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特表2024-526382フォースフィードバックトリガユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】フォースフィードバックトリガユニット
(51)【国際特許分類】
   F16H 19/04 20060101AFI20240710BHJP
   F16H 1/16 20060101ALI20240710BHJP
   F16H 31/00 20060101ALI20240710BHJP
   A63F 13/285 20140101ALI20240710BHJP
【FI】
F16H19/04 A
F16H1/16 Z
F16H31/00 A
A63F13/285
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560499
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2022-10-04
(86)【国際出願番号】 CN2022089226
(87)【国際公開番号】W WO2023197376
(87)【国際公開日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】202220840600.9
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511027518
【氏名又は名称】エーエーシーアコースティックテクノロジーズ(シンセン)カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Acoustic Technologies(Shenzhen)Co.,Ltd
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲雲▼童
(72)【発明者】
【氏名】▲謝▼ 兵
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 利金
【テーマコード(参考)】
3J009
3J062
【Fターム(参考)】
3J009EA06
3J009EA19
3J009EA25
3J009EA32
3J009EB17
3J009FA20
3J062AA44
3J062AB02
3J062AB05
3J062AB36
3J062AC01
3J062CA18
3J062CA34
3J062CG62
3J062CG83
(57)【要約】
【課題】本発明は、フォースフィードバックトリガユニットを提供する。
【解決手段】フォースフィードバックトリガユニットは、取付溝を有するケースと、ケースに回動可能に接続されるトリガスイングレバーと、トリガスイングレバーに接続される伝動装置とを備え、伝動装置は、トリガスイングレバーに噛み合い接続される単一方向伝動モジュールと、単一方向伝動モジュールに接続される駆動モジュールと、駆動モジュールを駆動する駆動子とを備え、駆動子は、駆動モジュールに接続され且つケースに取り付けられ、駆動モジュールは、取付溝内に取り付けられ、単一方向伝動モジュールの一方端は、駆動モジュールに接続され、単一方向伝動モジュールの他方端は、トリガスイングレバーに噛み合い接続されている。本発明の単一方向伝動モジュールは、トリガスイングレバーを迅速に復帰させ、良好なゲーム体験をユーザへ与えることができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付溝を有するケースと、前記ケースに回動可能に接続されるトリガスイングレバーと、前記トリガスイングレバーに接続される伝動装置と、を備えるフォースフィードバックトリガユニットであって、
前記伝動装置は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続される単一方向伝動モジュールと、前記単一方向伝動モジュールに接続される駆動モジュールと、前記駆動モジュールを駆動する駆動子とを備え、前記駆動子は、前記駆動モジュールに接続され、且つ前記駆動子は、前記ケースに取り付けられ、前記駆動モジュールは、前記取付溝内に取り付けられ、前記単一方向伝動モジュールの一方端は、前記駆動モジュールに接続され、前記単一方向伝動モジュールの他方端は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続されていることを特徴とするフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項2】
前記単一方向伝動モジュールは、前記駆動モジュールの一方端に接続される固定部と、前記固定部に接続される第1弾性部材と、前記第1弾性部材の前記固定部から離間する側に接続されるラチェット歯と、前記ラチェット歯に分離可能に噛み合い接続されるラチェットギヤとを備え、前記ラチェットギヤの上部は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続され、前記ラチェット歯の前記ラチェットギヤから離間する側は、前記固定部に接続され、前記第1弾性部材は、前記ラチェットギヤへ近接するための弾性力を前記ラチェット歯へ提供することを特徴とする請求項1に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項3】
前記固定部は、前記ラチェット歯を収容する収容溝を有し、前記ラチェット歯は、前記収容溝内に接続される本体部と、前記本体部の一方端に設けられる噛み合い部とを備え、前記噛み合い部は、前記収容溝内に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項4】
前記ラチェットギヤは、前記ラチェット歯に単一方向に噛み合い可能な複数の第1ギャヤ歯を備え、前記噛み合い部の一方側の少なくとも一部は、対応する前記第1ギャヤ歯に噛み合うことを特徴とする請求項3に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項5】
前記第1ギャヤ歯は、前記ラチェットギヤの軸心周りに間隔を空けて設けられる第1噛み合い斜面と、隣接する2つの前記第1噛み合い斜面を接続する第1ガイド面とを有し、前記噛み合い部は、前記第1噛み合い斜面にフィットする第2噛み合い斜面と、一方端が前記第2噛み合い斜面に接続され且つ他方端が前記本体部に接続される第2ガイド面とを有し、前記第1噛み合い斜面と前記第1ガイド面とは、傾斜角をなすことを特徴とする請求項4に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項6】
前記固定部は、前記収容溝内に設けられる位置制限構造を有し、前記第1弾性部材の前記ラチェット歯から離間する側は、前記位置制限構造に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項7】
前記ラチェットギヤの上部は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続される噛み合い構造を有することを特徴とする請求項2に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項8】
前記トリガスイングレバーは、前記単一方向伝動モジュールに分離可能に噛み合い接続されるトリガと、一方端が前記ケースに取り付けられ且つ他方端が前記トリガに接続される接続軸と、前記接続軸の周側に外嵌される第2弾性部材とを備え、前記第2弾性部材は、前記ケースに設けられ、前記第2弾性部材は、前記トリガの復帰に弾性力を提供することを特徴とする請求項1に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項9】
前記トリガは、前記単一方向伝動モジュールに噛み合い接続される接続部と、前記接続部に接続される押圧部とを備え、前記接続部の前記単一方向伝動モジュールに接続される側は、歯車構造を有し、前記歯車構造は、前記単一方向伝動モジュールに噛み合い接続されていることを特徴とする請求項8に記載のフォースフィードバックトリガユニット。
【請求項10】
前記駆動モジュールは、前記単一方向伝動モジュールに接続されるウォームホイールと、前記ウォームホイールに伝動接続されるウォームとを備え、前記ウォーム及び前記ウォームホイールは、前記取付溝内に設けられ、前記ウォームは、前記ケースを通って前記駆動子の出力軸に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のフォースフィードバックトリガユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器技術分野に関し、特にフォースフィードバックトリガユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク技術及び電子情報技術の発展に伴い、ますます多くのゲーム開発、各種の操作ハンドル、仮想現実機器及び拡張現実機器は、発展しつつあり、ユーザの周辺機器の使用時の感覚要求もますます高くなっている。現在、各種のハンドルや周辺機器のトリガは、異なるゲームシーンに応じて調整することができない。その中、振動フィードバックをある程度提供するものが存在しても、良好なゲーム体験をユーザへ与えることが困難であり、臨場感のあるゲーム体験をユーザーへ提供することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、良好なゲーム体験をユーザへ与えることが困難である関連技術における問題を解決するフォースフィードバックトリガユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下の解決手段を講じる。
本発明は、フォースフィードバックトリガユニットを提供する。当該フォースフィードバックトリガユニットは、取付溝を有するケースと、前記ケースに回動可能に接続されるトリガスイングレバーと、前記トリガスイングレバーに接続される伝動装置と、を備え、前記伝動装置は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続される単一方向伝動モジュールと、前記単一方向伝動モジュールに接続される駆動モジュールと、前記駆動モジュールを駆動する駆動子とを備え、前記駆動子は、前記駆動モジュールに接続され、且つ前記駆動子は、前記ケースに取り付けられ、前記駆動モジュールは、前記取付溝内に取り付けられ、前記単一方向伝動モジュールの一方端は、前記駆動モジュールに接続され、前記単一方向伝動モジュールの他方端は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続されている。
【0005】
更に、前記単一方向伝動モジュールは、前記駆動モジュールの一方端に接続される固定部と、前記固定部に接続される第1弾性部材と、前記第1弾性部材の前記固定部から離間する側に接続されるラチェット歯と、前記ラチェット歯に分離可能に噛み合い接続されるラチェットギヤとを備え、前記ラチェットギヤの上部は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続され、前記ラチェット歯の前記ラチェットギヤから離間する側は、前記固定部に接続され、前記第1弾性部材は、前記ラチェットギヤへ近接するための弾性力を前記ラチェット歯へ提供する。
【0006】
更に、前記固定部は、前記ラチェット歯を収容する収容溝を有し、前記ラチェット歯は、前記収容溝内に接続される本体部と、前記本体部の一方端に設けられる噛み合い部とを備え、前記噛み合い部は、前記収容溝内に設けられている。
【0007】
更に、前記ラチェットギヤは、前記ラチェット歯に単一方向に噛み合い可能な複数の第1ギャヤ歯を備え、前記噛み合い部の一方側の少なくとも一部は、対応する前記第1ギャヤ歯に噛み合う。
【0008】
更に、前記第1ギャヤ歯は、前記ラチェットギヤの軸心周りに間隔を空けて設けられる第1噛み合い斜面と、隣接する2つの前記第1噛み合い斜面を接続する第1ガイド面とを有し、前記噛み合い部は、前記第1噛み合い斜面にフィットする第2噛み合い斜面と、一方端が前記第2噛み合い斜面に接続され且つ他方端が前記本体部に接続される第2ガイド面とを有し、前記第1噛み合い斜面と前記第1ガイド面とは、傾斜角をなす。
【0009】
更に、前記固定部は、前記収容溝内に設けられる位置制限構造を有し、前記第1弾性部材の前記ラチェット歯から離間する側は、前記位置制限構造に接続されている。
【0010】
更に、前記ラチェットギヤの上部は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続される噛み合い構造を有する。
【0011】
更に、前記トリガスイングレバーは、前記単一方向伝動モジュールに噛み合い接続されるトリガと、一方端が前記ケースに取り付けられ且つ他方端が前記トリガに接続される接続軸と、前記接続軸の周側に外嵌される第2弾性部材とを備え、前記第2弾性部材は、前記ケースに設けられ、前記第2弾性部材は、前記トリガの復帰に弾性力を提供する。
【0012】
更に、前記トリガは、前記単一方向伝動モジュールに噛み合い接続される接続部と、前記接続部に接続される押圧部とを備え、前記接続部の前記単一方向伝動モジュールに接続される側は、歯車構造を有し、前記歯車構造は、前記単一方向伝動モジュールに噛み合い接続されている。
【0013】
更に、前記駆動モジュールは、前記単一方向伝動モジュールに接続されるウォームホイールと、前記ウォームホイールに伝動接続されるウォームとを備え、前記ウォーム及び前記ウォームホイールは、前記取付溝内に設けられ、前記ウォームは、前記ケースを通って前記駆動子の出力軸に接続されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以下の有利な作用効果を有する。フォースフィードバックトリガユニットは提供され、取付溝を有するケースと、前記ケースに回動可能に接続されるトリガスイングレバーと、前記トリガスイングレバーに接続される伝動装置とを備え、前記伝動装置は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続される単一方向伝動モジュールと、前記単一方向伝動モジュールに接続される駆動モジュールと、前記駆動モジュールを駆動する駆動子とを備え、前記駆動子は、前記駆動モジュールに接続され、且つ前記駆動子は、前記ケースに取り付けられ、前記駆動モジュールは、前記取付溝内に取り付けられ、前記単一方向伝動モジュールの一方端は、前記駆動モジュールに接続され、前記単一方向伝動モジュールの他方端は、前記トリガスイングレバーに噛み合い接続されている。本発明では、駆動子を利用して駆動モジュールを駆動してトルクを伝達させ、単一方向伝動モジュールを利用してトルクを一方向にトリガスイングレバーに伝達させ、即ち、トリガスイングレバーのみに対して押圧に対抗する抵抗力があり、それとともに、押圧を緩めた後にトリガスイングレバーを迅速に復帰可能であることを保証することができる。また、単一方向伝動モジュールは、それとトリガスイングレバーとの噛み合い箇所及びそれと駆動モジュールとの接続箇所での分離可能な噛み合い接続を利用することにより、トリガスイングレバーが復帰時に駆動モジュールから一時的に離脱することができ、トリガスイングレバーが復帰時に駆動子を反転させたり駆動子をドラッグしたりすることが発生しないようにすることができ、これによってトリガスイングレバーを迅速に復帰させ、良好なゲーム体験をユーザへ与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第1角度での構造模式図である。
図2】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第2角度での構造模式図である。
図3】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第1角度での分解模式図である。
図4】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第2角度での分解模式図である。
図5】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの側面図である。
図6】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第1角度での平面模式図である。
図7】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第2角度での平面模式図である。
図8】本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットの第3角度での平面模式図である。
図9】本発明に関わる単一方向伝動モジュールの平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面及び実施形態を用いて本発明を更に説明する。
【0017】
図1及び図2を参照すると、本発明は、フォースフィードバックトリガユニットを提供する。当該フォースフィードバックトリガユニットは、取付溝11を有するケース1と、ケース1に回動可能に接続されるトリガスイングレバー2と、トリガスイングレバー2に接続される伝動装置3とを備え、伝動装置3は、トリガスイングレバー2に噛み合い接続される単一方向伝動モジュール31と、単一方向伝動モジュール31に接続される駆動モジュール32と、駆動モジュール32を駆動する駆動子33とを備え、駆動子33は、駆動モジュール32に接続され、且つ駆動子33は、ケース1に取り付けられ、駆動モジュール33は、取付溝11内に取り付けられ、単一方向伝動モジュール31の一方端は、駆動モジュール32に接続され、単一方向伝動モジュール31の他方端は、トリガスイングレバー2に噛み合い接続されている。
【0018】
本実施例では、駆動子33を利用して駆動モジュール32を駆動してトルクを伝達させ、単一方向伝動モジュール31を利用してトルクを一方向にトリガスイングレバー2に伝達させ、即ち、トリガスイングレバー2のみに対して押圧に対抗する抵抗力があり、それとともに、押圧を緩めた後にトリガスイングレバー2を迅速に復帰可能であることを保証することができる。単一方向伝動モジュール31は、それとトリガスイングレバー2との噛み合い箇所及びそれと駆動モジュールとの接続箇所での分離可能な噛み合い接続を利用することにより、トリガスイングレバー2が復帰時に駆動モジュールから一時的に離脱することができ、トリガスイングレバー2が復帰時に駆動子33を反転させたり駆動子33をドラッグしたりすることが発生しないようにすることができ、これによってトリガスイングレバー2を迅速に復帰させ、良好なゲーム体験をユーザへ与えることができる。
【0019】
更に、駆動モジュール32は、単一方向伝動モジュール31に接続されるウォームホイール321と、ウォームホイール321に伝動接続されるウォーム322とを備え、ウォーム322及びウォームホイール321は、取付溝11内に設けられ、且つウォーム322は、ケース1を通って駆動子33の出力軸に接続されている。
【0020】
本実施例の駆動子33は、モータを採用し、スペースを節約し、より良いレイアウトを実現するために、トリガスイングレバー2の回動平面に位置させ、ウォームホイール・ウォームの方式で伝動し、伝動方向を90度変換させるとともに、大きな減速比を得ることができる。モータがウォーム322の回動を駆動することにより、ウォームホイール321は、ウォーム322とともに回動し、且つ、単一方向伝動モジュール31を介してトルクをトリガスイングレバー2に伝達し、伝達されたトルクは、トリガスイングレバー2に対して一方向の推力を発生し、この推力は、トリガスイングレバー2を指で押圧する際の抵抗力となる。モータを制御することでトルクの大きさ、作用周期、作用時間を変えることができ、それによって理想的なフォースフィードバック効果を達成することができる。好ましくは、本実施例のモータは、DCモータを採用する。駆動モジュール32及び単一方向伝動モジュール31が大きな伝動比を有するため、高速且つ低トルクのDCモータにより、伝動後で大きなトルクを得ることができる。単一方向伝動モジュール31により、DCモータのトルクを一方向にトリガスイングレバー2に伝達させることができ、即ち、トリガスイングレバー2のみに対して押圧に対抗する抵抗力があり、それとともに、押圧を緩めた後にトリガスイングレバー2を迅速に復帰可能であることを保証することができる。当該単一方向伝動モジュール31は、トリガスイングレバー2の復帰時にトリガスイングレバー2をそれと一時的に離脱させることが可能であるため、トリガスイングレバー2が復帰時にモータを反転させたりモータをドラッグしたりすることが発生しないようにすることができ、これによってトリガスイングレバー2を迅速に復帰させることができる。減速比の存在及びモータ内部抵抗により、単一方向伝動モジュール31が欠けている場合、トリガスイングレバー2を押してから緩め、トリガスイングレバー2の復帰は、駆動モジュール32、単一方向伝動モジュール31及びモータの抵抗を受け、回復が遅くなり、トリガスイングレバー2に影響する。
【0021】
更に、図1図9を参照すると、単一方向伝動モジュール31は、駆動モジュール32の一方端に接続される固定部311と、固定部311に接続される第1弾性部材312と、第1弾性部材312の固定部311から離間する側に接続されるラチェット歯313と、ラチェット歯313に分離可能に噛み合い接続されるラチェットギヤ314とを備え、ラチェットギヤ314の上部は、トリガスイングレバー2に分離可能に噛み合い接続され、ラチェット歯313のラチェットギヤ314から離間する側は、固定部311に接続され、第1弾性部材312は、ラチェットギヤ314に近接するための弾性力をラチェット歯313へ提供し、固定部311は、ラチェット歯313を収容する収容溝3111を有し、ラチェット歯313は、収容溝3111内に接続される本体部3131と、本体部3131の一方端に設けられる噛み合い部3132とを備え、噛み合い部3132は、収容溝3111内に設けられ、ラチェットギヤ314は、ラチェット歯313に接続される側に単一方向に噛み合い可能な複数の第1ギャヤ歯3141を備え、噛み合い部3132の一方側の少なくとも一部は、対応する第1ギャヤ歯3141に噛み合い、第1ギャヤ歯3141は、ラチェットギヤ314の軸心周りに間隔を空けて設けられる第1噛み合い斜面31411と、隣接する2つの第1噛み合い斜面31411を接続する第1ガイド面31412とを有し、噛み合い部3132は、第1噛み合い斜面31411にフィットする第2噛み合い斜面31321と、一方端が第2噛み合い斜面31321に接続され且つ他方端が本体部3131に接続される第2ガイド面31322とを有し、第1噛み合い斜面31411と第1ガイド面31412とは、傾斜角をなす。
【0022】
本実施例において、単一方向伝動モジュール31の構造は、単一行のラチェットギヤ314・ラチェット歯313の伝動方式を採用している。固定部311は、ウォームホイール321に固定接続され又は一体成形され、固定部311には、第1弾性部材312が固定され、第1弾性部材312の他方端は、ラチェット歯313に作用し、ラチェット歯313は、第1弾性部材312の一方端を固定部311の軸心周りに回転させることができ、自然状態は、第1弾性部材312がラチェット歯313に作用することでラチェット歯313がラチェットギヤ314上の第1ギャヤ歯3141に噛み合うことである。ラチェットギヤ314のラチェット歯313から離間する側は、トリガスイングレバー2に噛み合い接続されている。固定部311がウォームホイール321に従って時計回りに回転すると、ラチェット歯313・ラチェットギヤ314は、噛み合い状態にあり、その際、ラチェットギヤ314は、固定部311に従って同期して回動し、当該状態においてトルクを伝達することができる。固定部311が反時計回りに回転すると、固定部311上のラチェット歯313は、ラチェットギヤ314の歯形の構造によってラチェットギヤ314と噛み合わないため、固定部311は回転し、ラチェットギヤ314は回動しない。同様に、ラチェットギヤ314が時計回りに回動すると、ラチェットギヤ314・ラチェット歯313の歯形構造によって、ラチェットギヤ314も固定部311を回転させないので、ウォームホイール321・ウォーム322の伝動及びモータに影響を与えることがなく、トリガスイングレバー2を速やかに復帰させることができる。
【0023】
説明すべきことは、ラチェット歯313の本体部3131及び噛み合い部3132が収容溝3111内に設けられることにより、ラチェット歯313は、対応する位置に回転することができる。本体部3131を用いて固定部311に接続し、且つ噛み合い部3132を収容溝3111内を回転させることにより、ラチェットギヤ314が噛み合い状態において回動するように駆動する。第1噛み合い斜面31411と第1ガイド面31412とは、傾斜角をなす。固定部311がウォームホイール321に従って時計回りに回転すると、噛み合い部3132の一方側の少なくとも一部が第1ギャヤ歯3141内に位置するため、第1噛み合い面は、第2噛み合い面に当接して噛み合う。ラチェット歯313の位置が固定でないため、固定部311は、ラチェットギヤ314が同期回動するように駆動することができる。その一方、固定部311が反時計回りに回転すると、第1ガイド面31412は、第2ガイド面31322を押圧し、噛み合い部3132が第1ギャヤ歯3141に噛み合うことができないように第1弾性部材312を圧縮する。そのときに固定部311が回転してもラチェットギヤ314が回動しないことを保証し、又はラチェットギヤ314が固定部311の回転を駆動しないことを保証する。このように、ウォームホイール321・ウォーム322伝動及びモータに影響を与えることがなく、トリガスイングレバー2を迅速に復帰させることができる。
【0024】
更に、図3を参照すると、固定部311は、収容溝3111内に収容される位置制限構造3112を有し、第1弾性部材312のラチェット歯313から離間する側は、位置制限構造3112に接続されている。
【0025】
本実施例において、固定部311には、第1弾性部材312に対応する位置制限構造3112が設けられている。これにより、第1弾性部材312をストッパし、ラチェットギヤ314に接近する力をラチェット歯313へ常に与える。なお、この力は、大きすぎる必要がない。大きすぎると、ラチェットギヤ314との摩擦力を大きくしやすい。本実施例において、第1弾性部材312は、ねじりばねを採用し、ラチェット歯313とねじりばねとの組み合わせは、1つまたは均等に分布する複数あってもよい。本実施例において、ララチェット歯313とねじりばねとの組み合わせは、4つあり、且つ固定部311の軸心周りに等角度間隔で設けられている。無論、他のの幾つかの実施例において、第1弾性部材312は、ばねであってもよく、ラチェット歯313とねじりばねとの組み合わせは、2つ、3つ、5つ又はより多い数あってもよい。
【0026】
更に、図6及び図9を参照すると、ラチェットギヤ314の上部は、トリガスイングレバー2に噛み合い接続される噛み合い構造3142を有する。
【0027】
本実施例において、ラチェットギヤ314のラチェット歯313から離間する側の噛み合い構造3142は、1つのピニオンギアであり、トリガスイングレバー2に噛み合い接続され得る。トリガスイングレバー2を押圧したときに、駆動子33の回転により、駆動モジュール32、単一方向伝動モジュール31を介して、指の押圧を阻害する力をトリガスイングレバー2へ与えることができる。トリガスイングレバー2を緩めたときに、トリガスイングレバー2は、ねじりばねの付勢力で方向回転される。このとき、ラチェットギヤ314は、回動しているが、固定部311の回転を駆動しない、即ち、駆動子33をドラッグしない。
【0028】
更に、トリガスイングレバー2は、単一方向伝動モジュール31に分離可能に噛み合い接続されるトリガ21と、一方端がケース1に取り付けられ且つ他方端がトリガ21に接続される接続軸22と、接続軸22の周側に外嵌される第2弾性部材23とを備え、第2弾性部材23は、ケース1に設けられ、第2弾性部材23は、トリガ21の復帰に弾性力を提供し、トリガ21は、単一方向伝動モジュール31に分離可能に噛み合い接続される接続部211と、接続部211に接続される押圧部212とを備え、接続部211の単一方向伝動モジュール31に接続される側は、歯車構造2111を有し、歯車構造2111は、単一方向伝動モジュール31に分離可能に噛み合い接続されている。
【0029】
本実施例において、トリガ21は、接続部211と押圧部212とに分けられ、押圧部212は、指押圧部分であり、接続部211は、歯形を持つ、噛み合い構造3142に噛み合う部分であり、ケース1には、取り付け穴12が開設され、接続軸22は、トリガ21の接続部211を通って取り付け穴12に回動可能に接続され、且つ取り付け穴12の周側には、第2弾性部材23が外嵌され、第2弾性部材23は、ケース1と接続軸22との間に設けられ、緩衝又は回動の力を提供し、接続部211には、噛み合い構造3142にフィットする歯車構造2111が設けられて、接続部211とラチェットギヤ314との分離可能な噛み合い接続に用いられる。本実施例において、第2弾性部材23は、ねじりばねを採用する。他の実施例において、第2弾性部材23は、ばねであってもよい。
【0030】
このように、本発明に関わるフォースフィードバックトリガユニットは、駆動子を利用して駆動モジュールを駆動してトルクを伝達させ、単一方向伝動モジュールを利用してトルクを一方向にトリガスイングレバーに伝達させ、即ち、トリガスイングレバーのみに対して押圧に対抗する抵抗力があり、それとともに、押圧を緩めた後にトリガスイングレバーを迅速に復帰可能であることを保証することができる。また、単一方向伝動モジュールは、それとトリガスイングレバーとの噛み合い箇所及びそれと駆動モジュールとの接続箇所での分離可能な噛み合い接続を利用することにより、トリガスイングレバーが復帰時に駆動モジュールから一時的に離脱することができ、トリガスイングレバーが復帰時に駆動子を反転させたり駆動子をドラッグしたりすることが発生しないようにすることができ、これによってトリガスイングレバーを迅速に復帰させ、良好なゲーム体験をユーザへ与えることができる。
【0031】
上述したのは、本発明の実施形態に過ぎない。なお、当業者が本発明の創造的思想から逸脱しない前提で改良もなすことができるが、これらの改良は、何れも本発明の保護範囲に含まれる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】