(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
E21F 1/00 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
E21F1/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501256
(86)(22)【出願日】2023-04-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2023089785
(87)【国際公開番号】W WO2023165633
(87)【国際公開日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】202210470105.8
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521550208
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼▲電▼▲務▼工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.9 GROUP ELECTRICAL ENGINEERING CO., LTD
(71)【出願人】
【識別番号】521052838
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.9 GROUP CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.3-1 Jingbin Street, Shenhe District, Shenyang city, Liaoning 11013 P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼宏▲義▼
(72)【発明者】
【氏名】李再▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲長▼▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】王大▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】冀▲暁▼▲瑩▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼雄
(72)【発明者】
【氏名】何▲長▼明
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼雄▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲雛▼建▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲飛▼▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】王忠明
(72)【発明者】
【氏名】郭▲闖▼
(72)【発明者】
【氏名】李治
(57)【要約】
【課題】 トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム及び方法を提供する。
【解決手段】 監視ユニット及び第1のプログラマブル論理コントローラは、いずれも、トンネル工事の発破の作業装置に位置され、監視ユニットは第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、監視ユニットはトンネル工事の発破の環境データを収集し、且つ第1のプログラマブル論理コントローラに送信するために用いられ、第1のプログラマブル論理コントローラは、収集されたトンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定し(S101)、環境データが予め設定される論理関係を満たすと、第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、第2のプログラマブル論理コントローラは、トンネルの穴に位置され、且つ第1のプログラマブル論理コントローラ、排気ユニットと通信接続されており、制御指令を発行することに応答して、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御し、トンネルの内に対して排気除塵し(S102)、トンネル施工の高精度無人化管理制御を実現することができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視ユニットと、第1のプログラマブル論理コントローラと、第2のプログラマブル論理コントローラと、排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットと、を含むトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムであって、
前記監視ユニット及び前記第1のプログラマブル論理コントローラは、いずれも、前記トンネル工事の発破の作業装置に位置され、
前記監視ユニットは前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記監視ユニットは前記トンネル工事の発破の環境データを収集し、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラに送信することができ、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、前記環境データを判断し、ただし、前記環境データが前記予め設定される論理関係を満たすことに応答して、前記第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、
前記第2のプログラマブル論理コントローラは、前記トンネルの穴に位置され、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、受信された前記制御指令に基づいて、前記排気ユニットの周波数変換運転を制御し、
前記排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットとは、前記トンネルの内に取り付けられ、いずれも前記第2のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記第2のプログラマブル論理コントローラの制御に基づいて周波数変換運転を行い、前記トンネルの内に対して排気除塵するために用いられる、
ことを特徴とするトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項2】
前記監視ユニットは、
前記作業装置の四隅に位置され、前記トンネル工事の発破のリアルタイムの粉塵濃度を収集するために用いられる粉塵センサと、
前記作業装置の周方向に沿って均等に分布され、前記作業装置の周辺の対象者を誘導するために用いられる人体感知センサと、
前記作業装置における前記トンネルの施工面から遠い一端に位置され、前記トンネル工事の発破時のリアルタイム温度、リアルタイム湿度を収集する温湿度センサと、
前記温湿度センサとともに前記作業装置の後端に並べて取り付けられ、前記トンネル工事の発破時のリアルタイムのノイズを収集するために用いられるノイズセンサと、
前記粉塵センサとともに前記作業装置の四隅に並べて取り付けられ、前記トンネル工事の発破時の有害ガス濃度をリアルタイムで収集するために用いられる有害ガスセンサと、
前記作業装置の総配電箱に接続され、前記作業装置の施工時の動力回路電流を収集するために用いられる電圧電流センサと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項3】
前記有害ガスセンサは、メタン送信機と、二酸化炭素送信機と、を含み、
前記メタン送信機は、レンジが0~100%LELであり、精度が±5%FSであり、反復性が±7%以下であり、
前記二酸化炭素送信機は、赤外線検定を用いて前記トンネル工事の発破時の二酸化炭素濃度を測定する、
ことを特徴とする請求項2に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項4】
前記人体感知センサは、人体熱放出赤外線誘導モジュールを採用し、前記人体熱放出赤外線誘導モジュールが複数あり、複数の前記人体熱放出赤外線誘導モジュールは、前記作業装置の周方向に沿って5メートル間隔で並列に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項5】
前記第1のプログラマブル論理コントローラに接続される警報ユニットをさらに含み、
対応的に、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された前記環境データが設定値を超えると判断し、前記警報ユニットへ警報指令を送信し、
あるいは、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された前記環境データが所定時間内に変化しないと判断し、前記警報ユニットへ警報指令を送信する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項6】
収集された前記トンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定することと、
前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することと、
を含み、
ただし、前記制御指令は前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を含み、且つ下式に従って、前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を決定する、
【数1】
(式中、Eは前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を示し、Hは前記環境データにおける粉塵濃度を示し、H
minは予め設定される粉塵濃度の下限を示し、H
maxは予め設定される粉塵濃度の上限を示し、E
maxは前記排気ユニットの最大運転周波数を示し、
【数2】
は前記排気ユニットの最小運転周波数を示す。)
ことを特徴とするトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項7】
前記の、収集された前記トンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定することは、
予め設定される起動時間内に、前記環境データにおける対象者数がゼロであり、前記環境データにおける騒音データが予め設定される騒音閾値未満であり、且つ前記環境データにおける動力回路電流が予め設定される電流閾値未満であることに応答して、前記排気ユニットのプリスタート指令の発行を決定することを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項8】
前記の、前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することは、
前記制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で前記粉塵濃度が増大することに応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御し、前記トンネルの内に対して排気除塵することと、
前記制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で前記粉塵濃度が変化しないことに応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの運転停止を制御することと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項9】
前記の、前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することの後に、
前記粉塵濃度が前記予め設定される粉塵濃度の下限未満である第3の予め設定される時間に応答して、前記トンネルの内の排気ユニットの運転停止を制御することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項10】
前記粉塵濃度が前記予め設定される粉塵濃度の上限を超え、且つ前記排気ユニットが前記最大運転周波数に達した後、第4の予め設定される時間を遅延させることに応答して、依然として粉塵濃度を予め設定される粉塵濃度の上限に下げさせることができず、粉塵低減及びスプレーユニットを第5の予め設定される時間で自動的に起動し、ただし、前記粉塵低減及びスプレーユニットはトンネルの内に設けられることをさらに含み、
前記第5の予め設定される時間は下式に従うものである、
【数3】
(式中、t
5は前記第5の予め設定される時間を示し、単位は秒であり、L
iはトンネルの第i回の発破工事のトンネル長さを示し、単位はメートルである。)
ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はトンネル施工技術分野に関し、特にトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネルの内の施工プロセスにおいて、輸送車両の排気ガスや砲煙や施工プロセスに発生した粉塵などを穴外へ排出させ、新鮮な空気を穴内に導入して施工者の安全性及び快適性を保証し、穴内の人員の身体健康を保護することが必要である。合理的な換気システム、理想的な換気効果は、トンネルの迅速な施工を実現し、施工の安全及び施工者の心身の健康を保障することに対する重要な保証である。
【0003】
したがって、上記従来技術の不足に対して改善した技術案を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記従来技術に存在する問題を解決または緩和するために、トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本願は、以下のような技術的手段を提供する。
【0006】
本願は、トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムを提供し、それは、監視ユニットと、第1のプログラマブル論理コントローラと、第2のプログラマブル論理コントローラと、排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットと、を含み、前記監視ユニット及び前記第1のプログラマブル論理コントローラは、いずれも、前記トンネル工事の発破の作業装置に位置され、前記監視ユニットは前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記監視ユニットは前記トンネル工事の発破の環境データを収集し、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラに送信することができ、前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、前記環境データを判断し、ただし、前記環境データが前記予め設定される論理関係を満たすことに応答して、前記第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、前記第2のプログラマブル論理コントローラは、前記トンネルの穴に位置され、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、受信された前記制御指令に基づいて、前記排気ユニットの周波数変換運転を制御し、前記排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットとは、前記トンネルの内に取り付けられ、いずれも前記第2のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記第2のプログラマブル論理コントローラの制御に基づいて周波数変換運転を行い、前記トンネルの内に対して排気除塵するために用いられる。
【有益な効果】
【0007】
作業装置に位置される監視ユニットによってトンネル工事の発破の環境データを収集して第1のプログラマブル論理コントローラへ送信しており、同じく作業装置に位置される第1のプログラマブル論理コントローラによって予め設定される論理関係に基づいて、収集された環境データによって判断し、環境データが予め設定される論理関係を満たす場合、第1のプログラマブル論理コントローラはトンネル穴に位置される第2のプログラマブル論理コントローラに制御指令を発行し、第2のプログラマブル論理コントローラで制御指令によってトンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御し、トンネルの内を排気除塵する。これによって、トンネルの発破工事の時、排気ユニットが自動的に起動、運転、停止し、トンネルの内の発破工事に対して知能排気、除塵を行い、トンネル施工の高精度無人化管理制御を実現し、人力物力を節約し、施工効率を高め、且つ施工安定性が強く、配置が柔軟かつ便利で、施工プロセスの安全性をさらに強化する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムの構成概略図である。
【
図2】作業装置における監視ユニットの取り付け概略図である。
【
図3】排気ユニットのプレスタートの論理関係図である。
【
図4】粉塵濃度が高すぎる時の排気ユニットの起動の論理概略図である。
【
図6】トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
トンネル工事の掘削作業には、ドリル、装薬、爆破、換気、スラグ出しなどが含まれ、従来の工事プロセスでは、ドリル、装薬が完了した後、人員が撤退し、爆破を起動し、インターホンを使用して穴の人員に排気ユニットを起動することを通知し、しばらく待って粉塵が吹き出した後、粉塵低減及びスプレーユニットを起動し、全プロセスで人工的に制御に参加し、爆破した後にトンネル工事面の内部の実際の状況を理解することができず、工事の発展に伴い、盲管(施工面を理解していない場合に施工管理を行う)は施工進度の緩慢をもたらすことが避けられず、排気、スプレーシステムの起動時間が長すぎるか短すぎると、エネルギー浪費をもたらし、トンネルの内部環境がリアルタイムに検出できず、施工者の安全上の危険性を存在する。
【0010】
トンネル施工、特に鉄道トンネル施工(鉄道トンネル単穴連続距離長施工空間が狭く、データモニタリングが難しく、地質条件が複雑である)のプロセスにおいて、合理的な換気システムによって理想的な換気効果を達成し、トンネル施工の進度を加速し、施工の安全と人員の心身の健康を保証するために、出願人は、トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御技術を提供し、従来のトンネル換気経験及び現在の換気装置の技術性能及びその他の給電設備に対する調査結果に基づいて、施工プロセスに出現する可能性がある情況を総合的に考慮し、トンネル施工の高精度無人化管理制御を実現し、施工の人力、物力を節約し、施工効率及び施工安全を高める。
【0011】
図1~
図5に示すように、このトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムは、監視ユニットと、第1のプログラマブル論理コントローラと、第2のプログラマブル論理コントローラと、排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットと、を含む。監視ユニット及び第1のプログラマブル論理コントローラは、いずれも、トンネル工事の発破の作業装置に位置され、監視ユニットは第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、監視ユニットはトンネル工事の発破の環境データを収集し、且つ第1のプログラマブル論理コントローラに送信することができ、第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、環境データを判断し、ただし、環境データが予め設定される論理関係を満たすことに応答して、第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、第2のプログラマブル論理コントローラは、トンネルの穴に位置され、且つ第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、受信された制御指令に基づいて、排気ユニットの周波数変換運転を制御し、排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットとは、トンネルの内に取り付けられ、いずれも第2のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、第2のプログラマブル論理コントローラの制御に基づいて周波数変換運転を行い、トンネルの内に対して排気除塵するために用いられる。
【0012】
監視ユニットをトンネル工事の発破の作業装置(例えば、作業台車)に取り付け、発破工事の切羽の現場環境のリアルタイムのモニタリングを実現し、発破工事の現場状況をタイムリーかつ効果的に反映し、遠隔制御側によって発破工事の現場管理を実現し、施工現場の高精確な管理制御を実現し、安全上の危険性を下げ、施工者の施工安全を高める。
【0013】
収集ユニットによって、トンネルの内の施工プロセスにおける、施工者の作業状況、装置の給電状況、発破工事により発生される粉塵濃度、トンネルの内の施工環境の温湿度、ノイズ、有害ガスの濃度などの環境データをリアルタイムにモニタリングし、且つ作業装置に取り付けられる第1のプログラマブル論理コントローラに設定される論理関係によって環境データを論理判定し、これにより施工現場の実際の状況を知的に判断する。そして、実際の状況に基づいて作成される制御指令をトンネルの内のネットワークシステムによってトンネル穴に位置される第2のプログラマブル論理コントローラに伝送し、第2のプログラマブル論理コントローラで制御指令に基づいてトンネルの内に設立される排気ユニットを制御し、トンネル断面工事の実際の状況に従って周波数変換運転を行い、トンネルの内の排気除塵に対する知能、高精度無人化管理を実現し、人力/物力を節約し、施工効率を高め、且つ施工安定性が強く、配置が柔軟かつ便利で、施工プロセスの安全性をさらに強化する。
【0014】
監視ユニットは、作業装置の四隅に位置され、トンネル工事の発破のリアルタイムの粉塵濃度を収集するために用いられる粉塵センサと、作業装置の周方向に沿って均等に分布され、作業装置の周辺の対象者を誘導するために用いられる人体感知センサと、作業装置におけるトンネルの施工面から遠い一端に位置され、前記トンネル工事の発破時のリアルタイム温度、リアルタイム湿度を収集する温湿度センサと、温湿度センサとともに作業装置の後端に並べて取り付けられ、トンネル工事の発破時のリアルタイムのノイズを収集するために用いられるノイズセンサと、粉塵センサとともに作業装置の四隅に並べて取り付けられ、トンネル工事の発破時の有害ガス濃度をリアルタイムで収集するために用いられる有害ガスセンサと、作業装置の総配電箱に接続され、作業装置の施工時の動力回路電流を収集するために用いられる電圧電流センサと、を含む。
【0015】
粉塵センサ、人体感知センサ、温湿度センサ、ノイズセンサ、有害ガスセンサ、電圧電流センサは485バスの形式で収集されたデータを第1のプログラマブル論理コントローラに伝送する。ただし、電圧電流センサは作業装置の総配電箱に接続されており、作業装置の施工時の動力回路電流を収集することにより、第1のプログラマブル論理コントローラで発破工事作業が完了するかどうかを参考判断する。
【0016】
粉塵センサはPM2.5、PM10を有し、レンジが0~1000μg/m3であり、分解能が1μg/m3であり、一致性が±10%に達し、二周波数データ収集と自動標定を有する空気品質変換器を用いることができ、同時に、粉塵センサはレーザー光減衰防止をさらに有し、これによりトンネルの内の劣悪な環境下での粉塵センサの長期安定動作を保証する。
【0017】
有害ガスセンサは、メタン送信機と、二酸化炭素送信機と、一酸化炭素送信機と、を含む。メタン送信機は、レンジが0~100%(LEL)であり、精度が±5%FSであり、反復性が±7%以下である防爆型メタン送信機である。ただし、LELはメタンの測定単位であり、10%LEL=5000ppm=0.5%VOLであり、反復性とは、同じ環境下での異なる時間のテストのデータ誤差を指す。
【0018】
二酸化炭素送信機は、赤外線検定を用いてトンネル工事の発破時の二酸化炭素濃度を測定する。これにより、トンネルの内の二酸化炭素濃度の迅速、感度な測定を実現し、従来の電気化学センサの寿命側、長時間使用にドリフトの問題があることを回避する。二酸化炭素送信機の測定範囲は0~10000ppmであり、自己温度ステップが長く、温度の影響を受けることが小さい。
【0019】
人体感知センサは、人体熱放出赤外線誘導モジュールを採用し、人体熱放出赤外線誘導モジュールが複数あり、複数の人体熱放出赤外線誘導モジュールは、作業装置の周方向に沿って5メートル間隔で並列に設けられる。したがって、人体感知センサは検出感度が高く、検出範囲が広く、しかも動作が信頼でき、寿命が長く、温度、湿度、ノイズ、気流、塵埃、光ファイバなどの影響を受けず、トンネルの内の劣悪な環境で動作することができる。なお、人体感知センサはスイッチング量伝送を採用する。
【0020】
温湿度センサは10~30ボルトの広い電圧範囲の電力供給と粒子焼結プローブシースを用いて、温湿度収集の精度と信頼性を保証する。
【0021】
作業装置には他のタイプのセンサを配置することもでき、異なる複雑で変化が多いトンネル施工環境のモニタリングを実現し、トンネル発破工事の安全性を高め、施工者のリスクを下げ、施工者の心身の健康を高める。
【0022】
トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムは、第1のプログラマブル論理コントローラに接続される警報ユニットをさらに含み、対応的に、第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された環境データが設定値を超えると判断し、警報ユニットへ警報指令を送信し、あるいは、第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された環境データが所定時間内に変化しないと判断し、警報ユニットへ警報指令を送信する。
【0023】
トンネルの内の環境温度、湿度、有害ガス濃度のいずれかが予め設定される温度値、予め設定される湿度値、予め設定されるガス濃度値より大きい場合、直ちに警報を起動し、警報ユニットに警報指令を発行する。もう1つの場合、第1のプログラマブル論理コントローラは所定時間内に監視ユニットで収集された環境データが変化しないと判断する場合、排気ユニットが故障しているとみなし、警報ユニットに警報指令を発行する。ここで、第1のプログラマブル論理コントローラが警報指令を発行した後、ネットワークによって関連警報情報を遠隔クライアントに送信することもでき、迅速かつ効果的に対応することができる。
【0024】
トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムには、点検スイッチが含まれ、ただし、点検スイッチが常開状態であり、点検スイッチ、第1のプログラマブル論理コントローラ、第2のプログラマブル論理コントローラ及び排気ユニットが開ループを構成しており、点検スイッチが閉じると、第2のプログラマブル論理コントローラは排気ユニットに対する制御を切断する。
【0025】
粉塵センサは複数あり、第1のプログラマブル論理コントローラは複数の粉塵センサで収集されたデータを受信し後、複数の粉塵センサで収集されたデータに対して加算平均計算を行い、トンネルの内の平均粉塵濃度を取得し、本文でいう粉塵濃度センサで収集された粉塵濃度は、いずれも複数の粉塵センサで収集されたデータの平均を指す。
【0026】
有害ガスセンサも複数あり、第1のプログラマブル論理コントローラは複数の有害ガスセンサで収集されたデータを受信した後、複数の有害ガスセンサで収集されたデータの中から有害ガス濃度の最大値を探し出す。本文でいう有害ガスセンサで収集された有害ガス濃度は、いずれも複数の有害ガスセンサで収集された有害ガス濃度の最大値を指す。
【0027】
トンネルの発破工事時のリアルタイムの環境データの収集によって、排気ユニットの自動的な起動、運転、停止を制御し、トンネルの内の発破工事に対して知能排気、除塵を行い、トンネル施工の高精度無人化管理を実現し、人力/物力を節約し、施工効率を高め、しかも施工安定性が強く、配置が柔軟で便利で、施工プロセスの安全性をさらに強化する。
【0028】
図6に示すように、本願に提供されるトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法は、ステップS101とステップS102とを含む。
【0029】
ステップS101において、収集されたトンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定する。
【0030】
トンネル工事の発破プロセスにおいて、爆破した後に排気ユニットを再起動すると、排気時間の延長をもたらすことになり、特にトンネル工事がますます長くなり、粉塵が基準を超えることを検出した後に排気ユニットを再起動すると長時間遅延し、トンネル工事の工期に深刻な影響を与える。本願では、収集されたトンネル工事の発破の環境データを予め設定される論理関係に従って判断することにより、制御指令即ち排気ユニットのプリスタートの指令を発行するか否かを決定する。排気ユニットの起動に対する判断、制御時間を短縮し、排気ユニットのプリスタートの事前設定によって、トンネル施工プロセスにおけるトンネルの内の現在の施工環境を改善し、トンネルの内の発破工事の制御精度を高める。
【0031】
具体的には、予め設定される起動時間内に、環境データにおける対象者数がゼロであり、環境データにおける騒音データが予め設定される騒音閾値未満であり、且つ環境データにおける動力回路電流が予め設定される電流閾値未満であることに応答して、排気ユニットのプリスタート指令の発行を決定する。すなわち、トンネルの発破工事の現在のグループの施工経験、毎回爆破間隔の時間に基づき、第1のプログラマブル論理コントローラに予め設定される起動時間を入力し、予め設定される起動時間内に、収集された騒音データが予め設定される騒音閾値、人体感知センサより小さくても施工者を感知していなければ、施工者のすべては発破工事の現場から撤退し、作業装置の動力回路電流が予め設定される電流閾値より小さい場合、発破工事作業が完了したとみなし、排気ユニットのプリスタート指令を発行し、排気ユニットがプリスタートすることを決定する。
【0032】
予め設定される騒音閾値は10デシベルであり、予め設定される電流閾値は2Aである。電圧電流センサでモニタリングされた電流には、動力回路電流だけでなく、他の電気機器(例えば、照明機器)なども含まれている。
【0033】
ステップS102において、制御指令の発行に応答して、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、トンネルの内に対して排気除塵する。
【0034】
制御指令は排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を含み、且つ式(1)に従って、排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を決定する。式(1)は以下の通りである。
【数1】
(式中、Eは排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を示し、Hは環境データにおける粉塵濃度を示し、H
minは予め設定される粉塵濃度の下限を示し、H
maxは予め設定される粉塵濃度の上限を示し、E
maxは排気ユニットの最大運転周波数を示し、
【数2】
は排気ユニットの最小運転周波数を示す。)
【0035】
トンネルの内の発破工事の時の粉塵濃度の下限、粉塵濃度の上限は第2のプログラマブル論理コントローラにおいて設定することができ、同時に、トンネルの内の工事爆破の環境変化、及び地質条件の変化に基づいて、設定された粉塵濃度の下限、粉塵濃度の上限を調整することができる。
【0036】
排気ユニットの粉塵濃度の上限は800μg/m3(PM10)であり、粉塵濃度の下限は400μg/m3(PM10)であり、排気ユニットの最大運転周波数は50HZであり、排気ユニットの最小運転周波数は20HZである。
【0037】
第1のプログラマブル論理コントローラは、制御指令の発行に応答して、第2のプログラマブル論理コントローラで制御指令によって、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、トンネルの内に対して排気除塵する。具体的に、制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で粉塵濃度が増大することに応答して、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御し、トンネルの内に対して排気除塵し、制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で粉塵濃度が変化しないことに応答して、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの運転停止を制御する。
【0038】
排気ユニットのプリスタートを決定した後、第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、第2のプログラマブル論理コントローラは計時を開始し、第2のプログラマブル論理コントローラが計時を開始した後のしばらくの間(第2の予め設定される時間)に、トンネルの発破工事が成功すれば、第1のプログラマブル論理コントローラは収集された粉塵濃度と予め設定される粉塵濃度の下限に基づいて、トンネルの内の粉塵濃度が増大したと判断し、第2のプログラマブル論理コントローラに指令を発行し、この時、第2のプログラマブル論理コントローラは予め設定される起動時間に従って排気ユニットの周波数変換運転を起動し、トンネルの内に対して排気除塵を行い、トンネルの排気除塵の効率を高め、タイムリーかつ効果的にトンネルの内に対して排気除塵を行い、排気除塵のヒステリシスを回避する。
【0039】
トンネル工事の発破プロセスにおいて、爆薬の失効によりトンネルの内に爆破作業がないなどの爆破の異常を存在する場合、第1のプログラマブル論理コントローラは採取された粉塵濃度と予め設定される粉塵濃度の下限に基づいて、第2の予め設定される時間内に粉塵濃度が変化しないと判断し、第2のプログラマブル論理コントローラに指令を発行し、この時、第2のプログラマブル論理コントローラは指令に基づいて排気ユニットの運転停止を制御し、エネルギー消費を効果的に節約し、エネルギー浪費を回避する。
【0040】
制御指令の発行に応答して、トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、トンネルの内に対して排気除塵することの後に、粉塵濃度が予め設定される粉塵濃度の下限未満である第3の予め設定される時間に応答して、トンネルの内の排気ユニットの運転停止を制御することをさらに含む。
【0041】
すなわち、爆破が成功した後、排気ユニットは予め設定される起動時間に従って起動し、一定時間の周波数変換運転(第3の予め設定される時間)の後、第1のプログラマブル論理コントローラは採取された粉塵濃度に基づいて、トンネルの内の粉塵濃度が予め設定される粉塵濃度の下限に低下したと判断し、第2のプログラマブル論理コントローラに指令を発行し、第2のプログラマブル論理コントローラは排気ユニットの運転停止を制御し、エネルギー消費を効果的に節約し、エネルギー浪費を回避する。
【0042】
トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法は、粉塵濃度が予め設定される粉塵濃度の上限を超え、且つ排気ユニットが最大運転周波数に達した後、第4の予め設定される時間を遅延させることに応答して、依然として粉塵濃度を予め設定される粉塵濃度の上限に下げさせることができず、粉塵低減及びスプレーユニットを第5の予め設定される時間で自動的に起動する。
ただし、粉塵低減及びスプレーユニットはトンネルの内に設けられることをさらに含み、第5の予め設定される時間は式(2)に従って決定するものである。式(2)は以下の通りである。
【数3】
(式中、t
5は第5の予め設定される時間を示し、単位は秒であり、L
iはトンネルの第i回の発破工事のトンネル長さを示し、単位はメートルである。)
【0043】
第4の予め設定される時間は粉塵低減及びスプレーユニットの遅延起動時間であり、排気ユニットが最大運転周波数で一定時間(第4の予め設定される時間)運転した後も、トンネルの内の粉塵濃度を予め設定される粉塵濃度の上限まで下げさせることができなく、この時、第2のプログラマブル論理コントローラは粉塵低減及びスプレーユニットを一定時間(第5の予め設定される時間)で自動的に起動し、トンネルの内の粉塵濃度を迅速に下げさせるために排気ユニットを補助してトンネルの内に対して除塵する。例えば、トンネルの内で工事爆破に成功した後、監視ユニットで採取された粉塵濃度は予め設定される粉塵濃度の上限より大きく、排気ユニットは最大運転周波数で300秒(第4の予め設定される時間)運転した後、粉塵低減及びスプレーユニットを自動的に300秒(第5の予め設定される時間)起動し、且つ現在の工事爆破の長さに応じて粉塵低減及びスプレーユニットの運転時間を増加させる。ここで、粉塵低減及びスプレーユニットの運転時間が秒を単位として精密に制御し、排気除塵の制御精度を効果的に向上させる。
【0044】
一定時間(第3の予め設定される時間)の排気ユニットの周波数変換運転の後、トンネルの内の粉塵濃度が変化しなく、すなわち粉塵濃度変化範囲が±100μg/m3範囲内である場合、排気ユニットに故障が発生したと考え、タイムリーに警報ユニットに警報指令を発行し、遠隔クライアントに警報情報をプッシュする。理解できることとして、排気ユニットには複数の種類の制御モードがあり、ローカルモード、遠隔制御モード、自動モード、工事トンネルの内の第1のプログラマブル論理コントローラ、トンネル穴の第2のプログラマブル論理コントローラ及び遠隔クライアントなどが含まれ、いずれも、排粉ユニットの運転を制御し、排気ユニットの運転パラメータなどを見ることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視ユニットと、第1のプログラマブル論理コントローラと、第2のプログラマブル論理コントローラと、排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットと、を含むトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システムであって、
前記監視ユニット及び前記第1のプログラマブル論理コントローラは、いずれも、前記トンネル工事の発破の作業装置に位置され、
前記監視ユニットは前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記監視ユニットは前記トンネル工事の発破の環境データを収集し、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラに送信することができ、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、前記環境データを判断し、ただし、前記環境データが前記予め設定される論理関係を満たすことに応答して、前記第1のプログラマブル論理コントローラは制御指令を発行し、
前記第2のプログラマブル論理コントローラは、前記トンネルの穴に位置され、且つ前記第1のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、受信された前記制御指令に基づいて、前記排気ユニットの周波数変換運転を制御し、
前記排気ユニットと、粉塵低減及びスプレーユニットとは、前記トンネルの内に取り付けられ、いずれも前記第2のプログラマブル論理コントローラと通信接続され、前記第2のプログラマブル論理コントローラの制御に基づいて周波数変換運転を行い、前記トンネルの内に対して排気除塵するために用いられる、
前記監視ユニットは、
前記作業装置の四隅に位置され、前記トンネル工事の発破のリアルタイムの粉塵濃度を収集するために用いられる粉塵センサと、
前記作業装置の周方向に沿って均等に分布され、前記作業装置の周辺の対象者を誘導するために用いられる人体感知センサと、
前記作業装置における前記トンネルの施工面から遠い一端に位置され、前記トンネル工事の発破時のリアルタイム温度、リアルタイム湿度を収集する温湿度センサと、
前記温湿度センサとともに前記作業装置の後端に並べて取り付けられ、前記トンネル工事の発破時のリアルタイムのノイズを収集するために用いられるノイズセンサと、
前記粉塵センサとともに前記作業装置の四隅に並べて取り付けられ、前記トンネル工事の発破時の有害ガス濃度をリアルタイムで収集するために用いられる有害ガスセンサと、
前記作業装置の総配電箱に接続され、前記作業装置の施工時の動力回路電流を収集するために用いられる電圧電流センサと、を含む、
ことを特徴とするトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項2】
前記有害ガスセンサは、メタン送信機と、二酸化炭素送信機と、を含み、
前記メタン送信機は、レンジが0~100%LELであり、精度が±5%FSであり、反復性が±7%以下であり、
前記二酸化炭素送信機は、赤外線検定を用いて前記トンネル工事の発破時の二酸化炭素濃度を測定する、
ことを特徴とする請求項
1に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項3】
前記人体感知センサは、人体熱放出赤外線誘導モジュールを採用し、前記人体熱放出赤外線誘導モジュールが複数あり、複数の前記人体熱放出赤外線誘導モジュールは、前記作業装置の周方向に沿って5メートル間隔で並列に設けられる、
ことを特徴とする請求項
1に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項4】
前記第1のプログラマブル論理コントローラに接続される警報ユニットをさらに含み、
対応的に、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された前記環境データが設定値を超えると判断し、前記警報ユニットへ警報指令を送信し、
あるいは、
前記第1のプログラマブル論理コントローラは、予め設定される論理関係に基づいて、受信された前記環境データが所定時間内に変化しないと判断し、前記警報ユニットへ警報指令を送信する、
ことを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御システム。
【請求項5】
トンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法であって、前記方法は請求項1から4のいずれか1項に記載のシステムに応用し、
収集された前記トンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定することと、
前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することと、
を含み、
ただし、前記制御指令は前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を含み、且つ下式に従って、前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を決定する、
【数1】
(式中、Eは前記排気ユニットのリアルタイムの運転周波数を示し、Hは前記環境データにおける粉塵濃度を示し、H
minは予め設定される粉塵濃度の下限を示し、H
maxは予め設定される粉塵濃度の上限を示し、E
maxは前記排気ユニットの最大運転周波数を示し、
【数2】
は前記排気ユニットの最小運転周波数を示す。)
ことを特徴とするトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項6】
前記の、収集された前記トンネル工事の発破の環境データによって、予め設定される論理関係に基づいて、制御指令を発行するか否かを決定することは、
予め設定される起動時間内に、前記環境データにおける対象者数がゼロであり、前記環境データにおける騒音データが予め設定される騒音閾値未満であり、且つ前記環境データにおける動力回路電流が予め設定される電流閾値未満であることに応答して、前記排気ユニットのプリスタート指令の発行を決定することを含む、
ことを特徴とする請求項
5に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項7】
前記の、前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することは、
前記制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で前記粉塵濃度が増大することに応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御し、前記トンネルの内に対して排気除塵することと、
前記制御指令を送信し、且つ第2の予め設定される時間の内で前記粉塵濃度が変化しないことに応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの運転停止を制御することと、を含む、
ことを特徴とする請求項
5に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項8】
前記の、前記制御指令の発行に応答して、前記トンネルの内に取り付けられる排気ユニットの周波数変換運転を制御して、前記トンネルの内に対して排気除塵することの後に、
前記粉塵濃度が前記予め設定される粉塵濃度の下限未満である第3の予め設定される時間に応答して、前記トンネルの内の排気ユニットの運転停止を制御することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
5に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【請求項9】
前記粉塵濃度が前記予め設定される粉塵濃度の上限を超え、且つ前記排気ユニットが前記最大運転周波数に達した後、第4の予め設定される時間を遅延させることに応答して、依然として粉塵濃度を予め設定される粉塵濃度の上限に下げさせることができず、粉塵低減及びスプレーユニットを第5の予め設定される時間で自動的に起動し、ただし、前記粉塵低減及びスプレーユニットはトンネルの内に設けられることをさらに含み、
前記第5の予め設定される時間は下式に従うものである、
【数3】
(式中、t
5は前記第5の予め設定される時間を示し、単位は秒であり、L
iはトンネルの第i回の発破工事のトンネル長さを示し、単位はメートルである。)
ことを特徴とする請求項
5から
8のいずれか1項に記載のトンネル工事の発破排気のために用いられる知的集中制御方法。
【国際調査報告】