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特表2024-526262着脱可能な電池パックの充電・交換システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】着脱可能な電池パックの充電・交換システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240709BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20240709BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20240709BHJP
   B60L 53/80 20190101ALI20240709BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
H02J7/04 N
H02J7/10 N
H02J7/00 P
B60L53/80
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580736
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2022109117
(87)【国際公開番号】W WO2023006093
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202121765703.5
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】郭舒
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503BB01
5G503CA01
5G503CB02
5G503CB13
5G503FA01
5G503FA06
5G503FA07
5H125AA01
5H125AC13
5H125AC22
5H125FF06
(57)【要約】
着脱可能な電池パックの充電・交換システムは、電池パック(1)及び支持板(2)を含み、電池パック(1)は、筐体(11)と、筐体(11)内に配置された電池ユニットとを含み、支持板(2)は、電池パック(1)に着脱可能に接続され、車両の電池パック(1)を交換する必要があるか又は充電ポイントでの充電が完了した場合に、前記着脱可能な接続により電池パック(1)からの分離を実現し、着脱可能な接続方式を設定することにより、電池パック(1)と支持板(2)との迅速な取り外し及び取り付けを実現し、車両の電池パックを充電するか又は交換する必要がある場合に、ユーザ体験を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パック及び支持板を含む、着脱可能な電池パックの充電・交換システムであって、
前記電池パックは、筐体と、前記筐体内に配置された電池ユニットとを含み、
前記支持板は、前記電池パックに着脱可能に接続され、車両の前記電池パックを交換する必要があるか又は充電ポイントでの充電が完了した場合に、前記支持板は、着脱可能な接続により前記電池パックから分離される、ことを特徴とする着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項2】
前記筐体に凹溝が設けられ、前記支持板にボスが設けられるか、又は、前記筐体にボスが設けられ、前記支持板に凹溝が設けられ、前記ボスが前記凹溝と係合する、ことを特徴とする請求項1に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項3】
前記ボスは、一字形又は十字形に配列され、前記凹溝は、一字形又は十字形に配列される、ことを特徴とする請求項1~2のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項4】
前記筐体には、スライドレールが設けられ、
前記支持板には、突出部が設けられ、前記突出部は、前記スライドレールと係合して、前記スライドレール上を摺動することができ、前記電池パックを交換する必要があるか又は充電が完了した場合に、前記支持板は、前記突出部により前記スライドレール上を摺動して、前記電池パックからの迅速な分離を実現する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項5】
前記支持板の縁部に位置制限溝が設けられ、前記筐体の縁部には、前記位置制限溝と係合するフランジが設けられる、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項6】
前記支持板と前記電池パックとは、着脱可能な接着剤により接続され、前記着脱可能な接着剤は、所定の条件下で前記電池パックと前記支持板との分離を実現することができる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項7】
粘着剥離剤により前記電池パックと前記支持板との分離を実現するか、又は、接着剤の温度を一定値以上に制御して、接着剤の接着強度を弱めることにより、前記電池パックと前記支持板との分離を実現する、ことを特徴とする請求項6に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項8】
前記筐体と前記支持板には、いずれもネジ孔が設けられ、前記筐体と前記支持板とは、ボルトにより着脱可能に接続される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項9】
前記電池パックが車両に取り付けられた場合、前記支持板は、シャーシ又は床であり、或いは、前記電池パックが車両外部の充電ポイントの充電台に置かれた場合に、前記支持板は、前記充電台の一部である、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項10】
前記支持板は、冷却板、保護板及び保温板のうちの少なくとも1つであり、或いは、支持板には、冷却板、保護板及び保温板のうちの少なくとも2つの機能が統合される、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項11】
充電装置をさらに含み、充電ポイントで前記電池パックを充電する場合に、前記充電装置は、前記電池パックに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項12】
前記支持板は、第1支持板及び第2支持板を含み、前記第1支持板は、車両に置かれ、前記第2支持板は、充電ポイントに置かれ、
前記第1支持板と前記電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある前記電池パックからの迅速な取り外し、及び充電された他の電池パックへの迅速な取り付けを実現し、
前記第2支持板と前記電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある前記電池パックへの迅速な取り付け、及び充電完了時に充電された他の電池パックからの迅速な取り外しを実現する、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、ビーワイディーカンパニーリミテッドが2021年7月30日に提出した、名称が「着脱可能な電池パックの充電・交換システム」である中国特許出願第「202121765703.5」号の優先権を主張するものである。
【0002】
本願は、車両の技術分野に関し、特に着脱可能な電池パックの充電・交換システムに関する。
【背景技術】
【0003】
社会の発展に伴い、省エネルギ及び環境有害物質の排出削減のために、ますます多くの内燃機関車/ガソリン車が電気自動車に置き換えられ、電気自動車の数量が増加している。現在、新エネルギー電気自動車は、固定された充電パイルを用いて充電することが多い。従来の充電パイルによる充電は、交流電流で充電してもよく、直流電流で充電してもよいが、どのような方式を用いても、充電している車両に対する充電が完了するまで、車両を運転することができない。車両を急速充電する必要がある場合に、電気自動車は、より放熱パワーの高い冷却システムを用いる必要があるため、車両のコストが高くなり、車両のスペースが占有される一方で、電池システムの放熱構造もより複雑になり、低温の場合に、電気自動車の急速充電ニーズを満たすために、電力を増加させて電池システムの昇温速度を満たす必要があり、これは、電気自動車のエネルギー消費が大きくなり、航続距離が低下するリスクを引き起こす。従来の電気自動車の電池パックの急速充電方式は、まだユーザのニーズを満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、関連技術における技術的課題の1つを少なくともある程度解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本願は、着脱可能な電池パックの充電・交換システムを提供する。
【0006】
本願に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムは、電池パック及び支持板を含み、前記電池パックは、筐体と、前記筐体内に配置された電池ユニットとを含み、前記支持板は、前記電池パックに着脱可能に接続され、車両の前記電池パックを交換する必要があるか又は充電ポイントでの充電が完了した場合に、前記着脱可能な接続により前記電池パックからの分離を実現する。
【0007】
本願に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムでは、着脱可能な接続方式を設定することにより、電池パックと支持板との迅速な取り外し及び取り付けを実現し、車両の電池パックを交換する必要がある場合に、車両における交換する必要がある電池パックを迅速に取り外し、充電された電池パックを交換し、即ち、充電が完了した電池パックを車両に迅速に取り付けることにより、電池パック充電の待ち時間を十分に減少させ、電池パックに対するユーザの充電体験を向上させることができる。
【0008】
本願の追加の態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか又は本願の実施により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本願の一実施例に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムの概略構成図である。
図2】本願の別の一実施例に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムの概略構成図である。
図3】本願のさらなる別の一実施例に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願の実施例を詳細に説明し、上記実施例の例は、図面に示され、全体を通して同一又は類似の符号は、同一又は類似の素子、或いは同一又は類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照して説明される実施例は、例示的なものに過ぎず、本願を解釈するためのものであり、本願を限定するものとして理解すべきではない。
【0011】
以下、図面を参照しながら、本願の電池パックを詳細に説明する。本願の実施例に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムは、電池パック1及び支持板2を含み、上記電池パック1は、筐体11と、上記筐体11内に配置された電池ユニットとを含み、上記支持板2は、上記電池パック1に着脱可能に接続され、車両の上記電池パック1を交換する必要があるか又は充電ポイントでの充電が完了した場合に、上記着脱可能な接続により上記電池パック1からの分離を実現する。
【0012】
支持板2は、充電台に設けられて、充電台と電池パック1との熱管理接続に用いられてもよく、支持板2は、さらに、車両のフレームに設けられて、電池パック1の取り付け及び充放電動作状況に用いられてもよく、電池パックの保護に用いられてもよい。
【0013】
本願の実施例に係る着脱可能な電池パックの充電・交換システムでは、着脱可能な接続方式を設定することにより、電池パックと支持板との迅速な取り外し及び取り付けを実現し、車両の電池パックを交換する必要がある場合に、着脱可能な接続により車両における交換する必要がある電池パックを迅速に取り外し、充電された電池パックを交換し、即ち、充電が完了した電池パックを車両に迅速に取り付けることにより、電池パック充電の待ち時間を十分に減少させ、電池パックに対するユーザの充電体験を向上させることができる。
【0014】
本願の実施例に係る着脱可能な接続は、複数の実現方式を有してもよい。例えば、構造設計により機械的位置制限を行って着脱可能な接続を実現してもよく、バックル式構造により着脱可能な接続を実現してもよく、ボルトにより接続してもよい。また、接着剤により接着してもよく、電池システムの正常温度範囲内、又は車両走行の正常過程において、接着剤の正常強度を保証することにより、電池パックと支持板との効果的な接続を実現することができ、一定の条件を満たす場合に、接着剤の接着性能が低下し、接続後の分離を実現する。以下、具体的な実施例を参照しながら、本願における着脱可能な接続の具体的な構造及び着脱方式を説明する。
【0015】
着脱可能な接続の一実施例として、筐体11と支持板2は、その一方に凹溝を設け、他方に突起を設けることにより互いに係合することができる。例えば、図1に示すように、筐体11に凹溝3が設けられ、支持板2にボス4が設けられ、或いは、筐体11にボス4が設けられ、支持板2に凹溝3が設けられ、どのように設けられても、ボス4と凹溝3とが互いに係合することを満たす必要がある。
【0016】
本願の実施例において、ボス4と凹溝3の具体的な形状について限定せず、両者の設定は、互いに係合することを満たして、着脱可能な接続を実現できればよい。例えば、ボス4は、一字形又は十字形に配列されてもよく、凹溝3は、一字形又は十字形に配列されてもよい。より安定的な接続を実現するために、複数の十字形の凹溝3又はボス4構造を用いることができる。本願の実施例に係るボス4と凹溝3との配列位置は、一定の距離を隔てて設定されてもよく、支持板2と筐体11との中間位置及び縁部位置に設定されてもよい。本願の実施例において、ボス4及び凹溝3の具体的な数量は、限定されない。
【0017】
着脱可能な接続の一実施例として、筐体11には、スライドレールが設けられてもよく、支持板2には、突出部が設けられ、突出部は、スライドレールと係合して、スライドレール上を摺動することができ、電池パック1を交換する必要があるか又は充電が完了した場合に、支持板2は、突出部によりスライドレール上を摺動して、電池パック1からの迅速な分離を実現する。このようなスライドレール、凹溝3の係合設定方式は、電池パック1と支持板2とのより自動的で着脱可能な接続を実現することができ、支持板2は、スライドレール上を摺動することができ、さらにスライドレールを駆動して移動させる駆動装置が設けられてもよく、このように、電池パック1と支持板2とを分離する必要がある場合に、駆動装置を起動して、効果的な分離を実現することができる。
【0018】
着脱可能な接続の一実施例として、支持板2の縁部に位置制限溝5が設けられ、筐体11の縁部には、位置制限溝5と係合するフランジが設けられ、このように、縁部位置に位置制限溝5とフランジを設ける機械的位置制限方式により、支持板と電池パック1との部分的な係合を実現して、支持板2と電池パック1との接続関係をより強固にすることができる。
【0019】
本願の実施例において、支持板2と電池パック1とは、着脱可能な接着剤により接続され、着脱可能な接着剤は、所定の条件下で電池パック1と支持板2との分離を実現することができる。本願の実施例に係る接着剤は、一定の条件を満たす必要があり、これにより、接着剤は、接着する必要がある場合に、接着対象物に対する接着を実現でき、取り外す必要がある場合に、接着剤により接着された2つの対象物に対する分離を実現でき、制御可能な接着及び分離を満たすことができる任意の接着剤であってもよく、本開示は、これについて具体的に限定しない。
【0020】
電池パック1と支持板2とを制御して分離させる方式は、接着剤の特徴に基づいて決定することができる。例えば、粘着剥離剤により電池パック1と支持板2との分離を実現してもよく、接着剤の温度を一定値以上に制御して、接着剤の接着強度を弱めることにより、電池パック1と支持板2との分離を実現してもよい。例えば、一部の接着剤は、温度に敏感であり、温度が所定値より高い場合に、接着強度を弱めることにより、電池パック1と支持板2との分離を実現することができる。接着剤により接着された2つの対象物の分離を実現する過程において、電池パック1と支持板2が損傷されないようにできるだけ確保する必要がある。
【0021】
筐体11と支持板2には、さらにネジ孔6が設けられてもよく、このように、筐体11と支持板2とは、ボルトにより着脱可能な接続を実現することができる。具体的には、筐体11及び支持板2の対応する縁部の周りに複数のネジ孔6を加工することができる。一定の付勢力により、ボルトを筐体11及び支持板2に取り付ける。
【0022】
本願の実施例に係る電池パック1と支持板2とが着脱可能に接続されることは、電池パック1を車両から取り外しやすくするためであってもよく、充電ポイントの充電位置での電池パック1の迅速な取り外しを容易にするためであってもよい。言い換えれば、本願の実施例に係る支持板2は、車両に取り付けられて電池パック1に着脱可能に接続されてもよく、充電ポイントの充電台に取り付けられて電池パック1に着脱可能に接続されてもよい。
【0023】
電池パック1が車両に取り付けられた場合に、支持板2は、シャーシ又は床などの車両部材である。電池パック1が車両外部の充電ポイントの充電台に置かれた場合、支持板2は、充電台の一部であってもよい。
【0024】
本願の実施例に係る支持板2は、単独に設けられた部材であってもよく、従来の構造部材を利用したものであってもよい。例えば、支持板2は、冷却板21、保護板22、加熱マット及び保温板23のうちの少なくとも1つであってもよく、支持板2には、冷却板21、保護板22、加熱マット及び保温板23のうちの少なくとも2つの機能が統合されてもよく、単独で設けられた支持板2であってもよく、冷却板21、保護板22、加熱マット及び保温板23のうちの少なくとも1つは、電池パック1に接続され、電池パック1に凹溝3又は突起が設けられることは、電池パック1に統合された冷却板21、保護板22、加熱マット又は保温板23に凹溝3又は突起が設けられることであってもよい。本願の実施例において、支持板2としての構造が電池パック1との着脱可能な接続を実現できる限り、支持板2が具体的にどのような従来の機構を用いるか、又は新たに配置されるかは、限定されない。
【0025】
電池パック1が車両から取り外された後、電池パック1を充電ポイントの充電台に直接的に置き、電池パック1を充電装置に電気的に接続することにより、電池パック1を充電することができる。言い換えれば、着脱可能な電池パック1の充電・交換システムは、充電装置をさらに含み、電池パック1が充電ポイントで充電される場合に、充電装置は、電池パック1に電気的に接続される。
【0026】
電気自動車の電池パックを取り外して充電・交換する場合に、支持板は、電気自動車の第1支持板を含み、充電ポイントの第2支持板をさらに含んでもよい。第1支持板と電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある電池パックからの迅速な取り外しを実現し、充電された他の電池パックへの迅速な取り付けを実現する。第2支持板と電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある電池パックへの迅速な取り付け、及び充電完了時に充電された他の電池パックからの迅速な取り外しを実現する。言い換えれば、第1支持板は、電欠になった電池パックと車両との分離及び満充電の電池パックと車両との取り付けを実現する。充電台は、電池パックを充電台に迅速に接続するという目的を達成する第2支持板を含んでもよい。また、充電ポイントには、第2支持板を設けなくてもよく、充電対象の電池パックを充電ポイントの充電台に直接的に置くことができ、固定する必要がなく、例えば、充電台の上面が平面であり、電池パックの筐体の下面が凹溝構造又は平面である場合、第2支持板を省略することができる。
【0027】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有するとともに、特定の方位で構成されて操作されなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本願を限定するものとして理解すべきではない。
【0028】
また、用語「第1」、「第2」は、目的の説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を示すか又は示唆し、或いは示された技術的特徴の数を暗示するものであると理解すべきではない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、1つ以上の該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本願の説明において、「複数」とは、明確かつ具体的な限定がない限り、2つ以上を意味する。
【0029】
本願において、別に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などは、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続、一体的な接続であってもよく、機械的な接続、電気的な接続であってもよく、直接的な連結、中間媒体を介した間接的な連結であってもよく、2つの部品内部の連通、又は2つの部品の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0030】
本願において、明確な規定及び限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接的に接触することを含んでもよく、第1特徴と第2特徴とが中間媒体を介して間接的に接触することを含んでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上にあることを含んでもよく、第1特徴の水平高さが第2特徴より高いことだけを表してもよい。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」又は「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下にあることを含んでもよく、第1特徴の水平高さが第2特徴より低いことだけを表してもよい。
【0031】
本明細書の説明において、用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」又は「いくつかの例」などを参照する説明は、該実施例又は例を組み合わせて説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の例示的な表現は、必ずしも同一の実施例又は例に限定されるものではない。そして、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ以上の実施例又は例において適切に組み合わせることができる。また、互いに矛盾しない場合、当業者であれば、本明細書で説明された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合するか又は組み合わせることができる。
【0032】
以上、本願の実施例が示され、説明されるが、理解できるように、上記実施例は、例示的なものであり、本願を限定するものと理解すべきではなく、当業者であれば、本願の範囲で上記実施例に対して変更、修正、交換及び変形を行うことができる。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パック及び支持板を含む、着脱可能な電池パックの充電・交換システムであって、
前記電池パックは、筐体と、前記筐体内に配置された電池ユニットとを含み、
前記支持板は、前記電池パックに着脱可能に接続され、車両の前記電池パックを交換する必要があるか又は充電ポイントでの充電が完了した場合に、前記支持板は、着脱可能な接続により前記電池パックから分離される、ことを特徴とする着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項2】
前記筐体に凹溝が設けられ、前記支持板にボスが設けられるか、又は、前記筐体にボスが設けられ、前記支持板に凹溝が設けられ、前記ボスが前記凹溝と係合する、ことを特徴とする請求項1に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項3】
前記ボスは、一字形又は十字形に配列され、前記凹溝は、一字形又は十字形に配列される、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項4】
前記筐体には、スライドレールが設けられ、
前記支持板には、突出部が設けられ、前記突出部は、前記スライドレールと係合して、前記スライドレール上を摺動することができ、前記電池パックを交換する必要があるか又は充電が完了した場合に、前記支持板は、前記突出部により前記スライドレール上を摺動して、前記電池パックからの迅速な分離を実現する、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項5】
前記支持板の縁部に位置制限溝が設けられ、前記筐体の縁部には、前記位置制限溝と係合するフランジが設けられる、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項6】
前記支持板と前記電池パックとは、着脱可能な接着剤により接続され、前記着脱可能な接着剤は、所定の条件下で前記電池パックと前記支持板との分離を実現することができる、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項7】
粘着剥離剤により前記電池パックと前記支持板との分離を実現するか、又は、接着剤の温度を一定値以上に制御して、接着剤の接着強度を弱めることにより、前記電池パックと前記支持板との分離を実現する、ことを特徴とする請求項6に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項8】
前記筐体と前記支持板には、いずれもネジ孔が設けられ、前記筐体と前記支持板とは、ボルトにより着脱可能に接続される、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項9】
前記電池パックが車両に取り付けられた場合、前記支持板は、シャーシ又は床であり、或いは、前記電池パックが車両外部の充電ポイントの充電台に置かれた場合に、前記支持板は、前記充電台の一部である、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項10】
前記支持板は、冷却板、保護板及び保温板のうちの少なくとも1つであり、或いは、支持板には、冷却板、保護板及び保温板のうちの少なくとも2つの機能が統合される、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項11】
充電装置をさらに含み、充電ポイントで前記電池パックを充電する場合に、前記充電装置は、前記電池パックに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【請求項12】
前記支持板は、第1支持板及び第2支持板を含み、前記第1支持板は、車両に置かれ、前記第2支持板は、充電ポイントに置かれ、
前記第1支持板と前記電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある前記電池パックからの迅速な取り外し、及び充電された他の電池パックへの迅速な取り付けを実現し、
前記第2支持板と前記電池パックとの着脱可能な接続は、充電する必要がある前記電池パックへの迅速な取り付け、及び充電完了時に充電された他の電池パックからの迅速な取り外しを実現する、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の着脱可能な電池パックの充電・交換システム。
【国際調査報告】