(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(54)【発明の名称】スイッチモード電力変換器
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20240709BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501660
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 EP2022067574
(87)【国際公開番号】W WO2023285124
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/106351
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ツァン フイ
(72)【発明者】
【氏名】ツォウ ユーフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジャンリャン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA15
5H730AS02
5H730AS04
5H730AS05
5H730AS11
5H730BB13
5H730BB15
5H730BB57
5H730DD04
5H730FD31
5H730FG05
(57)【要約】
スイッチモード電力変換器は、高電圧入力電力を受け取る入力端子と、出力電力を供給する出力端子とを有する。変換器は、ハイサイド/フロート主電源スイッチと、電流検出抵抗器と、エネルギ蓄積構成要素とを有する。接地電流設定に従って、電流を、高電圧入力と基準電圧電位との間に接続されるバイアス抵抗器を介して駆動するよう電流源回路を制御するために、電流設定回路が使用される。ハイサイド電源スイッチは、ハイサイド/フロート制御回路によって、電流検出抵抗器及びバイアス抵抗器の直列接続の両端の電圧の検知に基づいて制御される。従って、トランス又はオプトカプラなどの複雑なレベルシフタ回路を使用せずに、接地電流設定がハイサイド制御回路に送信される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧電位及び基準電圧電位を持つ入力電力を受け取る対の入力端子と、
出力電力を供給する対の出力端子と、
エネルギ蓄積構成要素と、
前記高電圧電位及び前記エネルギ蓄積構成要素に接続される主電源スイッチであって、交互に、前記エネルギ蓄積構成要素の、前記高電圧電位との結合、及び前記高電圧電位からの分離をするよう適合される主電源スイッチと、
変換された電流を検出する電流検出抵抗器と、
前記基準電圧電位を参照される電流設定制御信号を受信するための入力を有する電流設定回路と、
前記高電圧電位に結合されるノードと、前記基準電圧電位に結合されるノードとの間に接続されるバイアス抵抗器と、
前記電流設定制御信号に依存する電流を前記バイアス抵抗器を介して前記基準電圧電位へ駆動するための、前記バイアス抵抗器及び前記基準電圧電位に結合される電流源回路と、
前記電流検出抵抗器及び前記バイアス抵抗器の直列接続の両端の電圧を検知し、それに応じて前記電源スイッチを制御するための制御回路であって、前記直列接続の低電位端部に接続されるハイグランド端子を有する制御回路とを有するスイッチモード電力変換器。
【請求項2】
前記制御回路の電流検知端子が、前記直列接続の高電位端部に接続される請求項1に記載の変換器。
【請求項3】
前記バイアス抵抗器が、前記電流検出抵抗器と前記エネルギ蓄積構成要素との間の接合部に接続される請求項1又は2に記載の変換器。
【請求項4】
前記対の出力端子のうちの一方が、前記基準電圧電位に接続される請求項1乃至3のいずれか一項に記載の変換器。
【請求項5】
前記電流源回路及び前記バイアス抵抗器が、電流経路を規定し、前記電流源回路が、前記電流経路内の電流であって、前記バイアス抵抗器が、前記電流に比例するバイアス電圧を生成し、前記電流検出抵抗器の両端の電圧に前記バイアス電圧を加えて、前記制御回路によって検知される電圧をもたらすよう適合されるような電流を制御するための制御トランジスタを有し、前記バイアス電圧が、前記電流設定を表し、前記電流検出抵抗器の両端の前記電圧が、フィードバック制御信号である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の変換器。
【請求項6】
前記バイアス抵抗器が、前記高電圧電位に結合されるが可変電圧振幅を持つノードに接続され、前記電流源回路が、前記制御トランジスタの電圧振幅を安定させるために前記制御トランジスタの電流流入端子に接続されるローパスフィルタを有する請求項5に記載の変換器。
【請求項7】
前記制御トランジスタが、高電圧のスイッチを有する、又は
前記電流経路が、電圧閾値構成要素を更に有し、前記制御トランジスタが、前記高電圧のスイッチと比べて低電圧のスイッチを有する請求項5又は6に記載の変換器。
【請求項8】
前記電圧閾値構成要素が、ツェナーダイオードを有し、前記制御トランジスタが、前記低電圧のスイッチとしての低電圧MOSEFETである請求項7に記載の変換器。
【請求項9】
前記電流設定回路が、前記制御トランジスタのための制御電圧を蓄積するための出力蓄積コンデンサを備えるバッファを有し、前記バッファの正入力が、前記電流設定制御信号を受信するよう適合され、前記バッファの負入力が、前記電流経路内の第2電流検出構成要素であって、前記第2電流検出構成要素を通る電流を検知するための第2電流検出構成要素に接続される請求項5乃至8のいずれか一項に記載の変換器。
【請求項10】
前記エネルギ蓄積構成要素が、インダクタ有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の変換器。
【請求項11】
ハイサイドスイッチバックコンバータを有し、前記インダクタが、前記主スイッチと前記出力端子のうちの1つとの間で前記電流検出抵抗器と直列にあり、前記電流検出抵抗器が、前記バックコンバータの充電フェーズにおいて前記インダクタを流れるピーク電流を検出するよう適合される請求項10に記載の変換器。
【請求項12】
ハイサイドスイッチバックブーストコンバータを有する請求項10に記載の変換器。
【請求項13】
前記インダクタが、前記主電源スイッチ及び前記基準電圧電位に結合され、正の出力端子が、前記基準電圧電位に結合され、負の出力端子が、前記電流検出抵抗器を介して前記主電源スイッチに結合され、前記電流検出抵抗器が、前記バックブーストコンバータのフリーホイールフェーズにおいて前記負荷へ流れるフリーホイール電流を検出するよう適合される請求項12に記載の変換器。
【請求項14】
ブーストコンバータと、
前記ブーストコンバータにカスケード接続される、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のハイサイドスイッチコンバータとを有する非絶縁LEDドライバ。
【請求項15】
請求項14に記載の非絶縁LEDドライバと、
前記対の出力端子に接続されるLED装置とを有する照明ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチモード電力変換器に関し、とりわけ、出力電流レベルの設定を可能にするスイッチモード電力変換器に関する。
【背景技術】
【0002】
照明ドライバは、一般に、照明負荷に電流を供給するためにスイッチモード電力変換器を使用する。例えば調光制御を実施するために、電流レベルを制御することができることが望ましい。
【0003】
スイッチモード電源においては、負荷は、多くの場合、グランド電位に接続される必要がある。この要件を満たすために、スイッチモード電力変換器の幾つかのトポロジの場合、主電源スイッチは、高電圧電位に配置される必要がある。これは、しばしばハイサイドスイッチングと呼ばれる。しかしながら、低電圧構成要素及び低電圧制御信号で電流制御回路を実施することが望ましく、「低電圧」という用語は、それがグランド電位を参照される(referred to)ことを意味する。例えば、カスケード接続ブーストコンバータ及びハイサイドバックコンバータトポロジなどの非絶縁LEDドライバにおいては、電流設定制御は、ハイサイドバック段の出力電流を設定するために使用されるが、低電圧の電流設定信号で出力電流を設定することが必要とされる。このことは、この低電圧の電流設定制御信号が、ハイサイド(高電圧側)電源スイッチ(例えばMOSパワートランジスタ)を制御するために変換器の高電圧側に変換されることを必要とする。
【0004】
この目的のために高電圧レベルシフトICを使用することが知られているが、これは相対的に高価な回路である。設定信号を高電圧側回路に伝達するために近距離無線通信(wireless near field communication)を使用することも知られている。これも高価な回路オプションである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、スイッチモード電力変換器の低電圧制御信号と高電圧側制御回路との間の通信を提供するための低電圧制御信号及び低コストソリューションに対するニーズがある。
【0006】
CN104427716Aは、トランス又はオプトカプラによって形成されるレベルシフタ回路を開示しており、主電源スイッチがオフであるときに調光信号をハイサイドコントローラに送信する回路を提案している。CN111954342Aは、接地PWM信号(grounded PWM signal)をハイサイド駆動制御回路のための別のPWM信号にシフトするロジックレベルシフタを開示している。US20120262082A1は、ハイサイドとグランドと間のトランジスタを使用して、ハイサイド電流信号を、接地タイマ回路のための接地信号に変換することを開示している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項によって規定されている。
【0008】
スイッチモード電力変換器に2つの検出構成要素を設けることが、発明の概念です。変換器の主エネルギ蓄積構成要素を流れる電力を検出するために、電流検出抵抗器が、前記変換器の主電源スイッチと直列にある。これは、供給される電力のフィードバックのために、及び前記主電源スイッチの高周波スイッチングのタイミングの制御のために、使用される。第2検出構成要素は、前記変換器の高電圧側と基準電圧電位との間に直列に接続されるバイアス抵抗器である。電流源回路は、電流設定制御信号に基づいて前記バイアス抵抗器を通る電流を設定し、前記電流設定制御信号も、前記基準電圧電位を参照される。前記バイアス抵抗器と前記電流設定制御信号との両方が、前記基準電圧電位を参照されることから、例えばレベルシフタを使用せずに、前記バイアス抵抗器を通る電流を制御することに困難はない。主電源スイッチは、前記電流検出抵抗器及び前記バイアス抵抗器の両端の電圧の検知に基づいて制御される。従って、前記バイアス電圧は、低電圧電流設定信号を使用して生成され、前記電源スイッチの高電圧側制御回路によって検知される。このことは、低電圧側制御信号と高電圧側制御回路と間の通信を提供するための低コストのやり方を提供する。
【0009】
本発明による例によれば、
高電圧電位及び基準電圧電位を持つ入力電力を受け取る対の入力端子と、
出力電力を供給する対の出力端子と、
エネルギ蓄積構成要素と、
前記高電圧電位及び前記エネルギ蓄積構成要素に接続される主電源スイッチであって、交互に、前記エネルギ蓄積構成要素の、前記高電圧電位との結合、及び前記高電圧電位からの分離をするよう適合される主電源スイッチと、
変換された電流を検出する電流検出抵抗器と、
前記基準電圧電位を参照される電流設定制御信号を受信するための入力を有する電流設定回路と、
前記高電圧電位に結合されるノードと、前記基準電圧電位に結合されるノードとの間に接続されるバイアス抵抗器と、
前記電流設定制御信号に依存する電流を前記バイアス抵抗器を介して前記基準電圧電位へ駆動するための、前記バイアス抵抗器及び前記基準電圧電位に結合される電流源回路と、
前記電流検出抵抗器及び前記バイアス抵抗器の直列接続の両端の電圧を検知し、それに応じて前記電源スイッチを制御するための制御回路であって、前記直列接続の低電位端部に接続されるハイグランド端子(high ground terminal)を有する制御回路とを有するスイッチモード電力変換器が提供される。
【0010】
このスイッチモード電力変換器は、電流設定制御信号を受信し、これを前記主電源スイッチの制御回路に伝達する電流設定回路を有する。前記電流設定回路は、例えば、(例えば、5Vの供給電圧であり、グランドを参照される)低電圧制御回路であるのに対して、前記制御回路は、前記主電源スイッチに(例えば、400Vのオーダの)高電圧制御信号を供給するための高電圧側回路である。前記電力変換器は、第1(ハイサイド)検出構成要素を通る電流に重畳されるバイアス電流を、高電位と基準(グランド)との間で生成することによって、相対的に低い電圧の領域から相対的に高い電圧の領域に前記制御信号を伝達する。前記バイアス電流、及び前記電流検出抵抗器によって検知される電流は、前記高電圧制御回路によって測定される。バイアス構成要素は、前記基準電位に結合され、前記電流設定信号も、前記基準電位を参照されることから、それらは共通接地されており(co-grounded)、レベルシフタ又はオプトカプラを使用せずに、前記電流設定信号を使用して前記バイアス構成要素を通る電流を設定することは容易である。
【0011】
前記制御回路は、検知される、前記主電源スイッチと直列の電流に基づいて、前記電源スイッチを制御する(故に、電流検知に基づくリアルタイム制御が可能にする)だけでなく、検知される電流源電流にも基づいて、前記電源スイッチを制御する(故に、前記電流設定に基づく制御も可能にする)。
【0012】
このことは、電流設定情報を電圧側から高電圧側主制御回路に伝達するための非常に低コストの回路を可能にする。
【0013】
実施形態においては、前記制御回路の電流検知端子は、前記直列接続の高電位端部に接続される。
【0014】
従って、1つの電流レベルしか検知される必要がない。それは、前記電流設定に基づいているDC成分と、動的フィードバック制御信号である可変成分とを有する。
【0015】
前記バイアス抵抗器は、前記電流検出抵抗器と前記エネルギ蓄積構成要素との間の接合部に接続される。
【0016】
前記対の出力端子のうちの一方は、好ましくは、前記基準電圧電位に接続される。従って、回路の高電圧部分及び低電圧部分に対する共通の基準(グラウンド)がある。
【0017】
例えば、前記電流源回路及び前記バイアス抵抗器が、電流経路を規定し、前記電流源回路は、前記電流経路内の電流であって、前記バイアス抵抗器が、前記電流に比例するバイアス電圧を生成し、前記電流検出抵抗器の両端の電圧に前記バイアス電圧を加えて、前記制御回路によって検知される電圧をもたらすよう適合されるような電流を制御するための制御トランジスタを有する。前記バイアス電圧は、前記電流設定を表し、前記電流検出抵抗器の両端の前記電圧は、フィードバック制御信号である。
【0018】
前記バイアス抵抗器は、前記高電圧電位に結合されるが可変電圧振幅を持つノードに接続されてもよく、前記電流源回路は、前記制御トランジスタの電圧振幅を安定させるために前記制御トランジスタの電流流入端子に接続されるローパスフィルタを有する。
【0019】
これは、フィルタをかけて、(可変振幅をもたらす)主スイッチの高周波スイッチングを除去し、故に、前記電流源回路は、定電流源としてより安定して制御されることができ、前記高周波電流フィードバック信号の上にDCバイアスを供給する。
【0020】
前記制御トランジスタは、高電圧のスイッチを含み得る。代替的に、前記電流経路は、電圧閾値構成要素を更に有してもよく、前記制御トランジスタは、(代替の前記高電圧のスイッチと比べて)低電圧のスイッチを有する。
【0021】
従って、前記制御トランジスタは、その端子間の高い電圧差を許容することがある、あるいは、前記電流源が、より低い電圧の構成要素、前記制御トランジスタで実施されることができるように、電圧ステップ(voltage step)を使用可能にするために、電圧閾値構成要素が使用される。
【0022】
前記電圧閾値構成要素は、ツェナーダイオードを有してもよく、前記制御トランジスタは、前記低電圧のスイッチとしての低電圧MOSEFETである。
【0023】
前記電流設定回路は、前記制御トランジスタのための制御電圧を蓄積するための出力蓄積コンデンサを備えるバッファを有してもよく、前記バッファの正入力は、前記電流設定制御信号を受信するよう適合され、前記バッファの負入力は、前記電流経路内の第2電流検出構成要素であって、前記第2電流検出構成要素を通る電流を検知するための第2電流検出構成要素に接続される。
【0024】
前記エネルギ蓄積コンデンサは、例えば、インダクタを有する。
【0025】
ハイサイドスイッチバックコンバータの場合は、前記インダクタは、前記主スイッチと前記出力端子のうちの1つとの間で前記電流検出抵抗器と直列にある。前記電流検出抵抗器は、前記バックコンバータの充電フェーズにおいて前記インダクタを流れるピーク電流を検出するよう適合される。前記基準電圧電位と前記主電源スイッチの出力との間にはダイオードが設けられる。これらは、バックコンバータアーキテクチャのよく知られている設計特性である。
【0026】
ハイサイドスイッチバックブーストコンバータの場合は、前記インダクタは、前記主電源スイッチ及び前記基準電圧電位に結合され、正の出力端子は、前記基準電圧電位に結合され、負の出力端子は、前記電流検出抵抗器を介して前記主電源スイッチに結合される。この場合には、前記電流検出抵抗器は、前記バックブーストコンバータのフリーホイールフェーズ(freewheeling phase)において前記負荷へ流れるフリーホイール電流を検出するよう適合される。
【0027】
本発明は、
ブーストコンバータと、
前記ブーストコンバータにカスケード接続される、上記で規定されているハイサイドスイッチバックコンバータとを有する非絶縁LEDドライバも提供する。
【0028】
本発明は、
上記で規定されている非絶縁LEDドライバと、
前記対の出力端子に接続されるLED装置とを有する照明ユニットも提供する。
【0029】
下記の実施形態を参照して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明のより良い理解のために、及び本発明がどのようにして実施され得るかをより明確に示すために、ここで、ほんの一例として、添付図面を参照する。
【
図1】低電圧回路から高電圧制御回路に電流設定信号を渡すためにオプトカプラが使用されるバックコンバータアーキテクチャを示す。
【
図2】低電圧回路から高電圧制御回路に電流設定信号を渡すために近距離無線通信が使用されるバックコンバータアーキテクチャを示す。
【
図3】本発明によるスイッチモード電力変換器の第1例を示す。
【
図4】低電圧スイッチを使用可能にするための電圧閾値構成要素の追加使用を示す。
【
図5】本発明によるスイッチモード電力変換器の第2例を示す。
【
図6】LED装置に電力を供給するハイサイドスイッチバックコンバータ及びブーストコンバータを有する非絶縁LEDドライバを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図を参照して本発明について説明する。
【0032】
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示しているが、説明の目的のためのものでしかなく、本発明の範囲を限定しようとするものではないことは理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からよりよく理解されるようになるだろう。図は、単に概略的なものに過ぎず、縮尺通りには描かれていないことは、理解されたい。図の全体を通して、同じ参照符号は、同じ又は同様のパーツを示すために使用されていることも、理解されたい。
【0033】
本発明は、高電圧入力電力を受け取る入力端子と、出力電力を供給する出力端子とを有するスイッチモード電力変換器を提供する。変換器は、主電源スイッチと、電流検出抵抗器と、エネルギ蓄積構成要素とを有する。電流を、高電圧入力と基準電圧電位との間に接続されるバイアス抵抗器を介して駆動するよう電流源回路を制御するために、電流設定回路が使用される。電源スイッチは、電流検出抵抗器及びバイアス抵抗器の両端の電圧の検知に基づいて制御される。
【0034】
上述のように、低電圧回路から主電源スイッチの高電圧制御回路に電流設定信号を伝達するための或る既知のソリューションは、オプトカプラを使用するものである。
【0035】
図1は、この手法を示している。
図1は、高電圧電位In及び基準電圧電位GNDを持つ入力電力を受け取る対の入力端子を有するバックコンバータアーキテクチャを示している。対の出力端子LED+、LED-は、LED照明負荷に出力電力を供給する。
【0036】
バックコンバータアーキテクチャは、標準的なものであり、高電圧電位入力Inと出力LED+との間に、電流検出抵抗器Rs及びインダクタL1(エネルギ蓄積構成要素)と直列に主電源スイッチQ1を有する。主電源スイッチQ1は、インダクタL1を交互に高電圧電位Inに結合したり高電圧電位Inから分離したりする。ダイオードD1は、主電源スイッチQ1がオフであるときに、インダクタL1を通る出力への電流経路を提供する。
【0037】
(0乃至10Vの調光電圧などの)アナログ低電圧電流設定信号又は(DALIなどの)デジタル低電圧電流設定信号が、低電圧制御回路10によって受信される。コンバータ回路12は、信号を、オプトカプラ14を駆動するために使用されるPWM信号に変換する。オプトカプラ14からの出力信号は、主電源スイッチQ1の主高電圧制御回路16によって受信される。この高電圧制御回路は、電流レベルを設定するために使用されるDIMピンを有する。
【0038】
ピーク電圧入力は、例えば、410V(dc)である。制御IC16は、検知抵抗器Rsの両端の電圧を検知し、制御ICのHGND端子も、高電圧であり、基準電圧電位GNDから浮いている。従って、電流検出抵抗器の一方の側におけるHGND電圧も、約410Vの振幅に達する可能性がある。このことは、制御ICが高電圧範囲内で動作する必要があることを意味する。この理由ために、低圧電流設定回路は、制御ICに直接信号を印加することができない。従って、低電圧側からの電流設定信号は、オプトカプラによって高電圧側に伝達される。この回路には、アナログ/PWMコンバータ12及びオプトカプラ14の追加コストという問題がある。
【0039】
上述のように、低電圧回路から主電源スイッチの高電圧制御回路に電流設定信号を伝達するための別の既知のソリューションは、
図2において示されているような近距離無線通信などの無線通信を使用するものである。
【0040】
図2は、この場合も先と同様に、主電源スイッチQ1、電流検出抵抗器Rs、インダクタL1及びダイオードD1を備えるバックコンバータを示している。
【0041】
電流設定回路は、PWM出力信号を生成するNFC回路20を含む。フィルタ回路22は、このPWM信号をDC電圧レベルに変換する。これは、抵抗分割器(resistor divider)Ra、Rbによってバイアス電圧を生成する。高電圧制御回路16の電流検知入力における電圧は、もはや電流検出抵抗器Rsの両端の電圧だけではなく、主電源スイッチQ1とDC電流設定電圧との間の分圧器Ra、Rbから生じる成分を含む。電流検知信号ISENを適切に解釈することによって、出力電流が独立して設定されることができる。
【0042】
しかしながら、この回路は、無線通信回路の追加コストを有する。
【0043】
図3は、本発明によるスイッチモード電力変換器の例を示している。
図3は、説明の目的のためだけに、バックコンバータアーキテクチャ、とりわけ、ハイサイドスイッチバックコンバータを示している。
【0044】
図1及び2のバックコンバータアーキテクチャの場合は、回路は、高電圧電位In及び基準電圧電位GNDを持つ入力電力を受け取る対の入力端子と、照明負荷LEDに出力電力を供給する対の出力端子LED+、LED-とを有する。バックコンバータは、高電圧入力Inと正の出力LED+との間に直列に、主電源スイッチQ1、(第1)電流検出構成要素Rs及びエネルギ蓄積インダクタL1を有する。
【0045】
コンバータは、基準電圧電位GNDを参照される電流設定制御信号(「電流設定」)を受信するための入力31を有する低電圧(例えば5V供給)電流設定回路30を更に有する。
【0046】
電流設定回路30の出力32は、電流源回路40に供給される。電流設定回路30の出力は、電流源回路40の制御電圧である。電流源回路40は、電流設定制御信号に依存する電流を生成する。この電流は、高電圧入力Inと基準電位との間の電流経路に沿って流れる。とりわけ、電流経路は、(i)第1電流検出抵抗器RsとインダクタL1との間のノードN1と、(ii)基準電位GNDとの間に延在する。電流経路は、バイアス抵抗器R1と、電流源回路40自体と、以下で述べる第2電流検出抵抗器R2とを有する。電流経路は、高電圧側において、他の可能なポイントに接続することができ、基準電位側においても、他の可能なポイントに接続することができることに留意されたい。
【0047】
電流源回路40は、電流経路における電流を制御するための制御トランジスタM1と、フィルタ抵抗器R3及びフィルタコンデンサC1を含むフィルタとを有する。電流経路は、フィルタ抵抗器R3と、トランジスタM1とを有する(即ち、トランジスタM1のドレイン及びソースが電流経路に沿って接続される)。バイアス抵抗器R1は、流れる電流に比例するバイアス電圧を、その2つの端子間に生成する。
【0048】
フィルタR3、C1は、ローパスフィルタであり、制御トランジスタM1の電流流入端子(この例においてはドレイン)に接続される。前記フィルタは、フィルタをかけて、主スイッチQ1の高周波スイッチングを除去することによって、制御トランジスタM1のドレインの電圧振幅を安定させる。従って、電流源回路は、定電流源として機能し、高周波電流フィードバック信号の上にバイアスを供給する。
【0049】
電流設定回路30は、バッファU1を有し、バッファU1は、その正入力において電流設定入力を受け取り、第2電流検出抵抗器R2を介してグランド基準に接続されるその負入力を有する。
【0050】
従って、バッファU1は、流れる実際の電流の測定値と、電流設定を比較し、故に、フィードバックループが実施される。流れる電流が、電流設定に対応するよう安定しているとき、電流源回路40の制御トランジスタM1の対応するゲート・ソース間電圧が出力蓄積コンデンサC2に蓄積され、それによって、負帰還を使用する調整によるアナログ電流制御を提供する。
【0051】
電流は、I=Vcurrent_setting/R2に設定される。
【0052】
検出バイアス抵抗器R1は、電流源回路によって調整される電流に比例した電圧を、検出バイアス抵抗器R1の両端に生成する。
【0053】
主電源スイッチQ1のための高電圧制御回路16は、第1電流検出抵抗器Rs及びバイアス抵抗器R1の両端の合計電圧(combined voltage)を検知する。従って、バイアス抵抗器R1の両端のバイアス電圧が、電流検出抵抗器Rsの両端の電圧に加えられて、制御回路16によって検知される電圧をもたらす。バイアス電圧は、電流設定を表すのに対して、電流検出抵抗器の両端の電圧は、主電源スイッチQ1の高周波スイッチングのタイミングを制御するためのフィードバック制御信号である。それ故、全体として、制御IC16は、主電源スイッチQ1の高周波スイッチングのタイミングを制御するためのフィードバック制御信号の一部として電流設定を取り込み、検出抵抗器Rsを通過する実際の電力は、電流設定によってバイアスされ、従って、電流設定によって調節されることができる。
【0054】
従って、電流設定回路30は、電流設定制御信号「電流設定」を受信し、第1(ハイサイド)検出構成要素Rsを通る電流に重畳されるバイアス電流を、(ノードN1における)高電位と基準(グランド)との間で生成することによって、これを、主電源スイッチの制御回路16に伝達する。バイアス電流、及び電流検出抵抗器Rsによって検知される電流は、高電圧制御回路16によって測定される。
【0055】
バイアス抵抗器R1は、基準電位GNDに結合されており、電流設定信号も、基準電位を参照される。この共通のグランド電位は、電流設定信号によってバイアス抵抗器R1を通る電流を設定することが容易であることを意味する。より具体的には、電流設定回路30が、電流源回路40を直接駆動することができ、なぜなら、それらが共通接地されているからである。
【0056】
電源スイッチQ1の動作のタイミングは、検知される、主電源スイッチと直列の電流に基づいて、制御される。このことは、電流検出フィードバックに基づいた高周波スイッチングのリアルタイム制御を可能にする。しかしながら、高速スイッチングの時間枠においては一定である、電流源電流によって生成される検知電流が、電流設定に基づいた制御を可能にする。電流設定に基づいているDC成分と、動的フィードバック制御信号である可変成分とを備える1つの電流レベルのみが検知される。
【0057】
電流源の制御トランジスタM1は、高電圧電位Inと基準電圧電位GNDとの間で高電圧を受ける可能性があることから、高電圧スイッチを有する可能性があるが、上述のように、高電圧スイッチの駆動は、依然としてグランドを参照され、駆動方式を実施することを容易にする。代替実施形態においては、
図4において示されているように、電流源回路40は、ツェナーダイオードなどの電圧閾値構成要素Z1を電流経路に追加することもある。この場合には、ツェナーダイオードは、ツェナーダイオードの両端の電圧をクランプし、電流源が、低電圧構成要素、とりわけ制御トランジスタM1で実施されることができるように、電圧ステップを使用可能にする。例えば、制御トランジスタM1は、相対的に低い電圧のスイッチ(例えば、60VのMOSFET)を含み得る。
【0058】
上記の例は、バックコンバータである。バックコンバータにおいては、電流検出抵抗器Rsは、バックコンバータの充電フェーズにおいてインダクタL1を流れるピーク電流を検出する。しかしながら、本発明は、他のコンバータトポロジに適用されてもよい。
【0059】
図5は、バックブースト回路を示している。
図3のバックコンバータ回路と同じ構成要素が使用されており、前記構成要素には、同じ参照番号が付与されている。この場合には、インダクタL1が、(主電源スイッチQ1と電流検出抵抗器Rsとの間の)高電圧側ノードN2とグランドとの間にあり、ダイオードD1が、出力LED-と直列にある。
【0060】
この回路においては、出力端子LED+及びLED-が反転されており、故に、正の出力端子LED+がグランドである。
【0061】
電流経路は、この場合も先と同様に、バイアス抵抗器R1と、(
図3と同じである)電流源回路40と、第2検出構成要素R2とを有する。電流設定回路30も、
図3と同じである。電流経路は、インダクタL1と並列にある。主制御回路16は、この場合も先と同様に、電流検出抵抗器Rs及びバイアス抵抗器R1の直列組み合わせの両端の電圧を検出する。
【0062】
ハイサイドスイッチバックブーストコンバータの場合は、電流検出抵抗器Rsは、バックブーストコンバータのフリーホイールフェーズにおいて負荷へ流れるフリーホイール電流を検出する。
図3における実施形態と同様に、電流源回路は、バイアス抵抗器R1を通る、電流設定に対応する電流を伝導し、検出構成要素Rsの電圧の制御回路の入力は、バイアス抵抗器R1における電圧によってバイアスされ/バイアス抵抗器R1における電圧を加えられ、従って、LED及び検出構成要素Rsへの実際の出力は調節される。
【0063】
従って、
図5は、本発明の構成は様々な回路トポロジに適用され得ることを示している。
【0064】
図6は、第1PFC段として、ブーストコンバータ50を有し、第2段として、ブーストコンバータにカスケード接続される、上記のようなハイサイドスイッチバックコンバータ52を有する非絶縁LEDドライバを示している。照明ユニットは、ドライバの出力端子にLED装置54を接続することによって形成される。
【0065】
当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の特許請求の範囲の研究から、開示されている実施形態に対する変形を、理解し、達成することができる。特許請求の範囲において、「有する」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数性を除外しない。
【0066】
単に、或る特定の手段が、相互に異なる従属請求項において挙げられているという事実は、これらの手段の組み合わせは有利になるようには使用されることができないことを示すものではない。
【0067】
特許請求の範囲又は明細書において「~するよう適合される」という用語が使用されている場合には、「~するよう適合される」という用語は、「~するよう構成される」という用語と同等であるよう意図されていることに留意されたい。
【0068】
特許請求の範囲における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧電位及び基準電圧電位を持つ入力電力を受け取る対の入力端子と、
出力電力を供給する対の出力端子と、
エネルギ蓄積構成要素と、
前記高電圧電位及び前記エネルギ蓄積構成要素に接続される主電源スイッチであって、交互に、前記エネルギ蓄積構成要素の、前記高電圧電位との結合、及び前記高電圧電位からの分離をするよう適合される主電源スイッチと、
変換された電流を検出する電流検出抵抗器と、
前記基準電圧電位を参照される電流設定制御信号を受信するための入力を有する電流設定回路と、
前記高電圧電位に結合されるノードと、前記基準電圧電位に結合されるノードとの間に接続されるバイアス抵抗器と、
前記電流設定制御信号に依存する電流を前記バイアス抵抗器を介して前記基準電圧電位へ駆動するための、前記バイアス抵抗器
と前記基準電圧電位
との間に結合される電流源回路と、
前記電流検出抵抗器及び前記バイアス抵抗器の直列接続の両端の電圧を検知し、それに応じて前記電源スイッチを制御するための制御回路であって、前記直列接続の低電位端部に接続されるハイグランド端子を有する制御回路とを有するスイッチモード電力変換器。
【請求項2】
前記制御回路の電流検知端子が、前記直列接続の高電位端部に接続される請求項1に記載の変換器。
【請求項3】
前記バイアス抵抗器が、前記電流検出抵抗器と前記エネルギ蓄積構成要素との間の接合部に接続される請求項
1に記載の変換器。
【請求項4】
前記対の出力端子のうちの一方が、前記基準電圧電位に接続される請求項
1に記載の変換器。
【請求項5】
前記電流源回路及び前記バイアス抵抗器が、電流経路を規定し、前記電流源回路が、前記電流経路内の電流であって、前記バイアス抵抗器が、前記電流に比例するバイアス電圧を生成し、前記電流検出抵抗器の両端の電圧に前記バイアス電圧を加えて、前記制御回路によって検知される電圧をもたらすよう適合されるような電流を制御するための制御トランジスタを有し、前記バイアス電圧が、前記電流設定を表し、前記電流検出抵抗器の両端の前記電圧が、フィードバック制御信号である請求項
1に記載の変換器。
【請求項6】
前記バイアス抵抗器が、前記高電圧電位に結合されるが可変電圧振幅を持つノードに接続され、前記電流源回路が、前記制御トランジスタの電圧振幅を安定させるために前記制御トランジスタの電流流入端子に接続されるローパスフィルタを有する請求項5に記載の変換器。
【請求項7】
前記制御トランジスタが、高電圧のスイッチを有する、又は
前記電流経路が、電圧閾値構成要素を更に有し、前記制御トランジスタが、前記高電圧のスイッチと比べて低電圧のスイッチを有する請求項
5に記載の変換器。
【請求項8】
前記電圧閾値構成要素が、ツェナーダイオードを有し、前記制御トランジスタが、前記低電圧のスイッチとしての低電圧MOSEFETである請求項7に記載の変換器。
【請求項9】
前記電流設定回路が、前記制御トランジスタのための制御電圧を蓄積するための出力蓄積コンデンサを備えるバッファを有し、前記バッファの正入力が、前記電流設定制御信号を受信するよう適合され、前記バッファの負入力が、前記電流経路内の第2電流検出構成要素であって、前記第2電流検出構成要素を通る電流を検知するための第2電流検出構成要素に接続される請求項
5に記載の変換器。
【請求項10】
前記エネルギ蓄積構成要素が、インダクタ有する請求項
1に記載の変換器。
【請求項11】
ハイサイドスイッチバックコンバータを有し、前記インダクタが、前記主スイッチと前記出力端子のうちの1つとの間で前記電流検出抵抗器と直列にあり、前記電流検出抵抗器が、前記バックコンバータの充電フェーズにおいて前記インダクタを流れるピーク電流を検出するよう適合される請求項10に記載の変換器。
【請求項12】
ハイサイドスイッチバックブーストコンバータを有する請求項10に記載の変換器。
【請求項13】
前記インダクタが、前記主電源スイッチ及び前記基準電圧電位に結合され、正の出力端子が、前記基準電圧電位に結合され、負の出力端子が、前記電流検出抵抗器を介して前記主電源スイッチに結合され、前記電流検出抵抗器が、前記バックブーストコンバータのフリーホイールフェーズにおいて前記負荷へ流れるフリーホイール電流を検出するよう適合される請求項12に記載の変換器。
【請求項14】
ブーストコンバータと、
前記ブーストコンバータにカスケード接続される、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のハイサイドスイッチコンバータとを有する非絶縁LEDドライバ。
【請求項15】
請求項14に記載の非絶縁LEDドライバと、
前記対の出力端子に接続されるLED装置とを有する照明ユニット。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧電位及び基準電圧電位を持つ入力電力を受け取る対の入力端子と、
出力電力を供給する対の出力端子と、
エネルギ蓄積構成要素と、
前記高電圧電位及び前記エネルギ蓄積構成要素に接続される主電源スイッチであって、交互に、前記エネルギ蓄積構成要素の、前記高電圧電位との結合、及び前記高電圧電位からの分離をするよう適合される主電源スイッチと、
変換された電流を検出する電流検出抵抗器と、
前記基準電圧電位を参照される電流設定制御信号を受信するための入力を有する電流設定回路と、
前記高電圧電位に結合されるノードと、前記基準電圧電位に結合されるノードとの間に接続されるバイアス抵抗器と、
前記電流設定制御信号に依存する電流を前記バイアス抵抗器を介して前記基準電圧電位へ駆動するための、前記バイアス抵抗器と前記基準電圧電位との間に結合される電流源回路と、
前記電流検出抵抗器及び前記バイアス抵抗器の直列接続の両端の電圧を検知し、それに応じて前記
主電源スイッチを制御するための制御回路であって、前記直列接続の低電位端部に接続されるハイグランド端子を有する制御回路とを有するスイッチモード電力変換器。
【請求項2】
前記制御回路の電流検知端子が、前記直列接続の高電位端部に接続される請求項1に記載の変換器。
【請求項3】
前記バイアス抵抗器が、前記電流検出抵抗器と前記エネルギ蓄積構成要素との間の接合部に接続される請求項1に記載の変換器。
【請求項4】
前記対の出力端子のうちの一方が、前記基準電圧電位に接続される請求項1に記載の変換器。
【請求項5】
前記電流源回路及び前記バイアス抵抗器が、電流経路を規定し、前記電流源回路が、前記電流経路内の電流であって、前記バイアス抵抗器が、前記電流に比例するバイアス電圧を生成し、前記電流検出抵抗器の両端の電圧に前記バイアス電圧を加えて、前記制御回路によって検知される電圧をもたらすよう適合されるような電流を制御するための制御トランジスタを有し、前記バイアス電圧が、前記電流設定を表し、前記電流検出抵抗器の両端の前記電圧が、フィードバック制御信号である請求項1に記載の変換器。
【請求項6】
前記バイアス抵抗器が、前記高電圧電位に結合されるが可変電圧振幅を持つノードに接続され、前記電流源回路が、前記制御トランジスタの電圧振幅を安定させるために前記制御トランジスタの電流流入端子に接続されるローパスフィルタを有する請求項5に記載の変換器。
【請求項7】
前記制御トランジスタが、高電圧のスイッチを有する、又は
前記電流経路が、電圧閾値構成要素を更に有し、前記制御トランジスタが、前記高電圧のスイッチと比べて低電圧のスイッチを有する請求項5に記載の変換器。
【請求項8】
前記電圧閾値構成要素が、ツェナーダイオードを有し、前記制御トランジスタが、前記低電圧のスイッチとしての低電圧MOSEFETである請求項7に記載の変換器。
【請求項9】
前記電流設定回路が、前記制御トランジスタのための制御電圧を蓄積するための出力蓄積コンデンサを備えるバッファを有し、前記バッファの正入力が、前記電流設定制御信号を受信するよう適合され、前記バッファの負入力が、前記電流経路内の第2電流検出構成要素であって、前記第2電流検出構成要素を通る電流を検知するための第2電流検出構成要素に接続される請求項5に記載の変換器。
【請求項10】
前記エネルギ蓄積構成要素が、インダクタ
を有する請求項1に記載の変換器。
【請求項11】
ハイサイドスイッチバックコンバータを有し、前記インダクタが、前記主
電源スイッチと前記出力端子のうちの1つとの間で前記電流検出抵抗器と直列にあり、前記電流検出抵抗器が、前記バックコンバータの充電フェーズにおいて前記インダクタを流れるピーク電流を検出するよう適合される請求項10に記載の変換器。
【請求項12】
ハイサイドスイッチバックブーストコンバータを有する請求項10に記載の変換器。
【請求項13】
前記インダクタが、前記主電源スイッチ及び前記基準電圧電位に結合され、正の出力端子が、前記基準電圧電位に結合され、負の出力端子が、前記電流検出抵抗器を介して前記主電源スイッチに結合され、前記電流検出抵抗器が、前記バックブーストコンバータのフリーホイールフェーズにおいて
負荷へ流れるフリーホイール電流を検出するよう適合される請求項12に記載の変換器。
【請求項14】
ブーストコンバータと、
前記ブーストコンバータにカスケード接続される、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のハイサイドスイッチコンバータとを有する非絶縁LEDドライバ。
【請求項15】
請求項14に記載の非絶縁LEDドライバと、
前記対の出力端子に接続されるLED装置とを有する照明ユニット。
【国際調査報告】