(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】リニア振動モータ
(51)【国際特許分類】
B06B 1/14 20060101AFI20240710BHJP
B06B 1/04 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
B06B1/14
B06B1/04 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560975
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2022-10-05
(86)【国際出願番号】 CN2022106638
(87)【国際公開番号】W WO2024000680
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202210765358.8
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】弁理士法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】マオ、ルビン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジ-アン
【テーマコード(参考)】
5D107
【Fターム(参考)】
5D107AA13
5D107BB08
5D107CC09
5D107DD03
5D107DD12
5D107FF10
(57)【要約】
【課題】リニア振動モータを提供する。
【解決手段】本発明が提供するリニア振動モータが備える振動ユニットは、収容孔を有する質量ブロックと、質量ブロックに固定される磁性鋼ユニットと、ガイド部材とを含む。固定子ユニットは、鉄芯とコイルとを含み、鉄芯は、コイルを巻設する鉄芯本体と延在構造とを含む。延在構造は、鉄芯本体の第1端部から延在する第1延在部と、第1延在部から第2端部に向かって折り曲げて延在する第1クローポールと、鉄芯本体の第2端部から延在する第2延在部と、第2延在部から第1端部に向かって折り曲げて延在する第2クローポールとを含む。第1クローポールと第2クローポールとは、振動方向に間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも磁性鋼ユニットに正対して設けられている。本発明によれば、十分な駆動力を保証する前提で、リニア振動モータの厚さを低下させ、より軽薄な携帯端末によりよく適用させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リニア振動モータであって、
収容空間を有するハウジングと、前記収容空間内に収容される振動ユニット及び固定子ユニットとを含み、前記振動ユニットは、前記収容空間内に収容される質量ブロックと、前記質量ブロックに固定される磁性鋼ユニットと、前記質量ブロックを往復移動させるガイド部材とを含み、前記質量ブロックは、それを貫通する収容孔を含み、前記磁性鋼ユニットは、前記収容孔内に収容され、前記固定子ユニットは、前記ハウジングに固定され、且つ少なくとも一部が前記収容孔内に収容され、
前記固定子ユニットは、前記ハウジングに固定される鉄芯と、前記鉄芯に巻設されるコイルとを含み、前記鉄芯は、前記コイルを巻設するための鉄芯本体と、延在構造とを含み、前記鉄芯本体は、前記コイルの厚み方向に沿う第1端部及び第2端部を含み、前記延在構造は、前記第1端部から前記磁性鋼ユニットに向かって延在し、且つ、互いに平行に間隔を隔てる複数の第1延在部と、前記第1延在部の前記鉄芯本体から離れる一端から前記第2端部に向かって折り曲げて延在する第1クローポールと、前記第2端部から前記磁性鋼ユニットに向かって延在し、且つ、互いに平行な間隔を隔てる複数の第2延在部と、前記第2延在部の前記鉄芯本体から離れる一端から前記第1端部に向かって折り曲げて延在する第2クローポールとを含み、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、振動方向に間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも前記磁性鋼ユニットに正対して設けられていることを特徴とする、リニア振動モータ。
【請求項2】
前記鉄芯本体の前記厚み方向に沿った高さは、前記コイルの厚さよりも大きく、前記第1端部と前記第2端部とは、前記厚み方向に前記コイルから延出している、請求項1に記載のリニア振動モータ。
【請求項3】
前記コイルは、前記厚み方向に垂直な第1頂面と、前記第1頂面に対向して間隔をあけて設けられる第1底面と、前記第1頂面と前記第1底面とを接続する外側面とを含み、前記第1延在部は、前記第1頂面に平行であり、前記第2延在部は、前記第1底面に平行であり、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、いずれも前記外側面に平行である、請求項2に記載のリニア振動モータ。
【請求項4】
前記コイルは、レーストラック状を呈し、前記外側面は、長軸に沿って延在し、且つ、振動方向に平行な第1外側面を含み、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、前記第1外側面に沿って順次交互に設けられている、請求項3に記載のリニア振動モータ。
【請求項5】
前記第1延在部の前記厚み方向に沿った投影は、隣接する2つの前記第2延在部の間に位置する、請求項1に記載のリニア振動モータ。
【請求項6】
前記磁性鋼ユニットは、前記質量ブロックに固定され、且つ、前記第1クローポールと前記第2クローポールとに対向して間隔をあけて設けられる磁性鋼を含み、前記磁性鋼は、磁化方向が互いに逆である第1磁化領域及び第2磁化領域を含み、前記第1磁化領域は、前記第1クローポールに対向して設けられ、前記第2磁化領域は、前記第2クローポールに対向して設けられている、請求項1に記載のリニア振動モータ。
【請求項7】
前記磁性鋼の磁化方向は、前記厚み方向及び振動方向に垂直である、請求項6に記載のリニア振動モータ。
【請求項8】
前記ハウジングは、前記鉄芯本体を固定する底蓋と、前記底蓋に対向して間隔をあけて設けられる頂蓋と、前記底蓋と前記頂蓋とを接続する側壁とを含み、前記コイルは、前記底蓋及び前記頂蓋とそれぞれ間隔をあけて設けられている、請求項7に記載のリニア振動モータ。
【請求項9】
前記ガイド部材は、バネであり、前記バネは、一端が前記質量ブロックに固定され、他端が前記側壁に固定されている、請求項8に記載のリニア振動モータ。
【請求項10】
前記ガイド部材は、前記質量ブロックに固定される第1永久磁石と、前記側壁に固定される第2永久磁石とを含み、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは、振動方向に沿って対向して設けられ、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは、振動方向に磁化され、且つ、同極が対向して設けられている、請求項8に記載のリニア振動モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関し、特に携帯電子製品分野に適用されるリニア振動モータに関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発展に伴い、例えば携帯電話、携帯ゲーム機、ナビゲーション装置又は携帯型マルチメディア娯楽設備などの携帯型消費性電子製品は、益々人々に好まれており、これらの電子製品は、一般的に、システムフィードバック、例えば携帯電話の着信通知、メッセージ通知、ナビゲーション通知、ゲーム機の振動フィードバックなどを実装する場合には、リニア振動モータが利用される場合が多い。
【0003】
従来技術のリニア振動モータは、収容空間を有するハウジングと、収容空間に位置する振動ユニットと、ハウジングに固定される固定子ユニットとを含み、振動ユニットは、収容孔を有する質量ブロックと、質量ブロックに固定され且つ収容孔内に収容される磁性鋼とを含み、固定子ユニットは、部分的に収容孔内に収容され、鉄芯と鉄芯に巻設されるコイルとを含み、コイルと磁性鋼は、相互に作用して駆動力を生じて振動ユニットが往復振動するように駆動することにより、振動感を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来技術におけるリニア振動モータは、コイルと磁性鋼との間に十分な駆動力を発生させるために、磁気回路の設計に一定の厚さ空間を必要とし、それによって、リニア振動モータの製品高さを小さくすることができず、一般的な消費性電子製品の軽薄化の発展方向を満たすことができない。
【0005】
従って、上記問題を解決するために、新たなリニア振動モータを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題に鑑みて、本発明は、振動性能が良好であり、且つ、厚さが小さいリニア振動モータを提供する。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、リニア振動モータを提供し、当該リニア振動モータは、収容空間を有するハウジングと、前記収容空間内に収容される振動ユニット及び固定子ユニットとを含み、前記振動ユニットは、前記収容空間内に収容される質量ブロックと、前記質量ブロックに固定される磁性鋼ユニットと、前記質量ブロックを往復移動させるガイド部材とを含み、前記質量ブロックは、当該質量ブロックを貫通する収容孔を含み、前記磁性鋼ユニットは、前記収容孔内に収容され、前記固定子ユニットは、前記ハウジングに固定され、且つ、少なくとも一部が前記収容孔内に収容され、前記固定子ユニットは、前記ハウジングに固定される鉄芯と、前記鉄芯に巻設されるコイルとを含み、前記鉄芯は、前記コイルを巻設するための鉄芯本体と、延在構造とを含み、前記鉄芯本体は、前記コイルの厚み方向に沿う第1端部及び第2端部を含み、前記延在構造は、前記第1端部から前記磁性鋼ユニットに向かって延在し、且つ、互いに平行に間隔を隔てる複数の第1延在部と、前記第1延在部の前記鉄芯本体から離れる一端から前記第2端部に向かって折り曲げて延在する第1クローポールと、前記第2端部から前記磁性鋼ユニットに向かって延在し、且つ、互いに平行に間隔を隔てる第2延在部と、前記第2延在部の前記鉄芯本体から離れる一端から前記第1端部に向かって折り曲げて延在する第2クローポールとを含み、前記第1クローポールと前記第2クローポールは、振動方向に間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも前記磁性鋼ユニットに正対して設けられている。
【0008】
好ましくは、前記鉄芯本体の前記厚み方向に沿った高さは、前記コイルの厚さよりも大きく、前記第1端部と前記第2端部とは、前記厚み方向に前記コイルから延出する。
【0009】
好ましくは、前記コイルは、前記厚み方向に垂直な第1頂面と、前記第1頂面に対向して間隔をあけて設けられる第1底面と、前記第1頂面と前記第1底面とを接続する外側面とを含み、前記第1延在部は、前記第1頂面に平行であり、前記第2延在部は、前記第1底面に平行であり、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、いずれも前記外側面に平行である。
【0010】
好ましくは、前記コイルは、レーストラック状を呈し、前記外側面は、長軸に沿って延在し且つ振動方向に平行な第1外側面を含み、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、前記第1外側面に沿って順次交互に設けられている。
【0011】
好ましくは、前記第1延在部の前記厚み方向に沿った投影は、隣接する2つの前記第2延在部の間に位置する。
【0012】
好ましくは、前記磁性鋼ユニットは、前記質量ブロックに固定され、且つ、前記第1クローポールと前記第2クローポールとに対向して間隔をあけて設けられる磁性鋼を含み、前記磁性鋼は、磁化方向が互いに逆である第1磁化領域及び第2磁化領域を含み、前記第1磁化領域は、前記第1クローポールに対向して設けられ、前記第2磁化領域は、前記第2クローポールに対向して設けられている。
【0013】
好ましくは、前記磁性鋼の磁化方向は、前記厚み方向及び振動方向に垂直である。
【0014】
好ましくは、前記ハウジングは、前記鉄芯本体を固定する底蓋と、前記底蓋に対向して間隔をあけて設けられる頂蓋と、前記底蓋と前記頂蓋とを接続する側壁とを含み、前記コイルは、前記底蓋及び前記頂蓋とそれぞれ間隔をあけて設けられている。
【0015】
好ましくは、前記ガイド部材は、バネであり、前記バネは、一端が前記質量ブロックに固定され、他端が前記側壁に固定されている。
【0016】
好ましくは、前記ガイド部材は、前記質量ブロックに固定される第1永久磁石と、前記側壁に固定される第2永久磁石とを含み、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは、振動方向に沿って対向して設けられ、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは、振動方向に磁化され、且つ、同極が対向して設けられている。
【発明の効果】
【0017】
従来技術に比べて、本発明の提供するリニア振動モータの振動ユニットは、収容孔を有する質量ブロックと、前記質量ブロックに固定される磁性鋼ユニットと、前記質量ブロックを往復移動させるガイド部材とを含み、少なくとも一部が前記収容孔内に収容される固定子ユニットは、鉄芯と、前記鉄芯に巻設されるコイルとを含み、前記鉄芯は、前記コイルを巻設する鉄芯本体と、延在構造とを含み、前記延在構造は、前記鉄芯本体の第1端部から延在する第1延在部と、前記第1延在部から前記第2端部に向かって折り曲げて延在する第1クローポールと、前記鉄芯本体の第2端部から延在する第2延在部と、前記第2延在部から前記第1端部に向かって延在する第2クローポールとを含み、前記第1クローポールと前記第2クローポールとは、振動方向に間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも前記磁性鋼ユニットに正対して設けられている。このため、コイルに通電した後、第1クローポールと第2クローポールとが分極された後に磁性鋼ユニットと相互作用して駆動力が生成される。振動方向に交互に設けられる第1クローポール及び第2クローポールを設置することにより、十分な駆動力を保証する前提で、前記リニア振動モータの厚さを低下させ、より軽薄な携帯端末に適用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係るリニア振動モータの斜視図である。
【
図2】本発明に係るリニア振動モータの分解斜視図である。
【
図3】本発明に係るリニア振動モータにおける鉄芯の斜視図である。
【
図7】本発明に係るリニア振動モータの極芯と磁性鋼の磁気回路模式図である。
【
図8】本発明に係る別の実施例のリニア振動モータの斜視図である。
【
図9】本発明に係る別の実施例のリニア振動モータの頂蓋を取り外した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面と具体的な実施形態を参照し、本発明の技術的解決手段を明瞭、完全に説明する。
【0020】
図1~
図7に示すように、本発明は、リニア振動モータ100を提供し、リニア振動モータ100は、収容空間10を有するハウジング1と、収容空間10内に収容される振動ユニット2及び固定子ユニット3とを含み、ここで、固定子ユニット3は、振動ユニット2がその振動方向Xに沿って往復振動するように駆動することが可能であり、それにより、振動感を提供する。
【0021】
ハウジング1は、固定子ユニット3を固定する底蓋11と、底蓋11に対向して間隔をあけて設けられる頂蓋12と、底蓋11と頂蓋12とを接続する側壁13とを含み、収容空間10が、底蓋11、頂蓋12及び側壁13で囲まれて形成されている。
【0022】
振動ユニット2は、収容空間10内に収容される質量ブロック21と、質量ブロック21に固定される磁性鋼ユニット22と、質量ブロック21を往復移動させるガイド部材23とを含む。具体的には、質量ブロック21は、それを貫通する収容孔211を含み、磁性鋼ユニット22は、収容孔211内に収容されている。さらに、磁性鋼ユニット22は、質量ブロック21に固定される極芯221と、極芯221に固定される磁性鋼222とを含む。明らかに、極芯221は、磁性鋼222と質量ブロック21との間に介在し、磁性鋼222は、固定子ユニット3に対向して設けられている。
図7に示すように、磁性鋼222は、振動方向Xに順に隣接して設けられ、且つ、磁化方向が互いに逆である第1磁化領域2221及び第2磁化領域2222を含む。
【0023】
固定子ユニット3は、ハウジング1の底蓋11に固定される鉄芯31と、鉄芯31に巻設されるコイル32とを含む。具体的には、
図2~
図6に示すように、鉄芯31は、コイル32を巻設するための鉄芯本体311と、延在構造312とを含み、ここで、コイル32は、鉄芯本体311の厚み方向Yにおける中間位置に巻設されている。このように、コイル32は、底蓋11及び頂蓋12とそれぞれ間隔をあけて設けられている。鉄芯本体311は、コイル32の厚み方向Yに沿う第1端部3111及び第2端部3112を含み、延在構造312は、第1端部3111から磁性鋼ユニット22に向かって延在し、且つ、互いに平行に間隔を隔てる複数の第1延在部3121と、第1延在部3121の鉄芯本体311から離れる一端から第2端部3112に向かって折り曲げられて延在する第1クローポール3122と、第2端部3112から磁性鋼ユニット22に向かって延在し、且つ、互いに平行に間隔を隔てる複数の第2延在部3123と、第2延在部3123の鉄芯本体311から離れる一端から第1端部3111に向かって折り曲げられて延在する第2クローポール3124とを含み、第1クローポール3122と第2クローポール3124とは、振動方向Xに間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも磁性鋼ユニット22に正対して設けられている。第1延在部3121の厚み方向Yに沿った投影は、隣接する2つの第2延在部3123の間に位置する。理解できるように、第1クローポール3122及び第2クローポール3124の数は、需要に応じて調整可能であり、ここで限定されない。
【0024】
本実施例では、第1端部3111及び第2端部3112がコイル32から延出するようにするために、鉄芯本体311の厚み方向Yに沿った高さは、コイル32の厚さよりも大きい。具体的には、コイル32は、厚み方向Yに垂直な第1頂面321と、第1頂面321に対向して間隔をあけて設けられる第1底面322と、第1頂面321と第1底面322とを接続する外側面323とを含み、第1延在部3121は、第1頂面321に平行であり、第2延在部3123は、第1底面322に平行であり、第1クローポール3122と第2クローポール3124とは、いずれも外側面323に平行である。
【0025】
本実施例では、第1クローポール3122は、第1磁化領域2221に対向して設けられ、第2クローポール3124は、第2磁化領域2222に対向して設けられている。理解できるように、本発明に係るリニア振動モータ100では、磁性鋼222の第1磁化領域2221及び第2磁化領域2222の磁化方向Zは、振動方向X及び前記厚み方向Yに垂直である。従って、第1クローポール3122と第1磁化領域2221とは、磁化方向Zに沿って対向して設けられ、第2クローポール3124も同様であり、即ち、第2クローポール3124と第2磁化領域2222は、磁化方向Zに沿って対向して設けられている。
【0026】
具体的には、コイル32は、レーストラック状を呈し、外側面323は、長軸方向に沿って延在し、且つ、振動方向Xに平行な第1外側面3231を含み、第1クローポール3122と記第2クローポール3124とは、第1外側面3231に沿って順次交互に設けられている。このように、コイル32に通電した後、極芯31を分極し、第1クローポール3122と第2クローポール3124とは、異なる極性を有し、それぞれ磁性鋼222と相互作用して駆動力を生成して質量ブロックが振動方向Xに往復振動するように駆動する。このように、駆動力を生成する磁性鋼222と第1クローポール3122及び第2クローポール3124を厚み方向Yではなく、振動方向Xに配列することによって、十分な駆動力を保証する前提で、リニア振動モータ100の厚さを低下させ、それをより軽薄な携帯端末によりよく適用させることができる。
【0027】
ここで、本実施例では、リニア振動モータ100のガイド部材23は、バネであり、その一端が質量ブロック21に固定され、他端がハウジング1の側壁13に固定されている。
【0028】
図8~
図9に示すように、本発明の別の実施例は、さらにリニア振動モータ200を提供し、リニア振動モータ100との唯一の相違点は、リニア振動モータ200におけるガイド部材23が質量ブロック21に固定される第1永久磁石231と側壁13に固定される第2永久磁石232とを含むことにあり、第1永久磁石231と第2永久磁石232は、振動方向Xに対向して設けられ、第1永久磁石231と第2永久磁石232とは、振動方向Xに沿って磁化され、且つ、同極が対向して設けられている。質量ブロック21が第1永久磁石231に近づくまで移動すると、それは第2永久磁石232と相互作用して抵抗を生成する。
【0029】
従来技術に比べて、本発明の提供するリニア振動モータの振動ユニットは、収容孔を有する質量ブロックと、質量ブロックに固定される磁性鋼ユニットと、質量ブロックを往復移動させるガイド部材とを含む。少なくとも一部が収容孔内に収容される固定子ユニットは、鉄芯と、鉄芯に巻設されるコイルとを含み、鉄芯は、コイルを巻設する鉄芯本体と、延在構造とを含み、延在構造は、鉄芯本体の第1端部から延在する第1延在部と、第1延在部から第2端部に向かって折り曲げて延在する第1クローポールと、鉄芯本体の第2端部から延在する第2延在部と、第2延在部から第1端部に向かって折り曲げて延在する第2クローポールとを含む。第1クローポールと第2クローポールとは、振動方向に間隔をあけて設けられ、且つ、いずれも磁性鋼ユニットに正対して設けられている。コイルに通電した後、第1クローポールと第2クローポールとが分極された後に、磁性鋼ユニットと相互作用して駆動力を生成する。振動方向に交互に設けられる第1クローポール及び第2クローポールを設置することにより、十分な駆動力を保証する前提で、リニア振動モータの厚さを低下させ、より軽薄な携帯端末によりよく適用させることができる。
【0030】
以上に記載のものは本発明の実施形態に過ぎず、ここで明確にすべきことは、当業者にとって、本発明の創造思想を逸脱しない前提で、さらに改善することができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【国際調査報告】