(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブシステム
(51)【国際特許分類】
H02K 41/02 20060101AFI20240710BHJP
H02K 41/03 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
H02K41/02 C
H02K41/03 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560845
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2022-10-04
(86)【国際出願番号】 CN2022106636
(87)【国際公開番号】W WO2024000678
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202221694346.2
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100130580
【氏名又は名称】小山 靖
(74)【代理人】
【識別番号】110003764
【氏名又は名称】弁理士法人OMNI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー,ウェイリン
(72)【発明者】
【氏名】キン,ユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ミン
(72)【発明者】
【氏名】ジュー,シュエユアン
【テーマコード(参考)】
5H641
【Fターム(参考)】
5H641BB06
5H641GG02
5H641GG04
5H641GG06
5H641HH03
5H641HH10
5H641JA03
5H641JA09
5H641JB06
(57)【要約】
【課題】本発明は、ダイレクトドライブシステムを提供し、モータの技術分野に属する。
【解決手段】ダイレクトドライブシステムは、継ぎ合わせて接続された複数の基台と、前記ベースと間隔を隔てて設けられる少なくとも1つのスライドベースとを含み、基台にはガイドレールと固定子アセンブリが設けられ、スライドベースには前記固定子アセンブリに対向して設けられる可動子アセンブリが固定され、前記可動子アセンブリと前記固定子アセンブリが相互作用することによって前記スライドベースが前記ガイドレールをスライドするように駆動し、ガイドレールの前記基台におけるスライドベースのスライド方向に沿った正投影は、少なくとも一部が前記基台の外側に位置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトドライブシステムであって、
基台と、前記基台と間隔を隔てて設けられる少なくとも1つのスライドベースとを含み、
前記基台には、ガイドレールと固定子アセンブリが設けられ、
前記スライドベースは、前記ガイドレールによって前記基台に固定され、かつ、前記スライドベースには、前記固定子アセンブリに対向して設けられる可動子アセンブリが固定され、前記可動子アセンブリと前記固定子アセンブリとが相互作用することによって、前記スライドベースが前記ガイドレールをスライドするように駆動し、
前記ガイドレールの前記基台における前記スライドベースのスライド方向に沿った正投影は、少なくとも一部が前記基台の外側に位置する、ことを特徴とするダイレクトドライブシステム。
【請求項2】
前記基台は、底板を含み、前記ガイドレールは、前記底板の内面に設けられる取付部と、前記取付部から前記スライドベースのスライド方向に沿って前記底板外まで延在する継ぎ合わせ部とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項3】
前記ダイレクトドライブシステムは、前記スライドベースを複数含み、複数の前記スライドベースは、前記継ぎ合わせ部によって前記ガイドレールにスライド可能に取り付けられる、ことを特徴とする請求項2に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項4】
前記基台は、前記底板に対向して間隔を隔てて設けられる頂板をさらに含み、前記固定子アセンブリは、前記頂板の前記底板に近接する側に設けられる第1導磁体と、前記第1導磁体に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数のコイルとを含み、
前記可動子アセンブリは、前記スライドベースの前記頂板に向かう側に設けられる第2導磁体と、前記第2導磁体に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数の磁性鋼とを含み、前記磁性鋼は、前記コイルに対向して間隔を隔てて設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項5】
前記第1導磁体は、導磁基板と、前記導磁基板に設けられる複数の歯部とを含み、前記コイルは、前記歯部に外嵌される、ことを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項6】
前記スライドベースの前記底板に向かう側には、スライド可能な少なくとも1つのスライダが設けられ、前記スライドベースは、前記スライダによって前記ガイドレールをスライドする、ことを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項7】
前記スライダは、前記スライドベースの移動方向に沿って前記ガイドレールの対向する両側に対称的に設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項8】
前記基台は、前記頂板と前記底板との間に接続された側板をさらに含み、前記側板には、前記スライドベースのスライド方向に沿って少なくとも1つの第1位置フィードバック部材が設けられ、
前記スライドベースの前記側板に向かう側には、第2位置フィードバック部材が設けられ、前記第2位置フィードバック部材は、前記少なくとも1つの第1位置フィードバック部材に対向して間隔を隔てて設けられる、ことを特徴とする請求項4~7のいずれか一項に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項9】
前記第1位置フィードバック部材の数は複数であり、複数の前記第1位置フィードバック部材は、前記側板に等間隔に配置される、ことを特徴とする請求項8に記載のダイレクトドライブシステム。
【請求項10】
前記第1位置フィードバック部材は、読取りヘッドであり、前記第2位置フィードバック部材は、グリッドスケールである、ことを特徴とする請求項8に記載のダイレクトドライブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの技術分野に関し、特にダイレクトドライブシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のダイレクトドライブシステムでは、組み立てるときに真直度が低く、組立位置決めが複雑であるなどの欠陥が発生しやすいため、製造効率が低下するだけではなく、ダイレクトドライブシステムが動作するときに力が不均一の状況が存在することを招致し、ダイレクトドライブシステムの使用性能に影響を与え、組立後のダイレクトドライブシステムがメンテナンスしにくい。
【0003】
また、従来のダイレクトドライブシステムの長さが固定仕様であるため、異なる応用の場合に、目的に合った長さとなるダイレクトドライブシステムを選択する必要があり、モータの長さに制限があり、使用の柔軟性及び汎用性が低い。したがって、ダイレクトドライブシステムの長さを調整可能になり、かつ組み立て及びメンテナンスを容易にすることを図るために、ダイレクトドライブシステムに対してモジュール化設計を行い、各モジュールを直接的に継ぎ合わせて、一つのシステムに継ぎ合わされて使用することが知られている。しかし、現在のダイレクトドライブシステムのモジュール化設計には、依然として、各モジュールを継ぎ合わせる場合、モジュールの間に個別部分の継ぎ合わせが不完全である状況が発生しやすく、特にガイドレールが完全に接触できない場合、これによってシステムの動作性能が悪くなることを引き起こすという問題が存在する。
【0004】
したがって、上記技術問題を解決するために、新たなダイレクトドライブシステムを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、少なくとも従来技術に存在した技術問題の一つを解決し、ダイレクトドライブシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ダイレクトドライブシステムを提供し、当該ダイレクトドライブシステムは、基台と、前記基台と間隔を隔てて設けられる少なくとも1つのスライドベースとを含み、
前記基台には、ガイドレールと固定子アセンブリが設けられ、
前記スライドベースは、前記ガイドレールによって前記基台に固定され、かつ前記スライドベースには、前記固定子アセンブリに対向して設けられる可動子アセンブリが固定され、前記可動子アセンブリと前記固定子アセンブリとが相互作用することによって、前記スライドベースが前記ガイドレールをスライドするように駆動し、
前記ガイドレールの前記基台における前記スライドベースのスライド方向に沿った正投影は、少なくとも一部が前記基台の外側に位置する。
【0007】
好ましくは、前記基台は、底板を含み、前記ガイドレールは、前記底板の内面に設けられる取付部と、前記取付部から前記スライドベースのスライド方向に沿って前記底板外まで延在する継ぎ合わせ部とを含む。
【0008】
好ましくは、前記ダイレクトドライブシステムは、前記スライドベースを複数含み、複数の前記スライドベースは、前記継ぎ合わせ部によって前記ガイドレールをスライド可能に取り付けられる。
【0009】
好ましくは、前記基台は、前記底板に対向して間隔を隔てて設けられる頂板をさらに含み、前記固定子アセンブリは、前記頂板の前記底板に近接する側に設けられる第1導磁体と、前記第1導磁体に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数のコイルとを含み、
前記可動子アセンブリは、前記スライドベースの前記頂板に向かう側に設けられる第2導磁体と、前記第2導磁体に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数の磁性鋼とを含み、前記磁性鋼は、前記コイルに対向して間隔を隔てて設けられる。
【0010】
好ましくは、前記第1導磁体は、導磁基板と、前記導磁基板に設けられる複数の歯部とを含み、前記コイルは、前記歯部に外嵌される。
【0011】
好ましくは、前記スライドベースの前記底板に向かう側には、スライド可能な少なくとも1つのスライダが設けられ、前記スライドベースは、前記スライダによって前記ガイドレールをスライドする。
【0012】
好ましくは、前記スライダは、前記スライドベースの移動方向に沿って前記ガイドレールの対向する両側に対称的に設けられる。
【0013】
好ましくは、前記基台は、前記頂板と前記底板との間に接続される側板をさらに含み、前記側板には、前記スライドベースのスライド方向に沿って少なくとも1つの第1位置フィードバック部材が設けられ、
前記スライドベースの前記側板に向かう側には、第2位置フィードバック部材が設けられ、前記第2位置フィードバック部材は、前記少なくとも1つの第1位置フィードバック部材に対向して間隔を隔てて設けられる。
【0014】
好ましくは、前記第1位置フィードバック部材の数は、複数であり、複数の前記第1位置フィードバック部材は、前記側板に等間隔に配置される。
【0015】
好ましくは、前記第1位置フィードバック部材は、読取りヘッドであり、前記第2位置フィードバック部材は、グリッドスケールである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ガイドレールの基台におけるスライドベースのスライド方向に沿った正投影の少なくとも一部が基台の外側に位置するように設けることによって、モジュール間の継ぎ合わせのときに、最初に接触するものがガイドレール構造になることを確保することができ、それによってダイレクトドライブシステムのスムーズなスライドを確保し、システムの組立難度及びメンテナンス難度を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例によるダイレクトドライブシステムの構造概略図である。
【
図2】本発明の実施例によるダイレクトドライブシステムの別の角度の構造概略図である。
【
図3】本発明の実施例によるダイレクトドライブシステムの断面図である。
【
図4】本発明の実施例の固定子モジュールの構造概略図である。
【
図5】本発明の実施例の固定子アセンブリの構造概略図である。
【
図6】本発明の実施例の可動子モジュールの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、当業者が本発明の技術案をより良く理解するために、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0019】
本発明のいくつかの説明において、特に明示した場合および限定的な記載がない限り、用語「取り付け」、「接続」、「つながり」又は「固定」などの類似の用語は、物理的又は機械的な接続に限定されるものではなく、電気的な接続を含むことができ、直接的であるか又は中間媒体を介して間接的に接続されるかを問わず、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。そして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などで指示された方位又は位置関係は、図面に基づいて示された方位又は位置関係であり、相対的な位置関係を示すために用いられ、説明された対象の絶対的な位置が変化した後、当該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0020】
図1~
図6に示すように、本発明は、基台110と、基台と間隔を隔てて設けられる少なくとも1つのスライドベース120とを含むダイレクトドライブシステム100を提供し、ここで、基台110には、ガイドレール130と、固定子アセンブリ140とが設けられ、スライドベース120には、固定子アセンブリ140に対向して設けられる可動子アセンブリ150が固定され、可動子アセンブリ150と固定子アセンブリ140が相互作用することによって、スライドベース120がガイドレール130をスライドするように駆動し、ガイドレール130の基台110におけるスライドベース120のスライド方向に沿った正投影は、少なくとも一部が基台110の外側に位置する。
【0021】
本実施例の基台及びそれに設けられるガイドレール、固定子アセンブリは、固定子モジュールに相当し、スライドベース及び可動子アセンブリは、可動子モジュールに相当し、複数の固定子モジュールを継ぎ合わせることによって、ダイレクトドライブシステムの長さの調整が図られる。また、ガイドレールの基台におけるスライドベースのスライド方向に沿った正投影を少なくとも部分的に基台の外側に位置させることによって、可動子と固定子モジュールを継ぎ合わせるとき、最初に接触するものがガイドレールになるようにして、ガイドレールの連絡のスムーズさを保証することができ、他の部分の間隔が若干大きくなり、ガイドレールが完全に接触せずに他の部分が先に接触する状況が発生することはない。
【0022】
なお、本実施例の固定子アセンブリは、直線、円弧、扇形などの様々な形状を含み、共同で1つの固定子システムを構成し、特に限定されるものではない。
【0023】
さらに、なお、各固定子モジュールには、1つの可動子モジュールを設けることができ、当然のことながら、一つの固定子モジュールには、2つ、3つ又は複数の可動子モジュールをセットで有してもよい。
【0024】
具体的には、
図1~
図4に示すように、基台110は、底板111を含み、ガイドレール130は、底板111の内面に設けられる取付部131と、取付部131からスライドベース120のスライド方向に沿って底板111外まで延在する継ぎ合わせ部132とを含む。すなわち、当該継ぎ合わせ部は、モジュール間の最初に接触するものがガイドレール構造になることを確保するために、基台から一定の寸法突出する。
【0025】
いくつかの好ましい実施例において、ダイレクトドライブシステムは、複数のスライドベースを含むことができ、複数のスライドベースは、継ぎ合わせ部によって前記ガイドレールをスライド可能に取り付けられ、すなわち、各モジュールは、継ぎ合わせ部によって継ぎ合わされ、スライドベースは、各継ぎ合わせ部によって、継ぎ合わされた各固定子モジュールのガイドレールをスライドし、各基台に対して相対的にスライドする。
【0026】
さらに、
図1~
図6に示すように、基台110は、底板111に対向して間隔を隔てて設けられる頂板112をさらに含み、固定子アセンブリ140は、頂板112の底板111に近接する側に設けられる第1導磁体141と、第1導磁体141に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数のコイル142とを含む。可動子アセンブリ150は、スライドベース120の頂板112に向かう側に設けられる第2導磁体151と、第2導磁体151に固定されかつ間隔を隔てて設けられる複数の磁性鋼152とを含み、磁性鋼152は、コイル142に対向して設けられる。
【0027】
コイルがさらに外部電源に接続され、コイルに接続された外部駆動制御システムによってコイルに通電するように制御され、コイルに電流を流すときに、コイルが進行波磁界を生成し、磁性鋼が磁界を誘導し、磁性鋼、コイルの間にエアギャップ磁界を生成し、磁性鋼とコイルの間に推力が発生してスライドベースがガイドレールに沿って運動するように駆動すると理解されるべきである。
【0028】
いくつかの好ましい実施例において、
図5に示すように、第1導磁体141は、導磁基板141aと、導磁基板141aに設けられる複数の歯部141bとを含み、コイル142は、歯部141bに外嵌される。
【0029】
なお、本実施例の磁性鋼は、まず第2導磁体に取り付けられ、次に全体をスライドベースに取り付けることができる。
【0030】
他の好ましい実施例において、
図1~
図4、
図6に示すように、スライドベース120の底板111に向かう側には、スライド可能な少なくとも1つのスライダ121が設けられ、スライドベース120は、スライダ121によってガイドレール130をスライドする。
【0031】
なお、本実施例は、スライダの構造及び数については、具体的に限定されず、ガイドレールの構造に基づいて具体的に設けることができ、例えば、ガイドレールの両側にスライド部が設けられる場合、スライドベースの下方に2つ又は4つのスライダを対称的に設けて、スライダをスライド部にスライドさせることができる。このときに、スライダは、スライドベースの移動をより安定させるように、スライドベースの移動方向に沿ってガイドレールの対向する両側に対称的に設けられる。
【0032】
さらに、
図1~
図4に示すように、基台110は、頂板112と底板111との間に接続される側板113をさらに含み、側板113には、スライドベース120のスライド方向に沿って少なくとも1つの第1位置フィードバック部材160が設けられ、スライドベース120の側板113に向かう側には、第2位置フィードバック部材170が設けられ、第2位置フィードバック部材170は、少なくとも1つの第1位置フィードバック部材160に対向して間隔を隔てて設けられる。
【0033】
いくつかの好ましい実施例において、
図1~
図4に示すように、第1位置フィードバック部材160の数は複数であり、複数の第1位置フィードバック部材160は、側板113に等間隔に配置される。
【0034】
さらなる好ましい態様として、側板には、複数の取付溝が間隔を隔てて設けられ、第1位置フィードバック部材は、対応する取付溝内に設けられる。
【0035】
さらなる好ましい態様として、第1位置フィードバック部材は、グリッドスケールを用いることができ、第2位置フィードバック部材は、グリッドスケール読取りヘッドを用いることができる。
【0036】
本実施例の第2位置フィードバック部材は、スライドベースに同期して移動し、スライドベースが第1位置フィードバック部材を通過するとき、第1位置フィードバック部材が第2位置フィードバック部材での位置情報を感知し、可動子モジュールの位置情報を外部の駆動制御システムに伝達することによって、可動子アセンブリを駆動制御することが実現される。
【0037】
なお、本実施例は、スライドベースの具体的な構造については、特に限定されず、複数のサブ構造で組み合わせて形成されてもよく、一体構造であってもよい。
【0038】
具体的には、
図1~
図4、
図6に示すように、スライドベース120は、頂板112に対向して間隔を隔てて設けられる第1板体122を含み、第2導磁体151と複数の磁性鋼152は、第1板体122の頂板112に向かう側に設けられ、スライダ121は、第1板体122の底板111に向かう側に設けられ、第2位置フィードバック部材170は、第1板体122の側板113に向かう側に設けられる。
【0039】
さらに、引き続き
図1~
図4、
図6を参照し、スライドベース120は、第1板体122から頂板112の上方まで上向きに延在する延在板123と、延在板123に接続されかつ第1板体122に対向して設けられる第2板体124とをさらに含み、すなわち、第2板体124は、頂板112の上方に設けられ、固定子アセンブリと可動子アセンブリが相対的な推力を生成するとき、スライドベースが基台と相対的にスライドするように駆動する。
【0040】
本発明は、ダイレクトドライブシステムを提供し、従来技術に比べて、以下の有益な効果を奏することができる。すなわち、ガイドレールは基台におけるスライドベースのスライド方向に沿った正投影の少なくとも一部が基台の外側に位置するように設けられることによって、可動子モジュールと固定子モジュールを継ぎ合わせるときに、最初に接触するものがガイドレール構造になることを確保することができ、それによってダイレクトドライブシステムのスムーズなスライドを確保し、システムの組立難度及びメンテナンス難度を低下させることができる。
【0041】
理解されるように、以上の実施形態は、本発明の原理を説明するために用いられた例示的な実施形態にしか過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の精神及び実質から逸脱することなく、様々な変更及び改良を行うことができ、これらの変更及び改良も本発明の保護範囲と見なされる。
【国際調査報告】