベント情報を受信し、イベント情報を解析してバッファリングするとともに周辺車両の状態を取得し、バッファリングされたイベント情報からオリジナルイベント情報を決定し、オリジナルイベントに対してデータマッピングを行って、イベントの識別番号(Identity Document、ID)に基づいてイベント情報を重複排除し、新規イベント情報を受信した場合、新規イベント情報とオリジナルイベントとの関連性を検出する。関連性があることが検出された場合、マージ有効性判断を行って、マージ可能と判断されると、複合イベントにマージし、関連性が高いイベントを提示し、関連性がないことが検出された場合、新規イベントで優先度が高いイベントであると判断及び決定されると提示する。複合イベントを生成するとともに、周辺車両の状態に基づいて、周辺車両と本端末との走行可能性の高い経路距離(Most Probable Path、MPP)と時間距離を決定し、MPP距離と時間距離に基づいて周辺車両に対して複合イベントを放送し、かつ周辺車両とのリアルタイム距離の変化に伴って、複合イベントを放送する必要がある車両を更新する。複合イベントに対して失効判断を行う必要があり、失効と判断した後、提示と放送を停止する。
【0056】
選択的に、前記方法は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップと、を更に含む。
本開示の実施例において、車両が自動運転モードにある場合、複合イベントに基づいて運転ポリシーを生成し、運転ポリシーに基づいて自動運転を行う。
【0057】
なお、本開示の実施例において、複合イベントに対して、時間ウィンドウの設計、地点ウィンドウの設計及びイベントの論理関係を含む判断ルールテンプレートを定義し、複合イベントの意思決定ノードにおける関連関係に基づいて複合イベントの性質を定義し、複合イベントの性質に基づいて提示動作を定義し、意思決定同質性情報がユーザに到達する時にはマージ処理を行うことを保証する。
【0058】
路車協調システムの発展に伴って、単一のイベントによる複合イベントは、ますます多くなる。ユーザの情報提示に対する要求もますます高くなっている。複合イベントを利用して情報処理を最適化することは、情報提示に新たな体験をもたらすだけでなく、運転意思決定に新たな入力方式をもたらす。
本開示の実施例は、情報吸収効率を向上させ、意思決定効率を向上させ、イベントの関連性を利用して衝突を処理し、情報提示の多様性及び個性化を向上させる。
【0059】
図8に示すように、本開示の実施例は、プロセッサ800と、バスインターフェースを介して前記プロセッサ800に接続されたメモリ810とを含む端末機器を更に提供する。前記メモリ810は、前記プロセッサ800が操作を実行する際に利用するプログラム及びデータを記憶するものであり、プロセッサ800は、前記メモリ810に記憶されたプログラム及びデータを呼び出して実行するものである。
前記端末機器は、トランシーバ820を更に含み、トランシーバ820は、バスインターフェースに接続され、プロセッサ800による制御でデータを送受信するものであり、プロセッサ800は、メモリ810内のプログラムを読み取るものである。
【0060】
具体的には、トランシーバ820は、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するものであり、
プロセッサ800は、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
選択的に、プロセッサ800は、予め設定された提示方式に基づいて前記複合イベントを提示し、前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0061】
選択的に、プロセッサ800は、予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定し、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する。即ち、プロセッサ800は、更に、予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定し、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定すると理解されてもよい。
【0062】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成し、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
選択的に、プロセッサ800は、具体的には、車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成し、前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する。
【0065】
図8において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含み、具体的には、プロセッサ800で表される1つ又は複数のプロセッサと、メモリ810で表されるメモリの様々な回路を接続する。バスアーキテクチャは、さらに、周辺機器、電圧レギュレータ及び電力管理回路などのような様々な他の回路を接続してもよく、これらは、いずれも本分野でよく知られているものであるため、本明細書では説明を省略する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。トランシーバ820は、複数の素子であってもよく、即ち、伝送媒体において様々な他の装置と通信するための手段を提供する送信機及び受信機を含む。異なる端末に対して、ユーザインターフェース830は、必要な機器を外部/内部で接続することができるインターフェースであってもよく、接続対象の機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティックなどを含むが、これらに限定されない。プロセッサ800は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ810は、プロセッサ800が操作を実行する際に利用するデータを記憶することができる。
【0066】
図9に示すように、本開示の実施例は、端末機器に適用される情報処理装置を提供し、前記装置は、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュール901と、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュール902とを含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。
【0067】
本開示の実施例において、情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信し、前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成し、前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである。よって、V2X情報の受信効率を向上させ、イベントの関連性を利用してイベント衝突を処理することを実現し、複数のイベントの発生が運転者の意思決定プロセスから外れるという問題を防止することができる。
【0068】
選択的に、前記装置は、
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
選択的に、前記装置は、
予め設定された時間範囲に基づいて、順次受信された前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
即ち、前記装置は、予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定する第1決定モジュールと、予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定する第2決定モジュールと、を更に含む。
【0070】
選択的に、前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む。
【0071】
選択的に、前記複合イベント生成モジュール902は、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成する複合イベント生成ユニットを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
記提示動作情報は、音声放送情報及びアイコン情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0072】
選択的に、前記提示モジュールは、更に、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングし、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示する。
選択的に、前記提示モジュールは、更に、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送する。
【0073】
選択的に、前記装置は、
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成する運転ポリシー生成モジュールと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御する制御モジュールと、を更に含む。
なお、本開示の実施例に係る情報処理装置は、上記情報処理方法を実行可能な装置であり、上記情報処理方法の全ての実施例は、いずれも当該装置に適用し、同一又は類似の技術的効果を得ることができる。
【0074】
なお、以上の各モジュールの分割は論理機能の分割に過ぎず、実際の実現では、全部又は一部が1つの物理エンティティに統合されてもよく、物理的に分離されてもよいことを理解されたい。これらのモジュールは、全てソフトウェアで処理素子によって呼び出される形態で実現されてもよいし、全てハードウェアとして実現されてもよいし、更に、一部のモジュールを処理素子呼び出しソフトウェア、一部のモジュールをハードウェアとして実現することも可能である。例えば、第1決定モジュールは、個別に設けられた処理素子であってもよく、上記装置のいずれかのチップに集積されて実現されてもよく、また、プログラムコードの形態で上記装置のメモリに記憶され、上記装置のいずれかの処理素子によって上記決定モジュールの機能が呼び出されて実行されるようにしてもよい。他のモジュールの実現は、同様である。また、これらのモジュールは、全部又は一部が統合されてもよく、独立して実現されてもよい。ここでいう処理素子とは、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程において、上記方法の各ステップ又は上記各モジュールは、プロセッサ素子におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令によって完成してもよい。
【0075】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット、又はサブモジュールは、上記方法を実施するように構成された1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、または1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)であってもよい。また、上記モジュールが処理素子でプログラムコードを呼び出す形態で実現される場合、この処理素子は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)などの汎用プロセッサ、又はプログラムコードを呼び出すことができる他のプロセッサであってもよい。また、これらのモジュールは、統合されてシステムオンチップ(system-on-a-chip、SOC)の形態で実現されてもよい。
【0076】
本開示の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」などは、類似する対象を区別するためのものとして、必ずしも特定の順序又は前後順を説明するものではない。このように使用されるデータは、本明細書に記載される本開示の実施例が、例えば、本明細書に図示又は記載されるもの以外の順序でも実施されるように、適切な状況において交換可能であることを理解されたい。また、用語「含む」及び「有する」並びにそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は設備は、明確に示されたステップ又はユニットに限定されず、明確に示されていないか又はこれらの過程、方法、製品又は設備に固有の、他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」は、接続対象の少なくとも一方を表し、例えば、A及び/又はB及び/又はCは、A単独、B単独、C単独、及びAとBの両方、BとCの両方、AとCの両方、及びAとBとCの全てを含む7つの場合を表す。同様に、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「AとBの少なくとも1つ」は、「A単独、B単独、又はAとBが共に存在する」と理解すべきである。
【0077】
本開示の実施例は、プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、上記いずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現する読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。
なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再組み合わせが可能である。これらの分解及/又は再組み合わせは、本開示の等価物と見なされるべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明された順序に基づいて、時間順序に基づいて実行されてもよいが、必ずしも時間順序に基づいて実行される必要がなく、いくつかのステップは、並行、又は互いに独立に実行されてもよい。当業者にとって、本開示の方法及び装置の全部又は任意のステップ又は部材が、任意のコンピューティング装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)又はコンピューティング装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現できることを理解できる。これらは、当業者が本開示の説明を読むと、その基本的なプログラムスキルを利用して実現できるものである。
【0078】
したがって、本開示の目的は、1つのプログラム又は1組のプログラムを任意のコンピューティング装置において実行することによって実現されてもよい。前記コンピューティング装置は、公知の汎用装置であってもよい。したがって、本開示の目的は、更に、前記方法又は装置を実現するプログラムコードを含むプログラム製品を提供することのみによって実現されてもよい。即ち、このようなプログラム製品も本開示を構成し、このようなプログラム製品を記憶する記憶媒体も本開示を構成する。明らかなように、前記記憶媒体は、任意の公知の記憶媒体又は将来に開発される任意の記憶媒体であってもよい。なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再組み合わせが可能である。これらの分解及/又は再組み合わせは、本開示の等価物と見なされるべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明された順序に基づいて、時間順序に基づいて実行されてもよいが、必ずしも時間順序に基づいて実行される必要がない。いくつかのステップは、並行、又は互いに独立に実行されてもよい。
【0079】
以上は、本開示の好ましい実施形態であり、指摘すべきなのは、当業者にとって、本開示に記載の原理から逸脱しない範囲内でいくつかの改良と修正を行うこともでき、これらの改良と修正も本開示の保護範囲に含まれることである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器に適用される情報処理方法であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信するステップと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである、情報処理方法。
【請求項2】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示するステップを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成するステップの前に、
予め設定された時間範囲内で順次受信された前記複数のイベント情報から、少なくとも2つの第1イベントを決定するステップと、
予め設定された有効期間範囲に基づいて、前記少なくとも2つの第1イベントのうちの前記少なくとも2つのターゲットイベントを決定するステップと、を更に含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記予め設定された影響関係は、
第1ターゲットイベントが第2ターゲットイベントの発生原因であることを示す因果関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が強められることを示す影響拡大関係、
第1ターゲットイベントが発生した後、第2ターゲットイベントの結果が弱められることを示す影響縮小関係、
第2ターゲットイベントが第1ターゲットイベントの後に発生することを示す時系列関係、及び、
第1ターゲットイベント及び第2ターゲットイベントが原因となって第3ターゲットイベントを引き起こすことを示す新規イベント誘発関係、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する前記ステップは、
予め設定された複合イベントテンプレートに基づいて、前記複合イベントをマージ処理して、前記複合イベントを生成するステップを含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちのトリガーイベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントのうちの条件イベント、前記少なくとも2つのターゲットイベントに基づいて作成された行動情報、及び前記少なくとも2つのターゲットイベントを提示する提示動作情報を含み、
前記予め設定された複合イベントテンプレートは、前記条件イベントの時間情報及び地点情報を更に含み、
前記提示動作情報は、音声放送情報、アイコン情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する前記ステップは、
予め設定されたフィルタリング条件に基づいて、前記複合イベントをフィルタリングするステップと、
前記予め設定された提示方式に基づいて、フィルタリングされた複合イベントを提示するステップとを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する前記ステップは、
前記端末機器からの予め設定された距離範囲内に位置する第1端末に前記複合イベントを放送するステップを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項8】
車両が自動運転モードにある場合、前記複合イベントに基づいて、運転制御ポリシーを生成するステップと、
前記運転制御ポリシーに基づいて、自動運転するように前記車両を制御するステップとを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又は命令とを含む端末機器であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップが実現される、端末機器。
【請求項10】
端末機器に適用される情報処理装置であって、
情報センサ機器から送信された複数のイベント情報を受信する受信モジュールと、
前記複数のイベント情報のうちの少なくとも2つのターゲットイベントがいずれも運転意思決定同質性イベントである場合、前記少なくとも2つのターゲットイベントをマージ処理して、複合イベントを生成する複合イベント生成モジュールと、を含み、
前記運転意思決定同質性イベントは、予め設定された影響関係を有するイベントである、情報処理装置。
【請求項11】
予め設定された提示方式に基づいて、前記複合イベントを提示する提示モジュールを更に含み、
前記提示方式は、音声提示、文字報知、及びアイコン提示のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
プログラム又は命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップが実現される、読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】