(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】ナット連結機構体
(51)【国際特許分類】
F16B 37/04 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
F16B37/04 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532101
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-01-31
(86)【国際出願番号】 US2021025927
(87)【国際公開番号】W WO2021207166
(87)【国際公開日】2021-10-14
(32)【優先日】2020-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523034575
【氏名又は名称】アトラス チューブ コネクションズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドスタイン エドワード
(57)【要約】
特にナット拘束具が鋼構造体用の高強度ボルト止め連結具に利用されるときにナット拘束具を利用する連結機構体および使用方法が提供される。ナット拘束具は、ベースプレートおよびナットの挿入を受け入れるキャップを有するのが良く、そしてまた、ナットと非同心状に挿入されたボルトを受け入れるためにナットおよび/またはキャップを側方に動かすことができる変形可能なまたは取り外し可能な突起を有するのが良い。ボルト穴と同心のナット拘束具をボルト穴の半径方向許容誤差以内の正確さの状態に位置決めする方法がさらに開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナット拘束具において、ナットを前記ナット拘束具内に挿入し、しかる後、前記ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置して該ボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、前記ナット拘束具が取り付けられている前記面と反対側の前記サブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、前記ナット拘束具は、
空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の一部分を有し、前記一部分は、前記サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を含み、
前記空洞は、前記空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の前記一部分がナットを回転的に拘束するよう形作られた状態でナットの挿入を受け入れ、そして前記ナットに前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす少なくとも1つの場所を含むよう構成され、
前記ナット拘束具は、取り外し可能または変形可能な材料の1つ以上の部分を有する1つ以上のナット心出し要素を含み、前記1つ以上の部分は、前記空洞中に延び、前記1つ以上の部分は、前記ナットに前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす場所に前記ナットを保持するよう構成され、前記1つ以上の部分は、前記サブストレート板への前記ナット拘束具の取り付けに続いて、取り外されまたは、もはや前記空洞中に延びないよう変形するのが良く、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心的に挿入された場合でも、前記ボルトを受け入れるよう任意の横方向に動くことができ、
前記ナット拘束具は、前記サブストレート板への取り付けに続いて前記空洞からの前記ナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、
前記ナットと前記サブストレート板の直接接触、または前記ボルトの前記軸部と前記サブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止する前記ナット拘束具の部分は存在しない、ナット拘束具。
【請求項2】
請求項1の前記ナット拘束具を前記サブストレート板の前記ボルト穴と同心状に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法であって、前記方法は、
前記ナットを前記ナット拘束具中に挿入するステップと、
前記ナット拘束具の前記開口端を前記サブストレート板と面一接触状態に配置し、それにより前記ナットの取り外しを阻止するステップと、
ボルトを前記ナット拘束具と反対側の前記サブストレート板の面から前記ボルト穴中に挿入し、前記ボルトを前記ナット拘束具中にあらかじめ挿入された前記ナットと結合し、前記ボルトと前記ナットが前記サブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるステップと、
前記ボルトを前記ナットから取り外して前記ボルトを前記サブストレート板の前記ボルト穴から取り出すステップとを含む、方法。
【請求項3】
前記ナット拘束具は、前記ナットが前記サブストレート板への取り付け後に前記ナット拘束具の外側から見えるようにするような構成になっている、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項4】
前記空洞は、実質的に等角六角形を定めている、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項5】
前記ナット心出し要素は、前記ナットが重力に起因して前記ナットに作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向への前記ナットの運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかも、前記ボルトの先端と前記ナットの接触に起因して前記ナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう前記ナット拘束具内で横方向に動くことができる、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項6】
前記空洞は、前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項7】
前記ナット拘束具は、1つ以上の座金心出し要素を有し、前記座金心出し要素は、
変形可能な材料の1つ以上の部分を有し、前記1つ以上の部分は、前記ナット拘束具の前記空洞中に延びるとともに、前記座金を前記ナット拘束具と実質的に同心状に保持し、
前記座金心出し要素は、重力に起因して座金に作用する力の大きさを超えない大きさで座金に任意の横方向の力が作用したときに、あらゆる横方向への前記座金の運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかも、前記ボルトの先端と前記座金の接触に起因して前記座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、前記座金は、前記ボルトが前記座金に対して非同心的に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができる、請求項6記載のナット拘束具。
【請求項8】
前記ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、前記ナット拘束具の残部は、金属で作られている、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項9】
前記ナット心出し要素は、前記ナット拘束具の残部と連続した状態で並んで位置し、前記ナット心出し要素は、前記ナット心出し要素の形態および比率に起因する変形性を備えている、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項10】
前記ナット心出し要素は、前記ナット拘束具の残部に接着剤で取り付けられる、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項11】
前記サブストレート板への前記ナット拘束具の前記取り付けは、溶接によって行われる、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項12】
前記ナット心出し要素は、前記ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分を定位置にスナップ嵌めすることによって前記ナット拘束具の残部に取り付けられる、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項13】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を有し、前記穴は、前記ナット心出し要素を含む材料の前記1つ以上の部分と結合し、そして前記ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、前記ナット心出し要素が前記ナットを保持する位置から、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう形作られている、請求項12記載のナット拘束具。
【請求項14】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を有する、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項15】
前記ナット拘束具は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する、請求項1記載のナット拘束具。
【請求項16】
ナット拘束具において、ナットを前記ナット拘束具内に挿入し、しかる後、前記ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置して該ボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、前記ナット拘束具が取り付けられている前記面と反対側の前記サブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、前記ナット拘束具は、
1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、
前記可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、前記可動中央部分は、前記サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、
前記空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、前記空洞を画定する前記可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記サブストレート板に取り付けられた前記ナット拘束具の複数の部分を含み、前記1つ以上の剛性外側部分は、前記可動中央部分が前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有するよう構成され、
前記1つ以上の剛性外側部分と前記可動中央部分は、1つ以上の可撓性コネクタによって互いに連結されており、前記1つ以上の可撓性コネクタは、前記ナットおよび前記可動中央部分のうちの1つ以上が重力に起因してそれぞれの要素に作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向への前記ナットの運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固でありかつ前記ボルトを前記ナットで締め付ける作用に起因して前記可動中央部分にトルクが作用すると前記可動中央部分を回転的に拘束するのに十分強固であり、しかも前記ボルトの先端と前記ナットの接触に起因して前記ナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができ、
前記ナット拘束具は、前記サブストレート板への取り付けに続いて前記空洞からの前記ナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、
前記ナットと前記サブストレート板の直接接触、または前記ボルトの前記軸部と前記サブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止する前記ナット拘束具の部分は存在しない、ナット拘束具。
【請求項17】
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する、請求項16記載のナット拘束具。
【請求項18】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を有する、請求項16記載のナット拘束具。
【請求項19】
前記サブストレート板への前記ナット拘束具の前記取り付けは、溶接によって行われる、請求項16記載のナット拘束具。
【請求項20】
前記空洞は、実質的に正六角形を定めている、請求項16記載のナット拘束具。
【請求項21】
前記空洞は、前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている、請求項16記載のナット拘束具。
【請求項22】
請求項16の前記ナット拘束具を前記サブストレート板の前記ボルト穴と同心状に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法であって、前記方法は、
前記ナットを前記ナット拘束具中に挿入するステップと、
前記ナット拘束具の前記開口端を前記サブストレート板と面一接触状態に配置し、それにより前記ナットの取り外しを阻止するステップと、
ボルトを前記ナット拘束具と反対側の前記サブストレート板の面から前記ボルト穴中に挿入し、前記ボルトを前記ナット拘束具中にあらかじめ挿入された前記ナットと結合し、前記ボルトと前記ナットが前記サブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるステップと、
前記ボルトを前記ナットから取り外して前記ボルトを前記サブストレート板の前記ボルト穴から取り出すステップとを含む、方法。
【請求項23】
ナット拘束具において、ナットを前記ナット拘束具内に挿入し、しかる後、前記ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置して該ボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、前記ナット拘束具が取り付けられている前記面と反対側の前記サブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、前記ナット拘束具は、
1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、
前記可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、前記可動中央部分は、前記サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、
前記空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、前記空洞を画定する前記可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、
前記可動中央部分は、前記空洞から遠ざかって延びる1つ以上の半径方向突起をさらに有し、
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記サブストレート板に取り付けられた前記ナット拘束具の複数の部分を含み、前記1つ以上の剛性外側部分は、各々が先端を有する1つ以上の変形可能な突起を有し、
前記変形可能突起は、前記変形可能突起の前記先端が前記ボルトの挿入に先立って前記可動中央部分に接触し、そして前記可動中央部分が実質的に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に前記可動中央部分を保持するよう構成され、
前記変形可能突起はさらに、前記ナットおよび前記可動中央部分のうちの1つ以上が重力に起因してそれぞれの要素に作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向への前記可動中央部分の運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかも前記ボルトの先端と前記ナットの接触に起因して前記ナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができ、
前記剛性外側部分は、前記サブストレート板とは接触しない1つ以上の隆起要素をさらに有し、前記隆起要素と前記サブストレート板との間の空間は、1つ以上の凹部を備え、
前記凹部および前記可動中央部分の前記半径方向突起は、前記半径方向突起が前記凹部内に嵌り込むよう、そして前記可動中央部分が前記頂部平面から前記開口端に進む方向で見て反時計回りの方向に回転的に拘束されるよう、しかも前記可動中央部分が前記サブストレート板のフェースから遠ざかるのが阻止されるよう構成され、
前記ナット拘束具は、前記サブストレート板への取り付けに続いて前記空洞からの前記ナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、
前記ナットと前記サブストレート板の直接接触、または前記ボルトの前記軸部と前記サブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止する前記ナット拘束具の部分は存在しない、ナット拘束具。
【請求項24】
前記空洞は、前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項25】
請求項23の前記ナット拘束具を前記サブストレート板の前記ボルト穴と同心状に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法であって、前記方法は、
前記ナットを前記ナット拘束具中に挿入するステップと、
前記ナット拘束具の前記開口端を前記サブストレート板と面一接触状態に配置し、それにより前記ナットの取り外しを阻止するステップと、
ボルトを前記ナット拘束具と反対側の前記サブストレート板の面から前記ボルト穴中に挿入し、前記ボルトを前記ナット拘束具中にあらかじめ挿入された前記ナットと結合し、前記ボルトと前記ナットが前記サブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるステップと、
前記ボルトを前記ナットから取り外して前記ボルトを前記サブストレート板の前記ボルト穴から取り出すステップとを含む、方法。
【請求項26】
前記空洞は、実質的に正六角形を定めている、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項27】
前記サブストレート板への前記ナット拘束具の前記取り付けは、溶接によって行われる、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項28】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を有する、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項29】
前記隆起要素および前記変形可能突起は、別々の材料部分である、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項30】
前記隆起要素および前記変形可能突起は、同一の材料部分から成る、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項31】
前記1つ以上の剛性外側部分は、実質的に金属で作られ、可動内側部分は、実質的にプラスチックで作られている、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項32】
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する、請求項23記載のナット拘束具。
【請求項33】
ナット拘束具であって、
入口が設けられたベースプレートと、
前記ベースプレートの前記入口内に設けられたキャップと、
前記ベースプレートおよび前記キャップのうちの少なくとも一方に取り付けられた1つ以上のコネクタとを有し、
前記コネクタのうちの少なくとも1つは、横方向に動くことができるよう構成され、
前記コネクタのうちの少なくとも1つは、前記ベースプレートに対する前記キャップの垂直軸線回りの回転を拘束するよう構成されている、ナット拘束具。
【請求項34】
前記コネクタは、横方向に変形可能に動くことができるよう構成されている、請求項33記載のナット拘束具。
【請求項35】
前記キャップは、前記キャップの頂部を貫通した入口を有する、請求項33記載のナット拘束具。
【請求項36】
前記キャップの内側輪郭は、前記ナットを前記キャップに対して回転的に拘束するよう形作られている、請求項33記載のナット拘束具。
【請求項37】
前記ベースプレートは、前記サブストレート板に当接するとともに該サブストレート板に取り付け可能であるように構成されるとともに配置され、前記サブストレート板を貫通して入口が延びており、
前記コネクタのうちの少なくとも1つは、前記キャップを前記サブストレート板に当接された状態に保持するよう構成されている、請求項33記載のナット拘束具。
【請求項38】
前記キャップの前記内側輪郭は、円形座金を前記キャップ内に受け入れるよう形作られ、前記円形座金は、前記ナットと前記サブストレート板を離隔させる、請求項37記載のナット拘束具。
【請求項39】
前記ベースプレート、前記キャップ、および前記コネクタは、一体形構造体として構成され、前記コネクタは、変形可能なフランジを有する、請求項37記載のナット拘束具。
【請求項40】
前記変形可能フランジは、前記サブストレート板に平行でありかつ隣接している、請求項39記載のナット拘束具。
【請求項41】
前記変形可能フランジは、前記サブストレート板に隣接した前記ベースプレートの下側末端に取り付けられるよう構成され、前記変形可能フランジは、前記ベースプレートから遠ざかって垂直に延びる領域を有する、請求項39記載のナット拘束具。
【請求項42】
横方向への前記キャップの運動により、前記変形可能フランジの全ての同時変形が生じる、請求項39記載のナット拘束具。
【請求項43】
前記キャップは、前記ベースプレートの前記入口中に挿入可能である、請求項37記載のナット拘束具。
【請求項44】
横方向への前記キャップの運動により、横方向への前記コネクタのうちの少なくとも1つの運動が生じる、請求項43記載のナット拘束具。
【請求項45】
前記キャップは、前記ベースプレートのいずれの側からも前記ベースプレートの前記入口中に挿入可能であるよう構成されている、請求項43記載のナット拘束具。
【請求項46】
前記キャップの頂部は、前記キャップの側壁とは別個の材料部分であり、前記頂部は、前記側壁に取り付け可能である、請求項33記載のナット拘束具。
【請求項47】
ナット拘束具の実装方法であって、
ナット拘束具に入口が設けられたベースプレートを有するナット拘束具を用意するステップと、
前記ベースプレートの前記入口内に設けられたキャップを用意するステップと、
前記ベースプレートおよび前記キャップのうちの少なくとも一方に取り付けられた1つ以上のコネクタを用意するステップと、
前記コネクタのうちの少なくとも1つを横方向に動くことができるよう構成するステップと、
前記コネクタのうちの少なくとも1つを前記ベースプレートに対して前記キャップの垂直軸線回りの回転を拘束するよう構成するステップとを含む、ナット拘束具実装方法。
【請求項48】
ボルトをサブストレート板に設けられた前記入口に通すステップと、
前記ボルトをナットで締め付けるステップと、
前記ナット拘束具を前記ナットに嵌めるステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるステップと、
前記ボルトを取り外すステップとをさらに含む、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項49】
ボルトをサブストレート板に設けられた前記入口に通すことができるよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ボルトをナットで締め付けることができるようにするよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ナットに嵌めることができるよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ボルトを取り外すことができるよう前記ナット拘束具を構成するステップとをさらに含む、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項50】
前記コネクタは、横方向に変形可能に動くことができるよう構成されている、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項51】
前記キャップは、前記キャップの頂部を貫通した入口を備える、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項52】
前記キャップの頂部は、前記キャップの側壁とは別個の材料部分であり、前記頂部は、前記側壁に取り付け可能である、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項53】
前記キャップの内側輪郭は、ナットを前記キャップに対して回転的に拘束するよう形作られている、請求項47記載のナット拘束具実装方法。
【請求項54】
前記ベースプレートは、前記サブストレート板に当接するとともに該サブストレート板に取り付け可能であるように構成されるとともに配置され、前記サブストレート板を貫通して入口が延びており、
前記コネクタのうちの少なくとも1つは、前記キャップを前記サブストレート板に当接された状態に保持するよう構成されている、請求項53記載のナット拘束具実装方法。
【請求項55】
前記キャップの前記内側輪郭は、円形座金を前記キャップ内に受け入れるよう形作られ、前記円形座金は、前記ナットと前記サブストレート板を離隔させる、請求項54記載のナット拘束具実装方法。
【請求項56】
前記ベースプレート、前記キャップ、および前記コネクタは、一体形構造体として構成され、前記コネクタは、変形可能なフランジを有する、請求項54記載のナット拘束具実装方法。
【請求項57】
前記変形可能フランジは、前記サブストレート板に平行でありかつ隣接している、請求項56記載のナット拘束具実装方法。
【請求項58】
前記変形可能フランジは、前記サブストレート板に隣接した前記ベースプレートの下側末端に取り付けられ、前記変形可能フランジは、前記ベースプレートから遠ざかって垂直に延びる領域を有する、請求項56記載のナット拘束具実装方法。
【請求項59】
横方向への前記キャップの運動により、前記変形可能フランジの全ての同時変形が生じる、請求項56記載のナット拘束具実装方法。
【請求項60】
前記キャップは、前記ベースプレートの前記入口中に挿入可能である、請求項54記載のナット拘束具実装方法。
【請求項61】
横方向における前記キャップの運動により、横方向への前記コネクタのうちの少なくとも1つの運動が生じる、請求項60記載のナット拘束具実装方法。
【請求項62】
前記キャップは、前記ベースプレートのいずれの側からも前記ベースプレートの前記入口中に挿入可能であるよう構成されている、請求項60記載のナット拘束具実装方法。
【請求項63】
ナットを受け入れるとともにサブストレート板に取り付けられるよう構成されたナット拘束具であって、前記ナット拘束具は、
1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、
前記可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、前記可動中央部分は、前記サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、
前記空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、前記空洞を画定する前記可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、
前記可動中央部分は、前記空洞から遠ざかって延びる1つ以上の半径方向突起をさらに有し、
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記サブストレート板に取り付けられた前記ナット拘束具の複数の部分を含み、前記1つ以上の剛性外側部分は、各々が先端を有する1つ以上の変形可能な突起を有し、
前記変形可能突起は、前記変形可能突起の前記先端が前記ボルトの挿入に先立って前記可動中央部分との接触状態を維持し、そして前記可動中央部分が実質的に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に前記可動中央部分を保持するよう構成され、
前記変形可能突起はさらに、前記ボルトの先端と前記ナットの接触に起因して前記ナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができ、
前記剛性外側部分は、前記サブストレート板とは接触しない1つ以上の隆起要素をさらに有し、前記隆起要素と前記サブストレート板との間の空間は、1つ以上の凹部を備え、
前記凹部および前記可動中央部分の前記半径方向突起は、前記半径方向突起が前記凹部内に嵌り込むよう、そして前記可動中央部分が回転的に拘束されるよう構成されている、ナット拘束具。
【請求項64】
前記空洞は、前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項65】
前記空洞は、実質的に正六角形を定めている、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項66】
前記サブストレート板への前記ナット拘束具の前記取り付けは、溶接によって行われる、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項67】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を有する、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項68】
前記隆起要素および前記変形可能突起は、別々の材料部分である、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項69】
前記隆起要素および前記変形可能突起は、同一の材料部分から成る、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項70】
前記1つ以上の剛性外側部分は、実質的に金属で作られ、可動内側部分は、実質的にプラスチックで作られている、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項71】
前記1つ以上の剛性外側部分は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する、請求項63記載のナット拘束具。
【請求項72】
ナットを受け入れるとともにサブストレートに取り付けられるよう構成されたナット拘束具であって、前記ナット拘束具は、
空洞、頂部平面、および開口端を備えた構造体を有し、
前記空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、
前記空洞はさらに、ナットを回転的に拘束するよう構成されるとともに形作られ、前記空洞はさらに、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する少なくとも1つの場所を含むよう構成され、
前記空洞中に延びる変形可能な材料の少なくとも1つの部分を含むナット心出し要素を有し、前記変形可能な材料の少なくとも1つの部分は、ナットが実質的に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に保持するよう構成され、
前記ナット拘束具は、前記サブストレート板への取り付けに続き、前記空洞からの前記ナットの抜け出しを阻止するよう構成されている、ナット拘束具。
【請求項73】
前記ナット拘束具は、前記ナットが前記サブストレート板への取り付け後に前記ナット拘束具の外側から見えるようにするような構成になっている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項74】
前記空洞は、実質的に等角六角形を定めている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項75】
前記ナット心出し要素は、前記ボルトの先端と前記ナットの接触に起因して前記ナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるように構成されており、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう前記ナット拘束具内で横方向に動くことができる、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項76】
前記空洞は、前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項77】
少なくとも1つの座金心出し要素をさらに有し、少なくとも1つの前記座金心出し要素は、
前記ナット拘束具の前記空洞中に延びて、前記座金を前記ナット拘束具と実質的に同心状に保持するよう構成された変形可能な材料の少なくとも一部分をさらに有し、
前記少なくとも1つの座金心出し要素は、前記ボルトの先端と前記座金の接触に起因して前記座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるよう構成されており、それにより、前記座金は、前記ボルトが前記座金に対して非同心的に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができる、請求項76記載のナット拘束具。
【請求項78】
前記ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、
前記ナット拘束具の残部は、金属で作られている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項79】
前記ナット心出し要素は、前記ナット拘束具の残部に接着剤で取り付けられる、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項80】
前記構造体は、前記サブストレート板に取り付け可能に構成されている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項81】
前記構造体は、溶接により前記サブストレート板に取り付け可能に構成されている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項82】
前記ナット心出し要素は、前記ナット心出し要素を含む材料の少なくとも1つの部分を定位置にスナップ嵌めするよう構成されたスナップ嵌め機構体により前記構造体に取り付けられるよう構成されている、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項83】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものであり、前記穴は、前記ナット心出し要素を含む材料の前記1つ以上の部分と結合し、そして前記ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、前記ナット心出し要素が前記ナットを保持する位置から、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう構成されるとともに形作られている、請求項82記載のナット拘束具。
【請求項84】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものである、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項85】
前記ナット拘束具は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための好ましい場所を指示するよう構成された凹み、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための少なくとも1つの好ましい場所を指示するよう構成された突起、および前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための少なくとも一つの好ましい場所を指示するよう構成された穴のうちの少なくとも1つ有する、請求項72記載のナット拘束具。
【請求項86】
ナット拘束具実装方法であって、
ナット拘束具を該ナット拘束具が空洞、頂部平面、および開口端を備える構造を有するよう構成するステップを含み、
ナットの挿入を受け入れるよう前記空洞を構成するステップを含み、
前記ナットを回転的に拘束するよう前記空洞を構成するステップを含み、前記空洞はさらに、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する少なくとも1つの場所を含むよう構成され、
前記ナット拘束具を該ナット拘束具が前記空洞中に延びる変形可能な材料の少なくとも1つの部分を備えたナット心出し要素を有するよう構成するステップを含み、前記変形可能な材料の少なくとも1つの部分は、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に前記ナットを保持するよう構成され、
前記ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続き、前記空洞からの前記ナットの逃げ出しを阻止するよう構成されている、ナット拘束具実装方法。
【請求項87】
前記ナットが前記サブストレート板への取り付けに続き、前記ナット拘束具の外部から見えるよう前記ナット拘束具を構成するステップをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項88】
前記空洞は、実質的に等角六角形を定めている、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項89】
ボルトの先端と前記ナットとの接触に起因して前記ナットに横方向の力が作用したときに変形するのに十分に可撓性であるよう前記ナット心出し要素を構成するステップをさらに含み、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心状に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう前記ナット拘束具内で横方向に動くことができる、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項90】
前記ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、前記座金に前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともに前記サブストレート板への取り付け後に前記座金の逃げ出しを阻止するよう前記空洞を構成するステップをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項91】
少なくとも1つの座金心出し要素を用意するステップをさらに含み、前記少なくとも1つの座金心出し要素は、
前記ナット拘束具の前記空洞中に延びて、前記座金を前記ナット拘束具と実質的に同心状に保持するよう構成された変形可能な材料の少なくとも一部分をさらに有し、
前記少なくとも1つの座金心出し要素は、前記ボルトの先端と前記座金の接触に起因して前記座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるよう構成されており、それにより、前記座金は、前記ボルトが前記座金に対して非同心的に挿入された場合でも前記ボルトを受け入れるよう横方向に動くことができる、請求項90記載のナット拘束具実装方法。
【請求項92】
前記ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、
前記ナット拘束具の残部は、金属で作られている、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項93】
前記ナット心出し要素を接着剤により前記ナット拘束具に取り付けるステップをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項94】
前記構造体を前記サブストレート板に取り付けるステップをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項95】
前記構造体を前記サブストレート板に溶接によって取り付けるステップをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項96】
前記ナット心出し要素は、前記ナット心出し要素を含む材料の少なくとも1つの部分を定位置にスナップ嵌めするよう構成されたスナップ嵌め機構体により前記構造体に取り付けられるよう構成されている、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項97】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものであり、前記穴は、前記ナット心出し要素を含む材料の前記1つ以上の部分と結合し、そして前記ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、前記ナット心出し要素が前記ナットを保持する位置から、前記ナットが前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう構成されるとともに形作られている、請求項96記載のナット拘束具実装方法。
【請求項98】
前記頂部平面は、前記ボルトの前記先端が前記ナットを通過した後に前記頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものである、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項99】
前記ナット拘束具は、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための好ましい場所を指示するよう構成された凹み、前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための少なくとも1つの好ましい場所を指示するよう構成された突起、および前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるための少なくとも一つの好ましい場所を指示するよう構成された穴のうちの少なくとも1つ有する、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項100】
前記ナットを前記ナット拘束具中に挿入するステップと、
前記ナット拘束具の前記開口端を前記サブストレート板と面一接触状態に配置し、それにより前記ナットの取り外しを阻止するステップと、
ボルトを前記ナット拘束具と反対側の前記サブストレート板の面から前記ボルト穴中に挿入し、前記ボルトを前記ナット拘束具中にあらかじめ挿入された前記ナットと結合し、前記ボルトと前記ナットが前記サブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、
前記ナット拘束具を前記サブストレート板に取り付けるステップと、
前記ボルトを前記ナットから取り外して前記ボルトを前記サブストレート板の前記ボルト穴から取り出すステップとをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【請求項101】
前記ナットを受け入れるよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ナット拘束具の前記開口端を前記サブストレート板と面一接触状態に配置し、それにより前記ナットの取り外しを阻止するよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
ボルトを前記ナット拘束具と反対側の前記サブストレート板の面から前記ボルト穴中に挿入し、前記ボルトを前記ナット拘束具中にあらかじめ挿入された前記ナットと結合し、前記ボルトと前記ナットが前記サブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするよう前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記サブストレート板に取り付け可能に前記ナット拘束具を構成するステップと、
前記ボルトを前記ナットから取り外して前記ボルトを前記サブストレート板の前記ボルト穴から取り出すよう前記ナット拘束具を構成するステップとをさらに含む、請求項86記載のナット拘束具実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の引照〕
本願は、2020年4月11日に出願された米国特許出願第16/846,283号の権益主張出願であり、この米国特許出願を参照により引用し、全ての目的についてその記載内容全体を本明細書の一部とする。
【0002】
開示する技術は、一般に、ナットを外れないようサブストレートに当てたままにする機構体および/または方法に関する。特に、開示する技術は、ナットの限定された側方運動を可能にしながらナットを外れないようサブストレートの一部分に当てたままにする機構体および/または方法に関する。
【0003】
加うるに、開示する技術は、一般に、サブストレートに対するナットの回転運動を制限する機構体および/または方法に関する。特に、開示する技術は、一般に、ナットの限定された側方運動を可能にしながら、サブストレートに対するナットの回転運動を制限する機構体および/または方法に関する。
【背景技術】
【0004】
例えば建築のような分野では、ボルトとナットを用いて2つ以上の資材片を互いに連結することが必要な場合が多い。しかしながら、資材片への接近が一方の側からしか可能ではない場合、ボルト止めの伝統的な方法を利用することができない。片側連結部を作るための既存の方法および製品は、ボルト止め式連結部を作る場合よりも費用が高くつき、しかも大きな労働力を要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かくして、ナットの予備(あらかじめ行われる)配置および予備(あらかじめ行われる)取り付けを可能にする一方で、さらに、ナットがある程度の側方運動を行うことができるようにすることによって、組立許容誤差を保ち、その結果、当初においてボルトの位置がナットの位置と合っていない場合に接近を片側からしか行うことができない場合であってもボルトをナットにねじ込むことができるようになっている機構体が要望されている。この課題および他の課題は、以下に説明する開示する技術の実施形態によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一観点は、ナット拘束具において、ナットをナット拘束具内に挿入し、しかる後、ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置してこのボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、ナット拘束具が取り付けられている面と反対側のサブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、ナット拘束具は、空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の一部分を有し、一部分は、サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を含み、空洞は、空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の一部分がナットを回転的に拘束するよう形作られた状態でナットの挿入を受け入れ、そしてナットにボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす少なくとも1つの場所を含むよう構成され、ナット拘束具は、取り外し可能または変形可能な材料の1つ以上の部分を有する1つ以上のナット心出し要素を含み、1つ以上の部分は、空洞中に延び、1つ以上の部分は、ナットにボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす場所にナットを保持するよう構成され、1つ以上の部分は、サブストレート板へのナット拘束具の取り付けに続いて、取り外されまたは、もはや空洞中に延びないよう変形するのが良く、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心的に挿入された場合でも、ボルトを受け入れるよう任意の側方に動くことができ、ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続いて空洞からのナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、ナットとサブストレート板の直接接触、またはボルトの軸部とサブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止するナット拘束具の部分は存在しないことを特徴とするナット拘束具を含む。
【0007】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。ナット拘束具をサブストレート板のボルト穴と同心状にボルト穴の半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法が提供され、本方法は、ナットをナット拘束具中に挿入するステップと、ナット拘束具の開口端をサブストレート板と面一接触状態に配置し、それによりナットの取り外しを阻止するステップと、ボルトをナット拘束具と反対側のサブストレート板の面からボルト穴中に挿入し、ボルトをナット拘束具中にあらかじめ挿入されたナットと結合し、ボルトとナットがサブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるステップと、ボルトをナットから取り外してボルトをサブストレート板のボルト穴から取り出すステップとを含む。ナット拘束具は、ナットがサブストレート板への取り付け後にナット拘束具の外側から見えるようにするような構成になっている。空洞は、実質的に等角六角形を定めている。ナット心出し要素は、ナットが重力に起因してナットに作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向へのナットの運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかも、ボルトの先端とナットの接触に起因してナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるようナット拘束具内で側方に動くことができる。空洞は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている。ナット拘束具は、1つ以上の座金心出し要素を有し、座金心出し要素は、変形可能な材料の1つ以上の部分を有し、1つ以上の部分は、ナット拘束具の空洞中に延びるとともに、座金をナット拘束具と実質的に同心状に保持し、座金心出し要素は、重力に起因して座金に作用する力の大きさを超えない大きさで座金に任意の横方向の力が作用したときに、あらゆる横方向への座金の運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかも、ボルトの先端と座金の接触に起因して座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、座金は、ボルトが座金に対して非同心的に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができる。ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、ナット拘束具の残部は、金属で作られている。ナット心出し要素は、ナット拘束具の残部と連続した状態で並んで位置し、ナット心出し要素は、ナット心出し要素の形態および比率に起因する変形性を備えている。ナット心出し要素は、ナット拘束具の残部に接着剤で取り付けられる。サブストレート板へのナット拘束具の取り付けは、溶接によって行われる。ナット心出し要素は、ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分を定位置にスナップ嵌めすることによってナット拘束具の残部に取り付けられる。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を有し、穴は、ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分と結合し、そしてナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、ナット心出し要素がナットを保持する位置から、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう形作られている。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を有する。ナット拘束具は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する。
【0008】
一観点は、ナット拘束具において、ナットをナット拘束具内に挿入し、しかる後、ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置してこのボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、ナット拘束具が取り付けられている面と反対側のサブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、ナット拘束具は、1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、可動中央部分は、サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、空洞を画定する可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、1つ以上の剛性外側部分は、サブストレート板に取り付けられたナット拘束具の複数の部分を含み、1つ以上の剛性外側部分は、可動中央部分がボルト穴の半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有するよう構成され、1つ以上の剛性外側部分と可動中央部分は、1つ以上の可撓性コネクタによって互いに連結されており、1つ以上の可撓性コネクタは、ナットおよび可動中央部分のうちの1つ以上が重力に起因してそれぞれの要素に作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向へのナットの運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固でありかつボルトをナットで締め付ける作用に起因して可動中央部分にトルクが作用すると可動中央部分を回転的に拘束するのに十分強固であり、しかもボルトの先端とナットの接触に起因してナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができ、ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続いて空洞からのナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、ナットとサブストレート板の直接接触、またはボルトの軸部とサブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止するナット拘束具の部分は存在しないことを特徴とするナット拘束具を含む。
【0009】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。1つ以上の剛性外側部分は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を有する。サブストレート板へのナット拘束具の取り付けは、溶接によって行われる。空洞は、実質的に正六角形を定めている。空洞は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている。ナット拘束具をサブストレート板のボルト穴と同心状にボルト穴の半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法が提供され、この方法は、ナットをナット拘束具中に挿入するステップと、ナット拘束具の開口端をサブストレート板と面一接触状態に配置し、それによりナットの取り外しを阻止するステップと、ボルトをナット拘束具と反対側のサブストレート板の面からボルト穴中に挿入し、ボルトをナット拘束具中にあらかじめ挿入されたナットと結合し、ボルトとナットがサブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるステップと、ボルトをナットから取り外してボルトをサブストレート板のボルト穴から取り出すステップとを含む。
【0010】
一観点は、ナット拘束具において、ナットをナット拘束具内に挿入し、しかる後、ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置してこのボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、ナット拘束具が取り付けられている面と反対側のサブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、ナット拘束具は、1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、可動中央部分は、サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、空洞を画定する可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、可動中央部分は、空洞から遠ざかって延びる1つ以上の半径方向突起をさらに有し、1つ以上の剛性外側部分は、サブストレート板に取り付けられたナット拘束具の複数の部分を含み、1つ以上の剛性外側部分は、各々が先端を有する1つ以上の変形可能な突起を有し、変形可能突起は、変形可能突起の先端がボルトの挿入に先立って可動中央部分に接触し、そして可動中央部分が実質的にボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に可動中央部分を保持するよう構成され、変形可能突起はさらに、ナットおよび可動中央部分のうちの1つ以上が重力に起因してそれぞれの要素に作用する力の大きさを超えない大きさをもつ任意の横方向における力の作用を受けたときにあらゆる横方向への可動中央部分の運動を実質的に阻止するのに十分に堅固かつ強固であり、しかもボルトの先端とナットの接触に起因してナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができ、剛性外側部分は、サブストレート板とは接触しない1つ以上の隆起要素をさらに有し、隆起要素とサブストレート板との間の空間は、1つ以上の凹部を備え、凹部および可動中央部分の半径方向突起は、半径方向突起が凹部内に嵌り込むよう、そして可動中央部分が頂部平面から開口端に進む方向で見て反時計回りの方向に回転的に拘束されるよう、しかも可動中央部分がサブストレート板のフェースから遠ざかるのが阻止されるよう構成され、ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続いて空洞からのナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、ナットとサブストレート板の直接接触、またはボルトの軸部とサブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止するナット拘束具の部分は存在しないことを特徴とするナット拘束具を含む。
【0011】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。空洞は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている。ナット拘束具をサブストレート板のボルト穴と同心状にボルト穴の半径方向許容誤差以内の正確な状態まで位置決めする方法が提供され、本方法は、ナットをナット拘束具中に挿入するステップと、ナット拘束具の開口端をサブストレート板と面一接触状態に配置し、それによりナットの取り外しを阻止するステップと、ボルトをナット拘束具と反対側のサブストレート板の面からボルト穴中に挿入し、ボルトをナット拘束具中にあらかじめ挿入されたナットと結合し、ボルトとナットがサブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるステップと、ボルトをナットから取り外してボルトをサブストレート板のボルト穴から取り出すステップとを含む。空洞は、実質的に正六角形を定めている。サブストレート板へのナット拘束具の取り付けは、溶接によって行われる。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を有する。隆起要素および変形可能突起は、別々の材料部分である。隆起要素および変形可能突起は、同一の材料部分から成る。1つ以上の剛性外側部分は、実質的に金属で作られ、可動内側部分は、実質的にプラスチックで作られている。1つ以上の剛性外側部分は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する。
【0012】
一観点は、ナット拘束具であって、入口が設けられたベースプレートと、ベースプレートの入口内に設けられたキャップと、ベースプレートおよびキャップのうちの少なくとも一方に取り付けられた1つ以上のコネクタとを有し、コネクタのうちの少なくとも1つは、側方に動くことができるよう構成され、コネクタのうちの少なくとも1つは、ベースプレートに対するキャップの垂直軸線回りの回転を拘束するよう構成されていることを特徴とするナット拘束具を含む。
【0013】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。コネクタは、横方向に変形可能に動くことができるよう構成されている。キャップは、キャップの頂部を貫通した入口を有する。キャップの内側輪郭は、ナットをキャップに対して回転的に拘束するよう形作られている。ベースプレートは、サブストレート板に当接するとともにこのサブストレート板に取り付け可能であるように構成されるとともに配置され、サブストレート板を貫通して入口が延びており、コネクタのうちの少なくとも1つは、キャップをサブストレート板に当接された状態に保持するよう構成されている。キャップの内側輪郭は、円形座金をキャップ内に受け入れるよう形作られ、円形座金は、ナットとサブストレート板を離隔させる。ベースプレート、キャップ、およびコネクタは、一体形構造体として構成され、コネクタは、変形可能なフランジを有する。変形可能フランジは、サブストレート板に平行でありかつ隣接している。変形可能フランジは、サブストレート板に隣接したベースプレートの下側末端に取り付けられるよう構成され、変形可能フランジは、ベースプレートから遠ざかって垂直に延びる領域を有する。横方向へのキャップの運動により、変形可能フランジの全ての同時変形が生じる。キャップは、ベースプレートの入口中に挿入可能である。横方向へのキャップの運動により、横方向へのコネクタのうちの少なくとも1つの運動が生じる。キャップは、ベースプレートのいずれの側からもベースプレートの入口中に挿入可能であるよう構成されている。キャップの頂部は、キャップの側壁とは別個の材料部分であり、頂部は、側壁に取り付け可能である。
【0014】
一観点は、ナット拘束具の実装方法であって、ナット拘束具に入口が設けられたベースプレートを有するナット拘束具を用意するステップと、ベースプレートの入口内に設けられたキャップを用意するステップと、ベースプレートおよびキャップのうちの少なくとも一方に取り付けられた1つ以上のコネクタを用意するステップと、コネクタのうちの少なくとも1つを側方に動くことができるよう構成するステップと、コネクタのうちの少なくとも1つをベースプレートに対してキャップの垂直軸線回りの回転を拘束するよう構成するステップとを含むことを特徴とするナット拘束具実装方法を含む。
【0015】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。ナット拘束具の実装方法は、ボルトをサブストレート板に設けられた入口に通すステップと、ボルトをナットで締め付けるステップと、ナット拘束具をナットに嵌めるステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるステップと、ボルトを取り外すステップとをさらに含むのが良い。ナット拘束具の実装方法は、ボルトをサブストレート板に設けられた入口に通すことができるようナット拘束具を構成するステップと、ボルトをナットで締め付けることができるようにするようナット拘束具を構成するステップと、ナットに嵌めることができるようナット拘束具を構成するステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるようナット拘束具を構成するステップと、ボルトを取り外すことができるようナット拘束具を構成するステップとをさらに含むのが良い。コネクタは、横方向に変形可能に動くことができるよう構成されている。キャップは、キャップの頂部を貫通した入口を備える。キャップの頂部は、キャップの側壁とは別個の材料部分であり、頂部は、側壁に取り付け可能である。キャップの内側輪郭は、ナットをキャップに対して回転的に拘束するよう形作られている。ベースプレートは、サブストレート板に当接するとともにこのサブストレート板に取り付け可能であるように構成されるとともに配置され、サブストレート板を貫通して入口が延びており、コネクタのうちの少なくとも1つは、キャップをサブストレート板に当接された状態に保持するよう構成されている。キャップの内側輪郭は、円形座金をキャップ内に受け入れるよう形作られ、円形座金は、ナットとサブストレート板を離隔させる。ベースプレート、キャップ、およびコネクタは、一体形構造体として構成され、コネクタは、変形可能なフランジを有する。変形可能フランジは、サブストレート板に平行でありかつ隣接している。変形可能フランジは、サブストレート板に隣接したベースプレートの下側末端に取り付けられ、変形可能フランジは、ベースプレートから遠ざかって垂直に延びる領域を有する。横方向へのキャップの運動により、変形可能フランジの全ての同時変形が生じる。キャップは、ベースプレートの入口中に挿入可能である。横方向におけるキャップの運動により、横方向へのコネクタのうちの少なくとも1つの運動が生じる。キャップは、ベースプレートのいずれの側からもベースプレートの入口中に挿入可能であるよう構成されている。
【0016】
一観点は、ナットを受け入れるとともにサブストレート板に取り付けられるよう構成されたナット拘束具であって、ナット拘束具は、1つ以上の剛性外側部分および可動中央部分を有し、可動中央部分は、空洞を構成するよう形作られ、可動中央部分は、サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を有し、空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、空洞を画定する可動中央部分の材料がナットを回転的に拘束するよう形作られ、可動中央部分は、空洞から遠ざかって延びる1つ以上の半径方向突起をさらに有し、1つ以上の剛性外側部分は、サブストレート板に取り付けられたナット拘束具の複数の部分を含み、1つ以上の剛性外側部分は、各々が先端を有する1つ以上の変形可能な突起を有し、変形可能突起は、変形可能突起の先端がボルトの挿入に先立って可動中央部分との接触状態を維持し、そして可動中央部分が実質的にボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に可動中央部分を保持するよう構成され、変形可能突起はさらに、ボルトの先端とナットの接触に起因してナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であり、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができ、剛性外側部分は、サブストレート板とは接触しない1つ以上の隆起要素をさらに有し、隆起要素とサブストレート板との間の空間は、1つ以上の凹部を備え、凹部および可動中央部分の半径方向突起は、半径方向突起が凹部内に嵌り込むよう、そして可動中央部分が回転的に拘束されるよう構成されていることを特徴とするナット拘束具を含む。
【0017】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。空洞は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている。空洞は、実質的に正六角形を定めている。サブストレート板へのナット拘束具の取り付けは、溶接によって行われる。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を有する。隆起要素および変形可能突起は、別々の材料部分である。隆起要素および変形可能突起は、同一の材料部分から成る。1つ以上の剛性外側部分は、実質的に金属で作られ、可動内側部分は、実質的にプラスチックで作られている。1つ以上の剛性外側部分は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための1つ以上の好ましい場所を指示する凹み、突起、および穴のうちの1つ以上を有する。
【0018】
一観点は、ナットを受け入れるとともにサブストレートに取り付けられるよう構成されたナット拘束具であって、ナット拘束具は、空洞、頂部平面、および開口端を備えた構造体を有し、空洞は、ナットの挿入を受け入れるよう構成され、空洞はさらに、ナットを回転的に拘束するよう構成されるとともに形作られ、空洞はさらに、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する少なくとも1つの場所を含むよう構成され、ナット拘束具は、空洞中に延びる変形可能な材料の少なくとも1つの部分を含むナット心出し要素を有し、変形可能な材料の少なくとも1つの部分は、ナットが実質的にボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所に保持するよう構成され、ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続き、空洞からのナットの抜け出しを阻止するよう構成されていることを特徴とするナット拘束具を含む。
【0019】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。ナット拘束具は、ナットがサブストレート板への取り付け後にナット拘束具の外側から見えるようにするような構成になっている。空洞は、実質的に等角六角形を定めている。ナット心出し要素は、ボルトの先端とナットの接触に起因してナットが横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるように構成されており、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるようナット拘束具内で側方に動くことができる。空洞は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう構成されている。ナット拘束具は、少なくとも1つの座金心出し要素をさらに有し、少なくとも1つの座金心出し要素は、ナット拘束具の空洞中に延びて、座金をナット拘束具と実質的に同心状に保持するよう構成された変形可能な材料の少なくとも一部分をさらに有し、少なくとも1つの座金心出し要素は、ボルトの先端と座金の接触に起因して座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるよう構成されており、それにより、座金は、ボルトが座金に対して非同心的に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができる。ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、ナット拘束具の残部は、金属で作られている。ナット心出し要素は、ナット拘束具の残部に接着剤で取り付けられる。上記構造体は、サブストレート板に取り付け可能に構成されている。上記構造体は、溶接によりサブストレート板に取り付け可能に構成されている。ナット心出し要素は、ナット心出し要素を含む材料の少なくとも1つの部分を定位置にスナップ嵌めするよう構成されたスナップ嵌め機構体により構造体に取り付けられるよう構成されている。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものであり、穴は、ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分と結合し、そしてナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、ナット心出し要素がナットを保持する位置から、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう構成されるとともに形作られている。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものである。ナット拘束具は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための好ましい場所を指示するよう構成された凹み、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための少なくとも1つの好ましい場所を指示するよう構成された突起、およびナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための少なくとも一つの好ましい場所を指示するよう構成された穴のうちの少なくとも1つ有する。
【0020】
一観点は、ナット拘束具実装方法であって、ナット拘束具をこのナット拘束具が空洞、頂部平面、および開口端を備える構造を有するよう構成するステップを含み、ナットの挿入を受け入れるよう空洞を構成するステップを含み、ナットを回転的に拘束するよう空洞を構成するステップを含み、空洞はさらに、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する少なくとも1つの場所を含むよう構成され、ナット拘束具実装方法は、ナット拘束具をこのナット拘束具が空洞中に延びる変形可能な材料の少なくとも1つの部分を備えたナット心出し要素を有するよう構成するステップをさらに含み、変形可能な材料の少なくとも1つの部分は、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する場所にナットを保持するよう構成され、ナット拘束具は、サブストレート板への取り付けに続き、空洞からのナットの逃げ出しを阻止するよう構成されていることを特徴とするナット拘束具実装方法を含む。
【0021】
具体化例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むのが良い。ナット拘束具実装方法は、ナットがサブストレート板への取り付けに続き、ナット拘束具の外部から見えるようナット拘束具を構成するステップをさらに含む。空洞は、実質的に等角六角形を定めている。ナット拘束具実装方法は、ボルトの先端とナットとの接触に起因してナットに横方向の力が作用したときに変形するのに十分に可撓性であるようナット心出し要素を構成するステップをさらに含み、それにより、ナットは、ボルトがナットに対して非同心状に挿入された場合でもボルトを受け入れるようナット拘束具内で側方に動くことができる。ナット拘束具実装方法は、ナットの挿入の受け入れに加えて、座金の挿入を受け入れ、そして、座金にボルト穴の半径方向許容誤差に少なくとも等しい任意の横方向への運動の自由度を提供するとともにサブストレート板への取り付け後に座金の逃げ出しを阻止するよう空洞を構成するステップをさらに含む。ナット拘束具実装方法は、少なくとも1つの座金心出し要素を用意するステップをさらに含み、少なくとも1つの座金心出し要素は、ナット拘束具の空洞中に延びて、座金をナット拘束具と実質的に同心状に保持するよう構成された変形可能な材料の少なくとも一部分をさらに有し、少なくとも1つの座金心出し要素は、ボルトの先端と座金の接触に起因して座金が横方向の力の作用を受けたときに変形するのに十分可撓性であるよう構成されており、それにより、座金は、ボルトが座金に対して非同心的に挿入された場合でもボルトを受け入れるよう側方に動くことができる。ナット心出し要素は、フォーム、コルク、ゴム、プラスチックおよびフェルトのうちの1つ以上で作られ、ナット拘束具の残部は、金属で作られている。ナット拘束具実装方法は、ナット心出し要素を接着剤によりナット拘束具に取り付けるステップをさらに含む。ナット拘束具実装方法は、上記構造体をサブストレート板に取り付けるステップをさらに含む。ナット拘束具実装方法は、上記構造体をサブストレート板に溶接によって取り付けるステップをさらに含む。ナット心出し要素は、ナット心出し要素を含む材料の少なくとも1つの部分を定位置にスナップ嵌めするよう構成されたスナップ嵌め機構体により上記構造体に取り付けられるよう構成されている。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものであり、穴は、ナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分と結合し、そしてナット心出し要素を含む材料の1つ以上の部分の取り付けを、ナット心出し要素がナットを保持する位置から、ナットがボルト穴の半径方向許容誤差の実質的に少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度を有する位置に制限するよう構成されるとともに形作られている。頂部平面は、ボルトの先端がナットを通過した後に頂部平面を通過することができるようにする穴を備える構造のものである。ナット拘束具は、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための好ましい場所を指示するよう構成された凹み、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための少なくとも1つの好ましい場所を指示するよう構成された突起、およびナット拘束具をサブストレート板に取り付けるための少なくとも一つの好ましい場所を指示するよう構成された穴のうちの少なくとも1つ有する。ナット拘束具実装方法は、ナットをナット拘束具中に挿入するステップと、ナット拘束具の開口端をサブストレート板と面一接触状態に配置し、それによりナットの取り外しを阻止するステップと、ボルトをナット拘束具と反対側のサブストレート板の面からボルト穴中に挿入し、ボルトをナット拘束具中にあらかじめ挿入されたナットと結合し、ボルトとナットがサブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするステップと、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けるステップと、ボルトをナットから取り外してボルトをサブストレート板のボルト穴から取り出すステップとをさらに含む。ナット拘束具実装方法は、ナットを受け入れるようナット拘束具を構成するステップと、ナット拘束具の開口端をサブストレート板と面一接触状態に配置し、それによりナットの取り外しを阻止するようナット拘束具を構成するステップと、ボルトをナット拘束具と反対側のサブストレート板の面からボルト穴中に挿入し、ボルトをナット拘束具中にあらかじめ挿入されたナットと結合し、ボルトとナットがサブストレート板にぴったりと接触した状態になるようにするようナット拘束具を構成するステップと、サブストレート板に取り付け可能にナット拘束具を構成するステップと、ボルトをナットから取り外してボルトをサブストレート板のボルト穴から取り出すようナット拘束具を構成するステップとをさらに含む。
【0022】
開示する技術の実施形態の連結機構体は、互いに回転的にかつ取り外し可能に取り付け可能なナットとボルト、およびキャップを含むのが良い。ナットとボルトの各々は、キャップよりも高いレジリエンスを有するのが良く、それにより、キャップが、ベースプレート中に挿入可能である。ベースプレートは、サブストレート表面に溶接されるよう構成されているのが良い。
【0023】
「水平」は、「ベースプレートの頂部平面および/または底部平面に平行な平面の向き」および/または「垂直な向きに実質的に垂直な向き」と定義される。「垂直」は、「ボルトをベースプレートの反対側に設けられているナットにねじ込まれたときに、ボルトが最も長くなる平面の向き」および/または「水平な向きに実質的に垂直な向き」と定義される。「レジリエンス」は、「変形後にその元の形状に戻る能力」と定義される。
【0024】
キャップは、プレートに対するナットの側方運動を可能にしながら、ナットをプレートに対して定位置に保持するよう寸法決めされるのが良い。
【0025】
幾つかの実施形態では、キャップは、座金をさらに包囲するのが良く、座金は、サブストレート板とナットを離隔させる。種々の実施形態において、ベースプレートおよびキャップの各々は、それぞれの複数の相互係止可能な歯を有するのが良い。キャップは、別の実施形態では、ねじり可能であるのが良く、それにより、キャップは、そのそれぞれの複数の歯をベースプレートのそれぞれの複数の歯と一緒にロックする。
【0026】
幾つかの実施形態では、ベースプレートは、第2のベースプレートに取り外し可能に結合可能な相互係止機構体を有するのが良い。
【0027】
ナットは、幾つかの実施形態では、さらに、ボルトによりサブストレート板に固定されるのが良く、サブストレート板に設けられた入口は、ベースプレートの中心から側方に遠ざかったところに配置されるのが良く、それにより、ボルトは、ベースプレートに対して角度が付けられる。
【0028】
キャップおよびベースプレートのうちの少なくとも一方は、種々の実施形態では、少なくとも1つの変形可能な突起を有するのが良い。変形可能な突起は、諸実施形態では、ボルトをベースプレートに通してナットに挿入したときに変形する。他の実施形態では、ベースプレートは、キャップから出ている複数の半径方向フランジ周りに嵌まるよう寸法決めされているのが良い少なくとも1つの変形可能な突起を有するのが良い。「変形可能」は、「ボルトが挿入されたときにナットをずらす位置合わせ操作の側方運動の代表的な力によって押されたときに、破断することなくその形状を変化させることができる」と定義される。
【0029】
別の実施形態では、ベースプレートは、キャップに機能的に取り付けられるのが良い。プレートは、この実施形態では、プレートとキャップとの間に延びる複数の可撓性コネクタによってキャップに連結された剛性外側部分を有するのが良い。他の実施形態では、キャップは、同時にベースプレートであっても良く、キャップは、変形可能な突起をさらに有することができる。「機能的に取り付けられた」という表現は、「各アイテムまたは片が他方のアイテムまたは片と一緒になって働いて、指定された特徴および/または互いに対する指定された限定運動範囲を実行するような仕方で、2つのアイテムまたは片が互いに取り付けられ」と定義される。
【0030】
別の実施形態では、キャップは、上側リテーナまたは保持具を有するのが良い。上側保持具は、中央構造体を有するのが良く、複数の枝部がこの中央構造体から延びている。複数のフランジが複数の枝部のそれぞれ対応の枝部からこの下に延びるのが良い。キャップは、複数の変形可能な突起をさらに有するのが良い。キャップにもうけられた複数の穴の各々は、複数のフランジのそれぞれ対応のフランジを保持するよう寸法決めされるのが良い。変形可能な突起は、諸実施形態では、キャップに取り外し可能に取り付け可能である。
【0031】
他の実施形態では、キャップは、中央構造体を備えた上側リテーナまたは保持具を有するのが良く、複数の枝部がこの中央構造体から延びている。上側保持具は、複数の枝部のうちのそれぞれ対応の枝部からその下に延び、または中央構造体のそれぞれ対応の側からその下に延びる複数のフランジを有するのが良い。加うるに、キャップは、フランジを摩擦により静止状態に保持するよう寸法決めされているエッジを備えた穴を有するのが良い。複数の枝部のうちの対応の枝部からその下に延びているフランジは、キャップの側部とナットの側部との間に保持されるのが良い。複数のフランジは、諸実施形態では、上側保持具に取り外し可能に取り付け可能であるのが良い。
【0032】
「摩擦により」は、「固体表面および/または流体層および/または材料要素が互いに当たった状態で摺動する相対運動に抵抗する力に関する」として定義される。「取り外し可能に取り付け可能」は、「参照した要素が取り付けられたり、取り外されたりするアイテムを損傷させないで(物理的構造の健全性を変更しないで)取り付けられたり、取り外されたりすることが可能である」と定義される。
【0033】
本開示において説明する任意の装置および方法ステップは、これが装置またはステップを構成する部品であっても良く、またはその一部であっても良い装置または方法ステップを含みまたはこれから成るのが良い。「および/または」という表現は、この表現が言語学的に結合するアイテムおよび各アイテムそれ自体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1a】開示する技術の実施形態のナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図1b】
図1aのナット拘束具の下の方から見た斜視図である。
【
図1c】開示する技術の他の実施形態のナット拘束具の下の方から見た斜視図である。
【
図2a】
図1aのナット拘束具の平面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図2b】
図1aのナット拘束具の横断面図であり、座金が挿入された状態を示す図である。
【
図2c】
図1aのナット拘束具の別の横断面図である。
【
図2d】
図1aのナット拘束具の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図2e】
図1aのナット拘束具の正面断面図である。
【
図2f】
図1aのナット拘束具の正面断面であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図3a】
図1aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図3b】
図1aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット、座金およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図4a】開示する技術の他の実施形態のナット拘束具およびこれに取り付けられた取り外し可能カバーの上の方から見た斜視図である。
【
図4b】
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。
【
図4c】
図4aのナット拘束具の上の方から見た斜視図であり、取り外し可能カバーが存在していない状態を示す図である。
【
図4d】
図4aの取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。
【
図5a】
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの平面図である。
【
図5b】
図4aのナット拘束具の平面図であり、取り外し可能カバーが存在し、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図5c】
図4aのナット拘束具の横断面図であり、座金が挿入された状態を示す図である。
【
図5d】
図4aのナット拘束具の別の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図5e】
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図6a】
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図6b】
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナット、座金およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図7a】開示する技術の他の実施形態のナット拘束具および取り外し可能カバーの上の方から見た斜視図である。
【
図7b】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。
【
図7c】
図7aのナット拘束具上の方から見た斜視図であり、取り外し可能カバーが存在していない状態を示す図である。
【
図7d】
図7aの取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。
【
図8a】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの平面図である。
【
図8b】
図7aのナット拘束具の平面図であり、取り外し可能カバーが存在せず、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図8c】
図7aのナット拘束具の横断面図であり、座金が挿入された状態を示す図である。
【
図8d】
図7aのナット拘束具の別の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図8e】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図9a】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図9b】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ボルトの挿入中にナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図9c】
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図であり、ナット、座金、およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図10a】開示する技術の他の実施形態のナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図11b】
図10aのナット拘束具の横断面図であり、座金が挿入された状態を示す図である。
【
図11c】
図10aのナット拘束具の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図11d】
図10aのナット拘束具の正面断面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図11e】
図10aのナット拘束具の右側面断面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図12a】
図10aのナット拘束具の右側面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図12b】
図10aのナット拘束具の右側面断面図であり、ナット、座金、およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図12c】
図10aのナット拘束具の横断面図であり、ナットおよびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図13a】開示する技術の他の実施形態の一体構造型であるキャップとベースプレートとを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図13b】開示する技術の他の実施形態の一体構造型であるキャップとベースプレートとを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図14a】
図13aのナット拘束具の平面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図14b】
図13aのキャップの横断面図であり、座金が挿入された状態を示す図である。
【
図14c】
図13aのキャップの別の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図14d】
図13aのナット拘束具の正面断面図であり、ナットおよび座金挿入された状態を示す図である。
【
図15a】
図13aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図15b】
図13aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット、座金、およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図16a】キャップおよびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図17a】
図16aのナット拘束具の平面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図17b】
図16aのナット拘束具の横断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【
図17c】
図16aのナット拘束具の正面断面図であり、ナットおよび座金が挿入された状態を示す図である。
【
図18a】
図16aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金およびボルトが挿入された状態を示す図である。
【
図18b】
図16aのナット拘束具の正面断面図であり、ナット、座金、およびボルトが挿入され、締結板がサブストレート板に結合された状態を示す図である。
【
図19a】開示する技術の他の実施形態の2つのキャップおよび共通ベースプレートを有する2つの互いに接合されたナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図19b】開示する技術の他の実施形態のキャップおよびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図20a】開示する技術の他の実施形態の取り付け可能な頂部、キャップ本体、およびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
【
図20d】
図20aのナット拘束具の取り付け可能な頂部の上の方から見た斜視図である。
【
図20e】
図20aのナット拘束具の側面断面図であり、ナットが挿入された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示は、ナットを定位置に固定して後でボルトをナット中にねじ込むことができるようにするための機構体に関する。さらに、ナットは、これがその配置に関する位置合わせ不良、サブストレート板および締結板に設けられた穴相互間の位置合わせ不良、および/またはその他を是正するよう横方向平面内で動かすことができるよう固定されるのが良い。
【0036】
図1aは、開示する技術の実施形態のナット拘束具の上の方から見た斜視図である。本開示の目的上、「頂部」と「底部」は、互いに反対側の側部であり、「頂部」は、全体として、ナット拘束具の凸状側部のエッジのところに位置し、「底部」は、全体として、ナット拘束具の凹状側部の反対側のエッジのところに位置する。「底部」はまた、サブストレート板のところに位置するものとして説明される場合があり、「頂部」は、サブストレート板から遠ざかって位置するナット拘束具の側部である。
【0037】
特に、
図1aは、頂部層102を有するナット拘束具101を示し、この頂部層を挿通して穴100が設けられるのが良い。特に、穴100は、ナット拘束具101内に設けられている表面によって画定されるのが良い。穴100は、ボルト、例えば心出しボルト125、締結用ボルト126、および/またはその他の最も細長い部分の先端を挿通させることができるよう寸法決めされ、構成され、配置され、設けられなどされるのが良い。例えば、心出しボルト125、締結用ボルト126、および/またはその他は、下からナット拘束具101中に挿入されるのが良く、これらは、ナット拘束具中に挿入されたナット120の頂部を越えて延びるとともに/あるいはナット拘束具101の頂部層102を越えて延びるのが良い(
図3aおよび
図3b参照)。この実施形態において図示されているナット拘束具101は、鋭利な角(コーナー)および鋭利なエッジを有するのが良い。特に、ナット拘束具101は、ナット拘束具101の底部とナット拘束具101の頂部との間に複数の平坦な外面を有するのが良い。種々の他の実施形態では、ナット拘束具101の角および/またはエッジは、フィレットが設けられるのが良く、あるいは、滑らかにされ、当たった際の感触が和らげられ、かつ/あるいはその他の加工がなされるのが良い。ナット拘束具101は、任意の外側形状を有することができる。
【0038】
図1bは、
図1aのナット拘束具の下の方から見た斜視図である。
図1bに示されているように、ナット拘束具101は、少なくとも上側部分および下側部分を備えた内側の側壁を有するのが良い。ナット拘束具101は、上方内側の側壁103を有するのが良く、この上方内側側壁103は、ナット120を保持してこれを回転的に拘束するよう構成されているのが良い(
図2dに示されているように)。特に、ナット拘束具101の上方内側側壁103は、ナット120が一定の限度を超えて回るのを阻止することができる。ナット拘束具101は、下方内側の側壁104を有するのが良く、この下方内側側壁104は、座金121を保持するよう構成されているのが良い(
図2bに示されているように)。
【0039】
加うるに、ナット拘束具101は、一般に取り付け部と呼ばれる場合のある表面、例えば本明細書において説明するサブストレートの表面に固定的に取り付けられるよう構成されているのが良い。具体的に説明すると、ナット拘束具101の底面は、表面、例えば本明細書において説明するサブストレートに固定的に取り付けられるよう構成されているのが良い。特に、ナット拘束具101は、サブストレートに溶接され、サブストレートに接着剤で取り付けられ、サブストレートに機械的締結具で取り付けられ、サブストレートに他の取り付け機構体で取り付けられ、サブストレートに他の取り付けプロセスで取り付けられ、サブストレートに他の取り付け形態で取り付けられるとともに/あるいはその他のやり方で取り付けられるよう構成されているのが良い。
【0040】
上方内側側壁103のうちの1つ以上には、変形可能な要素105が取り付けられるのが良い。特定の観点では、変形可能要素105は、突起であっても良く、ナット拘束具101の表面または形状および/またはその他の認識可能かつ/あるいは平坦な区分から延びるフランジとして構成されても良い。変形可能要素105は、ナット120をナット拘束具101内に実質的に同心状に保持するよう構成されているのが良い。締結用ボルト126がボルト穴127およびサブストレート穴123(
図3b)中に非同心的に挿入された場合、ナット拘束具101および/または変形可能要素105の形態により、締結用ボルト126は、ナット120を横方向にわずかにずらして位置合わせ不良を是正することができるようになっているのが良い。この点において、「わずかに」は、締結用ボルト126の半径とサブストレート穴123の半径との差の最高少なくとも2倍と定められるといって良い。
【0041】
種々の実施形態では、変形可能要素105は、上方内側側壁103の全て、幾つか、または1つに取り付けられるのが良い。変形可能要素105は、角柱、円柱、および/または三次元形状の任意の他の形態としての形状、構造、および/または構成のものであるのが良い。上方内側側壁103の単一の構成例には、変形可能要素105のうちの1つ以上が設けられるのが良い。変形可能要素105のうちの少なくとも1つは、取り外し可能でありかつ/あるいは再取り付け可能であるのが良く、かかる変形可能要素は、接着剤により、機械的な取り付け具により、摩擦取り付け方式および/またはその他により取り付け可能である。他の観点では、変形可能要素105は、ナット拘束具101、下方内側側壁104、上方内側側壁103および/またはその他と一体に形成されるのが良い。
【0042】
加うるに、上述の
図1aおよび
図1bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図1aおよび
図1bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0043】
図1cは、開示する技術の他の実施形態のナット拘束具の下の方から見た斜視図である。この実施例で図示されているように、ナット拘束具101は、ナット拘束具101の上方内側側壁103および/または下方内側側壁104には複数の穴107が設けられるのが良い。種々の実施形態では、穴107は、上方内側側壁103にのみかつ/あるいは下方内側側壁104にのみに設けられても良い。穴107は、ナット拘束具101の表面によって画定されるのが良い。穴107は、種々の実施形態では、ナット拘束具101の安価な製造、迅速な製造、および/またはその他を可能にするとともに/あるいはナット120および/または座金121がナット拘束具101中に挿入されているかどうかを目で見て確認することができるようにする。
【0044】
加うるに、上述の
図1cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図1cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0045】
図2aは、ナットが挿入された状態の
図1aのナット拘束具の平面図である。
図2bは、座金が挿入された状態の
図1aのナット拘束具の横断面図である。
図2cは、
図1aのナットリテーナの横断面図である。図示のように、ナット拘束具101の中心軸線130が指示されている。これらの図に示されているように、ナット120および/または座金121は、ナット拘束具101と同心状に整列するのが良い。これらの図にさらに示されているように、ナット拘束具101の上方内側側壁103は、不均等な長さの辺を備えた実質的に等角六角形の状態でナット拘束具101の空洞133周りに配置されるのが良く、その結果、中心軸線130から上方内側側壁103の断面の中点までの距離は、中心軸線130から上方内側側壁103の別の形態の断面の中点までの距離には等しくないことがある。この実施形態では、変形可能要素105は、中心軸線から一層遠いところに位置する上方内側側壁103に取り付けられるのが良い。ナット120は、諸実施形態では、変形可能要素105が設けられていることによって、変形可能要素105がゼロ厚さまで縮む必要なく、横方向にわずかに動くことができるようになっているのが良い。
【0046】
図2dは、ナットが挿入された状態の
図1aのナット拘束具の横断面図である。この図に示されているように、変形可能要素105のうちの幾つかまたは全ては、ナット120をナット拘束具101中に挿入することによって圧縮されるのが良い。変形可能要素105によって定位置に保持されると、ナット120は、摩擦の作用でナット拘束具101と実質的に同心状に保持されるのが良い。一観点では、ナット120は、摩擦力および/またはその他に起因して、ナット拘束具101に対して摩擦の作用で定位置に保持されるのが良い。
【0047】
図2eは、
図1aのナット拘束具の正面断面図である。
図2fは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図1aのナット拘束具の正面断面図である。図示の実施形態では、ナット120がナット拘束具101中に挿入されて、摩擦の作用で変形可能要素105によって定位置に保持された場合、ナット120は、ナット拘束具101の頂部層102および/または変形可能要素105が取り付けられていないナット拘束具101の上方内側側壁103と接触状態にはなくて良い。他の実施形態では、ナット120は、ナット拘束具101中に挿入されて、摩擦の作用で変形可能要素105によって定位置に保持された場合、ナット拘束具101の頂部層102および/または変形可能要素105が取り付けられた形態をしていないナット拘束具101の上方内側側壁103と全体としてまたは部分的に接触状態にあるのが良い。
【0048】
加うるに、上述の
図2a~
図2fと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図2a~
図2fと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0049】
図3aは、ナット拘束具をサブストレート板に取り付けることができた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図1aのナット拘束具正面断面図である。
図3bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて締結板がサブストレート板に結合された状態の
図1aのナット拘束具の正面断面図である。これらの図に示されているように、ナット120と座金121を備えたナット拘束具101は、ナット拘束具101をサブストレート板122に連結する前に、心出しボルト125をサブストレート穴123に通してナット120中に挿入することによって、サブストレート板122にこのサブストレート板に設けられたサブストレート穴123とほぼ同心状に取り付けられるのが良い。特に、ほぼ同心の配置状態は、ナット拘束具101の中心軸線130からサブストレート穴123の中心軸線131までの側方距離が、サブストレート穴123の半径と心出しボルト125の半径の差を超えないようなものである。
【0050】
ナット拘束具101をサブストレート板122にいったん取り付けると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123に通し、そしてナット120で締め付けることによって、締結板124をサブストレート板122に結合するのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット120を側方に動かすのが良く、それにより変形可能要素105を圧縮し、締結用ボルト126がナット120を挿通してナット120から出ることができるよにし、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通って出ることができるようにする。この点に関し、ナット拘束具101および/または変形可能要素105は、自動調心形態を提供することができる。
【0051】
加うるに、上述の
図3aおよび
図3bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図3aおよび
図3bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0052】
図4aは、開示する技術の他の実施形態のナット拘束具およびこれに取り付けられた取り外し可能なカバーの上の方から見た斜視図である。
図4bは、
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。特に、ナット拘束具101は、取り外し可能カバー108および複数の内側突起109を有するのが良い。取り外し可能カバー108は、複数の内側突起109によってナット拘束具101に取り外し可能に取り付け可能である。取り外し可能なカバー108の少なくとも一部は、取り付け時に、ナット拘束具101の上方内側側壁103および/または下方内側側壁104を越えて延びるのが良い。一観点では、取り外し可能カバー108は、拘束具、保持機構体、および/またはその他として具体化できる。
【0053】
図4cは、取り外し可能カバーが存在しない状態の
図4aのナット拘束具の上の方から見た斜視図である。ナット拘束具101の頂部層102の穴100の側部のうちの少なくとも幾つかは、フィレットが付けられるのが良く、または滑らかにされるとともに/あるいは丸くされるのが良く、その結果、取り外し可能カバー108の内側突起109を容易に定位置にスナップ嵌めすることができるようになっている。この点に関し、内側突起109および/または取り外し可能カバー108の構成は、スナップ嵌め取り付け方式向きであるのが良い。他の実施形態では、取り外し可能カバー108は、幾つかの他の機構体、例えば、ねじ山、歯、接着剤、および/またはその他によりナット拘束具101に取り外し可能に取り付け可能であるのが良い。他の実施形態では、ナット拘束具101の上方内側側壁103には1つ以上の変形可能突起が取り付けられるのが良い。
【0054】
図4dは、
図4aの取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。取り外し可能カバー108は、取り外し可能カバー108がナット拘束具101に取り付けられた状態で、ナット120をナット拘束具101と同心状に保持するよう構成されるのが良い複数の間隔保持突起106を有するのが良い。種々の実施形態では、間隔保持突起106は、取り外し可能カバー108に取り外し可能に取り付け可能であるのが良い。1つ以上の観点では、間隔保持突起106は、変形可能でなくても良い。この観点では、「変形可能ではない」という表現は、間隔保持突起106が、ナット拘束具101の残部のレジリエンスレベルよりも大きなレジリエンスレベルを備えた材料で作られてはいないことを意味する場合がある。この実施形態では、取り外し可能カバー108は、間隔保持突起106の3つの具体化例およびナット拘束具101に対してそれ自体を定位置に保つ内側突起109の3つの具体化例を有するのが良い。他の実施形態では、取り外し可能カバー108は、間隔保持突起106か内側突起109のいずれかの数がより多くても良くあるいはより少なくても良い。
【0055】
加うるに、上述の
図4a~
図4dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図4a~
図4dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0056】
図5aは、
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの平面図を示す。
図5bは、取り外し可能カバーが存在せず、ナットが挿入された状態の
図4aのナット拘束具の平面図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101に取り付けられたときの取り外し可能カバー108の間隔保持突起106は、ナット拘束具101の上方内側側壁103の複数の部分と接触状態にあるのが良く、内側突起109は、ナット拘束具101の頂部層102の穴100の内側側面と接触状態にあるのが良い。他の実施形態では、間隔保持突起106は、ナット拘束具101の上方内側側壁103から間隔を置いて位置するのが良い。任意の実施形態では、取り外し可能カバー108は、図示のように、ナット拘束具101に取り付けられると、ナット拘束具101と、また、挿入された場合にはナット120と実質的に同心状態にあるのが良い。
【0057】
図示の実施形態では、ナット拘束具101の側壁の外側部または外面は、実質的に等角等辺の六角形の形をしているのが良い。ナット拘束具101の上方内側側壁103および下方内側側壁104も実質的に等角等辺の六角形の形をしているのが良く、上方内側側壁103には、座金121の実質的に円形の形態を挿入できるようにするための切欠きが設けられている。他の実施形態では、ナット拘束具101の側壁の外方側部は、上方内側側壁103が挿入された場合にはナット120を回転的に拘束することができる限り、任意他の形状、例えば、丸形、卵形、任意他の多角形、定形またはこれらとは違った形状、および/またはその他の形状であって良い。
【0058】
図5cは、座金が挿入された状態の
図4aのナット拘束具の横断面図である。
図5dは、ナットが挿入された状態の
図4aのナット拘束具の横断面図である。
図5eは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101は、間隔保持突起106を有するのが良い。この点において、ナット120をナット拘束具101中に挿入すると、ナット120は、間隔保持突起106によってナット拘束具101と実質的に同心状に保持されるのが良い。さらに、取り外し可能カバー108は、ナット拘束具101がサブストレート板122に取り付けられた後に取り外せるよう構成されているのが良く、それにより、ナット120は、ナット拘束具101内で側方に動くことができる。図示の実施形態では、間隔保持突起106は、ナット120の側部に沿ってほぼ半分のところの箇所まで延びるのが良い。種々の実施形態では、間隔保持突起106は、ナット120の側部上のこの点の上下に延びるのが良い。別の実施形態では、間隔保持突起106の種々の個々の形態は、互いに異なる長さのものであって良い。
【0059】
加うるに、上述の
図5a~
図5eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図5a~
図5eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0060】
図6aは、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図である。
図6bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて、締結板がサブストレート板に結合された状態の
図4aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図である。幾つかの実施形態では、心出しボルト125は、取り外し可能カバー108をナット拘束具101に取り付けることができた後に挿入されるのが良い。他の実施形態では、取り外し可能カバー108は、心出しボルト125がナット120中に挿入されて、これによって締め付けられた後に取り付けられるのが良い。取り外し可能カバー108および心出しボルト125は、ナット拘束具101がサブストレート板122に取り付けられた後に取り外されるのが良く、それにより、ナット120は、ナット拘束具101内で側方に動くことができる。ナット拘束具101をサブストレート板122にいったん取り付けると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123に通してナット120で締め付けることによって、締結板124をサブストレート板122に結合するのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット120をナット拘束具101内で側方に動かすのが良く、かくして締結用ボルト126がナット120を挿通してナット120から出ることができ、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通って出ることができるようにする。換言すると、ナット拘束具101の上述の形態は、自動調心可能な形態および構造のものである。
【0061】
図7aは、開示する技術の他の実施形態としてのナット拘束具および取り外し可能なカバーの上の方から見た斜視図である。ナット拘束具101は、丸形角を備えたほぼ正三角柱の形をした形態および構造のものであるのが良い。ナット拘束具101は、各隅のところでナット拘束具101の壁に設けられた穴107をさらに有するのが良い。他の実施形態では、穴107は、ナット拘束具101になくても良く、穴107は、ナット拘束具101の他の部分のところに設けられても良く、穴107およびナット拘束具101については4つ以上または2つ以下の形態が存在しても良い。取り外し可能カバー108が、ナット拘束具101に取り外し可能に取り付けられるのが良く、取り外し可能カバー108のうちでナット拘束具101の頂部層102のエッジを越えて延びる部分は実質的に存在しない。取り外し可能カバー108は、図示の実施形態では、丸い角を備えた実質的に正三角形の形をした中央部分を有するのが良い。1つ以上の観点では、ナット拘束具101は、フラップ、フラップ構造、および/またはその他を取り外し可能カバー108の三角形の中央部分の各側部から出た状態で設けることができるよう構成されているのが良い。
【0062】
図7bは、
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。ナット拘束具101の上方内側側壁103は、実質的に正六角形の形をしているのが良く、一方、下方内側側壁104は、座金121の標準形態の形をした、実質的に円形の形をしているのが良い。ナット拘束具101について他の形状もまた想定される。
【0063】
取り外し可能カバー108は、複数の内側突起109を有するのが良く、内側突起109は、ナット拘束具101の頂部層102を貫通した穴100中に挿入されたときに取り外し可能カバー108を定位置に保持するよう構成されている。取り外し可能カバー108は、頂部層102の外側穴99中に嵌まるよう構成された変形可能要素105について複数の外側形態をさらに有するのが良い。頂部層102のこれら外側穴99は、頂部層102の穴100よりも小さくかつこれを包囲した状態で設けられるのが良く、取り外し可能カバー108の中央部分は、ナット拘束具101に取り外し可能に連結されると、この穴100を覆って載る。変形可能要素105は、頂部層102の外側穴99中に挿入されると、上方内側側壁103から間隔を置いて位置するのが良い。変形可能要素105は、ナット120がナット拘束具101内に挿入されるときに、ナット120をナット拘束具101と実質的に同心状に保持するよう構成されているのが良い。
【0064】
図7cは、取り外し可能カバーが存在していない状態の
図7aのナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
図7dは、
図7aの取り外し可能カバーの下の方から見た斜視図である。特に、ナット拘束具101の頂部層102の中央に位置する穴100は、この実施形態では、取り外し可能カバー108の中央部分の形状に実質的に一致するよう形作られているのが良い。他の実施形態では、ナット拘束具101の頂部層102の穴100の形状および取り外し可能カバー108の中央部分の形状は、療法とも実質的に円形、卵形、長方形、および/または任意他の形状のものでであって良い。別の実施形態では、頂部層102の穴100の形状および取り外し可能カバー108の中央部分の形状は、互いに異なるのが良い。
【0065】
取り外し可能カバー108の変形可能要素105の外側形態は、図示の実施形態では、2つの四角柱が角度をなして互いに接合された形をしているのが良い。この形状は、頂部層102の外側穴99の対応の構成例の形状と一致する。さらに、頂部層102の外側穴99の対応の構成例は、上方内側側壁103の実質的に正六角形の頂点の形状と一致するのが良い。他の実施形態では、取り外し可能カバー108の変形可能要素105は、これとは異なる形状、例えば、角度の付いていない単一の直方体、異なる形状の角柱、および/またはその他であって良い。頂部層102の外側穴99の対応の構成例は、上部内側側壁103の実質的に正六角形の頂点ではなく、辺のところに配置されるのが良い。別の実施形態では、ナット拘束具101の頂部層102を挿通してたった1つの具体化例としての穴100が設けられても良く、この穴100は、変形可能要素105に対応した枝部および取り外し可能カバー108の中央区部に対応した内側区分を有する。
【0066】
加うるに、上述の
図7a~
図7dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図7a~
図7dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0067】
図8aは、
図7aのナット拘束具および取り外し可能なカバーの平面図である。
図8bは、取り外し可能カバーが存在せず、ナットが挿入された状態の
図7aのナット拘束具の平面図である。
図8cは、座金が挿入された状態の
図7aのナットリテーナの横断面図である。
図8dは、ナットが挿入された状態の
図7aのナット拘束具の横断面図である。これらの図に示されているように、ナット120は、正六角形の形の構成および/または構造のものであるのが良い。ナット拘束具101は、ナット120の3つの隅に対応した場所に隅を備えた丸形の三角柱の形の構成および/または構造のものであるのが良い。取り外し可能カバー108のフラップおよび変形可能要素105は、取り外し可能カバー108の中央区分の3つの側部に対応した場所に配置されるのが良く、かつナット120の隅ではなく、ナット120の真っ直ぐな辺に対応しているのが良い。ナット拘束具101は、上方内側側壁103に設けられていて、締結用ボルト126がナット120に挿入されるときに変形可能要素105がナット120のわずかな側方運動に順応するために必要に応じてわずかに側方に動くための空間を提供するような構成および/または構造であるのが良い切欠きを有するのが良い。
【0068】
図8eは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図7aのナット拘束具および取り外し可能なカバーの正面断面図である。この図に示されているように、ナット拘束具101の側面部の穴107の高さは、取り外し可能カバー108の変形可能要素105の外側形態の最も低い箇所よりも低い高さであるのが良い。他の実施形態では、変形可能要素105の外側形態のうちの少なくとも1つの少なくとも一部分は、穴107の少なくとも1つの少なくとも一部分とオーバーラップするのが良い。
【0069】
加うるに、上述の
図8a~
図8eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図8a~
図8eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0070】
図9aは、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図7aのナット拘束具および取り外し可能なカバーの正面断面図である。
図9bは、ボルトの挿入時にナットおよび座金が挿入された状態の
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図である。
図9cは、ナット、座金およびボルトが挿入されて、締結板がサブストレート板に結合された状態の
図7aのナット拘束具および取り外し可能カバーの正面断面図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101の種々の観点は、ナット拘束具101がサブストレート板122にいったん取り付けられると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123中に通し、ナット120で締めることによって、締結板124をサブストレート板122に結合するのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット拘束具101は、ナット120が側方に動かされて変形可能要素105を曲げ、かくして締結ボルト126がナット120を挿通してナット120から出、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通ることができるようにする構造および/または形態のものであるのが良い。この点に関し、ナット拘束具101は、自動調心形態をもたらすことができる。図示の実施形態では、締結用ボルト126が出ることにより、これが頂部層102の穴100を通った後に、取り外し可能カバー108が外れることができる。他の実施形態では、取り外し可能カバー108は、取り外し可能カバー108を外すことなく、締結用ボルト126が頂部層102の穴100から出ることができるように構成されているのが良い。
【0071】
加うるに、上述の
図9a~
図9cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図9a~
図9cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0072】
図10aは、開示する技術の他の実施形態のナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
図10bは、
図10aのナット拘束具の下の方から見た斜視図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101は、折り曲げられた金属または他の材料の単一の片で作られるような構造および/または形態のものであるのが良く、ナット拘束具101には、切欠きがさらに設けられるのが良い。ナット拘束具101の頂部層102は、ボルト、例えば、心出しボルト125、締結用ボルト126および/またはその他を挿通させることができるような寸法、構造、および/または構成の穴100を有するのが良い。1つ以上の観点では、変形可能要素105は、ナット拘束具101の頂部層102から下方に延びるのが良い。変形可能要素105のうちの1つ以上は、水平に、大体においてナット拘束具101の中心に向かって(半径方向30度以内)延びる先端部を有するのが良い、U字形片の下端部で終端するのが良い。
【0073】
ナット拘束具101の最も下に位置する層は、座金121の一部分を挿通させることができるような寸法、構成、構造、および/またはその他の切欠き111を有するのが良い。ナット拘束具101の最も下の層は、大体においてナット拘束具101の中心点に向かって水平に延びるのが良い下側の変形可能な突起110をさらに有するのが良い。加うるに、下側変形可能突起110は、これらの先端部のところが上方に曲げられるのが良い。ナット拘束具101の最も下の層とナット拘束具101の頂部層102は、上方内側側壁103についての少なくとも2つの構成例により互いに連結されるのが良い。図示の実施形態では、上方内側側壁103は、実質的に垂直であるのが良く、この上方内側側壁は、ナット拘束具101の最も下の層および頂部層102に結合する丸形の上縁および下縁を有するのが良い。
【0074】
加うるに、上述の
図10aおよび
図10bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図10aおよび
図10bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0075】
図11aは、
図10aのナット拘束具の平面図である。
図11bは、座金が挿入された状態の
図10aのナット拘束具の横断面図である。
図11cは、ナットが挿入された状態の
図10aのナット拘束具の横断面図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101の下側変形可能突起110および切欠き111は、座金121中に挿入された締結ボルト126によって押されたときに、座金121がナット拘束具101内で横方向にわずかに動くことができるような構造および/または形態のものであるのが良い。図示の実施形態では、ナット120は、このナットを横方向に押す力の作用を受けない場合には、ナット拘束具101の上方内側側壁103から離隔されるのが良い。ナット120がナット拘束具101内で横方向に押されたとき、変形可能要素105の先端部は、側方運動を可能にするよう、例えば、ナット拘束具101の中心軸線130から遠ざかるように、曲がり、ねじれ、かつ/あるいはその他の動きをするような構成および/または構造のものであるのが良い。
【0076】
幾つかの実施形態では、ナット拘束具101は、ナット120と変形可能要素105との間に働く摩擦に起因する力が、地球の重力に起因してナット120に加わる横方向力に抗してナット120をナット拘束具101と実質的に同心状に保持するのに十分であるといえるような構造および/または形態のものであるのが良い。種々の実施形態では、変形可能要素105および/または下側変形可能突起110は、ナット拘束具101の残部よりも高い可撓性、レジリエンス、および/またはその他を有するような構造および/または形態のものであるのが良く、かつ/あるいはナット拘束具101の1つ以上の他の部分または部品よりも高い可撓性、レジリエンス、および/またはその他を備えた材料で作られるのが良い。
【0077】
図11dは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図10aのナット拘束具の正面断面図である。
図11eは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図10aのナット拘束具の右側面断面図である。図示の実施形態では、ナット拘束具101の前側側部および後側側部の各々は、下側変形可能突起110について2つの具体例を有するのが良い。種々の実施形態では、変形可能突起110についての下側形態の1つの具体例だけがナット拘束具101の前側、後側、右側、および/または左側の各々に設けられても良い。
【0078】
加うるに、上述の
図11a~
図11eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図11a~
図11eと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0079】
図12aは、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図10aのナット拘束具の右側面断面図である。
図12bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて締結板がサブストレート板に結合された状態の
図10aのナット拘束具の右側面断面図である。
図12cは、ナットおよびボルトが挿入された状態の
図10aのナット拘束具の横断面図である。これらの図に示されているように、ナット拘束具101は、ナット拘束具101がサブストレート板122にいったん取り付けられると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123に通し、そしてナット120で締め付けることによって、サブストレート板122に締結板を結合するような構成および/または構造のものであるのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット120を側方に動かすのが良く、それにより変形可能要素105を曲げ、ねじり、かつ/あるいはその他の仕方でこれに作用し、締結用ボルト126がナット120を挿通してナット120から出ることでき、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通って出ることができるような構成および/または構造のものであるのが良い。この点に関し、ナット拘束具101は、自動調心形態を提供することができる。
【0080】
加うるに、上述の
図12a~
図12cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図12a~
図12cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0081】
図13aは、開示する技術の他の実施形態の一体形構造体であるキャップとベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
図13bは、開示する技術の他の実施形態の一体形構造体であるキャップとベースプレートとからなるナット拘束具の上の方から見た斜視図である。特に、ナット拘束具101の実施形態は、可撓性コネクタ114によって互いに連結できるキャップ112とベースプレート113を含むのが良い。可撓性コネクタ114により、キャップ112は、ベースプレート113に対して1つの横方向、2つ以上の横方向、および/または全ての側方に動くことができる。ベースプレート113は、溶接場所を示す目印118を有するのが良い。加うるに、ベースプレート113は、表面、例えば本明細書において説明したようなサブストレートに固定的に取り付けられるよう構成されているのが良い。具体的に説明すると、ベースプレート113の底面は、表面、例えば本明細書において説明したようなサブストレートに固定的に取り付けられるよう構成されているのが良い。特に、ベースプレート113は、サブストレートに溶接され、サブストレートに接着剤で取り付けられ、サブストレートに機械的締結具で取り付けられ、サブストレートに他の取り付け機構体で取り付けられ、サブストレートに他の取り付けプロセスで取り付けられ、サブストレートに他の取り付け形態で取り付けられるとともに/あるいはその他のやり方で取り付けられるよう構成されているのが良い。
【0082】
図示の実施形態では、ナット拘束具101のキャップ112は、上方内側側壁103を備えた正六角柱の形をした構造および/または形態の上側区分を有するのが良い。ナット拘束具101のこの観点の頂部層102は、上側区分の上方に位置するのが良く、この頂部層は、ボルト、例えば、中央部分を挿通する心出しボルト125、締結用ボルト126、および/またはその他の最も細長い区分を受け入れるのに足るほどの幅をした構成および/または構造のものであるのが良い穴100を有するのが良い。ナット拘束具101のキャップ112はまた、筒体の形をした下側区分を有するような構造および/または形態のものであるのが良い。キャップ112の上側および下側区分は、それぞれ、ナット120および座金121を受け入れるように寸法決めされた構造および/または形態のものであるのが良い。
【0083】
図13aに示す実施形態では、ベースプレート113は、丸形の隅を備えた正三角形の形をした構造および/または形態のものであるのが良い。可撓性コネクタ114については3つの構成例が存在する場合がある。特に、可撓性コネクタ114は、各々がベースプレート113の丸形の隅に連結されるような構造および/または形態のものであるのが良い。可撓性コネクタ114は、キャップ112の可動中央部分を横方向にねじる力または動かす力によって変形しない場合に、上方に曲がるような構造および/または形態のものであるのが良い。溶接場所を示す目印118については3つの具体化例が存在する場合があり、各目印は、ベースプレート113の丸形の隅のところに配置されている。しかしながら、任意の数の溶接場所を示す目印118は、ナット拘束具101と関連して利用できる。
【0084】
図13bに示す実施形態では、ベースプレート113は、正方形の形をした構造および/または形態のものであるのが良い。可撓性コネクタ114については4つの構成例が存在する場合があり、各可撓性コネクタは、ベースプレート113の隅に連結されている。しかしながら、ナット拘束具101のこの観点では、任意の数の可撓性コネクタ114を実現することができる。可撓性コネクタ114は、キャップ112の可動中央部分を横方向にねじる力、動かす力、かつ/あるいは、違ったやり方で作用する力によって変形しない場合、ベースプレート113と同一の平面内に実質的に横たわった状態になる。可撓性コネクタ114は、図示の実施形態では、トルクが、ナット120内の締結ボルト126の締め付けと関連した方向にキャップ112内のナット120に加えられることに応答して、曲がって細長くなり、次に、堅くなるような構成および/または構造のものであるのが良い。溶接場所を示す目印118について4つの具体化例が存在し、各目印は、ベースプレート113の隅のところに配置されている。しかしながら、ナット拘束具101のこの観点は、任意の数の溶接場所を示す目印118を有することができる。
【0085】
種々の他の実施形態では、ベースプレート113の形状および/または可撓性コネクタ114の個数および/またはキャップ112の形状および/または溶接場所を示す目印118の数は、全て様々であって良い。
【0086】
加うるに、上述の
図13aおよび
図13bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図13aおよび
図13bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0087】
図14aは、ナットが挿入された状態の
図13aのナット拘束具の平面図である。この図に示されているように、可撓性コネクタ114は、溶接場所を示す目印118の近くの場所でベースプレート113に連結されるのが良い。かくして、締結用ボルト126をナット120中に挿入してこれをナットの中で回すと、最も大きなトルクをサブストレート板に最も強固に取り付けられているベースプレート113の一部分に加えることができる。
【0088】
図14bは、座金が挿入された状態の
図13aのキャップの横断面図である。
図14cは、ナットが挿入された状態の
図13aのキャップの横断面図である。
図14dは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図13aのナット拘束具の正面断面図である。これらの図に示されているように、上方内側側壁103および下方内側側壁104は、ナット120および座金121を結合しないで手でナット拘束具101中に挿入することができるようにした状態で上方内側側壁103とナット120との間、および下方内側側壁104と座金121との間の隙間を最小限に抑えるよう寸法決めされるような構造および/または形態のものであるのが良い。かくして、ナット120および座金121を、キャップ112に挿入されると、キャップ112および/またはナット拘束具101と実質的に同心状に保持することができる。
【0089】
可撓性コネクタ114は、地球の重力によって横方向に作用が加えられると、キャップ112ならびにこの中に挿入されたナット120および座金121をベースプレート113と実質的に同心状に保持するのに十分剛性である構造および/または形態のものであるのが良い。幾つかの実施形態では、ナット拘束具101および/またはキャップ112は、ナット120および/または座金121をキャップ112および/またはナット拘束具101と同心状に整列させるための変形可能な突起をさらに有するのが良い。
【0090】
加うるに、上述の
図14a~
図14dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図14a~
図14dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0091】
図15aは、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図13aのナット拘束具の正面断面図である。
図15bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて、締結板がサブストレート板に結合された状態の
図13aのナット拘束具の正面断面図である。これらの図に示されているように、ベースプレート113をサブストレート板122にいったん取り付けると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123に通し、そしてナット120で締め付けることによって、締結板124をサブストレート板122に結合するのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット120を側方に動かすのが良く、それにより可撓性コネクタ114を変形させ、かくして締結用ボルト126がナット120を挿通してナット120から出ることができ、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通って出ることができる。この点に関し、ナット拘束具101は、自動調心形態を提供することができる。
【0092】
加うるに、上述の
図15aおよび
図15bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図15aおよび
図15bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0093】
図16aは、キャップおよびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
図16bは、
図16aのナット拘束具の下の方から見た斜視図である。1つ以上の観点では、ナット拘束具101は、キャップ112を有するのが良い。キャップ112は、ベースプレート113によって包囲されるとともにこれに連結されていない状態で定位置に保持されるのが良い。図示の実施形態では、ベースプレート113は、変形可能突起116を有するのが良く、変形可能な突起116は、キャップ112の正六角柱の形をした上側部分の6つの側部のうちの3つに係合するのが良い。他の実施形態では、変形可能突起116の数および/または変形可能突起116と係合する側部の数および/またはキャップ112の形状は、様々であって良い。キャップ112および/またはキャップ内に配置されたいずれかの部品に横方向に作用する力がない場合、変形可能突起116は、キャップ112をベースプレート113と実質的に同心状に保持することができる。
【0094】
キャップ112から突起115が延びているのが良い。ベースプレート113は、突起115に対応した隆起部分117を有するのが良く、隆起部分117は、突起115を挿通させることができるように寸法決めされるような構成および/または構造のものであるのが良い。隆起部分117は、突起115がキャップ112の任意の部分および/またはこのキャップ内に配置された任意の部品に作用するトルクおよび/または垂直力によって隆起部分から外れるのを阻止するのに十分な強度を有するのが良い。種々の実施形態では、突起115の数および/または配置場所、ならびにキャップ112の隆起部分117の対応の形態は、様々であって良い。
【0095】
図16cは、
図16aのキャップの上の方から見た斜視図である。ナット拘束具101のキャップ112は、突起115の出る起点としての底部層を有するのが良い。底部層の上には、座金121に嵌まるよう寸法決めされた筒体の形をした部分が設けられるのが良い。この上には、正六角柱の形をした上側部分が設けられるのが良い。
【0096】
図16dは、
図16aのベースプレートの上の方から見た斜視図である。ベースプレート113は、図示の実施形態では、丸形の隅を備えていてキャップ112の垂直方向広がりの大部分の正六角柱の形に対応した正六角形の形をしている構造および/または形態のものであるのが良い。他の実施形態では、ベースプレート113の形状は、様々であって良い。
【0097】
図示の実施形態では、変形可能突起116および隆起部分117は、ベースプレート113が変形可能な突起116について全部で3つの構成例および隆起部分117について全部で3つの構成例を有することができるよう、正六角形の1つおきの辺上に配置されるのが良い。さらに、溶接場所を示す目印118についての3つの構成例が、ベースプレート113の1つおきの丸型の隅に配置されるのが良い。図示の実施形態では、溶接場所を示す目印118は、隆起部分117の各々のすぐ右側に配置されるのが良く、その目的は、キャップ112内のナット120および/または座金121の中で締結用ボルト126が締め付けられているときに隆起部分117の右側に突起115の対応の形態によって及ぼされた力に対抗することにある。他の実施形態では、変形可能突起116および/または隆起部分117および/または溶接場所を示す目印118の数および/または配置場所および/または順序は、様々であって良い。
【0098】
加うるに、上述の
図16a~
図16dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図16a~
図16dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0099】
図17aは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図16aのナット拘束具の平面図である。
図17bは、ナットが挿入された状態の
図16aのナット拘束具の横断面図である。
図17cは、ナットおよび座金が挿入された状態の
図16aのナット拘束具の正面断面図である。これらの図に示されているように、ベースプレート113の変形可能突起116のうちの1つ以上は、ベースプレート113の一側部からキャップ112の対応の側部まで上方に延びる傾斜平面で構成されても良く、かかる傾斜平面の構造のものであっても良く、かかる傾斜平面の形態のものであっても良く、かつ/あるいは傾斜平面についてのその他の構成のものであっても良い。図示の実施形態では、変形可能突出部116のうちの1つ以上は、キャップ112から上方に遠ざかって延びる第2の小さい傾斜平面で終端するのが良い。さらに、図示の実施形態では、各変形可能突起116の幅は、ベースプレート113の底部分のより近くに位置する箇所のところでより広いのが良く、かかる幅は、キャップ112のより近くに位置する箇所でより小さいのが良い。種々の他の実施形態では、変形可能突起116の数および/または形状および/または寸法は、様々であって良い。
【0100】
さらに、上方内側側壁103および下方内側側壁104は、ナット120および座金121を結合しないで手でナット拘束具101中に挿入することができるようにした状態で上方内側側壁103とナット120との間、および下方内側側壁104と座金121との間の隙間を最小限に抑えるよう寸法決めされるような構造および/または形態のものであるのが良い。かくして、キャップ112中に挿入したときにナット120および座金121をキャップ112および/またはナット拘束具101と実質的に同心状に保持することができる。変形可能突起116は、地球の重力によって横方向に作用がナット120、座金121、および/またはキャップ112に加えられると、キャップ112の可動中央部分およびその内容物をベースプレート113と実質的に同心状に保つのに十分剛性である構造および/または形態のものであるのが良い。
【0101】
加うるに、上述の
図17a~
図17cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図17a~
図17cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0102】
図18aは、ナット拘束具がサブストレート板に取り付けられた時点で、ナット、座金、およびボルトが挿入された状態の
図16aのナット拘束具の正面断面図である。
図18bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて締結板がサブストレート板に結合された状態の
図16aのナット拘束具の正面断面図である。
図18bは、ナット、座金、およびボルトが挿入されて、締結板がサブストレート板に結合された状態の
図16aのナット拘束具の正面断面図である。これらの図に示されているように、ベースプレート113をサブストレート板122にいったん取り付けると、締結用ボルト126をボルト穴127およびサブストレート穴123に通し、そしてナット120で締め付けることによって、締結板124をサブストレート板122に結合するのが良い。締結用ボルト126の中心軸線132がナット拘束具101の中心軸線130と一致していない場合、ナット120および/またはキャップ112を側方に動かすのが良く、かくして締結用ボルト126がナット120を挿通してナット120から出ることができ、そしてナット拘束具101の頂部層102の穴100を通って出ることができる。この点に関し、ナット拘束具101は、自動調心形態を提供することができる。キャップ112が締結用ボルト126に起因した力によって横方向に動かされると、この運動により変形可能突起116のうちの1つ以上が変形する場合がある。この運動により、さらに、キャップ112は、変形可能突起116の少なくとも1つの構成例から間隔を置いて位置するようになるとともに/あるいは突起115の少なくとも1つの構成例がベースプレート113の隆起部分117に対して側方にずれることが可能である。
【0103】
加うるに、上述の
図18aおよび
図18bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図18aおよび
図18bと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0104】
図19aは、開示する技術の他の実施形態の2つのキャップおよび共通のベースプレートを有する2つの相互接合型ナット拘束具の上の方から見た斜視図である。この図に示されているように、本発明の諸観点は、2つの入口を備えたベースプレート113の共通の構成例を共有するような構造および/または形態のキャップ112の2つを備えた構造を有するのが良い。他の実施形態では、キャップ112についての3つ以上の構成例が、キャップ112が線をなしてかつ/あるいは格子をなして配列されるようベースプレート113についての共通の構成例を共有するのが良い。他の実施形態では、複数のベースプレート113が、諸実施形態では、ベースプレート113についての2つの構成例を、これらの元のそれぞれの寸法および形状を維持した状態で少なくとも10回にわたって連結したりおよび切り離したりすることができるよう、互いに取り外し可能にかつ再び取り付け可能に連結されるような構造および/または配列のものであるのが良い。ベースプレート113は、一機構体または複数の機構体、例えば、歯、ラッチ、リンク、および/またはその他により互いに連結可能であるのが良い。他の実施形態では、ベースプレート113についての少なくとも1つの構成例の形状および/または寸法を変更することなく後戻りさせることはできない構造、形態、および/またはその他、例えば溶接によって、ベースプレート113を互いに連結するのが良い。
【0105】
図19bは、開示する技術の他の実施形態のキャップおよびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。この実施形態では、ナット拘束具101のベースプレート113とキャップ112の両方は、「歯」の形をした突起119および突起115を有するのが良い。突起115および突起119は、キャップ112が上から見たときに、ベースプレート113に対して反時計回りの方向にねじられたときに互いに係止するに寸法決めされるとともに形作られるような構造および/または形態のものであるのが良い。突起115および突起119は、さらに、ナット拘束具101のキャップ112の可動中央部分をベースプレート113に対して時計回りの方向にねじらない場合には、互いに係止状態のままであるように寸法決めされるとともに形作られるような構造および/または形態のものであるのが良い。幾つかの観点では、突起115および突起119は、半径方向突起であるのが良い。
【0106】
図19cは、
図19bのベースプレートの上の方から見た斜視図である。
図19dは、
図19bのキャップの上の方から見た斜視図である。図示の実施形態では、ベースプレート113の突起119は、ナット拘束具101がベースプレート113に連結されたときにキャップ112をサブストレート板122に当接させた状態に保持するよう形作られている。ベースプレート113は、その周囲の各側部に設けられた溶接場所を示す目印118についての少なくとも1つの構成例、例えば凹みを有するのが良い。他の実施形態では、ベースプレート113は、ベースプレート113の当該領域内に位置する溶接場所を示す目印118を有するのが良くかつ/あるいは、これよりも多いまたは少ない数の溶接場所を示す目印118を有することができる。幾つかの実施形態では、ベースプレート113の突起119は、キャップ112を締結用ボルト126の挿入に起因してこのキャップ内に配置されたナット120に横力が加えられた場合に横方向に動かすことができるように、半径方向に変形可能であるような構造および/または形態のものであるのが良い(例えば、ベースプレート113の中心を通り、そして突起119の対応の各々を通る線に沿って可撓性であるのが良い)。
【0107】
ナット拘束具101のキャップ112は、図示の実施形態では、筒体の形をした構造および/または形態のものである下方内側側壁104を備えた下側部分を有するのが良く、かつ正六角柱の形をした構造および/または形態のものである上方内側側壁103を備えた上側部分を有するのが良い。キャップ112の頂部層102の中央を貫通して穴100が設けられるのが良く、この穴は、これを挿通するボルト、例えば心出しボルト125または締結用ボルト126の最も細長い部分を受け入れるのに足る程幅が広いのが良い。キャップ112の可動中央部分の突起115の歯は、図示の実施形態では、キャップ112の下側部分から延びるような構造および/または形態のものであるのが良い。他の実施形態では、キャップ112の下側円形部分の高さは、キャップ112の突起115の高さに等しいよう構成(設定)されるのが良い。
【0108】
加うるに、上述の
図19a~
図19dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図19a~
図19dと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0109】
図20aは、開示する技術の他の実施形態の取り付け可能なトップ、キャップ本体、およびベースプレートを有するナット拘束具の上の方から見た斜視図である。
図20bは、
図20aのキャップ本体の上の方から見た斜視図である。
図20cは、
図20aのベースプレートの上の方から見た斜視図である。
図20dは、
図20aのナット拘束具の取り付け可能なトップの上の方から見た斜視図である。1つ以上の観点では、ナット拘束具101は、キャップ本体140およびこれに取り付け可能な頂部141を備えたキャップを有するのが良く、このキャップは、ベースプレート113によって包囲され、これには連結されておらず、かつ/あるいはベースプレート113によって定位置に保持されるのが良い。図示の実施形態では、ベースプレート113は、変形可能突起116を有するのが良く、変形可能突起116は、キャップ本体140の6つの側部のうちの4つに係合する。他の実施形態では、変形可能突起116の数および/または変形可能突起116と係合する側部の数および/またはキャップ本体140の形状は、様々であって良い。キャップ本体140および/またはこの中に配置された任意の部品に横方向に作用する力が存在しない場合、変形可能な突起116は、キャップ112を実質的にベースプレート113と同心状に保持することができる。取り付け可能なトップ141は、例えば、キャップ本体140のチャネル143中に挿入できる2つの構成例としてのとげ付き枝部142を有するのが良く、とげ付き枝部142は、取り外し可能なトップ141の取り外しを阻止するようキャップ本体140と係合するのが良い。突起144が棚部145と合致するのが良く、それにより、キャップ本体140内に配置されたナット120により加えられるトルクに起因してキャップ本体140の変形が阻止される。図示の実施形態では、突起144および棚部145は、六角形である。他の実施形態では、突起144および棚部145は、互いに異なる形状のものであって良く、かかる形状としては、幾つかの場合、相互に係止する形状が挙げられる。
【0110】
キャップ本体140からは突起115が延び出すのが良い。ベースプレート113は、突起115に対応していて、突起115を挿通させることができるように寸法決めされた開口部を備える構造および/または形態のものであるのが良い隆起部分117を有するのが良い。隆起部分117は、キャップ112の任意の部分および/またはこのキャップ内に配置された任意の部品に加わるトルクおよび/または垂直力によって突起115がこの隆起部分から外れるのを阻止するのに十分な強度を有する構造および/または形態のものであるのが良い。
【0111】
図20eは、ナットが挿入された状態の
図20aのナット拘束具の側面断面図である。取り付け可能なトップ141は、キャップ本体140に取り付けられるのが良い。とげ付き枝部142の先端部およびキャップ本体140の対応の表面は、上向きの力が取り付け可能なトップ141に加えられた場合にとげ付き枝部142がキャップ本体140から離脱するのを阻止するように斜切された構造および/または形態のものであるのが良い。
【0112】
加うるに、上述の
図20a~
図20cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示の任意他の図と関連した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。さらに、上述の
図20a~
図20cと関連して説明したナット拘束具101は、本開示において説明した任意の1つ以上の特徴をさらに有するのが良い。
【0113】
したがって、本開示は、ナットの予備配置および予備取り付けを可能にする一方でさらに、ナットが幾分かの側方運動を保持することができるようにすることによって立設許容誤差を保ち、その結果、接近が一方の側からのみ有効であるときにボルトをナット中にねじ込むことができるようにするように本明細書において説明した構造、形態、配置、および/またはその他の構成のナット拘束具の多種多様な具体化例を記載した。
【0114】
本明細書において説明したようなナット拘束具101の構成部品のうちの任意の1つ以上は、種々の材料で構成でき、かかる材料としては、1種類以上の金属、1種類以上のプラスチック材料、1種類以上の複合材、1種類以上の合成材料および/またはその他が挙げられる。加わるに、ナット拘束具101は、任意の数の製造技術を用いて製造でき、かかる製造技術としては、機械加工、成形、3D印刷、および/またはその他が挙げられる。
【0115】
本開示の目的上、「実質的に」という用語は、「実質的に同心状」という語句の場合を除き、この用語が修飾する用語の「少なくとも95%」として定義される。「実質的に同心状」という表現は、「±5%以内の完全な同心性からのずれを有する」として定義される。
【0116】
本開示の目的上、用語「ほぼ同心状」という用語は、「サブストレートの穴とサブストレート穴内に挿入されたボルトの軸部の半径の差に等しい寸法の範囲内まで同心状」と定義される。
【0117】
本技術の任意の装置または観点は、例えば明示的に記載されているにせよそうでないにせよいずれにせよ、当該アイテムを“comprise”(訳文では、「有する」としている場合が多い)または“consist of”(「から成る」)。
【0118】
用語「または」が用いられている場合、この用語は、この接続詞によって結び付けられているいずれか一方の用語ならびにこの接続詞によって結び付けられている両方の用語を含むグループを作っている。
【0119】
本技術を、上述の実施形態を具体的に参照して開示したが、当業者であれば認識されるように、開示した技術の精神および範囲から逸脱することなく、形態および細部に関する変更を行うことができる。説明した実施形態は、あらゆる点で例示とみなされるべきであって、本発明を限定するものとみなされるべきではない。特許請求の範囲に記載された本発明の文言による意味および均等範囲に属する全ての変更は、本発明の範囲に包まれる。上述の方法および装置のうちの任意のものの組み合わせもまた想定され、これらもまた、本発明の範囲に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナット拘束具において、ナットを前記ナット拘束具内に挿入し、しかる後、前記ナット拘束具を、半径方向許容誤差を備えたボルト穴の上に位置して該ボルト穴を覆った状態で、2つの面を備えたサブストレート板に取り付け、その後、前記ナット拘束具が取り付けられている前記面と反対側の前記サブストレート板の面から、軸部および先端を備えたボルトを取り付けるようになっており、前記ナット拘束具は、
空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の一部分を有し、前記一部分は、前記サブストレート板から遠ざかって設けられた頂部平面、および開口端を含み、
前記空洞は、前記空洞を画定するよう形成された1つ以上の材料の前記一部分がナットを回転的に拘束するよう形作られた状態でナットの挿入を受け入れ、そして前記ナットに前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす少なくとも1つの場所を含むよう構成され、
前記ナット拘束具は、取り外し可能または変形可能な材料の1つ以上の部分を有する1つ以上のナット心出し要素を含み、前記1つ以上の部分は、前記空洞中に延び、前記1つ以上の部分は、前記ナットに前記ボルト穴の前記半径方向許容誤差の少なくとも2倍に等しい任意の横方向への運動の自由度をもたらす場所に前記ナットを保持するよう構成され、前記1つ以上の部分は、前記サブストレート板への前記ナット拘束具の取り付けに続いて、取り外されまたは、もはや前記空洞中に延びないよう変形するのが良く、それにより、前記ナットは、前記ボルトが前記ナットに対して非同心的に挿入された場合でも、前記ボルトを受け入れるよう任意の横方向に動くことができ、
前記ナット拘束具は、前記サブストレート板への取り付けに続いて前記空洞からの前記ナットの逃げ出しを阻止するよう構成され、
前記ナットと前記サブストレート板の直接接触、または前記ボルトの前記軸部と前記サブストレート板か1つ以上の締結板かのいずれかとの直接接触を阻止する前記ナット拘束具の部分は存在しない、ナット拘束具。
【国際調査報告】