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  • 特表-ラフィアスプール用の巻き取り機 図1
  • 特表-ラフィアスプール用の巻き取り機 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ラフィアスプール用の巻き取り機
(51)【国際特許分類】
   B65H 54/02 20060101AFI20240709BHJP
   B65H 54/12 20060101ALI20240709BHJP
   B65H 54/70 20060101ALI20240709BHJP
   B65H 67/04 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
B65H54/02 C
B65H54/12
B65H54/70 B
B65H67/04 C
B65H67/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580673
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 ES2022070442
(87)【国際公開番号】W WO2023281151
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】P202130655
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523179935
【氏名又は名称】ジーピー テクニック エスエル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】グラナドス プーガ,ジャーマン
【テーマコード(参考)】
3F056
3F112
【Fターム(参考)】
3F056AA05
3F056AB01
3F056GA01
3F056GA02
3F056GB04
3F056GC06
3F112AA13
3F112CA03
3F112EA01
3F112EB02
3F112GC01
3F112VB02
(57)【要約】
本発明は、大量のフィードスプールから事前設定された長さの個々のスプールを取得することが意図されたラフィアスプール用の巻き取り機に関する。機械は、各スプールを形成する2つの部品を組み立て、続いて、事前に選択された特定のメートル数を巻くことが可能になる。巻き取りプロセスが終了すると、機械はロープを切断して、糸スプールがほどけるのを防止するために、ロープを固定し、続いて、全て、全自動方式で新しいリールで新しいサイクルが開始する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラフィアスプール用の巻き取り機であって、前記巻き取り機は、前記機械の様々なサブステーションが位置するベースプレートを支持する、ベンチ(1)と、外周安全筐体(2)が装備されるベンチ(1)と、前記スプールの本体及びキャップが各々前記機械に送られる、一対のコンベヤーベルト(10-10’)を伴う機械と、完成したスプールが放出されるコンベヤーベルト(10’’)と、から成り、前記スプールが前記コンベヤーベルト(10-10’)によって放出されるエリアは、前記スプールの前記2つの部品の両方を持つ手段を伴う4軸ロボット(3)と、糸が事前に巻かれている前記スプールユニットと、を含み、前記ロボットにはリールグリッパー(4)が装備され、両側に、巻き取りステーション(5)、支持センタリングシステム(6)、送りリール(9)、糸処理装置(7)、及び糸ガイド(8)を有し、
a)前記巻き取りステーション(5)は前記スプールの前記本体を受けて回転させる手段を含み、
b)前記支持センタリングシステム(6)は、前記キャップに圧力をかけて、その結果、前記キャップを前記スプールの前記本体に取り付ける手段と、動作エリアにわたって水平に操作させる手段と、を含み、
c)前記送りリール(9)は前記糸誘導ユニット(8)に糸を供給し、
d)前記糸誘導ユニット(8)は前記糸を前記スプールに向かって誘導する手段を含み、
e)前記糸誘導ユニット(8)は、3つの空気式シャフト及びさらに2つの空気圧式アクチュエータから成る糸ハンドリングユニット(7)に糸を供給し、前記糸を押し込み、切断し、及び位置決めする手段を含む、ラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項2】
前記ベンチ(1)の内部には、前記機械の前記様々なサブステーションの前記空気圧式アクチュエータを制御するために使用された空気ろ過システム及びソレノイドバルブのセットを伴う空気制御ボックスが収容されることを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項3】
前記筐体(2)は、開いている場合、前記機械の緊急モードをアクティブにする、動作ゾーンを示すLED照明を含む安全センサーによって十分に保護される4つの地点を介して前記動作ゾーンへのアクセスと、アクセスドアによって、前記送りリール(9)が位置する2つの空間へのアクセスと、前記機械の電源が監視及び制御される場所からの電気キャビネットへのアクセスと、タッチスクリーン、ボタン、及び緊急停止ボタンを伴う制御盤へのアクセスと、を提供することを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項4】
前記コンベヤーベルト(10,10’)が減速機に接続されたステッピングモーターによってアクティブになることにより、前記コンベヤーベルト(10,10’)の経路が受け取りステーションで終了するとき、前記コンベヤーベルト(10,10’)の待機位置が、収集のために検出され、前記送りベルトが部品の投入を維持するためにアクティブになることを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項5】
前記4軸ロボット(3)には、空気圧によって動かされる4本指自己センタリンググリッパーから成る、スプールグリッパー(4)または把持システムが装備されることを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項6】
前記巻き取りステーション(5)には、前記スプールの前記キャップを位置決めるために、上側セクションに機構が配備され、前記キャップが正しく位置決められているかどうかを判定する手段があることを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項7】
前記送りリール(9)は、前記システムで絡みを防止する機械式キャッチャーと、絡みを誘発する詰まりが検出される場合、前記機械を停止する誘導センサーと、前記糸でのピーク張力を吸収する機能がある補正システムと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【請求項8】
前記糸誘導ユニット(8)は、前記モーターの回転を直線運動に変換する付属のボールねじシステムを伴うサーボモーターと、巻かれる前記糸の張力を調整する機能を有するシステムと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のラフィアスプール用の巻き取り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量のフィードスプールから既定長さの個々のスプールを生成するように設計されているラフィアスプール用の巻き取り機に関する。
【0002】
本発明の目的は、すべてのリールの両方の部品の組立、リールでの既定長さの巻き取り、及びより糸の切断及び安定化を含む、機械が完全に自律的でより高度な生産方法で巻き取りプロセスを行うことを可能にし、同時に、リールごとに巻かれた長さを正確に制御して、アイドル時間を最小にし、生産性を最大にすることである。
【背景技術】
【0003】
これまで、ラフィアスプールを生成するために使用される一部のプロセスのフェーズは自動化されているが、手動で実行されている他のプロセスもある。したがって、開始から終了まで、つまり、リールの組み立てから、ラフィアのより糸の既定の長さの巻き取りまで、全プロセスを自動的に行い、そして、リールがより糸の形態を維持することを確実にするために、より糸の切断及び安定化を行うような既存の機械は知られていない。
【発明の概要】
【0004】
ラフィアスプール用の巻き取り機は、開始から終了までのラフィアスプールを生成する全プロセスを自動化する限り、上記で考えた問題に対する完全に適切な解決策を表す。
【0005】
この目的を達成するために、本発明に関する機械は、外周安全筐体を含む巻き取りステーション支持ベンチから成り、一連のサブステーションは、全プロセスを自動化するように作動する。
【0006】
具体的には、機械には、リールの本体及びキャップが各々機械に送られる一対のコンベヤーベルトが装備される。
【0007】
ベルトは、前述の部品を、4軸ロボットがスプールの両方の部品だけでなく、糸が既に巻かれているスプールユニットも扱うエリアに輸送する。
【0008】
そのベルトの機能として、機械の全ての構成要素と同時に、部品が、2つの巻き取りステーションに供給され、そのステーションから降ろされることを確実にすることが挙げられる。
【0009】
したがって、機械には、急速な開閉操作を保証するために、空気圧によって動かされる4本指自己センタリンググリッパーから成る、スプールグリッパーまたは把持システムが装備される。
【0010】
このサブステーションに密接する巻き取りヘッドは、スプールを回転させて、スプール上で糸が巻かれる。
【0011】
また、そのサブステーションは、キャップを取り付ける目的のために、スプールのピンを探し、それを特定位置に設置するために、機構をその上側セクションに配備することによって、スプール本体が正しい位置にあることも確実にする。
【0012】
いくつかの機能は、巻き取りヘッドの側に位置する支持センタリングシステムによって行われる。ロボットが巻き取りヘッドの上部にスプールキャップを設置すると、支持センタリングシステムは、スプール本体にキャップを押し、それを確実に締めるために必要な圧力をかける。この機能が行われるとき、ロボットは自由にそのサイクルを継続する。
【0013】
キャップがスプール本体に締められると、巻き取りサイクル中にスプールが安定する状態を維持するために圧力を加えることによって、キャップが維持される。
【0014】
センタリングシステムが動作ゾーン内で電子的に操作できるので、それは、一方では、ロボットによるアクセスをもたらし、他方では、事前に巻かれたスプールを取り外すことを可能にする。
【0015】
本発明に関する機械の別のサブステーションは、3つの空気式シャフト及びさらに2つの空気圧式アクチュエータから成る糸ハンドリングサブステーションであり、その機能として、一方のスプールが完成し、別の処理がまさに始まるとき、糸を正しく押し込み、切断し、及び位置決めすることが挙げられる。
【0016】
この点において、糸は、誘導サブステーションを介してスプールに向けて誘導され、誘導サブステーションの機能として、並行して、順序正しく、かつ均一な巻き取りプロセスを保証するために、スプールに向けて糸を正しく誘導することが挙げられる。
【0017】
機械内にも位置する主要リールまたは送りリールは、糸を糸ガイドユニットに確実に向かわせる。
【0018】
最後に、完成したスプールが第3のコンベヤーベルトを介して放出され、第3のコンベヤーベルトの地点において、そのスプールは完成部品用のステーションに到達する。
【0019】
機械の生産性を高めるために、送りリール、糸処理装置、糸ガイド、巻き取りヘッド、及び支持センタリングシステムから成るユニットは機械で複製され、つまり、ハンドリングロボットの一方の側に配置されたユニットが存在することを意味する。
【0020】
したがって、スプールごとに巻かれる長さを正確に制御して、アイドル時間を最小にし、生産性を最大にするシステムに基づいて、スプール生成プロセスの全体を自動化することが可能になる。
【0021】
実用化の好ましい例に従って、以下の説明を補完するために、また、本発明の特徴の良き理解を容易にするために、例示的であり、限定しないで以下に表されている一連の図面は、この説明の不可欠な部品として添付されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の目的に従ったラフィアスプール用の巻き取り機の斜視図を示す。
図2】機械の内部構造を構成する様々なサブステーションの詳細な斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
上記の図では、本発明に関するラフィアスプール用の巻き取り機は、様々な巻き取り機のサブステーションが位置するアルミニウムベースプレートを支持して支えるベンチ(1)から成ることが示される。空気圧式アクチュエータを制御するために使用された空気ろ過システム及びソレノイドバルブのセットを伴う空気制御ボックスが内部に収容される。さらに、モーター及び空気圧式アクチュエータの全ての配線は内部に隠される。
【0024】
ベンチ(1)は外周安全筐体(2)を含み、外周安全筐体(2)の機能として、オペレーターが可動部分に接触することを防止して、ひいては、閉じ込めまたは傷のリスクからオペレーターを保護することが挙げられる。
【0025】
対象の筐体(2)は、開いている場合、機械の緊急モードをアクティブにする安全センサーによって十分に保護される4つの地点を介して動作ゾーンへのアクセスを提供する。この構造は、動作ゾーンを示すLED照明を含む。送りリール(9)が位置する後方には、2つの密閉空間があり、アクセスドアは、糸送りリールを交換する目的のために利用可能である。後方に対する中央位置では、機械の電源が監視及び制御される場所から電気キャビネットが存在する。タッチスクリーン、ボタン、及び緊急停止ボタンを伴う制御盤は、前方右側に位置する。
【0026】
上記に示したように、機械には、スプールの本体及びキャップが各々機械に送られる一対のコンベヤーベルト(10-10’)と、完成したスプールが放出されるコンベヤーベルト(10’’)とが装備される。
【0027】
ベルトは、ベルトを駆動する減速機に接続されたステッピングモーターによってアクティブになる。これらの合成ベルトが位置決めレールによってセンタリングされることにより、ベルトの経路が受け取りステーションで終了するとき、収集を待っている待機位置でベルトが機械手段によって及び/またはフォトセルによって保持され、これと同時に、送りベルトは、部品の投入を維持するためにアクティブになる。
【0028】
コンベヤーベルト(10-10’)は、前述の部品を、4軸ロボット(3)がスプールの両方の部品だけでなく、糸が既に巻かれているスプールユニットも扱うエリアに輸送する。
【0029】
そのコンベヤーベルトの機能として、機械の全ての構成要素と同時に、部品が、2つの巻き取りステーション(5)に供給され、そのステーションから降ろされることを確実にすることが挙げられる。
【0030】
したがって、巻き取りステーション(5)、送りリール(9)、糸処理装置(7)、糸ガイド(8)、及び支持センタリングシステム(6)から成る2つのユニットは、機械の生産性を高めるために、4軸ロボット(3)の両側に位置する。
【0031】
4軸ロボット(3)には、急速な開閉操作を保証するために、空気圧によって動かされる4本指自己センタリンググリッパーから成る、スプールグリッパー(4)または把持システムが装備される。4本指の把持デバイスには、さらに、「爪」が装備される。「爪」は、一方では、スプールのジオメトリに応じて、「グリップ」の性能を最適化し、他方では、高加速度で部品を持つ。
【0032】
したがって、リールステーション(5)は、4軸ロボット(3)の両側に位置し、スプールを回転させることにより、サーボモーターを用いて、スプール上で糸が巻かれる。
【0033】
また、それらは、キャップを取り付ける目的のために、スプールのピンを探し、それを特定位置に設置するために、機構をその上側セクションに配備することによって、スプール本体が正しい位置にあることも確実にする。2つの光ファイバーフォトセルは、スプールが間違った位置に設置されているかどうかを検出する一方、2つのアンギュラコンタクトベアリングは、支持センタリングシステム(6)によってかけられた圧力に耐える。
【0034】
いくつかの機能は、この機構の機能と同時に、支持センタリングシステム(6)によって行われる。ロボットが巻き取りヘッドの上部にスプールキャップを設置すると、支持センタリングシステムは、スプール本体にキャップを押し、それを確実に締めるために必要な圧力をかける。この機能が行われるとき、ロボットは自由にそのサイクルを継続する。
【0035】
キャップがスプール本体に締められると、巻き取りサイクル中にスプールが安定する状態を維持するために圧力を加えることによって、キャップが維持される。本システムは、誘導システム及び複動空気圧式アクチュエータを伴う直線テーブルに設置され、これにより、一方では、センタリングシステム全体を引き出して、ロボットによるアクセスをもたらし、他方では、事前に巻かれたスプールを取り外すことを可能にする。
【0036】
上記に示したように、ラフィアのより糸は送りリール(9)によって供給され、送りリール(9)の機能として、糸誘導ユニット(8)に糸を確実に向かわせることが挙げられる。
【0037】
例として、これらのリールには、システムで絡みを防止する機械式キャッチャーと、絡みを誘発する詰まりが検出される場合、機械を停止する誘導センサーとが含まれるため、リールの重さは5Kgになり得る。
【0038】
リールは補正システムを含み、補正システムの機能として、巻き取りプロセス中に生じ得る任意のピーク張力を吸収することが挙げられる。
【0039】
したがって、リールは、糸を糸誘導ユニット(8)に向け、糸誘導ユニット(8)では、糸は、さらに、並行して、順序正しく、かつ均一な巻き取りプロセスを保証するために、スプールに正しく向けて誘導される。
【0040】
糸誘導ユニット(8)は、モーターの回転を直線運動に変換する付属のボールねじシステムを伴うサーボモーターから成る。この運動は糸に追従し、スプールにおける巻き取りプロセスに伝達される。
【0041】
また、それは、特定のレベルでスプールの張力を設定する目的のために、調整可能な引張システムを統合する。
【0042】
糸誘導ユニット(8)は、さらに、3つの空気式シャフト及びさらに2つの空気圧式アクチュエータから成る糸ハンドリングユニット(7)に糸を送り、その機能として、一方のスプールが完成し、別の処理がまさに始まるとき、糸を正しく押し込み、切断し、及び位置決めすることが挙げられる。
【0043】
最後に、完成したスプールが第3のコンベヤーベルト(10’’)を介して放出され、第3のコンベヤーベルト(10’’)の地点において、そのスプールは完成部品用のステーションに到達する。
図1
図2
【国際調査報告】